説明

放送記録装置、及び、放送記録方法

【課題】放送記録装置の利便性を向上させることを課題とする。
【解決手段】一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームTS1からパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体M1に記録する際、前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネル(1ch)の情報を表したトランスポートパケット群GP1から字幕用トランスポートパケット(C1)とデータ放送用トランスポートパケット(D1)の少なくとも一方を削除した削除済トランスポートパケット群GP2を用いて前記パーシャルトランスポートストリームTS3を生成して前記記録媒体M1に記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録装置及び放送記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送のTransport Stream(トランスポートストリーム;以下、TSとも記載)には、複数のチャンネルの情報が含まれている。TSの情報をハードディスクやブルーレイディスク等に記録する際には、運用規定に従ってTSの情報を一つのチャンネルの情報しか含まないパーシャルTS(パーシャルトランスポートストリーム)に削減している。日本のBS(Broadcasting Satellite)デジタルの規格書には、ARIB STD-B21やARIB TR-B15がある。また、欧州デジタル放送の規格書には、EN300 468がある。さらに、北米デジタル放送の規格書には、EIA/CEA-775.2がある。
【0003】
特許文献1〜4には、上記運用規定に従ってTSからパーシャルTSを生成することが記載されている。このパーシャルTSは、映像、音声、字幕、データ放送、等の1チャンネル分の情報が含まれる。例えば、特許文献1の図3及び段落0018には、入力ストリームから出力ストリームが生成される様子が示されている。入力ストリームには、3チャンネル分のTSパケット(トランスポートパケット)が含まれている。各チャンネルのTSパケット群に含まれ得るTSパケットには、映像用TSパケット、音声用TSパケット、字幕用TSパケット、データ放送用TSパケット、等がある。各チャンネルの映像用TSパケットは、V1,V2,V3で表されている。従って、出力ストリームには、V1で表される映像用TSパケット等、1チャンネルのTSパケットが含まれる。特許文献1の段落0018には、出力ストリームにデータ放送のTSパケットが含まれることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−352721号公報
【特許文献2】特開2006−014225号公報
【特許文献3】特開2005−160040号公報
【特許文献4】特開2002−010182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パーシャルTSを記録するための記録媒体のデータ容量には、限りがある。従って、記録データ量を削減することができると、都合が良い。
【0006】
そこで、本発明は、放送記録装置の利便性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録装置において、
前記トランスポートストリームに含まれる字幕用トランスポートパケットとデータ放送用トランスポートパケットの少なくとも一方の対象トランスポートパケットを残す通常記録モードと、前記対象トランスポートパケットを削除する削減記録モードと、を含む記録モードの選択入力を受け付けるモード選択手段と、
前記通常記録モードの選択入力が受け付けられたとき、前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する通常記録手段と、
前記削減記録モードの選択入力が受け付けられたとき、前記一以上のチャンネルから選ばれる前記記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から前記対象トランスポートパケットを削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する削減記録手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録装置において、
前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から字幕用トランスポートパケットとデータ放送用トランスポートパケットの少なくとも一方を削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する削減記録手段を備えることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明は、一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録方法において、
前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から字幕用トランスポートパケットとデータ放送用トランスポートパケットの少なくとも一方を削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1、請求項4、請求項6に係る発明によれば、利便性の良い放送記録装置を提供することができる。
請求項2、請求項3に係る発明では、パーシャルトランスポートストリームの記録データ量をさらに削減することができる。
請求項5に係る発明では、放送記録装置の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録再生装置(放送記録装置)1の回路構成を例示するブロック図である。
【図2】操作入力部20の外観を例示する正面図である。
【図3】トランスポートストリームTS1の構造を模式的に例示する図である。
【図4】通常記録モードで生成されるパーシャルトランスポートストリームTS2の構成を模式的に例示する図である。
【図5】削減記録モードで生成されるパーシャルトランスポートストリームTS3の構成を模式的に例示する図である。
【図6】記録再生装置1で行われる記録モード選択処理を例示するフローチャートである。
【図7】記録再生装置1で行われる通常記録処理を例示するフローチャートである。
【図8】記録再生装置1で行われる削減記録処理を例示するフローチャートである。
【図9】変形例において削減記録モードで生成されるパーシャルトランスポートストリームTS3の構成を模式的に示す図である。
【図10】変形例において削減記録モードで生成される各種パーシャルトランスポートストリームTS3の構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)放送記録装置の概略:
図1に例示する放送記録装置(1)は、一以上のチャンネルの情報をTSパケット群(トランスポートパケット群)で表したトランスポートストリームTS1からパーシャルTS(パーシャルトランスポートストリーム)を生成して記録媒体M1に記録する。以下、図2〜8も参照して、説明する。
【0013】
放送記録装置(1)は、放送を記録する装置であればよく、図1に例示される記録再生装置1、記録装置を有するテレビジョン、等がある。テレビジョン放送には、地上デジタル放送、BS(Broadcasting Satellite)放送、CS(Communication Satellite)放送、等が含まれる。
記録再生装置には、ハードディスク記録再生装置、BD(Blue-ray Disc)記録再生装置、DVD(Digital Versatile Disk)記録再生装置、ビデオデッキ、テレビジョンが一体化された記録再生装置、これらの組合せ、等が含まれる。
【0014】
図1に例示される放送記録装置(1)は、一以上のチャンネル(1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1から字幕用TSパケット(字幕用トランスポートパケットC1)とデータ放送用TSパケット(データ放送用トランスポートパケットD1)の少なくとも一方を削除した削除済TPパケット群(削除済トランスポートパケット群)GP2を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録する削減記録手段U3を備える。
【0015】
通常のパーシャルTSは、図4に例示するパーシャルトランスポートストリームTS2のように、映像、音声、字幕、データ放送、等の1チャンネル分の情報が含まれる。本放送記録装置は、1チャンネル分の情報から字幕用TSパケット(C1)とデータ放送用TSパケット(D1)の少なくとも一方が削除される。このようにパーシャルTSの記録データ量が削減されるので、本放送記録装置は利便性が良い。
【0016】
また、本放送記録装置(1)は、モード選択手段U1、通常記録手段U2、削減記録手段U3、を備える。モード選択手段U1は、トランスポートストリームTS1に含まれる字幕用TSパケット(C1)とデータ放送用TSパケット(D1)の少なくとも一方の対象TSパケット(対象トランスポートパケット)を残す通常記録モード(91a)と、前記対象TSパケットを削除する削減記録モード(91b)と、を含む記録モードの選択入力を受け付ける。通常記録手段U2は、通常記録モード(91a)の選択入力が受け付けられたとき、一以上のチャンネル(1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1を用いてパーシャルトランスポートストリームTS2を生成して記録媒体M1に記録する。削減記録手段U3は、削減記録モード(91b)の選択入力が受け付けられたとき、前記一以上のチャンネル(1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1から前記対象TSパケットを削除した削除済TSパケット群GP2を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録する。
【0017】
削減記録モード(91b)のとき、1チャンネル分の情報から字幕用TSパケット(C1)とデータ放送用TSパケット(D1)の少なくとも一方が削除され、パーシャルTSの記録データ量が削減される。従って、本放送記録装置は、利便性が良い。
ここで、上記記録モードには、通常記録モード及び削減記録モード以外の記録モードが含まれてもよい。
【0018】
上記削減記録手段U3は、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1に互いに異なる複数のパケット識別子PIDの音声用TSパケット(音声用トランスポートパケットA11,A12)が含まれるとき、該複数のパケット識別子PIDから一のパケット識別子PIDを除いたパケット識別子PIDの音声用TSパケット(A12)をTSパケット群GP1から削除した削除済TSパケット群GP2を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。すると、1チャンネル分の情報からさらに音声用TSパケット(A12)が削除される。従って、パーシャルTSの記録データ量がさらに削減される。
【0019】
上記削減記録手段U3は、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1に互いに異なる複数のパケット識別子PIDの映像用TSパケット(映像用トランスポートパケットV11,V12)が含まれるとき、該複数のパケット識別子PIDから一のパケット識別子PIDを除いたパケット識別子PIDの映像用TSパケット(V12)をTSパケット群GP1から削除した削除済TSパケット群GP2を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。すると、1チャンネル分の情報からさらに映像用TSパケット(V12)が削除される。従って、パーシャルTSの記録データ量がさらに削減される。
【0020】
また、モード選択工程と通常記録工程と削減記録工程を備えるなど削減記録手段U3に対応した工程を備える放送記録方法は、パーシャルTSの記録データ量を削減することができるので、放送記録装置の利便性を向上させることができる。
【0021】
また、モード選択手段U1は、トランスポートストリームTS1に含まれる字幕用TSパケット(C1)及びデータ放送用TSパケット(D1)を残す通常記録モード(91a)と、字幕用TSパケット(C1)及びデータ放送用TSパケット(D1)を削除し映像用TSパケット(V11,V12)及び音声用TSパケット(A11,A12)をそれぞれ一のパケット識別子PIDのTSパケット(V11,A11)のみとする削減記録モード(91b)と、を含む記録モードの選択画面(91)の表示処理を行い、表示される記録モード(91a,91b)の中から一の記録モードの選択入力を受け付けてもよい。
通常記録手段U2は、通常記録モード(91a)の選択入力が受け付けられたとき、複数のチャンネル(1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1をトランスポートストリームTS1から選択し、該選択したTSパケット群GP1を用いてパーシャルトランスポートストリームTS2を生成して記録媒体M1に記録してもよい。
削減記録手段U3は、削減記録モード(91b)の選択入力が受け付けられたとき、複数のチャンネル(1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群GP1から字幕用TSパケット(C1)及びデータ放送用TSパケット(D1)を削除し映像用TSパケット(V11,V12)及び音声用TSパケット(A11,A12)をそれぞれ一のパケット識別子PIDのTSパケット(V11,A11)のみとした削除済TSパケット群GP2を選択し、該選択した削除済TSパケット群GP2を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。
【0022】
ここで、上記表示処理には、装置自らの表示部に表示する処理、外部機器に表示させる処理、等が含まれる。
【0023】
(2)放送記録装置の構成:
図1に例示する記録再生装置(放送記録装置)1は、マイコン(マイクロコンピュータ)11、受信部12、デスクランブル部13、トランスポートデコーダ14、復号化部15、記録再生部16、操作入力部20、不揮発性メモリ30、等が互いに接続されて情報を入出力可能とされている。
【0024】
受信部12は、チューナ等で構成され、デジタルテレビジョン放送信号を受信し、復調、誤り訂正、等を行ってTS(トランスポートストリーム)を再現する。このTSは、送信側の多重化装置(MUX;MUltipleXerの略)において映像や音声等の複数のストリームが多重されたものである。例えばチューナがシンセサイザ方式である場合、PLL(Phase Lock Loop)ループにおける可変分周回路の分周比のデータであるPLLデータがマイコン11から入力されると、アンテナから入力されるデジタルテレビジョン放送信号からPLLデータに対応する周波数帯域の中間周波信号(IF;Intermediate Frequency)を抽出する。
【0025】
デスクランブル部13は、受信部12で再現されたTSのスクランブルをCAS(Conditional Access System)カード等に記録された鍵情報を基に解除する。図3には、デスクランブル部13で生成されるトランスポートストリームTS1の構造を模式的に例示している。
なお、受信部12で再現されるTSにスクランブルが掛けられていなければ、放送記録装置にデスクランブル部は不要となる。
【0026】
TSのデータ形式には、MPEG(Moving Picture Experts Group)2方式といったMPEG方式等が用いられる。図3に示すトランスポートストリームTS1は、188バイト固定長のTSパケット(トランスポートパケット)TSP1が連続した信号列とされている。TSパケットTSP1には、ヘッダTSP2及びペイロードTSP4が含まれ、アダプテーションフィールドTSP3が含まれることがある。ヘッダTSP2は、4バイトの長さを持ち、8ビット長の同期バイト、13ビット長のPID(パケット識別子;Packet Identification)、等を有している。このPIDの値によって、TSパケットの種類を識別することができる。ペイロードTSP4は、映像、音声、データ放送用データ、等、TSパケットが伝送する情報を保持する。アダプテーションフィールドTSP3は、時刻情報等の付加的な情報を保持し、存在しない場合もある。
【0027】
トランスポートデコーダ14は、複数のストリームが多重されたトランスポートストリームTS1に対してマイコン11からの指示に従ったフィルタリングを行い、指定された番組の符号化映像データ、符号化音声データ、等を抽出してパーシャルTSを生成する。また、トランスポートデコーダ14は、抽出した番組情報に基づいてSIT(Selection Information Table)を作成しパーシャルTSに多重する。
【0028】
通常記録モードの設定において、記録再生装置1は、図4に例示するように記録用チャンネル(例えば1ch)の全てのパケットを抽出して記録用チャンネル以外のチャンネル(例えば2chと3ch)のパケットを削除する指示をマイコン11から入力して内部メモリに保持する。図4のトランスポートストリームTS1には、PAT(Program Association Table)、NIT(Network Information Table)、SDT(Service Description Table)、EIT(Event Information Table)、TOT(Time Offset Table)、各チャンネルのPMT(Program Map Table)、各チャンネルの映像(V11,V21,V31)、各チャンネルの音声(A11,A12,A21,A22,A31)、各チャンネルの字幕(C11,C12,C13,C21)、各チャンネルのデータ放送(D1,D2)、のパケットが含まれている。1chの字幕用TSパケットを総称するとき、C1を付すことにする。各チャンネルのPMTには、P1,P2,P3の符号を付している。
【0029】
ここで、PATは、TS内に一つだけ存在し、TSに含まれるPMTのPID一覧等が含まれる。
NITは、送信するネットワークに関する情報が含まれ、サービス形式の情報であるサービス記述子が含まれる。
SDTは、TSにより提供されるサービスの番組情報名等が含まれる。
EITは、番組の名称、放送日時、放送内容など番組に関連する情報が含まれ、EPG作成に用いられる。
TOTは、現在の日付、時刻、及び、サマータイムの情報が含まれる。
PMTは、各チャンネルの映像、音声、字幕、データ放送、等のパケットのPIDが格納される。
SITは、パーシャルTSで伝送されるサービスに関する情報の指示が行われる。
【0030】
通常記録モードでは、トランスポートストリームTS1からNIT、SDT、EIT、TOT、及び、記録用チャンネル以外のチャンネル(2chと3ch)のパケットが削除され、PATが書き換えられ、SITが生成される。
【0031】
削減記録モードの設定において、記録再生装置1は、図5に例示するように記録用チャンネル(例えば1ch)の中で一つのPIDを有する映像用TSパケット(例えばV11)と一つのPIDを有する音声用TSパケット(例えばA11)とを抽出して、字幕用TSパケット(例えばC11,C12,C13)、データ放送用TSパケット(例えばD1)、及び、記録用チャンネル以外のチャンネル(例えば2chと3ch)のパケットを削除する指示をマイコン11から入力して内部メモリに保持する。
削減記録モードでは、トランスポートストリームTS1からNIT、SDT、EIT、TOT、記録用チャンネルの字幕用TSパケット(C11,C12,C13)及びデータ放送用TSパケット(D1)、並びに、記録用チャンネル以外のチャンネル(2chと3ch)のパケットが削除され、PMT及びPATが書き換えられ、SITが生成される。パーシャルトランスポートストリームTS3のPMTには、P1’の符号を付している。
【0032】
復号化部15は、パーシャルトランスポートストリームTS2,TS3の符号化映像データ、符号化音声データ、等を復号化し、表示のための映像信号、音声出力のための音声信号、等を生成する。生成される映像信号は、映像出力端子等から外部の表示装置100等へ出力される。生成される音声信号は、音声出力端子等から外部の音声出力装置(表示装置100を含む)へ出力される。
【0033】
記録再生部16は、例えばハードディスクドライブ等で構成され、トランスポートデコーダ14からのパーシャルTSをハードディスク等の記録媒体M1に記録したり、記録媒体M1からパーシャルTSを読み出したりする。ここで、通常記録モードのときには、図4に例示するパーシャルトランスポートストリームTS2が記録される。削減記録モードのときには、図5に例示するパーシャルトランスポートストリームTS3が記録される。
【0034】
操作入力部20は、図2に例示するリモコン(リモートコントロール装置)等で構成され、ユーザからの操作入力を受け付ける。このリモコンは、リモコン制御部21、各種操作キー22、赤外線送受信部23、等を備えている。操作キー22には、電源キー22a、メニューキー22b、カーソルキー22c、決定キー22d、録画キー22e、再生キー22f、数字キー22g、等が含まれる。
【0035】
不揮発性メモリ30は、例えばフラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)といった書き換え可能な不揮発性半導体メモリで構成され、設定された記録モードを表すモード情報D11等が格納される。不揮発性メモリ30は、ハードディスクといった磁気ディスク等でもよい。
【0036】
マイコン11は、内部のバスに接続されたCPU(Central Processing Unit)11a、半導体メモリ(11b,11c)、時計回路11d、OSD(On-Screen Display)回路11e、I/O(入出力)回路11f、等を備えている。CPU11aは、RAM(Random Access Memory)11cをワークエリアとして利用しながらROM(Read Only Memory)11bに書き込まれた記録再生装置用の制御プログラムを実行し、記録再生装置1全体の動作を制御する。ROM11bには、記録再生装置1をモード選択手段U1等として機能させるプログラム、等が書き込まれている。時計回路11dは、現在時刻を計時し、一定時間毎に割込信号を生成してCPU11aへ出力可能である。OSD回路11eは、OSD画面の被重畳信号を生成して復号化部15へ出力する。
【0037】
ところで、デジタル放送のTSには、図4のトランスポートストリームTS1に例示されるように、複数のチャンネルの情報が含まれている。TSの情報をハードディスク等に記録する際には、運用規定に従ってTSの情報を一つのチャンネルの情報しか含まないパーシャルTSに削減している。さらに、その一つのチャンネルの中にも映像、音声、字幕、データ放送といった複数のストリームが含まれる。しかし、ユーザが実際に番組を視聴する時は主となる映像と音声さえあれば十分であることが多い。
【0038】
そこで、一実施形態として、本放送記録装置は、記録する映像と音声を一つだけという最低限の情報のみを持つパーシャルTSにTSから変換してハードディスク等に記録し、TS録画の際のデータ量を削減させている。また、TSから選ばれる一つのチャンネルに含まれる映像、音声、字幕、データ放送のデータを記録する通常記録モードよりもさらに記録するデータ量を削減するために、本放送記録装置に映像と音声のそれぞれ一つのみを記録する削減記録モードを設けている。余分な映像、音声、字幕、データ放送を記録しない削減記録モードを設けることで、録画するデータ量の削減を図ることができる。
【0039】
すなわち、本放送記録装置は、一以上のチャンネル(例えば1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報を表したTSパケット群(GP1)から字幕用TSパケット(C1)とデータ放送用TSパケット(D1)の少なくとも一方を削除した削除済TSパケット群(GP2)を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録する。
【0040】
また、一実施形態として、本放送記録方法は、以下のようにしてパーシャルTSを記録する。
まず、TSを録画する際、PMTに含まれるPIDで表される映像と音声のストリームのうち、現在の放送記録装置の設定で優先されるストリームを選択する。そのストリームのPIDのみをパーシャルTS化のためのフィルタ(トランスポートデコーダ14)に反映させることで、記録するストリームを一つの映像と一つの音声のみにする。また、同時に記録させるセクションデータについては、PATは通常のパーシャル化処理(当該チャンネルの情報のみを残す)とし、PMTは記録対象となるストリームの情報以外を削除して記録を行う。その他の情報(SIT等)についても、記録されないストリームに関連した情報は省く形でデータを記録する。
【0041】
すなわち、本放送記録方法は、一以上のチャンネル(例えば1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報を表したTSパケット群(GP1)から字幕用TSパケット(C1)とデータ放送用TSパケット(D1)の少なくとも一方を削除した削除済TSパケット群(GP2)を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録する。
【0042】
(3)放送記録装置の動作、作用、及び、効果:
次に、放送記録装置(1)の動作、作用、及び、効果を説明する。
図6は、放送記録装置(1)で行われる記録モード選択処理をフローチャートにより例示している。この処理は、マイコン11が主体となって行い、例えばメニューキー22bの押し操作により表示されるメニュー画面に含まれる所定の記録モード選択項目をカーソルキー22cの操作により選択して決定キー22dを押す操作を受け付けたときに開始し、マルチタスクにより他の処理と並列して行われる。ここで、ステップS102〜S104はモード選択手段U1に対応し、ステップS108は通常記録手段U2に対応し、ステップS110は削減記録手段U3に対応している。以下、「ステップ」の記載を省略する。
【0043】
記録モード選択処理が開始されると、放送記録装置(1)は、図6に示すような記録モード選択画面91の表示処理を行う(S102)。映像表示機能の無い記録再生装置等の放送記録装置は、例えば、OSD回路11eから記録モード選択画面91を表示させるOSD信号を外部の表示装置100へ送出して該表示装置100に記録モード選択画面91を表示させる処理を行う。記録装置を内蔵する表示装置等の放送記録装置は、例えば、OSD回路11eから記録モード選択画面91を表示させるOSD信号を自らの表示部へ送出して該表示部に記録モード選択画面91を表示させる処理を行ってもよい。記録モード選択画面91には、通常記録モード91aや削減記録モード91b等の記録モードの項目が設けられ、いずれかの記録モードにカーソル91cが合わせられている。すなわち、記録モード選択画面91は、通常記録モード91aと削減記録モード91bとを含む記録モードの選択画面である。通常記録モード91aは、トランスポートストリームTS1に含まれる字幕用TSパケット(トランスポートパケット)及びデータ放送用TSパケットを残す記録モードである。削減記録モード91bは、字幕用TSパケット及びデータ放送用TSパケットを削除し映像用TSパケット及び音声用TSパケットをそれぞれ一のパケット識別子PIDのTSパケットのみとする記録モードである。カーソル91cは、カーソルキー22c中の下カーソルキーの押し操作により順に下の記録モードに合わせることができ、カーソルキー22c中の上カーソルキーの押し操作により順に上の記録モードに合わせることができる。
【0044】
S104では、記録モード選択画面91に表示される記録モードの中から一の記録モードの選択入力を受け付ける。この処理は、例えば、記録モード選択画面91中の項目をカーソルキー22cの操作により選択して決定キー22dを押す操作を受け付ける処理とすることができる。S106では、受け付けた記録モードに応じて処理を分岐させる。
【0045】
通常記録モード91aの選択入力が受け付けられたとき、マイコン11は、通常記録モードの設定処理を行い(S108)、記録モード選択処理を終了させる。例えば、マイコン11は、複数のチャンネル(例えば1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報を表したTSパケット群GP1をトランスポートストリームTS1からフィルタリング(選択)するための設定情報d1をトランスポートデコーダ14へ送出する。すると、トランスポートデコーダ14は、入力される設定情報d1をメモリに保持し、一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報を表したTSパケット群GP1をトランスポートストリームTS1からフィルタリングし、選択したTSパケット群GP1を用いてパーシャルトランスポートストリームTS2を生成する。
【0046】
図7は、放送記録装置(1)で行われる通常記録処理をフローチャートにより例示している。ここで、上記設定情報d1を保持したトランスポートデコーダ14がS202〜S206の処理を主体となって行い、記録再生部16がS208の処理を主体となって行う。本通常記録処理は、通常記録手段U2に対応し、トランスポートストリームTS1が入力されると行われる。
通常記録処理が開始されると、トランスポートストリームTS1から一の記録用チャンネル(例えば1ch)及びPATのTSパケット群GP1を選択する(S202)。図4の例では、PIDが”0x00”(PAT)、及び、”0x101”(PMT P1)〜”0x108”(データ放送用TSパケットD1)となっているTSパケットを選択することになる。従って、図7に示すように、記録用チャンネルでないチャンネル(例えば2chと3ch)のTSパケット(V21等)がトランスポートストリームTS1から除かれる。
【0047】
S204では、元のPATをパーシャルトランスポートストリームTS2に適したPATに書き換える。この処理は、例えば、元のPATに1ch〜3chを表すPMTのPID一覧が含まれているとき、記録しない2ch及び3chを表すPMTのPIDを削除して記録する1chを表すPMTのPIDを残すような処理とすることができる。
なお、必要に応じてPMTを書き換えてもよい。
【0048】
S206では、記録する番組の番組情報を抽出し、抽出した番組情報に基づいてSITを作成しパーシャルトランスポートストリームTS2に多重する。
S208では、生成したパーシャルトランスポートストリームTS2を記録媒体M1に記録する。
【0049】
一方、削減記録モード91bの選択入力が受け付けられたとき、マイコン11は、削減記録モードの設定処理を行い(S110)、記録モード選択処理を終了させる。例えば、マイコン11は、複数のチャンネル(例えば1ch〜3ch)から選ばれる一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報を表したTSパケット群GP1から字幕用TSパケット(例えばC1)及びデータ放送用TSパケット(例えばD1)を削除し映像用TSパケット(例えばV11,V12)及び音声用TSパケット(例えばA11,A12)をそれぞれ一のパケット識別子PIDのTSパケットのみとした削除済TSパケット群GP2をトランスポートストリームTS1からフィルタリング(選択)するための設定情報d2をトランスポートデコーダ14へ送出する。すると、トランスポートデコーダ14は、入力される設定情報d2をメモリに保持し、一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報から選ばれる削除済TSパケット群GP2をトランスポートストリームTS1からフィルタリングし、選択した削除済TSパケット群GP2を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成する。
【0050】
図8は、放送記録装置(1)で行われる削減記録処理をフローチャートにより例示している。ここで、上記設定情報d2を保持したトランスポートデコーダ14がS302〜S308の処理を主体となって行い、記録再生部16がS310の処理を主体となって行う。本削減記録処理は、削減記録手段U3に対応し、トランスポートストリームTS1が入力されると行われる。
削減記録処理が開始されると、トランスポートストリームTS1から一の記録用チャンネル(例えば1ch)の情報から選ばれる一の映像用TSパケット及び一の音声用TSパケット(対象TSパケット)並びにPATの削除済TSパケット群GP2を選択する(S302)。図5の例では、PIDが”0x00”(PAT)、”0x101”(PMT P1)、”0x102”(映像用TSパケット)、及び、”0x103”(音声用TSパケット)となっているTSパケットを選択することになる。従って、図8に示すように、記録用チャンネルでないチャンネル(例えば2chと3ch)のTSパケット(V21等)のみならず、記録用チャンネル(例えば1ch)の音声用TSパケットA12、字幕用TSパケットC11,C12,C13、及び、データ放送用TSパケットD1もトランスポートストリームTS1から除かれる。
【0051】
S304では、元のPMT(P1)をパーシャルトランスポートストリームTS3に適したPMT(P1’)に書き換える。この処理は、例えば、元のPMTに記録用チャンネル1chの各ストリーム(V11,A11,A12,C11,C12,C13,D1)のPID一覧が含まれているとき、記録しないストリーム(A12,C11,C12,C13,D1)のPIDを削除して記録するストリーム(V11,A11)を表すPIDを残すような処理とすることができる。
S306では、元のPATをパーシャルトランスポートストリームTS3に適したPATに書き換える。この処理は、例えば、元のPATに1ch〜3chを表すPMTのPID一覧が含まれているとき、記録しない2ch及び3chを表すPMTのPIDを削除して記録する1chを表すPMTのPIDを残すような処理とすることができる。
【0052】
S308では、記録する番組の番組情報を抽出し、抽出した番組情報に基づいてSITを作成しパーシャルトランスポートストリームTS3に多重する。
S310では、生成したパーシャルトランスポートストリームTS3を記録媒体M1に記録する。
【0053】
通常記録モードのとき、記録媒体M1に記録されるパーシャルトランスポートストリームTS2は、図4に例示されるように、映像、音声、字幕、データ放送、等の1チャンネル分の情報が含まれる。一方、削減記録モードのとき、記録媒体M1に記録されるパーシャルトランスポートストリームTS3は、1チャンネル分の情報からさらに字幕用TSパケットC1、データ放送用TSパケットD1、及び、音声用TSパケットA12が削除される。パーシャルTSを記録するための記録媒体M1のデータ容量には限りがあるので、パーシャルTSの記録データ量が削減されることは利便性の向上に繋がる。
【0054】
(4)変形例:
TSに含まれる一の記録用チャンネルの情報には、複数のPIDの映像用TSパケットが含まれる場合がある。この場合、図9に例示するように、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群から映像用TSパケット(V11,V12)を一のパケット識別子PIDのTSパケット(V11)のみとした削除済TSパケット群を選択し、該選択した削除済TSパケット群を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。
【0055】
図10(a)〜(c)は、図4で示したトランスポートストリームTS1から生成されるパーシャルトランスポートストリームTS3の構成を例示している。図10(a)に例示するように、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群から字幕用TSパケット及びデータ放送用TSパケットを削除する一方で複数種類の音声用TSパケットA11,A12を残した削除済TSパケット群を選択し、該選択した削除済TSパケット群を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。
図10(b)に例示するように、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群から字幕用TSパケットを削除する一方でデータ放送用TSパケットD1を残した削除済TSパケット群を選択し、該選択した削除済TSパケット群を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。
【0056】
図10(c)に例示するように、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群からデータ放送用TSパケットを削除する一方で字幕用TSパケットC11,C12,C13を残した削除済TSパケット群を選択し、該選択した削除済TSパケット群を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。前記字幕用TSパケットC11,C12,C13は、一部が削除されてもよい。
図10(d)は、図9で示したトランスポートストリームTS1から生成されるパーシャルトランスポートストリームTS3の構成を例示している。図10(d)に例示するように、記録用チャンネル(1ch)の情報を表したTSパケット群から字幕用TSパケット及びデータ放送用TSパケットを削除する一方で複数種類の映像用TSパケットV11,V12を残した削除済TSパケット群を選択し、該選択した削除済TSパケット群を用いてパーシャルトランスポートストリームTS3を生成して記録媒体M1に記録してもよい。
【0057】
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、利便性の良い放送記録装置、放送記録装置の利便性を向上させる放送記録方法、等を提供することができる。
【0058】
なお、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる装置、方法、等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
【0059】
また、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
【符号の説明】
【0060】
1…記録再生装置(放送記録装置)、
11…マイコン(マイクロコンピュータ)、
20…操作入力部、
30…不揮発性メモリ、
91…記録モード選択画面、
91a…通常記録モード、91b…削減記録モード、91c…カーソル、
100…表示装置、
d1,d2…設定情報、
GP1…TSパケット群(トランスポートパケット群)、
GP2…削除済TSパケット群(削除済トランスポートパケット群)、
M1…記録媒体、
TS1…トランスポートストリーム、
TS2,TS3…パーシャルトランスポートストリーム、
TSP1…TSパケット(トランスポートパケット)、
TSP2…ヘッダ、TSP3…アダプテーションフィールド、TSP4…ペイロード、
U1…モード選択手段、U2…通常記録手段、U3…削減記録手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録装置において、
前記トランスポートストリームに含まれる字幕用トランスポートパケットとデータ放送用トランスポートパケットの少なくとも一方の対象トランスポートパケットを残す通常記録モードと、前記対象トランスポートパケットを削除する削減記録モードと、を含む記録モードの選択入力を受け付けるモード選択手段と、
前記通常記録モードの選択入力が受け付けられたとき、前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する通常記録手段と、
前記削減記録モードの選択入力が受け付けられたとき、前記一以上のチャンネルから選ばれる前記記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から前記対象トランスポートパケットを削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する削減記録手段とを備えることを特徴とする放送記録装置。
【請求項2】
前記削減記録手段は、前記記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群に互いに異なる複数のパケット識別子の音声用トランスポートパケットが含まれるとき、該複数のパケット識別子から一のパケット識別子を除いたパケット識別子の音声用トランスポートパケットを前記トランスポートパケット群から削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の放送記録装置。
【請求項3】
前記削減記録手段は、前記記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群に互いに異なる複数のパケット識別子の映像用トランスポートパケットが含まれるとき、該複数のパケット識別子から一のパケット識別子を除いたパケット識別子の映像用トランスポートパケットを前記トランスポートパケット群から削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放送記録装置。
【請求項4】
一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録装置において、
前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から字幕用トランスポートパケットとデータ放送用トランスポートパケットの少なくとも一方を削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する削減記録手段を備えることを特徴とする放送記録装置。
【請求項5】
一以上のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録方法において、
前記一以上のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から字幕用トランスポートパケットとデータ放送用トランスポートパケットの少なくとも一方を削除した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録することを特徴とする放送記録方法。
【請求項6】
複数のチャンネルの情報をトランスポートパケット群で表したトランスポートストリームからパーシャルトランスポートストリームを生成して記録媒体に記録する放送記録装置において、
前記トランスポートストリームに含まれる字幕用トランスポートパケット及びデータ放送用トランスポートパケットを残す通常記録モードと、前記字幕用トランスポートパケット及び前記データ放送用トランスポートパケットを削除し映像用トランスポートパケット及び音声用トランスポートパケットをそれぞれ一のパケット識別子のトランスポートパケットのみとする削減記録モードと、を含む記録モードの選択画面の表示処理を行い、表示される記録モードの中から一の記録モードの選択入力を受け付けるモード選択手段と、
前記通常記録モードの選択入力が受け付けられたとき、前記複数のチャンネルから選ばれる一の記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群を前記トランスポートストリームから選択し、該選択したトランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する通常記録手段と、
前記削減記録モードの選択入力が受け付けられたとき、前記複数のチャンネルから選ばれる前記記録用チャンネルの情報を表したトランスポートパケット群から前記字幕用トランスポートパケット及び前記データ放送用トランスポートパケットを削除し前記映像用トランスポートパケット及び前記音声用トランスポートパケットをそれぞれ一のパケット識別子のトランスポートパケットのみとした削除済トランスポートパケット群を選択し、該選択した削除済トランスポートパケット群を用いて前記パーシャルトランスポートストリームを生成して前記記録媒体に記録する削減記録手段とを備えることを特徴とする放送記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−147223(P2012−147223A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3658(P2011−3658)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】