説明

整備、修理、又は解体検査環境における構成部品の準備又は配給

【課題】整備、修理、解体検査又はその他の関連活動を実行するため、効果的に構成部品群を選択する。
【解決手段】本発明による構成部品を準備するための方法とシステムは、構成部品のグループ分けを支援して構成部品の準備における効率化を実現する。本方法は、機器の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つを実行するために構成部品を識別する段階を含んでいる。
少なくとも構成部品のキットが機器用に設定される。キットは、装着活動をまとめ、整備、修理、解体検査の内の少なくとも1つを実行するのを支援をするために収集された1つ又は複数の構成部品のアッセンブリを備えている。識別された構成部品の入手は許可される。識別された構成部品は、許可の条件に従って入手される。入手された構成部品は、測定可能で追跡可能な計量法に従って配送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つに関連して構成部品を準備及び配給するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術においては、整備計画管理では、機器の要素の定期整備(例えば、整備、修理及び解体検査)の前に、欠陥の可能性のある又は実際に欠陥のある構成部品を取り替えるための計画を確認する。先行技術による整備計画管理では、定期整備の対象となっている(機器の要素の)構成部品の一覧表を準備する。構成部品の一覧表の選択は、(1)機器の要素に必要な構成の変更、(2)機器の要素の構成部品の変更又は更新、又は(3)要素又はその構成部品の予測外の性能劣化、の何れかにより変動する。従って、定期整備のために発注され又は供給される構成部品が、要素の整備処理時(例えば、整備、修理、又は解体検査)に実際に必要となる構成部品と異なることもある。その結果、場合によっては、供給された構成部品群に余計なものが入っており、作業員が、機器の所望の信頼性又は性能目標を実現するには取替えが不要な構成部品まで取り替えてしまうことにもなる。
別の場合には、供給された構成部品群に必要なものが不足しており、入っている構成部品が少なすぎて機器が信頼性目標を達成できないこともある。そこで、整備、修理、解体検査又はその他の関連活動を実行するため、構成部品群を選択する、強固で効果的なやり方が必要とされている。構成部品の選択及び構成部品の発注に何らかの標準化を導入することも必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明によれば、構成部品を準備又は配給する方法は、構成部品のグループ分けを支援し、構成部品の準備の効率化を図る。本方法は、機器の要素の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つを実施するために、構成部品を識別する段階を含んでいる。機器の要素について少なくとも1つの構成部品のキットが設定される。本キットは、整備、修理、及び解体検査の少なくとも1つに関連する、まとまった装着活動を支援するために集められた、或いは、複数の整備業務の統合化を支援するためにグループ分けされた、1つ又は複数の構成部品の群を備えている。
【0004】
本発明の或る態様によれば、データ処理システムが、識別された構成部品を入手するための準備を支援する。識別された構成部品は、準備(例えば、許可)に従って入手される。入手された構成部品は、計量法(例えば、測定可能及び追跡可能な計量法)に則り各所に配置又は配送される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
ここでは、整備プロバイダには、少なくとも1つの機器の要素の、整備、修理、又は解体検査の活動(即ち、MRO活動)を実行又は支援する、どの様な人物又は事業エンティティも含まれるものとする。同様に、整備、整備活動、又は整備業務は、機器の要素又は機器の構成部品の、整備、修理、又は解体検査(即ち、MRO活動)の少なくとも1つを含むものとする。
【0006】
構成部品は、機器の要素、機器の要素の副構成部品、機器の要素のアッセンブリ、機器の要素のシステム、又は機器の要素のその他の構成部品を意味する。構成部品は、1つ又は複数の副構成部品を含んでいてもよいが、必ずしも含んでいる必要もない。アッセンブリは、統合された又は相互に関連した構成部品の群から構成される。材料とは、原料、消耗材料、構成部品、貯蔵品、又は整備活動の実行に関する他の機器関連リソースをいう。
【0007】
準備するとは、整備活動を実行するための準備、又は整備計画のために構成部品又は他のリソースを利用可能とする準備をいう。例えば、準備するとは、整備計画のための構成部品を入手すること、構成部品又は材料を整備計画用の実際のキットに編成すること、及び整備計画の実施のためにリソースを計画又は配置すること、の何れもが含まれる。配給とは、整備計画の実行のために又は実行時に、構成部品とリソースを利用可能にすることをいう。例えば、配給とは、整備計画に従って1つ又は複数の地理的な場所に構成部品を配送すること、又は整備計画に従って1つ又は複数の地理的な場所に物理的なキットを供給することをいう。
【0008】
図1によれば、データ処理システム10は、キットオーガナイザ16に接続された予測整備モジュール12を含んでいる。次に、このキットオーガナイザ16は、入手モジュール24と通信する。入手モジュール24は、配送モジュール26と通信する。
データ処理システム10は、予測データ11、整備データ13、又はその両方の入力を受信する。予測データ又は整備データは、総称的に入力データと呼ばれる。予測データ11は、データ処理システム10の予測整備モジュール12に送られる。更に、整備データ13又は整備計画は、キットオーガナイザ16に送られる。データ処理システム10は、1つ又は複数の出力を提供する。例えば、入手モジュール24は、入手データ15の出力を提供し、配送モジュール26は、配給データ17の出力を提供する。
予測整備モジュール12は、機器の特定要素又は要素の構成部品の整備を正しく実行するのに必要な構成部品及び各整備業務の見積もりを含むように、構成部品データ記憶装置14を管理する。構成部品データ記憶装置14は、構成部品識別子、構成部品記述子、構成部品要件、構成部品要求、構成部品在庫管理、又は構成部品の準備に関わる他の情報を備えている。
キットオーガナイザ16は、キットデータ記憶装置18、相関アナライザ20、効率マネジャ22を含んでいる。キットデータ記憶装置18は、キットの定義の設定及び/又は保守を支援する。キットの定義は、1つ又は複数の構成部品識別子、アッセンブリ識別子、システム識別子、材料識別子、アッセンブリ識別子と1つ又は複数の構成部品の組み合わせ、システムと1つ又は複数の構成部品の組み合わせ、又は別の取り合わせを伴っている。各キットは、特定のキットを他のキットと区別する別個のキット識別子により識別される。
相関アナライザ20は、キットの適切な部材又は構成部品を識別するために使用される情報を提供する。キットの部材は、1つ又は複数の構成部品、副構成部品、システム、アッセンブリ、及び材料、の内の1つ又はそれ以上を含んでいる。
相関アナライザ20は、異なる構成部品又は材料に関し、取替えの必要性の相関性を見る。或る実施形態では、相関アナライザ20は、機器の要素の2つの関連構成部品(又は材料)の取替えにおける履歴的相関を評価する。相関アナライザ20は、関連構成部品が十分に相関しているか、又はキット内に両方の関連構成部品を含んでいないかを判定する。例えば、2つの関連構成部品の取替に関する相関が最小相関を超えているか、又は1の正規化相関に近づいている場合は、その両構成部品は同じキットに含まれている。従って、相関アナライザ20を使って、キットのグループの部材(例えば、構成部品又は材料)を選択することができる。
別の実施形態では、相関アナライザ20は、構成部品の故障の相関、整備手順に従った整備の相関、取替えに関する整備履歴記録内の相関等に基づいて、取替えの相関を評価する。
効率マネジャ22は、キットの定義又は形成にも貢献する。効率マネジャ22は、機器を機器の場所又は機器の要素の領域に分割する。1つのキットには、機器の対応する単位領域又は機器の要素の近隣の場所に関係付けられた構成部品が含まれており、他の修理又は整備手順に伴う構成部品の迅速な取替及び/又は便利な取替をやり易くする。同様に、効率マネジャ22は、機器内のアッセンブリとシステムを見て、一度に容易に交換できるか、又は機器の取り付け位置、機器上の取り付け箇所、機器に関する整備作業の領域、機能上の性能、安全性、又は他の構成目標により一度に交換するのが技術的に当を得ている、構成部品、アッセンブリ、又はシステムのリストを提供する。
【0009】
編成されたキットは仮想キットであり、構成部品のサプライヤは、キットの存在に気づかない。仮想キットは、構成部品を物理的に集めることなしに、特定の構成部品を当該キットに割り付けることができるようにする。仮想キットは、仮想キット内の構成部品のセットに関する「予約方法」の形態として機能する。仮想キットの構成部品は、対応する整備業務に割り付けられるが、必ずしもパッケージ化されたり、物理的に且つ同時に同一の地理的場所に配置される必要はない。特定の仮想キットの構成部品には、仮想キット識別子、又は特定の仮想キットの構成部品又は部材を識別するためのリンクとして機能する別のタグが付帯している。
仮想キット内の各構成部品は、以下の種類のデータ、即ち、地理的場所、状態インジケータ、及び入手可能性データインジケータ、の内の何れを有していてもよい。例えば、地理的場所は、倉庫の場所、倉庫の場所内の区分け棚番号、在庫管理場所、アドレス、州及び市、国、場所コード等を定義する。状態インジケータは、構成部品が、整備プロバイダの在庫内にあるのか、整備プロバイダへの移送途中なのか、整備プロバイダの倉庫にあるのか、サプライヤ又は卸業者の倉庫にあるのか、製造業者の所にあるのか、卸業者のところにあるのか、又は配送チェーン内のどこか他の場所にあるのかを示す。入手可能性データインジケータは、構成部品が整備活動に利用できるようになると予測される期日又は間隔を提供する。特定の仮想キットの構成部品の全ては、それらの各入手可能性データインジケータが互いに一致して、仮想キット全体に関する利用可能性データ又は利用可能性間隔を形成するように、特定の仮想キットについて好適に選択される。特定の仮想キットの構成部品の全て又は殆どが利用可能になると、仮想キットは、特定時(例えば、利用可能日時又は利用可能間隔)に、計画された整備活動に利用可能となる部品の物理的キット又は群に変換される。
【0010】
更に、キットの実際の収集及びアッセンブリは、データ処理システム10を使う整備プロバイダには透明である。それにもかかわらず、キットは、サプライヤ、調達者、又は入手者、或いは他の整備プロバイダに対して透明である必要はない。キット(例えば、仮想キット)は、機器の識別された要素の特定インスタンスに対して、「ソフト割付対象」又は「ハード割付対象」の何れかとして見える。「ソフト割付対象」は、キットが、定期整備作業に割り付けられているか又は予約されていることを意味するが、ソフト割付対象キットは、別の要素の優先順位が機器の当初の要素よりも高位である場合には、機器のその別の要素に割付し直される。当初の要素と別の要素の相対優先順位は、品質、スケジュール、費用、又はその他の適した要素に基づく。「ハード割付対象」は、ハード割付対象が機器の別の要素に変更可能でも再割付可能でもないように、十分に高位の優先順位を備えた機器の特定要素を意味する。従って、ハード割付対象は、ソフト割付対象の構成部品とは別の又はより確かなやり方で、物理的に収集され使用地点に移送される。
必要に応じて、入手モジュール24は、サプライヤから入手データ15の形態で機器を発注する。入手データ15は、構成部品の個別一覧表とは反対に、構成部品のキットに対する購入注文書の形態で編成される。キットの発注は、整備プロバイダに物流管理上の利点を提供し、構成部品をキットに編成する際の、又は構成部品をキット又は他のやり方がある場合には機能的な同等物にパッキングする際の、整備プロバイダの労力を低減する。
構成部品をキット形態で発注することにより、事務的発注入力又は人手による間違いを被りやすい他の管理業務における人的介在を減らすことができる。
【0011】
配送モジュール26は、キット、又はキットの構成部品が、在庫に存在するか、サプライヤから発注されているか、又は特定の配達日又は配達期日内に配達される予定であるかの判定に基づいてトリガされる。配給データ17は、キット又はそれらの構成部品の入手可能性を、整備作業員、施設オペレータ、購入エージェント、搬送エージェント、又は機器が配置されているか又は配置を予定されている地理的場所にキットを配送することに関わるその他のものに送る。
【0012】
図2は、処理システム110のブロック図であるが、同図の処理システム110は、次のインフラストラクチャ、即ち(1)予測整備モジュール12に接続されているモニター32、及び(2)入手モジュール24と配送モジュール26に接続されている通信インタフェース28、を伴っている点以外は、図1の処理システム10と同じである。図1と図2では、同様の要素は同様の符号を付して示している。
モニター32は、機器の要素に関連付けられたセンサー又は別のモニターで構成されている。モニター32は、必要なレベルの機器の要素の入手可能性及び信頼性をサポートするのに何時どの様な整備が、どの様なレベルの安全性、コンプライアンス及び費用で必要であるのかを予測する際に、予測整備モジュール12を補助する予測データ11を提供する。予測データ11には、オペレーションデータ、機器の要素の要素識別子、要素の構成部品の構成部品識別子、要素又は要素の構成部品に関わる診断テストによるテストデータ、又は機器に関する予測整備を実行するためのこの他の情報が含まれる。
入手モジュール24及び配送モジュール26は、通信インタフェース28に接続されている。通信インタフェース28は、入手モジュール24、配送モジュール26、又はその両方と、通信ネットワーク30との間にインタフェースを提供する。例えば、或る実施形態では、通信インタフェース28は、インターネットの様な通信ネットワーク30上でデータパケットの送受信をサポートするデータパケットトランシーバを備えている。通信ネットワーク30は、回路切り替え通信ネットワーク、デジタルパケット通信ネットワーク、データパケットネットワーク、又は別の通信装置を備えている。通信ネットワーク30は、サプライヤデータ処理システム34及びリソース割付データ処理システム36と通信する。通信インタフェース28は、通信ネットワーク30を介して、サプライヤデータ処理システム34との通信をサポートする。同様に、通信インタフェース28は、通信ネットワーク30を介して、リソース割付データ処理システム36との通信をサポートする。
サプライヤデータ処理システム34は、構成部品、多数の構成部品、キット、アッセンブリ、又はシステムの発注遂行をサポートする。
リソース割付データ処理システム36は、整備サービスプロバイダに関係付けられている。リソース割付データ処理システム36は、作業員に、近付いている又は直ぐに起こる整備業務(例えばMRO業務)を通知するための通知手配を含んでいる。リソース割付データ処理システム36は、キットと構成部品が、機器の要素がある正しい地理的場所に確実に配達されるようにするための配送データ処理も含んでいる。
【0013】
図3は、本発明によるデータ処理システム110の別の実施形態を示している。図3は、同図がモニター32の代わりにユーザーインタフェース38を含んでいる点を除けば、図2の実施形態と同様である。図1と図2では、同様の要素は同様の符号を付して示している。
ユーザーインタフェース38は、ユーザー(例えば、整備プロバイダ)が、入力データを手動入力できるように、又は入力データを、磁気媒体、光学媒体、又は他のプロセッサ読み取り可能媒体を介して提供できるようにしている。例えば、ユーザーインタフェース38は、ユーザーが、機器の要素の構成部品に関係付けられた取替履歴データを入力できるようにしている。取替履歴情報を使用して、予測整備モジュール12は、次の整備を何時に計画すべきかを決定する。ユーザーインタフェース38は、機器の幾つかの領域、又は機器の他の部分の、視認検査又はその他の検査によるデータの入力もサポートする。技術者又は整備作業員は、機器の要素を検査し、発見したことを例えばユーザーインタフェース38を介して入力する。
【0014】
図4は、機器の整備、修理、及び解体検査(即ち、MRO)の内の少なくとも1つを実行することに関連付けられた構成部品を提供するための方法を示している。図4の方法はステップS10で始まる。
ステップS10では、機器の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つを実行するための構成部品が識別される。或る実施形態では、データ処理システム10の予測整備モジュール12は、機器の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つを実行するための1つ又は複数の構成部品を識別する。例えば、予測整備モジュール12は、整備上考慮が求められるものとして、1つ又は複数の構成部品を識別する。整備上考慮が求められるものとして識別された構成部品は、故障すると予測されるか、又は、将来的に機器又は機器の特定の要素にやっかいな又は望ましくない問題を引き起こすと推定される。やっかいな又は望ましくない問題とは、機器又はその構成部品の実際の又は起こり得る欠陥をいい、そのような欠陥は、品質、安全、性能、信頼性、又は整備プロバイダにより識別される別の要素に影響を及ぼす。
予測整備モジュール12は、機器の故障履歴、修理履歴記録、構成部品の作動又は性能データ、機器の作動又は性能データ、性能テスト、又は構成部品、システム、アッセンブリ、又は機器に関する潜在的に予測される問題のその他のインジケータにより予測整備の対象となる構成部品を識別する。識別された構成部品は機器の構成に則っている。構成には、(1)少なくとも機器の特定部品用の構成部品のセット、及び(2)少なくとも機器の特定構成部品用の副構成部品のセット、の内の1つ又は両方が含まれる。
【0015】
或る実施形態では、ステップS10は、構成部品の内の対応する構成部品に関する要件(例えば、品質及び対応する構成部品の識別子)をリアルタイムでサプライヤに連絡する段階を含んでいる。要件の連絡は、整備プロバイダが必要な構成部品及び材料を実際に要求する前に、必要な構成部品又は材料をサプライヤが製造、製作、調達、又は入手できるように、構成部品の識別に関して出来得る限り多くの予告をサプライヤに提供できるのが望ましい。
【0016】
別の実施形態では、ステップS10は、入手(例えば、ステップS16)に先立ち、或る最低の頻度で、構成の構成部品の内の少なくとも1つの通用性を確かめることにより、機器の構成内の構成部品の状態を追跡する段階を含んでいる。更に、データ処理システム10は、機器の以前の構成に合わせた旧式の構成部品の入手を最小限にするため、十分な頻度で機器に関する構成情報の状態を更新する。
【0017】
ステップS12では、キットオーガナイザ16又はデータ処理システム10は、機器の構成部品の少なくとも1つのキット(例えば、仮想キット又は物理的キット)を設定する。構成部品のキットは、ステップS10で整備上考慮が必要なものとして識別された少なくとも1つの構成部品を含んでいる。キット、アッセンブリ、或いはキットのシステム内の、その他の構成部品は、整備、修理、又は解体検査活動に関して、識別された構成部品を補う。例えば、キットは、整備、修理、解体検査の内の少なくとも1つを実行する場合の、まとまった装着活動、又は他の整備業務を支援するために収集される1つ又は複数の構成部品の群(例えば、アッセンブリ)を備えている。
【0018】
構成部品のキットは、相関アナライザ20、効率マネジャ22、又はこの両方で定義される。相関アナライザ20は、識別された構成部品を調べて、識別された構成部品(群)と、別の構成部品、別のシステム、又は別のアッセンブリの間に(取替の)相関があるか否かを判定する。取替の相関は、識別された構成部品の取替が、複数の構成部品を一緒に取替或いはサービスする際に効率化が図られるように、履歴に基づいて、別の構成部品、システム、又はアッセンブリの取替に関連付けられているか又は関連付けられるべきかを示すことになる。
効率マネジャ22は、対象である識別された構成部品が関連付けられている相手のシステム又はアッセンブリを調べて、当該システム又はアッセンブリに関係する他の部品を、識別された構成部品と同時に取り替えるのが効率的であるかどうかを判定する。例えば、サービスを要する影響下の構成部品の全てが、たまたま、機器の、同一又は近接部位、同一区画、同一領域、同一位置、又は同一又は近接取付域にある場合には、当該システム、アッセンブリ、又は識別子構成部品に関連付けられた他の部品を効率的にサービスすることができる。影響を受ける構成部品が、同一又は近接部位、同一領域、同一区画又は搭載域にある場合には、キット内容は、機器の整備の効率を高めるために、1つ又は複数の補助構成部品又は補助材料を含むように然るべく設定される。例えば、キット内容は、整備、修理、解体検査の実行により、整備時間が最小限になり、必要な人的リソースが少なくなり、単一の集中作業中に実施できる重複した又は同様な修理が必要なくなるように、キットに補助構成部品、補助アッセンブリ、又は補助システムを加えるように設定される。
【0019】
或る実施形態では、キットは、少なくとも1つの構成部品識別子により定義される。キットは、機器の異なる構成に関し互いを区別するために、構成識別子又はキット識別子に関係付けられている。更に、キットは、少なくとも1つの各構成部品のシリアル番号、少なくとも1つの各構成部品の固有識別子、機器の少なくとも1つのアッセンブリのシリアル番号、機器の少なくとも1つのアッセンブリの固有識別子、各システムのシリアル番号、各システムの固有識別子、キットのシリアル番号、及びキットの固有識別子、の内の1つ又はそれ以上により定義することができる。或る実施形態では、キットは、仮想キットを備え、その仮想キットの構成部品は、整備業務に対して入手可能性が見込まれる場合に予約され又は割り付けられる。
キットは状態に関係付けられている。状態は、定義された整備計画毎の機器の特定要素の整備に関して、計画前、計画済み、配給済み、の1つ又はそれ以上の状態インジケータ値として表現される。計画前とは、キットが、まだ、整備計画又は少なくとも予告されている整備計画のために構成部品又は材料を予約することにより割り付けられてはいないことを意味する。計画済みとは、キットが、整備計画又は少なくとも予告されている整備計画のために構成部品又は材料を予約することにより割り付けられたことを意味する。配給済みとは、定義された整備計画に則って整備サービスプロバイダに既に配送されたことを意味する。例えば、キットは、(キットに関係付けられた)整備活動を完遂するために必要な他のリソースの入手可能性に一致するように、特定時に、修理設備の特定の地理的場所に配給(例えば、発送又は配給)される。
【0020】
或る実施形態では、キット又は構成部品は、データ処理10システムが追跡する他の追加の状態に関係付けられる。例えば、キット又は構成部品は、ユーザーが定義する追加の状態であるユーザー定義可能状態に関係付けることができる。構成部品又はキットの追加の状態には、装着済み、保留、在庫に返還、の内の1つ又はそれ以上が含まれる。装着済みとは、構成部品又はキットが機器の要素に装着されたことの確認を表す。技術者又は別の作業員は、装着手順が首尾よく完了したら、データ処理システム10にデータを入力する。保留とは、構成部品又はキットが機器の特定要素に装着されなかったことを意味する。在庫に返還とは、材料、構成部品、又はキットが、機器の特定要素に割り付けられることはなく、他の機器の要素の整備の実行に割り付けられてもよいことを意味する。
【0021】
本方法は、ステップS12の後ステップS14に続く。ステップS14では、入手モジュール24又はデータ処理システム10が、識別された構成部品の入手に備える(例えば、許可する)。例えば、入手モジュール24は、ステップS12で設定されたキット、又はキットの少なくとも1つの構成部材の入手を許可する。キットは、識別された構成部品、1つ又は複数の補助構成部品、識別されたアッセンブリ、識別されたシステム、補助システム、及び補助アッセンブリの内の1つ又はそれ以上を含んでいる。
【0022】
或る実施形態では、入手準備及び/又は入手は、構成部品又は材料の少なくとも1つの識別の通用性又は精度の変化に応じて変更される。少なくとも1つの構成部品又は材料の識別の変更は、ステップS10に従って処理される。
ステップS16では、入手モジュール24は、ステップS14の準備(例えば、許可)の条件に従って識別済みの構成部品を入手する。準備が入手の許可を含んでいる場合、許可の条件には、所望の配達日又は入手可能な日付と場所が含まれる。許可の条件には、機器の値段及び機器の品質、又は識別された構成部品の購入又は調達に関わるが含まれる。
ステップS16は、図2に則って、人的介在を最小限にした自動方式で行なうことができる。例えば、入手モジュール24は、通信インタフェース28を介してサプライヤデータ処理システム34と通信する。サプライヤデータ処理システム34は、入手モジュール24からサプライヤデータ処理システム34に(通信インタフェース28を介して)伝送される識別済みの構成要素に関する発注又は発注依頼を実行する。入手モジュール24は、識別された構成部品の条件を提供する。サプライヤデータ処理システム34は、識別された構成部品を入手するための発注又は要求を受け付けた旨の認知を与える。この確認には、要求された構成部品に関わる確定配達日又は予定配達日が含まれる。
【0023】
或る例では、ステップS16は、機器のためのキット制御手続き、キット変更手続き、及び修正手続きの内の少なくとも1つをサポートするために、キットに関するデータを、1つ又は複数の該当する構成部品プロバイダに通知する段階を含んでいる。キット制御手続きは、物流管理、発注、追跡、記録維持、又はキットの入手(例えば、調達)を取り扱うための管理上の手続きをいう。キット変更手続きは、整備プロバイダ、及びキットの構成部品又は材料のサプライヤが、キット内容に1つ又は複数の変更が生じた場合に、どのようにやりとりして確実にキット内容を正確にするのかを説明している。修正手続きは、整備プロバイダ、及び構成部品又は材料のサプライヤに、機器の修正された又は変化のない整備要件に合致するように、タイムリー且つ動的にキット内容を修正又は定義し直すことを要求する。
ステップS16では、構成部品又は材料の入手は、幾つかの相補的手続きに従って実行されるが、それらは個別に又は集合的に実行してもよい。ステップS16の最初の手続きの下では、入手は、各構成要素のリードタイムを設定する段階と、対応する構成部品サプライヤに関わるリードタイムを更新する段階を含んでいる。第2の手続きの下では、入手段階は、対応するサプライヤの構成部品の入手可能性を追跡する段階と、当該構成部品の配達日又は配達期間を追跡する段階を含んでいる。第3の手続きの下では、データ処理システム10は、整備処理中の構成部品を追跡し、整備の開始及び完了の内の少なくとも一方に基づいて、追跡された構成部品の入手可能性を指定する。ステップS16の第4の手続きの下では、入手段階は、特定の性能レベルに復旧可能なスペア構成部品のプールを維持する段階を含んでいる。更に、スペア構成部品のプールの復旧された構成部品は、計画面、物流管理面、又は経済面での節約を図るために、1つ又は複数のサプライヤからの、ほぼ等価な構成部品の発注に置き換えられる。
【0024】
ステップS18では、配送モジュール26又はデータ処理システム10は、計量法(例えば、望ましくは測定可能及び追跡可能計量法)に従って、入手された構成部品を分配する。従って、配送モジュール26は、識別された構成部品が在庫にあるのか、機器が位置している地理的場所への配備又は発送に向け入手可能であるのか、又は予定されている整備、修理、又は解体検査活動を行うときに配置されることになるのかどうかを判断する。
配送モジュール26は、整備、修理、解体検査活動のための、人的リソースの調整、施設のリソース、修理の場合の機器の利用可能性、及び部品の入手可能性、並びにスケジューリングに関すること、及び識別された構成部品又はキットの配給、をやり易くする。
【0025】
或る実施形態では、ステップS18は、配達予定に従って、定義された地理的場所の特定の機器に、構成部品のキットを配達する段階を含んでいる。例えば、構成部品のキットは、定期整備の準備において計画された整備活動に先立って、定義された地理的場所に配送される。
ここに開示する図4の整備計画及びその他の方法は、機器の一次的要素のより大きな入手可能性、又は入手可能性の必要レベル(例えば、最大レベル)をサポートするために、機器の二次的要素から構成部品を引き抜く行為をサポートする。優先順位が高い或る最終品目をサポートするために、既に装着されている構成部品を別の最終品目から取り外さなくてはならない場合(即ち、引き抜き活動)、データ処理システムは、構成部品取り外し許可の全体的追跡可能性をサポートするやり方で、構成及び状態追跡トランザクションを管理する。或る実施形態では、データ処理システム10の閉ループ制御機構は、間違いなく、「引き抜かれた」構成部品が正しく使用されるように復旧されるか、又は引き抜きトランザクションの終了前に配慮されるようにする。
閉ループ制御機構は、以下の手続きを含んでいる。第1に、取り外しトランザクションを更新して、機器の二次的要素から引き抜かれる構成部品の物理的構成部品取り外しに先立ち「取り外された」と示す。第2に、情報は、機器の一次的要素、機器の二次的要素、又はその両方に対して物理的変更を「指導する」。第3に、機器の一次的要素の装着トランザクションの更新は、当該構成部品が機器の一次的要素の適所に在ると物理的に立証されるまで、遅延される。閉ループ制御機構の間、「許可済み−取り外されていない」「許可済み−取り外された/取替えられていない」又は他のやり方に関する構成データベース内で「未決」状態が確認される。
【0026】
図5の方法は、図4のステップS12が図5ではステップS20に置き換えられている点を除くと、図4の方法と同じである。図4と図5の同様なステップ又は手続きは、同様の符号を付して示している。
ステップS20は、図5のステップS10に続く。ステップS20では、必須構成部品と予測構成部品を含めて整備計画が設定される。予測構成要素は、殆ど確実な追加的整備要件、可能性のある追加的整備要件、又はその両方を表している。可能性のある追加的整備要件は、識別された必須構成部品が取り替えられる、機器の又は機器の或る領域の整備履歴に基づいている。例えば、可能性のある追加的整備要件は、可能性のある追加的整備要件と取替の相関を有する必須構成部品が、機器の要素の入手可能性及び信頼性を維持するために設置を妥当と認めるための最小閾相関を超えているか否かを判定することにより決められる。
ステップS20では、予測構成部品は、必須の構成部品を補って、機器の整備における経済的又は物流管理上の効率を改善し易くする。必須構成部品を予測構成部品で補うことにより、必須構成部品と予測構成部品の入手をまとめて行なうことができる。そうすれば、整備プロバイダは、必須構成部品と予測構成部品をまとめて、キットとして、又は他に考えられるより効率的なやり方で入手することができる。更に、必須構成部品を予測構成部品で補うことによって、必須構成部品を予測構成部品と一体化することが出来るので、装着時間が短縮され、又は機器の全体的な停止時間が短縮されることになる。
ステップS20は、幾つか代替技法で実行することができる。第1の技法では、データ処理システム10又は作業員は、予測構成部品と必須構成部品が、機器の要素の同一の部位、領域、区画、又は取付域に関係付けられているかを判定する。例えば、データ処理システム10又は作業員は、必須構成部品の構成部品部位に関連する予測構成部品を識別する。第2の技法では、データ処理システム10は、必須構成部品の整備に暗示されている構成部品としての予測構成部品を識別する。第3の技法では、データ処理システム10は、予測構成部品の相関的実施レベルの確率を割り当て、相関的実施レベルの確率が最小確度閾値レベルに合致するか又は超える場合は、必須構成部品と予測構成部品を1つのキットに編成する。第4の技法では、データ処理システム10は、関連構成部品が概ね同時にサービス又は取り替えられない場合に発生する性能不具合レベル(即ち、機器の要素の性能劣化の程度)を割り当てる。性能不具合レベルが、最小確率閾値レベルに合致するか又は超える場合、データ処理システム10は、関連構成部品をキットとして編成する。
ステップS20の後、本方法はステップS14に続く。図5の方法は、図4に関連して説明した引き抜き手続き及び/又は閉ループ制御機構を呼び出す。
【0027】
図5の方法は、一次元又は多次元記述子に従って機器の構成を定義する追加の段階を含んでいる。或る例では、構成は、機器の少なくとも1つの構成部品又は要素の、機能的記述子、論理的記述子、物理的記述子、作動的記述子、又は別の構成記述子、の内の少なくとも1つを含むものとして定義される。別の例では、構成は、少なくとも1つの構成部品のアッセンブリの、機能的記述子、論理的記述子、物理的記述子、及び作動的記述子、の内の少なくとも1つを含むものとして定義される。
物理的記述子は、機器の要素の物理的構成を識別又は記述する。機能的記述子は、機器の要素の機能的構成を識別又は記述する。論理的記述子は、機器の要素の論理的構成を識別又は記述する。作動的記述子は、機器の要素の作動上の構成を識別又は記述する。物理的構成は、機器の要素が完全に作動するように、構成部品、副構成部品、システム、及びアッセンブリのうちの1つ又はそれ以上を定義又は識別する。論理的構成は、機器の、構成部品、副構成部品、システム、アッセンブリ、又は他の構成部品の間の相互関係を定義する。機能的構成は、機器の要素がどのような技術上の仕様(例えば、性能仕様)に合致することを期待され又は求められているかを定義する。作動上の構成は、機器の特定要素の作動上の性能を、特定の要素に関して、構成部品、副構成部品、アッセンブリ、及びシステムを含む、機器の構成部品の全体又は一部として定義する。
他の構成記述子は。例えば冗長的構成又は自己治癒構成に適用することができる。冗長的構成には、重複手段、即ち一次的構成部品、システム、アッセンブリが故障した場合に取って代わる二次的構成部品、システム、又はアッセンブリが含まれる。自己治癒構成には、冗長的ソフトウェア、冗長的ハードウェア、又は他の技術強化に関して故障許容性のアーキテクチャが含まれる。
【0028】
図6の方法は、図4のステップS12が図5ではステップS22に置き換えられている点を除いて、図4の方法と同様である。図4と図5では、同様のステップ又は手続きには同様の符号を付して示している。
ステップS22では、データ処理システム10は、構成部品(又は材料)のソフト割付及び構成部品(又は材料)のハード割付を含む整備計画を設定する。ソフト割付とは、構成要素、材料、又はキットが、初期要素の計画された整備作業に割り付けられるか又は予約されることを意味するが、ソフト割付では、異なる要素の優先順位が初期の機器の要素よりも高位である場合には、その異なる機器の要素に割付し直される。初期要素と異なる要素との相対的優先順位は、品質、スケジュール、費用、又はその他適した要因に基づいている。ハード割付とは、機器の特定要素に、ハード割付が機器の別の要素に変更可能又は再割付可能とならないように、十分に高い優先順位を割り付けることを意味する。従って、構成部品、材料、又はキットのハード割付は、ソフト割付とは異なる又はより確かな様式で、物理的に集められ使用地点に移送される。
ステップS22の或る実施形態では、データ処理システム10は、機器に関する既知の整備要件に基づくハード割付に、予測整備分析に基づくソフト割付を加えて拡大する。
ステップS22の別の実施形態では、データ処理システム10は、最初はソフト割付に対応付けられていた構成部品を後でハード割付に割り付け、その場合には従って、その構成部品は、整備計画に矛盾しない整備が求められる。
ステップS22の別の実施形態では、ソフト割付ユニットにより作成されたソフト割付に不足があると、システムが推奨する入手、又は調達システムによりサプライヤに要求を出すことにより調整される。
ステップS22の更に別の実施形態では、ソフト割付は、決定支援マトリクスの参照に基づいている。決定支援マトリクスは、必須タスク、機器内の必須タスクに対するソフト割付構成部品の位置、必須タスクに関連付けられた構成部品の故障要因の確率を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明によるデータ処理システムのデータ入力とデータ出力を示すデータ処理システムのブロック図である。
【図2】本発明による、モニターと通信ネットワークに接続されたデータ処理システムを示す。
【図3】本発明による、ユーザーインタフェースと通信ネットワークに接続されたデータ処理システムを示す。
【図4】本発明による、構成部品を準備するための方法のフローチャートを示す。
【図5】本発明による、構成部品を供給するための方法の別の実施形態を示す。
【図6】本発明による、構成部品を供給するための方法の更に別の実施形態を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CPU、メモリ、及び入力/出力インターフェースを含むデータ処理システムにおける機器の要素の取替え構成部品を判定するためのコンピュータ実施方法において、
前記データ処理システム内の前記CPUによって命令を実行して、前記入力/出力インターフェースを通じて受信された機器データに基づいて、前記機器の要素の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つを実行するための第1の取替え構成部品を、第1の取替え構成部品識別子によって識別する段階であって、当該機器の要素(item)が、スケジュール化された保守を受け、構成部品データ記憶部に記憶される構成部品識別子によって指定される複数の構成部品を含み、当該構成部品識別子が第1の取替え構成部品識別子を含み、当該構成部品データが、当該取替え構成部品に対応する当該複数の構成部品の少なくとも1つが、いつ、保守を必要とするかを示すテストデータを含むものであり
前記データ処理システム内の前記CPUによって命令を実行して、相関構成部品識別子に対応付けられ、前記取替え構成部品に関して取替え相関が最小相関を超えている相関構成部品を判定するために、取替え構成部品について相関分析を実行する段階であって、当該相関分析が、前記第1の取替え構成部品と、それに相関がある構成部品の間の履歴的な相関が、最小の相関を越えるか否かを確かめるための、履歴的な(historical)構成部品の取替えの評価を含むものであり、及び、
前記データ処理システム内の前記CPUによって命令を実行して、前記メモリ内に、前記取替構成部品識別子と前記相関構成部品識別子を備えた、前記機器用の取替構成部品の仮想キットを設定する段階であって、当該仮想キットが、特定のキット識別子によって識別されるものであるものと、
を含む方法。
【請求項2】
前記取替相関は、構成部品故障相関を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取替相関は、整備手続相関を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記取替構成部品と前記相関構成部品の内の少なくとも一方は、前記機器の要素の品質、安全性、性能、又は信頼性の不足を起こすものであると、前記データ処理システム内の前記CPUにより判定された予測構成部品であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記取替え構成部品に関するテストデータを前記入力/出力インターフェースを介して入手するために、前記データ処理システムとセンサの間で通信する段階を更に含んでいることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記メモリ内で設定された前記仮想キットは前記機器の要素の単位領域に関連付けられており、更に、前記データ処理システム内の前記CPUによって命令を実行して、補足用構成部品を判定し、前記機器の要素の単位領域内に位置している前記補足用構成部品を、前記構成部品の前記仮想キットに補充する段階とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記データ処理システムに、相関分析のための前記データ処理システム内の前記CPUによる使用に備えて相関履歴データを提供する段階を更に含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
機器の要素用の取替え構成部品を判定するための、CPU、メモリ、及び、入力/出力インターフェースを備えるデータ処理システムにおいて、
前記入力/出力インターフェースを通じて受信された機器データに基づいて前記機器の要素の整備、修理、及び解体検査の内の少なくとも1つのための第1の取替構成部品を第1の取替え構成要素識別子によって識別するための命令を実行するために作動可能な前記データ処理システム内のCPUであって、当該機器の要素(item)が、スケジュール化された保守を受け、構成部品データ記憶部に記憶される構成部品識別子によって指定される複数の構成部品を含み、当該構成部品識別子が第1の取替え構成部品識別子を含み、当該構成部品データが、当該取替え構成部品に対応する当該複数の構成部品の少なくとも1つが、いつ、保守を必要とするかを示すテストデータを含むものであり、
更に、前記取替構成部品に関する相関分析を実行して、相関構成部品識別子に対応付けられ、前記取替構成部品に関して最小相関を超える取替相関を有する相関構成部品を判定するための命令を実行するために作動可能な前記データ処理システム内の前記CPUであって、当該相関分析が、前記第1の取替え構成部品と、それに相関がある構成部品の間の履歴的な相関が、最小の相関を越えるか否かを確かめるための、履歴的な(historical)構成部品の取替えの評価を含むものであり、と、
更に、前記取替構成部品及び前記相関構成部品のための構成部品識別子とキット識別子とを備えているキット定義を、前記メモリ内に設定する命令を実行するために作動可能な前記データ処理システム内の前記CPUと、
を備えていることを特徴とするデータ処理システム。
【請求項9】
前記取替え構成部品と前記相関構成部品の内の少なくとも一方は、前記機器の要素の品質、安全性、性能、又は信頼性の不足を起こすものであると前記データ処理システム内の前記CPUによって判定された予測構成部品であることを特徴とする請求項に記載のデータ処理システム。
【請求項10】
前記取替え構成部品及び前記相関構成部品は前記機器の要素の単位領域に関連付けられており、
前記データ処理システム内の前記CPUが、更に、前記機器の要素の単位領域内に位置している補足用構成部品を判定するための命令を実行するために作動可能であり、
前記データ処理システム内の前記CPUが、前記キット定義に補足用構成部品識別子を補充する命令を実行することを特徴とする請求項に記載のデータ処理システム。
【請求項11】
前記入力/出力インターフェースが、センサと通信して、前記取替構成部品のためのテストデータを受信することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−272930(P2007−272930A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−193102(P2007−193102)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【分割の表示】特願2003−525524(P2003−525524)の分割
【原出願日】平成14年9月2日(2002.9.2)
【出願人】(504051087)アクセンチュア グローバル サーヴィシズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (17)