説明

放射線不透過性アミドポリマーおよびそれから形成される医療装置

放射線不透過性ポリマーは、主鎖および複数のアミド基を有し、アミド基は、そのアミド窒素原子に結合した、ポリマー主鎖に懸垂した有機ハライド基を有し、有機ハライド基は、1又は複数のヨウ素原子および/または臭素原子をその上に含む。ポリマーは、改質ポリアミドポリマー、コポリマーもしくはブロックコポリマー、または改質ポリ(メタ)アクリルアミドもしくは(メタ)アクリルアミドコポリマーもしくはブロックコポリマーであってもよい。ポリマーは、医療装置に用いられ、例えば、体内を通るカテーテルの動きまたは部位におけるバルーンの膨張を追跡するのに有用である。ポリマーは、既存のアミドポリマー上で行われるカップリング反応によって作製することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線不透過性アミドポリマーおよびそれから形成される医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療装置の構成要素を形成するために使用されてきたポリマーには、ポリアミド、ポリエーテル−ブロック−アミド、ならびに(メタ)アクリルアミドポリマーおよびコポリマーなどの様々なアミドポリマーが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第3,287,324号明細書
【特許文献2】米国特許第3,671,542号明細書
【特許文献3】米国特許第6,677,473号明細書
【特許文献4】米国特許公開第2005/0106119号公報
【特許文献5】米国特許公開第2006/0024266号公報
【特許文献6】米国特許公開第2006/0034769号公報
【特許文献7】米国特許公開第2006/0036316号公報
【特許文献8】米国特許出願第11/094,638号
【特許文献9】米国特許出願第11/519,139号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】I.インら,“Soluble wholly aromatic polyamides containing unsymmetrical pyridyl ether linkages”,ポリマー,第47巻(2006年)547〜552ページ
【非特許文献2】N.ジェイムスら,“Polyurethanes with radiopaque properties”,バイオマテリアルズ,第27巻(2006年)160〜166ページ
【非特許文献3】F.モッツら,“Iodine−containing cellulose mixed esters as radiopaque polymers for direct embolization of cerebral aneurysms and arteriovenous malformations”,バイオマテリアルズ,第23巻(2002年)121〜131ページ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、アミドポリマーは、実質的に放射線透過性、すなわちX線および他の高エネルギーの放射線源に対する不透過性を殆ど、または全く有していない。医療装置への用途において、これらの材料は、例えば、体内を通るカテーテルの動きや部位におけるバルーンの膨張などを追跡する等、体内でより容易にモニターできるように、より高い放射線不透過性を有していることが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の態様によれば、本発明は、主鎖および複数のアミド基を有するポリマーに関し、アミド基の少なくともいくつかは、そのアミド窒素原子に結合した、ポリマー主鎖に懸垂した有機ハライド基を有し、有機ハライド基は、1又は複数のヨウ素原子および/または臭素原子をその上に含む。少なくともいくつかの本発明の実施形態では、有機ハライド基中のヨウ素原子および/または臭素原子は、ポリマーに対してより一層の放射線不透過性を提供する。
【0007】
アミド基は、ポリマー主鎖の一部であるか、または全体的にポリマー主鎖の側鎖中に位置する場合がある。いくつかの特定の実施形態において、本発明のポリマーは、改質ポリアミドポリマー、コポリマーまたはブロックコポリマー、あるいは改質ポリ(メタ)アクリルアミドまたは(メタ)アクリルアミドコポリマーまたはブロックコポリマーでもよく、および/あるいは有機ハライド基は、少なくとも2個の臭素原子またはヨウ素原子、例えば3個以上の臭素基またはヨウ素基をその上に有する。このような有機ハライド基の例には、1又は複数の芳香環上に2個以上のヨウ素原子、例えば3個、4個または5個のヨウ素原子を有するヨードアリールカルボキシル基が挙げられる。
【0008】
本発明のさらなる態様は、本明細書に記載するようなポリマーで形成された構成要素を含む医療装置に関する。
本発明のまたさらなる態様は、既存のアミドポリマー上で行われるカップリング反応によってこのようなポリマーを作製する方法に関し、本発明のポリマーを含むセラミック/ポリマーハイブリッド複合材料に関する。
【0009】
本発明のこのような態様および他の態様を、下記の詳細な説明および特許請求の範囲に十分に記載する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本出願のいずれかに記載されている全ての米国特許文献を含めた全ての公開された文献の全内容を本明細書に明確に援用する。本出願のいずれかに記載されている任意の同時係属の特許出願の全内容もまた、本明細書に明確に援用する。
【0011】
本発明によって改質することができるポリマーには、少なくとも1個のポリアミドセグメント、ならびに(メタ)アクリルアミドホモポリマーおよびコポリマーを含むポリアミドポリマーおよびコポリマーおよびブロックコポリマーが挙げられる。
【0012】
ポリアミドポリマーは、ポリマー主鎖にアミド基を有する。一般にポリアミドポリマーおよびコポリマーは、式(I)または(II)の反復基、あるいはそれらの組合せを含む。
【0013】
【化1】

式中、Rはそれが結合しているカルボキシル基と共にジカルボン酸の残基であり、Rはそれが結合している窒素原子と共にジアミンの残基であり、Rはそれが結合しているカルボキシルおよび窒素原子と共にアミノ酸残基である。R、RおよびRは、例えばアルカリーレン基またはアラルキレン基などの、2価芳香族もしくは脂肪族炭化水素基、または混合したアルキルおよびアリール炭酸水素基であってもよい。脂肪族炭化水素基には、飽和および不飽和炭化水素、ならびに直鎖分枝状および環状構造が挙げられる。R、RおよびRは、好ましくは、約2〜約20個の炭素原子を有する。必要に応じて、R、RおよびR基は、例えばハロゲンで置換されているか、またはエーテル酸素基で中断されていてもよい。コポリマーの場合、異なる構造の多数のR、Rおよび/またはR基が存在してもよい。
【0014】
ポリアミドポリマーの具体例は、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6、ナイロン6,3、ナイロン4,6、ナイロン7、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ならびにGrivory(登録商標)樹脂およびナイロン−MXD6などの部分芳香族ナイロンである。さらなる例には、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド(Nomex(登録商標)、(特許文献1))、またはポリ−p−フェニレンテレフタルアミド(Kevlar(登録商標)、(特許文献2))などのアラミド(芳香族ポリアミド)が挙げられる。ポリアミドポリマーは、その構造中に、例えば(非特許文献1)に記載されているようなピリジン基を有してもよい。
【0015】
ポリアミドポリマーは、例えば、アミノ基およびカルボン酸基を有する様々な前駆体を重合することによって得ることができる。このような前駆体には、例えば、モノアミノモノカルボン酸;モノアミノモノカルボン酸のラクタム;アミノ基およびジカルボン酸の間に少なくとも2個の炭素原子を有するジアミンなど;ならびにこれらの組合せが挙げられる。モノアミノモノカルボン酸またはそのラクタムの例には、アミノカプロン酸、ブチロラクタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプリルラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタム、および3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸などが挙げられる。ジアミンの例には、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、2,2−ビス−(p−アミノシクロヘキシル)プロパン、2−メチルペンタメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタンなどが挙げられる。ジカルボン酸は、芳香族(例えば、イソフタル酸およびテレフタル酸)、または脂肪族(例えば、セバシン酸、オクタデカン2酸、スベリン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸、アゼライン酸など)であってもよい。ジカルボン酸の代わりに、例えばエステル、酸無水物または酸塩化物などのその機能的誘導体を使用することもできる。
【0016】
ポリアミドポリマーはまた、ポリアミドアミンデンドリマー、ポリアミド−ポリイミド、タンパク質またはペプチド、例えば天然もしくは合成絹タンパク質でもよい。
ポリアミドブロックコポリマーは、ポリエーテルまたはポリエステルなどの、少なくとも1個のポリアミドセグメントおよび少なくとも1個の第2のポリマーのポリマーセグメントを有する主鎖を有する。このようなブロックコポリマーの例は、ポリアミドおよびポリエーテルブロックを有するポリエーテル−ブロック−アミドコポリマー(PEBA)である。PEBAポリマーのポリアミドセグメントは、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミドまたは部分芳香族ポリアミドをベースとしてもよい。PEBAポリマーは、ショアDスケールで25〜72の範囲の硬度を有している。PEBAポリマーは、16,170,000kgf/m〜87,890,000kgf/m(23,000〜125,000ポンド/平方インチ)の範囲の屈曲係数を示している。これらのブロックコポリマーのポリアミドおよびポリエーテルセグメントは、Pebax(登録商標)ポリマーの場合のようにアミド結合またはエステル結合を介して結合することが可能である。
【0017】
Pebax(登録商標)ポリマーの一般化学式は、下記の式
【0018】
【化2】

(式中、PAはポリアミドセグメントであり、PEはポリエーテルセグメントであり、繰り返し数nは典型的には5〜10である)によって表すことができる。ポリアミドセグメントは、好ましくは、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン9、ナイロン6、ナイロン6,12、ナイロン6,11、ナイロン6,9、またはナイロン6,6などの脂肪族ポリアミドである。ポリアミドセグメントは、500〜8,000の範囲、例えば2,000〜6,000または3,000〜5,000の数平均分子量を有している。
【0019】
PEBAポリマーは、エーテル結合の間に少なくとも2個であり10個以下の直鎖飽和脂肪族炭素原子を有する脂肪族ポリエーテルである1又は複数のポリエーテルブロックを有することができる。例えば、エーテルセグメントは、ポリ(テトラメチレンエーテル)セグメントなどの、エーテル結合の間に4個〜6個の炭素を有することが可能である。好ましいテトラメチレンエーテルセグメントの代わりに用いることができる他のポリエーテルの例には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(トリメチレンエーテル)、ポリ(ペンタメチレンエーテル)およびポリ(ヘキサメチレンエーテル)が挙げられる。ポリエーテルの炭化水素部分は、必要に応じて、分岐していてもよい。一つの例として、2−エチルヘキサンジオールのポリエーテルがある。ポリエーテルセグメントの分子量は、好ましくは、約200〜2,500、例えば250〜1000である。
【0020】
繰り返し単位または(メタ)アクリルアミドポリマーの構造式は、
【0021】
【化3】

(式中、RおよびRは、それぞれ、Hまたはメチルである)に示す通りである。(メタ)アクリルアミドポリマーのアミド基は、主鎖に懸垂している。オレフィンモノマー、(メタ)クリレートエステルなどの(メタ)アクリルアミドモノマーによるおよび/または他のエチレン性不飽和モノマーとのホモポリマーおよびコポリマーを、本発明に用いることができる。
【0022】
上記のアミドポリマーの改質は、主鎖またはペンダントアミド部分のNH基との反応によって、ポリマーに結合した1又は複数のヨウ素原子および/または臭素原子を含む有機ハライド基を有するこのようなポリマーを提供することによって行うことができる。有機ハライド基は、C−N結合によってアミド窒素に結合することができ、その構造中に他のヘテロ原子を含むことができる。いくつかの本発明の実施形態では、有機ハライド基は、少なくとも2個のヨウ素原子および/または臭素原子、例えば3個、4個または5個のヨウ素原子または臭素原子をその上に有する。いくつかの実施形態では、ヨウ素原子または臭素原子は、1又は複数の芳香環上の置換基であり、例えばカルボキシル基が芳香族環(例えば、ベンゾイル基)に直接結合しているか、または介在する炭酸水素基(例えば、フェニルアセチル基またはフェニルプロピオニル基)によって離間している構造を含めた、様々な構造のヨードアリールカルボキシル基を提供することができる。
【0023】
本発明のいくつかの実施形態では、その窒素原子に結合した少なくとも1個の水素原子を有する複数のアミド基を有するポリマーの改質は、ヨウ素または臭素を含有するカルボン酸、またはその酸無水物または酸塩化物とのカップリング反応において達成することができる。いくつかの実施形態では、改質反応に用いられるカルボン酸は、ヨウ素原子または臭素原子で置換されている1又は複数の芳香環を含む。このようなカルボン酸の例は、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、2−ブロモプロピオン酸、3−ブロモプロピオン酸、2−ヨードプロピオン酸、3−ヨードプロピオン酸、2−ヨード安息香酸、3−ヨード安息香酸、4−ヨード安息香酸、2−ブロモ安息香酸、3−ブロモ安息香酸、4−ブロモ安息香酸、ジブロモ酢酸、トリブロモ酢酸、ジヨード酢酸、トリヨード酢酸、2,3−ジブロモプロピオン酸、3,3−ジヨードプロピオン酸、3,3,3−トリヨードプロピオン酸、2,4,6−トリヨード安息香酸、3,4,5−トリヨード安息香酸、2,3,5−トリヨード安息香酸、テトラブロモフタル酸、テトラヨードフタル酸、2,4,5,6−テトラヨード安息香酸、ペンタヨード安息香酸、(非特許文献2)に記載されているようなN−(2,6−ジヨードカルボキシフェニル)−3,4,5−トリヨードベンズアミド、すなわち
【0024】
【化4】

ならびに、
3,3’,5,5’−テトラヨードサイロ酢酸、すなわち
【0025】
【化5】

3,3,5,5’−テトラヨードサイロプロピオン酸、すなわち
【0026】
【化6】

3,3’,5−トリヨードサイロ酢酸、すなわち
【0027】
【化7】

3,3’,5−トリヨードサイロプロピオン酸、すなわち
【0028】
【化8】

3,5−ジヨードサイロプロピオン酸、すなわち
【0029】
【化9】

3,5−ジヨード−4−(3−ブロモベンジルオキシ)安息香酸、すなわち
【0030】
【化10】

3−(3,5−ジヨード−4−(3−ヨードベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸、すなわち
【0031】
【化11】

3,5−ジヨード−4−(3−ヨードベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−ヨードベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(ベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(2−ブロモベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−ブロモベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(2−メチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−メチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−メチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(ナフト−2−イルメトキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(ビフェン−2−イルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−メトキシベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−トリフルオロメトキシベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−フルオロベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メトキシ)安息香酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(4−ヨードベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3,5−ジブロモ−4−(3−ヨードベンジルオキシ)−安息香酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(4−ブロモベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3−[3,5−ジヨード−4−(3−ヨード−ベンジルオキシ)フェニル]−プロピオン酸;
3,5−ジブロモ−4−(4−tert−ブチル−ベンジルオキシ)−安息香酸;
[3,5−ジヨード−4−(3−ヨード−ベンジルオキシ)−フェニル]−酢酸;
[3,5−ジヨード−4−(4−ヨード−ベンジルオキシ)−フェニル]−酢酸;
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジヨード−フェニル)−酢酸;
[4−(3−ブロモ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−フェニル]−酢酸;
4−(2−ニトロ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(3−ニトロ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(4−ニトロ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(2−シアノ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(3−シアノ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;および
4−(4−シアノ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸
などの(特許文献3)に記載されている多数のヨード基および/またはブロモ基を有する様々なカルボン酸化合物である。
【0032】
ポリマーアミド基は、このような改質によって、イミドカルボニル基の少なくとも1個がポリマー主鎖に対して懸垂した位置にあり、かつそれに結合している有機ハライド部分を含むイミド基に変換することができ、このようなイミド基の窒素原子ならびにその第2のカルボニル基は、ポリマーアミド基の最初の位置によって、ポリマーの主鎖または側鎖中にある。本出願の目的においては、このようなイミド基は、そのアミド窒素原子に結合した、ポリマー主鎖に懸垂した有機ハライド基を有するアミド基であると考えられる。
【0033】
場合によっては、ヨウ素または臭素官能化カルボン酸は、直接反応によってアミドポリマーの良好な改質を提供するのに十分な反応性を有してもよい。しかしながら、一般に、カルボン酸の酸塩化物への変換が推奨される。場合によっては、カルボン酸の無水物の使用は、酸塩化物によって得られる結果と同様の結果を実現することができる。塩化チオニルを使用した酸塩化物を形成するための例示的な手順は、(非特許文献2)に記載されている。酸塩化物とアミド官能性ポリマーとのカップリング反応を、ポリウレタンポリマーを官能化させるために同じ文献において記載されているのと類似した方法で達成することができる。
【0034】
カップリング反応は、好ましくは、約120℃以上、例えば約140℃以上、または150℃〜170℃の反応温度を可能とする溶媒中で行われる。適切なこのような溶媒は、約163℃で還流することができるN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)である。ポリマーを、例えば数時間の期間、例えば4〜24時間減圧することによって、または数日間乾燥器内で貯蔵することによって、カップリングの前に乾燥させることができる。カップリング反応のための溶媒もまた、使用前に適切に蒸留し乾燥させる。カップリング反応中のポリマー分解を減少させるため、場合によっては、窒素またはアルゴンなどの乾燥した不活性ガスを反応に適用することが有用である。
【0035】
アミド基の窒素原子に結合したヒドロキシアルキル基を有するアミドポリマーから出発して代替のカップリング反応を用いることができる。アミド基は、ポリマー主鎖または側鎖アミド基中に含まれている場合がある。上記で列挙した酸またはそれらの酸塩化物のどれでも、このようなヒドロキシアルキル基とのエステル化反応に使用して、本発明による有機ハライド置換アミドポリマーを生成することができる。(非特許文献3)においてセルロースエステルの調製のために記載された通りに、ヒドロキシアルキル基のエステル化は、トシラート中間体を経由することができ、このようなトシラート中間体もまた、同じ文献に記載されているように、ヒドロキシアルキル基のヨードアルキル基への変換を実現するために使用することができる。ヒドロキシアルキル基のブロモアルキル基への変換を、同様に実現することができる。
【0036】
一般に、ヨウ素原子による置換は、臭素原子より効果的な放射線不透過性を実現することを期待することができる。さらに、ポリマーのアミド基への有機ハライド基のカップリングの程度が増加するにつれ、ならびに/あるいは有機ハライド基当たりのヨウ素および/または臭素原子の数が増加するにつれ、放射線不透過性が増加することを期待することができる。一般に、これらの要因は、多数のヨウ素原子または臭素原子をその上に有する有機ハライド基の使用を支持する。放射線不透過性の最大化が所望である限りでは、3個以上のヨウ素原子または臭素原子、例えば3個、4個または5個のこのような原子を有する有機ハライド基、特にハライドがヨウ素であるもの、4個以上のヨウ素原子があるものを用いることが望ましいであろう。しかしある場合には、このような基の使用は、カップリング反応の能率を減少させる可能性があるので、より良好な放射線不透過性は、より低いハライド含有量を有するが、アミドポリマー上でより高い置換度を達成する基を使用することによって得ることができる。カップリング剤の入手のしやすさ、保存寿命、ポリマーの特定の物性への影響、生体適合性などを含めた他の要因もまた、特定の用途のための有機ハライド基の選択に影響をあたえる場合がある。
【0037】
特定の例示的な実施形態では、ナイロン12(0.5g)を、50mlのRBフラスコ中のDMAC10mlに溶解することができる。次いで、DMAC10mlに溶解した3,4,5−トリヨード安息香酸塩化物(0.5g)を加え、混合物を163℃で12〜24時間還流させる。次いで、ポリマーを濃縮し、メタノールで沈殿させ、乾燥させることができる。このように得られたポリマーは、ナイロン12ポリマーの窒素原子に結合した構造
【0038】
【化12】

のペンダントヨードアリールカルボキシル基と、X線イメージングにかけた場合、最初のポリマーに対して増加した放射線不透過性とを有するであろう。
【0039】
さらなる例示的な実施形態では、Pebax(登録商標)7033(0.5g)を、50mlのRBフラスコ中のDMAC10mlに溶解させることができる。次いで、DMAC10mlに溶解したN−(2,6−ジヨードカルボキシフェニル)−3,4,5−トリヨードベンズアミド(0.5g)の酸塩化物を加え、乾燥窒素またはアルゴンを適用して、混合物を150℃で12〜24時間加熱する。次いで、ポリマーを濃縮し、メタノールで沈殿させ、乾燥させることができる。このように得られたポリマーは、ポリマーのポリアミドブロック中の窒素原子に結合した構造
【0040】
【化13】

のペンダントヨードアリールカルボキシル基と、X線イメージングにかけた場合、最初のポリマーに対して増加した放射線不透過性とを有するであろう。
【0041】
(特許文献4)、(特許文献5)、(特許文献6)および(特許文献7)では、主鎖および場合によっては主鎖中のアミド基中にもヨウ素または臭素置換芳香族基を有する放射線不透過性ポリマーについて記載されている。このようなポリマーは、塞栓療法用製品、ステント、カテーテルなどを含めた様々な医療装置において有用であると言われている。本発明のポリマーは、これらの文献のポリマーと同様の方法で、同じまたは実質的に同様の用途に使用することができる。
【0042】
本発明の医療装置は、処置における使用のため、または移植片として、移植または挿入される埋込み可能または挿入可能な医療装置であってもよい。非限定的例には、バルーン、カテーテル(例えば、バルーンカテーテル、ガイドカテーテルおよびステントデリバリーシステムなどの腎臓または血管カテーテル)、ガイドワイヤー、針、手術器具、歯科用装置、内視鏡、フィルター(例えば、大静脈フィルター)、ステント(冠動脈ステント、脳ステントなどの末梢血管ステント、尿道ステント、尿管ステント、胆管ステント、気管ステント、胃腸ステントおよび食道ステントを含めた)、ステントデリバリーシステム、ステントグラフト、血管移植片、脈管アクセスポート、(Guglilmi離脱型コイルおよび金属コイルを含めた)脳動脈瘤フィラーコイルを含めた塞栓形成装置、心筋プラグ、創傷ドレーン、胃腸チューブ、尿道インサート、腹腔鏡装置、ペースメーカーリード、除細動器リード、動静脈シャントなどのシャント、人工心臓および心臓補助ポンプ、心臓弁、血管弁、組織バルキング装置、縫合糸、縫合糸アンカー、吻合クリップおよび吻合環、組織ステープルおよび結紮クリップ、カニューレ、整形外科用プロテーゼ、関節プロテーゼ、ならびに体内への移植または挿入のために適合された様々な他の医療装置が挙げられる。
【0043】
本発明の医療装置には、診断、全身的治療、または任意の組織または器官の局部的治療のために使用される埋込み可能および挿入可能な医療装置が挙げられる。非限定的な例は、腫瘍;心臓、(全体として「脈管構造」として称される)冠状血管および末梢血管系、(腎臓、膀胱、尿道、尿管、前立腺、膣、子宮および卵巣を含めた)泌尿生殖器系、目、肺、気管、食道、腸、胃、脳、肝臓および膵臓、骨格筋、平滑筋、乳房、真皮組織、軟骨、歯および骨を含めた器官である。本明細書で使用する場合、「診断」という用語は、患者の検査および/または試験によって、疾患、状態または傷害の性質を決定する行為または工程を意味する。本明細書で使用する場合、「治療」は、疾患もしくは状態の予防;疾患、状態もしくは傷害と関連する兆候の低減もしくは解消;または疾患、状態もしくは傷害の実質的なもしくは完全な解消を意味する。典型的な対象(「患者」とも称される)は、脊椎動物対象、より典型的には哺乳動物対象、さらにより典型的にはヒト対象である。
【0044】
本発明のポリマーは、このような医療装置の構成要素を形成するために用いることができ、この構成要素は、装置の下部構造、例えばカテーテル先端、マーカーバンドなど、またはコーティングもしくはラミネート層、または場合によっては装置全体を指す場合がある。コーティングまたはラミネート層の場合、ポリマーの厚さは、所望の放射線不透過性を実現するために変化させることができる。関連した装置の構成要素において、ポリマーは、単独で、または1種もしくは複数の他のポリマーとのブレンド中で用いて、特定の装置構成要素のための物理学的性質の適切なバランスと、所望の放射線不透過性を得ることができる。ブレンドは、本発明のポリマー由来の親アミドポリマーを含むことができる。
【0045】
特定の実施形態では、本発明のポリマーは、カテーテル管、カテーテル先端またはカテーテルバルーンを形成するために用いられる。このような実施形態では、本発明のポリマーは、放射線不透過性および物理学的性質の適切なバランスを提供するために必要に応じて親アミドポリマーと任意選択でブレンドすることができる。
【0046】
本発明のポリマーを積層またはブレンドすることができるポリマーには、エラストマー性および非エラストマー性ポリマーが挙げられる。特定の例には、ポリエステル、ポリエステルブロックコポリマー、ポリアミド、ポリアミドブロックコポリマー、(メタ)アクリルポリマーおよびコポリマー;ポリエーテル;ポリイミド;ポリカーボネート;ポリアクリロニトリル;スチレンモノマーを含めたビニルモノマーのポリマーおよびコポリマー、ならびにこのようなモノマーの様々なブロックコポリマー;ポリオレフィンポリマーおよびコポリマー;フッ素化ポリマーおよびコポリマー;シリコーンポリマーおよびコポリマー;ポリウレタン;ポリペプチド、タンパク質、多糖類および脂肪酸(およびそのエステル)などのバイオポリマーなどが挙げられる。
【0047】
コーティング材料として、またはコーティング組成物の成分として、本発明のポリマーは、ポリマー、金属および/またはセラミック基板に塗布することができる。コーティングには、噴霧、ブラッシング、液浸などによって、またパウダーコーティングとして、例えば溶液、分散液または溶融液から任意の従来の方法を適用することができる。
【0048】
本発明のポリマーはまた、2005年3月30日に出願された(特許文献8)に記載されているように、例えばポリマー溶液または分散液を、ゾルゲルセラミック前駆体材料またはこのようなゾルゲルセラミック前駆体材料を含有する溶液と混合することによって、ポリマー/セラミックハイブリッド材料中に配合することもできる。使用されるゾルゲルセラミック前駆体材料は典型的には、無機金属および半金属塩、金属および半金属錯体/キレート(例えば、金属アセチルアセトン錯体)、金属および半金属水酸化物、または有機金属および有機半金属化合物(例えば、金属アルコキシドおよびケイ素アルコキシドおよびアシルオキシド)である。典型的なゾルゲル法では、上述したような前駆体材料を加水分解および縮合(重合とも称される)反応にかけ、コロイド懸濁液、または「ゾル」を形成する。例えば、好まれる半金属または金属(ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、スズ、ハフニウム、タンタル、モリブデン、タングステン、レニウム、イリジウムなど)の好まれるアルコキシド(メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、tert−ブトキシドなど)を、適切な溶媒、例えば1種または複数のアルコールで溶解し、例えば、水または酸性もしくは塩基性の水溶液などの他の水溶液を加えることによって加水分解および縮合にかけ、ゾルを形成することができる。混合物を乾燥させることによってさらに処理する。選択した半金属または金属原子のセラミック酸化物ネットワークを生成する。ハイブリッド材料を形成するために、本発明のポリマー溶液をゾルゲルセラミック前駆体の最初の溶液中に組み込むか、またはゾル段階で加えることができる。
【0049】
上記の例および開示は、例示的であり網羅的ではないことを意図している。これらの例および説明は、当業者に多くの変形形態および代替形態を提示するであろう。全てのこれらの代替形態および変形態様は、特許請求の範囲内に含まれることを意図しており、「含む」という用語は、「それらを含むが、それだけに限らない」ことを意味する。当業者であれば、本明細書に記載する特定の実施形態に対する他の等価物を認識することができ、その均等物もまた、特許請求の範囲に含まれることを意図している。さらに、従属請求項に記載された特定の特徴は、本発明の範囲内において他の方法で互いに組み合わせることができ、従属請求項に記載された特徴の任意の他の可能性のある組合せを有する他の実施形態は、本発明が具体的に対象とするものであることを認識するべきである。例えば、請求項の公開のために、このような多数項従属形式が法的に許容される形式である場合、下記の任意の従属請求項は、このような従属請求項中で引用された全ての先行的限定を有する全ての請求項への多数従属形式で択一的に記載されているものと考えるべきである。多数項従属の請求項形式が制限されている方式内で、下記の従属請求項は、単項従属請求項形式で択一的に記載されているものと考えるべきであり、それによってこのような従属請求項において言及されている特定の請求項以外の先行的限定を有する請求項への従属性がもたらされる。
【0050】
この国際出願は、その全内容を本明細書に援用する2006年9月11日に出願された(特許文献9)の優先権を主張する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主鎖および複数のアミド基を有するポリマーであって、
アミド基の少なくともいくつかは、そのアミド窒素原子に結合した、ポリマー主鎖に懸垂した有機ハライド基を有し、該有機ハライド基は、1又は複数のヨウ素原子および/または臭素原子をその上に含むポリマー。
【請求項2】
前記ポリマーの少なくとも一部はポリアミド構造を有する請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
前記ポリマーはポリ(エーテル−ブロック−アミド)である請求項1に記載のポリマー。
【請求項4】
前記ポリマーの少なくとも一部はポリ(メタ)アクリルアミド構造を有する請求項1に記載のポリマー。
【請求項5】
前記主鎖セグメント中にアミド基を有し、前記有機ハライド基は、炭素−窒素結合によって前記主鎖セグメントのアミド基の窒素原子に結合された側鎖部分である請求項1に記載のポリマー。
【請求項6】
前記有機ハライド基は、少なくとも2個のヨウ素原子および/または臭素原子をその上に有する請求項1に記載のポリマー。
【請求項7】
前記ポリマー上の前記有機ハライド基は、少なくとも3個のヨウ素原子および/または臭素原子をその上に有する請求項1に記載のポリマー。
【請求項8】
前記有機ハライド基はヨウ素または臭素置換芳香環を含む請求項1に記載のポリマー。
【請求項9】
前記有機ハライド基は、少なくとも1個の芳香環上に2つ以上のヨウ素原子を有するヨードアリールカルボキシル基である請求項8に記載のポリマー。
【請求項10】
前記ヨードアリールカルボキシル基は、式
【化1】

を有する請求項9に記載のポリマー。
【請求項11】
前記ポリマーはポリ(エーテル−ブロック−アミド)(PEBA)である請求項10に記載のポリマー。
【請求項12】
前記PEBAポリマーは、ポリアミドとポリエーテルセグメントとの間にエステル結合を含む請求項11に記載のポリマー。
【請求項13】
前記ポリマーはポリアミドである請求項10に記載のポリマー。
【請求項14】
前記ヨードアリールカルボキシル基は、少なくとも3個のヨウ素原子をその上に有する請求項9に記載のポリマー。
【請求項15】
請求項1に記載のポリマーで形成される構成要素を含む医療装置。
【請求項16】
バルーン、カテーテル、ガイドワイヤー、針、手術器具、歯科装置、内視鏡、フィルター、ステント、ステントデリバリーシステム、ステントグラフト、血管移植片、脈管アクセスポート、塞栓形成装置、心筋プラグ、創傷ドレーン、胃腸チューブ、尿道インサート、腹腔鏡装置、ペースメーカーリード、除細動器リード、シャント、人工心臓および心臓補助ポンプ、心臓弁、血管弁、組織バルキング装置、縫合糸、縫合糸アンカー、吻合クリップおよび吻合環、組織ステープルおよび結紮クリップ、カニューレ、整形外科用プロテーゼ、および関節プロテーゼからなる群よりなる請求項15に記載の医療装置。
【請求項17】
前記構成要素はポリマーコーティングである請求項15に記載の医療装置。
【請求項18】
少なくとも1個の水素原子またはヒドロキシアルキル基は、窒素原子に結合している複数のアミド基を有するポリマーを提供する工程と、
カップリング反応において該ポリマーを、1又は複数のヨウ素原子および/もしくは臭素原子をその上に有するカルボン酸と、またはこのようなカルボン酸の酸塩化物もしくは酸無水物と反応させる工程と
からなる放射線不透過性ポリマーを形成する方法。
【請求項19】
前記カルボン酸は、
ブロモ酢酸、
ヨード酢酸、
2−ブロモプロピオン酸、
3−ブロモプロピオン酸、
2−ヨードプロピオン酸、
3−ヨードプロピオン酸、
2−ヨード安息香酸、
3−ヨード安息香酸、
4−ヨード安息香酸、
2−ブロモ安息香酸、
3−ブロモ安息香酸、
4−ブロモ安息香酸、
ジブロモ酢酸、
トリブロモ酢酸、
ジヨード酢酸、
トリヨード酢酸、
2,3−ジブロモプロピオン酸、
3,3−ジヨードプロピオン酸、
3,3,3−トリヨードプロピオン酸、
2,4,6−トリヨード安息香酸、
3,4,5−トリヨード安息香酸、
2,3,5−トリヨード安息香酸
テトラブロモフタル酸、
テトラヨードフタル酸、
2,4,5,6−テトラヨード安息香酸、
ペンタヨード安息香酸、
N−(2,6−ジヨードカルボキシフェニル)−3,4,5−トリヨードバンズアミド
3,3’,5,5’−テトラヨードサイロ酢酸、
3,3,5,5’−テトラヨードサイロプロピオン酸、
3,3’,5−トリヨードサイロ酢酸、
3,3’,5−トリヨードサイロプロピオン酸、
3,5−ジヨードサイロプロピオン酸、
3,5−ジヨード−4−(3−ブロモベンジルオキシ)安息香酸、
3−(3,5−ジヨード−4−(3−ヨードベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸、
3,5−ジヨード−4−(3−ヨードベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−ヨードベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(ベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(2−ブロモベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4.(4−ブロモベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(2−メチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−メチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−メチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(ナフト−2−イルメトキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(ビフェン−2−イルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−メトキシベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−トリフルオロメチルベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−フルオロメトキシベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(3−フルオロベンジルオキシ)安息香酸;
3,5−ジヨード−4−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−メトキシ)安息香酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(4−ヨードベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3−(3,5−ジヨード−4−(3−ブロモベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸;
3,5−ジブロモ−4−(3−ヨードベンジルオキシ)−安息香酸;および
3−(3,5−ジヨード−4−(4−ブロモベンジルオキシ)フェニル)プロピオン酸。
3−[3,5−ジヨード−4−(3−ヨード−ベンジルオキシ)−フェニル]−プロピオン酸;
3,5−ジブロモ−4−(4−tert−ブチル−ベンジルオキシ)−安息香酸;
[3,5−ジヨード−4−(3−ヨード−ベンジルオキシ)−フェニル]−酢酸;
[3,5−ジヨード−4−(4−ヨード−ベンジルオキシ)−フェニル]−酢酸;
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジヨード−フェニル)−酢酸;
[4−(3−ブロモ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−フェニル]−酢酸;
4−(2−ニトロ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(3−ニトロ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(4−ニトロ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(2−シアノ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(3−シアノ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸;
4−(4−シアノ−ベンジルオキシ)−3,5−ジヨード−安息香酸、
およびその混合物からなる群より選択される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記カルボン酸は、1分子当たり少なくとも2個のヨウ素および/または臭素原子を有する請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記カルボン酸は、1分子当たり少なくとも3個のヨウ素原子を有する請求項18に記載の方法。
【請求項22】
請求項18に記載の方法によって生成されるポリマー材料。
【請求項23】
請求項1に記載のポリマーと、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、スズ、ハフニウム、タンタル、モリブデン、タングステン、レニウム、およびイリジウムからなる群の1つまたは複数のメンバーの酸化物結合ネットワークを含むセラミックとを含むポリマー/セラミックハイブリッド材料。

【公表番号】特表2010−502814(P2010−502814A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527353(P2009−527353)
【出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/018131
【国際公開番号】WO2008/033198
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】