説明

救助支援システム、救助要請装置、救助支援方法およびプログラム

【課題】要救助者の情報を把握し、避難途中の被災者に伝えることにより、余裕のある被災者が救助隊として活動することを支援し、被災地全体としての犠牲者を減らすこと。
【解決手段】要救助者の存在を検知する検知手段と、要救助者の現在位置情報を記憶する記憶手段と、検知手段が要救助者の存在を検知した場合に、要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、検知手段および送信手段を駆動するためのバッテリーと、を備えた救助要請装置と、救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得手段と、避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得手段と、避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定手段と、決定した避難場所および避難ルートを避難者に提示する第1提示手段と、第1取得手段が取得した要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示手段と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害発生時の救助を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、地震発生時に人感センサで宅内の検知結果をサーバに送信する技術が知られている。また、特許文献2には、施設内の人の存否を検知しつつ、避難場所内の人の存否を検知して、避難場所に避難が行なわれたか否かの情報を収集するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−134874号公報
【特許文献2】特開2009−238021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術は、被災者の意志を把握するものではなく、自力で避難をしようとしているのか、救助を待っているのかを把握することができなかった。さらに、サーバに送信された情報についても、家族や救助支援センターが利用するのみで、津波を伴う地震が発生した場合など、限られた時間の中で有効利用できるものではなかった。
【0005】
特に、2011年3月11日に発生した東日本大震災の被害状況を分析すると、老人や寝たきりの人、閉じ込められた人、土地勘の無い旅行者など、避難が困難な人々が取り残され、帰らぬ人となったケースが少なからず存在する。
【0006】
これらの人々については、まず、何処で誰が救助を待っているのか情報の把握自体が難しかった。また、要救助者の存在を把握しても、避難中にその要救助者を助ける余裕があるのか判断できなかった。さらに、不用意に救助に向かうと共倒れになる可能性が高かった。
【0007】
本発明の目的は、上述の課題を解決し、要救助者の情報を把握し、避難途中の被災者に伝えることにより、余裕のある被災者が民間救助隊として活動することを支援し、被災地全体としての犠牲者を減らすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムは、
要救助者の存在を検知する検知手段と、
要救助者の現在位置情報を記憶する記憶手段と、
前記検知手段が前記要救助者の存在を検知した場合に、前記要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、
前記検知手段および前記送信手段を駆動するためのバッテリーと、
を備えた救助要請装置と、
前記救助要請装置の前記送信手段から送信された救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得手段と、
避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得手段と、
前記避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定手段と、
決定した避難場所および避難ルートを前記避難者に提示する第1提示手段と、
前記第1取得手段が取得した前記要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る救助要請装置は、上記救助支援システムに含まれることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
要救助者の存在を検知する検知手段と、
前記検知手段で前記要救助者の存在を検知した場合に、前記要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、
前記検知手段および前記送信手段を駆動するためのバッテリーと、
を備えた救助要請装置を用いた救助支援方法であって、
前記救助要請装置から送信された救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得ステップと、
避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得ステップと、
前記避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定ステップと、
決定した避難場所および避難ルートを前記避難者に提示する第1提示ステップと、
前記第1取得ステップで取得した前記要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
要救助者の存在を検知する検知手段と、
前記検知手段で前記要救助者の存在を検知した場合に、前記要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、
前記検知手段および前記送信手段を駆動するためのバッテリーと、
を備えた救助要請装置を用いた救助支援プログラムであって、
前記救助要請装置から送信された救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得ステップと、
避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得ステップと、
前記避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定ステップと、
決定した避難場所および避難ルートを前記避難者に提示する第1提示ステップと、
前記第1取得ステップで取得した前記要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、要救助者の情報を把握し、避難途中の被災者に伝えることにより、余裕のある被災者が救助隊として活動することを支援し、被災地全体としての犠牲者を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態としての救助支援システムの全体構成を説明するための図である。
【図2】本発明の実施形態に係るクラウドネットワークの内部構成を詳しく説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態に係る救助要請装置の構成を詳しく説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態に係る救助要請装置の外観を示す正面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る救助要請装置によって表示される画面例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る要救助者データベースの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る避難支援アプリケーションの構成を詳しく説明するための図である。
【図8】本発明の実施形態に係る避難支援アプリケーションの構成を詳しく説明するための図である。
【図9】本発明の実施形態としての救助支援システムで行なわれる処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【図10】本発明の実施形態に係る救助支援サーバによって行なわれる処理の流れを説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係る救助要請装置で行なわれる処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係る救助要請装置の一例を説明するための図である。
【図13】本発明の実施形態に係るスマートフォンの表示画面例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るスマートフォンの表示画面例を示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係るカーナビゲーションの表示画面例を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係るカーナビゲーションの表示画面例を示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係る救助支援サーバで表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0015】
本発明の実施形態としての救助支援システム100について、図1を用いて説明する。図1は、救助支援システム100の全体構成を説明するための図である。この救助支援システム100は、要救助者の情報を把握し、避難途中の被災者に伝えることにより、余裕のある被災者を救助隊として活動させ、被災地全体としての犠牲者を減らすためのシステムである。
【0016】
このシステムは、救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得手段と、避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得手段と、避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定手段と、決定した避難場所および避難ルートを避難者に提示する第1提示手段と、避難ルート上の要救助者の存在を避難者に提示する第2提示手段と、を備える。
【0017】
具体的には、救助支援システム100は、家庭や宿泊施設などにあるテレビ110に接続された救助要請装置101と、スマートフォン120や自動車130のカーナビゲーションシステム等に組み込まれた避難支援アプリケーションと、を備えている。そして、クラウドネットワーク104を構成する要救助者データベース141、民間救助隊データベース142および救助支援サーバ143が、これらの要救助者側の装置と、民間救助隊の端末との間でやり取りされる情報を管理する。具体的には、クラウドネットワーク104により、救助を必要とする人達の情報を収集し、それらを取捨選択して、確実に救助できると判断される避難者達に開示する。避難者は、自分の避難プランや車両の大きさなどと要救助者の位置や人数などとを材料にして、どの要救助者を助けに行くか、あるいは助けに行かないかの選択を行なうことができる。
【0018】
図2は、クラウドネットワーク104の内部構成を詳しく説明するための図である。図2に示すとおり、救助支援サーバ143は、要救助者情報取得モジュール201と、避難者情報取得モジュール202と、避難場所/ルート決定モジュール203と、避難場所/ルート提示モジュール204と、要救助者民間救助隊マッチングモジュール205と、要救助者情報提示モジュール206とを含む。これらのモジュールは基本的にソフトウェアで構成されており、CPU、RAM、ROM、ストレージ、通信デバイスなどの、救助支援サーバ143が備えている不図示のハードウェアが、これらのモジュールを実行して、それぞれの機能を実現する。
【0019】
要救助者情報取得モジュール201は、救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得し、ストレージで構成される要救助者データベース141に保存する。避難者情報取得モジュール202は、避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する。避難者情報取得モジュール202は、さらに、避難している避難者のうち、民間救助隊として働いてもよいと設定している避難者の情報(現在位置、避難ルート、救助できる人数)を取得して、民間救助隊データベース142に登録する。特に、避難場所に到達すべきタイムリミットと、避難ルートを通ることで予測できる予測到着時間との差分(時間的余裕)が救助に必要な所定時間(例えば5分)以上あれば、民間救助隊データベース142に登録する。つまり避難する上での時間的余裕が十分あって、他人を救助可能と判断できる場合にのみ民間救助隊データベース142への登録を行なう。
【0020】
避難場所/ルート決定モジュール203は、避難者の避難場所および避難ルートを決定する。避難場所/ルート提示モジュール204は、決定した避難場所および避難ルートを避難者に提示する。さらに、要救助者民間救助隊マッチングモジュール205は、避難中の避難者に対して提示すべき要救助者がいるか否かを判定する。具体的には、民間救助隊データベース142に登録された避難者の避難ルート上に位置する要救助者がいるかどうかを要救助者データベース141に登録された要救助者の現在位置情報を参照して判定する。要救助者情報提示モジュール206は、避難ルート上の要救助者を、避難者に近いものから順に所定数だけ提示する。なお、要救助者情報提示モジュール206は、避難場所/ルート決定モジュール203が決定した避難ルートから離れた要救助者であっても、避難場所に所定時間以内に到着できると判断できる要救助者の現在位置を付加的に提示してもよい。
【0021】
避難者情報取得モジュール202は、避難者が所持する携帯端末から避難者の現在位置情報を取得してもよい。この場合、避難場所/ルート提示モジュール204は、その携帯端末に対して、避難場所の位置情報および避難場所までの避難ルートを送信して表示させ、要救助者情報提示モジュール206は、要救助者の場所やそこまでのルートを携帯端末に送信して表示させてもよい。
【0022】
避難者情報取得モジュール202は、避難者が所持する携帯端末から避難者の現在位置情報を取得してもよい。この場合、避難場所/ルート提示モジュール204は、その携帯端末に対して、避難場所の位置情報および避難場所までの避難ルートを送信して表示させ、要救助者情報提示モジュール206は、要救助者の場所やそこまでのルートを携帯端末に送信して表示させる。
【0023】
避難者情報取得モジュール202は、避難者が乗車する車両のナビゲーション装置(いわゆるカーナビ)から避難者の現在位置情報を取得してもよい。その場合、避難場所/ルート提示モジュール204は、そのナビゲーション装置に対して、避難場所の位置情報および避難場所までの避難ルートを送信して表示させ、要救助者情報提示モジュール206は、要救助者の場所やそこまでのルートを携帯端末に送信して表示させる。
【0024】
図3は、救助要請装置101の構成を詳しく説明するための図である。救助要請装置101は、テレビ110等のディスプレイに接続可能な構成となっている。救助要請装置101は、まず、要救助者が救助要請の意志をシステムに伝えるための要救助スイッチ301と、救助は必要ではなく自力で避難できることをシステムに伝えるための自力避難スイッチ302とを備えている。また、要救助者の人数や年齢、電話番号などを入力するための数入力ボタン303と、表示画像や出力音声における英語/日本語の切替を行なうためのEnglish/日本語ボタン304とを備えている。これはホテルなどに設置されて外国人観光客が操作する場合を想定した構成である。
【0025】
救助要請装置101は、さらに無線通信用アンテナおよびモデムを含む無線通信部305を備え、例えば、Wimax(登録商標)などといった技術を利用して大規模災害時でも安定した情報通信を行なうことのできる構成となっている。無線通信部305は、要救助者の存在を検知した場合に、救助支援サーバ143に対して、要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する。
【0026】
救助要請装置101は、また、人感センサ307を備えている。地震の衝撃で物が衝突して要救助スイッチ301や自力避難スイッチ302などが押下される可能性がある。そのような場合に、要救助者がいると誤認識してしまうことを回避するため、人感センサ307で確認する機構となっている。具体的には、要救助スイッチ301で要救助操作を受け付け、かつ人感センサ307で要救助者の存在を検知した場合に、救助要請信号を送信する。すなわち、要救助スイッチ301と人感センサ307との組合せが、要救助者の存在を検知する検知手段として機能する。無線通信部305は、救助要請信号を送信した後に、一定間隔ごとに、人感センサ307が近くに人間がいることを検知しているか確認し、繰り返し救助要請信号を送信する。
【0027】
救助要請装置101は、バッテリー309を備えている。このバッテリー309は、大規模災害時の停電の可能性を考慮したものであり、災害発生情報を受信すると、救助要請装置101自体を駆動するための電力供給の他、テレビ110に対する電力供給をも実現する。災害時以外では、電源ケーブル315を介して壁のコンセント等から電気を供給され、電源ケーブル350を介してテレビ110に電力を供給する。
【0028】
現在位置情報取得記憶部310は、救助要請装置101自体の現在位置情報を記憶するメモリである。この現在位置は、不図示のGPSから取得したものでも、救助要請装置101の設置時に設置者または設置補助者(市町村の担当者や電気店のサービスマンなど)が手入力したものでもよい。
【0029】
音声出力部311は、救助要請装置101の操作方法などさまざまなメッセージを音声出力するスピーカである。このような音声出力部311を備えているので、地震等でテレビ110が壊れても、必要最低限の操作を促すメッセージを出力できる。例えば音声出力部311は救助要請信号を送信した後に、人感センサ307が近くに人間がいることを検知しなくなった場合に、再度要救助者に対して要救助スイッチ301の押下を求めるメッセージを出力する。
【0030】
映像出力部312は、テレビ110に対して映像データを出力する。映像データとしては例えば、救助要請装置101の操作を促すメッセージの他、避難場所や避難ルートが考えられる。
【0031】
音声出力部311や映像出力部312が出力する音声データや映像データは不図示のストレージに格納されている。無線通信部305を定期的(例えば半年に1回など)に駆動して、救助支援サーバ143から最新の避難場所および避難ルートをダウンロードしても良く、そのような最新の避難場所および避難ルートなどの情報もストレージに格納される。
【0032】
TVチューナー313は、アンテナ330から地上波デジタル放送を受信し、ケーブル340を介してテレビ110に映像出力を行なう。また、TVチューナー313は受信したテレビ放送の内容を解析する。その結果、津波警報や大津波警報が発令されたことなどを検知することが可能となる。
【0033】
リモコン信号受信部314は、TVリモコンからの信号を受信して、救助要請装置101を制御する。要救助者が、救助要請装置101から離れたベッドに寝たきりになっている場合など、TVリモコンを用いて、救助要請装置101を操作可能となっている。
【0034】
図4は、救助要請装置101を外観を示す正面図である。図4に示すように、救助要請装置101の正面パネルには、要救助スイッチ301や自力避難スイッチ302などが配置されている。そして、音声出力部311からは、「大津波警報が発令されました。直ちに避難して下さい。避難が困難な場合には、「救助を待つ」スイッチまたはテレビリモコンの「1」を押してください。救助を要請します。自力で避難可能な場合は、避難スイッチまたはテレビリモコンの「2」を押してください。避難場所および避難ルートが表示されます。If you need English message please push “English Switch.”」といった音声メッセージが出力される。また、要救助スイッチ301が押された場合には、「ただいま救助を要請します。救助が必要な人数を入力してください。」といった音声を出力すればよい。
【0035】
図5は、救助要請装置101をテレビ110に接続した場合の外観を示す正面図である。テレビ110にも音声出力部311が出力する音声メッセージと同様のメッセージが表示される。またテレビ110は、自力避難スイッチ302が押下された場合には救助要請装置101から出力された避難場所および避難ルートの画像を表示する。図4および図5に示したメッセージは一例に過ぎない。さまざまなメッセージを出力することによって、要救助者の詳しい情報を取得することができる。例えば、名前、性別、年齢、電話番号、車いすの使用が必要か否か、盲目か否か、などといった情報を取得すれば、救助に役立てることができる。さらに、救助要請装置101を設置する際またはその前に、それらの情報を救助要請装置101内のストレージやネットワーク上のストレージに格納しておけば、災害時における要救助者自身による入力の手間を軽減することができる。その場合、テレビ110に、登録された要救助者候補を表示して、要救助者自身に選択させればよい。
【0036】
図6は、要救助者データベース141の構成を示す図である。要救助者データベース141は、要救助者番号、位置、人数の情報を基本情報として有しており、さらに、その氏名、年齢、性別、障害の有無、電話番号など、要救助者ごとに様々な詳細情報を記憶している。
【0037】
図7は、スマートフォン120にインストールされる避難支援アプリケーション700の構成を示す図である。避難支援アプリケーション700は、民間救助隊として活動する意志があるか否かを設定する設定モジュール701を備えている。この設定モジュール701で、民間救助隊として活動すると設定した場合にのみ、救助支援サーバ143から要救助者の情報を受信する。避難支援アプリケーション700は、表示モジュール702を備えており、表示モジュール702は、救助支援サーバ143から避難場所の位置情報および避難場所までの避難ルートを受信して内蔵ディスプレイに表示する。また、表示モジュール702は、設定モジュール701によって要救助者の情報の提示を受けると設定されている場合に、救助支援サーバ143から要救助者情報を受信して内蔵ディスプレイに表示する。逆に言えば、避難支援アプリケーション700は、設定モジュール701によって要救助者の情報の提示を受けると設定されていない場合には、救助支援サーバ143から要救助者情報を受信しない。
【0038】
警報受信分析モジュール703は、気象庁のサーバから洪水警報や地震警報や津波警報などを受信して分析し、避難支援アプリケーション700そのものを起動したり制御したり災害情報を取得したりするためのモジュールである。
【0039】
現在位置取得モジュール704は、スマートフォン120が存在する現在位置情報を取得するモジュールである。今日のスマートフォンにはGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を内蔵しているものが大部分であり、その種のシステムから現在位置情報(緯度および経度)を取得することができる。
【0040】
避難場所決定モジュール705は、災害情報と現在位置情報から避難場所を決定するためのモジュールである。ルート決定モジュール706は、現在位置から、避難場所決定モジュール705で決定した避難場所までのルートを決定して表示するためのモジュールである。避難場所および避難ルートの決定および提示は、救助支援サーバ143において行なわれてもよいし、スマートフォン120の端末内でローカルに行なってもよい。
【0041】
なお、スマートフォン120等への避難支援アプリケーション700のインストール時に、民間救助隊への参加を問い合わせるメッセージを表示することが望ましい。例えば「本アプリケーションは、災害時に避難場所および避難ルートを提示するためのアプリケーションです。しかしそれと同時に、要救助者の情報を受信することも可能です。民間救助隊として活動する意志があるか否かお答え下さい。要救助者の情報を受信しても、救助に向かわないという選択をすることが可能です。」といったメッセージが考えられる。もちろん、設定画面でいつでも民間救助隊設定を変更できることが望ましい。
【0042】
図8は、カーナビゲーションシステムにバンドルされる避難支援アプリケーション800の構成を示す図である。避難支援アプリケーション800は、民間救助隊として活動する意志があるか否かを設定する設定モジュール801を備えている。この設定モジュール801で、民間救助隊として活動すると設定した場合にのみ、救助支援サーバ143から要救助者の情報を受信する。逆に言えば、避難支援アプリケーション800は、設定モジュール801によって要救助者の情報の提示を受けると設定されていない場合には、救助支援サーバ143から要救助者情報を受信しない。避難支援アプリケーション800は、表示モジュール802を備えており、表示モジュール802は、救助支援サーバ143から避難場所の位置情報および避難場所までの避難ルートを受信して内蔵ディスプレイに表示する。また、表示モジュール802は、設定モジュール801によって要救助者の情報の提示を受けると設定されている場合に、救助支援サーバ143から要救助者情報を受信して内蔵ディスプレイに表示する。
【0043】
警報受信分析モジュール803は、気象庁のサーバから洪水警報や地震警報や津波警報などを受信して分析し、避難支援アプリケーション800そのものを起動したり制御したり災害情報を取得したりするためのモジュールである。
【0044】
避難場所決定モジュール805は、災害情報から避難場所を決定するためのモジュールである。ルート決定モジュール806は、避難場所決定モジュール805が決定した避難場所までのルートを決定して表示するためのモジュールである。避難場所および避難ルートの決定および提示は、救助支援サーバ143において行なわれてもよいし、カーナビゲーションシステム内でローカルに行なってもよい。
【0045】
図9は、本実施形態に係る救助支援システム100の処理の流れを簡略化して示すシーケンス図である。
【0046】
まず、大規模災害が起こると、気象庁などの災害情報サーバ900は、ステップS901において、警報を発令し、同時にまたは直後に災害情報を送信する。災害情報としては、例えば津波の場合、支現地、津波到達場所・津波到達時刻・津波高さ・津波速さが含まれる。
【0047】
救助支援サーバ143は、ステップS911において警報および災害情報を受信すると、救助支援処理の準備を行なう。スマートフォン120やカーナビゲーションシステムは、ステップS921において、警報および災害情報を受信すると、ステップS922において、ユーザに対して津波が来る旨を通知すると同時に、救助支援アプリケーションを起動する。スマートフォン120はこの救助支援アプリケーションの起動を自動で行なってもよいが、ユーザに対して「救助支援アプリケーションを起動しますか?」といったメッセージを表示して確認してから起動してもよい。
【0048】
スマートフォン120において救助支援アプリケーションが起動されるとあらかじめ設定されたアドレス(救助支援サーバのアドレス)に対して、ユーザ環境情報を送信する(S923)。ユーザ環境情報としては、ユーザの位置情報や速度情報の他、ユーザが車両に乗っている場合には、その車両にさらに乗車できる人数などが含まれ、それらの情報が救助支援サーバ143に送られる。
【0049】
救助支援サーバ143は、ステップS913において、ユーザ環境情報を受信すると、民間救助隊となる意図があるか否かを判定して、その意図がある場合には民間救助隊データベース142に登録する。さらに、ステップS914に進み、ユーザの現在地の周囲の地図標高データを地図標高データベースから読出す。そして、ステップS915において、救助支援サーバ143は、各避難者の避難場所および避難ルートを決定する。
【0050】
最後に救助支援サーバ143が、避難ナビゲーション情報をスマートフォン120に送信すると(S916)、スマートフォン120では、受信した避難ナビゲーション情報が表示される(S924)。つまり避難場所および避難ルートが表示される。
【0051】
一方、救助要請装置101は、ステップS931で警報および災害情報を受信すると、ステップS932に進んでバッテリー駆動に切り替え、ステップS933において音声および/または映像でメッセージを出力する。
【0052】
次に、ステップS934において、要救助スイッチ301や人感センサ307の検知結果を参照して予救助者を検知し、さらにステップS935では、要救助者の属性情報(位置人数、氏名、年齢、障害の有無など)を取得する。要救助者情報を入力した場合には、要救助者信号の送信を行なう(S936)。
【0053】
ステップS917では、救助支援サーバ143において、要救助者情報を取得/収集し、要救助者データベース141に要救助者情報を格納する。この時、たとえば、救助要請信号を繰り返し取得している場合に、要救助者データベース141に要救助者情報を格納するなどといった条件を加えることもできる。さらにステップS918では、要救助者データベース141に格納された要救助者情報と、民間救助隊に関する情報とのマッチングを行なう。要救助者を助けることができる民間救助隊が見つかれば、ステップS919に進み、スマートフォン120等の救助支援アプリケーションに、要救助者情報を送信し、その救助を要請する。
【0054】
次にステップS915で行なわれる避難場所および避難ルートの決定方法について図10のフローチャートを用いて説明する。
【0055】
まず、ステップS1001において、ユーザ環境情報を用いて、避難可能距離を算出する。例えば、避難時の歩行速度や走行速度に、現在時刻から津波到達時刻までの時間を積算する。
【0056】
次にステップS1002において、避難場所の候補リストを生成する。例えば、ユーザの現在位置を中心として、避難可能距離を半径とする円を、地図上に描き、その円の中に存在する複数の地点の中で、標高が津波高さよりも十分に大きい地点を、標高が高いものから順に並べて避難場所候補リストを生成する。津波高さより十分に標高が高い地点であれば、海岸から遠い地点、ユーザの現在地から近い地点、知名度の高い地点(スーパー、市役所、学校、病院、駅など)を評価の高い避難場所候補とする。つまり、複数の地点について、標高の高さ、海岸からの遠さ、場所の分かりやすさなどをベースに点数を加算して、総合的に避難のしやすさおよび安全性を評価する。それらの地点の中で、避難場所としての評価が高いものからリストアップして避難場所候補リストを生成する。
【0057】
次に、ステップS1003において、避難場所候補のそれぞれについて、避難ルートを生成し、ステップS1004において、避難場所および避難ルートを評価する。地図標高データには、渋滞しやすい道路や、標高の低い場所や、川沿いの道や、海岸線から延びた道路など、避難に適さない道があらかじめ登録されている。したがって、それらの避難に適さない道を通らない避難ルートを生成する。避難に適さない道を通らない避難ルートのなかで、避難にかかる予想時間の小さいルート、避難が容易なルートを選択する。予想時間を求めるにあたり、やはり標高データを用いて、坂道などを考慮に入れることが望ましい。推奨避難ルートは時間の経過と共に変化する。そのため、避難開始処理を行なわない限り、避難ルートを随時更新する。例えば津波の場合には、地震から経過する時間に応じて通ることのできる道の選択肢が少なくなる。最後に、ステップS1005において、評価の高い避難場所および避難ルートを決定する。
【0058】
救助要請装置101において行なわれる処理の流れについて図11のフローチャートに示す。以下の処理は、救助要請装置101のROM(不図示)などに記憶されたプログラムをCPU(不図示)が実行することにより実現する。
【0059】
まずステップS1101において、例えば地上波デジタル映像信号と共に津波警報を受信すると、ステップS1102に進み、救助要請アプリケーションを起動させ、ステップS1103において、バッテリー駆動に変更する。この時、接続されているテレビがある場合にはテレビにもバッテリー電力を供給する。
【0060】
次にステップS1104においてあらかじめ保存されたメッセージ(図4、図5参照)をテレビに表示し、スピーカーから音声出力する。次に、一定時間経過をまって、要救助スイッチ301が押されたか否かを判定する(S1105)。要救助スイッチ301が押されていない場合には、ステップS1109に進んで自力避難スイッチ302が押されたか否かを判定する。いずれのスイッチも押されていない場合にはステップS1104に戻って操作を促すメッセージを再度出力する。ステップS1109で、自力避難スイッチ302が押されたと判断した場合にはステップS1110に進み、人感センサ307がオンか否かを判定する。自力避難スイッチ302が押され、かつ人感センサ307がオフの場合には、既に避難して人がいなくなったものと判断し、処理を終了する。
【0061】
一方、要救助スイッチ301が押下された場合、ステップS1105からステップS1106に進んで、要救助者についての更なる情報(人数、年齢など)を入力させて、入力した情報を記憶する。そしてステップS1107に進み、人感センサ307がオンか否かを判定する。要救助スイッチ301が押されたにも関わらず、人の存在を感じない場合には、誤動作であると判断してステップS1104に戻る。要救助スイッチ301が押され、かつ人感センサ307がオンの場合に、要救助者が確かに存在すると判断して、ステップS1108に進み、要救信号および要救助者の情報を送信する。
【0062】
なお、要救助スイッチ301、自力避難スイッチ302や人感センサ307が故障しているか否かを判断する処理を行なって、故障が無いと判断した上で上述の処理を行なうことが望ましい。また、要救助スイッチの押下を繰り返し求めて、一定期間要救助スイッチが押下されていない場合には、要求信号の送信を停止する処理を行なってもよい。
【0063】
図12は、救助要請装置101およびテレビ110の外観図である。図12に示すように、救助要請装置101に、Webカメラ1201を接続して、救助を待つ要救助者の画像を救助支援サーバ143に送信する構成でもよい。
【0064】
図13、図14は、スマートフォン120に表示される画面の例を示す図である。図13は、大津波警報が発令された場合の画面例1300を示している。警報発令を通知するメッセージの他、震源地、震源深さ、地震規模の他、推定津波高さや推定津波到達時刻に関する情報を表示している。さらに、避難に用いることのできる時間および最短避難場所までの所要時間を表示する。ここでルート探索ボタン1301を選択すると、図14の画面が表示される。
【0065】
図14は、避難者を避難場所までナビゲートするための画面例1400を示している。この画面では避難ルート上に85歳の男性の要救助者がいることがわかる。避難者は、自分に残された時間(例えば津波が到着するまでの時間)と、避難場所に到着するまでに必要な時間と、要救助者の場所や状態などを比較考量して救助に向かうか否かを判断できる。救助支援サーバ143側で、民間救助隊として活動できる避難者を一次的に選択しているが、最終的に救助に向かうか否かは避難者自身の判断に委ねられる。
【0066】
図15、図16は、カーナビゲーションシステムに表示される画面1500、1600の例を示す図である。図15は、2Dマップの例、図16は、3Dマップの例を示している。いずれも、最短避難場所までの時間1501および津波到達までの時間1502を表示する。さらに、避難者が、乗車可能人数を入力する入力欄1503を備えており、ここに入力される人数が0の場合には、要救助者を表示しない。
【0067】
また、救助に向かうか否かの意志を入力するボタン1504を用意してもよい。その場合、救助支援サーバ143は、誰が、何人、誰を救助に向かったかを把握することが可能となる。
【0068】
図17は、救助支援サーバ143において収集した要救助者情報および民間救助隊情報をマッピングした画面例を示す図である。図17に示すように、救助支援サーバ143では、要救助者1701〜1707について、地図上の位置と、それぞれの詳細情報とを表示することができる。また、どの要救助者に対して何人民間救助隊が向かっているかを表示することも可能である。このような収集データの統合画面を生成して、消防本部などに送信することにより、どの場所に救助に向かえば効果的かを判断するすることが可能となる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態によれば要救助者が何処にどれだけいるかを把握することができ、避難途中の被災者にその情報を伝えることにより、余裕のある避難者を救助隊として活動させ、被災地全体としての犠牲者を減らすことができる。一方で、要救助者情報を厳選し、かつ避難者情報を厳選してそれらのマッチングを行なうことにより、要救助者と避難者とが共倒れになることを効果的に回避することができる。例えば、車などを所有しており、乗員に余裕があり、かつ避難場所までの到達時間にも余裕がある避難者(避難途中の被災者)に対して、近くにいる要救助者の存在を提示する。要救助者を救助するかの最終判断は避難者に委ねられるが、十分に余裕がある場合には、要救助者の救助が可能となる。避難者にとって救助が困難な要救助者の情報をその避難者に提示しないことにより、不要な罪悪感を与えることはない。
【0070】
本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する救助支援プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
要救助者の存在を検知する検知手段と、
要救助者の現在位置情報を記憶する記憶手段と、
前記検知手段が前記要救助者の存在を検知した場合に、前記要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、
前記検知手段および前記送信手段を駆動するためのバッテリーと、
を含む救助要請装置と、
前記救助要請装置の前記送信手段から送信された救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得手段と、
避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得手段と、
前記避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定手段と、
決定した避難場所および避難ルートを前記避難者に提示する第1提示手段と、
前記第1取得手段が取得した前記要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示手段と、
を備えたことを特徴とする救助支援システム。
【請求項2】
前記第2提示手段は、前記避難ルート上の前記要救助者を、前記避難者に近いものから順に所定数だけ提示することを特徴とする請求項1に記載の救助支援システム。
【請求項3】
前記検知手段は、前記要救助者によって押下される要救助スイッチを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の救助支援システム。
【請求項4】
前記検知手段は、近くにいる前記要救助者を検知する人感センサを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の救助支援システム。
【請求項5】
前記検知手段は、前記要救助者によって押下される要救助スイッチと、近くに人間がいることを検知する人感センサとを含み、
前記送信手段は、前記要救助スイッチが押下され、かつ前記人感センサが近くに人間がいることを検知した場合に、前記救助要請信号を送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の救助支援システム。
【請求項6】
前記送信手段は、前記救助要請信号を送信した後に、一定間隔ごとに、前記人感センサが近くに人間がいることを検知しているか確認し、繰り返し前記救助要請信号を送信することを特徴とする請求項5に記載の救助支援システム。
【請求項7】
前記検知手段は、前記救助要請信号を送信した後に、前記人感センサが近くに人間がいることを検知しなくなった場合に、再度前記要救助者に対して前記要救助スイッチの押下を求めることを特徴とする請求項5または6に記載の救助支援システム。
【請求項8】
前記第2提示手段は、前記第1取得手段が前記救助要請信号を繰り返し取得している場合に、前記避難者に対して、前記避難ルート上の要救助者の存在を提示することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の救助支援システム。
【請求項9】
前記救助要請装置は、
前記救助要請装置の操作方法を音声出力する音声出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の救助支援システム。
【請求項10】
前記救助要請装置は、ディスプレイと接続可能であり、
前記ディスプレイに対して、前記救助要請装置の操作方法を表示させる映像出力手段をさらに備え、
前記バッテリーは、接続された前記ディスプレイに対して、電力を供給することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の救助支援システム。
【請求項11】
前記決定手段が決定した前記避難ルートを辿ることにより前記避難場所に所定時間以内に到着できるか否かを判定する判定手段をさらに有し、
前記第2提示手段は、
前記判定手段が、前記避難場所に所定時間以内に到着できると判定した前記避難者に対してのみ、前記要救助者の情報を提示することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の救助支援システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の救助支援システムに含まれることを特徴とする救助要請装置。
【請求項13】
要救助者の存在を検知する検知手段と、
前記検知手段で前記要救助者の存在を検知した場合に、前記要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、
前記検知手段および前記送信手段を駆動するためのバッテリーと、
を備えた救助要請装置を用いた救助支援方法であって、
前記救助要請装置から送信された救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得ステップと、
避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得ステップと、
前記避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定ステップと、
決定した避難場所および避難ルートを前記避難者に提示する第1提示ステップと、
前記第1取得ステップで取得した前記要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示ステップと、
を含むことを特徴とする救助支援方法。
【請求項14】
要救助者の存在を検知する検知手段と、
前記検知手段で前記要救助者の存在を検知した場合に、前記要救助者の現在位置情報と共に救助要請信号を送信する送信手段と、
前記検知手段および前記送信手段を駆動するためのバッテリーと、
を備えた救助要請装置を用いた救助支援プログラムであって、
前記救助要請装置から送信された救助要請信号および要救助者の現在位置情報を取得する第1取得ステップと、
避難しようとする避難者の現在位置情報を取得する第2取得ステップと、
前記避難者の避難場所および避難ルートを決定する決定ステップと、
決定した避難場所および避難ルートを前記避難者に提示する第1提示ステップと、
前記第1取得ステップで取得した前記要救助者の情報を前記避難者に提示する第2提示ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする救助支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−25785(P2013−25785A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−22862(P2012−22862)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2011−161470(P2011−161470)の分割
【原出願日】平成23年7月24日(2011.7.24)
【出願人】(503176550)株式会社アイエスエム (9)
【Fターム(参考)】