説明

数字処理装置

【課題】 0〜10までの数字を用いる場合に、特定の数字については複数種類の数字として区別可能な数字処理装置を提供する。
【解決手段】 0〜10の数字を指定する入力手段6と、数字の1〜4を表す第1〜第4数字部1〜4からなる数字特定部7とを備え、指定された数字を前記第1〜第4数字部1〜4の組合せにより特定し、特定された数字を使用する数字適用部8とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、0〜10までの数字処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば物品や人物を特定するID番号は、複数桁の数字からなり、番号により物品や人物を照合する。この場合各桁の数字がさらに分別できれば、同じ数字であっても、特定できる範囲が広がる。したがって、同じID番号であっても、数字の選定の仕方によって、異なるIDとすることができ、セキュリティ機能が高まる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記の点を考慮したものであり、0〜10までの数字を用いる場合に、特定の数字については複数種類の数字として区別可能な数字処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、0〜10の数字を指定する入力手段と、数字の1〜4を表す第1〜第4数字部とを備え、指定された数字を前記第1〜第4数字部の組合せにより特定することを特徴とする0〜10までの数字処理装置を提供する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1〜第4数字部は、4重の同心円からなり、第2〜第4数字部の各円はそれぞれ2〜4分割された分割エレメントで形成されたことを特徴とする。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記第1〜第4数字部は、4列の平行な直線からなり、第2〜第4数字部の各列はそれぞれ2〜4分割された分割エレメントで形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、1〜4を表す第1〜第4数字部を組合せて1〜10の数字を表すため、同じ数字であっても複数の組合せが可能な数字があり、数字で特定できる範囲が広がる。
【0008】
請求項2の発明によれば、第1〜第4数字部を4重の同心円で構成し、第2〜第4数字部の各円をそれぞれ2〜4分割した分割エレメントで形成することにより、使用すべき数字が、分割エレメントの総和で表されるため、視覚により容易に識別可能になる。
【0009】
請求項3の発明によれば、第1〜第4数字部を4列の直線で構成し、第2〜第4数字部の各直線の列をそれぞれ2〜4分割した分割エレメントで形成することにより、使用すべき数字が、分割エレメントの総和で表されるため、視覚により容易に識別可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の実施例の構成図である。
この数字処理装置5は、1〜10までのいずれかの数字を入力する数字入力部6と、1〜4の数字に対応する第1〜第4数字部1〜4からなる数字特定部7と、特定された数字を適用する数字適用部8とにより構成される。
【0011】
数字入力部6は、使用する数字を指定するとともに、その数字が1〜4の数字の和となる組合せを指定する。例えば、数字が5であれば、(1+4)又は(2+3)のいずれかである。
【0012】
数字特定部7は、指定された数字を、第1〜第4数字部の組合せによって特定する。これにより、同じ数字5であっても、(1+4)と(2+3)の2種類に分別される。
【0013】
数字適用部8は、特定された数字を適用する。適用例としては、数字を表示する数字表示装置として使用する例、あるいは特定された数字を用いてID番号を設定するID装置として使用する例などがある。
【0014】
図2は、図1の数字処理装置による0〜10までの数字の使用状態を示す。
図示したように、0〜10までの各数字は、図の二重丸で示すように、それぞれ第1〜第4表示部1〜4を選択的に使用して表される。これにより各数字が第1〜第4数字部の組合せにより表される。例えば数字の2は、第2数字部2のみを用いて表される。数字の3〜7については、図の(i)(ii)で示すように、いずれも2通りの組合せ方法がある。
【0015】
このような数字部1〜4の組合せにより、0〜10の数字を特定し、この特定された数字を表示したり、あるいはID番号として用いる。例えば数字の5を指定した場合、これを表示する場合に、(i)で示すように、第1数字部1と第4数字部4を点灯させて表示する方法と、(ii)で示すように、第2数字部2と第3数字部3を点灯させて表示する方法がある。これら2つの表示方法のいずれかを指定して数字の5を表示する。これにより、同じ数字の5を表示するときに2つの表示方法が得られ、それぞれ区別して使用することができる。
【0016】
ID番号として用いる場合には、同じ数字の5をID番号としても、2種類の5があるため、いずれかの5を指定することにより、セキュリティ機能が向上する。
【0017】
図3は、本発明の数字処理装置の第1〜第4数字部の別の実施例の説明図である。この例では、(A)に示すように、第1〜第4数字部1〜4は、4重の同心円からなる。第2数字部2は2分割され、2つの分割エレメント2−1,2−2により形成される。第3数字部3は3分割され、3つの分割エレメント3−1,3−2,3−3により形成される。第4数字部4は4分割され、4つの分割エレメント4−1,4−2,4−3,4−4により形成される。
【0018】
(B)は使用例として数字5を表す方法を示す。(i)は第1数字部1と第4数字部の4つの分割エレメント4−1〜4−4を用いる方法であり、(ii)は第2数字部の2つの分割エレメント2−1,2−2と第3数字部の3つの分割エレメント3−1〜3−3を用いる方法である。いずれの場合も使用する分割エレメントの総和は5である。
【0019】
図4は、本発明の数字処理装置の第1〜第4数字部のさらに別の実施例の説明図である。この例では、(A)に示すように、第1〜第4数字部1〜4は、4列の平行な直線部からなる。第2数字部2の直線の列は2分割され、2つの分割エレメント2−1,2−2により形成される。第3数字部3の直線の列は3分割され、3つの分割エレメント3−1,3−2,3−3により形成される。第4数字部4の直線の列は4分割され、4つの分割エレメント4−1,4−2,4−3,4−4により形成される。
【0020】
(B)は使用例として数字5を表す方法を示す。(i)は第1数字部1と第4数字部の4つの分割エレメント4−1〜4−4を用いる方法であり、(ii)は第2数字部の2つの分割エレメント2−1,2−2と第3数字部の3つの分割エレメント3−1〜3−3を用いる方法である。いずれの場合も使用する分割エレメントの総和は5である。
【0021】
なお、上記実施例では1〜4の数字の和により指定された数字を特定したが、指定された数字を10から差し引いた数字を1〜4の数字の組合せで表してもよい。例えば、1を表す場合に、図2の[1]のように表す代わりに、[9]のように表してもよい。また、図3及び図4において、各数字部2〜4の同心円及び直線の列を2〜4分割したが、分割することなく連続した4重の同心円又は直線により各数字部を形成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、数字表示装置あるいは数字を用いて物品や人物を照合するID装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る数字処理装置の構成説明図。
【図2】図1の数字処理装置の使用例の説明図。
【図3】本発明の数字処理装置の第1〜第4数字部の別の例の説明図。
【図4】本発明の数字処理装置の第1〜第4数字部のさらに別の例の説明図。
【符号の説明】
【0024】
1:第1数字部、2:第2数字部、3:第3数字部、4:第4数字部、5:数字処理装置、6:数字入力部、7:数字特定部、8:数字適用部、2−1,2−2,3−1,3−2,3−3,4−1,4−2,4−3,4−4:分割エレメント。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0〜10の数字を指定する入力手段と、数字の1〜4を表す第1〜第4数字部とを備え、指定された数字を前記第1〜第4数字部の組合せにより特定することを特徴とする0〜10までの数字処理装置。
【請求項2】
前記第1〜第4数字部は、4重の同心円からなり、第2〜第4数字部の各円はそれぞれ2〜4分割された分割エレメントで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の0〜10までの数字処理装置。
【請求項3】
前記第1〜第4数字部は、4列の平行な直線からなり、第2〜第4数字部の各列はそれぞれ2〜4分割された分割エレメントで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の0〜10までの数字処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−48164(P2007−48164A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233869(P2005−233869)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(505307035)
【Fターム(参考)】