説明

放射線治療システム及びその制御方法

【課題】X線CT装置において、治療計画用の画像データと治療直前の画像データとを正確に位置合わせすることで、治療部位が的確に治療できるように支援すること。
【解決手段】放射線治療システム1は、撮像手段によって患者Oを撮像して得られる第1画像データと、撮像前に前記被検体を撮像して得られる第2画像データとで対応する所要領域の輪郭をそれぞれ設定する治療画像データ生成部63及び輪郭設定部65と、第1画像データのOARのDVヒストグラムと、第2画像データのOARのDVヒストグラムとをそれぞれ生成するDVH演算部67と、第1画像データのOARのDVヒストグラムと、第2画像データのOARのDVヒストグラムとの差異を算出する線量差異演算部68と、差異が閾値より大きいと判断する場合、外部に報知する報知制御部70と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、放射線治療を実施可能な放射線治療システム及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
放射線治療では、治療計画時の撮像によって画像データを生成し、その画像データを基に治療計画データが生成される。また、治療直前の撮像によって画像データを生成する。そして、治療直前の画像データと治療計画用の画像データとが位置合わせされて、治療直前の画像データの治療計画用の画像データからのずれが算出され、そのずれの分だけ治療直前の撮像の際の患者位置をずらして再ポジショニングを行なう。再ポジショニングを行なった上で患者の治療部位に対して放射線が照射され、放射線治療が実施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−69086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術によると、治療に関係のない部位も含めた両画像データ全体の濃淡(CT値、画像濃度、又は輝度値等)を基に位置合わせされるので、両画像データ内の臓器の移動等は考慮されにくく、治療部位等の関心領域が精度良く位置あわせできない場合がある。特に、肺や肝臓他の胸部・腹部臓器への照射では、患部の呼吸性の動きがあるので、治療部位以外の正常部位に放射線照射を行なってしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の放射線治療システムは、上述した課題を解決するために、被検体を載置する載置手段と、前記被検体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって前記被検体を撮像して得られる第1画像データと、前記撮像前に前記被検体を撮像して得られる第2画像データとで対応する所要領域をそれぞれ設定する領域設定手段と、前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとをそれぞれ生成するヒストグラム生成手段と、前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとの差異を算出する差異演算手段と、前記差異が閾値より大きいと判断する場合、外部に報知する報知手段と、を有する。
【0006】
本実施形態の放射線治療システムの制御方法は、上述した課題を解決するために、被検体を撮像して得られる第1画像データと、前記撮像前に前記被検体を撮像して得られる第2画像データとで対応する所要領域をそれぞれ設定し、前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとをそれぞれ生成し、前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとの差異を算出し、前記差異が閾値より大きいと判断する場合、外部に報知する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態の放射線治療システムの一部を示す外観図。
【図2】本実施形態の放射線治療システムの全体を示す構成図。
【図3】本実施形態の放射線治療システムの機能を示すブロック図。
【図4】治療計画ボリュームデータに基づく表示画像の一例を模式的に示す図。
【図5】治療直前ボリュームデータに基づく表示画像の一例を模式的に示す図。
【図6】治療計画ボリュームデータに基づくOARの輪郭の表示画像の一例を模式的に示す図。
【図7】所要領域としてのPTVの一般的なDVヒストグラムを示す図。
【図8】図6に示す所要領域としてのOARの輪郭のDVヒストグラムの一例を示す図。
【図9】治療直前ボリュームデータに基づくOARの輪郭の表示画像の一例を模式的に示す図。
【図10】図9に示す所要領域としてのOARの輪郭のDVヒストグラムの一例を示す図。
【図11】図8に示すDVヒストグラムと、図10に示すDVヒストグラムと、容積毎の差異とを示す図。
【図12】所要領域としてのPTVの一般的なDVヒストグラムを示す図。
【図13】本実施形態の放射線治療システムの第1の動作を示すフローチャート。
【図14】本実施形態の放射線治療システムの第1の動作を示すフローチャート。
【図15】本実施形態の放射線治療システムの第2の動作を示すフローチャート。
【図16】本実施形態の放射線治療システムの第2の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態の放射線治療システム及びその制御方法について、添付図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、本実施形態の放射線治療システムの一部を示す外観図である。図2は、本実施形態の放射線治療システムの全体を示す構成図である。
【0010】
図1及び図2は、本実施形態の放射線治療システム1を示す。放射線治療システム1は、コンソール10、撮像装置20、寝台装置30、治療計画装置40、及び放射線治療装置(ライナック:治療計画データに基づいて放射線を照射して治療を行なう放射線治療装置)50によって構成される。
【0011】
撮像装置20、寝台装置30、及び放射線治療装置50は、図1に示すように通常は検査室に設置される。一方、コンソール10は、通常は検査室に隣接する制御室に設置される。治療計画装置40は、検査室及び制御室の外側に設置される。なお、治療計画装置40は、制御室に設置されてもよいし、コンソール10と一体の装置であってもよい。また、撮像装置20の代表的な例としては、X線CT装置、MRI(magnetic resonance imaging)装置、X線装置等が挙げられる。以下、撮像装置20として、X線CT装置20aを用いる場合について説明する。
【0012】
放射線治療システム1のコンソール10は、図2に示すように、コンピュータをベースとして構成されており、図示しない病院基幹のLAN(local area network)等のネットワークと相互通信可能である。コンソール10は、大きくは、CPU(central processing unit)11、メインメモリ12、画像メモリ13、HDD(hard disc drive)14、入力装置15、及び表示装置16等の基本的なハードウェアから構成される。CPU11は、共通信号伝送路としてのバスを介して、コンソール10を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、コンソール10は、記録媒体ドライブを具備してもよい。
【0013】
CPU11は、半導体で構成された電子回路が複数の端子を持つパッケージに封入されている集積回路(LSI)の構成をもつ制御装置である。医師等の操作者によって入力装置15が操作等されることにより指令が入力されると、CPU11は、メインメモリ12に記憶しているプログラムを実行する。又は、CPU11は、HDD14に記憶しているプログラム、ネットワークから転送されてHDD14にインストールされたプログラム、又は記録媒体ドライブ(図示しない)に装着された記録媒体から読み出されてHDD14にインストールされたプログラムを、メインメモリ12にロードして実行する。
【0014】
メインメモリ12は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)等の要素を兼ね備える構成をもつ記憶装置である。メインメモリ12は、IPL(initial program loading)、BIOS(basic input/output system)及びデータを記憶したり、CPU11のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いられたりする。
【0015】
画像メモリ13は、2次元画像データとしてのスライスデータや、3次元画像データとしての治療計画ボリュームデータ及び治療直前ボリュームデータを記憶する記憶装置である。
【0016】
HDD14は、磁性体を塗布又は蒸着した金属のディスクが着脱不能で内蔵されている構成をもつ記憶装置である。HDD14は、コンソール10にインストールされたプログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、データを記憶する記憶装置である。また、OSに、術者等の操作者に対する表示装置16への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力装置15によって行なうことができるGUI(graphical user interface)を提供させることもできる。
【0017】
入力装置15は、操作者によって操作が可能なポインティングデバイスであり、操作に従った入力信号がCPU11に送られる。
【0018】
表示装置16は、図示しない画像合成回路、VRAM(video random access memory)、及びディスプレイ等を含んでいる。画像合成回路は、画像データに種々のパラメータの文字データ等を合成した合成データを生成する。VRAMは、合成データを、ディスプレイに表示する表示画像データとして展開する。ディスプレイは、液晶ディスプレイやCRT(cathode ray tube)等によって構成され、表示画像データを表示画像として順次表示する。
【0019】
コンソール10は、X線CT装置20a、寝台装置30、及び放射線治療装置50の動作を制御する。また、コンソール10は、X線CT装置20aのDAS24から入力された生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理(前処理)を行なって投影データを生成し、投影データを基に2次元画像データとしてのスライスデータや3次元画像データとしてのボリュームデータを生成する。
【0020】
放射線治療システム1のX線CT装置20aは、患者(被検体)Oの癌・腫瘍等の治療部位を含む領域の画像データを表示するために、治療部位を含む領域を撮像する。X線CT装置20aは、放射線源としてのX線管21、絞り22、X線検出器23、DAS(data acquisition system)24、回転部25、高電圧供給装置26、絞り駆動装置27、回転駆動装置28、及び撮像コントローラ29を設ける。
【0021】
X線管21は、高電圧供給装置26から供給された管電圧に応じて金属製のターゲットに電子線を衝突させることで制動X線を発生させ、X線をX線検出器23に向かって照射する。X線管21から照射されるX線によって、ファンビームX線やコーンビームX線が形成される。
【0022】
絞り22は、絞り駆動装置27によって、X線管21から照射されるX線の照射範囲を調整する。すなわち、絞り駆動装置27によって絞り22の開口を調整することによって、X線照射範囲を変更できる。
【0023】
X線検出器23は、マトリクス状、すなわち、チャンネル方向に複数チャンネル、スライス方向に複数列のX線検出素子を有する2次元アレイ型のX線検出器23(マルチスライス型検知器ともいう。)である。X線検出器23のX線検出素子は、X線管21から照射されたX線を検出する。
【0024】
DAS24は、X線検出器23の各X線検出素子が検出する透過データの信号を増幅してデジタル信号に変換する。DAS24の出力データは、撮像コントローラ29を介してコンソール10に供給される。
【0025】
回転部25は、X線管21、絞り22、X線検出器23、及びDAS24を一体として保持する。回転部25は、X線管21とX線検出器23とを対向させた状態で、X線管21、絞り22、X線検出器23、及びDAS24を一体として患者Oの周りに回転できるように構成されている。なお、回転部25の回転中心軸と平行な方向をz軸方向、そのz軸方向に直交する平面をx軸方向、y軸方向で定義する。
【0026】
高電圧供給装置26は、撮像コントローラ29による制御によって、X線の照射に必要な電力をX線管21に供給する。
【0027】
絞り駆動装置27は、撮像コントローラ29による制御によって、絞り22におけるX線のスライス方向の照射範囲を調整する機構を有する。
【0028】
回転駆動装置28は、撮像コントローラ29による制御によって、回転部25がその位置関係を維持した状態で空洞部の周りを回転するように回転部25を回転させる機構を有する。
【0029】
撮像コントローラ29は、CPU及びメモリによって構成される。撮像コントローラ29は、X線管21、X線検出器23、DAS24、高電圧供給装置26、絞り駆動装置27、及び回転駆動装置28等の制御を行なうことで、寝台装置30の動作を伴ってスキャンを実行させる。
【0030】
放射線治療システム1の寝台装置30は、天板33、天板駆動装置32、及び寝台コントローラ39を備える。
【0031】
天板33は、患者Oを載置可能である。天板駆動装置32は、寝台コントローラ39による制御によって、天板33をy軸方向に沿って昇降動させる機構と、天板33をz軸方向に沿って進退動させる機構と、天板33をy軸方向を軸として回転させる機構とを有する。
【0032】
寝台コントローラ39は、CPU及びメモリによって構成される。寝台コントローラ39は、天板駆動装置32等の制御を行なうことで、X線CT装置20aの動作を伴ってスキャンを実行させる。また、寝台コントローラ39は、天板駆動装置32等の制御を行なうことで、放射線治療装置50の動作を伴って放射線治療を実行させる。
【0033】
放射線治療システム1の治療計画装置40は、X線CT装置20aを用いて撮像されてコンソール10によって生成されたスライスデータ及びボリュームデータを基に、放射線治療装置50によって放射線治療を行なうための治療計画データを生成する。治療計画装置40によって生成された治療計画データに基づくコンソール10の制御の下、放射線治療装置50によって患者Oの診療部位に放射線が照射される。治療計画装置40は、コンピュータをベースとして構成されており、図示しない病院基幹のLAN等のネットワークと相互通信可能である。治療計画装置40は、大きくは、CPU41、メインメモリ42、治療計画メモリ43、HDD44、入力装置45、及び表示装置46等の基本的なハードウェアから構成される。CPU41は、共通信号伝送路としてのバスを介して、治療計画装置40を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、治療計画装置40は、記録媒体ドライブを具備してもよい。
【0034】
CPU41の構成は、コンソール10のCPU11の構成と同等である。操作者によって入力装置45が操作等されることにより指令が入力されると、CPU41は、メインメモリ42に記憶しているプログラムを実行する。又は、CPU41は、HDD44に記憶しているプログラム、ネットワークから転送されてHDD44にインストールされたプログラム、又は記録媒体ドライブ(図示しない)に装着された記録媒体から読み出されてHDD44にインストールされたプログラムを、メインメモリ42にロードして実行する。
【0035】
メインメモリ42の構成は、コンソール10のメインメモリ12の構成と同等である。メインメモリ42は、IPL、BIOS及びデータを記憶したり、CPU41のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いられたりする。
【0036】
治療計画メモリ43は、治療計画データを記憶する記憶装置である。
HDD44の構成は、コンソール10のHDD14の構成と同等である。
入力装置45は、コンソール10の入力装置15の構成と同等である。
表示装置46は、コンソール10の表示装置16の構成と同等である。
【0037】
治療計画装置40は、X線CT装置20aによって生成された画像データを基に、患者Oの治療部位の位置及び治療部位の形状を求め、治療部位に照射すべき放射線(X線、電子線、中性子線、陽子線、又は重粒子線等)や、そのエネルギー、及び照射野を決定する。
【0038】
放射線治療システム1の放射線治療装置50は、一般的にMV級の放射線を発生させることができる。放射線治療装置50は、放射線の発生口部分に絞り(コリメータ)を設置し、絞りによって治療計画に基づく照射形状及び線量分布を実現する。近年は、絞りとして複数の可動リーフにより複雑な腫瘍の形状に対応した線量分布を形成することができるマルチリーフコリメータ(MLC)が多く用いられる。放射線治療装置50は、絞りによって形成される照射野により放射線の照射量を調整し、患者Oの治療部位を消滅又は縮小させる。なお、X線CT装置20a、寝台装置30、及び放射線治療装置50の組み合わせは、「ライナック−CT」と呼ばれる。
【0039】
放射線治療装置50は、放射線源としての放射線源51、絞り52、アーム部55、高電圧供給装置56、絞り駆動装置57、回転駆動装置58、及び治療コントローラ59を備える。
【0040】
放射線源51は、高電圧供給装置56から供給された管電圧に応じて放射線を発生させる。
【0041】
絞り52は、絞り駆動装置57によって、放射線源51から照射される放射線の照射範囲を調整する。すなわち、絞り駆動装置57によって絞り52の開口を調整することによって、放射線の照射範囲を変更できる。
【0042】
アーム部55は、放射線源51及び絞り52を一体として保持する。アーム部55は、放射線源51及び絞り52を一体として患者Oの周りに回転できるように構成されている。
【0043】
高電圧供給装置56は、治療コントローラ59による制御によって、放射線の照射に必要な電力を放射線源51に供給する。
【0044】
絞り駆動装置57は、治療コントローラ59による制御によって、絞り52における放射線の照射範囲を調整する機構を有する。
【0045】
回転駆動装置58は、治療コントローラ59による制御によって、アーム部55と支持部との接続部を中心として回転するようにアーム部55を回転させる機構を有する。
【0046】
治療コントローラ59は、CPU及びメモリによって構成される。治療コントローラ59は、治療計画装置40によって生成される治療計画データに従って放射線源51、高電圧供給装置56、及び絞り駆動装置57等の制御を行なうことで、寝台装置30の動作を伴って治療のための放射線の照射を実行させる。
【0047】
図3は、本実施形態の放射線治療システム1の機能を示すブロック図である。
【0048】
コンソール10のCPU11及び治療計画装置40のCPU41がプログラムを実行することによって、放射線治療システム1は、図3に示すように、撮像実行部61、画像データ生成部62、治療計画データ生成部63、インターフェース部64、輪郭設定部65、インターフェース部66、DVH(dose volume histogram:線量容積ヒストグラム)演算部67、線量差異演算部68、閾値判断部69、報知制御部70、及び治療実行部71として機能する。なお、放射線治療システム1の構成要素61乃至71の全部又は一部は、放射線治療システム1にハードウェアとして備えられるものであってもよい。
【0049】
コンソール10の撮像実行部61は、X線CT装置20aの撮像コントローラ29と寝台装置30の寝台コントローラ39との動作を制御して、治療計画用に、患者Oの治療部位を含む領域の撮像を実行させる機能を有する。また、撮像実行部61は、X線CT装置20aの撮像コントローラ29と寝台装置30の寝台コントローラ39との動作を制御して、治療計画後、例えば治療直前に、患者Oの治療部位を含む領域の撮像を実行させる機能を有する。
【0050】
コンソール10の画像データ生成部62は、撮像実行部61によってX線CT装置20aが取得する透過データに画像再構成処理等の処理を施して2次元画像データとしてのスライスデータを生成する機能を有する。また、画像データ生成部62は、複数スライスに相当するスライスデータを基に3次元画像データとしてのボリュームデータを生成する機能を有する。具体的には、画像データ生成部62は、治療計画用の撮像によってスライスデータを生成し、治療計画装置40による治療計画用のボリュームデータ(治療計画ボリュームデータ)VPを生成する。一方、画像データ生成部62は、放射線治療装置50による治療直前の撮像によってスライスデータを生成し、治療直前のボリュームデータ(治療直前ボリュームデータ)VQを生成する。画像データ生成部62によって生成されたボリュームデータVP,VQは、画像メモリ13等の記憶装置にそれぞれ記憶される。
【0051】
図4は、治療計画ボリュームデータVPに基づく表示画像の一例を模式的に示す図である。図5は、治療直前ボリュームデータVQに基づく表示画像の一例を模式的に示す図である。
【0052】
図4は、治療計画ボリュームデータVPに基づく表示画像を示している。図5は、治療直前ボリュームデータVQに基づく表示画像を示している。図4に示す表示画像と図5に示す表示画像とを比較すると、ボリュームデータVP,VQ間で患者O内の構造物に相当ずる構造物像にずれが生じていることが分かる。
【0053】
図3に示す治療計画装置40の治療計画データ生成部63は、画像メモリ13に記憶された治療計画ボリュームデータVPを基に患者Oの体輪郭及び患部領域等を考慮して、照射方向、門数、及び放射線強度等の照射条件を設定して治療計画を設定することで、治療計画データを生成する機能を有する。治療計画データ生成部63は、治療計画データを生成する際、治療計画ボリュームデータVPを基に、所要領域、例えば放射線を当てたくないOAR(organ at risk)の輪郭SPを設定する。例えば、治療計画データ生成部63は、インターフェース部64を介してOARの輪郭SPを設定する。治療計画データ生成部63によって設定されるOARの輪郭SPは3次元の位置情報である。治療計画データ生成部63は、OARの輪郭SPを設定する場合、1つのOARの輪郭SP1のみを設定してもよいし、複数のOARの輪郭SP1,SP2,…を設定してもよい。また、治療計画データ生成部63は、治療計画データを生成する際、比較点(アイソセンタ)を設定する場合もある。治療計画ボリュームデータVPに基づくOARの輪郭SPの表示画像の一例を模式的に図6に示す。
【0054】
また、治療計画データ生成部63は、治療計画データを生成する際、設定されたOARの輪郭SPを基に、OARのDVヒストグラムHPを算出する。治療計画データ生成部63によって算出されるDVヒストグラムとは、所要領域の線量と容積との関係をグラフ化したもので、複数の治療計画データの比較評価等に用いられるものである。所要領域としてのOAR(直腸及び胆嚢)の一般的なDVヒストグラムを図7に示す。また、図6に示す所要領域としてのOARの輪郭SPのDVヒストグラムHPの一例を図8に示す。
【0055】
なお、治療計画データ生成部63は、放射線治療システム1を構成するX線CT装置20aによって生成された治療計画ボリュームデータVPを基に治療計画データを生成するものとして説明するが、その場合に限定されるものではない。治療計画データ生成部63は、放射線治療システム1の外部の撮像装置によって生成された治療計画ボリュームデータを基に治療計画データを生成する場合もある。治療計画データ生成部63によって生成された治療計画データは、治療計画メモリ43等の記憶装置に記憶される。
【0056】
治療計画装置40のインターフェース部64は、治療計画ボリュームデータVPに基づく表示画像を表示装置46に表示し、操作者が操作する入力装置45を介して表示画像上でOARの輪郭SPを選択することを可能とするGUI等のインターフェースである。
【0057】
コンソール10の輪郭設定部65は、画像メモリ13に記憶された治療直前ボリュームデータVQを基に、治療計画メモリ43に記憶されたOARの輪郭SPに対応するOARの輪郭SQを設定する機能を有する。例えば、輪郭設定部65は、インターフェース部66を介してOARの輪郭SQを設定する。又は、輪郭設定部65は、ボリュームデータVP,VQを位置合わせして、治療計画メモリ43に記憶されたOARの輪郭SPに対応するOARの輪郭SQを設定する。位置合わせ方法は、ボリュームデータVP,VQ内のCT値(画像濃度や輝度値等)の差異が少なくなるようにボリュームデータVP,VQ全体を位置合わせする方法であってもよいし、ボリュームデータVP,VQの変形・移動に対応したいわゆる「非剛体」でボリュームデータVP,VQ全体を位置合わせする方法であってもよい。
【0058】
輪郭設定部65は、OARの輪郭SQを設定する場合、1つのOARの輪郭SP(SP1)のみが設定されたときには1つのOARの輪郭SQ(SQ1)のみを設定し、複数のOARの輪郭SP(SP1,SP2,…)が設定されたときには複数のOARの輪郭SQ(SQ1,SQ2,…)を設定する。治療直前ボリュームデータVQに基づくOARの輪郭SQの表示画像の一例を模式的に図9に示す。
【0059】
コンソール10のインターフェース部66は、画像メモリ13に記憶された治療直前ボリュームデータVQに基づく表示画像を表示装置16に表示し、操作者が操作する入力装置15を介して表示画像上で輪郭SQを選択することを可能とするGUI等のインターフェースである。
【0060】
コンソール10のDVH演算部67は、輪郭設定部65によって設定されたOARの輪郭SQを基にOARのDVヒストグラムHQを算出する機能を有する。DVH演算部67によって算出されたOARのDVヒストグラムHQは、インターフェース部66を介して表示装置16に表示される。図9に示すOARの輪郭SQのDVヒストグラムHQの一例を図10に示す。
【0061】
コンソール10の線量差異演算部68は、治療計画メモリ43に記憶されたDVヒストグラムHPと、DVH演算部67によって算出されたDVヒストグラムHQとを基に、同一容積における線量の差異Dを算出する機能を有する。すなわち、線量差異演算部68は、DVヒストグラムHP,HQの容積毎に差異Dを算出する。図8に示すDVヒストグラムHPと、図10に示すDVヒストグラムHQと、容積毎の差異Dとを図11に示す。
【0062】
コンソール10の閾値判断部69は、線量差異演算部68によって算出された容積毎の差異Dが閾値以下であるか否かを判断する機能を有する。例えば、閾値判断部69は、容積毎の差異Dのうち最大差異Dmax(図11に図示)が閾値以下であるか否かを判断する。最大差異Dmaxが閾値より大きい場合、治療計画ボリュームデータVPの生成時(撮像時)の患者Oのポジションと、治療直前ボリュームデータVQの生成時(撮像時)の患者Oのポジションとが大きく異なるので、継続して放射線治療装置50による放射線の照射を行なうと、治療計画とは異なる位置に実際に放射線を照射してしまう。
【0063】
報知制御部70は、閾値判断部69によって最大差異Dmaxが閾値より大きいと判断された場合、操作者に異常を報知する機能を有する。例えば、閾値判断部69は、表示装置16を介して操作者に異常を報知する。
【0064】
コンソール10の治療実行部71は、報知制御部70によって差異Dが閾値以下であると判断された場合、放射線治療装置50の治療コントローラ59と寝台装置30の寝台コントローラ39との動作を制御して、患者Oの治療部位の治療を実行させる機能を有する。
【0065】
なお、治療計画データ生成部63及び輪郭設定部65によって設定される所要領域の輪郭SPは、OARの輪郭SPの場合に限定されるものではない。治療計画データ生成部63及び輪郭設定部65によって設定される所要領域の輪郭SPは、治療部位としてのPTV(planning target volume)の輪郭SPであってもよい。所要領域としてのPTVの一般的なDVヒストグラムを図12に示す。
【0066】
続いて、本実施形態の放射線治療システム1の第1の動作について、図13及び図14に示すフローチャートを用いて説明する。
【0067】
放射線治療システム1の寝台装置30の天板33上に患者Oが載せられると、放射線治療システム1は、寝台装置30の寝台コントローラ39の動作を制御して、天板33をX線CT装置20aの開口部に挿入する。次いで、放射線治療システム1は、図13に示すように、X線CT装置20aの撮像コントローラ29の動作を制御して、治療計画用に、患者Oの治療部位を含む領域の撮像を実行する(ステップST1)。次いで、放射線治療システム1は、ステップST1によってX線CT装置20aが取得する透過データに画像再構成処理等の処理を施して2次元画像データとしてのスライスデータを生成し、複数スライスに相当するスライスデータを基に3次元画像データとしての治療計画ボリュームデータVPを生成する(ステップST2)。ステップST2によって生成された治療計画ボリュームデータVPは、画像メモリ13等の記憶装置に記憶される(ステップST3)。
【0068】
放射線治療システム1は、ステップST3によって画像メモリ13に記憶された治療計画ボリュームデータVPを基に患者Oの体輪郭及び患部領域等を考慮して、照射方向、門数、及び放射線強度等の照射条件を設定して治療計画を設定することで、治療計画データを生成する(ステップST4)。放射線治療システム1は、ステップST4において、治療計画ボリュームデータVPを基に、所要領域としてのOARの輪郭SPを設定する(ステップST4a)。また、放射線治療システム1は、ステップST4において、ステップST4aによって設定されたOARの輪郭SPのDVヒストグラムHPを算出する(ステップST4b)。ステップST4によって生成された治療計画データは、治療計画メモリ43等の記憶装置に記憶される(ステップST5)。
【0069】
ステップST1によって患者Oの治療部位を含む領域の撮像が終了すると、放射線治療システム1は、寝台装置30の寝台コントローラ39の動作を制御して、天板33をX線CT装置20aの開口部から退避させる。次いで、放射線治療システム1の寝台装置30の天板33から患者Oが降ろされる。
【0070】
放射線治療装置50による治療が実施される直前に、放射線治療システム1の寝台装置30の天板33上に患者Oが載せられると、放射線治療システム1は、寝台装置30の寝台コントローラ39の動作を制御して、天板33をX線CT装置20aの開口部に挿入する。次いで、放射線治療システム1は、図14に示すように、X線CT装置20aの撮像コントローラ29の動作を制御して、治療直前に、患者Oの治療部位を含む領域の撮像を実行する(ステップST11)。次いで、放射線治療システム1は、ステップST11によってX線CT装置20aが取得する透過データに画像再構成処理等の処理を施して2次元画像データとしてのスライスデータを生成し、複数スライスに相当するスライスデータを基に3次元画像データとしての治療直前ボリュームデータVQを生成する(ステップST12)。ステップST12によって生成された治療直前ボリュームデータVQは、画像メモリ13等の記憶装置に記憶される(ステップST13)。
【0071】
放射線治療システム1は、ステップST13によって画像メモリ13に記憶された治療直前ボリュームデータVQを基に、治療計画メモリ43に記憶されたOARの輪郭SPに対応するOARの輪郭SQを設定する(ステップST14)。また、放射線治療システム1は、ステップST4によって設定された治療計画と、ステップST14によって設定されたOARの輪郭SQとに基づいて、OARの輪郭SQのDVヒストグラムHQを算出する(ステップST15)。
【0072】
次いで、放射線治療システム1は、図13のステップST4bによって設定されたOARの輪郭SPのDVヒストグラムHPと、ステップST15によって設定されたOARの輪郭SQのDVヒストグラムHQとを基に、同一容積における線量の差異Dを算出する(ステップST16)。
【0073】
次いで、放射線治療システム1は、ステップST16によって算出された容積毎の差異Dのうち最大差異Dmaxが閾値以下であるか否かを判断する(ステップST17)。ステップST17の判断にてYES、すなわち、容積毎の差異Dのうち最大差異Dmaxが閾値以下であると判断する場合、放射線治療システム1は、次のステップST19による処理を許容する(ステップST18)。
【0074】
次いで、放射線治療システム1は、放射線治療装置50の治療コントローラ59の動作を制御して、患者Oの治療部位の治療を実行する(ステップST19)。ステップST19によって患者Oの治療部位の治療が終了すると、放射線治療システム1は、寝台装置30の寝台コントローラ39の動作を制御して、天板33を放射線治療装置50から退避させる。次いで、放射線治療システム1の寝台装置30の天板33から患者Oが降ろされる。
【0075】
一方、ステップST17の判断にてNO、すなわち、容積毎の差異Dのうち最大差異Dmaxが閾値より大きいと判断する場合、放射線治療システム1は、操作者に異常を報知する(ステップST20)。例えば、ステップST20において、放射線治療システム1は、表示装置16を介して操作者に異常を報知する。次いで、天板33上の患者Oをずらして再セッティングが実施された後(ステップST21)、放射線治療システム1は、治療直前の撮像を実行する(ステップST11)。
【0076】
続いて、本実施形態の放射線治療システム1の第2の動作について、図15,図16に示すフローチャートを用いて説明する。図15,図16に示す放射線治療システム1の第2の動作において、図13及び図14に示す放射線治療システム1の第1の動作と同一ステップには同一符号を付して説明を省略する。
【0077】
放射線治療システム1は、ステップST20によって操作者に異常が報知されると、治療計画装置40によってステップST4で設定された治療計画が再考され、再設定される(ステップST31)。例えば、ステップST31では、ステップST4で設定された治療計画を初期設定として、照射方向、門数、及び放射線強度等の照射条件が再設定される。次いで、放射線治療システム1は、ステップST31によって再設定された治療計画と、ステップST14によって設定されたOARの輪郭SQとに基づいて、OARの輪郭SQのDVヒストグラムHQを算出し(ステップST15)、ステップST16に進む。
【0078】
なお、放射線治療システム1は、ステップST31による照射条件の再設定に連動して照射条件に対応するOARの輪郭SQのDVヒストグラムHQを算出し、DVヒストグラムHQを即時表示することも可能である。その場合、即時表示されるDVヒストグラムHQと共に、ステップST4bによって算出されたDVヒストグラムHQを表示することが好適である。操作者は、即時表示されたDVヒストグラムHQをDVヒストグラムHQと比較しながら適性を判断することで、ステップST17によらずにステップST19による処理を許容することが可能である。
【0079】
本実施形態の放射線治療システム1及びその制御方法によれば、治療計画ボリュームデータVPに含まれるOAR等の輪郭SPのDVヒストグラムHPと、治療直前ボリュームデータVQに含まれるOAR等の輪郭SQのDVヒストグラムHQとを比較して、双方の差が大きい場合に、治療計画に即した治療を行なうために患者Pの再セッティングが必要であることを報知できる。よって、放射線治療システム1及びその制御方法によれば、治療計画に即した適切な治療を支援することができる。
【0080】
また、本実施形態の放射線治療システム1及びその制御方法によれば、治療計画を再設定することで、適切な治療を支援することができる。
【0081】
なお、本実施形態の放射線治療システム1は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、本実施形態の放射線治療システム1に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【符号の説明】
【0082】
1 放射線治療システム
10 コンソール
20 撮像装置
20a X線CT装置
29 撮像コントローラ
30 寝台装置
33 天板
39 寝台コントローラ
40 治療計画装置
50 放射線治療装置
59 治療コントローラ
61 撮像実行部
62 画像データ生成部
63 治療計画データ生成部
64 インターフェース部
65 輪郭設定部
66 インターフェース部
67 DVH演算部
68 線量差異演算部
69 閾値判断部
70 報知制御部
71 治療実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体を載置する載置手段と、
前記被検体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって前記被検体を撮像して得られる第1画像データと、前記撮像前に前記被検体を撮像して得られる第2画像データとで対応する所要領域をそれぞれ設定する領域設定手段と、
前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとをそれぞれ生成するヒストグラム生成手段と、
前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとの差異を算出する差異演算手段と、
前記差異が閾値より大きいと判断する場合、外部に報知する報知手段と、
を有することを特徴とする放射線治療システム。
【請求項2】
前記報知手段は、容積毎の差異のうち最大差異が閾値より大きいと判断する場合、外部に報知することを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項3】
前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとを表示装置に表示させる表示制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項4】
前記領域設定手段は、前記所要領域を、治療部位とすることを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項5】
前記領域設定手段は、前記所要領域を、放射線を当てない部位とすることを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項6】
前記領域設定手段は、前記第1画像データと前記第2画像データとの位置合わせを行なうことで、前記第1画像データと前記第2画像データとで対応する所要領域を設定することを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項7】
前記撮像装置がX線CT装置である場合、
前記領域設定手段は、前記第1画像データと前記第2画像データとのCT値の差異が少なくなるように前記第1画像データ及び前記第2画像データ全体を位置合わせすることを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項8】
前記画像データを、3次元画像データとすることを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項9】
前記第2画像データは、放射線治療計画で用いたデータであり、前記第1画像データは、前記放射線治療計画の後に取得されたデータであることを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項10】
前記差異が閾値より大きいと判断する場合、
前記ヒストグラム生成手段は、再設定された照射条件に基づいて、前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムを再生成し、
前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記再生成された線量容積ヒストグラムとの差異を算出することを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項11】
前記差異が閾値より大きいと判断する場合、
前記ヒストグラム生成手段は、再設定された照射条件に基づいて、前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムを再生成し、
前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムを表示させると共に、前記再生成された線量容積ヒストグラムを、前記再生成に連動させて即時表示させる表示制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の放射線治療システム。
【請求項12】
被検体を撮像して得られる第1画像データと、前記撮像前に前記被検体を撮像して得られる第2画像データとで対応する所要領域をそれぞれ設定し、
前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとをそれぞれ生成し、
前記第1画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムと、前記第2画像データの所要領域の線量容積ヒストグラムとの差異を算出し、
前記差異が閾値より大きいと判断する場合、外部に報知する、
ことを特徴とする放射線治療システムの制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−35072(P2012−35072A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155928(P2011−155928)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】