説明

新規な抗菌トリアゾール誘導体

本明細書は、抗菌トリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩、その調製方法、並びに該誘導体又は塩を含む医薬組成物を開示する。本発明による化学式1のトリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩は、広範な種類の菌類に対して優れた抑制活性を有し、且つ、人体に安全であり、したがって、菌感染の治療及び予防に非常に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、新規な抗菌トリアゾール誘導体に関し、より具体的には、フェニル−ピラゾール基を有する高殺菌トリアゾール誘導体及びその薬学的に許容される塩に関する。また、本発明は、新規なトリアゾール誘導体の調製方法及び菌性の疾病の治療におけるトリアゾール誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化学療法を受けている癌患者、臓器移植を受ける患者、並びにHIV又はAIDSの患者は、たいていの場合はCandida spp.、Aspergillus spp.及びCryptococcus neoformans等の日和見病原体からの細菌感染のリスクが非常に増大していることが報告されている。現在市販されているこれらの病原体に対する抗菌剤には、人体に対する毒性を有すること及び狭い範囲の細菌に対してしか治療効果を有しないという欠点がある。免疫力の低い患者は、その数が増えつつあり、重篤な細菌感染に罹患しているので、優れた固有の薬物動態特性を有し且つ広い範囲の細菌に対して有効な抑制作用を示す抗菌剤への需要が増えつつある。
【0003】
細菌に感染したヒトを含む哺乳類の治療に用いる抗菌作用を有する多くの誘導体が公知であり且つ開発中である。例えば、1980年代後半に、経口利用が可能なトリアゾール誘導体が報告されている。その代表例として、フルコナゾール(英国特許第2099818号)、イトラコナゾール(米国特許第4,267,179号)、及びボリコナゾール(欧州特許第0440372号)が挙げられる。しかし、これらのうちいずれも、免疫力の低下した患者に致命的感染を引き起こす日和見性細菌のいくつかに対して優れた抑制作用、充分な安全性、及び体内における適切な薬物動態性のいずれも示さないという点で、薬剤として用いるのに充分満足のいくものではない。したがって、安全性が高く、人体に容易に吸収され且つ有効抗菌作用が高い化合物が必要である。
【0004】
開発された又は目下研究中の抗菌剤の多くは、トリアゾールに複素環式置換基が追加されていることがわかっている。例えば、フルコナゾールは五員環の複素環式化合物を有し、ボリコナゾールは六員環の複素環を含む。さらに、イソオキサゾール(欧州特許第0241232号(Shionogi Co.))及びトリアゾロン(triazolone)(欧州特許第0659751号(Takeda Co.))は、それぞれ五員環の複素環式化合物を有する。日本国特許第3415865号(Takeda Co.)、WO2001/79196(Basilea Co.)及びEP0308782(Bayer Co.)に開示された化合物内には、ピラゾール環が見つかっている。しかし、上記特許の化合物は、構造及び抗菌作用の点で、本発明の置換フェニル−ピラゾール誘導体とは異なる。置換ピラゾール誘導体は、抗菌作用を有することが公知である(米国特許第5,705,453号、並びに欧州特許第1171437号、第0308782号及び第0234499号)。本発明の置換フェニル−ピラゾール構造を有するトリアゾール誘導体はこれらの特許のどこにも開示されていない。従来の化合物は、化学構造の点で、本発明の化合物とは全く異なるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、以下の化学式1に示す置換フェニル−ピラゾール基を有する新規な抗菌トリアゾール誘導体及びその薬学的に許容される塩を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、上記新規な抗菌トリアゾール誘導体並びに該トリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含む抗菌組成物を調製する方法を提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
ある実施形態において、本発明は、以下に示す化学式1を有するトリアゾール誘導体及びその薬学的に許容される塩に関する。
【0008】
(化学式1)
【0009】
【化15】

【0010】
式中、
Arは、少なくとも1個のハロゲン又はトリフルオロメチル基で置換されたC−C20アリルであり、
は、水素、フッ素、又はC−C低級アルキルであり、
、R及びRは、異なっていても同じであってもよく、水素;ハロゲン;C−C低級アルキル;C−Cアルコキシ;C−Cハロアルキル;C−Cシクロアルキル;ニトロ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、
【0011】
【化16】

【0012】

【0013】
【化17】

【0014】

【0015】
【化18】

【0016】
、及び
【0017】
【化19】

【0018】
からなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたC−C20アリル;又は、置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cハロアルキル、及びC−Cハロアルコキシからなる群より選択された少なくとも1つの置換基で置換されたC−C20ヘテロアリルであり、
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、又はC−Cヒドロキシアルキルであり、
nは1〜3の整数である。
【0019】
化学式1において、好適には、
Arは、少なくとも1個のハロゲンで置換されたフェニルであり、
は、C−C低級アルキルであり、
、R及びRは、異なっていても同じであってもよく、それぞれが、水素;C−C低級アルキル;C−Cハロアルキル;ニトロ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、モルホリン、ピロリジン、
【0020】
【化20】

【0021】
、及び
【0022】
【化21】

【0023】
からなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたフェニル;又は、ピリジン、ピリミジン、キノリン、キノキサリン、及びベンゾフランから選択されたヘテロアリルであって、置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシからなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたヘテロアリルであり、
は、水素、C−Cアルキル、又はC−Cヒドロキシアルキルであり、
nは、2又は3のいずれかの整数である。
【0024】
化学式1によるより好適な化合物の具体的な例として、
(2R,3R)−3−(3−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(3−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(3−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−3−(4−フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(2−フルオロフェニル)1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(2−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−クロロフェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル) ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
3−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−(4−(4−トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−ブタン−2−オール、
1−(4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−3−メチルイミダゾリジン−2−オン、
1−(4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2−オン、
3−(4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−テトラヒドロ−1−メチルピリミジン−2(1H)−オン、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
2−クロロ−5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
2−フルオロ−4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシl−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−3−(5−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(5−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(5−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
6−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−ニトロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
6−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メチルピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−3−(4−(5−クロロ−3−メチルピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(5−フルオロ−3−ニトロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−メチル−5−ニトロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−4−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−クロロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−クロロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−4−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−フルオロピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−クロロピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3,5−ジフルオロピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノリン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノキサリン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
及び(2R,3R)−3−(4−(ベンゾフラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オールが挙げられる。
【0025】
本明細書中において、「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を含むハロゲン原子を示す。
【0026】
特に断らない限り、本明細書中、「アルキル」という用語は、1〜4個の炭素原子を有する、直鎖型又は分岐鎖型の飽和炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチルなどが挙げられる。
【0027】
特に断らない限り、本明細書中、「ハロアルキル」という用語は、アルキル基(上述の通り)の1個以上の水素原子が、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、イオドメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、2−クロロエチル、2,2−ジクロロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、ペンタクロロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、3−クロロプロピル、3,3−ジクロロプロピル、3,3,3−トリクロロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル、3−フルオロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、4−イオドブチル、及び4−ブロモブチルなどの1個以上の同一種又は異種のハロゲン原子で置換された基を意味する。
【0028】
本明細書中で用いるように、特に断らない限り、「シクロアルキル」という用語は、3〜6個の炭素原子を有する飽和環状炭化水素基を意味し、その例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。
【0029】
本明細書中で用いるように、特に断らない限り、「アルコキシ」という用語は、O−アルキル(アルキル部は上述の通り)を意味し、その例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ等が挙げられる。
【0030】
「ハロアルコキシ」という用語は、特に断らない限り、本明細書中で用いるように、1個以上の同一種又は異種の水素原子で置換されたアルコキシ基(上述の通り)を意味する。その例として、トリフルオロメトキシ、フルオロメトキシ、2−クロロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエチル、2−イオドエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、3−フルオロプロポキシ、3−クロロプロポキシ、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、4−フルオロブトキシ、4−クロロブトキシが挙げられる。
【0031】
「アリル」という用語は、本明細書中で用いるように、特に断らない限り、フェニル又はナフチル等の芳香族炭化水素基を意味する。
【0032】
本発明による化学式1の化合物は、C及びCの位置に2つのキラル中心を含む。本発明において有用な化合物は、(2R,3R)−鏡像異性体のコンホメーションをとるために光学的に純粋である。したがって、本発明の化合物は、特に断らない限り、(2R,3R)−鏡像異性体の全ての考え得る立体異性体を含むことを理解されたい。
【0033】
化学式1の化合物の薬学的に許容される塩について、当該塩は、抗菌剤の技術分野において公知の無機塩又は有機塩を含み得て、周知の方法を用いて調製され得る。薬学的に許容される塩の例として、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、シュウ酸などの酸を含む塩が挙げられるが、本発明はこれらの例に限定されない。
【0034】
別の実施形態によると、本発明は、化学式1の化合物又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、塩基の存在下で化学式2の化合物と化学式3の化合物とを反応させる工程を包含する、調製方法に関する。
【0035】
(化学式2)
【0036】
【化22】

【0037】
(化学式3)
【0038】
【化23】

【0039】
化学式2及び化学式3において、Ar、R、R、R及びRは全て上で規定した通りである。
【0040】
化学式2の化合物の開始化合物としてエポキシドが周知であり、このエポキシドは、例えば文献(TasakaらのChem.Pharm.Bull.1993,41(6),1035−1042)に記載の方法を用いて調製し得る。化学式3の化合物は、市販の化合物を用いるか、或いは、当業者に周知の、例えばMiyaura及びSuzukiのChemical Review,1995,95,2457−2483に開示された、従来の方法に従って調製してもよい。化学式2の化合物と化学式3の化合物との反応による化学式1の化合物の調製は、以下の反応式1によって示し得る。この反応式において、ピラゾールのNHに対して用いる保護基(Pr)は、好適には、ベンジル、パラメトキシベンジル、トリチル、メトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラヒドロピラニル、又は1−エトキシエチルである。
【0041】
(反応式1)
【0042】
【化24】

【0043】
本発明による化合物の合成の反応は、極性有機溶媒中にて実施され得る。極性有機溶媒の好適な例として、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドが挙げられる。
【0044】
本発明において有用な塩基は、水素化ナトリウム(NaH)、炭酸カリウム(KCO)、ナトリウムメトキシド(NaOCH)などの無機塩基;トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)などの有機塩基であり得る。本発明の化学式1によって示される化合物は、0℃〜200℃で、従来の方法又はマイクロ波リアクタを用いて合成され得る。好適には、化合物の調製反応は、30℃〜200℃で、2分〜24時間の期間、攪拌しながら実施される。
【0045】
さらなる実施形態によると、本発明は、化学式1の化合物又はその医薬として用い得る塩(pharmaceutical salt)を有効成分として含む抗菌組成物を提供する。
【0046】
本発明の医薬組成物は、従来の方法を用いて、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を、不活性医薬ビヒクル、若しくは、さまざまな剤形の、経口投与、非経口投与又は局所投与に適した希釈剤と組み合わせて配合し得る。
【0047】
非経口剤形の代表例である注射液として、等張の水溶液又は懸濁液が好適である。経口剤形の例として、錠剤、カプセルなどが挙げられる。有効成分に加えて、これらの剤形は、希釈剤(例えば、ラクトース、デクストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリシン)、潤滑剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸又はマグネシウム、若しくはそれらのカルシウム塩、並びに/若しくはポリエチレングリコールを、単独で又は組み合わせて含み得る。錠剤は、マグネシウムアルミニウムシリケート(magnesium aluminum silicate)、スターチペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン等のバインダ、並びに、必要に応じて、スターチ、寒天、アルギニン酸、又はそれらのナトリウム塩などの錠剤分解物質、沸騰混合物、水分吸収剤、着色料、香料及び/又は甘味料を含み得る。
【0048】
有効成分の投与量は、病気の重症度、性別などの患者の状態、投与経路、医師の処方箋などを含むさまざまな要因に基づき変動し得る。本発明の化合物の治療効果が得られる投与量は、当業者によって容易に決定され得る。例えば、菌類に感染した哺乳類(ヒトを含む)の治療のために、本発明の化合物を0.05mg/kg/day〜100mg/kg/day、好適には1.0mg/kg/day〜20mg/kg/dayの投与量で、経口又は注射のいずれかの経路を介して投与し得る。
【0049】
本発明は、以下の実施例により、よりよく理解され得る。以下の実施例は、説明のために記載するのであり、本発明を限定するものと考えてはならない。
【実施例】
【0050】
<実施例1>(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール
工程1)4−ブロモ−1−トリチル−1H−ピラゾールの合成
4−ブロモ−1H−ピラゾール(10g)をテトラヒドロフラン(230ml)中に懸濁させた懸濁液を室温で1時間攪拌した。アルゴンガスを供給しつつ、水素化ナトリウムを0℃でゆっくりと懸濁液に加え、得られた懸濁液を30分間攪拌し、その後さらに30分間室温で攪拌した。その後、懸濁液を20分間攪拌しつつ、その懸濁液に、塩化トリチル(22.8g)を0℃でゆっくりと加えた。さらに、3時間室温で攪拌した後、反応を終了した。反応から0℃で蒸留水(3ml)を用いて過剰な水素化ナトリウムを除去した後、テトラヒドロフラン溶媒を真空中にて気化させて、それにより得られた濃縮物をエチルアセテート(200ml)で希釈し、蒸留水(200ml)で洗浄し、その後、ブライン(200ml)で洗浄した。得られた有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中での気化により濃縮した。残留物を塩化メチレン(2ml)で希釈し、メタノール(200ml)中にて再結晶化させて、4−ブロモ−1−トリチル−1H−ピラゾール(25g)を得た。
【0051】
1 H-NMR (300MHz, CDCl3): δ7.64 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.35-7.33 (m, 9H), 7.17-7.13 (m, 6H)。
【0052】
工程2)4−(4−フルオロフェニル)−1−トリチル−1H−ピラゾールの合成
N,N−ジメチルホルムアミド(14ml)中に4−ブロモ−トリチル−1H−ピラゾール(0.7g)を懸濁させた懸濁液に、4−フルオロフェニルボロン酸(0.377g)、セシウムカルボネート(1.758g)、及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.208g)を加えた。得られた懸濁液を、室温で10分間攪拌した。160℃で10分間マイクロ波の照射を行うことが、懸濁液中で反応を完了させるのに充分であった。生成物をシリカゲルでフィルタリングし、エチルアセテート(30ml)で希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液(30ml)で洗浄し、その後ブライン(30ml)で洗浄した。以上のように形成され洗浄した有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中での気化により濃縮した。このようにして得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィを用いて分離して、4−(4−フルオロフェニル)−1−トリチル−1H−ピラゾールを得た(収率51%)。
【0053】
1H-NMR(300MHz, CDCl3): δ7.93(s, 1H), 7.62(s, 1H), 7.36-7.29(m, 11H), 7.21-7.18(m, 6H)。
【0054】
工程3)4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾールの合成
4−(4−フルオロフェニル)−1−トリチル−1H−ピラゾール(0.370g)をトリフルオロ酢酸(5ml)/塩化メチレン(10ml)混合溶液中に懸濁させ、得られた懸濁液を室温で10分間攪拌し、70℃で20分間マイクロ波照射を行って、反応を誘発した。反応終了後、得られた溶液を塩化メチレン(20ml)で希釈し、1N水酸化ナトリウム(20ml)で中和し、蒸留水(30ml)で洗浄し、その後ブライン(20ml)で洗浄した。そのように形成し洗浄した有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中での気化によって濃縮した。このようにして得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィを用いて分離し、4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾールを得た(収率81%)。
【0055】
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ7.83(s, 2H), 7.51-7.46(m, 2H), 7.12-7.07(m, 2H)。
【0056】
工程4)(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オールの合成
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中に4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール(0.12g)を懸濁させた懸濁液に、炭酸カルシウム(0.15g)及び1−(((2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチルオキシラン−2−イル)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール(0.204g)を加えた。アルゴンガスを供給しつつ、室温で20分間攪拌を行い、その後、180℃で15分間マイクロ波を照射して反応を起こした。反応終了後、得られた溶液をエチルアセテート(10ml)で希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液(10ml)で洗浄し、その後ブライン(10ml)で洗浄した。そのように形成し洗浄した有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空中での気化によって濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィを用いて分離し、発明の名称に記載の化合物を得た(収率56%)。
【0057】
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.91(s, 1H), 7.83(s, 1H), 7.81(s, 1H), 7.66(s, 1H), 7.51-7.45(m, 3H), 7.11-7.05(m, 2H), 6.80-6.77(m, 2H), 5.78(s, 1H), 5.07(q, 1H), 4.88(d, 1H), 3.66(d, 1H), 1.36(d, 3H)。
【0058】
<実施例2〜56>
以下の化学式4により示す化合物2〜56を、実施例1と同様の様態で調製した。
【0059】
(化学式4)
【0060】
【化25】

【0061】
化学式4は化学式1に対応しており、R及びRは水素であり、R
【0062】
【化26】

【0063】
である。上記化合物に用いる置換基を下の表1〜7に示す。
【0064】
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
【表3】

【0067】
【表4】

【0068】
【表5】

【0069】
【表6】

【0070】
【表7】

【0071】
<実施例57〜82>
以下の化学式5により示す化合物57〜82を、実施例1と同様の様態で調製した。
【0072】
(化学式5)
【0073】
【化27】

【0074】
化学式5は化学式1に対応しており、R及びRは水素であり、R
【0075】
【化28】

【0076】
である。上記化合物に用いる置換基を下の表8〜11に示す。
【0077】
【表8】

【0078】
【表9】

【0079】
【表10】

【0080】
【表11】

【0081】
<実施例83〜92>
以下の化学式6により示す化合物83〜92を、実施例1と同様の様態で調製した。
【0082】
(化学式6)
【0083】
【化29】

【0084】
化学式6は化学式1に対応しており、R及びRは水素であり、R
【0085】
【化30】

【0086】
である。上記化合物に用いる置換基を下の表12及び13に示す。
【0087】
【表12】

【0088】
【表13】

【0089】
<実施例93〜118>
以下の化学式7により示す化合物93〜118を、実施例1と同様の様態で調製した。
【0090】
(化学式7)
【0091】
【化31】

【0092】
化学式7は化学式1に対応しており、R及びRは水素であり、Rは非置換の又は置換されたヘテロアリルである。上記化合物に用いる置換基を下の表14〜16に示す。
【0093】
【表14】

【0094】
【表15】

【0095】
【表16】

【0096】
<処方例1:錠剤>
実施例1で調製した(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(50mg)及びステアリン酸マグネシウム(20mg)を可溶性デンプン(35mg)を用いて粒状化し、得られた粒を乾燥させ、ラクトース(65mg)及びコーンスターチ(30mg)と、メカニカルシェイカ及びミキサを用いて30分間混合した。得られた混合物を錠剤の形にプレスした。
【0097】
<試験例1:抗菌活性についてのインビトロアッセイ>
試験する菌株をサブロー・デキストロース寒天培地、YM寒天培地、及びポテトデキストロース寒天培地に植え付け、35℃で2〜3日間、充分に培養した。培養された菌株から選択されたイースト菌の個々の単一のコロニーを5mlの0.85%無菌生理食塩水中に十分に懸濁させ、530nmでの吸光度が0.108になるように補正をおこなった。得られた懸濁液を、RPMI1640培地中にて、まず1:50、その後1:20の比率で順次希釈して、セル数が1.0×10〜5.0×10CFU/mlの液体接種材料(liquid inocula)を調製した。
【0098】
本発明の化合物を、RPMI1640培地中にて、0.0625〜32μg/mlの連続する濃度になるように希釈することにより、抗菌サンプルを調製した。抗菌サンプル中に、ビヒクルとして、DMSOを1%(V/V)の最終濃度で含ませた。菌接種材料の各々の等量分に対して、連続する希釈物の各々を0.1mlずつ添加した。
【0099】
所定の濃度において、24時間後、Cryptococcus neoformansを除く全てのイースト菌の成長について、菌を裸眼で観察した。負のコントロールと比較して菌の50%が抑制された化合物の濃度を、成長指示薬アラマーブルー(alamarblue)を用いて判定した。各テスト群について、全てのテストを2重に実施した。その結果を以下の表17に示す。
【0100】
【表17】

【0101】
<試験例2:抗菌活性についてのインビボアッセイ(Systemic Candidiasis)>
上記実施例において合成されたアゾール化合物を、インビボでの抗菌活性について検定した。
【0102】
10匹のオスのマウスに対して、7x10〜8x10cfu/mlの濃度でCandida albicansを含む懸濁液を、0.1ml/headの投与量で静脈内に注射した。注射の2時間後、10匹のマウスからなるグループのそれぞれのマウスに、本発明の化合物を、20mg/kgの投与量で経口投与した。化合物は、7日間に亘って、1日に1回ずつ投与した。感染したマウスが生きた期間を計測した。菌感染にも拘わらず生き延びたマウスの数を、各テスト群について、生存率%として示した。
【0103】
コントロール群の全ての動物が、感染から4〜9日後に死亡したのが観察された。実施例14、15又は17の化合物で処理した動物は、注射から28日後に40〜60%の生存率を示した。それに対して、フルコナゾールで保護された動物は、28日目の生存率が10%に過ぎなかった。
【0104】
<試験例3:マウスにおける急性毒性についてのアッセイ(Systemic Candidiasis)>
0.5%メチルセルロースベース水溶液中に実施例14〜17の化合物を懸濁させた懸濁液を用いた急性毒性テストから、2週間に亘って2000mg/kgまでの投与量で経口投与した場合、マウスがいかなる毒性症候群(生存状態及び臓器に対する深刻な変化を含む)も発症していないことが観察された。
【産業上の利用可能性】
【0105】
以上説明したように、本発明は、抗菌剤の有効成分として非常に有用な、上記化学式に示したトリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩を提供する。なぜなら、これらは、広範な種類の菌類に対して優れた抑制活性を有し、従来の薬品と比較して菌感染に対する治療効果がかなり高く、且つ、人体に安全であり、高い投与量を経口投与可能であるからである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の化学式1により示すトリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩であって、
(化学式1)
【化1】

式中、
Arは、少なくとも1個のハロゲン又はトリフルオロメチル基で置換されたC−C20アリルであり、
は、水素、フッ素、又はC−C低級アルキルであり、
、R及びRは、異なっていても同じであってもよく、水素;ハロゲン;C−C低級アルキル;C−Cアルコキシ;C−Cハロアルキル;C−Cシクロアルキル;ニトロ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、
【化2】


【化3】


【化4】


及び
【化5】

からなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたC−C20アリル;又は、置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cハロアルキル、及びC−Cハロアルコキシからなる群より選択された少なくとも1つの置換基で置換されたC−C20ヘテロアリルであり、
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、又はC−Cヒドロキシアルキルであり、
nは1〜3の整数である。
【請求項2】
請求項1に記載のトリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩において、
Arは、少なくとも1個のハロゲンで置換されたフェニルであり、
は、C−C低級アルキルであり、
、R及びRは、異なっていても同じであってもよく、それぞれが、水素;C−C低級アルキル;C−Cハロアルキル;ニトロ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、モルホリン、ピロリジン、
【化6】


及び
【化7】

からなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたフェニル;又は、ピリジン、ピリミジン、キノリン、キノキサリン、及びベンゾフランから選択されたヘテロアリルであって、置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシからなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたヘテロアリルであり、
は、水素、C−Cアルキル、又はC−Cヒドロキシアルキルであり、
nは、2又は3のいずれかの整数である。
【請求項3】
請求項1に記載のトリアゾール誘導体又はその薬学的に許容される塩において、
前記トリアゾール誘導体は、
(2R,3R)−3−(3−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(3−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(3−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−3−(4−フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(2−フルオロフェニル)1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(2−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
2−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(2−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−クロロフェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
3−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−(4−(4−トリフルオロメチル)フェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−ブタン−2−オール、
1−(4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−3−メチルイミダゾリジン−2−オン、
1−(4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−3−イソプロピルイミダゾリジン−2−オン、
3−(4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−テトラヒドロ−1−メチルピリミジン−2(1H)−オン、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
2−クロロ−5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−3−(4−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
2−フルオロ−4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾニトリル、
(2R,3R)−3−(5−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(5−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(5−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3(4−(5−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
6−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−ニトロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
6−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メチルピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−3−(4−(5−クロロ−3−メチルピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−3−(4−(5−フルオロ−3−ニトロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−メチル−5−ニトロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−4−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−ニトロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(5−クロロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(4−クロロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
5−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−4−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−フルオロピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3−クロロピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
4−(1−((2R,3R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−3−カルボニトリル、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(3,5−ジフルオロピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノリン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−(キノキサリン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、及び
(2R,3R)−3−(4−(ベンゾフラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール
からなる群より選択される。
【請求項4】
以下の化学式1により示す化合物又はその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、該方法は、塩基の存在下で以下の化学式2の化合物を以下の化学式3の化合物に反応させる工程を包含し:
(化学式1)
【化8】

式中、
Arは、少なくとも1個のハロゲン又はトリフルオロメチル基で置換されたC−C20アリルであり、
は、水素、フッ素、又はC−C低級アルキルであり、
、R及びRは、異なっていても同じであってもよく、水素;ハロゲン;C−C低級アルキル;C−Cアルコキシ;C−Cハロアルキル;C−Cシクロアルキル;ニトロ;シアノ;アミノ;ヒドロキシ;置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、
【化9】


【化10】


【化11】

、及び
【化12】

からなる群より選択された少なくとも1つの基で置換されたC−C20アリル;又は、置換されていない若しくはC−C低級アルキル、C−Cアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cハロアルキル、及びC−Cハロアルコキシからなる群より選択された少なくとも1つの置換基で置換されたC−C20ヘテロアリルであり、
は、水素、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、又はC−Cヒドロキシアルキルであり、
nは1〜3の整数であり;
(化学式2)
【化13】

式中、Rは上で規定した通りであり;
(化学式3)
【化14】

式中、R、R及びRは上で規定した通りである。
【請求項5】
請求項4の調製方法において、
前記塩基は、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、及びナトリウムメトキシドから選択された無機塩基、又は、トリエチルアミン及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンから選択された有機塩基である。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む抗菌剤。

【公表番号】特表2009−513698(P2009−513698A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538814(P2008−538814)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004495
【国際公開番号】WO2007/052943
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(508131716)デウン ファーマシューティカル カンパニー リミテッド (4)
【Fターム(参考)】