説明

整髪用化粧料

【課題】水性系で低粘度でありながら、整髪力および再整髪力に優れ、しかも、べたつきがなく、滑らかで、仕上がりの軽さに優れる整髪用化粧料を提供する。
【解決手段】(a)常温(25℃)で固体のポリアルキレングリコール重合体と、(b)常温(25℃)で液体の、(b−1)2〜4価のアルコール、(b−2)1〜4価のアルコールまたは1〜3価のカルボン酸のアルキレンオキシド付加重合体、および(b−3)ポリアルキレングリコール重合体の中から選ばれる1種または2種以上と、(c)皮膜形成性高分子と、(d)糖アルコールとを含有し、100mPa・s以下(25℃、B型粘度計)の粘度を有する整髪用化粧料であって、該化粧料を用いて0.1mmの厚みの皮膜を形成させ、25℃・湿度50%にて1日乾燥した後の、傾斜式ボールタック試験(傾斜角10度、25℃、湿度50%)におけるボールナンバーが1〜30である粘着性を有する整髪用化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は整髪用化粧料に関する。さらに詳しくは、低粘度でありながら整髪力および再整髪力に優れ、しかも、べたつきがなく、滑らかで、仕上がりの軽さに優れる整髪用化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、整髪用化粧料においては、スタイリングのために毛髪固定用高分子、皮膜形成性高分子等の整髪樹脂を配合している。しかし整髪樹脂は、ごわつき、皮膜の非均一性、高湿度下におけるスタイリング保持力低下をもたらす等の不具合がある。そこでこの不具合を解消するために、種々の対応策が採られてきた。
【0003】
例えば特開2007−217314号公報(特許文献1)には、毛髪固定用高分子化合物、多価アルコール、一価のアルコール、および噴射剤をそれぞれ特定量配合した霧状粉末化粧料が、再整髪性に優れ、べたつき感がなく、自然な艶感を有するということが記載されている。
【0004】
特開平11−100312号公報(特許文献2)には、特定の低粘度ポリエーテル化合物と、高分子樹脂化合物をそれぞれ特定量配合した毛髪化粧料が、整髪力および整髪キープ力を有し、べたつき、ごわつきがなく、ドライ後でも手ぐし等で再整髪可能であるということが記載されている。
【0005】
特開平3−261713号公報(特許文献3)には、特定のポリオキシアルキレン系化合物および/またはポリオキシアルキレンアルキルグリコシドと、毛髪固定用高分子化合物と、高分子量のポリエチレングリコール(分子量6,000〜30,000)を配合した毛髪化粧料が、整髪性、平滑性(滑らかさ)を有するということが記載されている。
【0006】
特開2002−167317号公報(特許文献4)には、両性高分子、糖アルコール、糖アルコール誘導体(例えば糖アルコールのポリオキシアルキレン付加物など)を配合した毛髪化粧料組成物が、整髪力、セット保持力を有し、べたつき感やごわつき感がないということが記載されている。
【0007】
特表2004−505902号公報(特許文献5)には、特定の水溶性ポリアルキレングリコールと皮膜形成ポリマーを特定の比率で配合し、さらに液体キャリアを配合したヘアケ組成物が、再スタイリング性、感触に優れるということが記載されている。
【0008】
しかし上記公報には、特に水系で低粘度の整髪用化粧料において整髪力と再整髪力をともに十分に満足し得る程度に得るということ、およびそれに加えてさらに、べたつき感がなく、滑らかで、仕上がりの軽さに優れるという効果を奏する整髪用化粧料を得るという目的や課題についての記載・示唆がない。粘度の低い水系の整髪用化粧料においては、セット力とアレンジ力の両立は特に難しい。そのため、十分なセット力およびアレンジ力を併せ持ち、しかも良好な使用感を有する水系低粘度の整髪用化粧料の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−217314号公報
【特許文献2】特開平11−100312号公報
【特許文献3】特開平3−261713号公報
【特許文献4】特開2002−167317号公報
【特許文献5】特表2004−505902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記従来の事情に鑑みてなされたもので、水性系で低粘度でありながら整髪力および再整髪力に優れ、しかも、べたつきがなく、滑らかで、仕上がりの軽さに優れる整髪用化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明は、(a)常温(25℃)で固体のポリアルキレングリコール重合体と、(b)常温(25℃)で液体の、(b−1)2〜4価のアルコール、(b−2)1〜4価のアルコールまたは1〜3価のカルボン酸のアルキレンオキシド付加重合体、および(b−3)ポリアルキレングリコール重合体の中から選ばれる1種または2種以上と、(c)皮膜形成性高分子と、(d)糖アルコールとを含有し、100mPa・s以下(25℃、B型粘度計)の粘度を有する整髪用化粧料であって、該化粧料を用いて0.1mmの厚みの皮膜を形成させ、25℃・湿度50%にて1日乾燥した後の、傾斜式ボールタック試験(傾斜角10度、25℃、湿度50%)におけるボールナンバーが1〜30である粘着性を有する整髪用化粧料を提供する。
【0012】
また本発明は、(a)成分が質量平均分子量1,000〜20,000のポリエチレングリコールである、上記整髪用化粧料を提供する。
また本発明は、(b−3)成分が質量平均分子量200〜900のポリエチレングリコールである、上記整髪用化粧料を提供する。
また本発明は、使用時に霧状に噴霧して用いる、上記整髪用化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、低粘度でありながら整髪力および再整髪力に優れ、しかも、べたつきがなく、滑らかで、仕上がりの軽さに優れる水性系の整髪用化粧料が提供される。本発明の整髪用化粧料は、特に霧状に噴霧して使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ボールタック試験のための装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明について詳述する。なお以下において「POE」は「ポリオキシエチレン」を、「POP」は「ポリオキシプロピレン」を、「POB」は「ポリオキシブチレン」を、それぞれ示す。
【0016】
[(a)成分]
常温(25℃)で固体のポリアルキレングリコール重合体としては、エチレンオキシド(EO)構成単位が重合したEO重合体、プロピレンオキシド(PO)構成単位が重合したPO重合体、ブチレンオキシド(BO)構成単位が重合したBO重合体、あるいは上記の構成単位が共重合した各共重合体等が好適例として挙げられる。特にはEO重合体、EO構成単位とPO構成単位を含むEO・PO共重合体、EO構成単位とBO構成単位を含むEO・BO共重合体等が好ましい。共重合の形式は特に限定されるものでなく、ブロック共重合、グラフト共重合、ランダム共重合等、任意である。
【0017】
EO重合体としては、質量平均分子量(Mw。以下、単に「分子量」とも記す)が1,000以上のポリエチレングリコール(PEG)が好ましい。分子量の上限は特に限定されるものでないが、概ね20,000程度以下が好ましい。具体的には分子量1,000のPEG(以下、「PEG1,000」というように記す)、PEG1,540(表示名称:PEG−32)、PEG2,000、PEG4,000、PEG6,000、PEG8,000、PEG10,000、PEG11,000、PEG20,000等が例示される。中でもPEG1,000〜10,000がより好ましく、さらに好ましくはPEG1,000〜8,000、特にはPEG1,000〜6,000が、アレンジ力、べたつき感のなさ等の点から好ましい。
【0018】
EO・PO共重合体としては、下記式(I)に示すEO・POブロック共重合体が好適例として挙げられる。
【化1】

上記式(I)中、各置換基、符号は以下の意味を示す。
【0019】
、Rはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基または水素原子を示す。炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素原子数5以上のアルキル基では親水性が低下し、潤い感が低下する傾向にある。
【0020】
(x+z)はEO構成単位の付加モル数を表し、yはPO構成単位の付加モル数を表す。[(x+z)/(x+z+y)]は0.2〜0.8であり、好ましくは0.4〜0.7である。(EO+PO)構成単位に対するEO構成単位の割合が0.2未満では滑らかさに劣る傾向にあり、0.8超ではべたつきを生じる傾向にある。
また60≦x+y+z≦100である。(x+y+z)が60未満では(a)成分が液体となるものもあり、一方、100を超えるとべたつき、溶解性が悪い。
【0021】
上記式(I)に示すEO・POブロック共重合体の具体例として、POE(35)・POP(40)ブロック共重合体ジメチルエーテル、POE(50)・POP(40)ブロック共重合体ジメチルエーテル等が挙げられる。
【0022】
EO・BO共重合体としては、下記式(II)に示すEO・BOブロック共重合体が好適例として挙げられる。
【化2】

式(II)中、R、Rは上記式(I)における定義と同じである。
【0023】
mはEO構成単位の付加モル数を表し、(k+n)はBO構成単位の付加モル数を表す。[m/(m+k+n)]は0.2〜0.9であり、好ましくは0.4〜0.9である。(EO+BO)構成単位に対するEO構成単位の割合が0.2未満では滑らかさに劣る傾向にあり、0.9超ではべたつきを生じる傾向にある。
また60≦m+k+n≦100程度が好ましい。(m+k+n)が60未満では(a)成分が液体となるものもあり、一方、100を超えるとべたつき、溶解性が悪い。
【0024】
上記式(II)に示すEO・BOブロック共重合体の具体例として、POE(52)・POB(32)ブロック共重合体ジメチルエーテル、POE(73)・POB(11)ブロック共重合体ジメチルエーテル等が挙げられる。
【0025】
本発明整髪用化粧料において、(a)成分は主として再整髪力(アレンジ力等)、べたつき感のなさ等に寄与する。(a)成分は1種または2種以上を用いることができる。本発明では常温で固体の(a)成分を用いることにより、整髪用化粧料を毛髪に塗布後、溶媒が揮散したあとに、この固体成分である(a)成分が毛髪上に広く被覆した状態で残存し、その効果の持続性にも優れる。後述するように本発明整髪用化粧料は水性で低粘度であることから、毛髪上に配合成分を広くむらなく塗布することができる。
【0026】
(a)成分の配合量は、本発明整髪用化粧料中、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは3〜8質量%である。0.1質量%未満では(a)成分による十分な効果を得ることが難しく、一方、20質量%を超えて配合しても、配合量に見合った効果の増大がみられないばかりか、粘度が高くなる傾向がみられ、油性感やべたつき、仕上がりの重さ等の点で好ましくない。
【0027】
[(b)成分]
(b)成分は常温(25℃)で液体の、(b−1)2〜4価のアルコール、(b−2)1〜4価のアルコールまたは1〜3価のカルボン酸のアルキレンオキシド付加重合体、および(b−3)ポリアルキレングリコール重合体の中から選ばれる1種または2種以上である。
【0028】
<(b−1)成分>
(b−1)成分は、具体的にはエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン等が挙げられる。
【0029】
<(b−2)成分>
(b−2)成分において、1〜4価のアルコールとしては、1価アルコールとしてエタノール等が挙げられ、2〜4価アルコールとして上記(b−1)成分と同様のものが挙げられ、1〜3価のカルボン酸としてはギ酸、酢酸、シュウ酸、グルタル酸、アロン酸、アコニット酸等が挙げられる。これらのアルコール、カルボン酸に付加重合するアルキレンオキシドとしてはEO、PO、BO等の各構成単位が好ましく用いられる。
【0030】
(b−2)成分の「1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体」としては、具体的には、PPG−40ブチル〔=POP(40)ブチルエーテル〕(市販品として「ユニルーブMB−370」など)、PPG−30ブテス−30〔=POE(30)・POP(30)ブチルエーテル〕(市販品として「ユニルーブ50MB−72」など)、PPG−16グリセリルエーテル(市販品として「ユニオールTG−1000」など)、PPG−24グリセリル−24(市販品として「ユニルーブ50TG−32」など)、PPG−25−PEG−25トリメチロールプロパン(市販品として「ユニルーブ43TT−2500」など)、PPG−14ジグリセリル(「ユニルーブDGP−950」など)、PEG−5−PPG−65ペンタエリスリチル(「ユニルーブ5TP−300KB」など)(以上、いずれも日油(株)製)等が挙げられる。
【0031】
(b−2)成分の「1〜3価のカルボン酸のアルキレンオキシド付加重合体」としては、具体的には、ラウリン酸PEG−8(市販品として「ノニオンL−4」など)、オレイン酸PPG−36(市販品として「ユニルーブO−2100」など)、ステアリン酸BG(市販品として「コムポールBS」など)、ジラウリン酸PEG−8(市販品として「ノニオンDL−4HN」など)、ミリスチン酸ミレス−3(市販品として「ユニセーフUMM−103」など)、ラウリン酸PEG−12グリセリル(市販品として「ユニグリML−212」など)、イソステアリン酸PEG−5グリセリル(市販品として「ユニオックスGM−5IS」など)、トリイソステアリン酸PEG−10グリセリル(市販品として「ユニオックスGT−10IS」など)(以上、いずれも日油(株)製)等が挙げられる。
【0032】
<(b−3)成分>
常温(25℃)で液体のポリアルキレングリコール重合体としては、EO構成単位が重合したEO重合体、PO構成単位が重合したPO重合体、BO構成単位が重合したBO重合体、あるいは上記の構成単位が共重合した各共重合体等が好適例として挙げられる。特にはEO重合体、EO構成単位とPO構成単位を含むEO・PO共重合体、EO構成単位とBO構成単位を含むEO・BO共重合体等が好ましい。共重合の形式は特に限定されるものでなく、ブロック共重合、グラフト共重合、ランダム共重合等、任意である。
【0033】
EO重合体としては、仕上がりの軽さ、滑らかさ、べたつき感のなさ等の点から、分子量が900以下のポリエチレングリコール(PEG)が好ましく、特には分子量600以下のポリエチレングリコールが好ましい。分子量の下限は特に限定されるものでないが、概ね200程度以上が好ましく、特には300程度以上が好ましい。具体的にはPEG200、PEG300(表示名称:PEG−6)、PEG400(表示名称:PEG−8)、PEG600等が例示される。
【0034】
EO・PO共重合体の具体例としては、例えば下記式(III)に示すランダム共重合体が好ましく用いられる。
【化3】

式(III)中、p(=EO構成単位の付加モル数)とq(=PO構成単位の付加モル数)の比率は、p/q=10〜0.5であり、好ましくは5〜0.8である。また2≦p+q≦100である。
【0035】
上記式(III)に示す共重合体の具体例として、POE(9)・POP(2)ランダム共重合体ジメチルエーテル、POE(14)・POP(7)ランダム共重合体ジメチルエーテル、POE(36)・POP(41)ランダム共重合体ジメチルエーテル、POE(55)・POP(28)ランダム共重合体ジメチルエーテルなどが挙げられる。
【0036】
本発明整髪用化粧料において、上記(b−1)〜(b−3)成分の中から選ばれる1種または2種以上である(b)成分は、主として再整髪力、べたつき感のなさ、滑らかさ等に寄与する。本発明では中でも分子量200〜900のポリエチレングリコールが好ましく用いられる。
【0037】
(b)成分の配合量は、本発明整髪用化粧料中、0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜15質量%である。0.1質量%未満では(b)成分による十分な効果を得ることが難しく、一方、30質量%を超えて配合しても、配合量に見合った効果の増大がみられないばかりか、粘度が高くなる傾向がみられ、べたつき、仕上がりの重さ等の点で好ましくない。
【0038】
[(c)成分]
皮膜形成性高分子としては、特に限定されるものでなく、従来よりヘアスタイリング剤等の整髪用化粧料に用いられている皮膜形成性高分子を任意に用いることができる。本発明では再整髪性等の点から、アクリル系、ビニル系、ウレタン系の皮膜形成性高分子が好ましく用いられる。
【0039】
<アクリル系およびビニル系皮膜形成性高分子>
アニオン性の高分子であれば、例えば、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体〔プラスサイズL−53P、プラスサイズL−9909B、プラスサイズL−9948Bなど(いずれも互応化学工業(株)製)〕、アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド共重合体〔Dermacryl 79(アクゾノーベル(株)製)〕、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール−25・ジメチコン・アクリレーツ共重合体〔ルビフレックスSILK(BASF社製)〕、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体〔ウルトラホールド8、ウルトラホールドStrong(いずれもBASF社製)〕、アクリル酸アルキル共重合体〔アニセットNF−1000、アニセットHS−3000など(いずれも大阪有機化学工業(株)製)〕などが挙げられる。
【0040】
両性の高分子であれば例えば、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピルプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体〔AMPHOMER SH30、AMPHOMER LV−71(いずれもアクゾノーベル(株)製)〕、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体〔ユカフォーマーR205、ユカフォーマー301、ユカフォーマーSM、ユカフォーマー104Dなど(以上、三菱化学(株)製)、RAMレジン−1000、RAMレジン−2000、RAMレジン−3000、RAMレジン−4000(以上、大阪有機化学工業(株)製)〕、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体〔マーコート280、マーコート295(いずれもナルコ社製)〕、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸共重合体〔マーコートプラス3330、マーコートプラス3331(いずれもナルコ社製)〕などが挙げられる。
【0041】
カチオン性の高分子であれば例えば、ビニルピロリドン・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体ジエチル硫酸塩〔H.C.ポリマー1S(M)、H.C.ポリマー2(以上、大阪有機化学工業(株)製)、ガフコート755N(ISP社製)〕、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体〔スタイリーゼW−20(ISP社製)〕、ビニルピロリドン・メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル・アクリル酸アルキル・ジアクリル酸トリプロピレングリコール共重合体〔コスカットGA467、コスカットGA468(いずれも大阪有機化学工業(株)製)〕、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム〔マーコート100(ナルコ社製)〕、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体〔マーコート550(ナルコ社製)〕、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体などが挙げられる。
【0042】
ノニオン性の高分子であれば例えば、ポリビニルピロリドン〔ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールK90(以上、BASF社製)、PVP K(ISP社製)〕、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体〔PVP/VA S−630、PVP/VA E−735、PVP/VA E−335(以上、ISP社製)、ルビスコールVA73W、ルビスコール37E(以上、BASF社製)、PVA−6450(大阪有機化学工業(株)製)〕、ビニルメチルエーテル・マレイン酸アルキル共重合体〔ガントレッツA−425、ガントレッツES−225、ガントレッツES−335(いずれもISP社製)〕、ビニルピロリドン・メタクリルアミド・ビニルイミダゾール共重合体〔ルビセットクリア(BASF社製)〕などが挙げられる。
【0043】
<ウレタン系皮膜形成性高分子>
ウレタン系皮膜形成性高分子としては、例えばシリコーン/ポリエーテル系ポリウレタン樹脂〔ヨドゾールPUD;アクゾノーベル(株)製)〕、「ルビセットP.U.R.」(BASF社製)、特開2006−213706号公報に記載のシリル化ウレタン系ポリマー等が挙げられる。アクリル−ウレタン系皮膜形成性高分子としては、例えば、「DynamX」(アクゾノーベル(株)製)等が挙げられる。
【0044】
本発明整髪用化粧料において、(c)成分は主としてセット力、再整髪力、仕上がりの軽さ及び耐湿性等に寄与する。(c)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0045】
(c)成分の配合量は、本発明整髪用化粧料中、0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは2〜6質量%である。0.1質量%未満では(c)成分による十分な効果を得ることが難しく、一方、15質量%を超えて配合しても、配合量増加に見合った効果の増大がみられないばかりか、粘度が高くなる傾向がみられ、ごわつきの原因にもなり好ましくない。
【0046】
[(d)成分]
(d)成分である糖アルコールは、糖類のカルボニル基を還元して得られる多価アルコールである。具体的には、マルチトール(「マルビット」;物産フードサイエンス(株)製)、ソルビトール(「ソルビトールC」;物産フードサイエンス(株)製)、リビトール、マンニトール、アラビトール、ガラクチトール、キシリトール、エリトリトール、イノシトール等を例示することができる。中でもべたつき、ごわつきのなさ等の点からソルビトール、マルチトールが好ましい。(d)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0047】
本発明整髪用化粧料において、(d)成分は主としてセット力、アレンジ力、仕上がりの軽さ、毛髪をしんなりとさせる効果等に寄与する。また(d)成分は通常、常温で固体であり、整髪用化粧料を毛髪に塗布後、溶媒が揮散したあとに、この固体成分である(d)成分が上記(a)成分と同様に、毛髪上に広く被覆した状態で残存し、その効果の持続性にも優れる。後述するように、本発明整髪用化粧料は水性で低粘度であることから、毛髪上に配合成分を広くむらなく塗布することができる。
【0048】
(d)成分の配合量は、本発明整髪用化粧料中、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは3〜10質量%である。0.1質量%未満では(d)成分による十分な効果を得ることが難しく、一方、20質量%を超えて配合しても、配合量に見合った効果の増大がみられないばかりか、べたつき、ごわつき等の原因となり好ましくない。
【0049】
本発明の整髪用化粧料は、上記(a)〜(d)成分を含有し、なおかつ化粧料中の溶媒が揮発することにより所定の粘着性を発揮することを特徴としている。本明細書においては、化粧料の粘着性を、JIS Z 0237に準じたボールタック試験により特定する。
ボールタック試験とは、図1に示すような測定装置を用いて測定する粘着性の試験方法である。具体的には、被測定試料(粘着性物質)を図1の測定装置の傾斜面に配置し傾斜面の頂部から10cmの部分までを非粘着性のシートで被覆して助走路とし、所定の材質及び大きさのボールを傾斜面の頂部から転がしたとき、粘着面上のいずれかの位置において停止したボールのうち、最大の大きさのボールのナンバーで粘着性を特定する。
【0050】
本発明の整髪用化粧料は、該化粧料を用いて0.1mmの厚みの皮膜を形成させ、25℃・湿度50%にて1日乾燥させた後、図1に示した測定装置における傾斜面の傾斜角を10度とし、25℃・湿度50%にておいて、JIS Z 0237に準じたボールタック試験によって、該皮膜を測定した場合のボールナンバーが1〜30、より好ましくは3〜25である粘着性を有する。この範囲の粘着性とすることにより良好な再整髪力が発揮される。
ボールナンバー1が停止しないほど低い粘着性では再整髪力が不足し、ボールナンバー30より大きなボールが停止するほど大きな粘着性では毛髪にべたつきが生じてしまう。
【0051】
かかる範囲の粘着性は、上記(a)〜(d)成分及び/又は他の任意成分の配合量や配合比率を適宜調整することにより達成できる。例えば、本発明者等によって、(a)〜(d)成分の合計配合量を10質量%以上、好ましくは12〜20質量%とし、(a)成分:(b)成分の比率を1:0.2〜1:10(質量比)、好ましくは1:0.3〜1:3とし、なおかつ(b)成分:(c)成分の比率を1:0.1〜1:1(質量比)、好ましくは1:0.3〜1:0.7とすることにより、十分な整髪力、再整髪力が得られ、べたつきやごわつき等を生じないことが見出されている。しかしながら、本発明に係る整髪用化粧料は、上記した所定の粘着性を有するものであれば、このような配合量、配合比率に限られるものではない。
【0052】
例えば、(c)成分である皮膜形成性高分子を(b)成分である常温で液体のポリアルキレングリコール重合体や糖アルコールの2倍量(質量比)配合した場合であっても、ボールタック試験におけるボールナンバーが1〜30となる粘着性を示す組成物であれば、優れた整髪力、アレンジ力、再整髪力を発揮し、耐湿性にも優れることが確認されている。
なお、本願所定の粘着性を得るためには、成分(a)、(b−2)、(b−3)及び(d)の合計配合量を3〜30質量%とするのが好ましく、5〜25質量%とするのが更に好ましい。この合計配合量が3質量%未満では、所定の粘着性が得られない場合が多く、30質量%を越えるとべたつきやごわつきを生ずる場合がある。
【0053】
更に、本発明の整髪用化粧料は、毛髪への塗布時に速やかに粘着性を生じさせ、組成物の溶媒が揮発することにより粘着性が出るために、25℃でB型粘度計で測定したときの粘度が100mPa・s以下であることが必要である。また、霧状に噴霧することにより本発明の効果が顕著に発揮される。粘度が100mPa・sより大きいと、霧状に噴霧するのに適さなくなる場合があり、例えば噴霧装置のノズルに詰まる等の問題を生ずる場合がある。粘度の下限値は特に限定されるものでないが、使用性等の点から8mPa・s程度以上とするのが好ましい。
【0054】
本発明整髪用化粧料は、上記(a)〜(d)成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲においてさらに他の成分を配合し得る。このような成分として多糖類系高分子が挙げられる。
多糖類系高分子としては、例えばアラビアガム、グルカン、サクシノグリカン、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、グアガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナンガム、キサンタンガム、デンプン、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ローカストビーンガム、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムでんぷん等が挙げられる。これら多糖類系高分子を添加することにより、粘度、整髪性、仕上がりの軽さ等をより効果的に調整することができる。
【0055】
多糖類系高分子を配合する場合、整髪用化粧料の粘度調整や整髪性、仕上がりの軽さを考慮して適宜配合量を調整可能であるが、整髪用化粧料中に0.01〜1質量%とするのが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。
【0056】
その他に、通常化粧品や医薬品等に用いられる他の成分を、本発明効果を損なわない範囲内で任意に添加することも可能である。このような成分として、例えば粉末成分、液体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等が挙げられ、これら成分を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤型に応じて常法により本発明整髪用化粧料を製造することができる。
【0057】
本発明の整髪用化粧料は、(a)〜(d)成分、および他の任意添加成分を水性溶媒(例えば水、エタノール等のアルコール系溶媒、あるいはこれらの混合溶媒など)中に溶解してなるものである。本発明の整髪用化粧料は水系で低粘度であるが、粘度の調整は、例えば、配合する共重合体重合度を制御したり、高分子等の添加量の増減、水性溶媒の配合量を調整すること等によって行うことができる。
【0058】
本発明の整髪用化粧料は、可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の2層系、油−水−粉末の3層系、いずれでもかまわない。本発明の整髪料化粧料の好ましい使用態様としては、エアゾール系ヘアスプレー、ノンエアゾール系ヘアスプレー、ヘアミスト、セットローション、ヘアスタイリングジェル、ヘアリキッド等が挙げられる。
なおエアゾール系タイプのものでは通常、噴射剤とともに噴霧容器に充填される。噴射剤としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル等の液化ガス、窒素、圧縮空気等の圧縮ガスなど、エアゾールの分野に公知の噴射剤を任意に用いることができる。これら噴射剤の配合量は整髪用化粧料(原液)100質量%に対して30〜60質量%程度が好ましい。
【0059】
本発明の整髪用化粧料は、水系で低粘度のため、ヘアスプレー、ヘアミスト等、使用時噴霧して用いる形態であっても、噴霧容器の噴霧ノズルが詰まることなく、毛髪に広く均一に塗布することができ、従来は水系低粘度の整髪用化粧料では困難であるとされていた十分な整髪力と再整髪力を発揮する。
【実施例】
【0060】
次に実施例によりさらに本発明を詳述するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。なお配合量は特記しない限り質量%(実分)で示す。
【0061】
初めに、本実施例で用いた評価方法について記す。
[粘度]
試料(100〜200mL)をB型粘度計(ローターNo.2、回転数60rpm、25±2℃)に入れ、ローター回転開始から1分間経過後の試料粘度を測定した。
[整髪力]
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませた後のヘアスタイルの作りやすさについて、女性専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
[アレンジ力]
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、常温にて1時間乾燥させた後の毛束について、つまんでねじって動かしたときのアレンジのしやすさについて、女性専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
[べたつき感のなさ]
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませた後の毛髪のべたつきのなさについて、女性専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
[滑らかさ]
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませ仕上げた後の毛髪表面の滑らかさについて、女性専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
[仕上がりの軽さ]
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませ仕上げた後の仕上がりの軽さについて、女性専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
【0062】
<評価点>
5点:非常良い
4点:良い
3点:普通(どちらともいえない)
2点:やや良くない。
1点:良くない
<評価基準>
◎:評価点合計が40点以上
○:評価点合計が30点以上40点未満
△:評価点合計が20点以上30点未満
×:評価点合計が20点未満。
【0063】
(実施例1〜4)
下記表1に示す試料を用いて、上記評価方法に従い、整髪力、再整髪力、べたつき感のなさ、滑らかさ、仕上がりの軽さについて評価した。結果を表1に併せて示す。なお表1中、以下の成分は下記製品を用いた。
・ソルビトール(*):「ソルビトール液70(S)」(日研化成(株)製)
・メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(***):「ユカフォーマー301」(30%溶液。三菱化学(株)製)。
【0064】
【表1】

【0065】
表1の結果から明らかなように、本発明の整髪用化粧料は、水系で低粘度でありながら、整髪力とアレンジ力の両方の効果を優れてバランスよく達成することができ、しかも、べたつき感がなく、滑らかで、仕上がりが軽いという効果を併せもつことができた。
【0066】
(実施例5〜9及び比較例1〜12)
下記表2〜4の試料を調製して、各試料を使用したときのアレンジ力、固定力、再整髪力、耐湿性について評価した。結果を表2〜4に併せて示す。評価項目のうちアレンジ力は上記した通りであり、その他の特性の評価方法及び評価基準は以下の通りである。
なお、表中、ボールタック試験の結果が「−」とされているものは、粘着性が低くナンバー1のボールも停止しなかったことを示す。
【0067】
[固定力(ヘアスタイルキープ力)]
黒色バージンヘア(長さ15cm,重さ1g)に、試料を0.4g塗布し、くしを使いなじませ、まっすぐになるよう形を整え、1試料あたり5本のストランドを作製した。これを50℃で1時間乾燥させた後目盛りの付いたボードに吊り下げ、温度30℃,湿度90%RHの恒温恒湿器にてストランドの撓んだ長さを(b)を測定した。試料未塗布時にあらかじめ測定しておいた、撓んだストランドの長さ(a)を用い、次式に従い固定力(キープ力)を求めた。数値が100%に近いほど固定力が高く、耐湿性に優れることを示している。
ヘアスタイルキープ力(%)={(a−b)/a}×100
<評価基準>
◎:値が90%以上
○:値が70〜90%未満
△:値が50〜70%未満
×:値が50%未満
【0068】
[再整髪力]
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm,質量2g)に試料を0.5g塗布し、常温にて乾燥させた後の毛束について、塗布直後に整髪を行い、その後1時間後に再度整髪した際のしやすさ(再整髪力)を専門パネラーによる官能試験にて評価した。評価点及び評価基準はアレンジ力と同様である。
【0069】
[耐湿性]
黒色バージンヘア(長さ:20cm、重さ:2g)に、試料(実施例または比較例で得られた毛髪化粧料)を0.5g塗布し、直ちに、カール径が2cmのカーラーを用いてカールを作製し、これを50℃で1時間乾燥させた。このカールした毛髪ストランドの長さを測定して、該長さを初期値(L0)とする。
次に、乾燥させた毛髪束を目盛りの付いたボードに吊り下げ、温度30℃、湿度90%RHの恒温恒湿器に3時間入れた後、毛髪ストランドの長さを測定し、該長さを、加湿後の長さ(L2)とする。
なお、毛髪ストランドの長さとしては、カールされた状態であれば、カールの最大径になり、一方、カールが部分的に又は全体的にほどけていれば、根元側の端部からの最大の長さ(例えば、根元側の端部から毛先側の端部までの長さ)になる。
【0070】
次式に従って、カールリテンション値を算出し、下記の評価基準により、耐湿性について評価した。
カールリテンション値(%)={(20−L2)/(20−L0)}×100
なお、カールリテンション値が100%に近いほど、カール保持率が強く、耐湿性(即ち、スタイル保持力)が優れている。
<評価基準>
◎:カールリテンション値が90%点以上である。
○:カールリテンション値が70%以上90%未満である。
△:カールリテンション値が50%以上70%未満である。
×:カールリテンション値が50%未満である。
【0071】
【表2】

【0072】
【表3】

【0073】
【表4】

【0074】
表2〜4に示した結果から明らかなように、(a)から(d)成分を含有し、なおかつ所定の粘着性を有する本発明の整髪用化粧料は、水系で低粘度でありながら、優れた固定力を持ち、ヘアセットをキープ力できるとともに、アレンジ力と再整髪力も良好で耐湿性にも優れていた。それに対して(a)〜(d)成分のいずれかを欠く比較例1〜8や、(a)から(d)成分は含有するものの、所定の粘着性を持たない比較例9〜12では、いずれの特性においても本発明に比較して格段に劣るものであった。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の整髪用化粧料は、水系で低粘度でありながら、整髪力および再整髪力(アレンジ力)に優れ、しかも、べたつきがなく、滑らかで、仕上がりの軽さに優れる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)常温(25℃)で固体のポリアルキレングリコール重合体と、
(b)常温(25℃)で液体の、(b−1)2〜4価のアルコール、(b−2)1〜4価のアルコールまたは1〜3価のカルボン酸のアルキレンオキシド付加重合体、および(b−3)ポリアルキレングリコール重合体の中から選ばれる1種または2種以上と、
(c)皮膜形成性高分子と、
(d)糖アルコールと、
を含有し、100mPa・s以下(25℃、B型粘度計)の粘度を有する整髪用化粧料であって、
該化粧料を用いて0.1mmの厚みの皮膜を形成させ、25℃・湿度50%にて1日乾燥した後の、傾斜式ボールタック試験(傾斜角10度、25℃、湿度50%)におけるボールナンバーが1〜30である粘着性を有する整髪用化粧料。
【請求項2】
(a)成分が質量平均分子量1,000〜20,000のポリエチレングリコールである、請求項1記載の整髪用化粧料。
【請求項3】
(b−3)成分が質量平均分子量200〜900のポリエチレングリコールである、請求項1または2記載の整髪用化粧料。
【請求項4】
使用時に霧状に噴霧して用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の整髪用化粧料。

【図1】
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【公開番号】特開2011−63577(P2011−63577A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34655(P2010−34655)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】