説明

放送受信装置及び方法

【課題】 番組データを夫々複数の記録装置に対して記録する際、記録媒体の記録領域を効率よく使用可能とするとともに、記録した番組データ中より所望の番組データを容易に検索可能とする。
【解決手段】 放送受信装置は、複数の記録装置が接続され、入力されたデータを前記複数の記録装置に対して出力し、該出力されたデータを記録するように前記記録装置を制御する。前記複数の記録装置の各記録媒体の記録容量情報を一覧表示するように前記記録容量情報の一覧データを表示手段に出力する出力手段と、前記記録容量情報に基づいて前記複数の記録装置より記録装置を選択する選択手段とを備え、前記出力手段は、前記選択手段により選択された記録装置に対して前記データを出力するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録動作を制御する放送受信装置に関し、特には、デジタルTV放送のデータ記録制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ビデオシステムのデジタル化が進められ、DV方式のデジタルVTRや、HDDやCD−RW等の記録媒体に画像データや音声データを記録するシステム等が知られている。
【0003】
また、現在行われている通信衛星(CS;Communication Satellite)を用いたデジタル衛星TV放送や、今後予定されている放送衛星(BS;Broadcast Satellite)を用いたデジタル衛星TV放送、地上波デジタルTV放送等、放送方式においてもデジタル化が進められている。
【0004】
これらのデジタルTV放送においては、番組データをMPEG2等の圧縮方式で圧縮して伝送するため、該番組データを記録する場合、該番組データを圧縮された状態のまま記録することができ、前述の如くHDD等の記録装置に多くの番組を記録することができる。更に、デジタルTV放送では多種多様の多くの番組が伝送されるため、ユーザが記録を指示する番組の数は増加し、デジタルTV放送の番組データを夫々複数の記録装置に対して記録することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−353778号公報
【特許文献2】特開平06−060473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の番組記録システムでは、番組データを夫々複数の記録装置に対して記録する際、各記録装置の記録媒体の記録可能容量や記録可能時間と、録画しようとする番組の番組データの録画容量や録画時間との関係が分かり難かった。
【0007】
このため、番組録画時に記録可能領域を探索するための煩雑な操作が必要であったり、記録媒体の記録領域を効率よく使用することができなかった。
【0008】
本発明は前述のような問題を解決する処にある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、番組データを夫々複数の記録装置に対して記録する際、容易な操作で該番組データを記録するのに最適な記録領域を見つけることができ、記録媒体の記録領域を効率よく使用可能とする処にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の放送受信装置は、複数の記録装置が接続され、受信可能な放送番組の中から録画しようとする番組の映像データを前記複数の記録装置に対して出力し、出力された映像データを記録するように前記記録装置を制御する放送受信装置であって、
前記複数の記録装置の各記録媒体の記録容量残量情報を記憶する手段と、
前記記憶容量残量情報に基いた前記各記録媒体の書込み可能時間を示す情報と、前記録画しようとする番組の録画時間を示す情報とを、表示手段の表示画面上に、並列的に一覧表示するための表示データを生成する生成手段と、
前記一覧表示された表示画面上でのユーザの操作により、前記複数の記録装置から特定の記録装置を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された記録装置に対して前記映像データを出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の放送受信方法は、複数の記録装置が接続され、受信可能な放送番組の中から録画しようとする番組の映像データを前記複数の記録装置に対して出力し、出力された映像データを記録するように前記記録装置を制御する放送受信方法であって、
前記複数の記録装置の各記録媒体の記録容量残量情報を記憶するステップと、
前記記憶容量残量情報に基いた前記各記録媒体の書込み可能時間を示す情報と、前記録画しようとする番組の録画時間を示す情報とを、表示手段の表示画面上に、並列的に一覧表示するための表示データを生成するステップと、
前記一覧表示された表示画面上でのユーザの操作により、前記複数の記録装置から特定の記録装置を選択するステップと、
選択された記録装置に対して前記映像データを出力するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、番組データを夫々複数の記録装置に対して記録する際、容易な操作で該番組データを記録するのに最適な記録領域を見つけることができ、記録媒体の記録領域を効率よく使用可能とする。
【0013】
また、番組データを夫々複数の記録装置に対して再生する際、記録された番組データ中より所望の番組データを容易に検索可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明が適用される番組記録システムの構成を示す図である。
【図2】本発明が適用される番組記録システムにおけるデジタルTV放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2におけるデジタルTV放送受信装置の操作部214に含まれるリモコンの一例を示す図である。
【図4】本発明の第一の実施形態におけるメモリ残量表示画面の表示例である。
【図5】本発明の第二の実施形態におけるジャンル設定画面の表示例である。
【図6】本発明の第三の実施形態におけるユーザ設定画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0016】
まず、本発明の第一の実施形態について説明する。図1は本発明が適用される番組データ記録再生システムの構成を示した図である。
【0017】
図1において、デジタルTV放送受信装置101は、アンテナ102、モニタ103、記録装置A104、記録装置B105と夫々IEEE1394等のバスラインで接続している。更に、記録装置B105は記録装置C106とIEEE1394等のバスラインで接続している。ここで、記録装置A104はHDD、記録装置B105及び記録装置C106はVTRであるとする。
【0018】
アンテナ102により受信したデジタルTV放送の番組データは、デジタルTV放送受信装置101に入力され、後述の如く信号処理等を施された後、モニタ103、記録装置A104、記録装置B105に出力される。モニタ103は、入力した番組データに基づいて番組の映像データに係る映像の表示及び番組の音声データの出力を行う。
【0019】
一方、記録装置A104、記録装置B105、記録装置C106は、デジタルTV放送受信装置101からの指示により、入力された番組データを記録・再生する。なお、記録装置C106は、記録装置B105と接続しているIEEE1394等のバスラインを介して番組データの記録・再生等の処理を行う。
【0020】
次に、図1のデジタルTV放送受信装置101の構成を図2に示し、その構成を説明する。
【0021】
図2において、不図示のアンテナ若しくはケーブルにより受信された信号はチューナー部201に入力される。チューナー部201は、入力された信号に対して、復調、誤り訂正等の処理を施し、トランスポートストリームと呼ばれる形式のデジタルデータを生成する。更に、生成したトランスポートストリーム(TS)データをデスクランブラ202に出力する。
【0022】
デスクランブラ202は、視聴制限の為のスクランブルがかけられているTSデータがチューナー部201より入力された場合、TSデータに含まれるデスクランブルの為の鍵情報とICカード制御部215より出力される鍵情報とに基づいて、スクランブル解除を行い、デマルチプレクサ203に出力する。
【0023】
ICカード制御部215は、ユーザの契約情報及びTSデータに含まれるデスクランブルの為の鍵情報を解く為の鍵情報が格納されているICカードを含み、デスクランブラ202より入力されたデスクランブルの為の鍵情報を解く為の鍵情報があった場合、その鍵情報をデスクランブラ202に出力する。
【0024】
また、デスクランブラ202は、チューナー部201よりスクランブルがかけられていないTSデータを入力した場合には、TSデータをそのまま、デマルチプレクサ203に出力する。
【0025】
デマルチプレクサ203は、デスクランブラ202より入力された複数チャンネル分の映像、音声データ、及びEPGデータ等が時分割多重化されているTSデータの中から、操作部214の操作により選択されたチャンネルにおいて現在放送中の番組に係る映像データD1及び音声データD2を取り出し、それぞれをビデオデコーダ204、オーディオデコーダ205に出力する。ここで、操作部214は、本体側に設置されている操作部の他、リモコン及び受光部を含む。
【0026】
また、デマルチプレクサ203は、前述のTSデータよりEPG(EPG;ElectricProgram Guide)データD3を取り出し、EPGデコーダ206及びEPGメモリ207に出力する。EPGメモリ207は、デマルチプレクサ203よりのEPGデータD3を記憶する。
【0027】
また、EPGデータはチューナ部201により定期的に受信され、EPGメモリ207では常に最新のEPGデータが更新される。更に、ユーザの操作部214の操作によるEPGデータ受信指示に応じてEPGデータを受信し、受信したEPGデータをEPGメモリ207に記憶する。
【0028】
また、TSデータはパケット単位で伝送され、パケットの先頭部分には、PID(Packet Identification)が付加されている。デマルチプレクサ203は、このPIDを読み取ることで、映像データD1、音声データD2、EPGデータD3の識別を行う。
【0029】
また、図2に示す如く、各ブロックは共通のバス213に接続されている。
【0030】
まず、映像データについて説明する。ビデオデコーダ204は、デマルチプレクサ203より入力された映像データD1に対して、MPEG2のデコード処理を施し、復号した映像データを表示制御部209に出力する。
【0031】
表示制御部209は、ビデオデコーダ204、EPG画面構成部208、UI画面構成部211より入力された映像データに係る映像を操作部214の操作に応じて画面を切り換えたり、多重したりしてモニタ103に表示させるべく映像データをモニタ103に出力する。
【0032】
ここで、UI画面構成部211は、操作部214の操作に応じて、ユーザ操作を支援する画面等を作成し、表示制御部209に出力する。EPG画面構成部208は後述する。
【0033】
次に、音声データについて説明する。オーディオデコーダ205は、デマルチプレクサ203より入力された音声データD2に対して、MPEG2のデコード処理を施し、復号した音声データをDAC210に出力する。DAC210は、オーディオデコーダ205より入力された音声データに対して、D/A変換の処理を施し、モニタ103に出力する。
【0034】
そして、EPGデータについて説明する。EPGを構成するのに必要なデータは、「IEC13818−1 MPEG2 SYSTEM」や社団法人 電波産業会(通称ARIB)における標準規格「ディジタル放送に使用する番組陳列情報」等で規定されるデータ構造で伝送される。主要な構成データとして、編成チャンネルの名称、放送事業者の名称など、編成チャンネルに関する情報を伝送するSDT(Service Description Table)、ブーケ(編成チャンネルの集合)の名称、含まれる編成チャンネルなど、ブーケに関する情報を伝送するBAT(Bouquet Association Table)、番組の名称、放送開始日時、内容の説明など、番組に関する情報を伝送するEIT(Event Information Table)、現在の日付、時刻の情報を伝送するTDT(Time Date Table)等が挙げられる。
【0035】
操作部214において、EPGを表示させる為の操作がなされると、操作部214からのEPG表示指示はシステム制御部216に入力される。
【0036】
システム制御部216は、操作部214からEPG表示指示が入力された場合に、EPGメモリ207より必要な情報を読み出し、EPGデコーダ206に出力する。EPGデコーダ206は、EPGデータD3に対してデコード処理を施し、復号されたEPGデータD4をEPG画面構成部208に出力する。
【0037】
EPG画面構成部208は、EPGデコーダ206より入力したEPGデータD4及びシステム制御部216からの制御信号に基づいて、不図示のEPG画面を構成する為のキャラクタ信号等、各種の信号を生成して、表示制御部209に出力する。表示制御部209は、映像画面、EPG画面等の切り換え表示をするべくモニタ103に映像信号を出力する。
【0038】
また、システム制御部216は、マイクロプロセッサーを含み、チャンネル選択、電源ON等の各種操作スイッチを有する操作部214の操作に応じて、チューナ部201、デスクランブラ202、デマルチプレクサ203、各デコーダ部204〜206、EPG画面構成部208、表示制御部209、DAC210、UI画面構成部211、IEEE1394インターフェース212等を制御する。
【0039】
更に、システム制御部216は、不図示のメモリを含み、該メモリは記録装置A104、記録装置B105、及び記録装置C106のメモリ容量及びメモリ残量を記憶する。
【0040】
そして、図3に操作部214の一部であるリモコンの構成例を示す。但し、本図は本実施形態を説明する為に必要な機能を実現する為の操作を行うボタンのみを表すものであり、実際の受信装置に必要な操作ボタンは、この限りではない。また、図3に示したものの他、マウス等のポインティングデバイスを用いることも可能である。
【0041】
図3において、301はリモコンとデジタル放送受信装置本体に備わる受光部との赤外線通信を行う為の発光部、302は電源をON/OFFする為の電源ボタン、303は表示EPGの切換設定や予約変更設定等の各動作を設定する為の項目をメニュー表示するメニュー画面を表示させるメニューボタン、304はEPG画面を表示させる為のEPGボタン、305はタイマ予約を行うためのタイマ予約ボタン、306は番組録画を行うための録画ボタン、307は記録装置A104、B105、C106等に記録された番組データを再生するための再生ボタン、308は選択カーソルを上下左右に移動させる為のカーソルボタン、309は選択カーソルによって指定されている領域選択の決定を行う為の決定ボタン、310はチャンネル番号を入力する為のテンキーである。
【0042】
次に、デジタルTV放送受信装置101で受信した番組データを記録する際の動作について説明する。
【0043】
まず、番組視聴中に操作部214の録画ボタン306を押下した場合について説明する。
【0044】
システム制御部216は、操作部214の録画ボタン306の押下に応じて、視聴中番組の放送終了時刻と現在時刻とを比較して録画に要する録画時間を算出し、システム制御部216に備えられた前述のメモリに記憶されている各記録装置のメモリ容量及びメモリ残量を読み出し、該読み出したデータに基づき図4に示すメモリ残量表示画面を作成するべくUI画面構成部211を制御する。
【0045】
更に、システム制御部216は、操作部214の操作によりメモリ残量表示画面において何れかの記録装置が選択されたことに応じて、選択された記録装置のメモリ残量と番組記録に要するメモリ容量とを比較する。容量が足りる場合は、メモリ残量表示画面の表示を終了して選択された記録装置に録画を開始する旨を所定時間表示するべくUI画面構成部211及び表示制御部209を制御するとともに、選択された記録装置に対して視聴番組の記録を開始する。
【0046】
なお、記録装置に記録される番組データは、チューナ部201、デスクランブラ202、デマルチプレクサ203、IEEE1394インターフェース212を介して選択された記録装置に出力される。つまり、TSデータ中より記録する番組の番組データを抽出した後、デコード処理を行わずに記録装置に記録する。
【0047】
更に、各記録装置に記録する番組のタイトル名、記録日時、記録アドレス等の記録番組データをシステム制御部216に備えられた不図示のメモリに記憶する。
【0048】
一方、容量が足りない場合は、番組記録に要するメモリ容量に対して選択された記録装置のメモリ残量が足りない旨を所定時間表示し、メモリ残量表示画面を再び表示するべくUI画面構成部211及び表示制御部209を制御する。
【0049】
ここで、図4に示すメモリ残量表示画面について説明する。
【0050】
401は録画しようとする番組の録画時間を示すスケール表示と録画時間の数値とを多重して示すインジケータ、402は記録装置A104のメモリ容量を全体スケールとし、書き込み可能メモリ量(メモリ残量)と書き込み不可メモリ量とを全体のメモリ容量に対する割合としてスケール表示し、書き込み可能時間の数値を多重して示すインジケータである。
【0051】
ここで、システム制御部216は、書き込み可能メモリ量をTSデータの平均伝送速度(ビットレート)で割算して書き込み可能時間を算出することとする。なお、フレーム画像間で差分の少ないニュース番組等の番組とフレーム画像間で差分の多いサッカー中継番組等の番組は同じ放送時間でも伝送されるデータ量が異なるため、記録番組の変更に応じて書き込み可能時間は変化する。
【0052】
また、高画質モードやハイライト録画モード等を備える場合は、所定の記録条件に応じて記録するデータ量が異なり、設定モードに応じて書き込み可能時間が変化する。ここで、前述の記録条件は、不図示の画面において設定可能であり、例えば、VTRに記録する際の標準モードと3倍モードや、HDDに記録する際の高画質モードや標準モード等の設定に応じた条件である。
【0053】
403は記録装置B105のメモリ容量を全体スケールとし、書き込み可能メモリ量と書き込み不可メモリ量とを全体のメモリ容量に対する割合としてスケール表示し、書き込み可能時間の数値を多重して示すインジケータ、404は記録装置C106のメモリ容量を全体スケールとし、書き込み可能メモリ量と書き込み不可メモリ量とを全体のメモリ容量に対する割合としてスケール表示し、書き込み可能時間の数値を多重して示すインジケータ、405は記録装置を選択するための選択カーソルである。
【0054】
図4において、記録装置のインジケータの斜線部は書き込み可能メモリ量、白い部分は書き込み不可メモリ量を表している。
【0055】
即ち、記録装置Aのインジケータ402は、メモリ容量の大部分が書き込み禁止であり、録画しようとする番組の録画時間よりも書き込み可能時間が少ない状態を示し、記録装置Bのインジケータ403は、メモリ容量の半分程が書き込み禁止であるが録画しようとする番組の録画時間よりも書き込み可能時間が多い状態を示し、記録装置Cのインジケータ404は、メモリ容量のほとんどが書き込み可能領域である状態を示す。
【0056】
次に、番組視聴中に操作部214のタイマ予約ボタン305を押下した場合について説明する。
【0057】
システム制御部216は、操作部214のタイマ予約ボタン305の押下に応じて、タイマ予約する番組を選択するための不図示のタイマ予約設定画面を表示するべくUI画面構成部211、表示制御部209を制御する。更に、タイマ予約設定画面において予約番組の放送日時やチャンネル等が入力された後、決定ボタン309が押下されたことに応じて、前述の如くメモリ残量表示画面を表示するべく各部を制御する。
【0058】
また、システム制御部216は、操作部214の操作によりメモリ残量表示画面において何れかの記録装置が選択されたことに応じて、選択された記録装置のメモリ残量と番組記録に要するメモリ容量とを比較する。容量が足りる場合は、メモリ残量表示画面の表示を終了して選択された記録装置にタイマ録画を設定した旨を所定時間表示するべくUI画面構成部211及び表示制御部209を制御するとともに、設定された録画開始日時や録画番組の番組情報等をシステム制御部216に備えられた不図示のメモリに出力し、録画開始日時になったか否かの監視を開始する。
【0059】
一方、容量が足りない場合は、番組記録に要するメモリ容量に対して選択された記録装置のメモリ残量が足りない旨を所定時間表示し、メモリ残量表示画面を再び表示するべくUI画面構成部211及び表示制御部209を制御する。
【0060】
なお、EPG画面表示中、EPG画面上で所望の番組を選択カーソルにより選択し、タイマ予約ボタン305を押下することにより予約設定を行うことも可能である。また、前述のタイマ予約設定画面において、予約番組の放送日時やチャンネル等を入力するだけでなく、EPG画面を表示する為の指示も可能とする。
【0061】
次に、各記録装置に記録した番組データを再生する際の動作について説明する。
【0062】
システム制御部216は、操作部214の操作による再生ボタン307の押下に応じて、前述の如く不図示のメモリに記憶された記録番組データに基づき不図示の記録番組一覧表示画面を表示するべくUI画面構成部211、表示制御部209を制御する。
【0063】
該記録番組一覧表示画面においては、操作部214の操作により各記録番組を選択決定可能であり、システム制御部216は操作部214の操作による該記録番組の選択決定に応じて、指定された番組が記録されている記録装置より番組データを読み出す。
【0064】
その映像データは、IEEE1394インターフェス212、ビデオデコーダ204、表示制御部209を介してモニタ103に出力される。
【0065】
一方、記録装置より読み出された音声データは、IEEE1394インターフェス212、オーディオデコーダ205、DAC210を介してモニタ103に出力される。
【0066】
この様に、本実施形態では、番組データを夫々複数の記録装置に対して記録する際、各記録装置の記録容量及び記録可能容量をユーザに明確に認識させるようにしたので、容易な操作で該番組データを記録するのに最適な記録装置を見つけることができ、各記録媒体の記録領域を効率よく使用可能とする。
【0067】
なお、本実施形態では、各記録装置のメモリ残量情報を一覧表示し、ユーザが該一覧表示を参照して記録先の記録装置を選択決定するものであったが、記録先の記録装置を選択する際には、ユーザのマニュアル指定ではなく、予め記録装置の優先順位を設定しておき、番組データを記録可能な記録装置中より優先順位の高い記録装置を自動的に選択するようにしてもよい。
【0068】
なお、番組記録指定の際、選択する記録装置は一つに限ることなく、複数の記録装置を選択可能である。
【0069】
なお、本実施形態では、番組記録時、TSデータ中より指定された番組の番組データを抽出して記録しているが、TSデータをそのまま記録してもよい。
【0070】
なお、本実施形態では、デジタルTV放送受信装置が表示部を備えない構成としているが、表示部を備えるデジタルTV放送受信装置としてもよい。
【0071】
なお、本実施形態では、各記録装置とデジタルTV放送受信装置とが外部接続されているが、デジタルTV放送受信装置が例えばHDD等の記録装置を複数備える構成としてもよい。
【0072】
次に、本発明の第二の実施形態について詳細に説明する。
【0073】
本実施形態における番組データ記録再生システムは、第一の実施形態の番組データ記録再生システムと同様の構成を備え、以下の点で異なる。なお、第一の実施形態と同様の構成については、同一番号を付し、説明を省略する。
【0074】
本実施形態が第一の実施形態と違う点は、各記録装置毎に記録する番組のジャンルを設定可能であり、番組データ記録時に、設定されたジャンル別に記録装置を決定して番組データを記録する点である。
【0075】
まず、各記録装置のジャンルを設定するためのジャンル設定画面について説明する。ジャンル設定画面は、図3におけるメニューボタン303を押下することにより表示されるメニュー画面より表示可能である。
【0076】
図5にジャンル設定画面の表示例を示す。501は記録装置A104のジャンル設定インジケータ、502は記録装置B105のジャンル設定インジケータ、503は記録装置C106のジャンル設定インジケータ、504はインジケータ503のプルダウンメニューボタンである。
【0077】
図5において、インジケータ501には「その他」のジャンルが、インジケータ502には「音楽」のジャンルが、インジケータ503には「スポーツ」のジャンルが夫々設定されている。
【0078】
ここで、各記録装置に対するジャンル設定を変更する場合は、例えばインジケータ503の変更については、プルダウンメニューボタン504を操作部214の操作により指示することで、図5に示す如くプルダウンメニューが表示され、選択カーソルの選択決定によりジャンルを選択・設定することができる。
【0079】
この様に設定されたジャンル情報は、システム制御部216に備えられた不図示のメモリに各記録装置に対応付けて記憶される。
【0080】
次に、デジタルTV放送受信装置101で受信した番組データを記録する際の動作について説明する。
【0081】
システム制御部216は、図3の録画ボタン306やタイマ予約ボタン305の押下により操作部214から番組録画指示が入力されると、録画を指示された番組のジャンル情報をEPGメモリ207に記録されているEPGデータ中より読み出す。
【0082】
EPGメモリより読み出した録画指示番組のジャンル情報と前述の如く不図示のメモリに記憶された各記録装置に設定されたジャンル情報とを比較し、ジャンルの合致する記録装置を判別する。ジャンルが合致すると判別された記録装置に対して録画開始、若しくはタイマ録画設定を行う。
【0083】
例えば、図5の表示例において、録画指示された番組のジャンルが「音楽」であれば記録装置B105に録画を行い、録画指示された番組のジャンルが「スポーツ」ならば記録装置C106に録画を行い、それ以外のジャンルならば記録装置A104に録画を行う。
【0084】
なお、ジャンル設定インジケータ501、502、503の何れにも「その他」のジャンル設定がされていなく、且つ、録画指示された番組のジャンルが設定ジャンルの何れにも該当しない場合は、システム制御部216はユーザにどの記録装置に録画を行うかを指示させる為の不図示の指示画面を表示するべくUI画面構成部211、表示制御部209を制御する。そして、該指示画面において指示された記録装置に対して録画開始、若しくはタイマ録画設定を行う。
【0085】
また、前述の如くジャンル情報に基づいて記録装置を決定する際に、ジャンル情報が合致すると判断された記録装置のメモリ残量をシステム制御部216に備えた不図示のメモリより読み出し、第一の実施形態で述べたように記録しようとする番組の録画時間と書き込み可能時間とを比較する。
【0086】
録画に充分なメモリ残量がない場合は、その旨を所定時間表示した後、図5のジャンル設定画面を表示し、ユーザのマニュアル操作により不図示の選択カーソルを移動させて選択決定することで、所望の記録装置を選択することができる。若しくは、ジャンル設定画面上で記録装置のジャンル設定を変更することが可能である。
【0087】
そして、番組データを再生する際には、各記録装置と設定ジャンルの対応表を表示する。更に、記録した番組がどの記録装置のどこに記録されているかを検索する番組検索の際にも、各記録装置と設定ジャンルの対応表を表示し、該番組検索において検索条件にジャンルが設定された場合は、検索条件として設定されたジャンルと各記録装置に設定されたジャンルとを比較して検索を行う。
【0088】
なお、記録番組の検索の際、システム制御部216は、前述の如くシステム制御部216の不図示のメモリに記憶された記録番組データに基づいて検索条件に該当する番組の検索処理を行う。
【0089】
この様に、本実施形態では、番組データを夫々複数の記録装置に対して記録する際、各記録装置毎にジャンルを設定し、ジャンル別に番組データを記録するようにしたので、番組データ再生時に、記録された番組データ中より所望の番組データを容易に見つけることができ、所望の番組データの検索処理を迅速に行うことができる。
【0090】
なお、番組記録指定の際、選択する記録装置は一つに限ることなく、複数の記録装置を選択可能である。
【0091】
なお、本実施形態では、番組記録時、TSデータ中より指定された番組の番組データを抽出して記録しているが、TSデータをそのまま記録してもよい。
【0092】
なお、本実施形態では、デジタルTV放送受信装置が表示部を備えない構成としているが、表示部を備えるデジタルTV放送受信装置としてもよい。
【0093】
なお、本実施形態では、各記録装置とデジタルTV放送受信装置とが外部接続されているが、デジタルTV放送受信装置が例えばHDD等の記録装置を複数備える構成としてもよい。
【0094】
次に、本発明の第三の実施形態について詳細に説明する。
【0095】
本実施形態における番組データ記録再生システムは、第一の実施形態及び第二の実施形態の番組データ記録再生システムと同様の構成を備え、以下の点で異なる。なお、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様の構成については、同一番号を付し、説明を省略する。
【0096】
本実施形態が第一の実施形態及び第二の実施形態と違う点は、各記録装置毎に使用するユーザを設定可能であり、各記録装置に対して設定されたユーザのみ記録・再生処理の指示を行うことができる点である。
【0097】
まず、各記録装置に設定されたユーザに対して記録・再生指示を許可するためのユーザ設定画面について説明する。
【0098】
図6にユーザ設定画面の表示例を示す。601は記録装置A104に設定されているユーザのユーザ名を示す領域、602は記録装置A104に設定されているユーザのユーザIDを入力するための領域、603は記録装置B105に設定されているユーザのユーザ名を示す領域、604は記録装置B105に設定されているユーザのユーザIDを入力するための領域、605は記録装置C106に設定されているユーザのユーザ名を示す領域、606は記録装置C106に設定されているユーザのユーザIDを入力するための領域、607は入力設定する記録装置を選択するための選択カーソルである。
【0099】
図6においては、記録装置A104にはユーザが設定されていない状態、記録装置B105にはユーザ名「パパ」が設定されている状態、記録装置C106にはユーザ名「ママ」が設定されている状態を表している。
【0100】
図6に示す設定状態において、記録装置A104はデジタルTV放送受信装置101の操作部214の操作により誰もが操作可能である。一方、記録装置B105に対しては「パパ」のユーザIDを入力することにより記録・再生等の処理が可能であり、記録装置C106に対しては「ママ」のユーザIDを入力することにより記録・再生等の処理を行うことができる。
【0101】
そして、ユーザ設定を変更する場合について説明する。まず、図3におけるメニューボタン303を押下することにより表示されるメニュー画面より「ユーザ設定変更」の項目を選択し、図6のユーザ設定画面を表示する。
【0102】
この様に表示されたユーザ設定画面において、操作部214のカーソルボタン308の押下により選択カーソル607を移動させて決定ボタン309を押下することにより、設定変更する記録装置を選択決定する。選択決定された記録装置の設定領域はハイライト表示され、ユーザIDを入力可能な状態となる。
【0103】
該指定された記録装置において現在設定されているユーザ名に対応したユーザIDを入力することにより、不図示のユーザ設定変更画面が表示され、新たなユーザ名とユーザIDを設定することができる。
【0104】
ここで、文字入力処理時、システム制御部216は、モニタ103に不図示の文字入力キーを表示し、操作部214のカーソルボタン308及び決定ボタン309の操作により文字入力キーを選択決定することにより文字入力を行うように各部を制御する。
【0105】
また、設定されたユーザ名とユーザIDの情報は、システム制御部216に備えられた不図示のメモリに各記録装置に対応付けて記憶される。
【0106】
次に、デジタルTV放送受信装置101で受信した番組データを記録する際の動作について説明する。
【0107】
システム制御部216は、図3の録画ボタン306やタイマ予約ボタン305の押下により操作部214から番組録画指示が入力されると、図6に示すユーザ設定画面を表示するべくUI画面構成部211、表示制御部209を制御する。
【0108】
この様に表示されたユーザ設定画面において、操作部214のカーソルボタン308の押下により選択カーソル607を移動させて決定ボタン309を押下することにより、設定変更する記録装置を選択決定する。選択決定された記録装置の設定領域はハイライト表示され、ユーザIDを入力可能な状態となる。
【0109】
システム制御部216は、操作部214の操作により指定された記録装置の設定ユーザに対応したユーザIDが入力されたことに応じて、前述の如く不図示のメモリに記憶されたユーザ名に応じたユーザIDと比較し、ユーザIDが合致した場合は、指定された記録装置に対して録画開始、若しくはタイマ録画設定の許可を行う。
【0110】
そして、各記録装置に記録した番組データを再生する際の動作について説明する。
【0111】
システム制御部216は、図3の再生ボタン307の押下により操作部214から番組再生指示が入力されると、図6に示すユーザ設定画面を表示するべくUI画面構成部211、表示制御部209を制御する。
【0112】
この様に表示されたユーザ設定画面において、番組記録時と同様にユーザ設定操作を行うことにより、指定された記録装置に記録された番組データの再生処理の許可を行う。
【0113】
また、各記録装置に記録した番組データを削除する場合においても同様に、ユーザ設定画面を表示してユーザ設定操作を行うことにより、指定された記録装置に記録された番組データの削除処理の許可を行う。
【0114】
この様に、本実施形態では、番組データが夫々複数の記録装置に記録され、複数のユーザで共通の番組記録システムを使用する際、各記録装置毎に使用するユーザを設定可能とし、各記録装置に対して設定されたユーザのみ記録・再生等の処理を行えるようにしたので、他ユーザにより不本意に番組データを消去されたり不必要な番組データを記録されたりすることがなく、各ユーザ毎に記録装置を使い分けることができる。
【0115】
なお、本実施形態では、設定されたユーザのID認識の際、パスワードの入力により認識を行っているが、ID認識の方法はこれに限ることなく、音声認識等で自動にID認識を行ってもよい。
【0116】
なお、番組記録指定の際、選択する記録装置は一つに限ることなく、複数の記録装置を選択可能である。
【0117】
なお、本実施形態では、番組記録時、TSデータ中より指定された番組の番組データを抽出して記録しているが、TSデータをそのまま記録してもよい。
【0118】
なお、本実施形態では、デジタルTV放送受信装置が表示部を備えない構成としているが、表示部を備えるデジタルTV放送受信装置としてもよい。
【0119】
なお、本実施形態では、各記録装置とデジタルTV放送受信装置とが外部接続されているが、デジタルTV放送受信装置が例えばHDD等の記録装置を複数備える構成としてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録装置が接続され、受信可能な放送番組の中から録画しようとする番組の映像データを前記複数の記録装置に対して出力し、出力された映像データを記録するように前記記録装置を制御する放送受信装置であって、
前記複数の記録装置の各記録媒体の記録容量残量情報を記憶する手段と、
前記記憶容量残量情報に基いた前記各記録媒体の書込み可能時間を示す情報と、前記録画しようとする番組の録画時間を示す情報とを、表示手段の表示画面上に、並列的に一覧表示するための表示データを生成する生成手段と、
前記一覧表示された表示画面上でのユーザの操作により、前記複数の記録装置から特定の記録装置を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された記録装置に対して前記映像データを出力する出力手段とを有することを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記各記録媒体の書込み可能時間を示す情報は、所定の記録条件で番組を記録した場合の書込み可能時間を示す情報である請求項1記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記生成手段は、前記各記録媒体の総記録容量に対する書込み可能記憶容量を示す情報と前記各記録媒体の書込み可能時間を示す情報とが、互いに関連付けて表示されるように前記表示データを生成する請求項1又は2記載の放送受信装置。
【請求項4】
複数の記録装置が接続され、受信可能な放送番組の中から録画しようとする番組の映像データを前記複数の記録装置に対して出力し、出力された映像データを記録するように前記記録装置を制御する放送受信方法であって、
前記複数の記録装置の各記録媒体の記録容量残量情報を記憶するステップと、
前記記憶容量残量情報に基いた前記各記録媒体の書込み可能時間を示す情報と、前記録画しようとする番組の録画時間を示す情報とを、表示手段の表示画面上に、並列的に一覧表示するための表示データを生成するステップと、
前記一覧表示された表示画面上でのユーザの操作により、前記複数の記録装置から特定の記録装置を選択するステップと、
選択された記録装置に対して前記映像データを出力するステップとを有することを特徴とする放送受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−283133(P2009−283133A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203707(P2009−203707)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【分割の表示】特願2000−192780(P2000−192780)の分割
【原出願日】平成12年6月27日(2000.6.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】