説明

放射線治療用複合装置およびアライメント補正用データ作成方法

【課題】X線CT装置と放射線治療装置のアライメントのずれを補正する。
【解決手段】アライメント補正用ファントム(P)を撮影してX線CT装置(100)の座標系のデータ(x,y,z)を放射線治療装置(200)の座標系のデータ(X,Y,Z)へと変換するためのアライメント補正用データを作成する。そして、被検体をX線CT装置(100)で撮影して得られたX線CT装置(100)の座標系のデータをアライメント補正用データに基づいて放射線治療装置(200)の座標系のデータへと変換する。
【効果】X線CT装置と放射線治療装置のアライメントにずれがあっても、それを補正することが出来る。X線CT装置と放射線治療装置のアライメントの調整時間を短縮することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線治療用複合装置およびアライメント補正用データ作成方法に関し、さらに詳しくは、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントのずれを補正することが出来る放射線治療用複合装置およびアライメント補正用データ作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線CT装置と、放射線治療装置と、それらに共通のテーブル装置とを含む放射線治療用複合装置が知られている(例えば特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−255160号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
放射線治療用複合装置では、X線CT装置で患部の位置を特定し、その位置へ放射線治療装置で放射線を照射するため、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントを精密に合わせる必要があった。
しかし、このアライメントの調整のために、非常に長い調整時間を要する問題点があった。また、アライメントがずれた場合は、再調整のために、診断・治療を非常に長く中断しなければならない問題点があった。
そこで、本発明の目的は、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントのずれを補正することが出来る放射線治療用複合装置およびアライメント補正用データ作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の観点では、本発明は、X線CT装置と、放射線治療装置と、前記X線CT装置および前記放射線治療装置に共通のテーブル装置とを含む放射線治療用複合装置であって、前記X線CT装置は、当該X線CT装置の座標系のデータを前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換するためのアライメント補正用データと、撮影により得られた当該X線CT装置の座標系のデータを前記アライメント補正用データに基づいて前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換する補正手段とを具備していることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第1の観点による放射線治療用複合装置では、撮影により得られたX線CT装置の座標系のデータをアライメント補正用データに基づいて放射線治療装置の座標系のデータへと変換するので、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントのずれがあっても、それを補正することが出来る。また、アライメントのずれを許容できるから、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントの調整時間を短縮できる。
【0005】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による放射線治療用複合装置において、前記X線CT装置は、前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換したデータに基づいて画像を表示する表示手段を具備していることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第2の観点による放射線治療用複合装置では、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントのずれを補正した画像をX線CT装置で表示するから、放射線治療装置で放射線を照射すべき患部の位置をX線CT装置で正確に特定できる。
【0006】
第3の観点では、本発明は、前記第1または前記第2の観点による放射線治療用複合装置において、前記テーブル装置の天板が、水平面内で回転しうることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第3の観点による放射線治療用複合装置では、テーブル装置の天板を水平面内で回転することにより、X線CT装置と放射線治療装置の間で撮影対象を移動することが出来る。
【0007】
第4の観点では、本発明は、前記第1から前記第3のいずれかの観点による放射線治療用複合装置において、前記X線CT装置のガントリが、水平移動しうることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第4の観点による放射線治療用複合装置では、X線CT装置のガントリが水平移動することにより、X線CT装置と放射線治療装置の間で撮影対象を移動するときに、X線CT装置を退避させることが出来る。
【0008】
第5の観点では、本発明は、前記第1から前記第4のいずれかの観点による放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用データは、前記テーブル装置に置いたアライメント補正用ファントムを前記放射線治療装置の座標系で位置決めし、前記テーブル装置に置いたままの前記アライメント補正用ファントムを前記X線CT装置に相対移動して撮影し当該X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータを取得し、前記位置決めにより判っている前記放射線治療装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータと前記撮影により取得した前記X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータとから作成されたものであることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第5の観点による放射線治療用複合装置では、アライメント補正用ファントムを用いることにより、X線CT装置の座標系のデータを放射線治療装置の座標系のデータへと変換するためのアライメント補正用データを好適に作成することが出来る。
【0009】
第6の観点では、本発明は、前記第5の観点による放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用データは、前記アライメント補正用ファントムの同一平面上にない4点以上の特徴点のデータを用いて作成されたものであることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第6の観点による放射線治療用複合装置では、アライメント補正用ファントムの同一平面上にない4点以上の特徴点のデータを用いることにより、3次元的なずれを補正しうるアライメント補正用データを作成することが出来る。
【0010】
第7の観点では、本発明は、前記第5または前記第6の観点による放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用ファントムは、タングステン線による3次元フレーム体であることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第7の観点による放射線治療用複合装置では、アライメント補正用ファントムを軽量化することが出来る。
【0011】
第8の観点では、本発明は、前記第7の観点による放射線治療用複合装置において、前記タングステン線が交わる格子点を特徴点として座標を対比し、前記アライメント補正用データを生成することを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第8の観点による放射線治療用複合装置では、タングステン線が交わる格子点を特徴点とするから、座標を対比しやすくなる。
【0012】
第9の観点では、本発明は、前記第1から第8のいずれかの観点による放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用データが、アフィン変換用データであることを特徴とする放射線治療用複合装置を提供する。
上記第9の観点による放射線治療用複合装置では、アフィン変換により、X線CT装置の座標系のデータを放射線治療装置の座標系のデータへと変換することが出来る。
【0013】
第10の観点では、本発明は、X線CT装置と放射線治療装置と前記X線CT装置および前記放射線治療装置に共通のテーブル装置とを含む放射線治療用複合装置の前記テーブル装置に置いたアライメント補正用ファントムを前記放射線治療装置の座標系で位置決めし、前記テーブル装置に置いたままの前記アライメント補正用ファントムを前記X線CT装置に相対移動して撮影し当該X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータを取得し、前記位置決めにより判っている前記放射線治療装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータと前記撮影により取得した前記X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータとに基づいて前記X線CT装置の座標系のデータを前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換するためのアライメント補正用データを作成することを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第10の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、アライメント補正用ファントムを用いることにより、X線CT装置の座標系のデータを放射線治療装置の座標系のデータへと変換するためのアライメント補正用データを好適に作成することが出来る。
【0014】
第11の観点では、本発明は、前記第10の観点によるアライメント補正用データ作成方法において、前記相対移動は、前記テーブル装置の天板の水平面内での回転および前記X線CT装置のガントリの水平移動により行われることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第11の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、X線CT装置のガントリを水平移動して退避させておき、テーブル装置の天板を水平面内で回転することにより、X線CT装置と放射線治療装置の間で撮影対象を移動することが出来る。なお、放射線治療装置からX線CT装置へと撮影対象を移動する場合は、テーブル装置の天板を水平面内で回転した後、X線CT装置のガントリを水平移動して退避位置から撮影位置へ戻す。
【0015】
第12の観点では、本発明は、前記第10または前記第11の観点によるアライメント補正用データ作成方法において、前記アライメント補正用ファントムの同一平面上にない4点以上の特徴点のデータを用いて前記アライメント補正用データを作成することを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第12の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、アライメント補正用ファントムの同一平面上にない4点以上の特徴点のデータを用いることにより、3次元的なずれを補正しうるアライメント補正用データを作成することが出来る。
【0016】
第13の観点では、本発明は、前記第10から前記第12のいずれかの観点によるアライメント補正用データ作成方法において、前記アライメント補正用ファントムとして、タングステン線による3次元フレーム体を用いることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第13の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、アライメント補正用ファントムを軽量化することが出来る。
【0017】
第14の観点では、本発明は、前記第13の観点によるアライメント補正用データ作成方法において、前記3次元フレーム体は、一辺が30cm以上であることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第14の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、一辺が30cm以上の3次元フレーム体を用いるから、十分なずれ検出精度を得ることが出来る。
【0018】
第15の観点では、本発明は、前記第13または第14の観点によるアライメント補正用データ作成方法において、前記タングステン線が交わる格子点を特徴点として座標を対比し、前記アライメント補正用データを生成することを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第15の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、タングステン線が交わる格子点を特徴点とするから、座標を対比しやすくなる。
【0019】
第16の観点では、本発明は、前記第10から第15のいずれかに記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記アライメント補正用データが、アフィン変換用データであることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法を提供する。
上記第16の観点によるアライメント補正用データ作成方法では、アフィン変換により、X線CT装置の座標系のデータを放射線治療装置の座標系のデータへと変換することが出来る。
【発明の効果】
【0020】
本発明の放射線治療用複合装置およびアライメント補正用データ作成方法によれば、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントにずれがあっても、それを補正することが出来る。また、X線CT装置と放射線治療装置のアライメントの調整時間を短縮することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
図1は、実施例1にかかる放射線治療用複合装置(図2の1000)に含まれるX線CT装置100の構成ブロック図である。
このX線CT装置100は、操作コンソール1と、テーブル装置10と、走査ガントリ20とを具備している。
【0023】
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付ける入力装置2と、アライメント補正用データ作成処理や被検体撮影処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得した投影データを収集するデータ収集バッファ5と、投影データから再構成した断層像を表示する表示装置6と、プログラムやアライメント補正用データなどのデータやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。
【0024】
テーブル装置10は、被検体を乗せて走査ガントリ20のボア(空洞部)に入れ出しする天板12を具備している。天板12は、水平面内での回転、直線的な水平移動および昇降が可能である。
【0025】
走査ガントリ20は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、多列X線検出器24と、DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りにX線管21などを回転させる回転コントローラ26と、走査ガントリ20を回転軸の前方または後方に傾斜させるときの制御を行うチルトコントローラ27と、制御信号などを操作コンソール1や寝台装置10とやり取りする制御コントローラ29と、スリップリング30とを具備している。
【0026】
多列X線検出器24で得られた投影データは、DAS25でAD変換され、スリップリング30を経由し、データ収集バッファ5へ転送される。
【0027】
中央処理装置3は、データ収集バッファ5に収集した投影データに対して種々の補正などの前処理を行い、画像再構成して断層像を生成し、断層像を表示装置6に表示する。
【0028】
図2は、実施例1にかかる放射線治療用複合装置1000の要部を示す側面図である。
放射線治療用複合装置1000は、図1のX線CT装置100と、放射線治療装置200と、共通のテーブル装置10とを含んでいる。
X線CT装置100の座標系を(x,y,z)で表し、放射線治療装置200の座標系を(X,Y,Z)で表す。
【0029】
X線CT装置100の走査ガントリ20から放射線治療装置200へと治療対象を移動する場合は、走査ガントリ20を水平移動して退避させた後、テーブル装置10の天板12を水平面内で回転する。
放射線治療装置200からX線CT装置100の走査ガントリ20へと撮影対象を移動する場合は、走査ガントリ20を退避位置に置いた状態でテーブル装置10の天板12を水平面内で回転した後、X線CT装置100の走査ガントリ20を水平移動して退避位置から撮影位置へと戻す。
【0030】
図3は、アライメント補正用ファントムPは、タングステン線による3次元フレーム体Wと、3次元フレーム体Wを載せる調整台Tとからなる。
3次元フレーム体Wは、一辺が30cm以上の直方体である。
調整台Tの調整ネジAにより、3次元フレーム体Wの姿勢を調整できる。
3次元フレーム体Wのタングステン線が交わる格子点が特徴点になり、特徴点の一つが基準点p0になる。
【0031】
図4は、放射線治療用複合装置1000を用いたアライメント補正用データ作成処理の手順を示すフロー図である。
ステップS1では、図2に示すように、アライメント補正用ファントムPを天板12の上に置き、アライメント補正用ファントムPの基準点p0を放射線治療装置200のレーザーポインタLrtのランドマーク点に合わせると共にアライメント補正用ファントムPの姿勢をレーザーポインタLrtに合わせて調整する。アライメント補正用ファントムPの幾何学的構造が判っているから、この調整によって、放射線治療装置200の座標系におけるアライメント補正用ファントムPの各特徴点の座標pi(Xi,Yi,Zi)が決まる。
【0032】
ステップS2では、図5に示すように、天板12を水平回転し、走査ガントリ20を水平移動し、アライメント補正用ファントムPの基準点p0をX線CT装置200のレーザーポインタLctのランドマーク点に合わせる。
【0033】
ステップS3では、図6に示すように、X線CT装置200でアライメント補正用ファントムPを撮影し、X線CT装置100の座標系におけるアライメント補正用ファントムPの各特徴点の座標pi(xi,yi,zi)を得る。
【0034】
ステップS4では、図7の(a)に例示するX線CT装置100の座標系におけるアライメント補正用ファントムPの各特徴点の座標pi(xi,yi,zi)を、図7の(b)に例示する放射線治療装置200の座標系におけるアライメント補正用ファントムPの各特徴点の座標pi(Xi,Yi,Zi)に変換するためのアライメント補正用データを生成する。アライメント補正用データは、例えばアフィン変換用データである。そして、処理を終了する。
【0035】
図8は、X線CT装置100を用いた被検体撮影処理の手順を示すフロー図である。
ステップC1では、被検体を天板12の上に載せ、被検体の基準点をX線CT装置100のレーザーポインタLctのランドマーク点に合わせる。
ステップC2では、X線CT装置100で被検体を撮影し、撮影データを得る。
ステップC3では、撮影データの全点のX線CT装置100の座標系における座標q(x,y,z)を、アライメント補正用データにより、放射線治療装置200の座標系の座標q(X,Y,Z)に変換する。
ステップC4では、放射線治療装置200の座標系の座標q(X,Y,Z)に変換した撮影データに基づいて断層像を表示する。そして、処理を終了する。
【0036】
実施例1の放射線治療用複合装置1000によれば、X線CT装置100と放射線治療装置200のアライメントにずれがあっても、それを補正することが出来る。また、X線CT装置100と放射線治療装置200のアライメントの調整時間を短縮することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の放射線治療用複合装置およびアライメント補正用データ作成方法は、放射線治療すべき患部の位置を正確に得るのに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例1に係る放射線治療用複合装置に含まれるX線CT装置を示すブロック図である。
【図2】実施例1に係る放射線治療用複合装置の要部を示す側面図である。
【図3】アライメント補正用ファントムの一例を示す斜視図である。
【図4】実施例1に係るアライメント補正用デー茶生成処理の手順を示すフロー図である。
【図5】X線CT装置へのアライメント補正用ファントムの移動を示す側面図である。
【図6】X線CT装置によるアライメント補正用ファントムの撮影を示す側面図である。
【図7】X線CT装置によるアライメント補正用ファントムの撮影データの座標と放射線治療装置における座標系でのアライメント補正用ファントムの座標を示す概念図である。
【図8】実施例1に係る被検体撮影処理の手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0039】
10 テーブル装置
12 天板
20 走査ガントリ
100 X線CT装置
200 放射線治療装置
1000 放射線治療用複合装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線CT装置と、放射線治療装置と、前記X線CT装置および前記放射線治療装置に共通のテーブル装置とを含む放射線治療用複合装置であって、前記X線CT装置は、当該X線CT装置の座標系のデータを前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換するためのアライメント補正用データと、撮影により得られた当該X線CT装置の座標系のデータを前記アライメント補正用データに基づいて前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換する補正手段とを具備していることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線治療用複合装置において、前記X線CT装置は、前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換したデータに基づいて画像を表示する表示手段を具備していることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の放射線治療用複合装置において、前記テーブル装置の天板が、水平面内で回転しうることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線治療用複合装置において、前記X線CT装置のガントリが、水平移動しうることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用データは、前記テーブル装置に置いたアライメント補正用ファントムを前記放射線治療装置の座標系で位置決めし、前記テーブル装置に置いたままの前記アライメント補正用ファントムを前記X線CT装置に相対移動して撮影し当該X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータを取得し、前記位置決めにより判っている前記放射線治療装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータと前記撮影により取得した前記X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータとから作成されたものであることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項6】
請求項5に記載の放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用データは、前記アライメント補正用ファントムの同一平面上にない4点以上の特徴点のデータを用いて作成されたものであることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用ファントムは、タングステン線による3次元フレーム体であることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項8】
請求項7に記載の放射線治療用複合装置において、前記タングステン線が交わる格子点を特徴点として座標を対比し、前記アライメント補正用データを生成することを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれかに記載の放射線治療用複合装置において、前記アライメント補正用データが、アフィン変換用データであることを特徴とする放射線治療用複合装置。
【請求項10】
X線CT装置と放射線治療装置と前記X線CT装置および前記放射線治療装置に共通のテーブル装置とを含む放射線治療用複合装置の前記テーブル装置に置いたアライメント補正用ファントムを前記放射線治療装置の座標系で位置決めし、前記テーブル装置に置いたままの前記アライメント補正用ファントムを前記X線CT装置に相対移動して撮影し当該X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータを取得し、前記位置決めにより判っている前記放射線治療装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータと前記撮影により取得した前記X線CT装置の座標系による前記アライメント補正用ファントムのデータとに基づいて前記X線CT装置の座標系のデータを前記放射線治療装置の座標系のデータへと変換するためのアライメント補正用データを作成することを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。
【請求項11】
請求項10に記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記相対移動は、前記テーブル装置の天板の水平面内での回転および前記X線CT装置のガントリの水平移動により行われることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記アライメント補正用ファントムの同一平面上にない4点以上の特徴点のデータを用いて前記アライメント補正用データを作成することを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。
【請求項13】
請求項10から請求項12のいずれかに記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記アライメント補正用ファントムとして、タングステン線による3次元フレーム体を用いることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。
【請求項14】
請求項13に記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記3次元フレーム体は、一辺が30cm以上であることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。
【請求項15】
請求項13または請求項14に記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記タングステン線が交わる格子点を特徴点として座標を対比し、前記アライメント補正用データを生成することを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。
【請求項16】
請求項10から請求項15のいずれかに記載のアライメント補正用データ作成方法において、前記アライメント補正用データが、アフィン変換用データであることを特徴とするアライメント補正用データ作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−148964(P2008−148964A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340663(P2006−340663)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】