説明

文書データ作成支援装置及び文書データ作成支援方法

【課題】過去に高い評価を得た文書データをその後に作成される文書データに反映させることができるようにして、文書作成ユーザの作業負担を軽減し、高品質な文書データを効率的に作成することができるように支援する。
【解決手段】文書データを記憶する文書データ記憶手段と、文書データに対する評価情報を記憶する評価情報記憶手段と、文書データに含まれるオブジェクトの設定に関する設定情報を抽出する設定情報抽出手段と、評価情報記憶手段から評価情報を読み出すと共に、文書データ記憶手段から文書データを読み出し、その読み出した評価情報と文書データとを文書作成ユーザに対して表示する表示制御手段と、表示した文書データにオブジェクトが含まれる場合に、文書作成ユーザの指示に基づき、そのオブジェクトの設定情報を文書作成ユーザが作成中の文書データに反映する文書データ反映手段と、を有する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書データ作成支援装置及び文書データ作成支援方法に関し、特に文書作成ユーザによる文書データの作成を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレゼンテーションなどに用いる文書データの作成を支援する技術がある。例えば、特許文献1には、実際使用する環境および使用状況に適したプレゼンテーション資料を作成できるようにする技術として、画像、音、音声、テキスト等複数の素材を組み合わせてページデータを構成し、資料を再生するときの使用環境を入力すると、その使用環境に基づいて、素材の選択範囲や予め用意された複数のテンプレートの選択範囲を限定し、その限定された範囲のテンプレートから選択して、ページデータを作成するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−235785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術は、単にプレゼンテーションが行われる環境に基づいてページデータが作成されるだけであるため、このようにして作成される資料が必ずしも他の参加者や評価者にとって見やすいものになるとは限らない。
【0005】
例えば、特定の商品に関して発生している不具合状況などを社内で定期的に発表するような報告会などでは、資料を作成する担当者が毎回異なる場合でも、その資料に盛り込まれる内容は毎回同じような内容となる。このような場合、資料作成担当者が資料の書式などをその都度自由に設定して作成してしまうと、定期的な報告会で用いられる資料が毎回異なる書式となってしまう。そのため、評価者にとって判り易い資料で発表が行われることもあれば、判り難い資料で発表が行われることもあり、資料の出来映えにばらつきが生じてしまうという問題がある。
【0006】
通常、上記のような報告会などでは議事録が作成され、資料に対する評価者の評価コメントなどもその議事録に記録されている。そのため、過去の報告会の議事録を参照すれば、評価者による評価の高かった資料がどのような資料であるかを見つけ出すことは可能である。それ故、次回の資料作成担当者は、過去の議事録を参照しながら、過去の評価の高かった資料の書式に合わせるように書式の設定操作を行えば、判り易いと評価される資料を作成することができる。しかし、この場合、資料作成担当者にとっては、過去の議事録を参照して評価の高かった資料を見つけ出すための作業が大きな負担となる。
【0007】
また、資料の中にグラフなどのオブジェクトが含まれる場合、過去に評価の高かった資料に含まれるオブジェクトの設定状態がわからないため、そのオブジェクトの設定をどのようにすれば良いかがわからないという問題もある。特に、グラフの場合は、縦軸や横軸、目盛りなどの多くの設定項目があり、議事録において高い評価がなされているグラフの表示態様と、同じ表示態様を再現することが難しい。それ故、次回の資料作成担当者は、議事録を参照するだけでは見やすいグラフの設定を反映させることができないため、過去のグラフの作成者にその設定内容を聞きに行かなければならなくなり、作業負担が増加する。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点を解決するため、過去に高い評価を得た文書データをその後に作成される文書データに反映させることにより、文書作成ユーザの作業負担を軽減し、高品質な文書データを効率的に作成することができるように支援する文書データ作成支援装置及び文書データ作成支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、文書データ作成支援装置であって、文書作成ユーザによって作成される文書データを記憶する文書データ記憶手段と、前記文書データ記憶手段に記憶される文書データにテキスト以外の所定のオブジェクトが含まれる場合、当該オブジェクトを解析することにより当該オブジェクトの設定に関する設定情報を抽出する設定情報抽出手段と、前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに対する評価情報の入力を受け付け、当該評価情報を入力した評価者を特定する評価情報入力手段と、前記評価情報入力手段によって受け付けられた評価情報と、特定された評価者に関する情報とを、前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに関連付けて記憶する評価情報記憶手段と、文書作成ユーザによって評価者が指定された評価者指定情報の入力を受け付け、前記評価情報記憶手段に記憶されている評価情報の中から、前記評価者指定情報によって指定された評価者が過去に文書データを評価した際の評価情報を抽出すると共に、その抽出された評価情報に関連付けられた文書データを前記文書データ記憶手段から読み出し、前記評価者指定情報によって指定された評価者による過去の評価結果を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面を生成して表示させる表示制御手段と、前記表示制御手段によって前記評価結果参照画面が表示されているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、前記文書データ記憶手段から読み出した文書データを、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる文書データ反映手段と、を備え、前記文書データ反映手段は、前記文書データ記憶手段から読み出した文書データにテキスト以外のオブジェクトが含まれる場合、前記設定情報抽出手段によって抽出された当該オブジェクトの設定に関する設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させることを特徴とする構成である。
【0010】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の文書データ作成支援装置において、前記所定のオブジェクトは、グラフデータであることを特徴とする構成である。
【0011】
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の文書データ作成支援装置において、前記表示制御手段は、前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、当該文書データを含み且つ評価情報の入力が可能な評価入力画面を生成し、当該評価入力画面を評価者が閲覧可能なように表示させ、前記評価情報入力手段は、前記表示制御手段によって前記評価入力画面が表示されている状態のとき、その評価入力画面に含まれる文書データに対する評価情報の入力を受け付けることを特徴とする構成である。
【0012】
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の文書データ作成支援装置において、前記評価情報入力手段によって前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに対する評価情報の入力が受け付けられた場合に、当該文書データを作成した文書作成ユーザに対して当該評価情報を送信する通信制御手段を有することを特徴とする構成である。
【0013】
請求項5にかかる発明は、請求項4に記載の文書データ作成支援装置において、前記通信制御手段は、前記評価情報入力手段によって前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに対する評価情報の入力を受け付けると共に、当該評価情報を送信するための送信宛先の入力を受け付け、当該評価情報を前記送信宛先に送信することを特徴とする構成である。
【0014】
請求項6にかかる発明は、文書データ作成支援方法であって、(a) 文書作成ユーザによって作成される文書データを記憶装置に記憶するステップと、(b) 前記記憶装置に記憶される文書データにテキスト以外の所定のオブジェクトが含まれる場合、当該オブジェクトを解析することにより当該オブジェクトの設定に関する設定情報を抽出するステップと、
(c) 前記記憶装置に記憶された文書データに対する評価情報の入力を受け付け、当該評価情報を入力した評価者を特定するステップと、(d) 入力が受け付けられた評価情報と、特定された評価者に関する情報とを、前記記憶装置に記憶された文書データに関連付けて記憶するステップと、(e) 文書作成ユーザによって評価者が指定された評価者指定情報の入力を受け付け、前記記憶装置に記憶された評価情報の中から、前記評価者指定情報によって指定された評価者が過去に文書データを評価した際の評価情報を抽出すると共に、その抽出された評価情報に関連付けられた文書データを前記記憶装置から読み出し、前記評価者指定情報によって指定された評価者による過去の評価結果を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面を生成して表示させるステップと、(f) 前記評価結果参照画面が表示されているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、前記記憶装置から読み出した文書データを、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させるステップと、を有し、前記ステップ(f)は、前記記憶装置から読み出した文書データにテキスト以外のオブジェクトが含まれる場合、前記ステップ(b)で抽出されたオブジェクトの設定に関する設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させることを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、新たな文書データを作成する文書作成ユーザによって評価者の指定された評価者指定情報が入力されると、その指定された評価者が過去に文書データを評価した際の評価情報を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面が生成され、その評価結果参照画面が文書作成ユーザに対して表示されるようになる。そのため、文書作成ユーザは、新たに作成する文書データの評価者が過去に行った評価結果を簡単に閲覧することができるようになる。
【0016】
加えて、本発明は、評価結果参照画面が表示されているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、文書データ記憶手段から読み出した文書データを、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる構成である。それ故、文書作成ユーザは、評価者が過去に行った評価結果のうち、評価の高い文書データを選択し、その文書データを作成中の文書データに反映させることができるようになる。
【0017】
さらに本発明は、文書データ記憶手段から読み出した文書データにテキスト以外のオブジェクトが含まれている場合には、設定情報抽出手段によって抽出されたオブジェクトの設定に関する設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる構成である。そのため、文書作成ユーザは、テキスト以外のオブジェクトの設定操作を手動操作で行う必要がなく、操作負担が軽減されるという利点がある。
【0018】
したがって、本発明によれば、過去に高い評価を得た文書データをその後に作成される文書データに反映させることが可能であり、文書作成ユーザの作業負担を軽減し、高品質な文書データを効率的に作成することができるように支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】文書データ作成支援システムの一構成例を示す図である。
【図2】文書データ作成支援装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】制御部の機能構成の一例を示す図である。
【図4】文書データ作成支援装置が文書作成ユーザによって作成された新たな文書データを入力したときの制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図5】記憶装置に格納される文書データの一例を示す図である。
【図6】記憶装置に記憶される評価情報の一例を示す図である。
【図7】文書データ作成支援装置が評価者からの閲覧要求を入力したときの制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図8】表示制御部によって生成される閲覧画面の一例を示す図である。
【図9】評価入力画面が生成された場合の表示画面の一例を示す図である。
【図10】送信者設定画面の一例を示す図である。
【図11】評価情報入力部によって評価コメントなどが記録された状態の評価情報を示す図である。
【図12】文書データ作成支援装置がユーザ端末から評価結果参照要求を入力したときの制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図13】評価者検索画面の一例を示す図である。
【図14】評価結果参照画面の一例を示す図である。
【図15】図14とは異なる評価結果参照画面の一例を示す図である。
【図16】制御部において行われる主たる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図17】文書データ入力処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図18】文書データ閲覧処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】評価結果参照処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0021】
図1は、本実施形態における文書データ作成支援システム1の一構成例を示す図である。この文書データ作成支援システム1は、デジタル複合機やMFP(Multi Function Peripheral)などと称される情報処理装置で構成される文書データ作成支援装置2と、複数のユーザ端末3a,3b,3cとがLANなどのネットワーク5を介してデータの送受信を行うことが可能な構成である。ここで、複数のユーザ端末3a,3b,3cは、複数のユーザA,B,Cのそれぞれが使用するために個別に割り当てられているユーザ端末である。以下、説明の便宜上、ユーザ端末3a,3b,3cを特に区別する必要がない場合には、単に「ユーザ端末3」と称する。
【0022】
ユーザ端末3は、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)などによって構成され、表示装置やキーボードなどを備えている。このユーザ端末3には、文書データを作成編集するためのアプリケーションプログラムがインストールされている。そのため、ユーザ端末3は、各ユーザA,B,Cによる入力操作に基づいて文書データ21を作成することができる。そしてユーザ端末3は、各ユーザA,B,Cの指示により、作成した文書データ21を文書データ作成支援装置2に対して送信するように構成される。
【0023】
またユーザ端末3には、Webブラウザなどのブラウザプログラムがインストールされている。ユーザ端末3は、このブラウザプログラムを起動することにより、例えば文書データ作成支援装置2によって生成される表示画面を取得して表示装置に表示することができるようになっている。
【0024】
文書データ作成支援装置2を構成する情報処理装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、FAX機能などの他、文書データの作成を支援する文書データ作成支援機能を備えている。情報処理装置においてこの文書データ作成支援機能が動作することにより、情報処理装置が文書データ作成支援装置2として機能する。以下、このような文書データ作成支援装置2について説明する。
【0025】
図1に示すように、文書データ作成支援装置2は、ハードディスク装置などで構成される記憶装置17を備えている。記憶装置17は、ユーザ情報20と、文書データ21と、評価情報22とを記憶するものである。ユーザ情報20は、文書データ作成支援装置2を使用するユーザに関する情報が登録された情報であり、例えば、ユーザ名、ユーザID、パスワードおよび電子メールアドレスなどがユーザごとに登録された情報である。このようなユーザ情報20は、文書データ作成支援装置2の管理者などによって作成され、記憶装置17に予め記憶されている。
【0026】
文書データ作成支援装置2は、ユーザ端末3から送信される文書データ21を受信すると、その文書データ21を記憶装置17に保存する。また文書データ作成支援装置2によって受信される文書データ21には、文書作成ユーザによって指定された評価者に関する情報が付加されている。そのため、文書データ作成支援装置2は、文書データ21を記憶装置17に保存すると、その文書データ21に付加されている情報に基づき、その文書データ21を評価する評価者を特定する。そしてユーザ情報20に登録されている評価者の電子メールアドレスを読み出し、評価者に対して文書データ21が格納されたことを通知するための電子メールを送信する。これにより、ユーザA,B,Cのうち、文書作成ユーザにより評価者として指定されたユーザに対して電子メールが送信される。この電子メールを受信したユーザは、評価対象となる文書データ21が文書データ作成支援装置2に記憶されたことを把握することができる。そして、評価者であるユーザは、自身のユーザ端末3を操作することによって文書データ作成支援装置2にアクセスすることにより、評価対象である文書データ21を閲覧し、文書データ21に対する評価コメントなどを入力することができるようになっている。
【0027】
文書データ作成支援装置2は、評価者からの閲覧要求があると、文書データ21の内容を閲覧するための閲覧画面や、文書データ21に対する評価コメントなどを入力するための評価入力画面を生成し、それらの画面を評価者のユーザ端末3に表示させる。このような画面は例えばWebページとして作成される。そのため、評価者はユーザ端末3でブラウザプログラムを起動して文書データ作成支援装置2にアクセスすることにより、文書データ作成支援装置2で生成される各種の画面を表示装置に表示させることができ、文書データ21の内容を閲覧したり、評価コメントなどを入力したりすることができる。
【0028】
そして文書データ作成支援装置2は、評価者のユーザ端末3から文書データ21に対する評価コメントなどの評価情報を入力すると、その評価情報を記憶装置17に格納されている評価情報22に記録する。このような評価情報22は、記憶装置17に記憶される文書データ21と関連付けられた状態で記憶される。つまり、記憶装置17においては、文書データ21と評価情報22とが一対一で関連付けられた状態で記憶される。そのため、記憶装置17に複数の文書データ21が記憶されている場合でも、一の文書データ21が特定されればそれに対応する評価情報22を抽出することが可能であり、またその逆も可能である。
【0029】
また文書データ作成支援装置2は、評価者による評価コメントなどが評価情報22に記録されると、その評価コメントなどを文書作成ユーザに対して通知することにより、評価者による評価結果などをフィードバックする。これにより、文書作成ユーザは、文書データ21の再編集を行い、評価者による評価結果に基づく校正を行うことができる。
【0030】
このように文書データ作成支援装置2は、文書作成ユーザによって作成された文書データ21を記憶すると共に、評価者によって入力される評価コメントなどを評価情報22として記憶装置17に記憶するように構成される。そして文書作成ユーザによって新たな文書データ21が作成される都度、記憶装置17には、その文書データ21と、それに対応する評価情報22とが蓄積されていくことになる。
【0031】
本実施形態の文書データ作成支援装置2は、上記のように、過去に作成された文書データ21と評価情報22との組み合わせが記憶装置17において少なくとも1つ記憶されている状態で、文書作成ユーザが新たな文書データを作成しようとするとき、その新たな文書データを評価する評価者が過去に行った評価結果を参照できるように構成される。また、これに加え、文書作成ユーザが評価者による過去の評価結果を参照しているとき、文書作成ユーザによって所定の操作が行われると、それに伴い、記憶装置17に記憶されている文書データ21を、文書作成ユーザが現在作成しようとしている文書データに反映させるように構成される。以下、このような文書データ作成支援装置2について更に詳しく説明する。
【0032】
図2は、文書データ作成支援装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、文書データ作成支援装置2は、制御部10と、ネットワークインタフェース13と、操作パネル14と、スキャナ部15と、プリンタ部16と、上述した記憶装置17とを備え、これらがデータバスを介して相互にデータの入出力を行うことができる構成である。また図2に示すように、記憶装置17には、上述したユーザ情報20、文書データ21および評価情報22の他に、基本プログラム18と、文書データ作成支援プログラム19とが予めインストールされている。
【0033】
制御部10は、CPU11とメモリ12とを備えており、各部の動作を制御するものである。CPU11は、記憶装置17に記憶されている基本プログラム18および文書データ作成支援プログラム19を読み出して実行する。ここで、基本プログラム18は、文書データ作成支援装置2を構成する情報処理装置に電源が投入されることに伴って、CPU11によって実行される基本的なプログラムである。また文書データ作成支援プログラム19は、情報処理装置を文書データ作成支援装置2として機能させるためのプログラムである。CPU11は、基本プログラム18を実行している状態でさらに文書データ作成支援プログラム19を実行することにより、制御部10を後述する各種処理部として機能させる。メモリ12は、CPU11がプログラムを実行することに伴う一時的なデータなどを記憶するものである。
【0034】
ネットワークインタフェース13は、文書データ作成支援装置2をネットワーク4に接続するためのものである。制御部10は、このネットワークインタフェース13を介してユーザ端末3とのデータ通信を行うようになっている。
【0035】
操作パネル14は、ユーザが文書データ作成支援装置2を操作する際のユーザインタフェースとなるものである。この操作パネル14は、ユーザに対して各種の情報を表示する表示部14aと、ユーザによって行われる各種の操作入力を受け付ける操作部14bとを備えている。
【0036】
スキャナ部15は、原稿を読み取って画像データを生成するものである。また、プリンタ部16は、入力する画像データに基づいて出力用紙などに画像形成を行うことにより印刷出力を行うためのものである。
【0037】
次に図3は、制御部10の機能構成の一例を示す図である。上述したCPU11が文書データ作成支援プログラム19を実行することにより、制御部10は、文書データ受付部31、オブジェクト抽出部32、設定情報抽出部33、通信制御部34、表示制御部35、評価情報入力部38および文書データ反映部39として機能する。また、表示制御部35は、評価入力画面生成部36および評価結果参照画面生成部37としても機能するようになっている。これら各処理部は、文書作成ユーザのユーザ端末3から文書データ21を入力したとき、評価者のユーザ端末3から文書データ21の閲覧要求を入力したとき、或いは、文書作成ユーザのユーザ端末3から過去の評価結果を参照するための評価結果参照要求を入力したときのそれぞれにおいて連携した動作を行うように機能する。
【0038】
まず、文書データ作成支援装置2が文書作成ユーザのユーザ端末3から文書データ21を入力したときに機能する処理部について説明する。図4は、文書データ作成支援装置2が文書作成ユーザによって作成された新たな文書データ21を入力したときの制御部10の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、文書データ作成支援装置2が文書作成ユーザによって作成された新たな文書データ21を入力した場合、制御部10において文書データ受付部31、オブジェクト抽出部32、設定情報抽出部33および通信制御部34が順次機能する。
【0039】
文書データ受付部31は、ネットワークインタフェース13を介して、文書作成ユーザによって作成された文書データ21を入力すると、その文書データ21を記憶装置17に格納する処理部である。また文書データ受付部31は、文書データ21を入力すると、その文書データ21に対応する評価情報22を生成し、記憶装置17に格納する。
【0040】
図5は、記憶装置17に格納される文書データ21の一例を示す図である。この文書データ21は、1ページ目の文書データD1と、2ページ目の文書データD2の全2ページからなるデータである。この文書データ21の1ページ目にはテキストのオブジェクト領域R1と、テキスト以外のオブジェクト領域R2,R3とが含まれている。また2ページ目にはテキストのオブジェクト領域R4が含まれている。ここで、1ページ目のオブジェクト領域R2,R3のそれぞれに含まれるオブジェクトは、折れ線グラフのグラフデータである。文書データ受付部31は、このような文書データ21を入力した場合、これを記憶装置17に格納保存する。
【0041】
文書データ受付部31によって文書データ21が記憶装置17に保存されると、次にオブジェクト抽出部32が機能する。オブジェクト抽出部32は、記憶装置17に記憶された文書データ21に含まれるオブジェクトを抽出する処理部である。例えば、図5に示した文書データ21の場合、オブジェクト抽出部32は、1ページ目の文書データD1からオブジェクト領域R1,R2,R3を抽出し、2ページ目の文書データD2からオブジェクト領域R4を抽出する。そして抽出した全てのオブジェクトを解析し、テキストのオブジェクトと、テキスト以外のオブジェクトに分類する。
【0042】
オブジェクト抽出部32は、文書データ21からテキストのオブジェクトを抽出した場合、そのテキストのオブジェクトからキーワードをさらに抽出する。ここでは、例えばフォントサイズが所定サイズ以上であるタイトルなどの文字列をキーワードとして抽出する。そしてオブジェクト抽出部32は、抽出したキーワードを文書データ受付部31によって作成された評価情報22に記録する。
【0043】
またオブジェクト抽出部32によってテキスト以外のオブジェクトが抽出された場合、次に設定情報抽出部33が機能する。設定情報抽出部33は、記憶装置17に記憶された文書データ21にテキスト以外の所定のオブジェクトが含まれる場合、そのオブジェクトを解析することによってそのオブジェクトの設定に関する設定情報を抽出する処理部である。この設定情報抽出部33は、オブジェクト抽出部32によって抽出されたテキスト以外のオブジェクトがグラフデータである場合、文書データ21からそのグラフデータの詳細な設定情報を抽出する。例えば、文書データ21にグラフが含まれる場合、そのグラフには折れ線グラフや円グラフなどのグラフ種別を定義する情報が含まれており、更に、縦軸や横軸、目盛りなどに関する多くの設定情報が含まれている。そのため、設定情報抽出部33は、グラフデータに付加された情報からグラフの設定情報を抽出する。そして設定情報抽出部33は、抽出した設定情報を文書データ受付部31によって作成された評価情報22に記録する。
【0044】
尚、設定情報抽出部33によって設定情報が抽出されるオブジェクトは、グラフデータに限られない。例えば、設定情報が付加された表のオブジェクトであっても良いし、また写真やその他の画像のオブジェクトであっても良い。
【0045】
図6は、上記のようにして記憶装置17に記憶される評価情報22の一例を示す図である。図6に示すように、この評価情報22には、文書データ21に関する基本的な情報が記録される基本情報22aと、テキスト以外のオブジェクトに関する情報が記録されるオブジェクト情報22bと、評価者によって入力される評価コメントなどが記録される評価リスト22cとが含まれる。
【0046】
基本情報22aには、文書データ21のファイル名と、文書作成ユーザのユーザ名と、文書データ21を評価する評価者のユーザ名と、文書データ21から抽出されたキーワードとが記録される。文書データ21のファイル名は、記憶装置17に記録された文書データ21を特定するための情報であり、このファイル名によって文書データ21との関連付けが行われる。文書作成ユーザのユーザ名は、文書作成ユーザを特定するための情報である。また評価者のユーザ名は、評価者を特定するための情報である。これらの情報は、文書データ21およびその文書データ21に付加されている情報に基づいて文書データ受付部31によって記録される情報である。またキーワードは、オブジェクト抽出部32によって抽出されたものが記録されるようになっている。
【0047】
オブジェクト情報22bには、オブジェクト抽出部32によって抽出されたテキスト以外のオブジェクトに関する情報として、オブジェクトの種類、そのオブジェクトが含まれる位置、そのオブジェクトの設定情報が記録される。すなわち、このオブジェクト情報22bには、設定情報抽出部33によって抽出されるテキスト以外のオブジェクトの設定情報が含まれる。尚、文書データ21からテキスト以外のオブジェクトが複数抽出された場合には、オブジェクト情報22bに、それら複数のオブジェクトのそれぞれについて設定情報が記録されるようになる。
【0048】
図6に示す評価情報22は、図5の文書データ21が記憶装置17に記憶されたことに伴って作成される情報である。そのため、基本情報22aおよびオブジェクト情報22bには、図5の文書データ21に対応する情報が記録されている。一方、文書データ21が記憶装置17に記憶された時点では、未だ評価者による評価コメントなどは入力していないため、図6の評価情報22において評価リスト22cの欄はブランクになっている。
【0049】
上記のようにして文書データ21と評価情報22とが記憶装置17に格納されると、図4に示すように、制御部10において通信制御部34が機能する。通信制御部34は、所定のタイミングでユーザA,B,Cのそれぞれに対し、必要な情報を通知する処理部である。このような通信制御部34が各ユーザに対して情報を通知する手法としては種々の手法があるが、本実施形態では電子メールによる通知が行われるようになっている。そのため、通信制御部34は、記憶装置17に記憶された評価情報22から評価者のユーザ名を読み出し、ユーザ情報20を参照することによって評価者の電子メールアドレスを特定する。そして通信制御部34は、記憶装置17に対して評価対象となる文書データ21が格納されたことを示す電子メールを作成し、評価者の電子メールアドレスに対して送信する。例えば、図6に示す評価情報22に記録された評価者へ通知する場合、通信制御部34は、ユーザBの電子メールアドレスを宛先欄に設定した電子メールを送信する。
【0050】
このように通信制御部34が評価者に対して文書データ21が格納されたことを通知することにより、評価者は評価すべき文書データ21が文書データ作成支援装置2に記憶されたことを把握する。そして評価者は自身のユーザ端末3を操作することにより、文書データ作成支援装置2に対して閲覧要求を送信する。
【0051】
次に、文書データ作成支援装置2が評価者のユーザ端末3から文書データ21の閲覧要求を入力したときに機能する処理部について説明する。図7は、文書データ作成支援装置2が評価者からの閲覧要求を入力したときの制御部10の機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、文書データ作成支援装置2が閲覧要求を入力した場合、制御部10において表示制御部35、評価情報入力部38および通信制御部34が順次機能する。
【0052】
表示制御部35は、ユーザ端末3に表示させる表示画面を生成する処理部である。このような表示画面は、例えばWebページとして作成される。文書データ作成支援装置2が閲覧要求を入力したとき、この表示制御部35は、記憶装置17から文書データ21を読み出し、その文書データ21を閲覧するための閲覧画面を生成し、閲覧要求の送信元であるユーザ端末3に送信する。
【0053】
図8は、表示制御部35によって生成される閲覧画面G1の一例を示す図である。図8に示す閲覧画面G1は、図5の文書データ21に基づいて生成されたものを例示している。この閲覧画面G1では、文書データ21の内容がスクロール可能なように表示される。また画面下部には、閲覧モードを通常閲覧モードから評価入力モードに切り替えるためのボタン41が表示される。ユーザ端末3は、このような閲覧画面G1を受信すると、表示装置に表示する。したがって、評価者であるユーザは、自身のユーザ端末3を操作することにより、評価対象である文書データ21の内容を閲覧することができる。そして文書データ21に対する評価を入力する際には、ボタン41の押下操作を行うことにより、閲覧モードを通常閲覧モードから評価入力モードに切り替える。
【0054】
表示制御部35は、評価者によって閲覧モードの切り替え操作が行われると、評価入力画面生成部36を機能させる。評価入力画面生成部36は、評価者に評価コメントなどを入力させるための評価入力画面を生成する処理部である。そのため、評価者によって閲覧モードの切り替え操作が行われると、評価入力画面生成部36によって評価入力画面G2が生成されるようになる。
【0055】
図9は、評価入力画面G2が生成された場合の表示画面の一例を示す図である。図9に示す例では、評価入力画面G2は、閲覧画面G1の下部にプルダウン表示されるようになっている。このように評価入力画面G2がプルダウン表示されると、上述したボタン41は、閲覧モードを評価入力モードから通常閲覧モードに戻すためのボタンに切り替わる。したがって、評価者は、このボタン41の押下操作を繰り返すことにより、ユーザ端末3に表示される表示画面は、図8に示す画面と、図9に示す画面とが交互に切り替わる。
【0056】
図9に示すように、評価入力画面G2には、評価者が評価コメントなどを入力可能な評価入力欄が表示される。評価者はこの評価入力欄に対して入力操作を行うことにより、文書データ21に対する評価コメントなどを入力することができる。図9の例では、評価入力欄に、グラフの表示態様が判り難いことを示す評価コメントが入力された状態を示している。また評価入力画面G2において、評価入力欄の右側には、評価入力欄に入力された評価コメントを送信する送信者を設定するための送信者設定ボタン42と、評価入力欄に入力された評価コメントを決定するための決定ボタン43とが表示される。
【0057】
表示制御部35は、評価者によって送信者設定ボタン42の押下操作が行われると、それに伴い、評価コメントの送信宛先となる送信者を設定するための送信者設定画面G3を生成し、ユーザ端末3に表示させる。図10は、この送信者設定画面G3の一例を示す図である。この送信者設定画面G3には、作成者と参加者とを択一的に選択可能なラジオボタン45a,45bが表示される。このうち、評価者によって作成者に対応するラジオボタン45aが選択されると、評価コメントが文書作成ユーザに対して送信される設定となる。これに対し、評価者によって参加者に対応するラジオボタン45bが選択されると、評価コメントが文書作成ユーザだけでなく、他の評価者にも送信される設定となる。また、これらラジオボタン45a,45bの下には、評価者が個別の送信宛先として電子メールアドレスを入力するための入力欄45cが表示される。この入力欄45cに電子メールアドレスが入力されると、そのアドレスに対しても評価コメントが送信される設定となる。そして評価者は、送信者設定画面G3の下部に設けられたOKボタン45dの押下操作を行うと、上記のような設定が有効となり、表示画面が図9の画面に戻る。そして評価者が決定ボタン43の押下操作を行うと、評価入力欄に入力された評価コメントが評価情報として文書データ作成支援装置2に送信されると共に、送信者設定画面G3で設定された内容が文書データ作成支援装置2に送信される。
【0058】
図7に戻り、文書データ作成支援装置2は、評価者のユーザ端末3から評価情報を入力すると、制御部10において評価情報入力部38が機能する。評価情報入力部38は、記憶装置17に記憶された文書データ21に対する評価情報の入力を受け付け、その評価情報を入力した評価者を特定すると共に、どのページに対する評価情報であるかを特定する。そして記憶装置17に記憶されている評価情報22に対し、それらの情報を記録するように構成される。
【0059】
図11は、評価情報入力部38によって評価コメントなどが記録された状態の評価情報22を示す図である。尚、図11では、図6の評価情報22に対して評価コメントなどが記録された状態を示している。図11に示すように、評価情報入力部38は、評価情報22に含まれる評価リスト22cに対し、評価者を示す評価者情報と、評価が行われたページを示す位置情報と、評価者によって入力された評価コメントとを記録する。尚、評価リスト22cには、評価者によって評価コメントなどが入力される度に、それらの情報が累積して記録されていくようになっている。
【0060】
評価情報入力部38によって評価情報22への記録が行われると、次に制御部10では通信制御部34が機能する。このとき、通信制御部34は、上述した送信者設定画面G3で設定された送信者に対して評価コメントなどを送信する。すなわち、通信制御部34は、記憶装置17から評価情報22を読み出し、評価リスト22cに追加された情報を読み出す。そして送信者設定画面G3で設定された内容に基づいてユーザ情報20を参照することにより、送信者の電子メールアドレスを特定する。その後、通信制御部34は、送信者に送信するための電子メールを作成し、その電子メールを特定した電子メールアドレスに送信する。このとき、電子メールは、少なくとも文書データ21を作成した文書作成ユーザに送信されるようになっている。そのため、文書作成ユーザは、評価者によって入力された評価コメントなどを確認することができ、その評価コメントなどに基づいて文書データ21の校正作業などを行うことができるようになる。
【0061】
また、通信制御部34は、送信者設定画面G3に対して行われる評価者からの指示に基づいて評価情報22に記録された評価コメントなどを送信するための送信宛先の入力を受け付け、その送信宛先に対して電子メールを送信する。そのため、評価者は、文書作成ユーザや他の評価者だけでなく、評価者が所望する任意のユーザに対して評価コメントなどの送信を行うことができるようになっている。
【0062】
このようにして文書データ作成支援装置2には、文書データ21と評価情報22とが蓄積されていくことになる。
【0063】
次に、新たな文書データを作成しようとしている文書作成ユーザのユーザ端末3から過去の評価結果を参照するための評価結果参照要求を入力したときに機能する処理部について説明する。図12は、文書データ作成支援装置2がユーザ端末3から評価結果参照要求を入力したときの制御部10の機能構成を示すブロック図である。図12に示すように、文書データ作成支援装置2が評価結果参照要求を入力した場合、制御部10において、表示制御部35と、文書データ反映部39とが順次機能する。
【0064】
このとき表示制御部35は、まず評価者検索画面G4を生成し、文書作成ユーザのユーザ端末3に表示させる。図13は、この評価者検索画面G4の一例を示す図である。この評価者検索画面G4には、文書作成ユーザが作成しようとしている文書データの評価者を指定する評価者指定欄46aと、キーワードを入力するキーワード指定欄46bと、検索実行を指示するための実行ボタン46cとが含まれる。文書作成ユーザは、このような評価者検索画面G4が表示されると、評価者指定欄46aに対し、現在作成しようとしている文書データの評価者を指定する情報を入力する。また文書作成ユーザは、必要に応じてキーワード指定欄46bにキーワードを入力する。このキーワード指定欄46bに入力されるキーワードは、例えば過去に評価が行われた文書データのタイトルなどである。このようなキーワードを検索時に指定することにより、文書作成ユーザが、作成しようとしている文書データと比較的類似する内容の過去の文書データ21を検索対象とすることができ、検索対象の絞り込みを行うことができる。そして上記のような入力を行った後、文書作成ユーザが実行ボタン46cの押下操作を行うと、ユーザ端末3から文書データ作成支援装置2に対して検索コマンドが送信される。
【0065】
表示制御部35は、文書作成ユーザのユーザ端末3から検索コマンドを入力すると、それに基づき、記憶装置17に記憶されている文書データ21および評価情報22の検索処理を実行する。このとき、表示制御部35は、記憶装置17に記憶されている全ての評価情報22の中から、文書作成ユーザによって指定された評価者が過去に評価を行った評価コメントなどが記録されているものを全て抽出する。そして表示制御部35は、抽出した評価情報22のそれぞれに対応付けられている文書データ21を全て抽出する。また、表示制御部35は、文書作成ユーザによってキーワードの指定が行われている場合、抽出した文書データ21の内容を解析し、指定されたキーワードが含まれない文書データ21を抽出結果から除外する。
【0066】
上記のような検索処理が終了すると、表示制御部35において評価結果参照画面生成部37が機能する。評価結果参照画面生成部37は、上記のような検索処理によって抽出された評価情報22を1つ選択し、その選択した評価情報22に関連付けられた文書データ21を読み出し、指定された評価者による過去の評価結果を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面G5を生成する処理部である。
【0067】
図14は、この評価結果参照画面G5の一例を示す図である。図14に示す評価結果参照画面G5は、図11に示した評価情報22と、図5に示した文書データ21とに基づいて生成された画面を示している。図14に示すように、この評価結果参照画面G5には、過去に作成された文書データ21の内容と、その文書データ21に対して評価者が過去に評価した評価結果とが表示される。文書作成ユーザは、このような評価結果参照画面G5を参照することにより、過去に作成された文書データ21に対し、指定した評価者が過去に評価した評価結果を確認することができる。
【0068】
また、この評価結果参照画面G5の下部には、反映ボタン47aと、次候補ボタン47bとが表示される。反映ボタン47aは、評価結果参照画面G5に表示されている文書データを、文書作成ユーザが現在作成中の文書データに反映させるためのボタンである。また、次候補ボタン47bは、評価結果参照画面G5に表示するために選択された文書データ21および評価情報22の組み合わせを、表示制御部35によって抽出された次の候補の組み合わせに変更するためのものである。例えば、文書作成ユーザは、図14に示すような評価結果参照画面G5を確認すると、過去の文書データ21に対する評価者(ユーザB)の評価結果はあまり高くないことが判る。そのため、このような場合には、反映ボタン47aの押下操作を行うことなく、次候補ボタン47bの押下操作を行うことで、評価結果参照画面G5に表示される文書データ21を別のものに変更することができる。
【0069】
図15は、図14とは異なる評価結果参照画面G5の一例を示す図である。この図15に示す画面G5は、例えば、図14の画面に含まれる次候補ボタン47bが押下操作されたことに伴い、評価結果参照画面生成部37によってあらためて生成され、文書作成ユーザのユーザ端末3に表示される。文書作成ユーザは、図15に示すような評価結果参照画面G5を確認すると、過去の文書データ21に対する評価者(ユーザB)の評価結果は非常に高いことが判る。そのため、このような場合、文書作成ユーザは、反映ボタン47aの押下操作を行うことにより、この評価の高い文書データ21が現在作成中の文書データに反映されるようになる。
【0070】
すなわち、文書作成ユーザによって反映ボタン47aが操作されると、図12に示すように、制御部10において文書データ反映部39が機能する。この文書データ反映部39は、表示制御部35によって評価結果参照画面G5の表示処理が行われているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、記憶装置17から読み出して評価結果参照画面G5に表示している文書データ21を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる処理部である。この文書データの反映処理は、例えば記憶装置17に記憶されている過去の文書データ21をそのままコピーして、文書作成ユーザが作成中の文書データに貼り付ける処理であっても良いし、過去の文書データ21の書式だけを文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる処理であっても良い。ただし、この文書データ反映部39は、記憶装置17から読み出して評価結果参照画面G5に表示している文書データ21の中に、テキスト以外のオブジェクトが含まれている場合、設定情報抽出部33によって抽出された設定情報を評価情報22から読み出し、その読み出した設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させるように構成される。このような設定情報の反映処理により、指定された評価者が過去に高い評価を行った文書データ21に含まれるオブジェクトの設定をそのまま現在作成中の文書データに反映させることができるため、文書作成ユーザは自らオブジェクトの設定操作を行う必要がなくなり、操作負担が軽減されるというメリットがある。特に、過去の文書データ21にグラフデータが含まれる場合、そのグラフデータの設定情報がそのまま現在作成中の文書データに反映されることにより、文書作成ユーザは、グラフ種類や縦軸、横軸、目盛りの多くの設定項目を手動操作で設定する必要がなくなると共に、過去に高い評価結果が得られた文書データ21に含まれるグラフの設定をそのまま現在作成中の文書データに反映させることができるようになる。加えて、上記のような反映処理により、評価者にとっては、見やすくてわかりやすい文書データが作成されるようになるというメリットもある。
【0071】
次に、上述した制御部10における具体的な処理手順について説明する。図16は、制御部10において行われる主たる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、制御部10において、例えば一定時間間隔で、繰り返し行われる処理である。この処理を開始すると、制御部10は、ネットワーク4を介して文書データを入力したか否かを判断する(ステップS1)。ここで、文書データを入力している場合(ステップS1でYES)、制御部10は、文書データ入力処理を実行する(ステップS2)。これに対し、文書データを入力していない場合には(ステップS1でNO)、ステップS2はスキップする。
【0072】
次に制御部10は、ネットワーク4を介して閲覧要求を入力したか否かを判断する(ステップS3)。ここで、閲覧要求を入力している場合(ステップS3でYES)、制御部10は、文書データ閲覧処理を実行する(ステップS4)。これに対し、閲覧要求を入力していない場合(ステップS3でNO)、ステップS4はスキップする。
【0073】
次に制御部10は、ネットワーク4を介して評価結果参照要求を入力したか否かを判断する(ステップS5)。ここで、評価結果参照要求を入力している場合(ステップS5でYES)、制御部10は、評価結果参照処理を実行する(ステップS6)。これに対し、評価結果参照要求を入力していない場合(ステップS5でNO)、制御部10は、ステップS6をスキップし、この処理を終了する。制御部10においては、このような処理が繰り返し実行されるようになっている。
【0074】
図17は、文書データ入力処理(ステップS2)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は、この処理を開始すると、ネットワーク4を介して入力した文書データ21に含まれるオブジェクトを抽出する(ステップS10)。そして抽出されたテキストのオブジェクトから、キーワードを抽出する処理を行う(ステップS11)。次に制御部10は、オブジェクト抽出によって抽出されたオブジェクトの中に、テキスト以外のオブジェクトが含まれているか否かを判断する(ステップS13)。その結果、テキスト以外のオブジェクトが含まれている場合(ステップS13でYES)、制御部10は、そのオブジェクトの種類を判別し(ステップS14)、そのオブジェクトの設定情報を抽出する(ステップS15)。これに対し、テキスト以外のオブジェクトが含まれていなかった場合には(ステップS13でNO)、ステップS14,S15はスキップする。
【0075】
次に制御部10は、文書データ21に関する評価情報22を生成し、その生成した評価情報22を文書データ21と関連付けて記憶装置17に記憶する(ステップS16)。このとき、ステップS14,S15においてテキスト以外のオブジェクトの設定情報が抽出されていれば、評価情報22にその設定情報を記録する。そして制御部10は、文書作成ユーザによって指定された評価者に対して文書データ21が格納保存されたことを通知する(ステップS17)。
【0076】
次に、図18は、文書データ閲覧処理(ステップS4)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は、この処理を開始すると、閲覧要求の行われた文書データ21を記憶装置17から読み出す(ステップS20)。そして閲覧画面G1を生成し(ステップS21)、その生成した閲覧画面G1を評価者のユーザ端末3に表示させる(ステップS22)。次に制御部10は、評価者によって評価入力モードへの切り替えが指示されたか否かを判断する(ステップS23)。そして、切り替えが指示された場合(ステップS23でYES)、制御部10は、評価入力画面G2を生成し(ステップS24)、その評価入力画面G2を評価者のユーザ端末3に表示させる(ステップS25)。そして制御部10は、評価コメントの入力が行われたか否かを判断し(ステップS26)、評価コメントが入力されると、評価者を特定すると共に(ステップS27)、文書データ21に対する評価位置を特定する(ステップS28)。そして制御部10は、評価コメントを含む情報を評価情報22に登録する(ステップS29)。また制御部10は、文書作成ユーザに対して評価コメントなどが記録されたことを通知する(ステップS30)。ただし、このとき、評価者によって他のユーザが送信先として指定されていた場合には、それらのユーザにも通知が行われる。尚、ステップS26において評価コメントの入力が行われていない場合(ステップS26でNO)、上述したステップS27〜S30の処理はスキップする。
【0077】
そして通常閲覧モードに戻るか否かを判断し(ステップS31)、通常閲覧モードに戻る場合(ステップS31でYES)、制御部10は、評価入力画面G2を非表示に設定し(ステップS32)、ステップS21の処理へと戻る。これに対し、通常閲覧モードに戻らない場合(ステップS31でNO)、ステップS33の処理へと進む。また、ステップS23において、評価入力モードへの切り替えた指示されていなかった場合にも(ステップS23でNO)、ステップS33へと進む。そして制御部10は、閲覧モードが終了するか否かを判断し(ステップS33)、終了しない場合にはステップS21へと戻り、上述した処理を繰り返す。これに対し、閲覧モードが終了する場合(ステップS33でYES)、文書データ閲覧処理は全て終了する。
【0078】
次に、図19は、評価結果参照処理(ステップS6)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は、この処理を開始すると、上述した評価者検索画面G4を生成し、文書作成ユーザのユーザ端末3に表示させる(ステップS40)。そして文書作成ユーザによって検索実行が指示されるまで待機し(ステップS41)、検索実行が指示されると(ステップS41でYES)、制御部10は、評価者検索画面G4に入力された情報に基づいて、文書作成ユーザが作成しようとしている文書データの評価者を特定する(ステップS42)。そして記憶装置17に記憶されている全ての文書データ21に関連付けられた評価情報22を読み出し(ステップS43)、特定した評価者によって過去に入力された評価情報22を全て抽出する(ステップS44)。
【0079】
そして制御部10は、ステップS44で抽出された全ての評価情報22から1つの評価情報22を選択し、その選択した評価情報22に対応する文書データ21を読み出す(ステップS45)。そして、これら評価情報22と文書データ21とに基づき、上述した評価結果参照画面G5を生成し(ステップS46)、文書作成ユーザのユーザ端末3に表示する(ステップS47)。制御部10は、この評価結果参照画面G5がユーザ端末3に表示されているとき、文書作成ユーザによる操作入力が行われると、その操作がデータ反映を行うための反映ボタン47aの押下操作であるか否かを判断する(ステップS48)。ここで、反映ボタン47aの押下操作でない場合(ステップS48でNO)、ステップS45に戻って別の1つの評価情報22を選択して次の候補を表示するための評価結果参照画面G5に更新する。
【0080】
一方、文書作成ユーザによって反映ボタン47aの押下操作が行われた場合(ステップS48でYES)、制御部10は、評価結果参照画面G5に表示されている文書データ21にテキスト以外のオブジェクトが含まれるか否かを判断する(ステップS49)。そしてテキスト以外のオブジェクトが含まれる場合(ステップS49でYES)、制御部10は、その文書データ21に対応する評価情報22に記録されているオブジェクト情報22bからそのオブジェクトの設定情報を読み出す(ステップS50)。尚、テキスト以外のオブジェクトが含まれない場合は(ステップS49でNO)、ステップS50の処理はスキップする。そして制御部10は、評価結果参照画面G5を表示するために選択された文書データ21に関する情報を文書作成ユーザのユーザ端末3に送信することにより、その文書データ21を、文書作成ユーザが現在作成中の文書データに反映させる(ステップS51)。このとき、ステップS50においてテキスト以外のオブジェクトに関する設定情報が読み出された場合には、その読み出された設定情報を、文書作成ユーザが現在作成中の文書データに含まれるテキスト以外のオブジェクトの設定情報に反映させる。
【0081】
上記のような評価結果参照処理(ステップS6)が行われることにより、新たな文書データを作成しようとする文書作成ユーザは、文書データ作成支援装置2に蓄積されている情報の中から、その新たな文書データを評価する評価者が過去に行った文書データ21の評価結果を参照することができる。そして、その評価者によって過去に高い評価がなされた文書データ21が存在する場合、文書作成ユーザは、その文書データ21を現在作成中の文書データに反映させる操作を行うことにより、その文書データ21をそのまま現在作成中の文書データに自動的に反映させることができるようになる。このとき、文書データ21の書式なども自動的に反映されるようになっているため、文書作成ユーザは、新たな文書データを作成するとき、書式などの設定操作を手動で行う必要がなく、しかも評価者によって過去に高い評価がなされた書式をそのまま再現することができる。特に、文書データ21にグラフデータなどのテキスト以外のオブジェクトが含まれている場合には、そのオブジェクトに関する設定についても自動反映されるので、文書作成ユーザは、テキスト以外のオブジェクトについての多くの設定項目を手動操作で設定する必要はなく、作業負担が軽減されるようになっている。
【0082】
以上のように、本実施形態の文書データ作成支援装置2は、文書作成ユーザによって作成される文書データ21を記憶装置17に記憶すると共に、その文書データ21にテキスト以外の所定のオブジェクトが含まれる場合、そのオブジェクトを解析することによってオブジェクトの設定に関する設定情報を抽出する。また記憶装置17に記憶された文書データ21に対する評価者の評価コメントなどの入力を受け付け、評価情報22を文書データ21に関連付けて記憶しておくように構成される。そして、この文書データ作成支援装置2は、文書作成ユーザによって評価者が指定された情報の入力を受け付け、記憶装置17に記憶されている評価情報22の中から、指定された評価者が過去に文書データ21を評価した際の評価情報22を抽出すると共に、その抽出された評価情報22に関連付けられた文書データ21を記憶装置17から読み出し、その指定された評価者による過去の評価結果を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面G5を生成し、文書作成ユーザのユーザ端末3に表示させることができるようになっている。また、評価結果参照画面G5がユーザ端末3に表示されているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、記憶装置17から読み出した文書データ21を、文書作成ユーザが現在作成中の文書データに反映させることができるようになっている。そして本実施形態の文書データ作成支援装置2は、記憶装置17から読み出した文書データ21を文書作成ユーザが現在作成中の文書データに反映させる際、記憶装置17から読み出した文書データ21にテキスト以外のオブジェクトが含まれる場合、予め抽出されたオブジェクトの設定に関する設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる構成である。
【0083】
このような構成によれば、文書作成ユーザが新たに文書データを作成する際、評価者を指定することによりその評価者が過去に文書データを評価したときの評価結果を閲覧することができる。そして、その評価者が過去に高い評価を行っている文書データがある場合、文書作成ユーザは所定の指示を与えることにより、過去の評価の高い文書データを現在作成中の文書データに反映させることができる。それ故、文書作成ユーザの操作負担を軽減することができると共に、評価者にとっては見やすく、また判り易い文書データが作成されるという利点がある。そして特に、文書データにテキスト以外のオブジェクトが含まれている場合には、そのオブジェクトに対する設定情報が自動的に現在作成中の文書データに反映されるようになるため、文書作成ユーザにとっては、過去に評価者が高い評価を行ったオブジェクトと同じ設定のオブジェクトを含む文書データを簡単に作成することができるようになる。
【0084】
また、テキスト以外のオブジェクトとして設定情報が自動反映されるものには、グラフデータが含まれる。グラフデータは、上述したように一般的に多くの設定項目を含み、しかも1つの設定項目でも異なる値が設定されてしまうと、見映えが異なったものとなってしまい、それだけで見やすくなったり、見にくくなったりしてしまうという性質を有している。そのため、上述したように、グラフデータの設定情報が自動反映されることにより、評価者が過去に高い評価を行ったグラフデータと同じ見映えのグラフデータを簡単に作成することができるようになるので、評価者によって見やすいと評価されるグラフを容易に作成することができるという利点がある。
【0085】
また、本実施形態の文書データ作成支援装置2は、上述したように、記憶装置17に文書データ21が記憶されることに伴い、評価情報の入力が可能な評価入力画面G2を生成して評価者が閲覧可能なように表示させ、その評価入力画面G2が表示されている状態のとき、その評価入力画面G2に含まれる文書データ21に対する評価情報の入力を受け付けるように構成される。このような構成によれば、評価者に対して、文書データ21を閲覧させながら、文書データ21に対する評価を入力させることができるので、評価者が文書データ21の評価を行う際の操作性が良い。
【0086】
また、本実施形態の文書データ作成支援装置2は、記憶装置17に記憶された文書データ21に対する評価コメントなどの情報の入力が受け付けられた場合に、当該文書データ21を作成した文書作成ユーザに対してその評価コメントなどの情報を送信するように構成される。そのため、文書作成ユーザは、評価者による評価結果を早期に確認することができ、速やかに文書データ21の校正作業などを行うことができるようになる。
【0087】
さらに、本実施形態の文書データ作成支援装置2は、記憶装置17に記憶された文書データ21に対する評価コメントなどの情報の入力を受け付けると共に、当該評価情報を送信するための送信宛先の入力を受け付け、入力された評価コメントなどの情報をその送信宛先に送信するように構成される。このような構成によれば、文書作成ユーザ以外の他の任意のユーザに対しても、評価コメントなどの情報を送信することができるので、評価者による評価結果を多くのユーザで共有することが可能となる。
【0088】
(変形例)
以上、本発明に関する一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0089】
例えば、上述した実施形態では、デジタル複合機やMFPなどで構成される情報処理装置が文書データ作成支援装置2として機能する場合を例示したが、これに限られるものではない。例えば、上述した文書データ作成支援装置2を、一般的なコンピュータによって実現することも可能である。この場合、コンピュータには上述した文書データ作成支援プログラム19がインストールされる構成となる。そしてコンピュータにおいて、文書データ作成支援プログラム19が実行されることにより、そのコンピュータが、文書データ作成支援装置2として機能するようになる。
【符号の説明】
【0090】
1 文書データ作成支援システム
2 文書データ作成支援装置
10 制御部
17 記憶装置(文書データ記憶手段,評価情報記憶手段)
21 文書データ
22 評価情報
33 設定情報抽出部(設定情報抽出手段)
34 通信制御部(通信制御手段)
35 表示制御部(表示制御手段)
38 評価情報入力部(評価情報入力手段)
39 文書データ反映部(文書データ反映手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書作成ユーザによって作成される文書データを記憶する文書データ記憶手段と、
前記文書データ記憶手段に記憶される文書データにテキスト以外の所定のオブジェクトが含まれる場合、当該オブジェクトを解析することにより当該オブジェクトの設定に関する設定情報を抽出する設定情報抽出手段と、
前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに対する評価情報の入力を受け付け、当該評価情報を入力した評価者を特定する評価情報入力手段と、
前記評価情報入力手段によって受け付けられた評価情報と、特定された評価者に関する情報とを、前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに関連付けて記憶する評価情報記憶手段と、
文書作成ユーザによって評価者が指定された評価者指定情報の入力を受け付け、前記評価情報記憶手段に記憶されている評価情報の中から、前記評価者指定情報によって指定された評価者が過去に文書データを評価した際の評価情報を抽出すると共に、その抽出された評価情報に関連付けられた文書データを前記文書データ記憶手段から読み出し、前記評価者指定情報によって指定された評価者による過去の評価結果を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面を生成して表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段によって前記評価結果参照画面が表示されているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、前記文書データ記憶手段から読み出した文書データを、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させる文書データ反映手段と、
を備え、
前記文書データ反映手段は、前記文書データ記憶手段から読み出した文書データにテキスト以外のオブジェクトが含まれる場合、前記設定情報抽出手段によって抽出された当該オブジェクトの設定に関する設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させることを特徴とする文書データ作成支援装置。
【請求項2】
前記所定のオブジェクトは、グラフデータであることを特徴とする請求項1に記載の文書データ作成支援装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記文書データ記憶手段に文書データが記憶されることに伴い、当該文書データを含み且つ評価情報の入力が可能な評価入力画面を生成し、当該評価入力画面を評価者が閲覧可能なように表示させ、
前記評価情報入力手段は、前記表示制御手段によって前記評価入力画面が表示されている状態のとき、その評価入力画面に含まれる文書データに対する評価情報の入力を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の文書データ作成支援装置。
【請求項4】
前記評価情報入力手段によって前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに対する評価情報の入力が受け付けられた場合に、当該文書データを作成した文書作成ユーザに対して当該評価情報を送信する通信制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の文書データ作成支援装置。
【請求項5】
前記通信制御手段は、前記評価情報入力手段によって前記文書データ記憶手段に記憶された文書データに対する評価情報の入力を受け付けると共に、当該評価情報を送信するための送信宛先の入力を受け付け、当該評価情報を前記送信宛先に送信することを特徴とする請求項4に記載の文書データ作成支援装置。
【請求項6】
文書データ作成支援方法であって、
(a) 文書作成ユーザによって作成される文書データを記憶装置に記憶するステップと、
(b) 前記記憶装置に記憶される文書データにテキスト以外の所定のオブジェクトが含まれる場合、当該オブジェクトを解析することにより当該オブジェクトの設定に関する設定情報を抽出するステップと、
(c) 前記記憶装置に記憶された文書データに対する評価情報の入力を受け付け、当該評価情報を入力した評価者を特定するステップと、
(d) 入力が受け付けられた評価情報と、特定された評価者に関する情報とを、前記記憶装置に記憶された文書データに関連付けて記憶するステップと、
(e) 文書作成ユーザによって評価者が指定された評価者指定情報の入力を受け付け、前記記憶装置に記憶された評価情報の中から、前記評価者指定情報によって指定された評価者が過去に文書データを評価した際の評価情報を抽出すると共に、その抽出された評価情報に関連付けられた文書データを前記記憶装置から読み出し、前記評価者指定情報によって指定された評価者による過去の評価結果を文書作成ユーザに参照させるための評価結果参照画面を生成して表示させるステップと、
(f) 前記評価結果参照画面が表示されているとき、文書作成ユーザからの指示に基づいて、前記記憶装置から読み出した文書データを、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させるステップと、
を有し、
前記ステップ(f)は、前記記憶装置から読み出した文書データにテキスト以外のオブジェクトが含まれる場合、前記ステップ(b)で抽出されたオブジェクトの設定に関する設定情報を、文書作成ユーザが作成中の文書データに反映させることを特徴とする文書データ作成支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−146048(P2012−146048A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−2770(P2011−2770)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】