説明

放送波暗号化監視装置

【課題】B-CAS方式および新RMP方式で暗号化された暗号キーの正当性をコード化され暗号化されている各番組コンテンツの映像・音声を復号デコードすることなく自動監視でき、放送障害発生時の原因機器の切り分けを容易に行える放送波暗号化監視装置を実現する。
【解決手段】映像・音声よりなる番組コンテンツのスクランブル処理を行う暗号キーがB-CAS方式と新RMP方式の2系統で並行して暗号化されるデジタル放送システムの放送波暗号化監視装置は、前記暗号化された暗号キーをB-CAS方式に基づいて復号する第1の暗号キー復号器8と、前記暗号化された暗号キーを新RMP方式に基づいて復号する第2の暗号キー復号器12と、これら第1の暗号キー復号器から復号出力される第1の暗号キーと第2の暗号キー復号器から復号出力される第2の暗号キーとを比較して両者のビット配列を照合する比較器15、とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波暗号化監視装置に関し、詳しくは、放送障害発生時における原因機器の切り分けの改善に関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送は、映像や音声をデジタルデータとして送受信する方式であり、一般社団法人 電波産業会の策定する技術資料(ARIB TR−B14等)に含まれる運用規定に基づいて行われている。具体的には、映像・音声よりなる番組コンテンツの不正コピーを防止するために、従来から、図4に示すように、ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社の提供するB-CAS(BS-Conditional Access Systems)カードを使用した限定受信方式でスクランブル(以下、暗号化ともいう)処理されて送信されている。
【0003】
図4において、映像・音声よりなる番組コンテンツは、MPEGエンコーダ1によりコード化された後、映像・音声スクランブラ2に入力され、暗号キーKsで暗号化される。映像・音声スクランブラ2で暗号化された映像・音声よりなる番組コンテンツは、マルチプレクサ3に入力される。
【0004】
一方、暗号キーKsは「B-CAS」方式で暗号化を行うKsスクランブラ4に入力され、暗号化される。暗号化された暗号キーKs’も、マルチプレクサ3に入力される。
【0005】
マルチプレクサ3は、映像・音声スクランブラ2の出力データとKsスクランブラ4の出力データを1本のトランスポートストリームTSとして多重化する。
【0006】
マルチプレクサ3で多重化されたトランスポートストリームTSは、変調・送信機5に入力されて変調された後、地上デジタル放送の送信信号として電力増幅され、アンテナ6を介して送信される。
【0007】
図4に示す「B-CAS」方式で暗号化されている地上デジタル放送の視聴にあたっては、受信機ごとに固有の属性が割り当てられているクレジットカードサイズの比較的大きな「B-CASカード」を各受信機に挿入し、「B-CASカード」に格納されている暗号鍵を用いてKs’からKsを復号し、さらにKsを用いて映像・音声復号器にて各パケットを復号する。
【0008】
一方、地上デジタル放送の放送局では、番組コンテンツが正しくスクランブル処理されているか否かを、図5に示すような構成の放送波暗号化監視装置で監視している。
【0009】
図5において、トランスポートストリームTSのパケットはパケット弁別器7に入力されて、暗号化された映像・音声を含むPES(Packetized Elementary Stream)パケットと、暗号化された暗号キーKs’を含むECM(Entitlement Control Message)パケットとに弁別分離される。
【0010】
パケット弁別器7で弁別されたECMパケットは「B-CAS」方式のKs復号器8に入力され、PESパケットはPESパケット復号器9に入力される。PESパケット復号器9は、Ks復号器8で復号された暗号キーKsに基づきPESパケットを復号する。
【0011】
PESパケット復号器9で復号されたPESパケットはMPEGデコーダ10に入力され、コード化されていた番組コンテンツの映像・音声が復元再生される。
【0012】
放送局の監視作業者は、MPEGデコーダ10から復元再生出力される番組コンテンツの映像・音声の状況に基づき、放送障害発生の有無を監視する。
【0013】
ところで、従来から運用されている「B-CAS」方式には、スクランブル解除に必要な「B-CASカード」の発行や運用管理にコストが発生することになる。
【0014】
また、車載機器や携帯電話機などの移動機器に地上デジタル放送受信機能を組み込むためには、「B-CASカード」用機器を実装するためのスペースを確保しなければならず、移動機器の小型化は困難である。
【0015】
そこで、近年、このようなクレジットカードサイズの「B-CASカード」に起因する課題を解決するために、SIMカードと同じ大きさのミニサイズの「B-CASカード」が実用化されるとともに、「B-CASカード」を使わずに受信機の専用ソフトで地上デジタル放送のスクランブルを解除する限定受信方式として、「新RMP(Rights Management and Protection)」も開発されている。
【0016】
地上デジタル放送の放送局は、番組コンテンツを「新RMP」方式でスクランブルして送信する場合であっても、地上デジタル放送開始の当初から行われているB-CAS方式により暗号化されている地上デジタル放送しか視聴できない受信設備を有する既存の視聴者も番組コンテンツが以前と同様に視聴できるように、B-CAS方式により暗号化されている地上デジタル放送信号の送信も継続して行う。
【0017】
図6は従来の放送システムにおける放送波暗号化監視装置の接続例を示すブロック図であり、図4および図5と共通する部分には同一の符号を付けている。この放送波暗号化監視装置は、番組コンテンツに対する暗号化処理に用いる暗号キーKsを「B-CAS」方式と「新RMP」方式の2系統で並行して暗号化する地上デジタル放送の放送局で用いられる。
【0018】
図6において、映像・音声よりなる番組コンテンツは、MPEGエンコーダ1によりコード化された後、映像・音声スクランブラ2に入力されて暗号キーKsで暗号化され、映像・音声スクランブラ2で暗号化された映像・音声よりなる番組コンテンツはマルチプレクサ3に入力される。
【0019】
暗号キーKsは、「B-CAS」方式で暗号化を行う第1のKsスクランブラ4に入力されて暗号キーKs’Aとして暗号化されさらにECMパケット化されてマルチプレクサ3に入力されるとともに、「新RMP」方式で暗号化を行う第2のKsスクランブラ11にも入力されて暗号キーKs’Bとして暗号化されさらにECMパケット化されてマルチプレクサ3に入力される。
【0020】
マルチプレクサ3は、映像・音声スクランブラ2の出力データとKsスクランブラ4の出力データとKsスクランブラ11の出力データを1本のトランスポートストリームTSとして多重化する。
【0021】
マルチプレクサ3で多重化されたトランスポートストリームTSは、変調・送信機5に入力されて変調された後、地上デジタル放送の送信信号として電力増幅され、アンテナ6を介して送信される。
【0022】
また、マルチプレクサ3で多重化されたトランスポートストリームTSのパケットはパケット弁別器7にも入力され、暗号化された暗号キーKs’Aを含む第1のECMパケットと、暗号化された映像・音声を含むPESパケットと、暗号化された暗号キーKs’Bを含む第2のECMパケットとに弁別分離される。
【0023】
パケット弁別器7で弁別された第1のECMパケットは「B-CAS」方式のKs復号器8に入力されて暗号キーKsAが復号され、第2のECMパケットは「新RMP」方式のKs復号器12に入力されて暗号キーKsBが復号される。PESパケットはPESパケット復号器9および13に入力される。
【0024】
PESパケット復号器9はKs復号器8で復号された暗号キーKsAに基づいてPESパケットを復号し、PESパケット復号器13はKs復号器12で復号された暗号キーKsBに基づいてPESパケットを復号する。
【0025】
PESパケット復号器9で復号されたPESパケットはMPEGデコーダ10に入力されてコード化されていた番組コンテンツの映像・音声が復元再生され、PESパケット復号器13で復号されたPESパケットはMPEGデコーダ14に入力されてコード化されていた番組コンテンツの映像・音声が復元再生される。
【0026】
放送局の監視作業者は、これらMPEGデコーダ10および14から復元再生出力される各番組コンテンツの映像・音声の状況に基づき、「B-CAS」方式系統および「新RMP」方式系統それぞれにおける放送障害発生の有無を監視できる。
【0027】
特許文献1には、B-CAS方式で暗号化されているデジタル放送に関連した技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】特許第3103617号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
しかし、図6の構成によれば、監視作業者がMPEGデコーダ10および14から復元再生出力される各番組コンテンツの映像・音声の状況を視聴覚的に人手で監視するか、あるいは別途専用の機器を用いて監視しなければ復号された暗号キーKsAおよびKsBの正当性を把握することはできない。
【0030】
また、放送障害が発生した時の原因機器の切り分けは容易ではなかった。具体的には、送信系統を構成しているMPEGエンコーダ1、映像・音声スクランブラ2、マルチプレクサ3、Ksスクランブラ4、Ksスクランブラ11のどこに不具合があるのかを明確に切り分けることは困難である。
【0031】
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的は、「B-CAS」方式および「新RMP」方式で暗号化された暗号キーの正当性をコード化され暗号化されている各番組コンテンツの映像・音声を復号デコードすることなく自動監視することができ、放送障害発生時の原因機器の切り分けを容易に行える放送波暗号化監視装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
映像・音声よりなる番組コンテンツのスクランブル処理を行う暗号キーがB-CAS方式と新RMP方式の2系統で並行して暗号化されるデジタル放送システムの放送波暗号化監視装置において、
前記暗号化された暗号キーをB-CAS方式に基づいて復号する第1の暗号キー復号器と、
前記暗号化された暗号キーを新RMP方式に基づいて復号する第2の暗号キー復号器と、
これら第1の暗号キー復号器から復号出力される第1の暗号キーと第2の暗号キー復号器から復号出力される第2の暗号キーとを比較して両者のビット配列を照合する比較器、
とを含むことを特徴とする。
【0033】
請求項2の発明は、請求項1記載の放送波暗号化監視装置において、
さらに、
前記比較器に入力される第1の暗号キーと第2の暗号キーを選択的に切り替えて出力する切替部と、
この切替部から出力される暗号キーに基づきPESパケットを復号するPESパケット復号器と、
このPESパケット復号器から出力されるPESパケットをデコードするMPEGデコーダ、
とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
これらにより、B-CAS方式および新RMP方式で暗号化された暗号キーの正当性をコード化され暗号化されている各番組コンテンツの映像・音声を復号デコードすることなく自動監視することができ、放送障害発生時の原因機器の切り分けを容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】放送システムにおける本発明に基づく放送波暗号化監視装置の接続例を示すブロック図である。
【図3】放送システムにおける本発明に基づく放送波暗号化監視装置の他の接続例を示すブロック図である。
【図4】暗号キーKsをB-CAS方式で暗号化するように構成された従来の放送システムのブロック図である。
【図5】従来の放送波暗号化監視装置の一例を示すブロック図である。
【図6】従来の放送システムにおける放送波暗号化監視装置の接続例を示すブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図であり、図6と共通する部分には同一の符号を付けている。図1と図6の相違点は、図1では図6のPESパケット復号器9とMPEGデコーダ10およびPESパケット復号器13とMPEGデコーダ14に代えて比較器15を設けていることである。
【0037】
パケット弁別器7は、多重化されたトランスポートストリームTSから、暗号化された暗号キーKs’Aを含む第1のECMパケットと、暗号化された暗号キーKs’Bを含む第2のECMパケットを弁別分離する。なお、パケット弁別器7は、暗号化された映像・音声を含むPESパケットも弁別分離するが、図1では図示しない。
【0038】
比較器15の一方の入力端子には第1のKsスクランブラ4で「B-CAS」方式により暗号化された暗号キーを第1のKs復号器8で「B-CAS」方式に基づいて復号した第1の暗号キーKsAが入力され、他方の入力端子には第2のKsスクランブラ11で「新RMP」方式により暗号化された暗号キーを第2のKs復号器12で「新RMP」方式に基づいて復号した第2の暗号キーKsBが入力されている。
【0039】
比較器15は、これら第1のKs復号器8から復号出力される第1の暗号キーKsAと第2のKs復号器12から復号出力される第2の暗号キーKsBのビット配列を比較照合し、その比較結果を出力する。
【0040】
これら第1のKs復号器8から復号出力される第1の暗号キーKsAと第2のKs復号器12から復号出力される第2の暗号キーKsBは、一つの映像や音声のストリームを暗号化している共通の鍵であることから、同じものであるはずである。
【0041】
したがって、これらKsAとKsBのビット配列を比較器15で比較した結果、両者が一致していれば、第1のECMパケットに含まれるKs’Aと第2のECMパケットに含まれるKs’Bは正しく暗号化されていると判断できる。
【0042】
これに対し、比較器15で比較した結果、両者が一致しなければ、「B-CAS」方式により暗号キーKsの暗号化を行う第1のKsスクランブラ4または「新RMP」方式により暗号キーKsの暗号化を行う第2のKsスクランブラ11のいずれか一方か、あるいは第1のKsスクランブラ4と第2のKsスクランブラ11の両方が故障していることがわかる。
【0043】
これらから、暗号キーKsの暗号化を行う第1のKsスクランブラ4と第2のKsスクランブラ11の動作監視を行うことができる。
【0044】
図2は放送システムにおける本発明に基づく放送波暗号化監視装置の接続例を示すブロック図であり、図1および図6と共通する部分には同一の符号を付けている。図2において、マルチプレクサ3で多重化されたトランスポートストリームTSは、変調・送信機5に入力されて変調された後、地上デジタル放送の送信信号として電力増幅され、アンテナ6を介して送信される。
【0045】
マルチプレクサ3で多重化されたトランスポートストリームTSのパケットはパケット弁別器7にも入力され、暗号化された暗号キーKs’Aを含む第1のECMパケットと、暗号化された暗号キーKs’Bを含む第2のECMパケットとに弁別分離される。なお、暗号化された映像・音声を含むPESパケットも弁別分離されるが、図示しない。
【0046】
図3は本発明の他の実施例を示すブロック図であって、図2の比較機能に加えて、「B-CAS」方式系統と「新RMP」方式系統のどちらが機能不全であるかを判別する機能を設けたものである。
【0047】
図3において、機能不全判別機能は、Ks切替部16と、PESパケット復号器9と、MPEGデコーダ10とで構成されている。
【0048】
Ks切替部16には比較器15に入力されている第1のKs復号器8から復号出力される第1の暗号キーKsAと第2のKs復号器12から復号出力される第2の暗号キーKsBが入力されていて、これら第1の暗号キーKsAと第2の暗号キーKsBのいずれかがPESパケット復号器9に暗号キーとして選択的に切り替え出力される。
【0049】
PESパケット復号器9には、パケット弁別器7で弁別分離される暗号化された映像・音声を含むPESパケットも入力されていて、PESパケットはKs切替部16から選択的に切り替え入力される第1の暗号キーKsAまたは第2の暗号キーKsBに基づいて復号される。
【0050】
PESパケット復号器9で復号されたPESパケットはMPEGデコーダ10に入力され、コード化されていた番組コンテンツの映像・音声が復元再生される。
【0051】
放送局の監視作業者は、比較器15の比較結果出力の不一致から放送障害発生を確認すると、Ks切替部16を操作してPESパケット復号器9に入力される暗号キーKsを第1の暗号キーKsAまたは第2の暗号キーKsBに切り替えるとともに、それぞれの暗号キーKsを入力した状態における各番組コンテンツの映像・音声の復元再生状態を視聴覚的に判断する。
【0052】
いずれか一方の暗号キーKsのみで各番組コンテンツの映像・音声が正しく復元再生できていれば他方の暗号キーKsの系統が機能不全になっていると判断でき、いずれの暗号キーKsでも各番組コンテンツの映像・音声が正しく復元再生できなければ両系統が機能不全になっているか暗号キーKs系統以外の他の部分の機能不全と判断できる。
【0053】
さらに、比較器15の比較結果出力は一致していて正常であるのに各番組コンテンツの映像・音声が正しく復元再生できなければ、明らかに暗号キーKs系統以外の他の部分の機能不全と判断できる。
【0054】
「新RMP」方式による暗号キーKsの暗号化、複合化が正しく行われているかどうかは、最終的に各番組コンテンツの映像・音声が正しく復元再生されているかどうかを視聴覚的に判断していたが、本発明によれば暗号化、複合化の作用についての監視を自動的に行うことが可能になる。万一、各番組コンテンツの映像・音声が途絶えた場合には、本装置の比較結果出力を参照することにより、原因部分を容易に特定できるという効果が得られる。
【0055】
具体的には、各番組コンテンツの映像・音声が途絶えたときに本装置の比較結果出力に異常がなければ、暗号キーKsを使用して映像・音声をスクランブルする映像・音声スクランブラの動作の正当性、あるいは映像・音声のストリームデータ(PESパケット)に問題があることになる。
【0056】
映像・音声が途絶えたときに本装置の比較結果出力に異常があれば、「B-CAS」方式系統または「新RMP」方式系統のいずれかまたは両方の動作に問題があったことが判明する。以上のように原因の切り分けを即時に行うことが可能になる。
【0057】
また、従来は、映像・音声を視聴覚的に監視あるいは専用の機器により監視していたため、人手や映像音声モニター装置、あるいは専用の機器に加え、映像・音声をデコードするMPEGデコーダが「B-CAS」方式と「新RMP」方式のそれぞれに必要であったが、これらの設備や人手を一系統のみに削減できる効果を有する。図3と図6を比べれば、この設備が一系統で済んでいることが明らかである。
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、「B-CAS」方式および「新RMP」方式で暗号化された暗号キーの正当性をコード化され暗号化されている各番組コンテンツの映像・音声を復号デコードすることなく自動監視することができるとともに、放送障害発生時の原因機器の切り分けを容易に行える放送波暗号化監視装置が実現できる。
【符号の説明】
【0059】
7 パケット弁別器
8 第1のKs復号器2
9 PESパケット復号器
10 MPEGデコーダ
15 比較器
16 Ks切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像・音声よりなる番組コンテンツのスクランブル処理を行う暗号キーがB-CAS方式と新RMP方式の2系統で並行して暗号化されるデジタル放送システムの放送波暗号化監視装置において、
前記暗号化された暗号キーをB-CAS方式に基づいて復号する第1の暗号キー復号器と、
前記暗号化された暗号キーを新RMP方式に基づいて復号する第2の暗号キー復号器と、
これら第1の暗号キー復号器から復号出力される第1の暗号キーと第2の暗号キー復号器から復号出力される第2の暗号キーとを比較して両者のビット配列を照合する比較器、
とを含むことを特徴とする放送波暗号化監視装置。
【請求項2】
さらに、
前記比較器に入力される第1の暗号キーと第2の暗号キーを選択的に切り替えて出力する切替部と、
この切替部から出力される暗号キーに基づきPESパケットを復号するPESパケット復号器と、
このPESパケット復号器から出力されるPESパケットをデコードするMPEGデコーダ、
とを含むことを特徴とする請求項1に記載の放送波暗号化監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−102375(P2013−102375A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245542(P2011−245542)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【出願人】(302023183)横河ディジタルコンピュータ株式会社 (5)
【Fターム(参考)】