説明

新規な孔形成前駆体組成物及びそれから得られる多孔誘電層

本発明は、珪素、炭素、酸素及び水素原子を有する少なくとも1つの膜母材前駆体と、少なくとも1つの、Rが、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかである式(I)の孔形成化合物か、または、少なくとも1つの次の孔形成化合物の何れかを反応させることを含む、基板への低誘電率kの多孔膜を形成する方法であって、少なくとも1つの次の孔形成化合物は、1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは1,8-シネオール若しくは1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンである方法、新規な前駆体混合物及び式(I)の化合物の基板上への低誘電k膜の化学気相堆積での孔形成化合物としての使用に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、誘電体内に物質のない(matter-free)体積を生成することができる多孔形成前駆体とそのように形成される誘電体多孔層にも関する。
【0002】
集積回路の種々の電気回路間の金属配線を分離するために使用される絶縁誘電体層(所謂「中間層誘電体」)は、一層低い誘電率を有さねばならない。
【0003】
このために、誘電体自体に多孔性を形成する(即ち、固体物質のない微小空隙を生み出す)ことができ、それゆえに、1に等しい空気の誘電率から利益を得ることができる。
【0004】
次いで、参照は、ULK(即ち、超低誘電率或いは超低k)多孔材料になされる。
【0005】
このような多孔層を製造するために、母材前駆体とも呼ばれる通常の低誘電率前駆体は、堆積時に、「母材」前駆体中に孔を生み出すことができる有機孔形成化合物である有機化合物と結び付けられる。
【0006】
半導体基板上に、例えばプラズマ増強化学気相堆積(PECVD)により得られるハイブリッド膜は、次いで、特定の処理(加熱、紫外線への暴露、電子衝撃)を受け、膜からの一定数の化学分子(有機分子及び/又はその熱分解生成物)の除去を生じ、「母材」誘電体膜(例えば、SiOCH膜)内に固体物質のない空隙を生み出す。これら膜の形成に関する更なる詳細については、参照が、例えば、国際出願 WO 2005/112095若しくは米国出願US-A-2002/037442若しくは米国特許第6,312,793号になされ得る。
【0007】
このような膜の目的は、膜構造が崩壊することもなく、誘電体母材中に多孔性を生み出すこと、即ち十分な機械的性質を未だ有する膜を得ることであり、誘電体母材は上記参照特許或いは特許出願に大部分は詳述されており、珪素、炭素、酸素及び水素原子を含む前駆体分子、より特別には、TMCTS(1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン)、OMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン)のようなシロキサン若しくはDEOMS(ジエトキシメチルシラン)のような一定のシラン誘導体、を使用して堆積された材料から一般的に成る。
【0008】
後半の工程は、これら膜製造の最終的成功の条件であり、層の機械的品質は、母材構成物質と孔形成化合物との組み合わせの選択に本質的に依存している。
【0009】
ハイブリッド材料は、同時に、この抜き取り工程と引き続く半導体製造工程の双方の間で、特に誘電体層の研磨工程の間で安定な枠組みを保持するために、好ましくは、処理の作用下で物質を放出することができなければならない。
【0010】
本発明は、母材構成化合物と組み合わせて、超低誘電率を有すると同時に膜が良好な機械的強度を有することを可能にする膜を基板上に生成するであろう適切な有機孔形成化合物の選択により既述の課題を解決することを意図している。
【0011】
本発明の有機前駆体は、既述の課題を解決することを可能とする。
【0012】
第1の具体例によれば、本発明は、珪素、炭素、酸素及び水素原子を有する少なくとも1つの膜母材前駆体と、少なくとも1つの式(I)の孔形成化合物
【化15】

【0013】
(ここで、Rは、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかであり、前記環状或いは非環状基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルキル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイルオキシ基から選ばれる1以上の基により置換されるか置換されないものである。)か、または、少なくとも1つの次の孔形成化合物の何れかを反応させることを含む、基板上に低誘電率kの多孔膜を形成する方法に関する。
【0014】
式(II)の1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン(1,4-シネモールとしてより普通に知られる):
【化16】

【0015】
式の,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは1,8-シネオール(あるいはオイカリプトール):
【化17】

【0016】
若しくは、式(IV)の1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンあるいはリモネンエポキシド。
【化18】

【0017】
より特定の具体例によれば、本発明は、孔形成化合物が、式(Ia)の化合物である、前記規定された方法に関する。
【0018】
Rが、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニル基を表わす式(I)に対応する2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド或いはトリバータル、その位置及び/又は立体異性体及びその誘導体であって、1以上の環状炭素原子は、1〜6個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルキル基によって置換されているものである。
【化19】

【0019】
前記規定されるような少なくとも1つの膜母材前駆体化合物及び少なくとも1つの孔形成化合物から上記によって得られる低誘電率誘電体膜の多孔層は、膜母材前駆体化合物及び/又は、特に熱処理後誘導される、誘導物質から成る固体物質を含む複数の第1の体積と、固体物質を含まない複数の第2の体積、及び少なくとも1つの第1の体積と少なくとも1つの第2の体積との間に一般的に配置され、多孔層の合計体積の1%未満である複数の第3の体積から構成され、これら第3の体積は、孔形成化合物の少なくとも1つの部分及び/又は誘導物質から成ることにより特徴付けられ、第3の体積は、母材前駆体と連結していてもよいし、連結していなくてもよい。前記多孔層の誘電率は、2.5以下である。
【0020】
用語「誘導物質」は、これら前駆体から誘導され、有機前駆体の分解に由来する気体状生成物が一般にそうであるように、層を通じての拡散により除去されるということのできない非気体状生成物を生成するために、例えば、熱処理若しくはイオン衝撃のような層によりこうむられる処理の後で、単独で或いは母材分子に接して変換された生成物を意味することを意図している。
【0021】
特別の具体例によれば、本発明は、前記規定されるような方法に関し、前記膜母材前駆体化合物が、シロキサン若しくはシラン誘導体及びより特別には、TMCTS(1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン)、OMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン)及びDEOMS(ジエトキシメチルシラン)から選択される。
【0022】
この層は、「PECVD型」反応器での300mm型ウエーハーの基板への、例えば、ヘリウムのようなキャリアーガスを使用する膜母材前駆体化合物と孔形成化合物両者の注入による堆積と、その後の約400℃未満の温度での熱処理により得ることができる。
【0023】
本発明の孔形成化合物の利点は次のようなものである。
【0024】
上記分子の幾つかは商業的に入手可能で、比較的高価ではなく、それらは、穏やかな毒性と良好な揮発性と反応性化学官能基、例えば、炭素-炭素二重結合、エポキシ官能基若しくはカルボニル官能基を有する。それらは、包装、輸送及び/又は貯蔵のために十分なほど一般的に化学的に安定であり、安定剤の添加を必要としない。
【0025】
しかしながら、例えば、アルファ-テルピネン若しくは1-イソプロピル-4-メチル-1,3-シクロヘキサジエンのような孔形成化合物であり得そうな製品は、空気暴露に対して安定ではなく、酸化分解を受けて一部の酸化生成物を生成するが、この酸化生成物は、ある場合には、低誘電率層製造のための孔形成前駆体材料でもあることができ、半導体製造に使用されることもできるが、一方、空気中での貯蔵に安定であると同時に分解しやすくはないことが観察された。
【0026】
それゆえ、これら新規孔形成化合物を調製する1つの方法は、アルファ-テルピネン或いはリモネンから出発して、これら製品を、好ましくは周囲温度を超える温度で酸化することにある。このような酸化に関する更なる詳細は、例えば、「Thermal Degradation of Terrenes: Camphene's,Δ3-Careen, Limonene and α-Trepanned;Environ.Sic. Techno.-1999,33,4029-4033」と題する論文若しくは「Determination of Limonene Oxidation Products using SPUME and GC-MS’’,Journal of Chromatographic Science,Vol.41,January 2003.」と題する論文に見出される。
【0027】
特に、アルファ-トレパンドの酸化から出発して、低毒性分子である1,4-シネオール或いは1-(1-メチルエチル)-4-メチル-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン:それ自身非常に低毒性である分子である1,8-シネオール或いはオイカリプトール或いは他に、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンを生成できることが実証された。
【化20】

【0028】
同様に、リモネンから出発して、リモネンオキシド或いは4-イソプロペニル-1-メチル-1-シクロ-ヘキセン-1,2-エポキシドを生成することができる。
【化21】

【0029】
トリバータル或いは2,4-ジメチル-3-シクロヘキサンは、商業的に入手可能な製品であり、既に酸化状態にある。
【化22−1】

図は、本発明により得られる多孔層を図解する。層2が「PECVD」プロセスにより基板1に堆積され、前記層は、「母材」前駆体3と、気相を使用して堆積された有機前駆体との混合物から成る。全体は、引き続き、それ自体知られた方法で、約300℃〜400℃程度の温度で熱処理工程に付され、一般的に数十分間続行し、可能であればイオン衝撃工程に引き継がれ、次いで随意に湿潤雰囲気下で処理に引き継がれ、例えば、US-A-2005/0227502に記載されたように乾燥される。熱処理の進行中に、有機前駆体は熱の作用下分解され、物質のない空隙4を生じるが、完全には分解しなかった残留有機物質を識別することができる少しの体積5もあり、これら体積5は、母材前駆体体積3と物質のない体積4との間に位置している。これら体積5は、好ましくは常に、熱(或いは他の)処理後の層の1体積%未満であり、より好ましくは、数百ppm未満である。母材前駆体体積3(本出願では第1の体積と呼ぶ)は、(層に所望の機械的強度を付与する)一般的に連続性を示す単一の体積から成り、その中に、複数の第2及び第3の体積4及び5が位置する。
【0030】
別の具体例によれば、本発明は、珪素、炭素、酸素及び水素原子を有する少なくとも1つの膜母材前駆体と、少なくとも1つの式(I)の孔形成化合物
【化22−2】

(ここで、Rは、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかであり、前記環状或いは非環状基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルキル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイルオキシ基から選ばれる1以上の基により置換されるか置換されないものである。)か、
または、少なくとも1つの次の孔形成化合物の何れかを含む前駆体混合物に関し、
式(II)の1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン:
【化23】

【0031】
式の1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは1,8-シネオール(あるいはオイカリプトール):
【化24】

【0032】
若しくは、式(IV)の1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンあるいはリモネンエポキシド、
【化25】

【0033】
より特別には、上記規定された前駆体混合物であって、孔形成化合物が、Rが、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニル基を表わす式(I)の化合物に対応する、式(Ia)の化合物である。
【化26】

【0034】
別の具体例によれば、本発明は、式(1)の化合物
【化27】

【0035】
(ここで、Rは、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかであり、前記環状或いは非環状基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルキル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイルオキシ基から選ばれる1以上の基により置換されるか置換されないものである。)か、
または、少なくとも1つの次の孔形成化合物の基板上への低誘電率kの化学気相堆積における孔形成化合物のとしての使用に関する。
【0036】
式(II)の1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン:
【化28】

【0037】
式の1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは1,8-シネオール(あるいはオイカリプトール):
【化29】

【0038】
若しくは、式(IV)の1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンあるいはリモネンエポキシド。
【化30】

【0039】
通常2.5未満の低誘電率を有するこれら多孔層は、集積回路、フラットスクリーン、メモリー(特に、「ランダムアクセス」メモリー)の製造と低誘電率誘電体層が2個の電気素子を分離するために使用される(誘電体相互接続層)任意の同様な用途に使用することができる。それらは、より特別には、BEOL(「ラインのバックエンド」)と呼ばれる、集積回路の種々の素子を内部連結するための回路に使用されるだろう。
【0040】
多孔低k膜は、次のプロセス及び条件を使用して得られた。
【0041】
堆積は、6’’プラズマ増強化学気相堆積(PECVD)反応器上でなされた。得られたハイブリッド膜は、次いで、1%〜20%濃度のH若しくはOのような添加物と共にNフロー下、400℃〜470℃の温度で15〜60分間管状炉内でアニ−ルされた。
【0042】
厚さと屈折率は、フィルムメトリックス(Filmmetrics)屈折計で測定された。誘電率は、HP容量計と共にMDC水銀プローブを使用して測定された。
【0043】
堆積は、0.5〜2トールの圧力で、13.56MHzで100W〜250Wの高周波電力で、Si系前駆体(ジエトキシメチルシラン)を上記孔形成化合物(トリバータル)と共にシリコンウエーハー上に共堆積することによりなされた。
【0044】
ジエトキシメチルシランと孔形成化合物の流量比は、125−500mg/min(熱質量流量計と同等のTEOS)の範囲で変化していた。ヘリウムは、キャリアーガスとして、500sccmで使用された。堆積時間は、30秒〜7分の範囲である。100nm〜700nmの間の厚さが得られた。アニール後、100nm〜600nmの間の厚さが得られた。1.29〜1.35の間の屈折率が得られ、2.1〜2.5の間のk値が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】記載なし。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
珪素、炭素、酸素及び水素原子を有する少なくとも1つの膜母材前駆体化合物と、少なくとも1つの式(I)の孔形成化合物
【化1】

(ここで、Rは、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかであり、前記環状或いは非環状基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルキル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイルオキシ基から選ばれる1以上の基により置換されるか置換されないものである。)か、または、少なくとも1つの次の孔形成化合物の何れかを反応させることを含む、基板上に低誘電率kの多孔膜を形成する方法。
式(II)の1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン:
【化2】

式の1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは(1,8-シネオール(あるいはオイカリプトール):
【化3】

若しくは、式(IV)の1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンあるいはリモネンエポキシド。
【化4】

【請求項2】
孔形成化合物が、Rが、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニル基を表わす式(I)に対応する式(Ia)の化合物である、請求項1記載の方法。
【化5】

【請求項3】
前記膜母材前駆体化合物が、シロキサン若しくはシラン誘導体から選択される、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記膜母材前駆体化合物が、TMCT(1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン)、OMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン)及びDEOMS(ジエトキシメチルシラン)から選択される、請求項3記載の方法。
【請求項5】
珪素、炭素、酸素及び水素原子を有する少なくとも1つの膜母材前駆体化合物と、少なくとも1つの式(I)の孔形成化合物(ここで、Rは、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかであり、前記環状或いは非環状基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルキル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイルオキシ基から選ばれる1以上の基により置換されるか置換されないものである。)か、
【化6】

または、少なくとも1つの次の孔形成化合物の何れかを含む前駆体混合物。
式(II)の1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン:
【化7】

式の1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは1,8-シネオール(あるいはオイカリプトール):
【化8】

若しくは、式(IV)の1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンあるいはリモネンエポキシド。
【化9】

【請求項6】
孔形成化合物が、Rが、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニル基を表わす式(I)の化合物に対応する式(Ia)の化合物である、請求項5記載の前駆体混合物。
【化10】

【請求項7】
式(1)の化合物
【化11】

(ここで、Rは、直鎖或いは分岐、飽和或いは不飽和炭化水素基若しくは環状飽和或いは不飽和炭化水素基の何れかであり、前記環状或いは非環状基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルキル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイル基、1〜4個の炭素原子を有する直鎖或いは分岐アルカノイルオキシ基から選ばれる1以上の基により置換されるか置換されないものである。)の、または、次の孔形成化合物の、基板上への低誘電率kの化学気相堆積における孔形成化合物としての使用。
式(II)の1-メチル-4-(1-メチルエチル)-7-オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン:
【化12】

式の1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2,2,1]オクタンあるいは1,8-シネオール(あるいはオイカリプトール):
【化13】

若しくは、(IV)の1-メチル-4-(1-メチルエテニル)-7-オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタンあるいは式リモネンエポキシド。
【化14】


【図1】
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【公表番号】特表2009−531491(P2009−531491A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−502025(P2009−502025)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052661
【国際公開番号】WO2007/113104
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【Fターム(参考)】