説明

放射線カセッテ用充電装置、放射線カセッテの充電方法

【課題】いついかなるときであっても放射線撮影を直ぐに行うことを可能にする放射線カセッテ用充電システムを提供する。
【解決手段】被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有する放射線カセッテのバッテリパック40を充電する放射線カセッテ用充電装置100は、3つのバッテリパック40の各々を充電する充電部4,5,6と、充電部4,5,6の各々に接続されるバッテリパック40の残量の情報を取得し、その情報に基づいて、バッテリ残量が予め設定された目標値を下回るバッテリパック40を優先して充電するよう充電部4,5,6を制御する制御部3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線カセッテのバッテリを充電する放射線カセッテ用充電装置及び放射線カセッテの充電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多数の光電変換素子をマトリクス状に配した薄型平板状の所謂「フラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector)(以下「FPD」と称する。)」を放射線画像取得装置として用いたDR(Digital Radiography)が提案されている。FPDは、照射されたX線を検出して電気信号に変換し、変換後の電気信号を画像処理することにより、X線画像を得るものであり、X線撮影から数秒で撮影画像を確認することができる。
【0003】
放射線画像取得装置としては、FPDをカセッテに内蔵し持ち運び自在とした携帯型(カセッテ型)のものが開発されている。そして、カセッテをケーブルレスにしてカセッテの取り回しを容易にするため、特許文献1のように、FPDを内蔵したカセッテに無線通信部と内部電源(バッテリ)を設け、無線により外部機器と通信する放射線カセッテが提案されている。
【0004】
特許文献1には、複数のカセッテを充電できる充電装置が記載されている。この充電装置は、被写体に対する複数回の撮影を要求するオーダ情報に基づいて、この複数回の撮影に必要な総電源容量を確保できるように、複数のカセッテの各々のバッテリの充電量の制御を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−154897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば救急医療の現場においては、いついかなるときであっても放射線撮影を直ぐに行えることが求められる。このように、放射線撮影をいつでも直ぐに行えるようにするためには、医療現場にある複数のカセッテのうち少なくとも1つを、撮影が行える程度のバッテリ残量を確保した状態に常にしておく必要がある。
【0007】
特許文献1に記載の充電装置は、オーダ情報が登録された場合の充電制御に関するものであり、撮影が行える程度のバッテリ残量を持つカセッテを常に用意できるものではない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、いついかなるときであっても放射線撮影を直ぐに行うことを可能にする放射線カセッテ用充電装置及び放射線カセッテの充電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の放射線カセッテ用充電装置は、被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作する放射線カセッテの前記バッテリを充電する放射線カセッテ用充電装置であって、複数の前記バッテリの各々を充電する複数の充電部と、前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの残量の情報を取得するバッテリ残量情報取得部と、前記残量が予め設定された目標値を下回るバッテリを優先して充電するよう前記複数の充電部を制御する充電制御部とを備えるものである。
【0010】
本発明の放射線カセッテの充電方法は、被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作する放射線カセッテの前記バッテリを充電する放射線カセッテの充電方法であって、複数の前記バッテリの各々を充電する複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの残量の情報を取得するバッテリ残量情報取得ステップと、前記残量が予め設定された目標値を下回るバッテリを優先して充電するよう前記複数の充電部を制御する充電制御ステップとを備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、いついかなるときであっても放射線撮影を直ぐに行うことを可能にする放射線カセッテ用充電装置及び放射線カセッテの充電方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための放射線カセッテ用充電装置100の概略構成を示す図
【図2】図1に示す充電装置100の動作を説明するためのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態を説明するための放射線カセッテ用充電装置100の概略構成を示す図である。本実施形態においての放射線カセッテとは、被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作するものである。
【0015】
充電装置100は、AC電源と接続されるインレット1と、インレット1から供給される交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータ2と、放射線カセッテに内蔵されるバッテリパック40を充電する充電部4,5,6と、充電部4,5,6の各々の充電制御を行う制御部3と、各種操作や情報入力を行うための操作部7とを備える。
【0016】
充電装置100の筐体には、バッテリパック40を収容する収容部が充電部4,5,6の各々に対応して設けられている。そして、収容部にバッテリパック40が収容されると、この収容部に対応する充電部と当該バッテリパック40とが電気的に接続されると共に、当該バッテリパック40と制御部3とが電気的に接続される。
【0017】
バッテリパック40は、バッテリの他、当該バッテリの残量を示す残量情報、当該バッテリの使用頻度に関する使用頻度情報、当該バッテリの充電時の定格電流を示す定格情報、及び後述する目標値の情報を含むバッテリ情報を記憶するメモリと、このメモリに記憶された情報の読み書きを行うマイクロコンピュータとを備える。
【0018】
このマイクロコンピュータは、バッテリの残量を検出して残量情報を生成したり、バッテリの使用回数を検出して使用頻度情報を生成したりし、生成した情報をメモリに記憶する。また、充電装置100の制御部3からの指令にしたがい、メモリに記憶されているバッテリ情報を制御部3に送信する。
【0019】
上記目標値は、例えば、バッテリパック40が装着される放射線カセッテによって1回の放射線検査に必要な撮影を行うのに最低限必要なバッテリ残量である。1回の放射線検査に必要な撮影の平均回数は撮影対象部位によって異なる。また、1回の撮影に必要なバッテリ残量は放射線カセッテの大きさ等によって異なる。そのため、上記目標値は、放射線カセッテ毎や撮影対象部位毎に設定された値となっている。
【0020】
充電部4,5,6は、それぞれ、AC/DCコンバータ2から電圧供給を受けて動作し、対応する収容部に収容されたバッテリパック40を充電する。また、充電部4,5,6は、制御部3の指令にしたがい、接続されるバッテリパック40に充電電流を供給してバッテリパック40の充電を行う。
【0021】
制御部3は、各収容部に収容されるバッテリパック40から取得したバッテリ情報に基づいて、充電部4,5,6を制御する。
【0022】
図2は、図1に示す充電装置100の動作を説明するためのフローチャートである。ここでは、充電装置100の3つの収容部にそれぞれバッテリパック40が収容された状態で充電装置100の電源が投入された場合の動作を例として説明する。
【0023】
まず、制御部3は、各収容部に収容されているバッテリパック40からバッテリ情報を取得する(ステップS1)。
【0024】
次に、制御部3は、取得したバッテリ情報に含まれるバッテリの残量情報及び目標値の情報により、バッテリ残量が目標値未満となっているバッテリパック40があるか否かを判定する(ステップS2)。
【0025】
バッテリパック40に対応する目標値の設定は、充電装置100によって行うことができる。ユーザは、目標値を設定したいバッテリパック40を収容部に収容し、この状態で操作部7を操作して目標値を入力する。入力された目標値は制御部3によって当該バッテリパック40に送信され、当該バッテリパック40のマイクロコンピュータがその目標値をメモリに記憶する。
【0026】
なお、充電装置100の収容部毎に、そこに収容するバッテリパック40の種類(放射線カセッテの種類)を予め決めておく運用を行う場合も考えられる。このような場合には、操作部7を介して入力された目標値の情報を、収容部毎の情報として制御部3が内蔵メモリに記憶しておく。そして、制御部3は、上記ステップS2において、内蔵メモリから読み出した目標値の情報を用いて判定を行う。
【0027】
バッテリ残量が目標値未満となっているバッテリパック40があった場合(ステップS2:YES)、制御部3は、該当のバッテリパック40が複数個かどうかを判定する(ステップS3)。制御部3は、該当のバッテリパック40が複数個だった場合はステップS4の処理を行い、該当のバッテリパック40が1個だった場合はステップS6の処理を行う。
【0028】
ステップS6において、制御部3は、バッテリ残量が目標値未満となっているバッテリパック40を優先して充電するよう制御する。例えば、バッテリ残量が目標値未満となっているバッテリパック40が充電部4に接続されるバッテリパック40であった場合、制御部3は、充電部5,6を動作させず、充電部4のみ動作させて充電を開始させる。
【0029】
このとき、制御部3は、充電部4に接続されたバッテリパック40のバッテリ残量が当該バッテリパック40(又は充電部4)に対応する目標値に達するまで、そのバッテリパック40の定格電流でバッテリパック40を充電する。これにより、充電部4に接続されたバッテリパック40のバッテリ残量は最短時間で目標値にまで達する。制御部3は、充電部4に接続されたバッテリパック40のバッテリ残量が目標値に達した時点で充電部4に充電を停止させ、その後、ステップS1の処理を行う。
【0030】
ステップS4において、制御部3は、バッテリ残量が目標値未満となっている複数個のバッテリパック40の各々に対し、バッテリ残量が目標値に達するまでに必要な時間を算出する。具体的には、制御部3は、時間算出対象となるバッテリパック40のバッテリ残量、定格電流、及び目標値から、当該定格電流で当該バッテリパック40のバッテリを充電した場合に、当該バッテリパック40のバッテリ残量が目標値に達するまでの時間を算出する。
【0031】
次に、制御部3は、ステップS4で算出した時間が最も小さいバッテリパック40を選択し、選択したバッテリパック40を優先して充電するよう制御する(ステップS5)。なお、制御部3は、ステップS4で算出した時間に差がない場合は、ステップS5において1つのバッテリパック40をランダムに選択する。
【0032】
ステップS5で選択したバッテリパック40が例えば充電部5に接続されるバッテリパック40であった場合、制御部3は、充電部4,6を動作させず、充電部5のみ動作させて充電を開始させる。
【0033】
このとき、制御部3は、充電部5に接続されたバッテリパック40の定格情報に基づき、バッテリ残量が目標値に達するまで、定格電流でバッテリパック40を充電する。これにより、充電部5に接続されたバッテリパック40のバッテリ残量は最短時間で目標値にまで達する。制御部3は、充電部5に接続されたバッテリパック40のバッテリ残量が目標値に達した時点で充電部5に充電を停止させ、その後、ステップS1の処理を行う。
【0034】
ステップS2の判定がNO、即ち、バッテリ残量が目標値未満となっているバッテリパック40がなかった場合、制御部3は、接続されている全てのバッテリパック40が満充電になったかどうかを判定し(ステップS7)、全てのバッテリパック40が満充電となっていた場合は処理を終了し、満充電になっていないバッテリパック40があった場合にはステップS8の処理を行う。
【0035】
ステップS8において、制御部3は、満充電になっていないバッテリパック40の中から、最も使用頻度の高いバッテリパック40をバッテリ情報に基づいて選択し、選択したバッテリパック40を優先して充電するよう制御する。なお、制御部3は、使用頻度に差がない場合は、ステップS8において1つのバッテリパック40をランダムに選択する。
【0036】
選択したバッテリパック40が例えば充電部6に接続されたバッテリパック40であった場合、制御部3は、充電部4,5を動作させず、充電部6のみ動作させて充電を開始させる。
【0037】
このとき、制御部3は、充電部6に接続されたバッテリパック40の定格情報に基づき、当該バッテリパック40が満充電になるまで、定格電流でバッテリパック40を充電する。これにより、充電部6に接続されたバッテリパック40は最短時間で満充電まで充電される。制御部3は、充電部6に接続されたバッテリパック40が満充電になった時点で充電部6に充電を停止させ、その後、ステップS1の処理を行う。
【0038】
以上のように、充電装置100によれば、バッテリ残量が目標値を下回るバッテリパック40が収容部に収容されている場合に、そのバッテリパック40を優先して充電することができる。例えば、バッテリ残量ゼロのバッテリパック40を3つ充電装置100の収容部に収容した場合、まず、この3つのバッテリパック40のいずれかが、バッテリ残量が目標値となるまで急速充電される。この急速充電されたバッテリパック40を直ぐに使用した場合でも、残り2つのバッテリパック40のいずれかが直ぐに急速充電される。このため、充電装置100には、バッテリ残量が目標値に達しているバッテリパック40が高い確率で存在する状態になる。
【0039】
バッテリ残量ゼロの3つのバッテリパック40を同じ充電電流で同時に充電してしまうと、バッテリ残量が目標値に達したバッテリパック40ができるまでに長い時間がかかってしまい、緊急時に対応できなくなる。これに対し、充電装置100によれば、バッテリ残量が目標値を下回るバッテリパック40を優先的に充電するため、バッテリ残量が目標値に達したバッテリパック40ができるまでの時間を大幅に短縮することができ、緊急時の対応が可能となる。
【0040】
また、充電装置100は、収容される全てのバッテリパック40のバッテリ残量が目標値以上の場合には、使用頻度が高いものを優先して充電を行っている。使用頻度が高いバッテリパック40は、複数回の検査に連続して使用される可能性が高い。充電装置100によれば、このようなバッテリパック40について、優先的に満充電まで充電を行っておくことができるため、複数回の検査の途中でバッテリパック40を充電しなければならない事態を避けることができ、検査効率を向上させることができる。
【0041】
なお、充電装置100は、収容される全てのバッテリパック40のバッテリ残量が目標値以上の場合には、使用頻度が低いものを優先して充電を行うようにしてもよい。こうすることで使用頻度の低いバッテリパック40を優先的に使用させることができ、繰り返し充電によるバッテリパックの劣化を平均化することができる。この劣化を平均化することができれば、複数のバッテリパックの新品への交換タイミングを同時期にすることができる。病院にとっては、複数のバッテリパックをいっぺんに新品に交換できることで手間が減り、利便性が向上する。
【0042】
また、充電装置100は、使用頻度が高いものから充電する場合、又は、低いものから充電する場合のいずれの場合においても、複数あるバッテリパック40のうちどれを使用すべきかを利用者に通知するようにしてもよい。
【0043】
例えば、充電装置100の各収容部にLEDランプを搭載しておく。そして、充電装置100の制御部3は、収容されている複数のバッテリパック40の中から、最も使用頻度が低いバッテリパック40が収容される収容部に搭載されたLEDランプを点灯させる。このようにすることで、使用頻度が低いバッテリパック40を優先的に使用するよう利用者に促すことができる。その結果、前述したことと同様に、バッテリパック40の劣化を平均化することができ、交換の手間を減らすことができる。なお、利用者にどのバッテリパックを使うとよいかを通知するための手段はLEDランプに限らず、表示部に文字を表示する等、利用者がわかるような手段であれば何でもよい。
【0044】
なお、以上の説明では、図2のステップS5,S6,S8において所定のバッテリパック40を優先して充電する例として、その所定のバッテリパック40のみを充電するものとした。充電部4,5,6のいずれかのみを動作させたときに、そのいずれかの充電部からバッテリパック40に供給できる充電電流には上限がある。この充電電流の上限値をAとし、上記所定のバッテリパック40の定格電流をBとすると、A>Bとなる場合もあり、この場合には(A−B)の余剰電流が発生する。
【0045】
そこで、制御部3は、ステップS5,6,8において、余剰電流が発生する場合には、この余剰電流を他のバッテリパック40にも供給するよう制御してもよい。これにより、他のバッテリパック40のバッテリ残量を少しでも増やしておくことができ、検査効率の向上を図ることができる。
【0046】
また、図2のステップS5,S6,S8において所定のバッテリパック40を優先して充電する際、そのバッテリパック40の定格電流より小さい充電電流で充電を行ってもよい。図2のステップS5,S6,S8では、3つのバッテリパック40を同じ充電電流で同時に充電する場合の当該充電電流よりも大きな充電電流でバッテリパック40を充電することで、バッテリ残量を目標値にするまでかかる時間を短縮することができる。
【0047】
また、充電装置100は、図2に示したフローチャートで動作するモードの他に、収容部に収容された3つのバッテリパック40を同じ充電電流で同時に充電する並行充電モードを搭載し、これら2つのモードを操作部7の操作によって切り替えられる構成であってもよい。
【0048】
検査内容によっては、3つのバッテリパック40を全て同時に使用したい場合がある。このような場合には、バッテリパック40が1つずつ目標値まで充電されていっても、3つのバッテリパック40の充電が完了しなければ、検査は開始できない。このような状況を想定して並行充電モードを搭載しておくことで、検査内容に応じた使い方が可能になる。
【0049】
また、図1の例では、充電装置100の収容部にバッテリパック40のみ収容するものとしたが、この収容部に放射線カセッテ自体を収容できるようにしてもよい。このようにした場合、バッテリ情報については、放射線カセッテ内のマイクロコンピュータが制御部3に送信するようにしてもよい。または、収容部という構成を採らずに、複数の放射線カセッテの各々と充電装置100とをケーブルで接続した構成としてもよい。
【0050】
また、図1の例では充電部の数3つとしたが、充電部の数は2つ以上であればよい。
【0051】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0052】
開示された放射線カセッテ用充電装置は、被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作する放射線カセッテの前記バッテリを充電する放射線カセッテ用充電装置であって、複数の前記バッテリの各々を充電する複数の充電部と、前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの残量の情報を取得するバッテリ残量情報取得部と、前記残量が予め設定された目標値を下回るバッテリを優先して充電するよう前記複数の充電部を制御する充電制御部とを備えるものである。
【0053】
開示された放射線カセッテ用充電装置は、前記充電制御部は、前記残量が前記目標値を下回るバッテリが複数個ある場合に、前記残量が前記目標値に到達するまでの時間が早いバッテリを優先して充電する制御を行うものである。
【0054】
開示された放射線カセッテ用充電装置は、前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの使用頻度に関する情報を取得するバッテリ使用頻度情報取得部を備え、前記充電制御部は、前記残量が前記目標値を下回るバッテリがない場合に、前記使用頻度が高いバッテリを優先して充電する制御を行うものである。
【0055】
開示された放射線カセッテ用充電装置は、前記目標値は前記バッテリが装着される前記放射線カセッテの種類に応じて異なるものである。
【0056】
開示された放射線カセッテ用充電装置は、前記バッテリ毎の前記目標値を外部操作に応じて設定する目標値設定部を備えるものである。
【0057】
開示された放射線カセッテ用充電装置は、前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの充電における定格電流に関する情報を取得するバッテリ定格電流情報取得部を備え、前記充電制御部は、優先して充電を行うべき前記バッテリには当該バッテリの前記定格電流で充電を行わせ、充電電流に余剰が生じた場合には、当該余剰の電流で他の前記バッテリを充電させるものである。
【0058】
開示された放射線カセッテの充電方法は、被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作する放射線カセッテの前記バッテリを充電する放射線カセッテの充電方法であって、複数の前記バッテリの各々を充電する複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの残量の情報を取得するバッテリ残量情報取得ステップと、前記残量が予め設定された目標値を下回るバッテリを優先して充電するよう前記複数の充電部を制御する充電制御ステップとを備えるものである。
【符号の説明】
【0059】
100 充電装置
1 インレット
2 AC/DCコンバータ
3 制御部
4,5,6 充電部
40 バッテリパック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作する放射線カセッテの前記バッテリを充電する放射線カセッテ用充電装置であって、
複数の前記バッテリの各々を充電する複数の充電部と、
前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの残量の情報を取得するバッテリ残量情報取得部と、
前記残量が予め設定された目標値を下回るバッテリを優先して充電するよう前記複数の充電部を制御する充電制御部とを備える放射線カセッテ用充電装置。
【請求項2】
請求項1記載の放射線カセッテ用充電装置であって、
前記充電制御部は、前記残量が前記目標値を下回るバッテリが複数個ある場合に、前記残量が前記目標値に到達するまでの時間が早いバッテリを優先して充電する制御を行う放射線カセッテ用充電装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の放射線カセッテ用充電装置であって、
前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの使用頻度に関する情報を取得するバッテリ使用頻度情報取得部を備え、
前記充電制御部は、前記残量が前記目標値を下回るバッテリがない場合に、前記使用頻度が高いバッテリを優先して充電する制御を行う放射線カセッテ用充電装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の放射線カセッテ用充電装置であって、
前記目標値は前記バッテリが装着される前記放射線カセッテの種類に応じて異なる放射線カセッテ用充電装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の放射線カセッテ用充電装置であって、
前記バッテリ毎の前記目標値を外部操作に応じて設定する目標値設定部を備える放射線カセッテ用充電装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項記載の放射線カセッテ用充電装置であって、
前記複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの充電における定格電流に関する情報を取得するバッテリ定格電流情報取得部を備え、
前記充電制御部は、優先して充電を行うべき前記バッテリには当該バッテリの前記定格電流で充電を行わせ、充電電流に余剰が生じた場合には、当該余剰の電流で他の前記バッテリを充電させる放射線カセッテ用充電装置。
【請求項7】
被検体を透過した放射線に応じた画像信号を得る放射線検出器を有し、バッテリによって動作する放射線カセッテの前記バッテリを充電する放射線カセッテの充電方法であって、
複数の前記バッテリの各々を充電する複数の充電部の各々に接続される前記バッテリの残量の情報を取得するバッテリ残量情報取得ステップと、
前記残量が予め設定された目標値を下回るバッテリを優先して充電するよう前記複数の充電部を制御する充電制御ステップとを備える放射線カセッテの充電方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−108898(P2013−108898A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255309(P2011−255309)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】