説明

新規な環式化合物の誘導体及びその用途

本発明は、皮膚に対する副作用なしにメラニン生成及び皮膚の過剰な色素沈着活性に対する強い抑制効果を有する新規な環式誘導体に関するもので、これらは過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患の治療及び予防のための治療剤として使われることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚美白効果が優れる新規な環式化合物の誘導体、それを含む組成物及びその用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
皮膚の過剰な色素沈着(skin hyper-pigmentation)は、皮膚の炎症反応に伴うホルモン無秩序(hormonal disorder)、遺伝的病気と紫外線照射、主にメラニン色素の合成の無秩序(synthetic disorder)、及び分配無秩序のような種々の原因に起因する。皮膚の過剰な色素沈着は、皮膚変色(skin discoloration)、シミ、そばかす(freckles)、炎症後の皮膚の色素沈着、老人性色素斑点などを起こす。
【0003】
メラニンの主な機能は酸素ラジカル(oxygen radical)を排出して、損傷(injury)から皮膚を保護する。したがって、多量のメラニンは、物理的、化学的毒性物質から皮膚を保護するために皮膚システムに優れる反応性を表すものと知られてきた。メラニンは、一連の段階、例えばチロシン(tyrosine)にチロシナーゼ(tyrosinase)酵素によりドパキノン(dopaquinone)に変わった後、追加的な酵素反応と引き続いた酸化反応などにより作られる。従って、皮膚日焼け(skin tanning)を保護するためにメラニン生合成を抑制する方法は次の通り分類できる:(1)メラニン形成の主原因を除去するUV遮断方法として満足の結果を与えることと期待される、(2)チロシナーゼ(tyrosinase)活性に必要とされる核心炭化水素生合成を抑制する方法、(3)コウジ酸(kojic acid)またはアルブチン(arbutin)を使用してメラニン形成に参加するチロシナーゼ(tyrosinase)酵素の作用を抑制する方法、(4)メラニン細胞(melanocyte)、メラニン形成細胞上に特定の毒性を持つヒドロキノン(hydroquinone)を使用する細胞分化(cell differentiation)を抑制する方法、(5)メラニン形成を減少するので退色する方法。
【0004】
メラニン生合成の抑制のために、ヒドロキノン、アルブチン、アスコルビン酸(ascorbic acid)、コウジ酸、及び植物抽出物由来の物質のような多様な皮膚美白材料が現在まで使われている。しかしながら、このような従来に使われる皮膚美白材料は多い問題点を起こす。例えば、ヒドロキノンは、皮膚に対する敏感性、好ましくない変色(staining)、または変臭(odor)等のため使用が制限されている。アスコルビン酸(ascorbic acid)は、空気中に酸素雰囲気で容易に酸化されて、化粧料の変色または変臭を引き起こす。植物抽出物は、強い皮膚美白効果にも関わらず、多様な植物の産地のため製品の均質性または効能を維持することが困難である。
【0005】
前述した皮膚美白材料の以外に、他の皮膚美白材料が最近に下記の通り開発されている。例えば、韓国特許公告番号第2005−0509848号には、活性成分であって、前胡(Peucedanum praeruptorum)から分離されたケラクトン誘導体を含有した美白化粧料が公開されており、また、韓国特許公告番号第2005−0479741号には、活性成分であって、グルコースアシル化誘導体を含有した美白化粧料が公開されている。しかしながら、この物質は低い合成効率(low-yield preparation)等の多い問題がある。
【0006】
それ故、本発明者は優れる美白効果を表す化合物を開発するために研究を続け、本発明でついに皮膚に対する副作用無しでメラニン形成と皮膚の過剰な色素沈着活性を効果的に抑制し、大量合成が容易であるなどの多様な特性を表す新規な環式化合物の誘導体を見付けた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、優れた皮膚美白活性を表す新規な環式化合物の誘導体及びこれの薬理学的に許容可能な塩を提供する。
【0008】
また本発明は、過剰生成されるメラニンにより引起こされる皮膚疾患を治療及び予防するため, 新規な環式化合物の誘導体を含む薬理的な組成物及び活性成分として有効成分を含むこれの薬理学的に許容可能な塩を提供する。
【0009】
また本発明は、過剰生成されるメラニンにより引起こされる皮膚疾患を治療及び予防するため, 新規な環式化合物の誘導体を含む化粧品(cosmetic composition) 及び活性成分として有効成分を含むこれの薬理学的に許容可能な塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、新規な環式誘導体化合物、これの薬理学的に許容可能な塩及びその異性体(isomer)を提供する。
【0011】
【化1】

【0012】
ここで、A環は、酸素原子または窒素原子から選択された少なくとも一つのヘテロ原子を含む脂肪族または芳香族単素環または複素環であり、少なくとも一つの環を形成するために互いに結合されていることができ、
【0013】
Cn及びCn+1は、A環に隣り合う炭素原子であって、nは正の定数であり、
【0014】
R1及びR2は飽和あるいは不飽和された直鎖または分枝鎖のアルキル基またはアシル基であり、
【0015】
R3、R4、R5、及びR6は、各々独立的に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルオキシメチル基、オキソ基、ヒドロキシル基、ビニル基、ニトリル基、カルボキシアルデヒド基、カルボニトリル基、及びアルデヒド基から選択された一つ以上の置換基である。
【0016】
一般式(I)の好ましい化合物として、本発明の化合物は下記の化合物を含む。
【0017】
A環はシクロヘキサン、シクロペンタン、またはベンゼンから選択された脂環であり、またナフタレンのような芳香族環であり、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ピリジン、クマリン、デカリンのような一つまたは二つの5員環または6員環が結合された複素環である。
【0018】
R1及びR2は、C3乃至C12の飽和あるいは不飽和された直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、より好ましくは、C4乃至C10の飽和あるいは不飽和された直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、またはC3乃至C12の飽和あるいは不飽和された直鎖または分枝鎖アシル基であり、より好ましくはC4乃至C10の飽和あるいは不飽和された直鎖または分枝鎖のアシル基である。
【0019】
R3、R4、R5、及びR6は、水素原子、C1乃至C10のアルキル基、C1乃至C12のアルコキシ基、アシルオキシ基、アシルオキシメチル基、オキソ基、ヒドロキシル基、ビニル基、ニトリル基、カルボキシアルデヒド基、カルボニトリル基、及びアルデヒド基で構成された群から選択された独立的な、少なくとも一つの置換基である。
【0020】
一般式(I)と表示される本発明の化合物は、当該技術分野で広く知られた通常の方法により薬理的に許容可能な塩と溶媒和物(solvates)に変形できる。塩には薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)により形成された酸付加塩(acid-addition salt)が有用であり、通常の方法により製造できる。例えば、酸付加塩は化合物を過量の酸水溶液に溶解させ、該塩を水混和性有機溶媒(water-miscible organic solvent)、例えば、メタノール、エタノール、アセトン、またはアセトニトリルを使用して沈澱させて製造する。同モル量の化合物及び水で希釈された酸またはアルコール(例:グリコールモノメチルエテール)を加熱し、次に前記混合物を蒸発させて乾燥させたり、または析出された塩を吸引濾過させて乾燥した塩が得られる。
【0021】
この際、遊離酸には有機酸または無機酸が使用できる。例えば、有機酸には、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、アセト酸、トリフルオロアセト酸、シトル酸、マレイン酸(maleic acid)、スクシン酸、オキサル酸、安息香酸、乳酸(lactic acid)、グリコール酸(glycolic acid)、グルコン酸(gluconic acid)、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸(glutaric acid)、グルクロン酸(glucuronic acid)、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カルボン酸、バニリン酸、ヨウ化水素酸などを使用することができ、無機酸には、塩酸、燐酸、硫酸、硝酸、酒石酸などを使用することができる。
【0022】
また、塩基を使用して薬学的に許容可能な本発明の金属塩を作ることができる。アルカリ金属またはアルカリ土金属塩は、例えば、化合物を過量のアルカリ金属水酸化物、またはアルカリ土金属水酸化物溶液の中に溶解し、非溶解化合物塩を濾過した後、余液を蒸発、乾燥させることにより得る。この際、本発明の金属塩としては、特にナトリウム、カリウム、またはカルシウム塩を製造することが薬学的に適合し、またこれに対応する銀塩はアルカリ金属またはアルカリ土金属塩を適当な銀塩(例、硝酸銀)と反応させることにより得る。
【0023】
前記の一般式(I)の薬学的に許容可能な塩は、別に指示しない限り、一般式(I)の化合物に存在できる酸性または塩基性基の塩を含む。例えば、本発明の薬学的に許容可能な塩には、ヒドロキシル基のナトリウム、カルシウム、及びカリウム塩が含まれ、アミノ基のその他の薬学的に許容可能な塩には、臭化水素、硫酸塩、硫酸水素塩、燐酸塩、燐酸水素塩、燐酸二水素塩、アセテート、スクシネート、シトレート、タルトレート、ラクテート、マンデレート、メタンスルホネート(メシレート)、及びp−トルエンスルフォネート(トシレート)塩があり、当業界で知らされた塩の製造方法や製造過程により製造できる。
【0024】
前記の一般式(I)の化合物は、非対称中心を持つために、光学的に異なる部分立体異性体(diastereomer)の形態で存在することができる。したがって、本発明の化合物は光学的に活性を持つ異性体、RまたはS立体異性体及びその混合物を含む。また、本発明は当業界で知らされた部分異性質体の製造及び分離方法だけでなく、ラセミ体混合物(racemic mixture、racemic混合物)の用途、一つ以上の光学的に活性を持つ異性質体、またはその混合物すべてを含む。
【0025】
前記の一般式(I)の化合物は、単に例示に過ぎないのであり、本発明を制限しない方法により本明細書に下記の反応式により説明される方法により化学的に合成できる。この反応式は本発明の代表的な化合物を製造する段階を表し、他の化合物も反応物や出発物質の適した変形で段階を遂行することにより生成でき、これは当業者であれば自明である。
【0026】
下記に説明するように、化学式(I)の本発明の化合物は、ジオール(II)(diol(II))をアシル化剤(asilating agents)、例えばハロゲン化アシル(asil halide)またはハロゲン化アルキル(alkyl halide)と反応して、環式環でヒドロキシル基のエステル反応またはエーテル反応を遂行したり、追加に、その反応物を有機溶媒で水素添加反応(hydrogenation)を遂行して化学的に合成できる。
【0027】
【化2】

【0028】
前記反応式1に図示したように、この反応式は ジオール(II)(diol(II))をアシル化剤(asilating agents)、例えばアシルハライド( acyl halide)またはアルキルハライド(alkyl halide)、例えば、ブチリルクロライド, ペンタノイルクロライド, ヘプタノイルクロライド, オクタノイルクロライド, 2−エチル−ヘキサノイルクロライド, ラウロイルクロライド, 3−メチル−ブチルブロマイドと反応して、環式環にてヒドロキシル基のエステル反応または エーテル反応を行ったり、更にその反応物を有機溶媒、例えば、ジクロロメタン, クロロホルム, THF, アセトニトリル, DMF, ピリジン 等に水素添加反応(hydrogenation)を行うことを特徴とする化合物(I)を製造うる過程を説明する。
【0029】
【化3】

【0030】
前記反応式2に図示したように、この反応式はジオール(II)(diol(II)をアシル化剤(asilating agents)、例えば、水素化ナトリウムのような金属水素化物(metal hydride)または 炭酸カリウム(potassium carbonate)のような金属カーボネートを反応し、その反応物を有機溶媒、例えば ジクロロメタン, クロロホルム, THF, アセトニトリル, DMF, ピリミジンなどで水素添加反応(hydrogenation)を行うことを特徴とする化合物(I)を製造する過程を説明する。
【0031】
前記反応式1及び2に図示したように、一般式(II)の化合物がヒドロキシル基を持つ隣り合う炭素を持つ環式環を例示しているものの、本発明はこれに制限されずに本発明の合成方法はヒドロキシル基をまったく持ったなかったり、ヒドロキシル基を持つ二つの隣り合う炭素を 環構造の内に持たない化合物、例えばシクロアルカン、ベンゼン、ナフタレン、ピリジンなどの化合物に適用される。
【0032】
A環がシクロヘキサンであり、 R3, R4, R5及び R6が水素である場合反応式1に図示した方法によって製造される一般式(I)の最も好ましい化合物は次のグル−プから選択された一つである。
【0033】
1、2−ジブトキシシクロヘキサン、1、2−ジイソブトキシシクロヘキサン、1、2−ビス−ペンチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1−[2−(2−オキソ−ブトキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ブタン−2−オン、1、2−ビス(2、3−ジメチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2、4−ヘプタジエニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2、4−ヘキサジエニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス(2−エチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス(2−エチル−ペンチルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−ヘキセニルオキシ)−シクロヘキサン、 1、2−ビス−(2−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−メチル−ペンチルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−メチル−2−ペンテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−ペンテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−ペンチルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−3−ブテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(4−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(4−ヘキセニルオキシ)−シクロヘキサン、4−[2−(3−オキソ−ブトキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ブタン−2−オン、3−メチル−4−[2−(2−メチル−3−オキソ−ブトキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ブタン−2−オン、1、2−ビス−(4−ペンテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(5−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(5−ヘキセニルオキシ)−シクロヘキサン、5−[2−(4−オキソ−ペンチルオキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ペンタン−2−オン、1、2−ビス−(5−メチル−ヘキシルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(6−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−ヘキシルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−ヘプチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−オクチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−ノニルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−デシルオキシ−シクロヘキサン、2−ブテン酸2−(2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ブチル酸2−(2−エチル−ブチリルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、2−メチル−2−ブテン酸2−(2−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−2−ペンテン酸2−(2−メチル−2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−3−ブテン酸2−(2−メチル−3−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−4−ペンテン酸2−(2−メチル−4−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチルブタン酸2−(2−メチルブタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2、2−ジメチルペンタン酸2−(2、2−ジメチルペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2、4−ヘキサジエン酸2−(2、4−ヘキサジエノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2、4−ペンタジエン酸2−(2、4−ペンタジエノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−ヘプタン酸2−(2−メチル−ヘプタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−ヘキサン酸2−(2−メチル−ヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−ペンタン酸2−(2−メチル−ペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−ペンテン酸2−(2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3、3−ジメチルブタン酸2−(3、3−ジメチルブタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−ヘキセン酸2−(3−ヘキセノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−4−ペンテン酸2−(3−メチル−4−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチルブタン酸2−(3−メチルブタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−ペンタン酸2−(3−メチルペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−ペンテン酸2−(3−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−メチル−2−ペンテン酸2−(4−メチル−2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−メチルヘキサン酸2−(4−メチルヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−メチル−ペンタン酸2−(4−メチルペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−オキソ−2−ペンテン酸2−(4−オキソ−2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−オキソ−ペンタン酸2−(4−オキソペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−ペンテン酸2−(4−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、5−オキソヘキサン酸2−(5−オキソヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、6−オキソ−ヘプタン酸2−(6−オキソヘプタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、ブタン酸2−ブタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ペンタン酸2−ペンタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ヘプタン酸2−ヘプタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、デカン酸2−デカノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ブチル酸2−ブチリルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、ペンタン酸2−ペンタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル、ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、ヘプタン酸2−ヘプタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル、ノナン酸2−ノナノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、デカン酸2−デカノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、ラウリル酸2−ラウロイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロペンチルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル、4−ペンテン酸2−(4−ペンテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−フェニルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル、オクタン酸3−オクタノイルオキシ−ナフタレン−2−イルエステル、2−エチル−ヘキサン酸3−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル、オクタン酸3−オクタノイルオキシ−ピリジン−2−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸4−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2、3−ビス−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル、オクタン酸2、3−ビス−オクタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ミオ−イノシトールヘキサ−O−ブタノエート、アラビノピラノース1、2、3、4−テトラ−O−(3−メチル−2−ブテノエート)、メチル−α−D−グルコーステトラ−O−ブタノエート、1、2−ビス−(3−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−ペンチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−ヘキシルオキシ−シクロヘキサン及びラウリル酸2−ラウロイルオキシ−シクロヘキシルエステルなどがあり、これに限定されるのではない。
【0034】
A環がシクロヘキサンであり、 R3, R4, R5及び R6が水素であり、R1と R2が 3−メチル−2−ブテノイルである場合、反応式1に図示した方法により製造される一般式(I)の最も好ましい化合物は次のグル−プから選択された一つである。
【0035】
3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロペンチルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−1−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロピラン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロピラン−4−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸4−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−3−イルエステル、及び3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−2−イルエステルがあり、これに限定されるのではない。
【0036】
本発明で一般式(I)で表現される前記方法により製造される新規な環式化合物の誘導体は皮膚に対する副作用なしでメラニン生成及び皮膚の過剰な色素沈着活性に対する強い抑制効果、または大量生産合成などの容易性を表す。
【0037】
従って、本発明の別の目的は過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患を治療及び予防するため一般式(I)に表現される化合物を有効成分として含む薬学的組成物及び活性成分として有効成分を含むこれの薬理学的に許容可能な塩と共に薬学的に許容可能な担体または希釈剤を提供することである。
【0038】
ここで“過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患”は皮膚変色(skin discoloration)、シミ、そばかす(freckles)、炎症後の皮膚の色素沈着、老人性色素斑点などを含む。
【0039】
また、本発明の一側面によると、メラニンの過剰再生を抑制する方法を提供するが、その方法は一般式(I)に表現される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。
【0040】
また、本発明のまた違う側面によると、メラニンの過剰再生を抑制する方法を提供しているが、その方法は一般式(I)で表現される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を治療的に有効成分としてメラニン過剰再生により引き起こされる前記疾病を持っている人間を含む哺乳類に投与する段階を含む。
【0041】
本発明による化合物は薬学的に許容可能な担体、補助薬または希釈剤を含む薬学的な組成物として提供できる。例えば、本発明の化合物はオイル、プロピレングリコール(propylene glycol)または投与に一般的に使用される他の溶媒に溶解される。 担体の適当な例としては生理食塩水、ポリエチレングリコール、植物性油、ミリスチン酸イソプロピル(isopropyl myristate)などを含むものの、これに制限されない。局所的な投与として、本発明の化合物は軟膏(ointments)あるいはクリームの形態として製剤化される。
【0042】
当該化合物はメラニン生成の抑制を決定する次の実験によりメラニン生成の強力な抑制活性を表すことが確認された。
【0043】
ここで、次の製剤方法(formulation method)及び添加剤は単に例示に過ぎないのであり、本発明を制限しない。
【0044】
また、本発明の化合物の薬学的投与形態は、これらの薬学的許容可能な塩の形態でも使われることができ、また単独で、または他薬学的活性化合物と結合だけでなく、適当な集合で使われることができる。
【0045】
本発明の化合物は通常の食塩水のような水溶性溶媒、5% デキストロース( Dextrose ) 、または植物性油、合成脂肪酸グリセリド(aliphatic acid glyceride) 、高級脂肪酸エステルまたは プロピレングリコール のような不溶性溶媒(non-aqueous solvents)に溶解、 懸濁または乳化するため投与用の製造物に剤形化される。この剤形化は通常的な添加剤、例えば、溶解化剤、等張剤(isotonic agent)、懸濁剤、乳化剤、安定化剤及び防腐剤(preservative)を含むこともできる。
【0046】
本発明の化合物の好ましい投与量は患者の状態及び体重、疾病の程度、薬物の形態、投与経路及び期間に応じて異なるが、当業者により適切に選択されることができる。しかしながら、好ましい効果のために、本発明の化合物は1日に0.0001乃至100mg/kgで、好ましくは0.001乃至10mg/kgで投与するのがよい。投与は1日に一回投与することもでき、数回に分けて投与することもできる。前記組成物での化合物は組成物全体重量に対して0.0001−10重量%、好ましくは0.0001−1重量%であることもある。
【0047】
本発明の薬剤的組成物は様々な経路を通じて哺乳類(ラット、マウス、家畜または人間)のような動物に投与できる。投与のあらゆる様態が意図されている。例えば、口腔、直腸に吸入されたり、静脈、筋肉内、皮下脂肪、脊髄間、硬膜外、脳室内( intracerebroventricular)注射、好ましくは、局所用製剤(topical preparation), 例えばクリーム、ジェル、パッチ、 噴霧剤、軟膏剤、ローション剤、リニメント剤、パスタ剤、またはカタプラスマ剤などによって投与できる。
【0048】
本発明のもう一つの目的は過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患を治療及び予防するため一般式(I)に表現される環式化合物を含む化粧料組成物及び活性成分として有効成分を含むこれの薬理学的に許容可能な塩を提供することである。
【0049】
本発明の化粧料組成物は組成物全体の重量に対して本発明の成分を0.001−40重量%、より好ましくは0.01−10重量%を含むのが好ましい。他の成分は技術分野で広く知られた通常の化粧料組成物の成分の混合であることもある。
【0050】
前記組成物を含む化粧料剤型はスキンローション、スキンソフナー、スキントナー、アストリンゼント、ローション、乳液、モイスチャーローション、栄養ローション、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム、ファンデーション、エッセンス、栄養エッセンス、パック、クレンジングフォーム、クレジングローション、クレンジングクリーム、ボディーローション、及びボディークレンザー、トリートメント、美容液などのようなどんな形態でも製造できる。
【0051】
ここで、次の剤型化方法や添加剤などは単に一例であり、本発明を制限するものではない。
【0052】
本発明の化粧料組成物は 水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、高分子ペプチド、高分子多糖、スフィンゴ脂質及び海草エキスからなる群から選択された添加剤を含むことができる。
【0053】
好ましい水溶性ビタミンとしては化粧品に配合可能なものであればどんなものでもよいが多様なビタミン、例えばビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ピリドキシン、塩酸ピリドキシン、ビタミンB12、パントテン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、葉酸、ビタミンC、ビタミンHなど、それらの塩、例えば、サイアミン塩酸塩、アスコルビン酸ナトリウム塩等または誘導体例えば、アスコルビン酸−2−燐酸ナトリウム塩、アスコルビン酸−2−燐酸マグネシウム塩等が好ましく、これらは微生物変換法、微生物の培養物からの精製法、酵素法、または化学合成法などの通常の方法により収得できる。
【0054】
好ましい脂溶性ビタミンとしては、化粧品に配合可能なものであればどんなものでもよいが、多様なビタミン例えば、ビタミンA、ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミンE(dl−アルファ−トコフェロール、d−アルファ−トコフェロール、d−d−トコフェロールなどそれらの誘導体、例えばパルミチン酸アスコルベート、ステアリン酸アスコルベート、ジパルミチン酸アスコルベート、アセト酸dl−アルファ−トコフェロール、ニコチン酸dl−アルファ−トコフェロールビタミンE、dl−パントテニルアルコール、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテルなど、本発明で用いられる脂溶性ビタミンを含んでおり、これらのものが好ましく、これらは 微生物変換法、微生物の培養物からの精製法、酵素法、または化学合成法などの通常の方法により収得できる。
【0055】
好ましい 高分子ペプチドとしては、化粧品に配合可能なものであればどんなものでもよいが、本発明の例示で使用される高分子ペプチドを含み、コラーゲン、加水分解コラーゲン、ゼラチン、エラスチン、加水分解エラスチン、ケラチンなどが好ましい。
【0056】
好ましい高分子多糖としては、化粧品に配合可能なものであればどんなものでもよいが、ヒドロキシエチルセルロース、キサンチンガム、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸、またはその塩(ナトリウム塩等)等が好ましい。例えば、コンドロイチン硫酸またはその塩などは、通常哺乳動物や魚類から精製して使用することができる。
【0057】
好ましいスフィンゴ脂質としては、化粧品に配合可能なものであればどんなものでもよいが、 セラミド、ピトスフィンゴシン、スフィンゴ糖脂質などが好ましい。スフィンゴ脂質は、通常哺乳類、魚類、貝類、酵母、または植物などから通常の方法により精製したり化学合成法により取得することができる。
【0058】
好ましい海草エキスとしては、化粧品に配合可能なものであればどんなものでもよいが、褐藻エキス、紅藻エキス、緑藻エキスなど、またはそれらの海草エキスから精製されたカラギナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウムなども好ましい。海草エキスは海草から通常の方法により精製して取得することができる。
【0059】
本発明の化粧料には、前記必須成分と共に、必要によって通常化粧料に配合される他の成分を配合してもよい。
【0060】
以外に添加してもよい好ましい配合成分としては、油脂成分、保湿剤、エモリエント剤、界面活性剤、有機及び無機顔料、有機粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、植物抽出物、pH調整剤、アルコール、色素、香料、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、精製水などを含むことができる。
【0061】
好ましい油脂成分としては、エステル系油脂、炭化水素系油脂、シリコーン系油脂、フッ素系油脂、動物油脂、植物油脂などを含むことができる。
【0062】
好ましいエステル系油脂としては、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、リノレン酸エチル、リノレン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアルキル、トリ(カプリル、カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノオレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソセチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノレン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル、カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、シトル酸トリイソセチル、シトル酸トリイソアルキル、シトル酸トリイソオクチル、ラクト酸ラウリル、ラクト酸ミリスチル、ラクト酸セチル、ラクト酸オクチルデシル、シトル酸トリエチル、シトル酸アセチルトリエチル、シトル酸アセチルトリブチル、シトル酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、スクシン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリルなどのエステル系などを含むことができる。
【0063】
好ましい炭化水素系油脂としては、スクアレン、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリンなどの炭化水素系油脂などを含むことができる。
【0064】
好ましいシリコーン系油脂としては、ポリメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、ジメチルシロキサン−メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン−メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性シリコーン油、アミノ変性シリコーン油などを含むことができる。
【0065】
好ましいフッ素系油脂としては、パラフルオロポリエーテルなどを含むことができる。
【0066】
好ましい動物または植物油脂としては、アボカード油、アーモンド油、オリーブ油、胡麻油、米糠油、サフラワー油、大豆油、とうもろこし油、アブラナ油、杏仁油、パーム核油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、葡萄種子油、綿実油、ヤシ油、ククイナット油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、シアバター、月見草油、マカデミアナット油、メドホーム油、卵黄油、ラノリン油、マー油、ミンク油、オレンジラフィー油、ホホバ油、カルナバワックス、液状ラノリン、硬化ヒマシ油などの動物または植物油脂を含むことができる。
【0067】
好ましい保湿剤としては、水溶性低分子保湿剤、脂溶性低分子保湿剤、水溶性高分子、脂溶性高分子などを含むことができる。
【0068】
特に、好ましい水溶性低分子保湿剤としては、セリン、グルタミン、ソルビトール、マンニトール、ピロリドン−カルボン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度n?2)、ポリプロピレングリコール(重合度n?2)、ラクト酸、ラクト酸塩などを含むことができる。
【0069】
好ましい脂溶性低分子保湿剤としては、コレステロール、コレステロールエステルなどを含むことができる。
【0070】
好ましい水溶性高分子としては、カルボキシビニルポリマー、ポリアスパラギン酸塩、トラガカント、キサンチンガム、 HMC(ヒドロキシメチルセルロース)、 HEC(ヒドロキシエチルセルロース)、 HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)、カルボキシメチルセルロース、水溶性キチン、キトサン、デキストリンなどを含むことができる。
【0071】
好ましい脂溶性高分子としては、ポリビニルピロリドン−エイコセン共重合体、ポリビニルピロリドン−ヘキサデセン共重合体、ニトロセルロース、デキストリン脂肪酸エステル、高分子シリコーンなどを含むことができる。
【0072】
好ましいエモリエント剤としては、長鎖アシルグルタミン酸コレステリルエステル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸、ロジン酸、ラノリン脂肪酸コレステリルエステルなどを含むことができる。
【0073】
好ましい界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤などを含むことができる。
【0074】
特に好ましい非イオン性界面活性剤としては、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POE(ポリオキシエチレン)ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE−POP(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)共重合体、POE−POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーン、ラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆燐脂質などを含むことができる。
【0075】
好ましい陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルファ−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキル燐酸塩、POEアルキル燐酸塩、アルキルアミド燐酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホスクシン酸塩、アルキルスルホアセト酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パラフルオロアルキル燐酸エステルなどを含むことができる。
【0076】
好ましい陽イオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ブロム化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ブロム化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第4級アンモニウム塩などを含むことができる。
【0077】
好ましい両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボキシル酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型などの両性界面活性剤などを含むことができる。
【0078】
好ましい有機及び無機顔料としては、硅酸、無水硅酸、硅酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、チタン皮膜雲母、オキシ塩化ビスムス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、カーボンブラック、及びそれらの複合体等の無機顔料;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、珪素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース、CIピグメントイエロー、CIピグメントオレンジなどの有機顔料、及びそれらの無機顔料と有機顔料との複合顔料などを含むことができる。
【0079】
好ましい有機粉体としては、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸;セチリン酸亜鉛ナトリウム、ラウリル酸亜鉛、ラウリル酸カルシウムなどのアルキル燐酸金属塩;N−ラウロイル−ベタ−アラニンカルシウム、N−ラウロイル−ベタ−アラニン亜鉛、N−ラウロイルグリシンカルシウムなどのアシルアミノ酸多価金属塩;N−ラウロイル−タウリンカルシウム、N−パルミトイル−タウリンカルシウムなどのアミドスルホン酸多価金属塩;Nαラウロイル−L−リジン、Nα−パルミトイルリジン、Nアルファ−パルミトイルオルニチン、Nアルファ−ラウロイルアルギニン、Nアルファ−硬化ラノリン脂肪酸アシルアルギニンなどのN−アシル塩基性アミノ酸;N−ラウロイルグリシルグリシンなどのN−アシルポリペプチド;アルファ−アミノカプリル酸、アルファ−アミノラウリン酸などのアルファ−アミノ脂肪酸;ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、四臭化エチレンなどを含むことができる。
【0080】
好ましい紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸オクチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ホモメンチル、桂皮酸ベンジル、パラメトキシ桂皮酸−2−エトキシエチル、パラメトキシ桂皮酸オクチル、ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサングリセリル、パラメトキシ桂皮酸イソプロピル、ジイソプロピル−ジイソプロピル桂皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2、4、6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1、3、5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾルなどを含むことができる。
【0081】
好ましい防腐剤(preservatives)としては、ヒノキチオル、トリクロ酸、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、クロロヘキシジングルクロン酸塩、フェノキシエタノール、レゾルシン、イソプロピルメチルフェノール、アズレン、サリチル酸、ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム、感光素301号、モノニトログアイヤコールナトリウム、ウンデシレン酸などを含むことができる。
【0082】
好ましい酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシアニソール、ガリック酸プロピル、エリソルビン酸などを含むことができる。
【0083】
好ましいpH調整剤としては、シトル酸、シトル酸ナトリウム、リンゴ酸、リンゴ酸ナトリウム、フマル酸、フマル酸ナトリウム、スクシン酸、スクシン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、燐酸一水素ナトリウムなどを含むことができる。
【0084】
好ましいアルコールとしては、セチルアルコールなどの高級アルコールを含むことができる。
【0085】
また、前述のもの以外に添加してもよい配合成分及びその量は本発明の目標と効果を損傷させない範囲内でこれに限定されるものではなく、他の配合成分の量は総重量に対し、好ましくは0.01−5重量%、より好ましくは0.01−3重量% であるのが好ましい。
【0086】
本発明の化粧料は、溶液、乳化物、粘性型混合物などに変形することができる。
【0087】
前記成分、例えば水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、高分子ペプチド、 高分子多糖、スフィンゴ脂質、 海草エキス及び必要時に前記成分と違う成分が追加可能な配合成分(addable ingredients)は文献(Matsumoto Mithio; Manual for the development of transdermal applied preparation. Seisi Press, 1st Ed., 1985) に開示された通常の方法によって収得することができる。
【0088】
本発明の化合物は毒性と副作用がない。従ってこれらは安全に使用可能である。
【0089】
本発明の精神や範囲を超えない限り本発明の組成物、用途及び製造に多様な変形と変更が可能であうることは自明である。
【発明の効果】
【0090】
新規な環式化合物の誘導体は皮膚に対する副作用なくメラニン生成及び皮膚の過剰な色素沈着活性に対し強い抑制効果を持っている。従ってこれらは過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患の治療及び予防するための治療剤としてでも使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0091】
本発明の精神や範囲を超えない限り本発明の組成物、用途及び製造に多様な変形と変更が可能であうることは自明である。
【0092】
本発明を次の例示を持って詳しく説明する。しかしながら、本発明はこれらの例示によって制限されないものと理解されるべきである。
【0093】
以下実施例及び実験例、製造例及び臨床例は本発明を例示するものであり、本発明を限定するのではない。
【実施例1】
【0094】
ブチル酸2−ブチリルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Butyric acid 2-butyryloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(1)の製造
2口の丸いフラスコに常温でトランス−1、2−シクロヘキサンジオール1.16g(10mmol)を入れた後、ジクロロメタン50mlを投入し、アイスバスを用いて冷却した。触媒としてジメチルアミノピリジン0.24g(2mmol)とトリエチルアミン2.3g(23mmol)を投入した後、ブチリルクロライド2.3g(22mmol)を徐々に滴加した。滴加が終わると常温で2時間反応させた。
反応物に薄い塩酸溶液100mlを投入し、200mlのジクロロメタンを用いて抽出した。 ジクロロメタン層を減圧下に乾燥させた後、シリカゲル上でコラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ヘキサン=1:30)を用いて分離、精製してブチル酸2−ブチリルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル2.6gを得た。
前記収得したブチル酸2−ブチリルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステルは、高速原子衝撃質量分析法(以下、FAB−MS)及び水素核磁気共鳴分析法(以下、1H−NMR)を用いて同定してブチル酸2−ブチリルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Butyric acid 2-butyryloxy-trans-cyclohexyl ester)1.8gを収得した。
FAB mass: 257 [M+H] +
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.93(t, 6H, J=7.5Hz), 1.25〜1.45(m, 4H), 1.62(h, 4H, J=7.5Hz), 1.64〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.10(m, 2H), 2.24(t, 4H, J=7.5Hz), 4.77〜4.86(m, 2H)
【実施例2】
【0095】
ペンタン酸2−ペンタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Pentanoic acid 2-pentanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(2)の製造
化合物2は、ブチリルクロライドの代わりに、ペンタノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してペンタン酸2−ペンタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Pentanoic acid 2-pentanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)2.1gを収得した。
FAB mass: 285 [M+H] +
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) : δ 0.93(t, 6H, J=7.5Hz), 1.25〜1.45(m, 4H), 1.34(h, 4H, J=7.2), 1.58(q, 4H, J=7.2Hz), 1.64〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.06(m, 2H), 2.26(t,4H, J=7.5Hz), 4.85〜4.93(m, 2H)
【実施例3】
【0096】
3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)-trans-cyclohexyl ester)化合物(3)の製造
化合物3は、ブチリルクロライドの代わりに3−メチル−2−ブテノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成して3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)-trans-cyclohexyl ester)2.1gを収得した。
FAB mass: 281 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.30〜1.45(m, 4H), 1.66〜1.75(m, 2H), 1.87(s, 3H), 2.01〜2.12(m, 2H), 2.23(s, 3H), 4.85〜4.93(m, 2H), 5.63(s, 2H)
【実施例4】
【0097】
ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Hexanoic acid 2-hexanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(4)の製造
化合物4は、ブチリルクロライドの代わりにヘキサノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Hexanoic acid 2-hexanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)2.2gを収得した。
FAB mass: 313 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.89(t, 6H, J=6.9Hz), 1.20〜1.45(m, 8H), 1.59((q, 4H, J=7.5Hz), 1.66〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.15(m, 2H), 2.28(t, 4H, J=8.1Hz), 4.85〜4.95(m, 2H)
【実施例5】
【0098】
ヘプタン酸2−ヘプタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Heptanoic acid 2-heptanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(5)の製造
化合物5は、ブチリルクロライドの代わりにヘプタノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してヘプタン酸2−ヘプタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Heptanoic acid 2-heptanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)2.3gを収得した。
FAB mass: 341 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz):δ 0.88(t, 6H, J=6.9Hz), 1.20〜1.45(m, 10H), 1.58(q, 4H, J=7.2Hz), 1.66〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.15(m, 2H), 2.25(t, 2H, J=7.5Hz), 2.26(t,2H, J=7.2Hz),4.85〜4.95(m, 2H)
【実施例6】
【0099】
オクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Octanoic acid 2-octanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(6)の製造
化合物6は、ブチリルクロライドの代わりにオクタノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してオクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Octanoic acid 2-octanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)2.5gを収得した。
FAB mass: 369 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.88(t, 6H, J=6.9Hz), 1.20〜1.45(m, 12H), 1.58(q, 4H, J=6.9Hz), 1.66〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.15(m, 2H), 2.25(t, 2H, J=7.5Hz),2.26(t, 2H, J=7.8Hz),4.85〜4.95(m, 2H)
【実施例7】
【0100】
2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル(2-ethyl-hexanoic acid 2-(2-ethyl-hexanoyloxy)-trans -cyclohexyl ester)化合物(7)の製造
化合物7は、ブチリルクロライドの代わりに2−エチル−ヘキサノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成して2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル(2-ethyl-hexanoic acid 2-(2-ethyl-hexanoyloxy)-trans-cyclohexyl ester)2.4gを収得した。
FAB mass: 369 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.88(t, 6H, J=6.9Hz), 0.94(t, 6H, J=7.5Hz), 1.20〜1.40(m, 10H), 1.40〜1.70(m, 8H), 2.05〜2.15(m, 2H), 2.15〜2.35(m, 4H), 4.85〜4.95(m, 2H)
【実施例8】
【0101】
ノナン酸2−ノナノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Nonanoic acid 2-nonanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(8)の製造
化合物8は、ブチリルクロライドの代わりにノナノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してノナン酸2−ノナノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Nonanoic acid 2-nonanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)2.8gを収得した。
FAB mass: 397 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz):δ 0.88(t, 6H, J=6.9Hz), 1.20〜1.45(m, 14H), 1.58(q, 4H, J=7.2Hz), 1.66〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.15(m, 2H), 2.25(t, 2H, J=7.5Hz), 2.26(t, 2H, J=7.5Hz), 4.85〜4.95(m, 2H)
【実施例9】
【0102】
デカン酸2−デカノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Decanoic acid 2-decanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(9)の製造
化合物9は、ブチリルクロライドの代わりにデカノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してデカン酸2−デカノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Decanoic acid 2-decanoyloxy-trans-cyclohexyl ester)3.1gを収得して下記に特徴を表した。
FAB mass: 425 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) : δ 0.88(t, 6H, J=6.9Hz), 1.20〜1.45(m, 16H), 1.58(q, 4H, J=6.9Hz), 1.66〜1.75(m, 2H), 1.95〜2.15(m, 2H), 2.25(t, 2H, J=7.5Hz),2.26(t, 2H, J=7.8Hz), 4.85〜4.95(m, 2H)
【実施例10】
【0103】
ラウリル酸2−ラウロイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Lauric acid 2-lauroyloxy-trans-cyclohexyl ester)化合物(10)の製造
化合物10は、ブチリルクロライドの代わりにラウロイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成してラウリル酸2−ラウロイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル(Lauric acid 2-lauroyloxy-trans-cyclohexyl ester)3.2gを収得した。
FAB mass: 481 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) : δ 0.85(t, 6H, J=6.4Hz), 1.22〜1.33(m, 34H), 1.52〜1.59(q, 4H, J=6.4Hz), 1.67〜1.69(m, 2H), 1.98〜2.01(m, 2H), 2.14〜2.19(t, 2H, J=7.5Hz), 2.26(t, 2H, J=8.2Hz), 4.4.76〜4.79(m, 2H)
【実施例11】
【0104】
3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シス−シクロヘキシルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy) -cis-cyclohexyl ester)化合物(11)の製造
化合物11は、トランス−シクロヘキサンジオールの代わりにシス−シクロヘキサンジオールを使用したことを除いては、実施例3と同一な方法により合成して3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シス−シクロヘキシルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)-cis-cyclohexyl ester)1.5gを収得した。
FAB mass: 281 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.25〜1.51(m, 4H), 1.61〜1.72(m, 6H), 1.81〜1.92(m, 6H), 2.11〜2.19(m, 4H), 5.04〜5.07(d, 2H, J=7.8Hz), 5.67〜5.68(d, 2H, J=1.2Hz)
【実施例12】
【0105】
3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)- trans-cyclopentyl ester)化合物(12)の製造
化合物12は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりにトランス−1、2−シクロペンタンジオールを使用したことを除いては、実施例3と同一な方法により合成して3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)-trans -cyclopentyl ester)1.6gを収得した。
FAB mass: 267.1[M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.64〜1.69(m, 2H), 1.75〜1.80(m, 2H), 2.05〜2.15 (m, 2H), 1.88(s, 6H), 2.15(s, 6H), 5.09〜5.12(m, 2H), 5.65〜5.66(d, 2H, J=1.2Hz)
【実施例13】
【0106】
オクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロペンチルエステル(Octanoic acid 2-octanoyloxy-trans-cyclopentyl ester)化合物(13)の製造
化合物13は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりにトランス−1、2−シクロペンタンジオールを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法により合成してオクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロペンチルエステル(Octanoic acid 2-octanoyloxy-trans-cyclopentyl ester)1.8gを収得した。
FAB mass: 355.2 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.88(m, 6H), 1.22〜1.38(m, 20H), 1.58〜1.62(m, 6H), 1.74〜1.79(m, 2H), 2.07〜2.12(m, 2H), 2.25〜2.30(t, 4H, J=6.6Hz), 5.07〜5.08(m, 2H)
【実施例14】
【0107】
2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル(2-ethyl-hexanoic acid 2-(2-ethyl-hexanoyloxy)-trans -cyclopentyl ester)化合物(14)の製造
化合物14は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりにトランス−1、2−シクロペンタンジオールを使用したことを除いては、実施例7と同一な方法により合成して2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル(2-ethyl-hexanoic acid 2-(2-ethyl-hexanoyloxy)-trans-cyclopentyl ester)1.7gを収得した。
FAB mass: 355.2 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.85〜0.90(m, 12H), 1.23〜1.33(m, 8H), 1.40〜1.66(m, 10H), 1.66〜1.84(m, 2H), 2.08〜2.30(m, 4H), 5.08〜5.09(m, 2H)
【実施例15】
【0108】
4−ペンテン酸2−(4−ペンテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル(4-pentenoic acid 2-(4-pentenoyloxy)-trans-cyclohexyl ester)化合物(15)の製造
化合物15は、ブチリルクロライドの代わりに4−ペンテノイルクロライドを使用したことを除いては、実施例1と同一な方法により合成して4−ペンテン酸2−(4−ペンテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル(4-pentenoic acid 2-(4-pentenoyloxy)-trans-cyclohexyl ester)1.8gを収得した。
FAB mass: 281.1 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) : δ 1.20〜1.45(m, 4H), 1.65〜1.80(m, 2H), 1.95〜2.10(m,2H), 2.30〜2.45(m, 8H), 4.80〜4.90(m, 2H), 4.99(d, 2H, J=11.7Hz), 5.04(dd, 2H,J=0.6Hz, J=11.7Hz), 5.85〜5.95(m, 2H)
【実施例16】
【0109】
3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)-phenyl ester)化合物(16)の製造
化合物16は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりに1、2−ベンゼンジオールを使用したことを除いては、実施例3と同一な方法により合成して3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2-(3-methyl-2-butenoyloxy)-phenyl ester)1.8gを収得した。
FAB mass: 275 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.99(s, 6H), 2.22(s, 6H), 5.89〜5.91(m, 2H), 7.18〜7.28(m, 4H)
【実施例17】
【0110】
オクタン酸2−オクタノイルオキシ−フェニルエステル(Octanoic acid 2-octanoyloxy-phenyl ester)化合物(17)の製造
化合物17は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりに1、2−ベンゼンジオールを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法により合成してオクタン酸2−オクタノイルオキシ−フェニルエステル(Octanoic acid 2-octanoyloxy-phenyl ester)2.3gを収得した。
FAB mass: 363.1 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.88〜0.93(m, 6H), 1.32〜1.46(m, 16H), 1.70〜1.80(m, 4H), 2.52〜2.57(m, 4H), 7.02〜7.18(m, 4H)
【実施例18】
【0111】
3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル(3-methyl-2-butenoic acid3-(3-methyl-2-butenoyloxy)- naphthalen-2-yl ester)化合物(18)の製造
化合物18は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりに2、3−ナフタレンジオールを使用したことを除いては、実施例3と同一な方法により合成して3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル(3-methyl-2-butenoic acid3-(3-methyl-2-butenoyloxy)-naphthalen-2-yl ester)2.5gを収得した。
FAB mass: 324.9 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.97(d, 6H, J=1.29Hz), 2.20(d, 6H, J=1.29Hz), 5.90〜5.92(m, 2H), 7.41〜7.45(m, 2H), 7.63(s, 2H), 7.75〜7.78(m, 2H)
【実施例19】
【0112】
オクタン酸3−オクタノイルオキシ−ナフタレン−2−イルエステル(Octanoic acid 3-octanoyloxy-naphthalen-2-yl ester)化合物(19)の製造
化合物19は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりに2、3−ナフタレンジオールを使用したことを除いては、実施例6と同一な方法により合成してオクタン酸3−オクタノイルオキシ−ナフタレン−2−イルエステル(Octanoic acid 3-octanoyloxy-naphthalen-2-yl ester)2.5gを収得した。
FAB mass: 413 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.86〜0.91(m, 6H), 1.30〜1.39(m, 16H), 1.71〜1.81(m, 4H), 2.54〜2.59(m, 4H), 7.43〜7.46(m, 2H), 7.62(s, 2H), 7.75〜7.78(m, 2H)
【実施例20】
【0113】
2−エチル−ヘキサン酸3−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル(2-ethyl-hexanoic acid 3-(2-ethyl-hexanoyloxy)-naphthalen-2-yl ester)化合物(20)の製造
化合物20は、トランス−1、2−シクロヘキサンジオールの代わりに2、3−ナフタレンジオールを使用したことを除いては、実施例7と同一な方法により合成して2−エチル−ヘキサン酸3−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル(2-ethyl-hexanoic acid 3-(2-ethyl-hexanoyloxy)-naphthalen-2-yl ester)2.3gを収得した。
FAB mass: 413 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.85〜1.06(m, 12H), 1.29〜1.39(m, 10H), 1.53〜1.83(m, 10H), 2.31〜2.37(m, 2H), 2.49〜2.58(m, 2H), 7.42〜7.47(m, 2H), 7, 61(s, 2H), 7.75〜7.78(m, 2H)
【実施例21】
【0114】
オクタン酸3−オクタノイルオキシ−ピリジン−2−イルエステル(Octanoic acid 3-octanoyloxy-pyridin-2-yl ester)化合物(21)の製造
化合物21は、トランス−シクロヘキサンジオールの代わりに2、3−ピリジンジオールを使用したことを除いては、実施例7と同一な方法により合成してオクタン酸3−オクタノイルオキシ−ピリジン−2−イルエステル(Octanoic acid 3-octanoyloxy-pyridin-2-yl ester)1.2gを収得した。
FAB mass: 364.1 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.81〜0.85(m, 6H), 1.25〜1.37(m, 16H), 1.56〜1.75(m, 4H), 2.54〜2.59(m, 4H), 6.22〜6.26(t, 2H, J=6.75Hz), 7.21〜7.23(m, 1H)
【実施例22】
【0115】
3−メチル−2−ブテン酸4−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−3−イルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 4-(3-methyl-2- butenoyloxy)-tetrahydrofuran-3-yl ester)化合物(22)の製造
化合物22は、トランス−シクロヘキサンジオールの代わりに3、4−テトラヒドロフランジオールを使用したことを除いては、実施例3と同一な方法により合成して3−メチル−2−ブテン酸4−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−3−イルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 4-(3-methyl-2-butenoyloxy)-tetrahydrofuran-3-yl ester)1.6gを収得した。
FAB mass: 269.1 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.91〜2.15(m, 12H), 2.15〜2.17(m, 6H), 3.80〜3.86(m,
2H), 4.07〜4.08(m, 2H), 4.85〜4.91(m, 1H), 5.34〜5.38(m, 2H), 5.68〜5.69(m, 1H)
【実施例23】
【0116】
3−メチル−2−ブテン酸2、3−ビス−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2,3-bis-(3-methyl-2-butenoyloxy)- phenyl ester)化合物(23)の製造
2口の丸いフラスコに常温で1、2、3−ベンゼントリオール1.26g(10mmol)を入れた後、ジクロロメタン50mlを投入し、アイスバスを用いて冷却した。触媒としてジメチルアミノピリジン0.36g(2mmol)とトリエチルアミン3.6g(36mmol)を投入した後、3−メチル−2−ブテノイルクロライド3.5g(33mmol)を徐々に滴加した。滴加が終わると常温で2時間反応させた。反応物に薄い塩酸溶液100mlを投入し、200mlのジクロロメタンを用いて抽出した。ジクロロメタン層を減圧下に乾燥させた後、シリカゲル上でコラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ヘキサン=1:10)を用いて分離、精製して3−メチル−2−ブテン酸2、3−ビス−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル(3-methyl-2-butenoic acid 2,3-bis-(3-methyl-2-butenoyloxy)-phenyl ester)3.2gを収得した。
FAB mass: 373 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.93(s, 9H), 2.17(s, 9H), 5.82〜5.85(m, 3H), 7.17(s, 1H), 7.20〜7.21(m, 1H), 7.23〜7.24(m, 1H)
【実施例24】
【0117】
オクタン酸2、3−ビス−オクタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル(Octanoic acid 2,3-bis-octanoyloxy-cyclohexyl ester)化合物(24)の製造
化合物24は、1、2、3−ベンゼントリオールの代わりに1、2、3−シクロヘキサントリオールを使用したことを除いては、実施例23と同一な方法により合成してオクタン酸2、3−ビス−オクタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル(Octanoic acid 2,3-bis-octanoyloxy-cyclohexyl ester)2.9gを収得した。
FAB mass: 511 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.82〜0.87(m, 9H), 1.20〜1.30(m, 24H), 1.50〜1.65(m, 8H), 1.79〜1.83(m, 1H), 1.99〜2.04(m, 1H), 2.13〜2.33(m, 6H), 4.90〜4.94(m, 1H), 5.05〜5.12(m, 1H), 5.31〜5.33(m, 1H)
【実施例25】
【0118】
ミオ−イノシトールヘキサ−O−ブタノエート(myo-Inositol hexa-O-butanoate)化合物(25)の製造
2口の丸いフラスコにミオ−イノシトール1.8g(10mmol)を入れた後、ピリジン50mlを投入し、水湯煎で溶解させた。アイスバスを用いて冷却した後、6当量の無水ブタン酸を徐々に滴下し、撹拌した後、6当量の無水ブタン酸をさらに滴下した。常温で48時間の間反応させた。次に、メタノール100mlを加えて反応を停止させ、減圧下で溶媒を完全に除去した後、クロロホルム200mlを添加した。次に、200mlの1N塩化水素水溶液と200mlの飽和水素化炭酸ナトリウム水溶液を投入して2回洗浄した後、クロロホルム可溶分画を減圧下に乾燥させた後、シリカゲルコラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ヘキサン=1:10)を用いて分離、精製してミオ−イノシトールヘキサ−O−ブタノエート(myo-Inositol hexa-O-butanoate)0.9gを収得した。
FAB mass: 623 [M+Na]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.82〜0.92(m, 18H), 1.85〜2.13(m, 12H), 2.13〜2.31(m, 12H), 5.09〜5.10(d, 1H, J=2.9Hz), 5.12〜5.13(d, 1H, J=2.9Hz), 5.17〜5.22(t, 1H, 9.2Hz), 5.48〜5.54(t, 2H, 9.2Hz), 5.61〜5.62(t, 1H, J=2.9Hz)
【実施例26】
【0119】
アラビノピラノース1、2、3、4−テトラ−O−(3−メチル−2−ブテノエート)(Arabinopyranose 1,2,3,4-tetra-O-(3-methyl-2-butenoate))化合物(26)の製造
化合物26は、ミオ−イノシトールの代わりにアラビノピラノースを使用したことを除いては、実施例25と同一な方法により合成してアラビノピラノース−1、2、3、4−テトラ−O−(3−メチル−2−ブテノエート)(Arabinopyranose 1,2,3,4-tetra-O-(3-methyl-2-butenoate))0.8gを収得した。
FAB mass: 501.1 [M+Na]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 1.93〜1.95(m, 12H), 2.13〜2.22(m, 12H), 3.16〜3.18(m, 2H), 4.35〜4.45(m, 1H), 4.82〜4.95(m, 3H), 5.78〜5.92(m, 4H)
【実施例27】
【0120】
メチル−アルファ−D−グルコーステトラ−O−ブタノエート(methyl- alpha-D-glucose tetra-O-butanoate)化合物(27)の製造
化合物27は、ミオ−イノシトールの代わりにメチル−アルファ−D−グルコピラノースを使用したことを除いては、実施例25と同一な方法により合成してメチル−アルファ−D−グルコーステトラ−O−ブタノエート(methyl-alpha-D-glucose tetra-O-butanoate)0.7gを収得した。
FAB mass: 497 [M+Na]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.87〜0.92(m, 12H), 1.93〜2.15(m, 8H), 2.15〜2.31(m, 8H), 3.27(s, 3H), 3.92〜3.93(m, 1H), 4.10〜4.11(m, 1H), 4.28〜4.29(m, 1H), 4.87〜4.88(m, 1H), 4.93〜4.94(d, 1H, J=6.2Hz), 5.05〜5.06(m, 1H), 5.48〜5.49(m, 1H)
【実施例28】
【0121】
1、2−ビス−(3−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン(1,2-bis-(3- methyl-buthoxy)-cyclohexane)化合物(28)の製造
温度計とコンデンサを装着した500mlの3口のフラスコに1.60gのソジウムハイドライド(60%、40mmol)と無水テトラヒドロフラン200mlを投入して常温で撹拌した後、固体状態の2.32gトランス−1、2−シクロヘキサンジオール(20mmol)を投入し、30分撹拌した。3−メチル−ブチルブロマイド5.50gを投入した後、テトラヒドロフランの還流温度で36時間以上撹拌した後、反応物に100mlの水を投入し、200mlのエーテルを用いて抽出した。抽出された残余液を無水マグネシウムスルフェートを用いて乾燥させた後、濾過濃縮してシリカゲル上でコラムクロマトグラフィー(エチルアセテート:ヘキサン=1:50)を用いて1、2−ビス−(3−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン(1,2-bis-(3-methyl-buthoxy)- cyclohexane)2.7gを収得した。
FAB mass: 257 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.86(s, 6H), 0.88(s, 6H), 1.12〜1.18(m, 4H), 1.36〜1.50(m, 4H), 1.60〜1.75(m, 4H), 1.94〜1.96(m, 2H), 3.08〜3.10(m, 2H), 3.52〜3.60(t, 4H, J=6.9Hz)
【実施例29】
【0122】
1、2−ビス−ペンチルオキシ−シクロヘキサン(1,2-bis-pentyloxy- cyclohexane)化合物(29)の製造
化合物29は、3−メチル−ブチルブロマイドの代わりにペンチルブロマイドを使用したことを除いては、実施例28と同一な方法により合成して1、2−ビス−ペンチルオキシ−シクロヘキサン(1,2-bis-pentyloxy-cyclohexane)2.3gを収得した。
FAB mass: 257 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.84〜0.92(m, 6H), 1.12〜1.35(m, 12H), 1.48〜1.67(m, 6H), 1.91〜1.96(m, 2H), 3.08〜3.10(m, 2H), 3.49〜3.54(t, 4H, J=6.75Hz)
【実施例30】
【0123】
1、2−ビス−ヘキシルオキシ−シクロヘキサン(1,2-bis-hexyloxy- cyclohexane )化合物(30)の製造
化合物30は、3−メチル−ブチルブロマイドの代わりにヘキシルブロマイドを使用したことを除いては、実施例28と同一な方法により合成して1、2−ビス−ヘキシルオキシ−シクロヘキサン(1,2-bis-hexyloxy- cyclohexane)1.9gを収得した。
FAB mass: 285 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.83〜0.87(m, 6H), 1.06〜1.37(m, 18H), 1.47〜1.66(m, 4H), 1.91〜1.96(m, 2H), 3.08〜3.10(m, 2H), 3.50〜3.54(t, 4H, J=6.6Hz)
【実施例31】
【0124】
1、2−ビス−オクチルオキシ−シクロヘキサン(1,2-bis-octyloxy- cyclohexane)化合物(31)の製造
化合物31は、3−メチル−ブチルブロマイドの代わりにオクチルブロマイドを使用したことを除いては、実施例28と同一な方法により合成して1、2−ビス−オクチルオキシ−シクロヘキサン(1,2-bis-octyloxy- cyclohexane)2.1gを収得した。
FAB mass: 341.2 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3, 300MHz): δ 0.82〜0.87(m, 6H), 1.16〜1.29(m, 26H), 1.47〜1.62(m, 4H), 1.91〜1.95(m, 2H), 3.08〜3.10(m, 2H), 3.50〜3.54(t, 4H, J=6.7Hz)
【0125】
実験例1 メラニン生成阻害効果の測定
メラニン生合成では前記実施例1〜31に記載された方法により製造された化合物とヒドロキノンの抑制効果を確認するためにこの文献(Lotan R., Lotan D. cancer Res., 40, pp.3345-3350, 1980)に記載された過程により実験が行われた。
【0126】
実施例1〜31で製造された化合物の最終濃度が5?/ml、20?/mlになるようにして、各々マウスB−16メラノーマ細胞の培養培地に添加して3日間培養した後、培養細胞をトリプシン(trypsin)を処理して培地から取り外して遠心分離した後、メラニンを抽出した。前記抽出物に1N水酸化ナトリウム溶液1mlを加えて10分間沸かしてメラニンを溶かした後、分光光度計を用いて475ナノメートル(nm)で吸光度を測定することで、生成されたメラニンの量を単位細胞数当り(106cell)吸光度で表した(3回ずつ繰り返した)。対照群に対する相対的なメラニン生成量を阻害率(%)で計算し、その結果を表1に表した。
【0127】
【表1】

【0128】
表1で示したように、前記の全ての化合物が培養されたマウスB−16メラノーマ細胞に対し、ヒドロキノンと対等なメラニン生成抑制効果を表した。ヒドロキノンは低濃度で強いメラニン生成抑制効果を表すが、細胞毒性が酷かった。従って毒性のない本発明の化合物はポジティブ調節として用いられるヒドロキノンより高いメラニン生成抑制効果を表した。
【0129】
製造例1 柔軟化粧水の製造
下記表2の記載の通り、調製物を製造した。
【0130】
【表2】

【0131】
製造例2 栄養化粧水の製造
下記表3に記載の通り、調製物を製造した。
【0132】
【表3】

【0133】
製造例3 クリームの製造
下記表4に記載の通り、調製物を製造した。
【0134】
【表4】

【0135】
製造例4 皮膚外用軟膏の製造
下記表5に記載の通り、調製物を製造した。
【0136】
【表5】

【0137】
製造例5 エッセンスの製造
下記表6に記載の通り、調製物を製造した。
【0138】
【表6】

【0139】
製造例6 パックの製造
下記表7に記載の通り、調製物を製造した。
【0140】
【表7】

【0141】
実験例2 色素沈着阻害効果
前記製造例1乃至6で製造された剤形1乃至6及び比較剤形1乃至6による色素沈着阻害効果を検証するために、下記の方法により実験を行った。
【0142】
健康な被試験者80人を選定して両腕の上腕部に直径6mmサイズの孔が7個ずつ2行で凹んだアルミニウムホイルを付けて、腕から10cm離れた距離から人工太陽光照射装置(ORIEL solar simulator 1000W)を使用して60mJ/cm2の光量を照射した。照射前に70%エタノール水溶液で照射部位をよく洗浄した。照射する3日前から照射後8日目まで、1日2回ずつ剤形1乃至6及び比較剤形1乃至6を一対にして、同一な行に塗布した。剤形6及び比較剤形6のパック剤は塗布15分後に取り外した。
【0143】
パネルは1群20人に分けて4群で試験を行った。美白効果の判定は各々に対して剤形と比較剤形の色素沈着度を肉眼で判定し、剤形が比較剤形に比べて色素沈着を抑制した程度を明確な効果(++)、効果あり(+)、差なしの(-)のように3段階に評価した。
【0144】
表8は製造例の剤形と比較剤形の結果を表す。
【0145】
【表8】

【0146】
前記の表8に表すように、本発明の化合物を含有する剤形1乃至6は比較剤形と比べて優れる皮膚美白効果を表した。
【0147】
本発明で記載されているように、多様に変形できることは自明である。このような変形は本発明の精神と範囲を超えないと見なされるし、このような全ての変更は下記の特許請求範囲内に含まれるものと解釈されるのは本発明が属する技術分野の該当業者であれば自明である。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明で記述したように、 新規な環式化合物の誘導体は皮膚に対して副作用なくメラニン生成及び皮膚の過剰な色素沈着活性に対する強い抑制効果を持っている。従ってこれらは過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患の治療及び予防のための治療剤として使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式(I)と表れる新規な環式化合物の誘導体、これの薬理学的に許容可能な塩及びその異性体(isomer thereof):
【化1】

ここで、
A環は酸素原子または窒素原子から選択された少なくとも一つのヘテロ原子を含む 脂肪族または芳香族の単素環または複素環であり、少なくとも一つの環を形成するためにお互いに結合されていることもあり、Cn及びCn+1はA環に隣り合う炭素原子であって、nは正の定数であり、R1及びR2は飽和あるいは不飽和の直鎖または分枝鎖アルキル基またはアシル基であり、R3、R4、R5、及びR6は各々独立的に水素原子、アルキル、アルコキシ、アシルオキシ、アシルオキシメチル、オキソ、ヒドロキシル、ビニル、ニトリル、カルボキシアルデヒド、カルボニトリル、及びアルデヒドから選択された少なくとも一つの置換基である。
【請求項2】
前記A環はシクロヘキサン、シクロペンタンまたはベンゼンから選択された脂環でありまたナフタレンのような芳香族環であり、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ピリジン、クマリン、デカリンのように一つまたは二つの5員環または6員環が結合された複素環であることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
前記R1及びR2は C3乃至C12の飽和または不飽和された直鎖または分枝鎖のアルキル基であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項4】
前記R1及びR2は C4乃至C10の飽和または不飽和直鎖または分枝鎖のアルキル基またはC3 乃至C12の飽和または不飽和された直鎖または分枝鎖のアシル基であることを特徴とする請求項3記載の化合物。
【請求項5】
前記R1及びR2はC4乃至C10の飽和または不飽和された直鎖または分枝鎖のアシル基であることを特徴とする請求項4記載の化合物。
【請求項6】
前記R3,R4,R5 及びR6は水素原子、C1乃至C10のアルキル基、C1乃至C12のアルコキシ基、アシルオキシ基、アシルオキシメチル基、オキソ基、ヒドロキシル基、ビニル基、ニトリル基、カルボキシアルデヒド基、カルボニトリル基、及びアルデヒド基からなる群から選択された少なくとも一つの独立的な 置換基であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物は、1、2−ジブトキシシクロヘキサン、1、2−ジイソブトキシシクロヘキサン、1、2−ビス−ペンチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1−[2−(2−オキソ−ブトキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ブタン−2−オン、1、2−ビス(2、3−ジメチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2、4−ヘプタジエニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2、4−ヘキサジエニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス(2−エチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス(2−エチル−ペンチルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−ヘキセニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−メチル−ペンチルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−メチル−2−ペンテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(2−ペンテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−ペンチルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(3−メチル−3−ブテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(4−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(4−ヘキセニルオキシ)−シクロヘキサン、4−[2−(3−オキソ−ブトキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ブタン−2−オン、3−メチル−4−[2−(2−メチル−3−オキソ−ブトキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ブタン−2−オン、1、2−ビス−(4−ペンテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(5−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(5−ヘキセニルオキシ)−シクロヘキサン、5−[2−(4−オキソ−ペンチルオキシ)−シクロヘキシルオキシ]−ペンタン−2−オン、1、2−ビス−(5−メチル−ヘキシルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−(6−ヘプテニルオキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−ヘキシルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−ヘプチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−オクチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−ノニルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−デシルオキシ−シクロヘキサン、2−ブテン酸2−(2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ブチル酸2−(2−エチル−ブチリルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、2−メチル−2−ブテン酸2−(2−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−2−ペンテン酸2−(2−メチル−2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−3−ブテン酸2−(2−メチル−3−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−4−ペンテン酸2−(2−メチル−4−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチルブタン酸2−(2−メチルブタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2、2−ジメチルペンタン酸2−(2、2−ジメチルペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2、4−ヘキサジエン酸2−(2、4−ヘキサジエノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2、4−ペンタジエン酸2−(2、4−ペンタジエノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−ヘプタン酸2−(2−メチル−ヘプタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−ヘキサン酸2−(2−メチル−ヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−メチル−ペンタン酸2−(2−メチル−ペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、2−ペンテン酸2−(2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3、3−ジメチルブタン酸2−(3、3−ジメチルブタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−ヘキセン酸2−(3−ヘキセノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−4−ペンテン酸2−(3−メチル−4−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチルブタン酸2−(3−メチルブタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−ペンタン酸2−(3−メチルペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−ペンテン酸2−(3−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−メチル−2−ペンテン酸2−(4−メチル−2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−メチルヘキサン酸2−(4−メチルヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−メチル−ペンタン酸2−(4−メチルペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−オキソ−2−ペンテン酸2−(4−オキソ−2−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−オキソ−ペンタン酸2−(4−オキソペンタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、4−ペンテン酸2−(4−ペンテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、5−オキソヘキサン酸2−(5−オキソヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、6−オキソ−ヘプタン酸2−(6−オキソヘプタノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、ブタン酸2−ブタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ペンタン酸2−ペンタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ヘプタン酸2−ヘプタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、デカン酸2−デカノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ブチル酸2−ブチリルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、ペンタン酸2−ペンタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル、ヘキサン酸2−ヘキサノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、ヘプタン酸2−ヘプタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル、ノナン酸2−ノナノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、デカン酸2−デカノイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、ラウリル酸2−ラウロイルオキシ−トランス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−トランス−シクロペンチルエステル、2−エチル−ヘキサン酸2−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−トランス−シクロペンチルエステル、4−ペンテン酸2−(4−ペンテノイルオキシ)−トランス−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル、オクタン酸2−オクタノイルオキシ−フェニルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル、オクタン酸3−オクタノイルオキシ−ナフタレン−2−イルエステル、2−エチル−ヘキサン酸3−(2−エチル−ヘキサノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル、オクタン酸3−オクタノイルオキシ−ピリジン−2−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸4−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2、3−ビス−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル、オクタン酸2、3−ビス−オクタノイルオキシ−シクロヘキシルエステル、ミオ−イノシトールヘキサ−O−ブタノエート、アラビノピラノース1、2、3、4−テトラ−O−(3−メチル−2−ブテノエート)、メチル−α−D−グルコーステトラ−O−ブタノエート、1、2−ビス−(3−メチル−ブトキシ)−シクロヘキサン、1、2−ビス−ペンチルオキシ−シクロヘキサン、1、2−ビス−ヘキシルオキシ−シクロヘキサン、ラウリル酸2−ラウロイルオキシ−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロヘキシルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−シクロペンチルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−フェニルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−1−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−2−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−ナフタレン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸2−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロピラン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロピラン−4−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸4−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−3−イルエステル、3−メチル−2−ブテン酸3−(3−メチル−2−ブテノイルオキシ)−テトラヒドロフラン−2−イルエステルからなる群から選択された一つであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項8】
過剰再生されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患の治療及び予防するための請求項1記載の一般式(I)に表示される化合物を有効成分として含む薬学的組成物または活性成分として有効成分を含むこれの薬理学的に許容可能な塩と共に薬学的に許容可能な担体または希釈剤。
【請求項9】
前記皮膚疾患は過剰再生されたメラニンによりひき起こされる皮膚変色(skin discoloration),シミ、そばかす(freckles),炎症の後の皮膚の色素沈着、老人性色素斑点であることを特徴とする請求項8記載の薬学的組成物。
【請求項10】
前記薬学的組成物は局所用製剤 (topical preparation)であることを特徴とする請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項11】
前記局所用製剤(topical preparation)はクリーム、ジェル、パッチ、噴霧剤、軟膏剤、ローション剤、リニメント剤、パスタ剤、またはカタプラズマ剤から選択されたことを特徴とする請求項10記載の薬学的組成物。
【請求項12】
哺乳類からメラニンの過剰生成により引き起こされる皮膚疾患の治療及び予防のため使用される薬物を製造するための請求項1に記載の一般式(I)に表現される化合物またはその薬学的に許容可能な塩の用途。
【請求項13】
請求項1記載の一般式(I)に表現される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を治療的に有効成分としてメラニン過剰生成により引き起こされる前記疾病を持っている人間を含む哺乳類に投与する段階を含むメラニンの過剰再生を抑制する方法。
【請求項14】
過剰生成されるメラニンにより引き起こされる皮膚疾患を治療及び予防するための請求項1記載の一般式(I)に表示される環化合物を有効成分として含む薬学的組成物または活性成分として有効成分を含むこれの薬理学的に許容可能な塩を含む化粧料組成物。
【請求項15】
前記化粧料組成物は前記請求項1記載の一般式(I)に表示される化合物を0.001−40重量%含むことを特徴とする請求項14記載の化粧料組成物。
【請求項16】
前記化粧料組成物はスキンローション、スキンソフナー、スキントナー、アストリンゼント、ローション、乳液、モイスチャーローション、栄養ローション、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム、ファンデーション、エッセンス、栄養エッセンス、パック、クレンジングフォーム、クレジングローション、クレンジングクリーム、ボディーローション、ボディークレンザー、トリートメント及び美容液から選択されたことを特徴とする請求項14記載の化粧料組成物。

【公表番号】特表2009−542632(P2009−542632A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517989(P2009−517989)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003199
【国際公開番号】WO2008/004788
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(509006004)ウォンキソファーム カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】WONKISOPHARM CO.,LTD.
【出願人】(509006026)
【氏名又は名称原語表記】CHOI,Yonghyun
【出願人】(509005993)
【氏名又は名称原語表記】YHEI,Jonghan
【Fターム(参考)】