説明

放射線撮像装置および放射線撮像表示システム

【課題】画素部の周辺回路におけるトランジスタ特性の劣化を抑制することが可能な放射線撮像装置および放射線撮像表示システムを提供する。
【解決手段】放射線撮像装置1は、基板11上に、フォトダイオードを有する画素部10Aと、基板11上の画素部10Aの周辺領域に配設され、画素部10Aを駆動する回路部10Bと、画素部10A上に設けられ、放射線の波長をフォトダイオードの感度域の波長に変換するシンチレータ層22とを備える。回路部10Bは、シンチレータ層22の端部22aに非対向の領域に設けられている。シンチレータ層22の端部22aから水分が侵入してイオン化が生じた場合であっても、回路部10Bにおけるトランジスタ(特にDC駆動される領域のトランジスタ)において、上記イオン化による固定電荷の蓄積が抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば医療用や非破壊検査用のX線撮影に好適な放射線撮像装置および放射線撮像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を電気信号として取得する手法(光電変換による撮像手法)として、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いた手法が主流となっている。これらのイメージセンサでの撮像エリアは、結晶基板(シリコンウェハ)のサイズに制限されることとなる。ところが、特にX線を使用して撮像を行う医療分野では、撮像エリアの大面積化が要求されており、また動画性能に対する需要も高まりつつある。
【0003】
例えば、人体の胸部X線撮影装置として、放射線写真フィルムを介さずに、直接電気信号として得る次のような放射線撮像装置が用いられている。即ち、基板上に、フォトダイオード等の光電変換素子を有する画素部を設け、この画素部上に、蛍光体材料よりなる波長変換層を形成したものである。このような構成により、装置へ入射した放射線は波長変換層において可視光に変換された後、この可視光が光電変換素子において受光され、その受光量に応じた電気信号が読み出される。
【0004】
このように波長変換層を用いた放射線撮像装置では、その波長変換層に用いられる蛍光体材料が水分の介入によって劣化することが知られている。そこで、波長変換層を覆うように保護膜を設け、波長変換層を封止する手法が提案されている(例えば、特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3029873号公報
【特許文献2】特許第3077941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、上記のような放射線撮像装置では、画素部を駆動するための回路部(ドライバ回路)を有している。これらの回路部および画素部は、トランジスタの半導体材料としてアモルファスシリコンを用いた場合、同一の基板上に集積することはできないが、多結晶シリコンや微結晶シリコン等を用いた場合には集積可能となり、例えば基板上の画素部の周辺領域に回路部を形成可能となる。
【0007】
ところが、このように、基板上の画素部周辺に回路部を形成した場合、次のような不具合が生じる。即ち、上述したように、波長変換層に用いられる蛍光体材料が水分の介入などによって劣化し、その影響で、画素部の周辺回路等のトランジスタ特性の劣化が生じる虞がある。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、画素部の周辺回路におけるトランジスタ特性の劣化を抑制することが可能な放射線撮像装置および放射線撮像表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の放射線撮像装置は、基板上に設けられ、光電変換素子を有する画素部と、基板上の画素部の周辺領域に配設され、画素部を駆動する回路部と、画素部上に設けられ、放射線の波長を光電変換素子の感度域の波長に変換する波長変換層とを備えたものである。回路部は、波長変換層の端部に非対向の領域に設けられている。
【0010】
本発明の第2の放射線撮像装置は、基板上に設けられ、光電変換素子を有する画素部と、基板上の画素部の周辺領域に設けられ、画素部を駆動する回路部と、画素部上に設けられ、放射線の波長を前記光電変換素子の感度域の波長に変換する波長変換層と、回路部上に設けられた電気シールド層とを備えたものである。
【0011】
本発明の第1の放射線撮像表示システムは、放射線に基づく画像を取得する撮像装置(上記本発明の第1の放射線撮像装置)と、この撮像装置により取得された画像を表示する表示装置とを備えたものである。
【0012】
本発明の第2の放射線撮像表示システムは、放射線に基づく画像を取得する撮像装置(上記本発明の第2の放射線撮像装置)と、この撮像装置により取得された画像を表示する表示装置とを備えたものである。
【0013】
本発明の第1の放射線撮像装置および第1の放射線撮像表示システムでは、入射した放射線が波長変換層において波長変換された後、光電変換素子において受光され、その受光量に対応する電気信号(撮像データ)が得られる。ここで、波長変換層に水分が介入すると、基板上のトランジスタでは、固定電荷の影響により閾値電圧がシフトすることがある。また、このような波長変換層のイオン化は、その端部から生じ易い。回路部が波長変換層の端部に非対向の領域に設けられていることにより、回路部では、トランジスタが上記イオン化の影響を受けにくく、閾値電圧のシフトが抑制される。
【0014】
本発明の第2の放射線撮像装置および第2の放射線撮像表示システムでは、入射した放射線が波長変換層において波長変換された後、光電変換素子において受光され、その受光量に対応する電気信号(撮像データ)が得られる。ここで、波長変換層に水分が介入すると、基板上のトランジスタでは、固定電荷の影響により閾値電圧がシフトし易くなる。回路部上に電気シールド層を有することにより、回路部では、トランジスタが上記イオン化による影響を受けにくく、閾値電圧のシフトが抑制される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の放射線撮像装置および第1の放射線撮像表示システムによれば、画素部上に放射線を所定の波長に変換する波長変換層を設けると共に、回路部を、画素部の周辺領域のうちの波長変換層の端部に非対向の領域に設けるようにしたので、回路部において、トランジスタの閾値電圧のシフトを抑制することができる。よって、画素部の周辺回路におけるトランジスタ特性の劣化を抑制することが可能となる。
【0016】
本発明の第2の放射線撮像装置および第2の放射線撮像表示システムによれば、画素部上に放射線を所定の波長に変換する波長変換層を設けると共に、画素部の周辺領域に配設された回路部上に電気シールド層を設けるようにしたので、回路部において、トランジスタの閾値電圧のシフトを抑制することができる。よって、画素部の周辺回路におけるトランジスタ特性の劣化を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る放射線撮像装置の全体構成を表す機能ブロック図である。
【図2】図1に示した画素部の断面構造を表す模式図である。
【図3】図2に示した単位画素における回路構成画素回路構成(アクティブ駆動方式)の一例である。
【図4】図3に示したフォトダイオードおよびトランジスタの断面構造を表す模式図である。
【図5】図1に示した画素部の周辺領域における断面構造を表す模式図であり、(A)は図1のI−I線、(B)は図1のII−II線における断面構造を示す。
【図6】比較例に係る画素部の周辺領域における断面構造を表す模式図である。
【図7】変形例1に係る画素部の周辺領域における断面構造を表す模式図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る画素部の周辺領域における断面構造を表す模式図である。
【図9】変形例2に係る画素部の周辺領域における断面構造を表す模式図である。
【図10】変形例3に係る画素回路構成(パッシブ駆動方式)の一例である。
【図11】適用例に係る放射線撮像表示システムの全体構成を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。尚、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(回路部をシンチレータ層の端部よりも外側に配設した例)
2.変形例1(回路部を端部よりも内側に配設した例)
3.第2の実施の形態(回路部上に電気シールド層を設けた例)
4.適用例(放射線撮像表示システムの例)
【0019】
<第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る放射線撮像装置(放射線撮像装置1)の全体構成を表すものである。放射線撮像装置1は、α線、β線、γ線、X線に代表される放射線を波長変換して受光し、放射線に基づく画像情報を読み取るものである。この放射線撮像装置1は、医療用をはじめ、手荷物検査等のその他の非破壊検査用のX線撮像装置として好適に用いられるものである。
【0020】
放射線撮像装置1は、基板11上に画素部10Aを有し、この画素部10Aの周囲に、画素部10Aを駆動するための回路部10Bが配設されたものである。画素部10A上には、図示しない波長変換層(後述のシンチレータ層22)が設けられている。基板11上の端縁部には、外部接続用のボンディングパッド20が設けられている。
【0021】
画素部10Aは、放射線撮像装置1における撮像エリアとなるものである。この画素部10Aでは、入射光の光量に応じた電荷量の光電荷を発生して内部に蓄積する光電変換素子(後述のフォトダイオード111A)を含む単位画素P(以下、単に「画素」と記述する場合もある)が行列状に2次元配置されている。単位画素Pには、画素駆動線17として例えば2本の配線(具体的には行選択線およびリセット制御線)が画素行ごとに設けられている。
【0022】
画素部10Aには更に、行列状の画素配列に対して画素行ごとに画素駆動線17が行方向(画素行の画素の配列方向)に沿って配線され、画素列ごとに垂直信号線18が列方向(画素列の画素の配列方向)に沿って配線されている。画素駆動線17は、画素からの信号読み出しのための駆動信号を伝送するものである。図1では、画素駆動線17について1本の配線として示しているが、1本に限られるものではない。画素駆動線17の一端は、行走査部13の各行に対応した出力端に接続されている。この画素部10Aの構成については後述する。
【0023】
回路部10Bは、例えば行走査部13、水平選択部14、列走査部15およびシステム制御部16を有している。この回路部10Bは、例えば列走査部15に、DC電圧が印加されるトランジスタを含んでいる。
【0024】
行走査部13は、シフトレジスタやアドレスデコーダ等によって構成され、画素部10Aの各画素Pを、例えば行単位で駆動する画素駆動部である。行走査部13によって選択走査された画素行の各単位画素から出力される信号は、垂直信号線18の各々を通して水平選択部14に供給される。水平選択部14は、垂直信号線18ごとに設けられたアンプや水平選択スイッチ等によって構成されている。
【0025】
列走査部15は、シフトレジスタやアドレスデコーダ等によって構成され、水平選択部14の各水平選択スイッチを走査しつつ順番に駆動する。この列走査部15による選択走査により、垂直信号線18の各々を通して伝送される各画素の信号が順番に水平信号線19に出力され、当該水平信号線19を通して基板11の外部へ伝送される。
【0026】
行走査部13、水平選択部14、列走査部15および水平信号線19からなる回路部分は、基板11上に直に形成された回路であってもよいし、あるいは外部制御ICに配設されたものであってもよい。また、それらの回路部分は、ケーブル等により接続された他の基板に形成されていてもよい。
【0027】
システム制御部16は、基板11の外部から与えられるクロックや、動作モードを指令するデータなどを受け取り、また、放射線撮像装置1の内部情報などのデータを出力する。システム制御部16はさらに、各種のタイミング信号を生成するタイミングジェネレータを有し、当該タイミングジェネレータで生成された各種のタイミング信号を基に行走査部13、水平選択部14および列走査部15などの周辺回路部の駆動制御を行う。
【0028】
[画素部10Aの詳細構成]
図2は、画素部10Aの断面構造を表したものである。画素部10Aは、基板11上に、光電変換層12aを有しており、この光電変換層12aでは、画素P毎にフォトダイオード111Aが設けられ、このフォトダイオード111A上に後述の層間絶縁膜よりなる絶縁膜12が形成されている。更にその絶縁膜12上に、例えば有機材料もしくは窒化シリコンよりなる平坦化膜21が設けられている。尚、平坦化膜21上には、図示しない保護膜が設けられていてもよいし、平坦化膜21が保護膜を兼ねていてもよい。この平坦化膜21上に、シンチレータ層22(波長変換層)が設けられ、シンチレータ層22を覆うように保護膜23が形成されている。以下、画素部10Aの要部の構成について具体的に説明する。
【0029】
(単位画素Pの回路構成)
図3は、フォトダイオード111Aを含む単位画素Pの回路構成の一例である。単位画素Pは、フォトダイオード111A(光電変換素子)と、トランジスタTr1,Tr2,Tr3と、前述の垂直信号線18と、画素駆動線17としての行選択線171およびリセット制御線172とを含むものである。
【0030】
フォトダイオード111Aは、例えばPIN(Positive Intrinsic Negative Diode) フォトダイオードであり、例えばその感度域が可視域(受光波長帯域が可視域)となっている。このフォトダイオード111Aは、カソード(端子133)に基準電位Vxrefが印加されることで、入射光の光量(受光量)に応じた電荷量の信号電荷を発生するものである。フォトダイオード111Aのアノードは蓄積ノードNに接続されている。蓄積ノードNには容量成分131が存在し、フォトダイオード111Aで発生した信号電荷は蓄積ノードNに蓄積される。尚、フォトダイオード111Aを蓄積ノードNとグランド(GND)との間に接続した構成としてもよい。
【0031】
トランジスタTr1,Tr2,Tr3(画素トランジスタ)はいずれも、例えばNチャネル型の電界効果トランジスタであり、例えば微結晶シリコンまたは多結晶シリコン等のシリコン系半導体が用いられている。あるいは、酸化インジウムガリウム亜鉛(InGaZnO)または酸化亜鉛(ZnO)等の酸化物半導体が用いられていてもよい。
【0032】
トランジスタTr1は、リセットトランジスタであり、参照電位Vrefが与えられる端子132と蓄積ノードNとの間に接続されている。このトランジスタTr1は、リセット信号Vrstに応答してオンすることによって蓄積ノードNの電位を参照電位Vrefにリセットするものである。トランジスタTr2は、読出トランジスタであり、ゲートが蓄積ノードNに、端子134(ドレイン)が電源VDDにそれぞれ接続されている。このトランジスタTr2は、フォトダイオード111Aで発生した信号電荷をゲートで受け、当該信号電荷に応じた信号電圧を出力する。トランジスタTr3は、行選択トランジスタであり、トランジスタTr2のソースと垂直信号線18との間に接続されており、行走査信号Vreadに応答してオンすることにより、トランジスタTr2から出力される信号を垂直信号線18に出力する。このトランジスタTr3については、トランジスタTr2のドレインと電源VDDとの間に接続する構成を採ることも可能である。
【0033】
(フォトダイオード111Aおよびトランジスタの断面構成)
図4は、フォトダイオード111Aおよびトランジスタの断面構成の一例である。但し、図4に示したトランジスタ111Bは、上述の回路部10Bに配設されるトランジスタ、および画素部10Aにおける上記3つのトランジスタTr1,Tr2,Tr3のいずれにも相当するものである。
【0034】
フォトダイオード111Aは、ガラス等よりなる基板11上の選択的な領域に、ゲート絶縁膜121を介してp型半導体層122を有している。基板11上(詳細にはゲート絶縁膜121上)には、そのp型半導体層122に対向してコンタクトホール(貫通孔)Hを有する第1層間絶縁膜12Aが設けられている。第1層間絶縁膜12AのコンタクトホールHにおいて、p型半導体層122上にはi型半導体層123が設けられており、このi型半導体層123上にはn型半導体層124が形成されている。n型半導体層124には、第2層間絶縁膜12Bのコンタクトホールを介して上部電極125が接続されている。尚、ここでは、基板側(下部側)にp型半導体層122、上部側にn型半導体層16をそれぞれ設けた例を挙げたが、これと逆の構造、即ち下部側(基板側)をn型、上部側をp型とした構造であってもよい。
【0035】
ゲート絶縁膜121は、例えば、トランジスタ111Bにおけるゲート絶縁膜と同一の層として形成され、例えば酸化シリコン(SiO2)膜、あるいは酸化シリコン膜および酸窒化シリコン膜および窒化シリコン膜等の絶縁膜を積層したものである。
【0036】
p型半導体層122は、例えば多結晶シリコン(ポリシリコン)あるいは微結晶シリコンに、例えばボロン(B)がドープされてなるp+領域であり、厚みは例えば40nm〜50nmである。このp型半導体層122は、例えば信号電荷を読み出すための下部電極(アノード)を兼ねており、前述の蓄積ノードNに接続されている(あるいは、p型半導体層122が蓄積ノードNとなって、電荷を蓄積させるようになっている)。
【0037】
第1層間絶縁膜12Aは、例えば酸化シリコン膜および窒化シリコン膜等の絶縁膜を積層したものである。この第1層間絶縁膜12Aは、例えばトランジスタ111Bにおける層間絶縁膜と同一層として形成されている。第2層間絶縁膜12Bは、例えば酸化シリコン膜により構成されている。尚、これらの第1層間絶縁膜12Aおよび第2層間絶縁膜12Bが、前述の絶縁膜12に相当するものである。
【0038】
i型半導体層123は、p型とn型の中間の導電性を示す半導体層、例えばノンドープの真性半導体層であり、例えば非結晶シリコン(アモルファスシリコン)により構成されている。i型半導体層123の厚みは、例えば400nm〜1000nmであるが、厚みが大きい程、光感度を高めることができる。n型半導体層124は、例えば非結晶シリコン(アモルファスシリコン)により構成され、n+領域を形成するものである。このn型半導体層124の厚みは例えば、10nm〜50nmである。
【0039】
上部電極125(カソード)は、光電変換のための基準電位を供給するための電極であり、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜により構成されている。この上部電極125には、この上部電極125に電圧を供給するための電源配線127が接続されている。電源配線127は上部電極125よりも低抵抗の材料、例えばTi、Al、Mo、W、Cr等によって構成されている。
【0040】
トランジスタ111Bでは、基板11上に、Ti、Al、Mo、W、Cr等からなるゲート電極120が形成され、このゲート電極120上にはゲート絶縁膜121が形成されている。ゲート絶縁膜121の上に半導体層126が形成されており、この半導体層126では、リーク電流を低減するために、チャネル領域とドレイン・ソース領域との間にLDD(Lightly Doped Drain) 126a,126bが設けられている。半導体層126は例えば多結晶シリコン、低温多結晶シリコンまたは微結晶シリコンにより構成されている。半導体層126上に設けられた第1層間絶縁膜12Aには、読出し用の信号線や各種の配線を含む配線層128がTi、Al、Mo、W、Cr等によって形成されている。
【0041】
(シンチレータ層22)
シンチレータ層22は、放射線をフォトダイオード111Aの感度域に波長変換するものである。このシンチレータ層22の構成材料としては、例えばX線を可視光に変換する蛍光体が用いられる。このような蛍光体としては、例えば、CsI,Gd22S,BaFX(XはCl,Br,I等)等が挙げられる。シンチレータ層22の厚みは例えば400μm〜600μmである。
【0042】
このシンチレータ層22を構成する蛍光体材料は水分によって劣化し易い。また、その吸湿性は、蛍光体材料によって異なるものであり、更に管電圧によっても変化する場合もある。特に、上記材料のうちCsIは吸湿性が高く、イオン化し易い。そのため、シンチレータ層22上には、例えばパリレンC等の有機膜よりなる保護膜23が設けられていることが望ましい。
【0043】
上記のように、本実施の形態では、基板11上において、画素部10Aの周辺領域に回路部10Bが設けられ、画素部10A上には、波長変換のためのシンチレータ層22が設けられている。このような構成において、本実施の形態では、回路部10Bが、シンチレータ層22の端部22aに対して、以下のような配置関係で設けられている。
【0044】
(回路部10Bとシンチレータ層との配置関係)
図5(A),(B)は、画素部10Aの周辺領域における断面構成を表すものである。尚、図5(A)は、図1のI−I線における断面構成、図5(B)は、図1のII−II線における断面構成をそれぞれ示している。また、基板11上において、画素部10Aと回路部10Bとの間は配線層10C(前述の画素駆動線17,垂直信号線18に相当)となっている。以下では、画素部10Aと配線層10Cとの境界線の位置(画素部10Aの端部位置)を「A」、配線層10Cと回路部10Bとの境界線の位置(回路部10Bの画素部10A側の端部位置)を「C」、シンチレータ層22の端部22aにおける裾野22a1の位置を「B」として説明する。
【0045】
このように、回路部10Bは、シンチレータ層22における端部22aに非対向な領域(端部22aの直下を避けた領域)に配設されている。ここでは、具体的には、回路部10Bが、基板11上において、シンチレータ層22の端部22aよりも外側(画素部10Aと反対側)に配設されている。詳細には、端部部22aがテーパ形状を有しており、回路部10Bがそのテーパ形状の裾野22a1よりも外側に設けられている。即ち、この例では、位置Aと位置Cとの間に位置Bが配されるように、画素部10A、回路部10Bおよびシンチレータ層22が形成されている。
【0046】
[製造方法]
上記のような放射線撮像装置1は、例えば次のようにして作製することができる。即ち、まず、例えばガラスよりなる基板11を用意し、基板11上に、画素部10Aおよび回路部10Bを、公知の薄膜プロセスにより形成した後、例えば有機材料からなる平坦化膜材料を、例えばスピンコート法により塗布形成した後、焼成することにより、平坦化膜21を形成する。あるいは、平坦化膜材料として窒化シリコンを用いる場合には、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法により平坦化膜21を成膜する。この後、平坦化膜21上に、上述した材料よりなるシンチレータ層22を、例えば蒸着法により形成する。蒸着の際には、回路部10Bの配設領域よりも一回り小さな開口が設けられたマスクを用いる。即ち、マスクの開口の縁が、上述の画素部10Aの端部位置Aと回路部10Bの画素部10A側の端部位置Cとの間に配置されるようにして蒸着を行う。最後に、このシンチレータ層22上に、パリレンCよりなる保護膜を、例えばCVD法により形成する。
【0047】
[作用・効果]
本実施の形態の作用、効果について、図1〜図6を参照して説明する。放射線撮像装置1では、図示しない放射線(例えばX線)照射源から照射され、被写体(検出体)を透過した放射線を取り込み、この放射線を波長変換した後に光電変換することによって、被写体の画像を電気信号として得る。詳細には、放射線撮像装置1に入射した放射線は、まず、保護膜23を透過し、シンチレータ層22において、フォトダイオード111Aの感度域(ここでは可視域)の波長に変換される。そして、この波長変換後の光は、シンチレータ層22を出射すると、平坦化層21を透過した後、フォトダイオード111Aにおいて受光される。
【0048】
このとき、単位画素P毎に、フォトダイオード111Aに、図示しない電源配線から上部電極125を介して所定の電位が印加されると、例えば上部電極125の側から入射した光を、その受光量に応じた電荷量の信号電荷に変換する(光電変換がなされる)。この光電変換によって発生した信号電荷は、p型半導体層122の側から光電流として取り出される。
【0049】
詳細には、フォトダイオード111Aにおける光電変換によって発生した電荷は、蓄積層(p型半導体層122,蓄積ノードN)により収集され、この蓄積層から電流として読み出され、トランジスタTr2(読出トランジスタ)のゲートに与えられる。トランジスタTr2は当該信号電荷に応じた信号電圧を出力する。トランジスタTr2から出力される信号は、行走査信号Vreadに応答してトランジスタTr3がオンすると、垂直信号線18に出力される(読み出される)。読み出された信号は、水平選択部14を介して外部へ出力される。これにより、画像データDoutが得られる。
【0050】
本実施の形態では、上記のように、入射した放射線(X線)の波長を波長変換するためのシンチレータ層22を用いているが、このシンチレータ層22は、水分に弱く、吸湿によりイオン化する性質を有している。このようなシンチレータ層22のイオン化は、シンチレータ層22上に保護膜23が形成されている場合であっても、少なからず生じるものである。特に、シンチレータ層22の端部22aでは、保護膜23との密着性が他の部分に比べて低下し易いため、この端部22aから水分が侵入し、端部22a付近において、イオン化する傾向にある。
【0051】
ここで、図6に、本実施の形態の比較例に係る画素部の周辺領域における断面構造について示す。比較例においても、基板101上に、画素部102A、回路部102Bおよび配線層102Cが設けられ、これらを覆うように平坦化膜103が形成されている。そして、この平坦化膜103上にはシンチレータ層104が設けられ、このシンチレータ層104が保護膜105により覆われている。但し、比較例では、回路部102Bが、シンチレータ層104の端部104aに対向して(端部104aの直下の領域に)設けられている。詳細には、回路部102Bの画素部102A側の端部位置Cが、シンチレータ層104aの裾野104a1の位置Bよりも内側に配されている。
【0052】
この比較例では、上述のように保護膜105の密着性の低下により端部104a付近から水分が侵入し、シンチレータ層104がイオン化すると次のような不具合を生じる。即ち、蛍光体材料のイオン化による不純物イオンや、水分によるイオンが、保護膜105および平坦化膜103に付着して電荷を帯び、保護膜105および平坦化膜103の上下が分極する。そのため、トランジスタにバックチャネルが形成されてしまい、閾値電圧の変動が発生する。このようなトランジスタ特性の劣化は、画素部102Aよりも回路部102Bに設けられたトランジスタにおいて顕著に表れる。これは、画素部102Aが主にAC(alternating current:交流)電圧によって駆動されるのに対し、回路部102Bには、DC(Direct Current:直流)電圧が継続的に印加される箇所があり、このような箇所では、定電圧が印加されることになるため、上記イオン化の影響を受け易く、特性劣化が生じ易い。このため、シンチレータ層104の端部104aに対向して回路部102Bが配設された比較例では、上記イオン化の影響を受け、回路部102Bにおけるトランジスタの閾値電圧が変動してしまう。
【0053】
これに対し、本実施の形態では、図5(A),(B)に示したように、上記のようにイオン化の影響を受け易い回路部10Bが、シンチレータ層22の端部22aに非対向の領域に配設されている。このため、シンチレータ層22の端部22a付近においてイオン化が生じた場合であっても、回路部10Bへの固定電荷の蓄積が抑制される。これにより、回路部10Bでは、上記イオン化の影響を受けにくくなり、トランジスタにおける閾値電圧のシフトが抑制される。
【0054】
以上のように、本実施の形態では、撮像エリアとなる画素部10A上にシンチレータ層22を設けると共に、回路部10Bを、画素部10Aの周辺領域のうちのシンチレータ層22の端部22aに非対向な領域に設けている。これにより、シンチレータ層22が吸湿により端部22aよりイオン化した場合であっても、回路部10Bのトランジスタでは、そのイオン化に起因する閾値電圧シフトを抑制することができる。よって、画素部の周辺回路においてトランジスタ特性の劣化を抑制することが可能となる。
【0055】
<変形例1>
図7は、上記第1の実施の形態の変形例(変形例1)に係る回路部10Bとシンチレータ層22との配置関係を表すものである。本変形例においても、上記第1の実施の形態と同様、基板11上に画素部10A、回路部10Bおよび配線層10Cを有しており、画素部10A上にはシンチレータ層22および保護膜23が形成されている。以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0056】
但し、本変形例では、シンチレータ層22の端部22aに対する回路部10Bの配置が、上記第1の実施の形態と異なっている。即ち、本変形例では、回路部10Bが、シンチレータ層22の端部22aよりも内側(画素部10A側)に配設されている。即ち、この例では、位置Aと位置Bとの間に位置Cが配されるように、画素部10A、回路部10Bおよびシンチレータ層22が形成されている。但し、望ましくは、回路部10Bが、その全領域において端部22aに重畳することなく(シンチレータ層22の平坦な面に正対するように)、配設されている。
【0057】
このような場合であっても、上記第1の実施の形態と同様、シンチレータ層22が端部22aにおいてイオン化した場合であっても、そのイオン化による影響を受けにくくし、上記第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。このように、回路部10Bは、シンチレータ層2の端部22aに非対向な領域であればよく、上記第1の実施の形態で説明したような端部22aよりも外側の領域に限定される訳ではない。本変形例のように回路部10Bが端部22aよりも内側の領域に配置されていてもよい。
【0058】
<第2の実施の形態>
図8(A),(B)は、本発明の第2の実施形態に係る画素部10Aの周辺領域における断面構成を表すものである。尚、図8(A)は、図1のI−I線における断面構成、図8(B)は、図1のII−II線における断面構成をそれぞれ示している。本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様、基板11上に画素部10Aおよび回路部10Bを有すると共に、画素部10A上にシンチレータ層22が設けられてなるものである。但し、本実施の形態では、回路部10Bとシンチレータ層22との配置関係が、上記第1の実施の形態と異なっている。また、回路部10B上にシールド層24が設けられている点においても、上記第1の実施の形態と異なっている。尚、上記実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0059】
即ち、本実施の形態では、回路部10B上に電気的なシールド層24を有しており、回路部10Bの配置箇所は任意である。シールド層24は、導電材料により構成されていればよいが、例えば画素部10Aにおけるフォトダイオード111Aの上部電極125と同様の材料、例えばITO等の透明導電膜により構成されている。シールド層24は上部電極125と同一のプロセスにより形成することが可能である。
【0060】
このような構成により、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様、図示しない放射線(例えばX線)照射源から照射され、被写体(検出体)を透過した放射線は、波長変換後に光電変換され、これにより被写体の画像が電気信号として得られる。ここで、本実施の形態においても、前述のようにシンチレータ層22では、端部22aから水分が侵入してイオン化が生じ易い。本変形例では、回路部10B上にシールド層24が設けられていることにより、そのようなイオン化が生じた場合であっても、シールド層24によりイオンの移動が遮蔽され、回路部10Bへの固定電荷の蓄積が抑制される。これにより、回路部10Bでは、上記イオン化の影響を受けにくくなり、トランジスタにおける閾値電圧のシフトが抑制される。また、上記第1の実施の形態と異なり、回路部10Bの配置箇所を任意に設定することができ、図8(A),(B)に示した配置の他にも、図9に示したように、シンチレータ層22の端部22aにおける裾野22a1に、回路部10Bが正対するような配置関係(変形例2)であってもよい。あるいは、図示はしないが、上記第1の実施の形態と同様、回路部10Bが裾野22a1よりも外側に設けられてもよいし、端部22aよりも内側に設けられていてもよい。
【0061】
<変形例3>
上記実施の形態では画素回路構成としてアクティブ駆動方式によるものを例に挙げて説明したが、図10に示したようなパッシブ駆動方式であってもよい。尚、上記実施の形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明は省略する。本変形例では、単位画素Pが、フォトダイオード111A、容量成分138およびトランジスタTr(読出し用のトランジスタTr3に相当)を含んで構成されている。トランジスタTrは、蓄積ノードNと垂直信号線18との間に接続されており、行走査信号Vreadに応答してオンすることにより、フォトダイオード111Aにおける受光量に基づいて蓄積ノードNに蓄積された信号電荷を垂直信号線18へ出力する。このように、画素の駆動方式は、上記実施の形態で述べたアククティブ駆動方式に限らず、本変形例のようなパッシブ駆動方式であってもよい。
【0062】
<適用例>
上記第1の実施の形態(第2の実施の形態および変形例1についても同様)において説明した放射線撮像装置1は、例えば図11に示したような放射線撮像表示システム2に適用可能である。放射線撮像表示システム2は、放射線撮像装置1と、画像処理部25と、表示装置28とを備えている。このような構成により、放射線撮像表示システム2では、放射線撮像装置1が、X線源26から被写体27に向けて照射された放射線に基づき、被写体27の画像データDoutを取得し、画像処理部25へ出力する。画像処理部25は、入力された画像データDoutに対して所定の画像処理を施し、その画像処理後の画像データ(表示データD1)を表示装置28へ出力する。表示装置28は、モニタ画面28aを有し、入力された表示データD1に基づいて、そのモニタ画面28aに画像情報を表示する。
【0063】
このように、放射線撮像表示システム2では、放射線撮像装置1において、被写体27の画像を電気信号として取得可能であるため、取得した電気信号を表示装置28へ伝送することで、画像表示を行うことができる。即ち、放射線写真フィルムを用いることなく、被写体27の画像を観察可能となり、また、動画撮影および動画表示にも対応可能となる。
【0064】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態等では、シンチレータ層22の端部22aがテーパ形状を有する場合を例に挙げたが、シンチレータ層22の端部22aの形状はこれに限らず、例えば基板面に垂直となっていてもよいし、角部のない丸みを帯びた形状であってもよい。
【0065】
また、シンチレータ層22に用いられる波長変換材料は、上述したものに限定されず、他の様々な蛍光体材料を使用することができる。
【0066】
更に、上記実施の形態では、フォトダイオード111Aを、基板側から、p型半導体層、i型半導体層およびn型半導体層の順に積層した構造としたが、基板側から、n型半導体層、i型半導体層およびp型半導体層の順に積層してもよい。
【0067】
加えて、本発明の放射線撮像装置は、上記実施の形態で説明した各構成要素を全て備えている必要はなく、また逆に他の層を備えていてもよい。例えば、上部電極125上に更に、SiN等からなる保護膜が形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…放射線撮像装置、2…放射線撮像表示システム、11…第1基板、10A…画素部P…単位画素、10B…回路部、10C…配線層、13…行走査部、14…水平選択部、15…列走査部、16…システム制御部、111A…フォトダイオード、111B…トランジスタ、12…絶縁膜、21…平坦化膜、22…シンチレータ層、23…保護膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に設けられ、光電変換素子を有する画素部と、
前記基板上の前記画素部の周辺領域に配設され、前記画素部を駆動する回路部と、
前記画素部上に設けられ、放射線の波長を前記光電変換素子の感度域の波長に変換する波長変換層とを備え、
前記回路部は、前記波長変換層の端部に非対向の領域に設けられている
放射線撮像装置。
【請求項2】
前記波長変換層を覆って保護膜が設けられている
請求項1に記載の放射線撮像装置。
【請求項3】
前記回路部は、前記波長変換層の端部よりも外側の領域に設けられている
請求項1または請求項2に記載の放射線撮像装置。
【請求項4】
前記波長変換層の端部がテーパ形状を有し、
前記回路部が、前記テーパ形状における裾野よりも外側に設けられている
請求項3に記載の放射線撮像装置。
【請求項5】
前記回路部は、前記波長変換層の端部よりも内側の領域に設けられている
請求項1または請求項2に記載の放射線撮像装置。
【請求項6】
前記回路部は、半導体層を含むトランジスタを有し、
前記半導体層は、多結晶シリコン、微結晶シリコンおよび酸化物半導体のうちのいずれかにより構成されている
請求項1に記載の放射線撮像装置。
【請求項7】
前記半導体層は、低温多結晶シリコンにより構成されている
請求項6に記載の放射線撮像装置。
【請求項8】
基板上に設けられ、光電変換素子を有する画素部と、
前記基板上の前記画素部の周辺領域に設けられ、前記画素部を駆動する回路部と、
前記画素部上に設けられ、放射線の波長を前記光電変換素子の感度域の波長に変換する波長変換層と、
前記回路部上に設けられた電気シールド層と
を備えた放射線撮像装置。
【請求項9】
前記波長変換層を覆って保護膜が設けられている
請求項8に記載の放射線撮像装置。
【請求項10】
前記光電変換素子は一対の導電膜間に半導体層を有するものであり、
前記電気シールド層は、前記光電変換素子の一方の導電膜と同一材料により構成されている
請求項8または請求項9に記載の放射線撮像装置。
【請求項11】
前記電気シールド層は、透明導電膜よりなる
請求項10に記載の放射線撮像装置。
【請求項12】
前記回路部は、半導体層を含むトランジスタを有し、
前記半導体層は、多結晶シリコン、微結晶シリコンおよび酸化物半導体のうちのいずれかにより構成されている
請求項8に記載の放射線撮像装置。
【請求項13】
前記半導体層は、低温多結晶シリコンにより構成されている
請求項12に記載の放射線撮像装置。
【請求項14】
放射線に基づく画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置により取得された画像を表示する表示装置とを備え、
前記撮像装置は、
基板上に設けられ、光電変換素子を有する画素部と、
前記基板上の前記画素部の周辺領域に配設され、前記画素部を駆動する回路部と、
前記画素部上に設けられ、放射線の波長を前記光電変換素子の感度域の波長に変換する波長変換層とを有し、
前記回路部は、前記波長変換層の端部に非対向の領域に設けられている
放射線撮像表示システム。
【請求項15】
放射線に基づく画像を取得する撮像装置と、前記撮像装置により取得された画像を表示する表示装置とを備え、
前記撮像装置は、
基板上に設けられ、光電変換素子を有する画素部と、
前記基板上の前記画素部の周辺領域に設けられ、前記画素部を駆動する回路部と、
前記画素部上に設けられ、放射線の波長を前記光電変換素子の感度域の波長に変換する波長変換層と、
前記回路部上に設けられた電気シールド層と
を有する放射線撮像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−159340(P2012−159340A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17789(P2011−17789)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】