説明

放射線画像検出装置及び放射線撮影システム

【課題】消費電力を低減する放射線画像検出装置を提供する。
【解決手段】放射線画像検出装置は、複数の画像検出用画素及び少なくとも一つの照射検出用画素の二次元配列を有する受像部と、前記各画像検出用画素から出力される電気信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、前記各照射検出用画素から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検出する照射検出部と、制御部と、を備え、前記制御部は、照射検出モードにおいて、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されるまでの間、前記データ処理部への動作電力の供給を停止し、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されると、前記撮影モードに移行し、前記データ処理部への動作電力の供給を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像検出装置及び放射線撮影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
X線を用いた撮影は、医療診断や非破壊検査などの分野において広く普及している。一般的なX線撮影においては、被写体にX線を照射し、被写体の各部において減衰を受けて該被写体を透過したX線を検出し、その強度分布に基づいて被写体のX線画像を得ている。
【0003】
X線を検出する検出媒体として、近年では、X線が照射されることによって電荷を発生させる画素の二次元配列を有し、各画素から出力される電気信号に基づいて画像データを生成するフラットパネル検出器(FPD:Flat Panel Detector)が用いられている。そして、X線撮影には、上記のFPDが可搬型の筐体に収納されて構成された、いわゆる電子カセッテも広く用いられている。
【0004】
そして、画素から出力される電気信号に基づいてX線の照射を検出するように構成されたFPDも知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1に記載されたFPDにおいては、全ての画素が画像取得及び照射検出に兼用されており、また、特許文献2に記載されたFPDにおいては、画像検出用の画素とは別に照射検出用の画素が設けられている。
【0005】
画素から出力される電気信号に基づいてX線の照射を検出するように構成されたFPDによれば、X線照射装置やX線照射装置の動作を制御するコンソールとFPDとを同期させる必要がなくなり、操作性が高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−126072号公報
【特許文献2】特開2011−174908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電子カセッテにおいては、その可搬性を担保するためにバッテリが搭載され、FPDの各部の動作電力はバッテリによって供給される。そのため、消費電力の低減が要請される。
【0008】
各画素の出力信号はアンプによって増幅され、画像検出用画素の出力信号を増幅するためのアンプは、典型的には画素の二次元配列における画素列毎に設けられる。よって、画像検出用画素の出力信号に基づいて画像データを生成する信号処理回路には、多数のアンプや、これらのアンプから出力される信号をデジタルデータに変換するA/D変換器などのアナログ素子が設けられ、その動作電力は比較的大きい。
【0009】
特許文献1に記載されたFPDのように、全ての画素を画像取得及び照射検出に兼用する場合に、X線が照射されるまでの間、多数のアンプを含む画像データ生成用の信号処理回路に対して動作電力の供給を継続する必要があるため、バッテリの消耗が懸念される。
【0010】
一方、特許文献2に記載されたFPDのように、照射検出用画素及び照射検出用画素の出力信号に基づいてX線の照射を検出する信号処理回路を別に設ける場合に、照射検出用画素は画像検出用画素に比べて極少数で足り、それらの照射検出用画素の出力信号を増幅するためのアンプも極少数で済むため、照射検出用の信号処理回路の動作電力は、画像データ生成用の信号処理回路の動作電力に比べて小さい。よって、X線が照射されるまでの間、照射検出用の信号処理回路に対して動作電力の供給を継続したとしても、消費電力を低減することが可能となる。
【0011】
しかし、待機期間が比較的長期に及ぶと暗電流等によって画素に電荷が蓄積されるため、特許文献2に記載されたFPDにおいても、画像検出用画素のリセットを行うために、画像データ生成用の信号処理回路を周期的に駆動する必要がある。その際の画像データ生成用の信号処理回路への動作電力の供給ついて、消費電力のさらなる低減を図るうえでは改善の余地があった。
【0012】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、その目的は、画素から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検出する放射線画像検出装置において、その消費電力を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
放射線が照射されることによって電荷を発生させる複数の画像検出用画素及び少なくとも一つの照射検出用画素の二次元配列を有する受像部と、前記各画像検出用画素から出力される電気信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、前記各照射検出用画素から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検出する照射検出部と、画像データ生成を行う撮影モード及び放射線の照射検出を行う照射検出モードを含む複数の制御モードを有する制御部と、を備え、前記画像データ生成部は、前記各画像検出用画素から出力される電気信号を増幅する第1アンプ部と、前記第1アンプ部によって増幅された電気信号を画像データに変換するデータ処理部と、を有し、前記第1アンプ部及び前記データ処理部の各々に独立して動作電力を供給可能に構成されており、前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されるまでの間、前記データ処理部への動作電力の供給を停止し、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されると、前記撮影モードに移行し、前記データ処理部への動作電力の供給を開始する放射線画像検出装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、画素から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検出する放射線画像検出装置において、その消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態を説明するための、放射線撮影システムの一例の構成を模式的に示す図である。
【図2】図1の放射線撮影システムの制御ブロックを示す図である。
【図3】図1の放射線撮影システムにおける放射線画像検出装置の構成を示す図である。
【図4】図3の放射線画像検出装置における放射線画像検出器の構成を示す図である。
【図5】図4の放射線画像検出器の画像データ生成部の回路構成を示す図である。
【図6】図4の放射線画像検出器の照射検出部の回路構成を示す図である。
【図7】図1の放射線撮影システムにおけるコンソールの動作フローを示す図である。
【図8】図1の放射線撮影システムにおける放射線画像検出装置の動作フローを示す図である。
【図9】図1の放射線撮影システムにおける放射線画像検出装置の各部の動作タイミングを示す図である。
【図10】図3の放射線画像検出装置の変形例における照射検出部の回路構成を示す図である。
【図11】図10の放射線画像検出装置の各部の動作タイミングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
X線撮影システム1は、X線撮影装置2と、コンソール3とに大別される。X線撮影装置2は、被写体HにX線を照射するX線源11と、X線源11から放射されて被検者Hを透過したX線を検出し、画像データを生成する電子カセッテ(X線画像検出装置)12とを備えている。コンソール3は、操作者の操作に基づいてX線源11や電子カセッテ12などのX線撮影装置2の各部の動作を制御する。
【0017】
X線撮影装置2が設置される撮影室には、立位撮影を行う際に用いられる立位撮影台13と、臥位撮影を行う際に用いられる臥位撮影台14とが設置されている。電子カセッテ12は、立位撮影を行う際には立位撮影台13に保持され、臥位撮影を行う際には臥位撮影台14に保持される。
【0018】
また、撮影室には、単一のX線源11によって立位撮影も臥位撮影も可能とするために、X線源11を、水平な軸回り(図1の矢印a方向)に回動可能、鉛直方向(図1の矢印b方向)に移動可能、さらに水平方向(図1の矢印c方向)に移動可能に支持する支持移動機構15が設けられている。支持移動機構15は、X線源11を水平な軸回りに回動させる駆動源、X線源11を鉛直方向に移動させる駆動源、及びX線源11を水平方向に移動させる駆動源を各々備えており(何れも図示省略。)、これらの駆動源はコンソール3における操作者の設定操作に基づき、コンソール3によって制御される。
【0019】
コンソール3は、サーバ・コンピュータとして構成されており、CPU、ROM、RAM等からなる制御装置20と、操作者が撮影情報の入力や曝射指示を行う入力装置21と、電子カセッテ12により取得されたX線画像データに対して適宜な画像処理を施す画像処理部22と、画像処理が施されたX線画像データを記憶する画像記憶部23と、入力装置21において入力された撮影情報や画像処理部22において生成されたX線画像データなどを表示するモニタ24と、X線撮影システム1の各部と接続されるインターフェース(I/F)25と、を備え、これらがバス26を介して接続されている。
【0020】
インターフェース25は、有線又は無線通信により、X線源11との間で後述する曝射条件等の各種情報の送受信を行うと共に、電子カセッテ12との間で画像データ等の各種情報の送受信を行う。
【0021】
図3は、電子カセッテ12の構成を示す。
【0022】
電子カセッテ12は、FPD30と、FPD30の各部に動作電力を供給するバッテリ31と、これらFPD30及びバッテリ31を収納する筐体32とを備えている。被写体を透過したX線は、筐体32の天板部32aを透過して、筐体内部に収納されたFPD30の受像部に入射する。
【0023】
筐体32を形成する材料としては、X線透過率に優れる材料によって形成され、強度重量比なども考慮して、例えば、カーボンファイバ(炭素繊維)、アルミニウム、マグネシウム、バイオナノファイバ(セルロースミクロフィブリル)、または複合材料等で構成されている。複合材料としては、例えば、強化繊維樹脂を含む材料が用いられ、強化繊維樹脂には、カーボンやセルロース等が含まれる。具体的には、複合材料としては、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)や、発泡材をCFRPでサンドイッチした構造のもの、または発泡材の表面にCFRPをコーティングしたもの等が用いられる。
【0024】
図4は、FPD30の構成を示す。
【0025】
FPD30は、X線を受光して電荷を発生させる複数の画素41が、アクティブマトリクス型の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)アレイ基板に2次元状に配列されてなる受像部40を備えている。
【0026】
画素41は、アモルファスセレン等の変換層(図示せず)でX線を電荷に直接変換し、変換された電荷を変換層の下部電極に接続されたキャパシタ42に蓄積する直接変換型のX線検出素子として構成されている。なお、画素41は、酸化ガドリニウム(Gd)や硫酸化ガドリウム(GdS)やヨウ化セシウム(CsI)などからなるシンチレータでX線を一旦可視光に変換し、変換された可視光をフォトダイオードで電荷に変換して蓄積する間接変換型のX線検出素子として構成することも可能である。
【0027】
上記の画素群のうち、少なくとも一つの画素41は、X線の照射を検出するために用いられ、残りの画素41が、X線画像を検出するために用いられる。以下では、X線画像を検出するための画素41を画像検出用画素41aといい、X線の照射を検出するための画素41を照射検出用画素41bという。
【0028】
照射検出用画素41bは、画素41の二次元配列において少なくとも一つ設けられていれば足りるが、好ましくは、分散して複数設けられる。例えば被写体Hの骨部などのX線吸収能が比較的高い物質が一部の照射検出用画素41bの上に配置された場合にも、そのようなX線高吸収物質が重ならない照射検出用画素41bにおいて、X線照射に伴い十分な電荷が発生し、それらの画素41bに発生する電荷に基づいてX線の照射検出が確実に行える。
【0029】
TFTアレイ基板には、各画素41に対応してTFTスイッチ素子43が設けられ、また、画素41の二次元配列における行毎にゲートライン44が、また列毎にデータライン45が設けられている。各TFTスイッチ素子43のゲート電極はゲートライン44に、ソース電極は対応する画素41のキャパシタ42に、ドレイン電極はデータライン45にそれぞれ接続されている。
【0030】
さらに、TFTアレイ基板には、各照射検出用画素41bのキャパシタ42とTFTスイッチ素子43との間に接続される信号線46が設けられている。図示の例において、複数の行の各々に一つの照射検出用画素41bが設けられ、照射検出用画素41bが設けられる行の各々に信号線46が設けられており、各信号線46には一つの照射検出用画素41bが接続されている。なお、各信号線46に複数の照射検出用画素41bを接続するようにしてもよい。
【0031】
そして、FPD30は、各画像検出用画素41aに蓄積された電荷を読み出すタイミングを制御する走査部50と、各画像検出用画素41aから読み出される電荷に基づいて画像データを生成する画像データ生成部51と、画像データ生成部51において生成された画像データをコンソール3に送信する通信部52と、各照射検出用画素41bから読み出される電荷に基づいてX線の照射を検出する照射検出部53と、バッテリ31を含み、FPD30の各部の動作電力を供給する電源部54と、電源部54からFPD30の各部への動作電力の供給を制御し、FPD30の各部の動作を制御する制御部55と、を備えている。
【0032】
各ゲートライン44は走査部50に接続されており、また、各データライン45は画像データ生成部51に接続されている。走査部50は、ゲートライン44を介してTFTスイッチ素子43に駆動パルスを供給し、TFTスイッチ素子43をON状態とする。ON状態とされたTFTスイッチ素子43が接続している画像検出用画素41aに蓄積された電荷は、TFTスイッチ素子43がON状態となるのに伴って読み出され、そのTFTスイッチ素子43に接続されているデータライン45を電気信号として伝送され、画像データ生成部51に入力される。
【0033】
一方、各信号線46は照射検出部53に接続されている。各照射検出用画素41bに蓄積された電荷は、その画素41bに対応するTFTスイッチ素子43のON/OFFにかかわらず、電気信号として信号線46を伝送され、照射検出部53に入力される。
【0034】
図5は、画像データ生成部51の回路構成を示す。
【0035】
画像データ生成部54は、各画像検出用画素41aから出力される電気信号を増幅するアンプ部60と、アンプ部60によって増幅された電気信号を画像データに変換するデータ処理部61と、を備えている。
【0036】
アンプ部60は、複数のデータライン45の各々に対応して設けられた複数の可変ゲインプリアンプ(チャージアンプ)62を有しており、各可変ゲインプリアンプ62は、正入力側が接地されたオペアンプ62aと、オペアンプ62aの負入力側と出力側との間に並列に接続されるコンデンサ62bと、リセットスイッチ62cとを含んで構成されており、オペアンプ62aの負入力側にデータライン45が接続されている。リセットスイッチ62cのON/OFFの切り替えは、制御部55によって制御される。
【0037】
データ処理部61は、アンプ部60の複数の可変ゲインプリアンプ62の各々に対応して設けられた複数のサンプルホールド回路63と、マルチプレクサ64と、アナログ/デジタル(A/D)変換機65とを有している。マルチプレクサ64は、複数のサンプルホールド回路63からの入力を順に選択するためのスイッチ64aを含んで構成されている。サンプルホールド回路63のサンプルタイミング、及びマルチプレクサ64のスイッチ64aによる入力選択は、制御部55によって制御される。
【0038】
本電子カセッテ12においては、アンプ部60及びデータ処理部61に対して互いに独立して動作電力を供給可能に構成されており、アンプ部60及びデータ処理部61への動作電力の供給は、制御部55によって制御される。
【0039】
X線画像を検出する際には、走査部50からゲートライン44を介してTFTスイッチ素子43に駆動パルスが供給され、行単位でTFTスイッチ素子43がON状態とされる。X線が照射されることによってキャパシタ42に電荷を蓄積した画像検出用画素41aのうち、ON状態とされた各TFTスイッチ素子43が接続している画像検出用画素41aから電荷が読み出され、読み出された電荷は、そのTFTスイッチ素子43に接続されているデータライン45を電気信号として伝送され、対応する可変ゲインプリアンプ62に入力される。
【0040】
可変ゲインプリアンプ62に入力された電気信号は、可変ゲインプリアンプ62において予め定められた増幅率で増幅される。
【0041】
各サンプルホールド回路63が所定期間駆動され、対応する可変ゲインプリアンプ62によって増幅された電気信号(電圧信号)の信号レベルがサンプルホールド回路63に保持される。各サンプルホールド回路63に保持された信号レベルは、マルチプレクサ64のスイッチ64aによって順に選択されてA/D変換器65に入力され、A/D変換される。
【0042】
画像データ生成部51には画像メモリ56が接続されており、A/D変換器65から出力される画素データは、画像メモリ56に順に記憶される。
【0043】
そして、各可変ゲインプリアンプ62のリセットスイッチ62cが所定期間ON状態とされる。それにより、画像検出用画素41aから読み出されてコンデンサ62bに蓄積されていた電荷が放電される。各画像検出用画素41aは、そのキャパシタ42からの電荷が読み出され、読み出された電荷を蓄積したコンデンサ62bにおける放電を経て、リセットされる。
【0044】
以上の画像検出用画素41aからの電荷の読み出しが一行ずつ順に行われ、X線画像データが生成される。
【0045】
なお、各照射検出用画素41bの配置位置におけるX線画像の画素データは、その照射検出用画素41bの周囲に位置する画像検出用画素41aにより得られた画素データを用いて補間することによって生成される。かかる欠陥画素補正処理は、例えばコンソール3の画像処理部22において行うことができる。
【0046】
図6は、照射検出部53の回路構成を示す。
【0047】
照射検出部53は、各照射検出用画素41bから出力される電気信号を増幅するアンプ部70と、アンプ部70によって増幅された電気信号に基づいてX線の照射状態を判定する判定部71と、を備えている。
【0048】
アンプ部70は、複数の信号線46の各々に対応して設けられた複数の可変ゲインプリアンプ(チャージアンプ)72を有しており、各可変ゲインプリアンプ72は、正入力側が接地されたオペアンプ72aと、オペアンプ72aの負入力側と出力側との間に並列に接続されるコンデンサ72bと、リセットスイッチ72cとを含んで構成されている。リセットスイッチ72cのON/OFFの切り替えは、制御部55によって制御される。
【0049】
判定部71は、コンパレータ73を有しており、コンパレータ73は、オペアンプ73aと、オペアンプ73aの正入力側に接続され、正入力側に基準となる電気信号を供給するコンデンサ73bと、オペアンプ73aの負入力側とコンデンサ73bとを接続するスイッチ73cとを含んで構成されており、オペアンプ73aの負入力側には、アンプ部70の複数の可変ゲインプリアンプ72の各々の出力端が並列に接続されている。スイッチ73cのON/OFFの切り替えは、制御部55によって制御され、スイッチ73cが所定期間ON状態とされることにより、オペアンプ73aの負入力側に入力される電気信号の信号レベルがコンデンサ73bに保持される。
【0050】
アンプ部70及び判定部71への動作電力の供給は制御部55によって制御され、アンプ部70及び判定部71には所定の周期で動作電力が供給される。従って、周期的に照射検出動作が行われる。
【0051】
照射検出動作は、アンプ部70及び判定部71が駆動され、それに伴い、各照射検出用画素41bのキャパシタ42に蓄積された電荷が、その照射検出用画素41bに接続されている信号線46を電気信号として伝送され、対応する可変ゲインプリアンプ72に入力される。
【0052】
各可変ゲインプリアンプ72に入力された電気信号は、可変ゲインプリアンプ72によって予め定められた増幅率で増幅される。
【0053】
各可変ゲインプリアンプ72によって増幅された電気信号(電圧信号)は、判定部71のコンパレータ73に並列に入力される。コンパレータ73において、入力された電気信号の信号レベル(以下、入力信号レベルという)と、コンデンサ73bに保持されている基準となる電気信号の信号レベル(以下、基準信号レベルという)との比較が行われる。
【0054】
ここで、コンデンサ73bには、前回の照射検出動作の際の入力信号レベルが保持されている。そして、入力信号レベルと基準信号レベルとの比較が済んだ後には、コンパレータ73のスイッチ73cが所定期間ON状態とされ、その際の入力信号レベルがコンデンサ73bに保持される。ここでコンデンサ73bに保持された信号レベルは、次回の照射検出動作における基準信号レベルとなる。
【0055】
X線の照射がなされると、少なくとも一つの照射検出用画素41bにおいて受光X線量に応じた電荷が蓄積され、コンパレータ73への入力信号レベルが基準信号レベルに比べて大きくなり、コンパレータ73から検出信号(典型的には、コンパレータ73に供給される動作電圧の正電圧又は負電圧のいずれか一方の信号レベルの電気信号)が出力される。
【0056】
コンパレータ73から出力された検出信号は制御部55に入力され、制御部55は、入力された検出信号に基づいて制御モードの切り替えを行う。制御モードについては後述する。
【0057】
そして、各可変ゲインプリアンプ72のリセットスイッチ72cが所定期間ON状態とされ、照射検出用画素41bから読み出されてコンデンサ72bに蓄積されていた電荷が放電される。各照射検出用画素41bは、そのキャパシタ42からの電荷が読み出され、読み出された電荷を蓄積したコンデンサ72bにおける放電を経て、リセットされる。
【0058】
図7は、コンソール3の動作フローを示す。
【0059】
まず、コンソール3において、撮影情報の入力がなされる(ステップS1)。撮影情報としては、これから撮影が行われる被検者の氏名、撮影対象部位、撮影時の放射線Xの曝射条件(本実施の形態では、放射線Xを曝射する際の管電圧、管電流、および曝射期間)が例示される。
【0060】
撮影情報の入力が終了すると、コンソール3は、入力終了を示す制御信号を電子カセッテ12に送信する。また、コンソール3は、撮影情報に含まれる曝射条件をX線源11に送信する(ステップS2)。X線源11において、受信した曝射条件に従って曝射準備が行われる。
【0061】
そして、X線源11及び電子カセッテ12並びに被験者の位置決めなどの撮影準備が整った後、コンソール3において曝射指示が行われる。コンソール3は、曝射指示を示す制御信号をX線源11に送信する(ステップS3)。X線源11において、先に設定された曝射条件に従ってX線が照射され、電子カセッテ12によってX線画像データが取得される。
【0062】
次いで、当該撮影で取得されたX線画像データが電子カセッテ12からコンソール3に送信され(ステップS4)、コンソール3は、受信したX線画像データに対し、上述した欠陥画素補等の画像処理を施し(ステップS5)、画像処理が施されたX線画像データを画像記憶部23に記憶させるとともに、X線画像データより示されるX線画像をモニタ24に表示させる(ステップS6)。
【0063】
図8は、電子カセッテ12の動作フローを示す。
【0064】
まず、電子カセッテ12の主電源がONとされ、電子カセッテ12の各部の初期化がなされる(スッテプSS1)。そして、電子カセッテ12は、初期化が済んだ後に待機モードに移行する(スッテプSS2)。待機モードにおいては、通信部52及び制御部55にのみ動作電力が供給され、電子カセッテ12は、コンソール3から撮影情報の入力終了を示す制御信号を受信するまで待機する(スッテプSS3)。
【0065】
電子カセッテ12は、コンソール3における撮影情報の入力終了を示す制御信号を受信すると、待機モードから照射検出モードに移行する(スッテプSS4)。
【0066】
照射検出モードでは、X線の照射を検出するまでの間、電子カセッテ12は、暗電流によって各画像検出用画素41aに蓄積された電荷を放電するため、周期的に後述する画像検出用画素41aのリセット動作を行う(スッテプSS5)。また、電子カセッテ12は、周期的に照射検出動作を行う(スッテプSS6)。
【0067】
電子カセッテ12は、X線の照射を検出すると(スッテプSS7)、照射検出モードから撮影モードに移行し(スッテプSS8)、上述したX線画像の検出動作を開始し、X線画像データを生成する(ステップSS9)。そして、電子カセッテ12は、当該撮影で生成したX線画像データを、コンソール3に送信する(ステップSS10)。
【0068】
なお、X線画像データの送信が済んだ後、例えば、待機モードに移行するように電子カセッテ12を構成してもよいし、再撮影(撮りなおし)に備えて一旦は照射検出モードに移行し、所定時間経過した後に待機モードに移行するように電子カセッテ12を構成してもよい。
【0069】
図9は、照射検出モード及び撮影モードにおける電子カセッテ12の各部の動作タイミングを示す。
【0070】
照射検出モードでは、上述の通り、周期的に照射検出動作が行われる。即ち、制御部55による制御に従って、電源部54から照射検出部53(アンプ部70及び判定部71)に動作電力が周期的に供給され、照射検出部53が周期的に駆動される。このように、周期的に照射検出動作を行い、電源部54から照射検出部53に動作電力を周期的に供給することによって、照射検出部53における消費電力を低減することができる。
【0071】
照射検出部53の駆動に伴い、各照射検出用画素41bに蓄積された電荷が読み出され、アンプ部70において増幅された後、判定部71に入力される。そして、判定部71のコンパレータ73において、入力信号レベルと、コンパレータ73のコンデンサ73bに保持されている基準信号レベルとの比較が行われる。
【0072】
照射検出動作毎に、その動作期間の終期において、制御部55による書込制御に従ってコンパレータ73のスイッチ73cが所定期間ON状態とされ、その際の入力信号レベルがコンデンサ73bに保持される。従って、入力信号レベルは、前回の照射検出動作における入力信号レベルと比較され、両信号レベルの差分に基づいて照射検出が行われる。
【0073】
X線の照射がなされていない場合にも、照射検出用画素41bには、照射検出動作の休止期間において暗電流による電荷が蓄積される。周期的に照射検出動作を行うにあたって、上記の通り、入力信号レベルと前回の照射検出動作における入力信号レベルとの差分に基づいて照射検出を行うことにより、暗電流に伴う電荷の影響を排除して、より正確に照射検出を行うことができる。
【0074】
そして、X線の照射がなされると、少なくとも一つの照射検出用画素41bにおいて受光X線量に応じた電荷が蓄積されるので、入力信号レベルと基準信号レベルとに一定以上の差分が生じ、それに伴って判定部71から制御部55に検出信号が出力される。制御部55は、入力された検出信号に基づいて撮影モードに移行する。
【0075】
また、照射検出モードにおいては、周期的に画像検出用画素41aのリセット動作が行われる。図示の例においては、走査部50からゲートライン44を介してTFTスイッチ素子43に駆動パルスが供給され、一行ずつ順にTFTスイッチ素子43がON状態とされている。ON状態とされた各TFTスイッチ素子43が接続している画像検出用画素41aから暗電流によって蓄積された電荷が読み出され、読み出された電荷は、そのTFTスイッチ素子43に接続されているデータライン45を介して、アンプ部60の対応する可変ゲインプリアンプ62のコンデンサ62bに蓄積される。そして、各可変ゲインプリアンプ62のリセットスイッチ62cが所定期間ON状態とされ、コンデンサ62bに蓄積されていた電荷が放電され、画像検出用画素41aはリセットされる。なお、可変ゲインプリアンプ62の定格入力との関係において、複数行又は全ての行のTFTスイッチ素子43をON状態として、複数行又は全ての行の画像検出用画素41aを一度にリセットするようにしてもよい。
【0076】
ここで、上記の画像検出用画素41aのリセット動作において、画像データの生成を行う必要はなく、従ってデータ処理部61を動作させる必要もない。そこで、本電子カセッテ12においては、上述の通り、電源部54からアンプ部60及びデータ処理部61への動作電力の供給が制御部55によって互いに独立に制御可能に構成され、照射検出モードでは、アンプ部60にのみ動作電力が供給される。それにより、画像データ生成部51における消費電力を低減することができる。
【0077】
また、本電子カセッテ12においては、アンプ部60への動作電力の供給は、画像検出用画素41aのリセット動作に同期して、周期的に行われる。それにより、画像データ生成部51における消費電力をさらに低減することができる。
【0078】
また、照射検出動作の動作周期Tを、画像検出用画素41aのリセット動作の動作周期Tよりも短くすることが好ましい。照射されるX線エネルギーを有効利用するために、照射は出来るだけ高速に検出し、画素リセットからの電荷蓄積を迅速に開始することが好ましい。画像検出用画素41aは照射検出用画素41bより画素数が非常に多いため、画像検出用画素41aのリセット動作の動作周期Tより照射検出動作の動作周期Tを短くすることにより、照射検出を高速に行うことができる。
【0079】
照射検出部53によってX線の照射が検出され、撮影モードに移行すると、X線の照射期間中、各画像検出用画素41aにおいて電荷の蓄積がなされる。
【0080】
撮影モードに移行した後は、照射検出部53(アンプ部70及び判定部71)への動作電力の供給も停止される。また、X線の照射期間中、各画像検出用画素41aからの電荷の読み出しはなされず、画像データ生成部51(アンプ部60及びデータ処理部61)への動作電力の供給は停止される。それにより、消費電力が低減される。
【0081】
X線の照射が終了した後、画像データ生成部51のアンプ部60及びデータ処理部61に動作電力が供給され、各画像検出用画素41aからの電荷の読み出しが一行ずつ順に行われ、X線画像データが生成される。そして、生成されたX線画像データは、コンソール3に送信される。
【0082】
図10は、上述した電子カセッテ12の変形例の照射検出部の回路構成を示す。
【0083】
上述した電子カセッテ12においては、FPD30の照射検出部53への動作電力の供給に伴い、照射検出部53のアンプ部70に含まれる全ての可変ゲインプリアンプ72が駆動される構成であるが、図10に示す電子カセッテ112においては、可変ゲインプリアンプ72の各々に対して独立して動作電力を供給可能に構成され、各可変ゲインプリアンプ72に対する動作電力の供給は制御部55によって制御される。その他の構成は、上述した電子カセッテ12と共通するので、説明は省略する。
【0084】
図11は、照射検出モード及び撮影モードにおける電子カセッテ112の各部の動作タイミングを示す。
【0085】
照射検出モードでは、周期的に照射検出動作が行われる。ただし、照射検出動作毎に、照射検出部53のアンプ部70において一つの可変ゲインプリアンプ72が順に選択され、選択された可変ゲインプリアンプ72にのみ動作電力が供給される。なお、判定部71には照射検出動作毎に動作電力が供給される。
【0086】
この場合、選択された可変ゲインプリアンプ72に対応する信号線46に接続している照射検出用画素41bに蓄積された電荷が読み出され、選択された可変ゲインプリアンプ72において増幅された後、判定部71に入力される。そして、判定部71のコンパレータ73において、入力信号レベルと、コンパレータ73のコンデンサ73bに保持されている基準信号レベルとの比較が行われ、両信号レベルの差分に基づいて照射検出が行われる。
【0087】
以上の構成によれば、照射検出動作毎にアンプ部70に含まれる全ての可変ゲインプリアンプ72を駆動する場合に比べて、照射検出部53の消費電力を低減することができる。なお、本例においては、照射検出動作毎に、照射検出部53のアンプ部70において一つの可変ゲインプリアンプ72を選択して駆動するものとして説明したが、アンプ部70に含まれる一部の可変ゲインプリアンプ72を選択して駆動する限りにおいて、上記の効果を得ることができる。
【0088】
以上の説明においては、放射線として一般的なX線を用いる場合について説明したが、本発明はX線に限られるものではなく、α線、γ線等のX線以外の放射線を用いることも可能である。
【0089】
以上、説明したように、本明細書には、下記(1)〜(8)の放射線画像検出装置、及び下記(9)の放射線撮影システムが開示されている。
【0090】
(1) 放射線が照射されることによって電荷を発生させる複数の画像検出用画素及び少なくとも一つの照射検出用画素の二次元配列を有する受像部と、前記各画像検出用画素から出力される電気信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、前記各照射検出用画素から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検出する照射検出部と、画像データ生成を行う撮影モード及び放射線の照射検出を行う照射検出モードを含む複数の制御モードを有する制御部と、を備え、前記画像データ生成部は、前記各画像検出用画素から出力される電気信号を増幅する第1アンプ部と、前記第1アンプ部によって増幅された電気信号を画像データに変換するデータ処理部と、を有し、前記第1アンプ部及び前記データ処理部の各々に独立して動作電力を供給可能に構成されており、前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されるまでの間、前記データ処理部への動作電力の供給を停止し、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されると、前記撮影モードに移行し、前記データ処理部への動作電力の供給を開始する放射線画像検出装置。
(2) 上記(1)の放射線画像検出装置であって、前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部に周期的に動作電力を供給して該照射検出部を周期的に動作させる放射線画像検出装置。
(3) 上記(2)の放射線画像検出装置であって、前記照射検出部は、入力される電気信号に対応した信号値を記憶しておく記憶部を有し、前記記憶部に記憶された信号値と、入力された電気信号に対応する信号値との差分に基づいて、放射線の照射を検出する放射線画像検出装置。
(4) 上記(2)又は(3)の放射線画像検出装置であって、前記受像部は、複数の照射検出用画素を有しており、前記照射検出部は、前記照射検出用画素毎に又は複数の前記照射検出用画素からなる照射検出用画素群毎に設けられ、対応する照射検出用画素又は照射検出用画素群から出力される電気信号を増幅する複数のアンプを有する第2アンプ部と、前記第2アンプ部によって増幅された電気信号に基づいて放射線の照射を検出する判定部とを有しており、前記第2アンプ部は、前記複数のアンプの各々に独立して動作電力を供給可能に構成されており、前記制御部は、前記照射検出部の周期的動作における動作期間毎に、前記複数のアンプから順に選択される一部のアンプに動作電力を供給する放射線画像検出装置。
(5) 上記(2)から(4)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されるまでの間、前記各画像検出用画素に発生した電荷を取り出すリセット動作が周期的に行われるように、前記第1アンプ部に周期的に動作電力を供給して該第1アンプ部を周期的に動作させる放射線画像検出装置。
(6) 上記(5)の放射線画像検出装置であって、前記照射検出部の動作周期は、前記各画像検出用画素のリセット動作の周期よりも短い放射線画像検出装置。
(7) 上記(1)から(6)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記制御部は、前記照射検出部によって放射線の照射が検出された後、前記照射検出部への動作電力の供給を停止する放射線画像検出装置。
(8) 上記(1)から(7)のいずれか一つの可搬型の放射線画像検出装置。
(9) 上記(1)から(8)のいずれか一つの放射線画像検出装置と、撮影情報が入力されるコンソールと、を備え、前記制御部は、前記コンソールにおいて前記撮影条件情報の入力が終了したタイミングを前記照射検出モードの開始のタイミングとする放射線撮影システム。
【符号の説明】
【0091】
1 X線撮影システム
2 X線撮影装置
3 コンソール
11 X線源
12 電子カセッテ
40 受像部
41 画素
41a 画像検出用画素
41b 照射検出用画素
51 画像データ生成部
53 照射検出部
60 アンプ部(第1アンプ部)
61 データ処理部
70 アンプ部(第2アンプ部)
71 判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線が照射されることによって電荷を発生させる複数の画像検出用画素及び少なくとも一つの照射検出用画素の二次元配列を有する受像部と、
前記各画像検出用画素から出力される電気信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、
前記各照射検出用画素から出力される電気信号に基づいて放射線の照射を検出する照射検出部と、
画像データ生成を行う撮影モード及び放射線の照射検出を行う照射検出モードを含む複数の制御モードを有する制御部と、
を備え、
前記画像データ生成部は、前記各画像検出用画素から出力される電気信号を増幅する第1アンプ部と、前記第1アンプ部によって増幅された電気信号を画像データに変換するデータ処理部と、を有し、前記第1アンプ部及び前記データ処理部の各々に独立して動作電力を供給可能に構成されており、
前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されるまでの間、前記データ処理部への動作電力の供給を停止し、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されると、前記撮影モードに移行し、前記データ処理部への動作電力の供給を開始する放射線画像検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線画像検出装置であって、
前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部に周期的に動作電力を供給して該照射検出部を周期的に動作させる放射線画像検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の放射線画像検出装置であって、
前記照射検出部は、入力される電気信号に対応した信号値を記憶しておく記憶部を有し、前記記憶部に記憶された信号値と、入力された電気信号に対応する信号値との差分に基づいて、放射線の照射を検出する放射線画像検出装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の放射線画像検出装置であって、
前記受像部は、複数の照射検出用画素を有しており、
前記照射検出部は、前記照射検出用画素毎に又は複数の前記照射検出用画素からなる照射検出用画素群毎に設けられ、対応する照射検出用画素又は照射検出用画素群から出力される電気信号を増幅する複数のアンプを有する第2アンプ部と、前記第2アンプ部によって増幅された電気信号に基づいて放射線の照射を検出する判定部とを有しており、
前記第2アンプ部は、前記複数のアンプの各々に独立して動作電力を供給可能に構成されており、
前記制御部は、前記照射検出部の周期的動作における動作期間毎に、前記複数のアンプから順に選択される一部のアンプに動作電力を供給する放射線画像検出装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記制御部は、前記照射検出モードにおいて、前記照射検出部によって放射線の照射が検出されるまでの間、前記各画像検出用画素に発生した電荷を取り出すリセット動作が周期的に行われるように、前記第1アンプ部に周期的に動作電力を供給して該第1アンプ部を周期的に動作させる放射線画像検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の放射線画像検出装置であって、
前記照射検出部の動作周期は、前記各画像検出用画素のリセット動作の周期よりも短い放射線画像検出装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記制御部は、前記照射検出部によって放射線の照射が検出された後、前記照射検出部への動作電力の供給を停止する放射線画像検出装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の可搬型の放射線画像検出装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置と、
撮影情報が入力されるコンソールと、
を備え、
前記制御部は、前記コンソールにおいて前記撮影条件情報の入力が終了したタイミングを前記照射検出モードの開始のタイミングとする放射線撮影システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−108897(P2013−108897A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255308(P2011−255308)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】