説明

新たな医薬組成物

本発明は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)(エルトロンボパグオールアミン)を含む新たな医薬組成物およびその製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下の式(I):
【化1】

(化合物B)
によって表され、以下「エルトロンボパグオールアミン」または化合物Bという3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む、顆粒および固体経口医薬剤形に関する。
【背景技術】
【0002】
3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸(以下、化合物A)は、その医薬上許容される塩、水和物、溶媒和物およびエステルと一緒に、特許文献1(2001年5月24日に国際出願され;2001年11月29日に国際公開され(特許文献2);2004年1月29日に米国にて公開され(特許文献3);現在、特許文献4(2007月1月9日発行))(出典明示によって、その全体を本明細書に組込む)にて開示およびクレームされる、特に、血小板産生の増強および血小板減少症の処置にて、TPO受容体のアゴニストとして有用である化合物である。
【0003】
この化合物のビス−(モノエタノールアミン)塩が、特許文献5(2003年5月21日に国際出願され;2003年12月4日に国際公開され(特許文献6);2006年8月10日に米国にて公開された(特許文献7))にて開示されている(出典明示によって、その全体を本明細書に組込む)(3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸として開示され、化合物Aとしても記載される)。
【0004】
化合物Aが、変性疾患/傷害の処置について、特許文献8(2004年4月29日に国際出願され;2004年11月11日に国際公開され(特許文献9);2007年5月10日に米国にて公開された(特許文献10))にて開示されている(出典明示によって、その全体を本明細書に組込む)。
【0005】
化合物Aおよび/または化合物Bを含んでもよい組成物が、特許文献11、特許文献12および特許文献13にて開示されている。
【0006】
固体経口医薬剤形は、医薬有効化合物を分注するための薬物療法の一般的かつ有用な形態である。錠剤、カプセル、ペレット、薬用キャンディーおよび散剤を含む広範なそのような形態が知られている。
【0007】
しかしながら、商業規模での許容される固体経口医薬剤形の処方物は、通常、直接的でない。製造物の処方箋および製造の方法は、使用されるまでその完全性が維持される完全な固体剤形が提供されるようでなければならない。固体剤形はまた、使用中に望ましい特性を提供するように、許容される溶解および崩壊特性を有していなければならない。薬物の物理的な特性が固体剤形の特性に影響を及ぼすので、低い溶解度を有するおよび/または一般に使用される賦形剤と反応し得る医薬上有効な化合物は、高い品質の固体剤形を調節する上で特定の課題を提供する。処方者は、安全かつ有効で、使用が容易な固体剤形を調製するために、各賦形剤の特性と薬物特有の特性を釣り合わせなければならない。
【0008】
エルトロンボパグオールアミンは、特に商業規模で、所望の薬物動態学的な特性を有する適切な固体経口医薬剤形、適切には錠剤、適切にはカプセルにこの化合物を処方しようと試みた場合、特有の懸案事項を処方者に提供する。そのような懸案事項としては、限定するものではないが、配位金属(coordinating metal)を含む賦形剤に接触した場合、不溶性の金属複合体を形成し、固体剤形からの化合物の溶解が遅くなる化合物の傾向、還元糖を含む賦形剤に接触した場合、メイラード反応を受ける化合物の傾向が挙げられる。これらの懸案事項の有意な具現化は、エルトロンボパグオールアミンのインビボでの投与に対して有害な影響を有するだろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際出願第PCT/US01/16863号
【特許文献2】国際公開第WO01/89457号
【特許文献3】米国公開第US2004/0019190号 A1
【特許文献4】米国特許第7,160,870号
【特許文献5】国際出願第PCT/US03/16255号
【特許文献6】国際公開第WO03/098002号
【特許文献7】米国公開第US2006/0178518号 A1
【特許文献8】国際出願第PCT/US04/013468号
【特許文献9】国際公開第WO 04/096154号
【特許文献10】米国公開第US2007/0105824号 A1
【特許文献11】国際出願第PCT/US01/16863号
【特許文献12】国際出願第PCT/US03/16255号
【特許文献13】国際出願第PCT/US04/013468号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
望ましい薬物動態学的な特性を有する、商業規模での固体経口医薬剤形中のエルトロンボパグオールアミンを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、エルトロンボパグオールアミンを含む顆粒および固体経口医薬剤形に関し、適切には、固体剤形は錠剤であり、適切には、固体剤形であり、適切には、これらの固体剤形は商業規模で製造される。
【0012】
本発明は、治療有効量のエルトロンボパグオールアミンを含む顆粒および固体経口医薬剤形に関する。本発明はまた、エルトロンボパグオールアミンを含む顆粒および固体経口医薬剤形の製造方法に関する。
【0013】
本発明の別の態様は、還元糖を実質的に含まない希釈剤(本明細書および特許請求の範囲にて、還元糖を含まない希釈剤を含めて使用する)、および配位金属を実質的に含まない希釈剤(本明細書および特許請求の範囲にて、配位金属を含まない希釈剤を含めて使用する)を使用して処方される、エルトロンボパグオールアミンを含む、顆粒および固体経口医薬剤形、適切には錠剤、適切にはカプセルに関する。そのような顆粒および固体経口医薬剤形は、改善された特性を示す。そのような改善された特性は、安全かつ有効な処置を確かにすることに役立つ。
【0014】
本発明の別の態様は、エルトロンボパグオールアミンを含むフィルムコーティングされた医薬錠剤に関し、フィルムコーティングは配位金属を含まないか、または化合物Bの0.025部分とほぼ等しいか、もしくはそれより少ない量の配位金属しか含まない。そのような錠剤は、改善された特性を示す。そのような改善された特性は、安全かつ有効な処置を確かにすることに役立つ。
【0015】
本発明の別の態様は、約90%の薬物粒径が10〜90ミクロンの範囲である規定の薬物粒径の範囲で処方される、エルトロンボパグオールアミンを含む顆粒および固体経口医薬剤形に関する。そのような錠剤は、改善された特性を示す。そのような改善された特性は、安全かつ有効な処置を確かにすることに役立つ。
【0016】
本発明の別の態様は、高いパーセンテージ、適切には、4%と等しいかまたはより多い量の崩壊剤を含む、エルトロンボパグオールアミンを含む顆粒および固体経口医薬剤形に関する。そのような錠剤は、改善された特性を示す。そのような改善された特性は、安全かつ有効な処置を確かにすることに役立つ。
【0017】
本発明の別の態様は、本発明の顆粒または固体経口医薬剤形の治療有効量を、血小板減少症の処置を必要とする対象に投与する工程を含む、血小板減少症を処置する方法に関する。
【0018】
本発明の別の態様は、本発明の顆粒または固体経口医薬剤形の治療有効量を、TPO受容体の刺激を必要とする対象に投与する工程を含む、TPO受容体を刺激する方法に関する。
【0019】
本発明はまた、本発明の顆粒または固体経口医薬剤形をさらなる有効成分と一緒に同時投与する方法も含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、エルトロンボパグオールアミンおよび金属含有希釈剤を含む錠剤と、エルトロンボパグオールアミンおよび非金属含有希釈剤を含む錠剤との溶解の比較を示す。
【図2】図2は、75mgの錠剤からのエルトロンボパグオールアミンの溶解に対する、API粒径の効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書にて使用する用語「配位金属」およびその派生語によって、エルトロンボパグオールアミンの存在下、キレート複合体などの複合体を形成する、金属もしくは金属を含む賦形剤、適切には、希釈剤、または金属を含む錠剤コーティング材料が意味される。そのような金属の例として、アルミニウム、カルシウム、銅、コバルト、金、鉄、マグネシウム、マンガンおよび亜鉛が挙げられる。
【0022】
本明細書にて使用する用語「還元糖」によって、一緒に混合した場合、エルトロンボパグオールアミンと反応して、メイラード生成物を形成する、糖または糖含有賦形剤、適切には希釈剤が意味される。そのような還元糖の例として、ラクトース、マルトース、グルコース、アラビノースおよびフルクトースが挙げられる。
【0023】
用語メイラード反応は当該分野において公知であり、本明細書で標準的な意味で使用している。一般に、用語メイラード反応は、1つまたは複数の色素、適切には褐色色素を生じるエルトロンボパグオールアミンを含む、処方物、適切には顆粒または固体剤形中の本明細書にて定義する還元糖の反応を意味するために本明細書にて使用する。本明細書にて、色素はメイラード生成物をいう。そのようなメイラード生成物の生成は、化学的不安定性の徴候である。
【0024】
本明細書で使用する用語「改善された特性」およびその派生語は、適切には、処方物が商業規模で製造される場合、本発明の態様を用いない処方物と比べて、本発明の態様を用い、用いられている発明の特定の態様に応じて変動するであろう処方物、適切には顆粒または固体経口医薬剤形からの化合物Bのインビボでの放出の薬物動態学的特性に対するいくつかの利点を意図する。改善された特性の例として、経口バイオアベイラビリティの増加、不溶性金属複合体の形成の低下、化学的安定性の改善、一貫した薬物動態学的特性および一貫した溶解速度が挙げられる。
【0025】
本明細書で使用する用語「薬物」または「有効成分」およびその派生語は、化合物Bまたはエルトロンボパグオールアミンを意味する。
【0026】
本明細書にて使用する用語「商業規模」およびその派生語によって、約20kgより多い、適切には50kgより多い、適切には75kgより多い造粒混合物のバッチスケールの調製物、または少なくとも約50000個の錠剤、適切には少なくとも75000個の錠剤、適切には少なくとも100000個の錠剤を調製するために適切なバッチサイズが意味される。
【0027】
本明細書および特許請求の範囲にて使用する希釈剤が配位金属を実質的に含まない、および/または還元糖を実質的に含まないことを示す場合、例えば、少ない量、例えば、約5%またはそれ未満の希釈剤成分が、1つまたは複数の配位金属および/または1つまたは複数の還元糖を含み得ることが意図される。本発明のこの態様において、非常に少ない量の配位金属および/または還元糖は、錠剤の性能に有害な効果をもたらすことなく、希釈剤成分に組み込まれ得る。
【0028】
用語「有効量」およびその派生語は、例えば、研究者または臨床医によって探索されている組織、システム、動物またはヒトの生物学的または医学的反応を生じるだろう薬物いおよび有効成分の量を意味する。さらに、用語「治療有効量」は、そのような量を受けていない対応する対象と比較した場合、疾患、障害もしくは副作用の処置、治癒、予防もしくは寛解の改善、または疾患もしくは障害の進行速度の低下をもたらすいずれの量も意味する。用語はまた、正常な生理的機能を増強するために有効な量の範囲内を含む。
【0029】
本明細書にて使用する用語「処方物」およびその派生語は、ほかに定義しない限り、エルトロンボパグオールアミンを含む本発明の顆粒および/または固体経口医薬剤形をいう。
【0030】
本明細書にて使用する用語「同時投与」およびその派生語によって、本発明の顆粒および/または固体経口医薬剤形、および化学療法誘導性血小板減少症、ならびに血小板産生の抑制を伴う骨髄移植および他の状態を含む血小板減少症を処置することが知られている1つまたは複数のさらなる有効成分の同時投与、または別々で逐次の投与の任意の様式のいずれかが意味される。本明細書で使用する1つまたは複数のさらなる有効成分は、TPOまたはTPO模倣薬を用いて投与された場合、有利な特性を示すことが知られているかまたは示す化合物または治療薬のいずれも含む。好ましくは、投与が同時でない場合、化合物は互いに間を置かずに投与される。さらに、化合物が同じ剤形で投与されるかどうかは問題ではなく、例えば、一方の化合物が局所的に投与されてもよく、別の化合物が経口で投与されてもよい。
【0031】
本発明の処方物と併用するための1つまたは複数のさらなる有効成分の例としては、限定するものではないが、G−CSF、BB10010(Clemons et al., Breast Cancer Res. Treatment, 1999, 57, 127)、アミホスチン(Ethyol)(Fetscher et al., Current Opinion in Hemat., 2000, 7, 255-60)、SCF、IL−11、MCP−4、IL−1−ベータ、AcSDKP(Gaudron et al., Stem Cells, 1999, 17, 100-6)、TNF−a、TGF−b、MIP−1a(Egger et al., Bone Marrow Transpl., 1998, 22 (Suppl. 2), 34-35)などの化学的保護剤または骨髄保護剤、ならびに抗アポトーシス、生存または増殖特性を有するとされる他の分子が挙げられる。
【0032】
本明細書にて使用する用語「顆粒」およびその派生語は、粒子が固体経口医薬剤形を調製する上での利用に適切であるように、エルトロンボパグオールアミン、配位金属を実質的に含まない、および/または還元糖を実質的に含まない希釈剤、および、適切には、結合剤および/または潤滑剤および/または崩壊剤を含む処方された粒子をいう。医薬品を必要としている対象に顆粒を直接投与することも可能である。しかしながら、顆粒は、上記の固体経口医薬剤形の調製において最も適切に用いられることが見込まれる。
【0033】
本明細書にて使用する用語「固体経口剤形」および「固体剤形」ならびにその派生語は、インビボでの投与に適切な、錠剤、カプセル、ペレット、薬用キャンディーおよび散剤などのエルトロンボパグオールアミンを含む最終的な医薬調製物(そのような調製物のいずれのコーティングバージョンも含む)をいう。
【0034】
適切には、本発明の顆粒および固体経口医薬剤形は、エルトロンボパグオールアミン、希釈剤(充填剤または増量剤としても知られている)、および、適切には、結合剤および/または潤滑剤および/または崩壊剤を含む。当業者であれば、所定の材料が錠剤処方物中に1つまたは複数の機能を提供するものの、材料は主要な機能のために通常含まれることを認識するだろう。本明細書および特許請求の範囲にて提供される希釈剤、結合剤、潤滑剤および崩壊剤のパーセンテージは、錠剤の重量による。
【0035】
希釈剤は、例えば、錠剤を処理のための粒径にするために、嵩を提供する。希釈剤はまた、例えば、流動、圧縮率および錠剤硬度などの物理的特性の改善を提供することによって、処理の役に立つ。代表的な医薬処方物における希釈剤の比較的高いパーセンテージおよび希釈剤と有効な化合物の直接的な接触量が原因で、希釈剤の有効な化合物との相互作用が処方者にとっての特定の懸案事項である。一般的な使用に適切な希釈剤の例として、リン酸カルシウム(例えば、二および三塩基性、水和物または無水の)、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、噴霧乾燥または無水ラクトース、セルロース(例えば、結晶セルロース、粉末セルロース)、アルファ化デンプン、デンプン、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、マルトデキストリン、粉末糖、圧縮糖、スクロース、デキストロースおよびイノシトールなどの水溶性充填剤および非水溶性充填剤が挙げられる。配位金属を含まない希釈剤、および還元糖でない希釈剤は、本発明の錠剤に適切である。本発明での使用に液切な希釈剤としては、結晶性セルロース、粉末セルロース、アルファ化デンプン、デンプン、ラクチトール、マンニトール、ソルビトールおよびマルトデキストリンが挙げられる。適切でない希釈剤としては、リン酸カルシウム(例えば、二および三塩基性、水和物または無水の)、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリンおよび噴霧乾燥または無水ラクトースが挙げられる。本発明の実施態様において、希釈剤は、マンニトールおよび結晶性セルロースの一方または両方からなる。
【0036】
本発明の顆粒および固体経口医薬剤形は、典型的に、約25%〜約89%の1つまたは複数の希釈剤を含む。
【0037】
本発明の1つの態様は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して処方される顆粒を含む。
【0038】
本発明の1つの態様は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して処方される固体経口医薬剤形を含む。
【0039】
本発明の1つの態様は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して処方される医薬錠剤を含む。
【0040】
本発明の1つの態様は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して処方される医薬カプセルを含む。
【0041】
結合剤は、粘着特性を粉末材料に与える。本発明での使用に適切な結合剤の例として、デンプン(例えば、ペースト、アルファ化、粘液)、ゼラチン、糖(例えば、スクロース、グルコース、デキストロース、糖蜜、ラクトース、デキストリン、キシリトール、ソルビトール)、ポリメタクリル酸、天然および合成ゴム(例えば、アカシア、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウムなどのその塩、トラガカントゴム、アイリッシュモス抽出物、パンワーゴム(panwar gum)、ガッティゴム(ghatti gum)、グアーガム、ゼイン)、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)およびエチルセルロース(EC))、ポリビニルピロリドン、Veegum、カラマツアラボガラクタン(larch arabogalactan)、ポリエチレングリコール、ワックス、水、アルコール、ケイ酸アルミニウムマグネシウムならびにベントナイトが挙げられる。本発明の実施態様において、結合剤は、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む。
【0042】
本発明の顆粒および固体経口医薬剤形は、典型的に、約8%までの結合剤を含む。処方物は、適切には、約5%までの、適切には、2%までの結合剤を含む。
【0043】
潤滑剤は、処理を増強するために、例えば、処方物材料の製造機器への接着を防止する、粒子間摩擦を低減させる、処方物の流動速度を改善する、および/または製造機器からの処方物の排出の役に立たせるために一般に使用される。本発明での使用に適切な潤滑剤の例としては、タルク、ステアリン酸塩(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸パルミト(palmitostearate))、ステアリン酸、硬化植物油、ベハン酸グリセリル、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドポリマー(例えば、CARBOWAXes)、流動パラフィン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、DL−ロイシン、およびシリカ誘導体(例えば、コロイド状二酸化ケイ素、コロイド状シリカ、焼成シリカおよびケイアルミン酸ナトリウム水和物)が挙げられる。本発明のいくつかの実施態様において、潤滑剤はステアリン酸マグネシウムを含む。
【0044】
本発明の顆粒および固体経口医薬剤形は、典型的に、約2%までの潤滑剤を含む。処方物は、適切には、約1.5%までの、適切には、1%までの結合剤を含む。
【0045】
崩壊剤は、投与後の処方物の分解または崩壊を容易にするために用いられる。本発明での使用に適切な崩壊剤の例としては、デンプン、セルロース、ゴム、架橋ポリマー、およびコーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルファ化デンプン、修飾コーンスターチなどの発泡性薬剤、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、デンプングリコール酸ナトリウム、Veegum HV、メチルセルロース、結晶セルロース、セルロース、修飾セルロースゴム(例えば、Ac−Di−Sol R)、カンテン、ベントナイト、モンモリロナイト粘土、天然のスポンジ、陽イオン交換レジン、イオン交換レジン(例えば、ポリアクリンカリウム)、アルギン酸およびアルギン酸塩、グアーガム、シトリスパルプ、ラウリル硫酸ナトリウムなどのカルボキシメチルセルロースおよびその塩、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウム水和物、酒石酸またはクエン酸などの酸味料との混合物中の重炭酸ナトリウムが挙げられる。本発明のいくつかの実施態様において、結合剤はデンプングリコール酸ナトリウムを含む。
【0046】
本発明の顆粒および固体経口医薬剤形は、典型的に、4%〜約12%の量の崩壊剤を含む。処方物は、適切には、約6%〜約10%、適切には、約7%〜9%の崩壊剤を含む。
【0047】
本発明の固体経口医薬剤形、適切には錠剤、適切にはカプセルは、典型的に、1グラムまで、例えば、約0.01グラム〜約0.8グラムのサイズであろう。これらの固体剤形は、典型的に、1つの剤形あたり約5mg〜約900mgのエルトロンボパグオールアミンを含む。適切な実施態様において、固体剤形は約5〜約200mgのエルトロンボパグオールアミン(例えば、約100〜800mgの剤形中に)を含む。本発明の錠剤処方物は、菱形、修飾カプセル、修飾卵形、および六角形多様な形状を有し得、所望により、斜面を有し得る。
【0048】
錠剤
賦形剤の特定の型および量、ならびに錠剤化技術の選択は、エルトロンボパグオールアミンおよび賦形剤のさらなる特性、例えば、圧縮率、流動性、粒径、適合性および密度に依存する。錠剤は、直接圧縮、乾式造粒、流動層造粒および湿式造粒を含む当該分野にて公知の方法に従って調製され得、そのため、使用される賦形剤の方は変動するだろう。湿式造粒は、強度が高く、破損が少ない、比較的高濃度のエルトロンボパグオールアミン(例えば、約40%またはそれ以上)を含む錠剤を、適切な商業製造規模で提供することに特に適切であることが知られている。本発明の適切な湿式造粒錠剤は、エルトロンボパグオールアミンおよび1つまたは複数の充填剤、結合剤および崩壊剤を含む顆粒を含み、顆粒は、さらなる充填剤、結合剤、崩壊剤および/または潤滑剤と混合されて、錠剤を形成するために圧縮される圧縮混合物を形成する。
【0049】
本発明には、エルトロンボパグオールアミンを含み、適切には商業規模で調製される、錠剤形態の医薬組成物が含まれ、錠剤は、配位金属を実質的に含まない、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用する湿式造粒プロセスによって製造される。本発明にはまた、フィルムコートを含むそのような医薬組成物が含まれ、フィルムコートは、配位金属を含まないか、または化合物Bの0.025部分とほぼ等しいかもしくはそれ未満の配位金属のわずかな量も含まない。
【0050】
本発明にはまた、エルトロンボパグオールアミンを含む医薬組成物が含まれ、錠剤は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、適切には商業規模での湿式造粒プロセスによって製造され、約90%のエルトロンボパグオールアミン粒子が、10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい粒径を有する。
【0051】
本発明にはまた、エルトロンボパグオールアミンを含む医薬組成物が含まれ、錠剤は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、適切には商業規模での湿式造粒プロセスによって製造され、約90%のエルトロンボパグオールアミン粒子が、10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい、適切には、20ミクロンより大きいが50ミクロンより小さい粒径を有する。
【0052】
本発明にはまた、エルトロンボパグオールアミンを含む医薬組成物が含まれ、錠剤は、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、適切には商業規模での湿式造粒プロセスによって製造され、約50%のエルトロンボパグオールアミン粒子が、5ミクロンより大きいが50ミクロンより小さい、適切には、5ミクロンより大きいが20ミクロンより小さい粒径を有する。
【0053】
本発明の1つの実施態様において、本発明の錠剤は、
(i)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
(ii)約25%〜約89%の希釈剤;
(iii)約8%まで、適切には約5%まで、適切には約4%までの結合剤;
(iv)約2%まで、適切には約1.5%まで、適切には約1%までの潤滑剤;および
(v)4%〜約12%、適切には6%〜10%、適切には7%〜9%の崩壊剤
を含む。
【0054】
適切な湿式造粒による錠剤は、錠剤の重量で、約10%〜約95%のエルトロンボパグオールアミン有効内部顆粒、および約5%〜約90%の外部賦形剤を含み、エルトロンボパグオールアミン有効内部顆粒は、内部顆粒の重量で、
(i)約2%〜約88%のエルトロンボパグオールアミン;
(ii)約10%〜約96%の希釈剤;
(iii)約2%〜約5%の結合剤;および
(iv)所望により、0%〜約4%の崩壊剤
を含み、外部賦形剤は、錠剤の重量で、
(i)0%〜約70%の希釈剤;
(ii)約0.25%〜約2%、適切には0.25%〜約1.25%の潤滑剤;および
(iii)約4%〜約10%の崩壊剤
を含む。
【0055】
上記の実施態様において、希釈剤は、適切には、マンニトールと結晶セルロースの組合せであって、非還元糖は、適切にはマンニトールであり、結合剤は、適切にはポリビニルピロリドンであり、潤滑剤は、適切にはステアリン酸マグネシウムであり、かつ、崩壊剤は、適切にはデンプングリコール酸ナトリウムである。適切には、内部顆粒の充填剤は、マンニトールと結晶セルロースの混合物であって、外部の充填剤は結晶セルロースである。
【0056】
本発明の1つの実施態様において、錠剤は、水性フィルムコート組成物から形成されるフィルムコートでコーティングされる。本発明での使用に適切な水性フィルムコート組成物は、フィルム形成ポリマー、ビヒクルとしての水、および、所望により、フィルムコーティング分野にて公知の1つまたは複数のアジュバントを含む。フィルムコートが本明細書にて使用する配位金属を含む場合、配位金属の量は、化合物Bの0.025部分とほぼ等しいか、またはそれ未満である。
【0057】
フィルム形成ポリマーは、目的の使用環境(例えば、胃腸液での溶解特性)および/または使用(例えば、溶液粘度)によって要求される性能要件に適合する機械的性質(例えば、機械的強度、柔軟性)を有するコーティングを形成するように選択される。適切なフィルム形成ポリマーの例としては、セルロースポリマー(例えば、HPMC、HPC、MC、EC、HEC、CAP、硫酸セルロースエチルナトリウム、カルボキシルメチルセルロースなどのセルロースエーテル)、ポリビニルピロリドン;ゼイン;およびアクリルポリマー(例えば、メタクリル酸/メチルメタクリル酸コポリマーなどのメタクリル酸/メタクリル酸エステルコポリマーなど)が挙げられる。セルロースポリマー、特に、セルロースエーテル、さらに特に、HPMCおよびHPCが本発明において好ましい。ポリマーは、典型的には、水性または有機溶媒のいずれかベースの溶液または水分散液にて提供される。しかしながら、ポリマーは、乾燥形態で、単独または他の成分(例えば、可塑剤および/または着色剤)との粉末状混合物にて提供され得、使用者によって水性ビヒクルと混合することによって溶液または分散液に調製される。
【0058】
水性フィルムコート組成物は、他の成分のためのビヒクルとして水をさらに含んで、その錠剤表面への送達を容易にする。ビヒクルは、所望により、アルコール(例えば、メタノール、イソプロパノール、プロパノール)およびケトン(例えば、アセトン)などの1つまたは複数の水溶性溶媒をさらに含み得る。当業者であれば、適切なビヒクル成分を選択して、フィルム形成ポリマーとビヒクルとの間の良好な相互作用を提供して、良好なフィルム特性を確保することができる。一般に、ポリマー−ビヒクル相互作用は、最大のポリマー鎖伸長を生じるように設計されて、最大の結合力および機械的特性を有するフィルムを生じる。生物は、錠剤表面へのフィルム形成ポリマーの良好な成膜を提供するように選択され、密着でかつ粘着のフィルムが得られる。
【0059】
水性フィルムコーティング組成物は、所望により、可塑剤、着色剤、脱粘着剤(detackifier)、2次フィルム形成ポリマー、流動補助剤、界面活性剤(例えば、拡散の役に立つ)、マルトデキストリンおよびポリデキストロースなどの、当該分野にて知られている1つまたは複数のアジュバントを含み得る。
【0060】
可塑剤は、フィルムに柔軟性を与えて、フィルムの亀裂を減少させ、錠剤への接着を改善することができる。適切な可塑剤は、一般に、フィルム形成ポリマーとの高い親和性を有し、コーティング特性が一般に安定であることに十分な性能を有する。適切な可塑剤の例としては、グリセリン、プロピレン、グリコール、ポリエチレングリコール(例えば、200〜20000の分子量、Union CarbideのPEG 400、4000、6000、8000および20,000を含む)、グリセリン、グリセリントリアセタート(アカトリアセチン(aka triacetin))、アセチル化モノグリセリド、クエン酸エステル(例えば、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリブチル)、フタル酸エステル(例えば、フタル酸ジエチル)、鉱物油および水素化グルコースシロップなどが挙げられる。本発明の1つの実施態様において、可塑剤は、ポリエチレングリコール、トリアセチン、プロピレングリコール、グリセリンおよびそれらの混合物から選択される。
【0061】
水性フィルムコート組成物は、適切には、1つまたは複数の着色剤を含む。着色剤は、見た目をよくする上、製品同一性を提供する。適切な着色剤としては、FD&CおよびD&C承認染料、レーキ、および顔料、および二酸化チタンを含む、FDAによって承認・保証されているものが挙げられるが、ただし、フィルムコートは配位金属を含まないか、または化合物Bの0.025部分とほぼ等しいかまたはそれ未満の配位金属の量しか含まない。
【0062】
適切には、着色剤は、弁柄、赤色染料およびレーキ、鉄黄、黄色染料およびレーキ、二酸化チタンおよびインジゴカルミンからなる群より選択される1つまたは複数の着色剤を含む。例えば、着色剤は、例えば、a)弁柄、赤色染料および/もしくは赤色レーキ、b)鉄黄、黄色染料および/もしくは黄色レーキ、および二酸化チタンから実質的になる淡ベージュ色を提供するために選択され得る。あるいは、着色剤は、桃色(例えば、二酸化チタンおよび弁柄、赤色染料および/もしくは赤色レーキから実質的になる)、淡緑色(例えば、鉄黄、黄色染料および/もしくは黄色レーキ、インジゴカルミンおよび二酸化チタンから実質的になる)、淡青色(例えば、二酸化チタンおよびインジゴカルミンから実質的になる)、または橙色(例えば、二酸化チタンおよびサンセットイエローから実質的になる)を提供するために選択され得る。
【0063】
配位金属を含む上記の着色剤は、化合物Bの0.025部分とほぼ等しいかもしくはそれ未満のレベルで許容される。
【0064】
適切な別の実施態様において、本発明での使用のための水性フィルムコーティング組成物は、以下を含む:
(i)セルロースフィルム形成ポリマー;および
(ii)可塑剤。
【0065】
適切には、そのような組成物は、着色剤をさらに含む。そのような組成物は、所望により、脱粘着剤、流動補助剤、界面活性剤および2次フィルム形成ポリマーなどの1つまたは複数のさらなるアジュバントをさらに含む。
【0066】
任意の脱粘着剤の例としては、レシチン、ステアリン酸、鉱物油、修飾誘導体化デンプン、タピオカデキストリンおよびポリエチレングリコールが挙げられる。任意の2次フィルム形成ポリマーの例としては、アルギン酸アトリウム、アルギン酸ピロピレングリコール、およびポリビニルピロリドンが挙げられる。任意の界面活性剤の例としては、ジオクチルソジウムスルホサクシネートおよびポリソルベート80が挙げられる。任意の流動補助剤の例としては、タルク、ヒュームドシリカ、ベントナイト、硬化植物油、ステアリンおよびワックスが挙げられる。
【0067】
水性フィルムコート組成物は、典型的に、ビヒクル中に約5%〜約25%、適切には約5%〜約20%のコーティングのための固体を含む。適切な実施態様において、固体は、典型的に、約25重量%〜約70重量%、適切には約60重量%〜約70重量%のフィルム形成ポリマー、約5重量%〜約10重量%、適切には約6重量%〜約8重量%の可塑剤、および約20重量%〜約35重量%の着色剤を含む。
【0068】
多くの適切な水性フィルムコーティング組成物が市販されている。水性フィルムコート組成物が、溶液または分散液の形態で提供され得る。あるいは、組成物は、錠剤をコーティングする直前に、製造者の指示にしたがいビヒクル成分と組み合わせられ得る乾燥形態で提供され得る。適切には、水性フィルムコーティング組成物は、OPADRYおよびOPADRY IIの商標名でColorcon, Inc.(ウェストポイント、PA)から市販されているもの(非限定的な例としては、Opadry YS−1−7706−Gホワイト、Opadry Yellow 03B92357、Opadry Blue 03B90842が挙げられる)である。これらの組成物は、使用の直前に水に希釈され得る乾燥フィルムコーティング組成物として利用可能である。OPADRYおよびOPADRY II処方物は、セルロースフィルム形成ポリマー(例えば、HPMCおよび/またはHPC)を含み、ポリデキストロース、マルトデキストリン、可塑剤(例えば、トリアセチン、ポリエチレングリコール)、ポリソルベート80、着色剤(例えば、二酸化チタン、1つもしくは複数の染料およびレーキ)、および/または他の適切なフィルム形成ポリマー(例えば、アクリル酸−メタクリル酸コポリマー)を含み得る。適切なOPADRYおよびOPADRY II処方物は、可塑剤および1つまたは複数のマルトデキストリン、およびポリデキストロース(限定するものではないが、a)トリアセチンおよびポリデキストロースまたはマルトデキストリンまたはラクトース、またはb)ポリエチレングリコールおよびポリデキストロースまたはマルトデキストリンを含む)を含み得る。
【0069】
錠剤はまた、適切には、染みをつけないで均一なコーティングを提供するためにコーティングされる。錠剤は、典型的には、約2〜約5%、適切には、約3〜4%の乾燥錠剤増量を提供するためにコーティングされる。非コーティング錠剤コアは、市販の機器(例えば、Thomas Accela−Cota、Vector Hi−Coater、Compu−Lab 36)を使用する当該分野にて公知の方法によって、水性フィルムコーティング組成物でコーティングされる。一般に、プロセスは、通常、パンにて錠剤を回転またはひっくり返す工程、または大気のクッション(流動床)上で錠剤を懸濁する工程、および、即時または連続して(好ましくは、連続して)、錠剤にコーティング組成物の噴霧液滴の微小な霧を噴霧し、液滴を湿潤させ、錠剤の表面上で広げて融合させて、粘着性で干渉性のフィルムコーティングを形成する工程を含む。錠剤は、典型的に、約75℃まで、適切には約65〜70℃の温度の空気によって、約40〜50℃、適切には約45〜50℃まで加熱される。
【0070】
錠剤の製造方法
湿式造粒される本発明の医薬錠剤は、以下の工程を含む方法によって調製され得る:
I)以下のことを含む、顆粒を調製する工程:
a)材料を均質にすることに十分な時間、エルトロンボパグオールアミン、希釈剤、結合剤、および、所望により、崩壊剤を一緒に混合すること;
b)好ましくは、混合しながら、造粒液を乾燥した材料の混合物に添加すること;
c)湿った顆粒を形成するために、乾燥した材料を全体的に均一に濡らすために十分な造粒の時間、乾燥した材料の混合物と造粒液を混合すること;
d)湿った顆粒をよく製粉すること;
e)よく製粉した顆粒を乾燥させて、乾燥した顆粒を形成すること;ならびに
f)乾燥した顆粒を乾式破砕して、所望の大きさの顆粒を形成すること;
II)以下のことを含み、錠剤を調製する工程;
a)顆粒および外側の賦形剤を均質にするために十分な時間、充填剤、潤滑剤および崩壊剤を含む外側の賦形剤と、工程I)にて調製した顆粒を混合する工程;ならびに
b)顆粒および外側の賦形剤のを含む混合物を圧縮して、錠剤を形成すること。
【0071】
適切には、錠剤は、さらに、フィルムコーティング、特に、水性フィルムコーティングされる。
湿式造粒された顆粒を調製する際、乾燥した材料は、当該分野にて知られている適切な機器(例えば、Niro−Fielder Blender/Granulator、Bear Varimixer、Key High Shear Mixer/Granulator)を用いて、材料を均質にするために十分な時間(例えば、約3分間)混合され得る。
【0072】
次いで、造粒液は、好ましくは混合しながら、乾燥混合物に添加される。造粒液は適切には水であるが、あるいは、水と、PVPおよびHPMCなどの1つまたは複数の結合剤を混合したものからなるもの(全湿潤造粒混合物に基づいて、約10v/w%〜約30v/w%の造粒液)が適切に使用され得る。造粒液および乾燥材料は、当該分野にて知られている適切な機器(例えば、Niro−Fielder Blender/Granulator、Bear Varimixer、Key High Shear Mixer/Granulator)を用いて、湿潤顆粒が形成されるように、乾燥材料をお概して均一に湿らせるために十分な合計時間(約3〜15分間)、混合され得る。典型的に、液体は、混合しながら、約1〜約15分間かけて乾燥材料に添加され、次いで、全バッチが、さらなる時間(造粒液後のさらなる時間、約0.5分間〜約6分間)混合される。
【0073】
適切な実施態様において、約10v/w%〜約30v/w%の造粒液、および約6分間またはそれ未満の造粒液添加後の造粒時間が使用される。適切には、約24v/w%の造粒液、および約3分間またはそれ未満の造粒液添加後の造粒時間(例えば、約2.5分間)が使用される。適切には、約16v/w%の造粒液、および約2.5分間より長い造粒液添加後の造粒時間(例えば、4分間)が使用される。
【0074】
次いで、湿った顆粒は、概して均一の大きさの湿った塊を提供するために(顆粒が比較的均一に乾燥するように)当該分野にて知られている方法によって、湿式粉砕される。適切な湿式粉砕技術は、ふるい分け(例えば、手動でのふるい分け)、破砕製粉(comminuting mill)(限定するものではないが、0.375”スクリーンを含む、Co−milなど)を含み得る。湿式破砕された顆粒は、概して均一の乾燥を少ない残量の造粒液(好ましくは、約0.5%〜約1.0%)に提供するために当該分野にて知られている方法によって乾燥される。流動層乾燥機が、適切な乾燥機である。
【0075】
乾燥した顆粒は、次いで、公知の方法を使用して、乾燥破砕されて、概して均一な大きさの顆粒(単峰型分布、適切には、240ミクロンより小さい平均粒径(改善された含量均一性を提供することが見出される)を有する)を提供する。適切な乾燥破砕機器としては、限定するものではないが、0.094”スクリーンを有するCo−milが挙げられる。
【0076】
適切には、圧縮混合物の顆粒および乾燥材料は、一般に、均質な混合物の処方を容易にし、混合した後の混合物のあり得る分離を軽減するために、大きさは単峰型分布である。必要であれば、乾燥材料は事前にふるい分けされて、所望の粒径分布を提供する。潤滑剤のふるい分けは、潤滑剤を分散させることに有用であり得る。
【0077】
圧縮混合物を調製する際に、適切な時間、約5〜15分間にわたって顆粒、充填剤および崩壊剤を混合する。次いで、潤滑剤を添加し、適切な時間、約1〜4分間混合する。次いで、当該分野にて公知のプレス機(例えば、回転式の錠剤機)を使用して、混合物を錠剤に圧縮する。
【0078】
上記の造粒液レベル、造粒時間および賦形剤は、改善された処理を提供することが見出されている。
【0079】
カプセル
賦形剤の特定の型および量、ならびに用いるカプセル化技術の選択は、エルトロンボパグオールアミンおよび賦形剤のさらなる特性(例えば、圧縮率、流動性、粒径、適合性および密度)に依存する。カプセルは、当該分野にて知られている方法(適切には、商業生産に適したスケールで、適切には、2つの標準的な硬ゼラチンカプセルに賦形剤と混合したエルトロンボパグオールアミンを充填すること、適切には、2つの標準的な硬ゼラチンカプセルに本発明によって調製した顆粒を充填すること)に従って調製され得る。本発明の適切なカプセルは、エルトロンボパグオールアミン、および1つまたは複数の充填剤、結合剤および崩壊剤を含む顆粒を含み、顆粒は、さらなる充填剤、結合剤、崩壊剤および/または潤滑剤と混合されて、カプセルに充填された顆粒混合物を形成する。
【0080】
適切には、商業規模で調製される、エルトロンボパグオールアミンを含むカプセル形態の医薬組成物が本発明に含まれ、カプセルは、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して製造される。
【0081】
エルトロンボパグオールアミンを含む医薬組成物もまた本発明に含まれ、適切には、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、商業規模で製造され、約90%のエルトロンボパグオールアミン粒子が10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい粒径を有する。
【0082】
エルトロンボパグオールアミンを含む医薬組成物もまた本発明に含まれ、適切には、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、商業規模で製造され、約90%のエルトロンボパグオールアミン粒子が10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい、適切には、20ミクロンより大きいが50ミクロンより小さい粒径を有する。
【0083】
エルトロンボパグオールアミンを含む医薬組成物もまた本発明に含まれ、適切には、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、商業規模で製造され、約50%のエルトロンボパグオールアミン粒子が5ミクロンより大きいが50ミクロンより小さい、適切には、5ミクロンより大きいが20ミクロンより小さい粒径を有する。
【0084】
本発明の顆粒および固体経口医薬剤形は、例えば、上記のPCT/US01/16863、PCT/US03/16255およびPCT/US04/013468(出典明示によって、本明細書に組込む)にて記載される病状を処置または予防するために治療上有効な量で投与され得る。当業者であれば、本発明のエルトロンボパグオールアミン処方物の個々の投与量の指摘な量および間隔が、処置されている状態の性質および程度、および処置されている特定の患者によって決定されるだろうこと、ならびにそのような最適条件は、従来技術によって決定され得ることを認識するだろう。また、当業者であれば、処置の最適な治療単位、すなわち、規定された日数の間の1日あたりに与えられるエルトロンボパグオールアミンの投与回数を、処置決定試験の従来の治療単位を使用して確定することができることを、当業者であれば理解するだろう。
【0085】
ヒトにおいてTPOアゴニスト活性を生じる本発明の方法は、本発明の固体経口医薬剤形の治療有効量をそのような活性を必要とする対象に投与する工程を含む。
本発明はまた、本発明の固体経口医薬剤形の製造における、エルトロンボパグオールアミンの使用を提供する。
【0086】
本発明はまた、血小板産生を増強することにおける使用のための、本発明の固体経口医薬剤形の製造における、エルトロンボパグオールアミンの使用を提供する。
本発明はまた、血小板減少症を処置することにおける使用のための、本発明の固体経口医薬剤形の製造における、エルトロンボパグオールアミンの使用を提供する。
【0087】
本発明はまた、本発明のエルトロンボパグオールアミンおよび医薬上許容される担体を含む、TPO模倣薬としての使用のための固体経口医薬剤形を提供する。
本発明はまた、本発明のエルトロンボパグオールアミンおよび医薬上許容される担体を含む、血小板減少症の処置における使用のための固体経口医薬剤形を提供する。
【0088】
本発明はまた、本発明のエルトロンボパグオールアミンおよび医薬上許容される担体を含む、血小板産生を増強することにおける使用のための固体経口医薬剤形を提供する。
本発明はまた、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を含む、固体経口医薬剤形を製造するための方法を提供し、方法は、エルトロンボパグオールアミンを1つまたは複数の希釈剤と一緒にする工程を含む。
【0089】
本発明の化合物を本発明によって投与した場合、許容され得ない毒性効果は期待されない。
当業者であれば、さらに詳述することなしに、上の記載を使用して、本発明を完全に用いることができる。したがって、以下の実施例は、単に例示であって、本発明の範囲を限定することなく構成される。
本明細書にて用いられる全ての賦形剤は、当業者に知られている多くの製造者から入手可能な、標準的な医薬グレードの賦形剤である。
【実施例】
【0090】
実施例1〜7−−錠剤の調製
エルトロンボパグオールアミンおよび表1の成分を含む、湿式造粒の錠剤を調製した。
【0091】
【表1】

マンニトール、結晶セルロースおよびポピドンを別々に計量し、ふるいにかけることによって、顆粒を調製した。
【0092】
一般的な手順として、成分を有効成分と混合し、次いで、精製水を用いて、湿式造粒した(高剪断湿式造粒機にて)。湿った顆粒の塊を湿式粉砕し、次いで、流動層乾燥機にて乾燥させ、乾燥した顆粒を製粉した。
【0093】
外側顆粒成分(結晶セルロース、所望により、デンプングリコール酸ナトリウム)を別々に計量し、ふるい分けし、顆粒と混合した。ステアリン酸マグネシウムを混合物に添加し、混合した。混合物を圧縮し、次いで、錠剤コアをフィルムコーティングした。錠剤をOPADRYフィルムコーティング調製物の水性懸濁物でコーティングした。
【0094】
実施例8 錠剤調製物
リン酸カルシウム二塩基酸アンヒドロ亜酸配位金属を含む希釈剤を含むエルトロンボパグオールアミン錠剤を、上記と同様のやり方で製造した。錠剤の配位金属希釈剤のための錠剤組成物を、表2にて提供する。
【0095】
【表2】

図1において、配位金属を含まない希釈剤(非配位金属希釈剤として示す)を用いて調製した錠剤は、上の表1に記載するように一般に調製したエルトロンボパグ50mgの錠剤であり、配位金属希釈剤を用いて調製した錠剤−リン酸二塩基酸アンヒドロ亜酸カルシウム−(配位金属希釈剤として示す)は、上の表2に記載するように一般に調製したエルトロンボパグ50mgの錠剤である。USP Apparatus II, 50 rpmを使用して、0.5%Tween80を含むリン酸緩衝液pH6.8にて、溶解の比較を実施した。
【0096】
実施例9
図2は、エルトロンボパグオールアミンの溶解に対するAPI粒径分布の効果を示す。エルトロンボパグオールアミン75mgの錠剤を、実施例5にて記載するやり方で、異なる粒径を使用して一般に調製した。粒径は、処方物にて使用した薬物の顆粒の粒径をいう。
【0097】
USP Apparatus II, 50 rpmを使用して、0.5%Tween80を含むリン酸緩衝液pH6.8にて、溶解の比較を実施した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬錠剤であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して製造される医薬錠剤。
【請求項2】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬錠剤であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用する湿式造粒プロセスによって、商業規模で製造される医薬錠剤。
【請求項3】
約90%の薬物粒子が10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい粒径を有する、請求項1記載の医薬錠剤。
【請求項4】
約90%の薬物粒子が10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい粒径を有する、請求項2記載の医薬錠剤。
【請求項5】
約90%の薬物粒子が20ミクロンより大きいが50ミクロンより小さい粒径を有する、請求項2記載の医薬錠剤。
【請求項6】
約50%の薬物粒子が5ミクロンより大きいが50ミクロンより小さい粒径を有する、請求項2記載の医薬錠剤。
【請求項7】
約50%の薬物粒子が5ミクロンより大きいが20ミクロンより小さい粒径を有する、請求項2記載の医薬錠剤。
【請求項8】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)4%〜約12%の崩壊剤
を含む、請求項1記載の医薬錠剤。
【請求項9】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)約6%〜約10%の崩壊剤
を含む、請求項1記載の医薬錠剤。
【請求項10】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)約7%〜約9%の崩壊剤
を含む、請求項1記載の医薬錠剤。
【請求項11】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)4%〜約12%の崩壊剤
を含む、請求項2、4または5のいずれか1項記載の医薬錠剤。
【請求項12】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)約6%〜約10%の崩壊剤
を含む、請求項2、4または5のいずれか1項記載の医薬錠剤。
【請求項13】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)約7%〜約9%の崩壊剤
を含む、請求項2、4または5のいずれか1項記載の医薬錠剤。
【請求項14】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)4%〜約12%の崩壊剤
を含む、請求項6または7記載の医薬錠剤。
【請求項15】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)約6%〜約10%の崩壊剤
を含む、請求項6または7記載の医薬錠剤。
【請求項16】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)約7%〜約9%の崩壊剤
を含む、請求項6または7記載の医薬錠剤。
【請求項17】
希釈剤成分が非還元糖および結晶セルロースを含む、請求項8記載の医薬錠剤。
【請求項18】
非還元糖がマンニトールであり、結合剤がポリビニルピロリドンであり、崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウムであり、かつ潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項17記載の医薬錠剤。
【請求項19】
希釈剤成分が非還元糖および結晶セルロースを含む、請求項11記載の医薬錠剤。
【請求項20】
非還元糖がマンニトールであり、結合剤がポリビニルピロリドンであり、崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウムであり、かつ潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項19記載の医薬錠剤。
【請求項21】
希釈剤成分が非還元糖および結晶セルロースを含む、請求項14記載の医薬錠剤。
【請求項22】
非還元糖がマンニトールであり、結合剤がポリビニルピロリドンであり、崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウムであり、かつ潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項21記載の医薬錠剤。
【請求項23】
商業規模で製造される、請求項18記載の医薬錠剤。
【請求項24】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬錠剤であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用する湿式造粒プロセスによって製造される医薬錠剤。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか1項記載の医薬錠剤の治療有効量を血小板減少症の処置が必要なヒトに投与する工程を含む、該ヒトにおける血小板減少症の処置方法。
【請求項26】
請求項1〜24のいずれか1項記載の医薬錠剤の治療有効量をTPO受容体の刺激を必要とするヒトに投与する工程を含む、該ヒトにおいてTPO受容体を刺激する方法。
【請求項27】
コロニー刺激因子、サイトカイン、ケモカイン、インターロイキンまたはサイトカイン受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト、可溶性受容体、受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト抗体、あるいは該薬剤の1つまたは複数と同じ機序によって作用する低分子またはペプチドからなる群より選択される薬剤の治療有効量を同時投与する工程をさらに含む、請求項25記載の方法。
【請求項28】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む固体経口医薬剤形であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して製造される固体経口医薬剤形。
【請求項29】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む固体経口医薬剤形であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、商業規模で製造される固体経口医薬剤形。
【請求項30】
約90%の薬物粒子が10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい粒径を有する、請求項28記載の固体経口医薬剤形。
【請求項31】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)4%〜約12%の崩壊剤
を含む、請求項28記載の固体経口医薬剤形。
【請求項32】
商業規模で製造される、請求項31記載の固体経口医薬剤形。
【請求項33】
請求項28〜32のいずれか1項記載の固体経口医薬剤形の治療有効量を血小板減少症の処置が必要なヒトに投与する工程を含む、該ヒトにおける血小板減少症の処置方法。
【請求項34】
請求項28〜32のいずれか1項記載の固体経口医薬剤形の治療有効量をTPO受容体の刺激を必要とするヒトに投与する工程を含む、該ヒトにおいてTPO受容体を刺激する方法。
【請求項35】
コロニー刺激因子、サイトカイン、ケモカイン、インターロイキンまたはサイトカイン受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト、可溶性受容体、受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト抗体、あるいは該薬剤の1つまたは複数と同じ機序によって作用する低分子またはペプチドからなる群より選択される薬剤の治療有効量を同時投与する工程をさらに含む、請求項33記載の方法。
【請求項36】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬カプセルであって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して製造される医薬カプセル。
【請求項37】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬カプセルであって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、商業規模で製造される医薬カプセル。
【請求項38】
約90%の薬物粒子が10ミクロンより大きいが90ミクロンより小さい粒径を有する、請求項36記載の医薬カプセル。
【請求項39】
a)約2%〜約65%のエルトロンボパグオールアミン;
b)約25%〜約89%の希釈剤;
c)約8%までの結合剤;
d)約2%までの潤滑剤;および
e)4%〜約12%の崩壊剤
を含む、請求項36記載の医薬カプセル。
【請求項40】
商業規模で製造される、請求項39記載の医薬カプセル。
【請求項41】
請求項36〜40のいずれか1項記載の医薬カプセルの治療有効量を血小板減少症の処置が必要なヒトに投与する工程を含む、該ヒトにおける血小板減少症の処置方法。
【請求項42】
請求項36〜40のいずれか1項記載の医薬カプセルの治療有効量をTPO受容体の刺激を必要とするヒトに投与する工程を含む、該ヒトにおいてTPO受容体を刺激する方法。
【請求項43】
コロニー刺激因子、サイトカイン、ケモカイン、インターロイキンまたはサイトカイン受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト、可溶性受容体、受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト抗体、あるいは該薬剤の1つまたは複数と同じ機序によって作用する低分子またはペプチドからなる群より選択される薬剤の治療有効量を同時投与する工程をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項44】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬顆粒であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して製造される医薬顆粒。
【請求項45】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を含む医薬顆粒であって、配位金属を実質的に含まず、および/または還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を使用して、商業規模で製造される医薬顆粒。
【請求項46】
請求項1に記載の3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)の治療有効量、ならびに配位金属を実質的に含まず、および/もしくは還元糖を実質的に含まない1つまたは複数の希釈剤を含む固体経口治療剤形の製造方法であって、請求項1に記載の化合物を1つまたは複数の希釈剤と一緒にする工程を包含する製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−526140(P2010−526140A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507380(P2010−507380)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/074918
【国際公開番号】WO2008/136843
【国際公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【Fターム(参考)】