説明

文書処理装置、文書処理システムおよびプログラム

【課題】手書きの編集指示で指定された編集箇所とこの編集指示に従って文書処理装置で編集した箇所との対比にかかる作業負担を軽減する。
【解決手段】第1文書処理装置20は、文書101と文書101に加えられた手書き情報とを重ね合わせた文書102を表示し、第2文書処理装置40は文書101の複製である文書101Bを表示して該文書101Bに対する編集操作を受けると共にその編集箇所を第1文書処理装置20に通知する。第1文書処理装置20は、文書と手書き情報とを重ね合わせた文書102Bの表示において、第2文書処理装置40から通知された編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を編集する文書処理装置、文書処理システムおよびそのプログラムに係り、特に、文書に加筆された手書きの修正指示に従って文書を編集する文書処理装置、文書処理システムおよびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書データに対して、追加、変更、削除などの修正を加える場合、修正が正しく行われたか否かを確認することは重要であり、修正の確認を支援する各種技術が提案されている。
【0003】
たとえば、下記特許文献1には、データベースに蓄積された大量の文書群の各文書について旧版と新版とを比較し、その比較結果と、文書作成者が予め作成した修正の必要な文書の一覧とを照合し、修正された文書と該一覧に登録されている修正の必要な文書とが正しく一致しているかの検証を行う版管理装置が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、文書の変更履歴を記憶しておき、新しい文書データに含まれる旧い文書データに対する更新箇所を検出し、該変更箇所を新しい文書データ上で特定の表示方法によって表示することで変更箇所が一目でわかるようにした文書処理装置が記載されている。
【0005】
ところで、文書データに対して追加・変更・削除などの修正を加える場合、図17に示すように、その文書データに係る文書を一旦プリントアウトし、その紙文書上にペンで修正指示を書き込み、この修正指示を見ながら文書編集装置で文書データを修正する、といった作業プロセスが一般に行われる。たとえば、部下の作成した文書に対して上司が修正指示を出すというように修正指示者と文書データの修正実施者とが異なる場合に上記の作業プロセスがとられる。
【0006】
このような作業プロセスで文書データを修正する場合、編集(修正)指示がある程度以上の数量あると、編集漏れや編集済みの箇所を再度編集しようとする二度手間などが起こり易い。そのため、文書データの編集が終了した箇所と未編集の箇所とを編集指示の手書きされた紙文書上で区別するために、その紙文書の該当箇所にマーキングする、といったことが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−186714号公報
【特許文献2】特開2000−293519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように手書き文書にマーキングしながら文書処理装置上で文書データを編集する場合、編集作業に応じて逐次マーキングを手作業で実施しなければならず、手間が掛かる。また、編集指示された箇所と異なる箇所を誤って編集して変更する場合もあるため、編集指示の手書きされた紙文書と文書処理装置に表示されている文書とを逐次見比べながら、編集指示された箇所が正しく変更されたかどうかを確認しなければならず、作業効率が良くなかった。
【0009】
また、文書処理装置上で新・旧文書データを比較し、変更された箇所を特定方法で表示する技術を利用した場合でも、図18に示すように、紙文書上の手書きの編集指示と文書処理装置上での編集箇所とを見比べながら作業を進めたり、必要に応じてマーキングしたりする必要がある点に変わりはなく、また、修正作業の最後に確認する場合でも、文書処理装置上に特定方法で表示された箇所と紙文書上の手書き編集指示とを見比べなければならず、2つの文書を見比べる作業の負担が大きかった。
【0010】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、手書きの編集指示で指定された編集箇所とこの編集指示に従って文書処理装置で編集した箇所との対比にかかる作業負担を軽減することのできる文書処理装置、文書処理システム、文書編集プログラム、文書表示プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0012】
[1]第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて第1表示領域に表示しつつ、前記第1文書を複製した第2文書を第2表示領域に表示して該第2文書に対する編集操作を受ける第1機能と、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた前記第1表示領域の表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する第2機能と、
を有する
ことを特徴とする文書処理装置。
【0013】
上記発明および[7]に記載の発明では、第1文書とこれに加えられた手書き情報とを重ねて第1表示領域に表示しつつ、第1文書の複製である第2文書を第2表示領域に表示してこの第2文書に対する編集操作を受ける。編集操作を受けると、第1文書と手書き情報とを重ね合わせた第1表示領域の表示において第2文書での編集箇所に対応する箇所の体裁(表示形態)を変更する。たとえば、色や文字サイズ、フォントなどを変更する。これにより、第1表示領域の表示において、手書きの編集指示と、第1文書と、第2文書での編集箇所とを一度に確認することができ、2つの文書を見比べることなく、編集指示と実際の編集箇所との一致・不一致を確認することができる。
【0014】
[2]前記第1表示領域に表示させる前記第1文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第2文書を前記第2表示領域に表示して編集操作を受ける
ことを特徴とする[1]に記載の文書処理装置。
【0015】
上記発明および[8]に記載の発明では、第1表示領域に表示する第1文書の表示範囲を指定すると、第2表示領域に表示される第2文書の表示範囲が、第1表示領域での表示範囲と同じ表示範囲に自動変更される。すなわち、第1表示領域での表示範囲に、第2表示領域での表示範囲が同期する。
【0016】
[3] 前記第2表示領域に表示させる前記第2文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第1文書および前記手書き情報を前記第1表示領域に表示する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の文書処理装置。
【0017】
上記発明および[9]に記載の発明では、第2表示領域に表示する第2文書の表示範囲を指定すると、第1表示領域に表示される第1文書および手書き情報の表示範囲が、第2表示領域での表示範囲と同じ表示範囲に自動変更される。すなわち、第2表示領域での表示範囲に、第1表示領域での表示範囲が同期する。
【0018】
[4]前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更し、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1項に記載の文書処理装置。
【0019】
上記発明および[10]に記載の発明では、第1文書と手書き情報とを重ね合わせた第1表示領域の表示において、第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁が変更される。
【0020】
[5]前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更し、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[4]に記載の文書処理装置。
【0021】
上記発明および[11]に記載の発明では、第1文書と手書き情報とを重ね合わせた第1表示領域の表示において、第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁が変更される。
【0022】
[6]手書き入力部を備え、
前記第1文書に加える手書き情報は前記手書き入力部から入力する
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1項に記載の文書処理装置。
【0023】
上記発明および[12]に記載の発明では、第1文書に加える手書きの書き込みを、自装置の備える手書き入力部で受け付ける。
【0024】
[7]情報処理装置を、
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて第1表示領域に表示しつつ、前記第1文書を複製した第2文書を第2表示領域に表示して該第2文書に対する編集操作を受ける第1機能と、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた前記第1表示領域の表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する第2機能と、
を果たすように動作させる
ことを特徴とする文書編集プログラム。
【0025】
[8] 情報処理装置を、前記第1表示領域に表示させる前記第1文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第2文書を前記第2表示領域に表示して編集操作を受けるように動作させる
ことを特徴とする[7]に記載の文書編集プログラム。
【0026】
[9]情報処理装置を、前記第2表示領域に表示させる前記第2文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第1文書および前記手書き情報を前記第1表示領域に表示するように動作させる
ことを特徴とする[7]または[8]に記載の文書編集プログラム。
【0027】
[10]情報処理装置を、前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更するように動作させ、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[7]乃至[9]のいずれか1項に記載の文書編集プログラム。
【0028】
[11]情報処理装置を、前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更するように動作させ、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[10]に記載の文書編集プログラム。
【0029】
[12]情報処理装置を、
前記第1文書に加える前記手書き情報を、該情報処理装置が有するもしくは該情報処理装置に接続された手書き入力部から入力するように動作させる
ことを特徴とする[7]乃至[11]のいずれか1項に記載の文書編集プログラム。
【0030】
[13]第1文書処理装置と、該第1文書処理装置と通信で接続される第2文書処理装置とを備え、
前記第1文書処理装置は、
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて表示する機能を有し、
前記第2文書処理装置は、
前記第1文書の複製である第2文書を表示して該第2文書に対する編集操作を受ける機能と、
前記第2文書の編集箇所を前記第1文書処理装置に通知する機能と、
を備え、
前記第1文書処理装置はさらに、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2文書処理装置から通知された編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する機能を有する
ことを特徴とする文書処理システム。
【0031】
上記発明では、第1文書処理装置は第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて表示し、第2文書処理装置は第1文書の複製である第2文書を表示して該第2文書に対する編集操作を受けると共に、第2文書の編集箇所を第1文書処理装置に通知する。この通知を受けた第1文書処理装置は、第1文書と手書き情報とを重ね合わせた表示において、第2文書処理装置から通知された編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する。たとえば、色や文字サイズ、フォントなどを変更する。これにより、第1文書処理装置の表示において、手書きの編集指示と、第1文書と、第2文書での編集箇所とを一度に確認することができ、2つの文書を見比べることなく、編集指示と実際の編集箇所との一致・不一致を確認することができる。
【0032】
[14]前記第1文書処理装置は、自装置に表示する前記第1文書の表示範囲の指定を受け付けると、該指定された表示範囲を前記第2文書処理装置に通知し、
前記第2文書処理装置は、通知された表示位置に対応する部分の前記第2文書を表示して編集操作を受ける
ことを特徴とする[13]に記載の文書処理システム。
【0033】
上記発明では、第1文書処理装置に表示する第1文書の表示範囲を指定すると、第2文書処理装置に表示される第2文書の表示範囲が、第1文書処理装置での表示範囲と同じ表示範囲に自動変更される。すなわち、第1文書処理装置での表示範囲に、第2文書処理装置での表示範囲が同期する。
【0034】
[15]前記第2文書処理装置は、自装置に表示する前記第2文書の表示範囲の指定を受け付けると、該指定された表示範囲を前記第1文書処理装置に通知し、
前記第1文書処理装置は、通知された表示位置に対応する部分の前記第1文書および手書き情報を表示する
ことを特徴とする[13]または[14]に記載の文書処理システム。
【0035】
上記発明では、第2文書処理装置に表示する第2文書の表示範囲を指定すると、第1文書処理装置に表示される第1文書および手書き情報の表示範囲が、第2文書処理装置での表示範囲と同じ表示範囲に自動変更される。すなわち、第2文書処理装置での表示範囲に、第1文書処理装置での表示範囲が同期する。
【0036】
[16]前記第1文書処理装置は、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更し、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[13]乃至[15]のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【0037】
上記発明では、第1文書と手書き情報とを重ね合わせた第1文書処理装置での表示において、第2文書処理装置での第2文書への編集箇所に対応する箇所の文字の体裁が変更される。
【0038】
[17]前記第1文書処理装置は、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更し、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[16]に記載の文書処理システム。
【0039】
上記発明では、第1文書と手書き情報とを重ね合わせた第1文書処理装置での表示において、第2文書処理装置での第2文書への編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁が変更される。
【0040】
[18]前記第1文書処理装置は手書き入力部を備え、
前記第1文書に加える手書き情報は前記手書き入力部から入力する
ことを特徴とする[13]乃至[17]のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【0041】
上記発明では、第1文書に加える手書きの書き込みを、第1文書処理装置の備える手書き入力部で受け付ける。
【0042】
[19]前記第1文書処理装置は、第1文書を複製した第2文書を前記第2文書処理装置に送信する
ことを特徴とする[13]乃至[18]のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【0043】
上記発明では、第1文書処理装置から第2文書処理装置へ第1文書を複製した第2文書が送信される。
【0044】
[20]前記第2文書処理装置は、編集箇所を未編集の前記第2文書の先頭からの位置情報によって前記第1文書処理装置に通知する
ことを特徴とする[13]乃至[19]のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【0045】
上記発明では、未編集の第2文書は複製元の第1文書と同一であるので、第2文書上の編集箇所が第1文書上での位置情報として通知される。
【0046】
[21]前記第1文書処理装置は、前記第1文書の各文字の文書先頭からの位置情報を登録した位置情報テーブルを作成し、
前記第2文書処理装置は、前記第1文書処理装置の作成した前記位置情報テーブルを取得し、該位置情報テーブルに登録されている各文字の位置情報のうち編集箇所に対応する位置情報に編集有り情報を付加し、該編集あり情報の付加された位置情報テーブルを前記第1文書処理装置に通知する
ことを特徴とする[20]に記載の文書処理システム。
【0047】
上記発明では、編集箇所は、文書の先頭からの文字位置(先頭から何番目の文字であるかを示す情報)によって通知される。なお、文字以外のオブジェクトについても同様の方法で通知すればよい。
【0048】
[22]前記第2文書処理装置は、前記編集あり情報の付加された位置情報テーブルを、自装置および前記第1文書処理装置が共にアクセス可能なネットワーク上の記憶装置に作成し、
前記第1文書処理装置は、前記記憶装置に作成された前記位置情報テーブルを参照する
ことを特徴とする[20]または[21]に記載の文書処理システム。
【0049】
上記発明では、位置情報テーブルは、第1文書処理装置と第2文書処理装置とが共通にアクセス可能な記憶装置に作成され、第2文書処理装置は編集箇所に応じて記憶装置上の位置情報テーブルを書き換える。第1文書処理装置は記憶装置上の位置情報テーブルを参照して編集箇所を認識し、対応する箇所の体裁を変更する。
【0050】
[23]情報処理装置を、
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて表示する機能と、
前記第1文書を複製した第2文書を第2情報処理装置に送信する機能と、
前記第2情報処理装置から、前記第2文書に対して編集を施した編集箇所の通知を受ける機能と、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2情報処理装置から通知された編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する機能と
を果たすように動作させる
ことを特徴とする文書表示プログラム。
【0051】
[24]前記情報処理装置を、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更するように動作させ、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[23]に記載の文書表示プログラム。
【0052】
[25]前記情報処理装置を、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更するように動作させ、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする[24]に記載の文書表示プログラム。
【0053】
[26]前記情報処理装置を、
前記第1文書に加える前記手書き情報を、該情報処理装置が有するもしくは該情報処理装置に接続された手書き入力部から入力するように動作させる
ことを特徴とする[23]乃至[25]のいずれか1項に記載の文書表示プログラム。
【発明の効果】
【0054】
本発明に係る文書処理装置、文書処理システム、文書編集プログラム、文書表示プログラムによれば、手書きで編集指示の書き込まれた文書とその編集指示に従って文書処理装置上で文書が編集された箇所との対比にかかる作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る文書処理システムでの編集作業フローの概略を示す説明図である。
【図2】図1に示す対比確認文書を拡大して示す図である。
【図3】第1文書処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】第2文書処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】文書処理システムでの編集作業フローの概略を示す説明図である。
【図6】変更データテーブルの一例を示す図である。
【図7】第2変更データテーブルの初期化状態の一例を示す図である。
【図8】編集箇所に対応する変更情報を設定した第2変更データテーブルの一例を示す図である。
【図9】編集された文字とその近傍の手書きオブジェクトの一例を示す図である。
【図10】文書処理システムの第1文書処理装置が行う処理を示す流れ図である。
【図11】図11の続きを示す流れ図である。
【図12】第2文書処理装置が行う処理を示す流れ図である。
【図13】第1同期機能における表示範囲の同期処理を示す流れ図である。
【図14】第2同期機能における表示範囲の同期処理を示す流れ図である。
【図15】第2の実施の形態における文書編集の作業フローを示す説明図である。
【図16】第3の実施の形態に係る文書処理装置での編集作業フローを示す説明図である。
【図17】手書き編集指示に基づいて文書を編集する作業フローの従来例を示す説明図である。
【図18】手書き編集指示に基づいて文書を編集する作業フローの他の従来例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、図面に基づき本発明の各種実施の形態を説明する。
【0057】
図1は、本発明に係る文書処理システム10での編集作業フローの概略を示している。文書処理システム10は、第1文書処理装置20と、第2文書処理装置40とを備えて構成される。
【0058】
第1文書処理装置20は、手書きで文字等を書き込み可能な携帯型の文書処理装置である。第1文書処理装置20は、文書の編集に関する動作モードとして、手書き入力モードと、編集モードを備えている。
【0059】
手書き書き込みモードでは、編集対象の文書データAに対応する文書(元文書とする)101を表示画面に表示し、該表示画面上でペンなどによる編集指示の手書きの書き込みを受け付ける。手書きされた内容を示す手書きデータD(図示省略)は文書データAに付加されて保存される。
【0060】
ユーザは、手書き入力モードでの編集指示の書き込み作業が完了すると、たとえば、別のユーザに対して、手書きの編集指示に従って文書データAを編集するように依頼する。この依頼を受けたユーザは、第1文書処理装置20を編集モードに切り替え、手書きの編集指示に従って文書データAの編集を行う。実際には、第2文書処理装置40において、文書データAの複製である文書データCが編集される。
【0061】
編集モードでは、第1文書処理装置20は、文書データAに対応する文書101と手書きデータDに対応する文字などの手書き情報(手書きオブジェクト)とを重ね合わせた手書き付き元文書102を表示する。また、編集対象の文書データAに含まれる各文字や各オブジェクトのロケーション情報110を作成し、文書データAの複製である文書データCとロケーション情報110とを第2文書処理装置40に送信する。
【0062】
ロケーション情報110は、文書に含まれる各文字やオブジェクトの該文書内での位置を示す情報である。本例のロケーション情報110は、文字については、各文字が文書先頭から何文字であるかを示す。線や図形などのオブジェクトについては、各オブジェクトが文書先頭から何番目に登場するオブジェクトであるかを示す。
【0063】
文書データCおよびロケーション情報110を第1文書処理装置20から受信した第2文書処理装置40は、文書データCに対応する文書(複製文書101Bとする)を自装置の表示画面に表示し、この複製文書101B(文書データC)に対する変更・追加・削除などの編集操作を受け付ける。すなわち、編集作業を行うユーザは、第1文書処理装置20の表示画面上に表示されている手書き付き元文書102を見ながら第2文書処理装置40にて文書データCの編集作業を行う。
【0064】
第2文書処理装置40は、編集操作を受けた箇所(編集箇所)を第1文書処理装置20に通知する。ここでは、編集操作を受けた文字やオブジェクトに対応するロケーション情報に「編集あり」を示す変更情報を付加した変更情報付きロケーション情報110Bを作成して第1文書処理装置20に送信する。図1に示す変更情報付きロケーション情報110Bでは、編集箇所の文字やオブジェクトに対応するロケーション情報にはグレーの背景を付して示してある。
【0065】
変更情報付きロケーション情報110Bを受信した第1文書処理装置20は、この変更情報付きロケーション情報110Bから第2文書処理装置40での編集箇所を認識し、その編集箇所に対応する文字や編集箇所近傍の手書きオブジェクトの表示形態(体裁)を手書き付き元文書102上で変更することで、編集箇所を識別可能に表示する。たとえば、該当する文字の色、フォント、書式などを変更する。文書データAの複製である文書データCに対する編集箇所を手書き付き元文書102上で識別可能に表わした文書を対比確認文書102Bとする。
【0066】
図2は、図1に示す対比確認文書102Bを拡大図示している。本例の対比確認文書102Bでは、編集箇所にアンダーラインを付すことでその編集箇所を識別表示している。
【0067】
このように、文書処理システム10では、手書きデータDに対応する手書き情報と文書データAに対応する文書101とを重ねた手書き付き元文書102において第2文書処理装置40での編集箇所に対応する文字などの体裁を変更して識別可能に表示するので、手書きの編集指示(手書きデータD)と文書(文書データA)と複製文書(文書データC)に対して実施された編集箇所とを1つの対比確認文書102B上で確認することができる。これにより、2つの文書表示を見比べる必要がなく、手書きの編集指示がなされた箇所と実際の編集箇所との一致・不一致の確認を容易に行うことができる。
【0068】
なお、第2文書処理装置40から第1文書処理装置20へ編集箇所を通知し、これに基づいて第1文書処理装置20が編集箇所に対応する文字などの体裁を変更して識別表示する動作(同期動作)は、たとえば、第2文書処理装置40で1つの編集操作を受ける毎に逐次行われてもよいし、第2文書処理装置40での編集が完了した後にまとめて行われるようにしてもよい。同期動作を行うタイミングは任意でよく、たとえば、ユーザがそのタイミングを設定変更し得るように構成するとよい。
【0069】
以下、文書処理システム10をより詳細に説明する。
【0070】
図3は、第1文書処理装置20の概略構成を示すブロック図である。第1文書処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)21にバス22を介して、ROM(Read Only Memory)23と、RAM(Random Access Memory)24と、不揮発メモリ25と、表示部26と、操作部27と、通信部28と、手書き入力部29などを接続して構成される。
【0071】
CPU21は、ROM23や不揮発メモリ25に格納されているプログラムに従って第1文書処理装置20の動作を制御する。ROM23には起動用のプログラムや固定データが記憶される。RAM24は、不揮発メモリ25から読み出したプログラムがロードされる。また、RAM24は、CPU21がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリなどとして使用される。
【0072】
不揮発メモリ25には、第1文書処理装置20のシステム情報(端末情報(端末ID(IDentification))、IP(Internet Protocol)アドレスなど)やユーザ情報(ユーザID)、各種の設定情報などが記憶される。また、編集対象の文書データや手書きデータ、ロケーション情報110(後述する変更データテーブル120)などが保存される。
【0073】
表示部26は、液晶ディスプレイなどで構成される。操作部27は、各種スイッチなどで構成される。手書き入力部29は、表示部26の表示画面上に設けられて指やペンで押下された位置を検出するタッチパネルを含む。手書き入力部29は、表示部26上に文字などが手書きされた場合にタッチパネルが検出する位置情報に基づいて手書きされた内容を示す手書きデータを取得する。
【0074】
通信部28は、第2文書処理装置40のほか、ネットワークに接続された外部機器と各種データを送受信する通信機能を果たす。ここでは、通信部28は、無線通信により第2文書処理装置40や外部機器と通信することができる。
【0075】
第1文書処理装置20は、専用装置として構成されてもよいし、汎用の携帯端末装置などに特定のプログラムをインストールすることでその機能が実現されてもよい。
【0076】
図4は、第2文書処理装置40の概略構成を示している。第2文書処理装置40は、専用装置、あるいはパーソナルコンピュータなどに所定のプログラムをインストールして構成される。詳細には、第2文書処理装置40は、CPU41にバス42を介して、ROM43と、RAM44と、不揮発メモリ45と、ハードディスク装置46と、表示部47と、操作部48と、ネットワーク通信部49などを接続して構成される。
【0077】
CPU41は、ROM43に格納されているプログラムに従って第2文書処理装置40の動作を制御したり、ハードディスク装置46に格納されているプログラムに従って各種の処理を実行したりする。ROM43には起動用のプログラムや固定データが記憶される。RAM44は、ハードディスク装置46から読み出したプログラムが記憶される。またRAM44は、CPU41がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリなどとして使用される。
【0078】
不揮発メモリ45には、第2文書処理装置40のシステム情報(端末情報(端末ID)、IPアドレスなど)、各種の設定情報などが記憶される。ハードディスク装置46は、大容量不揮発の記憶装置であり、OSプログラム、文書を編集したり編集箇所を第1文書処理装置20に通知したりする機能に係るプログラム、各種ファイル、文書データ、変更情報付きロケーション情報(後述の第2変更データテーブル120B)などが保存される。
【0079】
表示部47は、液晶ディスプレイなどの表示装置で構成される。操作部48は、キーボードやマウスなどの操作入力装置で構成される。通信部49は、第1文書処理装置20や他の外部機器と通信して各種のデータを送受信する機能を果たす。
【0080】
図5は、図1に示した編集動作の流れにおいて、ロケーション情報110の構成をより詳細に示したものである。ここでは、ロケーション情報110として変更データテーブル120を作成する。
【0081】
第1文書処理装置20は、編集対象の文書データAを外部から取り込み、該文書データAに対応する文書101を表示画面に表示する。
【0082】
そして、以下のようにして変更データテーブル120を作成する。
(1)文書が横書きの場合、第1ページの最も上にある文字列の中の、最も左に位置する文字を1番とし、文章の順番に右方向に並ぶ各文字にその並び順に応じて1つずつ進めた番号を付与する。なお、縦書きの場合は第1ページの最も右にある文字列の中の、最も上に位置する文字を1番とし、下方向へ並ぶ各文字にその並び順に応じて1つずつ進めた番号を付与する。
(2)上から2番目に位置する文字列の中の最も左に位置する文字に、1番目の文字列の右端の文字の番号に次ぐ番号を付与し、文章の順番に右方向に並ぶ各文字にその並び順に応じて1つずつ進めた番号を付与する。上から3番目、4番目の文字列の各文字についても順次、番号を付与する。
(3)ページが変わると、前ページ最下段右端の文字の番号に次ぐ番号を、新たなページの最上段の左端の文字に付与し、当該ページ内の各文字に対して(1)(2)と同様に順次番号を付与する。
(4)文書データの中に文字以外のオブジェクトが存在する場合、ページ番号が最も小さいページの最も上にあり、その中で最も左にあるオブジェクトを起点として、上記文字と同じ規則にて、全てのオブジェクトに番号を付与する。
【0083】
以上のようにして全ページの全文字、全オブジェクトに対して番号を付与し、この番号を各文字やオブジェクトの位置情報として登録した変更データテーブル120を作成する。図6は、変更データテーブル120の一例を示している。変更データテーブル120では、テーブルの先頭から文字の位置情報が登録され、最終文字の位置情報の後ろにさらにオブジェクトの位置情報が登録されている。ここでは、文字の位置情報は番号のみで表わし、オブジェクトの位置情報は番号の前に「T」を付して表わしてある。
【0084】
図5に戻って説明を続ける。手書き入力モードが設定されると、第1文書処理装置20は、文書データAに対応する文書101を表示画面に表示した状態で、ペンなどによる手書きの編集指示の書き込みを受け付ける。手書きされた内容を示す手書きデータDは文書データAに付加されて保存される。
【0085】
その後、編集モードに切り替えられると、文書データAの複製である文書データCと変更データテーブル120とを第2文書処理装置40に送信する。
【0086】
第2文書処理装置40は、第1文書処理装置20から文書データCと変更データテーブル120とを受信し、文書データCに対応する文書(複製文書101B)を自装置の表示画面に表示する。また、受信した変更データテーブル120に変更情報の欄を付加した第2変更データテーブル120B(図7参照)を作成する。このとき、各文字やオブジェクトの位置情報に付加されている(対応する)変更情報をすべて「0」に初期化する。変更情報は「0」で編集なしを、「1」で編集ありを示す。
【0087】
第2文書処理装置40は、文書データC(複製文書101B)に対する編集操作を受けると、その編集された文字やオブジェクトに対応する第2変更データテーブル120B上の位置情報に付加されている変更情報を「1」(編集あり)に変更する。具体的には以下のように第2変更データテーブル120Bを変更する。
【0088】
文字が変更された場合は、その変更された文字に対応する位置情報に付加されている変更情報を「1」(編集あり)に設定する。たとえば、図8の第2変更データテーブル120Bでは、2文字目と3文字目の文字が変更された結果、これらの文字位置(位置情報2、3)に対応する変更情報が「1」(編集あり)に設定されている。
【0089】
文字列が追加(挿入)された場合は、追加された文字列の先頭文字の直前(1文字前)の文字の位置情報に付加されている変更情報を「1」(編集あり)に設定する。また、その後方に、追加した文字列の文字数分だけ、位置情報および変更情報の登録欄を挿入して追加する。これら追加した文字列の各文字に対応する位置情報の値には、追加された文字列の先頭文字の1文字前の文字の位置情報の値に準じた値を設定する。たとえば、図8の第2変更データテーブル120Bでは、23文字目と24文字目の間に2文字の文字列が追加されている。1文字前の文字の位置情報の値は「23」であるので、追加した文字列に対応する位置情報として「23−1」、「23−2」が登録されている。「−1」、「−2」は追加した文字列の先頭からの何文字目であるかを示している。また、追加された文字列の各文字の位置情報に付加する変更情報の値は「1」(編集あり)に設定する。このように第2変更データテーブル120Bを変更すれば、追加された文字列より後ろの各文字の位置情報は変更しないで済み、データの更新量が少なくて処理効率が良くなる。
【0090】
文字が削除された場合は、削除された文字の位置情報は第2変更データテーブル120Bにそのまま保持され、また、削除という編集がなされたので、削除された文字の位置情報に付加されている変更情報の値を「1」(編集あり)に設定する。図8の例では、1256文字目は削除された文字であり、この文字の位置情報(1256)に対応する変更情報は「1」に変更されている。
【0091】
なお、文字が移動された場合は、元の場所から削除され、移動先の場所に新たに追加されたと見なし、第2変更データテーブル120Bを更新する。
【0092】
オブジェクトは、オブジェクトの内容が変更された場合とオブジェクトの位置が変更された場合のどちらも、そのオブジェクトの位置情報に付加されている変更情報を「1」(編集あり)に変更する。たとえば、図8の例では、T2に対応するオブジェクトが変更された結果、T1に対応する変更情報が「1」に設定されている。
【0093】
変更や削除されない文字やオブジェクトの位置情報に付加されている変更情報は「0」のまま維持される。
【0094】
第2文書処理装置40は、編集終了後に同期動作を行うときは、第2変更データテーブル120B全体を第1文書処理装置20に送信することで編集箇所を第1文書処理装置20に通知する。また、編集中に同期動作を各編集操作とリアルタイムに行う場合は、初回の同期動作では第2変更データテーブル120B全体を第1文書処理装置20へ送信し、以後は、変更箇所のみを通知するようになっている。
【0095】
第1文書処理装置20は、第2文書処理装置40から受信した第2変更データテーブル120Bやその変更箇所の情報から第2文書処理装置40での編集箇所を認識し、その編集箇所に対応する文字や編集箇所近傍の手書きオブジェクトの表示形態(体裁)を変更する。
【0096】
すなわち、第2変更データテーブル120Bにおいて、変更情報が「1」となっている位置情報に対応する文字やオブジェクトの表示形態を変更する。たとえば、図2に示す対比確認文書102B(図5の対比確認文書102Bと同じ)では、「封土」の「封」の文字を「風」に変更する編集を受けたので、「封」の文字の表示形態が変更されている。なお、図2では、アンダーラインを付すことで、編集箇所を識別表示している。
【0097】
また、第2文書処理装置40における編集で文字列が追加された場合は、その追加された文字列の直前の文字の変更情報が「1」(編集あり)となっているので、その文字の表示形態を変更する。たとえば、文字の色や大きさ、フォント、濃度などを変更する。図2の例では、「カジュアルデーを廃止する」という文中の「を」の文字と「廃」の文字の間に「一部」との文字列が追加される編集を受けたので、追加された文字列の1文字手前にある「を」の文字の表示形態が変更(アンダーラインを付加)されている。
【0098】
付加されている変更情報が「0」(編集なし)となっている位置情報に対応する文字やオブジェクトについては表示形態を変更しない。
【0099】
図2の例では、「新ドレスコード」という文中の「ドレ」の部分の表示形態が変更されているが、この部分に対応する手書きの編集指示はない。これにより、編集指示のない箇所を誤って編集していることが把握される。また、「見直しポイント」に関して文字サイズを14ポイントにする旨の手書き編集指示があるが、その部分の文字の表示形態は変更されていない(アンダーラインなし)ので、編集漏れがあることを確認できる。
【0100】
また、変更情報が「1」(編集あり)となっている文字の近傍に手書きオブジェクトが存在する場合、その手書きオブジェクトの表示形態を変更する。たとえば、色、大きさ、濃度などを変更する。手書きオブジェクトとは、手書きデータDに含まれる個々の文字や線などである。
【0101】
変更情報が「1」(編集あり)となっている文字(編集された文字)と手書きオブジェクトとが近傍にあるか否かの判断は以下のように行う。
【0102】
・手書きオブジェクトは、個々のオブジェクトの外周に一定のオブジェクト領域を持つ。
・このオブジェクト領域の範囲は設定により変更することができる。
・オブジェクト領域が重なるオブジェクト同士は一つのオブジェクトグループを形成し、オブジェクトグループのオブジェクト領域は個々のオブジェクトのオブジェクト領域を合わせたものとなる。
・編集された文字は、外周に一定の文字領域を持つ。
・編集された文字の文字領域と、オブジェクトもしくはオブジェクトグループのオブジェクト領域が重なる場合、その文字とオブジェクトもしくはオブジェクトグループとは近傍にある(関連付けされる)ものとする。
【0103】
たとえば、図9に示す文例では、「まとめて」の各文字が編集箇所となっているものとする。各文字を囲む破線の領域がそれぞれの文字の文字領域130である。「まとめて」の文字列の近傍にはこれを囲むの手書きオブジェクト131があり、編集された文字「まとめて」の文字領域130とこの手書きオブジェクト131のオブジェクト領域131aとは重なっている。そして、手書きオブジェクト131のオブジェクト領域131aとその近傍にある自由曲線の手書きオブジェクト132のオブジェクト領域132aとは重なっている。また、手書きオブジェクト131とその近傍にある自由曲線の手書きオブジェクト132とさらにその近傍にある手書き文字「ケ」の手書きオブジェクト133と「ル」の文字の手書きオブジェクト134とは互いのオブジェクト領域131a〜134aが連鎖的に重なっておりオブジェクトグループを成している。その結果、編集箇所である「まとめて」の文字に関連して手書きオブジェクト131〜134の表示形態が変更される。
【0104】
図10、図11は、文書処理システム10の第1文書処理装置20が行う処理の流れ図である。
【0105】
第1文書処理装置20は、手書き入力モードが設定されると(ステップS201)、処理対象に指定された文書データAに対応する文書を第1文書処理装置20の表示画面に表示する(ステップS202)。そして、この文書データAに基づいて変更データテーブル120を作成する(ステップS203)。次に、手書き情報を文書に重ねて表示する際の表示色の選択を受け付ける(ステップS204)。
【0106】
その後、ユーザから手書きで編集指示の書き込みを受け、その手書きされた内容を示す手書きデータDを文書データAに付加して記憶する(ステップS205)。
【0107】
その後、編集モードが設定されると(ステップS206)、編集された文字を識別表示する際の表示形態が指定済みか否かを判断し(ステップS207)、指定済みでなければ(ステップS207;No)、その指定を受け付ける(ステップS208)。また編集された文字の近傍の手書きオブジェクトを識別表示する際の表示形態が指定済みでなければ(ステップS209;No)、その指定を受け付ける(ステップS210)。
【0108】
次に、編集対象の文書データAの複製である文書データCと、変更データテーブル120と、編集モードで動作する旨の指示とを第2文書処理装置40へ送信する(ステップS211)。これにより第2文書処理装置40は文書の編集作業を行う動作モードに遷移する。
【0109】
第1文書処理装置20は、編集作業を行った第2文書処理装置40から編集箇所を示す編集箇所情報の受信を待ち受ける(ステップS212)。編集箇所情報を受信すると(ステップS212;Yes)、その受信した編集箇所情報に従って第2変更データテーブル120Bを更新する(ステップS213)。
【0110】
そして、変更情報が「1」(編集あり)となった文字の表示形態を、指定されている表示形態に変更する(ステップS214)。また、表示形態を変更した文字(編集された文字)の近傍に手書きオブジェクトがある場合はその手書きオブジェクトの表示形態を、指定されている表示形態に変更して(ステップS215)、ステップS212に戻る。
【0111】
ステップS212で編集箇所情報が受信されないときは(ステップS212;No)、編集モードの終了操作を受けたか否かを調べ、終了操作を受けていない場合は(ステップS216;No)、ステップS212に戻って処理を継続する。終了操作を受けた場合は(ステップS216;Yes)、表示画面を閉じて、本処理を終了する。
【0112】
図12は、第2文書処理装置40が行う処理の流れ図である。第2文書処理装置40は、第1文書処理装置20から文書データC、変更データテーブル120、および編集モードで動作する旨の指示を受信すると(ステップS301)、自装置の動作モードを文書編集モードに変更し(ステップS302)、文書データCを自装置の表示画面に表示する(ステップS303)。
【0113】
次に、受信した変更データテーブル120に変更情報の欄を追加して第2変更データテーブル120Bを作成し、各変更情報を「0」に初期化する(ステップS304)。
【0114】
その後、ユーザからの編集操作を待ち受ける(ステップS305)。ユーザから編集操作を受けると(ステップS305;Yes)、その編集内容を判断し、編集内容が文字挿入以外であれば(ステップS306;No)、編集された文字もしくはオブジェクトの位置に対応する変更情報を「1」(編集あり)に設定して第2変更データテーブル120Bを更新し(ステップS307)、ステップS310へ移行する。
【0115】
編集内容が文字挿入の場合は(ステップS306;Yes)、挿入する文字列の先頭文字の直前の文字の後ろに、挿入された文字数分だけ位置情報および変更情報の登録欄を追加挿入するように第2変更データテーブル120Bを変更する(ステップS308)。そして、挿入した文字およびその直前の文字の位置に対応する変更情報を「1」(編集あり)に設定し(ステップS309)、ステップS310へ移行する。
【0116】
ステップS310では、第2変更データテーブル120Bに加えた変更内容(すなわち、今回の編集箇所を示す情報)を第1文書処理装置20に対して送信する。その後、ステップS305へ戻り、次の編集操作を待ち受ける。また、待ち受けている間に、ユーザから編集終了の操作を受けると(ステップS305;No、S311;Yes)、本処理を終了する。
【0117】
次に、表示範囲の同期処理について説明する。
【0118】
文書処理システム10は、第1文書処理装置20においてその表示画面に表示する文書の表示範囲を指定すると、これと同一範囲が第2文書処理装置40で表示されるように表示範囲を同期させる第1同期機能を備えている。また、第2文書処理装置40にて編集中の文書の表示範囲を指定すると、これと同一範囲が第1文書処理装置20で表示されるように表示範囲を同期させる第2同期機能を備えている。
【0119】
図13は、第1同期機能における表示範囲の同期処理の流れを示している。編集モードにおいて、第1文書処理装置20の表示画面には文書データAと手書きデータDとを重ね合わせた手書き付き元文書102が表示されている(ステップS401)。この状態でユーザは表示範囲をスクロール操作などによって任意に切り替える(ステップS402)。
【0120】
ユーザは、同期させたい表示範囲が第1文書処理装置20の表示画面に表示されている状態で画面内の任意の箇所を選択してクリックする。第1文書処理装置20は上記クリック操作を受けると(ステップS403)、現在、表示画面に表示している文書の範囲を示す表示範囲情報を第2文書処理装置40に対して送信する(ステップS404)。表示範囲情報は、たとえば、表示範囲内の先頭文字もしくは先頭オブジェクトの位置情報と、最終文字もしくは最終オブジェクトの位置情報とで表す。
【0121】
第2文書処理装置40は、表示範囲情報を第1文書処理装置20から受信すると(ステップS421)、その表示範囲情報が示す範囲の文書データC(複製文書101B)を自装置の表示画面に表示する(ステップS422)。
【0122】
図14は、第2同期機能における表示範囲の同期処理の流れを示している。第2文書処理装置40の表示画面には文書データCに対応する文書が表示されている(ステップS501)。ユーザはこの状態でスクロール操作などを行うことで表示範囲を任意に切り替える(ステップS502)。ユーザは、同期させたい表示範囲が第2文書処理装置40の表示画面に表示された状態で画面内の任意の箇所を選択してクリックすることで同期させる表示範囲を指定することができる。第2文書処理装置40は上記クリック操作を受けると、現在、表示画面に表示されている文書の範囲を示す表示範囲情報を第1文書処理装置20に対して送信する(ステップS503)。表示範囲情報は、たとえば、編集前の文書データCにおける、表示範囲内の先頭文字もしくは先頭オブジェクトの位置情報と、最終文字もしくは最終オブジェクトの位置情報とで表す。
【0123】
第1文書処理装置20は、表示範囲情報を第2文書処理装置40から受信すると(ステップS521)、その表示範囲情報が示す範囲の文書データAと手書きデータDとを重ね合わせた手書き付き元文書102を自装置の表示画面に表示する(ステップS522)。
【0124】
なお、表示範囲の同期は、編集モード中、常時、双方向に行われるようにしてもよい。たとえば、第1文書処理装置20で表示範囲をスクロールなどによって切り替えると、第1文書処理装置20と同じ範囲が第2文書処理装置40に表示され、第2文書処理装置40で表示範囲を切り替えると、それと同じ範囲が第1文書処理装置20に表示されるようにしてもよい。
【0125】
このように、第1文書処理装置20と第2文書処理装置40とで表示範囲を自動的に同期させるので、第1文書処理装置20の表示画面に表示されている手書きの編集指示などを見ながら第2文書処理装置40での編集作業を行う場合の作業労力を軽減することができる。
【0126】
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0127】
第2の実施の形態では、第2変更データテーブル120Bを、第1文書処理装置20と第2文書処理装置40とが共にアクセス可能な共通記憶装置に記憶するようになっている。共通記憶装置は、たとえば、ネットワーク上のサーバなどで構成される。
【0128】
図15は、第2の実施の形態における文書編集の作業フローを示している。第1文書処理装置20は、編集対象の文書データAを外部機器や可搬性記憶媒体などから入手し、この文書データAに対応する文書101を自装置の表示画面に表示する。次に、変更データテーブル120を作成し、これをサーバ60に送信する。その後、手書きによる編集指示の書き込みを受けて、手書きデータDを生成し、これを文書データAに付加して保存する。
【0129】
サーバ60は、受信した変更データテーブル120に変更情報の欄を付加して第2変更データテーブル120Bを生成して自装置内に記憶する。また第2変更データテーブル120Bの各変更情報の値を「0」(編集なし)に初期化する。
【0130】
第1文書処理装置20は、編集モードに入ると、文書データAの複製である文書データCと文書編集モードへの移行指示とを第2文書処理装置40に対して送信する。
【0131】
これらを受信した第2文書処理装置40は、文書データCに対応する複製文書101Bを自装置の表示画面に表示し、ユーザから文書データCに対する編集操作を受ける。編集操作を受けると、第2文書処理装置40は、サーバ60にアクセスし、該サーバ60に記憶されている第2変更データテーブル120Bを、編集操作に応じて更新する。
【0132】
第1文書処理装置20は、サーバ60に記憶されている第2変更データテーブル120Bを参照し、第2文書処理装置40での編集箇所を認識し、編集箇所に対応する位置の文字やオブジェクト、および編集された文字等の近傍の手書きオブジェクトの表示形態を変更する。
【0133】
なお、上述の例ではサーバ60が変更データテーブル120から第2変更データテーブル120Bを生成しかつ各変更情報を「0」に初期化したが、初期化した状態の第2変更データテーブル120Bを第1文書処理装置20が作成し、これを第1文書処理装置20からサーバ60へ送信するように構成してもよい。このようにすれば、サーバ60は単なる共通アクセス可能な記憶領域としての機能があればよい。
【0134】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0135】
第3の実施の形態では、1台の文書処理装置が第1文書処理装置20と第2文書処理装置40の機能を兼ね備える。図16を参照して第3の実施の形態に係る文書処理装置70における文書編集動作を説明する。
【0136】
文書処理装置70における、文書データAの入手および手書き入力モードでの動作は第1の実施の形態における第1文書処理装置20の動作と同一である。
【0137】
編集モードでは、以下のように動作する。文書処理装置70は、変更データテーブル120から第2変更データテーブル120Bを作成し、各変更情報を「0」に設定して初期化する。次に自装置の表示画面を第1表示領域71と第2表示領域72に区分し、第1表示領域71に第1の実施の形態における第1文書処理装置20の表示画面と同様の表示を行い、第2表示領域72に第2文書処理装置40の表示画面と同様の表示を行う。すなわち、第1表示領域71に文書データAと手書きデータDとを重ね合わせた手書き付き元文書102を表示する。第2表示領域72には文書データCに対応する複製文書101Bを表示し、文書データCに対する編集操作を受け付ける。
【0138】
第2表示領域72にて編集操作を受けると、第1表示領域71に表示している手書き付き元文書102上で、その編集箇所に対応する位置にある文字やオブジェクトおよびこれらの近傍にある手書きオブジェクトの表示形態を変更する。詳細には、第2表示領域72上で編集操作を受けると、その編集箇所や編集内容(削除、変更、追加など)に応じて第2変更データテーブル120Bを更新する。第1表示領域71の表示を管理するタスクは、第2変更データテーブル120Bを参照して編集箇所を認識し、第1表示領域71に表示している手書き付き元文書102上の該当箇所の表示形態を変更する。その結果、前記変更後の文書である対比確認文書102Bが第1表示領域71に表示される。
【0139】
なお、文書処理装置70の場合、1台の装置で処理するので、変更データテーブル120や第2変更データテーブル120Bを作成しなくてもかまわない。たとえば、第2表示領域72で編集を受けたら、第1表示領域71に表示中の手書き付き元文書102上において、その編集箇所に対応する箇所の表示形態を逐次変更するように構成すればよい。
【0140】
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0141】
実施の形態では、第1文書処理装置20や文書処理装置70において手書き入力を行うようにしたが、たとえば、文書データAに対応する文書を印刷出力し、この紙文書に対してユーザが手書きで編集指示を書き込み、この文書を別体のスキャナ装置で読み取り、その読み取り画像の画像データを第1文書処理装置20や文書処理装置70に入力し、この画像データから第1文書処理装置20や文書処理装置70が手書きオブジェクトを抽出するように構成してもかまわない。たとえば、文書データAと画像データを対比することでその差分から容易に手書きオブジェクトを抽出することができる。
【0142】
第1の実施の形態では、第2文書処理装置40が第1文書処理装置20から受信した変更データテーブル120に基づいて第2変更データテーブル120Bを作成し初期化するようにしたが、第1文書処理装置20で第2変更データテーブル120Bを作成して初期化し、これを第2文書処理装置40へ送信するように構成されてもよい。
【0143】
表示範囲の同期処理において、表示範囲を指定する方法は実施の形態で示した方法に限定されない。たとえば、先頭文字と最終文字の位置情報を数値で入力してもよいし、先頭文字と、最終文字とをそれぞれクリックなどで指定してもよい。また、ページ番号やページ内での位置で指定してもよい。
【0144】
実施の形態では、文書データAを第1文書処理装置20が入手し、その複製である文書データCを第1文書処理装置20から第2文書処理装置40へ送信するようにしたが、たとえば、文書データAを第1文書処理装置20と第2文書処理装置40のそれぞれが個別に入手するようにしてもよい。
【0145】
第1文書処理装置20は携帯型の端末装置に限定されるものではない。また第2文書処理装置40が携帯型の端末装置であってもよく、携帯型か固定装置かは任意でよい。また、文書データAに対する手書きの編集指示の書き込みは別の装置で行い、第1文書処理装置20がその装置から手書きデータDを入手するように構成してもよい。
【0146】
第2変更データテーブル120Bを記憶する記憶装置は、第1文書処理装置20にあっても、第2文書処理装置40にあっても、また他の装置にあってもよく、任意でよい。また、第2変更データテーブル120Bを記憶する記憶装置は、第1文書処理装置20や第2文書処理装置40あるいは文書処理装置70からアクセス可能であれば、汎用的な記憶装置でもよく、本発明の文書処理システムや文書処理装置はこの記憶装置を含まない構成であってもよい。
【符号の説明】
【0147】
10…文書処理システム
20…第1文書処理装置
21…CPU
22…バス
23…ROM
24…RAM
25…不揮発メモリ
26…表示部
27…操作部
28…通信部
29…手書き入力部
40…第2文書処理装置
41…CPU
42…バス
43…ROM
44…RAM
45…不揮発メモリ
46…ハードディスク装置
47…表示部
48…操作部
49…通信部
60…サーバ
70…文書処理装置
71…第1表示領域
72…第2表示領域
101…文書(元文書)
101B…複製文書
102…手書き付き元文書
102B…対比確認文書
110…ロケーション情報
110B…変更情報付きロケーション情報
120…変更データテーブル
120B…第2変更データテーブル
130…文字領域
131〜134…手書きオブジェクト
131a〜134a…オブジェクト領域
A…文書データ
C…文書データAの複製の文書データ(編集される文書データ)
D…手書きデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて第1表示領域に表示しつつ、前記第1文書を複製した第2文書を第2表示領域に表示して該第2文書に対する編集操作を受ける第1機能と、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた前記第1表示領域の表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する第2機能と、
を有する
ことを特徴とする文書処理装置。
【請求項2】
前記第1表示領域に表示させる前記第1文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第2文書を前記第2表示領域に表示して編集操作を受ける
ことを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項3】
前記第2表示領域に表示させる前記第2文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第1文書および前記手書き情報を前記第1表示領域に表示する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の文書処理装置。
【請求項4】
前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更し、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の文書処理装置。
【請求項5】
前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更し、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項4に記載の文書処理装置。
【請求項6】
手書き入力部を備え、
前記第1文書に加える手書き情報は前記手書き入力部から入力する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の文書処理装置。
【請求項7】
情報処理装置を、
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて第1表示領域に表示しつつ、前記第1文書を複製した第2文書を第2表示領域に表示して該第2文書に対する編集操作を受ける第1機能と、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた前記第1表示領域の表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する第2機能と、
を果たすように動作させる
ことを特徴とする文書編集プログラム。
【請求項8】
情報処理装置を、前記第1表示領域に表示させる前記第1文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第2文書を前記第2表示領域に表示して編集操作を受けるように動作させる
ことを特徴とする請求項7に記載の文書編集プログラム。
【請求項9】
情報処理装置を、前記第2表示領域に表示させる前記第2文書の表示範囲の指定を受け付けると、その指定された表示範囲に対応する部分の前記第1文書および前記手書き情報を前記第1表示領域に表示するように動作させる
ことを特徴とする請求項7または8に記載の文書編集プログラム。
【請求項10】
情報処理装置を、前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更するように動作させ、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の文書編集プログラム。
【請求項11】
情報処理装置を、前記第2機能では、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更するように動作させ、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項10に記載の文書編集プログラム。
【請求項12】
情報処理装置を、
前記第1文書に加える前記手書き情報を、該情報処理装置が有するもしくは該情報処理装置に接続された手書き入力部から入力するように動作させる
ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の文書編集プログラム。
【請求項13】
第1文書処理装置と、該第1文書処理装置と通信で接続される第2文書処理装置とを備え、
前記第1文書処理装置は、
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて表示する機能を有し、
前記第2文書処理装置は、
前記第1文書の複製である第2文書を表示して該第2文書に対する編集操作を受ける機能と、
前記第2文書の編集箇所を前記第1文書処理装置に通知する機能と、
を備え、
前記第1文書処理装置はさらに、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2文書処理装置から通知された編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する機能を有する
ことを特徴とする文書処理システム。
【請求項14】
前記第1文書処理装置は、自装置に表示する前記第1文書の表示範囲の指定を受け付けると、該指定された表示範囲を前記第2文書処理装置に通知し、
前記第2文書処理装置は、通知された表示位置に対応する部分の前記第2文書を表示して編集操作を受ける
ことを特徴とする請求項13に記載の文書処理システム。
【請求項15】
前記第2文書処理装置は、自装置に表示する前記第2文書の表示範囲の指定を受け付けると、該指定された表示範囲を前記第1文書処理装置に通知し、
前記第1文書処理装置は、通知された表示位置に対応する部分の前記第1文書および手書き情報を表示する
ことを特徴とする請求項13または14に記載の文書処理システム。
【請求項16】
前記第1文書処理装置は、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更し、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【請求項17】
前記第1文書処理装置は、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更し、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項16に記載の文書処理システム。
【請求項18】
前記第1文書処理装置は手書き入力部を備え、
前記第1文書に加える手書き情報は前記手書き入力部から入力する
ことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【請求項19】
前記第1文書処理装置は、第1文書を複製した第2文書を前記第2文書処理装置に送信する
ことを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【請求項20】
前記第2文書処理装置は、編集箇所を未編集の前記第2文書の先頭からの位置情報によって前記第1文書処理装置に通知する
ことを特徴とする請求項13乃至19のいずれか1項に記載の文書処理システム。
【請求項21】
前記第1文書処理装置は、前記第1文書の各文字の文書先頭からの位置情報を登録した位置情報テーブルを作成し、
前記第2文書処理装置は、前記第1文書処理装置の作成した前記位置情報テーブルを取得し、該位置情報テーブルに登録されている各文字の位置情報のうち編集箇所に対応する位置情報に編集有り情報を付加し、該編集あり情報の付加された位置情報テーブルを前記第1文書処理装置に通知する
ことを特徴とする請求項20に記載の文書処理システム。
【請求項22】
前記第2文書処理装置は、前記編集あり情報の付加された位置情報テーブルを、自装置および前記第1文書処理装置が共にアクセス可能なネットワーク上の記憶装置に作成し、
前記第1文書処理装置は、前記記憶装置に作成された前記位置情報テーブルを参照する
ことを特徴とする請求項20または21に記載の文書処理システム。
【請求項23】
情報処理装置を、
第1文書と該第1文書に加えられた手書き情報とを重ね合わせて表示する機能と、
前記第1文書を複製した第2文書を第2情報処理装置に送信する機能と、
前記第2情報処理装置から、前記第2文書に対して編集を施した編集箇所の通知を受ける機能と、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2情報処理装置から通知された編集箇所に対応する箇所の体裁を変更する機能と
を果たすように動作させる
ことを特徴とする文書表示プログラム。
【請求項24】
前記情報処理装置を、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の文字の体裁を変更するように動作させ、
前記文字の体裁の変更は、文字の色、大きさ、フォント、書体、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項23に記載の文書表示プログラム。
【請求項25】
前記情報処理装置を、
前記第1文書と前記手書き情報とを重ね合わせた表示において、前記第2文書の編集箇所に対応する箇所の近傍の手書き情報の体裁をさらに変更するように動作させ、
前記手書き情報の体裁の変更は、その手書き情報の色、大きさ、濃度の少なくとも1つの変更である
ことを特徴とする請求項24に記載の文書表示プログラム。
【請求項26】
前記情報処理装置を、
前記第1文書に加える前記手書き情報を、該情報処理装置が有するもしくは該情報処理装置に接続された手書き入力部から入力するように動作させる
ことを特徴とする請求項23乃至25のいずれか1項に記載の文書表示プログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図1】
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【図5】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−12084(P2013−12084A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144929(P2011−144929)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】