説明

新規なピロリジン誘導体型β3−アドレナリン作動性受容体アゴニスト

本発明は、式(I)の化合物、その医薬組成物、およびβ3−アドレナリン作動性受容体の活性化によって媒介される疾患の処置または予防におけるその使用方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
下部尿路の機能は尿を貯蔵し、定期的に放出することである。これには貯蔵と排尿反射の組織化が必要とされ、排尿反射には、さまざまな求心性神経経路および遠心性神経経路が関与しており、中枢および末梢神経の効果器の機構のモジュレーションがもたらされ、その結果、自律神経系ならびに体性運動経路の交感神経成分および副交感神経成分の調整の協調がもたらされる。これらにより、膀胱(排尿筋)および尿道平滑筋ならびに尿道括約横紋筋(urethral sphincter striated muscle)の収縮状態が近位的に調節される。
【0002】
βアドレナリン作動性受容体(βAR)は、種々の種、例えば、ヒト、ラット、モルモット、ウサギ、フェレット、イヌ、ネコ、ブタおよび非ヒト霊長類の排尿平滑筋内に存在している。しかしながら、薬理学的試験により、孤立排尿筋の弛緩を媒介する受容体のサブタイプにおいて種間に著しい差がみられることが示されている;β1ARは、主にネコおよびモルモットにみられ、β2ARは、主にウサギにみられ、β3ARは、イヌ、ラット、フェレット、ブタ、カニクイザルおよびヒトの排尿筋に主にみられ、寄与している。ヒトおよびラットの排尿筋におけるβARサブタイプの発現は、さまざまな手法によって調べられており、β3ARの存在は、インサイチュハイブリダイゼーションおよび/または逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を用いて確認された。根治的膀胱切除術を受けた患者由来の膀胱組織におけるβ1AR、β2ARおよびβ3AR mRNAのリアルタイム定量的PCR解析により、β3AR mRNAが大部分であることが明らかになった(97%、参考までに、β1AR mRNAは1.5%、β2AR mRNAは1.4%)。さらに、β3AR mRNAの発現は、ヒトの対照膀胱と閉塞した膀胱において同等であった。このデータは、膀胱の排尿開口部閉塞がβ3ARの下方調節またはβ3AR媒介性排尿筋弛緩の改変をもたらすのではないことを意味する。また、的膀胱切除術または腸管膀胱形成術(enterocystoplasty)の際に、正常な膀胱機能を有すると判断された患者、および排尿筋の反射低下または反射亢進を有する患者から採取された膀胱細片において、β3ARの応答性が比較された。β3ARアゴニスト媒介性弛緩の程度または効力に差は観察されず、β3AR活性化が正常状態および病原性状態における排尿筋弛緩の有効な方法であるという概念と一致していた。
【0003】
尿の貯蔵におけるβ3ARの重要な役割を裏付ける機能に関する証拠が、インビボ試験により数多く得られている。ラットへの静脈内投与後、齧歯類選択的β3ARアゴニストCL316243により膀胱圧が低下し、膀胱内圧測定(cystomeric)試験では膀胱容積が増大し、尿の残留容量が増加することなく排尿間隔が長くなる。
【0004】
過活動膀胱は、通常、高頻度の夜間多尿症と関連している尿意逼迫(切迫尿失禁を伴う、または伴わない)の症状を特徴とする。米国および欧州におけるOABの有病率は、18歳より上の女性および男性において、ともに16〜17%と推定されている。過活動膀胱は、ほとんどの場合、特発性と分類されるが、神経系の病状、膀胱排尿開口部閉塞および他の原因に副次的な場合もあり得る。病態生理学的観点から、過活動膀胱の複合症状は、特に切迫失禁を伴う場合、排尿筋の活動亢進が示唆される。失禁を伴う、または伴わない尿意促迫は、社会的に快適な生活と医学的に良好な状態との両方にマイナスの影響を及ぼし、年間の直接的および間接的な健康管理の出費に関して相当な負担を提示することが示されている。重要なことに、多くの患者が、現行の処置剤に対して充分な応答を示さない、および/または現行の処置剤に耐容できない(例えば、抗コリン作動性治療薬に関連する口渇)かのいずれかであるため、尿意促迫(失禁を伴う、または伴わない)に対する現行の医学的治療は最適以下である。従って、単独療法または利用可能な治療薬との併用のいずれかで頻尿、尿意促迫および失禁有効に処置される新規で耐容性が良好な治療薬の必要性が存在している。β3ARアゴニストなどの膀胱平滑筋を弛緩させる薬剤は、かかる泌尿器系の障害の処置に有効であることが予測される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、式I
【化1】

【0006】
の新規なβ3ARアゴニスト、これを含む医薬組成物、ならびにかかる新規な化合物を用いた、β3ARによって媒介される障害の処置および予防のための方法に関する。
【0007】
本明細書において、構造式I:
【化2】

【0008】
(式中、
mは、0、1、2、3、4または5であり;
nは、0、1、2、3、4または5であり;
pは、0、1または2であり;
qは、0、1、2、3または4であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
Xは、
(1)結合、ならびに
(2)独立して、
(a)ハロゲン、
(b)−OR
(c)−CO
(d)−NR、および
(e)C〜Cシクロアルキル
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルカンジイル
からなる群から選択され;
Zは、
(1)C〜C10の炭素環式の環、
(2)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する4〜6員の複素環式の環、
(3)C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環、
(4)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜C10の炭素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環、ならびに
(5)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)C〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)ニトロ、
(6)シアノ、
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−C(O)NR
(10)−OR
(11)−NR、および
(12)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいZ
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲン、
(2)−OR、および
(3)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲンおよび−ORから独立して選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)シアノ、
(6)−OR
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−C(O)NR
(10)−NR
(11)−C(O)NR、ならびに
(12)独立して、
(a)ハロゲン、−OR、オキソ、シアノ、CO、およびC〜Cシクロアルキルから独立して選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(b)C〜Cシクロアルキル、
(c)ハロゲン、
(d)オキソ、
(e)−OR
(f)−NR
(g)−C(O)NR、および
(h)フェニル
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択され;
は、
(1)水素、ならびに
(2)独立して、
(a)ハロゲン、
(b)−OR
(c)シアノ、
(d)C〜Cシクロアルキル、
(e)独立して、ハロゲン、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、OR、オキソ、シアノ、CO、およびC〜Cシクロアルキルから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ、
(g)−S(O)−NR、および
(h)−N(R)SO
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)水素、
(2)独立して、
(a)ハロゲン、
(b)−OR、および
(c)−CO
(3)C〜Cシクロアルキル、
(4)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいZ
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)水素、および
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択される)
の化合物を記載する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で用いる場合、用語「アルキル」は、指定された数の炭素原子を有する分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を意味する。例えば、C〜Cアルキルとしては、限定されないが、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(Pr)、n−ブチル(Bu)、n−ペンチル、n−ヘキシル、およびその異性体(例えば、イソプロピル(i−Pr)、イソブチル(i−Bu)、secブチル(s−Bu)、tert−ブチル(t−Bu)、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、イソヘキシル)などが挙げられる。
【0010】
用語「シクロアルキル」は、指定された数の炭素原子(例えば、3、4、5または6個の炭素原子)を有する、単環式の飽和の炭素環式の環を意味する。C〜Cシクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0011】
用語「アルカンジイル」は、指定された数の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の二価の炭化水素原子団を意味する。C〜C「アルカンジイル」の非限定的な例としては、限定されないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、1,1−エタンジイル(−CH(CH)−)、1,2−プロパンジイル(−CH(CH)CH−)、2−メチル−1,1−プロパンジイル(−CH[C(CH]−)、1,4−ブタンジイル(−CHCHCHCH−)、2,3−ブタンジイル(−CH(CH)CH(CH)−などが挙げられる。ハロゲン置換アルカンジイルの例は−C(CH)(F)−である。
【0012】
用語「置換されていてもよい」は、「非置換または置換された」を意味し、従って、本明細書に記載の一般構造式は、指定された任意選択の置換基を含む化合物、ならびに該任意選択の置換基を含まない化合物を包含する。各可変部は、一般構造式の規定における存在ごとに独立して規定されるものである。
【0013】
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、特に記載のない限り、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含することを意図する。
【0014】
用語「炭素環」または「炭素環式」は、環内炭素原子のみを有する飽和、部分不飽和および芳香族の環をいう。例えば、C〜Cの炭素環式の環としては、限定されないが、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、およびフェニルが挙げられる。
【0015】
用語「アリール」は芳香族炭素環をいう。
【0016】
用語「複素環」または「複素環式」は、少なくとも1個の環内へテロ原子と、少なくとも1個の環内炭素原子を有する飽和、部分不飽和および芳香族の環をいう;複素環は、その分子の残部に、環内炭素原子を介して結合されていてもよく、環内ヘテロ原子(例えば、環内窒素原子)を介して結合されていてもよい。用語「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」は芳香族複素環をいう。例えば、Zの規定において、用語「酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環」としては、限定されないが、ピロリル、チエニル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピリミジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル、ピラジニル、ジヒドロピラジニル、テトラヒドロピラジニル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニルなどが挙げられる。
【0017】
Zの規定において、用語「C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環」としては、限定されないが、ナフチル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロヘプテン、テトラヒドロベンゾシクロ(cylo)ヘプテンなどが挙げられる。一実施形態において、ベンゼン環はC〜Cの炭素環式の環に縮合している。かかる縮合環は、その分子の残部に、いずれかの環の炭素原子を介して結合されたものであり得る。
【0018】
Zの規定において、用語「酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環」としては、限定されないが、ナフチリジニル、ジヒドロナフチリジニル、テトラヒドロナフチリジニル、イミダゾピリジニル、プテリジニル、プリニル、キノリジニル、インドリジニル、テトラヒドロキノリジニル、およびテトラヒドロインドリジニルが挙げられる。一実施形態において、Zは、
【化3】

【0019】
(式中、rは1または2である)
からなる群から選択される。かかる縮合環は、その分子の残部に、いずれかの環の炭素原子を介して結合されていてもよく、窒素原子を介して結合されていてもよい。
【0020】
疑義(あれば)を回避するため、用語「酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環」は、本明細書で用いる場合、橋頭に窒素が存在する場合、唯一のヘテロ原子として窒素を1つだけ有する化合物を包含する。
【0021】
Zの規定において、用語「酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜C10の炭素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環」としては、限定されないが、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インダゾリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロインダゾリル、ジヒドロインダゾリル、クロメニル、クロマニルベンゾトリアゾリル
【化4】

【0022】
(式中、点線の結合「=」は単結合または二重結合を意味するが、環内原子の結合価の規則に適合している)が挙げられる。かかる縮合環は、その分子の残部に、いずれかの環上の炭素原子を介して結合されていてもよく、該複素環式の環の窒素原子を介して結合されていてもよい。
【0023】
用語(R、(R)q、(Rならびに他の同様の表記について、mまたはqまたはnが0のとき、R、RまたはRは水素であり;m、qまたはnが1より大きいとき、存在するR、RまたはRは、各々、独立して、存在する他のR、RまたはRのそれぞれから選択される。例えば、nが2のとき、2つのR置換基は同じであっても異なっていてもよい。
【0024】
式Iの化合物の一実施形態において、mは0、1、2、3または4である。別の実施形態では、mは0、1、または2である。また別の実施形態では、mは0である。
【0025】
一実施形態において、qは0、1、または2である。別の実施形態では、qは0である。
【0026】
一実施形態において、存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)C〜Cシクロアルキル、
(3)ハロゲン、
(4)−OR
(5)−C(O)R
(6)−NR、および
(7)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル
からなる群から選択される。
【0027】
別の実施形態では、存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)C〜Cシクロアルキル、
(3)−OR
(4)−NR、および
(5)ハロゲン
からなる群から選択される。
【0028】
また別の実施形態では、存在するRは、各々、独立して、C〜Cアルキルである。
【0029】
一実施形態において、存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲン、
(2)−OR、および
(3)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択される。
【0030】
別の実施形態では、存在するRは、各々、独立して、C〜Cアルキルである。
【0031】
一実施形態において、存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)−OR
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−NR
(11)−C(O)NR、および
(12)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択される。
【0032】
別の実施形態では、存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)−OR
(6)−CO
(7)−NR、および
(8)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜3基で置換されていてもよいフェニル
からなる群から選択される。
【0033】
一実施形態において、存在するRは、各々、独立して、
(1)水素、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、および
(3)C〜Cシクロアルキル
からなる群から選択される。
【0034】
別の実施形態では、存在するRは、各々、独立して、水素またはC〜Cアルキルである。別の実施形態では、存在するRは、各々、独立して、水素またはメチルである。
【0035】
一実施形態において、Rは、水素またはC〜Cアルキルである。別の実施形態では、Rは水素またはメチルである。また別の実施形態では、Rは水素である。
【0036】
一実施形態において、mは0であり、qは0であり、Rは水素である。
【0037】
一実施形態において、Xは結合またはC〜Cアルカンジイルである。別の実施形態では、XはC〜Cアルカンジイルである。別の実施形態では、Xは、−CH−、−CHCH−、−CH(CH)−、または−CH(CH)CH−である。別の実施形態では、Xは−CH−である。また別の実施形態では、Xは結合である。
【0038】
一実施形態において、Zは、
(1)フェニル、
(2)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する4〜6員の複素環式の環、
(3)C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環、
(4)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合したベンゼン環、ならびに
(5)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環
からなる群から選択される。
【0039】
別の実施形態では、Zは、1個の窒素原子と、独立してN、OおよびSから選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子とを有する5員の複素環式の環、あるいは1、2もしくは3個の窒素原子、または1個の窒素原子と1個の酸素もしくはイオウ原子とを有する6員の複素環である。
【0040】
別の実施形態では、Zは、酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜Cの炭素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環であり、ここで、前記複素環式の環は、1個の窒素環内原子と、独立してN、OおよびSから選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子とを有する5員の複素環、あるいは1、2もしくは3個の環内窒素原子、または1個の環内窒素原子と環内酸素もしくは環内イオウ原子とを有する6員の複素環である。
【0041】
別の実施形態では、Zは、酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環であり、ここで、前記縮合環は2〜5個のへテロ原子を有し、該へテロ原子の少なくとも1個は窒素である。
【0042】
また別の実施形態では、Zが、チアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリミジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル、ピラジニル、ジヒドロピラジニル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、
【化5】

【0043】
からなる群から選択され;rが1または2である。
【0044】
一実施形態において、本明細書に開示した化合物は、式Ia
【化6】

【0045】
(式中、
nは、0、1、2、3、4または5であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
Xは、C〜Cアルカンジイルであり;
Zは、
(1)フェニル、
(2)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する4〜6員の複素環式の環、
(3)C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環、
(4)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜C10の炭素環式の環またはベンゼン環に縮合した5または6員の複素環式の環、ならびに
(5)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲンおよび−ORから独立して選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)−OR
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−NR
(11)−C(O)NR、および
(12)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択され;
は、水素、メチルまたはエチルであり;
は、
(1)水素、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、および
(3)C〜Cシクロアルキル
からなる群から選択され;
は、
(1)水素、および
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択される)
を有するもの、またはそのN−オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩、またはその立体異性体、またはその立体異性体の薬学的に許容され得る塩である。
【0046】
式Iaの化合物の一実施形態において、存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)ハロゲン、
(4)−OR
(5)−CO
(6)−NR、および
(7)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択される。
【0047】
一実施形態において、本明細書に記載の化合物は、表示したキラル中心において指定された立体配座を有するものである。
【化7】

【0048】
別の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、表示したキラル中心において指定された立体配座を有するものであり、アスタリスクで示した該キラル中心はRまたはSである。
【化8】

【0049】
サブセットの一例では、アスタリスクで示したキラル中心の立体配座はSである。
【0050】
一実施形態において、本明細書に記載の化合物は、以下の実施例に示したものである。
【0051】
光学異性体−ジアステレオマー幾何異性体−互変異性体
本明細書に記載の化合物は、不斉中心を含むものであってもよく、従って、エナンチオマーとして存在するものであり得る。本発明による化合物が2つ以上の不斉中心を有する場合、さらに、ジアステレオマーとして存在するものであり得る。本発明の式において、キラル炭素に対する結合が直線で示されている場合、該キラル炭素の(R)立体配座と(S)立体配座との両方、従って、エナンチオマーとその混合物との両方が該式に包含されると理解されたい。本発明は、実質的に純粋な分割されたエナンチオマー、そのラセミ混合物、ならびにジアステレオマー混合物などの存在し得るすべての立体異性体を含む。上記の式IおよびIaは、特定の位置における立体化学構造を明確にせずに示している。本発明は、式IおよびIaならびにその薬学的に許容され得る塩のすべての立体異性体を含む。
【0052】
エナンチオマーのジアステレオマーのペアは、例えば、適当な溶媒からの分別結晶によって分離され得、このようにして得られるエナンチオマーのペアは、慣用的な手段によって、例えば、光学活性な酸もしくは塩基を分割薬剤として使用することによって、またはキラルHPLCカラムで個々の立体異性体に分離され得る。さらに、本明細書に記載の化合物の任意のエナンチオマーまたはジアステレオマーは、立体配座が既知の光学的に純粋な出発物質または試薬を使用する立体特異的合成によって得られ得る。
【0053】
本明細書に記載の化合物がオレフィン性二重結合を含むものである場合、特に指定のない限り、かかる二重結合は、EとZ両方の幾何異性体を含むものとする。
【0054】
本明細書に記載の一部の化合物は、異なる水素結合点を有するもので存在し得る(互変異性体と称する)。例えば、カルボニル−CHC(O)−基(ケト型)を含む化合物は互変異性を受け、ヒドロキシル−CH=C(OH)−基(エノール型)が形成され得る。ケト形態とエノール形態(個々に、ならびにその混合物)はどちらも、本発明の範囲に含まれる。
【0055】

用語「薬学的に許容され得る塩」は、薬学的に許容され得る無毒性の塩基または酸から調製される塩をいう。本発明の化合物が酸性である場合、その対応する塩は、薬学的に許容され得る無毒性の塩基(例えば、無機塩基および有機塩基)から簡便に調製され得る。かかる無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(第二および第一)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(第二および第一)、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの塩が挙げられる。好ましいのは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩である。薬学的に許容され得る無毒性の有機塩基から調製される塩としては、天然に存在する供給源および合成供給源の両方から誘導される第1級、第2級および第3級アミンの塩が挙げられる。該塩が形成され得る薬学的に許容され得る無毒性の有機塩基としては、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが挙げられる。
【0056】
本発明の化合物が塩基性である場合、その対応する塩は、薬学的に許容され得る無毒性の無機酸および有機酸から簡便に調製され得る。かかる酸としては、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンフルスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。好ましいのは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸である。
【0057】
溶媒和物
本発明は、その範囲に、式IおよびIaの化合物の溶媒和物を含む。本明細書で用いる場合、用語「溶媒和物」は、溶質(すなわち、式IまたはIaの化合物)またはその薬学的に許容され得る塩と、該溶質の生物学的活性を妨げない溶媒によって形成されるさまざまな化学量論の複合体をいう。溶媒の例としては、限定されないが、水、エタノール、および酢酸が挙げられる。溶媒が水である場合、その溶媒和物は水和物として知られている。水和物としては、限定されないが、半−、一、セスキ−、二−および三水和物が挙げられる。
【0058】
プロドラッグ
本発明は、その範囲に、本発明の化合物のプロドラッグの使用を含む。一般に、かかるプロドラッグは、必要とされる化合物にインビボで容易に変換可能な本発明の化合物の機能性誘導体である。従って、本発明の処置方法において、用語「投与すること」は、記載の種々の病状を、本明細書に記載の化合物で処置すること、または本明細書に記載の化合物でない可能性があるが、患者への投与後にインビボで本明細書に記載の化合物に変換される化合物で処置することを包含するものとする。適当なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための慣用的な手順は、例えば、「Design of Prodrugs」,H.Bundgaard編,Elsevier,1985に記載されている。
【0059】
有用性
本発明の化合物は、β3−アドレナリン作動性受容体の強力なアゴニストであり、それ自体で、β3−アドレナリン作動性受容体の活性化によって媒介される疾患、障害または病状の処置または予防に有用である。従って、本発明の一態様は、哺乳動物のかかる疾患、障害または病状の処置、コントロールまたは予防のための方法であって、かかる哺乳動物に治療有効量の本明細書に記載の化合物を投与することを含む方法を提供する。用語「哺乳動物」としては、ヒトならびに非ヒト動物(イヌおよびネコなど)が挙げられる。処置および予防において本発明の化合物が有用である疾患、障害または病状としては、限定されないが、(1)過活動膀胱、(2)尿失禁、(3)切迫尿失禁、(4)尿意逼迫、(5)真性糖尿病、(6)高血糖症、(7)肥満、(8)高脂血症、(9)高トリグリセリド血症、(10)高コレステロール血症、(11)冠状動脈、脳血管動脈および末梢動脈のアテローム性動脈硬化、(12)胃腸障害、例えば、消化性潰瘍、食道炎、胃炎および十二指腸炎、例えば、H.ピロリによって誘導されるもの、腸の潰瘍形成(例えば、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病および直腸炎)ならびに胃腸の潰瘍形成、(13)気道の神経原性の炎症、例えば、咳、喘息、(14)鬱、(15)前立腺の疾患(良性前立腺肥大など)、(16)過敏性腸症候群および腸の運動の低減が必要な他の障害、(17)糖尿病性網膜症、(18)早期陣痛、ならびに(19)眼内圧の上昇および緑内障が挙げられる。
【0060】
哺乳動物、特にヒトに有効投薬量の本発明の化合物を提供するのに、任意の適当な投与経路が使用され得る。例えば、経口、経直腸、経表面、非経口、経眼、肺内、経鼻などが使用され得る。投薬形態としては、錠剤、トローチ剤、分散剤、懸濁剤、液剤、カプセル剤、クリーム剤、軟膏、エアロゾル剤などが挙げられる。好ましくは、本明細書に記載の化合物は経口投与される。
【0061】
使用される活性成分の有効投薬量は、使用される具体的な化合物、投与様式、処置対象の病状、および処置対象の病状の重症度に応じて異なり得る。かかる投薬量は当業者によって容易に確認され得る。
【0062】
他の抗OAB剤と併用して、または単独で過活動膀胱(OAB)を処置する場合、本発明の化合物を、動物の体重1kgあたり0.01mg〜約100mgの日投薬量で投与すると(好ましくは、単回用量で、または分割用量で1日2〜6回、または徐放形態で施与)、一般的に満足のいく結果が得られる。70kgの成人ヒトの場合、総日用量は、一般的に約0.7mg〜約3500mg、またはより特別には約0.7mg〜約2000mgである。この投薬レジメンは、至適治療応答がもたらされるように調整され得る。
【0063】
糖尿病および/または高血糖症とともに、または単独で肥満を処置する場合、本発明の化合物を、動物の体重1kgあたり0.01mg〜約100mgの日投薬量で投与すると(好ましくは、単回用量で、または分割用量で1日2〜6回、または徐放形態で施与)、一般的に満足のいく結果が得られる。70kgの成人ヒトの場合、総日用量は、一般的に約0.7mg〜約3500mgである。この投薬レジメンは、至適治療応答がもたらされるように調整され得る。
【0064】
真性糖尿病および/または高血糖症、ならびに本明細書に記載の化合物が有用な他の疾患または障害を処置する場合、本発明の化合物を、動物の体重1kgあたり約0.001mg〜約100mgの日投薬量で投与すると(好ましくは、単回用量で、または分割用量で1日2〜6回、または徐放形態で施与)、一般的に満足のいく結果が得られる。70kgの成人ヒトの場合、総日用量は、一般的に約0.07mg〜約350mgである。この投薬レジメンは、至適治療応答がもたらされるように調整され得る。
【0065】
一実施形態において、本発明の化合物は、β3−アドレナリン作動性受容体の活性化によって媒介される疾患または障害の処置または予防のための医薬の製造に使用される。
【0066】
本発明の別の態様は、本明細書に記載の化合物および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、本明細書に記載の化合物を活性成分またはその薬学的に許容され得る塩として含み、また、薬学的に許容され得る担体、および任意選択で他の治療用成分を含んでいてもよい。用語「薬学的に許容され得る塩」は、薬学的に許容され得る無毒性の塩基または酸(例えば、無機系の塩基または酸および有機系の塩基または酸)から調製される塩をいう。
【0067】
該組成物としては、経口、膀胱内、経直腸、経表面、非経口(例えば、皮下、筋肉内、および静脈内)、経眼(眼科用)、肺内(経鼻もしくは口腔内吸入)、または経鼻投与に適した組成物が挙げられるが、任意の所与の場合において最も適した経路は、処置対象の病状の性質および重症度ならびに活性成分の性質に依存する。該組成物は、単位投薬形態にて簡便に提示され得、製薬分野でよく知られた方法のいずれかによって調製され得る。
【0068】
実際の使用では、本明細書に記載の化合物は活性成分として、慣用的な医薬配合手法に従い、医薬用担体と充分に混合した状態で合わせてもよい。担体には、投与(例えば、経口または非経口(静脈内など))に所望される調製物の形態に応じて多種多様な形態が採用され得る。経口投薬形態のための組成物の調製では、通常の任意の医薬用媒体が使用され得、経口液状調製物(例えば、懸濁剤、エリキシル剤および液剤など)の場合では、例えば、水、グリコール、油類、アルコール、フレーバー剤、保存料、着色剤など;または経口固形調製物(例えば、散剤、硬質および軟質カプセル剤ならびに錠剤など)の場合では、例えば、デンプン、糖類、微晶質セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などの担体が使用され得、固形の経口調製物は液状調製物よりも好ましい。
【0069】
投与の容易性のため、錠剤およびカプセル剤は最も好都合な経口単位投薬形態であり、この場合、当然、固形の医薬用担体が使用される。所望により、錠剤を、標準的な水性または非水性手法によってコーティングしてもよい。かかる組成物および調製物には、少なくとも0.1パーセントの活性化合物が含まれているのがよい。このような組成物中の活性化合物の割合は、もちろん異なり得、簡便には、該単位の重量の約2パーセント〜約60パーセントであり得る。かかる治療上有用な組成物中の活性化合物の量は、有効投薬量が得られるようなものである。また、活性化合物は、例えば、滴剤またはスプレー剤として鼻腔内投与してもよい。
【0070】
また、錠剤、丸剤、カプセル剤などには、結合剤(トラガカントゴム、アカシアゴム、コーンスターチまたはゼラチンなど);賦形剤(リン酸二カルシウムなど);崩壊剤(コーンスターチ、イモデンプン、アルギン酸など);滑沢剤(ステアリン酸マグネシウムなど);および甘味剤(スクロース、ラクトースまたはサッカリンなど)も含有され得る。単位投薬形態がカプセル剤である場合、上記の型の物質に加えて液状担体(脂肪油など)を含めてもよい。
【0071】
他の種々の物質を、コーティングとして、または投薬単位の物理的形態を改良するために存在させ得る。例えば、錠剤は、シェラック、糖または両方でコーティングされ得る。シロップ剤またはエリキシル剤には、活性成分に加えて、甘味剤としてスクロース、保存料としてメチルおよびプロピルパラベン、色素およびフレーバー剤(チェリーまたはオレンジフレーバーなど)が含まれ得る。
【0072】
また、本明細書に記載の化合物は非経口で投与され得る。該活性化合物の液剤または懸濁剤は、界面活性剤(ヒドロキシプロピルセルロースなど)と適当に混合した水で調製され得る。分散剤は、グリセロール、液状ポリエチレングリコールおよびその混合物と油類で調製され得る。通常の保存および使用条件下では、このような調製物には、微生物の増殖を抑制するために保存料を含める。
【0073】
注射用途に適した医薬形態としては、滅菌された水性の液剤または分散剤および滅菌された注射用液剤または分散剤の即時調製のための滅菌された粉末剤が挙げられる。すべての場合において、該形態は滅菌されたものでなければならず、易注射針通過性が存在する程度に流体でなければならない。該形態は製造および保存条件下で安定でなければならず、微生物(細菌および真菌など)の汚染作用から保護されていなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液状ポリエチレングリコール)、その適当な混合物ならびに植物油を含む溶媒または分散媒体であり得る。
【0074】
本明細書に記載の化合物は、本明細書に記載の化合物が有用な疾患または病状の処置/予防/抑制または改善に使用される他の薬物と併用して使用され得る。かかる他の薬物は、これが一般的に使用されている経路および量で、本明細書に記載の化合物と並存的に、または逐次投与され得る。本明細書に記載の化合物が1種類以上の他の薬物と並存的に使用される場合、本明細書に記載の化合物に加えて、かかる他の薬物を含む医薬単位投薬形態が好ましい。従って、本発明の医薬組成物は、本明細書に記載の化合物に加えて1種類以上の他の活性成分も含むものである。本明細書に記載の化合物と併用され得、別々に、または同じ医薬組成物でのいずれかで投与され得る他の活性成分の例としては、限定されないが、
(a)過活動膀胱薬、例えば、(i)ムスカリン性受容体アンタゴニスト(例えば、トルテロジン、オキシブチニン、例えば、S−オキシブチニン、ヒヨスチアミン、プロパンテリン;プロピベリン、トロスピウム(例えば、塩化トロスピウム)、ソリフェナシン、ダリフェナシン、イミダフェナシン、フェソテロジン、テミベリン、SVT−40776、202405(Glaxo SmithKline製)、TD6301、RBX9841、DDP200、PLD179、および他の抗コリン作動薬。例えば、米国特許第5,382,600号;米国特許第3,176,019号;米国特許第3,480,626号;米国特許第4,564,621号;米国特許第5,096,890号;米国特許第6,017,927号;米国特許第6,174,896号;米国特許第5,036,098号;米国特許第5,932,607号;米国特許第6,713,464号;米国特許第6,858,650号;および旧東独国特許第106643号を参照のこと。また、米国特許第6,103,747号;米国特許第6,630,162号;米国特許第6,770,295号;米国特許第6,911,217号;米国特許第5,164,190号;米国特許第5,601,839号;米国特許第5,834,010号;米国特許第6,743,441号;国際公開第2002000652号;国際公開第200400414853号も参照のこと。当業者には認識されようが、このような薬物は、標準的な形態または長期放出形態(長期放出トルテロジン、長期放出オキシブチニンおよび経皮オキシブチニンなど)にて経口または経表面投与され得る、(ii)NK−1またはNK−2アンタゴニスト(例えば、アプレピタント、シゾリルチン、国際公開第2005/073191号、国際公開第2005/032464号に開示された化合物、ならびに他の報告されたNK−1アンタゴニスト)、(iii)αアドレナリン作動性受容体アンタゴニスト(例えば、アルフゾシン、ドキサゾシン、プラゾシン、タムスロシン、テラゾシン他)、(iv)カリウムチャネル開口薬(例えば、クロマカリム、ピナシジル他)、(v)バニロイドおよび他の求心性神経モジュレータのアゴニストおよびアンタゴニスト(例えば、カプサイシン、レシニフェラトキシン他)、(vi)ドパミンD1受容体アゴニスト(例えば、ペルゴリド)、(vii)セロトニン作動薬および/またはノルエピネフリン取込み阻害薬(例えば、デュロキセチン)、(viii)アセチルコリン放出の神経筋接合部阻害(例えば、ボツリヌス毒素)、(ix)カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミル他)、(x)プロスタグランジン合成の阻害薬(例えば、フルルビプロフェン)、(xi)γアミノ酪酸受容体アンタゴニスト(例えば、バクロフェン)、(xii)膣エストロゲン調製物(xiii)選択的ノルエピネフリン取込み阻害薬、(xiv)5−HT2Cアゴニスト、(xv)電位開口型ナトリウムチャネル遮断薬、(xvi)P2X プリン受容体アンタゴニスト(例えば、P2X1またはP2X3アンタゴニスト)、(xvii)PAR2阻害薬、(xviii)ホスホジエステラーゼ阻害薬(例えば、PDEl、PDE4、およびPDE5阻害薬);ならびに(xix)ATP感受性カリウムチャネル開口薬、
(b)インスリン感作物質、例えば、(i)PPARγアゴニスト(グリタゾン(例えば、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、MCC−555、BRL49653など)など)、ならびに国際公開第97/27857号、国際公開第97/28115号、国際公開第97/28137号および国際公開第97/27847号に開示された化合物;(ii)ビグアニド(メトホルミンおよびフェンホルミンなど);
(c)インスリンまたはインスリン模倣物;
(d)スルホニル尿素(トルブタミドおよびグリピジドなど);
(e)α−グルコシダーゼ阻害薬(アカルボースなど)、
(f)コレステロール低下剤、例えば、(i)HMG−CoAレダクターゼ阻害薬(ロバスタチン、シミバスタチンおよびプラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ならびに他のスタチン類)、(ii)隔離剤(コレスチラミン、コレスチポールおよび架橋デキストランのジアルキルアミノアルキル誘導体)、(ii)ニコチニルアルコール ニコチン酸またはその塩、(iii)増殖活性化因子受容体αアゴニスト、例えば、フェノフィブリン酸誘導体(ゲムフィブロジル、クロフィブラート、フェノフィブラートおよびベンザフィブラート)、(iv)コレステロール吸収の阻害薬、例えば、β−シトステロールおよびエゼチミブ、ならびに(アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ)阻害薬、例えば、メリナミド、(v)プロブコール、(vi)ビタミンE、ならびに(vii)甲状腺模倣物(thyromimetic);
(g)PPARδアゴニスト(国際公開第97/28149号に開示されたものなど);
(h)抗肥満化合物、例えば、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、オーリスタット、および他のβアドレナリン作動性受容体アゴニスト;
(i)摂食行動修正剤、例えば、神経ペプチドYアンタゴニスト(例えば、神経ペプチドY5)、例えば、国際公開第97/19682号、国際公開第97/20820号、国際公開第97/20821号、国際公開第97/20822号および国際公開第97/20823号に開示されたもの;
(j)PPARαアゴニスト(Glaxoによる国際公開第97/36579号に記載のものなど);
(k)PPARyアンタゴニスト(国際公開第97/10813号に記載のものなど);ならびに
(l)セロトニン取込み阻害薬(フルオキセチンおよびセルトラリンなど)
が挙げられる。
【0075】
一実施形態では、本発明の化合物と上記に記載の第2の活性薬剤が、β3−アドレナリン作動性受容体の活性化によって媒介される疾患または障害の処置または予防のための医薬の製造に使用される。
【0076】
本明細書に開示した化合物は、以下のスキームおよび実施例の手順に従い、適切な物質を用いて調製され得、以下の具体的な実施例によってさらに例示する。さらに、本明細書に記載の手順を用いることにより、当業者は、本明細書の特許請求の範囲の、本発明のさらなる化合物を容易に調製することができよう。しかしながら、実施例に示す化合物は、本発明とみなされる属のみを構成すると解釈されるべきでない。実施例に、本発明の化合物の調製の詳細をさらに示す。当業者には、該化合物を調製するために、以下の調製手順の条件およびプロセスの既知のバリエーションが使用され得ることが容易に理解されよう。本発明の化合物は、一般的に、その薬学的に許容され得る塩(本明細書において先に上述したものなど)の形態で単離される。単離される塩に対応する遊離アミン塩基は、適当な塩基(炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムなど)での中和、ならびに遊離された遊離アミン塩基の有機溶媒中への抽出後、エバポレーションによって作製され得る。このようにして単離された遊離アミン塩基を、さらに、有機溶媒中への溶解後、適切な酸の添加、続いてエバポレーション、沈降または晶出によって別の薬学的に許容され得る塩に変換してもよい。温度はすべて、特に記載のない限り摂氏温度である。質量スペクトル(MS)は、電子スプレーイオン化質量分析によって測定した。
【0077】
さまざまなクロマトグラフィー手法が、該化合物の調製において使用され得る。このような手法としては、限定されないが、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(順相、逆相およびキラル相HPLCなど);中速液体クロマトグラフィー(MPLC)、超臨界流体クロマトグラフィー;分取用薄層クロマトグラフィー(prep TLC);シリカゲルまたは逆相シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー;イオン交換クロマトグラフィー;およびラジアルクロマトグラフィーが挙げられる。温度はすべて、特に記載のない限り摂氏温度である。
【0078】
語句「標準的なペプチドカップリング反応条件」は、酸活性化剤(EDC、DCCおよびBOPなど)を使用し、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、触媒(HOBTおよびHOATなど)の存在下で、カルボン酸をアミンとカップリングさせることを意味する。所望の反応を助長させ、かつ望ましくない反応を最小限にするためのアミン官能基およびカルボン酸官能基に対する保護基の使用は、文献に充分示されている。保護基を除去するために必要な条件は、標準的な資料、例えば、Greene,T.およびWuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,Inc.,New York,NY,1991に記載されている。MOZおよびBOCは、有機合成において一般的に使用される保護基であり、その除去条件は当業者に公知である。例えば、MOZは、貴金属またはその酸化物(パラジウム担持活性炭など)の存在下、プロトン性溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中での接触水素化によって除去され得る。他の潜在的に反応性の官能基の存在のため、接触水素化が使用禁止である場合、MOZ基の除去は、トリフルオロ酢酸、塩酸または塩化水素ガスと溶媒(ジクロロメタン、メタノールまたは酢酸エチルなど)との溶液での処理によっても行われ得る。BOC保護基の除去は、強酸(トリフルオロ酢酸、塩酸または塩化水素ガスなど)を溶媒(例えば、ジクロロメタン、メタノールまたは酢酸エチル)中で用いて行われる。
【0079】
本出願書類全体を通して、以下の用語は、特に記載のない限り、表示した意味を有する。
【0080】
用語 意味
Ac アシル(CHC(O)−)
Aq. 水性
Bn ベンジル
BOC(Boc) t−ブチルオキシカルボニル
BOP ベンゾトリアゾル−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
℃ 摂氏温度
Calc.またはcalc’d 計算値
セライト セライト(商標) ケイソウ土
DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DIEA N,N−ジイソプロピル−エチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
EDC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
Eq.またはequiv. 当量
ES−MSおよびESI−MS 電子スプレーイオン化質量分析
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
g グラム
hまたはhr 時間
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl 塩化水素
HOAc 酢酸
HOAT 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロピルアルコール
kg キログラム
LC/MSまたはLC−MASS 液体クロマトグラフィー質量スペクトル
L リットル
LDA リチウムジイソプロピルアミド
LiOH 水酸化リチウム
LiHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
M モル
Me メチル
MeOH メタノール
MF 分子式
min 分
mg ミリグラム
mL ミリリットル
mmol ミリモル
MOZ(Moz) p−メトキシベンジルオキシカルボニル
MP 融点
MS 質量スペクトル
NaH 水素化ナトリウム
nM ナノモル
OTf トリフルオロメタンスルホニル
10%Pd/C パラジウム10重量パーセント担持活性炭
Ph フェニル
Prep. 分取用
Ref. 参照
r.t.またはrtまたはRT RT
Sat. 飽和
SCF COS 超臨界流体二酸化炭素
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
TBAI テトラブチルアンモニウムイオダイド
TBDPS tert−ブチルジフェニルシリル
TBS,TBDMS tert−ブチルジメチルシリル
TEAまたはEtN トリエチルアミン
Tf トリフレートまたはトリフルオロメタンスルホネート
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMS トリメチルシリル
TMSOK カリウムトリメチルシラノレート
語句「標準的なペプチドカップリング反応条件」は、酸活性化剤(EDC、DCCおよびBOPなど)を使用し、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、触媒(HOBTおよびHOATなど)の存在下で、カルボン酸をアミンとカップリングさせることを意味する。所望の反応を助長させ、かつ望ましくない反応を最小限にするためのアミン官能基およびカルボン酸官能基に対する保護基の使用は、文献に充分示されている。保護基を除去するために必要な条件は、標準的な資料、例えば、Greene,T.およびWuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,Inc.,New York,NY,1991に記載されている。MOZおよびBOCは、有機合成において一般的に使用される保護基であり、その除去条件は当業者に公知である。例えば、MOZは、貴金属またはその酸化物(パラジウム担持活性炭など)の存在下、プロトン性溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中での接触水素化によって除去され得る。他の潜在的に反応性の官能基の存在のため、接触水素化が使用禁止である場合、MOZ基の除去は、トリフルオロ酢酸、塩酸または塩化水素ガスと溶媒(ジクロロメタン、メタノールまたは酢酸エチルなど)との溶液での処理によっても行われ得る。BOC保護基の除去は、強酸(トリフルオロ酢酸、塩酸または塩化水素ガスなど)を溶媒(例えば、ジクロロメタン、メタノールまたは酢酸エチル)中で用いて行われる。
【0081】
以下の反応スキームは、本明細書に記載の化合物の合成に使用される方法を示す。置換基はすべて、特に記載のない限り、上記に規定のとおりである。本明細書に記載の新規な化合物の合成は、いくつかの同様の経路のうちの1つ以上によって行われ得る。実施例に、本明細書に記載の化合物の調製の詳細をさらに示す。当業者には、該化合物を調製するために、以下の調製手順の条件およびプロセス既知のバリエーションが使用され得ることが容易に理解されよう。本発明の化合物は、一般的に、その薬学的に許容され得る塩(本明細書において先に上述したものなど)の形態で単離される。単離される塩に対応する遊離アミン塩基は、適当な塩基(炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムなど)での中和、ならびに遊離された遊離アミン塩基の有機溶媒中への抽出後、エバポレーションによって作製され得る。このようにして単離された遊離アミン塩基を、さらに、有機溶媒中への溶解後、適切な酸の添加、続いてエバポレーション、沈降または晶出によって別の薬学的に許容され得る塩に変換してもよい。温度はすべて、特に記載のない限り摂氏温度である。質量スペクトル(MS)は、電子スプレーイオン化質量分析によって測定した。
【0082】
スキームIでは、アミノジオール(I−1)をアセトン(トルエン中)で処理し、反応混合物をディーン・スタークトラップ下で還流し、水を除去する。溶媒の除去後、未精製アセトニド化合物を周囲温度にて重炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)で処理するとBoc保護型化合物I−2が得られる。アルコールI−2のアルデヒドI−3への変換は、スワーン酸化(Jayaraman,M.;Deshmukh,A.R.;Bhawal.B.M.Tetrahedron,1996,52,8989−9004)などの酸化によって行われ得る。I−3を(トリフェニルホスホラニリデン)アセトアルデヒドで24〜40時間の間、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で処理すると、不飽和のアルデヒドI−4が得られる。次いで、水素雰囲気下、溶媒(例えば、アセトン)中で10%パラジウム担持炭素を用いて接触水素化によりI−4の炭素−炭素二重結合を還元すると、飽和アルデヒドI−5が得られる。アルデヒドI−5を、塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミンまたはナトリウムtert−ブトキシドなどの存在下、ホスホニウム塩((4−メトキシカルボニルベンジル)トリフェニルホスホニウムクロリドなど)から誘導されるウィッティヒ試薬で処理すると、I−6が得られる。この生成物は、シスアルケンとトランスアルケンの混合物である。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、テトラヒドロフランまたはジメチルスルホキシド)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。
【0083】
アセトニド基とBoc基との両方を酸条件下で(例えば、塩酸塩メタノール溶液での処理によって)除去した後、アミノアルコールI−7を、無水有機塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl)とクロロギ酸ベンジル(CbzCl)での処理によってI−8に変換させる。このオレフィンを3−クロロ過安息香酸(mCPBA)で周囲温度にて酸化させると、エポキシド(expoide)I−9が得られ、これはジアステレオマー混合物を含んでいる。
【0084】
スキームI
【化9】

【0085】
スキームIIでは、エポキシドI−9のケトン化合物I−10への変換が、リガンド(トリフェニルホスフィンなど)の存在下、不活性雰囲気(例えば、窒素)下でのPd触媒型転位によって行われ得る。この反応は、通常、還流エタノール中で5〜16時間の間行われる。このケトン物質I−10は、ピロリジンコアが合成され得る基礎を構成する。溶媒(例えば、エタノール)中、水素雰囲気下にて10%パラジウム担持炭素触媒での処理による中間体I−10の水素化により、オレフィンの水素化とともに、遊離アミンとケトン間での分子内イミン形成による閉環および該イミンの還元に加えてCbz保護基の除去が行われ、ピロリジン化合物I−11が形成される。ピロリジンの保護は、I−11への重炭酸tert−ブチル(BocO)の添加によって行われる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、THF)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われ、生成物I−12が得られる。5%水を含有する不活性有機溶媒(例えば、THF)中でのテトラブチルアンモニウムフルオリド溶液での処理によってtert−ブチルジメチルシリル(TBS)基を除去した後、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム溶液での処理によってエステル加水分解するとカルボン酸化合物I−13が得られ、これは標準的なアミドカップリングに使用され得る。
【0086】
スキームII
【化10】

【0087】
スキームIIIに、ピロリジンのヒドロキシル基と左側部分との両方のキラリティーが設定されるアルドール化学反応によるアセチレン中間体の合成プロセスの概略を示す。そこから、このアセチレン中間体を使用し、シスピロリジンとトランスピロリジンとの両方が合成され得る。市販のI−14を、まず、有機弱塩基(トリエチルアミンなど)の存在下、−25℃で2時間、トリメチルアセチルクロライドで処理する。無水塩化リチウムと(S)−(−)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノンを混合物に逐次添加した後、RTまで12〜16時間の間にわたって徐々に昇温させると、イミドI−15が得られる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、THF)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。アルコールI−17は、公開された手順に従って調製される(Evansら,JAm.Chem.Soc.2002,124,392−394参照)。例えば、I−15を無水塩化マグネシウム、トリエチルアミン、適切なアルデヒドI−16、例えば、6−クロロピリジン−3−カルボキシアルデヒド、およびクロロトリメチルシランでRTにて72時間の間にわたって処理すると、アルドール生成物I−17のトリメチルシリルエーテルが得られる。この反応は、通常、有機溶媒(例えば、酢酸エチル)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。トリメチルシリルエーテル中間体をトリフルオロ酢酸とメタノールの混合物で処理すると、アルコールI−17が得られる。
【0088】
I−17のI−18への変換は、適切なシリル保護剤(tert−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートなど)を選択し、これを有機弱塩基(2,6−ルチジンなど)の存在下、0℃で12〜16時間の間反応させることにより行われ得る。イミドI−18の加水分解は、0℃で15〜18時間の間、リチウムペルオキシドでの処理によって行われる。続いて、このペルオキシ酸を亜硫酸ナトリウムの水溶液によって還元すると、カルボン酸I−19が得られる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(THFなど)と水の混合物中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。
【0089】
最後に、I−19を、有機弱塩基(トリエチルアミンなど)の存在下で6時間の間、RTにてジフェニルホスホリルアジドで処理する。100℃まで12〜16時間の間加熱しながら、適切なアルコール(4−メトキシベンジルアルコールなど)を添加すると、対応するカルバメートI−20が得られる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、トルエン)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。この物質は、ピロリジンコアが合成され得る基礎を構成する。
【0090】
スキームIII
【化11】

【0091】
スキームIVは、スキームIIIに示す適切に保護されたアミンI−20からのシス−ピロリジン(I−25)およびトランス−ピロリジン(I−26)中間体の合成を示す。アルキンI−20を、園頭型クロスカップリング反応において対応するアリールハライドI−21と反応させると、I−22が得られ得る(当業者に公知の適切な反応条件を使用)。反応条件としては、有機溶媒(例えば、アセトニトリルもしくはDMF)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下での触媒の使用、例えば、有機塩基(トリエチルアミンなど)の存在下でのテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)とヨウ化銅(I)、または酢酸パラジウム(II)と有機塩基(テトラブチル酢酸アンモニウムなど)が挙げられ得る。I−22のカルバメート保護基は、当業者に公知の適切な反応条件を用いて除去され得、対応するアミンI−23が得られる。反応条件としては、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中のトリフルオロ酢酸、および有機溶媒(例えば、エーテル)中の塩酸が挙げられ得る。続いて、アルキンを用いたアミンI−23の分子内閉環を行い、イミンI−24を得る(触媒量のPtClの影響下、不活性有機溶媒(例えば、トルエン)中、70℃の温度で不活性雰囲気(例えば、アルゴン)下)。イミンI−24の還元は、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、0℃の温度で不活性雰囲気(例えば、窒素)下、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドNaBH(OAc)での処理によって行われ得る。これによりシス−ピロリジンとトランス−ピロリジンの混合物が得られ、これらは次の工程で使用され得る。シスおよびトランスピロリジンの保護は、有機弱塩基(トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下、重炭酸tert−ブチル(BocO)の添加によって行われる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。これによりBoc保護型シス−ピロリジン(I−25)およびトランス−ピロリジン(I−26)中間体が得られ、これらはシリカゲルクロマトグラフィーによって分離され得る。I−25は、この反応で生成される主要ジアステレオマーであり、カラムから最初に溶出されるジアステレオマーである。
【0092】
スキームIV
【化12】

【0093】
スキームVは、スキームIVに示した対応する中間体I−25およびI−26からのシスおよびトランス−ピロリジンカルボン酸の合成を示す。一部の場合では、ハロゲン置換基RとRを除去するために水素化が必要である。この反応は、通常、酢酸カリウムの存在下、15〜50psiの水素雰囲気下で、溶媒(例えば、エタノール)中、8〜14時間の間、I−25またはI−26を10%パラジウム担持炭素で処理することにより行われる。水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム水溶液での処理によってエステル加水分解すると、カルボン酸化合物I−27が得られる。5%の水を含有する不活性有機溶媒(例えば、THF)中、テトラブチルアンモニウムフルオリド溶液での処理によってI−27のシリル保護基を除去すると、一般構造式I−28のアルコール酸が得られる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、THF)中、RT〜50℃で、12〜24時間の間行われる。
【0094】
スキームV
【化13】

【0095】
スキームVIは、スキームIIIに示した適切に保護されたアミンI−20と適切な1−ブロモ−4ヨードベンゼンからの、ピロリジンカルボン酸エステルI−25の択一的な合成を示す。アルキンI−20は、園頭型クロスカップリング反応において、対応する1−ブロモ−4ヨードベンゼン1−29と反応させると、I−30が得られる(当業者に公知の適切な反応条件を使用)。I−30のカルバメート保護基は、適切な反応条件(ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸)を用いて除去され得る。続いて分子内閉環によりイミンI−31が得られる(触媒量のPtClの影響下、不活性有機溶媒(例えば、トルエン)中、85℃の温度で不活性雰囲気(例えば、窒素)下)。イミンI−31の還元は、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、0℃の温度で不活性雰囲気(例えば、窒素)下、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドNaBH(OAc)での処理によって行われ得る。これによりシス−ピロリジンとトランス−ピロリジンの混合物が得られ、これらは次の工程で使用され得る。シスおよびトランスピロリジンの保護は、有機弱塩基(トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下、重炭酸tert−ブチル(BocO)の添加によって行われる。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、不活性雰囲気(例えば、窒素)下で行われる。これによりBoc保護型シス−ピロリジン(1−32)およびトランス−ピロリジン中間体が得られ、これらはシリカゲルクロマトグラフィーによって分離され得る。I−32は、この反応で生成される主要ジアステレオマーであり、カラムから最初に溶出されるジアステレオマーである。ブロミドI−32のカルボニル化は、一酸化炭素雰囲気下、有機溶媒(例えば、メタノール)中、有機塩基(トリエチルアミンなど)の存在下での触媒(Pd(dppf)Clなど)の使用によって行われ得る。
【0096】
スキームVI
【化14】

【0097】
スキームVIIは、当業者に公知の適切なアミド結合形成条件(例えば、適切な添加剤(HOATまたはHOBTなど)の存在下、適当な有機塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンなど)とともに、またはなしでのいずれかでEDC、DCC、HATUまたはBOP)による構造式I−35のアミドの合成を示す。例えば、所望のアミンI−33とピロリジンカルボン酸I−28が、適当な有機塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDC)塩酸塩と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)で処理され得る。この反応は、通常、不活性有機溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中、RTで2〜24時間の間行われる。不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、周囲温度で1〜6時間の間、TFA溶液での処理によってI−34のBoc保護基を除去すると、一般構造式I−35で示される種々のアミドの所望の最終生成物が得られる。あるいはまた、I−34を塩化水素の有機溶媒(例えば、1,4−ジオキサンまたは酢酸エチル)溶液で処理しても構造式I−35の所望の生成物が得られる。化学反応を容易な様式で進行させるのに必要な当業者に公知の有用な保護基が存在する場合、さらなる脱保護工程を含めてもよい。このような保護基としては、トリチル基、ベンジルカルバメート基、エステル基、シリル基あるいは複素環式化合物または官能基(アミン基、ヒドロキシル基、カルボン酸基もしくは当業者に公知の他の基)の保護に適した他の基が挙げられ得る。
【0098】
スキームVII
【化15】

【0099】
一部の場合では、反応を助長するため、または不要な反応生成物を回避するために、前述の反応スキームを行う順序が変更されることがあり得る。以下の実施例は、本発明がより充分に理解され得るように示す。これらの実施例は単なる例示であって、なんら本発明を限定するものと解釈されるべきでない。
【0100】
中間体1
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−1):
【化16】

【0101】
工程A:tert−ブチル(4R,5R)−2,2−ジメチル−4−[(1E)−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]−5−フェニル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシレート
【化17】

【0102】
化合物tert−ブチル(4R,5R)−4−ホルミル−2,2−ジメチル−5−フェニル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシレート(1.30g,4.26mmol)を含むジクロロメタン(10ml)を、周囲温度で(トリフェニルホスホラニリデン)アセトアルデヒド(1.69g,5.54mmol)に添加した。反応混合物を周囲温度で40時間撹拌した。溶媒の除去後、Biotage Horizon(登録商標)システム(0〜20%までの酢酸エチル/ヘキサン混合物)を用いることによって残渣を精製し、標題化合物(0.96g,68%)を粘性油状物として得た。H NMR(CDCl3,500MHz):δ9.61(d,J=7.6Hz,1H)、7.42−7.37(m,5H)、6.73(m1H)、5.96(dd,J=15.8,7.7Hz,1H)、4.78(m,1H)、4.29(br,1H)、1.80−1.41(m,15H).LC−MS 354.3(M+23)。
【0103】
工程B:3−オキサゾリジンカルボン酸,2,2−ジメチル−4−(3−オキソプロピル)−5−フェニル−,1,1−ジメチルエチルエステル(4R,5R)
【化18】

【0104】
上記の工程Aの標題化合物(19.6g,59.1mmol)のアセトン(150ml)溶液に、10%パラジウム担持活性炭(1.9g)を添加した。反応混合物にNをフラッシングし、次いで、水素バルーン下、周囲温度で24時間撹拌した。パラジウムをセライトにて濾別した。溶媒の除去後、Biotage Horizon(登録商標)システム(0〜20% 次いで、20%酢酸エチル/ヘキサン混合物)を用いることによって残渣を精製し、標題化合物(11.5g,58%)を無色の油状物として得た。H NMR(CDCl3,500MHz):δ9.77(s,1H)、7.46−7.35(m,5H)、4.73(d,J=7.3Hz,1H)、3.92(m,1H)、2.50−2.44(m,2H)、2.25−2.07(m,2H)、1.67(s,3H)、1.60(s,3H)、1.52(s,9H).LC−MS 356.4(M+23)。
【0105】
工程C:tert−ブチル(4R,5R)−4−{(3E)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]ブト−3−エン−1−イル}−2,2−ジメチル−5−フェニル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシレートおよびtert−ブチル(4R,5R)−4−{(3Z)−4−[4−(メトキシカルボニル)フェニル]ブト−3−エン−1−イル}−2,2−ジメチル−5−フェニル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシレート
【化19】

【0106】
4−カルボメトキシベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド(7.68g,17.2mmol)のジメチルスルホキシド(40ml)溶液に、周囲温度の水浴中で、ナトリウムtert−ブトキシド(1.58g,16.4mmol)を分割して添加した。反応混合物を周囲温度で45分間撹拌し、次いで、上記の工程Bの標題化合物(5.21g,15.6mmol)のDMSO(10ml)溶液を添加した。反応混合物を周囲温度で1.5時間撹拌した。200mlのエーテルを添加し、固形物を濾別した。濾液を水で洗浄し、溶媒を減圧除去した。Biotage Horizon(登録商標)システム(0〜10%次いで、10%酢酸エチル/ヘキサン混合物)を用いることによって残渣を精製し、標題化合物をシス/トランス混合物(5.64g,77%)として得た。LC−MS 488.4(M+23)。
【0107】
工程D:4−[(1E,5R,6R)−5−アミノ−6−ヒドロキシ−6−フェニルヘキス−1−エン−1−イル]安息香酸メチルおよび4−[(1Z,5R,6R)−5−アミノ−6−ヒドロキシ−6−フェニルヘキス−1−エン−1−イル]安息香酸メチル
【化20】

【0108】
塩化アセチル(3.55ml,50.0mmol)を、0℃でメタノール(50ml)に添加した。その温度で1時間撹拌した後、得られた塩化水素メタノール溶液を、上記の工程Cの標題化合物(5.64g,12.1mmol)に添加した。反応混合物を周囲温度で5時間撹拌した。約100mlのエーテルを反応混合物に添加し、固形物を収集した。減圧下で濾液の溶媒の大部分を除去した後、さらにエーテルを添加し、再度濾過によって固形物を収集した。合わせた白色固形物(2.96g,61%)を標題化合物の塩化水素塩として得た。該化合物は、シスオレフィンとトランスオレフィンとの両方を含む。LC−MS 326.2(M+1)。
【0109】
工程E:4−((1E,5R,6R)−5−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−6−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−フェニルヘキス−1−エン−1−イル)安息香酸メチルおよび4−((1Z,5R,6R)−5−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−6−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−フェニルヘキス−1−エン−1−イル)安息香酸メチル
【化21】

【0110】
上記の工程Dの標題化合物(2.96g,8.18mmol)のジクロロメタン(40ml)とN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.84ml,32.7mmol)を添加した後、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(1.60g,10.6mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。飽和NaHCO(50ml)を添加して反応液をクエンチし、有機層を分離し、NaSO上で乾燥させた。揮発性物質の除去後、Biotage Horizon(登録商標)システム(0〜5% 次いで、10%アンモニア/ジクロロメタン混合物を含む5%メタノール)を用いることによって残渣を精製し、TBS中間体をシス/トランス混合物(3.65g,100%)として得た。LC−MS 440.3(M+1)。
【0111】
このTBS中間体(4.37g,9.95mmol)を含むジクロロメタン(80ml)を、−78℃で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.46ml,19.9mmol)に添加した後、クロロギ酸ベンジル(1.83ml,13.0mmol)添加した。反応混合物を−78℃で30分間、次いで周囲温度で4時間撹拌した。飽和NaHCO(50ml)を添加して反応液をクエンチし、有機層を分離した。揮発性物質の除去後、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜10% 次いで、10%酢酸エチル含有ヘキサンで溶出)、標題化合物をシス/トランス混合物(3.3g,58%)として得た。MS:m/z(ESI)574(M+1)。
【0112】
工程F:4−[3−(3R,4R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−4−フェニルブチル)オキシラン−2−イル]安息香酸メチル
【化22】

【0113】
上記の工程Eの標題化合物(0.880g,1.85mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に、3−クロロ過安息香酸(0.60g,2.0mmol)を分割して添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濃縮後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜70%酢酸エチル含有ヘキサン)によって精製し、0.90g(100%)の標題化合物をジアステレオマー混合物として得た。MS:m/z(ESI)590(M+1)。
【0114】
工程G:4−((5R,6R)−5−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−6−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−オキソ−6−フェニルヘキシル)安息香酸メチル
【化23】

【0115】
上記の工程Fの標題化合物(1.00g,1.69mmol)と酢酸パラジウムPd(OAc)(0.064g,0.28mmol)とエタノール(15ml)の混合物を脱気し、Nをフラッシングし、次いでトリフェニルホスフィン(0.298g,1.137mmol)を添加した。反応混合物を一晩還流した。溶媒の除去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(0〜20% 次いで、20%酢酸エチル含有ヘキサン)によって精製した。0.50g(50%)の標題化合物を得た。H NMR(CDCl,400MHz):δ8.14(d,J=8.6Hz,2H)、7.53−7.28(m,12H)、5.13(S,2H)、4.97(d,J=9.4Hz,1H)、4.86(s,1H)、4.06(s,3H)、3.85(s,2H)、2.77−2.64(m,2H)、2.07(m,1H)、1.85−1.79(m,2H)、1.05(s,9H)、0.19(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)590(M+1)。
【0116】
工程H:4−({(2S,5R)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸メチル
【化24】

【0117】
上記の工程Gの標題化合物(9.00g,0.625mmol)のエタノール(200ml)溶液に、アルゴン下で3.0gの10%Pd/Cを添加した。反応混合物をHバルーン下、50℃で一晩撹拌した。濾過および溶媒の除去後、6.0g(90%)の標題化合物を得、これを、さらに精製せずに直接、次の工程で使用した。H NMR(CDCl3,400MHz):δ7.89(d,J=7.9Hz,2H)、7.24−7.19(m,7H)、4.40(d,J=7.0Hz,1H)、3.82(s,3H)、3.26−3.09(m,2H)、2.75(d,J=7.0Hz,2H)、1.71−1.63(m,2H)、1.33−1.25(m,2H)、0.75(s,9H)、0.00(s,6H).MS:m/z(ESI)440(M+1)。
【0118】
工程I:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化25】

【0119】
上記の工程Hの標題化合物(1.01g 2.29mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、重炭酸ジ−tert−ブチル(0.749g 3.43mmol)を添加し、反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。濃縮後、Biotage Horizon(登録商標)システム(0〜10%酢酸エチル/ヘキサン混合物)を用いることによって残渣を精製し、標題化合物(0.81g,66%)を無色の粘性油状物として得た。LC−MS 562.3(M+23)。
【0120】
工程J:4−({2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−1)
上記の工程Iの標題化合物(1.30g,2.41mmol)に、10mlの2Nテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液を添加し、反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を水(50ml)に注入し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(20ml×3)。合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。1.00g(100%)のヒドロキシルエステル化合物を得、これを、さらに精製せずに直接、次の工程で使用した。H NMR(CDCl,400MHz):δ7.93(d,J=8.2Hz,2H)、7.31−7.19(m,7H)、4.39(d,J=8.6Hz,1H)、4.09−4.01(m,2H)、3.84(s,3H)、3.08(br,1H)、2.54(br,2H)、1.67−1.41(m,13H).MS:m/z(ESI)426(M+1)。
【0121】
このヒドロキシルエステル化合物(4.50g,10.6mmol)のメタノール(100ml)溶液に、水酸化リチウム(1.30g,54.2mmol)と水(50ml)を添加し、反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。水(20ml)を添加し、反応混合物をエーテル(50ml)で抽出した。1N塩酸溶液を用いて水層をpH=4.5に調整し、次いで、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、標題化合物(i−1)(2.6g,60%)を白色固形物として得た。H NMR(CDCl,400MHz):δ7.98(d,J=7.82Hz,2H)、7.30−7.19(m,7H)、4.46(d,J=8.6Hz,1H)、4.09−4.03(m,2H)、3.40(s,1H)、3.09(br,1H)、2.53(br,1H)、1.65−1.43(m,13H).MS:m/z(ESI)412(M+1)。
【0122】
中間体2
{(1R)−1−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]ペント−4−イン−1−イル}カルバミン酸4−メトキシベンジル(i−2):
【化26】

【0123】
工程A:(4S)−4−ベンジル−3−ヘキス−5−イノイル−1,3−オキサゾリジン−2−オン
【化27】

【0124】
10g(89mmol)の5−ヘキシン酸と31.0mL(223mmol)のトリエチルアミンを含む450mLの無水テトラヒドロフランの溶液に、窒素雰囲気下、−25℃で、12mL(98mmol)のトリメチルアセチルクロライドを20分間にわたって添加した。添加すると、白色析出物が形成され、得られた懸濁液を2時間撹拌した。次に、4.2g(98mmol)の無水塩化リチウムと17g(94mmol)の(S)−(−)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノンを逐次添加し、混合物を、12時間にわたって周囲温度まで徐々に昇温させた。揮発性物質をすべて真空除去し、残渣を水(500mL)で希釈し、エーテル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(10〜25%の酢酸エチルとヘキサンの勾配で溶出)、標題化合物を無色の固形物として得た(22g,93%)。H NMR(500MHz,CDCl):δ7.35−7.31(m,2H)、7.28−7.25(m,1H)、7.19−7.21(m,2H)、4.69−4.64(m,1H)、4.22−4.15(m,2H)、3.28(dd,J=13.4,3.3Hz,1H)、3.13−3.01(m,2H)、2.78(dd,J=13.4,9.6Hz,1H)、2.34−2.30(m,2H)、1.99(t,J=2.7Hz,1H)、1.96−1.88(m,2H).LC−MS:m/z(ES)272.2(MH)、294.3(MNa)
【0125】
工程B:(4S)−4−ベンジル−3−{(2R)−2−[(S)−(6−クロロピリジン−3−イル)(ヒドロキシ)メチル]ヘキス−5−イノイル}−1,3−オキサジナン−2−オン
【化28】

【0126】
23.0g(837mmol)の上記の工程Aの標題化合物を含む200mLの無水酢酸エチルの撹拌溶液に、周囲温度で窒素雰囲気下、1.6g(17mmol)の無水塩化マグネシウム、23.0mL(166mmol)のトリエチルアミン、14.0g(100mmol)の6−クロロピリジン−3−カルボキシアルデヒドおよび16.0mL(124mmol)のクロロトリメチルシランを添加し、得られた混合物を72時間撹拌した。この不均一な反応混合物を300mLのシリカゲルプラグに通して濾過した(さらに1Lの酢酸エチルで溶出)。濾液を真空で蒸発乾固し、残渣を200mLのメタノールと5.0mLのトリフルオロ酢酸に懸濁させた。得られた混合物を窒素下、周囲温度5時間で撹拌し、この間、反応液は均一になった。次いで、揮発性物質をすべて真空除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(10〜15%の酢酸エチルとヘキサンの勾配で溶出)、標題化合物を白色固形物として得た(30g,88%)。LC−MS:m/z(ES)413.2(MH)
【0127】
工程C:(4S)−4−ベンジル−3−{(2R)−2−[(S)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]ヘキス−5−イノイル}−1,3−オキサジナン−2−オン
【化29】

【0128】
29.7g(71.9mmol)の上記の工程Bの標題化合物と15.0mL(126mmol)の2,6−ルチジンを含む300mLの無水ジクロロメタンの撹拌溶液に、0℃で窒素雰囲気下、22mL(94mmol)のtert−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートを、内部温度が3℃より下に維持されるのに充分遅い速度で添加した。反応混合物を0℃で16時間撹拌し、次いで真空でエバポレートし、揮発性物質をすべて除去した。残渣を400mLの水で希釈し、ジエチルエーテル(3×300mL)で抽出した。合わせた有機部分を0.5M塩酸水溶液(100mL)、水(100mL)、ブライン(100mL)で逐次洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過および真空でのエバポレーション後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(5〜8%の酢酸エチルとヘキサンの勾配で溶出)、標題化合物を無色の泡状物として得た(37g,97%)。LC−MS:m/z(ES)527.3(MH)
【0129】
工程D:(2R)−2−[(S)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]ヘキス−5−イン酸
【化30】

【0130】
37g(70mmol)の上記の工程Cの標題化合物を含む520mLの3:1の無水テトラヒドロフラン:水混合物の撹拌溶液に、0℃で窒素雰囲気下、30mL(350mmol)の35%過酸化水素水溶液を、内部温度が3℃より下に維持されるのに充分遅い速度で添加した。次に、140mL(140mmol)の1.0M水酸化ナトリウム水溶液を、反応液の内部温度が5℃より下に維持されるのに充分遅い速度で添加した。添加終了後、得られた混合物を0℃で18時間撹拌し、次いで、350mL(420mmol)の1.2M亜硫酸ナトリウム水溶液の溶液で、混合物の内部温度が15℃より下に維持されるのに充分遅い速度でクエンチした。揮発性物質をすべて真空除去し、残りの水相を0℃まで冷却し、pH3が達成されるまで2.5M塩化水素水溶液で酸性化した。次いで、水相を酢酸エチル(3×200mL)で抽出し、合わせた有機部分をブライン(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空でエバポレートした。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(15%酢酸エチルと3%酢酸含有ヘキサンで溶出)、標題化合物を白色固形物として得た(16g,62%)。LC−MS:m/z(ES)368.2(MH)
【0131】
工程E:
{(1R)−1−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]ペント−4−イン−1−イル}カルバミン酸4−メトキシベンジル(i−2)
16g(44mmol)の上記の工程Dの標題化合物と12mL(87mmol)のトリエチルアミンを含む150mLの無水トルエンの溶液に、周囲温度で窒素雰囲気下、10mL(46mmol)のジフェニルホスホリルアジドを添加した。混合物を6時間撹拌し、次いで、14.0mL(109mmol)の4−メトキシベンジルアルコールを添加した。得られた混合物を100℃まで16時間加熱し、周囲温度まで冷却し、次いで真空でエバポレートし、揮発性物質をすべて除去した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(15%酢酸エチル含有ヘキサンで溶出)、標題化合物(i−2)を黄色泡状物として得た(17g,78%)。H NMR(500MHzCDCl):δ8.28(d,J=2.0Hz,1H)、7.53(dd,J=8.2,2.3Hz,1H)、7.22(d,J=8.4Hz,2H)、7.18(d,J=8.2Hz,1H)、6.90(d,J=8.4Hz,2H)、4.96−4.89(m,2H)、4.82(d,J=2.5Hz,1H)、4.74(d,J=9.6Hz,1H)、3.90−3.84(m,1H)、3.82(s,3H)、2.30−2.26(m,2H)、1.97(t,J=2.5Hz,1H)、1.89−1.83(m,1H)、1.58−1.52(m,1H)、0.89(s,9H)、0.08(s,3H)、−0.12(s,3H).LC−MS:m/z(ES)503.3(MH)
【0132】
中間体3
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(ピリジン−3−イル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−3);
【化31】

【0133】
工程A:4−[(5R,6R)−6−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−5−({[4−メトキシベンジル)オキシ]カルボニル}アミノ)ヘキス−1−イン−1−イル]安息香酸メチル
【化32】

【0134】
4−ヨード安息香酸メチル(54.4g,0.21mol)、{(1R)−1−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]ペント−4−イン−1−イル}カルバミン酸4−メトキシベンジル(i−2)(95.0g,0.19mol)およびトリエチルアミン(79.0mL,0.57mol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(500mL)に懸濁させ、窒素を反応混合物中で15分間起泡させた。次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(11.0g,9.5mmol)とヨウ化銅(I)(3.61g,1.9mmol)を添加し、得られた反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応液を水でゆっくりクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)、92.1g(77%)の標題化合物を黄色泡状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.46(s,1H)、8.10(d,J=7.8Hz,2H)、7.71(d,J=7.8Hz,1H)、7.59(d,J=8,6Hz,2H)、7.51(d,J=8.6Hz,1H)、7.47−7.42(m,3H)、7.37−7.35(m,2H)、5.11(d,J=7.0Hz,1H)、5.06−4.92(m,3H)、4.13−4.06(m,1H)、3.93(s,6H)、2.69(t,J=7.0Hz,2H)、2.61−2.54(m,1H)、2.15−2.11(m,1H)、0.80(s,9H)、0.20(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)637(M+23)。
【0135】
工程B:4−[(5R,6R)−5−アミノ−6−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−(6−クロロピリジン−3−イル)ヘキス−1−イン−1−イル]安息香酸メチル
【化33】

【0136】
上記の工程Aの標題化合物(83.0g,0.13mol)のジクロロメタン(400mL)撹拌溶液に、トリエチルアミン(20mL)を添加し、得られた混合物を3時間撹拌した。反応混合物は暗赤色になった。揮発性物質をすべてエバポレートし、残渣を水で希釈し、NaHCOによって塩基性にした。次いで、これをジクロロメタン(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(ジクロロメタン/メタノール=20:1を使用)、47.0g(77%)の標題化合物を黄色ゴム様物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.35(s,1H)、7.95(d,J=8.6Hz2H)、7.63(d,J=7.8Hz,1H)、7.41(d,J=8.6Hz,2H)、7.31(d,J=8.6Hz,1H)、4.55(d,J=4.7Hz,1H)、3.93(s,3H)、2.96−2.93(m,1H)、2.64−2.53(m,2H)、1.71−1.68(m,1H)、1.52−4.41(m,3H)、0.90(s,9H)、0.20(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)473(M+1)。
【0137】
工程C:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレートおよび
tert−ブチル(2R,5R)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化34】

【0138】
上記の工程Bの標題化合物(47.0g,99.3mmol)のトルエン(800mL)撹拌溶液を、アルゴンガスによって脱気し、次いで、二塩化白金(2.64g、9.93mmol)を添加した。得られた混合物をアルゴン下で80℃まで一晩加熱した。反応混合物を濃縮し、47gの生成物を得、これを精製せずに次の工程で使用した。MS:m/z(ESI)473(M+1)。
【0139】
上記の工程の未精製の生成物(47g,99mmol)を含むジクロロメタン(500mL)の冷却した(0℃)撹拌溶液に、4Aモレキュラーシーブスを添加した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(42.2g,199mmol)を添加した。反応混合物をRTまで昇温させ、一晩撹拌した。メタノール(50mL)を添加した。反応混合物を濾過し、濃縮した。ジクロロメタン(100mL)と飽和重炭酸ナトリウム(100mL)を添加し、有機層を分離した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮し、47gの生成物を得、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。MS:m/z(ESI)473(M+1)。
【0140】
上記の工程の未精製の生成物(47g,99mmol)のジクロロメタン(400mL)の撹拌溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(25.9mL,148mmol)を添加した後、重炭酸ジ−tert−ブチル(24.9g,114mmol)をゆっくり添加した。得られた溶液を周囲温度で5時間撹拌し、次いで、溶媒をエバポレートした。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製した(石油エーテル/酢酸エチル=80:1 次いで、50:1)。
【0141】
最初の溶出スポット(シス異性体):tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(無色の泡状物として)(15.2g,26%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.38(s,1H)、7.91(d,J=8.1Hz,2H)、7.70(d,J=7.5Hz,1H)、7.37(d,J=8.2Hz,1H)、7.03(s,2H)、5.65−5.55(m,1H)、4.12−3.09(m,1H)、3.91(s,3H)、3.86−3.73(m,1H)、3.11−2.93(m,1H)、2.71−2.68(m,1H)、1.98−1.82(m,2H)、1.59(s,9H)、1.32−1.28(m,2H)、0.95(s,9H)、0.16(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)575(M+1)。
【0142】
2番目の溶出スポット(トランス異性体):tert−ブチル(2R,5R)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(無色のゴム様物として)(5.1g,9%):H NMR(400MHz,CDCl):δ8.59(s,1H)、8.30(d,J=7.9Hz,2H)、7.84(d,J=7.6Hz,1H)、7.45−7.34(m,3H)、5.71(s,1H)、4.28−4.14(m,1H)、3.95(s,3H)、3.93−3.91(m,1H)、3.36−3.33(m,1H)、2.84−2.75(m,1H)、2.43−2.33(m,1H)、1.77−1.59(m,13H)、0.95(s,9H)、0.16(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)575(M+1)。
【0143】
工程D:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R){[terr−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(ピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化35】

【0144】
工程Cのtert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(14.0g,24.3mmol)のエタノール(200mL)溶液に、アルゴン下、酢酸カリウム(3.58,36.5mmol)と10%パラジウム担持炭素(4.0g)を添加した。反応混合物を50℃まで加熱し、水素雰囲気下、50psiで14時間撹拌した。混合物をRTまで冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、12.1g(92%)の標題化合物を黄色泡状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.62(s,1H)、8.58(s,1H)、7.89(d,J=7.9Hz,2H)、7.36−7.32(m,1H)、7.02−6.99(m,2H)、5.62(s,1H)、4.20−4.11(m,2H)、3.94(s,3H)、2.99−2.96(m1H)、2.64−2.60(m,1H)、2.02−1.88(m,2H)、1.61(s,9H)、1.56−1.43(m,2H)、0.96(s,9H)、0.17(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)541(M+1)。
【0145】
工程E:4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(ピリジン−3−イル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−3)
上記の工程Dの標題化合物(2.5g,4.6mmol)のメタノール/水=4:1(30mL)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(533mg,23.1mmol)を添加した。得られた混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、エーテルで抽出した。水層を1Nクエン酸でPH4.5に酸性化し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣を逆相HPLCによって精製し(Luna10u,250×50mm I.D.;45〜65%の0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水の勾配)、1.31g(74%)の標題化合物(i−3)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.64(s,2H)、7.93(d,J=7.8Hz,2H)、7.80(s,1H)、7.44−7.38(m,1H)、7.03(s,2H)、5.66−5.33(m,1H)、4.16(s,1H)、4.00−3.88(m,1H)、3.01−2.95(m,1H)、2.68−1.58(m,1H)、2.04−1.83(m,2H)、1.60(s,9H)、1.31−1.20(m,2H)、0.96(s,9H)、0.17(s,3H)、0.00(s,3H).MS:m/z(ESI)527(M+1)。
【0146】
中間体4
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(ピリジン−3−イル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−4)
【化36】

【0147】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−ヒドロキシ(ピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化37】

【0148】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(ピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(11.0g,20.3mmol)を含む100mLの2Mテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液の溶液を、RTで一晩撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮し、8.51g(98%)の標題化合物を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.55(s,2H)、7.93(d,J=8.0Hz,2H)、7.76(d,J=8.0Hz,1H)、7.34−7.28(m,3H)、6.36(s,1H)、4.54(d,J=8.5Hz,1H)、4.18−4.09(m,2H)、3.92(s,3H)、3.23(s,1H)、3.13−3.10(m,1H)、2.61−2.52(m,1H)、1.78−1.60(m,2H)、1.49(s,9H).MS:m/z(ESI)427(M+1)。
【0149】
工程B:4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(ピリジン−3−イル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−4)
上記の工程Aの標題化合物(8.51g,20.0mmol)のメタノール/水=4:1(50mL)の撹拌溶液に、水酸化リチウム(2.39g,100mmol)を添加した。得られた混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、エーテルで抽出した。水層を1Nクエン酸でPH4.5に酸性化し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をSFCによって精製し(ADカラム35%MeOH/65%CO,150ml/分 100バールを使用)、6.90g(84%)の標題化合物(i−4)を白色固形物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.53(s,2H)、8.00(d,J=7.7Hz,2H)、7.77(d,J=6.4Hz,1H)、7.32−7.29(m,1H)、7.21(d,J=8.0Hz,2H)、5.22(s,1H)、4.51(d,J=8.4Hz,1H)、4.13−4.11(m,1H)、4.09−4,01(m,1H)、3.07−3.04(m,1H)、2.58−2.56(m,1H)、1.68−1.51(m,2H)、1.42(s,9H).MS:m/z(ESI)413(M+1)。
【0150】
中間体5
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ)(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸
【化38】

【0151】
工程A:4−メトキシベンジル((1R)−5−(4−ブロモフェニル)−1−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−フェニルヘキス−5−イン−2−アミン
【化39】

【0152】
{(1R)−1−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ペント−4−イン−1−イル}カルバミン酸4−メトキシベンジル(25,0g,53.5mmol)、トリエチルアミン(74.5ml,535mmol)、ヨウ化銅(I)(0.611g,3.21mmol)および1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(16.6g,58.8mmol)のDMF(250ml)溶液に、PdCl(dppf)−CHCl(1.31g,1.60mmol)を添加し、混合物を3回脱気し、RTで6時間撹拌した。LC−MSにより、残留出発物質がもうないことが示された。水750mlに注入し、混合物を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機画分を水とブライン(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。残渣をシリカゲルBiotage 65iでのカラムクロマトグラフィーによって精製し(EtOAcで溶出)、標題化合物を橙色油状物として得た。収率は86%である。LC−MS:m/z(E/S)624.1(MH)
【0153】
工程B:(1R,2R)−6−(4−ブロモフェニル)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−フェニルヘキス−5−イン−2−アミン
【化40】

【0154】
工程Aの標題化合物(29.0g,46.6mmol)のCHCl(200ml)溶液に、TFA(20ml)を添加し、反応液をRTで3時間撹拌した。LC−MSにより、残留出発物質(starting)がもうないことが示された。残渣をエバポレートして乾固させた。残渣をシリカゲルBiotage 40Mでのカラムクロマトグラフィーによって精製し(EtOAc/イソヘキサンで溶出)、標題化合物を橙色油状物として得た。収率は89%である。LC−MS:m/z(E/S)460.1(MH)
【0155】
工程C:(2S,5R)−2−(4−ブロモフェニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン
【化41】

【0156】
工程Bの標題化合物(5.00g,10.9mmol)のトルエン(50ml)溶液に、塩化白金(II)(0.290g,1.09mmol)を添加した。混合物を窒素での起泡によって25分間脱気し(of degassed)、混合物を窒素下、80℃で6時間撹拌した。得られた生成物をセライトに通して濾過し、溶媒を除去し、得られた生成物をCHCl(50.0ml)に溶解させ、これに、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.78g,27.3mmol)を0℃で添加した。混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を冷却し、ジクロロメタン(250mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(飽和,3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。残渣をシリカゲルBiotage 40Mでのカラムクロマトグラフィーによって精製し(アセトン/ヘキサン10%〜20%で溶出)、標題化合物を無色の固形物として得た。収率は24%である。LC−MS:m/z(E/S)460.3(MH)
【0157】
工程D:tert−ブチル(2S,5R)−2−(4−ブロモフェニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化42】

【0158】
工程Cの標題化合物(1.20g,2.61mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.910ml,5.21mmol)のCHCl(15ml)溶液に、BOCO(1.21ml,5.21mmol)を添加し、混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(飽和,2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。残渣をシリカゲルBiotage 40Mでのカラムクロマトグラフィーによって精製し(EtOAc/イソヘキサン0%〜10%で溶出)、標題化合物を無色の固形物として得た。収率は96%である。LC−MS:m/z(E/S)562.1(MH)
【0159】
工程E:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化43】

【0160】
工程Dの標題化合物とトリエチルアミン(0.125ml,0.896mmol)のMeOH(1ml)溶液に、Pd(OAc)(5.03mg,0.0220mmol)を添加し、混合物を3回脱気し、COを充填し、120℃で一晩撹拌した。LC−MSにより、残留出発物質がもうないことが示された。混合物を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(飽和,3×10mL)とブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。残渣を分取用TLCによって精製し(10%/90%EtOAc/イソヘキサンで溶出)、標題化合物を得た。収率は56%である。LC−MS:m/z(E/S)539.2(MH)
【0161】
工程F:4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(I−5)
工程Eの標題化合物(800mg,1.48mmol)のMeOH(7.5ml)溶液に、1N LiOH(7.41ml,7.41mmol)を添加し、混合物をRTで一晩撹拌した。LC−MSにより、残留出発物質がもうないことが示された。混合物をエバポレートしてMeOHを除去し、水層をエーテル(3×50ml)で抽出し、水層を1N HClでPH=4.5に調整し、次いで、酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン(飽和,1×50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートし、標題化合物(i−5)を得た。収率は99%である。LC−MS:m/z(E/S)526.2(MH)
【0162】
中間体6
4−メチル−2−ピリミジンメタンアミン(i−6)
【化44】

【0163】
工程A:2−シアノ−4−メチルピリミジン
【化45】

【0164】
2−クロロ−4−メチルピリミジン(1g,7.78mmol)とシアン化亜鉛(475mg,4.04mmol)の無水DMF(10ml)溶液に、Pd(PPh(449mg,0.366mmol)を添加し、窒素を混合物中に5分間フラッシングした。混合物をマイクロ波反応器内で180℃にて30分間加熱した。反応を同じ規模で繰り返し、反応混合物を合わせた。混合物をEtOAcと水間に分配し(セライトに通して濾過し、不溶物をいくらか除去)、有機層を飽和NaClで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣をMPLC(Biotage Horizon;FLASH 25+M)によって精製し(溶離液:100%ヘキサン(90ml),100%ヘキサンから15%EtOAc含有ヘキサン(900ml)、次いで、15%EtOAc含有ヘキサン(500ml)に勾配を上げる)、1gの標題化合物(54%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):2.62(s,3H)、7.42(d,J5.1Hz,1H)8.69(d,J5.1Hz,1H)。
【0165】
工程B:4−メチル−2−ピリミジンメタンアミン(i−6)
窒素をフラッシングした上記の工程Aの標題化合物(1g,8.39mmol)のメタノール(40ml)溶液に、10%パラジウム担持炭素(100mg)を添加し、得られた混合物を水素バルーン下で3時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、エバポレートし、950mg(91%)の標題化合物(i−6)を橙色油状物として得た。H NMR(CDCl):2.54(s,3H)、4.16(s,2H)、7.03(d,J5.0Hz,1H)8.56(d,J5.0Hz,1H)。
【0166】
中間体7
4−(トリフルオロメチル)−2−ピリミジンメタンアミン(i−7)
【化46】

【0167】
工程A:2−シアノ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン
【化47】

【0168】
調製は、中間体6の工程Aに記載の手順に従い、2−クロロ−4−メチルピリミジンを2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジンで置き換え、(39%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.91(d,J5.1Hz,1H)、9.20(d,J5.1Hz,1H)。
【0169】
工程B:4−(トリフルオロメチル)−2−ピリミジンメタンアミン(i−7)
調製は、上記の工程Aの標題化合物から、中間体6,工程Bに記載の手順に従った。MS(m/z):178(M+1)。
【0170】
中間体8
4−シクロプロピル−2−ピリミジンメタンアミン(i−8)
【化48】

【0171】
工程A:2−クロロ−4−シクロプロピルピリミジン
【化49】

【0172】
窒素ガスを、2,4−ジクロロピリミジン(1,49g,10mmol)、シクロプロパンボロン酸(0.86g,10mmol)およびKPO(5.31g,25mmol)とTHF(50ml)の混合物中で10分間起泡させた。Pd(dppf)Cl(817mg,1mmol)を添加し、混合物を密封チューブ内で一晩、90℃で加熱した。混合物を冷却し、水とEtOAc間に分配し、有機層を飽和NaClで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣をMPLC(Biotage Horizon:FLASH 25+M)によって精製し(溶離液:100%ヘキサン(90ml),100%ヘキサンから20%EtOAc含有ヘキサン(900ml)、次いで、20%EtOAc含有ヘキサン(500ml)に勾配を上げる)、750mg(48%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):1.18(m,4H)、1.99(m,1H)、7.09(d,J5.1Hz,1H)、8.36(d,J5.1Hz,1H)。
【0173】
工程B:2−シアノ−4−シクロプロピルピリミジン
【化50】

【0174】
調製は、中間体6,工程Aに記載の手順に従い、2−クロロ−4−メチルピリミジンを2−クロロ−4−シクロプロピルピリミジンで置き換え、(82%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):1.23(m,4H)、2.05(m,1H)、7.38(d,J5.2Hz,1H)、8.56(d,J5.2Hz,1H)。
【0175】
工程C:4−シクロプロピル−2−ピリミジンメタンアミン(i−8)
調製は、上記の工程Bの標題化合物から、中間体6,工程Bに記載の手順に従った(96%)。H NMR(CDCl):1.07(m,2H)、1.18(m,2H)、1.99(m,1H)、4.07(s,2H)、6.99(d,J5.2Hz,1H)、8.46(d,J5.2Hz,1H)。
【0176】
中間体9
4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリミジンメタンアミン(i−9)
【化51】

【0177】
工程A:2−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリミジン
【化52】

【0178】
調製は、中間体8,工程Aに記載の手順に従い、2,4−ジクロロピリミジンを2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジンで置き換え、(51%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):1.12(m,2H)、1.19(m,2H)、1.94(m,1H)、2.47(s,3H)、6.95(s,1H)。
【0179】
工程B:2−シアノ−4−シクロプロピル−6−メチルピリミジン
【化53】

【0180】
調製は、中間体6、工程Aに記載の手順に従い、2−クロロ−4−メチルピリミジンを2−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリミジンで置き換え、(82%)を白色固形物として得た。HNMR(CDCl):1.16(m,2H)、1.20(m,2H)、1.98(m,1H)、2.53(s,3H)、7.22(s,1H)。
【0181】
工程C:4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリミジンメタンアミン(i−9)
調製は、上記の工程Bの標題化合物から、中間体6、工程Bに記載の手順に従い、(87%)を橙色油状物として得た。H NMR(CDCl):1.03(m,2H)、1.15(m,2H)、1.92(m,1H)、2.44(s,3H)、4.01(s,2H)、6.85(s,1H)。
【0182】
中間体10:
4−フェニル−2−ピリミジンメタンアミン(i−10)
【化54】

【0183】
工程A:2−クロロ−4−フェニルピリミジン
【化55】

【0184】
2,4−ジクロロピリミジン(1.47g,9.8mmol)、ベンゼンボロン酸(1g,8.2mmol)、NaCO(2.61g,24.6mmol)とDME(15ml)、EtOH(2ml)および水(3ml)の混合物との混合物に、Pd(PPh(190mg,0.16mmol)を添加し、得られた混合物をマイクロ波内で、125℃で30分間加熱した。反応を同規模で繰り返した。反応混合物を合わせ、水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。EtOAc層を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣をMPLC(Biotage Horizon:FLASH 40+M)によって精製し(溶離液:100%ヘキサン(180ml),100%ヘキサンから10%EtOAc含有ヘキサン(900ml)、次いで、10%EtOAc含有ヘキサン(500ml)に勾配を上げる)、1.3gの標題化合物(41%)を白色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.54(m,3H),7.76(s,1H)8.08(m,2H)9.04(s,1H)。
【0185】
工程B:2−シアノ−4−フェニルピリミジン
【化56】

【0186】
調製は、中間体6,工程Aに記載の手順に従い2−クロロ−4−メチルピリミジンを2−クロロ−4−フェニルピリミジンで置き換え、(70%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.59(m,3H)、8.03(s,1H)、8.15(m,2H)9.38(s,1H)。
【0187】
工程C:4−フェニル−2−ピリミジンメタンアミン(i−10)
調製は、上記の工程Bの標題化合物から、中間体6,工程Bに記載の手順に従った。H NMR(CDCl):4.07(s,2H)、7.52(m,3H)、7.78(s,1H)、8.11(m,2H)、9.21(s,1H)。
【0188】
中間体11:
4−メチル−6−フェニル−2−ピリミジンメタンアミン(i−11)
【化57】

【0189】
工程A:2−クロロ−4−メチル−6−フェニルピリミジン
【化58】

【0190】
2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン(5g,30.7mmol)、ベンゼンボロン酸(3.74g,30.7mmol)、KCO(12.72g,92mmol)およびPd(PPh(1.06g,0.92mmol)とトルエン(150ml)およびメタノール(35ml)の混合物を窒素で脱気し、90℃で一晩加熱した。混合物を冷却し、水(200ml)を添加した。有機層を分離し、水層をEtOAc(×2)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣をMPLC(Biotage Horizon:FLASH 40+M)によって精製し(溶離液:100%ヘキサン(180ml),100%ヘキサンから20%EtOAc含有ヘキサン(1800ml)、次いで、20%EtOAc含有ヘキサン(1000ml)に勾配を上げる)、3g(48%)を得た。H NMR(CDCl):2.61(s,3H)、7.52(m,4H)、8.08(m,2H)。
【0191】
工程B:2−シアノ−4−メチル−6−フェニルピリミジン
【化59】

【0192】
調製は、中間体6,工程Aに記載の手順に従い、2−クロロ−4−メチルピリミジンを2−クロロ−4−メチル−6−フェニルピリミジンで置き換え、(70%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):2.66(s,3H)、7.54(m,3H)、7.75(s,1H)、8.11(m,2H)。
【0193】
工程C;4−メチル−6−フェニル−2−ピリミジンメタンアミン(i−11)
調製は、上記の工程Bの標題化合物から、中間体6,工程Bに記載の手順に従った(橙色油状物として)。H NMR(CDCl):2.57(s,3H)、4.27(s,2H)、7.48(m,4H)、8.12(m,2H)。
【0194】
中間体12:
5−フェニル−2−ピリミジンメタンアミン(i−12)
【化60】

【0195】
工程A:2−クロロ−5−フェニルピリミジン
【化61】

【0196】
調製は、中間体11,工程Aに記載の手順に従い、2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジンを2−クロロ−5−ブロモピリミジンで置き換え、(53%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.57(m,5H)、8.86(s,2H)。
【0197】
工程B:2−シアノ−5−フェニルピリミジン
【化62】

【0198】
調製は、中間体6,工程Aに記載の手順に従い、2−クロロ−4−メチルピリミジンを2−クロロ−5−フェニルピリミジンで置き換え、(70%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.64(m,5H)、9.08(s,2H)。
【0199】
工程C:5−フェニル−2−ピリミジンメタンアミン(i−12)
調製は、工程Bの標題化合物から、中間体6,工程Bに記載の手順に従った。H NMR(CDCl):4.30(s,2H)、7.58(m,5H),8.95(s,2H)。
【0200】
中間体13:
6−フェニル−4−ピリミジンメタンアミン(i−13)
【化63】

【0201】
工程A:4−クロロ−6−フェニルピリミジン
【化64】

【0202】
調製は、中間体11,工程Aに記載の手順に従い、2,4−ジクロロピリミジンを4,6−ジクロロピリミジンで置き換え、(83%)を白色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.54(m,3H)、7.76(s,1H)、8.08(m,2H)、9.05(s,1H)。
【0203】
工程B:4−シアノ−6−フェニルピリミジン
【化65】

【0204】
調製は、中間体6,工程Aに記載の手順に従い、2−クロロ−4−メチルピリミジンを4−クロロ−6−フェニルピリミジンで置き換え、(70%)をオフホワイト色固形物として得た。H NMR(CDCl):7.59(m,3H)、8.03(s,1H)、8.15(m,2H)、9.38(s,1H)。
【0205】
工程C:6−フェニル−4−ピリミジンメタンアミン(i−13)
調製は、上記の工程Bの標題化合物から、中間体6,工程Bに記載の手順に従った。H NMR(CDCl):2.00(brs,2H)、4.05(s,2H)、7.52(m,3H)、7.78(s,1H)、8.11(m,2H)、9.21(s,1H)。
【0206】
中間体14:
1−(6−メチルピリジン−2−イル)エタンアミン(i−14)
【化66】

【0207】
2−アセチル−6−メチルピリジン(4.7g,34.8mmol)の無水メタノール(100ml)溶液に、酢酸アンモニウム(26.8g,348mmol)とナトリウムシアノボロヒドリド(1.75g,27.8mmol)を添加し、得られた混合物をRTで一晩撹拌した。混合物をエバポレートし、残渣を水に溶解させ、KOHの添加によって塩基性化し、DCM(×3)で抽出した。DCM層を合わせ、飽和NaClで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、エバポレートした。残渣をシリカでのカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物(i−14)を得(溶離液:5%MeOH含有DCM)、2.8g(59%)を透明な油状物として得た。H NMR(CDCl):1.41(d,J6.7Hz,3H)、1.78(brs,2H)、2.54(s,3H)、4.21(q,J6.7Hz,1H)、6.99(d,J7.6Hz,1H)、7.09(d,J7.7Hz,1H)、7.52(m,1H)。
【0208】
中間体15:
1−(ピラジン−2−イル)エチルアミン(i−15)
【化67】

【0209】
調製は、中間体14に記載の手順に従い、2−アセチル−6−メチルピリジンをアセチルピラジンで置き換え、標題化合物(i−15)(60%)を淡黄色油状物として得た。H NMR(CDCl):1.42(d,J6.7Hz,3H)、1.86(brs,2H)、2.54(s,3H)、4.19(q,J6.7Hz,1H)、8.41(d,J2.5Hz,1H)、8.47(t,J2.2Hz,1H)、8.59(d,J2.2Hz,1H)。
【0210】
中間体16:
N−(ピリダジン−3−イルメチル)シクロプロパンアミン(i−16)
【化68】

【0211】
ピリダジン−3−イルメタノール(300mg,2.72mmol)のDCM(25mL)/トリエチルアミン(0.42mL,3.01mmol)溶液に、0℃で、塩化メタンスルホニル(0.24mL,3.08mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応をTLCによってモニタリングし、終了したら、反応混合物を分液漏斗に移し、飽和重炭酸ナトリウムでクエンチし、DCM分配し、水層をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。得られた中間体メシレートは褐色油状物であり、不安定であり、従って、これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。LC−MS 189.0(M+1)
【0212】
激しく撹拌した粗製物メシレート(0.210g,1.12mmol)のDCM(10mL)の室温スラリーに、シクロプロピルアミン(0.24mL,3.42mmol,3当量)を添加した。反応液を60時間撹拌し、次いで真空濃縮し、Biotage SNAP 25Gカラムに直接負荷した。0〜10%MeOH/DCM+1%TEAでの溶出により、所望の生成物(65mg,39%)を褐色油状物として得た。H NMR(600MHz、CDCl)δ039−0.46(m,4H)、2.22(m,1H)、2.32(bs,1H)、4.17(s,2H)、7.43(m,1H)、7.50(d,1H,J=8.2Hz)、9.09(d,1H,J=3.5Hz)。
【0213】
中間体17:
N−メチル−1−(ピリダジン−3−イル)メタンアミン(i−17)
【化69】

【0214】
上記の中間体i−16の一般手順に従い、メチルアミン(メシレートに対して11.4当量)を用いて標題化合物を得た(192mg,53%)。H NMR(600MHz,CDCl)δ2.51(s,3H)、3.14(s,1H)、4.09(s,2H)、4.17(s,2H)、7.45(m,1H)、7.56(m,1H)、9.10(m,1H)。
【0215】
中間体18:
N−(ピリダジン−3−イルメチル)エタンアミン(i−18)
【化70】

【0216】
上記の中間体i−16の一般手順に従い、エチルアミン(メシレートに対して3.1当量)を用いて標題化合物を得たが、これには、過剰のトリエチルアミンも含まれていた(317mg)。H NMR(600MHz,CDCl)δ1.53(t,3H,J=7.3Hz)、1.74(bs,1H)、3.19(m,2H)、4.60(s,2H)、7.58(dd,1H,J=8.5Hz,5.0Hz)、8.13(d,1H,J=8.5Hz)、9.17(d,1H,J=5.0Hz).LC−MS 138.2(M+1)
【0217】
中間体19:
3−メトキシ−N−(ピリダジン−3−イルメチル)プロパン−1−アミン(i−19)
【化71】

【0218】
上記の中間体i−16の一般手順に従い、3−メトキシプロピルアミン(3.1当量 メシレートに対して)を用いて標題化合物を得た(28mg,14%)。H NMR(600MHz,CDCl)δ1.87(quintet,2H,J=6.2Hz)、2.87(t,2H,J=5.6Hz)、3.34(s,3H)、3.49(t,2H,J=5.8Hz)、4.10(bs,1H)、4.20(s,2H)、7.46(dd,1H,J=8.2Hz,4.7Hz)、7.63(d,1H,J=8.2Hz)、9.11(d,1H,J=4.7Hz).LC−MS 182.1(M+1)
【0219】
中間体20:
N−メチル−1−(2−メチル−2H−テトラゾル−5−イル)メタンアミン(i−20)
【化72】

【0220】
工程1:5−(クロロメチル)−2−メチル−2H−テトラゾール
【化73】

【0221】
親テトラゾール(500mg,4.22mmol)を含むジエチルエーテル(8.4mL)に、トリメチルシリジアゾメタン(2.40mL,4.80mmol)を0℃で、ゆっくり添加した(ガスが発生するため、これは、ゆっくり行うべきである)。黄色の反応液を室温で一晩撹拌した後、この溶液上に窒素流を通すことによって濃縮した。次いで、反応液をクロマトグラフィーによって精製した(Biotage精製システムおよびBiotage Snap 25Gシリカカラムを使用、5〜50%EtOAc/ヘキサンで溶出)。生成物を収集し、濃縮し、所望の生成物を無色の油状物として得た(212mg,38%)。H NMR(600MHz,CDCl)δ4.36(s,3H)、4.77(s,2H)。
【0222】
工程2:N−メチル−1−(2−メチル−2H−テトラゾル−5−イル)メタンアミン(i−20)
【化74】

【0223】
5−(クロロメチル)−2−メチル−2H−テトラゾール(136.8mg,1.032mmol)に、メチルアミン(4.00mLの2MのTHF溶液,8.00mmol)を加えた。これを45℃で16時間撹拌した。反応液中で白色の析出物が形成され、撹拌を室温でさらに24時間継続した後、真空濃縮し、THF、トリエチルアミン、メタノール、次いでDCMとともに連続的に共沸した。H NMR(600MHz,CDCl)δ2.23(s,3H),3.80(s,2H),4.29(s,3H)。
【0224】
中間体21:
4−({(2S,5R)−1−tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸
【化75】

【0225】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(1−オキシドピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化76】

【0226】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(ピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(1.15g,2.127mmol)のDCM(22mL)溶液を、0℃まで冷却し、m−CPBA(0.953g,4.25mmol)を添加した。反応液を室温まで昇温させた。2時間後、反応液を亜硫酸水素ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチした。次いで、反応液をEtOAc(150mL)で希釈し、亜硫酸水素ナトリウム水溶液(3×40mL)で激しく洗浄した。有機部分をブライン(2×40mL)、飽和NaHCO水溶液(3×40mL)、次いでブライン(2×40mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(1−オキシドピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(1.18g,100%)を得た。LC−MS=557.2(M+1)
【0227】
工程B:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化77】

【0228】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(1−オキシドピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(0.465g,0.835mmol)のトリフルオロトルエン(15ml)溶液を、0℃まで冷却した。クミルアミン(0.282mL,2.09mmol)を添加した後、無水p−トルエンスルホン酸(0.273g,0.835mmol)を5分間あけて2回に分けて添加した。10分後、さらなるクミルアミン(0.282mL,2.09mmol)を添加した後、無水p−トルエンスルホン酸(0.273g,0.835mmol)を5分間あけて2回に分けて添加した。10分後、3回目のクミルアミン(0.282mL,2.088mmol)の添加を行った後、無水p−トルエンスルホン酸(273mg,0.835mmol)を5分間あけて2回に分けて添加した。10時間後、反応液をEtOAc(250mL)で希釈し、水(2×50mL)とブライン(50mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(0〜100%EtOAc/ヘキサンを使用)、tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た(349.1mg,62%)。LC−MS=674.4(M+1)H NMR(600MHz,CDOD)δ−0.07(s,3H)、0.07(s,3H)、0.88(s,9H)、1.15−1.92(m,20H)、2.75&2.46(2 multiplets,1H)、3.87(m,4H)、4.06(bs,1H)、5.31&5.12(2 singlets,1H)、6.00−6.10(m,1H)、7.07(m,5H)、7.23(bs,1H)、7.36(bs,2H)、7.81(bs,1H)、7.90(m,2H)。
【0229】
工程C:4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸
【化78】

【0230】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(0.340g,0.504mmol)のジオキサン(8mL)/水(2mL)溶液に、1M LiOH(1.51mL,1.51mmol)を添加した。反応液を室温で18時間激しく撹拌し、次いで、酢酸(0.116mL,2.018mmol)でクエンチした。反応液をEtOAc(125mL)で希釈し、水(20mL)とブライン(20mL)で洗浄した。有機抽出物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をCHCl/ヘプタンに溶解させ、真空濃縮し、4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸を得た(319mg,96%)。LC−MS−660.4(M+1)H NMR(600MHz,CDOD)δ7.90(d,J=7.2Hz,2H)、7.79(bs,1H)、7.37(bs,2H)、7.28(m,1H)、7.02−7.12(m,5H)、6.13(m,1H)、5.31&5.12(2 singlets,1H)、4.00(m,1H)、3.84(bs,1H)、2.76&2.49(2 multiplets,1H)、1.14−1.96(m,20H)、0.88(s,9H)、0.08(s,3H)、−0.06(s,3H)。
【0231】
生物学的アッセイ:以下のインビトロアッセイは、選択的B3アゴニスト活性を有する化合物のスクリーニングに適している。
【0232】
機能アッセイ:実施例1〜50の化合物について、リガンドに応答したcAMP生成を、以下のとおりの改良を行ったBartonら(1991,Agonist−induced desensitization of D2 dopamine receptors in human Y−79 retinoblastoma cells.Mol.Pharmacol.v3229:650−658)に従って測定する。cAMP生成は、均一系の時間分解蛍光共鳴エネルギー転移イムノアッセイ(LANCE(商標),Perkin Elmer)を製造業者の使用説明書に従って用いて測定される。クローン化β−アドレナリン作動性受容体(βl、β2またはβ3)で安定的にトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を、3日間の継代培養後に収集する。細胞の収集は無酵素分離培地(Enzyme−free Dissociation Media)(Specialty Media)を用いて行い、次いで細胞を計数し、ホスホジエステラーゼ阻害薬(IBMX,0.6mM)を含有するアッセイバッファー(5mM HEPES、01%BSAを補給したハンクスの平衡塩類溶液)中に再懸濁させる。反応は、6,000個の細胞を6μLのAlexa Fluor標識cAMP抗体(LANCE(商標)キット)を含む6μL中で混合することによって開始させ、次いで、これを、12μLの化合物(アッセイバッファー中で終濃度の2倍に希釈)を入れたアッセイウェルに添加する。反応をRTで30分間進行させ、24ulの検出バッファー(LANCE(商標)キット)の添加によって終了させる。次いで、アッセイプレートをRTで1時間インキュベートし、時間分解蛍光をPerkin Elmer Envisionリーダーまたは同等の装置にて測定する。蛍光レベルをcAMPの標準曲線と比較することにより、未知のcAMPレベルを求める。
【0233】
非選択的完全アゴニストであるβ−アドレナリン作動性リガンドのイソプロテレノールを3種類のすべての受容体において使用し、最大刺激を調べる。ヒトβ3アドレナリン作動性受容体(AR)選択的リガンドである(S)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]−フェニル]−4−ヨードベンゼンスルホンアミドを、すべてのアッセイにおいて対照として使用する。イソプロテレノールを10−10M〜10−5のアッセイ終濃度で滴定し、選択的リガンド(S)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニル]−4−ヨードベンゼンスルホンアミドは、β3受容体において10−10M〜10−5Mの濃度で滴定する。未知のリガンドは、3種類すべてのβ−アドレナリン作動性受容体サブタイプにおいて10−10M〜10−5Mのアッセイ終濃度で滴定し、EC50を求める。EC50は、その最大の50%の活性化をもたらす化合物の濃度と定義する。Microsoft ExcelおよびGraphpad Prismまたは自社開発データ解析ソフトウェアパッケージを使用し、データを解析する。
【0234】
実施例51〜137の化合物では、イソプロテレノールを10−12M〜10−5のアッセイ終濃度で滴定し、選択的リガンド(S)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピル]アミノ]エチル]フェニル]−4−ヨードベンゼンスルホンアミドを、β3受容体において10−12M〜10−5Mの濃度で滴定する。未知のリガンドは、3種類すべてのβ−アドレナリン作動性受容体サブタイプにおいて10−12M〜10−5Mのアッセイ終濃度で滴定し、EC50を求める。EC50は、その最大の50%の活性化をもたらす化合物の濃度と定義する。アンタゴニストの機能アッセイは上記と同様にして行われるが、未知のリガンドは、β−アドレナリン作動性受容体サブタイプ1および2において、10−9Mの完全アゴニストであるβ−アドレナリン作動性リガンドのイソプロテレノールの存在下、10−12M〜10−5Mのアッセイ終濃度で滴定する。EC50は、完全アゴニストの応答の50%阻害をもたらす化合物の濃度と定義する。Microsoft ExcelおよびGraphpad Prismまたは自社開発データ解析ソフトウェアパッケージを使用し、データを解析する。
【0235】
結合アッセイ:また、化合物を、β1およびβ2受容体においてもアッセイし、選択性を調べる。結合アッセイはすべて、組換えによりβlまたはβ2受容体を発現するCHO細胞から調製された膜を用いて実行する。分割後、細胞を3〜4日間培養する;付着した細胞をPBSで洗浄し、次いで、1mM Tris(pH7.2)中で10分間溶解させる(氷上)。フラスコから細胞を剥がし取り、次いで、この細胞を、テフロン(登録商標)/ガラスホモジナイザーを用いてホモジナイズする。38,000×gで4℃にて15分間の遠心分離によって膜を収集する。ペレット状の膜を、1mgタンパク質/mLの濃度でTMEバッファー(50mM Tris,pH7.4,5mM MgCl,2mM EDTA)中に再懸濁させる。膜の大きなバッチが調製され、アリコートに分けられ、1年間まで効力が低下することなく−70℃で保存され得る。結合アッセイは、膜(2〜5μgのタンパク質)、放射標識トレーサー125I−シアノピンドロール(125I−CYP,45pM)、200ugのWGA−PVT SPAビーズ(GE Healthcare)および10−10M〜10−5Mの範囲の終濃度の試験化合物を、最終容量200μLのTMEバッファー(0.1%BSA含有)中で、一緒にインキュベートすることにより行われる。アッセイプレートは、振盪しながらRTで1時間インキュベートし、次いで、Perkin Elmer Triluxシンチレーションカウンター内に入れる。プレートをTriluxカウンター内におよそ10時間静置(暗所にて)後、計数を行う。Graphpad Prismソフトウェアまたは自社開発データ解析パッケージのいずれかを使用し、標準的な4−パラメータ非線形回帰解析を用いてデータを解析する。IC50は、放射標識トレーサー(125I−CYP)の結合の50%を阻害することができる標題化合物の濃度と定義する。β3受容体に対する化合物の選択性は、(IC50 β1 AR,β2 AR)/(EC50 β3 AR)比を計算することにより求められ得る。
【0236】
以下の実施例は本発明を例示するために示し、なんら本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。
【実施例】
【0237】
実施例l:
4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−[(3−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾル−5−イル)メチル]ベンズアミド
【化79】

【0238】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]−5−[4−({(3−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾル−5−イル)メチル]アミノ}カルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化80】

【0239】
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(i−1,0.020g,0.049mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(0.5ml)の混合物を、1−(3−フェニル−1H−1,24−トリアゾル−5−イル)メタンアミン(0.018g,0.073mmol)に添加した後、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.0099g,0.073mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDC)塩酸塩(0.014g,0.073mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.042ml,0.24mmol)に添加した。反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。混合物を直接、逆相HPLCによって精製し(TMC Pro−Pac C18;30〜100%の0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水の勾配)。得られた純粋画分を一晩凍結乾燥させ、標題化合物を白色固形物として得た。LC−MS 590.2(M+23)。
【0240】
工程B:4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−[(3−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾル−5−イル)メチル]ベンズアミド
【化81】

【0241】
上記の工程Aの白色固形物を、ジクロロメタン(1.0ml)に添加した後、トリフルオロ酢酸(0.3ml)を添加し、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。揮発性物質の除去後、残渣を逆相HPLCによって精製し(TMC Pro−Pac C18;0〜80%の0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水の勾配)。得られた純粋画分を一晩凍結乾燥させ、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。LC−MS 468.2(M+1)。
【0242】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例1のヒトβ−3アゴニストの機能活性が1〜9.9nMであると測定された。
【0243】
実施例2〜49
実施例1に記載のものと同様の手順を使用し、表1に示す実施例2〜49および表2の実施例50を適切な出発物質から調製した。
【0244】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、各化合物のヒトβ−3アゴニストの機能活性が以下の範囲であると測定され、表1と2に示す。
【0245】
1nM未満(+);
1〜9.9nM(++);
10〜99.9nM(+++);
100〜999nM(++++);および
999nMより大きいが3000nM未満(+++++)
【表1】

【0246】

【0247】

【0248】

【表2】

【0249】
以下のアミドカップリングおよび脱カップリング手順は実施例51〜137に適用可能である。
【0250】
一般的なアミドカップリング手順:
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸、または4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸、または4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニルメチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸のいずれか(1当量)を含むDMFに、25℃で、HATU(1.2当量)、該アミン(1.0〜3.5当量)、およびトリエチルアミン(3当量)またはDIPEA(5当量)のいずれかを逐次添加した。LC−MSによって反応が終了したことが判定されるまで、反応液を室温で撹拌した。
【0251】
反応が終了したら、脱保護工程の前に、反応液を3つの様式:
a)反応液を、水を入れた分液漏斗内に注入することによってクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSOまたはNaSOのいずれかで乾燥させ、濾過し、真空でエバポレートし、後続の脱保護工程に直接使用した
b)反応液を、水を入れた分液漏斗内に注入することによってクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSOまたはNaSOのいずれかで乾燥させ、濾過し、真空でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィーによって精製した(順相精製システムおよびBiotage Snapシリカカラムを使用)。生成物を収集し、真空濃縮して所望の生成物を得、これを、脱保護工程に直接使用した
c)反応液を真空濃縮し、後続の脱保護工程に直接使用した
のうちの1つで準備した。
【0252】
一般的な脱保護手順:
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸から誘導される単一保護アミド、または4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニルメチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸、もしくは4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}{6−[(2−フェニルプロパン−2−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸から誘導される二重保護アミドのいずれかの保護を、該アミド(1当量)を3:3:1のトリフルオロ酢酸:アセトニトリル:水の溶液に室温で溶解させることによって行われた(少なくとも50当量のTFAが使用されることを確実にするため)。あるいはまた、単一保護4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸から誘導されるアミドでは、脱保護は、該アミドをジクロロメタンに室温で溶解させ、トリフルオロ酢酸(260当量)を添加することによって行われた。LC−MSによって脱保護が終了したことが判定されたら反応液を真空濃縮し、逆相Gilson HPLC(Waters Sunfire C18 ODB(商標),5μM,19×100mmカラム;典型的には、10〜80%の0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水の勾配)によって直接精製した。得られた純粋画分を凍結乾燥させ、標題化合物を得た。
【0253】
実施例51
4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル)メチル}−N−メチル−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド
【化82】

【0254】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニルメチル]−5−[4−[メチル(ピリジン−3−イルメチル)カルバモイル]ベンジル}ピロリジン−1−カルボキシレート
【化83】

【0255】
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニルメチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(0.080g,0.15mmol)のDMF(0.76mL)溶液に、25℃で、HATU(0.069g,0.18mmol,1.2当量)、N−メチル−1−(ピリジン−3−イル)メタンアミン(0.028g,0.23mmol,1.5当量)、およびDIPEA(133μL,0.76mmol,5当量)を逐次添加した。反応液を室温まで一晩撹拌し、この時点で、LC−MSによって反応が終了したことが判定された。反応液を、水を入れた分液漏斗内に注入することによってクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSOのいずれかで乾燥させ、濾過し、真空でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィーによって精製した(Biotage順相精製システムおよびBiotage Snapシリカカラムを使用、0〜50%酢酸エチル含有ヘキサンで溶出)。生成物の画分を収集し、真空濃縮して所望の生成物を得た(0.095g,99%)。LC−MS 630.2(M+1)
【0256】
工程B:4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−メチル−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド
【化84】

【0257】
工程Aの中間化合物(0.095g,0.15mmol)を3:1のアセトニトリル:水の溶液(1.43mL)に室温で溶解させ、トリフルオロ酢酸(1.16mL,15.1mmol,100当量)を添加した。この淡褐色溶液を周囲温度で一晩撹拌し、この時点で、LC−MSによって出発物質の脱保護の終了が示された。反応混合物を真空濃縮し、残渣を逆相Gilson HPLC(Waters Sunfire C18 ODBTM,5μM,19×100mmカラム;10〜50%の0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水の勾配)によって精製した。得られた純粋画分を凍結乾燥させ、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た(0.057g,71%)。H NMR(CDCl):1.64−2.01(m,4H)、2.78−3.04(m,4H)、3.23(s,1H)、3.78(m,2H)、4.46−4.76(m,3H)、6.20(bs,1H)、7.10−7.37(m,13H)、9.08(bs,1H)、9.50(bs,1H).LC−MS 416.2(M+1)
【0258】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例51のヒトβ−3アゴニストの機能活性が1〜9.9nMであると測定された。
【0259】
実施例52〜132
実施例51に記載のものと同様の手順を使用し、表3に示す実施例52〜132を、適切な出発物質から調製した。
【0260】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、各化合物のヒトβ−3アゴニストの機能活性が以下の範囲であると測定され、表3に示す。
【0261】
1nM未満(+);
1〜9.9nM(++);
10〜99.9nM(+++);
100〜999nM(++++);
1000〜300OnM(+++++)。
【表3】

【0262】

【0263】

【0264】

【0265】

【0266】

【0267】

【0268】
実施例133
4−({(2S,5R)−)−5−[(6−アミノピリジン−3−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N,N−ジメチルベンズアミド
【化85】

【0269】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル]{[tert−(ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化86】

【0270】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(1−オキシドピリジン−3−イル)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(0.049g,0.087mmol)のトリフルオロトルエン(2mL)溶液を0℃まで冷却した。tert−ブチルアミン(0.046mL,0.44mmol)を添加した後、無水p−トルエンスルホン酸(0.057g,0.18mmol)を添加した。1時間後、反応液をEtOAc(50mL)で希釈し、水(15mL)とブライン(15mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(0〜45%EtOAc/ヘキサンを使用)、47mgの純粋でないtert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル]{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た。LC−MS=612.3(M+1)
【0271】
工程B:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル(ヒドロキシ)メチル]−5−[−4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化87】

【0272】
純粋でないtert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル]{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(0.047g,0.077mmol)のTHF(2mL)溶液に、TBAF(1MのTHF溶液,0.38mL,0.38mmol)を添加した。反応液を室温で24時間撹拌し、次いで、飽和NHCl水溶液でクエンチした。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(15mL)とブライン(15mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(20〜75%のEtOAc/ヘキサンを使用)、tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル(ヒドロキシ)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た(21.8mg,57%)。H NMR(600MHz,CDOD)δ1.38(s,9H)、1.42−2.06(m,14H)、3.10&2.87(2 singlets,1H)、3.85(s,3H)、3.84−4.14(m,2H)、4.79−4.92(m,1H)、6.58(d,J=7.9Hz,1H)、7.16(bs,2H)、7.42(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、7.80−7.90(m,3H).LC−MS=498.2(M+1)
【0273】
工程C:4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル](ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸
【化88】

【0274】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル(ヒドロキシ)メチル]−5−[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(0.017g,0.034mmol)のジオキサン(2mL)/水(0.5mL)溶液に、1M LiOH(0.205mL,0.205mmol)を添加した。反応液をr.t.で18時間激しく撹拌し、次いで、酢酸(0.016mL,0.273mmol)でクエンチした。反応液をEtOAc(40mL)で希釈し、水(10mL)とブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDCM/ヘプタンに溶解させ、真空濃縮し、4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル](ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸を得た(16.5mg,100%)。LC−MS=484.2(M+1)
【0275】
工程D:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル(ヒドロキシ)メチル]−5−(4−(ジメチルカルバモイル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化89】

【0276】
4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル](ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(0.0186g,0.038mmol)のアセトニトリル(1mL)溶液に、DIPEA(0.020mL,0.115mmol)を添加した。HATU(14.62mg,0.038 mniol)を添加した後、ジメチルアミン(0.048mLの2MのTHF溶液,0.096mmol)を添加した。反応液を室温で2時間撹拌し、次いで、EtOAc(40mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(10mL)とブライン(10mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(0〜100%EtOAc/ヘキサンを使用)、tert−ブチル(2R,5S)−2−{(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル(ヒドロキシ)メチル]−5−[4−(ジメチルカルバモイル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレートを得た(18.3mg,93%)。LC−MS=511.3(M+1)
【0277】
工程E:4−({(2S,5R)−5−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル](ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N,N−ジメチルベンズアミド
【化90】

【0278】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル(ヒドロキシ)メチル]−5−[4−(ジメチルカルバモイル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(18.3mg,0.036mmol)のアセトニトリル(450μL)/水(150μl)溶液に、TFA(450μl,5.84mmol)を添加した。反応液を50℃まで1時間加熱し、次いで室温まで冷却した。反応液をCHCN/水(1:1,1mL)で希釈し、逆相クロマトグラフィーによって精製した(15〜50%のCHCN/水(0.1%TFA含有)を使用)。所望の生成物を含む画分を凍結乾燥させ、4−({(2S,5R)−5−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル](ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N,N−ジメチルベンズアミドをビス−TFA塩として得た(19mg,83%)。LC−MS−411.3(M+1)H NMR(600MHz,CDOD)δ1.48(s,9H)、1.80−2.14(m,4H)、2.98(s,3H)、3.04(dd,J=13.8,8.4Hz,1H)、3.08(s,3H)、3.18(dd,J=13.8,6.6Hz,1H)、3.79(m,2H)、4.75(d,J=7.8Hz,1H)、7.18(d,J=9.6Hz,1H)、7.36(d,J=8.4Hz,2H)、7.91(s,1H)、7.94(d,J=7.8Hz,2H)、7.95(d,J=9.6Hz,1H)。
【0279】
工程F:4−({(2S,5R)−)−5−[(6−アミノピリジン−3−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N,N−ジメチルベンズアミド
【化91】

【0280】
4−({(2S,5R)−5−[(R)−[6−(tert−ブチルアミノ)ピリジン−3−イル](ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N,N−ジメチルベンズアミド(11mg,0.027mmol)をTFA(600μl,7.79mmol)に溶解させ、70℃まで4時間加熱した。次いで、反応液をr.t.まで冷却し、CHCN/水(1:1,1mL)で希釈し、逆相クロマトグラフィーによって精製した(15〜50%のCHCN/水(0.1%TFA含有)を使用)。所望の生成物を含む画分を凍結乾燥させ、4−({(2S,5R)−)−5−[(6−アミノピリジン−3−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N,N−ジメチルベンズアミドをビス−TFA塩として得た(8.9mg,57%)。LC−MS=355.2(M+1)
【0281】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例133のヒトβ−3アゴニストの機能活性が10〜99.9nMであると測定された。
【0282】
実施例134
4({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル]−N−メチル−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル)ベンズアミド
【化92】

【0283】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−{[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【化93】

【0284】
2−(2−アミノエチル)ピリジン(0.034mL,0.29mmol)を、4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(100mg,0.190mmol)、HATU(87mg,0.228mmol)およびDIPEA(0.166mL,0.951mmol)とDMF(1.9ml)の撹拌室温混合物に添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。終了したら(LC−MSによって判定)、水を添加し、混合物をEtOAcで分配した。水層をEtOAcで抽出し(3回)、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、生成物を得、これを直接次の工程で使用した。LC−MS=630.3(M+1)
【0285】
工程B:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニルメチル]−5−(4−{メチル[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【化94】

【0286】
NaH(8.38mgの60wt%の鉱油中の分散液,0.210mmol)を、tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−{[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレート(120mg,0.191mmol)とテトラヒドロフラン(1.9mL)撹拌室温混合物に添加し、混合物を30分間撹拌した。30分後、ヨードメタン(0.014mL,0.23mmol)を添加し、混合物を12時間撹拌した。次いで、水を添加し、混合物をEtOAcで分配した。水性抽出物をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮し、生成物を橙色油状物として得、これを直接次の工程で使用した。LC−MS=644.3(M+1)
【0287】
工程C:4−({(2S,5R)−5[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−メチル−N[2−(ピリジン−2−イル)エチル)ベンズアミド
【化95】

【0288】
粗製のtert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−{メチル[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレートを、アセトニトリル(1.4mL):TFA(1.4mL):水(0.47mL)の3:3:1の混合物に溶解させ、混合物を55℃まで加熱し、1時間撹拌した。次いで、混合物を真空濃縮し、質量分離(mass directed)逆相HPLCによって精製した(アセトニトリル/水(0.1%NHOHバッファー含有)。所望の画分の凍結乾燥により、標題化合物(21mg,26%収率(3工程で))を褐色油状物として得た。
【0289】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例134のヒトβ−3アゴニストの機能活性が10〜99.9nMであると測定された。
【0290】
実施例135
N−(2−フルオロベンジル)−4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−メチルベンズアミド
【化96】

【0291】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R){[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−[4−(メチルカルバモイル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート
【化97】

【0292】
メチルアミン(5.71mLの2M THF溶液,11.4mmol)を、4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(2.00g,3.80mmol)、HATU(1.736g,4.56mmol,1.2当量)およびDIPEA(3.32mL,19.0mmol,5当量)を含むDMF(7.8mL)の撹拌室温溶液に添加した。反応液を室温で12時間撹拌した後、混合物をEtOAcで希釈し、水で分配した。水層をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(0〜50%ヘキサン/酢酸エチル)を用いた順相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物の画分を収集し、真空濃縮し、標題化合物を白色固形物として得た(1.20g,59%)。LC−MS−561.2(M+Na)
【0293】
工程B:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−{4−[(2−フルオロベンジル)(メチル)カルバモイル]ベンジル}ピロリジン−1−カルボキシレート
【化98】

【0294】
NaH(6.1mgの60wt%の鉱油中の分散液,0.153mmol,1当量)を、tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−[4−(メチルカルバモイル)ベンジル]ピロリジン−1−カルボキシレート(80mg,0.148mmol)とDMF(0.74mL)の撹拌室温混合物に添加し、混合物を10分間撹拌した。1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(0.0281mg,0.148mmol,1当量)を添加し、混合物を一晩撹拌した。次いで、水を添加し、混合物をEtOAcで分配した。水層をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(0〜50%ヘキサン/酢酸エチル)を用いた順相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を収集し、真空濃縮して標題化合物を得た(95mg,99%)。LC−MS=669.2(M+Na)
【0295】
工程C:N−(2−フルオロベンジル)−4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル)メチル]−N−メチル−N−メチルベンズアミド
【化99】

【0296】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−{4−[(2−フルオロベンジル)(メチル)カルバモイル]ベンジル}ピロリジン−1−カルボキシレート(95mg,0.147mmol)を、アセトニトリル(1.1mL):TFA(1.1mL):水(0.37mL)の3:3:1の混合物に溶解させ、混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、混合物を真空濃縮し、逆相Gilson HPLCによって精製した(アセトニトリル/水(0.1%TFAバッファー含有)を使用)。所望の画分の凍結乾燥により、標題化合物をTFA塩として得た(60mg,75%収率(3工程で))。LC−MS=433.1(M+H)
【0297】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例135のヒトβ−3アゴニストの機能活性が10〜99.9nMであると測定された。
【0298】
実施例136
N−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−メチルベンズアミド
【化100】

【0299】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−(4−{[(6−ブロモピリジン−2−イル)メチル](メチル)カルバモイル}ベンジル]−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−ピロリジン−1−カルボキシレート
【化101】

【0300】
1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−N−メチルメタンアミン(115mg,0.571mmol)を、4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(300mg,0.571mmol)、HATU(260mg,0.685mmol,1.2当量)およびDIPEA(498μL,2.85mmol,5当量)とDMF(2.8mL)の撹拌室温混合物に添加した。反応液を室温で12時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈し、水で分配した。水層をEtOAc(3回)で抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(0〜50%ヘキサン/酢酸エチル)を用いた順相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。生成物を収集し、真空濃縮して標題化合物を得た(110mg,27%)。LC−MS=608.2 & 610.2(M−Boc+H)
【0301】
工程B:tert−ブチル(2R,5S)−2−(4−{[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル](メチル)カルバモイル}ベンジル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−ピロリジン−1−カルボキシレート
【化102】

【0302】
丸底フラスコ内に、CuI(0,54mg,2.8μmol,0.1当量)、CsCO(18.3mg,0.056mmol,2当量)、およびtert−ブチル(2R,5S)−2−(4−{[(6−ブロモピリジン−2−イル)メチル](メチル)カルバモイル}ベンジル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−ピロリジン−1−カルボキシレート(20mg,0.028mmol)を添加した。このフラスコの空気を抜いて窒素を戻し充填し(3回)、次いで、2,4−ペンタジオン(1.69mg,0.017mmol,0.6当量)、DMF(141μL)および水酸化アンモニウム(19.6μL,0.141mmol,5当量)を添加した。内容物を陽圧窒素下で密封チューブに移した。反応液を撹拌し、90℃で16時間加熱した。反応液を冷却し、セライトで濾過し、EtOAcで洗浄した。EtOAcを水で洗浄し、水層をEtOAcで抽出した(3回)。次いで、有機抽出物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮して粗製生成物を得(19mg)、これを直接、次の工程に持ち越した。LC−MS=646.3(M+H)
【0303】
工程C:N−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル}−N−メチルベンズアミド
【化103】

【0304】
粗製のtert−ブチル(2R,5S)−2−(4−{[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル](メチル)カルバモイル}ベンジル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−ピロリジン−1−カルボキシレート(19mg,0.029mmol)を、アセトニトリル(0.22mL):TFA(0.22mL):水(0.07mL)の3:3:1の混合物に溶解させ、混合物を室温で一晩撹拌した。終了したら(LC−MSで観察)、混合物を真空濃縮し、逆相Gilson HPLCによって精製した(アセトニトリル/水(0.1%TFAバッファー含有)を使用)。所望の画分の凍結乾燥により、標題化合物をTFA塩として得た(6mg,31%収率(2工程で))。LC−MS−432.3(M+H)
【0305】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例136のヒトβ−3アゴニストの機能活性が1nM未満であると測定された。
【0306】
実施例137
4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−メチル−N−[1−ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
【化104】

【0307】
工程A:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−{[1−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【化105】

【0308】
1−ピリジン−2−イル−エチルアミン(77mg,0.628mmol)を、4−({(2S,5R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)安息香酸(300mg,0.571mmol)、HATU(260mg,0.685mmol,1.2当量)およびDIPEA(470μL,2.69mmol,4.7当量)とDMF(1.2mL)の撹拌室温混合物に添加した。反応液を室温で16時間撹拌した後、シリカカラムに直接負荷し、シリカゲルを用いた順相フラッシュクロマトグラフィー(20〜100%ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。生成物の画分を収集し、真空濃縮し、標題化合物を無色のゴム様物として得た(350mg,97%)。LC−MS=630.3(M+H)
【0309】
工程B:tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−(メチル[1−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレート
【化106】

【0310】
tert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−{[1−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレート(350mg,0.556mmol)を含むテトラヒドロフラン(1.1mL)に、水素化ナトリウム(26.7mgの60wt%分散液、0.667mmol)を0℃で添加した。反応液を30分間撹拌した後、ヨウ化メチル(38.2μl,0.611mmol)を添加した。得られた赤色の反応液を3時間撹拌した後、水を入れた分液漏斗内に注入することによってクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空でエバポレートし、直接、次の工程に持ち越した。LC−MS=644.3(M+1)
【0311】
工程C:4−({(2S,5R)−5−[(R)−ヒドロキシ(フェニル)メチル]ピロリジン−2−イル}メチル)−N−メチル−N−[1−ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
【化107】

【0312】
粗製のtert−ブチル(2R,5S)−2−[(R)−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}(フェニル)メチル]−5−(4−(メチル[1−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}ベンジル)ピロリジン−1−カルボキシレートを、アセトニトリル(2.0mL):TFA(2.1mL):水(0.67mL)の3:3:1の混合物に溶解させ、混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、混合物を真空濃縮し、逆相Gilson HPLCによって精製した(アセトニトリル/水(0.1%TFAバッファー含有)を使用)。所望の画分の凍結乾燥により、標題化合物をTFA塩として(242mg,80%収率(2工程で))、白色固形物として得た。LC−MS=430.0(M+1)
【0313】
上記のβ−3アゴニストインビトロ機能アッセイを使用し、実施例137のヒトβ−3アゴニストの機能活性が100〜999nMであると測定された。
【0314】
本発明を、その特定の具体的な実施形態に関して説明し、図示したが、当業者には、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、該実施形態において種々の変更、修正および置き換えが行われ得ることが認識されよう。例えば、上記に示した本発明で使用される活性薬剤に対する適応症のいずれかの処置の対象の、哺乳動物の応答性のばらつきの結果、上記の本明細書に示した具体的な投薬量以外の有効投薬量が適用可能な場合があり得る。同様に、観察された具体的な薬理学的応答は、選択される具体的な活性化合物、もしくは医薬用担体を存在させているかどうか、ならびに使用される製剤の型に従って、またはこれらに応じて異なり得、予測されるかかる結果のばらつきまたは違いは、本発明の目的および実施に従って想定されることである。従って、本発明は、以下の特許請求の範囲によって規定されること、およびかかる特許請求の範囲は、妥当な程度に広く解釈されることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、
mは、0、1、2、3、4または5であり;
nは、0、1、2、3、4または5であり;
pは、0、1または2であり;
qは、0、1、2、3または4であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
Xは、
(1)結合、ならびに
(2)独立して、
(a)ハロゲン、
(b)−OR
(c)−CO
(d)−NR、および
(e)C〜Cシクロアルキル
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルカンジイル
からなる群から選択され;
Zは、
(1)C〜C10の炭素環式の環、
(2)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する4〜6員の複素環式の環、
(3)C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環、
(4)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜C10の炭素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環、ならびに
(5)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)C〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)ニトロ、
(6)シアノ、
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−C(O)NR
(10)−OR
(11)−NR、および
(12)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいZ
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲン、
(2)−OR、および
(3)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲンおよび−ORから独立して選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)シアノ、
(6)−OR
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−C(O)NR
(10)−NR
(11)−C(O)NR、ならびに
(12)独立して、
(a)ハロゲン、−OR、オキソ、シアノ、CO、およびC〜Cシクロアルキルから独立して選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(b)C〜Cシクロアルキル、
(c)ハロゲン、
(d)オキソ、
(e)−OR
(f)−NR
(g)−C(O)NR、および
(h)フェニル
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択され;
は、
(1)水素、ならびに
(2)独立して、
(a)ハロゲン、
(b)−OR
(c)シアノ、
(d)C〜Cシクロアルキル、
(e)独立して、ハロゲン、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、OR、オキソ、シアノ、CO、およびC〜Cシクロアルキルから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ、
(g)−S(O)−NR、および
(h)−N(R)SO
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)水素、
(2)独立して、
(a)ハロゲン、
(b)−OR、および
(c)−CO
(3)C〜Cシクロアルキル、
(4)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいZ
から選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)水素、および
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択される)
の化合物、またはそのN−オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩、またはその立体異性体、またはその立体異性体の薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
mが0であり、qが0であり、Rが水素またはメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xが、−CH−、−CHCH−、−CH(CH)−、または−CH(CH)CH−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Zが、
(1)フェニル、
(2)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する4〜6員の複素環式の環、
(3)C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環、
(4)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合したベンゼン環、ならびに
(5)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Zが、1個の窒素原子と、独立してN、OおよびSから選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子とを有する5員の複素環式の環、あるいは1、2もしくは3個の窒素原子、または1個の窒素原子と1個の酸素もしくはイオウ原子とを有する6員の複素環である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Zが、酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜Cの炭素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環であり、ここで、前記複素環式の環は、1個の窒素環内原子と、独立してN、OおよびSから選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子とを有する5員の複素環、あるいは1、2もしくは3個の環内窒素原子、または1個の環内窒素原子と環内酸素もしくは環内イオウ原子とを有する6員の複素環である、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
Zが、酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環であり、ここで、前記縮合環は2〜5個のへテロ原子を有し、該へテロ原子の少なくとも1個は窒素である、請求項4に記載の化合物。
【請求項8】
Zが、チアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ジヒドロピリジル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリミジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル、ピラジニル、ジヒドロピラジニル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル
【化2】

からなる群から選択され;rが1または2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
存在するRが、各々、独立して、
(1)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)−OR
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−NR
(11)−C(O)NR、および
(12)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
存在するRが、各々、独立して、
(1)水素、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、および
(3)C〜Cシクロアルキル
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
式Ia:
【化3】

(式中、
nは、0、1、2、3、4または5であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
Xは、C〜Cアルカンジイルであり;
Zは、
(1)フェニル、
(2)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する4〜6員の複素環式の環、
(3)C〜C10の炭素環式の環に縮合したベンゼン環、
(4)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつC〜C10の炭素環式の環またはベンゼン環に縮合した5または6員の複素環式の環、ならびに
(5)酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有し、かつ酸素、イオウおよび窒素から選択される1〜4個のへテロ原子を有する5または6員の複素環式の環に縮合した5または6員の複素環式の環
からなる群から選択され;
存在するRは、各々、独立して、
(1)ハロゲンおよび−ORから独立して選択される1〜5個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)オキソ、
(4)ハロゲン、
(5)−OR
(7)−C(O)R
(8)−CO
(9)−NR
(11)−C(O)NR、および
(12)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択され;
は、水素、メチルまたはエチルであり;
は、
(1)水素、
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル、および
(3)C〜Cシクロアルキル
からなる群から選択され;
は、
(1)水素、および
(2)1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル
からなる群から選択される)
の化合物、またはそのN−オキシド、またはその薬学的に許容され得る塩、またはその立体異性体、またはその立体異性体の薬学的に許容され得る塩。
【請求項12】
存在するRが、各々、独立して、
(1)ハロゲンおよび−ORから独立して選択される1〜3個の基で置換されていてもよいC〜Cアルキル、
(2)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル、
(3)ハロゲン、
(4)−OR
(5)−CO
(6)−NR、および
(7)独立して、C〜Cアルキルおよびハロゲンから選択される1〜5個の基で置換されていてもよいZ
からなる群から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
本明細書の実施例1〜137の化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
請求項1に記載の化合物および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項15】
β3−アドレナリン作動性受容体の活性化によって媒介される疾患または障害の処置または予防のための方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項16】
該疾患または障害が、(1)過活動膀胱、(2)尿失禁、(3)切迫尿失禁、および(4)尿意逼迫からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
β3−アドレナリン作動性受容体の活性化によって媒介される疾患または障害の処置または予防のための方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量の請求項1に記載の化合物と第2の活性薬剤とを投与することを含む方法。

【公表番号】特表2013−503167(P2013−503167A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526908(P2012−526908)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/046468
【国際公開番号】WO2011/025774
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】