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新規な三環系アンジオテンシンIIアゴニスト
説明

新規な三環系アンジオテンシンIIアゴニスト

【課題】AT2受容体の選択的アゴニストとして有用であり、胃腸管の疾患、例えば、消化不良、IBS及びMOF、並びに心臓血管疾患の治療に有用である化合物の提供。
【解決手段】式(I)[式中、A、X1、X2、X3、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、R4、及びR5は明細書に記載した意味を有する]の化合物、及びその製薬学的に許容される塩。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な製薬学的に有用な化合物、特にアンジオテンシンII(AngII)アゴニストである化合物、更に具体的にはAngIIタイプ2受容体(ここでは、AT2受容体)のアゴニスト、特に当該受容体に選択的に結合するアゴニストに関する。本発明は、その様な化合物の医薬としての使用、それらを含有する医薬組成物、並びにそれらを生産する合成経路にも関する。
【背景技術】
【0002】
内因性ホルモンであるAngIIは、直列のオクタペプチド(Asp1-Arg2-Val3-Tyr4-Ile5-His6-Pro7-Phe8)であり、レニン-アンジオテンシンシステム(RAS)の活性成分である。レニン及びアンジオテンシン変換酵素(ACE)による、プロホルモンであるアンジオテンシノゲンの連続的なプロセッシングによってAngIIは生産される。
【0003】
レニン-アンジオテンシンシステム(RAS)は、血圧、体液、及び電解質のホメオスタシスの制御において重要な役割を担っている。AngIIは、腎臓、副腎、心臓、血管、脳、胃腸管、及び生殖器を含む多数の器官において、これらの生理学的作用を及ぼしている(de Gasparo et al、Pharmacol. Rev. (2000) 52、415-472)。
【0004】
AngII受容体の2つの主要なクラスが同定されており、タイプ1受容体(以下、AT1受容体と称する)及びAT2受容体と称されている。AT1受容体は大半の器官で発現しており、AngIIの主要な生物学的作用に関与していると解されている。AT2受容体は、胎児組織、成人の卵巣、副腎髄質、及び膵臓ではAT1受容体よりも主要なものである。脳及び子宮では、等しい分布が報告されている(Ardaillou、J. Am. Soc. Nephrol.、10、S30-39 (1999))。
【0005】
成熟した個体における複数の試験によって、AngII刺激に続く応答の調節において、AT2受容体の活性化が、AT1受容体によって媒介される作用と反対の作用を有することが明らかにされている。
【0006】
AT2受容体は、アポトーシス及び細胞増殖の阻害に関与することも示されている(de Gasparo et al、supra)。さらに、血圧調節にも役割を担っているようである。例えば、AT2受容体を欠失しているトランスジェニックマウスでは、血圧が上昇したことが示されている。さらに、AT2受容体は、探索行動、痛覚感受性、及び体温調節に関与すると結論付けられている。
【0007】
AT2受容体の発現は、血管損傷、創傷治癒、および心不全といった病気の状態にある間に増大することも示されている(de Gasparo et al、supra)。
【0008】
AT2受容体のアゴニズムの予想される薬理学的な効果は、de Gasparo et al、supraに一般的に記載されている。
【0009】
更に最近では、AT2受容体アゴニストが、消化不良及び刺激性腸症候群といった消化管の疾患、並びに多臓器不全の治療及び/又は予防における潜在的な有用性を有することが示されている(国際特許出願WO 99/43339)。
【0010】
AngIIアンタゴニスト(AT1及び/又はAT2受容体に結合する)は、とりわけ、国際特許出願WO 93/04045、WO 93/04046、WO 94/11379、及びWO 94/28896、米国特許第5,312,820号、及び第5,512,681号、欧州特許出願EP 0 499 415、EP 399 731、及びEP 399 732、Pandya et al, Bioorganic & Medicinal Chemistry, 9, 291-300 (2001)及びChang et al, Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 4, 2787-2792 (1994)に開示されている。AngIIアゴニスト、特にAT2受容体のアゴニストとしての、これらの文献に開示されている化合物の使用は、意図されていない。
米国特許第5,444,067号は、AngIIアゴニストとして、フェニルチオフェン部分に、メチレン架橋を介して結合したイミダゾリル基を含む化合物を開示している。これらの分子のフェニルチオフェン部分のフェニル環は、チオフェン及びイミダゾリル基(メチレン架橋を介して結合している)で1,4-二置換されている。
さらに最近では、国際特許出願WO 02/96883、WO 03/064414、WO 2004/085420、WO 2004/046128、WO 2004/046141、及びWO 2004/046137は、AngIIアゴニスト、特に選択的なAT2受容体アゴニストとして各種の多環式化合物を開示している。これらの文献に開示された化合物では、中央のアリール環が、1,4(パラ)配置で二置換されている。これらの文献は、その様なアリール基が1,3(メタ)配置で二置換されている化合物について記載も示唆もしてない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】WO 99/43339
【特許文献2】WO 93/04045
【特許文献3】WO 93/04046
【特許文献4】WO 94/11379
【特許文献5】WO 9428896
【特許文献6】米国特許第5,312,820号
【特許文献7】米国特許第5,512,681号
【特許文献8】EP 0 499 415
【特許文献9】EP 399 731
【特許文献10】EP 399 732
【特許文献11】WO 02/96883
【特許文献12】WO 03/064414
【特許文献13】WO 2004/085420
【特許文献14】WO 2004/046128
【特許文献15】WO 2004/046141
【特許文献16】WO 2004/046137
【0012】
【非特許文献1】de Gasparo et al、Pharmacol. Rev. (2000) 52、415-472
【非特許文献2】Ardaillou、J. Am. Soc. Nephrol.、10、S30-39 (1999)
【非特許文献3】Pandya et al、Bioorganic & Medicinal Chemistry、9、291-300 (2001)
【非特許文献4】Chang et al, Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 4, 2787-2792 (1994)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ここで、本発明者は、その様な化合物が効果的及び/又は選択的なAT2受容体アゴニストであることを発見し、そのため、とりわけ上述の疾患における有用性が見出されることを予測した。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、式Iの化合物又はその製薬学的に許容される塩が提供される。
【0015】
【化1】

【0016】
式中、
X1 は、-C(R1a)(R1b)-、-N(R1a)-、又は -O-を表わす;
点線は、任意の二重結合を示す;及び
前記点線が二重結合を示さない場合には、X2及びX3は、-C(R1c)(R1d)-、 -N(R1e)-、-O-、-C(O)- 、又は-C(R1f)(R1g)-C(R1h)(R1j)-を独立に表わすが、以下の条件がある:
(i) X1が-N(R1a)-を表わす際は、X2及びX3は両者とも-N(R1e)-を表わさない;
(ii)X1が-O-を表わす際は、X2及びX3は両者とも-O-を表わさない;
(iii)X1が-O-を表わし、X2が-N(R1e)-を表わす際は、X3は-C(O)-を表わす;及び
(iv)X1が-O-を表わし、X3が-N(R1e)-を表わす際は、X2は-C(R1c)(R1d)-を表わさない;又は
点線が二重結合を示す場合には、X2及びX3は-N-又は-C(R1c)-を独立に表わす;
R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、R1f、R1g、R1h、及びR1jは、H, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、Ar1、Het1、C1-3アルキル-Ar2、C1-3アルキル-Het2、C1-3アルコキシ-Ar3、C1-3アルコキシ-Het3、ハロ、-C(O)-C1-6アルキル、-C(O)-Ar4、又は-C(O)-Het4を独立に表わす;
Ar1、Ar2、Ar3、及びAr4は、=O、-OH、シアノ、ハロ、ニトロ、C1-6 アルキル(任意に末端が-N(H)C(O)OR11aである)、C1-6アルコキシ、フェニル、-N(R12a)R12b、-C(O)R12c、-C(O)OR12d、-C(O)N(R12e)R12f、-N(R12g)C(O)R12h、-N(R12i)C(O)N(R12j)R12k、-N(R12m)S(O)2R11b、-S(O)pR11c、-OS(O)2R11d、及び-S(O)2N(R12n)R12pから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されている、C6-10アリール基を各々独立に表わす;
Het1、Het2、Het3、及びHet4は、=O、-OH、シアノ、ハロ、ニトロ、C1-6 アルキル(任意に末端が-N(H)C(O)OR11aである)、C1-6 アルコキシ、フェニル、-N(R12a)R12b、-C(O)R12c、-C(O)OR12d、-C(O)N(R12e)R12f、-N(R12g)C(O)R12h、-N(R12i)C(O)N(R12j)R12k、-N(R12m)S(O)2R11b、-S(O)pR11c、-OS(O)2R11d、及び-S(O)2N(R12n)R12pから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されており、酸素、窒素、及び/又は硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有する、4から12員へテロ環の基を各々独立に表わす;
R11aからR11dは、本明細書で使用されるごとにC1-6 アルキルを独立に表わす;
R12aからR12pは、本明細書で使用されるごとにH又はC1-6 アルキルを独立に表わす;
pは、 0、1、又は2を表わす;
Aは、-C(O)又は-CH2-を表わす;
Y1、Y2、Y3、及びY4は、-CH-又は-CF-を独立に表わす;
Z1は-CH-、-O-、-S-、-N-、又は-CH=CH-を表わす;
Z2は、-CH-、-O-、-S-、又は-N-を表わす;
ただし、以下の条件がある:
(a)Z1及びZ2は同一ではない;
(b)Z1が-CH=CH-を表わす際は、Z2は-CH-又は-N-のみを表わして良い;且つ
(c) Z1が-CH=CH-を表わし、且つ、Z2が-CH-を表わすという特定の場合以外では、 Z1及びZ2の1つが-CH-を表わす際は、他方は-O-又は-S-を表わす;
R2は-S(O)2N(H)C(O)R4、-S(O)2N(H)S(O)2R4、-C(O)N(H)S(O)2R4を表わすか、又はZ1が-CH=CH-を表わす際は、R2が-N(H)S(O)2N(H)C(O)R5又は-N(H)C(O)N(H)S(O)2R5を表わして良い;
R3は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6-アルキル、又はジ-C1-3-アルキルアミノ-C1-4-アルキルを表わす;
R4は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6-アルキル、C1-3 アルコキシ-C1-6-アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、又はジ-C1-6アルキルアミノを表わす; 並びに
R5はC1-6アルキルを表わす。
【0017】
前記化合物及びその塩は共に、以降「本発明の化合物」と称する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
製薬学的に許容される塩は、酸付加塩及び塩基付加塩を含む。その様な塩は、従来からの方法、例えば、遊離の酸又は遊離の塩基形態の本発明の化合物を、1当量以上の適当な酸又は塩基と任意に溶液中又は前記塩基が不溶性の媒体中で反応させた後に、続いて標準的な技術を用いて(例えば、真空条件下又は凍結乾燥によって)、前記溶媒又は媒体を除去することによって形成されて良い。塩は、例えば適切なイオン交換樹脂を使用して、本発明の化合物の対イオンを他の対イオンを有する塩の形態に交換することによって調製されても良い。
【0019】
他に特定していない限り、本明細書で規定するアルキル基、並びにアルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、アルキル-アリール、アルキルへテロ環基、アルコキシ-アリール、及びアルコキシ-へテロ環基のアルキル部分は、直鎖であるか、又は十分な数(すなわち、適当に少なくとも2つ又は3つ)の炭素原子が存在する際は、分枝鎖及び/又は環状であって良い。さらに、十分な数(すなわち、少なくとも4つ)の炭素原子が存在する際は、その様な基は部分的に環状/非環状であって良い。その様なアルキル基、並びに、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、アルキル-アリール、アルキル-へテロ環、アルコキシ-アリール、及びアルコキシ-へテロ環基のアルキル部分は、飽和であるか、又は十分な数(すなわち、少なくとも2つ)の炭素原子が存在する際は、不飽和であっても良い。他に特定しない限り、その様な基は、1つ以上のハロ原子、特にフッ素原子によって置換されても良い。
【0020】
誤解を避けるために、アルコキシ及びアルコキシアルコキシ基は、当該基の酸素原子を介して分子の残りの部分に結合しており、アルキルアミノ基は、当該基のアミノ部分の窒素原子を介して分子の残りの部分に結合しており、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキル-アリール、及びアルキル-ヘテロ環基は、当該基のアルキル部分を介して分子の残りの部分に結合しており、並びにアルコキシ-アリール及びアルコキシ-へテロ環基は、当該基のアルコキシ部分のアルキル部分を介して分子の残りの部分に結合している。
【0021】
本明細書で使用する用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
【0022】
誤解を避けるために、本発明の化合物における2つ以上の置換基の独自性(identity)(例えば、置換基R1aからR1jの任意の2つ以上)が同一である可能性がある場合であっても、各々の置換基の実際の独自性は、決して相互に依存するものではない。例えば、R1aからR1jの任意の2つ以上がC1-6アルキル基を表わす場合では、問題となるアルキル基は同一であるか、又は異なるものであって良い。同様に、アリール及びヘテロ環基が本明細書で規定する2以上の置換基で置換されている際に、個々の置換基の独自性は、相互依存するものとして解されるべきではない。
【0023】
C6-10アリール基は、フェニル及びナフチルなど(好ましくは、フェニル)を含む。芳香族基における好ましい任意の置換基は、ハロ、-OH、シアノ、ニトロ、C1-6(例えばC1-3)アルコキシ基、さらにとりわけ、C1-6(例えば、C1-3)アルキル基(例えばメチル)を含む。
【0024】
挙げられて良いHet(Het1、Het2、Het3、及びHet4)基は、1から4のヘテロ原子(酸素、窒素、及び/又は硫黄より選択される)を含有し、環系の原子の総数が5から12の間であるものを含む。Het(Het1、Het2、Het3、及びHet4)基は、特徴として完全に飽和のもの、全体として芳香族のもの、部分的に芳香族のもの、及び/又は二環式のものであって良い。挙げられて良いヘテロ環基は、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキセパニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾモルホリニル、ベンゾチオフェニル、クロマニル、シンノリニル、ジオキサニル、フラニル、ハイダントイニル、イミダゾリル、イミダゾ[1,2-α]ピリジニル、インドリル、イソキノリニル、イソキサゾリル、マレイミド、モルホリニル、オキサゾリル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミンジニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、3-スルホレニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、チアゾリル、チオフェニル、チオクロマニル、トリアゾリル、及びテトラゾリルなどを含む。挙げられて良いHet1の重要なものは、チオフェニル、フラニル、ピリジニル、及びチアゾリルを含む。挙げられて良いHet2の重要なものは、ピリジニル、フラニル、チオフェニル、及びチアゾリルを含む。挙げられて良いHet3及びHet4の重要なものは、ピリジニルを含む。
【0025】
Het(Het1、Het2、Het3、及びHet4)基おける置換基は、適当には、ヘテロ原子を含む環系中の任意の原子に位置して良い。Het(Het1、Het2、Het3、及びHet4)基の結合する位置は、適当にはヘテロ原子を含む環系の任意の原子又は環系の一部として存在する可能性がある任意の融合した炭素環上の原子を介するものであって良い。Het(Het1、Het2、Het3、及びHet4)基は、N-又はS-酸化形態であっても良い。
【0026】
置換基Y1、Y2、Y3、及びY4を含む好ましい環系は、フェニル基を含む。誤解を避けるために、Z1及びZ2基を含む式Iの化合物中の前記環系は、芳香族性である。ある場合には、例えば、Z1及びZ2の1つが-N-を表わす場合は、当業者は、原子価則を守るために、付加的なH原子がN原子に結合する必要がある可能性があることを理解するであろう。Z1及びZ2を含む好ましい環系は、オキサゾール基、チアゾール基、ピリジニル基、フラニル基、及び更にとりわけチオフェニル基及びフェニル基を含む。
【0027】
この点において、本発明の化合物は互変異性を示す可能性がある。全ての互変異型及びその混合物が本発明の範囲に含まれる。
【0028】
本発明の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子も含有し、そのため、光学異性及び/又はジアステレオ異性を示す可能性がある。ジアステレオ異性体は、従来技術、例えばクロマトグラフィー又は分別結晶を用いて分割されて良い。各種の立体異性体が、従来技術、例えば分別結晶又はHPLCを用いる、ラセミ体又は他の化合物の混合物の分離によって単離されて良い。代替的に、所望の光学異性体が、ラセミ化又はエピマー化を生じない条件で、適当な光学活性な出発物質の反応によって、あるいは例えばホモキラル酸を使用する誘導体化後に、続いて従来技術(例えば、HPLC、シリカクロマトグラフィー)によってジアステレオマーの誘導体を分離することによって製造されて良い。全ての立体異性体が本発明の範囲に含まれる。
【0029】
挙げられて良い本発明の化合物は、Z1が-CH=CH-を表わし、Z2が-CH-を表わし、R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R3がn-プロピルを表わし、Y1、Y2、及びY3の全てが-CH-を表わし、Aが-CH2-を表わし、点線が二重結合を示し、X1が-N(R1a)-を表わし、X2が-N-をあらわし、X3が-C(R1c)-を表わし、及びR1cがn-ブチルを表わし:
(a)Y4が-CF-を表わし、R1aが2-クロロ,5-アセトアミドフェニル基を表わす際は、R4はt-ブトキシ又はエトキシを表わさず;且つ
(b)Y4が-CH-を表わし、R1aが2-トリフルオロメチルフェニル基を表わす際は、R4はt-ブトキシを表わさない。
【0030】
挙げられて良い本発明の更に別の化合物は、
(i)R1cがC1-3アルキル、C5-6アルキル、又はより好ましくはH、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、Ar1、Het1、C1-3アルキル-Ar2、C1-3アルキル-Het2、C1-3アルコキシ-Ar3、C1-3アルコキシ-Het3、ハロ、-C(O)-C1-6アルキル、-C(O)-Ar4、又は-C(O)-Het4
(ii)R1cがn-ブチルを表わさない;又は
(iii)R1cがHを表わす
ものを含む。
【0031】
本発明の好ましい化合物は、
点線が二重結合を示さない;
X1が-C(R1a)(R1b)-又は-N(R1a)-を表わす;
X2が-O-、-N(R1e)-、又は好ましくは-C(R1c)(R1d)-を表わす;
X3が-O-、-C(R1f)(R1g)-C(R1h)(R1j)-、又は好ましくは-C(R1c)(R1d)-若しくは-C(O)-を表わす;
R1aがH又はC1-3アルキル、例えばメチルを表わす;
R1bがC1-3アルキル、例えばメチル、又は特にHを表わす;
R1cがC1-3アルキル、例えばメチル、又は特にHを表わす;
R1dがC1-3アルキル、例えばメチル、又は特にHを表わす
ものを含む。
【0032】
本発明の更に好ましい化合物は、
X1が-CH2-又は-N(CH3)-を表わす
X2が-CH2-を表わす;
X3が-CH2-又は-C(O)-を表わす;
Aが-CH2-を表わす;
Y1、Y2、Y3、及びY4の全てが-CH-を表わす;
Z1が-CH=CH-、又は特に-S-を表わす;
Z2が-CH-を表わす;
R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わす;
R3がC1-4アルキル、例えばn-ブチル、又は特にイソ-ブチル;
R4がC1-4アルコキシ-C1-3アルキル又はC1-4アルコキシ(例えば、n-ブトキシメチル、イソ-ブトキシ、及び特にn-ブトキシ)を表わす
【0033】
R2が-S(O)2N(H)C(O)R4、-S(O)2N(H)S(O)2R4、又は-C(O)N(H)S(O)2R4を表わす際は、R4の好ましいものは、n-ブトキシメチル、イソ-ブトキシ、及び特にn-ブトキシを含む
【0034】
X1、X2、X3基を含む好ましい環系は、任意に置換された2-ピロリジノン-1-イル基、2,5-ピロリジンジオン-1-イル、及びハイダントイン-3-イル基を含む。好ましい任意の置換基は、C1-3アルキル(例えば、メチル)を含む。
【0035】
より好ましい本発明の化合物は、以下に記載の実施例の化合物を含む。
【0036】
式Iの化合物は、例えば以下に記載のような、当業者によく知られた技術に従って製造されて良い。
【0037】
本発明の更に別の態様によれば、以下の工程を含む、式Iの化合物の製造方法を提供する。
【0038】
(i)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4又は-S(O)2N(H)S(O)2R4を表わし、R4が前述のように規定される式Iの化合物のための、式IIの化合物と式IIIの化合物との反応。
【0039】
【化2】

【0040】
式II中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は前述に規定したとおりである。式IIIは、
R4GL1 III
であり、式中、Gは-C(O)-又は(適当であれば)-S(O)2-を表わし、L1は適切な脱離基、例えばハロ(例えば、クロロ又はブロモ)を表わし、R4は前述のように規定される。前記反応は、例えば、室温程度からそれより高い温度(例えば、60から70℃まで)において、適切な塩基(例えば、ピロリジノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジ-イソ-プロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、又はそれらの混合物)及び適当な溶媒(例えば、ピリジン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トリフルオロメチルベンゼン、トリエチルアミン、水、又はそれらの混合物)の存在下で実施される。Gが-C(O)-である式IIIの化合物のための好ましい塩基/溶媒系は、ピロリジノピリジン/ピリジン、ピロリジノピリジン/トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン/ピリジン、ジメチルアミノピリジン/トリエチルアミン、炭酸ナトリウム/ジクロロメタン/水、又はピロリジノピリジン/トリエチルアミン/ジクロロメタンを含む。Gが-S(O)2-である式IIIの化合物のための好ましい塩基/溶媒系はNaOH/THFを含む。
【0041】
(ii)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6アルコキシ-C1-6-アルキルを表わす式Iの化合物のための、前述のように規定される式IIの化合物と式IV
R4aCO2H IV
[式中、R4aはC1-6アルコキシ-C1-6-アルキルを表わす]
の化合物とのカップリング反応であって、前記反応は、例えば上述の工程(i)に記載したものと同様の条件下で、適切なカップリング試薬(例えば、1,1'-カルボニルジイミダゾール、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド、N,N'-ジスクシンイミジルカーボネート、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ブロモ-トリス-ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、又は2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロカーボネート)、適切な塩基(工程(i)で挙げたようなもの)、及び適当な溶媒(工程(i)で挙げたようなもの)の存在下で実施する。
【0042】
(iii)R2が-C(O)N(H)S(O)2R4を表わし、R4が前述のように規定される式Iの化合物のための、式Vの化合物と式VIの化合物とのカップリング反応。
【0043】
【化3】

【0044】
式V中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は前述に規定したとおりである。式VIは、
R4S(O)2NH2 VI
であり、式中、R4は前述のように規定される。前記反応は、例えば、適切なカップリング試薬(例えば、前述の工程(ii)に記載したもの)の存在下、且つ、R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6 アルコキシ-C1-6-アルキルを表わす式Iの化合物の製造(工程(ii))のために前述したものと同様の反応条件下で実施する。
【0045】
(iv)R2が-C(O)N(H)S(O)2R4を表わし、R4が前述のように規定される式Iの化合物のための、式VIIの化合物と式VIIIの化合物とのカップリング反応。
【0046】
【化4】

【0047】
式VII中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は前述に規定したとおりである。式VIIIは、
R4S(O)2Cl VIII
であり、式中、R4は前述のように規定される。前記反応は、例えば、約50℃において適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム)及び適当な有機溶媒(例えば、THF)の存在下で実施する。
【0048】
(v)R2が-N(H)S(O)2N(H)C(O)R5を表わし、R5が前述のように規定される式Iの化合物のための、式IXの化合物と式Xの化合物との反応。
【0049】
【化5】

【0050】
式IX中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は前述に規定したとおりである。式Xは、
R5C(O)N(H)S(O)2Cl X
であり、式中、R5は前述のように規定される。前記反応は、例えば、室温程度において適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム又はトリエチルアミン)及び適切な有機溶媒(例えば、ベンゼン又はジクロロメタン)の存在下で実施する。
【0051】
(vi)R2が-N(H)C(O)N(H)S(O)2R5を表わし、R5が前述のように規定される式Iの化合物のための、上述のように規定される式IXの化合物と式XI
R5S(O)2N(H)C(O)Rx XI
[式中、Rxは適切な脱離基、例えばハロ(例えば、クロロ又はブロモ)基又はアルコキシ(例えば、-O-C1-2アルキル)を表わし、R5は上述のように規定される]
の化合物との反応であって、前記反応は、例えば、室温程度において適切な有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)の存在下で実施する。代替的に、Rxは-OHを表わしてもよく、この場合、前記カップリング反応は、上述の工程(ii)で記載したような条件で実施して良い。
【0052】
(vii)R2が-N(H)C(O)N(H)S(O)2R5を表わし、R5が前述のように規定される式Iの化合物のための、上述のように規定される式IXの化合物と式XII
R5S(O)2NCO XII
[式中、R5は上述のように規定される]
のイソシアネート化合物との反応であって、前記反応は、例えば、室温程度において適切な有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)の存在下で実施する。
【0053】
(viii)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6アルキルアミノを表わす式Iの化合物のための、上述のように規定される式IIの化合物と式XIII
R4bNCO XIII
[式中、R4bはC1-6アルキルである]
のイソシアネート化合物との反応であって、前記反応は、例えば、室温程度において適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)及び適当な有機溶媒(例えば、アセトン又はアセトニトリル)の存在下で実施する。
【0054】
あるいは
(ix)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がジC1-6アルキルアミノを表わす式Iの化合物のための、R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6アルコキシを表わす式Iの対応する化合物と式XIV
R4cN(H)R4d XIV
[式中、R4c及びR4dはC1-6アルキルを独立に表わす]
の化合物との反応であって、前記反応は、例えば、室温より高い温度(例えば、70℃と100℃の間)において、適当な有機溶媒(例えば、トルエン)の存在下で実施する。
【0055】
式Vの化合物は、式XVの化合物の酸化によって調製されて良い。
【0056】
【化6】

【0057】
式XV中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は上述のとおりに規定されるものであり、前記酸化反応は、例えば、適切な酸化剤、例えば過マンガン酸カリウム又は酸化クロム(VI)の存在下で標準的な酸化条件下で実施する。
【0058】
式II、VII、IX、及びXVの化合物は、式XVIの化合物と式XVIIの化合物との反応によって調製されて良い。
【0059】
【化7】

【0060】
式XVI中、Ryは、-SO2NH2(式IIの化合物の場合)、-CONH2(式VIIの化合物の場合)、-NH2(式IXの化合物の場合)、又は-CHO(式XVの化合物の場合)を表わし、R3、Z1、及びZ2は上述のとおりに規定されるものであるか、又はその保護された誘導体である。
【0061】
【化8】

【0062】
式XVII中、L2は、適切な脱離基、例えば、メチルスルホネート(例えば、トリフルオロメチルスルホネート)、又はヨード若しくはブロモのようなハロを表わし、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、及びY4は、上述の通り規定されるものである。前記反応は、例えば、適当なカップリング触媒系(例えば、Pd(PPh3)4又はPd(OAc)2/配位子(配位子は、例えば、PPh3, P(o-Tol)3、又は1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン))のようなパラジウム触媒)及び適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化セシウム、トリエチルアミン、又はジ-イソ-プロピルエチルアミン)、並びに適切な溶媒系(例えば、トルエン、エタノール、ジメトキシメタン、ジメチルホルムアミド、エチレングリコールジメチルエーテル、水、ジオキサン、又はそれらの混合物)の存在下で実施する。この反応は、室温より高い温度(例えば、使用する溶媒系の還流温度のような高温)で実施して良い。好ましくは、式XVIの化合物は、式XVIIの化合物との反応を実施する前にRy位で保護される。各種のRyのための適切な保護基は以下に記載する。保護された式XVIの化合物を使用する場合は、この反応を実施した後に、例えば以下に記載するような標準的な条件下で、Ry基の脱保護を実施して良い。
【0063】
式II、VII、IX、及びXVの化合物は、式XVIIIの化合物の式XIXの化合物との反応によって代替的に調製されて良い。
【0064】
【化9】

【0065】
式XVIII中、点線、X1、X2、X3は、上述のように規定されるものである。
【0066】
【化10】

【0067】
式XIX中、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、Ry、R3、及びL1は、上述のように規定されるものであるか(特にL1はブロモを表わして良い)、又はその保護された(Ry位で)誘導体である。前記反応は、例えば、室温程度、それよりも低い又は高い温度(例えば80℃)において、任意に適切な塩基(例えば、カリウムtert-ブトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、又はジ-イソ-プロピルエチルアミン)及び適当な有機溶媒(例えば、DMSO、ジオキサン、DMF、THF、又はCH2Cl2)の存在下で実施する。塩基を使用しない場合には、当業者は、少なくとも2当量の式XVIIIの化合物を使用することが必要とされる可能性があることを理解するであろう。Aが-CH2-を表わす際は、適切な塩基は、水酸化カリウム及びカリウムtert-ブトキシドを含み、適切な溶媒は、DMSO、THF、DMF、ジオキサン、又はCH2Cl2を含む。Aが-C(O)-を表わす際は、適切な塩基は、トリエチルアミン及びジ-イソ-プロピルエチルアミンを含み、適切な溶媒は、DMSO、DMF、THF、及びCH2Cl2を含む。各種のRyの適切な保護基は、以下に記載する。保護された式XIXの化合物を使用する場合は、この反応を実施した後に、例えば以下に記載するような標準的な条件下でRy基の脱保護を実施して良い。
【0068】
式XVIの化合物及びその保護された誘導体は、式XXの対応する化合物と、適当な環系に-B(OH)2を導入することが可能な試薬系との反応によって調製して良い。
【0069】
【化11】

【0070】
式XX中、Ry、R3、Z1、及びZ2は、上述のように規定されるものであるか、又はその適当に保護された誘導体である。適切な試薬系は、トリアルキルボレート(例えば、トリ-イソ-プロピルボレート)を含む。その様な反応は、例えば、低い温度(-100℃と0℃の間、例えば-80℃(例えば-78℃)と-10℃(例えば-20℃)の間)で、適切な塩基(例えば、n-ブチルリチウム)及び適当な有機溶媒(例えば、THF)の存在下において実施し、続いて酸加水分解(例えば希釈したHClの存在下で)を実施する。
【0071】
式XVIIの化合物は、例えば、前記式XVIIIの化合物と式XXIの化合物との反応によって、標準的な技術により調製して良い。
【0072】
【化12】

【0073】
式XXI中、A、Y1、Y2、Y3、Y4、L1、及びL2は、上述のように規定されるものである。前記反応は、例えば、式II、VII、IX、及びXVの化合物の調製(第二の工程)で上述したものと類似の条件下で実施する。
【0074】
式XIXの化合物は、とりわけ、米国特許第5,312,820、英国特許出願GB 2281298に記載されている方法と類似の方法で調製されてよく、及び/又は上述の式XVIの化合物と式XXIIの化合物との反応によって調製して良い。
【0075】
【化13】

【0076】
式XXII中、A、Y1、Y2、Y3、Y4、及びL2は、上述のように規定されるものである。前記反応は、例えば、式II、VII、IX、及びXVの化合物の調製(第一の工程)で上述したものと類似の条件下で実施して、それに続いて、結果として得られた中間体のOH基の適当な脱離基であるL1への変換を実施する(例えば、Aが-CH2-であり、L1がブロモである場合は、変換は、例えば室温程度で、塩基(例えば、トリフェニルホスフィン)及び適切な有機溶媒(例えば、DMF)の存在下において、CBr4を使用する反応によって実施して良い)。代替的に、ヒドロキシル基は、適切な試薬(例えば、ハロゲン化スルホニル、例えば塩化トシル、塩化メシル、又はトリフルオロメタンスルホン酸無水物)を使用して、スルホネート脱離基(例えば、メシレート又はトリフレート)に変換して良く;同様に、Aが-C(O)-を表わし、L1がClを表わす際は、ベンゼン又はトルエン中でSOCl2と、又はDCM中で塩化オキサリルと、中間体である酸とを反応させて良い。
【0077】
式XXの化合物は、既知の技術を使用して得られる。例えば、以下のようなものである。
(a)Ryが-S(O)2NH2、-C(O)NH2、又は-CHOを表わす式XXの化合物及びその保護された誘導体が、式XXIIIの化合物又はその保護された誘導体と式XXIVの化合物との反応によって調製されて良い。
【0078】
【化14】

【0079】
式XXIII中、Ryaは、-S(O)2NH2、-C(O)NH2、又は-CHOを表わし、Z1及びZ2は上述のように規定される。式XXIVは、
R3L3 XXIV
であり、式中、L3は適切な脱離基(例えば、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、メタンスルホネート、又はブロモ若しくはヨードのようなハロ)を表わし、R3は上述のように規定される。前記反応は、例えば、室温より低い温度(例えば、約-35℃と約-85℃の間)において適切な塩基(例えば、n-ブチルリチウム)及び適当な溶媒(例えば、THF)の存在下で実施する。
【0080】
(b)Ryが-S(O)2NH2である式XXの化合物及びそのNが保護された誘導体は、式XXVの適当な化合物の反応によって調製されて良い。
【0081】
【化15】

【0082】
式XXV中、R3、Z1、及びZ2は上述のように規定される。前記反応は、前記式XXVの化合物と、適当な環系に-S(O)2NH2基を導入するための適当な試薬(例えば、クロロスルホン酸又はチオニルクロリド)との、適切な強酸(例えば、ブチルリチウム)の存在下における反応であり、それに続いて、結果として得られた中間体とアンモニア、又はその保護された誘導体(例えば、tert-ブチルアミン)との、当業者によく知られた条件下における反応を実施する。
【0083】
(c)Ryが-C(O)NH2を表わす式XXの化合物の、ある保護された誘導体(例えばC1-6アルキルのようなアルキル、例えばtert-ブチルで保護された誘導体)が、上述のように規定される式XXVの化合物と式XXVI
RzN=C=O XXVI
[式中、Rzは適当な保護基、例えば、C1-6アルキルを含むアルキル基、例えばtert-ブチルを表わす]
の化合物との反応であって、例えば低い温度(例えば、-78℃から約0℃)で適切な塩基(例えば、n-ブチルリチウム)及び適当な溶媒(例えば、THF)の存在下における反応によって調製されて良い。
【0084】
(d)Ryが-C(O)NH2を表わす式XXの化合物のある保護された誘導体(例えば、C1-6アルキルのようなアルキル、例えばtert-ブチルで保護された誘導体)は、式XXVIIの化合物の反応によって調製されても良い。
【0085】
【化16】

【0086】
式XXVII中、R3、Z1、及びZ2は上述のように規定される。前記反応は、前記式XXVIIの化合物とアンモニアの保護された(例えば(例えばC1-6)アルキル、例えばtert-ブチルで保護された)誘導体(例えば、tert-ブチルアミン)との、標準的なカップリング条件(例えば、式Iの化合物の調製(工程(iii))のために前述したものを参照)における反応である。式XXVIIの化合物は当該技術分野において既知であるか、又は標準的な技術、例えば式Vの化合物の調製のために上述した条件下における、Ryが-CHOである式XXの対応する化合物の酸化によって調製されて良い。
【0087】
(e)Ryが-CHOであり、Z1が-CH=CH-であり、Z2が-CH-である式XXの化合物及びその保護された誘導体は、Z1が-CH=CH-を表わし、Z2が-CH-を表わす式XXVの化合物と、ベンゼン環にアルデヒド基を導入するための適当な試薬系(例えば、Zn(CN)2及びHCl、あるいは 好ましくは、TiCl4/CHCl3、SnCl4/CH2Cl2、若しくは1,3,5,7-アザアダマンタン/TFA)との、標準的な反応条件下における反応、それに続いて(適当な場合には)標準条件下における結果として得られたベンズアルデヒドの保護を実施することによって調製して良い。
【0088】
(f)Ryが-NH2であり、Z1が-CH=CH-であり、Z2が-CH-を表わす式XXの化合物及びそのNが保護された誘導体は、Z1が-CH=CH-を表わし、Z2が-CH-を表わす式XXVの化合物のニトロ化、それに続いて結果として得られたニトロベンゼンの還元、及び(適当な場合には)結果として得られたアミノベンゼンの保護を実施することによって調製して良い。全ての工程は、標準的な条件で実施して良い。
【0089】
式III、IV、VI、VIII、X、XI、XII、XIII、XIV、XVIII、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、XXVI、及びXXVIIの化合物は市販されているか、文献において既知であるか、又は適当な試薬及び反応条件を使用して、容易に入手可能な出発物質から標準的な技術に従って、本明細書で記載した方法と類似した方法によって若しくは従来の合成手法によって得られて良い。
【0090】
本発明の化合物は、従来技術を使用して反応混合物から単離されて良い。
【0091】
上述及び以下に記載する工程において、中間体化合物の官能基は、保護基によって保護される必要がある可能性がある事が当業者に理解されるであろう。
【0092】
保護することが望ましい官能基は、スルホンアミド、アミド、アミノ、及びアルデヒドを含む。スルホンアミド、アミド、及びアミノのための適切な保護基は、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2-トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、又はtert-ブチルを含む。アルデヒドのための適切な保護基は、アルコール、例えばメタール若しくはエタノール、及びジオール、例えば、1,3-プロパンジオール、若しくは好ましくは、1,2-エタンジオール(環式のアセタールを形成する)を含む。
【0093】
官能基の保護及び脱保護は、上述のスキームにおける反応の前又は後に実施して良い。
【0094】
当業者によく知られ、以下に記載したような技術に従って、保護基が除去されて良い。例えば、本明細書に記載の保護された化合物/中間体は、標準的な脱保護技術を使用して(例えば、プロトン酸又はルイス酸、例えばトリフルオロ酢酸、硫酸、トルエンスルホン酸、三塩化ホウ素、又はSc(OTf)3を使用して)、保護されていない化合物に化学的に変換して良い。
【0095】
当業者は、代替的、且つ、ある場合にはより容易に本発明の化合物を得るために、上述した個々の工程を異なる順序で実施して良く、及び/又は個々の反応は経路全体において異なる工程で実施して良い(つまり、特定の反応に関連して上述したものと異なる中間体に対して、置換基を付加して良く、及び/又は化学的な変換が実施されて良い)ことを理解するであろう。これにより、保護基の必要性が否定されるか、又は保護基を必要とする可能性がある。
【0096】
関係する化学反応の種類が、保護基の必要性及び種類、並びに合成を達成する順序を決定するであろう。
【0097】
保護基の使用は、“Protective Groups in Organic Chemistry”, edited by J W F McOmie, Plenum Press (1973)及び“Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd edition, T.W. Greene & P.G.M. Wutz, Wiley-Interscience (1999)に良く説明されている。
【0098】
医薬的及び製薬学的な使用
本発明の化合物は薬理活性を有するため、有用である。そのため、本発明の化合物は医薬として示される。
【0099】
本発明の更に別の態様によれば、かくして医薬として使用するための本発明の化合物が提供される。
【0100】
特に、本発明の化合物はAngIIのアゴニストであり、特にAT2受容体のアゴニストであり、例えば以下に記載する試験において示されて良いように、特にサブ受容体の選択的アゴニストである。
【0101】
かくして、本発明の化合物は、AngIIの細胞内生産が不足しており、及び/又はAngIIの作用における増大が望まれるか若しくは必要とされる疾患において、有用である事が予測される。
【0102】
本発明の化合物は、AT2受容体が発現され、且つ、それらの刺激が望まれるか又は必要とされる疾患において、有用であることがさらに予測される。
【0103】
本発明の化合物は、血管収縮、細胞増殖及び/又は分化の増大、心臓収縮性の増大、心臓血管の肥大、並びに/あるいは流体及び電解質の停滞の増大によって特徴付けられる疾患の治療にも必要とされる。
【0104】
本発明の化合物は、ストレス関連性疾患の治療において、並びに/あるいは微小循環及び/又は粘膜保護機構の改善においても必要とされる
【0105】
本発明の化合物は、上述のように特徴付けられて良く、例えば、胃腸管、心臓血管系、気道、腎臓、眼、女性の生殖(排卵)系、及び中枢神経系(CNS)の疾患の治療において有用である事が予測される。
【0106】
挙げられて良い胃腸管の疾患は、食道炎、バレット食道、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、消化不良(非潰瘍性消化不良を含む)、胃-食道の逆流、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、膵臓炎、肝臓疾患(例えば、肝炎)、胆嚢疾患、多臓器不全(MOF)、及び敗血症を含む。挙げられて良い他の胃腸疾患は、口内乾燥、胃炎、胃不全麻痺、過酸症、胆管の疾患、セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎、下痢、便秘症、疝痛、嚥下障害、嘔吐、悪心、消化不良、及びシェーグレン症候群を含む。
【0107】
挙げられて良い気道の疾患は、炎症性疾患、例えば喘息、閉塞性肺疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患)、肺炎、肺高血圧症、及び成人呼吸促進症候群を含む。
【0108】
挙げられて良い腎臓の疾患は、腎不全、腎炎、及び腎性高血圧症を含む。
【0109】
挙げられて良い眼の疾患は、糖尿病性網膜症、早発網膜症、及び網膜微小血管新生を含む。
【0110】
挙げられて良い女性の生殖系の疾患は、排卵不全を含む。
【0111】
挙げられて良い心臓血管疾患は、高血圧、心臓肥大、心不全、粥状動脈硬化、動脈血栓症、静脈血栓症、内皮機能不全、内皮損傷、バルーン拡張後狭窄(post-balloon dilatation stenosis)、新脈管形成、糖尿病の合併症、微小血管不全、アンギナ、不整脈、間欠性跛行、子癇前症、心筋梗塞、再梗塞、虚血性病変、勃起不全、及び新生内膜増殖を含む。
【0112】
挙げられて良いCNSの疾患は、認知障害、食物摂取障害(過食症/拒食症)及び渇き、脳卒中、脳出血、脳塞栓、及び脳梗塞を含む。
【0113】
本発明の化合物は、増殖における代謝及び増殖の調節、例えば肥大性の疾患、前立腺肥大、自己免疫疾患、乾癬、肥満、神経再生、潰瘍の治癒、脂肪組織過形成の阻害、幹細胞分化及び増殖、癌(例えば胃腸管の癌、肺癌など)、アポトーシス、(一般的な)腫瘍及び肥大、糖尿病、神経損傷、及び臓器拒絶においても有用である可能性がある。
【0114】
本発明の化合物は、上述の疾患の治療及び/又は予防的治療の双方において必要とされる。
【0115】
本発明の更に別の態様によれば、AngIIの細胞内生産が不足している疾患、及び/又はAngIIの作用における増大が望まれるか若しくは必要とされる疾患、及び/又はAT2受容体が発現しておりそれらの刺激が望まれるか若しくは必要とされる疾患の治療方法であって、治療上有効量の本発明の化合物を、その様な疾患に罹っているか又は罹りやすいヒトに投与する方法を提供する。
【0116】
本発明の化合物は、経口、静脈内、皮下、頬、直腸、皮膚、鼻、気管、気管支、任意の他の非経口的な経路、又は吸入によって、製薬学的に許容される投与形態で、通常投与されるであろう。
【0117】
治療しようとする疾患が多臓器不全である際は、好ましい投与経路は非経口(例えば、注射)である。その他の場合は、本発明の化合物の好ましい投与経路は経口である。
【0118】
本発明の化合物は単独で投与されて良いが、好ましくは、経口投与用のタブレット、カプセル、又はエリクシル、直腸投与用の坐剤、及び非経口又は筋肉内投与用の滅菌した液剤又は懸濁剤などを含む既知の医薬製剤を使用して投与される。
【0119】
その様な製剤は、標準的及び/又は許容される製薬学的な手段に従って調製されて良い。
【0120】
本発明の更に別の態様によれば、かくして、製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に本発明の化合物を含む医薬製剤が提供される。
【0121】
本発明の化合物は、当該技術分野で既知の他のAT2アゴニストと組み合わせて、並びに当該技術分野で既知のAT1受容体アンタゴニスト、例えばロサルタンと組み合わせて、あるいはアンジオテンシン変換酵素(ACE)インヒビターと組み合わせて投与されても良い。
【0122】
本発明の更に別の態様によれば、
(A)本発明の化合物;及び
(B)AT1受容体アンタゴニスト、又はACEインヒビター
を含み、成分(A)と(B)の各々が製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中において製剤される、併用製品が提供される。
【0123】
その様な併用製品は、AT1受容体アンタゴニスト又はACEインヒビターと組み合わせて、本発明の化合物の投与を提供し、かくして、少なくとも1つが本発明の化合物を含み、少なくとも1つがAT1受容体アンタゴニスト又はACEインヒビターを含む別々の製剤として提供されても良く、あるいは組み合わせた製剤として提供(すなわち、製剤化)されて良い(すなわち、本発明の化合物とAT1受容体アンタゴニスト又はACEインヒビターを含む単一の製剤として提供されて良い)。
【0124】
かくして、
(1)本発明の化合物及びAT1受容体アンタゴニスト又はACEインヒビターを、製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に含む医薬製剤;並びに
(2)(a)製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、本発明の化合物を含む医薬製剤;及び
(b)製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、AT1受容体アンタゴニスト又はACEインヒビターを含む医薬製剤
という成分を含む部分からなり、成分(a)及び(b)の各々が他方と組み合わせて投与するために適切な形態で提供されるキット
が更に提供される。
【0125】
治療しようとする疾患及び患者、並びに投与経路に依存して、本発明の化合物が各種の用量で投与されて良い。
【0126】
用量は患者ごとに変化するであろうが、適切な1日の用量は、患者ごとに約1から1000mgの範囲であり、単回又は複数回で投与される。更に好ましくは、1日の用量は、患者ごとに2.5から250mgの範囲である。
【0127】
本発明の化合物の個々の用量は、1から100mgの範囲であって良い。
【0128】
ともかく、医療従事者又は当業者は、おそらく治療しようとする疾患、並びに年齢、体重、性別、及び治療しようとする特定の個人の応答によって変化する、個々の患者に最も適切な実際の用量を決定し得るであろう。上述の用量は平均的な場合の代表例であり、言うまでも無く、より高用量又は低用量が有効である個々の場合もあって良く、その様な場合も本発明の範囲内である。
【0129】
本発明の化合物は、AT2受容体に選択的に結合し、AT2受容体に対するアゴニスト活性を示すという利点を有する。AT2受容体に「選択的に結合する」化合物は、関連の化合物(AT2:AT1)の親和性の比が、少なくとも5:1、好ましくは10:1、更に好ましくは少なくとも20:1であることを含む。
【0130】
本発明の化合物は、従来技術において既知の化合物よりも有効であり、より毒性が低く、より長期に亘って作用し、より強力であり、より少ない副作用を生じさせ、より容易に吸収され、及び/又はより良好な薬物動態プロフィール(高い経口的なバイオアベイラビリティー及び/又は低いクリアランス)を示し、並びに/あるいは従来技術において既知の化合物よりも有用な他の薬理学的、物理的、又は化学的な特性を有する。
【0131】
生物学的試験
以下の試験方法を使用して良い。
【0132】
試験A
ラット肝臓膜AT1受容体を使用する受容体結合アッセイ
ラット肝臓膜をDudley et al (Mol. Pharmacol. (1990) 38, 370)の方法に従って調製した。50mM Tris-HCl (pH 7.4)、100 mM NaCl、10 mM MgCl2、1 mM EDTA、0.025%バシトラシン、0.2% BSA (ウシ血清アルブミン)、5 mgの原料組織重量に相当する肝臓均質化物、[125I]AngII (70 000 cpm、0.03 nM)、及び各種の濃度の試験物質を含有する0.5 mLの終容量において、[125I]AngIIの膜への結合を実施した。サンプルを25℃で1時間インキュベートし、Brandel細胞回収器(harvester)を使用してWhatman Gf/B グラスファイバーフィルターシートで濾過して、結合を終結させた。前記フィルターを4×2 mLのTris-HCl (pH 7.4)で洗浄して、チューブに移した。放射活性をガンマカウンターで測定した。AngIIが結合しているAT1受容体の特性を、6つの異なる濃度(0.03から5 nmol/L)の標識した[125I]AngIIによって測定した。非特異的な結合を、1μM AngIIの存在下で測定した。特異的な結合は、結合した全[125I]AngIIから非特異的に結合したものを差し引いて決定した。解離定数(Kd = 1.7 ± 0.1 nM、[L] = 0.057 nM)は、Grafit(Erithacus Software, UK)を使用する事によって、AngIIで得られたデータのスカッチャード分析によって決定した。結合データは、一部位適合(one-site fit)で最も良く適合した。全ての実験は少なくとも三回重複して実施した。
【0133】
試験B
ブタ子宮筋層膜AT2受容体を使用する受容体結合アッセイ
Nielsen et al (Clin. Exp. Pharm. Phys. (1997) 24, 309)による方法に従って、子宮筋層膜をブタの子宮から調製した。AT1受容体に対する化合物の結合によって示されて良い任意の可能性がある妨害は、1μMの選択的なAT1インヒビターを添加することによって防いだ。50mM Tris-HCl (pH 7.4)、100 mMNaCl、10 mM MgCl2、1 mM EDTA、0.025% バシトラシン、0.2% BSA、10 mgの原料組織重量に相当する均質化物、[125I]Ang II (70 000 cpm, 0.03 nM)、及び各種の濃度の試験物質を含有する0.5 mLの終容量で、[125I]AngIIの膜への結合を実施した。サンプルは、25℃で1時間インキュベートし、Brandel細胞回収器(harvester)を使用してWhatman Gf/B グラスファイバーフィルターシートで濾過して、結合を終結させた。前記フィルターを3×3 mLのTris-HCl (pH 7.4)で洗浄して、チューブに移した。放射活性をガンマカウンターで測定した。AngIIが結合しているAT2受容体の特性を、6つの異なる濃度(0.03から5 nmol/L)の標識した[125I]AngIIによって測定した。非特異的な結合を、1μM AngIIの存在下で測定した。特異的な結合は、結合した全[125I]AngIIから非特異的に結合したものを差し引いて決定した。解離定数(Kd = 0.7 ± 0.1 nM、[L] = 0.057 nM)は、Grafit(Erithacus Software, UK)を使用する事によって、AngIIで得られたデータのスカッチャード分析によって決定した。結合データは、一部位適合(one-site fit)で最も良く適合した。全ての実験は三回重複して実施した。
【0134】
試験C
十二指腸粘膜アルカリ分泌アッセイ
Flemstrom et al in Am. J. Physiol. (1982) 243, G348によって記載された方法論に従って、十二指腸粘膜アルカリ分泌のin situ滴定のために調製された、バルビツレートで麻酔したラットの十二指腸粘膜に化合物を曝露した。
【0135】
本発明は、以下の実施例によって説明される。
【実施例】
【0136】
(実施例1)
N-ブチルオキシカルボニル-3-(3-ピロリジン-2,5-ジオン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
(a)N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
チオフェン-2-スルホニルクロリド(15g、0.082 mol)を、N2雰囲気下でCHCl3 (200 mL)に溶解し、次いで0℃に冷却した。次いでCHCl3 (50 mL)に溶解したtert-ブチルアミン(25.9 mL、0.246 mol)を、反応混合物に滴下して加えた。その反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで10分間還流した。トルエン(700 mL)を添加して、有機相を水(3×50 mL)で洗浄し、乾燥させ、真空条件下で濃縮した。次の工程において更なる精製工程なしで副題の生成物を使用した。
1H NMR (CDCl3) δ 7.60 (1H, dd, J=1.3, 3.8 Hz), 7.53 (1H, dd, J=1.3, 5.0 Hz), 7.02 (1H, dd, J=5.0, 3.8 Hz), 5.13 (1H, m), 1.24 (9H, m).
13C NMR (CDCl3) δ 145.0, 131.7, 131.2, 127.0, 55.1, 29.9.
【0137】
(b)5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(10 g、0.046 mol、上記工程(a)参照)を、N2雰囲気下でTHF(85 mL)に溶解し、次いで-78℃に冷却した。n-BuLi(1.6 M、76.9 mL、0.12 mol)をシリンジによって添加した。反応混合物を-78℃で30分間攪拌し、次いで-40℃で2時間攪拌した。ヨード-2-メチルプロパン(10.5 mL、0.09 mol)を反応混合物に滴下して加えた。その反応混合物を室温で一晩攪拌した。NH4Cl(aq.)を使用して反応を停止させ、EtOAcを使用して抽出した。混合した有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ、真空条件下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc (10:1))によって精製し、55%の収率(7.0 g、0.025 mol)で副題の化合物を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 7.43 (1H, d, J= 3.6 Hz), 6.67 (1H, d, J=3.8 Hz), 4.83 (1H, m), 2.67 (2H, d, J=7 Hz), 1.88 (1H, m), 1.26 (9H, m), 0.93 (6H, J=6.6 Hz).
13C NMR (CDCl3) δ 145.0, 131.7, 131.2, 127.0, 55.1, 29.9.
【0138】
(c) 5-イソ-ブチル-2-(N-tert-ブチルアミノスルホニル)チオフェン-3-ボロン酸
5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(10.6 g、0.039 mol、上記工程(b)参照)をN2雰囲気下でTHF(165 mL)に溶解し、次いで-78℃に冷却した。n-BuLi (1.6 M、60.19 mL、0.096 mol)をシリンジによって添加した。反応混合物を-20℃で4時間攪拌した。次いで、トリ-イソ-プロピルボレート(13.3 mL、0.058 mol)をシリンジで添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。2 M HCl(20 mL)を使用して反応を停止させた。有機相を分離して、水相をEtOAc (3×100 mL)で抽出した。混合した有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ、真空条件下で濃縮した。生成物は更なる精製なしで使用した。
MS (ESI+) m/z: 236.8.
【0139】
(d)3-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
m-ブロモベンジルアルコール(1.05 g、5.80 mmol)、5-イソ-ブチル-2-(N-tert-ブチルアミノスルホニル)チオフェン-3-ボロン酸(2.41 g、7.55 mmol;工程(c)参照)、Pd(PPh3)4 (270 mg、0.235 mmol)、NaOH (19.1 mL、1.5 M水溶液、28.6 mmol)、EtOH(5.0 mL)、及びトルエン(30 mL)を、N2雰囲気下において90℃で4時間攪拌した。冷却後、水(10 mL)を反応混合物に添加して、これを酢酸エチルで抽出した。混合した有機相を乾燥させて、真空条件下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc/へキサン、30:70)で粗生成物を精製して、57%の収率で無色のシロップとして副題の化合物を得た(1.26 g、3.31 mmol)。
1H NMR δ (CDCl3): 0.96 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 0.98 (s, 9H), 1.82-2.00 (m, 1H), 2.66 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.28 (br s, 1H), 4.67 (s, 2H), 4.81(br s, 1H), 6.76 (s, 1H), 7.30-7.50 (m, 3H), 7.64 (s, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 22.1, 29.4, 30.4, 39.1, 54.4, 64.6, 127.1, 127.8, 128.5, 129.0, 134.9, 136.2, 141.2, 143.2, 148.2.
MS (ESI) m/z: 382(M+1)+.
IR ν (neat, cm-1): 3498, 3286, 2958, 2870, 1465, 1313.
Anal. Calcd. for C19H27NO3S2: C, 59.81; H, 7.13; N, 3.67. Found: C, 60.05; H, 7.31; N, 3.90.
【0140】
(e)3-(3-ブロモメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
3-(3-ヒドロキシメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(246 mg、0.644 mmol;工程(d)参照)、CBr4(534 mg、1.61 mmol)、及びPPh3(422
mg、1.61 mmol)を、DMF(5.0 mL)中において室温で一晩攪拌した。次いで、水(10 mL)を添加して、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。混合した有機相を水で洗浄して、乾燥させ、真空条件下で濃縮した。カラムクロマトフラフィー(Hex/EtOAc 9:1)で粗生成物を精製し、95%の収率(273 mg、0.612 mmol)で白色個体として、副題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.97(d, J = 6.3 Hz, 6H), 0.98 (s, 12H), 1.84-2.00 (m, 1H), 2.69 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 4.18 (br s, 1H), 4.54 (s, 2H), 6.78(s, 1H), 7.37-7.44 (2H, m), 7.50-7.56 (m, 1H), 7.69 (br s, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 22.2, 29.5, 30.5, 33.3, 39.2, 54.4, 128.6, 128.8, 128.97, 129.02, 129.7, 135.5, 136.8, 138.3, 142.1, 148.5.
MS (ESI) m/z: 444(M+H)+, 446((M+H)++2).
IR ν (neat, cm-1): 3296, 2969, 2870, 1586, 1452, 1303.
Anal. Calcd. for C19H26BrNO2S2: C, 51.34; H, 5.90; N, 3.15. Found: C, 51.44; H, 6.02; N, 3.22.
【0141】
(f)3-(3-ピロリジン-2,5-ジオン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
環境温度で40分間攪拌した、DMSO(1 mL)中のスクシンイミド(66.6 mg、0.672 mmol)及びt-BuOK(52.8 mg、0.470 mmol)の溶液に、DMSO(1 mL)中の3-(3-ブロモメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(99.5 mg、0.224 mmol;工程(e)参照)を滴下して加えた。その反応混合物を環境温度で1時間攪拌し、次いでCH2Cl2(15 ml)で希釈した。有機相を水で洗浄して、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮し、MeOH:CH2Cl2(3:97)を使用して溶出するフラッシュクロマトグラフィーで残留物を精製して、無色のシロップとして94%の収率(97.1 mg、0.210 mmol)で副題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.90 (s, 9H), 0.95 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 1.80-2.00 (m, 1H), 2.65 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.83 (s, 4H), 4.59 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 6.79 (s, 1H), 7.26-7.44 (m, 3H), 7.58 (m, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 22.1, 28.4, 29.2, 30.4, 39.1, 41.7, 54.0, 126.6, 127.1, 127.2, 128.2, 128.7, 135.0, 135.5, 136.7, 142.1, 148.3, 178.1.
IR ν (neat, cm-1): 3306, 3058, 2960, 1708, 1702, 1428, 1400, 1321.
MS (ESI) m/z: 463 (M+H)+.
Anal. Calcd. for C23H30N2O4S2: C, 59.71; H, 6.54; N, 6.06. Found: C, 59.91; H, 6.74; N, 5.94.
【0142】
(g) N-ブチルオキシカルボニル-3-(3-ピロリジン-2,5-ジオン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
3-(3-ピロリジン-2,5-ジオン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(95.0 mg、0.205 mmol;工程(f)参照)のCH2Cl2 (2 mL)中の溶液に、BCl3(ヘキサン中で0.6 mL、1.0 M)を添加して、反応混合物を環境温度で1時間攪拌した。その反応混合物を真空条件下で濃縮した。水(5 mL)を残留物に添加して、これをEtOAcで抽出した。混合した有機相を水及び塩水で洗浄して、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。ピリジン(1.5 mL)に溶解した粗生成物に、ピロリジノピリジン(91.3 mg、0.616 mmol)及びブチルクロロホルメート(261.1 μl、2.05 mmol)を添加して、その反応混合物を一晩攪拌した。クエン酸(3 mL、10% aq)を反応混合物に添加し、次いでEtOAcで抽出して、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。その残留物をLCMS(液体クロマトグラフィーマススペクトル;25-100% CH3CN水溶液)で精製して、2つの工程に亘って76%の収率(79.1 mg、0.156 mmol)で表題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.88(t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.99 (d, J = 6.6Hz, 6H), 1.16-1.34 (m, 2H), 1.46-1.58 (m, 2H), 1.86-2.04 (m, 1H), 2.71 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.77 (s, 4H), 4.04 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.73 (s, 2H), 6.83 (s, 1H), 7.24-7.42 (m, 3H), 7.67 (s, 1H), 8.74 (s, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 13.6, 18.7, 22.2, 28.4, 30.4, 30.5, 39.3, 42.3, 66.6, 127.8, 128.5, 128.6, 128.9, 129.0, 131.1, 134.1, 135.2, 144.9, 150.4, 151.6, 178.2.
IR ν (neat, cm-1): 3202, 2960, 2934, 2872, 1749, 1701, 1433, 1402, 1345, 1159.
MS (ESI) m/z: 507 (M+H)+.
Anal. Calcd. for C24H30N2O6S2: C, 56.90; H, 5.97; N, 5.53. Found: C, 56.76; H, 5.89; N, 5.51.
【0143】
(実施例2)
N-ブチルオキシカルボニル-3-(3-ピロリジン-2-オン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチルチオ-フェン-2-スルホンアミド
(a) 3-(3-ピロリジン-2-オン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
環境温度で40分間攪拌した、DMSO(1 mL)中の2-ピロリジノン(26.5 mg、0.312 mmol)及びBuOK(48.9 mg、0.436 mmol)の溶液に、DMSO(1 mL)中の3-(3-ブロモメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(92.3 mg、0.208 mmol;実施例1(e)参照)を滴下して加えた。その反応混合物を環境温度で1時間攪拌し、次いでCH2Cl2(15 mL)で希釈した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。溶出液としてMeOH:CH2Cl2(2:98)を使用するフラッシュクロマトグラフィーで、その残留物を精製して、無色のシロップとして77%の収率(72.3 mg、0.161 mmol)で副題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.95 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 0.96 (s, 9H), 1.82-1.98 (m, 1H), 2.00-2.14 (m, 2H), 2.51 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 2.66 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 4.49 (s, 2H), 4.96 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 7.19-7.27 (m, 1H), 7.34-7.42 (m, 2H), 7.60 (s, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 17.9, 22.1, 29.4, 30.5, 30.8, 39.1, 46.5, 47.9, 54.1, 127.1, 127.40, 127.45, 128.4, 128.6, 135.0, 136.7, 136.9, 142.1, 148.0, 176.2.
IR ν (neat, cm-1): 3206, 3058, 2960, 2871, 1671, 1465, 1434, 1313.
MS (ESI) m/z: 449 (M+H)+.
Anal. Calcd. for C23H32N2O3S2: C, 61.57; H, 7.19; N, 6.24. Found: C, 61.56; H, 7.31; N, 6.20.
【0144】
(b) N-ブチルオキシカルボニル-3-(3-ピロリジン-2-オン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
CH2Cl2(2 mL)中の3-(3-ピロリジン-2-オン-1-イルメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(66.7 mg、0.149 mmol;工程(a)参照)に、BCl3(0.6 mL、ヘキサン中1.0 M)を添加して、その反応混合物を環境温度で1時間攪拌した。その反応混合物を真空条件下で濃縮した。水(5 mL)をその残留物に添加し、次いでEtOAcで抽出した。混合した有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。ピリジン(1.5 mL)に溶解した粗生成物に、ピロリジノピリジン(44.1 mg、0.297 mmol)及びブチルクロロホルメート(189.1 μL、1.49 mmol)を添加して、その反応混合物を一晩攪拌した。クエン酸(3 mL、10%水溶液)を反応混合物に添加し、次いでEtOAcで抽出して、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。その残留物をLCMS(20-100% CH3CN水溶液)で精製して、2つの工程に亘って74%の収率(54 mg、0.110 mmol)で表題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.88 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 1.20-1.40 (m, 2H), 1.50-1-65 (m, 2H), 1.85-2.10 (m, 3H), 2.47 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.70 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 4.08 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 4.44 (s, 2H), 6.86 (s, 1H), 7.15-7.23 (m, 1H), 7.29-7.40 (m, 2H), 7.80 (s, 1H), 10.04 (br s, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 13.6, 17.8, 18.8, 22.2, 30.4, 30.5, 31.2, 39.3, 47.2, 47.9, 66.4, 127.6, 127.8, 128.2, 128.3, 129.7, 131.4, 134.3, 136.3, 144.6, 151.0, 151.3, 177.2.
IR ν (neat, cm-1): 3051, 2959, 2871, 1747, 1662, 1466, 1347.
MS (ESI) m/z: 493 (M+H)+.
Anal. Calcd. for C24H32N2O5S2: C, 58.51; H, 6.55; N, 5.69. Found: C, 58.35; H, 6.63; N, 5.75.
【0145】
(実施例3)
N-ブチルオキシカルボニル-3-[3-(3-メチルイミダゾリジン-2,5-ジオン-1-イルメチル)フェニル]-5-イソ-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
(a) 3-[3-(3-メチルイミダゾリジン-2,5-ジオン-1-イルメチル)フェニル]-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
環境温度で40分間攪拌した、DMSO(1 mL)中の1-メチルハイダントイン(33.9 mg、0.297 mmol)及びt-BuOK(46.6 mg、0.415 mmol)の溶液に、DMSO(1 mL)中の3-(3-ブロモメチルフェニル)-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(87.9 mg、0.198 mmol;実施例1(e)参照)溶液を滴下して加えた。その反応混合物を環境温度で1時間攪拌し、次いでCH2Cl2(15 mL)で希釈した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。溶出液としてEtOAc:石油エーテル(35:65)を使用するフラッシュクロマトグラフィーで、その残留物を精製して、無色のシロップとして54%の収率(51.5 mg、0.107 mmol)で副題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.90 (s, 9H), 0.95 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 1.82-1.98 (m, 1H), 2.66 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.03 (s, 3H), 4.02 (s, 2H), 4.77 (s, 2H), 4.99 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.26-7.44 (m, 3H), 7.69 (m, 1H).
C NMR δ (CDCl3): 22.1, 29.3, 29.8, 30.5, 39.2, 41.9, 52.0, 53.9, 126.7, 126.9, 127.2, 128.2, 128.7, 135.0, 135.9, 136.9, 142.1, 148.2, 157.0, 170.5.
) m/z: 478 (M+Anal. Calcd. for H)+.
IR ν (neat, cm-1): 3276, 3057, 2960, 2870, 1771, 1716, 1488, 1451, 1317.
Anal. Calcd. for C23H31N3O4S2: C, 57.84; H, 6.54; N, 8.80. Found: C, 58.02; H, 6.77; N, 8.93.
【0146】
(b)N-ブチルオキシカルボニル-3-[3-(3-メチルイミダゾリジン-2,5-ジオン-1-イルメチル)-フェニル]-5-イソ-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド
CH2Cl2(2 mL)中の3-[3-(3-メチルイミダゾリジン-2,5-ジオン-1-イルメチル)フェニル]-5-イソ-ブチル-N-tert-ブチルチオフェン-2-スルホンアミド(42.1 mg、0.088 mmol;工程(a)参照)に、BCl3(0.6 mL、ヘキサン中1.0 M)を添加して、その反応混合物を環境温度で1時間攪拌した。その反応混合物を真空条件下で濃縮した。その残留物に水(5 mL)を添加し、次いでEtOAcで抽出した。混合した有機相を水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。ピリジン(1.5 mL)中に溶解した粗生成物に、ピロリジノピリジン(26.1 mg、0.176 mmol)及びブチルクロロホルメート(112.0 μL、0.88 mmol)を添加して、その反応混合物を一晩攪拌した。クエン酸(3 mL、10%水溶液)を反応混合物に添加し、次いでEtOAcで抽出して、乾燥させ(無水MgSO4で)、真空条件下で濃縮した。溶出液としてMeOH:CH2Cl2(3:97)を使用するフラッシュクロマトグラフィー、及び次いでLCMS(30-100% CH3CN水溶液)で、その残留物を精製して、2つの工程に亘って80%の収率(36.6 mg、0.702mmol)で表題の化合物を得た。
1H NMR δ (CDCl3): 0.86 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.7 Hz, 6H), 1.15-1.30 (m, 2H), 1.42-1.58 (m, 2H), 1.88-2.04 (m, 1H), 2.70 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 3.00 (s, 3H), 3.94 (s, 2H), 4.00 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.73 (s, 2H), 6.85 (s, 1H), 7.22-7.32 (m, 1H), 7.32-7.44 (m, 2H), 7.75 (s, 1H), 9.26 (br s, 1H).
13C NMR δ (CDCl3): 13.6, 18.7, 22.2, 29.7, 30.41, 30.45, 39.3, 42.4, 51.9, 66.4, 127.7, 128.4, 128.85, 128.93, 131.3, 134.0, 135.6, 144.6, 150.5, 151.3, 157.1, 170.2.
IR ν (neat, cm-1): 3124, 2959, 2933, 2872, 1750, 1702, 1488, 1452, 1345.
MS (ESI) m/z: 522 (M+H)+.
Anal. Calcd. for C24H31N3O6S2 × 11/2 H2O: C, 52.54; H, 6.25; N, 7.66. Found: C, 52.25; H, 6.05; N, 7.91.
【0147】
(実施例4)
実施例の表題の化合物を、上述の試験A及びBにおいて試験して、Ki=100 nM未満(例えば、50 nM未満)のAT2受容体に対するアフィニティーを示すことが認められた。実施例の表題の化合物は、Ki=500 μMより大きい(例えば、1 μMを超える)AT1受容体に対するアフィニティーを示すことが認められた。
【0148】
(実施例5)
実施例の表題の化合物を、上述の試験Cにおいて試験して、粘膜のアルカリ化を顕著に刺激することが認められた。この作用は、選択的なAT2受容体アンタゴニストであるPD123319(Sigma Chemical Company)の共投与によって妨げられた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

[式中、
X1 は、-C(R1a)(R1b)-、-N(R1a)-、又は -O-を表わす;
点線は、任意の二重結合を示す;及び
前記点線が二重結合を示さない場合には、X2及びX3は、-C(R1c)(R1d)-、 -N(R1e)-、-O-、-C(O)- 、又は-C(R1f)(R1g)-C(R1h)(R1j)-を独立に表わすが、以下の条件がある:
(i) X1が-N(R1a)-を表わす際は、X2及びX3は両者とも-N(R1e)-を表わさない;
(ii)X1が-O-を表わす際は、X2及びX3は両者とも-O-を表わさない;
(iii)X1が-O-を表わし、X2が-N(R1e)-を表わす際は、X3は-C(O)-を表わす;及び
(iv)X1が-O-を表わし、X3が-N(R1e)-を表わす際は、X2は-C(R1c)(R1d)-を表わさない;又は
点線が二重結合を示す場合には、X2及びX3は-N-又は-C(R1c)-を独立に表わす;
R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、R1f、R1g、R1h、及びR1jは、H, C1-6アルキル, C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、Ar1、Het1、C1-3アルキル-Ar2、C1-3アルキル-Het2、C1-3アルコキシ-Ar3、C1-3アルコキシ-Het3、ハロ、-C(O)-C1-6アルキル、-C(O)-Ar4、又は-C(O)-Het4を独立に表わす;
Ar1、Ar2、Ar3、及びAr4は、=O、-OH、シアノ、ハロ、ニトロ、C1-6 アルキル(任意に末端が-N(H)C(O)OR11aである)、C1-6アルコキシ、フェニル、-N(R12a)R12b、-C(O)R12c、-C(O)OR12d、-C(O)N(R12e)R12f、-N(R12g)C(O)R12h、-N(R12i)C(O)N(R12j)R12k、-N(R12m)S(O)2R11b、-S(O)pR11c、-OS(O)2R11d、及び-S(O)2N(R12n)R12pから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されている、C6-10アリール基を各々独立に表わす;
Het1、Het2、Het3、及びHet4は、=O、-OH、シアノ、ハロ、ニトロ、C1-6 アルキル(任意に末端が-N(H)C(O)OR11aである)、C1-6 アルコキシ、フェニル、-N(R12a)R12b、-C(O)R12c、-C(O)OR12d、-C(O)N(R12e)R12f、-N(R12g)C(O)R12h、-N(R12i)C(O)N(R12j)R12k、-N(R12m)S(O)2R11b、-S(O)pR11c、-OS(O)2R11d、及び-S(O)2N(R12n)R12pから選択される1つ以上の置換基によって任意に置換されており、酸素、窒素、及び/又は硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有する、4から12員へテロ環の基を各々独立に表わす;
R11aからR11dは、C1-6 アルキルを独立に表わす;
R12aからR12pは、H又はC1-6 アルキルを独立に表わす;
pは、 0、1、又は2を表わす;
Aは、-C(O)又は-CH2-を表わす;
Y1、Y2、Y3、及びY4は、-CH-又は-CF-を独立に表わす;
Z1は-CH-、-O-、-S-、-N-、又は-CH=CH-を表わす;
Z2は、-CH-、-O-、-S-、又は-N-を表わす;
ただし、以下の条件がある:
(a)Z1及びZ2は同一ではない;
(b)Z1が-CH=CH-を表わす際は、Z2は-CH-又は-N-のみを表わして良い;且つ
(c) Z1が-CH=CH-を表わし、且つ、Z2が-CH-を表わすという特定の場合以外では、 Z1及びZ2の1つが-CH-を表わす際は、他方は-O-又は-S-を表わす;
R2は-S(O)2N(H)C(O)R4、-S(O)2N(H)S(O)2R4、-C(O)N(H)S(O)2R4を表わすか、又はZ1が-CH=CH-を表わす際は、R2が-N(H)S(O)2N(H)C(O)R5又は-N(H)C(O)N(H)S(O)2R5を表わして良い;
R3は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6-アルキル、又はジ-C1-3-アルキルアミノ-C1-4-アルキルを表わす;
R4は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6-アルキル、C1-3 アルコキシ-C1-6-アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、又はジ-C1-6アルキルアミノを表わす; 並びに
R5はC1-6アルキルを表わす]
の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項2】
前記点線が二重結合を示さない、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
X1が-C(R1a)(R1b)-又は-N(R1a)-を表わす、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
X1が-CH2-又は-N(CH3)-を表わす、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
X2が-O-、-N(R1e)-、又は-C(R1c)(R1d)-を表わす、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
X2が-CH2-を表わす、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
X3が-O-、-C(R1f)(R1g)-C(R1h)(R1j)-、-C(R1c)(R1d)-、又は-C(O)-を表わす、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
X3が-CH2-又は-C(O)-を表わす、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Aが-CH2-を表わす、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Y1、Y2、Y3、及びY4の全てが-CH-である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
Z1が-S-又は-CH=CH-を表わす、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
Z1が-S-を表わす、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Z2が-CH-を表わす、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
R3がC1-4アルキルを表わす、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
R3がイソ-ブチルを表わす、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R2が、-S(O)2N(H)C(O)R4、-S(O)2N(H)S(O)2R4、又は-C(O)N(H)S(O)2R4を表わす際に、R4が、n-ブトキシメチル、イソ-ブトキシ、又はn-ブトキシを表わす、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わす、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
R4が、n-ブトキシメチル、イソ-ブトキシ、又はn-ブトキシを表わす、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
R4がn-ブトキシを表わす、請求項16から18のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む、医薬製剤。
【請求項21】
医薬として使用するための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項22】
AT2受容体の選択的なアゴニズムが望まれ、且つ/又は必要とされる、疾患の治療において使用するための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項23】
AngIIの細胞内生産が不足している疾患の治療において使用するための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項24】
AngIIの作用における増大が望まれるか又は必要とされる疾患の治療において使用するための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項25】
AT2受容体が発現しており、それらの刺激が望まれるか又は必要とされる疾患の治療において使用するための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
【請求項26】
AT2受容体の選択的なアゴニズムが望まれ、且つ/又は必要とされる疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
【請求項27】
AngIIの細胞内生産が不足している疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
【請求項28】
AngIIの作用における増大が望まれるか又は必要とされる疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
【請求項29】
AT2受容体が発現しており、それらの刺激が望まれるか又は必要とされる疾患の治療用の医薬の製造のための、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
【請求項30】
前記疾患が、胃腸管、心臓血管系、気道、腎臓、眼、女性の生殖(排卵)系、又は中枢神経系の疾患である、請求項26から29のいずれか一項に記載の使用。
【請求項31】
前記疾患が、食道炎、バレット食道、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、消化不良(非潰瘍性消化不良を含む)、胃-食道の逆流、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、膵臓炎、肝臓疾患(肝炎を含む)、胆嚢疾患、多臓器不全、敗血症、口内乾燥、胃炎、胃不全麻痺、過酸症、胆管の疾患、セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎、下痢、便秘症、疝痛、嚥下障害、嘔吐、悪心、消化不良、シェーグレン症候群、炎症性疾患、喘息、閉塞性肺疾患(慢性閉塞性肺疾患を含む)、肺炎、肺高血圧症、成人呼吸促進症候群、腎不全、腎炎、腎性高血圧症、糖尿病性網膜症、早発網膜症、網膜微小血管新生、排卵不全、高血圧、心臓肥大、心不全、粥状動脈硬化、動脈血栓症、静脈血栓症、内皮機能不全、内皮損傷、バルーン拡張後狭窄、新脈管形成、糖尿病の合併症、微小血管不全、アンギナ、不整脈、間欠性跛行、子癇前症、心筋梗塞、再梗塞、虚血性病変、勃起不全、新生内膜増殖、認知障害、食物摂取障害(飢餓/満腹)、渇き、脳卒中、脳出血、脳塞栓、脳梗塞、肥大性の疾患、前立腺肥大、自己免疫疾患、乾癬、肥満、神経再生、潰瘍、脂肪組織過形成、幹細胞分化及び増殖、癌、アポトーシス、腫瘍、過栄養糖尿病、神経損傷、又は臓器拒絶である、請求項30に記載の使用。
【請求項32】
前記疾患が、非潰瘍性の消化不良、過敏性腸疾患、多臓器不全、高血圧、又は心不全である、請求項31に記載の使用。
【請求項33】
治療上有効量の、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を、AT2受容体の選択的なアゴニズムが望まれ、且つ/又は必要とされる疾患に罹っているか又は罹りやすいヒトに投与する工程を含む、AT2受容体の選択的なアゴニズムが望まれ、且つ/又は必要とされる疾患の治療方法。
【請求項34】
製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及びAT1受容体アンタゴニストを含む、医薬製剤。
【請求項35】
(a)製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬製剤;並びに
(b)製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、AT1受容体アンタゴニストを含む医薬製剤
という成分を含む部分からなり、成分(a)及び(b)の各々が他方と組み合わせて投与するために適切な形態で提供されるキット。
【請求項36】
製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩、及びアンジオテンシン変換酵素インヒビターを含む、医薬製剤。
【請求項37】
(a)製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬製剤;及び
(b)製薬学的に許容される補助剤、希釈剤、又は担体との混合物中に、アンジオテンシン変換酵素インヒビターを含む医薬製剤
という成分を含む部分からなり、成分(a)及び(b)の各々が他方と組み合わせて投与するために適切な形態で提供されるキット。
【請求項38】
(i)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4又は-S(O)2N(H)S(O)2R4を表わし、R4が請求項1で規定したとおりである式Iの化合物のための、式II
【化2】

[式中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は請求項1で規定したとおりである]
の化合物と式III
R4GL1 III
[式中、Gは-C(O)-又は(必要に応じて)-S(O)2-を表わし、L1は適切な脱離基を表わし、R4は請求項1で規定したとおりである]
の化合物との反応;
(ii)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6アルコキシ-C1-6-アルキルを表わす式Iの化合物のための、前記式IIの化合物と式IV
R4aCO2H IV
[式中、R4aはC1-6アルコキシ-C1-6-アルキルを表わす]
の化合物とのカップリング反応;
(iii)R2が-C(O)N(H)S(O)2R4を表わし、R4が請求項1で規定したとおりである式Iの化合物のための、式V
【化3】

[式中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は請求項1で規定したとおりである]
の化合物と式VI
R4S(O)2NH2 VI
[式中、R4は請求項1で規定したとおりである]
の化合物とのカップリング反応;
(iv)R2が-C(O)N(H)S(O)2R4を表わし、R4が請求項1で規定したとおりである式Iの化合物のための、式VII
【化4】

[式中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は請求項1で規定したとおりである]
の化合物と式VIII
R4S(O)2Cl VIII
[式中、R4は請求項1で規定したとおりである]
の化合物とのカップリング反応;
(v)R2が-N(H)S(O)2N(H)C(O)R5を表わし、R5が請求項1で規定したとおりである式Iの化合物のための、式IX
【化5】

[式中、点線、X1、X2、X3、A、Y1、Y2、Y3、Y4、Z1、Z2、及びR3は請求項1で規定したとおりである]
の化合物と式X
R5C(O)N(H)S(O)2Cl X
[式中、R5は請求項1で規定したとおりである]
の化合物との反応;
(vi)R2が-N(H)C(O)N(H)S(O)2R5を表わし、R5が請求項1で規定したとおりである式Iの化合物のための、前記式IXの化合物と式XI
R5S(O)2N(H)C(O)Rx XI
[式中、Rxは適切な脱離基を表わし、R5は請求項1で規定したとおりである]
の化合物との反応;
(vii)R2が-N(H)C(O)N(H)S(O)2R5を表わし、R5が請求項1で規定したとおりである式Iの化合物のための、前記式IXの化合物と式XII
R5S(O)2NCO XII
[式中、R5は請求項1で規定したとおりである]
の化合物との反応;
(viii)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6アルキルアミノを表わす式Iの化合物のための、前記式IIの化合物と式XIII
R4bNCO XIII
[式中、R4bはC1-6アルキルである]
の化合物との反応;あるいは
(ix)R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がジC1-6アルキルアミノを表わす式Iの化合物のための、R2が-S(O)2N(H)C(O)R4を表わし、R4がC1-6アルコキシを表わす式Iの対応する化合物と式XIV
R4cN(H)R4d XIV
[式中、R4c及びR4dはC1-6アルキルを独立に表わす]
の化合物との反応
を含む、請求項1に記載の化合物の製造方法。
【請求項39】
請求項38に記載の式IIの化合物又はその保護された誘導体。
【請求項40】
請求項38に記載の式Vの化合物又はその保護された誘導体。
【請求項41】
請求項38に記載の式VIIの化合物又はその保護された誘導体。
【請求項42】
請求項38に記載の式IXの化合物又はその保護された誘導体。

【公開番号】特開2013−63995(P2013−63995A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−253303(P2012−253303)
【出願日】平成24年11月19日(2012.11.19)
【分割の表示】特願2008−505955(P2008−505955)の分割
【原出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(503435505)ヴィコール・ファルマ・アーベー (6)
【Fターム(参考)】