説明

教育管理システム

【課題】 従来の教育管理システムにおいて、受講者間における知識の差や偏りを解消するとともに、各受講者の知識の低下を効果的に補う。
【解決手段】 教育専門会社300に設置される教育専門会社装置30と、サービス提供会社100に設置されるサービス提供会社装置10とが、通信回線40を介して接続され、教育専門会社装置30は、講義の映像データをサービス提供会社装置10に送信する手段と、サービス提供会社装置10から送信される優良講義に係る映像データを再生する手段と、を備え、サービス提供会社装置10は、実施された各講義の評価値を格納する教育品質管理DB13と、教育専門会社装置30から送信された講義の映像データを、格納する格納手段と、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その映像データを前記格納手段から抽出し、教育専門会社装置30に送信する手段と、からなる構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教育を行う側の質を全体的に向上させるとともに、教育を受ける側の能力の維持を図るための教育管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔教育等、コンピュータやインターネットを利用した様々な教育システムが提供されている。
このような教育システムを導入することにより、教育に係る様々な処理が効率化され、教育を提供する側のみならず、教育を受ける側にとっても地理的不平等の解消等、一定のメリットを享受できるものとなっている。
【0003】
しかしながら、これら従来の教育システムは、講義に対する評価を体系的に反映しうる仕組みにはなっておらず、未だ非効率な面が多い。
このため、講師による講義等に対する評価を支援し、その評価に応じてコースウェアの内容を変更する教育方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−324915号公報(第1−14頁、第6図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、以上のような従来提案されている教育方法にあっては、講義等に対する評価をコースウェアに反映させることになっているが、評価の方法が具体的でないため、コースウェアの内容を明確かつ客観的に評価するのは困難である。
また、単に生徒や管理者からの評価を得たとしても、その評価を効果的に吸い上げ、実際に役立つコースウェアに発展させていくことは困難である。
さらに、コースウェアが適切に変更されたとしても、講師による教え方の相違は解消し得ず、特に、同一内容の講義間においては、受講者の間で知識差が生ずることとなる。
また、講義で得た知識は時間の経過に伴い徐々に低下していくが、これに対応する防止策が特に講じられていない。
【0006】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、受講者間における理解の偏りを解消するとともに、各受講者の知識の低下を効果的に補うことが可能なシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の教育管理システムは、請求項1に記載するように、所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と、前記教育専門会社が実施する講義サービスを提供するサービス提供会社に設置されるサービス提供会社装置とが、通信回線を介して接続された教育管理システムであって、前記教育専門会社装置は、前記教育専門会社で実施される講義の映像データを撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された講義の映像データを前記サービス提供会社装置に送信する手段と、前記サービス提供会社装置から送信される優良講義に係る映像データを受信し再生する手段と、を備え、前記サービス提供会社装置は、前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納する教育品質管理DBと、前記教育専門会社装置から送信された講義の映像データを、前記通信回線を介して受信し、格納する格納手段と、前記教育品質管理DBを検索することによって、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その優良講義に係る映像データを前記格納手段から抽出する優良講義抽出手段と、抽出された前記優良講義に係る映像データを前記教育専門会社装置に送信する手段と、を備えた構成としてある。
【0008】
このような構成からなる本発明の教育管理システムによれば、各講義を所定の評価値によって客観的に評価し、その評価値が一定レベルに達している講義の映像データを抽出し、再生できるようにしてある。
具体的には、受講者数に応じて、複数の講師やインストラクターに分けて同一コースの講義を行うような場合であっても、その中から最良の講義(以下、ベストインストラクションという。)を抽出して、他の講師等がその内容を参照し水平展開することができるようになっている。
このため、講師等はベストインストラクションをベンチマークとしてその後の講義に効率よく反映させることが可能となる。
したがって、講師等や教え方の違いに起因して発生する理解度のバラツキを防ぐことができるとともに、講義の教育レベルを全体的に向上させることができる。
【0009】
また、本発明の教育管理システムは、請求項2に記載するように、前記教育専門会社装置は、講義を受けた各受講者の当該講義に対する評価点数データを入力し、全評価点数の平均値を算出して前記評価値を生成するとともに当該評価値を前記サービス提供会社装置に送信する手段を備え、前記サービス提供会社装置は、前記教育専門会社装置から送信された前記評価値を、前記通信回線を介して受信し、前記教育品質管理DBに格納する構成としてある。
また、請求項3に記載するように、前記評価点数は、講義を受けた各受講者の当該講義に対するアンケート点数と評価試験点数によって構成されるようにしてある。
【0010】
このような構成からなる本発明の教育管理システムによれば、受講後に行われる評価試験とアンケートの結果から数値によって評価を行い、ベストインストラクションを判定するようにしている。
このため、受講者の理解度だけでなく、受講者の意見を反映した、より客観的な評価判定ができるようになる。
したがって、ベストインストラクションを適切に特定し、その後の講義に効果的に反映させることが可能である。
【0011】
また、本発明の教育管理システムは、請求項4に記載するように、前記サービス提供会社との契約により講義サービスの提供を受ける契約会社に設置される契約会社装置を備え、前記サービス提供会社装置は、講義を受けた各受講者のスキル値をその受講者及び講義を特定する識別情報とともに格納するスキル管理DBと、前記スキル管理DBに格納されたスキル値を、一定期間経過するごとに一定値減算する減算手段と、前記スキル値が所定値以下となった受講者及びその講義を再受講対象者及び再受講対象講義として特定し、その再受講対象者及び再受講対象講義に係る識別情報を所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信する手段を備え、前記契約会社装置は、前記サービス提供会社装置から送信された前記識別情報及びメッセージを受信し、表示する構成としてある。
【0012】
このような構成からなる本発明の教育管理システムによれば、時間経過とともに低下する個人の知識量を所定のスキル値によって客観的に管理し、そのスキル値が一定レベル以下になったときには、契約会社に通知を行い、契約会社に属する受講者に対して講義の再受講を促すことができるようになっている。
このため、個人の知識量を、数値によって客観的かつ明確に把握できるとともに、受講者のスキル管理にかかる負担を軽減することができる。
【0013】
また、本発明の教育管理システムは、請求項5に記載するように、前記教育専門会社装置は、講義を受けた各受講者の当該講義に対する評価試験点数データを入力し、前記サービス提供会社装置に送信する手段を、備えるとともに、前記契約会社装置は、前記各受講者の実績値を入力し、前記サービス提供会社装置に送信する手段を備え、前記サービス提供会社装置は、前記教育専門会社装置及び前記契約会社装置から送信された評価試験点数データ及び実績値を受信する手段と、受信した前記評価試験点数及び実績値の合計値を算出し、前記スキル値として前記スキル管理DBに格納する手段と、を備えた構成としてある。
【0014】
このような構成からなる本発明の教育管理システムによれば、受講後に行われる評価試験のみならず、受講者の成果や業績等の実務能力を数値化し、その合計値をスキル値として格納するようにしている。
このため、個人の本質的な能力をタイムリーに把握し、管理することができ、より正確なスキル管理が可能となる。
【0015】
また、本発明の教育管理システムは、請求項6に記載するように、前記サービス提供会社装置は、前記優良講義抽出手段によって抽出された優良講義の映像データを前記契約会社装置に送信するとともに、当該優良講義に係る前記スキル値が所定値以上である優良受講者の識別情報を前記スキル管理DBから抽出し、所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信する手段を備え、前記契約会社装置は、前記サービス提供会社装置から送信された前記優良講義に係る映像データを受信し、再生するとともに、前記サービス提供会社装置から送信された前記優良受講者の識別情報及びメッセージを受信し、表示する構成としてある。
【0016】
このような構成からなる本発明の教育管理システムによれば、個人のスキルを正確に把握できるだけでなく、高い能力を保有する者を選出して、その者の意見を講義に反映させることができる。
このため、優良受講者が体得した技術や知識を講義に活かすことができ、さらに教育水準を向上させることが可能である。
【0017】
また、本発明のサービス提供会社装置は、請求項7に記載するように、所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と通信回線を介して接続されるサービス提供会社装置であって、前記教育専門会社で実施された各講義の映像データであり、前記教育専門会社装置を介して送信された当該映像データを、前記通信回線を通じて受信する手段と、受信した前記映像データを格納する格納手段と、前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納する教育品質管理DBと、前記教育品質管理DBを検索することによって、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その優良講義に係る映像データを前記格納手段から抽出する優良講義抽出手段と、抽出された前記優良講義に係る映像データを前記教育専門会社装置に送信する手段と、を備えることを特徴としている。
【0018】
このような構成からなる本発明のサービス提供会社装置によれば、上述したシステム発明だけでなく、装置単体の発明としても実現化することができる。
このため、様々なシステムに組み込むことができ、汎用性,拡張性に優れた装置として提供することができる。
【0019】
また、本発明の教育品質管理方法は、請求項8に記載するように、所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と、前記教育専門会社が実施する講義サービスを提供するサービス提供会社に設置されるサービス提供会社装置とを有する教育管理システムによる教育管理方法であって、前記教育専門会社装置が、前記教育専門会社で実施される講義を撮影するステップと、撮影された講義の映像データを前記サービス提供会社装置に送信するステップと、前記サービス提供会社装置が、前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納するステップと、前記教育専門会社装置から送信された講義の映像データを受信し、格納するステップと、格納された前記各講義の評価値の中から、前記評価値が一定水準である講義を優良講義として特定し、その優良講義の映像データを、前記格納した講義の映像データの中から抽出するステップと、抽出した前記映像データを前記教育専門会社装置に送信するステップと、前記教育専門会社装置が、前記サービス提供会社装置から送信された前記映像データを受信し、再生するステップと、を含む方法としてある。
【0020】
また、本発明のスキル管理方法は、請求項9に記載するように、前記サービス提供会社との契約により講義サービスの提供を受ける契約会社に設置される契約会社装置をさらに有する教育管理システムによる教育管理方法であって、前記サービス提供会社装置が、講義を受けた各受講者のスキル値をその受講者及び講義を特定する識別情報とともに格納するステップと、前記格納されたスキル値を、一定期間経過するごとに一定値減算するステップと、前記スキル値が所定値以下となった受講者及びその講義を再受講対象者及び再受講対象講義として特定し、その再受講対象者及び再受講対象講義に係る識別情報を所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信するステップと、前記契約会社装置が、前記サービス提供会社装置から送信された前記識別情報及びメッセージを受信し、表示するステップと、を含む方法としてある。
【0021】
このように、本発明は上述したシステムや装置といった形態だけでなく、方法発明としても実現化することができる。
したがって、ハードウェアの構成にとらわれることなく発明を実施することができるため、汎用性,拡張性に優れた方法として提供することができる。
【0022】
また、本発明の教育管理プログラムは、請求項10に記載するように、所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と、前記教育専門会社が実施する講義サービスを提供するサービス提供会社に設置されるサービス提供会社装置とを教育管理システムとして機能させるための教育管理プログラムであって、前記教育専門会社装置を構成するコンピュータを、前記教育専門会社で実施される講義の映像データを撮影する撮影手段、前記撮影手段によって撮影された講義の映像データを前記サービス提供会社装置に送信する手段、前記サービス提供会社装置から送信される優良講義に係る映像データを受信し再生する手段、として機能させるとともに、前記サービス提供会社装置を構成するコンピュータを、前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納する評価値格納手段、前記教育専門会社装置から送信された講義の映像データを受信し、格納する映像データ格納手段、前記評価値格納手段を検索することによって、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その優良講義に係る映像データを前記映像データ格納手段から抽出する手段、抽出された前記優良講義に係る映像データを前記教育専門会社装置に送信する手段、として機能させるためのプログラムとしてある。
【0023】
また、本発明の教育管理プログラムは、請求項11に記載するように、前記サービス提供会社との契約により講義サービスの提供を受ける契約会社に設置される契約会社装置をさらに有する教育管理システムとして機能させるための教育管理プログラムであって、前記サービス提供会社装置を構成するコンピュータを、講義を受けた各受講者のスキル値をその受講者及び講義を特定する識別情報とともに格納する手段、格納された前記スキル値を、一定期間経過するごとに一定値減算する手段、格納された前記スキル値が所定値以下となった受講者及びその講義を再受講対象者及び再受講対象講義として特定し、その再受講対象者及び再受講対象講義に係る識別情報を所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信する手段、として機能させるとともに、前記契約会社装置を構成するコンピュータを、前記サービス提供会社装置から送信された前記識別情報及びメッセージを受信し、表示する手段、として機能させるためのプログラムとしてある。
【0024】
このように本発明はプログラムとしても実現化することができる。
これにより、サーバ装置のみならずパーソナルコンピュータ等にプログラムをインストールすることによって本発明を実現することができ、汎用性,拡張性に優れた教育管理プログラムとして提供することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上のように、本発明の教育管理システムによれば、講義内容を客観的に評価し、その評価に応じて講義内容や指導方法を高水準に統一させることができるため、受講者間に発生する理解力や知識の差を発展的に解消させることが可能となる。
また、動的に変化する個人のスキルを客観的にかつ正確に把握することにより、受講者の能力の低下を的確に補うことができ、効果的に能力の維持を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、以下に示す本実施形態の教育管理システムは、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態の教育管理システムにおける各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係る教育管理システムの概略構成を示すシステム構成図であり、図2乃至図4は、教育管理システムを構成するサービス提供会社装置、契約会社装置及び教育専門会社装置の詳細構成を示すブロック図である。
本実施形態の教育管理システム1は、図1に示すように、サービス提供会社装置10、契約会社装置20及び教育専門会社装置30がそれぞれインターネット40に接続されており、相互に連携した処理を行うようになっている。
【0028】
ここで、サービス提供会社100は、教育専門会社300が実施する教育サービスを提供することを業とする会社である。
また、契約会社200は、サービス提供会社100との契約により教育サービスの提供を受ける会社であり、受講者となりうる技術者・営業者21が所属している。
また、教育専門会社300は、サービス提供会社100の仲介により契約会社200の技術者・営業者21に対し、講義を行う主体であり、実際には、所属するインストラクター/講師31によって行われる。
以下、各構成要素について説明する。
【0029】
[サービス提供会社装置10]
サービス提供会社装置10は、サービス提供会社100に設置される装置であり、本実施形態の教育管理システム1の中核となる各種サーバやデータベース(DB)によって構成されている。
具体的には、図2に示すように、教育放送用サーバ11、教材資料サーバ12、教育品質管理DB13、スキル管理DB14、教育ガイドDB15、受講者DB16及び評価試験DB17を備えている。
【0030】
教育放送用サーバ11は、教育専門会社300で撮影された全ての教育コースの講義の映像データを、インターネット40を経由して受信し、所定の格納手段によって格納するものである。
この格納手段によって格納された講義のうち、最良と判定された講義をベストインストラクションとして定め(優良講義抽出手段)、その映像データは教育専門会社装置30に送られ、再生させることができる。
これにより、同じ講義を担当する他のインストラクター/講師31は、ベストインストラクションを指標として参照することができるため、各教育コースにおける教育内容の統一と教育品質の向上を図ることが可能になる。
また、契約会社200が遠隔地にあるなどの理由により、技術者・営業者21による教育コースへの参加が困難な場合や、復習用の教材として利用する要望があれば、ベストインストラクションと認定された講義の映像データを、インターネット40を経由して配信させることも可能である。
【0031】
教材資料サーバ12は、教育専門会社300における講義において使用される教育用資料データが格納され、必要に応じて教育専門会社300に配信されるものである。
教育品質管理DB13は、サービス提供会社100が提供するすべての教育コースの講義に関する評価値を、格納するデータベースである。
具体的には、教育コース名、教育を実施したインストラクター/講師31の名前、教育コースを受講した技術者・営業者21に対して実施される評価試験の平均点数、アンケートの平均点数などを対応づけて格納しており、最も評価の高い教育をベストインストラクションとして認定することとしている(図8参照)。
【0032】
スキル管理DB14は、サービス提供会社100が提供する教育コースの講義を受講した技術者・営業者21の社員番号、受講科目、評価試験の結果などとともに、その技術者・営業者21が受講した教育コースに関連した業務の実績値も併せて格納されるものである(図9参照)。
業務実績としては、例えば、自動車の販売や修理、コンピュータのサーバ構築やクライアントPCの障害処理等が対象となるが、これらの業務遂行に応じて契約会社装置20からその実績値がスキル管理DB14に対して送られ、格納されることとなる。
【0033】
また、本実施形態の特徴として、スキル管理DB14では、評価試験結果と実績値の合計をスキル値として格納し、一定期間経過する毎に所定点数を減算し更新するようにしている(減算手段)。そして、対象となる技術者・営業者21のスキル値が一定値(例えば、ゼロ)になった場合には、サービス提供会社装置10から契約会社装置20に対し、再受講の案内を通知することとしている。
なお、再受講の案内は、契約会社装置20を介して技術者・営業者21の受講者端末22に通知される形態であっても良い。
【0034】
また、実績値の積み上げ等によってスキル値が一定以上の高水準に達した技術者・営業者21が現れた場合には、その技術者・営業者21はベストプラクティスを所有する者と見なされ、そのベストプラクティスを実際の講義に反映させることが可能である。
具体的には、ベストインストラクションの教育映像データを契約会社装置20に送信し、対象となる技術者・営業者21に閲覧させ、ベストインストラクションであってもなお不足する事項を補足させることで、講義へのフィードバックをより有効なものにすることができる。
【0035】
教育ガイドDB15は、サービス提供会社100が提供する各教育コースの指針データを格納するデータベースである。
通常、教育コースとしては、一般的な教育コースと契約会社200に固有の教育コースがあるが、それぞれの教育コースごとに、コース構成の要旨となる重要コンポーネントと、各重要コンポーネントにおける詳細の指針(例えば、「説明の順番」、「詳細な説明」、「良くある質問」等)を示した詳細ファイルとが教育ガイドDB15に格納されることになる(図10参照)。
なお、一般的な教育コースについては、教育専門会社300側で重要コンポーネントと詳細ファイルを作成し、契約会社200からの指示でこれらの追加・修正を行うが、契約会社200に固有の教育コースについては、契約会社200から重要コンポーネントと詳細ファイルの提供を受け、教育ガイドDB15に格納されることとなる。
【0036】
受講者DB16は、サービス提供会社100が提供する教育コースを受講した技術者・営業者21に関する各種情報を格納するデータベースであり、例えば、受講者の氏名、契約会社名、会社コード、社員番号、連絡先(メールアドレス等)、職種等によって構成されている(図11参照)。
評価試験DB17は、各教育コースの講義終了時に行う評価試験のデータを格納するデータベースである(図12参照)。
評価試験は、教育終了に際し、その達成度を確認するための試験であり、各教育コースにおける重要コンポーネントについては全て問われるようになっている。
なお、採点方式は、100点満点であることが望ましいが、試験形式は、筆記試験だけでなく実技試験やロールプレイ形式であっても構わない。
【0037】
[契約会社装置20]
契約会社装置20は、契約会社200に設置される装置であり、サービス提供会社装置10から再受講案内等のメッセージを受信し、表示することができる。
また、優秀な技術者・営業者21が持つ実践上のノウハウやプロセスを講義にフィードバックすべく、サービス提供会社装置10から送られたベストインストラクションの映像データを再生し、該当する技術者・営業者21に閲覧させることも可能である。
さらに、図3に示すように、契約会社装置20には、一以上の端末装置22が接続されており、このようなメッセージや映像データを該当する受講者の端末装置22に送信し、表示・再生させることもできる。
なお、端末装置22は、通信機能を備えていればよく、パーソナルコンピュータに限らず、携帯電話機やPDA等の携帯通信端末であっても構わない。
【0038】
[教育専門会社装置30]
教育専門会社装置30は、教育専門会社300に設置され、実施された講義の映像データをサービス提供会社装置10に送信するものである。具体的には、教育専門会社300に所属する各インストラクター/講師31が行った全ての講義を教育撮影用カメラ32によって撮影され、取得した映像データを教育専門会社装置30によってサービス提供会社装置10に送信するものである。
なお、教育専門会社装置30は、サービス提供会社装置10から送信されるベストインストラクションの映像データを受信し、再生することも可能である。
これにより、各インストラクター/講師31は、ベストインストラクションを講義の指標として参照することができるようになっている。
【0039】
次に、以上のような構成からなる本実施形態の教育管理システムにおける動作手順について図5乃至図7を参照しながら説明を行う。
はじめに、教育実施の準備段階における手順について、図5に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0040】
図5に示すとおり、まず、契約会社200は、サービス提供会社100へ技術教育又は営業教育の依頼を行う(A201)。
なお、依頼する教育の内容に応じてその後の処理手順が異なるので、ここでは以下の場合分けを行う必要がある。
具体的には、契約会社200からサービス提供会社100に対して依頼される教育が、マナー教育やセキュリティ教育などの一般的な教育なのか、もしくは、独自の技術や社風等に基づいた契約会社200固有の教育なのか、をまず区別する(A202)。
【0041】
ここで、サービス提供会社100に依頼する教育が一般的な教育である場合(A202:YES)、契約会社装置20は、重要コンポーネントとその詳細ファイルの作成をサービス提供会社装置10に依頼する(A203)。
依頼を受けたサービス提供会社装置10は、教育ガイドDB15に格納してある関連する教育コースの重要コンポーネントと詳細ファイルを参照し、依頼に適した重要コンポーネント等を作成することとなる(A101)。
なお、図中には明示していないが、重要コンポーネントの作成の際には、契約会社200とサービス提供会社100の相互において、その要旨となる教育内容の構成とスケジュールの詳細を調整し、必要に応じて、修正・追加等を行うことは当然可能である。
そして、このようにして作成された重要コンポーネントとその詳細ファイルは教育ガイドDB15に格納される(A102)。
【0042】
一方、ステップA202において、依頼する教育内容が契約会社200に固有の教育である場合(A202:NO)、契約会社200自らがコース構成の柱となる重要コンポーネントとその詳細ファイルを作成し、サービス提供会社100に提供することとなる(A204)。これは、サービス提供会社100が、当該教育に関する詳細情報を保有していないことを想定するものである。
そして、サービス提供会社100は、契約会社200から受け取った重要コンポーネント等のデータを教育ガイドDB15に格納する(A102)。
【0043】
次に、契約会社200は、教育に必要な教材の依頼を行うか否かを判断する(A205)。
なお、教材作成の依頼に当たっては、契約会社200が保有する機密データの有無を考慮した上で行う。つまり、教材作成の際、教材のもととなるデータの提出が必要となる場合があるが、そのデータに機密データが含まれるような場合には、依頼の一部又は全部を行わないこととする。
【0044】
ステップA205において、教材作成の依頼を行う場合(A205:YES)には、その依頼をサービス提供会社100が一旦受けることとなる。
教材作成の依頼を受けたサービス提供会社100は、必要なデータの抽出を行った上で、教育専門会社装置30に依頼データを送信する(A103)。必要なデータとは、主に、該当する教育コースの重要コンポーネントとその詳細ファイルであり、予め教育ガイドDB15に格納されているデータが対象となるが、これに限らず、過去に同様の教育コースを実施したことがある場合には、そのときに使用した教育資料を抽出し、依頼データとともに送信するようにしてもよい。
このようにして、教材作成の依頼を受けた教育専門会社300は、同時に受け取った重要コンポーネント等にもとづき教材データの作成を行い、教育専門会社装置30を介してサービス提供会社装置10に係るデータ送信を行う(A301)。
なお、教材の作成に当たり、必要な場合には、サービス提供会社100を介して契約会社200に追加情報を要求し、受け取るようにしてもよい。
【0045】
一方、ステップA205において、教材作成の依頼を行わない場合(A205:NO)には、契約会社200自らが教材の作成を行い、契約会社装置20を介してサービス提供会社装置10に係る教材データが送信される(A206)。なお、教材の作成に当たり、サービス提供会社100から必要なツールやノウハウを受けることができるようにしてもよい。
上述の手順を経て、教材データを受け取ったサービス提供会社装置10は、その教材データを教材資料サーバ12に格納し(A104)、ここで教育実施の準備は完了する。
【0046】
次に、本実施形態の教育管理システムにおける教育品質管理の動作手順について図6及び図7に示すフローチャートを参照しながら説明を行う。
【0047】
図6に示すように、まず、サービス提供会社装置10は、教育ガイドDB15から重要コンポーネント(教育内容及びスケジュール含む)及びその詳細ファイルを抽出し、教育専門会社装置30に送信する(B101)。
また、サービス提供会社装置10は、講義で使用する教育用資料を教材資料サーバ12から取り出し、教育専門会社装置30に送信する(B102)。
さらに、サービス提供会社100は、教育専門会社300に所属するインストラクター/講師31の教育準備時間や、契約会社200の教育開催時期の要望など、総合的な調整を行ったうえで、教育コースの開催を決定し、その決定事項は、契約会社200と教育専門会社300の双方に対し通知されることとなる(B103)。
【0048】
契約会社200では、係る通知を受け、教育を受ける技術者・営業者21を選出し、適任者を教育コースに参加させる(B201)。
そして、教育専門会社300では、インストラクター/講師31によって所定の講義が実施される。このとき、実施された教育コースの講義は、すべて教育撮影用カメラ32で撮影され、その映像データはインターネット40を経由しサービス提供会社装置10に送信される(B301)。
そして、サービス提供会社装置10では、教育専門会社装置30から受信した講義の映像データが教育放送用サーバ11に格納されることとなる(B104)。
【0049】
なお、教育専門会社300では、各教育コースの終了時に、受講者全員に対して評価試験とアンケート(図13参照)が実施され、そのデータはサービス提供会社装置10に送信され(B302)、そのうち評価試験の点数がスキル管理DB14に格納される(B105)。
また、サービス提供会社装置10が受信した評価試験点数とアンケート点数の平均点数が教育品質管理DB13に格納される(B106)。
【0050】
教育品質管理DB13では、受講したすべての技術者・営業者21の評価試験の結果と、アンケート結果から各教育コースについての順位が自動的に決定する。
例えば、評価試験点数の平均値と、アンケート点数の平均値の合計値が最高位である教育コースの講義はベストインストラクションとして認定され、教育専門会社装置30に映像データが送信されることとなる(B107)。
そして、教育専門会社300に属する各インストラクター/講師31は、ベストインストラクションを参照することができるようになる(B303)。
これにより、教育内容の統一化と教育品質の向上をともに図ることができるだけでなく、新たに教育コースを担当するインストラクター/講師31が、効率よくその内容を理解し、短時間で教育準備を整えることが可能となる。
【0051】
なお、ベストインストラクションの映像データは、過去に教育を受講した者であって、復習を目的として再受講を希望する技術者・営業者21の端末装置22に対して配信させることも可能である。
これにより、技術者・営業者21からの要求に柔軟に対応し、効果的にフォローアップすることができる(B108)。
また、契約会社200が遠隔地にあるなどの理由で、教育への参加が困難な技術者・営業者21の端末装置22に対してもベストインストラクションの映像データを配信させることも可能である。
【0052】
契約会社装置20では、技術者・営業者21の受講した教育コースの講義に関係のある業務実績を数値によって入力する(B201)。実績の入力は、契約会社200の工数管理システムと連携し、工数管理システム上で教育に関係のある業務を行えば自動的にスキル管理DB14のスキル値が更新されるようにするのが望ましいが、工数管理システムと連携できない場合には、技術者・営業者21の端末装置22から所定の入力フォーム(図14参照)へログインし、実績値を入力するようにしてもよい(図15参照)。
ここで入力された実績値は、契約会社装置20によってサービス提供会社装置10に送られ、スキル管理DBに入力される。
【0053】
サービス提供会社装置10では、スキル管理DB14に入力された評価試験結果と技術者・営業者21の業務実績の合計値がスキル値として管理され、入力に応じて更新されることとなる(B109)。
なお、このスキル値は1日経過するごとに1ポイント減算され、日々更新するようにしている(B110)。
【0054】
サービス提供会社装置10は、スキル値の範囲に応じて各技術者・営業者21のスキル管理制御を行う(B111)。
具体的には、スキル値が0(ゼロ)になった場合(B111:スキル値=0)には、サービス提供会社装置10が再受講の案内を送信し、契約会社装置20がこれを受けることとしている(B202)。
また、スキル値が所定値n以下(n≠0)である場合(B111:スキル値≦n)には、再受講の案内はされないが、過去に受講したことのある技術者・営業者21の復習希望によりベストインストラクションの映像配信を受けることができる。
なお、再受講に伴い評価試験を行った場合でも、その結果を現在のスキル値に加点し、更新するようにしてもよい。
このような仕組みを採ることにより、技術者・営業者21は、スキル値が低下しないようフォローアップすることができ、結果、技術者・営業者21の能力を維持できるようになる。
【0055】
一方、スキル値が所定値nを超過する場合(スキル値>n)、その技術者・営業者21は、関連分野についてベストプラクティスを所有するものと認定される。
ベストプラクティスを所有する技術者・営業者21には、関連するベストインストラクションの映像を参照してもらったうえで、様々な意見を受け入れるようにし、ベストインストラクション等に反映させる(B112)。
このように、有能な技術者・営業者21のベストプラクティスを考慮することにより、ベンチマークとなるベストインストラクションをさらにレベルアップし、これに応じて講義の質を向上させることが可能となる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態の教育管理システム1によれば、教育撮影用カメラ32で撮影した各講義の映像データを教育放送用サーバ11によって格納させ、その中からベストインストラクションと認められた講義の映像データを抽出し、教育専門会社装置30に送信し、再生できるようにしている。
【0057】
したがって、教育専門会社300に所属する各インストラクター/講師31は、ベストインストラクションの内容を自分が実施する講義に反映させることが可能となる。
このため、インストラクター/講師31の違いによって生ずる受講者間の理解度の偏りが大幅に改善されるだけでなく、教育水準を全体的に向上させることが可能となる。
また、効率よく優良な講義を参照することができるため、インストラクター/講師31は、容易、かつ、迅速に講義の準備を行うことができる。
【0058】
また、本実施形態の教育管理システム1によれば、各技術者・営業者21の実践能力を反映したスキル値を数値によってスキル管理DB14に格納するようにしている。
そして、所定の減算手段によりスキル値が一定値以下になった場合には、サービス提供会社装置10が、契約会社装置20に所定の通知を行うようにしている。
このため、契約会社200に属する各技術者・営業者21の本質的な能力を客観的かつ明確に把握し、かつ、効果的に維持させることが可能である。
【0059】
さらに、スキル値が高く優れた技術者・営業者21に対しては、サービス提供会社装置10が、ベストインストラクションの映像データを契約会社装置20に送信し、その講義を閲覧させるようにすることもできる。
これにより、講義に対する技術者・営業者21の意見をその後の講義に反映させることが可能となり、さらなる教育水準の向上を図ることができる。
【0060】
また、本実施形態の教育管理システム1によれば、必要に応じてベストインストラクションの映像データを、契約会社装置20を介して、任意の端末装置22に配信させることが可能である。
これにより、遠隔地により受講が困難な場合や、復習等を目的として受講を希望する場合でも、効果的に教育を受けることができるようになる。
【0061】
以上、本発明の教育管理システム1について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明にかかる教育管理システム1は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、講義に関してはその映像データを処理の対象としているが、音声データや静止画のデータを対象とする構成であってもよい。
これにより、様々なネットワークに対応できるとともに、通信回線や各装置を安価に抑え容易に本発明を実現することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、ネットワークが利用可能な教育機関に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施形態に係る教育管理システムの概略構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る教育管理システムを構成するサービス提供会社装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る教育管理システムを構成する契約会社装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る教育管理システムを構成する教育専門会社装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける教育実施準備の手順を示したフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける教育品質管理の動作手順の前段を示したフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける教育品質管理の動作手順の後段を示したフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける教育品質管理DBに格納するデータの例を示したデータテーブル図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおけるスキル管理DBに格納するデータの例を示したデータテーブル図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける教育ガイドDBに格納するデータの例を示したデータテーブル図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける受講者DBに格納するデータの例を示したデータテーブル図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおける評価試験DBに格納するデータの例を示したデータテーブル図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおいて受講者に対して実施されるアンケートの例図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおけるスキル管理DBに格納する実績値を入力するためのログイン画面である。
【図15】本発明の一実施形態に係る教育管理システムにおけるスキル管理DBに格納する実績値を入力するための実績値入力フォームである。
【符号の説明】
【0064】
10 サービス提供会社装置
11 教育放送用サーバ
13 教育品質管理DB
14 スキル管理DB
20 契約会社装置
30 教育専門会社装置
40 通信回線(インターネット)
100 サービス提供会社
200 契約会社
300 教育専門会社

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と、前記教育専門会社が実施する講義サービスを提供するサービス提供会社に設置されるサービス提供会社装置とが、通信回線を介して接続された教育管理システムであって、
前記教育専門会社装置は、
前記教育専門会社で実施される講義の映像データを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された講義の映像データを前記サービス提供会社装置に送信する手段と、
前記サービス提供会社装置から送信される優良講義に係る映像データを受信し再生する手段と、を備え、
前記サービス提供会社装置は、
前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納する教育品質管理DBと、
前記教育専門会社装置から送信された講義の映像データを、前記通信回線を介して受信し、格納する格納手段と、
前記教育品質管理DBを検索することによって、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その優良講義に係る映像データを前記格納手段から抽出する優良講義抽出手段と、
抽出された前記優良講義に係る映像データを前記教育専門会社装置に送信する手段と、を備えることを特徴とする教育管理システム。
【請求項2】
前記教育専門会社装置は、
講義を受けた各受講者の当該講義に対する評価点数データを入力し、全評価点数の平均値を算出して前記評価値を生成するとともに当該評価値を前記サービス提供会社装置に送信する手段を備え、
前記サービス提供会社装置は、
前記教育専門会社装置から送信された前記評価値を、前記通信回線を介して受信し、前記教育品質管理DBに格納することを特徴とする請求項1に記載の教育管理システム。
【請求項3】
前記評価点数は、講義を受けた各受講者の当該講義に対するアンケート点数と評価試験点数によって構成されることを特徴とする請求項2に記載の教育管理システム。
【請求項4】
前記サービス提供会社との契約により講義サービスの提供を受ける契約会社に設置される契約会社装置を備え、
前記サービス提供会社装置は、
講義を受けた各受講者のスキル値をその受講者及び講義を特定する識別情報とともに格納するスキル管理DBと、
前記スキル管理DBに格納されたスキル値を、一定期間経過するごとに一定値減算する減算手段と、
前記スキル値が所定値以下となった受講者及びその講義を再受講対象者及び再受講対象講義として特定し、その再受講対象者及び再受講対象講義に係る識別情報を所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信する手段を備え、
前記契約会社装置は、
前記サービス提供会社装置から送信された前記識別情報及びメッセージを受信し、表示する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の教育管理システム。
【請求項5】
前記教育専門会社装置は、
講義を受けた各受講者の当該講義に対する評価試験点数データを入力し、前記サービス提供会社装置に送信する手段を、備えるとともに、
前記契約会社装置は、
前記各受講者の実績値を入力し、前記サービス提供会社装置に送信する手段を備え、
前記サービス提供会社装置は、
前記教育専門会社装置及び前記契約会社装置から送信された評価試験点数データ及び実績値を受信する手段と、
受信した前記評価試験点数及び実績値の合計値を算出し、前記スキル値として前記スキル管理DBに格納する手段と、を備えることを特徴とする請求項4に記載の教育管理システム。
【請求項6】
前記サービス提供会社装置は、
前記優良講義抽出手段によって抽出された優良講義の映像データを前記契約会社装置に送信するとともに、当該優良講義に係る前記スキル値が所定値以上である優良受講者の識別情報を前記スキル管理DBから抽出し、所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信する手段を備え、
前記契約会社装置は、
前記サービス提供会社装置から送信された前記優良講義に係る映像データを受信し、再生するとともに、
前記サービス提供会社装置から送信された前記優良受講者の識別情報及びメッセージを受信し、表示することを特徴とする請求項4又は5に記載の教育管理システム。
【請求項7】
所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と通信回線を介して接続されるサービス提供会社装置であって、
前記教育専門会社において実施され、撮影された各講義の映像データで、前記教育専門会社装置を介して送信された映像データを、前記通信回線を通じて受信する手段と、
受信した前記映像データを格納する格納手段と、
前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納する教育品質管理DBと、
前記教育品質管理DBを検索することによって、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その優良講義に係る映像データを前記格納手段から抽出する優良講義抽出手段と、
抽出された前記優良講義に係る映像データを前記教育専門会社装置に送信する手段と、を備えることを特徴とするサービス提供会社装置。
【請求項8】
所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と、前記教育専門会社が実施する講義サービスを提供するサービス提供会社に設置されるサービス提供会社装置とを有する教育管理システムによる教育管理方法であって、
前記教育専門会社装置が、
前記教育専門会社で実施される講義を撮影するステップと、
撮影された講義の映像データを前記サービス提供会社装置に送信するステップと、
前記サービス提供会社装置が、
前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納するステップと、
前記教育専門会社装置から送信された講義の映像データを受信し、格納するステップと、
格納された前記各講義の評価値の中から、前記評価値が一定水準である講義を優良講義として特定し、その優良講義の映像データを、前記格納した講義の映像データの中から抽出するステップと、
抽出した前記映像データを前記教育専門会社装置に送信するステップと、
前記教育専門会社装置が、
前記サービス提供会社装置から送信された前記映像データを受信し、再生するステップと、を含むことを特徴とする教育管理方法。
【請求項9】
前記サービス提供会社との契約により講義サービスの提供を受ける契約会社に設置される契約会社装置をさらに有する教育管理システムによる教育管理方法であって、
前記サービス提供会社装置が、
講義を受けた各受講者のスキル値をその受講者及び講義を特定する識別情報とともに格納するステップと、
前記格納されたスキル値を、一定期間経過するごとに一定値減算するステップと、
前記スキル値が所定値以下となった受講者及びその講義を再受講対象者及び再受講対象講義として特定し、その再受講対象者及び再受講対象講義に係る識別情報を所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信するステップと、
前記契約会社装置が、
前記サービス提供会社装置から送信された前記識別情報及びメッセージを受信し、表示するステップと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の教育管理方法。
【請求項10】
所定の講義を実施する教育専門会社に設置される教育専門会社装置と、前記教育専門会社が実施する講義サービスを提供するサービス提供会社に設置されるサービス提供会社装置とを教育管理システムとして機能させるための教育管理プログラムであって、
前記教育専門会社装置を構成するコンピュータを、
前記教育専門会社で実施される講義の映像データを撮影する撮影手段、
前記撮影手段によって撮影された講義の映像データを前記サービス提供会社装置に送信する手段、
前記サービス提供会社装置から送信される優良講義に係る映像データを受信し再生する手段、として機能させるとともに、
前記サービス提供会社装置を構成するコンピュータを、
前記教育専門会社で実施された各講義の評価値を格納する評価値格納手段、
前記教育専門会社装置から送信された講義の映像データを受信し、格納する映像データ格納手段、
前記評価値格納手段を検索することによって、評価値が一定水準である講義を所定の優良講義として特定し、その優良講義に係る映像データを前記映像データ格納手段から抽出する手段、
抽出された前記優良講義に係る映像データを前記教育専門会社装置に送信する手段、として機能させるための教育管理プログラム。
【請求項11】
前記サービス提供会社との契約により講義サービスの提供を受ける契約会社に設置される契約会社装置をさらに有する教育管理システムとして機能させるための教育管理プログラムであって、
前記サービス提供会社装置を構成するコンピュータを、
講義を受けた各受講者のスキル値をその受講者及び講義を特定する識別情報とともに格納する手段、
格納された前記スキル値を、一定期間経過するごとに一定値減算する手段、
格納された前記スキル値が所定値以下となった受講者及びその講義を再受講対象者及び再受講対象講義として特定し、その再受講対象者及び再受講対象講義に係る識別情報を所定のメッセージとともに前記契約会社装置に送信する手段、として機能させるとともに、
前記契約会社装置を構成するコンピュータを、
前記サービス提供会社装置から送信された前記識別情報及びメッセージを受信し、表示する手段、として機能させるための請求項10に記載の教育管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−108181(P2008−108181A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−292312(P2006−292312)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】