説明

放射線硬化性クリアコート補修系および該補修系を使用して薄膜領域中に形成された塗膜を得る方法

被覆された支持体を補修するための組成物、および紫外線により硬化されるクリアコートおよびブレンダー組成物を使用して、被覆された支持体を補修する方法。補修用クリアコート組成物は、クリアコート成分とブレンダー成分とを含有する。該組成物および方法は、補修の薄膜ブレンド領域における硬化を改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、放射線硬化可能なクリアコート補修系および紫外線により硬化される被覆補修系を使用した被覆補修方法で形成される塗膜を得る方法に関する。
【0002】
発明の背景技術
軽微な損傷への配慮が必要とされる自動車補修の分野では、しばしば補修の領域を小さく維持することが望まれる。パネル全体を再塗装するよりも、軽微な損傷は有利には、スポット補修ともよばれる極めて小規模な自動車の塗り替えのための技術を用いて対処される。
【0003】
スポット補修は損傷箇所の清浄化および研磨、場合によりサーフェイサー組成物による損傷箇所の充填を含み、引き続き該サーフェイサーの乾燥または硬化、場合により付加的な研磨および清浄化、ベースコートおよびクリアコート組成物の適用、引き続きスポット・ブレンダー組成物の適用および適用された前記組成物の硬化を含む。
【0004】
伝統的なスポット補修の技術は、空気乾燥されるか、または輻射熱により硬化される1成分系(1K)および2成分系(2K)被覆に向けられている。しかしこれらの技術は多数の欠点を有しており、かつ実施が困難である。多くの場合、当初の仕上げの上の補修用クリアコートの噴霧ミストのオーバースプレー帯域は広すぎ、塗り替え部と当初の仕上げとの視覚的な整合が困難となる。更に、補修用クリアコートは、損傷箇所の周囲のオーバースプレー帯域における当初の仕上げに対する塗り替えクリアコートの付着性が劣ることに基づいて、破損または裂け目が生じうる。このことによって塗り替えクリアコートの周囲に明らかに目視可能なエッジが生じうる。
【0005】
紫外(UV)線により硬化されるクリアコートでは、薄膜ブレンド領域でしばしば、遊離基硬化反応メカニズムの酸素妨害によって硬化が不完全であることによってもたらされる問題が生じる。極めて薄い塗膜中で酸素妨害は、酸素が塗膜全体に拡散することができるため、完全に硬化していないランナウト領域で低い架橋密度を有し、かつポリッシングしても曇った外観が与えられるので、一段と劣った結果を生じる。
【0006】
ランナウト領域における酸素妨害の問題に対処することが望まれる。UV線により硬化する自動車用スポット補修のためのスポット・ブレンダーとして適切な新規の結合剤溶液を提供することが望まれる。本発明による方法は、薄膜ブレンド領域(ランナウト帯域)において、部分的にクリアコートの架橋反応の酸素妨害によって生じる硬化の不足を克服する。この方法は、UV線により迅速に硬化する塗り替えクリアコートの移行帯域における短い硬化時間ならびに高いレベルのプロセス信頼性、良好な流延性および優れた薄膜を保証するスポット・ブレンダーを利用する。
【0007】
発明の概要
本発明は、紫外線により硬化可能なスポット・ブレンダー成分を含む。本発明は、クリアコート成分と、紫外線により硬化可能なスポットブレンダー成分とを含有するクリアコート補修系を含む。本発明はまた、塗料の補修のための方法も含む。この方法は、紫外線により硬化される補修用被覆の硬化を改善する。本発明による方法は特に、紫外線により硬化されるクリアコート補修の薄いブレンド領域の硬化を改善するために有用である。本発明の方法は、紫外線硬化可能なブレンダー成分を含む補修用塗料を利用し、かつブレンダー成分と一緒に使用されるクリアコート成分を含み、ここで両方の成分は紫外線により硬化される。
【0008】
ブレンダー成分は、少なくとも1種の放射線硬化可能な成分および開始剤を含む。クリアコート補修系中でブレンダーを使用する場合、紫外線硬化可能なクリアコートおよび紫外線硬化可能なブレンダーはそれぞれ、少なくとも1種の放射線硬化可能な成分および開始剤を含有する。
【0009】
本発明の方法は、損傷箇所およびその周辺領域を清浄化し、所望の場合には損傷箇所を充填し、研磨し、かつ再度清浄化し、サーフェイサーを適用し、かつ得られたサーフェイサー塗膜をフラッシュオフするか、または代替的にサーフェイサー塗膜を硬化させ、かつ得られたサーフェイサーコートを研磨し、かつ清浄化し、サーフェイサー塗膜またはサーフェイサーコートにベースコート材料を適用し、得られるベースコート塗膜をフラッシュ・オフし、かつオーバースプレーを除去し、ベースコート塗膜にウェット・オン・ウェットでクリアコート材料を適用し、スポット・ブレンダー溶液を適用し、かつ適用された塗膜を紫外線により硬化させる工程を有する。
【0010】
ここで使用される「1の」とは、存在する項目が「少なくとも1の」であることを示している。このような項目は、可能である場合には複数存在していてもよい。数値に対して「約」が使用されている場合には、計算または測定によりその数値にわずかな誤差があってもよいことを示している(数値における正確さに若干近い、およそ、またはその数値に妥当な程度に近い、ほぼ)。何かしらの理由で「約」により示される不正確さがこの通常の意味で当該分野においてその他の方法で理解されない場合には、ここで使用される「約」は、その数値の5%までの変動が可能であることを示している。全体を通して使用されているように、範囲は、その範囲内の全ての数値を記載するための略記として使用されている。この範囲内の任意の数値は、その範囲の終点として選択することができる。使用されている場合には、「少なくとも1の」という語句は、その構成員の個別の、もしくはその構成員の組み合わせの選択に言及している。「および」または「または」という接続詞は、構成員のリストにおいて使用することができるが、しかし「少なくとも1の」という語句は、調節のための言語である。たとえば少なくとも1のA、BおよびCは、A単独、B単独、C単独、AおよびB、BおよびC、AおよびC、またはAおよびBおよびCのための略記である。
【0011】
発明の詳細な説明
本発明は、紫外線により硬化される塗り替え補修用塗装系に関する。該塗装系は、紫外線硬化可能なクリアコート成分およびブレンダー成分を含有する。クリアコート成分およびブレンダーは、少なくとも1の放射線硬化可能な成分を、開始剤および場合により塗料添加剤と一緒に含有する。
【0012】
本発明は、場合によりクリアコート成分および/またはブレンダー成分中に、紫外線により活性化可能な結合を有するモノマー化合物またはこのような化合物の組み合わせから選択される放射線硬化性成分を含有する。この種の化合物は一般に実質的に1の基本構造またはモノマー単位のみから誘導される低分子量化合物である。
【0013】
本発明は、クリアコート成分中および場合によりブレンダー成分中に、紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーもしくはポリマー化合物またはこのような化合物の任意の組み合わせの混合物から選択される放射線硬化可能な成分を含有する。オリゴマー成分は、一般に平均して2〜15の基本構造またはモノマー単位を有する化合物である。これに対してポリマーは、一般に平均して少なくとも10の基本構造またはモノマー単位を有する化合物である。このような化合物は結合剤または樹脂ともよばれる。
【0014】
紫外線により活性化可能な結合の例は、炭素−水素の単結合、または炭素−炭素、炭素−酸素、炭素−窒素、炭素−リンもしくは炭素−珪素の単結合または二重結合である。これらの中で、二重結合が有利であり、炭素−炭素の二重結合が最も有利である。
【0015】
極めて好適な炭素−炭素の二重結合は、たとえば(メタ)アクリレート、エタクリレート、クロトネート、シンナメート、ビニルエーテル、ビニルエステル、エテニルアリーレン、ジシクロペンタジエニル、ノルボルネニル、イソプレニル、イソプロペニル、アリルまたはブテニル基、エテニルアリーレンエーテル、ジシクロペンタジエニルエーテル、ノルボルネニルエーテル、イソプレニルエーテル、イソプロペニルエーテル、アリルエーテルまたはブテニルエーテル基、またはエテニルアリーレンエステル、ジシクロペンタジエニルエステル、ノルボルネニルエステル、イソプレニルエステル、イソプロペニルエステル、アリルエステルまたはブテニルエステル基中に存在する。これらの中で、(メタ)アクリレート基が有利であり、アクリレート基が最も有利である。
【0016】
本発明のクリアコート成分は、場合により(a1)分子あたり平均して1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーの放射線硬化可能な化合物を含有していてもよい。化合物(a1)は、クリアコート成分の全質量に対して約50質量%まで存在していてもよい。別の実施態様では、化合物(a1)はクリアコート成分の全質量に対して0.5〜50質量%の量で存在している。
【0017】
クリアコートは、約500〜約50000の数平均分子量を有するオリゴマーまたはポリマーを含有する。化合物(a2)は、約30質量%〜約99.9質量%の量で存在している。別の実施態様では、化合物(a2)は、約30質量%〜約80質量%の量で存在しており、この場合、全ての質量は、クリアコート成分の全質量に対するものである。クリアコート成分は更に、(a3)約0.1〜約10質量%の1以上の光開始剤、(a4)約69.9質量%までの揮発性有機溶剤、および(a5)約0.1〜約20質量%の通常の塗料添加剤を含有している。本出願全体を通して特定されている全ての範囲は、その範囲内の全ての数値を含むことに言及しておく。
【0018】
本発明のブレンダー成分は、場合により(b1)分子あたり平均して1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーの放射線硬化可能な化合物を含んでいてよい。化合物(b1)は、ブレンダー成分の全質量に対して約5.0質量%までの量で存在していてよい。あるいは、成分(b1)は、ブレンダーの全質量に対して、約0.5〜約5.0質量%の量で存在している。
【0019】
ブレンダーは、場合により約500〜約50000の数平均分子量を有するオリゴマーまたはポリマーを含有する放射線硬化可能な化合物(b2)を含む。化合物(b2)は、ブレンダー成分の全質量に対して、約20質量%までの量で存在していてよい。別の実施態様では、化合物(b2)は、約0.5質量%〜約20質量%の量で存在しており、その際、全ての質量は、ブレンダー成分の全質量に対するものである。
【0020】
ブレンダー成分は、(b3)1以上の光開始剤を約1.0〜約5.0質量%、(b4)揮発性有機溶剤を約24.5質量%〜約98.9質量%、および塗料添加剤を約0.1〜約2.0質量%含有している。
【0021】
ブレンダーは場合により、23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分である成分(b6)を含有していてよい。成分(b6)は、3.0質量%までの量で存在していてよい。1実施態様では、成分(b6)は、0.01〜2質量%の量で存在する。代替的な実施態様では、成分(b6)は、0.1〜3.0質量%の量で存在している。成分(b6)は、セルロースアセテートエステル、アクリル樹脂、ニトロセルロースおよびビニルポリマー化合物からなる群から選択される化合物であってよい。
【0022】
ブレンダー成分の全ての質量は、ブレンダー組成物の全質量に対する。本出願の全体を通して特定されている全ての範囲は、この範囲内の全ての数値を含むことに言及する。
【0023】
一般に、化合物(a1)および(b1)の種類および水準は、硬度、迅速な硬化および高い固体含有率を付与するために選択される。化合物(a2)および(b2)の選択およびレベルは、柔軟性、付着性および高い固体含有率、ならびに研磨性およびポリッシング性をもたらすために選択される。有利には化合物(a1)、(b1)、(a2)および(b2)中のエチレン性不飽和基は、原則としてアクリレート基である。というのも、これらは迅速な硬化速度をもたらすからである。化合物(a1)および(b1)は、同じであるか、または異なっていてもよい。化合物(a2)および(b2)は、同じであるか、または異なっていてもよい。
【0024】
化合物(a1)および(b1)として適切な化合物の例は、モノアクリレートモノマー、たとえばオクチル−デシルモノアクリレート、イソボルニルモノアクリレートおよびイソデシルモノアクリレート、ジアクリレートモノマー、たとえばヘキサンジオールジアクリレートまたはトリプロピレングリコールジアクリレート、トリアクリレート、たとえばトリメチロールプロパントリアクリレート、アルコキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートまたはペンタエリトリトールトリアクリレートを含む。その他の有用な官能化されたアクリレートは、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールペンタアクリレートまたはジペンタエリトリトールヘキサアクリレートを含む。上記の化合物の混合物を使用することもできる。
【0025】
本発明における化合物(a2)および(b2)として有用なオリゴマーおよび/またはポリマーの例は、ウレタンアクリレートおよびメタクリレート、ポリエステルアクリレートおよびメタクリレート、アクリル樹脂、メラミン、アクリルアミン、セルロースベースのアクリレートおよびメタクリレートおよび不飽和ポリエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択される化合物を含む。ウレタンアクリレートは、たとえばUCB化学から入手可能なEbecryl 8402、Ebecryl5129またはEbecryl1290およびEbecryl8301、あるいは、Akcros Chemicalsから入手可能なActilane251、Actilane270、Actilane276およびActilane280、またはSartomer CompanyからのCN292を含むが、これらに限定されない。1実施態様では、化合物(a2)および/または(b2)は、1以上のウレタン(メタ)アクリレートを含む。
【0026】
放射線硬化可能な化合物(a1)、(b1)、(a2)および(b2)は有利には芳香族構造単位を有していない。
【0027】
(a3)および(b3)として使用される光開始剤化合物は、同じであるか、または異なっていてもよい。有利な光開始剤(a3)および(b3)は、アシルホスフィンオキシド、たとえばCiba Specialty Chemicalsから入手可能なIrgacure819、またはBASF Corp.から入手可能なLucirin TPOまたはLucirinTPO−L、ベンジケタール、たとえばCiba Specialty Chemicalsから入手可能なIrgacure65、α−ヒドロキシケトン、たとえばIrgacure184またはCiba Specialty Chemicalsから入手可能なDarocur1173またはこれらの混合物である。その他の適切な光開始剤は、Ciba GeigyからのIrgacure(登録商標)1800およびIrgacure(登録商標)500、RahnからのGenocure(登録商標)MBFである。
【0028】
揮発性有機溶剤化合物(a4)および(b4)は、クリアコート組成物中の全てのその他の成分を溶解する任意の溶剤であってよい。これは脂肪族または芳香族炭化水素、たとえばSolvesso(登録商標)100(登録商標)溶剤またはOxsol(登録商標)100溶剤、トルエンまたはキシレン、アルコール、たとえばn−ブタノール、s−ブタノール、またはイソプロパノール、エステル、たとえばメチルアセテート、n−プロピルアセテート、イソ−ブチルアセテート、n−ブチルアセテート、エチルアセテート、エチルプロピオネート、n−ブチルプロピオネート、またはn−ペンチルプロピオネート、ケトン、たとえばアセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、またはメチルn−プロピルケトン、エーテル、エーテル−アルコールまたはエーテル−エステル、たとえばエチル−3−エトキシプロピオネート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテルまたはプロピレングリコールt−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートまたはこれらの任意の混合物であってよい。(a4)および(b4)のための溶剤として使用される化合物は、同じであるか、または異なっていてもよい。溶剤の水準および種類は、その他の成分の粘度および意図される適用法に依存する。
【0029】
クリアコート成分および/またはブレンダー成分は、場合により熱により硬化可能な成分、たとえばポリマーを含む反応性水素基を有する化合物、たとえばアクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタンポリマーまたはこれらのコポリマーを含有するか、または反応性水素基がヒドロキシルである場合には、アミノ、チオール、エポキシまたはカルボキシ官能基を含有していてよい。これらは反応性水素基含有官能基と反応する架橋性化合物と一緒に含有される。このような化合物は、ポリイソシアネート、アミノプラスト樹脂、酸官能性化合物、およびエポキシ官能性化合物を含み、かつ水素基含有化合物と反応するように選択される。クリアコートは、場合によりセルロースアセトアセテートエステル、たとえばセルロースアセトブチレートを含んでいてよい。これらの成分が存在する場合には被覆は熱的な手段により硬化してもよく、これは輻射熱および赤外線を含むが、これらに限定されない。
【0030】
適切なイソシアネート化合物は、脂環式ポリイソシアネートを含む脂肪族または芳香族のポリイソシアネートを含む。有用な脂肪族ポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネート、たとえばエチレンジイソシアネート、1,2−ジイソシアナトプロパン、1,3−ジイソシアナトプロパン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,4−ブチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,4−メチレンビス−(シクロヘキシルイソシアネート)およびイソホロンジイソシアネートを含む。有用な芳香族ジイソシアネートは、種々の異性体のトルエンジイソシアネート、メタ−キシレンジイソシアネートおよびパラ−キシレンジイソシアネート、および4−クロロ−1,3−フェニレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロ−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジイソシアネートおよび1,2,4−ベンゼントリイソシアネートを使用することができる。更に、種々の異性体のα,α,α′,α′−テトラメチルキシレンジイソシアネートを使用することができる。イソシアネートは一般に、ブロックされていない形で含まれている。
【0031】
クリアコートおよび/またはブレンダーは、場合によりクリアコートおよびバインダーそれぞれのための通常の塗料添加剤(a5)および(b5)を含んでいてよい。これらの添加剤は、光相乗剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、付着促進剤、流れ調節剤、湿潤剤およびレオロジー調節剤を含む。
【0032】
本発明は更に、
(i)損傷箇所およびその周辺を清浄化する工程、
(ii)損傷箇所を研磨し、かつ再度清浄化する工程、
(iii)場合により損傷箇所を充填し、研磨し、かつ清浄化する工程、
(iv)サーフェイサーおよび/またはプライマーを適用し、かつ得られるサーフェイサー塗膜をフラッシュ・オフするか、または代替的に、サーフェイサー塗膜を硬化させ、かつ得られるサーフェイサーコートを研磨および清浄化する工程、
(v)サーフェイサー塗膜またはサーフェイサーコートにベースコート材料を適用し、得られるベースコート塗膜をフラッシュ・オフし、かつオーバースプレーを除去する工程、
(vi)ベースコート塗膜にウェット・オン・ウェットにより上記のとおりクリアコート材料を適用する工程、
(vii)上記の組成物のスポット・ブレンダーを適用する工程、および
(viii)適用した塗膜を紫外線により硬化する工程
を含む、自動車用被覆組成物の補修法に関する。
【0033】
本発明の方法にとって、最大の隠蔽のために、ベースコート材料がスプレーガンによって外側から、つまり当初の仕上げから、内側に向かって、つまり損傷箇所の中心に向かって、空気圧の適用により適用されることが重要である。使用されるスポット・ブレンダーが、上記で詳細に説明した本発明の溶液を含有することが重要である。
【0034】
被覆材料の空気圧による適用は、任意の公知のスプレーガンによってもよい。通常の、かつ公知のスプレーガンよりも小さいスプレーガンを使用することが有利な場合もある。この種の小さいサイズのスプレーガンは、SATA社(Kornwestheim在)から、商品名SATA minijet 2NR−2000で入手可能である。
【0035】
清浄化および研磨のために、通常、自動車の塗り替えに使用される清浄化装置および清浄化液および研磨および/またはポリッシング装置を使用することが可能である。
【0036】
充填が必要な場合には、工業において使用される公知のサーフェイサーを使用することが可能である。プライマーを適用することもできる。たとえばポリイソシアネートを含有する第一の成分と、ポリオールを含有する第二の成分とを含有する2成分ウレタンプライマーを使用することができる。それぞれの成分はさらに、付加的な成分、たとえば溶剤、顔料、着色剤、付着促進剤、樹脂、架橋剤、充填剤、乾燥剤、腐食防止剤、レオロジー調節剤、擦り傷/スリップ助剤、湿潤剤、分散剤、光安定剤、pH調節剤、触媒、光開始剤および光相乗剤、および流れ調節剤を含有していてよい。その他の適切なプライマーの例は、アクリル樹脂および/またはポリウレタン分散液を含有する1成分水性プライマー、および活性化可能な架橋性化合物を含有する1成分UV硬化性プライマーを含む。
【0037】
適切なプライマーは、標準的な市販品、たとえばGlasurit(登録商標)76−71の1成分水性プライマー・サーフェイサー、Glasurit(登録商標)151−70UV光活性化プライマー・サーフェイサー、R−M(登録商標)DP20の2成分ウレタンプライマー、およびR−M(登録商標)VP126フラッシュ・フィルUVプライマー・サーフェイサーであり、これらは全て、BASF Corporationから入手可能である。Glasuritは、BASF AG社の登録商標である。
【0038】
ベースコート材料は、たとえばBASF社から市販されている標準的な市販品であり、かつたとえばBASF Corporationから入手可能なGlasurit(登録商標)90ラインまたはBASF Corporationから入手可能なGlasurit(登録商標)55ラインおよびR−M Diamont(登録商標)のような溶剤ベースのベースコートのように市販されている標準的な市販品である。
【0039】
適用されたクリアコート成分およびブレンダー成分の硬化は、200〜500nmの波長を有する紫外線の適用により実施される。放射線は所望の放射線波長を生じるランプによって供給される。フィルターを使用してランプの距離を調整し、所望の硬化をもたらすこともできる。
【0040】
本発明の方法は特に、直径3cmまでの損傷領域のスポット補修のために適切である。垂直な表面上のスポット補修は特に有利である。水平な表面の場合には、本発明の方法は有利にはエッジ部分の周辺(15cmまでの距離)で使用される。本発明の方法により、紫外性硬化可能な補修用クリアコート組成物の低い塗膜形成領域における効果を改善することが可能になる。
【0041】
【表1】

【0042】
上記のスポット・ブレンダーのそれぞれの成分を容器に装入し、かつ均一になるまで十分に混合した。
【0043】
【表2】

【0044】
クリアコート成分を容器に装入し、かつ均一になるまで十分に混合した。
【0045】
ポリッシングの評価
以下の手順を実施して、薄膜ブレンド領域のポリッシング性を示した:
古い、硬化したクリアコート試験板を、3Mパーフェクト・イット(Perfect−It)(登録商標)III研磨用コンパウンドおよび3Mパーフェクト・イット(登録商標)プラス・フォーム・コンパウンディング・パッド(Plus Foam Compounding Pad)を用いて研磨することにより、および引き続きRM(登録商標)プリ・クレーノ(Pre−Kleeno)により清浄化することにより準備した。
【0046】
例1Cの1KのUV硬化可能なクリアコートを次いでSATAミニジェットNR2000重力送り式のスプレーガンを使用して板にフェードアウトするように3つの別々の板に適用した。次いでスポット・ブレンダー成分をそれぞれSATAミニジェットNR2000を使用してフェードアウト帯域にわたって板の1つにそれぞれ適用した。その後、Panacol UV−F450紫外線ランプを使用してランプから10インチの距離で4分間硬化させた。硬化したクリアコートを次いで3Mパーフェクト・イット(登録商標)III研磨用コンパウンドおよび3Mパーフェクト・イット(登録商標)プラス・フォーム・コンパウンディング・パッドを使用してポリッシングした。次いでフェードアウト帯域をはく離および透明性に関して評価した。その結果は第1表に記載されている。
【0047】
【表3】

【0048】
【表4】

【0049】
マスター溶液成分を容器に装入し、かつ均一になるまで十分に混合した。
【0050】
【表5】

【0051】
例2Aおよび2Bの成分をそれぞれ容器に装入し、かつ均一になるまで十分に混合した。
【0052】
ポリッシングの評価
以下の手順を実施して、薄膜ブレンド領域のポリッシング性を示した:
古い、硬化したクリアコート試験板を3Mパーフェクト・イット(登録商標)III研磨用コンパウンドおよび3Mパーフェクト・イット(登録商標)プラス・フォーム・コンパウンディング・パッドを使用してポリッシングし、次いでRM(登録商標)900Pre−Kleenoを用いて清浄化することにより準備した。
【0053】
次いで、例2の1KのUV硬化可能なクリアコートを、SATA ミニジェットNR2000重力送り式のスプレーガンを使用して、パネルにフェードアウトするように、2つのコートに適用した。2分のフラッシュ時間をコートの間においた。第二のコートの直後に、クリアコートのエッジをブレンドし、かつSATAミニジェットNR2000を使用して例1Bのスポット・ブレンダーを用いてオーバースプレーした。該被覆をただちにPanacol UV−F450下で、クリアーフィルターを使用して10インチで4分間硬化させた。冷却後に、該被覆をパーフェクト・イットIII研磨用コンパウンドで3Mパーフェクト・イット(登録商標)プラス・フォーム・コンパウンディング・パッドを使用して2つの適用でポリッシングした。その結果は、以下の表に記載されている。
【0054】
【表6】

【0055】
【表7】

【0056】
例3Aおよび3Bの樹脂溶液の成分を、それぞれ容器に装入し、かつ均一になるまで十分に混合した。
【0057】
【表8】

【0058】
例3Cおよび3Dの成分を、それぞれ容器に装入し、かつ均一になるまで十分に混合した。
【0059】
【表9】

【0060】
ポリッシングの評価
以下の手順を実施して、薄膜ブレンド領域のポリッシング性を示した:
古い、硬化したクリアコート試験板を、Glasurit(登録商標)541−5シリコーンおよびタールの除去剤で清浄化し、次いで3Mパーフェクト・イット(登録商標)IIIエクストラ・カット(Extra Cut)研磨用コンパウンドおよび3Mパーフェクト・イット(登録商標)プラス・フォーム・コンパウンディング・パッドでポリッシングすることにより準備した。次いでクリアコートをGlasurit(登録商標)700−1クリーナーで清浄化した。
【0061】
次いで1KのUV硬化可能な例3Cおよび3DのクリアコートをSATAミニジェットNR2000重力送り式スプレーガンを使用して、板にフェードアウトするように適用した。次いで比較例および例3Eのスポット・ブレンダーをSATAミニジェットNR2000を使用してフェードアウト帯域に適用した。引き続き、Panacol UV−F900紫外線ランプを使用して、ランプから9インチの距離で4分間硬化させた。
【0062】
次いで硬化したクリアコートを3Mパーフェクト・イット(登録商標)IIIエクストラ・カット研磨用コンパウンドおよび3M(登録商標)パーフェクト・イット(登録商標)プラス・フォーム・コンパウンディング・パッドを使用してポリッシングした。この工程に引き続き、3M(登録商標)Finessse−It(登録商標)ポリッシュ・エクストラ・ファイン(Polish−Extra Fine)により3M(登録商標)パーフェクト・イット・フォーム・ポリッシング・パッド(Foam Polishing Pad)を使用してポリッシングした。次いでフェードアウト帯域をはく離および透明性に関して評価した。
【0063】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬化性補修用塗装系であって、クリアコート成分と、ブレンダー成分とを含有し、これらの成分はそれぞれ紫外線硬化され、
前記クリアコート成分は、
(a1)紫外線により活性化可能な結合を有する分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜50質量%、
(a2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物30〜99.9質量%、
(a3)光開始剤0.1〜10質量%、
(a4)溶剤0〜69.9質量%および
(a5)添加剤0.1〜20質量%、
その際、全ての質量は全クリアコート成分の質量に対するものである
を含有し、かつ前記ブレンダー成分は、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜5.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜20.0質量%、
(b3)光開始剤0.1〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、
(b5)添加剤0〜2.0質量%、
その際、全ての質量はブレンダー成分の全質量に対するものである、および
(b6)23℃より高いTgを有し、かつUV反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0〜3.0質量%
を含有する、硬化性補修用塗装系。
【請求項2】
前記ブレンダー成分が、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜5.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜20.0質量%、
(b3)光開始剤0.1〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、および
(b5)添加剤0.1〜2.0質量%、
を含有し、その際、全ての質量はブレンダー成分の全質量に対するものである、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項3】
前記ブレンダー成分が、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.1〜5.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜20.0質量%、
(b3)光開始剤0.1〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、および
(b5)添加剤0.1〜2.0質量%、
を含有し、その際、全ての質量はブレンダー成分の全質量に対するものである、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項4】
前記ブレンダー成分がさらに、(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.1〜3.0質量%を含有する、請求項2記載の補修用塗装系。
【請求項5】
さらに、(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.1〜3.0質量%を含有する、請求項3記載の補修用塗装系。
【請求項6】
前記ブレンダー成分が、
(b3)光開始剤0.1〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、
(b5)添加剤0.1〜2.0質量%、および
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.1〜3.0質量%
を含有し、その際、全ての質量はブレンダー成分の全質量に対するものである、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項7】
前記化合物(a1)が0.1〜50.0質量%の量で存在しており、かつ(a1)および(b1)が、オクチル−デシルモノアクリレート、イソボルニルモノアクリレート、イソデシルモノアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アルコキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリトリトールヘキサアクリレートおよびこれらの混合物からなる群から選択され、かつ(a1)および(b1)は、同じであるか、また異なっていてよい、請求項3記載の補修用塗装系。
【請求項8】
前記化合物(a2)および(b2)が、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルアクリレートおよびメタクリレート、アクリル樹脂、メラミン、アクリルアミン、セルロースベースのアクリレートおよびメタクリレート、および不飽和ポリエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択され、かつ(a2)および(b2)は、同じであるか、または異なっていてよい、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項9】
前記開始剤(a3)および/または(b3)が、アシルホスフィンオキシド、ベンジケタール、α−ヒドロキシケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択され、かつ(a3)および(b3)は、同じであるか、または異なっていてよい、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項10】
前記ブレンダー成分が、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜5.0質量%、
(b3)光開始剤0.1〜5.0質量%および
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.1〜3.0質量%
を含有する、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項11】
前記ブレンダー成分が、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜20.0質量%
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.1〜3.0質量%
を含有する、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項12】
前記ブレンダー成分が、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜5.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜20.0質量%、
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.1〜3.0質量%
を含有する、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項13】
さらに、ヒドロキシル官能性化合物およびポリイソシアネート化合物を含有する、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項14】
前記成分(b6)が、セルロースアセトアセテートエステル、アクリル樹脂、ニトロセルロースおよびビニルポリマー成分からなる群から選択される1の化合物を含有する、請求項1記載の補修用塗装系。
【請求項15】
自動車用被覆組成物を補修する方法であって、
(i)損傷箇所およびその周辺を清浄化する工程、
(ii)損傷箇所を研磨し、かつ再度清浄化する工程、
(iii)場合により損傷箇所を充填し、研磨し、かつ清浄化する工程、
(iv)場合により少なくとも1のサーフェイサーまたはプライマーを適用し、かつ得られるサーフェイサー塗膜のフラッシュ・オフ、サーフェイサー塗膜の硬化および得られるサーフェイサーコートの研磨および清浄化、およびこれらの工程の組み合わせからなる群から選択される工程を実施する工程、
(v)サーフェイサー塗膜またはサーフェイサーコートにベースコート材料を適用し、得られるベースコート塗膜をフラッシュ・オフし、かつオーバースプレーを除去する工程、
(vi)ベースコート塗膜にウェット・オン・ウェットによりクリアコートを適用する工程、ここで前記クリアコートは、クリアコートの全質量に対して
(a1)紫外線により活性化可能な結合を有する分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜50質量%、
(a2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物30〜99.9質量%、
(a3)光開始剤0.1〜10質量%、
(a4)溶剤0〜69.9質量%および
(a5)添加剤0.1〜20質量%、
を含有する、
(vii)前記クリアコート上にスポット・ブレンダーを適用する工程、ここで前記ブレンダーは、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜50.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜20.0質量%、
(b3)光開始剤0.1〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、
(b5)添加剤0.1〜2.0質量%、および
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0〜3.0質量%
を含有し、その際、全てのパーセントは、全ブレンダー質量に対するものである、
(viii)適用したクリアコートおよびスポット・ブレンダーを硬化する工程、ここで、ブレンダー中の光開始剤は、クリアコート中の紫外線により活性化可能な結合と反応する、
自動車用被覆組成物の補修方法。
【請求項16】
前記工程(vii)で適用されるブレンダーが、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0〜5.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜20.0質量%、
(b3)光開始剤1.0〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、
(b5)添加剤0.1〜2.0質量%、および
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.01〜3.0質量%
を含有し、その際、全ての質量は、ブレンダー組成物の全質量に対するものである、請求項16記載の方法。
【請求項17】
前記工程(vii)で適用されるブレンダーが、
(b1)分子あたり、1〜6個の遊離基重合可能な基を有するモノマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜5.0質量%、
(b2)紫外線により活性化可能な結合を有するオリゴマーおよびポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物0.5〜20.0質量%、
(b3)光開始剤1.0〜5.0質量%、
(b4)溶剤24.5〜98.9質量%、
(b5)添加剤0.1〜2.0質量%、および
(b6)23℃より高いTgを有し、かつ反応性の官能基を有していない塗膜形成成分0.01〜3.0質量%
を含有し、その際、全ての質量は、ブレンダー組成物の全質量に対するものである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記工程(vi)および(vii)で適用されるクリアコートおよびブレンダーが、それぞれ化合物(a1)および(b1)として、オクチル−デシルモノアクリレート、イソボルニルモノアクリレート、イソデシルモノアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アルコキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレートおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1の化合物を含有し、かつ(a1)および(b1)は、同じであるか、または異なっていてよい、請求項18記載の方法。
【請求項19】
前記工程(vi)および(vii)で適用されるクリアコートおよびブレンダーが、それぞれ化合物(a2)および(b2)として、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルアクリレートおよびメタクリレート、メラミン、アクリルアミン、セルロースベースのアクリレートおよびメタクリレート、および不飽和ポリエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1の化合物を含有し、その際、(a2)および(b2)は、同じであるか、または異なっていてよい、請求項16記載の方法。
【請求項20】
前記工程(vi)および(vii)で適用されるクリアコートおよびブレンダーがそれぞれ、少なくとも1の化合物(a3)および(b3)として、アシルホスフィンオキシド、ベンジケタール、α−ヒドロキシケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択される開始剤を含有し、(a3)および(b3)は、同じであるか、または異なっていてよい、請求項16記載の方法。
【請求項21】
被覆組成物がさらに熱的な手段によって硬化される、請求項16記載の方法。

【公表番号】特表2009−506189(P2009−506189A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529024(P2008−529024)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/025049
【国際公開番号】WO2007/027286
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(591020700)ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション (53)
【氏名又は名称原語表記】BASF Corporation
【住所又は居所原語表記】100 Campus Drive, Florham Park, New Jersey 07932, USA
【Fターム(参考)】