文字入力装置、文字入力装置の制御方法及びプログラム
【課題】 「各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、そのグループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することにより行われる文字入力」をユーザが円滑に行えるよう図ることが可能になる文字入力装置を提供すること。
【解決手段】 表示制御部140は、複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、注目文字グループに対応づけられた文字を案内する入力候補案内画像と、を含み、注目文字グループに対応する文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、注目文字グループに対応づけられた文字のうちの現選択入力候補として特定される文字が入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる。入力文字決定部138は、現選択入力候補として特定される文字を入力文字決定操作に応じて入力文字として決定する。
【解決手段】 表示制御部140は、複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、注目文字グループに対応づけられた文字を案内する入力候補案内画像と、を含み、注目文字グループに対応する文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、注目文字グループに対応づけられた文字のうちの現選択入力候補として特定される文字が入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる。入力文字決定部138は、現選択入力候補として特定される文字を入力文字決定操作に応じて入力文字として決定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は文字入力装置、文字入力装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、その文字グループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することによって文字入力を行う文字入力装置が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のような文字入力装置では、ユーザが所望の文字を入力するにあたり、所望の文字がいずれの文字グループに対応づけられているかをすぐに認識することができず、文字入力に手間取ってしまう場合がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、「各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、その文字グループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することにより行われる文字入力」をユーザが円滑に行えるよう図ることが可能になる文字入力装置、文字入力装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る文字入力装置は、複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置において、前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段と、前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段と、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段と、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段と、入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段と、前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段と、を含み、前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新することを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る文字入力装置の制御方法は、複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶し、前記複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置の制御方法において、前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶してなる注目文字グループ特定情報記憶手段の記憶内容を、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように更新するための注目文字グループ特定情報更新ステップと、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶してなる現選択入力候補特定情報記憶手段の記憶内容を、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように更新するための現選択入力候補特定情報更新ステップと、入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定するための入力文字決定ステップと、前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させるための表示制御ステップと、を含み、前記表示制御ステップは、前記注目文字グループ特定情報更新ステップによって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新ステップによって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新するためのステップを含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置として、携帯ゲーム機、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータ等のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段、前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段、入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段、及び、前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段、として前記コンピュータを機能させ、前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新することを特徴とするプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明は、複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置に関するものである。本発明では、複数の文字の各々が複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶される。また、複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報が記憶される。この注目文字グループ特定情報は、注目点移動操作に応じて、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように更新される。また、本発明では、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報が記憶される。この現選択入力候補特定情報は、注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように更新される。また、この現選択入力候補特定情報によって特定される文字は、入力文字決定操作に応じて入力文字として決定される。そして、本発明では、「複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、文字グループ対応画像のうちの注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、現選択入力候補特定情報によって特定される文字が入力候補案内画像において区別表示される文字入力画面」が表示手段に表示される。この文字入力画面は、注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する文字グループ対応画像が区別表示されるように更新される。また、この文字入力画面は、現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の現選択入力候補特定情報によって特定される文字が入力候補案内画像において区別表示されるように更新される。本発明によれば、「各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、その文字グループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することにより行われる文字入力」をユーザが円滑に行えるよう図ることが可能になる。なお、本明細書において、文字とは漢字、ひらがな、カタカナや数字等を含むものである。また、例えばアルファベット文字、キリル文字、ハングル文字、タイ語文字、繁体文字や簡体文字等の他の言語に対応したものを含むものである。さらに、例えば“(”や“)”等の約物(記号)や空白等を含むものである。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像の前記文字入力画面における位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記文字入力画面は、前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を表示するための表示領域を含み、前記表示制御手段は、前記表示領域内の位置であって、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のいずれかが前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された場合に該文字が表示されることになる位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を記憶する入力文字記憶手段と、予測文字列を記憶する予測文字列記憶手段と、前記予測文字列記憶手段に記憶される予測文字列のうちの少なくとも1つを、前記入力文字記憶手段の記憶内容と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字と、に基づいて取得する予測文字列取得手段と、を含み、前記現選択入力候補特定情報は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちのいずれかを前記現選択入力候補として特定するための情報であり、前記現選択入力候補特定情報更新手段は、前記入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちの他の文字又は予測文字列となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新し、前記入力文字決定手段は、前記現選択入力候補特定情報によって前記現選択入力候補として予測文字列が特定される場合、該予測文字列に含まれる文字のうちの少なくとも一部を前記入力文字として決定し、前記表示制御手段は、前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列を、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字とともに案内する前記入力候補案内画像を含み、かつ、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示される前記文字入力画面、を前記表示手段に表示させ、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合には、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新するようにしてもよい。なお、本明細書において、文字列とは1又は複数の文字を含んで構成されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係る文字入力装置は、例えば携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤや携帯情報端末(PDA)として機能する携帯電子装置を用いて実現することができる。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置の正面外観図である。同図に示す携帯電子装置10は、薄い横長の箱形であって左右両側部が円弧状に丸められた形状の筐体を有しており、中央には液晶ディスプレイ12が備えられている。
【0015】
液晶ディスプレイ12の右脇にはボタン16a,16b,16c,16dが備えられ、左脇には方向キー18u,18r,18d,18lが備えられている。ユーザは筐体の両側部を両手で掴むと、液晶ディスプレイ12を見ながら、各親指でこれらボタン16a,16b,16c,16d及び方向キー18u,18r,18d,18lをそれぞれ操作できるようになっている。筐体の上部左右にもボタン14L,14Rが備えられており、これらはユーザの各人差し指で操作できるようになっている。その他、方向キー18u,18r,18d,18lの下側にはパッド20が設けられている。パッド20は筐体正面に平行な全方向に任意にスライドさせることができ、そのスライド方向及びスライド量を示す操作データを携帯電子装置10に入力できるようになっている。
【0016】
液晶ディスプレイ12の左脇にはスピーカ26Lが、右脇にはスピーカ26Rが設けられており、これによりステレオ音声を出力できるようになっている。
【0017】
液晶ディスプレイ12の下側には音量ボタン38m並びに38p、スクリーンボタン40、サウンドボタン42、セレクトボタン44、スタートボタン46が設けられている。音量ボタン38m及び38pはスピーカ26L及び26Rから出力される音の音量を調節するボタンである。スクリーンボタン40は液晶ディスプレイ12の輝度を調節するボタンであり、スクリーンボタン40を押下すると低輝度、中輝度、高輝度の順に液晶ディスプレイ12の輝度を変更できるようになっている。サウンドボタン42は、スピーカ26L,26Rからの音声出力をオンオフするボタンであり、セレクトボタン44は液晶ディスプレイ12に表示されるメニューの項目を選択するためのボタンであり、スタートボタン46は、主にゲームプログラムを携帯電子装置10で実行しているときにゲームをスタートさせるボタンである。
【0018】
図2は、携帯電子装置10のハードウェア構成を示す図である。同図に示すように、携帯電子装置10は、制御部50と、インタフェースユニット52と、操作ユニット54と、無線通信モジュール56と、ディスクドライブ58と、記憶部60と、音声入力部62と、画像処理ユニット64と、液晶ディスプレイ12と、音声処理ユニット66と、音声出力部68と、電源制御部70と、を含んでいる。
【0019】
操作ユニット54と、無線通信モジュール56と、ディスクドライブ58と、記憶部60と、音声入力部62とは、インタフェースユニット52を介して制御部50に接続される。また、電源制御部70、画像処理ユニット64及び音声処理ユニット66は、制御部50に接続されている。画像処理ユニット64には液晶ディスプレイ12が接続される。また、音声処理ユニット66には音声出力部68が接続される。
【0020】
制御部50は、MPU(Micro Processing Unit)等であり、ディスクドライブ58にセットされた外部記憶媒体、又は記憶部60に格納されたプログラムに基づいて、携帯型電子装置10の各部を制御する。
【0021】
インタフェースユニット52は、制御部50が出力する信号を、制御部50から入力される指示に従って、無線通信モジュール56、ディスクドライブ58、又は記憶部60のいずれかに振り分けて出力する。また、このインタフェースユニット52は、操作ユニット54、無線通信モジュール56、ディスクドライブ58、記憶部60、又は音声入力62から制御部50への信号を、それぞれ調停しながら制御部50に出力する。
【0022】
操作ユニット54はユーザが各種操作をするための入力手段であり、ボタン14L,14R,16a,16b,16c,16d、方向キー18u,18d,18l,18r、パッド20、音量ボタン38、スクリーンボタン40、サウンドボタン42、セレクトボタン44、スタートボタン46等の操作部材が含まれる。これら操作部材に対する操作内容(例えば操作の有無、操作量、操作方向等)を示す操作データ(操作信号)は、インターフェース52を介して制御部50に供給される。
【0023】
無線通信モジュール56は、例えば802.11bまたはg等として規定された無線通信機器であり、制御部50から入力される指示に従って、送信対象となるデータを無線にて放射して送信する。また、アンテナ(不図示)に到来した信号を受信して、制御部50に出力する。
【0024】
ディスクドライブ58は、制御部50から入力される指示により、セットされた外部記憶媒体からデータを読み出して、制御部50に出力する。記憶部60はRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶素子であり、制御部50によって実行されるプログラムを保持し、また、制御部50のワークメモリとしても動作する。
【0025】
画像処理ユニット64は、VRAM(Video Random Access Memory)を含んで構成される。画像処理ユニット64は、制御部50から入力される指示に従って、液晶ディスプレイ12に表示するべき画面をVRAM上に描画する。また、画像処理ユニット64は、VRAM上に描画した画面を表示するための映像信号を液晶ディスプレイ12に出力する。液晶ディスプレイ12は、画像処理ユニット64から入力される映像信号に基づいて液晶を制御して、映像を表示する。
【0026】
音声処理ユニット66は、制御部50から入力される指示に従って、音声を合成し、合成した音声の信号を音声出力部68に出力する。ここで音声は、例えばビープ音や楽器音、さらには、人の声など種々の音を表すものである。音声出力部68は、例えばスピーカ26L,26Rやヘッドフォン端子などであり、音声処理ユニット66から入力される音声の信号に基づいてスピーカ26L,26Rを鳴動し、または、当該音声の信号をヘッドフォン端子に出力する。
【0027】
音声入力部62は、例えばマイクロフォンであり、周辺の音声を電気信号である音声信号に変換して出力する。また、電源制御部70は各部に電源を供給する。
【0028】
本実施の形態では、携帯電子装置10を文字入力装置として機能させるためのプログラムが記憶部60に格納されており、制御部12によって実行される。上記プログラムは工場出荷時に記憶部60に格納される。または、通信ネットワークを介して提供される上記プログラムが無線通信モジュール56を介して記憶部60に格納される。または、外部記憶媒体に記憶される上記プログラムがディスクドライブ58を介して読み出されて記憶部60に格納される。
【0029】
以下に、以上の構成を備える携帯電子装置10において、ユーザが操作ユニット54を用いて文字を円滑に入力できるようにするための技術について説明する。
【0030】
まず、液晶ディスプレイ12に表示される文字入力画面について説明する。文字入力画面では、アルファベット、記号や数字を入力するためのアルファベット入力モード、漢字やひらがなを入力するための漢字ひらがな入力モードや、カタカナを入力するためのカタカナ入力モード等が用意されている。これらの入力モードは、セレクトボタン44の押下に応じて切り替わるようになっている。ここでは、アルファベット入力モード及び漢字ひらがな入力モードについて主として説明する。
【0031】
[アルファベット入力モード]
まず、アルファベット入力モードについて説明する。図3はアルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示している。同図に示すように、文字入力画面80には、空白キー画像82と、確定キー画像84と、中止キー画像86と、方向キー画像88l,88u,88d,88rと、削除キー画像90と、ヘルプキー画像92と、文字キー画像94−1乃至94−10と、大小変換キー画像96と、改行キー画像98と、入力状況案内フォーム102と、入力モード案内画像106と、が含まれている。
【0032】
入力状況案内フォーム102には、ユーザによって既に入力された文字からなる入力済み文字列103が左詰で表示される。また、入力状況案内フォーム102には、次に入力される文字の追加位置を示すカーソル104が表示される。また、入力モード案内画像106は現在の入力モードを示している。
【0033】
キー画像は、文字入力に関連する各種指示をユーザが入力できるようにするためのものである。空白キー画像82は空白文字の入力を指示するためのものである。確定キー画像84は文字入力の完了を指示するためのものである。中止キー画像86は文字入力を中止を指示するためのものである。方向キー画像88l,88u,88d,88rはカーソル104の移動を指示するためのものである。削除キー画像90は、カーソル104の1つ前の文字の削除を指示するためのものである。ヘルプキー画像92はヘルプ画面の表示を指示するためのものである。文字キー画像94−1乃至94−10は文字の入力を指示するためのものである。大小変換キー画像96は大文字又は小文字への変換を指示するためのものである。改行キー画像98は改行を指示するためのものである。
【0034】
文字入力画面80では、いずれかのキー画像上にそのキー画像が選択状態になっていることを示すキーフォーカス100が形成される。図3に示す例ではキーフォーカス100が空白キー画像82上にあり、空白キー画像82が区別表示されている。ユーザが方向キー18u,18d,18l,18rを押下すると、キーフォーカス100はその押下内容に対応する方向に移動する。例えば同図に示す状態で方向キー18rが押下されると、キーフォーカス100は空白キー画像82の右隣の確定キー画像84上に移動する。なお、キーフォーカス100は、パッド20に対する操作に応じて移動するようにしてもよいし、ボタン14L及び14Rに対する操作に応じて移動するようにしてもよい。また、ユーザが、選択操作に用いられる選択操作ボタン(例えばボタン16bやボタン16a)を押下すると、その時点でキーフォーカス100により区別表示されているキー画像に対応する処理が行われる。例えば、キーフォーカス100が空白キー画像82上にある状態で選択操作ボタンが押下されると、空白文字が入力される。
【0035】
文字キー画像94−1乃至94−10の各々には複数の文字が対応づけられている。本実施の形態に係る携帯電子装置10では、例えば図4に示すような文字グループ情報が保持されている。この文字グループ情報は文字グループの識別情報(文字グループID)とその文字グループに属する文字とを対応づけてなる情報であり、文字のグループ分けを示している。各文字グループには複数の文字が所定の順序で対応づけられている。また、携帯電子装置10では、例えば図5に示すようなキー画像情報が保持されている。このキー画像情報には、アルファベット入力モード時の文字入力画面80に表示されるキー画像の種類及びその表示位置が記憶される。また、このキー画像情報では各文字キー画像にいずれかの文字グループIDが重複しないように対応づけられている。同図の例は、文字キー画像「.@1」(文字キー画像94−1)に文字グループ「A1」が対応づけられ、文字キー画像「ABC2」(文字キー画像94−2)に文字グループ「A2」が対応づけられることを示している。すなわち、文字キー画像94−nに文字グループ「An」が対応づけられることを示している。なお、図3に示すように、文字入力画面80に表示される各文字キー画像には、その文字キー画像に対応づけられた文字のうちの少なくとも一部が表される。
【0036】
次に、この文字入力画面80においてユーザが行う操作について説明する。ここでは、ユーザが入力しようとしている文字(以下、入力指示対象文字と呼ぶ。)が“:”である場合を例として説明する。
【0037】
まず、ユーザは、入力指示対象文字“:”が対応づけられた文字キー画像にキーフォーカス100を移動させる。本実施の形態では、文字キー画像上にキーフォーカス100が移動すると、その文字キー画像に対応づけられた文字(入力候補)が案内されるようになっている。図6は、キーフォーカス100が文字キー画像94−1上に移動した状態を示している。同図に示すように、この場合の文字入力画面80には入力候補案内画像108が表示される。この入力候補案内画像108には、文字キー画像94−1に対応づけられた文字があらかじめ定められた順序で表示される。
【0038】
上述したように、文字キー画像には、その文字キー画像に対応づけられた文字のうちの少なくとも一部が表されるため、例えば入力指示対象文字がアルファベットや数字である場合には、ユーザはこれを頼りに入力指示対象文字が対応づけられた文字キー画像を知得又は推測することができる。しかしながら、例えば入力指示対象文字が“:”等の記号である場合には、その記号が対応づけられた文字キー画像をユーザが知得及び推測できない場合がある。この点、本実施の形態では、文字キー画像上にキーフォーカス100を移動させることによって、その文字キー画像に対応づけられた文字を示す入力候補案内画像108が表示されるため、ユーザは入力指示対象文字が対応づけられた文字キー画像を容易に見つけ出せるようになる。
【0039】
ユーザはキーフォーカス100を文字キー画像94−1(入力指示対象文字“:”が対応づけられた文字キー画像)に移動させた後、文字キー画像94−1に対応づけられた文字のうちから入力指示対象文字“:”を選択する。本実施の形態では、ユーザが選択操作ボタン(例えばボタン16bやボタン16a)を1回押下すると、文字キー画像94−1に対応づけられた文字のうちの最初の文字“.”が選択状態になり、ユーザが選択操作ボタンをさらに1回押下すると、2番目の文字“,”が選択状態となるようになっている。すなわち、ユーザが選択操作ボタンを押下するごとに、文字キー画像94−1に対応づけられた文字のうちのいずれかがあらかじめ定められた順序に従って、順次選択状態となるようになっている。言い換えれば、文字キー画像に対応づけられた文字のうちの、選択操作ボタンの押下回数(キーフォーカス100を文字キー画像94−1に移動させた後の押下回数)に対応する文字が選択状態になるようになっている。なお、最後の文字“1”が選択状態になっている場合に選択操作ボタンが押下された場合には、最初の文字“.”が選択状態になるようになっている。
【0040】
図7は選択操作ボタンが4回押下された状態を示している。同図に示すように、入力状況案内フォーム102には、選択状態にある文字“?”を示す現選択入力候補112がカーソル104に代えて表示される。すなわち、次に入力される文字の追加位置に現選択入力候補112が表示される。また、入力候補案内画像108では、いずれかの文字上にその文字が選択状態になっていることを示す入力候補フォーカス110が形成され、選択状態にある文字が区別表示されるようになっている。同図に示す例では、選択状態にある文字“?”が区別表示されている。ユーザが選択操作ボタンを押下するごとに、現選択入力候補112は更新され、入力候補フォーカス110は次の文字を区別表示するべく移動していく。このように、入力候補案内画像108では、選択状態にある文字が区別表示されるため、ユーザは所望の文字を選択状態にするために、選択操作ボタンをあと何回押下すればよいかを一見して把握できるようになっており、ユーザが円滑に文字入力を行えるよう図られている。
【0041】
ユーザが、選択操作ボタンを9回押下することによって入力指示対象文字“:”を選択状態にした後、キーフォーカス100を他のキー画像(例えば他の文字キー画像や方向キー画像)上に移動させ、選択操作ボタンを押下すると、文字“:”が入力文字として決定される。例えば、ユーザが次の所望文字“/”の入力を開始するべく、キーフォーカス100を文字キー画像94−10上に移動させ、選択操作ボタンを押下すると、図8に示すように文字入力画面80が更新される。すなわち、「元の入力済み文字列“http”に対し、新たに入力文字として決定された文字“:”がカーソル104(又は現選択入力候補112)により示される位置に追加されてなる文字列“http:”」を示すように入力済み文字列103が更新される。
【0042】
なお、入力候補案内画像108の表示位置は、入力状況案内フォーム102における「次に入力される文字の追加位置」(カーソル104又は現選択入力候補112の位置)に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば図9に示すように、入力候補案内画像108における入力候補フォーカス110の位置が現選択入力候補112の下の所定位置になるようにして、入力候補案内画像108が表示されるようにしてもよい。この場合、ユーザが選択操作ボタンを押下することにより、入力候補フォーカス110が次の文字“C”上に移動した場合には、移動後の入力候補フォーカス110の位置が現選択入力候補112の下の所定位置になるように、入力候補案内画像108が左側にスライド移動するようにしてもよい。また例えば図10に示すように、入力候補案内画像108aが現選択入力候補112に代えて表示されるようにしてもよい。また、入力候補案内画像108の表示位置は、キーフォーカス100により区別表示されている文字キー画像の位置に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば図11に示すように、キーフォーカス100により区別表示されている文字キー画像の下の所定位置に、入力候補案内画像108が表示されるようにしてもよい。文字入力画面80を例えば図9乃至図11に示すようにすれば、ユーザが文字入力を行う際に注目しなければならない領域が制限されるため、ユーザがより快適に文字入力を行えるようになる。
【0043】
本実施の形態に係る文字入力画面80には入力予測機能が用意されている。ユーザによって所定操作が行われ、入力予測機能が有効にされると、ユーザが入力しようとしている文字列が予測され、その予測された文字列(予測文字列)が案内されるようになっている。この入力予測機能を利用することにより、ユーザは所望の文字列を速やかに入力できるようになっている。
【0044】
本実施の形態では、例えば図12に示すような予測文字列データが記憶部60に記憶されている。予測文字列データには、例えばユーザによって過去に入力された文字列が記憶されている。入力予測機能では、予測文字列データに含まれる1又は複数の予測文字列がユーザの文字入力状況に基づいて取得され、案内されるようになっている。より具体的には、予測文字列が、入力済み文字列と、キー画像フォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字と、に基づいて予測文字列データから取得され、案内されるようになっている。
【0045】
例えば、ユーザが1文字目の文字を入力する場合(入力済みの文字列が長さ0の文字列である場合)には、「キーフォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかを先頭文字とする予測文字列」が予測文字列データから取得され、その文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、文字キー画像94−4が区別表示されている場合には、文字キー画像94−4に対応づけられた文字“G”,“H”,“I”,“4”,“g”,“h”,“i”とともに、予測文字列“good”,“http://xxx1.xx.xx”,“http://xxx2.xx.xx”,“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”,“httpd”,“imagination”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0046】
このとき、アルファベット入力モードの対象となっていない文字(例えば漢字、ひらがなやカタカナ等)を先頭文字とする予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。例えば、アルファベット入力モード時の文字入力画面80における文字キー画像94−4の表示位置と同じ位置に、漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面(図13参照)において表示される文字キー画像に対応づけられた文字(“た”等)や、その文字を先頭文字とする予測文字列(“たくさん”等)が、入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。
【0047】
また例えば、ユーザによって1又は複数の文字がすでに入力されている場合であって、次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾である場合には、「入力済み文字列の末尾に、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが結合されてなる文字列」と前方一致するような予測文字列が、予測文字列データから取得されるようになっている。このとき、アルファベットの大文字及び小文字の違いは区別されないようになっている。そして、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、文字入力画面80が図6に示す状態である場合には、文字キー画像94−1に対応づけられた文字とともに、予測文字列“http://xxx1.xx.xx”,“http://xxx2.xx.xx”,“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0048】
このとき、入力候補案内画像108では、予測文字列が入力済み文字列に対応する部分とそれ以外の部分とに区別して表示されるようになっている。具体的には、入力済み文字列に対応する部分とそれ以外の部分がかっこ(“[”及び“]”)によって区別されるようになっている。例えば、予測文字列“http://xxx1.xx.xx”については、“http[://xxx1.xx.xx]”と表示され、予測文字列“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”については、“HTTP[(HyperText Transfer Protocol)]”と表示されるようになっている。なお、例えば、入力済み文字列に対応する部分とそれ以外の部分とが異なる色で表示されるようにしてもよい。また例えば、入力済み文字列部分に対応する部分の背景とそれ以外の部分の背景とが異なる色で表示されるようにしてもよい。また例えば、入力済み文字列に対応する部分以外の部分にアンダーラインが表示されるようにしてもよい。また例えば、これらを組み合わせるようにしてもよい。また、入力済み文字列に対応する部分以外の部分のみが入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。
【0049】
なお、次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾でない場合には、入力済み文字列の該追加位置よりも前の部分を入力済み文字列とみなして、予測文字列の取得及び案内が行われるようにしてもよい。または、「入力済み文字列の該追加位置に、キー画像フォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが追加されてなる文字列」と前方一致するような予測文字列が予測文字列データから取得され、案内されるようにしてもよい。
【0050】
入力候補案内画像108に表示される予測文字列は、入力候補案内画像108に表示される文字(キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字)と同等のものとして、ユーザが選択できるようになっている。すなわち、ユーザが選択操作ボタンを押下することによって、入力候補案内画像108において入力候補フォーカス110が予測文字列上に移動し、予測文字列が選択状態になるようになっている。そして、予測文字列が選択状態にある場合において、ユーザが例えば次の文字の入力を開始するべく所定操作を行うと、その予測文字列が入力文字列として決定され、入力状況案内フレーム102に入力済み文字列103として表示されるようになっている。例えば、入力済み文字列が“http”である場合において、予測文字列“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”が入力文字列として決定された場合には、入力状況案内フレーム102に入力済み文字列103として“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”が表示されるようになっている。なお、入力状況案内フレーム102に、予測文字列の入力済み文字列に対応する部分以外の部分が新たに追加されて表示されるようにしてもよい。例えば、上記の場合には、入力状況案内フレーム102に入力済み文字列103として“http(HyperText Transfer Protocol)”が表示されるようにしてもよい。
【0051】
以上に説明したような予測文字列の案内表示は、文字キー画像上にキーフォーカス100が移動した場合に、その文字キー画像に対応づけられた文字の案内表示とともに行われるようになっている。なお、ユーザが特に指示した場合にのみ、予測文字列の案内表示が行われるようにしてもよい。例えば、ユーザによる所定ボタン(例えばボタン16c)の押下に応じて行われるようにしてもよい。
【0052】
[漢字ひらがな入力モード]
次に、漢字ひらがな入力モードについて説明する。漢字ひらがな入力モードは以上に説明したアルファベット入力モードと同様に実現されている。
【0053】
図13は漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面を示している。同図に示すように、この場合の文字入力画面80aは、アルファベット入力モード時の文字入力画面80に比べて、ひらがな文字が対応づけられた文字キー画像94−1a乃至94−10aが文字キー画像94−1乃至94−10に代えて設けられる点と、濁点キー画像96aが大小変換キー画像96に代えて設けられる点と、で異なっている。ひらがな文字は例えば図4に示すようにグループ分けされている。また、本実施の形態に係る携帯電子装置10では、図14に示すようなキー画像情報が保持されている。このキー画像情報は図5に示すキー画像と同様の情報であり、漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面80aに表示されるキー画像の種類及びその表示位置が記憶される。また、各文字キー画像にいずれかの文字グループIDが重複しないように対応づけられている。
【0054】
そして、漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面80aにおいても、キーフォーカス100がいずれかの文字キー画像上にある場合には、その文字キー画像に対応づけられた文字を示す入力候補案内画像108が表示されるようになっている。例えば図13に示すように、キーフォーカス100が文字キー画像94−1a上にある場合には、文字キー画像94−1aに対応づけられた文字を案内する入力候補案内画像108が表示されるようになっている。なお、濁点キー画像96aは、濁点や半濁点の付加等を指示するためのものである。また、漢字ひらがな入力モードでは、ユーザが所定操作(例えばボタン16dの押下)を行うことにより、入力済みのひらがな文字を変換可能な漢字のリスト(図示せず)が文字入力画面80aに表示され、ユーザが所望の漢字を選択及び決定することによって、入力済みのひらがな文字が漢字に変換されるようになっている。
【0055】
漢字ひらがな入力モードにおいてもアルファベット入力モードと同様に、入力予測機能が有効にされることにより、予測文字列データに含まれる1又は複数の予測文字列がユーザの文字入力状況に基づいて取得され、案内されるようになっている。すなわち、予測文字列データからの予測文字列の取得が、アルファベット入力モードの場合と同様に、入力済みの文字列と、キーフォーカス100によって識別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字と、に基づいて行われるようになっている。
【0056】
例えば、ユーザが1文字目の文字を入力する場合には、「キーフォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかを先頭文字とする予測文字列」が予測文字列データから取得され、その文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、文字キー画像94−1aが区別表示されている場合には、文字キー画像94−1aに対応づけられた文字“あ”,“い”,“う”,“え”,“お”,“ぁ”,“ぃ”,“ぅ”,“ぇ”,“ぉ”とともに、予測文字列“あさの霧”,“いの一番”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0057】
また例えば、ユーザによって1又は複数の文字がすでに入力されている場合であって、
次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾である場合には、「入力済み文字列の末尾に、キーフォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが結合されてなる文字列」と前方一致するような予測文字列が、予測文字列データから取得される。そして、注目文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、ユーザによって文字列“奥の”が既に入力されており、キーフォーカス100が文字キー画像94−6a上にある場合には、文字キー画像94−6aに対応づけられた文字“は”,“ひ”,“ふ”,“へ”,“ほ”,“ば”,“び”,“ぶ”,“べ”,“ぼ”,“ぱ”,“ぴ”,“ぷ”,“ぺ”,“ぽ”とともに、予測文字列“奥のはたご”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0058】
[入力予測機能の他の態様]
ここで、入力予測機能の他の態様について説明する。
【0059】
予測文字列データからの予測文字列の取得は、入力済み文字列のみに基づいて行われるようにしてもよい。例えば、入力済み文字列に前方一致する予測文字列を予測文字列データから取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。例えば入力済み文字列が“http”である場合には、入力済み文字列“http”に前方一致する予測文字列“http://xxx1.xx.xx”,“http://xxx2.xx.xx”,“HTTP(HyperText Transfer Protocol),“httpd”が予測文字列データ(図12)から取得され、入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。また例えば、ユーザによって文字列“奥の”が既に入力されている場合には、“奥の細道”,“奥のぞみ”,“奥のはたご”,“奥の居間”が予測文字列データ(図12)から取得され、入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。
【0060】
この態様では、予測文字列の案内表示が、ユーザが特に指示した場合にのみ行われるようにしてもよい。例えば、ユーザによる所定ボタン(例えばボタン16c)の押下に応じて行われるようにしてもよい。また例えば、文字入力画面80,80aに予測文字列の案内表示を指示するための予測キー画像を設けておき、ユーザが予測キー画像にキーフォーカス100を移動させ、選択操作ボタンを押下した場合に行われるようにしてもよい。また、この態様では、ユーザが1文字目の文字を入力する場合に、予測文字列データに記憶されるすべての予測文字列が案内されるようにしてもよい。
【0061】
また、予測文字列データ(図12)では、各予測文字列に少なくとも1つの文字グループIDを対応づけておくようにしてもよい。そして、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に係る文字グループIDに対応づけられた予測文字列を予測文字列データから取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。例えば、予測文字列データにおいて、予測文字列“奥の細道”に文字グループID「A1」が対応づけられていれば、文字キー画像94−1a(文字“お”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合には、予測文字列“奥の細道”が入力候補案内画像108に表示されることになる。こうすれば、漢字ひらがな入力モードにおいて、ユーザによって入力された文字が漢字に変換されることを考慮に入れて、予測文字列の案内を行えるようになる。
【0062】
また、予測文字列データ(図12)では、各予測文字列に振り仮名(ひらがな)を対応づけておくようにしてもよい。そして、漢字ひらがな入力モードにおいて、例えばユーザが1文字目の文字を入力する場合には、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字を先頭文字とする振り仮名を取得した後に、その振り仮名に対応づけられた予測文字列を取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。また例えば、ユーザによって1又は複数のひらがな文字がすでに入力されている場合であって、次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾である場合には、「入力済み文字列の末尾に、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが結合されてなる文字列」と前方一致するような振り仮名を取得した後に、その振り仮名に対応づけられた予測文字列を取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。
【0063】
この場合、例えば、予測文字列データにおいて予測文字列“奥の細道”に振り仮名“おくのほそみち”が対応づけられていると、ユーザが1文字目の文字を入力する場合であって、文字キー画像94−1a(文字“お”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合や、ユーザが1文字目の文字として“お”を入力した後に2文字目の文字を入力する場合であって、文字キー画像94−2a(文字“く”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合等には、予測文字列“奥の細道”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0064】
こうしても、漢字ひらがな入力モードにおいて、ユーザによって入力された文字が漢字に変換されることを考慮に入れて、予測文字列の案内を行えるようになる。なお、この態様では、ユーザが1文字目の文字を入力する場合にのみ予測文字列の案内を行うようにしてもよく、その場合には、予測文字列データ(図12)において、各予測文字列に振り仮名の先頭文字だけを対応づけておけばよい。
【0065】
また、漢字ひらがなモードにおいてユーザが1文字目の文字を入力する場合、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字に基づき変換され得る漢字を取得し、その漢字を先頭文字とする予測文字列を入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。また、入力済み文字列の末尾に追加される2文字目以降の文字をユーザが入力する場合には、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字に基づき変換され得る漢字を取得し、「入力済み文字列の末尾に、取得された漢字のいずれかが結合されてなる文字列」に前方一致する予測文字列を入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。
【0066】
この態様では、例えば、各漢字とその読み仮名の少なくとも先頭文字(ひらがな)とが対応づけられたデータを記憶部60に記憶させておくようにすればよい。例えばこのデータにおいて、漢字“奥”とひらがな
“お”とが対応づけられていれば、ユーザが1文字目の文字を入力する場合において、文字キー画像94−1a(文字“お”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合には、文字キー画像94−1aに係る文字のいずれか(“お”)に対応づけられた漢字(“奥”)が取得された後、その漢字を先頭文字とする予測文字列(“奥の細道”等)が予測文字列データから取得され、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0067】
こうしても、漢字ひらがな入力モードにおいて、ユーザによって入力された文字が漢字に変換されることを考慮に入れて、予測文字列の案内を行えるようになる。
【0068】
また、予測文字列データ(図12)では、各予測文字列に、例えば「歴史上の人物」、「歴史上の著作物」や「漢字で構成された名詞」等のメタ情報を対応づけておくようにしてもよい。そして、ユーザが入力予測機能を利用する場合にはメタ情報を指定するよう案内し、ユーザによって指定されたメタ情報に対応づけられた予測文字列を入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。例えば、予測文字列「松尾芭蕉」や「清少納言」に、メタ情報「歴史上の人物」が対応づけられていれば、ユーザがメタ情報「歴史上の人物」を指定した場合には、それらの予測文字列が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0069】
なお、携帯電子装置10は、以上に説明したすべての態様の入力予測機能を備えるようにしてもよい。そして、ユーザが所定操作を行うことにより、入力予測機能を有効にするか否かを設定できるようにするとともに、入力予測機能を有効にする場合には、どの態様の入力予測機能を使用するかを設定できるようにしてもよい。
【0070】
次に、携帯電子装置10で実現される機能について説明する。図15は、携帯電子装置10で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す図である。同図に示すように、携帯電子装置10は文字記憶部120と、キー画像情報記憶部122と、注目文字グループ特定情報記憶部124と、現選択入力候補特定情報記憶部126と、入力文字記憶部128と、予測文字列記憶部130と、予測文字列取得部132と、注目文字グループ特定情報更新部134と、現選択入力候補特定情報更新部136と、入力文字決定部138と、表示制御部140と、を含んでいる。これらの機能は、記憶部60に格納されるプログラムが制御部50によって実行されることによって実現される。
【0071】
[文字記憶部]
文字記憶部120は記憶部60を主として実現される。文字記憶部120は、複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する。文字記憶部120は例えば図4に示すような文字グループ情報を記憶する。
【0072】
[キー画像情報記憶部]
キー画像情報記憶部122は記憶部60を主として実現される。キー画像情報記憶部122は、例えば図5や図14に示すような各入力モードごとのキー画像情報を記憶する。
【0073】
[注目文字グループ特定情報記憶部]
注目文字グループ特定情報記憶部124は記憶部60を主として実現される。注目文字グループ特定情報記憶部124は、文字入力画面80,80aに表示されるキー画像のうち、キーフォーカス100によって区別表示させるキー画像のキー画像IDを記憶する。例えば、アルファベット入力モードにおいてキーフォーカス100が文字キー画像94−1上に位置している場合、注目文字グループ特定情報記憶部124には文字キー画像94−1のキー画像ID「001」が記憶される。本実施の形態では、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報において、文字キー画像のキー画像IDと文字グループIDとが対応づけられているため、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDは、キーフォーカス100によって区別表示されるキー画像に対応づけられた文字グループ(注目文字グループ)を特定するための情報(注目文字グループ特定情報)としての役割を果たしている。
【0074】
[現選択入力候補特定情報記憶部]
現選択入力候補特定情報記憶部126は記憶部60を主として実現される。現選択入力候補特定情報記憶部126は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに対応づけられた文字グループIDに対応づけて記憶される文字、及び、後述の予測文字列取得部132によって取得される予測文字列のうちの、入力候補フォーカス110によって区別表示させる文字又は予測文字列(現選択入力候補)を特定するための情報(現選択入力候補情報)を記憶する。本実施の形態では、現選択入力候補特定情報記憶部126には、入力候補フォーカス110によって区別表示させる文字又は予測文字列自体が記憶される。すなわち、現選択入力候補特定情報記憶部126には、入力候補案内画像108において選択状態にある文字又は予測文字列が記憶されることになる。
【0075】
なお、現選択入力候補特定情報記憶部126には、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字又は予測文字列の書き込みが行われたタイミングにおいて、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されていたキー画像IDも記憶される。すなわち、文字又は予測文字列が選択状態になった際にキーフォーカス100によって区別表示されていたキー画像のキー画像IDが、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるようになっている。
【0076】
[入力文字記憶部]
入力文字記憶部128は記憶部60を主として実現される。入力文字記憶部128は、後述の入力文字決定部138によって入力文字として決定された文字を記憶する。すなわち、入力文字記憶部128には、入力状況案内フォーム102に入力済み文字列103として表示される文字列が記憶される。
【0077】
なお、入力文字記憶部128には、次に入力される文字を入力済み文字列のどの位置に追加するかを示す情報(追加位置情報)が記憶される。この追加位置情報は、キーフォーカス100が方向キー画像88l,88u,88d,88r上にある状態で選択操作ボタンが押下された場合や、後述の入力文字決定部138によって入力文字が決定された場合に更新される。
【0078】
[予測文字列記憶部]
予測文字列記憶部130は記憶部60を主として実現される。予測文字列記憶部130は予測文字列を記憶する。本実施の形態では、予測文字列記憶部122は例えば図12に示すような予測文字列データを記憶する。
【0079】
[注目文字グループ特定情報更新部]
注目文字グループ特定情報更新部134は制御部50を主として実現される。注目文字グループ特定情報更新部134は、キーフォーカス100を移動させる操作(注目点移動操作)が行われたか否かを操作ユニット54から出力される操作データに基づいて所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに判定する。すなわち、注目文字グループ特定情報更新部134は、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作を示す操作データが操作ユニット54から出力されたか否かを判定するとともに、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作内容(方向キー18u,18d,18l,18rによって指示された方向)を取得する。
【0080】
そして、注目文字グループ特定情報更新部134は、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作が行われたと判定した場合、キーフォーカス100の移動先となるキー画像を特定する。移動先のキー画像は、例えば注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像ID(すなわち、キーフォーカス100が現在位置しているキー画像のキー画像ID)と、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作内容と、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報(各キー画像の表示位置情報)と、に基づいて特定される。注目文字グループ特定情報更新部134は、移動先のキー画像を特定した場合、注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDが移動先のキー画像のキー画像IDとなるように、注目文字グループ特定情報記憶部126の記憶内容を更新する。
【0081】
[予測文字列取得部]
予測文字列取得部132は制御部50を主として実現される。予測文字列取得部132は、予測文字列記憶部130に記憶される予測文字列のうちの少なくとも1つを、入力文字記憶部128の記憶内容と、注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDによって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字と、に基づいて取得する。
【0082】
[現選択入力候補特定情報更新部]
現選択入力候補特定情報更新部136は制御部50を主として実現される。現選択入力候補特定情報更新部136は、注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDに係るキー画像が文字キー画像である場合に、選択操作ボタンの押下(入力文字選択操作)が行われたか否かを操作ユニット54から出力される操作データに基づいて所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに判定する。そして、現選択入力候補特定情報更新部136は、選択操作ボタンの押下が行われたと判断した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126によって保持される文字又は予測文字列が、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDによって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字、及び、予測文字列取得部132によって取得される予測文字列のうちの次の文字又は予測文字列になるように、現選択入力候補特定情報記憶部126の記憶内容を更新する。
【0083】
また、現選択入力候補特定情報更新部136は、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶される文字又は予測文字列を更新した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDを、そのタイミングにおいて注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されているキー画像IDに更新する。
【0084】
[入力文字決定部]
入力文字決定部138は制御部50を主として実現される。入力文字決定部138は、いずれかの文字又は予測文字列が選択状態にある場合において、他のキー画像上にキーフォーカス100が移動され、かつ、選択操作ボタンの押下が行われたか否かを所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに判定する。具体的には、入力文字決定部138は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字又は予測文字列が保持されている場合に、選択操作ボタンの押下(入力文字決定操作)が行われたか否かを操作ユニット54から出力される操作データに基づいて判定する。そして、入力文字決定部138は、選択操作ボタンの押下が行われたと判定した場合、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDと、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDと、が異なるか否かを判定する。上述のように、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDは、現時点において区別表示されているキー画像のキー画像IDを示している。また、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDは、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列が選択状態になった時点において区別表示されていたキー画像のキー画像IDを示している。このため、これらのキー画像IDが異なる場合には、他のキー画像上にキーフォーカス100が移動された後に選択操作ボタンの押下が行われたと判定される。
【0085】
入力文字決定部138は、それらのキー画像IDが異なると判定した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列を入力文字(入力文字列)として決定する。すなわち、入力文字決定部138は、入力候補案内画像108において区別表示される文字又は予測文字列(選択状態にある文字又は予測文字列)を入力文字(入力文字列)として決定する。例えば、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字が保持されている場合、入力文字決定部138は、入力済み文字列と追加位置情報とを入力文字記憶部128から取得し、「現選択入力候補特定情報記憶部126に保持された文字を、該追加位置情報によって示される入力済み文字列の位置に追加してなる文字列」を入力済み文字列として入力文字記憶部128に保持させる。また例えば、現選択入力候補特定情報記憶部126に予測文字列が保持されている場合、入力文字決定部138は、入力文字記憶部128に保持される入力済み文字列に代えて、その予測文字列を入力済み文字列として入力文字記憶部128に保持させる。或いは、入力文字決定部138は、入力済み文字列を入力文字記憶部128から取得し、「現選択入力候補特定情報記憶部126に保持された予測文字列から入力済み文字列を除いた部分文字列を入力済み文字列に付加してなる文字列」を入力済み文字列として入力文字記憶部128に保持させる。
【0086】
なお、入力文字決定部138は、入力文字(入力文字列)を決定した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126の記憶内容を初期化し、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字及び予測文字列とキー画像IDとが保持されていない状態にする。また、入力文字決定部138は、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報を更新する。
【0087】
[表示制御部]
表示制御部140は制御部50及び画像処理ユニット64を主として実現される。表示制御部140は、文字記憶部120、キー画像情報記憶部122、注目文字グループ特定情報記憶部124、現選択入力候補特定情報記憶部126及び入力文字記憶部128の記憶内容と、予測文字列取得部132によって取得される予測文字列と、に基づいて、例えば図3,6乃至11,13に示すような文字入力画面を所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに生成し、液晶ディスプレイ12に表示させる。
【0088】
まず、表示制御部140は、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報に基づいて、各キー画像、入力状況案内フォーム102や入力モード案内画像106が各々所定位置に表示されてなる文字入力画面をVRAM上に描画する。この場合、表示制御部140は、ユーザによって既に入力された文字(入力済み文字列)が入力文字記憶部128に記憶されている場合には、その入力済み文字列を入力状況案内フォーム102に表示させる。さらに、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字も予測文字列も保持されていない場合、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報に基づいて、入力状況案内フォーム102にカーソル104を表示させる。また、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字が保持されている場合、その文字を示す現選択入力候補112を、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報に基づいて入力状況案内フォーム102に表示させる。また、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に予測文字列が保持されている場合、その予測文字列のうちの入力済み文字列以外の部分を示す現選択入力候補112を、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報に基づいて入力状況案内フォーム102に表示させる。
【0089】
次に、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDを取得する。そして、VRAM上に描画された文字入力画面の、そのキー画像IDに係るキー画像の表示部分を、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報に基づいて特定し、その表示部分に対して所定画像(キーフォーカス画像)を半透明合成する。こうして、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像上にキーフォーカス100を形成する。なお、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像を区別表示させるために、該キー画像の表示態様(色や輝度等)や形状を他のキー画像と異ならせるようにしてもよい。
【0090】
また、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像が文字キー画像である場合、そのキー画像IDに対応づけられた文字グループIDを、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報から取得する。次に、表示制御部140は、その文字グループIDに対応づけられた文字を、文字記憶部120に記憶された文字グループ情報に基づいて取得する。また、表示制御部140は予測文字列取得部132に予測文字列を取得させる。そして、表示制御部140は、取得した文字と、予測文字列取得部132によって取得された予測文字列と、に基づいて入力候補案内画像108を生成し、これをVRAM上に描画された文字入力画面の所定位置に上書き合成する。
【0091】
なお、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像の表示位置を、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報に基づいて取得し、該表示位置に基づいて決定される位置に入力候補案内画像108を上書き合成するようにしてもよい(図11参照)。または、表示制御部140は、入力文字記憶部128の記憶内容に基づいて、入力状況案内フォーム102内の、次に入力される文字が表示されることになる位置を取得し、該位置に基づいて決定される位置に入力候補案内画像108を上書き合成するようにしてもよい(図9及び図10参照)。
【0092】
また、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字又は予測文字列が保持される場合、該文字又は予測文字列に対応する入力候補案内画像108の表示部分を特定し、該表示部分に対して所定画像(入力候補フォーカス画像)を半透明合成する。すなわち、表示制御部140は、入力候補案内画像108において、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列上に入力候補フォーカス110を形成する。なお、表示制御部140は、入力候補案内画像108において、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列を区別表示するために、該文字又は予測文字列の表示部分の表示態様(色や輝度)を異ならせるようにしてもよい。
【0093】
以上のようにしてVRAM上に描画された文字入力画面は所定のタイミングで液晶ディスプレイ12に出力される。
【0094】
以上説明したように、本実施の形態に係る携帯電子装置10では、ユーザが文字キー画像上にキーフォーカス100を移動させ、その文字キー画像に対応づけられた文字のうちから入力文字を選択及び決定することによって、文字入力が行われるようになっている。このため、ユーザは文字入力を行うにあたり、文字入力画面に表示される文字キー画像のうちのいずれが「所望の文字が対応づけられた文字キー画像」であるかを知る必要があり、「所望の文字が対応づけられた文字キー画像」が分からないと文字入力に手間取ってしまうことになる。この点、携帯電子装置10では、ユーザが文字キー画像上にキーフォーカス100を移動させると、その文字キー画像に対応づけられた文字を案内する入力候補案内画像108が表示されるため、ユーザは所望の文字に対応づけられた文字キー画像を速やかに知ることができるようになり、文字入力を円滑に行えるようになる。また、携帯電子装置10では、入力候補案内画像108において、選択状態にある文字が区別表示されるため、ユーザは、所望の文字を選択状態にするために選択操作ボタンをあと何回押下すればよいかを一見して把握できるようになっており、ユーザが円滑に文字入力を行えるよう図られている。
【0095】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0096】
例えば、以上では、本発明の実施形態に係る文字入力装置を携帯電子装置10を用いて実現する場合について説明したが、本発明の実施形態に係る文字入力装置は、例えばテレビ受像機等のモニタに家庭用ゲーム機が接続されてなるゲームシステムや、パーソナルコンピュータシステムなどの他のコンピュータシステムを用いて実現することもできる。
【0097】
また例えば、以上では、文字入力画面80のアルファベット入力モード及び漢字ひらがな入力モードを例として説明したが、例えばカタカナ入力モード等の他の入力モードについても、アルファベット入力モード及び漢字ひらがな入力モードと同様にして、ユーザが円滑に文字入力を行えるように図ることができる。
【0098】
また例えば、携帯電子装置10は、キリル文字、ハングル文字、タイ語文字、繁体文字や簡体文字等の他の言語に対応した文字の入力モードを備えるようにしてもよく、これらの入力モードについても、以上で説明したアルファベット入力モードや漢字ひらがな入力モードと同様にして、ユーザが円滑に文字入力を行えるように図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本実施の形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置の外観図である。
【図2】本実施の形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】文字入力画面の一例を示す図である。
【図4】文字グループ情報の一例を示す図である。
【図5】アルファベット入力モードに関するキー画像情報の一例を示す図である。
【図6】アルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図7】アルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図8】アルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図9】アルファベット入力モード時の文字入力画面の他の一例を示す図である。
【図10】アルファベット入力モード時の文字入力画面の他の一例を示す図である。
【図11】アルファベット入力モード時の文字入力画面の他の一例を示す図である。
【図12】予測文字列データの一例を示す図である。
【図13】漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図14】漢字ひらがな入力モード時に関するキー画像情報の一例を示す図である。
【図15】本実施の形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0100】
10 携帯電子装置、12 液晶ディスプレイ、14L,14R,16a,16b,16c,16d ボタン、18u,18d,18l,18r 方向キー、20 パッド、26L,26R スピーカ、38p,38m 音量ボタン、40 スクリーンボタン、42 サウンドボタン、44 セレクトボタン、46 スタートボタン、50 制御部、52 インタフェースユニット、54 操作ユニット、56 無線通信モジュール、58 ディスクドライブ、60 記憶部、62 音声入力部、64 画像処理ユニット、66 音声処理ユニット、68 音声出力部、70 電源制御部、80,80a 文字入力画面、82 空白キー画像、82a 予測キー画像、84 確定キー画像、86 中止キー画像、88l,88u,88d,88r 移動キー画像、90 削除キー画像、92 ヘルプキー画像、94−1,94−2,94−3,94−4,94−5,94−6,94−7,94−8,94−9,94−10,94−1a,94−2a,94−3a,94−4a,94−5a,94−6a,94−7a,94−8a,94−9a,94−10a 文字キー画像、96 大小切替キー画像、96a 濁点キー画像、98 改行キー画像、100 キーフォーカス、102 入力状況案内フォーム、103 入力済み文字列、104 カーソル、106 入力モード案内画像、108,108a 入力候補案内画像、110 入力候補フォーカス、112 現選択入力候補、120 文字記憶部、122 キー画像情報記憶部、124 注目文字グループ特定情報記憶部、126 現選択入力候補特定情報記憶部、128 入力文字記憶部、130 予測文字列記憶部、132 予測文字列取得部、134 注目文字グループ特定情報更新部、136 現選択入力候補特定情報更新部、138 入力文字決定部、140 表示制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明は文字入力装置、文字入力装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、その文字グループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することによって文字入力を行う文字入力装置が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のような文字入力装置では、ユーザが所望の文字を入力するにあたり、所望の文字がいずれの文字グループに対応づけられているかをすぐに認識することができず、文字入力に手間取ってしまう場合がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、「各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、その文字グループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することにより行われる文字入力」をユーザが円滑に行えるよう図ることが可能になる文字入力装置、文字入力装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る文字入力装置は、複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置において、前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段と、前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段と、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段と、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段と、入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段と、前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段と、を含み、前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新することを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る文字入力装置の制御方法は、複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶し、前記複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置の制御方法において、前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶してなる注目文字グループ特定情報記憶手段の記憶内容を、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように更新するための注目文字グループ特定情報更新ステップと、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶してなる現選択入力候補特定情報記憶手段の記憶内容を、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように更新するための現選択入力候補特定情報更新ステップと、入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定するための入力文字決定ステップと、前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させるための表示制御ステップと、を含み、前記表示制御ステップは、前記注目文字グループ特定情報更新ステップによって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新ステップによって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新するためのステップを含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置として、携帯ゲーム機、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータ等のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段、前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段、入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段、及び、前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段、として前記コンピュータを機能させ、前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新することを特徴とするプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明は、複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置に関するものである。本発明では、複数の文字の各々が複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶される。また、複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報が記憶される。この注目文字グループ特定情報は、注目点移動操作に応じて、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように更新される。また、本発明では、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報が記憶される。この現選択入力候補特定情報は、注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように更新される。また、この現選択入力候補特定情報によって特定される文字は、入力文字決定操作に応じて入力文字として決定される。そして、本発明では、「複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、文字グループ対応画像のうちの注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、現選択入力候補特定情報によって特定される文字が入力候補案内画像において区別表示される文字入力画面」が表示手段に表示される。この文字入力画面は、注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する文字グループ対応画像が区別表示されるように更新される。また、この文字入力画面は、現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の現選択入力候補特定情報によって特定される文字が入力候補案内画像において区別表示されるように更新される。本発明によれば、「各々に複数の文字が対応づけられた複数の文字グループのうちからいずれかをまず選択し、その文字グループに対応づけられた文字のうちのいずれかをさらに選択し、入力文字として決定することにより行われる文字入力」をユーザが円滑に行えるよう図ることが可能になる。なお、本明細書において、文字とは漢字、ひらがな、カタカナや数字等を含むものである。また、例えばアルファベット文字、キリル文字、ハングル文字、タイ語文字、繁体文字や簡体文字等の他の言語に対応したものを含むものである。さらに、例えば“(”や“)”等の約物(記号)や空白等を含むものである。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像の前記文字入力画面における位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記文字入力画面は、前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を表示するための表示領域を含み、前記表示制御手段は、前記表示領域内の位置であって、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のいずれかが前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された場合に該文字が表示されることになる位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を記憶する入力文字記憶手段と、予測文字列を記憶する予測文字列記憶手段と、前記予測文字列記憶手段に記憶される予測文字列のうちの少なくとも1つを、前記入力文字記憶手段の記憶内容と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字と、に基づいて取得する予測文字列取得手段と、を含み、前記現選択入力候補特定情報は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちのいずれかを前記現選択入力候補として特定するための情報であり、前記現選択入力候補特定情報更新手段は、前記入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちの他の文字又は予測文字列となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新し、前記入力文字決定手段は、前記現選択入力候補特定情報によって前記現選択入力候補として予測文字列が特定される場合、該予測文字列に含まれる文字のうちの少なくとも一部を前記入力文字として決定し、前記表示制御手段は、前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列を、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字とともに案内する前記入力候補案内画像を含み、かつ、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示される前記文字入力画面、を前記表示手段に表示させ、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合には、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新するようにしてもよい。なお、本明細書において、文字列とは1又は複数の文字を含んで構成されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係る文字入力装置は、例えば携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤや携帯情報端末(PDA)として機能する携帯電子装置を用いて実現することができる。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置の正面外観図である。同図に示す携帯電子装置10は、薄い横長の箱形であって左右両側部が円弧状に丸められた形状の筐体を有しており、中央には液晶ディスプレイ12が備えられている。
【0015】
液晶ディスプレイ12の右脇にはボタン16a,16b,16c,16dが備えられ、左脇には方向キー18u,18r,18d,18lが備えられている。ユーザは筐体の両側部を両手で掴むと、液晶ディスプレイ12を見ながら、各親指でこれらボタン16a,16b,16c,16d及び方向キー18u,18r,18d,18lをそれぞれ操作できるようになっている。筐体の上部左右にもボタン14L,14Rが備えられており、これらはユーザの各人差し指で操作できるようになっている。その他、方向キー18u,18r,18d,18lの下側にはパッド20が設けられている。パッド20は筐体正面に平行な全方向に任意にスライドさせることができ、そのスライド方向及びスライド量を示す操作データを携帯電子装置10に入力できるようになっている。
【0016】
液晶ディスプレイ12の左脇にはスピーカ26Lが、右脇にはスピーカ26Rが設けられており、これによりステレオ音声を出力できるようになっている。
【0017】
液晶ディスプレイ12の下側には音量ボタン38m並びに38p、スクリーンボタン40、サウンドボタン42、セレクトボタン44、スタートボタン46が設けられている。音量ボタン38m及び38pはスピーカ26L及び26Rから出力される音の音量を調節するボタンである。スクリーンボタン40は液晶ディスプレイ12の輝度を調節するボタンであり、スクリーンボタン40を押下すると低輝度、中輝度、高輝度の順に液晶ディスプレイ12の輝度を変更できるようになっている。サウンドボタン42は、スピーカ26L,26Rからの音声出力をオンオフするボタンであり、セレクトボタン44は液晶ディスプレイ12に表示されるメニューの項目を選択するためのボタンであり、スタートボタン46は、主にゲームプログラムを携帯電子装置10で実行しているときにゲームをスタートさせるボタンである。
【0018】
図2は、携帯電子装置10のハードウェア構成を示す図である。同図に示すように、携帯電子装置10は、制御部50と、インタフェースユニット52と、操作ユニット54と、無線通信モジュール56と、ディスクドライブ58と、記憶部60と、音声入力部62と、画像処理ユニット64と、液晶ディスプレイ12と、音声処理ユニット66と、音声出力部68と、電源制御部70と、を含んでいる。
【0019】
操作ユニット54と、無線通信モジュール56と、ディスクドライブ58と、記憶部60と、音声入力部62とは、インタフェースユニット52を介して制御部50に接続される。また、電源制御部70、画像処理ユニット64及び音声処理ユニット66は、制御部50に接続されている。画像処理ユニット64には液晶ディスプレイ12が接続される。また、音声処理ユニット66には音声出力部68が接続される。
【0020】
制御部50は、MPU(Micro Processing Unit)等であり、ディスクドライブ58にセットされた外部記憶媒体、又は記憶部60に格納されたプログラムに基づいて、携帯型電子装置10の各部を制御する。
【0021】
インタフェースユニット52は、制御部50が出力する信号を、制御部50から入力される指示に従って、無線通信モジュール56、ディスクドライブ58、又は記憶部60のいずれかに振り分けて出力する。また、このインタフェースユニット52は、操作ユニット54、無線通信モジュール56、ディスクドライブ58、記憶部60、又は音声入力62から制御部50への信号を、それぞれ調停しながら制御部50に出力する。
【0022】
操作ユニット54はユーザが各種操作をするための入力手段であり、ボタン14L,14R,16a,16b,16c,16d、方向キー18u,18d,18l,18r、パッド20、音量ボタン38、スクリーンボタン40、サウンドボタン42、セレクトボタン44、スタートボタン46等の操作部材が含まれる。これら操作部材に対する操作内容(例えば操作の有無、操作量、操作方向等)を示す操作データ(操作信号)は、インターフェース52を介して制御部50に供給される。
【0023】
無線通信モジュール56は、例えば802.11bまたはg等として規定された無線通信機器であり、制御部50から入力される指示に従って、送信対象となるデータを無線にて放射して送信する。また、アンテナ(不図示)に到来した信号を受信して、制御部50に出力する。
【0024】
ディスクドライブ58は、制御部50から入力される指示により、セットされた外部記憶媒体からデータを読み出して、制御部50に出力する。記憶部60はRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶素子であり、制御部50によって実行されるプログラムを保持し、また、制御部50のワークメモリとしても動作する。
【0025】
画像処理ユニット64は、VRAM(Video Random Access Memory)を含んで構成される。画像処理ユニット64は、制御部50から入力される指示に従って、液晶ディスプレイ12に表示するべき画面をVRAM上に描画する。また、画像処理ユニット64は、VRAM上に描画した画面を表示するための映像信号を液晶ディスプレイ12に出力する。液晶ディスプレイ12は、画像処理ユニット64から入力される映像信号に基づいて液晶を制御して、映像を表示する。
【0026】
音声処理ユニット66は、制御部50から入力される指示に従って、音声を合成し、合成した音声の信号を音声出力部68に出力する。ここで音声は、例えばビープ音や楽器音、さらには、人の声など種々の音を表すものである。音声出力部68は、例えばスピーカ26L,26Rやヘッドフォン端子などであり、音声処理ユニット66から入力される音声の信号に基づいてスピーカ26L,26Rを鳴動し、または、当該音声の信号をヘッドフォン端子に出力する。
【0027】
音声入力部62は、例えばマイクロフォンであり、周辺の音声を電気信号である音声信号に変換して出力する。また、電源制御部70は各部に電源を供給する。
【0028】
本実施の形態では、携帯電子装置10を文字入力装置として機能させるためのプログラムが記憶部60に格納されており、制御部12によって実行される。上記プログラムは工場出荷時に記憶部60に格納される。または、通信ネットワークを介して提供される上記プログラムが無線通信モジュール56を介して記憶部60に格納される。または、外部記憶媒体に記憶される上記プログラムがディスクドライブ58を介して読み出されて記憶部60に格納される。
【0029】
以下に、以上の構成を備える携帯電子装置10において、ユーザが操作ユニット54を用いて文字を円滑に入力できるようにするための技術について説明する。
【0030】
まず、液晶ディスプレイ12に表示される文字入力画面について説明する。文字入力画面では、アルファベット、記号や数字を入力するためのアルファベット入力モード、漢字やひらがなを入力するための漢字ひらがな入力モードや、カタカナを入力するためのカタカナ入力モード等が用意されている。これらの入力モードは、セレクトボタン44の押下に応じて切り替わるようになっている。ここでは、アルファベット入力モード及び漢字ひらがな入力モードについて主として説明する。
【0031】
[アルファベット入力モード]
まず、アルファベット入力モードについて説明する。図3はアルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示している。同図に示すように、文字入力画面80には、空白キー画像82と、確定キー画像84と、中止キー画像86と、方向キー画像88l,88u,88d,88rと、削除キー画像90と、ヘルプキー画像92と、文字キー画像94−1乃至94−10と、大小変換キー画像96と、改行キー画像98と、入力状況案内フォーム102と、入力モード案内画像106と、が含まれている。
【0032】
入力状況案内フォーム102には、ユーザによって既に入力された文字からなる入力済み文字列103が左詰で表示される。また、入力状況案内フォーム102には、次に入力される文字の追加位置を示すカーソル104が表示される。また、入力モード案内画像106は現在の入力モードを示している。
【0033】
キー画像は、文字入力に関連する各種指示をユーザが入力できるようにするためのものである。空白キー画像82は空白文字の入力を指示するためのものである。確定キー画像84は文字入力の完了を指示するためのものである。中止キー画像86は文字入力を中止を指示するためのものである。方向キー画像88l,88u,88d,88rはカーソル104の移動を指示するためのものである。削除キー画像90は、カーソル104の1つ前の文字の削除を指示するためのものである。ヘルプキー画像92はヘルプ画面の表示を指示するためのものである。文字キー画像94−1乃至94−10は文字の入力を指示するためのものである。大小変換キー画像96は大文字又は小文字への変換を指示するためのものである。改行キー画像98は改行を指示するためのものである。
【0034】
文字入力画面80では、いずれかのキー画像上にそのキー画像が選択状態になっていることを示すキーフォーカス100が形成される。図3に示す例ではキーフォーカス100が空白キー画像82上にあり、空白キー画像82が区別表示されている。ユーザが方向キー18u,18d,18l,18rを押下すると、キーフォーカス100はその押下内容に対応する方向に移動する。例えば同図に示す状態で方向キー18rが押下されると、キーフォーカス100は空白キー画像82の右隣の確定キー画像84上に移動する。なお、キーフォーカス100は、パッド20に対する操作に応じて移動するようにしてもよいし、ボタン14L及び14Rに対する操作に応じて移動するようにしてもよい。また、ユーザが、選択操作に用いられる選択操作ボタン(例えばボタン16bやボタン16a)を押下すると、その時点でキーフォーカス100により区別表示されているキー画像に対応する処理が行われる。例えば、キーフォーカス100が空白キー画像82上にある状態で選択操作ボタンが押下されると、空白文字が入力される。
【0035】
文字キー画像94−1乃至94−10の各々には複数の文字が対応づけられている。本実施の形態に係る携帯電子装置10では、例えば図4に示すような文字グループ情報が保持されている。この文字グループ情報は文字グループの識別情報(文字グループID)とその文字グループに属する文字とを対応づけてなる情報であり、文字のグループ分けを示している。各文字グループには複数の文字が所定の順序で対応づけられている。また、携帯電子装置10では、例えば図5に示すようなキー画像情報が保持されている。このキー画像情報には、アルファベット入力モード時の文字入力画面80に表示されるキー画像の種類及びその表示位置が記憶される。また、このキー画像情報では各文字キー画像にいずれかの文字グループIDが重複しないように対応づけられている。同図の例は、文字キー画像「.@1」(文字キー画像94−1)に文字グループ「A1」が対応づけられ、文字キー画像「ABC2」(文字キー画像94−2)に文字グループ「A2」が対応づけられることを示している。すなわち、文字キー画像94−nに文字グループ「An」が対応づけられることを示している。なお、図3に示すように、文字入力画面80に表示される各文字キー画像には、その文字キー画像に対応づけられた文字のうちの少なくとも一部が表される。
【0036】
次に、この文字入力画面80においてユーザが行う操作について説明する。ここでは、ユーザが入力しようとしている文字(以下、入力指示対象文字と呼ぶ。)が“:”である場合を例として説明する。
【0037】
まず、ユーザは、入力指示対象文字“:”が対応づけられた文字キー画像にキーフォーカス100を移動させる。本実施の形態では、文字キー画像上にキーフォーカス100が移動すると、その文字キー画像に対応づけられた文字(入力候補)が案内されるようになっている。図6は、キーフォーカス100が文字キー画像94−1上に移動した状態を示している。同図に示すように、この場合の文字入力画面80には入力候補案内画像108が表示される。この入力候補案内画像108には、文字キー画像94−1に対応づけられた文字があらかじめ定められた順序で表示される。
【0038】
上述したように、文字キー画像には、その文字キー画像に対応づけられた文字のうちの少なくとも一部が表されるため、例えば入力指示対象文字がアルファベットや数字である場合には、ユーザはこれを頼りに入力指示対象文字が対応づけられた文字キー画像を知得又は推測することができる。しかしながら、例えば入力指示対象文字が“:”等の記号である場合には、その記号が対応づけられた文字キー画像をユーザが知得及び推測できない場合がある。この点、本実施の形態では、文字キー画像上にキーフォーカス100を移動させることによって、その文字キー画像に対応づけられた文字を示す入力候補案内画像108が表示されるため、ユーザは入力指示対象文字が対応づけられた文字キー画像を容易に見つけ出せるようになる。
【0039】
ユーザはキーフォーカス100を文字キー画像94−1(入力指示対象文字“:”が対応づけられた文字キー画像)に移動させた後、文字キー画像94−1に対応づけられた文字のうちから入力指示対象文字“:”を選択する。本実施の形態では、ユーザが選択操作ボタン(例えばボタン16bやボタン16a)を1回押下すると、文字キー画像94−1に対応づけられた文字のうちの最初の文字“.”が選択状態になり、ユーザが選択操作ボタンをさらに1回押下すると、2番目の文字“,”が選択状態となるようになっている。すなわち、ユーザが選択操作ボタンを押下するごとに、文字キー画像94−1に対応づけられた文字のうちのいずれかがあらかじめ定められた順序に従って、順次選択状態となるようになっている。言い換えれば、文字キー画像に対応づけられた文字のうちの、選択操作ボタンの押下回数(キーフォーカス100を文字キー画像94−1に移動させた後の押下回数)に対応する文字が選択状態になるようになっている。なお、最後の文字“1”が選択状態になっている場合に選択操作ボタンが押下された場合には、最初の文字“.”が選択状態になるようになっている。
【0040】
図7は選択操作ボタンが4回押下された状態を示している。同図に示すように、入力状況案内フォーム102には、選択状態にある文字“?”を示す現選択入力候補112がカーソル104に代えて表示される。すなわち、次に入力される文字の追加位置に現選択入力候補112が表示される。また、入力候補案内画像108では、いずれかの文字上にその文字が選択状態になっていることを示す入力候補フォーカス110が形成され、選択状態にある文字が区別表示されるようになっている。同図に示す例では、選択状態にある文字“?”が区別表示されている。ユーザが選択操作ボタンを押下するごとに、現選択入力候補112は更新され、入力候補フォーカス110は次の文字を区別表示するべく移動していく。このように、入力候補案内画像108では、選択状態にある文字が区別表示されるため、ユーザは所望の文字を選択状態にするために、選択操作ボタンをあと何回押下すればよいかを一見して把握できるようになっており、ユーザが円滑に文字入力を行えるよう図られている。
【0041】
ユーザが、選択操作ボタンを9回押下することによって入力指示対象文字“:”を選択状態にした後、キーフォーカス100を他のキー画像(例えば他の文字キー画像や方向キー画像)上に移動させ、選択操作ボタンを押下すると、文字“:”が入力文字として決定される。例えば、ユーザが次の所望文字“/”の入力を開始するべく、キーフォーカス100を文字キー画像94−10上に移動させ、選択操作ボタンを押下すると、図8に示すように文字入力画面80が更新される。すなわち、「元の入力済み文字列“http”に対し、新たに入力文字として決定された文字“:”がカーソル104(又は現選択入力候補112)により示される位置に追加されてなる文字列“http:”」を示すように入力済み文字列103が更新される。
【0042】
なお、入力候補案内画像108の表示位置は、入力状況案内フォーム102における「次に入力される文字の追加位置」(カーソル104又は現選択入力候補112の位置)に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば図9に示すように、入力候補案内画像108における入力候補フォーカス110の位置が現選択入力候補112の下の所定位置になるようにして、入力候補案内画像108が表示されるようにしてもよい。この場合、ユーザが選択操作ボタンを押下することにより、入力候補フォーカス110が次の文字“C”上に移動した場合には、移動後の入力候補フォーカス110の位置が現選択入力候補112の下の所定位置になるように、入力候補案内画像108が左側にスライド移動するようにしてもよい。また例えば図10に示すように、入力候補案内画像108aが現選択入力候補112に代えて表示されるようにしてもよい。また、入力候補案内画像108の表示位置は、キーフォーカス100により区別表示されている文字キー画像の位置に基づいて決定されるようにしてもよい。例えば図11に示すように、キーフォーカス100により区別表示されている文字キー画像の下の所定位置に、入力候補案内画像108が表示されるようにしてもよい。文字入力画面80を例えば図9乃至図11に示すようにすれば、ユーザが文字入力を行う際に注目しなければならない領域が制限されるため、ユーザがより快適に文字入力を行えるようになる。
【0043】
本実施の形態に係る文字入力画面80には入力予測機能が用意されている。ユーザによって所定操作が行われ、入力予測機能が有効にされると、ユーザが入力しようとしている文字列が予測され、その予測された文字列(予測文字列)が案内されるようになっている。この入力予測機能を利用することにより、ユーザは所望の文字列を速やかに入力できるようになっている。
【0044】
本実施の形態では、例えば図12に示すような予測文字列データが記憶部60に記憶されている。予測文字列データには、例えばユーザによって過去に入力された文字列が記憶されている。入力予測機能では、予測文字列データに含まれる1又は複数の予測文字列がユーザの文字入力状況に基づいて取得され、案内されるようになっている。より具体的には、予測文字列が、入力済み文字列と、キー画像フォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字と、に基づいて予測文字列データから取得され、案内されるようになっている。
【0045】
例えば、ユーザが1文字目の文字を入力する場合(入力済みの文字列が長さ0の文字列である場合)には、「キーフォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかを先頭文字とする予測文字列」が予測文字列データから取得され、その文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、文字キー画像94−4が区別表示されている場合には、文字キー画像94−4に対応づけられた文字“G”,“H”,“I”,“4”,“g”,“h”,“i”とともに、予測文字列“good”,“http://xxx1.xx.xx”,“http://xxx2.xx.xx”,“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”,“httpd”,“imagination”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0046】
このとき、アルファベット入力モードの対象となっていない文字(例えば漢字、ひらがなやカタカナ等)を先頭文字とする予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。例えば、アルファベット入力モード時の文字入力画面80における文字キー画像94−4の表示位置と同じ位置に、漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面(図13参照)において表示される文字キー画像に対応づけられた文字(“た”等)や、その文字を先頭文字とする予測文字列(“たくさん”等)が、入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。
【0047】
また例えば、ユーザによって1又は複数の文字がすでに入力されている場合であって、次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾である場合には、「入力済み文字列の末尾に、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが結合されてなる文字列」と前方一致するような予測文字列が、予測文字列データから取得されるようになっている。このとき、アルファベットの大文字及び小文字の違いは区別されないようになっている。そして、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、文字入力画面80が図6に示す状態である場合には、文字キー画像94−1に対応づけられた文字とともに、予測文字列“http://xxx1.xx.xx”,“http://xxx2.xx.xx”,“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0048】
このとき、入力候補案内画像108では、予測文字列が入力済み文字列に対応する部分とそれ以外の部分とに区別して表示されるようになっている。具体的には、入力済み文字列に対応する部分とそれ以外の部分がかっこ(“[”及び“]”)によって区別されるようになっている。例えば、予測文字列“http://xxx1.xx.xx”については、“http[://xxx1.xx.xx]”と表示され、予測文字列“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”については、“HTTP[(HyperText Transfer Protocol)]”と表示されるようになっている。なお、例えば、入力済み文字列に対応する部分とそれ以外の部分とが異なる色で表示されるようにしてもよい。また例えば、入力済み文字列部分に対応する部分の背景とそれ以外の部分の背景とが異なる色で表示されるようにしてもよい。また例えば、入力済み文字列に対応する部分以外の部分にアンダーラインが表示されるようにしてもよい。また例えば、これらを組み合わせるようにしてもよい。また、入力済み文字列に対応する部分以外の部分のみが入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。
【0049】
なお、次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾でない場合には、入力済み文字列の該追加位置よりも前の部分を入力済み文字列とみなして、予測文字列の取得及び案内が行われるようにしてもよい。または、「入力済み文字列の該追加位置に、キー画像フォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが追加されてなる文字列」と前方一致するような予測文字列が予測文字列データから取得され、案内されるようにしてもよい。
【0050】
入力候補案内画像108に表示される予測文字列は、入力候補案内画像108に表示される文字(キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字)と同等のものとして、ユーザが選択できるようになっている。すなわち、ユーザが選択操作ボタンを押下することによって、入力候補案内画像108において入力候補フォーカス110が予測文字列上に移動し、予測文字列が選択状態になるようになっている。そして、予測文字列が選択状態にある場合において、ユーザが例えば次の文字の入力を開始するべく所定操作を行うと、その予測文字列が入力文字列として決定され、入力状況案内フレーム102に入力済み文字列103として表示されるようになっている。例えば、入力済み文字列が“http”である場合において、予測文字列“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”が入力文字列として決定された場合には、入力状況案内フレーム102に入力済み文字列103として“HTTP(HyperText Transfer Protocol)”が表示されるようになっている。なお、入力状況案内フレーム102に、予測文字列の入力済み文字列に対応する部分以外の部分が新たに追加されて表示されるようにしてもよい。例えば、上記の場合には、入力状況案内フレーム102に入力済み文字列103として“http(HyperText Transfer Protocol)”が表示されるようにしてもよい。
【0051】
以上に説明したような予測文字列の案内表示は、文字キー画像上にキーフォーカス100が移動した場合に、その文字キー画像に対応づけられた文字の案内表示とともに行われるようになっている。なお、ユーザが特に指示した場合にのみ、予測文字列の案内表示が行われるようにしてもよい。例えば、ユーザによる所定ボタン(例えばボタン16c)の押下に応じて行われるようにしてもよい。
【0052】
[漢字ひらがな入力モード]
次に、漢字ひらがな入力モードについて説明する。漢字ひらがな入力モードは以上に説明したアルファベット入力モードと同様に実現されている。
【0053】
図13は漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面を示している。同図に示すように、この場合の文字入力画面80aは、アルファベット入力モード時の文字入力画面80に比べて、ひらがな文字が対応づけられた文字キー画像94−1a乃至94−10aが文字キー画像94−1乃至94−10に代えて設けられる点と、濁点キー画像96aが大小変換キー画像96に代えて設けられる点と、で異なっている。ひらがな文字は例えば図4に示すようにグループ分けされている。また、本実施の形態に係る携帯電子装置10では、図14に示すようなキー画像情報が保持されている。このキー画像情報は図5に示すキー画像と同様の情報であり、漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面80aに表示されるキー画像の種類及びその表示位置が記憶される。また、各文字キー画像にいずれかの文字グループIDが重複しないように対応づけられている。
【0054】
そして、漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面80aにおいても、キーフォーカス100がいずれかの文字キー画像上にある場合には、その文字キー画像に対応づけられた文字を示す入力候補案内画像108が表示されるようになっている。例えば図13に示すように、キーフォーカス100が文字キー画像94−1a上にある場合には、文字キー画像94−1aに対応づけられた文字を案内する入力候補案内画像108が表示されるようになっている。なお、濁点キー画像96aは、濁点や半濁点の付加等を指示するためのものである。また、漢字ひらがな入力モードでは、ユーザが所定操作(例えばボタン16dの押下)を行うことにより、入力済みのひらがな文字を変換可能な漢字のリスト(図示せず)が文字入力画面80aに表示され、ユーザが所望の漢字を選択及び決定することによって、入力済みのひらがな文字が漢字に変換されるようになっている。
【0055】
漢字ひらがな入力モードにおいてもアルファベット入力モードと同様に、入力予測機能が有効にされることにより、予測文字列データに含まれる1又は複数の予測文字列がユーザの文字入力状況に基づいて取得され、案内されるようになっている。すなわち、予測文字列データからの予測文字列の取得が、アルファベット入力モードの場合と同様に、入力済みの文字列と、キーフォーカス100によって識別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字と、に基づいて行われるようになっている。
【0056】
例えば、ユーザが1文字目の文字を入力する場合には、「キーフォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかを先頭文字とする予測文字列」が予測文字列データから取得され、その文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、文字キー画像94−1aが区別表示されている場合には、文字キー画像94−1aに対応づけられた文字“あ”,“い”,“う”,“え”,“お”,“ぁ”,“ぃ”,“ぅ”,“ぇ”,“ぉ”とともに、予測文字列“あさの霧”,“いの一番”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0057】
また例えば、ユーザによって1又は複数の文字がすでに入力されている場合であって、
次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾である場合には、「入力済み文字列の末尾に、キーフォーカス100によって区別表示されている文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが結合されてなる文字列」と前方一致するような予測文字列が、予測文字列データから取得される。そして、注目文字キー画像に対応づけられた文字とともに、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されるようになっている。例えば、図12に示す予測文字列データが記憶されている場合において、ユーザによって文字列“奥の”が既に入力されており、キーフォーカス100が文字キー画像94−6a上にある場合には、文字キー画像94−6aに対応づけられた文字“は”,“ひ”,“ふ”,“へ”,“ほ”,“ば”,“び”,“ぶ”,“べ”,“ぼ”,“ぱ”,“ぴ”,“ぷ”,“ぺ”,“ぽ”とともに、予測文字列“奥のはたご”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0058】
[入力予測機能の他の態様]
ここで、入力予測機能の他の態様について説明する。
【0059】
予測文字列データからの予測文字列の取得は、入力済み文字列のみに基づいて行われるようにしてもよい。例えば、入力済み文字列に前方一致する予測文字列を予測文字列データから取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。例えば入力済み文字列が“http”である場合には、入力済み文字列“http”に前方一致する予測文字列“http://xxx1.xx.xx”,“http://xxx2.xx.xx”,“HTTP(HyperText Transfer Protocol),“httpd”が予測文字列データ(図12)から取得され、入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。また例えば、ユーザによって文字列“奥の”が既に入力されている場合には、“奥の細道”,“奥のぞみ”,“奥のはたご”,“奥の居間”が予測文字列データ(図12)から取得され、入力候補案内画像108に表示されるようにしてもよい。
【0060】
この態様では、予測文字列の案内表示が、ユーザが特に指示した場合にのみ行われるようにしてもよい。例えば、ユーザによる所定ボタン(例えばボタン16c)の押下に応じて行われるようにしてもよい。また例えば、文字入力画面80,80aに予測文字列の案内表示を指示するための予測キー画像を設けておき、ユーザが予測キー画像にキーフォーカス100を移動させ、選択操作ボタンを押下した場合に行われるようにしてもよい。また、この態様では、ユーザが1文字目の文字を入力する場合に、予測文字列データに記憶されるすべての予測文字列が案内されるようにしてもよい。
【0061】
また、予測文字列データ(図12)では、各予測文字列に少なくとも1つの文字グループIDを対応づけておくようにしてもよい。そして、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に係る文字グループIDに対応づけられた予測文字列を予測文字列データから取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。例えば、予測文字列データにおいて、予測文字列“奥の細道”に文字グループID「A1」が対応づけられていれば、文字キー画像94−1a(文字“お”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合には、予測文字列“奥の細道”が入力候補案内画像108に表示されることになる。こうすれば、漢字ひらがな入力モードにおいて、ユーザによって入力された文字が漢字に変換されることを考慮に入れて、予測文字列の案内を行えるようになる。
【0062】
また、予測文字列データ(図12)では、各予測文字列に振り仮名(ひらがな)を対応づけておくようにしてもよい。そして、漢字ひらがな入力モードにおいて、例えばユーザが1文字目の文字を入力する場合には、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字を先頭文字とする振り仮名を取得した後に、その振り仮名に対応づけられた予測文字列を取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。また例えば、ユーザによって1又は複数のひらがな文字がすでに入力されている場合であって、次に入力される文字の追加位置が入力済み文字列の末尾である場合には、「入力済み文字列の末尾に、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字のいずれかが結合されてなる文字列」と前方一致するような振り仮名を取得した後に、その振り仮名に対応づけられた予測文字列を取得し、入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。
【0063】
この場合、例えば、予測文字列データにおいて予測文字列“奥の細道”に振り仮名“おくのほそみち”が対応づけられていると、ユーザが1文字目の文字を入力する場合であって、文字キー画像94−1a(文字“お”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合や、ユーザが1文字目の文字として“お”を入力した後に2文字目の文字を入力する場合であって、文字キー画像94−2a(文字“く”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合等には、予測文字列“奥の細道”が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0064】
こうしても、漢字ひらがな入力モードにおいて、ユーザによって入力された文字が漢字に変換されることを考慮に入れて、予測文字列の案内を行えるようになる。なお、この態様では、ユーザが1文字目の文字を入力する場合にのみ予測文字列の案内を行うようにしてもよく、その場合には、予測文字列データ(図12)において、各予測文字列に振り仮名の先頭文字だけを対応づけておけばよい。
【0065】
また、漢字ひらがなモードにおいてユーザが1文字目の文字を入力する場合、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字に基づき変換され得る漢字を取得し、その漢字を先頭文字とする予測文字列を入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。また、入力済み文字列の末尾に追加される2文字目以降の文字をユーザが入力する場合には、キーフォーカス100によって区別表示される文字キー画像に対応づけられた文字に基づき変換され得る漢字を取得し、「入力済み文字列の末尾に、取得された漢字のいずれかが結合されてなる文字列」に前方一致する予測文字列を入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。
【0066】
この態様では、例えば、各漢字とその読み仮名の少なくとも先頭文字(ひらがな)とが対応づけられたデータを記憶部60に記憶させておくようにすればよい。例えばこのデータにおいて、漢字“奥”とひらがな
“お”とが対応づけられていれば、ユーザが1文字目の文字を入力する場合において、文字キー画像94−1a(文字“お”が対応づけられた文字キー画像)が区別表示されている場合には、文字キー画像94−1aに係る文字のいずれか(“お”)に対応づけられた漢字(“奥”)が取得された後、その漢字を先頭文字とする予測文字列(“奥の細道”等)が予測文字列データから取得され、その予測文字列が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0067】
こうしても、漢字ひらがな入力モードにおいて、ユーザによって入力された文字が漢字に変換されることを考慮に入れて、予測文字列の案内を行えるようになる。
【0068】
また、予測文字列データ(図12)では、各予測文字列に、例えば「歴史上の人物」、「歴史上の著作物」や「漢字で構成された名詞」等のメタ情報を対応づけておくようにしてもよい。そして、ユーザが入力予測機能を利用する場合にはメタ情報を指定するよう案内し、ユーザによって指定されたメタ情報に対応づけられた予測文字列を入力候補案内画像108に表示するようにしてもよい。例えば、予測文字列「松尾芭蕉」や「清少納言」に、メタ情報「歴史上の人物」が対応づけられていれば、ユーザがメタ情報「歴史上の人物」を指定した場合には、それらの予測文字列が入力候補案内画像108に表示されることになる。
【0069】
なお、携帯電子装置10は、以上に説明したすべての態様の入力予測機能を備えるようにしてもよい。そして、ユーザが所定操作を行うことにより、入力予測機能を有効にするか否かを設定できるようにするとともに、入力予測機能を有効にする場合には、どの態様の入力予測機能を使用するかを設定できるようにしてもよい。
【0070】
次に、携帯電子装置10で実現される機能について説明する。図15は、携帯電子装置10で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す図である。同図に示すように、携帯電子装置10は文字記憶部120と、キー画像情報記憶部122と、注目文字グループ特定情報記憶部124と、現選択入力候補特定情報記憶部126と、入力文字記憶部128と、予測文字列記憶部130と、予測文字列取得部132と、注目文字グループ特定情報更新部134と、現選択入力候補特定情報更新部136と、入力文字決定部138と、表示制御部140と、を含んでいる。これらの機能は、記憶部60に格納されるプログラムが制御部50によって実行されることによって実現される。
【0071】
[文字記憶部]
文字記憶部120は記憶部60を主として実現される。文字記憶部120は、複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する。文字記憶部120は例えば図4に示すような文字グループ情報を記憶する。
【0072】
[キー画像情報記憶部]
キー画像情報記憶部122は記憶部60を主として実現される。キー画像情報記憶部122は、例えば図5や図14に示すような各入力モードごとのキー画像情報を記憶する。
【0073】
[注目文字グループ特定情報記憶部]
注目文字グループ特定情報記憶部124は記憶部60を主として実現される。注目文字グループ特定情報記憶部124は、文字入力画面80,80aに表示されるキー画像のうち、キーフォーカス100によって区別表示させるキー画像のキー画像IDを記憶する。例えば、アルファベット入力モードにおいてキーフォーカス100が文字キー画像94−1上に位置している場合、注目文字グループ特定情報記憶部124には文字キー画像94−1のキー画像ID「001」が記憶される。本実施の形態では、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報において、文字キー画像のキー画像IDと文字グループIDとが対応づけられているため、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDは、キーフォーカス100によって区別表示されるキー画像に対応づけられた文字グループ(注目文字グループ)を特定するための情報(注目文字グループ特定情報)としての役割を果たしている。
【0074】
[現選択入力候補特定情報記憶部]
現選択入力候補特定情報記憶部126は記憶部60を主として実現される。現選択入力候補特定情報記憶部126は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに対応づけられた文字グループIDに対応づけて記憶される文字、及び、後述の予測文字列取得部132によって取得される予測文字列のうちの、入力候補フォーカス110によって区別表示させる文字又は予測文字列(現選択入力候補)を特定するための情報(現選択入力候補情報)を記憶する。本実施の形態では、現選択入力候補特定情報記憶部126には、入力候補フォーカス110によって区別表示させる文字又は予測文字列自体が記憶される。すなわち、現選択入力候補特定情報記憶部126には、入力候補案内画像108において選択状態にある文字又は予測文字列が記憶されることになる。
【0075】
なお、現選択入力候補特定情報記憶部126には、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字又は予測文字列の書き込みが行われたタイミングにおいて、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されていたキー画像IDも記憶される。すなわち、文字又は予測文字列が選択状態になった際にキーフォーカス100によって区別表示されていたキー画像のキー画像IDが、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるようになっている。
【0076】
[入力文字記憶部]
入力文字記憶部128は記憶部60を主として実現される。入力文字記憶部128は、後述の入力文字決定部138によって入力文字として決定された文字を記憶する。すなわち、入力文字記憶部128には、入力状況案内フォーム102に入力済み文字列103として表示される文字列が記憶される。
【0077】
なお、入力文字記憶部128には、次に入力される文字を入力済み文字列のどの位置に追加するかを示す情報(追加位置情報)が記憶される。この追加位置情報は、キーフォーカス100が方向キー画像88l,88u,88d,88r上にある状態で選択操作ボタンが押下された場合や、後述の入力文字決定部138によって入力文字が決定された場合に更新される。
【0078】
[予測文字列記憶部]
予測文字列記憶部130は記憶部60を主として実現される。予測文字列記憶部130は予測文字列を記憶する。本実施の形態では、予測文字列記憶部122は例えば図12に示すような予測文字列データを記憶する。
【0079】
[注目文字グループ特定情報更新部]
注目文字グループ特定情報更新部134は制御部50を主として実現される。注目文字グループ特定情報更新部134は、キーフォーカス100を移動させる操作(注目点移動操作)が行われたか否かを操作ユニット54から出力される操作データに基づいて所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに判定する。すなわち、注目文字グループ特定情報更新部134は、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作を示す操作データが操作ユニット54から出力されたか否かを判定するとともに、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作内容(方向キー18u,18d,18l,18rによって指示された方向)を取得する。
【0080】
そして、注目文字グループ特定情報更新部134は、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作が行われたと判定した場合、キーフォーカス100の移動先となるキー画像を特定する。移動先のキー画像は、例えば注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像ID(すなわち、キーフォーカス100が現在位置しているキー画像のキー画像ID)と、方向キー18u,18d,18l,18rに対する操作内容と、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報(各キー画像の表示位置情報)と、に基づいて特定される。注目文字グループ特定情報更新部134は、移動先のキー画像を特定した場合、注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDが移動先のキー画像のキー画像IDとなるように、注目文字グループ特定情報記憶部126の記憶内容を更新する。
【0081】
[予測文字列取得部]
予測文字列取得部132は制御部50を主として実現される。予測文字列取得部132は、予測文字列記憶部130に記憶される予測文字列のうちの少なくとも1つを、入力文字記憶部128の記憶内容と、注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDによって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字と、に基づいて取得する。
【0082】
[現選択入力候補特定情報更新部]
現選択入力候補特定情報更新部136は制御部50を主として実現される。現選択入力候補特定情報更新部136は、注目文字グループ特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDに係るキー画像が文字キー画像である場合に、選択操作ボタンの押下(入力文字選択操作)が行われたか否かを操作ユニット54から出力される操作データに基づいて所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに判定する。そして、現選択入力候補特定情報更新部136は、選択操作ボタンの押下が行われたと判断した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126によって保持される文字又は予測文字列が、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDによって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字、及び、予測文字列取得部132によって取得される予測文字列のうちの次の文字又は予測文字列になるように、現選択入力候補特定情報記憶部126の記憶内容を更新する。
【0083】
また、現選択入力候補特定情報更新部136は、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶される文字又は予測文字列を更新した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDを、そのタイミングにおいて注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されているキー画像IDに更新する。
【0084】
[入力文字決定部]
入力文字決定部138は制御部50を主として実現される。入力文字決定部138は、いずれかの文字又は予測文字列が選択状態にある場合において、他のキー画像上にキーフォーカス100が移動され、かつ、選択操作ボタンの押下が行われたか否かを所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに判定する。具体的には、入力文字決定部138は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字又は予測文字列が保持されている場合に、選択操作ボタンの押下(入力文字決定操作)が行われたか否かを操作ユニット54から出力される操作データに基づいて判定する。そして、入力文字決定部138は、選択操作ボタンの押下が行われたと判定した場合、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDと、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDと、が異なるか否かを判定する。上述のように、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDは、現時点において区別表示されているキー画像のキー画像IDを示している。また、現選択入力候補特定情報記憶部126に記憶されるキー画像IDは、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列が選択状態になった時点において区別表示されていたキー画像のキー画像IDを示している。このため、これらのキー画像IDが異なる場合には、他のキー画像上にキーフォーカス100が移動された後に選択操作ボタンの押下が行われたと判定される。
【0085】
入力文字決定部138は、それらのキー画像IDが異なると判定した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列を入力文字(入力文字列)として決定する。すなわち、入力文字決定部138は、入力候補案内画像108において区別表示される文字又は予測文字列(選択状態にある文字又は予測文字列)を入力文字(入力文字列)として決定する。例えば、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字が保持されている場合、入力文字決定部138は、入力済み文字列と追加位置情報とを入力文字記憶部128から取得し、「現選択入力候補特定情報記憶部126に保持された文字を、該追加位置情報によって示される入力済み文字列の位置に追加してなる文字列」を入力済み文字列として入力文字記憶部128に保持させる。また例えば、現選択入力候補特定情報記憶部126に予測文字列が保持されている場合、入力文字決定部138は、入力文字記憶部128に保持される入力済み文字列に代えて、その予測文字列を入力済み文字列として入力文字記憶部128に保持させる。或いは、入力文字決定部138は、入力済み文字列を入力文字記憶部128から取得し、「現選択入力候補特定情報記憶部126に保持された予測文字列から入力済み文字列を除いた部分文字列を入力済み文字列に付加してなる文字列」を入力済み文字列として入力文字記憶部128に保持させる。
【0086】
なお、入力文字決定部138は、入力文字(入力文字列)を決定した場合、現選択入力候補特定情報記憶部126の記憶内容を初期化し、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字及び予測文字列とキー画像IDとが保持されていない状態にする。また、入力文字決定部138は、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報を更新する。
【0087】
[表示制御部]
表示制御部140は制御部50及び画像処理ユニット64を主として実現される。表示制御部140は、文字記憶部120、キー画像情報記憶部122、注目文字グループ特定情報記憶部124、現選択入力候補特定情報記憶部126及び入力文字記憶部128の記憶内容と、予測文字列取得部132によって取得される予測文字列と、に基づいて、例えば図3,6乃至11,13に示すような文字入力画面を所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに生成し、液晶ディスプレイ12に表示させる。
【0088】
まず、表示制御部140は、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報に基づいて、各キー画像、入力状況案内フォーム102や入力モード案内画像106が各々所定位置に表示されてなる文字入力画面をVRAM上に描画する。この場合、表示制御部140は、ユーザによって既に入力された文字(入力済み文字列)が入力文字記憶部128に記憶されている場合には、その入力済み文字列を入力状況案内フォーム102に表示させる。さらに、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字も予測文字列も保持されていない場合、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報に基づいて、入力状況案内フォーム102にカーソル104を表示させる。また、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字が保持されている場合、その文字を示す現選択入力候補112を、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報に基づいて入力状況案内フォーム102に表示させる。また、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に予測文字列が保持されている場合、その予測文字列のうちの入力済み文字列以外の部分を示す現選択入力候補112を、入力文字記憶部128に記憶される追加位置情報に基づいて入力状況案内フォーム102に表示させる。
【0089】
次に、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDを取得する。そして、VRAM上に描画された文字入力画面の、そのキー画像IDに係るキー画像の表示部分を、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報に基づいて特定し、その表示部分に対して所定画像(キーフォーカス画像)を半透明合成する。こうして、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像上にキーフォーカス100を形成する。なお、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像を区別表示させるために、該キー画像の表示態様(色や輝度等)や形状を他のキー画像と異ならせるようにしてもよい。
【0090】
また、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像が文字キー画像である場合、そのキー画像IDに対応づけられた文字グループIDを、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報から取得する。次に、表示制御部140は、その文字グループIDに対応づけられた文字を、文字記憶部120に記憶された文字グループ情報に基づいて取得する。また、表示制御部140は予測文字列取得部132に予測文字列を取得させる。そして、表示制御部140は、取得した文字と、予測文字列取得部132によって取得された予測文字列と、に基づいて入力候補案内画像108を生成し、これをVRAM上に描画された文字入力画面の所定位置に上書き合成する。
【0091】
なお、表示制御部140は、注目文字グループ特定情報記憶部124に記憶されるキー画像IDに係るキー画像の表示位置を、キー画像情報記憶部122に記憶されるキー画像情報に基づいて取得し、該表示位置に基づいて決定される位置に入力候補案内画像108を上書き合成するようにしてもよい(図11参照)。または、表示制御部140は、入力文字記憶部128の記憶内容に基づいて、入力状況案内フォーム102内の、次に入力される文字が表示されることになる位置を取得し、該位置に基づいて決定される位置に入力候補案内画像108を上書き合成するようにしてもよい(図9及び図10参照)。
【0092】
また、表示制御部140は、現選択入力候補特定情報記憶部126に文字又は予測文字列が保持される場合、該文字又は予測文字列に対応する入力候補案内画像108の表示部分を特定し、該表示部分に対して所定画像(入力候補フォーカス画像)を半透明合成する。すなわち、表示制御部140は、入力候補案内画像108において、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列上に入力候補フォーカス110を形成する。なお、表示制御部140は、入力候補案内画像108において、現選択入力候補特定情報記憶部126に保持される文字又は予測文字列を区別表示するために、該文字又は予測文字列の表示部分の表示態様(色や輝度)を異ならせるようにしてもよい。
【0093】
以上のようにしてVRAM上に描画された文字入力画面は所定のタイミングで液晶ディスプレイ12に出力される。
【0094】
以上説明したように、本実施の形態に係る携帯電子装置10では、ユーザが文字キー画像上にキーフォーカス100を移動させ、その文字キー画像に対応づけられた文字のうちから入力文字を選択及び決定することによって、文字入力が行われるようになっている。このため、ユーザは文字入力を行うにあたり、文字入力画面に表示される文字キー画像のうちのいずれが「所望の文字が対応づけられた文字キー画像」であるかを知る必要があり、「所望の文字が対応づけられた文字キー画像」が分からないと文字入力に手間取ってしまうことになる。この点、携帯電子装置10では、ユーザが文字キー画像上にキーフォーカス100を移動させると、その文字キー画像に対応づけられた文字を案内する入力候補案内画像108が表示されるため、ユーザは所望の文字に対応づけられた文字キー画像を速やかに知ることができるようになり、文字入力を円滑に行えるようになる。また、携帯電子装置10では、入力候補案内画像108において、選択状態にある文字が区別表示されるため、ユーザは、所望の文字を選択状態にするために選択操作ボタンをあと何回押下すればよいかを一見して把握できるようになっており、ユーザが円滑に文字入力を行えるよう図られている。
【0095】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0096】
例えば、以上では、本発明の実施形態に係る文字入力装置を携帯電子装置10を用いて実現する場合について説明したが、本発明の実施形態に係る文字入力装置は、例えばテレビ受像機等のモニタに家庭用ゲーム機が接続されてなるゲームシステムや、パーソナルコンピュータシステムなどの他のコンピュータシステムを用いて実現することもできる。
【0097】
また例えば、以上では、文字入力画面80のアルファベット入力モード及び漢字ひらがな入力モードを例として説明したが、例えばカタカナ入力モード等の他の入力モードについても、アルファベット入力モード及び漢字ひらがな入力モードと同様にして、ユーザが円滑に文字入力を行えるように図ることができる。
【0098】
また例えば、携帯電子装置10は、キリル文字、ハングル文字、タイ語文字、繁体文字や簡体文字等の他の言語に対応した文字の入力モードを備えるようにしてもよく、これらの入力モードについても、以上で説明したアルファベット入力モードや漢字ひらがな入力モードと同様にして、ユーザが円滑に文字入力を行えるように図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本実施の形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置の外観図である。
【図2】本実施の形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】文字入力画面の一例を示す図である。
【図4】文字グループ情報の一例を示す図である。
【図5】アルファベット入力モードに関するキー画像情報の一例を示す図である。
【図6】アルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図7】アルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図8】アルファベット入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図9】アルファベット入力モード時の文字入力画面の他の一例を示す図である。
【図10】アルファベット入力モード時の文字入力画面の他の一例を示す図である。
【図11】アルファベット入力モード時の文字入力画面の他の一例を示す図である。
【図12】予測文字列データの一例を示す図である。
【図13】漢字ひらがな入力モード時の文字入力画面の一例を示す図である。
【図14】漢字ひらがな入力モード時に関するキー画像情報の一例を示す図である。
【図15】本実施の形態に係る文字入力装置として用いられる携帯電子装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0100】
10 携帯電子装置、12 液晶ディスプレイ、14L,14R,16a,16b,16c,16d ボタン、18u,18d,18l,18r 方向キー、20 パッド、26L,26R スピーカ、38p,38m 音量ボタン、40 スクリーンボタン、42 サウンドボタン、44 セレクトボタン、46 スタートボタン、50 制御部、52 インタフェースユニット、54 操作ユニット、56 無線通信モジュール、58 ディスクドライブ、60 記憶部、62 音声入力部、64 画像処理ユニット、66 音声処理ユニット、68 音声出力部、70 電源制御部、80,80a 文字入力画面、82 空白キー画像、82a 予測キー画像、84 確定キー画像、86 中止キー画像、88l,88u,88d,88r 移動キー画像、90 削除キー画像、92 ヘルプキー画像、94−1,94−2,94−3,94−4,94−5,94−6,94−7,94−8,94−9,94−10,94−1a,94−2a,94−3a,94−4a,94−5a,94−6a,94−7a,94−8a,94−9a,94−10a 文字キー画像、96 大小切替キー画像、96a 濁点キー画像、98 改行キー画像、100 キーフォーカス、102 入力状況案内フォーム、103 入力済み文字列、104 カーソル、106 入力モード案内画像、108,108a 入力候補案内画像、110 入力候補フォーカス、112 現選択入力候補、120 文字記憶部、122 キー画像情報記憶部、124 注目文字グループ特定情報記憶部、126 現選択入力候補特定情報記憶部、128 入力文字記憶部、130 予測文字列記憶部、132 予測文字列取得部、134 注目文字グループ特定情報更新部、136 現選択入力候補特定情報更新部、138 入力文字決定部、140 表示制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置において、
前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段と、
前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段と、
注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段と、
前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段と、
前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段と、
入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段と、
前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段と、を含み、
前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新する、
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文字入力装置において、
前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像の前記文字入力画面における位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定することを特徴とする文字入力装置。
【請求項3】
請求項1に記載の文字入力装置において、
前記文字入力画面は、前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を表示するための表示領域を含み、
前記表示制御手段は、前記表示領域内の位置であって、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のいずれかが前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された場合に該文字が表示されることになる位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定する、
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の文字入力装置において、
前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を記憶する入力文字記憶手段と、
予測文字列を記憶する予測文字列記憶手段と、
前記予測文字列記憶手段に記憶される予測文字列のうちの少なくとも1つを、前記入力文字記憶手段の記憶内容と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字と、に基づいて取得する予測文字列取得手段と、を含み、
前記現選択入力候補特定情報は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちのいずれかを前記現選択入力候補として特定するための情報であり、
前記現選択入力候補特定情報更新手段は、前記入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちの他の文字又は予測文字列となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新し、
前記入力文字決定手段は、前記現選択入力候補特定情報によって前記現選択入力候補として予測文字列が特定される場合、該予測文字列に含まれる文字のうちの少なくとも一部を前記入力文字として決定し、
前記表示制御手段は、前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列を、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字とともに案内する前記入力候補案内画像を含み、かつ、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示された前記文字入力画面、を前記表示手段に表示させ、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合には、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新する、
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項5】
複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶し、前記複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置の制御方法において、
前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶してなる注目文字グループ特定情報記憶手段の記憶内容を、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように更新するための注目文字グループ特定情報更新ステップと、
前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶してなる現選択入力候補特定情報記憶手段の記憶内容を、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように更新するための現選択入力候補特定情報更新ステップと、
入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定するための入力文字決定ステップと、
前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させるための表示制御ステップと、を含み、
前記表示制御ステップは、前記注目文字グループ特定情報更新ステップによって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新ステップによって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新するためのステップを含む、
ことを特徴とする文字入力装置の制御方法。
【請求項6】
複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段、
前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段、
注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段、
前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段、
前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段、
入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段、及び、
前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段、として前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置において、
前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段と、
前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段と、
注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段と、
前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段と、
前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段と、
入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段と、
前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段と、を含み、
前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新する、
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文字入力装置において、
前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像の前記文字入力画面における位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定することを特徴とする文字入力装置。
【請求項3】
請求項1に記載の文字入力装置において、
前記文字入力画面は、前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を表示するための表示領域を含み、
前記表示制御手段は、前記表示領域内の位置であって、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のいずれかが前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された場合に該文字が表示されることになる位置を取得する手段を含み、該取得された位置に基づいて前記入力候補案内画像の表示位置を決定する、
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の文字入力装置において、
前記入力文字決定手段によって前記入力文字として決定された文字を記憶する入力文字記憶手段と、
予測文字列を記憶する予測文字列記憶手段と、
前記予測文字列記憶手段に記憶される予測文字列のうちの少なくとも1つを、前記入力文字記憶手段の記憶内容と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字と、に基づいて取得する予測文字列取得手段と、を含み、
前記現選択入力候補特定情報は、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちのいずれかを前記現選択入力候補として特定するための情報であり、
前記現選択入力候補特定情報更新手段は、前記入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字及び前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列のうちの他の文字又は予測文字列となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新し、
前記入力文字決定手段は、前記現選択入力候補特定情報によって前記現選択入力候補として予測文字列が特定される場合、該予測文字列に含まれる文字のうちの少なくとも一部を前記入力文字として決定し、
前記表示制御手段は、前記予測文字列取得手段によって取得される予測文字列を、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字とともに案内する前記入力候補案内画像を含み、かつ、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示された前記文字入力画面、を前記表示手段に表示させ、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合には、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字又は予測文字列が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新する、
ことを特徴とする文字入力装置。
【請求項5】
複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶し、前記複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置の制御方法において、
前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶してなる注目文字グループ特定情報記憶手段の記憶内容を、注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように更新するための注目文字グループ特定情報更新ステップと、
前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶してなる現選択入力候補特定情報記憶手段の記憶内容を、前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように更新するための現選択入力候補特定情報更新ステップと、
入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定するための入力文字決定ステップと、
前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させるための表示制御ステップと、を含み、
前記表示制御ステップは、前記注目文字グループ特定情報更新ステップによって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新ステップによって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新するためのステップを含む、
ことを特徴とする文字入力装置の制御方法。
【請求項6】
複数の文字のうちから入力文字を決定する文字入力装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数の文字の各々を複数の文字グループのうちの少なくとも1つに対応づけて記憶する文字記憶手段、
前記複数の文字グループのうちのいずれかを注目文字グループとして特定するための注目文字グループ特定情報を記憶する注目文字グループ特定情報記憶手段、
注目点移動操作に応じて、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループが前記複数の文字グループのうちの他の文字グループとなるように、前記注目文字グループ特定情報を更新する注目文字グループ特定情報更新手段、
前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちのいずれかを現選択入力候補として特定するための現選択入力候補特定情報を記憶する現選択入力候補特定情報記憶手段、
前記注目点移動操作とは異なる入力文字選択操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字のうちの他の文字となるように、前記現選択入力候補特定情報を更新する現選択入力候補特定情報更新手段、
入力文字決定操作に応じて、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字を前記入力文字として決定する入力文字決定手段、及び、
前記複数の文字グループに対応する文字グループ対応画像と、前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応づけて記憶される文字を案内する入力候補案内画像と、を含む画面であって、前記文字グループ対応画像のうちの前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるとともに、前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示された文字入力画面、を表示手段に表示させる表示制御手段、として前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御手段は、前記注目文字グループ特定情報更新手段によって前記注目文字グループ特定情報が更新された場合、更新後の前記注目文字グループ特定情報によって特定される文字グループに対応する前記文字グループ対応画像が区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新し、前記現選択入力候補特定情報更新手段によって前記現選択入力候補特定情報が更新された場合、更新後の前記現選択入力候補特定情報によって特定される文字が前記入力候補案内画像において区別表示されるように、前記表示手段に表示される前記文字入力画面を更新する、
ことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−25844(P2007−25844A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−203915(P2005−203915)
【出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
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