整流器の取付構造、フィルタ装置
【課題】本発明は、屈曲部を有する流路を流れる液の流れが滞ることを抑制する整流器の取付構造を提供する。
【解決手段】整流器の取付構造80は、油圧回路10と、整流器30とを備える。油圧回路10は、整流器30を収容するハウジング40と、ハウジング40より上流に位置する上流部分12とを有する。整流器30は、筒状であって周壁部36を作動油Lが通過可能である。整流器30は、ハウジング40に収容されて周壁部36が上流部分12とハウジング40とを連通する流入口50に対向する位置に配置される。
【解決手段】整流器の取付構造80は、油圧回路10と、整流器30とを備える。油圧回路10は、整流器30を収容するハウジング40と、ハウジング40より上流に位置する上流部分12とを有する。整流器30は、筒状であって周壁部36を作動油Lが通過可能である。整流器30は、ハウジング40に収容されて周壁部36が上流部分12とハウジング40とを連通する流入口50に対向する位置に配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧回路に設けられる整流器の取付構造に関する。また、本発明は、油圧回路に設けられるフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば重機内に設けられる油圧回路は、当該油圧回路を流れる作動油を濾過するためにフィルタ装置を備えている。フィルタ装置は、ハウジングと、ハウジング内に収容されるフィルタエレメントとを備えている。作動油がフィルタエレメントを通過することによって、作動油中の小さなゴミがフィルタエレメントによって捕集される。このことによって、作動油が濾過される。
【0003】
フィルタエレメントは、濾材を筒状にすることによって形成されるエレメント本体と、当該エレメント本体の両端を支持するプレート部材となどを備えている。ハウジングは、筒状のフィルタエレメントを収容するために、筒状に形成されている。ハウジング内に導かれた作動油は、フィルタエレメントを外側から内側へ向かって通過する。
【0004】
また、ハウジング内には、油圧回路においてフィルタ装置の下流部分とフィルタエレメントの内側とを連通する流路が設けられている。この流路は、油圧回路におけるフィルタ装置の姿勢によっては、略L字状に屈曲している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−130631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のように、作動油が流れる流路がL字状のように屈曲していると、当該屈曲部において作動油の流れが滞るようになる。作動油の流れが滞ることは好ましくない。
【0007】
本発明は、屈曲部を有する流路を流れる液の流れが滞ることを抑制する整流器の取付構造を提供することを目的とする。他の発明は、内部を流れる液の流れが滞ることを抑制できるフィルタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明の整流器の取付構造は、第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備えて内部を液が流れる流路と、筒状であって周壁部を前記液が通過可能である整流器とを備える。前記整流器は、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される。
【0009】
請求項2に記載の発明のフィルタ装置は、液を濾過するフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントを収容するハウジングと、前記ハウジング内に設けられて前記液が流れる流路であって、第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備える流路と、前記ハウジング内に設けられて前記液の流れを整流する整流器とを備える。前記整流器は、筒状であって周壁部を前記液が通過可能であり、かつ、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される。
【0010】
請求項3に記載の発明のフィルタ装置は、請求項2に記載の発明のフィルタ装置において、前記ハウジングは、内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、前記ハウジング本体に取り付けられて前記フィルタエレメントで濾過された前記液を外部へ出す出口が設けられるヘッドとを備える。前記流路は、前記ヘッド内に設けられる。
【0011】
前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記フィルタエレメントで濾過された前記液を前記ヘッド内に導く。前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記第1の流路と前記出口とを連通する。
【0012】
請求項4に記載の発明のフィルタ装置は、請求項2に記載の発明のフィルタ装置において、前記ハウジングは、内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、前記ハウジング本体に取り付けられて濾過される前の前記液が流入する入口が設けられるヘッドとを備える。前記流路は、前記ヘッド内に設けられる。前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記入口と連通する。前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに濾過される前の前記液を前記フィルタエレメントに導く。
【0013】
請求項5に記載の発明の整流器の取付構造は、請求項1に記載の発明の整流器の取付構造において、前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である。
【0014】
請求項6に記載の発明のフィルタ装置は、請求項2〜4に記載の発明のフィルタ装置において、前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、液の流れが滞ることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る整流器の取付構造を備える油圧回路を示す概略図。
【図2】図1に示した油圧回路において整流器および整流器の近傍を拡大して示す断面図。
【図3】図2に示された整流器の近傍が分解された状態を示す断面図。
【図4】図2中に示されるF4−F4線に沿って示す、整流器を含む油圧回路の断面図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るフィルタ装置を示す断面図。
【図6】図5に示されたフィルタ装置が分解された状態を示す断面図。
【図7】図6に示されたヘッドから整流器が分解された状態を示す断面図。
【図8】図6中に示されるF8−F8線に沿って示すヘッドの断面図。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るフィルタ装置を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の第1の実施形態に係る整流器の取付構造を、図1〜4を用いて説明する。図1は、油圧回路10を概略的に示す概略図である。油圧回路10は、例えば重機に設けられている。油圧回路10は、重機のアクチュエータ11に連結されており、アクチュエータ11を動作するために用いられている。なお、図中、油圧回路10は、その一部が実線で示されており、他の部分は、2点鎖線で省略されている。油圧回路10中には、作動油Lが流れている。作動油Lは、本発明で言う液の一例である。油圧回路10は、本発明で言う流路の一例である。
【0018】
油圧回路10は、整流器30を備えている。図1中、整流器30が実線で描かれている。整流器30は、油圧回路10において、流れが略L字状に屈曲する部分に設けられている。図2は、油圧回路10において整流器30および整流器30の近傍を拡大して示す断面図である。
【0019】
図3は、整流器30の近傍が分解された状態を示す断面図である。整流器30は、本発明で言う整流器の一例である。図3に示すように、油圧回路10の一部は、整流器30を収容する、整流器用ハウジング40として機能している。
【0020】
図4は、図2中に示されるF4−F4線に沿って示す整流器30を含む油圧回路10の断面図である。図2〜4に示すように、整流器用ハウジング40は、筒状のハウジング本体41と、蓋部材42とを備えている。ハウジング本体41は、筒状であって、本実施形態では一例として円筒状であり、一端が開口している。ハウジング本体41は、油圧回路10においてL字状に屈曲している部位に設けられている。ハウジング本体41は、油圧回路10に連通しており、油圧回路10の一部を構成している。ハウジング本体41は、その軸心線Xが、油圧回路10においてハウジング本体41より上流の上流部分12とL字状に交差するように配置されている。言い換えると、ハウジング本体41は、油圧回路10においてL字状に屈曲する部分の下流側に配置されている。
【0021】
ハウジング本体41の下流側の端部には、油圧回路10において整流器30の下流の部分と連通する流出口44が形成されている。
【0022】
蓋部材42は、ハウジング本体41の開口45を開閉可能に塞ぐ。蓋部材42は、ハウジング本体41に、例えばボルト46によって締結されて、開口45を塞いだ状態が固定される。ハウジング本体41の開口45の縁部47には、縁部47と蓋部材42との間を液密に塞ぐ構造が設けられている。この構造の一例として、シール部材が設けられている。シール部材の一例として、Oリング48が設けられている。蓋部材42が開口45を塞いだ状態では、蓋部材42と開口45の縁部47との間は、Oリング48によって液密に閉塞される。このため、整流器用ハウジング40から作動油Lが漏れることはない。
【0023】
図4に示すように、整流器30は、整流器本体31と、内筒32と、整流器用第1のプレート33と、整流器用第2のプレート34とを備えている。整流器本体31は、筒状である。図4に示すように、本実施形態では、整流器本体31は、板状のメッシュ部材をプリーツ状に折りたたんで円筒状に形成されている。
【0024】
なお、整流器本体31は、メッシュ部材から形成されることに限定されない。整流器本体31は、作動油Lが通過することが可能な材料で形成されればよい。網目状に形成されるメッシュ部材は、上記材料の一例である。なお、整流器本体31を構成する材料は、作動油Lが通過する際の抵抗が小さいものがよい。メッシュ部材は、作動油Lが通過する際の抵抗が小さいものが用いられている。内筒32は、整流器本体31の内側に設けられており、整流器本体31を内側から支持している。内筒32には、内筒32の周壁を貫通する複数の連通孔32aが形成されている。
【0025】
整流器用第1のプレート33は、整流器本体31の一端を支持している。整流器用第1のプレート33は、整流器本体31の一端の開口を閉塞している。整流器用第2のプレート34は、整流器本体31の他端を支持している。整流器用第2のプレート34には、整流器本体31の内側と連通する連通孔35が形成されている。連通孔35は、図中点線で示されている。
【0026】
つぎに、整流器用ハウジング40内での整流器30の姿勢を説明する。図2に示すように、整流器30は、周壁部36が、整流器用ハウジング40内に作動油Lを流入する流入口50と作動油Lの流れる方向に対向するように配置されている。ここで言う作動油Lの流れる方向Aとは、上流部分12から流入口50を通って整流器用ハウジング40内に流入する作動油Lの流れる方向である。本実施形態では、作動油Lの流れる方向は、一例として、上流部分12の軸心線Qの延びる方向である。流入口50は、本発明で言う連通口の一例である。
【0027】
図3に示すように、ハウジング本体41の端部には、整流器30の他端部を保持する保持用凹部49が形成されている。整流器30は、保持用凹部49内に嵌合する。保持用凹部49内に整流器30が収容されることによって、整流器用ハウジング40内での整流器30の姿勢と位置とが固定され、保持される。流出口44は、保持用凹部49内に形成されている。整流器30が保持用凹部49内に収容されると、整流器用第2のプレート34に形成される連通孔35が流出口44と連通する。このため、整流器本体31の内側と流出口44とが連通する。
【0028】
蓋部材42と整流器30との間には、ばね部材60が設けられている。ばね部材60は、コイルばねである。蓋部材42が開口45を液密に閉塞する状態では、ばね部材60は、蓋部材42と整流器用第1のプレート33との間で圧縮される。ばね部材60が圧縮されることによって、整流器30は、保持用凹部49から出ないように付勢される。
【0029】
図4に示すように、整流器30は、その軸心線Yとハウジング本体41の軸心線Xとが重なるように、ハウジング本体41と同軸に配置されている。ハウジング本体41と整流器30との間には、作動油Lが流れることが可能な隙間S1が設けられている。
【0030】
上流部分12と整流器30とを合わせて、本発明で言う整流器の取付構造の一例である整流器の取付構造80が構成されている。上流部分12は、本発明で言う第1の流路部の一例であり、整流器用ハウジング40は、本発明で言う第2の流路部の一例である。
【0031】
つぎに、整流器30の動作を説明する。図2に示すように、油圧回路10を循環する作動油Lは、流入口50を通って整流器用ハウジング40内に流入する。図4に示すように、流入口50から整流器用ハウジング40内に流入した作動油Lの一部は、整流器30にぶつかり、整流器本体31と内筒32の連通孔32aとを通って、内筒32の内側に出る。作動油Lの他の部分は、隙間S1を流れながらハウジング本体41において流出口44と反対側の位置P1に向かって流れる。このとき、作動油Lの他の部分は、隙間S1を位置P1に向かって流れる過程で、図中矢印で示すように整流器本体31を外側から内側へ向かって通過する。作動油Lのほとんどは、位置P1に到達する前に整流器本体31を通過して整流器本体31の内側に出る。
【0032】
作動油Lが整流器30を通過することによって、作動油Lの流れは乱れることなく下流に向かって流れる。この点について具体的に説明する。油圧回路10においてL字状に屈曲する部位がある場合、当該L字状の下流側の部分では作動油Lの流れが曲げられることに起因して流れに乱れが生じる。
【0033】
図2,4を用いて説明すると、図2,4中に整流器30がない場合では、流入口50から流入した作動油Lは、位置P1に到達するととともに位置P1で反射されて様々な方向に流れる。このことによって、流れに乱れが生じる。
【0034】
しかしながら、整流器30があることによって、作動油Lは、位置P1に到達する前に整流器30を通過するので、作動油Lにおいて整流器用ハウジング40の内面にぶつかって反射するものが少なくなる。この結果、整流器用ハウジング40内で作動油Lの流れに乱れが生じにくくなる。
【0035】
このように、整流器の取付構造80によって、作動油Lの流れが滞ることが抑制される。
【0036】
また、整流器本体31がプリーツ状に折りたたまれることによって、整流器本体31における作動油Lの通過面積を大きくすることができる。通過面積が大きくなることによって、作動油Lの流れを緩やかにすることできる。作動油Lの流れが緩やかになることによって、整流器30の整流作用を向上することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、整流器30と整流器用ハウジング40とを1つのユニットとして構成できる。すわなち、整流器用ハウジング40に整流器30を収めて1つのユニットとした後に、このユニットを油圧回路10に組み込むことができる。
【0038】
つぎに、本発明の第2の実施形態であるフィルタ装置を、図5〜8を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
【0039】
図5は、フィルタ装置110を示す断面図である。図5に示すように、フィルタ装置110は、油圧回路100中に設けられ、油圧回路100の一部を構成している。図中、油圧回路100においてフィルタ装置110の上流側の部分101を2点鎖線で示し、フィルタ装置110より下流の部分102を2点鎖線で示す。フィルタ装置110は、油圧回路100内を流れる作動油Lを濾過する。なお、油圧回路100は、第1の実施形態で説明された油圧回路10と同じであってもよい。
【0040】
図6は、フィルタ装置110が分解された状態を示す断面図である。図6に示すように、フィルタ装置110は、フィルタエレメント120と、フィルタエレメント120を収容するハウジング130と、整流器30とを備えている。
【0041】
フィルタエレメント120は、エレメント本体121と、内筒122と、フィルタ用第1,2のプレート123,124と、固定用プレート125とを備えている。フィルタエレメント120は、本発明で言うフィルタエレメントの一例である。
【0042】
エレメント本体121は、作動油L中のごみなどの取り除くべき異物を捕集できる第1の濾材126で形成されており、筒状である。内筒122は、両端が開口する円筒状であり、エレメント本体121の内側に設けられている。内筒122は、エレメント本体121を内側から支持している。内筒122の周壁部122aには、当該周壁部122aを貫通する複数の連通孔122bが形成されている。
【0043】
フィルタ用第1のプレート123は、エレメント本体121の一端を支持している。フィルタ用第1のプレート123は、エレメント本体121の内側と連通する連通孔123aが形成されている。フィルタ用第2のプレート124は、エレメント本体121の他端を支持している。フィルタ用第2のプレート124は、エレメント本体121の他端の開口を液密に閉塞している。
【0044】
内筒122の一端部は、第1プレート123の連通孔123aを通って外側に出ている。固定用プレート125は、内筒122の一端部に固定されている。具体的には、固定用プレート125は、平面形状が円状であり、内側に内筒122の一端部が固定される連通孔125aが形成されている。
【0045】
ハウジング130は、ハウジング本体131と、ヘッド140とを備えている。ハウジング130は、本発明で言うハウジングの一例である。ハウジング本体131は、一端が開口し、他端が閉塞している筒状である。ハウジング本体131の一端の開口132は、平面形状が円であり、縁部133の内側には、雌ねじ134が形成されている。ハウジング本体131は、本発明で言うハウジング本体の一例である。
【0046】
固定用プレート125の周縁部には、雄ねじ127が形成されている。図5に示すように、固定用プレート125の雄ねじ127は、ハウジング本体131の雌ねじ134に螺合する。雄ねじ127が雌ねじ134に最後まで螺合することによって、エレメント本体121がハウジング130内で位置決めされるとともに、その位置が固定される。
【0047】
ヘッド140は、エレメント本体121に着脱可能に固定される。ヘッド140は、本発明で言うヘッドの一例である。図5に示すように、ヘッド140の周縁部141には、ハウジング本体131の雌ねじ134に螺合する雄ねじ142が形成されている。
【0048】
ヘッド140は、雄ねじ142がハウジング本体131の雌ねじ134に螺合して固定された状態において、フィルタエレメント120の内側に嵌まる突出部143を有している。具体的には、突出部143は、固定用プレート125の連通孔125aを通して、連通孔125aと内筒122の内側とに嵌まっている。
【0049】
ヘッド140内には、流路150が形成されている。流路150は、本発明で言う流路の一例である。流路150の一端は、突出部143の先端に開口しており、第1の流入口156を形成している。他端はヘッド140の側壁部144に開口しており、流出口155を形成している。流出口155は、第1のブッシング210を介して部分102に連結されており、部分102に作動油Lを導くことが可能に部分102に連通している。内筒122と流路150とは連通している。固定用プレート125の連通孔125aの周縁部と突出部143との間に液漏れの発生を抑制するシール構造の一例として、Oリング145が設けられている
図5,6に示すように、流路150は、L字状に形成されており、第1の流路部153と、第2の流路部154とを有している。第1の流路部153は、突出部143に形成されており、突出部143にそって延びる直線状である。第1の流路部153は、本発明でいう第1の流路部の一例である。
【0050】
第2の流路部154は、直線状であり、第1の流路部153と流出口155とを連通している。第2の流路部154は、本発明で言う第2の流路部の一例である。第2の流路部154の内面によって規定される作動油Lが流動する空間を、当該第2の流路部154が延びる方向に直交する方向に断面した断面形状は、例えば円である。
【0051】
第2の流路部154が延びる方向は、第1の流路部153の延びる方向に対して交差している。それゆえ、流路150は、第1,2の流路部153,154によってL字状に形成されている。本実施形態では、第1の流路部153の延びる方向Aは、第1の流路部153の軸心線Zの延びる方向である。第2の流路部154の延びる方向Bは、第2の流路部154の軸心線Vの延びる方向である。
【0052】
ヘッド140において流出口155と反対側には、第2の流入口160が形成されている。第2の流入口160は、第2のブッシング211を介して部分101に連結されており、部分101から作動油Lを導入可能に部分101に連通している。ヘッド140には、第2の流入口160とハウジング本体131内とを連通する導入流路部161が形成されている。固定用プレート125には、導入流路部161と連通する連通孔125bが形成されている。
【0053】
第2の流入口160から流入した作動油Lは、導入流路部161を通ってハウジング本体131内に流入する。ハウジング本体131内に流入した作動油Lは、エレメント本体121の周壁部を外側から内側へ向かって通過する。内筒122の連通孔122bを通って内側に出た作動油Lは、第1,2の流路部153,154を通って流出口155へ導かれる。
【0054】
整流器30は、第2の流路部154内に設けられている。整流器30は、第1の実施形態の整流器30と同じ構造であってよい。図7は、ヘッド140から整流器30が分解された状態を示す断面図である。図8は、図6中に示されるF8−F8線に沿って示す、ヘッド140において第2の流路部154の近傍の断面図である。図8に示すように、整流器本体31は、第2の濾材175をプリーツ状に折りたたんで円筒状に形成されている。第2の濾材175は、フィルタエレメント120の第1の濾材126よりも濾過精度が小さく、作動油Lが通過する際の抵抗が小さいものが用いられている。整流器用第1のプレート33には、本実施形態では、整流器本体31の内側に連通する連通孔33aが形成されている。
【0055】
第2の流路部154内での整流器30は、整流器本体31の周壁部36が第1の流路部153と第2の流路部154とを連通する連通口157と対向するように配置されている。具体的には、整流器30の軸心線Yが第2の流路部154の軸心線Vと重なるように(同じとなるように)配置されており、第1の流路部153の軸心線Zにそって連通口157が周壁部176と対向する。
【0056】
第2の流路部154において連通口157と対向する部位には、第2の流路部154の軸心線Vにそって突出する保持用突出部158が形成されている。保持用突出部158は、整流器用第2のプレート34の連通孔35に嵌まる。保持用突出部158が連通孔35に嵌まることによって、第2の流路部154内での整流器30の姿勢が固定される。保持用突出部158には、導入流路部161と第2の流路部154(本実施形態では、整流器30の内側)とを連通するリリーフバルブ200が形成されている。導入流路部161の圧力が所定圧力より大きくなると、リリーフバルブ200が開き、導入流路部161と第2の流路部154とが連通する。
【0057】
図8に示すように、第2の流路部154と整流器本体31との間には、作動油Lが流動可能な隙間S2が形成されている。
【0058】
第1のブッシング210は、第2の流路部154の延びる方向に整流器30と当接可能な縁部212を有している。縁部212は、整流器30が第2の流路部154から抜け出ることを防止する機能を有する。
【0059】
つぎに、フィルタ装置110の動作を説明する。図5に示すように、濾過する前の作動油Lは、第2の流入口160からフィルタ装置110内に流入する。第2の流入口160から流入した作動油Lは、導入流路部161を通り、ハウジング本体131内に流入する。
【0060】
ハウジング130内に流入した作動油Lは、フィルタエレメント120を外側から内側へ通過する。このとき、作動油L中のごみなどの異物は、フィルタエレメント120を構成する第1の濾材126によって捕集される。このことによって、作動油Lが濾過される。
【0061】
濾過された作動油Lは、内筒122の連通孔122bを通って内筒122の内側に出る。内筒122の内側に出た作動油Lは、ヘッド140内の流路150内に流入する。図8に示すように、連通口157から第2の流路部154内に流入した作動油Lの一部は、整流器30にぶつかり、そのまま整流器30を通過し、整流器30の内側に出る。作動油Lの他の部分は、隙間S2を流れながら第2の流路部154において連通口157と反対側の位置P2に向かって流れる。このとき、作動油Lの他の部分は、隙間S2を位置P2に向かって流れる過程で、図8中矢印で示すように整流器本体31を外側から内側へ向かって通過する。作動油Lのほとんどは、位置P2に到達する前に整流器30を通過して整流器30の内側に出る。
【0062】
作動油Lが整流器30を通過することによって、第1の実施形態と同様に、作動油Lは流れが乱れることなく下流に向かって流れる。この点について具体的に説明する。作動油Lが第1の流路部153から第2の流路部154内へ流入する際、作動油Lの流れが曲げられることに起因して作動油Lの流れに乱れが生じる。整流器30がない場合では、作動油Lは、位置P2に到達するととともに位置P2で反射されて様々な方向に流れる。このことによって、流れに乱れが生じる。
【0063】
しかしながら、整流器30があることによって、作動油Lは、位置P2に到達する前に整流器30を通過するので、作動油Lにおいて第2の流路部154の内面にぶつかって反射するものが少なくなる。この結果、第2の流路部154内で作動油Lの流れに乱れが生じにくくなる。本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0064】
つぎに、本発明の第3の実施形態に係るフィルタ装置を、図9を用いて説明する。なお、第2の実施形態と同様の機能を有する構成は、第2の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、フィルタ装置110内での作動油Lの流れが、第2の実施形態のフィルタ装置110内での作動油Lの流れに対して逆になる。作動油Lの流れが逆になることにともなって、整流器30の配置などが異なる。
【0065】
図9は、本実施形態のフィルタ装置110を示す断面図である。図9に示すように、本実施形態では、作動油Lは、フィルタエレメント120を内側から外側へ向かって通過する。本実施形態では、第2の実施形態に対して、第1の流路部153と第2の流路部154とが入れ替わる。また、突出部143の先端の第1の流入口156は、流路150からハウジング130への流入口として機能する。
【0066】
第2の実施形態のフィルタ装置110の流出口155の位置に、本実施形態の第2の流入口160が設けされ、第2の流入口160から濾過される前の作動油Lが流入する。第2の実施形態のフィルタ装置110の第2の流入口160の位置に、本実施形態の流出口155が設けられる。導入流路部161は、フィルタエレメント120を内側から外側へ通過した作動油Lを、流出口155へ導く。
【0067】
本実施形態では、濾過される前の作動油Lが整流器30を通過する。このため、整流器30の整流器本体31を構成する第2の濾材175は、濾過する前の作動油L中に含まれるごみなども通過できる精度を有しており、作動油L中のごみなどを濾過することがないように考慮されている。
【0068】
本実施形態では、第2の実施形態と同様の作用と効果とを得ることができる。
【0069】
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本願発明は、例えば油圧回路やフィルタ装置に用いることができる。
【符号の説明】
【0071】
10…油圧回路(流路)、12…上流部分(第1の流路部)、30…整流器、36…周壁部、40…整流器用ハウジング(第2の流路部)、50…流入口(連通口)、80…整流器の取付構造、110…フィルタ装置、120…フィルタエレメント、130…ハウジング、131…ハウジング本体、140…ヘッド、150…流路、153…第1の流路部、154…第2の流路部、157…連通口、L…作動油(液)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧回路に設けられる整流器の取付構造に関する。また、本発明は、油圧回路に設けられるフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば重機内に設けられる油圧回路は、当該油圧回路を流れる作動油を濾過するためにフィルタ装置を備えている。フィルタ装置は、ハウジングと、ハウジング内に収容されるフィルタエレメントとを備えている。作動油がフィルタエレメントを通過することによって、作動油中の小さなゴミがフィルタエレメントによって捕集される。このことによって、作動油が濾過される。
【0003】
フィルタエレメントは、濾材を筒状にすることによって形成されるエレメント本体と、当該エレメント本体の両端を支持するプレート部材となどを備えている。ハウジングは、筒状のフィルタエレメントを収容するために、筒状に形成されている。ハウジング内に導かれた作動油は、フィルタエレメントを外側から内側へ向かって通過する。
【0004】
また、ハウジング内には、油圧回路においてフィルタ装置の下流部分とフィルタエレメントの内側とを連通する流路が設けられている。この流路は、油圧回路におけるフィルタ装置の姿勢によっては、略L字状に屈曲している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−130631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のように、作動油が流れる流路がL字状のように屈曲していると、当該屈曲部において作動油の流れが滞るようになる。作動油の流れが滞ることは好ましくない。
【0007】
本発明は、屈曲部を有する流路を流れる液の流れが滞ることを抑制する整流器の取付構造を提供することを目的とする。他の発明は、内部を流れる液の流れが滞ることを抑制できるフィルタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明の整流器の取付構造は、第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備えて内部を液が流れる流路と、筒状であって周壁部を前記液が通過可能である整流器とを備える。前記整流器は、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される。
【0009】
請求項2に記載の発明のフィルタ装置は、液を濾過するフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントを収容するハウジングと、前記ハウジング内に設けられて前記液が流れる流路であって、第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備える流路と、前記ハウジング内に設けられて前記液の流れを整流する整流器とを備える。前記整流器は、筒状であって周壁部を前記液が通過可能であり、かつ、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される。
【0010】
請求項3に記載の発明のフィルタ装置は、請求項2に記載の発明のフィルタ装置において、前記ハウジングは、内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、前記ハウジング本体に取り付けられて前記フィルタエレメントで濾過された前記液を外部へ出す出口が設けられるヘッドとを備える。前記流路は、前記ヘッド内に設けられる。
【0011】
前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記フィルタエレメントで濾過された前記液を前記ヘッド内に導く。前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記第1の流路と前記出口とを連通する。
【0012】
請求項4に記載の発明のフィルタ装置は、請求項2に記載の発明のフィルタ装置において、前記ハウジングは、内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、前記ハウジング本体に取り付けられて濾過される前の前記液が流入する入口が設けられるヘッドとを備える。前記流路は、前記ヘッド内に設けられる。前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記入口と連通する。前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに濾過される前の前記液を前記フィルタエレメントに導く。
【0013】
請求項5に記載の発明の整流器の取付構造は、請求項1に記載の発明の整流器の取付構造において、前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である。
【0014】
請求項6に記載の発明のフィルタ装置は、請求項2〜4に記載の発明のフィルタ装置において、前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、液の流れが滞ることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る整流器の取付構造を備える油圧回路を示す概略図。
【図2】図1に示した油圧回路において整流器および整流器の近傍を拡大して示す断面図。
【図3】図2に示された整流器の近傍が分解された状態を示す断面図。
【図4】図2中に示されるF4−F4線に沿って示す、整流器を含む油圧回路の断面図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るフィルタ装置を示す断面図。
【図6】図5に示されたフィルタ装置が分解された状態を示す断面図。
【図7】図6に示されたヘッドから整流器が分解された状態を示す断面図。
【図8】図6中に示されるF8−F8線に沿って示すヘッドの断面図。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るフィルタ装置を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の第1の実施形態に係る整流器の取付構造を、図1〜4を用いて説明する。図1は、油圧回路10を概略的に示す概略図である。油圧回路10は、例えば重機に設けられている。油圧回路10は、重機のアクチュエータ11に連結されており、アクチュエータ11を動作するために用いられている。なお、図中、油圧回路10は、その一部が実線で示されており、他の部分は、2点鎖線で省略されている。油圧回路10中には、作動油Lが流れている。作動油Lは、本発明で言う液の一例である。油圧回路10は、本発明で言う流路の一例である。
【0018】
油圧回路10は、整流器30を備えている。図1中、整流器30が実線で描かれている。整流器30は、油圧回路10において、流れが略L字状に屈曲する部分に設けられている。図2は、油圧回路10において整流器30および整流器30の近傍を拡大して示す断面図である。
【0019】
図3は、整流器30の近傍が分解された状態を示す断面図である。整流器30は、本発明で言う整流器の一例である。図3に示すように、油圧回路10の一部は、整流器30を収容する、整流器用ハウジング40として機能している。
【0020】
図4は、図2中に示されるF4−F4線に沿って示す整流器30を含む油圧回路10の断面図である。図2〜4に示すように、整流器用ハウジング40は、筒状のハウジング本体41と、蓋部材42とを備えている。ハウジング本体41は、筒状であって、本実施形態では一例として円筒状であり、一端が開口している。ハウジング本体41は、油圧回路10においてL字状に屈曲している部位に設けられている。ハウジング本体41は、油圧回路10に連通しており、油圧回路10の一部を構成している。ハウジング本体41は、その軸心線Xが、油圧回路10においてハウジング本体41より上流の上流部分12とL字状に交差するように配置されている。言い換えると、ハウジング本体41は、油圧回路10においてL字状に屈曲する部分の下流側に配置されている。
【0021】
ハウジング本体41の下流側の端部には、油圧回路10において整流器30の下流の部分と連通する流出口44が形成されている。
【0022】
蓋部材42は、ハウジング本体41の開口45を開閉可能に塞ぐ。蓋部材42は、ハウジング本体41に、例えばボルト46によって締結されて、開口45を塞いだ状態が固定される。ハウジング本体41の開口45の縁部47には、縁部47と蓋部材42との間を液密に塞ぐ構造が設けられている。この構造の一例として、シール部材が設けられている。シール部材の一例として、Oリング48が設けられている。蓋部材42が開口45を塞いだ状態では、蓋部材42と開口45の縁部47との間は、Oリング48によって液密に閉塞される。このため、整流器用ハウジング40から作動油Lが漏れることはない。
【0023】
図4に示すように、整流器30は、整流器本体31と、内筒32と、整流器用第1のプレート33と、整流器用第2のプレート34とを備えている。整流器本体31は、筒状である。図4に示すように、本実施形態では、整流器本体31は、板状のメッシュ部材をプリーツ状に折りたたんで円筒状に形成されている。
【0024】
なお、整流器本体31は、メッシュ部材から形成されることに限定されない。整流器本体31は、作動油Lが通過することが可能な材料で形成されればよい。網目状に形成されるメッシュ部材は、上記材料の一例である。なお、整流器本体31を構成する材料は、作動油Lが通過する際の抵抗が小さいものがよい。メッシュ部材は、作動油Lが通過する際の抵抗が小さいものが用いられている。内筒32は、整流器本体31の内側に設けられており、整流器本体31を内側から支持している。内筒32には、内筒32の周壁を貫通する複数の連通孔32aが形成されている。
【0025】
整流器用第1のプレート33は、整流器本体31の一端を支持している。整流器用第1のプレート33は、整流器本体31の一端の開口を閉塞している。整流器用第2のプレート34は、整流器本体31の他端を支持している。整流器用第2のプレート34には、整流器本体31の内側と連通する連通孔35が形成されている。連通孔35は、図中点線で示されている。
【0026】
つぎに、整流器用ハウジング40内での整流器30の姿勢を説明する。図2に示すように、整流器30は、周壁部36が、整流器用ハウジング40内に作動油Lを流入する流入口50と作動油Lの流れる方向に対向するように配置されている。ここで言う作動油Lの流れる方向Aとは、上流部分12から流入口50を通って整流器用ハウジング40内に流入する作動油Lの流れる方向である。本実施形態では、作動油Lの流れる方向は、一例として、上流部分12の軸心線Qの延びる方向である。流入口50は、本発明で言う連通口の一例である。
【0027】
図3に示すように、ハウジング本体41の端部には、整流器30の他端部を保持する保持用凹部49が形成されている。整流器30は、保持用凹部49内に嵌合する。保持用凹部49内に整流器30が収容されることによって、整流器用ハウジング40内での整流器30の姿勢と位置とが固定され、保持される。流出口44は、保持用凹部49内に形成されている。整流器30が保持用凹部49内に収容されると、整流器用第2のプレート34に形成される連通孔35が流出口44と連通する。このため、整流器本体31の内側と流出口44とが連通する。
【0028】
蓋部材42と整流器30との間には、ばね部材60が設けられている。ばね部材60は、コイルばねである。蓋部材42が開口45を液密に閉塞する状態では、ばね部材60は、蓋部材42と整流器用第1のプレート33との間で圧縮される。ばね部材60が圧縮されることによって、整流器30は、保持用凹部49から出ないように付勢される。
【0029】
図4に示すように、整流器30は、その軸心線Yとハウジング本体41の軸心線Xとが重なるように、ハウジング本体41と同軸に配置されている。ハウジング本体41と整流器30との間には、作動油Lが流れることが可能な隙間S1が設けられている。
【0030】
上流部分12と整流器30とを合わせて、本発明で言う整流器の取付構造の一例である整流器の取付構造80が構成されている。上流部分12は、本発明で言う第1の流路部の一例であり、整流器用ハウジング40は、本発明で言う第2の流路部の一例である。
【0031】
つぎに、整流器30の動作を説明する。図2に示すように、油圧回路10を循環する作動油Lは、流入口50を通って整流器用ハウジング40内に流入する。図4に示すように、流入口50から整流器用ハウジング40内に流入した作動油Lの一部は、整流器30にぶつかり、整流器本体31と内筒32の連通孔32aとを通って、内筒32の内側に出る。作動油Lの他の部分は、隙間S1を流れながらハウジング本体41において流出口44と反対側の位置P1に向かって流れる。このとき、作動油Lの他の部分は、隙間S1を位置P1に向かって流れる過程で、図中矢印で示すように整流器本体31を外側から内側へ向かって通過する。作動油Lのほとんどは、位置P1に到達する前に整流器本体31を通過して整流器本体31の内側に出る。
【0032】
作動油Lが整流器30を通過することによって、作動油Lの流れは乱れることなく下流に向かって流れる。この点について具体的に説明する。油圧回路10においてL字状に屈曲する部位がある場合、当該L字状の下流側の部分では作動油Lの流れが曲げられることに起因して流れに乱れが生じる。
【0033】
図2,4を用いて説明すると、図2,4中に整流器30がない場合では、流入口50から流入した作動油Lは、位置P1に到達するととともに位置P1で反射されて様々な方向に流れる。このことによって、流れに乱れが生じる。
【0034】
しかしながら、整流器30があることによって、作動油Lは、位置P1に到達する前に整流器30を通過するので、作動油Lにおいて整流器用ハウジング40の内面にぶつかって反射するものが少なくなる。この結果、整流器用ハウジング40内で作動油Lの流れに乱れが生じにくくなる。
【0035】
このように、整流器の取付構造80によって、作動油Lの流れが滞ることが抑制される。
【0036】
また、整流器本体31がプリーツ状に折りたたまれることによって、整流器本体31における作動油Lの通過面積を大きくすることができる。通過面積が大きくなることによって、作動油Lの流れを緩やかにすることできる。作動油Lの流れが緩やかになることによって、整流器30の整流作用を向上することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、整流器30と整流器用ハウジング40とを1つのユニットとして構成できる。すわなち、整流器用ハウジング40に整流器30を収めて1つのユニットとした後に、このユニットを油圧回路10に組み込むことができる。
【0038】
つぎに、本発明の第2の実施形態であるフィルタ装置を、図5〜8を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
【0039】
図5は、フィルタ装置110を示す断面図である。図5に示すように、フィルタ装置110は、油圧回路100中に設けられ、油圧回路100の一部を構成している。図中、油圧回路100においてフィルタ装置110の上流側の部分101を2点鎖線で示し、フィルタ装置110より下流の部分102を2点鎖線で示す。フィルタ装置110は、油圧回路100内を流れる作動油Lを濾過する。なお、油圧回路100は、第1の実施形態で説明された油圧回路10と同じであってもよい。
【0040】
図6は、フィルタ装置110が分解された状態を示す断面図である。図6に示すように、フィルタ装置110は、フィルタエレメント120と、フィルタエレメント120を収容するハウジング130と、整流器30とを備えている。
【0041】
フィルタエレメント120は、エレメント本体121と、内筒122と、フィルタ用第1,2のプレート123,124と、固定用プレート125とを備えている。フィルタエレメント120は、本発明で言うフィルタエレメントの一例である。
【0042】
エレメント本体121は、作動油L中のごみなどの取り除くべき異物を捕集できる第1の濾材126で形成されており、筒状である。内筒122は、両端が開口する円筒状であり、エレメント本体121の内側に設けられている。内筒122は、エレメント本体121を内側から支持している。内筒122の周壁部122aには、当該周壁部122aを貫通する複数の連通孔122bが形成されている。
【0043】
フィルタ用第1のプレート123は、エレメント本体121の一端を支持している。フィルタ用第1のプレート123は、エレメント本体121の内側と連通する連通孔123aが形成されている。フィルタ用第2のプレート124は、エレメント本体121の他端を支持している。フィルタ用第2のプレート124は、エレメント本体121の他端の開口を液密に閉塞している。
【0044】
内筒122の一端部は、第1プレート123の連通孔123aを通って外側に出ている。固定用プレート125は、内筒122の一端部に固定されている。具体的には、固定用プレート125は、平面形状が円状であり、内側に内筒122の一端部が固定される連通孔125aが形成されている。
【0045】
ハウジング130は、ハウジング本体131と、ヘッド140とを備えている。ハウジング130は、本発明で言うハウジングの一例である。ハウジング本体131は、一端が開口し、他端が閉塞している筒状である。ハウジング本体131の一端の開口132は、平面形状が円であり、縁部133の内側には、雌ねじ134が形成されている。ハウジング本体131は、本発明で言うハウジング本体の一例である。
【0046】
固定用プレート125の周縁部には、雄ねじ127が形成されている。図5に示すように、固定用プレート125の雄ねじ127は、ハウジング本体131の雌ねじ134に螺合する。雄ねじ127が雌ねじ134に最後まで螺合することによって、エレメント本体121がハウジング130内で位置決めされるとともに、その位置が固定される。
【0047】
ヘッド140は、エレメント本体121に着脱可能に固定される。ヘッド140は、本発明で言うヘッドの一例である。図5に示すように、ヘッド140の周縁部141には、ハウジング本体131の雌ねじ134に螺合する雄ねじ142が形成されている。
【0048】
ヘッド140は、雄ねじ142がハウジング本体131の雌ねじ134に螺合して固定された状態において、フィルタエレメント120の内側に嵌まる突出部143を有している。具体的には、突出部143は、固定用プレート125の連通孔125aを通して、連通孔125aと内筒122の内側とに嵌まっている。
【0049】
ヘッド140内には、流路150が形成されている。流路150は、本発明で言う流路の一例である。流路150の一端は、突出部143の先端に開口しており、第1の流入口156を形成している。他端はヘッド140の側壁部144に開口しており、流出口155を形成している。流出口155は、第1のブッシング210を介して部分102に連結されており、部分102に作動油Lを導くことが可能に部分102に連通している。内筒122と流路150とは連通している。固定用プレート125の連通孔125aの周縁部と突出部143との間に液漏れの発生を抑制するシール構造の一例として、Oリング145が設けられている
図5,6に示すように、流路150は、L字状に形成されており、第1の流路部153と、第2の流路部154とを有している。第1の流路部153は、突出部143に形成されており、突出部143にそって延びる直線状である。第1の流路部153は、本発明でいう第1の流路部の一例である。
【0050】
第2の流路部154は、直線状であり、第1の流路部153と流出口155とを連通している。第2の流路部154は、本発明で言う第2の流路部の一例である。第2の流路部154の内面によって規定される作動油Lが流動する空間を、当該第2の流路部154が延びる方向に直交する方向に断面した断面形状は、例えば円である。
【0051】
第2の流路部154が延びる方向は、第1の流路部153の延びる方向に対して交差している。それゆえ、流路150は、第1,2の流路部153,154によってL字状に形成されている。本実施形態では、第1の流路部153の延びる方向Aは、第1の流路部153の軸心線Zの延びる方向である。第2の流路部154の延びる方向Bは、第2の流路部154の軸心線Vの延びる方向である。
【0052】
ヘッド140において流出口155と反対側には、第2の流入口160が形成されている。第2の流入口160は、第2のブッシング211を介して部分101に連結されており、部分101から作動油Lを導入可能に部分101に連通している。ヘッド140には、第2の流入口160とハウジング本体131内とを連通する導入流路部161が形成されている。固定用プレート125には、導入流路部161と連通する連通孔125bが形成されている。
【0053】
第2の流入口160から流入した作動油Lは、導入流路部161を通ってハウジング本体131内に流入する。ハウジング本体131内に流入した作動油Lは、エレメント本体121の周壁部を外側から内側へ向かって通過する。内筒122の連通孔122bを通って内側に出た作動油Lは、第1,2の流路部153,154を通って流出口155へ導かれる。
【0054】
整流器30は、第2の流路部154内に設けられている。整流器30は、第1の実施形態の整流器30と同じ構造であってよい。図7は、ヘッド140から整流器30が分解された状態を示す断面図である。図8は、図6中に示されるF8−F8線に沿って示す、ヘッド140において第2の流路部154の近傍の断面図である。図8に示すように、整流器本体31は、第2の濾材175をプリーツ状に折りたたんで円筒状に形成されている。第2の濾材175は、フィルタエレメント120の第1の濾材126よりも濾過精度が小さく、作動油Lが通過する際の抵抗が小さいものが用いられている。整流器用第1のプレート33には、本実施形態では、整流器本体31の内側に連通する連通孔33aが形成されている。
【0055】
第2の流路部154内での整流器30は、整流器本体31の周壁部36が第1の流路部153と第2の流路部154とを連通する連通口157と対向するように配置されている。具体的には、整流器30の軸心線Yが第2の流路部154の軸心線Vと重なるように(同じとなるように)配置されており、第1の流路部153の軸心線Zにそって連通口157が周壁部176と対向する。
【0056】
第2の流路部154において連通口157と対向する部位には、第2の流路部154の軸心線Vにそって突出する保持用突出部158が形成されている。保持用突出部158は、整流器用第2のプレート34の連通孔35に嵌まる。保持用突出部158が連通孔35に嵌まることによって、第2の流路部154内での整流器30の姿勢が固定される。保持用突出部158には、導入流路部161と第2の流路部154(本実施形態では、整流器30の内側)とを連通するリリーフバルブ200が形成されている。導入流路部161の圧力が所定圧力より大きくなると、リリーフバルブ200が開き、導入流路部161と第2の流路部154とが連通する。
【0057】
図8に示すように、第2の流路部154と整流器本体31との間には、作動油Lが流動可能な隙間S2が形成されている。
【0058】
第1のブッシング210は、第2の流路部154の延びる方向に整流器30と当接可能な縁部212を有している。縁部212は、整流器30が第2の流路部154から抜け出ることを防止する機能を有する。
【0059】
つぎに、フィルタ装置110の動作を説明する。図5に示すように、濾過する前の作動油Lは、第2の流入口160からフィルタ装置110内に流入する。第2の流入口160から流入した作動油Lは、導入流路部161を通り、ハウジング本体131内に流入する。
【0060】
ハウジング130内に流入した作動油Lは、フィルタエレメント120を外側から内側へ通過する。このとき、作動油L中のごみなどの異物は、フィルタエレメント120を構成する第1の濾材126によって捕集される。このことによって、作動油Lが濾過される。
【0061】
濾過された作動油Lは、内筒122の連通孔122bを通って内筒122の内側に出る。内筒122の内側に出た作動油Lは、ヘッド140内の流路150内に流入する。図8に示すように、連通口157から第2の流路部154内に流入した作動油Lの一部は、整流器30にぶつかり、そのまま整流器30を通過し、整流器30の内側に出る。作動油Lの他の部分は、隙間S2を流れながら第2の流路部154において連通口157と反対側の位置P2に向かって流れる。このとき、作動油Lの他の部分は、隙間S2を位置P2に向かって流れる過程で、図8中矢印で示すように整流器本体31を外側から内側へ向かって通過する。作動油Lのほとんどは、位置P2に到達する前に整流器30を通過して整流器30の内側に出る。
【0062】
作動油Lが整流器30を通過することによって、第1の実施形態と同様に、作動油Lは流れが乱れることなく下流に向かって流れる。この点について具体的に説明する。作動油Lが第1の流路部153から第2の流路部154内へ流入する際、作動油Lの流れが曲げられることに起因して作動油Lの流れに乱れが生じる。整流器30がない場合では、作動油Lは、位置P2に到達するととともに位置P2で反射されて様々な方向に流れる。このことによって、流れに乱れが生じる。
【0063】
しかしながら、整流器30があることによって、作動油Lは、位置P2に到達する前に整流器30を通過するので、作動油Lにおいて第2の流路部154の内面にぶつかって反射するものが少なくなる。この結果、第2の流路部154内で作動油Lの流れに乱れが生じにくくなる。本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0064】
つぎに、本発明の第3の実施形態に係るフィルタ装置を、図9を用いて説明する。なお、第2の実施形態と同様の機能を有する構成は、第2の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、フィルタ装置110内での作動油Lの流れが、第2の実施形態のフィルタ装置110内での作動油Lの流れに対して逆になる。作動油Lの流れが逆になることにともなって、整流器30の配置などが異なる。
【0065】
図9は、本実施形態のフィルタ装置110を示す断面図である。図9に示すように、本実施形態では、作動油Lは、フィルタエレメント120を内側から外側へ向かって通過する。本実施形態では、第2の実施形態に対して、第1の流路部153と第2の流路部154とが入れ替わる。また、突出部143の先端の第1の流入口156は、流路150からハウジング130への流入口として機能する。
【0066】
第2の実施形態のフィルタ装置110の流出口155の位置に、本実施形態の第2の流入口160が設けされ、第2の流入口160から濾過される前の作動油Lが流入する。第2の実施形態のフィルタ装置110の第2の流入口160の位置に、本実施形態の流出口155が設けられる。導入流路部161は、フィルタエレメント120を内側から外側へ通過した作動油Lを、流出口155へ導く。
【0067】
本実施形態では、濾過される前の作動油Lが整流器30を通過する。このため、整流器30の整流器本体31を構成する第2の濾材175は、濾過する前の作動油L中に含まれるごみなども通過できる精度を有しており、作動油L中のごみなどを濾過することがないように考慮されている。
【0068】
本実施形態では、第2の実施形態と同様の作用と効果とを得ることができる。
【0069】
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本願発明は、例えば油圧回路やフィルタ装置に用いることができる。
【符号の説明】
【0071】
10…油圧回路(流路)、12…上流部分(第1の流路部)、30…整流器、36…周壁部、40…整流器用ハウジング(第2の流路部)、50…流入口(連通口)、80…整流器の取付構造、110…フィルタ装置、120…フィルタエレメント、130…ハウジング、131…ハウジング本体、140…ヘッド、150…流路、153…第1の流路部、154…第2の流路部、157…連通口、L…作動油(液)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備えて内部を液が流れる流路と、
筒状であって周壁部を前記液が通過可能である整流器と
を具備し、
前記整流器は、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される
ことを特徴とする整流器の取付構造。
【請求項2】
液を濾過するフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントを収容するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられて前記液が流れる流路であって、第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備える流路と、
前記ハウジング内に設けられて前記液の流れを整流する整流器と
を具備し、
前記整流器は、筒状であって周壁部を前記液が通過可能であり、かつ、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項3】
前記ハウジングは、
内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、
前記ハウジング本体に取り付けられて前記フィルタエレメントで濾過された前記液を外部へ出す出口が設けられるヘッドと
を具備し、
前記流路は、前記ヘッド内に設けられ、
前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記フィルタエレメントで濾過された前記液を前記ヘッド内に導き、
前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記第1の流路と前記出口とを連通する
ことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、
内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、
前記ハウジング本体に取り付けられて濾過される前の前記液が流入する入口が設けられるヘッドと
を具備し、
前記流路は、前記ヘッド内に設けられ、
前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記入口と連通し、
前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに濾過される前の前記液を前記フィルタエレメントに導く
ことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項5】
前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である
ことを特徴とする請求項1に記載の整流器の取付構造。
【請求項6】
前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である
ことを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項1】
第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備えて内部を液が流れる流路と、
筒状であって周壁部を前記液が通過可能である整流器と
を具備し、
前記整流器は、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される
ことを特徴とする整流器の取付構造。
【請求項2】
液を濾過するフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントを収容するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられて前記液が流れる流路であって、第1の流路部と、前記第1の流路部の下流に位置して前記第1の流路部に連続するとともに前記第1の流路部と交差する方向に延びる第2の流路部とを備える流路と、
前記ハウジング内に設けられて前記液の流れを整流する整流器と
を具備し、
前記整流器は、筒状であって周壁部を前記液が通過可能であり、かつ、前記第2の流路部内に収容されて前記周壁部が前記第1の流路部と前記第2の流路部とを連通する連通口に対向する位置に配置される
ことを特徴とするフィルタ装置。
【請求項3】
前記ハウジングは、
内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、
前記ハウジング本体に取り付けられて前記フィルタエレメントで濾過された前記液を外部へ出す出口が設けられるヘッドと
を具備し、
前記流路は、前記ヘッド内に設けられ、
前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記フィルタエレメントで濾過された前記液を前記ヘッド内に導き、
前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記第1の流路と前記出口とを連通する
ことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、
内部に前記フィルタエレメントを収容するハウジング本体と、
前記ハウジング本体に取り付けられて濾過される前の前記液が流入する入口が設けられるヘッドと
を具備し、
前記流路は、前記ヘッド内に設けられ、
前記第1の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに前記入口と連通し、
前記第2の流路部は、前記ヘッド内に設けられるとともに濾過される前の前記液を前記フィルタエレメントに導く
ことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項5】
前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である
ことを特徴とする請求項1に記載の整流器の取付構造。
【請求項6】
前記周壁部は、断面形状がプリーツ状である
ことを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−220363(P2011−220363A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86558(P2010−86558)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(000178675)ヤマシンフィルタ株式会社 (18)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(000178675)ヤマシンフィルタ株式会社 (18)
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