文字入力装置
【課題】文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることが可能な文字入力装置を提供する。
【解決手段】この携帯電話機(文字入力装置)100では、メイン制御部51は、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、選択された内容に関連する変換候補表示画面12cの内容がユーザにより選択された後に、タッチペン101がタッチパネル11から離間された場合に、ユーザにより選択された内容に関連する変換候補表示画面12cの内容を決定する制御を行うように構成されている。
【解決手段】この携帯電話機(文字入力装置)100では、メイン制御部51は、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、選択された内容に関連する変換候補表示画面12cの内容がユーザにより選択された後に、タッチペン101がタッチパネル11から離間された場合に、ユーザにより選択された内容に関連する変換候補表示画面12cの内容を決定する制御を行うように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、文字入力装置に関し、特に、タッチパネルを備える文字入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルを備える文字入力装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、入力画面を表示する表示部と、表示部に重なるように配置され、ユーザの指やタッチペンなどを用いて入力画面においてユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルとを備える文字入力装置が開示されている。この文字入力装置では、表示部にひらがななどの文字が表示されるように構成されており、表示部に表示されるひらがな(タッチパネル)をユーザの指やタッチペンなどを用いてタッチする(接触させる)ことにより、タッチされたひらがなが決定されるように構成されている。このように、1文字ずつタッチパネルをタッチして文字を入力することによって、文章の作成が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−182487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の文字入力装置では、1文字ずつタッチパネルをタッチして文字を入力するため、たとえば、入力する文章や単語が長い場合には、タッチパネルをタッチする回数が多くなるという不都合がある。この場合、文字入力などの入力操作の利便性および操作性が低下するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることが可能な文字入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の一の局面による文字入力装置は、入力画面を表示する表示部と、表示部に表示される入力画面においてユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルと、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触されることにより入力画面の内容が選択された場合に、入力画面が表示されていた領域に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面を別途表示する制御部とを備え、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容がユーザにより選択された後に、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルから離間された場合に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容を決定する制御を行うように構成されている。
【0008】
この一の局面による文字入力装置では、上記のように、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容がユーザにより選択された後に、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルから離間された場合に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容を決定する制御を行う制御部を設けることによって、ユーザによる入力画面の内容(たとえば、アルファベット)の選択から、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容(たとえば、単語)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができる。これにより、1文字ずつタッチパネルをタッチして文字を入力する場合と異なり、タッチパネルをタッチする回数を減らすことができる。その結果、タッチパネルをタッチする回数が減る分、文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることができる。
【0009】
上記一の局面による文字入力装置において、好ましくは、表示部に表示される入力画面は、文字入力を行う仮想キーボードが表示される第1入力画面と、ユーザにより選択された第1入力画面の仮想キーボードのキーの内容に関連する予測変換候補が表示される第2入力画面とを含み、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルから離間された場合に、第2入力画面の予測変換候補が決定されるように構成されている。このように構成すれば、ユーザによる第1入力画面の仮想キーボードのキーの選択から、第2入力画面の予測変換候補(たとえば、単語)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができるので、タッチパネルをタッチする回数を減らすことができる。
【0010】
この場合、好ましくは、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、さらに、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、続けて文字入力することがユーザにより選択された場合に、第2入力画面の予測変換候補が仮決定された状態で、表示部に第1入力画面の仮想キーボードを再度表示するように構成されている。このように構成すれば、第2入力画面の予測変換候補が仮決定された状態で、タッチパネルに接触したまま仮決定された予測変換候補に続く(次の)文字を入力することができる。
【0011】
上記第1入力画面および第2入力画面を含む文字入力装置において、好ましくは、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルの第1入力画面の仮想キーボードのキーまたは第2入力画面の予測変換候補に対応する領域に所定の時間継続して接触された場合に、第1入力画面の仮想キーボードのキーの内容または第2入力画面の予測変換候補がユーザにより選択されたと判断するように構成されている。このように構成すれば、たとえば、ユーザの指またはタッチパネル操作部が接触移動される際にタッチパネルの仮想キーボードのキーまたは予測変換候補に対応する領域に瞬間的に接触した場合に、仮想キーボードのキーの内容または予測変換候補がユーザにより選択されたと制御部により誤って判断されるのを抑制することができる。
【0012】
上記第1入力画面および第2入力画面を含む文字入力装置において、好ましくは、制御部は、第2入力画面に表示される予測変換候補の目立たせ方を優先度に応じて変化させるように構成されている。このように構成すれば、たとえば、優先度の高い予測変換候補が目立つように表示される場合には、優先度の高い予測変換候補をユーザに対して見つけ易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機を示した平面図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯電話機の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による携帯電話機の制御部の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態による携帯電話機の制御部の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される仮想キーボードを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される仮想キーボードの文字の入力操作を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される仮想キーボードの文字の決定操作を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図10】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図11】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の決定操作を説明するための図である。
【図12】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図14】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図15】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の決定操作を説明するための図である。
【図16】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の選択操作を説明するための図である。
【図17】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の選択操作を説明するための図である。
【図18】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の選択操作を説明するための図である。
【図19】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の決定操作を説明するための図である。
【図20】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の第1変形例を示す図である。
【図21】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の変形例を示す図である。
【図22】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の第2変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成を説明する。なお、携帯電話機100は、本発明の「文字入力装置」の一例である。
【0016】
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、図1に示すように、タッチパネル部1と、装置本体の各種操作を行うための複数の操作ボタン2と、音声を出力するスピーカ3と、音声を拾うマイク4とを備えている。
【0017】
また、タッチパネル部1は、ユーザの指やタッチペン101を用いて入力操作された内容を受け付けるタッチパネル11と、タッチパネル11の下面側に配置され、液晶パネルなどからなる表示部12とを含んでいる。なお、タッチペン101は、本発明の「タッチパネル操作部」の一例である。また、タッチパネル11には、入力操作時の抵抗値の変化によって入力操作されたことが検知される抵抗膜式のタッチパネルや、入力操作時の静電容量の変化によって入力操作されたことが検知される静電容量式のタッチパネルなどが用いられている。
【0018】
また、表示部12には、「1」〜「0」の数字や「A」〜「Z」のアルファベットなどが表示される仮想キーボード(ソフトウェアキーボード)12aが表示されるように構成されている。また、表示部12には、仮想キーボード12aにおいて選択された文字に関連する文字候補が表示される後述する文字候補表示画面12b(図8参照)、および、文字候補表示画面12bにおいて選択された文字に関連する変換候補が表示される後述する変換候補表示画面12c(図12参照)が表示されるように構成されている。また、表示部12には、操作方法などが表示されるHelp画面12d、および、選択・決定された数字や文字などが表示される本文シート12eが表示されるように構成されている。なお、仮想キーボード12aは、本発明の「第1入力画面」の一例であり、文字候補表示画面12bおよび変換候補表示画面12cは、本発明の「第2入力画面」の一例である。
【0019】
また、図2に示すように、携帯電話機100は、制御処理部5と、仮想キーボード12aや文字候補表示画面12bなどの表示画面の情報が記憶された記憶部6とをさらに含んでいる。制御処理部5は、携帯電話機100全体の制御を司るメイン制御部51と、ユーザにより入力される文字に関連する変換候補を作成する変換候補作成部52と、表示部12に表示される仮想キーボード12a、文字候補表示画面12bおよび変換候補表示画面12cなどの表示方法を制御する画面表示制御部53とを含んでいる。なお、メイン制御部51は、本発明の「制御部」の一例である。
【0020】
また、メイン制御部51は、ユーザにより仮想キーボード12aのキー(タッチパネル11)の入力操作が行われた際には、タッチパネル11からの入力信号が受信されるように構成されている。そして、メイン制御部51は、タッチパネル11からの信号を画面表示制御部53に送信するとともに、タッチパネル11からの信号に対応する文字候補表示画面12bの信号を記憶部6から読み出すように構成されている。その後、メイン制御部51は、画面表示制御部53から出力される信号と文字候補表示画面12bの信号とに基づいて、表示部12に文字候補表示画面12bを表示するように構成されている。
【0021】
また、メイン制御部51は、ユーザにより文字候補表示画面12bの文字候補(タッチパネル11)の選択・決定操作が行われた際には、タッチパネル11からの入力信号が受信されるように構成されている。そして、メイン制御部51は、タッチパネル11からの信号を変換候補作成部52および画面表示制御部53に送信するように構成されている。その後、メイン制御部51は、変換候補作成部52により作成される変換候補と、画面表示制御部53から出力される制御信号とに基づいて、表示部12に変換候補表示画面12cを表示するように構成されている。
【0022】
また、メイン制御部51は、ユーザにより操作ボタン2が操作された際には、操作ボタン2の操作に基づいた入力信号を受信するように構成されている。また、メイン制御部51は、スピーカ3に対して音声を出力する信号を送信するように構成されている。また、メイン制御部51は、マイク4から入力される信号を受信するように構成されている。
【0023】
次に、図3〜図19を参照して、文字候補表示画面12bおよび変換候補表示画面12cが表示される際のメイン制御部51の制御動作について説明する。
【0024】
まず、図3に示すように、ステップS1において、図5に示すように、仮想キーボード(ソフトウェアキーボード)12aが本文シート12eの下半分の領域に表示される。そして、ステップS2に進む。
【0025】
次に、図3に示すように、ステップS2では、ユーザにより仮想キーボード12aの文字入力(接触)が行われるまでこの判断が繰り返される。つまり、ステップS2では、ユーザの指やタッチペン101などにより仮想キーボード12aの「1」〜「0」の数字や「A」〜「Z」のアルファベットなどの表示される部分(キー)がユーザによりタッチ(接触)されたか否かが判断される。そして、ステップS2において、ユーザにより仮想キーボード12aのキーの入力(接触)が行われたと判断された場合には、ステップS3に進む。なお、本実施形態では、図6に示すように、タッチペン101を用いて仮想キーボード12aの「k」が入力(接触)されたものとする。このとき、本文シート12eには、「k」の文字が表示される。
【0026】
次に、ステップS3において、文字(k)の入力が決定(離間)されたか否かが判断される。つまり、タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置に接触したままの状態であるか、または、仮想キーボード12aの「k」の位置から離間している状態であるかが判断される。そして、ステップS3において、図7に示すように、タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置(タッチパネル11の表面)から離間した場合には、文字入力が決定されたと判断される。そして、図3に示すように、ステップS4に進み、「k」の文字入力が決定(確定)される。
【0027】
また、ステップS3において、文字入力が決定(離間)されていない(タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置に接触したままの状態)と判断された場合には、ステップS5に進み、タッチペン101のタッチパネル11に対する接触移動が所定の時間(たとえば、約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されているか否かが判断される。つまり、タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置(タッチパネル11の表面)に所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)接触したままの状態であるか否かが判断される。そして、ステップS5において、タッチペン101の接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていない(接触移動している)と判断された場合には、ステップS3に戻る。
【0028】
また、ステップS5において、接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていると判断された場合には、仮想キーボード12aの「k」の文字が選択されたと判断され、ステップS6に進む。そして、ステップS6において、図8に示すように、仮想キーボード12aの表示が消えた後に、仮想キーボード12aが表示されていた領域に文字候補表示画面12bが表示される。これにより、表示部12に仮想キーボード12aと文字候補表示画面12bとの両方が表示される場合と異なり、文字候補表示画面12bが大きく表示されるので、文字入力操作の利便性を向上させることが可能である。また、文字候補表示画面12bには、仮想キーボード12aにおいてユーザにより文字入力(接触)された「k」に関連する「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」および英単語(英・候補)などの文字候補が表示される。
【0029】
また、ステップS6において、文字候補表示画面12bが表示された後に、文字候補表示画面12b上にポインタ(矢印)が表示される。そして、ポインタを文字候補表示画面12bの文字候補の上に重ね合わせることにより、文字候補が選択される。なお、ポインタの位置と、タッチペン101の文字候補表示画面12bと接触している位置とは、必ずしも一致しておらず、ずれている場合がある。しかしながら、図9に示すように、タッチペン101を文字候補表示画面12bに対して接触移動させた場合に、タッチペン101の接触移動に伴って、ポインタも移動する。
【0030】
次に、図3に示すように、ステップS7において、文字候補表示画面12bの文字候補がユーザにより選択(接触移動)されたか否かが判断され、ユーザにより文字候補が選択(接触移動)されたと判断されるまでこの判断が繰り返される。つまり、本実施形態では、図9および図10に示すように、ユーザによりタッチペン101を文字候補表示画面12bに接触させた状態で画面右上方向に移動させることによって、ポインタが文字候補表示画面12bの「か」の表示されている領域(図9の斜線部)に移動する。そして、図3に示すように、ステップS7において、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が選択(接触移動)されたと判断された場合には、ステップS8に進む。そして、ステップS8において、文字候補(「か」)が決定(離間)されたか否かが判断される。具体的には、タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置に接触したままの状態であるか、または、文字候補表示画面12bの「か」の位置から離間している状態であるかが判断される。
【0031】
そして、本実施形態では、ステップS8において、図11に示すように、タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置(タッチパネル11)から離間している状態と判断された場合には、ステップS9(図3参照)に進み、文字候補(「か」)が決定(確定)される。
【0032】
また、ステップS8において、文字候補が決定(離間)されていない(タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置に接触したままの状態)と判断された場合には、ステップS10に進み、接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されているか否かが判断される。つまり、タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置に所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)接触したままの状態であるか否かが判断される。そして、ステップS10において、タッチペン101の接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていない(接触移動している)と判断された場合には、ステップS8に戻る。
【0033】
また、ステップS10において、接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていると判断された場合には、文字候補表示画面12bの「か」が選択されたと判断され、図4に示すように、ステップS11に進む。そして、ステップS11において、図12に示すように、文字候補表示画面12bの表示が消えた後に、文字候補表示画面12bが表示されていた領域に、変換候補表示画面12cが表示される。この変換候補表示画面12cには、「か」から始まる「買い物」、「カメラ」、「カレンダー」、「顔」、「傘」などの単語、続けて文字を入力するか否かを選択するための「続けて入力」、および、変換候補を表示するページ送りまたはページ戻りを選択するための「前」、「次」などの変換候補が表示される。また、本実施形態では、変換候補表示画面12cに表示される変換候補は、優先度に応じて目立たせ方を変化させて表示されており、たとえば、ユーザの最も使用頻度の高い「カメラ」の変換候補が他の変換候補よりも大きいサイズで、かつ、斜体の文字で表示されている。
【0034】
次に、図4に示すように、ステップS12において、変換候補表示画面12cの変換候補が選択(接触移動)されたか否かが判断される。そして、ステップS12において、図12に示す「買い物」の変換候補から図13に示す「カメラ」の変換候補にポインタを移動させるように、図14に示すように、ユーザがタッチペン101を変換候補表示画面12cに対して接触移動させることによって、変換候補表示画面12cの変換候補(「カメラ」)が選択(接触移動)されたと判断された場合には、ステップS13に進む。そして、ステップS13において、変換候補(「カメラ」)が決定(離間)されたか否かが判断される。具体的には、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「カメラ」の位置に接触したままの状態であるか、または、文字候補表示画面12bの「カメラ」の位置から離間している状態であるかが判断される。
【0035】
そして、図4に示すように、ステップS13において、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「カメラ」の位置から離間している状態(図15参照)と判断された場合には、変換候補(「カメラ」)が決定(離間)されたと判断され、ステップS14に進み、変換候補(「カメラ」)が決定(確定)される。また、ステップS13において、変換候補(「カメラ」)が決定(離間)されていないと判断された場合には、ステップS12に戻る。
【0036】
また、ステップS12において、変換候補が選択(接触移動)されていないと判断された場合には、ステップS15に進み、変換候補表示画面12cの「続けて入力」が選択されたか否かが判断される。ステップS15において、変換候補表示画面12cの「続けて入力」が選択されていないと判断された場合には、ステップS12に戻る。なお、変換候補表示画面12cにおいて、「前」または「次」が選択・決定された場合には、現在の変換候補表示画面12cに表示されている変換候補のページ送りまたはページ戻りを行う。
【0037】
また、ステップS15において、図16に示す変換候補(「買い物」)の位置から図17に示す「続けて入力」の位置にポインタを移動させるように、図18に示すように、ユーザがタッチペン101を変換候補表示画面12cに対して接触移動させることによって、変換候補表示画面12cの「続けて入力」が選択(接触移動)されたと判断された場合には、図4に示すように、ステップS16に進む。そして、ステップS16において、「続けて入力」が決定(離間)されたか否かが判断される。具体的には、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「続けて入力」の位置に接触したままの状態であるか、または、変換候補表示画面12cの「続けて入力」の位置から離間している状態であるかが判断される。
【0038】
また、ステップS16において、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「続けて入力」位置から離間していない(接触移動している)と判断された場合には、ステップS12に戻る。
【0039】
また、本実施形態では、ステップS16において、図19に示すように、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「続けて入力」の位置から離間している状態と判断された場合には、ステップS17に進み、文字候補表示画面12bにおいて選択された文字候補(「か」)が仮決定(仮確定)される。そして、ステップS1に戻り、変換候補表示画面12cの表示が消え、変換候補表示画面12cの表示されていた領域に仮想キーボード12aが再度表示される。その後、「か」の文字の後に続く文字を入力することが可能となる。たとえば、仮想キーボード12aの「s」がユーザにより入力操作された場合には、仮決定されている「か」に続いて「s」から始まる「かさ」、「かし」、「かす」、「かせ」および「かそ」などの単語を含む文字候補表示画面が表示部12に表示される。
【0040】
本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、ユーザにより選択された内容(「k」)に関連する変換候補表示画面12cの内容(「カメラ」)がユーザにより選択された後に、タッチペン101がタッチパネル11から離間された場合に、ユーザにより選択された内容(「k」)に関連する変換候補表示画面12cの内容(「カメラ」)を決定する制御を行うメイン制御部51を設ける。これにより、ユーザによる仮想キーボード12aのキー(「k」)の選択(入力)から、ユーザにより選択されたキー(「k」)に関連する変換候補表示画面12cの内容(「カメラ」)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができる。これにより、1文字ずつタッチパネル11をタッチして文字を入力する場合と異なり、タッチパネル11をタッチする回数を減らすことができる。その結果、タッチパネル11をタッチする回数が減る分、文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることができる。
【0041】
また、本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、変換候補表示画面12cの予測変換候補(「カメラ」)が選択された後に、タッチペン101がタッチパネル11から離間された場合に、変換候補表示画面12cの予測変換候補(「カメラ」)が決定される。これにより、ユーザによる仮想キーボード12aのキー(「k」)の選択が行われてから、変換候補表示画面12cの変換候補(「カメラ」)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができるので、タッチパネル11をタッチする回数を減らすことができる。
【0042】
また、本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が選択された後に、さらに、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、続けて文字入力することがユーザにより選択された場合に、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が仮決定された状態で、表示部12に仮想キーボード12aを再度表示する。これにより、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が仮決定された状態で、タッチパネル11に接触したまま仮決定された文字候補(「か」)に続く(次の)文字を入力することができる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11の仮想キーボード12aのキー、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補に対応する領域に所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)継続して接触された場合に、仮想キーボード12aのキーの内容、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補がユーザにより選択されたと判断される。これにより、たとえば、タッチペン101が接触移動される際にタッチパネル11の仮想キーボード12aのキー、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補に対応する領域に瞬間的に接触した場合に、仮想キーボード12aのキーの内容、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補がユーザにより選択されたとメイン制御部51によって誤って判断されるのを抑制することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、変換候補表示画面12cに表示される変換候補の目立たせ方を優先度に応じて変化させることによって、たとえば、優先度の高い変換候補(「カメラ」)が目立つように表示される場合には、優先度の高い変換候補(「カメラ」)をユーザに対して見つけ易くすることができる。
【0045】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0046】
たとえば、上記実施形態では、本発明の文字入力装置の一例として携帯電話機を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、MID(Mobile Internet Device)、DPF(Degital Photo Frame)、PND(Portable Navigation Device)またはリモコンなどに適用してもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、タッチペンを用いてタッチパネルの入力操作を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ユーザの指でタッチパネルの入力操作を行ってもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、仮想キーボードにおいて「k」を入力操作した後に、「k」に関連する「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」および英単語(英・候補)などの文字候補が表示される文字候補表示画面を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、仮想キーボードにおいて「k」を入力操作した後に、図20に示す文字候補表示画面の第1変形例の表示画面12fのように、「かな」、「カナ(全)」、「漢字」、「仮決定」、「絵文字」、「大・英(半):k」、「小・英(半):k」および「キャンセル」などに分類された表示画面12fを表示してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、「か」から始まる「買い物」、「カメラ」、「カレンダー」、「顔」、「傘」などの単語、続けて入力するか否かを選択するための「続けて入力」、および、変換候補のページ送りまたはページ戻しを選択するための「前」、「次」などの変換候補が表示される変換候補表示画面を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図21に示す変換候補表示画面12gのように、「か」から始まる単語以外に「右回転」および「左回転」という項目を表示させてもよい。この場合、「左回転」を選択した場合には、変換候補表示画面に表示されている変換候補が反時計回り方向に回転し、「カメラ」以降の変換候補が順次表示されるように構成されている。また、「右回転」を選択した場合には、変換候補表示画面に表示されている変換候補が時計回り方向に回転し、「カレンダー」以前の変換候補が順次表示されるように構成されている。
【0050】
また、上記実施形態では、文字候補表示画面上においてユーザがタッチペンを接触移動させた方向にポインタを移動させて表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図22に示す文字候補表示画面の第2変形例のように、文字候補表示画面にユーザがタッチペンを接触移動させた方向を指し示すように矢印を表示させてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、文字候補表示画面の文字候補または変換候補表示画面の変換候補上にポインタを合わせることによって、文字候補または変換候補を選択・決定する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ポインタを表示せずに、文字候補表示画面の文字候補または変換候補表示画面の変換候補上に直接タッチペンやユーザの指を合わせることによって文字候補または変換候補を選択・決定してもよい。
【符号の説明】
【0052】
11 タッチパネル
12 表示部
12a 仮想キーボード(第1入力画面)
12b 文字候補表示画面(第2入力画面)
12c 変換候補表示画面(第2入力画面)
51 メイン制御部(制御部)
100 携帯電話機(文字入力装置)
101 タッチペン(タッチパネル操作部)
【技術分野】
【0001】
この発明は、文字入力装置に関し、特に、タッチパネルを備える文字入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルを備える文字入力装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、入力画面を表示する表示部と、表示部に重なるように配置され、ユーザの指やタッチペンなどを用いて入力画面においてユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルとを備える文字入力装置が開示されている。この文字入力装置では、表示部にひらがななどの文字が表示されるように構成されており、表示部に表示されるひらがな(タッチパネル)をユーザの指やタッチペンなどを用いてタッチする(接触させる)ことにより、タッチされたひらがなが決定されるように構成されている。このように、1文字ずつタッチパネルをタッチして文字を入力することによって、文章の作成が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−182487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の文字入力装置では、1文字ずつタッチパネルをタッチして文字を入力するため、たとえば、入力する文章や単語が長い場合には、タッチパネルをタッチする回数が多くなるという不都合がある。この場合、文字入力などの入力操作の利便性および操作性が低下するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることが可能な文字入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の一の局面による文字入力装置は、入力画面を表示する表示部と、表示部に表示される入力画面においてユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルと、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触されることにより入力画面の内容が選択された場合に、入力画面が表示されていた領域に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面を別途表示する制御部とを備え、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容がユーザにより選択された後に、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルから離間された場合に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容を決定する制御を行うように構成されている。
【0008】
この一の局面による文字入力装置では、上記のように、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容がユーザにより選択された後に、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルから離間された場合に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容を決定する制御を行う制御部を設けることによって、ユーザによる入力画面の内容(たとえば、アルファベット)の選択から、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容(たとえば、単語)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができる。これにより、1文字ずつタッチパネルをタッチして文字を入力する場合と異なり、タッチパネルをタッチする回数を減らすことができる。その結果、タッチパネルをタッチする回数が減る分、文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることができる。
【0009】
上記一の局面による文字入力装置において、好ましくは、表示部に表示される入力画面は、文字入力を行う仮想キーボードが表示される第1入力画面と、ユーザにより選択された第1入力画面の仮想キーボードのキーの内容に関連する予測変換候補が表示される第2入力画面とを含み、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルから離間された場合に、第2入力画面の予測変換候補が決定されるように構成されている。このように構成すれば、ユーザによる第1入力画面の仮想キーボードのキーの選択から、第2入力画面の予測変換候補(たとえば、単語)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができるので、タッチパネルをタッチする回数を減らすことができる。
【0010】
この場合、好ましくは、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、さらに、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルに接触したままタッチパネルに対して接触移動されることにより、続けて文字入力することがユーザにより選択された場合に、第2入力画面の予測変換候補が仮決定された状態で、表示部に第1入力画面の仮想キーボードを再度表示するように構成されている。このように構成すれば、第2入力画面の予測変換候補が仮決定された状態で、タッチパネルに接触したまま仮決定された予測変換候補に続く(次の)文字を入力することができる。
【0011】
上記第1入力画面および第2入力画面を含む文字入力装置において、好ましくは、制御部は、ユーザの指またはタッチパネル操作部がタッチパネルの第1入力画面の仮想キーボードのキーまたは第2入力画面の予測変換候補に対応する領域に所定の時間継続して接触された場合に、第1入力画面の仮想キーボードのキーの内容または第2入力画面の予測変換候補がユーザにより選択されたと判断するように構成されている。このように構成すれば、たとえば、ユーザの指またはタッチパネル操作部が接触移動される際にタッチパネルの仮想キーボードのキーまたは予測変換候補に対応する領域に瞬間的に接触した場合に、仮想キーボードのキーの内容または予測変換候補がユーザにより選択されたと制御部により誤って判断されるのを抑制することができる。
【0012】
上記第1入力画面および第2入力画面を含む文字入力装置において、好ましくは、制御部は、第2入力画面に表示される予測変換候補の目立たせ方を優先度に応じて変化させるように構成されている。このように構成すれば、たとえば、優先度の高い予測変換候補が目立つように表示される場合には、優先度の高い予測変換候補をユーザに対して見つけ易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機を示した平面図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯電話機の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による携帯電話機の制御部の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態による携帯電話機の制御部の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される仮想キーボードを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される仮想キーボードの文字の入力操作を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される仮想キーボードの文字の決定操作を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図10】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図11】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の決定操作を説明するための図である。
【図12】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図14】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の選択操作を説明するための図である。
【図15】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の決定操作を説明するための図である。
【図16】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の選択操作を説明するための図である。
【図17】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の選択操作を説明するための図である。
【図18】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の選択操作を説明するための図である。
【図19】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の「続けて入力」の決定操作を説明するための図である。
【図20】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の第1変形例を示す図である。
【図21】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される変換候補表示画面の変形例を示す図である。
【図22】本発明の一実施形態による携帯電話機の表示部に表示される文字候補表示画面の第2変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成を説明する。なお、携帯電話機100は、本発明の「文字入力装置」の一例である。
【0016】
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、図1に示すように、タッチパネル部1と、装置本体の各種操作を行うための複数の操作ボタン2と、音声を出力するスピーカ3と、音声を拾うマイク4とを備えている。
【0017】
また、タッチパネル部1は、ユーザの指やタッチペン101を用いて入力操作された内容を受け付けるタッチパネル11と、タッチパネル11の下面側に配置され、液晶パネルなどからなる表示部12とを含んでいる。なお、タッチペン101は、本発明の「タッチパネル操作部」の一例である。また、タッチパネル11には、入力操作時の抵抗値の変化によって入力操作されたことが検知される抵抗膜式のタッチパネルや、入力操作時の静電容量の変化によって入力操作されたことが検知される静電容量式のタッチパネルなどが用いられている。
【0018】
また、表示部12には、「1」〜「0」の数字や「A」〜「Z」のアルファベットなどが表示される仮想キーボード(ソフトウェアキーボード)12aが表示されるように構成されている。また、表示部12には、仮想キーボード12aにおいて選択された文字に関連する文字候補が表示される後述する文字候補表示画面12b(図8参照)、および、文字候補表示画面12bにおいて選択された文字に関連する変換候補が表示される後述する変換候補表示画面12c(図12参照)が表示されるように構成されている。また、表示部12には、操作方法などが表示されるHelp画面12d、および、選択・決定された数字や文字などが表示される本文シート12eが表示されるように構成されている。なお、仮想キーボード12aは、本発明の「第1入力画面」の一例であり、文字候補表示画面12bおよび変換候補表示画面12cは、本発明の「第2入力画面」の一例である。
【0019】
また、図2に示すように、携帯電話機100は、制御処理部5と、仮想キーボード12aや文字候補表示画面12bなどの表示画面の情報が記憶された記憶部6とをさらに含んでいる。制御処理部5は、携帯電話機100全体の制御を司るメイン制御部51と、ユーザにより入力される文字に関連する変換候補を作成する変換候補作成部52と、表示部12に表示される仮想キーボード12a、文字候補表示画面12bおよび変換候補表示画面12cなどの表示方法を制御する画面表示制御部53とを含んでいる。なお、メイン制御部51は、本発明の「制御部」の一例である。
【0020】
また、メイン制御部51は、ユーザにより仮想キーボード12aのキー(タッチパネル11)の入力操作が行われた際には、タッチパネル11からの入力信号が受信されるように構成されている。そして、メイン制御部51は、タッチパネル11からの信号を画面表示制御部53に送信するとともに、タッチパネル11からの信号に対応する文字候補表示画面12bの信号を記憶部6から読み出すように構成されている。その後、メイン制御部51は、画面表示制御部53から出力される信号と文字候補表示画面12bの信号とに基づいて、表示部12に文字候補表示画面12bを表示するように構成されている。
【0021】
また、メイン制御部51は、ユーザにより文字候補表示画面12bの文字候補(タッチパネル11)の選択・決定操作が行われた際には、タッチパネル11からの入力信号が受信されるように構成されている。そして、メイン制御部51は、タッチパネル11からの信号を変換候補作成部52および画面表示制御部53に送信するように構成されている。その後、メイン制御部51は、変換候補作成部52により作成される変換候補と、画面表示制御部53から出力される制御信号とに基づいて、表示部12に変換候補表示画面12cを表示するように構成されている。
【0022】
また、メイン制御部51は、ユーザにより操作ボタン2が操作された際には、操作ボタン2の操作に基づいた入力信号を受信するように構成されている。また、メイン制御部51は、スピーカ3に対して音声を出力する信号を送信するように構成されている。また、メイン制御部51は、マイク4から入力される信号を受信するように構成されている。
【0023】
次に、図3〜図19を参照して、文字候補表示画面12bおよび変換候補表示画面12cが表示される際のメイン制御部51の制御動作について説明する。
【0024】
まず、図3に示すように、ステップS1において、図5に示すように、仮想キーボード(ソフトウェアキーボード)12aが本文シート12eの下半分の領域に表示される。そして、ステップS2に進む。
【0025】
次に、図3に示すように、ステップS2では、ユーザにより仮想キーボード12aの文字入力(接触)が行われるまでこの判断が繰り返される。つまり、ステップS2では、ユーザの指やタッチペン101などにより仮想キーボード12aの「1」〜「0」の数字や「A」〜「Z」のアルファベットなどの表示される部分(キー)がユーザによりタッチ(接触)されたか否かが判断される。そして、ステップS2において、ユーザにより仮想キーボード12aのキーの入力(接触)が行われたと判断された場合には、ステップS3に進む。なお、本実施形態では、図6に示すように、タッチペン101を用いて仮想キーボード12aの「k」が入力(接触)されたものとする。このとき、本文シート12eには、「k」の文字が表示される。
【0026】
次に、ステップS3において、文字(k)の入力が決定(離間)されたか否かが判断される。つまり、タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置に接触したままの状態であるか、または、仮想キーボード12aの「k」の位置から離間している状態であるかが判断される。そして、ステップS3において、図7に示すように、タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置(タッチパネル11の表面)から離間した場合には、文字入力が決定されたと判断される。そして、図3に示すように、ステップS4に進み、「k」の文字入力が決定(確定)される。
【0027】
また、ステップS3において、文字入力が決定(離間)されていない(タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置に接触したままの状態)と判断された場合には、ステップS5に進み、タッチペン101のタッチパネル11に対する接触移動が所定の時間(たとえば、約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されているか否かが判断される。つまり、タッチペン101が仮想キーボード12aの「k」の位置(タッチパネル11の表面)に所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)接触したままの状態であるか否かが判断される。そして、ステップS5において、タッチペン101の接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていない(接触移動している)と判断された場合には、ステップS3に戻る。
【0028】
また、ステップS5において、接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていると判断された場合には、仮想キーボード12aの「k」の文字が選択されたと判断され、ステップS6に進む。そして、ステップS6において、図8に示すように、仮想キーボード12aの表示が消えた後に、仮想キーボード12aが表示されていた領域に文字候補表示画面12bが表示される。これにより、表示部12に仮想キーボード12aと文字候補表示画面12bとの両方が表示される場合と異なり、文字候補表示画面12bが大きく表示されるので、文字入力操作の利便性を向上させることが可能である。また、文字候補表示画面12bには、仮想キーボード12aにおいてユーザにより文字入力(接触)された「k」に関連する「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」および英単語(英・候補)などの文字候補が表示される。
【0029】
また、ステップS6において、文字候補表示画面12bが表示された後に、文字候補表示画面12b上にポインタ(矢印)が表示される。そして、ポインタを文字候補表示画面12bの文字候補の上に重ね合わせることにより、文字候補が選択される。なお、ポインタの位置と、タッチペン101の文字候補表示画面12bと接触している位置とは、必ずしも一致しておらず、ずれている場合がある。しかしながら、図9に示すように、タッチペン101を文字候補表示画面12bに対して接触移動させた場合に、タッチペン101の接触移動に伴って、ポインタも移動する。
【0030】
次に、図3に示すように、ステップS7において、文字候補表示画面12bの文字候補がユーザにより選択(接触移動)されたか否かが判断され、ユーザにより文字候補が選択(接触移動)されたと判断されるまでこの判断が繰り返される。つまり、本実施形態では、図9および図10に示すように、ユーザによりタッチペン101を文字候補表示画面12bに接触させた状態で画面右上方向に移動させることによって、ポインタが文字候補表示画面12bの「か」の表示されている領域(図9の斜線部)に移動する。そして、図3に示すように、ステップS7において、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が選択(接触移動)されたと判断された場合には、ステップS8に進む。そして、ステップS8において、文字候補(「か」)が決定(離間)されたか否かが判断される。具体的には、タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置に接触したままの状態であるか、または、文字候補表示画面12bの「か」の位置から離間している状態であるかが判断される。
【0031】
そして、本実施形態では、ステップS8において、図11に示すように、タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置(タッチパネル11)から離間している状態と判断された場合には、ステップS9(図3参照)に進み、文字候補(「か」)が決定(確定)される。
【0032】
また、ステップS8において、文字候補が決定(離間)されていない(タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置に接触したままの状態)と判断された場合には、ステップS10に進み、接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されているか否かが判断される。つまり、タッチペン101が文字候補表示画面12bの「か」の位置に所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)接触したままの状態であるか否かが判断される。そして、ステップS10において、タッチペン101の接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていない(接触移動している)と判断された場合には、ステップS8に戻る。
【0033】
また、ステップS10において、接触移動が所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)停止されていると判断された場合には、文字候補表示画面12bの「か」が選択されたと判断され、図4に示すように、ステップS11に進む。そして、ステップS11において、図12に示すように、文字候補表示画面12bの表示が消えた後に、文字候補表示画面12bが表示されていた領域に、変換候補表示画面12cが表示される。この変換候補表示画面12cには、「か」から始まる「買い物」、「カメラ」、「カレンダー」、「顔」、「傘」などの単語、続けて文字を入力するか否かを選択するための「続けて入力」、および、変換候補を表示するページ送りまたはページ戻りを選択するための「前」、「次」などの変換候補が表示される。また、本実施形態では、変換候補表示画面12cに表示される変換候補は、優先度に応じて目立たせ方を変化させて表示されており、たとえば、ユーザの最も使用頻度の高い「カメラ」の変換候補が他の変換候補よりも大きいサイズで、かつ、斜体の文字で表示されている。
【0034】
次に、図4に示すように、ステップS12において、変換候補表示画面12cの変換候補が選択(接触移動)されたか否かが判断される。そして、ステップS12において、図12に示す「買い物」の変換候補から図13に示す「カメラ」の変換候補にポインタを移動させるように、図14に示すように、ユーザがタッチペン101を変換候補表示画面12cに対して接触移動させることによって、変換候補表示画面12cの変換候補(「カメラ」)が選択(接触移動)されたと判断された場合には、ステップS13に進む。そして、ステップS13において、変換候補(「カメラ」)が決定(離間)されたか否かが判断される。具体的には、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「カメラ」の位置に接触したままの状態であるか、または、文字候補表示画面12bの「カメラ」の位置から離間している状態であるかが判断される。
【0035】
そして、図4に示すように、ステップS13において、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「カメラ」の位置から離間している状態(図15参照)と判断された場合には、変換候補(「カメラ」)が決定(離間)されたと判断され、ステップS14に進み、変換候補(「カメラ」)が決定(確定)される。また、ステップS13において、変換候補(「カメラ」)が決定(離間)されていないと判断された場合には、ステップS12に戻る。
【0036】
また、ステップS12において、変換候補が選択(接触移動)されていないと判断された場合には、ステップS15に進み、変換候補表示画面12cの「続けて入力」が選択されたか否かが判断される。ステップS15において、変換候補表示画面12cの「続けて入力」が選択されていないと判断された場合には、ステップS12に戻る。なお、変換候補表示画面12cにおいて、「前」または「次」が選択・決定された場合には、現在の変換候補表示画面12cに表示されている変換候補のページ送りまたはページ戻りを行う。
【0037】
また、ステップS15において、図16に示す変換候補(「買い物」)の位置から図17に示す「続けて入力」の位置にポインタを移動させるように、図18に示すように、ユーザがタッチペン101を変換候補表示画面12cに対して接触移動させることによって、変換候補表示画面12cの「続けて入力」が選択(接触移動)されたと判断された場合には、図4に示すように、ステップS16に進む。そして、ステップS16において、「続けて入力」が決定(離間)されたか否かが判断される。具体的には、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「続けて入力」の位置に接触したままの状態であるか、または、変換候補表示画面12cの「続けて入力」の位置から離間している状態であるかが判断される。
【0038】
また、ステップS16において、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「続けて入力」位置から離間していない(接触移動している)と判断された場合には、ステップS12に戻る。
【0039】
また、本実施形態では、ステップS16において、図19に示すように、タッチペン101が変換候補表示画面12cの「続けて入力」の位置から離間している状態と判断された場合には、ステップS17に進み、文字候補表示画面12bにおいて選択された文字候補(「か」)が仮決定(仮確定)される。そして、ステップS1に戻り、変換候補表示画面12cの表示が消え、変換候補表示画面12cの表示されていた領域に仮想キーボード12aが再度表示される。その後、「か」の文字の後に続く文字を入力することが可能となる。たとえば、仮想キーボード12aの「s」がユーザにより入力操作された場合には、仮決定されている「か」に続いて「s」から始まる「かさ」、「かし」、「かす」、「かせ」および「かそ」などの単語を含む文字候補表示画面が表示部12に表示される。
【0040】
本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、ユーザにより選択された内容(「k」)に関連する変換候補表示画面12cの内容(「カメラ」)がユーザにより選択された後に、タッチペン101がタッチパネル11から離間された場合に、ユーザにより選択された内容(「k」)に関連する変換候補表示画面12cの内容(「カメラ」)を決定する制御を行うメイン制御部51を設ける。これにより、ユーザによる仮想キーボード12aのキー(「k」)の選択(入力)から、ユーザにより選択されたキー(「k」)に関連する変換候補表示画面12cの内容(「カメラ」)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができる。これにより、1文字ずつタッチパネル11をタッチして文字を入力する場合と異なり、タッチパネル11をタッチする回数を減らすことができる。その結果、タッチパネル11をタッチする回数が減る分、文字入力などの入力操作の利便性および操作性を向上させることができる。
【0041】
また、本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、変換候補表示画面12cの予測変換候補(「カメラ」)が選択された後に、タッチペン101がタッチパネル11から離間された場合に、変換候補表示画面12cの予測変換候補(「カメラ」)が決定される。これにより、ユーザによる仮想キーボード12aのキー(「k」)の選択が行われてから、変換候補表示画面12cの変換候補(「カメラ」)の決定までの操作を1回のタッチ(接触操作)により行うことができるので、タッチパネル11をタッチする回数を減らすことができる。
【0042】
また、本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が選択された後に、さらに、タッチペン101がタッチパネル11に接触したままタッチパネル11に対して接触移動されることにより、続けて文字入力することがユーザにより選択された場合に、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が仮決定された状態で、表示部12に仮想キーボード12aを再度表示する。これにより、文字候補表示画面12bの文字候補(「か」)が仮決定された状態で、タッチパネル11に接触したまま仮決定された文字候補(「か」)に続く(次の)文字を入力することができる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、タッチペン101がタッチパネル11の仮想キーボード12aのキー、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補に対応する領域に所定の時間(約0.3秒以上約0.5秒以下)継続して接触された場合に、仮想キーボード12aのキーの内容、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補がユーザにより選択されたと判断される。これにより、たとえば、タッチペン101が接触移動される際にタッチパネル11の仮想キーボード12aのキー、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補に対応する領域に瞬間的に接触した場合に、仮想キーボード12aのキーの内容、文字候補表示画面12bの文字候補、または、変換候補表示画面12cの変換候補がユーザにより選択されたとメイン制御部51によって誤って判断されるのを抑制することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、変換候補表示画面12cに表示される変換候補の目立たせ方を優先度に応じて変化させることによって、たとえば、優先度の高い変換候補(「カメラ」)が目立つように表示される場合には、優先度の高い変換候補(「カメラ」)をユーザに対して見つけ易くすることができる。
【0045】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0046】
たとえば、上記実施形態では、本発明の文字入力装置の一例として携帯電話機を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、MID(Mobile Internet Device)、DPF(Degital Photo Frame)、PND(Portable Navigation Device)またはリモコンなどに適用してもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、タッチペンを用いてタッチパネルの入力操作を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ユーザの指でタッチパネルの入力操作を行ってもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、仮想キーボードにおいて「k」を入力操作した後に、「k」に関連する「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」および英単語(英・候補)などの文字候補が表示される文字候補表示画面を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、仮想キーボードにおいて「k」を入力操作した後に、図20に示す文字候補表示画面の第1変形例の表示画面12fのように、「かな」、「カナ(全)」、「漢字」、「仮決定」、「絵文字」、「大・英(半):k」、「小・英(半):k」および「キャンセル」などに分類された表示画面12fを表示してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、「か」から始まる「買い物」、「カメラ」、「カレンダー」、「顔」、「傘」などの単語、続けて入力するか否かを選択するための「続けて入力」、および、変換候補のページ送りまたはページ戻しを選択するための「前」、「次」などの変換候補が表示される変換候補表示画面を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図21に示す変換候補表示画面12gのように、「か」から始まる単語以外に「右回転」および「左回転」という項目を表示させてもよい。この場合、「左回転」を選択した場合には、変換候補表示画面に表示されている変換候補が反時計回り方向に回転し、「カメラ」以降の変換候補が順次表示されるように構成されている。また、「右回転」を選択した場合には、変換候補表示画面に表示されている変換候補が時計回り方向に回転し、「カレンダー」以前の変換候補が順次表示されるように構成されている。
【0050】
また、上記実施形態では、文字候補表示画面上においてユーザがタッチペンを接触移動させた方向にポインタを移動させて表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図22に示す文字候補表示画面の第2変形例のように、文字候補表示画面にユーザがタッチペンを接触移動させた方向を指し示すように矢印を表示させてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、文字候補表示画面の文字候補または変換候補表示画面の変換候補上にポインタを合わせることによって、文字候補または変換候補を選択・決定する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ポインタを表示せずに、文字候補表示画面の文字候補または変換候補表示画面の変換候補上に直接タッチペンやユーザの指を合わせることによって文字候補または変換候補を選択・決定してもよい。
【符号の説明】
【0052】
11 タッチパネル
12 表示部
12a 仮想キーボード(第1入力画面)
12b 文字候補表示画面(第2入力画面)
12c 変換候補表示画面(第2入力画面)
51 メイン制御部(制御部)
100 携帯電話機(文字入力装置)
101 タッチペン(タッチパネル操作部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示される前記入力画面においてユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルと、
ユーザの指またはタッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触されることにより前記入力画面の内容が選択された場合に、前記入力画面が表示されていた領域に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面を別途表示する制御部とを備え、
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、前記ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容がユーザにより選択された後に、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルから離間された場合に、前記ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容を決定する制御を行うように構成されている、文字入力装置。
【請求項2】
前記表示部に表示される前記入力画面は、文字入力を行う仮想キーボードが表示される第1入力画面と、ユーザにより選択された前記第1入力画面の前記仮想キーボードのキーの内容に関連する予測変換候補が表示される第2入力画面とを含み、
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、前記第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルから離間された場合に、前記第2入力画面の予測変換候補が決定されるように構成されている、請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、前記第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、さらに、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、続けて文字入力することがユーザにより選択された場合に、前記第2入力画面の予測変換候補が仮決定された状態で、前記表示部に前記第1入力画面の仮想キーボードを再度表示するように構成されている、請求項2に記載の文字入力装置。
【請求項4】
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルの前記第1入力画面の仮想キーボードのキーまたは前記第2入力画面の予測変換候補に対応する領域に所定の時間継続して接触された場合に、前記第1入力画面の仮想キーボードのキーの内容または前記第2入力画面の予測変換候補がユーザにより選択されたと判断するように構成されている、請求項2または3に記載の文字入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2入力画面に表示される予測変換候補の目立たせ方を優先度に応じて変化させるように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の文字入力装置。
【請求項1】
入力画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示される前記入力画面においてユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルと、
ユーザの指またはタッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触されることにより前記入力画面の内容が選択された場合に、前記入力画面が表示されていた領域に、ユーザにより選択された内容に関連する入力画面を別途表示する制御部とを備え、
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、前記ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容がユーザにより選択された後に、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルから離間された場合に、前記ユーザにより選択された内容に関連する入力画面の内容を決定する制御を行うように構成されている、文字入力装置。
【請求項2】
前記表示部に表示される前記入力画面は、文字入力を行う仮想キーボードが表示される第1入力画面と、ユーザにより選択された前記第1入力画面の前記仮想キーボードのキーの内容に関連する予測変換候補が表示される第2入力画面とを含み、
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、前記第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルから離間された場合に、前記第2入力画面の予測変換候補が決定されるように構成されている、請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、前記第2入力画面の予測変換候補が選択された後に、さらに、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルに接触したまま前記タッチパネルに対して接触移動されることにより、続けて文字入力することがユーザにより選択された場合に、前記第2入力画面の予測変換候補が仮決定された状態で、前記表示部に前記第1入力画面の仮想キーボードを再度表示するように構成されている、請求項2に記載の文字入力装置。
【請求項4】
前記制御部は、ユーザの指または前記タッチパネル操作部が前記タッチパネルの前記第1入力画面の仮想キーボードのキーまたは前記第2入力画面の予測変換候補に対応する領域に所定の時間継続して接触された場合に、前記第1入力画面の仮想キーボードのキーの内容または前記第2入力画面の予測変換候補がユーザにより選択されたと判断するように構成されている、請求項2または3に記載の文字入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2入力画面に表示される予測変換候補の目立たせ方を優先度に応じて変化させるように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の文字入力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2012−32872(P2012−32872A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169524(P2010−169524)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]