説明

断熱用ダウンステムの詰め物材料

本発明はダウンステムを含む断熱用詰め物材料の一種に関する。膜片構造を有する詰め物はステムを互いに交差させて結合させて、その交差及び結合点を接着剤で接着して、ステムを織物繊維により共に交差させて巻回させ、ステムと織物繊維との間の交差及び巻回点を、融点が低い織物繊維により貼りつけられる一回の工程により形成される。本発明は均等ですっきりとした構造を与え、これは誂えることが可能であり、毛羽立たないので、製品のための生産工程は非常に単純且つ効率的である。詰め物を有する製品は、感じが良くて見苦しくなく、嵩張らない外観を呈する。詰め物は大きな羽や枝を用いて低コストで形成することも可能であるので、ダウン製品を精製するには適切な材料である。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は断熱用ダウン及び羽毛の詰め物材料に関し、特に断熱用ダウンステムの詰め物材料に関する。
【発明の背景】
【0002】
ダウン及び羽毛は断熱用の良好な天然詰め物材料であり、ダウンコート、ダウンキルト、ダウンマットレス及びその他の詰め物形態の寝具に広く用いられている。ダウンは花型形状、即ちダウンステムは茎から放射するので、その天然の物理的構造はダウンが製品においては不安定になることを示し、製造工程においては容易に毛羽立たってしまい、製品が非常に圧縮され、低効率で材料破壊されるので、詰め物材料を有する製品は平坦でなく、見栄えが悪く、かさばるので、結果として低品質がもたらされる。羽毛は平坦であり、外方50μm毎に小羽枝が分布した中間に軸を有する。小さなやわらかい羽毛の極く少量のみが詰め物のための詰め物材料として使用でき、大きな羽の殆どは、その軸の剛性に起因して破棄されるので、資源の浪費をもたらす。
【0003】
発明の概要
本発明の目的は、製品における従来のダウン及び/または羽毛詰め物材料は、不安定であり、製造工程においては容易に毛羽立たってしまい、製品が非常に圧縮され、低効率で材料破壊されるので、その表面は平坦でなく、見栄えが悪く、かさばるので、結果として低品質がもたらされ、小さなやわらかい羽毛の極めて少量のみが詰め物のための詰め物材料として使用でき、大きな羽の殆どは、その軸の剛性に起因して破棄されるので、資源の浪費がもたられることを含む問題を解決する目的で、断熱用ダウンステムの誂えることが可能な詰め物材料を与えることである。
【0004】
本発明の目的は、ダウンステムが互いに交わって連結し、その交差及び連結点が接着剤で接着されて膜片構造を形成するダウンステムを有する詰め物により達成できる。
【0005】
ダウンステムは織物繊維により互いに交差して巻回される。
【0006】
ステムと織物繊維との間の交差及び巻回点は、融点が低い織物繊維により貼られる。
【0007】
ステムは洗浄されたアヒルダウン/羽毛、ガチョウダウン/羽毛、及び従来のダウン処理期間中に生成されたダウンステムからなる単独のステムの少なくとも一つを採用する。
【0008】
接着剤は天然レジン、ポリウレタン、ポリアクリレイト、ポリエチラセテイト、ポリビニル クロリドまたはアクリック エマルジョンを採用する。
【0009】
織物繊維は、天然繊維、例えばコットン、麻、ウール及びシルク、化学繊維、例えばテリレン、ポリアミド、アクリロン、クロロファイバー、ポリウレタン、ビスコス、PE/PET 重成分ファイバー、ES合成ファイバー、低融点を有するポリプロピレン ファイバーの少なくとも一つを採用する。
【0010】
本発明は次の利点を有する。即ち(1)詰め物材料は均等で平坦な構造を与え、これは誂えることが可能であり、毛羽立たず、製品のための製造工程が非常に単純で効率的であり、材料を節約でき、(2)繊細な小羽枝がステムに沿って50μm毎に外方へ分布し、その上の結節及び/または小鉤は、より平静な空気を保持する一層小さな空間を形成するので、耐風及び断熱の良好な性能が与えられ、嵩張った外観がない良好な外観が与えられるので、高い品質がもたらされ、(3)ステムと織物繊維との組み合わせは、優れた強度、流体性及び粘着力の利点を利用できるので、様々な特性を有するダウンステムの詰め物材料が生成され、(4)大きな羽及び枝を使用できるので、これらは浪費するのに代えて、資源として有効利用できる。
【0011】
詳細な説明
図を参照するとステム1は、茎または軸を除去することにより、洗浄されたアヒルまたはガチョウのダウン/羽毛からなる単独のステムの少なくとも一つからなる。ステム1の主ステムに沿って50μm毎に外方へ分布した小羽枝2は、小羽枝に分布した結節3及び/または小鉤4に、非編み上げ法によって互いに交差及び結合させることができ、その交差点及び結合点は接着剤5を塗布することにより互いに接着されて膜片構造を形成するか、または織物繊維6をステム1へ加えて、非編み上げ法によってステム1上の小羽枝2、結節3及び/または小鉤4と互いに交差させて巻回させて膜片構造を形成するか、或いは低融点を有する少なくとも一種類の織物繊維6をステム1へ加えて、非編み上げ法によってステム1上の小羽枝2、結節3及び/または小鉤4と互いに交差させて巻回させて、その交差点及び巻回点を低融点を有する織物繊維により貼り付けることにより膜片構造を形成する。接着剤5は天然レジン、ポリウレタン、ポリアクリレイト、ポリエチラセテイト、ポリビニル クロリド及び/またはアクリック エマルジョンを採用する。織物繊維6は以下のうちの少なくとも一つを採用する。即ち、天然繊維、例えばコットン、麻、ウール及びシルク、化学繊維、例えばテリレン、ポリアミド、アクリロン、クロロファイバー、ポリウレタン、ビスコス、PE/PET 重成分ファイバー、ES合成ファイバー、低融点を有するポリプロピレン ファイバーである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明による構造の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステム(1)を含む断熱用ダウンステムの詰め物材料において、
前記ステム(1)が互いに交わって連結し、その交差及び連結点が接着剤(5)で接着されて膜片構造を形成することを特徴とする断熱用ダウンステムの詰め物材料。
【請求項2】
請求項1に記載の断熱用ダウンステムの詰め物材料において、前記接着剤(5)が天然レジン、ポリウレタン、ポリアクリレイト、ポリエチラセテイト、ポリビニル クロリドまたはアクリック エマルジョンを採用することを特徴とする断熱用ダウンステムの詰め物材料。
【請求項3】
請求項1に記載の断熱用ダウンステムの詰め物材料において、前記ステム(1)が織物繊維(6)により互いに交差して巻回されることを特徴とする断熱用ダウンステムの詰め物材料。
【請求項4】
請求項3に記載の断熱用ダウンステムの詰め物材料において、前記ステム(1)と前記織物繊維(6)との間の交差及び巻回点は、融点が低い織物繊維により貼りつけられていることを特徴とする断熱用ダウンステムの詰め物材料。
【請求項5】
請求項1、3、または4の何れか一項に記載の断熱用ダウンステムの詰め物材料において、前記ステム(1)は、洗浄されたアヒルのダウン/羽毛、またはガチョウのダウン/羽毛、或いは従来のダウン処理期間中に生成された枝からなる単独のステムの少なくとも一つを採用することを特徴とする断熱用ダウンステムの詰め物材料。
【請求項6】
請求項3または4に記載の断熱用ダウンステムの詰め物材料において、前記織物繊維(6)は、天然繊維、例えばコットン、麻、ウール及びシルク、化学繊維、例えばテリレン、ポリアミド、アクリロン、クロロファイバー、ポリウレタン、ビスコス、PE/PET 重成分ファイバー、ES合成ファイバー、低融点を有するポリプロピレン ファイバーの少なくとも一つを採用することを特徴とする断熱用ダウンステムの詰め物材料。

【図1】
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【公表番号】特表2006−513326(P2006−513326A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−562465(P2004−562465)
【出願日】平成15年12月24日(2003.12.24)
【国際出願番号】PCT/CN2003/001114
【国際公開番号】WO2004/059057
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(505325338)フォーシャン・シェンユー・ウィーブ・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】