説明

文書管理方法、文書管理装置及び文書管理プログラム

【課題】オンラインマニュアルの各セクションに対する適切な優先表示番号の付与を実現する。
【解決手段】複数の患者IDと、各患者に関してコンポーネントに入力された患者情報(保険番号、公費番号)とを対応付けて記憶する患者DB30から、複数の患者の患者情報を抽出し、抽出された患者情報の分布を算出し、算出された分布に基づいて、オンラインマニュアルの各セクションを管理する関連付けDB36のうち、コンポーネントに対応するセクションに対して、出力に関する優先順位(優先表示番号)を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、文書管理方法、文書管理装置及び文書管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療事務システムを利用する医療事務従事者は、診療報酬請求書(レセプト)を厚生労働省が定める記載要領に沿った形式で作成する必要がある。このため、医療事務従事者は、医療事務システム上に表示されるレセプト入力画面のレセプト項目入力欄に入力する際の複雑な入力方法を理解する必要がある。
【0003】
しかしながら、医療事務システムは、医療費改定や制度改定が行われると、その都度システム改修が行われる。したがって、医療事務従事者が医療事務システムについての知識を十分に有していたとしても、システム改修が行われるたびに、医療事務従事者はシステム改修に対応したマニュアルを熟読し、操作方法を理解する必要があった。
【0004】
特許文献1には、システムを利用するユーザに対するサポートとして、ユーザの操作に応じて、その操作に関する操作方法をオンラインマニュアルで表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−140851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
医療事務のマニュアルには、システムの基本的な操作方法を記載した「基本操作マニュアル」と、医療費改定等の度に追加される「改定マニュアル」があるなど、医療事務従事者が1つの操作をするのに必要な情報がマニュアル内に入り乱れて散在した状態となっていることが多い。また、各医療機関を受診する患者の種別(保険の種別や、公費の利用、後期高齢者保険制度利用など)も様々であるため、医療事務従事者が頻繁に使用するマニュアルが、医療機関毎あるいは地域毎に異なることも多い。このため、特許文献1の技術のみでは、医療事務従事者が必要とするマニュアル(文書)を適切に表示(出力)できないおそれがある。
【0007】
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、レセプト項目入力欄に対応する文書の出力に関する優先順位を適切に付与することが可能な文書管理方法、文書管理装置及び文書管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に記載の文書管理方法は、レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を行う文書管理方法であって、複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出する抽出工程と、前記抽出工程で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出工程と、前記算出工程で算出された分布に基づいて、複数の文書を管理する文書データベースのうち、前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する付与工程と、をコンピュータが実行する文書管理方法である。
【0009】
本明細書に記載の文書管理装置は、レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を行う文書管理装置であって、複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースと、複数の文書を管理する文書データベースと、前記患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出する抽出部と、前記抽出部で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出部と、前記算出部で算出された分布に基づいて、文書データベースのうち前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する付与部と、を備える文書管理装置である。
【0010】
本明細書に記載の文書管理プログラムは、レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を前記コンピュータに実行させる文書管理プログラムであって、複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出し、前記抽出する処理で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出し、前記算出する処理で算出された分布に基づいて、複数の文書を管理する文書データベースのうち、前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する、処理を前記コンピュータに実行させる文書管理プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本明細書に記載の文書管理方法、文書管理装置及び文書管理プログラムは、レセプト項目入力欄に対応する文書の出力に関する優先順位を適切に付与することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1(a)は、一実施形態に係る医療事務システムの構成を概略的に示す図であり、図1(b)は、図1(a)の端末のハードウェア構成を示す図であり、図1(c)は、図1(a)のサーバのハードウェア構成を示す図である。
【図2】レセプト入力画面の一例を示す図である。
【図3】サーバの機能ブロック図である。
【図4】患者DBを示す図である。
【図5】優先順位計算処理結果DBを示す図である。
【図6】関連付けDBを示す図である。
【図7】マニュアルセクション属性定義DBを示す図である。
【図8】セクション定義DBを示す図である。
【図9】法別番号等に対する優先順位付与処理を示すフローチャートである。
【図10】オンラインマニュアルの各セクションに対する優先順位の付与処理のフローチャートである。
【図11】公費の優先順位付与処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】地方公費の優先順位付与処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】オンラインマニュアルの出力処理(その1)を示すフローチャートである。
【図14】オンラインマニュアルの出力処理(その2)を示すフローチャートである。
【図15】レセプト入力画面のコンポーネントに文字が入力された状態を示す図である。
【図16】後期高齢者保険の優先度が高い医療機関におけるレセプト入力画面の例を示す図である。
【図17】公費の優先度が高い医療機関におけるレセプト入力画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、一実施形態について、図1〜図17に基づいて詳細に説明する。図1(a)には、一実施形態に係る医療事務システム100の構成が概略的に示されている。医療事務システム100は、病院等の医療機関において医療事務従事者がレセプト(診療報酬請求書)を作成し、オンライン等により国などの支払い機関に提出するためのシステムである。この医療事務システム100は、図1(a)に示すように、複数の端末80と、文書管理装置としてのサーバ10と、を備える。複数の端末80とサーバ10とは、インターネットなどのネットワーク70を介して接続されている。
【0014】
複数の端末80は、病院等の医療機関に設置されるPC(Personal Computer)などの端末である。図1(b)には、端末80のハードウェア構成が示されている。この図1(b)に示すように、端末80は、CPU190、ROM192、RAM194、記憶部(ここではHDD(Hard Disk Drive))196、ネットワークインタフェース193、表示部195、入力部197等を備えている。端末80の構成各部は、バス198に接続されている。
【0015】
表示部195は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などを含み、CPU90の制御の下、図2に示すようなレセプト入力画面を表示する。図2のレセプト入力画面は、上段部に設けられたレセプト項目入力画面と、オンラインマニュアル画面と、を有する。レセプト項目入力画面は、多数のレセプト項目入力欄(例えば図2において太線で示される矩形枠)を含んでおり、各レセプト項目入力欄には、入力項目(例えば、フリガナ、氏名、保険者番号など)が割り当てられている。なお、以下においては、レセプト項目入力欄を、コンポーネントと呼ぶものとする。また、オンラインマニュアル画面は、左右に分割されており、左欄には、参照すべきオンラインマニュアルの目次(一覧)が表示される。また、オンラインマニュアル画面の右欄には、左欄のうち最も優先度の高いマニュアルや、医療事務従事者によって選択されたマニュアルの具体的内容が表示される。
【0016】
入力部197は、キーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、例えば、医療事務従事者が、レセプト入力画面内のレセプト項目入力欄に文字を入力する際に用いるものである。なお、図2において太線で示される矩形枠は、マウスの操作位置(マウスポインタ)が選択した状態(フォーカスが当った状態)を表している。
【0017】
図1(a)に戻り、サーバ10は、オンラインマニュアルを管理するとともに、各端末80で入力される情報を取得し、当該取得した情報に基づいて、オンラインマニュアルを各端末80に対して出力する。図1(c)には、サーバ10のハードウェア構成が示されている。図1(c)に示すように、サーバ10は、CPU90、ROM92、RAM94、記憶部(HDD(Hard Disk Drive))96、ネットワークインタフェース93、及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えている。サーバ10の構成各部は、バス98に接続されている。サーバ10では、CPU90が、ROM92あるいはHDD96に格納されている文書管理プログラム等のプログラム、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取った文書管理プログラム等のプログラムを実行することにより、図3の機能を実現する。
【0018】
図3には、サーバ10の機能ブロック図が示されている。この図3に示すように、サーバ10は、プログラムを実行することで、文書管理部50、文書出力部及び変更部としての出力部20、入力受付部26、第1検出部22、第2検出部24、としての機能を実現する。なお、図3では、HDD96等に格納されている各種データベース(以下「DB」と記述する)についても図示している。
【0019】
文書管理部50は、図2のオンラインマニュアル画面として出力(表示)するオンラインマニュアルを管理するものである。具体的には、文書管理部50は、オンラインマニュアルを出力する際の優先順位(以下、「優先番号表示」と呼ぶ)をオンラインマニュアルを構成する各セクションに付与し、管理するものである。この文書管理部50は、図3に示すように、監視部12と、抽出部14と、算出部16と、付与部18と、を有する。
【0020】
監視部12は、マニュアルDB44へのオンラインマニュアルの追加又は削除、あるいは、患者DB30への患者情報の追加、変更又は削除の有無を監視する。そして、監視部12は、上記追加、変更又は削除があった場合に、抽出部14に対して、その旨を通知する。なお、マニュアルDB44及び患者DB30の詳細については、後述する。
【0021】
抽出部14は、監視部12からの通知があったタイミングで、患者DB30から、患者情報を抽出する。図4には、患者DB30が示されている。この図4に示すように、患者DB30には、患者IDと、患者氏名と、カナ氏名と、保険者番号と、公費番号とが登録される。なお、図4の患者DB30は、1つの医療機関(医療機関Aとする)において入力された患者の情報が登録されたデータベースであるものとする。
【0022】
算出部16は、抽出部14で抽出された患者情報(保険者番号と公費番号)の分布を算出し、優先順位計算処理結果DB34に格納する。図5には、優先順位計算処理結果DB34の具体的内容が示されている。この図5に示すように、優先順位計算処理結果DB34には、法別統計及び都道府県別統計が含まれる。法別統計には、各項目の割合と、公費合計割合と、優先順位とが登録される。都道府県別統計には、各項目(各都道府県)の割合と、優先順位とが登録される。
【0023】
付与部18は、算出部16で算出された分布に基づいて、優先順位計算処理結果DB34の割合及び公費合計割合の項目に対して優先順位を付与するとともに、オンラインマニュアルの各セクションに優先番号表示を付与し、文書データベースとしての関連付けDB36の優先表示番号欄に入力する。なお、付与部18は、各セクションへの優先番号表示の付与に際して、マニュアルセクション属性定義DB38を参照する。
【0024】
ここで、関連付けDB36は、レセプト入力画面のコンポーネントとオンラインマニュアル内の各セクションを関連付けるデータベースである。より具体的には、関連付けDB36は、「コンポーネントID」、「コンポーネント名」「マニュアルID」、「セクションID」、「マニュアル区分」、「優先表示番号」、「入力条件」等のレコードを有する。なお、関連付けDB36の優先表示番号以外の項目は、システム管理者等が予め入力するものである。関連付けDB36のうち、「入力条件」の欄には、例えば、「コンポーネントID“3”=39*」などが入力される。「コンポーネントID“3”=39*」は、コンポーネントID=3のコンポーネントに先頭の2文字として「39」が入力されたときに、当該入力条件の行(レコード)を最優先とするという意味であるものとする。
【0025】
また、マニュアルセクション属性定義DB38は、図7に示すようなデータベースである。具体的には、マニュアルセクション属性定義DB38は、「マニュアルID」、「セクションID」、「保険・公費種別」、「法別番号」、「都道府県」等のレコードを有する。システム管理者等は、各マニュアルの各セクションについて保険・公費の種別や法別番号、都道府県について予め定義し、マニュアルセクション属性定義DB38に登録しておく。
【0026】
図3に戻り、出力部20は、レセプト画面DB42に格納されているレセプト入力画面のデータを用いてレセプト入力画面(図2)の上段(レセプト項目入力画面)を生成する。また、出力部20は、関連付けDB36、セクション定義DB40、及びマニュアルDB44、に基づいて、レセプト入力画面の下段(オンラインマニュアル画面)を生成する。そして、出力部20は、生成したレセプト入力画面(上段と下段を合成した画面)を端末80のCPU190に対して出力する。端末80では、CPU190の指示の下、表示部195がレセプト入力画面を表示する。
【0027】
ここで、セクション定義DB40は、図8に示すようなデータベースである。具体的には、セクション定義DB40は、「マニュアルID」、「セクションID」、「セクション番号」等のレコードを有する。また、マニュアルDB44には、セクション定義DB40において定義されている各セクションの内容が格納されている。
【0028】
入力受付部26は、端末80の表示部195上での入力情報を受け付け、患者DB30、第1検出部22、第2検出部24に出力する。第1検出部22は、レセプト入力画面上で、医療事務従事者により選択された(フォーカスが当てられた)レセプト項目入力欄を検出する。第2検出部24は、レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことを検出する。第1検出部22と第2検出部24の検出結果は、出力部20に対して入力される。なお、出力部20では、第1検出部22と第2検出部24の検出結果に基づいて、オンラインマニュアル画面を変更する。
【0029】
次に、上記のように構成されるサーバ10の処理(法別番号等に対する優先順位付与処理、オンラインマニュアルの各セクションに対する優先表示番号の付与処理、オンラインマニュアルの出力処理)について詳細に説明する。
【0030】
(法別番号等に対する優先順位付与処理)
まず、図9に基づいて、文書管理部50の処理(法別番号等に対する優先順位付与処理)について、詳細に説明する。図9には、文書管理部50の処理内容がフローチャートにて示されている。
【0031】
なお、図9の処理は、監視部12において、マニュアルDB44へのオンラインマニュアルの追加又は削除があり(すなわち、他のDB36,38,40に対するレコードの追加又は削除があり)、あるいは、患者DB30への患者情報の追加、変更又は削除があったことが検出され、抽出部14に対してその旨が通知された段階から開始される。なお、図9の処理が開始される段階では、付与部18は、図5の優先順位計算処理結果DB34の優先順位の欄を全てクリアしているものとする。
【0032】
まず、ステップS10では、抽出部14が患者DB30から保険者番号と、公費番号を抽出し、算出部16が、医療機関Aを受信した患者の法別番号別、都道府県別番号別の統計を計算する。
【0033】
ここで、法別番号は、各番号のうちの上二桁を意味し、図4の保険者番号「06140248」であれば法別番号は「06」であり、公費番号「51140028」であれば、法別番号は「51」である。算出部16は、各法別番号の個数を求めるとともに全体に対する割合を算出する。なお、算出部16の処理結果は、図5の優先順位計算処理結果DB34の法別統計における「割合」の列に入力される。
【0034】
また、都道府県別番号は、保険者番号及び公費番号の上から3桁目及び4桁目の番号である。例えば図4の保険者番号「06140248」であれば都道府県別番号は「14(神奈川県)」である。また、公費番号「51130029」であれば、都道府県別番号は「13(東京都)」である。なお、算出部16の処理結果は、図5の優先順位計算処理結果DB34の都道府県別統計における「割合」の列に入力される。
【0035】
次いで、ステップS12では、算出部16が、公費単独、公費併用の統計(割合)を合計する。算出部16は、合計した割合を、図5の優先順位計算処理結果DB34の公費合計割合の欄に、入力する。
【0036】
次いで、ステップS14では、付与部18が、パラメータiを1に設定する。次いで、ステップS16では、付与部18が、優先順位計算処理結果DB34の法別統計のうち、i番目(ここでは1番目)に大きい値が「保険」であるか否かを判断する。ここでは、図5の「06(社保)」、「69(国保)」、「39(後期)」、「公費合計割合」の4つのうち、最も値が大きいものが「保険」であるかを判断する。
【0037】
ステップS16における判断が否定された場合には、ステップS18に移行するが、ステップS16の判断が肯定された場合には、ステップS34に移行する。なお、図5では、1番目に大きい値が「39(後期)」の50%であるので、ステップS34に移行し、付与部18は、1番目に値の大きい法別統計の優先順位iを付与する。そして、ステップS36に移行すると、付与部18がすべての法別統計及び都道府県別統計に優先順位が付与されたか否かを判断する。ここでの判断が否定されると、ステップS38に移行し、付与部18は、iを1インクリメント(i=i+1、ここではi=2)した後、ステップS16に戻る。
【0038】
ステップS16では、付与部18が、再度、2番目に大きい値が「保険」であるか否かを判断する。この場合、図5に示すように、「公費合計割合」の値が42%で2番目に大きく、公費は「保険」ではないことから、ステップS16の判断は否定され、ステップS18に移行する。
【0039】
ステップS18では、付与部18が、パラメータjを1に設定する。次いで、ステップS20では、付与部18が、公費の法別の中で優先順位が付けられていないもののうち統計数値が最も大きいものにi.j(ここでは、2.1)の優先順位をつける。この場合、「公費単独」が最も大きい値であるので、付与部18は、「公費単独」の優先順位の欄に「2.1」を入力する。
【0040】
次いで、ステップS22では、付与部18が、公費の全てに優先順位が付与されたか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS24に移行し、付与部18は、jを1インクリメントする(j=j+1)。そして、ステップS22の判断が肯定されるまで、ステップS20〜S24の処理・判断を繰り返し、ステップS22の判断が肯定された段階でステップS26に移行する。なお、ステップS22の判断が肯定された段階では、公費の法別の各優先順位に、2.2〜2.4が入力された状態となる。
【0041】
ステップS26に移行すると、付与部18は、パラメータkを1に設定する。次いで、ステップS28では、付与部18が、都道府県統計のうち優先順位が付与されて折らず、かつ、割合が最も大きい地方公費に優先順位i.(j+k)(ここでは、2.5)を付与する。
【0042】
次いで、ステップS30では、付与部18が、全ての地方公費に優先順位が付与されたか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS32において、付与部18が、kを1インクリメント(k=k+1)した後、ステップS28に戻る。そして、ステップS30の判断が肯定されるまで、ステップS28〜S32の処理・判断を繰り返し、ステップS30の判断が肯定された段階でステップS36に移行する。なお、ステップS30の判断が肯定された段階では、地方公費の各優先順位に、2.5、2.6が入力された状態となる。
【0043】
ステップS36では、再度、付与部18が、すべての法別統計及び都道府県別統計に優先順位が付与されたか否かを判断する。ここでの判断が否定されると、ステップS38に移行し、付与部18は、iを1インクリメント(i=i+1、ここではi=3)した後、ステップS16に戻る。その後は、3番目に大きい値(69(国保))が保険であるので、ステップS16の判断は肯定され、ステップS34において、付与部18が、優先順位i(=3)を付与した後、ステップS36に移行する。更に、ステップS38、S16を経て、ステップS34に移行すると、付与部18は、優先順位i(=4)を「06(社保)」に付与する。この場合、ステップS36の判断が肯定されるので、図9の全処理が終了することになる。この図9の全処理が終了した段階では、図5のように、全ての法別統計及び都道府県別統計に優先順位が付与されたことになる。
【0044】
(オンラインマニュアルの各セクションに対する優先表示番号付与処理)
次に、図10〜図12に基づいて、オンラインマニュアルの各セクションに対する優先表示番号の付与処理について、説明する。図10には、オンラインマニュアルの各セクションに対する優先表示番号の付与処理のフローチャートが示されている。なお、図10の処理は、図9の処理が完了した後に開始される処理である。また、図10が開始される段階では、付与部18は、図6の関連付けDB36のうち優先表示番号の列を全てクリアしているものとする。
【0045】
図10の処理では、まずステップS40において、付与部18は、優先順位計算処理結果DB34を取得する。次いで、ステップS42では、付与部18が、パラメータiを1に設定する。次いで、ステップS44では、付与部18が、i番目に大きい値が「保険」であるか否かを判断する。ここでの判断が肯定されると、ステップS46に移行し、付与部18は、1番目に優先される保険の法別番号、ここでは「39」を記憶する。そして、ステップS48では、付与部18が、マニュアルセクション属性定義DB38(図7)から、記憶した法別番号と同じ法別番号を持つレコードを検索し、マニュアルIDとセクションIDを記憶する。ここでは、マニュアルID「KAI200804」、セクションID「1−2」と、マニュアルID「KAI200804」、セクションID「1−3」と、が記憶される。次いで、ステップS50では、付与部18が、ステップS48で記憶したマニュアルID、セクションIDと一致する、関連付けDB36(図6)の中のマニュアルID、セクションIDを有するレコードの優先表示番号にi(=1)を書き込む(図6の優先表示番号「1」参照)。
【0046】
次いで、ステップS52では、付与部18が、図5の全統計に対する処理が終了したか否かを判断する。ここでの判断が否定されると、付与部18は、ステップS54に移行する。ステップS54に移行すると、付与部18は、iを1インクリメント(i=i+1、ここではi=2)し、ステップS44に戻る。なお、ステップS44に戻った段階では、i(=2)番目に大きい値が、「公費合計統計」であり「保険」ではないので、ステップS44の判断は否定される。
【0047】
ステップS44の判断が否定されると、ステップS56に移行し、公費の優先表示番号付与処理のサブルーチンを実行する。具体的には、図11のフローチャートに沿った処理を実行する。
【0048】
図11の処理では、まず、ステップS70において、付与部18が、パラメータjを1に設定する。次いで、ステップS72では、付与部18が、i.j(ここでは、2.1)番目に優先される公費の法別番号(ここでは、「12」)を記憶する。次いで、ステップS74では、付与部18が、マニュアルセクション属性定義DB38(図7)から、記憶した法別番号(「12」)と同じ法別番号を持つレコードで、かつ都道府県が「全国」のレコードを検索する。そして、検索において当該レコードが発見された場合には、付与部18は、マニュアルIDとセクションIDを記憶する。ここでは、付与部18は、図7に示すマニュアルID「KAI200905」、セクションID「1−1」を記憶する。
【0049】
次いで、ステップS76では、付与部18が、関連付けDB36中において、記憶したマニュアルID、セクションIDと一致するレコードの優先表示番号の欄にi.j(=2.1)を書き込む。
【0050】
次いで、ステップS78では、付与部18が、公費の全てのi.jの書き込み処理が完了したか否かを判断する。ここでの判断が否定されると、ステップS80において、付与部18がjを1インクリメント(j=j+1)した後、ステップS72に戻る。その後は、ステップS72〜S80を繰り返し、i.j=2.4が関連付けDB36に書き込まれた段階で、ステップS78の判断が肯定される。ステップS78の判断が肯定されると、図10のステップS58に移行する。
【0051】
ステップS58では、付与部18が、地方公費の優先表示番号付与処理のサブルーチンを実行する。具体的には、図12のフローチャートに沿った処理を実行する。
【0052】
図12の処理では、ステップS90において、付与部18が、パラメータkを1に設定する。次いで、ステップS92では、付与部18が、マニュアルセクション属性定義DB38(図7)から、保険・公費種別が「公費」で、かつ都道府県の設定が、優先表示番号i.(j+k)(=2.5)のレコードが示すものと同じ設定がされているレコードのマニュアルIDとセクションIDを記憶する。ここでは、図7の最下行に記載されているマニュアルID「KAI200905」と、セクションID「1−2」を記憶する。
【0053】
次いで、ステップS94では、付与部18が、関連付けDB36中のマニュアルID、セクションIDが一致するレコードの優先表示番号にi.j+k(=2.5)を書き込む。なお、図6の関連付けDB36には、一致するレコードが無いので、付与部18は、i.j+k(=2.5)は書き込まないものとする。
【0054】
次いで、ステップS96では、付与部18が、地方公費の全てのi.j+kの書き込み処理が完了したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS98において、kを1インクリメント(k=k+1)し、ステップS92に戻る。その後は、ステップS96の判断が肯定されるまで、ステップS92〜S98の処理・判断を繰り返す。そして、ステップS96の判断が肯定されると、図12の全処理を終了し、図10のステップS52に移行する。
【0055】
ステップS52では、付与部18は、再度、全統計に対する処理が終了したか否かを判断し、ここでの判断が否定された場合には、ステップS54でiを1インクリメントした後、ステップS44に戻る。その後は、上述した処理を繰り返し、ステップS52の判断が肯定された段階で図10の全処理を終了する。
【0056】
このように図10の全処理が終了した段階では、図6に示す関連付けDB36において各コンポーネントIDに対応付けられたマニュアルID、セクションIDの組み合わせに対して、優先表示番号が付与されることになる。
【0057】
(オンラインマニュアルの出力処理)
次に、図10の処理を経て生成された関連付けDB36を用いた、出力部20によるオンラインマニュアルの出力処理について、図13、図14に基づいて、説明する。なお、図13と図14は、同時並行的に実行される処理である。
【0058】
図13の処理では、まず、ステップS102において、出力部20が、レセプト入力画面のコンポーネントのいずれかにフォーカスが当たるまで待機する。この場合、図2に太線枠で示すように、ある入力欄の上にマウスポインタが乗ったことを図3の第1検出部22が検出した段階で、ステップS104に移行する。
【0059】
ステップS104に移行すると、出力部20は、フォーカスが当ったコンポーネントIDをキーにして関連付けDB36から、マニュアルID、セクションID、優先度、入力条件を取得する。例えば、図2のように保険者番号の欄(コンポーネント)にフォーカスが当っている場合には、そのコンポーネントID=3に対応するマニュアルID、セクションID、優先度、入力条件を関連付けDB36から取得する。
【0060】
次いで、ステップS106では、出力部20が、マニュアルID、セクションIDをキーにして、セクション定義DBから、マニュアル名とセクション名を取得する。
【0061】
次いで、ステップS108では、出力部20が、マニュアル名を優先順に並び替える。なお、この並び替えにおいては、基本マニュアルと改定マニュアルは別々に並べ替えを行うものとする。
【0062】
次いで、ステップS110では、出力部20が、並び替えたマニュアル名をオンラインマニュアル画面の左欄に表示されるように、端末80に対して出力する。次いで、ステップS112では、出力部20が、優先度が一番高いマニュアルを読み込み、オンラインマニュアル画面の右欄に表示されるように、端末80に対して出力する。
【0063】
次いで、ステップS114では、出力部20が、優先度が2番目以降のマニュアルを順次読み込み、端末80のメモリ(RAM194)上に出力する。その後は、端末80のCPU190が、医療事務従事者が、オンラインマニュアル画面の左欄において選択したマニュアル(セクション)を表示するようにする。
【0064】
次に、図14に基づいて、図13の処理と同時並行的に行われる処理について説明する。
【0065】
図14の処理では、まずステップS120において、出力部20が、レセプト入力画面のコンポーネントに値が入力されるまで待機する。この場合、コンポーネントに、例えば、図15に示すような保険者番号(例えば、39)が入力されことを図3の第2検出部24が検出した段階で、ステップS122に移行する。
【0066】
ステップS122に移行すると、出力部20は、関連付けDB36の入力条件に一致する入力であるか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、図14の全処理を終了する(現在の表示を維持する)。一方、例えば、図15のように保険者番号のコンポーネントに「39」が入力され、かつ図6のように入力条件に「コンポーネントID“3”=39*」がある場合には、ここでの判断が肯定される。ステップS122の判断が肯定された場合には、ステップS124に移行する。
【0067】
ステップS124では、出力部20が、条件に一致するマニュアルを第1優先にして、マニュアルのリストをソートする。図6の場合、マニュアルID「KAI200804」、セクションID「1−3」のマニュアルを第1優先にして、マニュアルのリストをソートする。次いで、ステップS126では、出力部20が、基本マニュアルのソートした結果をオンラインマニュアル画面の左欄に一覧表示するとともに、基本マニュアルの最上部のマニュアルをオンラインマニュアル画面の右欄に表示する。
【0068】
次いで、ステップS128では、出力部20が、改定マニュアルのソートした結果をオンラインマニュアル画面の左欄に一覧表示する。次いで、ステップS130では、出力部20が、改定マニュアルの第1優先のマニュアルを読み込み、画面表示する。なお、図15は、このステップS128の状態を示している。そして、ステップS132では、出力部20が、ソート結果順に優先表示番号が2番目以降のマニュアルを順次読み込み、端末80のメモリ(RAM194)上に出力する。
【0069】
その後は、端末80では、医療事務従事者がオンラインマニュアル画面の左欄において選択したマニュアルを表示部195上に表示するようにする。
【0070】
ここで、図16には、後期高齢者保険の優先度が高い医療機関(医療機関Bとする)におけるレセプト入力画面の表示例が示されている。また、図17には、公費の優先度が高い医療機関(医療機関C)におけるレセプト入力画面の表示例が示されている。これら図16、図17と、上記において説明に用いた図2とを比較すると分かるように、同一のコンポーネントにフォーカスが当っている場合でも、本実施形態では、医療機関A、B、C毎に優先度に応じた異なる表示がなされるようになっている。
【0071】
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、複数の患者IDと、各患者に関してコンポーネント(レセプト項目入力欄)に入力された患者情報(保険番号、公費番号)とを対応付けて記憶する患者DB30から、複数の患者の患者情報を抽出し、抽出された患者情報の分布を算出し、算出された分布に基づいて、オンラインマニュアルの各セクションを管理する関連付けDB36のうち、コンポーネントに対応するセクションに対して、出力に関する優先順位(優先表示番号)を付与する。すなわち、レセプト入力画面内に設けられたコンポーネントに対応するオンラインマニュアルのうち、患者DB30に多数含まれている患者の種別など患者の傾向から推定される、医療事務従事者に参照される可能性の高いオンラインマニュアルのセクションに対して、優先度の高い優先表示番号を付与することが可能となる。したがって、本実施形態では、オンラインマニュアルの各セクションに対する適切な優先表示番号の付与が可能となる。
【0072】
また、本実施形態では、第1検出部22が、レセプト入力画面上で、ユーザが選択したコンポーネントを検出した場合に、出力部20が、当該関連付けDB36でコンポーネントに関連付けられたオンラインマニュアルのセクションを付与部18で付与された優先表示番号に基づいて出力する。これにより、オンラインマニュアルを出力する際には、適切に付与された優先表示番号に基づいて(例えば、優先表示番号の小さい順に)、各コンポーネントに対応するオンラインマニュアルのセクションを出力することが可能となる。したがって、医療事務従事者は、コンポーネントの入力に必要な入力方法や留意点などを記載したオンラインマニュアルの検索等を行わなくとも、効率よく参照することができる。これにより、医療事務従事者がコンポーネントに入力を行う際に、必要なオンラインマニュアルの見落とし等を抑制することができる。
【0073】
また、本実施形態では、コンポーネントに特定の文字列(図6で、「入力条件」として定義された文字列)が入力されたことを第2検出部24が検出した場合に、出力部20は、優先順位を変更してオンラインマニュアルの表示を行う。したがって、医療事務従事者がコンポーネントに入力した文字列に応じたオンラインマニュアルの表示を適切に行うことができる。
【0074】
また、本実施形態では、オンラインマニュアルの追加又は削除、患者DB30への患者情報の追加、変更又は削除が行われたことを監視部12が検出した段階で、優先表示番号の付与(図9、図10〜図12の処理)をやり直すこととしている。これにより、優先表示番号が変更される可能性のある適切なタイミングで、優先表示番号を再付与することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態では、図13のステップS114や、図14のステップS132において、コンポーネントに関連するオンラインマニュアルの内容を端末80のメモリに読み込んでおく。したがって、医療事務従事者がオンラインマニュアル画面の左欄において種々のセクションを選択した場合でも、オンラインマニュアル画面の右欄に短時間で選択したセクションの内容を表示することができる。
【0076】
なお、上記実施形態では、図9の処理と、図10〜図12の処理を別々に行う場合について説明したが、これに限らず、図9の処理と図10〜図12の処理を一括して行うこととしてもよい。例えば、図9のステップS34の後に、図10のステップS46〜S50の処理を行うこととしてもよい。また、図9のステップS20の後に、図11のステップS72〜S76を行うこととしてもよい。更に、図9のステップS28の後に、図12のステップS92、S94の処理を行うこととしてもよい。
【0077】
なお、上記実施形態では、レセプト入力画面上にコンポーネントが複数ある場合について説明したが、これに限らず、レセプト入力画面上に存在するコンポーネントは1つのみであってもよい。
【0078】
なお、上記実施形態では、医療事務システム100が、端末80とサーバ10を備える場合について説明したが、これに限らず、サーバ10の機能を、端末80に設けることとしてもよい。このようにしても、各端末80内に格納された患者DB30に登録される患者情報に基づいて、マニュアルの優先表示番号を付与することが可能であり、当該優先表示番号に基づいたマニュアルの表示が可能となる。
【0079】
なお、上記実施形態では、1つの医療機関の患者DB30の患者情報の分布に基づいて、オンラインマニュアルの各セクションに優先表示番号を付与する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、所定の地域に属する医療機関ごとに分布を求め、これに基づいて優先表示番号を付与してもよい。また、例えば、医療機関の診療科ごとに分布を求め、これに基づいて優先表示番号を付与してもよい。
【0080】
なお、上記実施形態では、患者情報の分布として、保険番号や公費番号の分布を算出する場合について説明したが、これに限らず、その他の患者情報の分布を用いることとしてもよい。例えば、その他の患者情報としては、年齢や性別などが挙げられる。
【0081】
なお、上記実施形態では、文書が、オンラインマニュアルである場合について説明したが、これに限らず、その他の文書であってもよい。
【0082】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0083】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0084】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0085】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0086】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を行う文書管理方法であって、複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出する抽出工程と、前記抽出工程で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出工程と、前記算出工程で算出された分布に基づいて、複数の文書を管理する文書データベースのうち、前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する付与工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする文書管理方法。
(付記2) 前記レセプト入力画面上で、ユーザが選択したレセプト項目入力欄を検出する第1検出工程と、前記第1検出工程で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与工程で付与された優先順位に基づいて出力する文書出力工程と、を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする付記1に記載の文書管理方法。
(付記3) 前記レセプト入力画面は、前記レセプト項目入力欄を複数備え、前記付与工程では、前記コンピュータは、前記レセプト項目入力欄それぞれに対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与し、前記文書出力工程では、前記コンピュータは、前記第1検出工程で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与工程で付与された優先順位に基づいて出力することを特徴とする付記2に記載の文書管理方法。
(付記4) 前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことを検出する第2検出工程と、前記第2検出工程において前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことが検出された場合に、前記優先順位を、該特定の文字列に関連する文書を上位に表示する他の優先順位へ変更する変更工程と、を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の文書管理方法。
(付記5) 前記文書データベースへの文書の追加又は削除、前記患者データベースへの患者情報の追加、変更又は削除が行われたか否かを監視する監視工程を、前記コンピュータが更に実行し、前記コンピュータは、前記監視工程の結果に基づいて、前記抽出工程、前記算出工程、前記付与工程をやり直すことを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の文書管理方法。
(付記6) レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を行う文書管理装置であって、複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースと、複数の文書を管理する文書データベースと、前記患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出する抽出部と、前記抽出部で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出部と、前記算出部で算出された分布に基づいて、文書データベースのうち前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する付与部と、を備える文書管理装置。
(付記7) 前記レセプト入力画面上で、ユーザが選択したレセプト項目入力欄を検出する第1検出部と、前記第1検出部で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与部で付与された優先順位に基づいて出力する文書出力部と、を更に備える付記6に記載の文書管理装置。
(付記8) 前記レセプト入力画面は、前記レセプト項目入力欄を複数備え、前記付与部は、前記レセプト項目入力欄それぞれに対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与し、前記文書出力部は、前記第1検出部で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与部で付与された優先順位に基づいて出力することを特徴とする付記7に記載の文書管理装置。
(付記9) 前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことを検出する第2検出部と、前記第2検出部において前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことが検出された場合に、前記優先順位を、該特定の文字列に関連する文書を上位に表示する他の優先順位へ変更する変更部と、を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする付記6〜8のいずれかに記載の文書管理装置。
(付記10) 前記文書データベースへの文書の追加又は削除、前記患者データベースへの患者情報の追加、変更又は削除が行われたか否かを監視する監視部を、更に備え、前記抽出部、前記算出部、前記付与部は、前記監視部の結果に基づいて処理をやり直すことを特徴とする付記6〜9のいずれかに記載の文書管理装置。
(付記11) レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を前記コンピュータに実行させる文書管理プログラムであって、複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出し、前記抽出する処理で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出し、前記算出する処理で算出された分布に基づいて、複数の文書を管理する文書データベースのうち、前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする文書管理プログラム。
(付記12) 前記レセプト入力画面上で、ユーザが選択したレセプト項目入力欄を検出し、当該検出する処理で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与する処理で付与された優先順位に基づいて出力する、処理を前記コンピュータに更に実行させることを特徴とする付記1に記載の文書管理プログラム。
(付記13) 前記レセプト入力画面は、前記レセプト項目入力欄を複数備え、前記付与する処理では、前記レセプト項目入力欄それぞれに対応する文書に対して、出力に関する優先順位を前記コンピュータに付与させ、前記出力する処理では、前記第1検出する処理で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与する処理で付与された優先順位に基づいて前記コンピュータに出力させることを特徴とする付記12に記載の文書管理プログラム。
(付記14) 前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことを検出するし、当該検出する処理において前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことが検出された場合に、前記優先順位を、該特定の文字列に関連する文書を上位に表示する他の優先順位へ変更する、処理を前記コンピュータに更に実行させることを特徴とする付記11〜13のいずれかに記載の文書管理プログラム。
(付記15) 前記文書データベースへの文書の追加又は削除、前記患者データベースへの患者情報の追加、変更又は削除が行われたか否かを監視し、前記監視する処理の結果に基づいて、前記抽出する処理、前記算出する処理、前記付与する処理を、前記コンピュータにやり直させることを特徴とする付記11〜14のいずれかに記載の文書管理プログラム。
【符号の説明】
【0087】
10 サーバ(文書管理装置)
12 監視部
14 抽出部
16 算出部
18 付与部
22 第1検出部
20 出力部(文書出力部、変更部)
24 第2検出部
30 患者DB
36 関連付けDB(文書データベース)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を行う文書管理方法であって、
複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出する抽出工程と、
前記抽出工程で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された分布に基づいて、複数の文書を管理する文書データベースのうち、前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する付与工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする文書管理方法。
【請求項2】
前記レセプト入力画面上で、ユーザが選択したレセプト項目入力欄を検出する第1検出工程と、
前記第1検出工程で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与工程で付与された優先順位に基づいて出力する文書出力工程と、を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする請求項1に記載の文書管理方法。
【請求項3】
前記レセプト入力画面は、前記レセプト項目入力欄を複数備え、
前記付与工程では、前記コンピュータは、前記レセプト項目入力欄それぞれに対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与し、
前記文書出力工程では、前記コンピュータは、前記第1検出工程で検出されたレセプト項目入力欄に対応する文書を前記付与工程で付与された優先順位に基づいて出力することを特徴とする請求項2に記載の文書管理方法。
【請求項4】
前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことを検出する第2検出工程と、
前記第2検出工程において前記レセプト項目入力欄に特定の文字列が入力されたことが検出された場合に、前記優先順位を、該特定の文字列に関連する文書を上位に表示する他の優先順位へ変更する変更工程と、を前記コンピュータが更に実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の文書管理方法。
【請求項5】
前記文書データベースへの文書の追加又は削除、前記患者データベースへの患者情報の追加、変更又は削除が行われたか否かを監視する監視工程を、前記コンピュータが更に実行し、
前記コンピュータは、前記監視工程の結果に基づいて、前記抽出工程、前記算出工程、前記付与工程をやり直すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の文書管理方法。
【請求項6】
レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を行う文書管理装置であって、
複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースと、
複数の文書を管理する文書データベースと、
前記患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出部と、
前記算出部で算出された分布に基づいて、文書データベースのうち前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する付与部と、を備える文書管理装置。
【請求項7】
レセプト入力画面内に設けられたレセプト項目入力欄に対応する文書の管理を前記コンピュータに実行させる文書管理プログラムであって、
複数の患者の識別子と、各患者に関してレセプト項目入力欄に入力された患者情報とを対応付けて記憶する患者データベースから、前記複数の患者の患者情報を抽出し、
前記抽出する処理で抽出された前記患者情報の分布を算出する算出し、
前記算出する処理で算出された分布に基づいて、複数の文書を管理する文書データベースのうち、前記レセプト項目入力欄に対応する文書に対して、出力に関する優先順位を付与する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする文書管理プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−203838(P2012−203838A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70438(P2011−70438)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】