説明

斜張ケーブルの架設方法

【課題】ケーブル架設作業の工期短縮とコストの低減とを図る斜張ケーブルの架設方法の提供。
【解決手段】ストランドを架設し定着するシース管の自由端開口部側において、ストランド6を束ねる筒状のクランプ材を上部クランプ8aと下部クランプ8bとに分割し、上部クランプ8aをストランド架設位置よりも下に位置固定手段9で固定し、上部クランプ8aに離隔させた対向位置に下部クランプ8bを位置固定手段9を介して配設する。上部クランプ8aに収まるべきストランドを上部クランプ8aの内側に通して両定着部間に架設し緊張し、残りのストランドを上部クランプ8aと下部クランプ8bとの間に挿通して両定着部間に架設し緊張させた後、下部クランプ8bを残りのストランドを束ねながら上部クランプ8aに向けて移動し、締結手段で一体に締結してから位置固定手段9を撤去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、斜張橋ケーブル等において、主桁と主塔との定着部間に架設される緊張材を、効率的な作業で束ねる斜張ケーブルの架設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、斜張橋や吊り橋等におけるケーブル21は、図11乃至図12(A)に示すように、主桁1と主塔2との定着部3,4間にガイドワイヤーなどで先導させてストランド6をアンカーヘッド18の円錐型貫通孔20に挿通させクサビ19で止めて架設し、その後、定着部にセットしたジャッキで前記ストランド6を緊張させ前記クサビ19で締め込み、これを複数本のストランド6に各々施工し均一な張力にした後に、前記複数本のストランド6全部を纏めてジャッキで緊張させて定着させていたものが知られている。
【0003】
前記ケーブル21は、PC鋼線等で形成したストランド6を複数本束ねて、これらに外套保護管(保護シース)10aを被覆し、前記束ねたストランド6と前記外套保護管10aとの間隙に防錆材等のグラウトを充填して形成されるものである。
【0004】
前記ケーブル21は、前記アンカーヘッド18の円錐型貫通孔が所要間隙をおいて同心円状に配設されていることから、間隙をおいて平行に架設されたストランドをそのまま外套保護管でカバーすると、この外套保護管10aの直径が大きくなる。そこで、図12(B)に示すように、前記複数本のストランド6をクランプ材22で束ねることによって、前記外套保護管10bの直径を小さくして作業性を良くし、前記間隙に充填するグラウトの使用量を減らし、風雨の影響による振動も少なくする必要がある。
【0005】
その対策として、従来、前記主塔と主桁との両定着部間に適宜間隔を有して平行状態に架設・緊張された複数本のストランドを、一本のケーブルに束ねるために、一対の仮クランプにより複数本のストランドを例えば六角形状に整形して束ね、その後、本設クランプで束ねて一本のケーブルにした、ケーブルの架設方法が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平08−27725号公報
【特許文献2】特開2000−282409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の斜張ケーブルの架設方法では、定着部間に平行に緊張して架設したストランドに、六角形状の4つの辺を対称に有したクランプと六角形状の2つの辺とその2つの辺の両側に1/2の辺とを対称に有したクランプとでなる一対の仮クランプをボルトでケーブルの半径方向に締め込む工法、若しくは、階段状のクランプで位置規制して束ねる工法なので、本設のクランプ以外に仮クランプが必要で部品点数が増えて部品管理にコストが嵩み、ストランド整形して本設クランプを取り付けた後は前記仮クランプを撤去する作業が必要となる。このような重複したストランド締め込み作業が必要な従来架設工法に対して、更に、作業工数の低減と部品コストの低減が要望される。本発明に係る斜張ケーブルの架設方法は、このような課題を解決するために提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る斜張ケーブルの架設方法の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、ストランドを架設し定着するために配設されたシース管の自由端開口部側において、複数本のストランドを束ねる筒状のクランプ材を上部クランプと下部クランプとに半割りに分けて、当該上部クランプをストランドの架設位置よりも下げた位置に位置固定手段で固定して設置し、前記上部クランプに離隔させて対向位置に前記下部クランプを前記位置固定手段を介して配設し、その後、前記上部クランプに収まるべきストランドを当該上部クランプの内側に通して両定着部間に架設して緊張させ、残りのストランドを前記上部クランプと下部クランプとの間に挿通させて前記両定着部間に架設して緊張させ、その後、前記下部クランプを前記上部クランプに向けて移動させ、前記下部クランプで前記残りのストランドを束ねながら前記上部クランプに合体させて締結手段で当該下部クランプと前記上部クランプとを一体に締結し、その後、前記位置固定手段を撤去することである。
【0008】
また、前記上部クランプに、ストランドをクランプ内側に押さえるガイド部材が設けられていること、;
更に、前記上部クランプは、着脱自在な位置固定手段を介してシース管の自由端開口部に直接固定されていること、;
を含むものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の斜張ケーブルの架設方法によれば、複数本のストランドを束ねる筒状のクランプ材を上部クランプと下部クランプとに半割りに分けて、上部クランプを始めから本設の位置に位置固定してセットし、その上部クランプにストランドを通して架設し緊張することで、複数本のストランドのうち約半数のストランドが、ストランドの架設位置よりも下げた位置、例えば、本設の位置で架設され、残りのストランドは、下部クランプで束ねられるので、ストランドを一本のケーブルに束ねる作業が実質的に約半分で済み、工期の短縮となる。
また、前記クランプは仮の治具ではなく本設のクランプ材なので、ストランドの架設完了後に撤去することもなく、部品管理の必要もない。
上部クランプにガイド部材があることで、ストランドを架設の際にクランプ内側にスムーズに挿通させることができて、ストランドが拡散してばらけることがなく挿通作業が容易となる。
更に、前記上部クランプをシース管に直接固定すれば、位置固定手段の構造も簡易な構造になり製作コストが低減され、設置作業も簡易で工期短縮となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る斜張ケーブルの架設方法は、図1に示すように、例えば、斜張橋の主桁1と主塔2とにおける定着部3,4間に斜材ケーブル5を架設しその外側に外套保護管10でカバーする場合において、PC鋼線等をPE(ポリエチレン)で被覆してなるストランド6を架設し定着するために配設されたシース管7の自由端開口部7a側において、複数本のストランド6を一本のケーブルに束ねる筒状のクランプ材8を、上部クランプ8aと下部クランプ8bとに半割りに分けて、当該上部クランプ8aを本設の位置に位置固定手段9で固定して設置する。
【0011】
前記上部クランプ8aの配設と共に、図1に示すように、前記上部クランプ8aに離隔させて対向位置に前記下部クランプ8bを前記位置固定手段9を介して下側に配設する。この上部クランプ8aと下部クランプ8bとの配設は、現場の状況によって、どちらを先にセットしても良い。
【0012】
前記クランプ材8は、例えば鋼製で内側形状が六角の筒状体で、図2に示すように、上部クランプ8aと、下部クランプ8bとに半割りにされており、この両者をボルト・ナットで締結し六角の筒状にするためのボルト用貫通孔8eを有したフランジ8c,8dが設けられている。前記貫通孔8eは、前記一つのフランジ8cに、3箇所に設けられ、そのうち2箇所は、前記位置固定手段9のターンバックル11の挿通用に使用され、このターンバックル11が撤去された後に、締結用のボルトが挿通される。
【0013】
前記位置固定手段9は、図2乃至図3に示すように、主桁1若しくは主塔2側の足場に固定される矩形状で鋼製の固定基板12に、一対のブラケット13を溶接して4箇所に起立させ、該一対のブラケット13,13間にターンバックル11の端部11aを介装させ、貫通孔11bと前記ブラケット13の貫通孔にボルト14を貫通させて、ナット15で締結して、構成される。
【0014】
次に、本発明の斜張ケーブルの架設方法は、前記上部クランプ8a及び前記下部クランプ8bを前記位置固定手段9によって配設した後、前記上部クランプ8aに収まるべきストランド6、例えば、全体でストランド6が37本の場合には、上側の22本のストランド6を当該上部クランプ8aの内側に通して両定着部3,4間に架設して緊張させる。
【0015】
前記ストランド6は、図1に示すように、主桁1上にあるストランド巻装用のドラム16から引き出され、プッシャー17等で上に押し出され、また、主塔2側からもメッセンジャー用のガイドワイヤ等(図示せず)で引き上げられるものである。
【0016】
これにより、図4乃至図5に示すように、上側のストランド6は、定着部3,4におけるアンカーヘッド18にて、所要の緊張力をジャッキで付与されるクサビ19で止められる。密集して架設されることになり、外套保護管10が予め主桁1と主塔2間に配設されている場合には、前記外套保護管10が自然に下に移動するので前記上側の22本のストランド6が上側に集まり、この外套保護管10の下半分が大きな空隙10cとなって、残りのストランド6の15本を挿通させるのに都合がよい。
【0017】
そこで、図4に示すように、前記残りのストランド6を前記上部クランプ8aと下部クランプ8bとの間に挿通させて、且つ、左右のターンバックル11,11の間に挿通させて、前記両定着部3,4間に架設してジャッキで緊張させる。
【0018】
その後、図4に示すように、4箇所のナット15を所要方向に略均一に進行するように回転させて、前記下部クランプ8bを前記上部クランプに向けて移動させる。下部のストランド6、例えば、残りの15本のストランド6が次第に上下左右に寄せ集められ、上部のストランド6と同じように整形されて、密集する。
【0019】
前記下部クランプ8bで前記残りのストランド6を束ねながら前記上部クランプに合体させて、締結手段のボルトをフランジ8c,8dのボルト用貫通孔8eに挿通させてナットで締結する。これによって、当該下部クランプ8bと前記上部クランプ8aとが一体になって、本設の筒状のクランプ材8となる。その後、前記位置固定手段9を撤去する。
【0020】
こうして、複数本のストランド6がクランプ材8で束ねられて斜材ケーブル5となり、該斜材ケーブル5と外套保護管10との隙間には、長手方向の適宜箇所にスペーサ等が設けられることもある。また、前記束ねられた斜材ケーブル5には、防振用のダンパーが取り付けられる。なお、外套保護管10が、前記斜材ケーブル5の架設後にカバーされる場合には、この外套保護管10を半割りにして、例えば、主桁側から斜材ケーブル5を間において半割りの外套保護管で挟み付けるようにして閉じて筒状にし、それを下から上に連続して接続しながら押し上げていくようにすることで、斜材ケーブル5の全長に亘り外套保護管10をカバーさせるようにするものである。この場合には、外套保護管10にケーブル挿通を容易にするための余分な間隙を有する必要がないので、図1に示す外套保護管10よりも直径の小さな管とすることができる。
【0021】
本発明の斜材ケーブルの架設方法に係る第2実施例は、図6に示すように、クランプ材8において、上部クランプ8aは、シース管7に対して着脱自在な位置固定手段23によって、シース管7の自由端開口部に直接固定されている例である。
【0022】
前記上部クランプ8aには、図6乃至図7に示すように、その長手方向の後端に取付プレート24a、長手方向に沿って中央部に補強用の補強板24b、長手方向の前端にガイド取付プレート24cがそれぞれ溶接されて一体にして設けられて、鋼製のシース固定型上部クランプ8aとして形成されている。
【0023】
前記取付プレート24aには、ボルト貫通孔24dが4箇所に設けられ、前記位置固定手段23に設けられたねじ孔23cを利用して、ボルト29でシース固定型上部クランプ8aが位置固定手段23に固定される。前記ガイド取付プレート24cには、横方向の長孔24eが設けられている。横方向に位置調節して取り付けられるようにしている。
【0024】
前記位置固定手段23は、図7に示すように、鋼製で所望厚さの半円形状のプレート23aに、その周縁部に取付孔23dが周方向に等間隔で複数個設けられている。この取付孔23dにボルト25を挿通し、シース管7のフランジ7bのボルト孔に挿通してナット26で締結することで、位置固定手段23をシース管7のフランジ7bの上側に着脱自在に固定する。
【0025】
前記プレート23aには、その平板面に直交して、T字形の押さえ用補強板23bが溶接により固着して立設されている。この補強板23bは、前記シース固定型上部クランプ24がストランド6の緊張により上方向に押し上げられるので、該シース固定型上部クランプ8aが上側へ変形しないように押さえているものである。
【0026】
この第2実施例による斜材ケーブル5の架設方法を説明すると、図7に示すように、前記位置固定手段23に前記シース固定型上部クランプ8aを、ボルト29で取り付けて固定する。そのシース固定型上部クランプ8aを固定した位置固定手段23を、図8に示すように、シース管7の自由端開口部7a側のフランジ7bに、ボルト25・ナット26で取り付けて固定する。
【0027】
図6に示すように、下部クランプ8bを、前記シース固定型上部クランプ8aの下に配設する。それには、前記位置固定手段23と一体になったシース固定型上部クランプ24のボルト貫通孔8eに長めのねじ付きボルト27を下に抜けて4本差し込み、このボルト27の下部に下部クランプ8bを、そのフランジ8c,8dのボルト貫通孔に前記ボルト27を差し込んで装着し、前記ボルト27にナット28を装着して当該下部クランプ8bが落ちないようにする。
【0028】
次に、複数本の上側のストランド6を、前記シース固定型上部クランプ24と下部クランプ8bとの間、且つ、シース管開口部を正面に見て左右のボルト27の間に挿通させて、定着部3,4間に架設して緊張させる。その後は、前記第1実施例と同様に、残りの下側のクランプ6を両定着部間に架設・緊張する。
【0029】
その後、前記下部クランプ8bを、前記ナット28を回転させて押し上げ、前記シース固定型上部クランプ8aにおける上部クランプ8aと合体させる。その後、ボルトをフランジ8c,8dの中央のボルト貫通孔8eに差し込んでナットで締結し、前記シース固定型上部クランプ24における上部クランプ8aと前記下部クランプ8bを一体にする。更に、前記4本のボルト27を全部撤去して、その空いたボルト貫通孔8eにボルトを差し込んで、ナットで締結する。こうして上部クランプ8aと下部クランプ8bとでなるクランプ材8が強固に一体化される。
【0030】
次に、前記取付プレート24aの貫通孔24dのボルト29を、位置固定手段23のねじ孔23cから取り外す。これにより、シース固定型上部クランプ8aと位置固定手段23との締結状態が解除される。更に、この位置固定手段23をフランジ7bに固定しているボルト25及びナット26を外す。こうして、シース管7から位置固定手段23が撤去される。
【0031】
このようにして、主桁若しくは主塔における定着部のシース管7へ直接に、位置固定手段23を介してシース固定型上部クランプ8aを取り付け、ストランド6を架設するようにすれば、前記位置固定手段23がシース管7のフランジを利用して取り付けられるので、前記主桁側や主塔側に取付孔等を用意して位置固定手段を取り付けなければならない、という煩わしさが解消される。
【0032】
また、第3実施例は、図9乃至図10に示すように、前記シース固定型上部クランプ8aに、ストランド6をクランプ内側に押さえるガイド部材30が設けられる実施例である。前記ガイド部材30は、鋼製で断面がL字形のアングルである。図10に示すように、シース固定型上部クランプ8aのガイド取付プレート24cに、ボルト貫通孔30aにボルトを挿通させ、前記ガイド取付プレート24cの長孔24eに挿通させてナットで締結する。
【0033】
前記ガイド部材30を、左右両側において上下に向けて取付けて、この両アングルの片面30bを内側に向けて対向配置にする。こうして、ストランド6を定着部間に架設する際に、左右外側に広がらないようにすることができる。下側のストランド6を下部クランプ8bで上に束ねていくときに、容易に作業することができるようになる。
【0034】
こうして、ストランド6を束ねたクランプ8材は、その後、例えば、シース管7の自由端開口部7aから突設する円錐状のカバーによって被覆されたり、図12(B)に示すように、シース管7内部に押し込まれたりするものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る斜張ケーブルの架設方法の概略を示す説明図である。
【図2】同本発明の斜張ケーブルの架設方法において使用する位置固定手段9の全体斜視図である。
【図3】同位置固定手段9における一部拡大図(A),(B)である。
【図4】上部クランプ8aによって、上側のストランド6が束ねられて架設された後に、下側のストランド6を下部クランプ8bで束ねる様子を示す説明図である。
【図5】外套保護管10内部のストランド6の、密集した上側のストランド6と、ばらけている下側のストランド6との挿通状態を示す断面図である。
【図6】第2実施例に係る斜材ケーブルの架設方法を示す説明図である。
【図7】同第2実施例における、位置固定手段23にシース固定型上部クランプ24を取り付ける様子を示す説明図である。
【図8】同シース管7に、一体にした位置固定手段23とシース固定型上部クランプ24とが組み付けられた状態の斜視図(A)と正面図(B)とである。
【図9】第3実施例に係る、シース固定型上部クランプ24にガイド部材30を設ける様子を示す分解斜視図である。
【図10】ガイド部材30が、ストランド6をクランプの内側にガイドする様子を説明図する斜視図である。
【図11】従来例に係る斜材ケーブルの架設方法を示す説明図である。
【図12】同ストランド6をアンカーヘッド8に定着させる様子を示す断面図(A)と、ストランド6をクランプ材22で束ねた様子を示す斜視図(B)とである。
【符号の説明】
【0036】
1 主桁、
2 主塔、
3,4 定着部、
5 斜材ケーブル、
6 ストランド、
7 シース管、 7a 自由端開口部、
8 クランプ材、 8a 上部クランプ、
8b 下部クランプ、
8c,8d フランジ、 8e ボルト用貫通孔、
9 位置固定手段、
10 外套保護管、
10a,10b 外套保護管、 10c 空隙、
11 ターンバックル、 11a 端部、
11b 貫通孔、
12 固定基板、
13 ブラケット、
14 ボルト、 15 ナット、
16 ドラム、
17 プッシャー、
18 アンカーヘッド、
19 クサビ、
20 円錐形貫通孔、
21 ケーブル、
23 位置固定手段、 23a プレート、
23b 押さえ用補強板、 23c ねじ孔、
23d 取付孔、
24a 取付プレート、 24b 補強板、
24c ガイド取付プレート、 24d ボルト貫通孔、
24e 長孔、
25 ボルト、 26 ナット、
27 ボルト、 28 ナット、
29 ボルト、
30 ガイド部材、 30a ボルト貫通孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストランドを架設し定着するために配設されたシース管の自由端開口部側において、複数本のストランドを束ねる筒状のクランプ材を上部クランプと下部クランプとに半割りに分けて、当該上部クランプをストランドの架設位置よりも下げた位置に位置固定手段で固定して設置し、
前記上部クランプに離隔させて対向位置に前記下部クランプを前記位置固定手段を介して配設し、
その後、前記上部クランプに収まるべきストランドを当該上部クランプの内側に通して両定着部間に架設して緊張させ、
残りのストランドを前記上部クランプと下部クランプとの間に挿通させて前記両定着部間に架設して緊張させ、
その後、前記下部クランプを前記上部クランプに向けて移動させ、
前記下部クランプで前記残りのストランドを束ねながら前記上部クランプに合体させて締結手段で当該下部クランプと前記上部クランプとを一体に締結し、
その後、前記位置固定手段を撤去すること、
を特徴とする斜張ケーブルの架設方法。
【請求項2】
上部クランプに、ストランドをクランプ内側に押さえるガイド部材が設けられていること、
を特徴とする請求項1に記載の斜張ケーブルの架設方法。
【請求項3】
上部クランプは、着脱自在な位置固定手段を介してシース管の自由端開口部に直接固定されていること、
を特徴とする請求項1または2に記載の斜張ケーブルの架設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−315035(P2007−315035A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−145717(P2006−145717)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願人】(390029012)株式会社エスイー (28)
【Fターム(参考)】