説明

文字選択装置、ナビゲーション装置、及び文字選択プログラム

【課題】制限文字数内で同じになる文字列の選択を容易にする。
【解決手段】検索語入力画面の検索語入力欄81に文字を入力すると、これに対応するキーワードがキーワード欄86〜88に表示される。キーワード欄86〜88の最大表示文字数は5文字であり、例えば、「れいんぼーらんど」、「れいんぼーしー」、「れいんぼーすとあ」など、前方5文字が共通なものに関しては、「れいんぼー」とまとめて1つの欄に表示する。ユーザが1つにまとめた表示を選択した場合、ナビゲーション装置は、更に、「らんど」、「しー」、「すとあ」などと後続の文字列をキーワード欄86〜88に表示し、ユーザに選択してもらう。例えば、ユーザが「らんど」を選択した場合、先に選択した「れいんぼー」に続けて「れいんぼーらんど」などと、キーワードが構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字選択装置、ナビゲーション装置、及び文字選択プログラムに関し、例えば、文字列の入力を支援するものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置によって車両を誘導することが盛んに行われている。
ナビゲーション装置は、出発地から目的地までの経路を探索する機能、GPS(Global Positioning System)衛星やジャイロなどのセンサを用いて自車両の位置を検出する機能、及び目的地までの経路と自車両の現在位置を地図上に表示する機能などを備えている。
一般に、ナビゲーション装置では、特許文献1で提案されているように、目的地データに複数の項目(名称の読み、ジャンル、住所等)を保存しておき、目的地の地名・施設名などを検索する場合に、その名称の読みや、住所、電話番号等をタッチパネルから入力することで、候補地点を絞り込むようになっている。
そして、読みの入力やジャンルによる検索が完了すると、絞り込んだ候補地点を表示画面にリスト表示し、そのリストの中から希望する目的地を指定するようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−271084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなナビゲーション装置において、各種検索語を簡単な操作で入力するための発明を、未公開の出願(特願2007−195499)において提案している。
この発明では、予めキーワードを用意しておき、入力文字を含むキーワード候補を表示することでユーザにキーワードを選択させ、検索語の入力を支援するようにしている。
【0005】
図8は、このようなキーワードを記憶した従来例に係るキーワードデータファイルである。図に示したように「レインボーランド」、「レインボーシー」、「レインボーストア」などのキーワードが記憶されている。
図9は、検索語入力画面を示した図である。文字ボタン群84で適当に文字を入力すると当該文字が検索語入力欄81に入力される。すると、当該文字に対応するキーワードが、キーワードデータファイルから検索されてキーワード欄86〜88に表示される。
ユーザがキーワード欄86〜88に表示されたキーワードを選択すると、検索語設定欄89に入力され、完了ボタン85を選択すると、検索語設定欄89に入力されたキーワードで検索が行われる。
【0006】
しかし、キーワード欄86〜88は、表示文字数が5文字であるため、キーワードの前方5文字が同じであると、同じ文字がキーワード欄86〜88に表示され、キーワードを識別できないという問題があった。
この場合、何れかを選択してから、後続の部分を確認し、意図するものと異なる場合は再入力したり、あるいは、表示された文字が入力され、残りを手入力するなどする必要があった。
以上、出願人が提案した未公開の、キーワードを使用した検索を例に説明したが、特定の文字列を表示する場合には、その最終結果を表示する場合や、最終結果を得る途中において表示する場合のいずれにおいても、表示する文字列に制限がある場合に同様の課題が存在する。
【0007】
そこで、本発明は、制限文字数内で同じになる文字列の選択を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、特定対象となる複数の文字列を記憶する文字列記憶手段と、文字を入力する文字入力手段と、前記入力された入力文字を含む文字列を候補文字列として前記文字列記憶手段から取得する候補取得手段と、前記取得した候補文字列を、所定単位の文字数で複数の候補表示欄に表示する表示手段と、前記候補表示欄に表示された文字列を選択する選択手段と、を備え、前記表示手段は、前記取得した各候補文字列のうち、前記候補表示欄に表示した場合に全表示が共通になる候補文字列をまとめて、当該共通する文字列部分である共通文字列を1の前記候補表示欄に表示し、前記選択手段で前記共通文字列が選択された場合、前記まとめた各候補文字列における前記共通文字列に続く後続文字列を前記候補表示欄に表示することを特徴とする文字選択装置を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記文字列記憶手段は、前記文字列を共通文字列と後続文字列に分割すると共に、当該共通文字列に後続する後続文字列を関連づけて記憶しており、前記表示手段は、共通文字列が選択された場合、前記関連づけに従って後続文字列を表示することを特徴とする請求項1に記載の文字選択装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記取得した候補文字列を前記所定単位の文字数を超過しているか否かを判断する超過判断手段と、超過すると判断した場合に、前記候補文字列を前記所定単位の文字数で分割する分割手段と、を具備し、前記表示手段は、前記分割した前方の文字列のうち共通するものがある場合は、これをまとめて共通文字列として表示し、当該共通文字列が選択された場合、前記分割された後続の文字列を後続文字列として表示することを特徴とする請求項1に記載の文字選択装置を提供する。
請求項4に記載の発明では、前記文字列は、意味を成す単位で構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の文字選択装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、前記表示手段は、前記後続文字列の先頭の文字が特殊文字となる場合、その後続文字列の先頭の文字が特殊文字以外の文字となるように、前記候補表示欄に表示する文字列を前記所定単位の文字数よりも少ない文字数で表示する、ことを特徴とする、請求項1に記載の文字選択装置を提供する。
請求項6に記載の発明では、前記選択手段で選択された文字列に後続文字列が存在しない場合に、前記選択手段で選択された一連の文字列の配列に該当する候補文字列を出力する出力手段を具備したことを特徴とする請求項1から請求項5までのうちの何れか1の請求項に記載の文字選択装置を提供する。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の文字選択装置によって特定された文字列を用いて目的地データを検索する目的地データ検索手段と、前記検索された目的地データを用いて車両を案内する案内手段と、を具備したことを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
請求項8に記載の発明では、文字を入力する文字入力機能と、前記入力された入力文字を含む文字列を候補文字列として、特定対象となる複数の文字列を記憶する文字列記憶手段から取得する候補取得機能と、前記取得した候補文字列を、所定単位の文字数で複数の候補表示欄に表示する表示機能と、前記候補表示欄に表示された文字列を選択する選択機能と、をコンピュータで実現する文字選択プログラムであって、前記表示機能は、前記取得した各候補文字列のうち、前記候補表示欄に表示した場合に全表示が共通になる候補文字列をまとめて、当該共通する文字列部分である共通文字列を1の前記候補表示欄に表示し、前記選択機能で前記共通文字列が選択された場合、前記まとめた各候補文字列における前記共通文字列に続く後続文字列を前記候補表示欄に表示することを特徴とする文字選択プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
(1)請求項1に記載の発明では、候補文字列の共通文字列をまとめて表示することができ、表示文字数が限られている欄に効率よく文字列を表示することができる。
(2)請求項2に記載の発明では、文字列を予め共通文字列と後続文字列に分割して記憶することができる。
(3)請求項3に記載の発明では、文字列が候補表示欄に表示しきれない場合には、これを分割すると共に、分割後の文字列が同じになるものがある場合にこれをまとめて表示することができる。
(4)請求項4に記載の発明では、後続文字列に更なる後続文字列が存在しない場合に、当該最後の後続文字列によって候補文字列から選択された文字列を特定することができる。
(5)請求項5に記載の発明では、特殊文字以外の文字から始まる後続文字列を候補表示欄に表示することができる。
(6)請求項6に記載の発明では、候補文字列の共通文字列をまとめて表示することができる。
(7)請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の文字選択装置で特定された文字列によって目的地データを取得し、車両を案内することができる。
(8)請求項8に記載の発明では、候補文字列の共通文字列をまとめて表示することができ、表示文字数が限られている欄に効率よく文字列を表示することができる文字選択プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(1)実施の形態の概要
検索語入力画面(図2(a))の検索語入力欄81に文字を入力すると、これに対応するキーワードがキーワード欄86〜88(候補表示欄)に表示される。ユーザは、表示されたキーワードを選択することによりこれを検索語設定欄89に入力することができる。
キーワード欄86〜88の最大表示文字数は5文字であり、例えば、「れいんぼーらんど」、「れいんぼーしー」、「れいんぼーすとあ」など、前方5文字が共通なものに関しては、「れいんぼー」とまとめて1つの欄に表示する。ユーザが1つにまとめた表示を選択した場合、ナビゲーション装置は、更に、「らんど」、「しー」、「すとあ」などと後続の文字列をキーワード欄86〜88に表示し、ユーザに選択してもらう。例えば、ユーザが「らんど」を選択した場合、先に選択した「れいんぼー」に続けて「れいんぼーらんど」などと、キーワードが構成される。
【0011】
(2)第1実施の形態の詳細
図1は本実施形態の文字選択装置が適用されるナビゲーション装置のシステム構成図である。
このナビゲーション装置は、車両に搭載され、この図1に示すように、現在位置検出装置10、情報処理制御装置20、入出力装置40及び情報記憶装置50とを備えている。
まず、現在位置検出装置10は、以下のような構成を有している。絶対方位センサ11は、例えば、磁石に基づいてN方向の検出から、車両がいずれの方向に位置するかを検出する地磁気センサであり、絶対方位を検出する手段であればよい。
【0012】
相対方位センサ12は、例えば交差点を曲がったか否かを検出するものであり、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転型の抵抗ボリューム或いは車輪部に取り付ける角度センサでもよい。
また、角速度を利用して角度の変化を検出するジャイロセンサを用いてもよい。つまり、基準角度(絶対方位)に対して、相対的に変化した角度を検出することができる手段であればよい。
距離センサ13は、例えば、車輪の回転を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものでもよい。つまり、車両の移動距離を計測できる手段であればよい。
【0013】
GPS受信装置14は、人工衛星からの信号を受信する装置であり、信号の発信時刻、受信装置の位置情報、受信装置の移動速度、受信装置の進行方向など様々な情報を得ることができる。
ビーコン受信装置15は、特定の地点に設置された送信装置より発信された信号を受信する装置である。特に、VICS情報を入手することができ、渋滞情報、現在位置情報、駐車場情報等車両の走行に関する情報を入手することができる。
【0014】
データ送受信装置16は、電話回線や電波を利用して車両外部と通信をし、情報の交換を行うための装置である。
例えば、自動車電話、ATIS、VICS、GPS補正、車両間通信など様々な利用方法があり、走行に関する情報を入出力することが可能である。
次に、情報処理制御装置20は、現在位置検出装置10、入出力装置40から入力される情報及び情報記憶装置50に格納された情報に基づいて演算及び制御を行うとともに、演算結果をディスプレイ42、プリンタ43またはスピーカ44等の出力手段に出力するように制御する手段である。
【0015】
この情報処理制御装置20は、以下のような構成を有している。
中央処理装置(CPU)21は、ナビゲーション装置全体の総括的な演算及び制御を行う。
第1ROM22はナビゲーションに関するプログラム、特に、現在位置の検出、経路の探索、表示案内などに関するナビゲーションプログラムを格納している。
センサ入力インターフェイス23は、現在位置検出装置10からの情報を受け取る手段である。
【0016】
RAM24は、後述する入力装置41により入力された目的地の情報、通過地点の情報等の利用者が入力した情報を記憶すると共に、利用者の入力情報に基づいてCPU21により演算された結果や、経路探索された結果、または情報記憶装置50から読み込まれた地図情報を格納するための記憶手段である。
通信インタフェース25は、現在位置検出手段10からの情報、特に外部から得られる情報を入出力するための手段である。
【0017】
第2ROM26は、ナビゲーションに関するプログラム、音声案内に関するナビゲーションプログラム、特に後述の文字選択処理を行う文字選択プログラムを格納している。
画像プロセッサ27は、CPU21で処理されたベクトル情報を画像情報に処理するための処理手段である。
時計28は、時刻を刻む。
画像メモリ29は、画像プロセッサ27により処理された画像情報を格納する手段である。
音声プロセッサ30は、情報記憶装置50から読み込まれた音声情報を処理し、スピーカ44に出力する。
【0018】
入出力装置40は、利用者により目的地、通過地点、探索条件等のデータを入力する入力装置41、画像を表示するディスプレイ42、情報を印刷するプリンタ43、音声を出力するスピーカ44より構成される。入力装置41は、例えば、ディスプレイ42の表面に配置されたタッチパネル、タッチスイッチ、ジョイスティック、キースイッチ等で構成される。
ディスプレイ42には、現在地周辺の地図や、各種操作画面、目的地までの走行経路が表示される。
【0019】
情報記憶装置50は、伝送路45を介して情報処理制御装置20に接続される。
情報記憶装置50は、地図データファイル51、交差点データファイル52、ノードデータファイル53、道路データファイル54、写真データファイル55、目的地データファイル56、案内地点データファイル57、キーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59、その他のデータファイル60を格納している。
この情報記憶装置50は、一般的には、光学的記憶媒体であるDVD−ROM、CD−ROMや磁気的記憶媒体であるハードディスクなどで構成されるが、光磁気ディスク、半導体メモリなどの各種情報記憶媒体で構成してもよい。
【0020】
地図データファイル51には、全国道路地図、各地域の道路地図または住宅地図等の地図データが記憶されている。道路地図は、主要幹線道路、高速道路、細街路等の各道路と地上目標物(施設等)から構成される。住宅地図は、地上建造物等の外形を表す図形及び、道路名称等が表示される市街図である。細街路とは、例えば、国道、県道以下の道幅が所定値以下の比較的狭い道路で、「一方通行」等の交通規制情報が付加されていない道路である。
【0021】
交差点データファイル52には交差点の地理的位置座標や名称等の交差点に関するデータが、ノードデータファイル53には地図上において経路探索に利用される各ノードの地理座標データ等が、道路データファイル54には道路の位置と種類及び車線数及び各道路間の接続関係等の道路に関するデータが、写真データファイル55には各種施設や観光地、または主要な交差点等の視覚的表示が要求される場所を写した写真の画像データが、案内地点データファイル57には道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点の案内等、案内が必要とされる地点の案内データが、その他のデータファイル60にはその他のデータが、それぞれ記憶されている。
【0022】
詳細は、後述するが、目的地データファイル56には、例えば、「東京レインボーランド」などと、目的地として設定するための施設や観光地などをディスプレイ42に表示するための文字列や、「とうきょう/れいんぼーらんど」などと、当該文字列を検索するための検索キーなどが記憶されている。
キーワードデータファイル58には、検索語の入力を支援するためのキーワードが記憶されており、オフセットデータファイル59には、キーワードデータファイル58のキーワードに後続するキーワードが記憶されている。
【0023】
後述するように、本実施の形態では、キーワードデータファイル58とオフセットデータファイル59のキーワードを、特定対象となる複数の文字列として使用する。
このため、情報記憶装置50は、キーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59によって特定対象となる複数の文字列を記憶する文字列記憶手段として機能している。
なお、キーワードではなく、目的地として設定するための施設などを表示する文字列や検索キーを特定対象となる複数の文字列とする変形例も可能である。
【0024】
図2(a)は、検索語入力画面が表示されたディスプレイ42の外観の一例を示した図である。
ディスプレイ42の表面には、入力装置41(図1)を構成するタッチパネルが形成されており、ユーザがディスプレイ42に表示されたボタンなどをタッチすると、当該ボタンに対応する情報をナビゲーション装置1に入力することができるようになっている。
検索語入力欄81は、文字ボタン群84で選択された文字を入力する欄である。図では「れ」ボタンが選択され、検索語入力欄81に「れ」と表示されている。なお、複数の文字を入力することも可能である。
検索語入力欄81は、文字を入力する文字入力欄として機能しており、このようにナビゲーション装置1は、文字を入力する文字入力手段を備えている。
【0025】
キーワード欄86〜88は、検索語入力欄81に入力された文字に対応するキーワードを、例えば、前方一致で検索したものを候補文字列として表示する欄で、候補表示欄として機能する。
これらの欄は、ナビゲーション装置1が、ユーザが入力しようとしている文字列を予測して選択可能に表示することにより、ユーザの入力動作を支援するものである。
本実施の形態では、最大表示文字数(所定単位の文字数)が5となっており、最大5文字を表示することができる。
ユーザは、キーワード欄86〜88のうち、何れかをタッチしてキーワードを選択することができる。
【0026】
このように、ナビゲーション装置1は、入力された入力文字を含む文字列を候補文字列として文字列記憶手段(情報記憶装置50)から取得する候補取得手段と、当該取得した候補文字列(検索したキーワード)を、所定単位の文字数N(例えば、5文字)で複数の候補表示欄(キーワード欄86〜88)に表示する表示手段と、当該候補表示欄に表示された文字列を、例えば、ユーザからの選択操作(タッチ)によって選択する選択手段を備えている。
【0027】
図の例では、キーワード欄86〜88には、それぞれ「れいんぼー」、「れきし」、「れすとらん」など、検索語入力欄81に入力された「れ」に対応するキーワード(即ち、候補文字列)の前方5文字が表示されている。
なお、キーワード欄86の「れいんぼー」は、「れいんぼーらんど」、「れいんぼーしー」、「れいんぼーすとあ」の3つのキーワードに対応しており、これらキーワードは前方5文字が共通しているので、キーワード欄86にこれらを代表して表示してある。
【0028】
検索語設定欄89は、検索語を確定するための欄であり、文字ボタン群84で選択された文字が入力されると共に、キーワード欄86〜88でキーワードが選択された場合にはキーワードが入力される。
例えば、文字ボタン群84で「れ」を選択すると、検索語設定欄89には「れ」と表示されると共に、キーワード欄86〜88には、「れ」に対応するキーワードが表示される。
そして、ユーザがキーワード欄86の「れいんぼー」を選択すると、検索語設定欄89の表示が「れいんぼー」に変化する。
【0029】
検索語設定欄89の表示は、キーワードの一部が入力されている場合は、例えば、[や]などの記号で囲うなどして未確定モードで表示され、完了ボタン85を選択すると、表示形態が変化するなどして確定モードで表示される。
完了ボタン85は、検索語設定欄89の検索語を確定するためのボタンであり、修正ボタン82は、検索語入力欄81、検索語設定欄89の入力を修正するボタンであり、戻るボタン83は、検索語入力画面に遷移する前の画面に戻るためのボタンである。
【0030】
以上のように構成された検索語入力画面でキーワード欄86の「れいんぼー」を選択すると、検索語入力画面は図2(b)のように表示される。
キーワード欄86〜88には、「れいんぼー」に後続する文字列である「らんど」、「しー」、「すとあ」が表示される。
ユーザは、何れかを選択することにより、「れいんぼー」に後続する文字列を選択することができる。
図の例では、「らんど」が選択され、検索語設定欄89でキーワード「れいんぼーらんど」が確定表示される。
【0031】
このように、ナビゲーション装置1の有する表示手段は、文字列記憶手段(情報記憶装置50)から取得した各候補文字列(キーワード)のうち、候補表示欄(キーワード欄86〜88)に表示した場合に全表示が共通になる候補文字列(例えば、「れいんぼーらんど」、「れいんぼーしー」、「れいんぼーすとあ」)をまとめて、当該共通する文字列部分である共通文字列(例えば、「れいんぼー」)を1の候補表示欄に表示し、選択手段(キーワード欄86〜88のタッチ)で当該共通文字列が選択された場合、当該まとめた各候補文字列における当該共通文字列に続く後続文字列(例えば、「らんど」、「しー」、「すとあ」)を候補表示欄に表示する。
そして、ナビゲーション装置1は、選択手段で選択された文字列に後続文字列が存在しない場合には、選択手段で選択された一連の文字列の配列(例えば、「れいんぼー/らんど」)に該当する候補文字列(例えば、「れいんぼーらんど」)を検索語設定欄89に出力する出力手段を備えている。
【0032】
図3は、検索結果画面の一例を示した図であり、検索語入力画面で入力された「れいんぼーらんど」を検索した結果を示している。
検索結果表示欄66は、検索された地点名称を一覧表示するための欄である。図の例では、一度に5件まで表示することができ、「東京レインボーランド」、「東北レインボーランド」など、検索上位5件の地点名称が検索順位順に表示される。
【0033】
ここで、ユーザが「東京レインボーランド」を選択すると、ナビゲーション装置1は、「東京レインボーランド」に関する座標値などの情報を情報記憶装置50で検索して目的地に設定し、現在位置検出装置10などを用いて車両を目的地「東京レインボーランド」に案内する。
このように、ナビゲーション装置1は、上記手順によって文字列(キーワード)を選択する文字列選択装置として機能すると共に、当該特定された文字列を用いて目的地データを検索する目的地データ検索手段と、当該検索された目的地データを用いて車両を案内する案内手段とを備えている。
【0034】
詳細ボタン67は、地点名称ごとに表示され、ユーザが所望の地点名称の詳細ボタン67をタッチすると、ナビゲーション装置1は、当該地点名称に対応する地点情報を検索してディスプレイ42に表示する。
前ボタン74、次ボタン77は、それぞれ、検索結果表示欄66の地点名称を1件ずつスクロールダウン、スクロールアップするためのボタンである。
【0035】
ページボタン75、76は、それぞれ、検索結果表示欄66の地点名称をページ単位でスクロールダウン、スクロールアップするためのボタンである。
スクロールバー71は、全検索結果のうち、現在表示している結果の位置を表すと共に、スクロールバー71をタッチしてドラッグすることにより、スクロールアップやスクロールダウンを行うことができる。
【0036】
図4は、目的地データファイル56の論理的な構成の一例を示した図である。
項目「地点名称」は、検索の対象となる文字列であって、検索結果画面で検索結果として表示するのに用いられる。
地点名称は、「東京/レインボーランド」、「ユニバーサル/スタジオ/東京」など、意味単位で区分されており、例えば、「東京レインボーランド」で「レインボーランド」をハイライト表示するなど、ユーザが設定したキーワードに対応する文字列を意味単位で識別可能に表示することができる。
【0037】
即ち、キーワードは、意味を成す単位で構成された文字列の配列によって構成されている。
このように、予め意味単位で区分したのは、例えば、キーワードをそのま最大表示文字数で分割すると「ゆにばーさ」、「るすたじお」・・・などと意味を成さない文字列となるのを防ぐためである。
【0038】
項目「検索キー」は、地点名称を仮名表記したものであり、地点名称に対応して意味単位で区分されている。
ユーザがキーワードを入力をせずに文字入力で検索語を入力した場合、「検索キー」で該当する文字列が検索される。
【0039】
項目「キーワード」は、地点名称に対して設定されたキーワードである。ユーザがキーワードを入力した場合には、キーワードにて検索が行われる。
キーワードは、例えば、「東京レインボーランド」に対して「とうきょう」、「れいんぼーらんど」などと、意味単位で複数のキーワードが設定されている。
項目「座標」は、地点の緯度経度などの座標値であり、項目「電話番号」は地点に所在する施設の電話番号である。
【0040】
図5(a)は、キーワードデータファイル58の論理的な構成の一例を示した図である。
項目「前方キーワード」は、キーワードの前方5文字に該当する文字列である。これは、キーワード欄86〜88の最大表示文字数に対応したものであって、最大表示文字数がn文字である場合、キーワードの前方n文字に該当する文字列となる。
【0041】
項目「関連項目数」は、前方キーワードに後続するオフセットキーワードの個数である。
例えば、前方キーワード「れいんぼー」に対して、オフセットキーワードは、「らんど」、「しー」、「すとあ」の3つがあるため、前方キーワード「れいんぼー」の関連項目数は3となっている。
【0042】
項目「関連項目」は、後続するオフセットキーワードのオフセット番号であり、オフセットキーワードに対応して「オフセット1」、「オフセット2」、・・・なるサブ項目が形成されている。
そして、オフセットデータファイル59でのオフセットキーワードのアドレスとして機能している。
【0043】
例えば、前方キーワード「れいんぼー」に対しては、「オフセット1」〜「オフセット3」が存在し、それぞれ、オフセット番号が「25」〜「27」となっている。
次に説明する、オフセットデータファイル59で、オフセット番号「25」〜「27」のオフセットキーワードは、それぞれ「らんど」、「しー」、「すとあ」となっており、前方キーワードとオフセットキーワードを結合して、「れいんぼーらんど」、「れいんぼーしー」、「れいんぼーすとあ」なるキーワードが形成される。
【0044】
図5(b)は、オフセットデータファイル59の論理的な構成の一例を示した図である。
オフセットデータファイル59には、前方キーワードに後続する文字列が格納されている。
項目「オフセット番号」は、オフセットキーワードのオフセット番号である。
項目「オフセットキーワード」は、前方キーワードに後続するオフセットキーワードであり、最大表示文字数以内の文字列となっている。
【0045】
項目「構成レベル」は、前方キーワードから数えて何番目のオフセットキーワードであるかを示している。
例えば、キーワード「ゆにばーさるすたじおとうきょう」は、前方キーワードが「ゆにばーさ」であり、オフセットキーワードは、「る」、「すたじお」、「とうきょう」に設定されており、「る」は前方キーワードから数えて2番目、「すたじお」は3番目となる。
【0046】
項目「関連項目数」は、オフセットキーワードに更に後続するオフセットキーワードの数である。
例えば、キーワード「れいんぼーらんど」のオフセットキーワード「らんど」には、後続するオフセットキーワードがないため0となり、キーワード「ゆにばーさるすたじおとうきょう」のオフセットキーワード「る」には、後続するオフセットキーワードである「すたじお」が存在するため1となっている。
【0047】
項目「関連項目」は、オフセットキーワードに後続するオフセットキーワードが存在する場合に、当該後続するオフセットキーワードのオフセット番号を記録したものである。
例えば、オフセット番号「156」の「る」には、オフセット番号「157」の「すたじお」が後続し、「すたじお」には、更にオフセット番号「158」の「とうきょう」が後続する。
このため、前記キーワードで「ゆにばーさ」を選択すると、オフセットキーワード「る」、「すたじお」、「とうきょう」が得られ、キーワード「ゆにばーさるすたじおとうきょう」が形成される。
【0048】
以上のように、本実施の形態では、キーワードを意味単位で区分すると共に、更に最大表示文字数で区分している。
例えば、キーワード「ゆにばーさる」は意味上の区分であるが、最大表示文字数が5文字であるため、「ゆにばーさ」、「る」と区分されている。
【0049】
これは、最大表示文字数のみで区分すると、「ゆにばーさ」後続するオフセットキーワードが「るすたじお」となって意味不明となるため、まず、キーワードを意味単位で区分し、更に、意味単位で区分されたものを最大表示文字数で区分したのである。
【0050】
このように、文字列記憶手段(情報記憶装置50)は、キーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59によって、文字列を共通文字列(前方キーワード)と後続文字列(オフセットキーワード)に分割すると共に、オフセット番号により共通文字列に後続する後続文字列を関連づけて記憶しており、表示手段は、共通文字列が選択された場合、当該関連づけに従って後続文字列を表示している。
【0051】
図6は、ナビゲーション装置1で目的地を検索する手順を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、CPU21(図1)が所定のプログラムに従って行うものである。
まず、ナビゲーション装置1は、検索語入力画面にて文字ボタン群84(図2(a))から文字の入力を受け付ける(ステップ5)。
文字は、1文字であってもよいし複数の文字からなる文字列でもよい。
【0052】
ナビゲーション装置1は、文字が入力されるとこれを検索語入力欄81に表示すると共に、当該文字と前方一致する前方キーワードをキーワードデータファイル58で検索し、検索順位の上位3件を取得する(ステップ10)。
検索順位は、例えば、過去の履歴から学習したりなど、適当なアルゴリズムを用いて決定される。
【0053】
次に、ナビゲーション装置1は、取得した前方キーワードをキーワード欄86〜88に表示する(ステップ15)。
そして、ナビゲーション装置1は、キーワード欄86〜88に表示したキーワード(この場合前方キーワード)の選択を受け付ける(ステップ20)。
【0054】
ナビゲーション装置1は、当該選択を受け付けると、キーワードデータファイル58(図5)の項目「関連項目」を確認し、下位の構成レベル、即ち、オフセットキーワードが存在するか確認する(ステップ25)。
オフセットキーワードが存在しない場合(ステップ25;N)、ナビゲーション装置1は、検索語設定欄89に入力されたキーワードを確定モードで表示し、当該キーワードを確定する(ステップ30)。
【0055】
オフセットキーワードが存在する場合(ステップ25;Y)、ナビゲーション装置1は、オフセット番号を用いて、後続のオフセットキーワードをオフセットデータファイル59(図5)から取得し、キーワード欄86〜88に表示する(ステップ15)。
なお、この場合、ナビゲーション装置1は、検索語設定欄89の表示を未確定モードとする。
【0056】
そして、ナビゲーション装置1は、キーワード欄86〜88の表示の選択を受け付けると(ステップ20)、既に検索語設定欄89に表示してあるキーワードに後続して選択されたオフセットキーワードを表示する。
以下、ナビゲーション装置1は、後続のオフセットキーワードが存在しなくなるまでステップ15〜25を繰り返す。
【0057】
ナビゲーション装置1は、このようにして、検索語設定欄89でキーワードが確定した後、完了ボタン85の選択を受け付けた場合(ステップ35;Y)、当該キーワードを目的地データファイル56(図4)の項目「キーワード」で当該キーワードを検索することにより目的地を検索する(ステップ40)。
【0058】
そして、検索結果、即ち、目的地を検索結果画面(図3)に一覧表示する(ステップ45)。
一方、完了ボタン85の選択を受け付けなかった場合(ステップ40;N)、ナビゲーション装置1は、ステップ5に戻って、次のキーワードの入力を受け付ける。
【0059】
以上の例では、前方キーワード、オフセットキーワードによって、キーワードが予め最大表示文字数単位に区分されていたが、リアルタイムで区分し、その結果を学習結果としてキーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59に格納するように構成することもできる。
そして、ナビゲーション装置1は、このように学習によって更新されたキーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59を用いて、上記の説明と同様にしてキーワードを設定することができる。
【0060】
例えば、キーワードとして「ゆにばーさる」があった場合、最大表示文字数を5文字とすると、前方から5文字目で区分して「ゆにばーさ」と「る」に分割し、「ゆにばーさ」をキーワードデータファイル58の前方キーワードとして記憶して、「る」をオフセットデータファイル59のオフセットキーワードとして記憶し、両者をオフセット番号にて関連づけることができる。
【0061】
図7は、キーワードをリアルタイムで分割する手順を説明するためのフローチャートである。なお、最大表示文字数は5文字とし、キーワードの取得先であるキーワードデータベースのキーワードは、最大表示文字数単位には区分されていないものとする。
ナビゲーション装置1は、ユーザの入力した文字に対応するキーワードをキーワードデータベースから取得すると(ステップ60)、5文字を越えているか否かを確認する(ステップ65)。
【0062】
5文字を越えていない場合(ステップ65;N)、ナビゲーション装置1は、そのまま処理を進める。
一方、5文字を越えている場合(ステップ65;Y)、ナビゲーション装置1は、キーワードを前方から5文字ずつに分割する(ステップ70)。
そして、ナビゲーション装置1は、前方の5文字を前方キーワードとしてキーワードデータファイル58に記憶して登録し、後続する文字列をオフセットキーワードとしてオフセットデータファイル59に記憶した登録し、オフセット番号により、これらを順序づける(ステップ75)。
【0063】
このように、各分割した文字列を単位として入力した順に関連づけて記憶し、次回以降、目的地設定の際に当該記憶したデータを基にキーワード欄86〜88を作成することで、表示されている内容を選択した場合に、前回と同じ動作が保証されると共に、最大限意味のある単位で分割された入力履歴に基づいた候補文字列が提示される。
【0064】
この例では、ナビゲーション装置1は、取得した候補文字列が所定単位の文字数N(例えば5文字)を超過しているか否かを判断する超過判断手段と、超過すると判断した場合に、候補文字数を所定単位の文字数で分割する分割手段を備えている。
表示手段は、前記分割した前方の文字列のうち共通するものがある場合は、これをまとめて共通文字列として表示し、当該共通文字列が選択された場合、前記分割された後続の文字列を後続文字列として表示する。
【0065】
以上に説明した本実施の形態により次のような効果を得ることができる。
(1)キーワード欄に表示する文字列が共通する場合、これらを1つにまとめて表示することができる。
(2)キーワードを前方キーワードとオフセットキーワードに分割して記憶することにより、最大表示文字数単位でキーワードを区分することができる。
(3)意味単位で区分されたキーワードを前方キーワードとオフセットキーワードに分割して記憶することにより、意味単位、かつ、最大表示文字数単位でキーワードを区分することができる。
(4)ユーザは、表示された前方キーワードとオフセットキーワードを選択することによりキーワードを構成することができる。
(5)最大表示文字数単位で区分されていないキーワードを最大文字数単位で区分し、その結果をキーワードデータファイル58、オフセットデータファイル59に記憶することにより、キーワードの分割を学習することができる。
【0066】
(3)第2実施形態の詳細
上記した第1実施形態では、共通文字列と後続文字列とを、一律に所定単位の文字数(実施例では5文字)で分割する場合について説明した。
これに対して第2実施形態では、所定単位の文字数で区切った場合に、後続文字列の先頭が「っ」等の特殊文字になることで解りにくくなることを避けるために、後続文字列の先頭が特殊文字以外の文字となるように、共通文字列又は後続文字列(1つ前の後続文字列)を所定文字数よりも少ない文字数で表示するものである。
【0067】
ここで、特殊文字とは、長音「ー」、捨仮名(半音文字)を言う。
捨仮名(半音文字)は、小さいひらがなで表記される文字で、例えば、促音「っ」、拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」、その他「ぁ」「ぃ」「ぅ」「ぇ」「ぉ」、等がある。
なお、撥音「ん」も特殊文字に含めるようにしてもよい。
【0068】
以下第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態が適用されるナビゲーション装置のシステム構成図は第1実施形態と同様である。
図10は、キーワード欄86〜88の表示文字数が5である場合の、施設名(キーワード)の区切りについて表したものである。
図10(a)はキーワードを表示文字数5で一律に区切った場合の例で、図10(b)は後続文字の先頭が特殊文字以外となるように区切った場合の例である。
【0069】
図11は、図10(a)に例示したように表示文字数で区切られたキーワードをキーワード欄86〜88に表示した場合のディスプレイ42の表示状態を表したものである。
この図11(a)に示すように、最初にキーワード欄86〜88に表示される各文字列は「せそみすとり」、「せぎわーるど」…というように表示される。
この表示画面において「せそみすとりーと」が選択されると、図11(b)に示すように、キーワード欄86には「ーと」と、特殊文字である長音から始まる文字列が表示され、表示されている文字列が読みづらくなってしまう。
図11(a)の画面で「せちがらいよ」が選択された場合にも、図示しないが、キーワード表示欄86には、読みづらい文字列「っと」が表示されてしまうことになる。
【0070】
図12は、第2実施形態によるキーワード欄86〜88の表示状態を例示したものである。
本実施形態では、表示文字数で区切るのではく、図10(b)に例示したように、後続文字の先頭が特殊文字以外となるように区切ることで、図12(a)のキーワード欄86、88に示すように、表示文字数5よりも文字数の「せそみすと」、「せちがらい」となる。
この画面で例えば、キーワード欄86の「せそみすと」が選択されると、図12(b)に示すように、キーワード欄86に「りーと」というように読みやすい文字列を表示することができる。
同様に、「せちがらい」が選択されると、次の画面においてキーワード欄86には読みやすい「よっと」が表示される。
【0071】
なお、本実施形態におけるキーワードについては、図10(b)で例示したように、後続文字の先頭文字が特殊文字以外の文字となるようにその前の文字列を短くして区切ることとし、第1実施形態において図5で説明したように、前方キーワードとオフセット番号とによりキーワードを予め区切って保存するようにしてもよい。
【0072】
また、第1実施形態、第2実施形態において、予め区切ったキーワードを記憶する場合の他、表示の際に区切るようにしてもよい。
【0073】
ただし、第2実施形態の場合には、次のようにして区切り処理を行う。
すなわち、最初、又はそれ以降に文字列をキーワード欄86〜88に表示する際に、これから表示する文字列に対応して表示文字列数(説明した実施形態では5)で仮に区切る(ステップA)。
そして、区切った後に続く文字列の先頭が特殊文字かどうか判断する(ステップB)。
区切った後に続く文字列の先頭が特殊文字でなければ(ステップB;N)仮の区切り箇所で区切る。
一方、区切った後に続く文字列の先頭が特殊文字であれば(ステップB;Y)、仮区切り箇所を1文字分前方に写し、再度(ステップB)の判断を行う。
【0074】
以上説明したように第2実施形態により、キーワード欄に表示される後続文字列を認識すしやすい文字列として表示することができる。
【0075】
以上説明した第1実施形態、及び第2実施形態では、日本国内で使用されることを想定したナビゲーション装置(目的地入力装置)について説明した。すなわち、キーワードを入力する入力装置41を入力を日本語の入力単位である50音キーで構成し、目的地データファイル56、キーワードデータファイル58に、日本国内の目的地検索に関するデータを記憶した日本仕様のナビゲーション装置について説明した。
しかしながら、ナビゲーション装置が用いられる環境は、日本国内に限定されるものではない。入力装置41や各データの仕様を地域に対応させることにより、上述したキーワードデータを利用した入力機能を諸外国において使用することができる。
【0076】
例えば、日本国外向けのナビゲーション装置(文字選択装置)の一例として、英語(英字)入力に対応したアルファベットキーを備えた装置としても良い。
更に、ドイツ語、スペイン語、フランス語、アラビア語、中国語、韓国語、ロシア語など任意の言語入力に対応した装置とするようにしてもよい。例えば、中国語入力に対応したナビゲーション装置の場合、入力装置41は、中国語のピンイン入力に対応した入力キーボード422を備える。
【0077】
入力対象となる言語は、必ずしもナビゲーション装置の使用対象となる国(地域)に対応させる必要はない。例えば、ドイツ語入力対応のナビゲーション装置をフランス国内で使用できるようにしてもよい。この場合、目的地データファイル56やキーワードデータファイル58などにおける、目的地検索を行う際に検索対象となるデータ、即ち、入力文字と比較されるデータ(例えば、目的地の名称、キーワード、住所など)には、入力言語に対応したデータを記憶する。
なお、検索対象となるデータには、入力言語の他に、使用対象となる国(地域)の言語に対応したデータを記憶するようにしてもよい。
また、目的地検索を行う際に検索対象とならないデータ、例えば、付加情報のデータは、入力言語に対応したデータを記憶する必要はない。検索対象とならないデータには、例えば、入力言語に対応したデータを記憶しても、使用対象となる国(地域)の言語に対応したデータを記憶しても、また、入力言語と使用対象となる国(地域)の言語の両方の言語に対応したデータを記憶してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】ナビゲーション装置のシステム構成図である。
【図2】検索語入力画面を示した図である。
【図3】検索結果画面を示した図である。
【図4】目的地データファイルの論理的な構成を示した図である。
【図5】キーワードデータファイルなどの論理的な構成を示した図である。
【図6】目的地を検索する手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】キーワードをリアルタイムで分割する手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】従来のキーワードデータファイルを示した図である。
【図9】従来の検索語入力画面を示した図である。
【図10】キーワード欄の表示文字数が5である場合の、施設名(キーワード)の区切りについて表した図である。
【図11】表示文字数で区切られたキーワードをキーワード欄を表示した場合のディスプレイの表示状態を表した図である。
【図12】第2実施形態によるキーワード欄の表示状態を例示した図である。
【符号の説明】
【0079】
1 ナビゲーション装置
10 現在位置検出装置
20 情報処理制御装置
40 入出力装置
41 入力装置
42 ディスプレイ
50 情報記憶装置
56 目的地データファイル
58 キーワードデータファイル
59 オフセットデータファイル
81 検索語入力欄
82 修正ボタン
83 戻るボタン
84 文字ボタン群
85 完了ボタン
86 キーワード欄
87 キーワード欄
88 キーワード欄
89 検索語設定欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定対象となる複数の文字列を記憶する文字列記憶手段と、
文字を入力する文字入力手段と、
前記入力された入力文字を含む文字列を候補文字列として前記文字列記憶手段から取得する候補取得手段と、
前記取得した候補文字列を、所定単位の文字数で複数の候補表示欄に表示する表示手段と、
前記候補表示欄に表示された文字列を選択する選択手段と、を備え、
前記表示手段は、
前記取得した各候補文字列のうち、前記候補表示欄に表示した場合に全表示が共通になる候補文字列をまとめて、当該共通する文字列部分である共通文字列を1の前記候補表示欄に表示し、
前記選択手段で前記共通文字列が選択された場合、前記まとめた各候補文字列における前記共通文字列に続く後続文字列を前記候補表示欄に表示することを特徴とする文字選択装置。
【請求項2】
前記文字列記憶手段は、前記文字列を共通文字列と後続文字列に分割すると共に、当該共通文字列に後続する後続文字列を関連づけて記憶しており、
前記表示手段は、共通文字列が選択された場合、前記関連づけに従って後続文字列を表示することを特徴とする請求項1に記載の文字選択装置。
【請求項3】
前記取得した候補文字列を前記所定単位の文字数を超過しているか否かを判断する超過判断手段と、
超過すると判断した場合に、前記候補文字列を前記所定単位の文字数で分割する分割手段と、
を具備し、
前記表示手段は、前記分割した前方の文字列のうち共通するものがある場合は、これをまとめて共通文字列として表示し、当該共通文字列が選択された場合、前記分割された後続の文字列を後続文字列として表示することを特徴とする請求項1に記載の文字選択装置。
【請求項4】
前記文字列は、意味を成す単位で構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の文字選択装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記後続文字列の先頭の文字が特殊文字となる場合、その後続文字列の先頭の文字が特殊文字以外の文字となるように、前記候補表示欄に表示する文字列を前記所定単位の文字数よりも少ない文字数で表示する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の文字選択装置。
【請求項6】
前記選択手段で選択された文字列に後続文字列が存在しない場合に、前記選択手段で選択された一連の文字列の配列に該当する候補文字列を出力する出力手段を具備したことを特徴とする請求項1から請求項5までのうちの何れか1の請求項に記載の文字選択装置。
【請求項7】
請求項6に記載の文字選択装置によって特定された文字列を用いて目的地データを検索する目的地データ検索手段と、
前記検索された目的地データを用いて車両を案内する案内手段と、
を具備したことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
文字を入力する文字入力機能と、
前記入力された入力文字を含む文字列を候補文字列として、特定対象となる複数の文字列を記憶する文字列記憶手段から取得する候補取得機能と、
前記取得した候補文字列を、所定単位の文字数で複数の候補表示欄に表示する表示機能と、
前記候補表示欄に表示された文字列を選択する選択機能と、をコンピュータで実現する文字選択プログラムであって、
前記表示機能は、
前記取得した各候補文字列のうち、前記候補表示欄に表示した場合に全表示が共通になる候補文字列をまとめて、当該共通する文字列部分である共通文字列を1の前記候補表示欄に表示し、
前記選択機能で前記共通文字列が選択された場合、前記まとめた各候補文字列における前記共通文字列に続く後続文字列を前記候補表示欄に表示することを特徴とする文字選択プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−157898(P2009−157898A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−91663(P2008−91663)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】