説明

新規なナフチリジン誘導体及びそのキナーゼ阻害剤としての使用

本発明は、ナフチリジン型のキナーゼモジュレーター及びその調製並びに誤った細胞のシグナル伝達プロセスの調節のための、特に、チロシン及びセリン/トレオニンキナーゼの機能に影響を与えるための並びに異常な細胞増殖に基づく悪性の又は良性の腫瘍及び他の疾患、例えば、再狭窄、乾癬、動脈硬化症及び肝硬変症などの治療のための医薬品としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
技術分野
本発明は、ナフチリジン型のキナーゼモジュレーター及びその調製並びに誤った細胞のシグナル伝達プロセスを調節するための、特に、チロシン及びセリン/トレオニンキナーゼの機能に影響を与えるための並びに異常な細胞増殖に基づく悪性の又は良性の腫瘍及び他の疾患、例えば、再狭窄、乾癬、動脈硬化症及び肝硬変症などの治療のための医薬品としての使用に関する。
【0002】
従来技術
プロテインキナーゼの活性は、細胞のシグナル伝達プロセスの中心的な事象である。異常なキナーゼ活性化は、様々な病状において観察されている。従って、キナーゼを標的とする阻害は、基本的な治療目的である。
【0003】
タンパク質のリン酸化は一般に細胞外シグナルによって開始され、これは種々の細胞の事象、例えば、代謝プロセス、細胞成長、細胞移動、細胞分化、膜輸送及びアポトーシスなどを制御するための普遍の機構を表す。このタンパク質のリン酸化に対しては、キナーゼのタンパク質ファミリーがその要因となっている。これらの酵素は、特異的基質タンパク質へのホスフェート転移を触媒する。この基質特異性に基づいて、これらのキナーゼは2つの主要なクラス、即ち、チロシンキナーゼとセリン/トレオニンキナーゼとに分けられる。受容体型チロシンキナーゼ並びに細胞質のチロシンキナーゼ及びセリン/トレオニンキナーゼは、細胞のシグナル伝達の重要なタンパク質である。これらのタンパク質の過剰発現又は変性は、異常な細胞増殖に基づく疾患において主要な役割を果たしている。この疾患には、とりわけ物質代謝疾患、結合組織及び血管の疾患、並びに悪性腫瘍及び良性腫瘍が含まれる。それらは、腫瘍が発生及び発達する際にしばしば癌遺伝子として、即ち異常に構成的に活性なキナーゼタンパク質として生じる。この過剰なキナーゼ活性化の結果、例えば、細胞増殖が制御不能となり、そして細胞死は減少する。また、腫瘍を誘導する増殖因子の刺激は、キナーゼの過剰刺激の原因となることがある。従って、キナーゼモジュレーターの開発は、キナーゼによって影響を受ける全ての異常なプロセスにとって特に興味深いものである。
【0004】
従って、本発明は、受容体型チロシンキナーゼ並びに細胞質のチロシンキナーゼ及びセリン/トレオニンキナーゼのモジュレーターとして好適な新規化合物を生成することに関する。誤ったシグナル伝達カスケード−例えば、Raf/Mek/Erkの場合−において縦に並んで結合されているキナーゼの全てが、発癌性キナーゼとして又は構成的に活性な酵素として存在する必要がないので、本発明において非活性キナーゼは治療標的タンパク質であると考えるべきである、即ち、新規な化合物は活性キナーゼ及び非活性キナーゼの両方に結合でき、従って、シグナル伝達に影響を与え得る。
【0005】
ナフチリジン誘導体は、医薬品産業において、薬力学的に活性な化合物として及び合成の構成単位として多くの用途が見出されている。
【0006】
ナフチリジン誘導体は、文献BMCL2009,19,3568においてMCH1R阻害剤として、特許文献WO2008/153752号において脂肪酸アミド加水分解酵素の調整剤として並びに特許文献DE2650826号、WO00/21952号、WO00/43383号、WO01/07432号、WO02/056882号、WO02/08224号及びWO2006/021448号において抗菌剤として記載されている。特許文献WO99/58533号、US2007/0160538号において、及び参考文献BMCL2001,11,1907において、ナフチリジンはオレキシン−1受容体アンタゴニストとして記載されている。置換されたナフチリジンは、特許文献WO2000066583号にチロシンキナーゼ阻害剤として及び特許出願WO2008150827号にPI3キナーゼ阻害剤として記載されている。
【0007】
本発明の説明
本発明は、ナフチリジン型のキナーゼモジュレーター及びその調製並びに誤った細胞のシグナル伝達プロセスの調節のための、特に、チロシン及びセリン/トレオニンキナーゼの機能に影響を与えるための並びに異常な細胞増殖に基づく悪性の又は良性の腫瘍及び他の疾患、例えば、再狭窄、乾癬、動脈硬化症及び肝硬変症などの治療のための医薬品としての使用に関する。
【0008】
ここで驚くことに、例えば、尿素、チオ尿素、グアニジン又はアミジン基によって第2位、第3位又は第4位で置換されたナフチリジン系由来の新規な化合物が、誤った細胞のシグナル伝達プロセスの調節のための医薬品の製造に、特に、チロシン及びセリン/トレオニンキナーゼの機能に影響を与えることに並びに例えば、胸、前立腺、肺、結腸、肌及び卵巣の悪性の又は良性の腫瘍、及び異常な細胞増殖に基づく他の疾患の治療に適していることが判明した。この態様によれば、本出願は、一般式I
【化1】

(式中、置換基R1〜R6は以下の意味を有する:
R1、R2及びR3は、互いに独立して、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vi)ハロゲン、
(vii)シアノ、
(viii)ヒドロキシル、
(ix)アルコキシ、
(x)アミノ、
(xi)カルボキシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル又はアルコキシカルボニルアルキル、
(xii)アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアルキル、及び
(xiii)NR7R8
であってよく、
その際、置換基R1〜R3のうち少なくとも1つはNR7R8でなければならず、
ここで、R7は水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、これらの部分のために、順に置換されてよく、
且つR8は、
−C(Y)NR9R10(式中、YはO、Sであり且つR9及びR10は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであってよく、
(vii)又はR9及びR10は一緒になってヘテロシクリルであってよい)、
−C(Y)NR11R12(式中、YはNHであり且つR11及びR12は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであってよく、
(vii)又はR11及びR12は一緒になってヘテロシクリルであってよい)、
−C(NR13)R14(式中、R13はHであり且つR14は
(i)非置換又は置換のアルキル、
(ii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリールであってよい)
であってよく、
R4、R5及びR6は互いに独立して、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vii)ハロゲン、
(viii)シアノ、
(ix)ヒドロキシル、
(x)アルコキシ、
(xi)NR15R16(式中、R15及びR16は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクリル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよいか、
又はR15及びR16は一緒になってヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、それらの部分のために、順に置換されてよい)、
(xii)OR17(式中、R17はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよい)、
(xiii)SR18(式中、R18はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよい)
であってよく、
ここで置換基R4〜R6のうち少なくとも1つは非置換又は置換の(ヘテロ)アリール又はNR15R16でなければならない)
のナフチリジン系由来の新規な化合物を記載している。
【0009】
本発明の目的のための用語「ハロゲン」とは、フッ素(F、フルオロ)、臭素(Br、ブロモ)、塩素(Cl、クロロ)、又はヨウ素(I、ヨード)原子のうちの1つ、適切であれば、複数を意味する。「ジハロゲン」、「トリハロゲン」及び「過ハロゲン」との呼称は、それぞれ、2つ、3つ及び4つの置換基(各置換基は独立してフッ素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群から選択されてよい)を指す。「ハロゲン」は、好ましくはフッ素、塩素又は臭素原子を意味する。
【0010】
用語「アルキル」には、本発明の目的の場合、分枝鎖状又は直鎖状であり且つ非置換又は一置換もしくは多置換の、炭素数1〜12の非環式の飽和又は不飽和の炭化水素基、即ち、C1−12−アルカニル、C2−12−アルケニル及びC2−12−アルキニルが含まれる。この文脈では、アルケニルは少なくとも1つのC−C二重結合を有し且つアルキニルは少なくとも1つのC−C三重結合を有する。アルキルは好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、エチレニル(ビニル)、エチニル、プロペニル(−CHCH=CH;−CH=CH−CH、−C(=CH)−CH)、プロピニル(−CH−C≡CH、−C≡C−CH)、ブテニル、ブチニル、ペンテニル、ペンチニル、ヘキセニル、ヘキシニル、ヘプテニル、ヘプチニル、オクテニル、及びオクチニルを含む群から選択される。
【0011】
本願明細書で使用される「アルコキシ」との用語は、−O(アルキル)、例えば、−OCH、−OCHCH及び−OC(CH(ここでアルキルは本願明細書に記載される通りである)を意味する。
【0012】
「シクロアルキル」との用語は、本発明の目的の場合、飽和又は不飽和であってよい、炭素数3〜12の環式炭化水素基を意味する。一般構造式Iの化合物への結合は、任意の可能なシクロアルキル基の環員を介して行うことが可能である。シクロアルキル基は二環式又は多環式系の一部であってもよい。
【0013】
「ヘテロシクリル」との用語は、少なくとも1つ、適切であれば、2、3、4又は5つのヘテロ原子を含み、該ヘテロ原子は同一又は異なり、環状基は飽和又は不飽和であるが、芳香族ではない、3、4、5、6、7又は8員環の環状有機基を表す。一般構造式Iの化合物への結合は、任意の可能なヘテロシクリル基の環員を介して行うことが可能である。ヘテロ環は二環式又は多環式系の一部であってもよい。有利なヘテロ原子は、窒素、酸素及び硫黄である。ヘテロシクリル基の場合、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルを含む群から選択されることが好ましい。
【0014】
「アリール」との用語は、本発明の目的の場合、炭素数6〜14の芳香族炭化水素、とりわけフェニル、ナフチル及びアントラセニルを意味する。これらの基は、他の飽和、(部分的)不飽和又は芳香族環系に融合されてもよい。一般構造式Iの化合物への結合は、任意の可能なアリール基の環員を介して行うことが可能である。
【0015】
「ヘテロアリール」との用語は、少なくとも1つ、適切であれば、2、3、4又は5つのヘテロ原子を含み、該ヘテロ原子は同一又は異なる、5、6又は7員環の環状芳香族基を表す。一般構造式Iの化合物への結合は、任意の可能なヘテロアリール基の環員を介して行うことが可能である。ヘテロ環は二環式又は多環式系の一部であってもよい。有利なヘテロ原子は、窒素、酸素及び硫黄である。ピロリル、フリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、フタラジニル、インドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、フェナジニル、フェノチアジニル、アクリジニルを含む群から選択されるヘテロアリール基が好ましい。
【0016】
「アルキル−シクロアルキル」、「アルキル−ヘテロシクリル」、「アルキル−アリール」又は「アルキル−ヘテロアリール」との用語は、本発明の目的の場合、アルキル及びシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールが上で定義された意味を有し、且つシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリール基が一般構造式Iの化合物にC1〜8−アルキル基を介して結合されることを意味する。
【0017】
「アルキル」、「シクロアルキル」、「ヘテロシクリル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「アルキル−シクロアルキル」、「アルキル−ヘテロシクリル」、「アルキル−アリール」、及び「アルキル−ヘテロアリール」に関して置換される用語は、本発明の目的の場合、明細書又は特許請求の範囲において上で明確に定義されない限り、F、Cl、Br、I、CF、NH、NH−アルキル、NH−シクロアルキル、NH−ヘテロシクリル、NH−アリール、NH−ヘテロアリール、NH−アルキル−シクロアルキル、NH−アルキル−ヘテロシクリル、NH−アルキル−アリール、NH−アルキル−ヘテロアリール、NH−アルキル−NH、NH−アルキル−OH、N(アルキル)、NHC(O)−アルキル、NHC(O)−シクロアルキル、NHC(O)−ヘテロシクリル、NHC(O)−アリール、NHC(O)−ヘテロアリール、NHSO−アルキル、NHSO−アリール、NHSO−ヘテロアリール、NO、SH、S−アルキル、S−シクロアルキル、S−ヘテロシクリル、S−アリール、S−ヘテロアリール、OH、OCF3、O−アルキル、O−シクロアルキル、O−ヘテロシクリル、O−アリール、O−ヘテロアリール、O−アルキル−シクロアルキル、O−アルキル−ヘテロシクリル、O−アルキル−アリール、O−アルキル−ヘテロアリール、O−アルキル−OH、O−(CH−O、OC(O)−アルキル、OC(O)−シクロアルキル、OC(O)−ヘテロシクリル、OC(O)−アリール、OC(O)−ヘテロアリール、OSO−アルキル、OSO−シクロアルキル、OSO−アリール、OSO−ヘテロアリール、O−P(O)(OH)、O−P(O)(O−アルキル)、アルキル−P(O)(OH)、アルキル−P(O)(O−アルキル)、C(O)−アルキル、C(O)−アリール、C(O)−ヘテロアリール、COH、CO−アルキル、CO−シクロアルキル、CO−ヘテロシクリル、CO−アリール、CO−ヘテロアリール、CO−アルキル−シクロアルキル、CO−アルキル−ヘテロシクリル、CO−アルキル−アリール、CO−アルキル−ヘテロアリール、C(O)−NH、C(O)NH−アルキル、C(O)NH−シクロアルキル、C(O)NH−ヘテロシクリル、C(O)NH−アリール、C(O)NH−ヘテロアリール、C(O)NH−アルキル−シクロアルキル、C(O)NH−アルキル−ヘテロシクリル、C(O)NH−アルキル−アリール、C(O)NH−アルキル−ヘテロアリール、C(O)N(アルキル)、C(O)N(シクロアルキル)2、C(O)N(アリール)、C(O)N(ヘテロアリール)、SO−アルキル、SO−アリール、SO−アルキル、SO−アリール、SONH、SONH−アルキル、SONH−アリール、SONH−ヘテロアリール、SOH、SOO−アルキル、SOO−アリール、SOO−ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリール置換基による1つ以上の水素原子の置換を意味し、且つnは1、2又は3の値を有してよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール置換基は順にそれら自体が置換されてよい。
【0018】
置換基は同一又は異なってよく、且つ置換はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール基の任意の可能な位置で行われてよい。
【0019】
1回より多く置換された基は、1回より多く置換されたもの、例えば、2回又は3回、異なる又は同じ原子で、例えば、3回CF、−CHCFの場合のように同じ炭素原子で、又は−CH(OH)−CH=CH−CHClの場合のように異なる位置で置換されたものを意味する。1回より多い置換は、同一又は異なる置換基を用いて行ってよい。
【0020】
一般式Iの本発明の化合物が少なくとも1つの非対称の中心を有する場合、それらはラセミ化合物の形態で、純粋な鏡像異性体及び/又はジアステレオ異性体の形態で又はこれらの鏡像異性体及び/又はジアステレオ異性体の混合物の形態で存在してよい。混合物における立体異性体のあらゆる混合比が可能である。従って、例えば、1つ以上のキラル中心を有し且つラセミ化合物として生じる一般式Iの本発明の化合物は、それ自体公知の方法によってそれらの光学異性体、即ち、鏡像異性体又はジアステレオ異性体に分離することができる。分離は、キラル相でのカラム分離によって又は光学的に活性な溶媒からの再結晶によって又は光学的に活性な酸又は塩基の使用によって又は光学的に活性な試薬、例えば、光学的に活性なアルコールによる誘導、及びその後のラジカルの除去を通して行ってよい。
【0021】
可能であれば、本発明の化合物は互変異性体の形態で存在してよい。
【0022】
一般式Iの本発明の化合物は、それらが十分に塩基性の基、例えば、第1級、第2級又は第3級アミンを含有する場合、無機酸及び有機酸を用いてその生理学的に許容性の塩に変換されてよい。一般構造式Iの本発明の化合物の薬学的に許容可能な塩は、好ましくは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、炭酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、スルホ酢酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、ブドウ酸、リンゴ酸、エンボン酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸又はアスパラギン酸によって形成される。形成される塩は、特に、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、トシル酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、スルホ酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、エンボン酸塩、マンデル酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、グルタミン酸塩及びアスパラギン酸塩である。更に、本発明の化合物で形成された塩の化学量論比は、1の整数倍又は非整数倍であってよい。
【0023】
一般式Iの本発明の化合物は、それらが十分に酸性の基、例えば、カルボキシル基を有する場合には、無機塩基及び有機塩基を用いて、その生理学的に許容性の塩に変換されてよい。好適な無機塩基の例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムであり、有機塩基の例は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジベンジルエチレンジアミン及びリシンである。更に、本発明の化合物で形成された塩の化学量論比は、1の整数倍又は非整数倍であってよい。
【0024】
同様に、溶媒和物、特に、例えば、溶媒又は水溶液からの結晶化によって得られる本発明の化合物の水和物が好ましい。この場合、1個、2個、3個又は任意の数の溶媒和物分子又は水分子と、本発明の化合物とが結合し、溶媒和物及び水和物を得ることができる。
【0025】
化学物質が、多形形態又は変態として称される種々の配列状態で存在する固体を形成することは公知である。多形物質の種々の変態は、それらの物理的性質が広く変化してよい。一般式Iの本発明の化合物は、種々の多形形態で存在してよく、所定の変態は準安定的であってよい。
【0026】
最も好ましいものは、以下の選択から選ばれる一般式Iの化合物である:
1−エチル−3−[7−(4−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(1)
1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−エチル−尿素(2)
1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(3)
1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(4)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェネチル−尿素(5)
1−エチル−3−[7−(3,4,5−トリメトキシ−フェニルアミノ)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−チオ尿素(6)
1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(7)
1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(8)
1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(9)
1−エチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(10)
1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(11)
1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(12)
1−tert−ブチル−3−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(13)
1−シクロプロピル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(14)
1−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(15)
1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(16)
1−シクロブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(17)
1−シクロプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(18)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−プロピル−尿素(19)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−尿素(20)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(21)
1−シクロヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(22)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェニル−尿素(23)
1−(3,3−ジフルオロ−シクロブチル)−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(24)
1−ヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(25)
1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(26)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェニル−尿素(27)
1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(28)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(29)
1−イソプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(30)
1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(31)
1−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(32)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェネチル−尿素(33)
1−シクロペンチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(34)
1−シクロプロピル−3−[7−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(35)
1−シクロプロピル−3−(7−チオフェン−3−イル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(36)
1−シクロプロピル−3−[7−(2−フルオロ−ピリジン−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(37)
1−シクロプロピル−3−{7−[1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−[1,5]ナフチリジン−4−イル}−尿素(38)
1−シクロプロピル−3−(7−フェニル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(39)
1−シクロプロピル−3−[7−(1H−インドール−5−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(40)
【0027】
本発明による一般式Iのナフチリジンは、医薬品での使用に、特に、ヒト、哺乳類及び家禽における誤った細胞のシグナル伝達プロセスから生じる疾患の治療のための薬剤としての使用に適している。哺乳類とは、家畜、例えば、馬、ウシ、犬、猫、野ウサギ、ヒツジなどであってよい。
【0028】
本発明の更なる態様によれば、ヒト及び他の哺乳類における誤った細胞のシグナル伝達プロセスから生じる疾患の治療方法であって、一般式Iによる少なくとも1種のナフチリジンを、これらの疾患の治療に有効な量でヒト又は別の哺乳類に投与することを特徴とする、前記治療方法が提供される。治療のために投与されるべき、本発明によるそれぞれのナフチリジンの、治療的に有効な投与量は、特に、疾患の種類及び段階、患者の年齢、体重及び性別、投与のタイプ並びに治療期間に依存する。本発明による医薬品は、液体、半固体及び固体の薬学的形態として投与することができる。これは、それぞれの場合に、エアロゾル、粉末、散布粉末、及び散布剤、錠剤、例えば、糖衣錠剤、エマルション、泡、溶液、懸濁液、ゲル、軟膏、ペースト、ピル、香錠、カプセル又は坐薬の形態で適した方法で行われる。
【0029】
薬学的形態は、利用される薬学的形態に応じて、本発明の少なくとも1つの成分の他に、適切であれば、例えば、特に、溶媒、溶液促進剤、可溶化剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、ゲル化剤、増粘剤、塗膜形成剤、バインダー、緩衝剤、塩形成剤、乾燥剤、流動調節剤、充填剤、防腐剤、酸化防止剤、着色剤、離型剤、潤滑剤、崩壊剤、並びに味及び臭気のマスキングを含む。助剤、及び利用されるべきその量の選択は、選択される薬学的形態に依存し且つ当業者に公知の配合に基づく。
【0030】
本発明による医薬品は、好適な投与形で、経皮的に皮膚に、溶液、懸濁液、エマルジョン、泡沫剤、軟膏剤、ペースト剤又はプラスターとして;口腔粘膜及び舌粘膜を介して頬、舌又は舌下に、錠剤、トローチ剤、糖衣錠剤、リンクタス剤又はうがい薬として;胃粘膜及び腸粘膜を介して、腸に、錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、溶液、懸濁液又はエマルジョンとして;直腸粘膜を介して直腸に、坐剤、レクタルカプセル剤又は軟膏剤として;鼻粘膜を介して鼻に、滴剤、軟膏剤又は噴霧剤として;気管支上皮及び肺胞上皮を介して肺に、又は吸入によって、エアロゾル又は吸入剤として;結膜を介して結膜に、点眼剤、眼軟膏剤、眼科錠剤(eye tablet)、ラメラ、又は洗眼剤として;生殖器粘膜を介して膣内に、膣球、軟膏剤及び洗浄剤として、子宮内に、子宮ペッサリーとして;誘導尿路を介して尿道内に、洗浄剤、軟膏剤又は薬用ブジーとして;動脈中に、動脈内への注射剤として;静脈中に、静脈内への注射剤又は注入剤として;皮膚中に、皮膚内への注射剤又は植込錠として;皮膚下に、皮下への注射剤又は植込錠として;筋肉中に、筋肉内への注射剤又は植込錠として;腹腔中に、腹腔内への注射剤又は注入剤として投与してよい。
【0031】
本発明による一般構造式Iの化合物の医薬品作用は、実用的な療法の必要条件の観点において、好適な措置によって延長できる。この目的は、化学的及び/又は薬学的手段によって達成できる。作用延長の達成の例は、植込錠、リポソーム、遅延放出形態、ナノ粒子懸濁液及び本発明による化合物のいわゆるプロドラッグの使用、低溶解性の塩及び錯体の形成、又は結晶懸濁液の使用である。
【0032】
本発明による化合物は、個々の物質として又は他の物質、例えば、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロランブシル、シスプラチン、コラスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エトポシド、5−フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、プレドニソロン、プレドニソン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、サリドマイド、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、アミノグルテチミド、L−アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5−アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリトロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロデオキシウリジンモノホスファート、フルダラビンホスファート、フルオキシメステロン、フルトアミド、ヒドロキシプロゲステロンカプロアート、イダルビシン、インターフェロン、メドロキシプロゲステロンアセタート、メゲストロールアセタート、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、オキサリプラチン、ペントスタチン、N−ホスホノアセチル−L−アスパルタート(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニポシド、テストステロンプロピオナート、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジン、ビノレルビン、エポチロン、ゲムシタビン、タキソテール、BCNU、CCNU、DTIC、ヘルセプチン、アバスチン、エルビタックス、ソラフェニブ(ネクサバール)、イマチニブ(グリベック)、ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、ラパマイシン、アクチノマイシンD、スニチニブ(スーテント)、ダサチニブ(スプリセル)、ニロチニブ(タシグナ)、ラパチニブ(タイケルブ、タイバーブ)、バタラニブと組み合わせて使用できる。
【0033】
特に本願明細書では、以下の群のナフチリジンの少なくとも1つの化合物を含む医薬品が好ましい:
1−エチル−3−[7−(4−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(1)
1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−エチル−尿素(2)
1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(3)
1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(4)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェネチル−尿素(5)
1−エチル−3−[7−(3,4,5−トリメトキシ−フェニルアミノ)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−チオ尿素(6)
1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(7)
1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(8)
1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(9)
1−エチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(10)
1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(11)
1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(12)
1−tert−ブチル−3−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(13)
1−シクロプロピル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(14)
1−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(15)
1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(16)
1−シクロブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(17)
1−シクロプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(18)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−プロピル−尿素(19)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−尿素(20)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(21)
1−シクロヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(22)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェニル−尿素(23)
1−(3,3−ジフルオロ−シクロブチル)−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(24)
1−ヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(25)
1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(26)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェニル−尿素(27)
1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(28)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(29)
1−イソプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(30)
1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(31)
1−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(32)
1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェネチル−尿素(33)
1−シクロペンチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(34)
1−シクロプロピル−3−[7−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(35)
1−シクロプロピル−3−(7−チオフェン−3−イル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(36)
1−シクロプロピル−3−[7−(2−フルオロ−ピリジン−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(37)
1−シクロプロピル−3−{7−[1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−[1,5]ナフチリジン−4−イル}−尿素(38)
1−シクロプロピル−3−(7−フェニル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(39)
1−シクロプロピル−3−[7−(1H−インドール−5−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(40)
【0034】
これらの化合物は、遊離塩基として又は生理学的に許容性の酸の塩として存在できる。
【0035】
化学合成
一般式Iの化合物は、以下のスキーム1〜4によって得られる:
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【0036】
出発材料は市販されているか又はそれ自体が公知の手順によって調製できる。
【0037】
使用されるべき任意の溶媒及び助剤、適切であれば、使用されるべき反応パラメータ、例えば、反応の温度及び時間は、当業者にその専門知識のために公知である。
【0038】
次の化合物は、以下の調査からそれぞれの化学名の記述から明らかであり、これらは合成スキーム1〜4に従って合成された。本発明による化合物の分析特性は、それらの融点によって及び/又は300KでのH−NMR分光学及び/又は質量分析によって実行できる。
【0039】
使用される化学物質及び溶媒は、通常の供給者(Acros、Aldrich、Alfa Aesar、Apollo、Fluka、Maybridge、Merck、Sigma、TCI等)から商業的に得られるか又は合成された。
【0040】
実施例
本発明を、以下の実施例によって更に詳細に説明するが、それに制限されるものではない。
【0041】
物質の化学名は、AutoNom 2000 Software(ISIS(商標)/Draw 2.5 SP1;MDL)を用いて得られた。
【0042】
実施例1(スキーム1、第1段階による反応)
実施例1.1.1及び実施例1.1.2:3−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−5−オキシド及び3−ブロモ−1,5−ナフチリジン−1−オキシド
【化6】

4.43g(21.2ミリモル、1当量)の3−ブロモ−1,5−ナフチリジン(W. Czuba, Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas 1963, 82, 988-996)を165mlの塩化メチレンに導入した。5.23g(21.2ミリモル、1当量)のメタ−クロロ過安息香酸を次に0℃で少量ずつ加えた。この混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を1Mの水性NaOH溶液と水で洗った。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を塩化メチレン、次いで塩化メチレン/エタノール:98/2を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると、3.08gの3−ブロモ−1,5−ナフチリジン−5−オキシド(淡黄色粉末)が64%の収率で、及び1.00gの3−ブロモ−1,5−ナフチリジン−1−オキシド(黄色粉末)が21%の収率で得られた。
【0043】
3−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−5−オキシド
収率:3.08g(理論値の64%)
融点:148〜149℃

MS:m/z 226(M+H).
【0044】
3−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−1−オキシド
収率:1.00g(理論値の21%)
融点:153〜154℃

MS:m/z 226(M+H).
【0045】
実施例2(スキーム1、第2段階による反応):
実施例2.1.1及び実施例2.1.2:7−ブロモ−2−クロロ−[1,5]ナフチリジン及び7−ブロモ−4−クロロ−[1,5]ナフチリジン
【化7】

7.97g(35.4ミリモル、1当量)の3−ブロモ−1,5−ナフチリジン−5−オキシド及び9.9ml(106.2ミリモル、3当量)のオキシ塩化リンを600mlの塩化メチレンに導入した。この混合物を還流下で18時間撹拌した。塩化メチレンを一部(3/4)蒸発させた。1Mの水性NaOH溶液を0℃で注意深く加えた。水性層を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレンを溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると、1.97gの7−ブロモ−2−クロロ−1,5−ナフチリジン(白色粉末)が22%の収率で、及び4.16gの7−ブロモ−4−クロロ−1,5−ナフチリジン(白色粉末)が48%の収率で得られた。
【0046】
7−ブロモ−2−クロロ−[1,5]ナフチリジン
収率:1.97g(理論値の22%)、
融点:168〜169℃

MS:m/z 245(M+H).
【0047】
7−ブロモ−4−クロロ−[1,5]ナフチリジン
収率:4.16g(理論値の48%)
融点:162〜163℃

MS:m/z 245(M+H).
【0048】
実施例3(スキーム1、第3段階による反応):
実施例3.1:7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イルアミン
【化8】

密閉した反応器において、500mg(1.23ミリモル、1当量)の7−ブロモ−2−クロロ−1,5−ナフチリジン及び7ml(41.6ミリモル、33当量)の20%のアンモニア水溶液を7mLのジオキサンに導入した。この混合物を160℃で24時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、水を添加した。水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン、次いで塩化メチレン/エタノール:98/2を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると220mgの白色粉末が80%の収率で得られた。
収率:220mg(理論値の80%)。
融点:168〜169℃。

MS:m/z 225(M+H).
【0049】
実施例4(スキーム1、第4段階による反応):
実施例4.1:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−tert−ブチル−尿素
【化9】

密閉した反応器において、300mg(1.34ミリモル、1当量)の7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イルアミン及び305μL(2.68ミリモル、2当量)のtert−ブチルイソシアネートを6mLのピリジンに導入した。この混合物を140℃で24時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、溶媒を減圧下で除去した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると398mgの白色粉末が92%の収率で得られた。
収率:398mg(理論値の92%)。
融点:>300℃。

MS:m/z 323(M+H);325((M+2)+H)。
【0050】
以下の中間体を実施例4.1と同様に合成した:(1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−tert−ブチル−尿素)。
【0051】
実施例4.2:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−エチル−尿素
【化10】

収率:102mg(理論値の77%)。
融点:225〜226℃。

MS:m/z 295(M+H);297((M+2)+H)。
【0052】
実施例4.3:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−シクロプロピル−チオ尿素
【化11】

収率:109mg(理論値の58%)。
融点:233〜234℃。

MS:m/z 324(M+H)。
【0053】
実施例4.4:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−フェニル−尿素
【化12】

収率:130mg(理論値の71%)
融点:324〜325℃

MS:m/z 341(M+H);345((M+2)+H)。
【0054】
実施例4.5:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−ベンジル−尿素
【化13】

収率:144mg(理論値の90%)
融点:250〜252℃

MS:m/z 357(M+H);359((M+2)+H)。
【0055】
実施例4.6:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−フェネチル−尿素
【化14】

アルゴン雰囲気下で、201mg(897マイクロモル、1当量)の7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イルアミン及び294mg(993マイクロモル、1.1当量)のトリホスゲンを0℃で10mLのピリジンに導入した。この混合物を還流下で1時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、238μL(1.89ミリモル、2.1当量)の2−フェニルエチルアミンを添加した。この混合物を還流下で1時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、水を添加した。水性層を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると80mgの黄色粉末が24%の収率で得られた。
収率:80mg(理論値の24%)。
融点:245〜246℃

MS:m/z 371(M+H);373((M+2)+H)。
【0056】
実施例5(スキーム1、第5段階による反応):
実施例5.1:1−エチル−3−[7−(4−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(1)
【化15】

アルゴン雰囲気下で、100mg(338マイクロモル、1当量)の1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−エチル−尿素、103mg(676マイクロモル、2当量)の4−メトキシフェニルボロン酸、72mg(676マイクロモル、2当量)の炭酸ナトリウム及び29mg(25マイクロモル、0.07当量)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを10mLのジオキサン/HO混合物(8/2)に導入した。この混合物を90℃で2時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、加水分解してセライトで濾過した。ろ液を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:99/1、次いで塩化メチレン/エタノール:97/3を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると56mgの橙色粉末が51%の収率で得られた。
収率:56mg(理論値の51%)。
融点:264〜265℃

MS:m/z 323(M+H).
【0057】
以下の例は実施例5.1:1−エチル−3−[7−(4−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(1)と同様に合成された。
【0058】
実施例5.2:1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−エチル−尿素(2)
【化16】

収率:58mg(理論値の49%)。
融点:218〜219℃

MS:m/z 353(M+H).
【0059】
実施例5.3:1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(3)
【化17】

収率:42mg(理論値の35%)。
融点:279〜280℃。

MS:m/z 381(M+H).
【0060】
実施例5.4:1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(4)
【化18】

アルゴン雰囲気下で、100mg(309マイクロモル、1当量)の1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−2−イル)−3−tert−ブチル−尿素、230mg(927マイクロモル、3当量)の2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール、196mg(1.854ミリモル、6当量)の炭酸ナトリウム及び50mg(43マイクロモル、0.14当量)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを、11mLのジメチルホルムアミド/HO混合物(10/1)に導入した。この混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、1MのHCl水溶液を添加することによってpH7に調整した。ろ液を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:98/2を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると62mgの黄色粉末が53%の収率で得られた。
収率:62mg(理論値の53%)。
融点:286〜287℃。

MS:m/z 367(M+H).
【0061】
以下の例は実施例5.4:1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(4)と同様に合成された。
【0062】
実施例5.5:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェネチル−尿素(5)
【化19】

収率:50mg(理論値の71%)
融点:237〜238℃。

MS:m/z 373(M+H).
【0063】
実施例5.6:1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(26)
【化20】

収率:40mg(理論値の37%)。

MS:m/z 325(M+H).
【0064】
実施例5.7:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェネチル−尿素(27)
【化21】

収率:25mg(理論値の78%)
融点:270〜271℃

MS:m/z 345(M+H).
【0065】
実施例5.8:1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(28)
【化22】

収率:40mg(理論値の60%)
融点:257〜258℃

MS:m/z 359(M+H).
【0066】
実施例5.9:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(29)
【化23】

収率:32mg(理論値の43%)

MS:m/z 401(M+H).
【0067】
実施例6(スキーム1、第6段階による反応):
実施例6.1:N−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2,7−ジアミン
【化24】

アルゴン雰囲気下で、200mg(892マイクロモル、1当量)の7−ブロモ−1,5−ナフチリジン−2−イルアミン、196.3mg(1.07ミリモル、1.2当量)の3,4,5−トリメトキシアニリン、2mg(2.3マイクロモル、0.0025当量)のトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム、4mg(6.7マイクロモル、0.0075当量)の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル及び120mg(1.24ミリモル、1.4当量)のナトリウムtertブトキシドを、6mlのトルエンに導入した。この混合物を80℃で24時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、水を添加した。水性層を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると50mgの黄色粉末が17%の収率で得られた。
収率:50mg(理論値の17%)
融点:192〜194℃

MS:m/z 327(M+H).
【0068】
実施例7(スキーム1、第7段階による反応):
実施例7.1:1−エチル−3−[7−(3,4,5−トリメトキシ−フェニルアミノ)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−チオ尿素(6)
【化25】

密閉した反応器において、88mg(269マイクロモル、1当量)のN−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2,7−ジアミン及び48μL(538マイクロモル、2当量)のエチルイソチオシアネートを3mLのピリジンに導入した。この混合物を140℃で24時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、溶媒を減圧下で除去した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると56mgの黄色粉末が51%の収率で得られた。
収率:56mg(理論値の51%)。
融点:237〜238℃。

MS:m/z 414(M+H).
【0069】
実施例8(スキーム2、第1段階による反応):
実施例8:7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イルアミン
【化26】

密閉した反応器において、500mg(2.04ミリモル、1当量)の7−ブロモ−4−クロロ−1,5−ナフチリジン(G.B.Barlinら、Aust.J.Chem.1985,38,459−465)及び12ml(71.3ミリモル、35当量)の20%のアンモニア水溶液を12mLのジオキサンに導入した。この混合物を160℃で24時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、水を添加した。水性層を酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン、次いで塩化メチレン/エタノール:98/2を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると350mgの白色粉末が76%の収率で得られた。
収率:350mg(理論値の76%)。
融点:168〜169℃。

MS:m/z 225(M+H).
【0070】
実施例9(スキーム2、第2段階による反応):
実施例9.1:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−tert−ブチル−尿素
【化27】

密閉した反応器において、500mg(2.23ミリモル、1当量)の7−ブロモ−1,5−ナフチリジン−4−イルアミン及び508μL(4.46ミリモル、2当量)のtert−ブチルイソシアネートを5mLのピリジンに導入した。この混合物を140℃で24時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、溶媒を減圧下で除去した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:99/1を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると540mgの白色粉末が75%の収率で得られた。
収率:540mg(理論値の75%)
融点:192〜193℃

MS:m/z 323(M+H);325((M+2)+H)。
【0071】
以下の実施例を、実施例9.1:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−tert−ブチル−尿素と同様に合成した。
【0072】
実施例9.2:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−エチル−尿素
【化28】

収率:95mg(理論値の84%)
融点:222〜223℃

MS:m/z 295(M+H);297((M+2)+H)。
【0073】
実施例9.3:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−シクロヘキシル−尿素
【化29】

収率:129mg(理論値の55%)。
融点:179〜180℃

MS:m/z 349(M+H);351((M+2)+H)。
【0074】
実施例9.4:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−フェニル−尿素
【化30】

収率:202mg(理論値の66%)。
融点:195〜196℃

MS:m/z 343(M+H);345((M+2)+H)。
【0075】
実施例9.5:1−アリル−3−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素
【化31】

収率:140mg(理論値の51%)。
融点:179〜180℃

MS:m/z 307(M+H);309((M+2)+H)。
【0076】
実施例9.6:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−イソプロピル−尿素
【化32】

収率:150mg(理論値の72%)。
融点:175〜177℃

MS:m/z 309(M+H);311((M+2)+H)。
【0077】
実施例9.7:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−ベンジル−尿素
【化33】

収率:232mg(理論値の98%)
融点:138〜140℃

MS:m/z 357(M+H);359((M+2)+H)。
【0078】
実施例9.8:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−ブチル−尿素
【化34】

収率:50mg(理論値の23%)
融点:158〜160℃

MS:m/z 323(M+H);325((M+2)+H)。
【0079】
実施例9.9:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−シクロプロピル−尿素
【化35】

アルゴン雰囲気下で、217mg(968マイクロモル、1当量)の7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イルアミン、5mL(34.9ミリモル、27当量)のトリエチルアミン及び316mg(1.07ミリモル、1.1当量)のトリホスゲンを、0℃で25mLの塩化メチレンに導入した。この混合物を還流下で1時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、148μL(2.2ミリモル、2.1当量)のシクロプロピルアミンを添加した。この混合物を還流下で1.5時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、水を添加した。水性層を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると196mgの褐色粉末が65%の収率で得られた。
収率:196mg(理論値の65%)、
融点:205〜206℃

MS:m/z 307(M+H);309((M+2)+H)。
【0080】
以下の実施例を、実施例9.6:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−シクロプロピル−尿素と同様に合成した。
【0081】
実施例9.10:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素
【化36】

収率:161mg(理論値の60%)。
融点:115〜116℃

MS:m/z 399(M+H);401((M+2)+H)。
【0082】
実施例9.11:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−シクロブチル−尿素
【化37】

収率:202mg(理論値の70%)
融点:201〜202℃

MS:m/z 321(M+H);323((M+2)+H)。
【0083】
実施例9.12:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−プロピル−尿素
【化38】

収率:151mg(理論値の52%)。
融点:173〜174℃

MS:m/z 309(M+H);311((M+2)+H)。
【0084】
実施例9.13:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−尿素
【化39】

収率:102mg(理論値の56%)。
融点:181〜182℃

MS:m/z 349(M+H);351((M+2)+H)。
【0085】
実施例9.14:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−(2−フェニルエチル)−尿素
【化40】

収率:119mg(理論値の65%)
融点:119〜121℃

MS:m/z 371(M+H);373((M+2)+H)。
【0086】
実施例9.15:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−シクロペンチル−尿素
【化41】

収率:55mg(理論値の28%)
融点:183〜185℃

MS:m/z 335(M+H);337((M+2)+H)。
【0087】
実施例9.16:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−(3,3−ジフルオロ−シクロブチル)−尿素
【化42】

424mg(2.1ミリモル、1当量)の4−ニトロフェニルクロロホルメートの5mlの乾燥アセトニトリル溶液を、氷/NaCl混合物によって−5℃に冷却した。この溶液に、300mg(2.1ミリモル、1当量)の3,3−ジフルオロシクロブチルアミン塩酸塩を、温度を0℃よりも低く維持しながらゆっくりと添加した。次に、0.59mL(4.2ミリモル、2当量)のトリエチルアミンの5mLのアセトニトリル溶液を、温度を0℃よりも低く維持しながら添加した。添加が完了した後、反応混合物を室温で一晩、撹拌した。水を添加し、水性層を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると200mgの白色粉末が34%の収率で得られた。
【0088】
200mg(734ミリモル、1当量)のN−3,3−ジフルオロシクロブチルカルバミン酸4−ニトロ−フェニルエステル及び82mg(367マイクロモル、0.5当量)の7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イルアミンの混合物、並びに10μL(7.34ミリモル、0.1当量)のトリエチルアミンの2mL乾燥THFを60℃で24時間撹拌した。反応混合物を次に室温に冷却して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固すると101mgの白色粉末が77%の収率で得られた。
収率:101mg(理論値の77%)、
融点:184〜185℃。

MS:m/z 358(M+H
【0089】
以下の実施例を、実施例9.11:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−(3,3−ジフルオロ−シクロブチル)−尿素と同様に合成した。
【0090】
実施例9.17:1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−ヘキシル−尿素
【化43】

収率:157mg(理論値の62%)。
融点:186〜187℃。

MS:m/z 352(M+H).
【0091】
実施例10(スキーム2、第3段階による反応):
実施例10.1:1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(7)
【化44】

アルゴン雰囲気下で、100mg(338マイクロモル、1当量)の1−(7−ブロモ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−エチル−尿素、122mg(676マイクロモル、2当量)の3,4−ジメトキシフェニルボロン酸、108mg(1.02ミリモル、3当量)の炭酸ナトリウム及び39mg(34マイクロモル、0.1当量)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを11mlのジメチルホルムアミド/HO混合物(10/1)に導入した。この混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を室温に到達させて、水を添加した。水性層を塩化メチレンで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過して蒸発乾固した。残留物を、塩化メチレン/エタノール:96/4を溶離液として用いてカラムクロマトグラフィーで精製した。溶媒を蒸発乾固し、ジイソプロピルエーテル中で摩砕した後、80mgの白色粉末が67%の収率で得られた。
収率:80mg(理論値の67%)。
融点:215〜216℃。

MS:m/z 353(M+H).
【0092】
以下の実施例を、実施例10.1:1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(7)と同様に合成した。
【0093】
実施例10.2:1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(8)
【化45】

収率:61mg(理論値の52%)。
融点:215〜216℃。

MS:m/z 381(M+H).
【0094】
実施例10.3:1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(9)
【化46】

収率:54mg(理論値の47%)。
融点:202〜203℃。

MS:m/z 339(M+H).
【0095】
実施例10.4:1−エチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(10)
【化47】

収率:51mg(理論値の56%)。
融点:215〜216℃。

MS:m/z 297(M+H).
【0096】
実施例10.5:1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(11)
【化48】

収率:52mg(理論値の52%)、
融点:215〜216℃。

MS:m/z 325(M+H).
【0097】
実施例10.6:1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(12)
【化49】

収率:100mg(理論値の62%)、
融点:158〜159℃。

MS:m/z 367(M+H).
【0098】
実施例10.7:1−tert−ブチル−3−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(13)
【化50】

収率:52mg(理論値の41%)。
融点:>300℃。

MS:m/z 405(M+H);407((M+2)+H);409((M+4)+H)。
【0099】
実施例10.8:1−シクロプロピル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(14)
【化51】

収率:20mg(理論値の17%)、
融点:235〜236℃。

MS:m/z 351(M+H).
【0100】
実施例10.9:1−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(15)
【化52】

収率:23mg(理論値の20%)。
融点:>300℃。

MS:m/z 377(M+H);379((M+2)+H);381((M+4)+H)。
【0101】
実施例10.10:1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(16)
【化53】

収率:60mg(理論値の52%)。
融点:213〜214℃。

MS:m/z 337(M+H).
【0102】
実施例10.11:1−シクロブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(17)
【化54】

収率:53mg(理論値の53%)、
融点:215〜216℃。

MS:m/z 323(M+H).
【0103】
実施例10.12:1−シクロプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(18)
【化55】

収率:53mg(理論値の58%)。
融点:223〜224℃。

MS:m/z 309(M+H).
【0104】
実施例10.13:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−プロピル−尿素(19)
【化56】

収率:72mg(理論値の70%)、
融点:216〜217℃。

MS:m/z 311(M+H).
【0105】
実施例10.14:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−尿素(20)
【化57】

収率:71mg(理論値の63%)、
融点:>300℃。

MS:m/z 351(M+H).
【0106】
実施例10.15:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(21)
【化58】

収率:70mg(理論値の60%)。
融点:185〜186℃。

MS:m/z 401(M+H).
【0107】
実施例10.16:1−シクロヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(22)
【化59】

収率:30mg(理論値の30%)、
融点:200〜201℃。

MS:m/z 351(M+H).
【0108】
実施例10.17:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェニル−尿素(23)
【化60】

収率:33mg(理論値の33%)。
融点:294〜295℃。

MS:m/z 345(M+H).
【0109】
実施例10.18:1−(3,3−ジフルオロ−シクロブチル)−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(24)
【化61】

収率:14mg(理論値の14%)。
融点:229〜230℃。

MS:m/z 359(M+H).
【0110】
実施例10.19:1−ヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(25)
【化62】

収率:50mg(理論値の32%)、
融点:188〜189℃。

MS:m/z 352(M+H).
【0111】
実施例10.20:1−イソプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(30)
【化63】

収率:25mg(理論値の30%)
融点:259〜230℃。

MS:m/z 311(M+H).
【0112】
実施例10.21:1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(31)
【化64】

収率:50mg(理論値の38%)
融点:237〜238℃。

MS:m/z 359(M+H).
【0113】
実施例10.22:1−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(32)
【化65】

収率:14mg(理論値の24%)
融点:219〜220℃。

MS:m/z 325(M+H).
【0114】
実施例10.23:1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェネチル−尿素(33)
【化66】

収率:50mg(理論値の70%)
融点:222〜223℃

MS:m/z 373(M+H).
【0115】
実施例10.24:1−シクロペンチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(34)
【化67】

収率:14mg(理論値の43%)
融点:207〜208℃。

MS:m/z 337(M+H).
【0116】
実施例10.25:1−シクロプロピル−3−[7−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(35)
【化68】

収率:30mg(理論値の13%)
融点:229〜231℃。

MS:m/z 295(M+H).
【0117】
実施例10.26:1−シクロプロピル−3−(7−チオフェン−3−イル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(36)
【化69】

収率:159mg(理論値の62%)
融点:228〜229℃。

MS:m/z 311(M+H).
【0118】
実施例10.27:1−シクロプロピル−3−[7−(2−フルオロ−ピリジン−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(37)
【化70】

収率:68mg(理論値の22%)
融点:226〜229℃。

MS:m/z 324(M+H)。
【0119】
実施例10.28:1−シクロプロピル−3−{7−[1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−[1,5]ナフチリジン−4−イル}−尿素(38)
【化71】

収率:280mg(理論値の79%)
融点:127〜129℃。

MS:m/z 408(M+H).
【0120】
実施例10.29:1−シクロプロピル−3−(7−フェニル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(39)
【化72】

収率:80mg(理論値の18%)
融点:188〜190℃。

MS:m/z 305(M+H).
【0121】
実施例10.30:1−シクロプロピル−3−[7−(1H−インドール−5−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(40)
【化73】

収率:100mg(理論値の22%)
融点:214〜215℃。

MS:m/z 344(M+H).
【0122】
本発明による化合物の生物作用
無細胞キナーゼアッセイ(ALPHA技術による)
本発明の化合物の阻害作用を、酵素アッセイ法において様々なヒトのセリン/トレオニンキナーゼ及びチロシンキナーゼで試験した。組換え体ヒトキナーゼ、例えば、Aurora−B、cRaf−Mek1−Erk2、Erk2、Pim−1、HIPK1、KDR、TrkA、Yes、c−Ablなどを、場合により完全長キナーゼとして、場合により切断フラグメントとして使用するが、これは少なくとも機能的キナーゼドメインからなる。市販のキナーゼタンパク質(プロキナーゼ、ミリポア社)を、GST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)タグ又はHisタグを有する組換え融合タンパク質として使用した。基質型に応じて、異なるキナーゼ反応を、好適なALPHA(商標)ビーズ(PerkinElmer)によって定量化した。
【0123】
試験
Aurora−Bのキナーゼアッセイを詳細に記載し、選択した試験結果を以下に挙げる。IC50値を測定するために、潜在的阻害物質を3.16nM〜100μMの10個の半対数目盛の濃度で調べた。
【0124】
Aurora−Bアッセイ:試験物質、1.25ngのAurora−B(#14−835、Upstate/ミリポア)、10μMのATP及び15nMのビオチン化PLK(#1300、細胞シグナル伝達)基質を、15μLの体積で1時間、25mMのトリス、10mMのMgCl、0.1%のTween−20、100μMのNaVO、2mMのDTTにおいてpH7.5にて384−ウェルのOptiplate(パーキンエルマー社)でインキュベートした。キナーゼ反応を10μLのALPHAビーズミックス(10μg/ml、#6760617/パーキンエルマー社)の添加によって停止させ、抗リン酸化PLK抗体(100pM、#5070、細胞シグナル伝達)を用いて、25mMのTris、200mMのNaCl、100mMのEDTA及び0.3%のBSA中でプレインキュベーションし、一晩放置した。
【0125】
ルミネセンスが、Envision機器(パーキンエルマー社)において翌朝検出された。
【0126】
評価
Envision読取装置で測定された生データから以下の式を用いて物質濃度当たりの阻害値%の計算を行った。
【数1】

【0127】
対照は16倍で測定した。0%の対照はATPを全く含有していなかったのに対して、100%の対照は試験物質を全く含有していなかった。IC50値をGraphPadPrismで測定した。
【0128】
本発明の化合物は、Aurora−B及び部分的にErk2に対しての有効な阻害を示した(第1表を参照のこと)。
【表1】

【表2】

【0129】
特に化合物10、17、18、19及び38は、Aurora−Bに対して100nMの下でIC50値によって特徴付けられ且つ他のキナーゼに対して高い選択性を示す。
【0130】
化合物1、2、3、4、5、26、27、及び28は、Aurora−B及びErk2(又はそれぞれのcRaf−Mek−Erkカスケード)に対して二重活性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化1】

(式中、置換基R1〜R6は以下の意味を有する:
R1、R2及びR3は、互いに独立して、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vi)ハロゲン、
(vii)シアノ、
(viii)ヒドロキシル、
(ix)アルコキシ、
(x)アミノ、
(xi)カルボキシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル又はアルコキシカルボニルアルキル、
(xii)アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアルキル、及び
(xiii)NR7R8
であってよく、
その際、置換基R1〜R3の少なくとも1つはNR7R8でなければならず且つR7は水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよく、
且つR8は、
−C(Y)NR9R10(式中、YはO、Sであり且つR9及びR10は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであり、
(vii)又はR9及びR10は一緒になってヘテロシクリルであってよい)、
−C(Y)NR11R12(式中、YはNHであり且つR11及びR12は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであってよく、
(vii)又はR11及びR12は一緒になってヘテロシクリルであってよい)、
−C(NR13)R14(式中、R13はHであり且つR14は
(i)非置換又は置換のアルキル、
(ii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリールであってよい)
であってよく、
R4、R5及びR6は互いに独立して、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vii)ハロゲン、
(viii)シアノ、
(ix)ヒドロキシル、
(x)アルコキシ、
(xi)NR15R16(式中、R15及びR16は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクリル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよいか、
又はR15及びR16は一緒になってヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、それらの部分のために、順に置換されてよい)、
(xii)OR17(式中、R17はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよい)、
(xiii)SR18(式中、R18はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよい)
であってよく、
ここで置換基R4〜R6のうち少なくとも1つは非置換又は置換の(ヘテロ)アリール又はNR15R16でなければならない)
のナフチリジン誘導体、
その生理学的に許容性の塩、水和物、溶媒和物において、一般式(I)の化合物及びその塩、水和物又は溶媒和物が、そのラセミ化合物、鏡像異性体及び/又はジアステレオ異性体の形態で、又は鏡像異性体及び/又はジアステレオ異性体の混合物の形態で、互変異性体の形態で及びその多形形態で存在してよい、前記ナフチリジン誘導体。
【請求項2】
R1及びR3が互いに独立して、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vi)ハロゲン、
(vii)シアノ、
(viii)ヒドロキシル、
(ix)アルコキシ、
(x)アミノ、
(xi)カルボキシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル又はアルコキシカルボニルアルキル、
(xii)アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアルキル、及び
(xiii)NR7R8
であってよく、
その際、置換基R1又はR3のうち少なくとも1つはNR7R8でなければならず且つR7は水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよく、
且つR8は、
−C(Y)NR9R10(式中、YはO、Sであり且つR9及びR10は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであってよいか、
(vii)又はR9及びR10は一緒になってヘテロシクリルであってよい)、
−C(Y)NR11R12(式中、YはNHであり且つR11及びR12は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであってよいか、
(vii)又はR11及びR12は一緒になってヘテロシクリルであってよい)、
−C(NR13)R14(式中、R13はHであり且つR14は
(i)非置換又は置換のアルキル、
(ii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリールであってよい)
であってよく、
R2は、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(iv)非置換又は置換のアリール、
(v)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vi)ハロゲン、
(vii)シアノ、
(viii)ヒドロキシル、
(ix)アルコキシ、
(x)アミノ、
(xi)カルボキシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル又はアルコキシカルボニルアルキル、
(xii)アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノアルキル
であってよく、且つ
R4及びR6は互いに独立して、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリール、
(vii)ハロゲン、
(viii)シアノ、
(ix)ヒドロキシル、
(x)アルコキシ、
(xi)NR15R16(式中、R15及びR16は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクリル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよいか、
又はR15及びR16は一緒になってヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、それらの部分のために、順に置換されてよい)、
(xii)OR17(式中、R17はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよい)、
(xiii)SR18(式中、R18はアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよい)
であってよく、
R5は、
(i)非置換又は置換のアリール、
(ii)非置換又は置換のヘテロアリール、
(iii)NR15R16(式中、R15及びR16は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクリル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよいか、
又はR15及びR16は一緒になってシクロアルキル又はヘテロシクリルであり、ここでシクロアルキル及びヘテロシクリルは、それらの部分のために、順に置換されてよい)
であってよい、請求項1に記載の一般式Iのナフチリジン誘導体。
【請求項3】
R1及びR3が互いに独立して、
(i)水素、及び
(ii)NR7R8
であってよく、その際、置換基R1又はR3のうち少なくとも1つがNR7R8でなければならず且つR7が水素、アルキル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基が、それらの部分のために、順に置換されてよく、
且つR8は、
−C(Y)NR9R10(式中、YはO、Sであり且つR9及びR10は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル、
(iii)非置換又は置換のシクロアルキル、
(iv)非置換又は置換のヘテロシクリル、
(v)非置換又は置換のアリール、
(vi)非置換又は置換のヘテロアリールであってよく、
(vii)又はR9及びR10は一緒になってヘテロシクリルであってよい)
であってよく、
R2は、
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル
であってよく、
R4及びR6は互いに独立して
(i)水素、
(ii)非置換又は置換のアルキル
であってよく、
R5は、
(i)非置換又は置換のアリール、
(ii)非置換又は置換のヘテロアリール、
(iii)NR15R16(式中、R15及びR16は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アルキルシクリル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリールであってよく、且つアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルアリール又はアルキルヘテロアリール置換基は、それらの部分のために、順に置換されてよいか、
又はR15及びR16は一緒になってヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、それらの部分のために、順に置換されてよい)
であってよい、請求項1又は2に記載の一般式Iのナフチリジン誘導体。
【請求項4】
1−エチル−3−[7−(4−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(化合物1)
【化2】

1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−エチル−尿素(化合物2)
【化3】

1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(化合物3)
【化4】

1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(化合物4)
【化5】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェネチル−尿素(化合物5)
【化6】

1−エチル−3−[7−(3,4,5−トリメトキシ−フェニルアミノ)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−チオ尿素(化合物6)
【化7】

1−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(化合物7)
【化8】

1−tert−ブチル−3−[7−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物8)
【化9】

1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物9)
【化10】

1−エチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物10)
【化11】

1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物11)
【化12】

1−tert−ブチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物12)
【化13】

1−tert−ブチル−3−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物13)
【化14】

1−シクロプロピル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物14)
【化15】

1−[7−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−エチル−尿素(化合物15)
【化16】

1−エチル−3−[7−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物16)
【化17】

1−シクロブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物17)
【化18】

1−シクロプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物18)
【化19】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−プロピル−尿素(化合物19)
【化20】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−尿素(化合物20)
【化21】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(化合物21)
【化22】

1−シクロヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物22)
【化23】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェニル−尿素(化合物23)
【化24】

1−(3,3−ジフルオロ−シクロブチル)−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物24)
【化25】

1−ヘキシル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物25)
【化26】

1−tert−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(化合物26)
【化27】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−フェニル−尿素(化合物27)
【化28】

1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−尿素(化合物28)
【化29】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−2−イル]−3−(4−フェニル−ブチル)−尿素(化合物29)
【化30】

1−イソプロピル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物30)
【化31】

1−ベンジル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物31)
【化32】

1−ブチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物32)
【化33】

1−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−3−フェネチル−尿素(化合物33)
【化34】

1−シクロペンチル−3−[7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物34)
【化35】

1−シクロプロピル−3−[7−(1H−ピラゾール−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物35)
【化36】

1−シクロプロピル−3−(7−チオフェン−3−イル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(化合物36)
【化37】

1−シクロプロピル−3−[7−(2−フルオロ−ピリジン−4−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物37)
【化38】

1−シクロプロピル−3−{7−[1−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−[1,5]ナフチリジン−4−イル}−尿素(化合物38)
【化39】

1−シクロプロピル−3−(7−フェニル−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−尿素(化合物39)
【化40】

1−シクロプロピル−3−[7−(1H−インドール−5−イル)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−尿素(化合物40)
【化41】

からなる群から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の一般式Iのナフチリジン誘導体。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の薬理学的に有効量の少なくとも1種の化合物を含む医薬組成物。
【請求項6】
前記組成物が少なくとも1種の更なる薬理学的活性物質を含む、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記組成物が追加的に薬学的に許容可能な担体及び/又は助剤を含む、請求項5又は6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
追加の薬理学的活性物質が、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロランブシル、シスプラチン、コラスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エトポシド、5−フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、プレドニソロン、プレドニソン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、サリドマイド、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、アミノグルテチミド、L−アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5−アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリトロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロデオキシウリジンモノホスファート、フルダラビンホスファート、フルオキシメステロン、フルトアミド、ヒドロキシプロゲステロンカプロアート、イダルビシン、インターフェロン、メドロキシプロゲステロンアセタート、メゲストロールアセタート、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、オキサリプラチン、ペントスタチン、N−ホスホノアセチル−L−アスパルタート(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニポシド、テストステロンプロピオナート、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジン、ビノレルビン、エポチロン、ゲムシタビン、タキソテール、BCNU、CCNU、DTIC、ヘルセプチン、アバスチン、エルビタックス、ソラフェニブ(ネクサバール)、イマチニブ(グリベック)、ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、ラパマイシン、アクチノマイシンD、スニチニブ(スーテント)、ダサチニブ(スプリセル)、ニロチニブ(タシグナ)、ラパチニブ(タイケルブ、タイバーブ)、バタラニブからなる群から選択される、請求項5から7までのいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
医薬品としての使用のための請求項1から4までのいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
誤った細胞のシグナル伝達プロセスから生じる疾患の治療のための医薬品を製造するための治療活性成分としての請求項1から4までのいずれか1項に記載の一般式Iのナフチリジン誘導体の使用。
【請求項11】
異常な細胞増殖に基づく疾患、例えば、再狭窄、乾癬、動脈硬化症及び肝硬変症の治療のための請求項10に記載の使用。
【請求項12】
悪性の又は良性の腫瘍、特に胸、前立腺、肺、肌、結腸及び卵巣の腫瘍の治療のための請求項10に記載の使用。
【請求項13】
誤った細胞のシグナル伝達プロセスから生じる疾患の治療、並びに異常な細胞増殖に基づく疾患及びヒト、哺乳類及び家禽における悪性の又は良性の腫瘍の治療のための請求項10から12までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
誤った細胞のシグナル伝達プロセスの調節のための、特に活性及び不活性チロシン及びセリン/トレオニンキナーゼ、例えば、c−Raf、B−Raf、Mek、MAPKs、PDGFRbeta、Flt−3、IGF1R、PKB/Akt1、c−Kit、c−Abl、FGFR1、KDR、mTOR、Aurora A、Aurora B及びAurora Cの機能に影響を与えるための、請求項10に記載の使用。
【請求項15】
前記医薬品が追加的に少なくとも1種の更なる薬理学的活性物質を含む、請求項10から14までのいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
追加の薬理学的活性物質が、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロランブシル、シスプラチン、コラスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エトポシド、5−フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンC、ミトキサントロン、プレドニソロン、プレドニソン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、サリドマイド、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、アミノグルテチミド、L−アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5−アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリトロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロデオキシウリジンモノホスファート、フルダラビンホスファート、フルオキシメステロン、フルトアミド、ヒドロキシプロゲステロンカプロアート、イダルビシン、インターフェロン、メドロキシプロゲステロンアセタート、メゲストロールアセタート、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、オキサリプラチン、ペントスタチン、N−ホスホノアセチル−L−アスパルタート(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニポシド、テストステロンプロピオナート、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジン、ビノレルビン、エポチロン、ゲムシタビン、タキソテール、BCNU、CCNU、DTIC、ヘルセプチン、アバスチン、エルビタックス、ソラフェニブ(ネクサバール)、イマチニブ(グリベック)、ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、ラパマイシン、アクチノマイシンD、スニチニブ(スーテント)、ダサチニブ(スプリセル)、ニロチニブ(タシグナ)、ラパチニブ(タイケルブ、タイバーブ)、バタラニブからなる群から選択される、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の少なくとも1種のナフチリジン誘導体を含む、誤った細胞のシグナル伝達プロセスから生じる疾患を治療するための医薬品。
【請求項18】
異常な細胞増殖に基づく疾患、例えば、再狭窄、乾癬、動脈硬化症及び肝硬変症の治療のための請求項17に記載の医薬品。
【請求項19】
悪性の又は良性の腫瘍、特に胸、前立腺、肺、肌、結腸及び卵巣の腫瘍の治療のための請求項17に記載の医薬品。
【請求項20】
少なくとも1種の更なる薬学的活性化合物及び/又は薬学的に許容可能な担体及び/又は助剤と組み合わせたナフチリジン誘導体を含む、請求項17から19までのいずれか1項に記載の医薬品。
【請求項21】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の1種以上のナフチリジン誘導体を医薬調製物に加工するか又は許容可能な担体及び/又は助剤を用いて治療上使用可能な形態に変換することを特徴とする、請求項17から20までのいずれか1項に記載の医薬品の製造方法。

【公表番号】特表2013−512217(P2013−512217A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540415(P2012−540415)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068119
【国際公開番号】WO2011/064250
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(503300502)エテルナ ツェンタリス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (25)
【氏名又は名称原語表記】AEterna Zentaris GmbH
【住所又は居所原語表記】Weismuellerstrasse 50,D−60314 Frankfurt am Main,Germany
【Fターム(参考)】