説明

放射線治療用動体追跡装置

【課題】映像系の嵩高を抑えることができる放射線治療用動体追跡装置を提供することを目的とする。
【解決手段】レール31と、レール31に沿って映像系のX線管21を駆動させる駆動モータ32と、X線管21を支持して駆動モータ32によりレール31に沿って移動する移動機構33とを備える。そして、レール31の間で移動機構33をレール31の配置側に窪ませて、その窪ませた部分33AにX線管21を支持することで、レール31の間では窪ませた分だけ移動機構33の嵩高を抑えることができ、その結果、移動機構33に支持されたX線管21の嵩高を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視撮影により追跡する放射線治療用動体追跡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動かない頭部を対象とした頭部の定位放射線治療が先ず開発され、次に、全身を対象として体幹部を固定した状態で治療部位の腫瘍も動かないと見なして放射線治療を行う体幹部の定位放射線治療が開発されてきた。しかし、全身を対象として体幹部を固定した状態で放射線治療を行う場合には、被検体に対して肉体的苦痛や精神的苦痛を強いることになる。また、体幹部を固定したとしても、治療部位の腫瘍が実際に動かずに定位置にあるとは限らない。
【0003】
そこで、被検体の体表面にマーカを置いて、被検体の呼吸同期を利用して体表面に置かれたマーカを追跡して、呼吸により所定位置に来たとき(例えば呼期)に治療部位に放射線を照射して放射線治療を行う定位放射線治療が近年開発されてきている。しかし、体表面に置かれたマーカの動きと体内の腫瘍の動きとが必ずしも一致しない。
【0004】
そこで、体内の腫瘍の近くにマーカを埋め込んで、そのマーカをX線透視撮影により追跡することにより、治療部位の腫瘍も追跡する放射線治療用動体追跡装置が近年開発されてきている。この放射線治療用動体追跡装置では、マーカが所定位置に来たときに治療部位に放射線を照射して放射線治療を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
従来の放射線治療用動体追跡装置では、動体追跡を行うためのX線透視撮影として映像系を備え、映像系は、X線を照射するX線管およびそのX線を検出するX線検出器(例えばイメージインテンシファイアまたはフラットパネル型X線検出器)からなる。映像系を動かして所望の位置でX線透視撮影を行う場合には、レールを敷設して、そのレールに沿って映像系を移動させる。例えば、映像系のうち、X線管を床下に埋め込まれて敷設されたレールに載せて、そのレールに沿ってX線管を移動させ、X線検出器を天井面に敷設されたレールに載せて、そのレールに沿ってX線検出器を移動させる。なお、レールと円形の可動台座とを組み合わせ、床下に敷設されたレールにX線管を載せて、天井面に可動台座を配置してX線検出器を載せる装置もある。
【0006】
床下に敷設されたレールにX線管を載せる場合を例に採って説明する。図6(a)の平面図および図6(b)の正面図に示すようにレールRにX線管Tを載せる。レールRに沿ってX線管Tを駆動させる駆動モータM(図6(b)のみ図示)と、X線管Tを支持して駆動モータMによりレールRに沿って移動する移動機構101とを備えている。その他に、駆動モータMによる駆動回転を直進方向に変換する直進機構102(図6(b)のみ図示)を備えており、駆動モータMと直進機構102との間に移動機構101を介在させる。駆動モータMによる駆動回転を直進機構102が直進方向に変換し、それに伴って、図6(a)に示す矢印の方向にレールRに沿って移動機構101が移動する。このレールRに沿って移動機構101が移動することによって、移動機構101に支持されたX線管TをレールRに沿って移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3053389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図6に示す構造の場合には、移動機構101が嵩をとるので、例えば、レールを床下に埋め込む場合には、床下の堀込み深さを充分にとらないと設置することができないという問題がある。仮にレールを床下に埋め込まずに床面に敷設したとしても、移動機構101の嵩によって、X線管Tの嵩まで高くなってしまうという問題がある。同様に、天井面に敷設されたレールにX線管やX線検出器を載せる場合においても、移動機構の嵩によってX線管やX線検出器の嵩まで高くなってしまう。
【0009】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、映像系の嵩高を抑えることができる放射線治療用動体追跡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係る放射線治療用動体追跡装置は、治療部位に放射線を照射するために、前記治療部位に関する動体をX線透視撮影により追跡する放射線治療用動体追跡装置であって、前記X線透視撮影を行うためにX線を照射するX線管、および前記X線透視撮影を行うために前記X線を検出するX線検出手段からなる映像系と、レールと、前記レールに沿って前記映像系を駆動させる駆動手段と、前記映像系を支持して前記駆動手段により前記レールに沿って移動する移動手段とを備え、前記レールの間で前記移動手段をレールの配置側に窪ませて、その窪ませた部分に前記映像系を支持することを特徴とするものである。
【0011】
[作用・効果]この発明に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、X線管およびX線検出手段からなる映像系と、レールと、レールに沿って映像系を駆動させる駆動手段と、映像系を支持して駆動手段によりレールに沿って移動する移動手段とを備える。そして、レールの間で移動手段をレールの配置側に窪ませて、その窪ませた部分に映像系を支持することで、レールの間では窪ませた分だけ移動手段の嵩高を抑えることができ、その結果、移動手段に支持された映像系の嵩高を抑えることができる。
【0012】
上述した発明の一例(前者)は、映像系を、上述の窪ませた部分およびレールに載せることである。後述する後者よりも前者の方がレールの幅を狭くすることができる。上述した発明の他の一例(後者)は、映像系を、上述の窪ませた部分のみに載せることである。前者よりも後者の方が、映像系の嵩高をより一層抑えることができる。
【0013】
上述したこれらの発明において、移動手段を、レールの配置側よりも奥に窪ませるのがより好ましい。レールの配置側よりも奥に窪ませることで、移動手段の嵩高をより一層抑えることができ、その結果、移動手段に支持された映像系の嵩高をより一層抑えることができる。
【0014】
上述したこれらの発明において、レールは、X線管用のレールであって、窪ませた部分にX線管を支持してもよい。この場合には、X線管の嵩高を抑えることができる。また、上述したこれらの発明において、レールは、X線検出手段用のレールであって、窪ませた部分にX線検出手段を支持してもよい。この場合には、X線検出手段の嵩高を抑えることができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、レールの間で移動手段をレールの配置側に窪ませて、その窪ませた部分に映像系を支持することで、レールの間では窪ませた分だけ移動手段の嵩高を抑えることができ、その結果、移動手段に支持された映像系の嵩高を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例に係る放射線治療用動体追跡装置の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図2】移動機構を窪ませた部分およびレールにX線管を支持したときの概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図3】移動機構を窪ませた部分のみにX線管を支持したときの概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図4】窪ませた部分の範囲に関する説明に供する概略正面図であり、(a)、(b)は、レールの配置側よりも奥に窪ませた形態の図であり、(c)は、当該範囲から外れた形態の図である。
【図5】変形例に係る移動機構を窪ませた部分およびレールにX線検出器を支持したときの概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】従来のX線管を支持したときの概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【実施例】
【0017】
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る放射線治療用動体追跡装置の概略図である。
【0018】
図1に示すように、放射線治療用動体追跡装置は、映像系2(図1(a)の平面図を参照)を備え、放射線治療装置1と組み合わせ使用される。放射線治療装置1は、リニアックあるいはライナックと呼称される直線加速器タイプや、陽子線や炭素線などの粒子線装置タイプであり、X線や粒子線などの放射線を治療部位に照射する放射線源11と、その放射線源11を内部に有して図1(c)に示すy軸心周りに図1(b)に示す方向に回転可能なガントリ12と、そのガントリ12を支持して床面や壁面に配置される基台13と、治療の対象となる被検体(図示省略)を載置するベッド14とを備えている。ベッド14は、鉛直方向に昇降可能な昇降台14Aと、その昇降台14Aに対して水平方向にスライド可能で、被検体を載置する天板14Bとを備えている。映像系2は、この発明における映像系に相当する。
【0019】
図1(a)の平面図に示すように、映像系2は、X線透視撮影を行うためにX線を照射するX線管21と、X線透視撮影を行うためにX線を検出するX線検出器22とを備えている。図1に示すように、X線管21は、治療のアイソセンターに相当する腫瘍中心に向けてX線を照射し、X線検出器22は、アイソセンターから通ったX線を検出する。なお、X線検出器22については、イメージインテンシファイアやフラットパネル型X線検出器などに例示されるように、通常において用いられる検出器であれば、特に限定されない。X線管21は、この発明におけるX線管に相当し、X線検出器22は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
【0020】
図1では、映像系2(図1(a)の平面図を参照)を2セット分備えている。具体的には、2つのX線管21を備えるとともに、2つのX線検出器22を備えている。映像系2のセット数については特に限定されない。
【0021】
その他に、放射線治療用動体追跡装置は、床下に埋め込まれて敷設されたレール31を備えている。そのレール31に沿ってX線管21を移動させる。また、放射線治療用動体追跡装置は、天井面に配置された円形(図1(a)の平面図を参照)の可動台座41を備えている。X線検出器22を可動台座41に載せて移動させる。レール31は、この発明におけるレールに相当し、この発明におけるX線管用のレールにも相当する。
【0022】
続いて、レール周辺の具体的な構造について、図2あるいは図3を参照して説明する。図2は、移動機構を窪ませた部分およびレールにX線管を支持したときの概略図であり、図3は、移動機構を窪ませた部分のみにX線管を支持したときの概略図である。
【0023】
先ず、図2について説明する。従来の図6と同様に、図2(a)の平面図および図2(b)の正面図に示すようにレール31にX線管21を載せる。レール31に沿ってX線管21を駆動させる駆動モータ32(図2(b)のみ図示)と、X線管21を支持して駆動モータ32によりレール31に沿って移動する移動機構33とを備えている。その他に、駆動モータ32による駆動回転を直進方向に変換する直進機構34(図2(b)のみ図示)を備えており、駆動モータ32と直進機構34との間に移動機構33を介在させる。直進機構34の具体的な構造については、特に限定されず、駆動モータ32に嵌合されたギアやプーリやベルト(いずれも図示省略)などで構成してもよい。駆動モータ32は、この発明における駆動手段に相当し、移動機構33は、この発明における移動手段に相当する。
【0024】
駆動モータ33による駆動回転を直進機構34が直進方向に変換し、それに伴って、図2(a)に示す矢印の方向にレール31に沿って移動機構33が移動する。このレール31に沿って移動機構33が移動することによって、移動機構33に支持されたX線管21をレール31に沿って移動させる。
【0025】
ここまでの構造および駆動の説明は、従来の図6と同じである。図2では、レール31の間で移動機構33をレール31の配置側に窪ませる。その窪ませた部分に、図2(b)に示すように符号33Aを付する。その窪ませた部分33AにX線管21を支持する。
【0026】
図3も、図2と同様に、レール31の間で移動機構33をレール31の配置側に窪ませ、その窪ませた部分33AにX線管21を支持する。図2では、移動機構33を窪ませた部分33Aおよびレール31にX線管21を支持したときの構造であり、図3では、移動機構33を窪ませた部分33AのみにX線管21を支持したときの構造である。配置する部屋の状況により、図2、図3の構造のうちいずれかを採択すればよい。
【0027】
続いて、窪ませた部分33Aの具体的な範囲について、図4を参照して説明する。図4は、窪ませた部分の範囲に関する説明に供する概略正面図である。なお、図4は、図3のように窪ませた部分33AのみにX線管21を支持したときに、窪ませた部分33Aをレール31の配置側よりも奥に窪ませた形態の図である。
【0028】
X線管21の管球の大きさにもよるが、管球の直径が10cm〜20cm程度の場合には、窪ませた部分33Aについては、例えば図2のように窪ませた部分33Aおよびレール31にX線管21を支持したときには、4cm程度となる。一方、例えば図3のように窪ませた部分33AのみにX線管21を支持したときには、図4(a)や図4(b)に示すようにレール31の配置側よりも奥に窪ませると、窪ませた部分33Aについては管球の直径(ここでは10cm〜20cm)程度までの範囲となる。
【0029】
図4(a)では、図3と同様に駆動モータ32と直進機構34との間に移動機構33を介在させて、直進機構34の上に駆動モータ32を配置している。このとき、図4(a)の矢印に示す嵩高の上限は、X線管21または駆動モータ32の高さ上限となる。これに対して、直進機構34の下に駆動モータ32を配置すると、図4(b)に示すように、X線管21の管球の上面とレール31の上面とがほぼ同じ高さになるように、窪ませた部分33Aをレール31の配置側よりも奥に窪ませることが可能となる。したがって、窪ませた部分33Aについては管球の直径程度の範囲となるように移動機構33を窪ませることが可能である。
【0030】
これに対して、さらに奥に窪ませるために、図4(c)に示すように、X線管21の管球の上面がレール31の上面よりも低くなると、図4(c)の矢印に示すように全体の嵩高が逆に高くなってしまう。以上の理由により、窪ませた部分33Aの範囲については、図4(a)や図4(b)のように管球の直径までの範囲が妥当であり、図4(c)のような形態では当該範囲から外れてしまい妥当と言えない。
【0031】
図4では、図3のように窪ませた部分33AのみにX線管21を支持したときに、窪ませた部分33Aをレール31の配置側よりも奥に窪ませた形態の図であるが、X線管21の段差がレール31の高さよりも大きいときには、図2のように窪ませた部分33Aおよびレール31にX線管21を支持したときでも、窪ませた部分33Aをレール31の配置側よりも奥に窪ませることが可能である。
【0032】
上述の構成を備えた本実施例に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、レール31と、レール31に沿って映像系2のX線管21を駆動させる駆動モータ32と、X線管21を支持して駆動モータ32によりレール31に沿って移動する移動機構33とを備える。そして、レール31の間で移動機構33をレール31の配置側に窪ませて、その窪ませた部分33AにX線管21を支持することで、レール31の間では窪ませた分だけ移動機構33の嵩高を抑えることができ、その結果、移動機構33に支持されたX線管21の嵩高を抑えることができる。
【0033】
図2では、X線管21を、移動機構33を窪ませた部分33Aおよびレール31に載せている。図3よりも図2の方がレール31の幅を狭くすることができる。図3では、X線管21を、移動機構33を窪ませた部分33Aのみに載せている。図2よりも図3の方が、X線管21の嵩高をより一層抑えることができる。
【0034】
図4(a)や図4(b)のように、移動機構33を、レール31の配置側よりも奥に窪ませるのがより好ましい。レール31の配置側よりも奥に窪ませることで、移動機構33の嵩高をより一層抑えることができ、その、結果、移動機構33に支持されたX線管21の嵩高をより一層抑えることができる。
【0035】
本実施例では、レールは、X線管21用のレール31であって、窪ませた部分33AにX線管21を支持している。この場合には、X線管21の嵩高を抑えることができる。
【0036】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0037】
(1)上述した実施例では、レールは、図2や図3に示すX線管21用のレール31であって、窪ませた部分33AにX線管21を支持したが、移動の対象が映像系2であれば、X線管21に限定されない。例えばレールは、図5に示すX線検出器22用のレール42であって、窪ませた部分33AにX線検出器22(図5ではX線検出器22はフラットパネル型X線検出器の場合を図示)を支持してもよい。また、図2のX線管21の場合と同様に、X線検出器22を、窪ませた部分33Aおよびレール42に載せてもよいし、図3のX線管21の場合と同様に、X線検出器22を、窪ませた部分33Aのみに載せてもよい。これによりX線検出器22の嵩高を抑えることができ、図5に示すように天井面の高さが低い場合においても、X線検出器22を配置することができる。X線検出器22においても、図4(a)や図4(b)のように、移動機構33を、レール42の配置側よりも奥に窪ませてもよい。この変形例(1)では、レール42は、この発明におけるレールに相当し、この発明におけるX線検出手段用のレールにも相当する。
【0038】
(2)上述した実施例では、図1に示すように、X線管21を移動させるのにレール31を用いて、X線検出器22を移動させるのに可動台座41を用いたが、X線管およびX線検出器の両方ともレールを用いて、X線管を移動させて、X線検出器を移動させてもよい。その場合において、上述した変形例(1)のようにX線検出器側の方でも移動機構を窪ませてもよいし、X線検出器側の方では移動機構を窪ませずにX線管のみ移動機構を窪ませてもよい。また、上述した変形例(1)のようにX線検出器の方で移動機構を窪ませる場合に、X線管の方で移動機構を窪ませず、X線検出器のみ移動機構を窪ませてもよい。また、逆に、X線検出器を移動させるのにレールを用いて、X線管を移動させるのに可動台座を用いてもよい。
【0039】
(3)上述した実施例では、床側にX線管を、天井面にX線検出器をそれぞれ配置したが、逆に、床側にX線検出器を、天井面にX線管をそれぞれ配置してもよい。その場合には、上述した変形例(1)あるいは変形例(2)を適用してもよい。
【0040】
(4)上述した実施例では、図1に示すようにレールは、互いに対向に配置された2つの直線状のレールおよびそれらに接続された曲線状のレールからなるU字型レールであったが、レールの形状については特に限定されない。直線状のレールであってもよいし、円弧状のレールであってもよい。
【符号の説明】
【0041】
2 … 映像系
21 … X線管
22 … X線検出器
31,42 … レール
32 … 駆動モータ
33 … 移動機構
33A … 窪ませた部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療部位に放射線を照射するために、前記治療部位に関する動体をX線透視撮影により追跡する放射線治療用動体追跡装置であって、
前記X線透視撮影を行うためにX線を照射するX線管、および前記X線透視撮影を行うために前記X線を検出するX線検出手段からなる映像系と、
レールと、
前記レールに沿って前記映像系を駆動させる駆動手段と、
前記映像系を支持して前記駆動手段により前記レールに沿って移動する移動手段と
を備え、
前記レールの間で前記移動手段をレールの配置側に窪ませて、その窪ませた部分に前記映像系を支持する
ことを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記映像系を、前記窪ませた部分および前記レールに載せることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項3】
請求項1に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記映像系を、前記窪ませた部分のみに載せることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記移動手段を、前記レールの配置側よりも奥に窪ませることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記レールは、X線管用のレールであって、
前記窪ませた部分に前記X線管を支持する
ことを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記レールは、X線検出手段用のレールであって、
前記窪ませた部分に前記X線検出手段を支持する
ことを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−196325(P2012−196325A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62628(P2011−62628)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(504173471)国立大学法人北海道大学 (971)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】