説明

放電制御装置、放電制御方法、放電制御システム、制御プログラムおよび記録媒体

【課題】放電させてはいけない車両の蓄電池を誤って放電させてしまうことを防止する。
【解決手段】住宅電力管理装置2は、電力変換装置11と通電可能に接続された蓄電池42を搭載した電気自動車20が有する識別情報を取得し、取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う認証部31を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された蓄電池からの放電を制御する放電制御装置、放電制御システム、放電制御方法、制御プログラムおよび当該制御プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に対する意識の高まりを受けて、バッテリ(蓄電装置)の電力で駆動する電気自動車、プラグインハイブリッド自動車(PHV)などの二酸化炭素の排出量が少ない自動車が普及し始めている。
【0003】
この種の電動車両においては、バッテリの容量が低下した場合、バッテリに充電を行う必要がある。家庭用電源でバッテリに充電を行う場合、車両の充電用コネクタと家庭用コンセントとを充電ケーブルで繋げれば、家庭用コンセントから供給される電力で制限無く電動車両のバッテリに充電ができてしまう。そのため、電力の盗難が発生することが予想される。
【0004】
このような問題を解決するために、特許文献1の発明では、充電実施時において車両の充電制御装置と住宅内のIDボックスとを電力線でつなぎ、この電力線を使って認証を行っている。
【0005】
また、特許文献2の発明では、認証されない場合でも、非常時に相当すると認められれば、充電が許可される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−61432号公報(2008年3月13日公開)
【特許文献2】特開2009−254123号公報(2009年10月29日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、車両の蓄電池から住宅等へ放電する場合に認証を行う必要性については、社会的にほとんど認識されておらず、特許文献1および2にも放電時の認証については開示されていない。しかし、本発明の発明者は、放電させてはいけない車両に誤って放電させてしまう可能性があることを見出した。特に、充電用のコネクタと放電用のコネクタとが共通の場合にこのようなミスが生じやすい。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、放電させてはいけない車両の蓄電池を誤って放電させてしまうことを防止できる放電制御装置、放電制御方法および放電制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る放電制御装置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載された蓄電池を放電させる放電装置を制御する放電制御装置であって、
上記放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両が有する識別情報を取得する取得手段と、
上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う決定手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
本発明に係る放電制御方法は、車両に搭載された蓄電池を放電させる放電装置を制御する放電制御方法であって、
上記放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両が有する識別情報を取得する取得工程と、
上記取得工程において取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う認証工程とを含むことを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両の識別情報が取得手段によって取得される。決定手段は、この識別情報と予め登録された識別情報とを比較した結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う。
【0012】
それゆえ、識別情報が登録されていない車両の蓄電池の放電を許可しないか、または識別情報が登録されている車両の蓄電池の放電を許可しない決定を行うことができる。それゆえ、放電させてはいけない車両の蓄電池を誤って放電させてしまうことを防止できる。
【0013】
また、上記決定手段は、上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とが一致しなかった場合に上記蓄電池からの放電を許可しない決定を行うことが好ましい。
【0014】
上記の構成によれば、放電してもよい車両を登録しておくことで、登録されていない車両に対して誤って放電が行われることを防止できる。
【0015】
また、放電を許可する条件を示す許可条件情報が、上記識別情報と対応付けて予め登録されており、
上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とが一致した場合に、上記決定手段は、上記許可条件情報が示す条件が満たされているかどうかをさらに判定し、満たされていない場合に上記放電を許可しない決定を行うことが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、車両の識別情報と放電を許可する条件とが予め対応付けられており、車両の識別情報と予め登録された識別情報とが一致した場合に、上記条件が満たされているかどうかが判定される。満たされていない場合には、蓄電池からの放電は許可されない。
【0017】
それゆえ、識別情報による認証に加え、許可条件情報に基づいて放電の許可を与えるかどうかを決定でき、より細かな設定が可能となる。
【0018】
なお、許可条件情報は、放電制御装置が備える記憶部に格納されていてもよいし、車両が備える記憶部に格納されていてもよい。
【0019】
また、上記許可条件情報は、上記車両が備える記憶部に格納されていることが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、車両のユーザによって許可条件情報を記録および変更することが可能となり、車両のユーザの意思で放電を許可および不許可することができる。
【0021】
また、上記許可条件情報に、放電を許可しないことを示す不許可情報が含まれている場合に、上記決定手段は、上記放電を許可しない決定を行うことが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、車両のユーザの意思で放電を許可しないことができ、車両の蓄電池の電力が盗難されることを防止できる。
【0023】
また、上記許可条件情報は、放電を許可する時間帯を示す情報を含むものであることが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、時間帯によって放電の許可および不許可を自動的に切り替えることができ、特定の時間帯でのみ放電を許可する設定が可能となる。例えば、電気料金の安い夜間に充電した蓄電池の電力を、昼間にのみ放電するよう設定でき、電気料金の節約に寄与することができる。
【0025】
また、上記許可条件情報は、放電を許可する上記蓄電池の残量の下限値を示す情報を含むものであることが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、蓄電池の残量が所定の下限値を下回っていた場合には放電は許可されない。それゆえ、残量の乏しい蓄電池が放電されることを防止できる。
【0027】
また、自装置が停電状態におかれている場合には、上記決定手段は、上記比較結果によらず上記放電を許可することが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、停電状態では、識別情報による認証結果によらず、全ての車両について放電が許可される。それゆえ、停電状態において全ての車両の蓄電池を利用できる。
【0029】
また、上記放電制御装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム、および当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0030】
また、上記放電制御装置と上記放電制御装置の制御下で動作する上記放電装置とを含む放電制御システムも本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0031】
以上のように、本発明に係る放電制御装置は、車両に搭載された蓄電池を放電させる放電装置を制御する放電制御装置であって、上記放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両が有する識別情報を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う決定手段とを備える構成である。
【0032】
本発明に係る放電制御方法は、車両に搭載された蓄電池を放電させる放電装置を制御する放電制御方法であって、上記放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両が有する識別情報を取得する取得工程と、上記取得工程において取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う認証工程とを含む構成である。
【0033】
それゆえ、放電させてはいけない車両の蓄電池を誤って放電させてしまうことを防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態に係る、住宅電力管理システムおよび電気自動車を含む充放電システムの構成を示すブロック図である。
【図2】管理テーブルの一例を示す図である。
【図3】住宅電力管理システムにおける処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】住宅電力管理システムにおける処理の流れの変更例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施の一形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0036】
図1は、本実施形態の住宅電力管理システム(放電制御システム)1および電気自動車20を含む充放電システム100の構成を示すブロック図である。充放電システム100は、住宅電力管理システム1から電気自動車(車両)20への充電、および電気自動車20から住宅電力管理システム1への放電を管理するものである。
【0037】
特に、充放電システム100は、電気自動車20から住宅電力管理システム1への放電を許可するかどうかを電気自動車20のID(識別情報)を用いて判定するものである。なお、住宅電力管理システム1から電気自動車20への充電の管理については、本発明の特徴点とは直接関係がないため、最小限度の説明にとどめる。
【0038】
電気自動車20と住宅電力管理システム1とは、電気自動車20のコネクタ43と住宅電力管理システム1のコネクタ14とをケーブル16で接続することにより、電力の授受および通信が可能となるように接続される。ケーブル16の内部には通信および電力線が通っている。充電用のコネクタと放電用のコネクタとは共通である。
【0039】
(住宅電力管理システム1の構成)
図1に示すように、住宅電力管理システム1は、住宅電力管理装置(放電制御装置)2、電力変換装置(放電装置)11、双方向AC−DCコンバータ12、住宅内機器13およびコネクタ14を備えている。
【0040】
(電力変換装置11)
電力変換装置11は、ケーブル16の内部を通る電力線により電気自動車20の蓄電池42と電気的に(通電可能に)接続されており、電気の流れる方向を変えることにより、住宅電力管理システム1から蓄電池42への充電(充電モードと称する)と、蓄電池42から住宅電力管理システム1への放電(放電モードと称する)とを切り替える装置である。
【0041】
この電力変換装置11は、充電モードの場合、双方向AC−DCコンバータ12からの直流電流を電気自動車20の蓄電池42へ流し、放電モードの場合、蓄電池42から直流電流を取り出し、双方向AC−DCコンバータ12を介して住宅内機器13に供給する。充放電時の電力(W)の設定も電力変換装置11によって行われる。
【0042】
このような充電モードと放電モードとの切り替え、および充放電の電力の設定は、充放電制御部32の制御下で行われる。
【0043】
電力変換装置11は、例えば、DC−DC双方向コンバータである。または、単方向コンバータを2台並列に、かつ回路上で互いに異なる向きに配置し、いずれか一方を作動させることにより充電モードと放電モードとを切り替えてもよい。
【0044】
電力変換装置11がDC−DC双方向コンバータの場合、蓄電池42に充電する場合には、電力変換装置11は出力電圧の目標値を蓄電池42の電位よりもわずかに高くし、充電電力に応じて目標電流値を設定する。放電させる場合には、双方向AC−DCコンバータ12の動作電圧より高くなるように出力電圧を設定し、放電電力に応じて上限電流値を設定する。
【0045】
(双方向AC−DCコンバータ12)
双方向AC−DCコンバータ12は、充電モードでは、交流系統15からの交流電流を、蓄電池42に適した電圧の直流電流に変換するとともに、放電モードでは、蓄電池42から取り出された直流電流を住宅内機器13に適した交流電流に変換する。なお、住宅内機器13として、交流電流を利用する家庭用電化製品を想定しているが、住宅内機器13が直流電流を利用するものであれば、双方向AC−DCコンバータ12において直流から交流へ変換する必要はない。
【0046】
(コネクタ14)
コネクタ14は、充放電システム100を備える住宅の屋外側の壁面に設けられており、ケーブル16のプラグを挿入することができる。コネクタ14とケーブル16のプラグとを接続することによって、ケーブル16の他方の末端に接続された電気自動車20との通信および電力の授受が可能になる。
【0047】
(住宅電力管理装置2の構成)
住宅電力管理装置2は、電気自動車20に搭載された蓄電池42に対して充電を行うとともに蓄電池42を放電させる電力変換装置11を制御するものであり、主制御部3、通信部4、タイマー5、記憶部6、表示部7および入力部8を備えている。
【0048】
(通信部4)
通信部4は、電気自動車20の通信部25と通信を行う通信装置である。これらの通信部により、電気自動車20が住宅電力管理システム1と接続されたかどうかを確認するための信号の送受信および電気自動車20のIDの取得などが行われる。図1では、ケーブル16の内部を通る通信線により通信部4と通信部25とを有線接続しているが、両者を無線接続してもよい。また、ケーブル16の内部を通る電力線を通信線として利用してもよい。また、通信の方式も特に限定されない。
【0049】
(記憶部6)
記憶部6は、主制御部3が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものでもある。特に、記憶部6は、電気自動車20のIDと、当該IDに対応する放電許可条件情報および放電設定情報とを記録した管理テーブル61を格納する記憶装置である。この記憶部6は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。
【0050】
(表示部7)
表示部7は、住宅電力管理システム1における充放電の設定条件や、充放電の状況などをユーザに対して示すものであり、例えば、液晶ディスプレイである。
【0051】
(入力部8)
入力部8は、充電モードと放電モードとの切り替え指示など、各種の指示や設定情報をユーザが入力するためのものであり、例えば、キーボード、マウス、操作ボタンである。また、表示部7および入力部8の機能を有するタッチパネルを設けてもよい。
【0052】
(主制御部3の構成)
主制御部3は、認証部(取得手段、決定手段)31および充放電制御部(放電制御部)32を備えている。
【0053】
(認証部31)
認証部31は、コネクタ14に接続された電気自動車20からそのIDを取得し、取得したIDと、管理テーブル61に予め登録されたIDとを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う。より具体的には、認証部31は、取得したIDと予め登録されたIDのうちのひとつとが一致した場合に蓄電池42からの放電を許可し、取得したIDが予め登録されたIDのいずれとも一致しなかった場合に、当該放電を許可しない決定を行う。
【0054】
一致するIDがあった場合には、認証部31は、取得したIDに対応付けられた放電許可条件情報が示す放電許可条件が、その時点で満たされているかどうかをさらに判定する。放電許可条件が満たされている場合には、認証部31は、放電許可された電気自動車20に対して放電を指示する旨を示す放電命令を充放電制御部32へ出力する。この放電命令には、放電許可された電気自動車20のIDが含まれている。一方、放電許可条件が満たされていない場合には、認証部31は、上記放電を許可しない決定を行う。
【0055】
この認証部31は、電力変換装置11と通電可能に接続された蓄電池42を搭載した電気自動車20からIDを取得するため、IDを取得する取得手段として機能する。
【0056】
なお、住宅電力管理システム1が停電状態におかれている場合には、認証部31は、IDの比較結果によらず放電を許可する。
【0057】
(充放電制御部32)
充放電制御部32は、電力変換装置11を制御することにより、充電モードと放電モードとを切り替えるとともに、電気自動車20のIDと対応付けられた放電設定情報(または充電設定情報)が示す放電設定(または充電設定)に応じた放電(または充電)が行われるように電力変換装置11を制御する。
【0058】
本実施形態では、充電モードと放電モードとの切り替えは、入力部8を介して入力されるユーザからの指示に従って行うものとする。なお、この切り替えを時間帯または蓄電池42の残量等に応じて自動で行ってもよい。例えば、電気料金の安い夜間は、充電モードに設定し、昼間は放電モードに設定してもよい。このような設定により、電気自動車20の蓄電池42を、夜間電力を蓄える家庭用蓄電池として利用でき、電気料金を低減できる。
【0059】
充放電制御部32は、認証部31から放電命令を受信すると、その放電命令が示すIDに対応する放電設定情報を、管理テーブル61を参照することにより取得し、その放電設定情報が示す制限の範囲内で放電を行わせる。放電許可条件が示す制限が放電の時間または時刻に関するものである場合、充放電制御部32は、タイマー5を参照することにより時間の計測または時刻情報の取得を行う。
【0060】
(電気自動車20の構成)
電気自動車20は、自動車電力管理装置21、モータ41、蓄電池42およびコネクタ43を備えている。なお、電気自動車20は、電気自動車として必要なその他の部材(例えば、トランスミッション、タイヤなど)を備えているが、それらは本発明の特徴点とは直接関係がないため図示していない。
【0061】
電気自動車20は、蓄電池42に蓄えられた電力を利用してモータ41を駆動することにより推進力を得る。蓄電池42は、ニッケル水素電池でも、ニッケルカドミウム電池でもよく、特に限定されない。また、電気自動車20は、4輪車であってもよいし、2輪車(自動二輪車)であってもよい。
【0062】
(自動車電力管理装置21の構成)
自動車電力管理装置21は、制御部22、蓄電池管理部23、記憶部24および通信部25を備えている。
【0063】
(制御部22)
制御部22は、自動車電力管理装置21の各部を制御し、電気自動車20の充放電の制御を行う。特に、制御部22は、住宅電力管理装置2からの要求に応じて、記憶部24に格納された自車のIDを住宅電力管理装置2に送信する。
【0064】
(蓄電池管理部23)
蓄電池管理部23は、蓄電池42の残量を測定し、その測定値を制御部22に出力する。蓄電池42の残量は、蓄電池42の電圧から算出してもよいし、蓄電池42に蓄電される電流および蓄電池42から放電される電流をモニターし、蓄電池42に蓄電された電流の積算値から算出してもよく、特に限定されない。
【0065】
(記憶部24)
記憶部24は、制御部22が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものでもある。特に、記憶部24は、電気自動車20のIDを格納する。この記憶部24は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。
【0066】
なお、記憶部24に格納されるIDは、電気自動車20に固有のIDであってもよく、認証部31から付与されるIDであってもよい。例えば、認証部31は、同一の放電許可条件が適用される複数の電気自動車20に共通のIDを付与してもよい。このようなIDの付与を、ケーブル16とは別のケーブルまたは無線通信で行ってもよい。また、IDは、数字であってもよいし、文字列であってもよい。
【0067】
(通信部25)
通信部25は、住宅電力管理システム1の通信部4と通信を行う通信装置であり、通信部4と通信可能なものであればよい。
【0068】
(管理テーブル61の詳細)
図2は、管理テーブル61の一例を示す図である。図2に示すように、管理テーブル61では、電気自動車20のIDごとに放電条件が示されている。この放電条件には、放電を許可するための条件(放電許可条件)と、放電を許可した場合に放電を行わせるときの設定(放電設定)とが含まれている。すなわち、放電を許可する条件を示す放電許可条件情報および放電を行わせるときの設定を示す放電設定情報が、電気自動車20のIDと対応付けて管理テーブル61に予め登録されている。
【0069】
放電許可条件として、例えば、放電を許可する時間帯を指定すること、放電を許可する状況(例えば、住宅電力管理システム1が停電状態にある状況)を指定すること、蓄電池42の残量を指定することなどが挙げられる。すなわち、放電許可条件情報は、放電を許可する時間帯を示す情報、放電を許可する状況を示す情報および/または放電を許可する蓄電池42の残量の下限値を示す情報を含んでいてもよい。
【0070】
放電許可条件を複数設定し、設定された全ての条件を満たす場合に放電を許可してもよいし、設定された条件のいずれか1つを満たす場合に放電を許可してもよい。
【0071】
また、放電設定として、放電電力(W)を設定すること、放電時間(放電開始から終了までの時間)を設定すること、放電電力量(Wh)を設定することなどが挙げられる。
【0072】
図2に示す管理テーブル61では、IDが2563254の電気自動車20に対しては、放電許可条件として、時間帯についての制限はないが、蓄電池42の残量が50%になった時点で放電を停止するという制限が設けられている。
【0073】
IDが2349229の電気自動車20に対しては、放電が許可される時間帯が7時から23時までに限定されているとともに、蓄電池42の残量が10%になった時点で放電を停止するという制限が設けられている。この設定は、電気自動車20の蓄電池42を、夜間電力を蓄え、昼間に使用する家庭用蓄電池として利用する場合を想定した設定である。
【0074】
IDが1119383の電気自動車20に対しては、時間帯についての制限はないが、放電電力が1KWに設定されており、蓄電池42の残量が60%になった時点で放電を停止するという制限が設けられている。また、放電電力は、1kW以下という制限があり、電力変換装置11には、この制限に応じた放電電流値が設定される。
【0075】
また、IDが管理テーブル61に登録されていない電気自動車20に対しては、放電を許可しない設定になっている。
【0076】
また、停電時には、全ての電気自動車20に対して、500Wの放電電力で、蓄電池42の残量が0%になるまで放電を許可する設定になっている。なお、停電時にも住宅電力管理システム1が作動するように、非常用電源(不図示)が設けられている。
【0077】
図2に示す放電許可条件および放電設定はあくまで一例であり、当業者によって適宜設定されればよい。
【0078】
(管理テーブル61への登録方法)
管理テーブル61に所望の電気自動車20のIDを登録する場合には、ユーザが入力部8を介して当該IDを入力してもよいし、電気自動車20が住宅電力管理システム1に通信可能に接続された状態で、その電気自動車20から取得してもよい。
【0079】
また、放電許可条件および放電設定は、入力部8を介してユーザが任意に設定および変更することができる。また、IDが登録されていなければ、放電は許可されないが、放電を許可しない電気自動車20を明示的に指定する放電不許可情報を管理テーブル61に記録してもよい。
【0080】
(住宅電力管理システム1における処理の流れ)
次に、放電モードの場合の、住宅電力管理システム1における処理の流れの一例について説明する。図3は、住宅電力管理システム1における処理の流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、住宅電力管理システム1が停電状態におかれていない場合について説明する。また、ユーザの指示により既に放電モードになっているものとする。
【0081】
まず、電気自動車20と住宅電力管理システム1とがケーブル16を介して接続されると、通信部25と通信部4との間で接続の確認を行うための信号(確認信号および応答信号)が送受信される(S1)。
【0082】
通信部25と通信部4とがケーブル16を通る通信線によって有線接続される場合には、通信部25と通信部4とが通信可能になったことを確認することにより、電気自動車20と住宅電力管理システム1とが接続されたことを確認できる。確認信号の送信は、ユーザの指示に従い、住宅電力管理システム1から電気自動車20へ送信されてもよいし、ケーブル16がコネクタ14およびコネクタ43に接続されたことが検出された時点で送信されてもよい。確認信号を受信すると、制御部22は、応答信号を、通信部25を介して住宅電力管理装置2へ送信する。
【0083】
応答信号を受信すると、住宅電力管理装置2の認証部31は、IDの送信を命じるID要求信号を自動車電力管理装置21へ送信する(S2)。
【0084】
ID要求信号を受信すると、制御部22は、自装置が搭載されている電気自動車20のIDを記憶部24から取得し、住宅電力管理装置2へ送信する。
【0085】
電気自動車20のIDを受信すると(S3)(取得工程)、認証部31は、受信したIDと記憶部6の管理テーブル61に記録されている複数のIDとを比較し、一致するものがあるかどうかを確認する(第1認証工程)。
【0086】
一致するIDがあった場合(S4にてYES)、認証部31は、受信したIDと対応付けられた放電許可条件情報が示す放電許可条件がその時点で満たされているかどうかを、管理テーブル61を参照することによって判定する(第2認証工程)。
【0087】
放電許可条件に放電を許可する時間帯が含まれている場合には、認証部31は、タイマー5を参照して、その時点の時刻を示す時刻情報を取得し、管理テーブル61に記録されている時間帯にその時点の時刻が含まれているかどうかを判定する。
【0088】
また、蓄電池42の残量の下限値が規定されている場合には、認証部31は、蓄電池管理部23から蓄電池42の残量を示す残量情報を取得し、残量情報が示す残量が、管理テーブル61に記録されている残量の下限値よりも多いかどうかを判定する。
【0089】
放電許可条件が満たされている(例えば、その時点の時刻が放電を許可する時間帯に含まれている)と判定すると(S5にてYES)、認証部31は、放電を指示する旨を示す放電命令を充放電制御部32へ出力する。
【0090】
放電命令を受信すると、充放電制御部32は、電力変換装置11を制御することで、管理テーブル61に記録された、上記IDに対応する放電設定情報が示す放電設定で放電を開始させる(S6)。すなわち、充放電制御部32は、蓄電池42から住宅電力管理システム1へ、設定された電力(W)の直流電流が流れるように電力変換装置11を制御する。
【0091】
なお、受信したIDに対して放電許可条件情報が対応付けられていない場合には、認証部31は、IDが一致すれば放電を許可する。また、受信したIDに対して放電設定情報が対応付けられていない場合には、ユーザが入力部8を介して任意の電力を指定すればよい。このとき、入力された設定が放電設定情報として管理テーブル61に自動的に記録されてもよい。この構成により、次回に当該IDの電気自動車20から放電するときに電力を指定する手間を省くことができる。
【0092】
放電許可条件情報に蓄電池42の残量の下限値が含まれている場合、認証部31は、充放電制御部32が放電を開始させた後、蓄電池管理部23から継続的に送信される残量情報を参照し、蓄電池42の残量が、放電許可条件情報が示す下限値まで低下しているかどうか監視する。
【0093】
蓄電池42の残量が下限値まで低下したと判定すると(S7にてYES)、認証部31は、放電を停止する放電停止命令を充放電制御部32へ出力する。
【0094】
この放電停止命令を受信すると、充放電制御部32は、電力変換装置11を制御して放電を停止させる。例えば、充放電制御部32は、蓄電池42と住宅内機器13との電気的な接続を断つように電力変換装置11を制御する。
【0095】
なお、放電許可条件に放電を許可する時間帯が含まれているときには、認証部31は、タイマー5を参照し、放電可能な時間帯から外れた時点で、放電停止命令を充放電制御部32へ出力する。なお、これら電池残量および時間帯の管理は、充放電制御部32によって行われてもよい。
【0096】
一方、放電許可条件が満たされていないと判定すると(S5にてNO)、認証部31は、放電を許可せずに処理を終了する。
【0097】
また、S4にて、一致するIDがなかった場合(S4にてNO)には、認証部31は、放電を許可せずに処理を終了する。
【0098】
(停電状態の場合)
住宅電力管理システム1が停電状態にあると認証部31が判定した場合には、認証部31は、停電状態にある旨を示す停電情報を充放電制御部32に出力する。この停電情報を受信すると、充放電制御部32は、すべての電気自動車20に対して500Wで放電を開始させ、蓄電池42の残量が0になるまで放電を続けさせる。
【0099】
停電状態の検出は、住宅電力管理装置2の電源に電力が供給されているかどうかを検出することで行えばよい。そのために停電状態検出部(不図示)を設ければよい。また、停電状態でも住宅電力管理システム1が作動するように非常用蓄電池を住宅電力管理システム1に備えておくことが好ましい。
【0100】
(充放電システム100の効果)
充放電システム100では、管理テーブル61にIDが登録されていない電気自動車20に関しては、放電は許可されない。そのため、放電してはいけない電気自動車20の蓄電池42をユーザのミスにより放電してしまうことを防止できる。
【0101】
例えば、自宅に来た客の電気自動車に充電するつもりが、操作ミスにより放電してしまうという状況や、自分の電気自動車から放電させるつもりが、ケーブルの接続ミスにより他人の電気自動車から放電してしまうという状況を回避できる。
【0102】
また、停電時には全てのIDの電気自動車20から放電ができるため、任意の電気自動車20の蓄電池42を利用して家庭用電力を得ることができる。
【0103】
(変更例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0104】
(管理テーブル61の変更例)
例えば、図2に示す管理テーブル61では、放電を許可する電気自動車20のIDが登録されているが、放電を許可しない電気自動車20のIDを登録してもよい。この場合には、認証部31は、取得した電気自動車20のIDと予め管理テーブル61に登録されたIDとが一致した場合に蓄電池42からの放電を許可しない決定を行う。
【0105】
また、放電許可条件情報および放電設定情報が、住宅電力管理装置2の記憶部6ではなく、電気自動車20の記憶部24に、その電気自動車20のIDと対応付けて格納されていてもよい。この場合には、住宅電力管理装置2の管理テーブル61には、放電を許可する可能性のある電気自動車20のIDのみが登録される。この構成における処理の流れについて説明する。
【0106】
図4は、住宅電力管理システム1における処理の流れの別の例を示すフローチャートである。図4のS11〜S14までは、図3のS1〜S4と同様のため、その説明を省略する。
【0107】
S14において一致するIDがあった場合(S14にてYES)、認証部31は、電気自動車20の制御部22に対して、放電許可条件情報の送信を命じる許可条件要求信号を送信する(S15)。
【0108】
許可条件要求信号を受信すると、制御部22は、記憶部24に格納された放電許可条件情報を住宅電力管理装置2へ送信する。
【0109】
放電許可条件情報を受信すると(S16)、認証部31は、その放電許可条件情報が示す放電許可条件がその時点で満たされているかどうかを判定する。放電許可条件情報に放電を許可しないことを示す放電不許可情報が含まれていてもよい。この場合には、認証部31は、放電許可条件は満たされていないと判定する。
【0110】
放電許可条件が満たされていると判定すると(S17にてYES)、認証部31は、放電を指示する旨を示す放電命令を充放電制御部32へ出力する。
【0111】
放電命令を受信すると、充放電制御部32は、電力変換装置11を制御することで、受信した放電設定情報が示す放電設定で放電を開始する(S18)。
【0112】
なお、受信したIDに対して放電許可条件情報が対応付けられていない場合には、充放電制御部32は、IDが一致すれば放電を開始させる。また、受信したIDに対して放電設定情報が対応付けられていない場合には、ユーザが入力部8を介して任意の電力を指定すればよい。
【0113】
放電許可条件情報に蓄電池42の残量の下限値が含まれている場合、認証部31は、放電が開始された後、蓄電池管理部23から継続的に送信される残量情報を参照し、蓄電池42の残量が上記下限値まで低下していないかどうかを監視する。
【0114】
蓄電池42の残量が下限値まで低下したと判定すると(S19にてYES)、認証部31は、放電停止命令を充放電制御部32へ出力する。
【0115】
一方、放電許可条件が満たされていないと判定すると(S17にてNO)、認証部31は、放電を許可せずに処理を終了する。
【0116】
なお、電気自動車20の記憶部24に記録される放電許可条件情報および放電設定情報は、電気自動車20のユーザによって書き換え可能であり、そのための入力部が自動車電力管理装置21に設けられていてもよい。
【0117】
(その他の変更例)
また、住宅電力管理システム1が備えるコネクタ14が、複数設けられており、複数の電気自動車20に対して同時に充放電できるようにしてもよい。
【0118】
また、本発明の放電管理システムは、公共の施設に対して適用されてもよい。
【0119】
また、上述した住宅電力管理装置2および自動車電力管理装置21の各ブロック、特に主制御部3および制御部22は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0120】
すなわち、住宅電力管理装置2および自動車電力管理装置21は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである住宅電力管理装置2および自動車電力管理装置21の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記住宅電力管理装置2および自動車電力管理装置21に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0121】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0122】
また、住宅電力管理装置2および自動車電力管理装置21を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明は、車両に搭載された蓄電池からの放電を管理する放電管理装置として好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0124】
1 住宅電力管理システム(放電制御システム)
2 住宅電力管理装置(放電制御装置)
11 電力変換装置(放電装置)
20 電気自動車(車両)
24 記憶部
31 認証部(取得手段、決定手段)
42 蓄電池
61 管理テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された蓄電池を放電させる放電装置を制御する放電制御装置であって、
上記放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両が有する識別情報を取得する取得手段と、
上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う決定手段とを備えることを特徴とする放電制御装置。
【請求項2】
上記決定手段は、上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とが一致しなかった場合に上記蓄電池からの放電を許可しない決定を行うことを特徴とする請求項1に記載の放電制御装置。
【請求項3】
放電を許可する条件を示す許可条件情報が、上記識別情報と対応付けて予め登録されており、
上記取得手段が取得した識別情報と予め登録された識別情報とが一致した場合に、上記決定手段は、上記許可条件情報が示す条件が満たされているかどうかをさらに判定し、満たされていない場合に上記放電を許可しない決定を行うことを特徴とする請求項2に記載の放電制御装置。
【請求項4】
上記許可条件情報は、上記車両が備える記憶部に格納されていることを特徴とする請求項3に記載の放電制御装置。
【請求項5】
上記許可条件情報に、放電を許可しないことを示す不許可情報が含まれている場合に、上記決定手段は、上記放電を許可しない決定を行うことを特徴とする請求項4に記載の放電制御装置。
【請求項6】
上記許可条件情報は、放電を許可する時間帯を示す情報を含むものであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の放電制御装置。
【請求項7】
上記許可条件情報は、放電を許可する上記蓄電池の残量の下限値を示す情報を含むものであることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の放電制御装置。
【請求項8】
自装置が停電状態におかれている場合には、上記決定手段は、上記比較結果によらず上記放電を許可することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の放電制御装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の放電制御装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
車両に搭載された蓄電池を放電させる放電装置を制御する放電制御方法であって、
上記放電装置によって放電される蓄電池を搭載した車両が有する識別情報を取得する取得工程と、
上記取得工程において取得した識別情報と予め登録された識別情報とを比較し、その比較結果に基づいて放電を許可するかどうかの決定を行う認証工程とを含むことを特徴とする放電制御方法。
【請求項12】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の放電制御装置と
上記放電制御装置の制御下で動作する上記放電装置とを含むことを特徴とする放電制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−152036(P2012−152036A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9181(P2011−9181)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】