説明

新規な電界発光用有機金属化合物及びこれを発光材料として用いた電界発光素子

電界発光化合物及びこれをホスト材料として含む電界発光素子が提供される。本発明による電界発光化合物は、OLED素子における電界発光材料のホスト材料として用いられ、従来のホスト材料に比べ、赤色の発光効率がよく、材料の寿命特性に優れる。従って、前記電界発光化合物は、駆動寿命が非常に良好なOLEDを製造するために用いられることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた電気伝導特性及び高効率の発光特性を示す金属錯体からなる電界発光化合物及びこれをホスト材料として含む電界発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
OLEDにおいて、発光効率を決定する最も重要な要因は発光材料である。発光材料としては、現在まで蛍光材料が広く使用されているが、電界発光のメカニズムを考慮すると、燐光材料の開発は、理論的に4倍まで発光効率を改善することができる最もよい方法の一つである。
【0003】
現在まで、イリジウム(III)錯体系列が燐光発光材料として広く知られており、各RGB毎には、(acac)Ir(btp)、Ir(ppy)及びFirpicなどの材料が知られている。特に最近、日本、欧州及び米国において多くの燐光材料が研究されている。
【0004】

【0005】
燐光発光体のホスト材料としては、現在までCBPが最も広く知られており、BCP及びBAlqなどの正孔遮断層を適用した高効率のOLEDが公知されている。また、日本のパイオニアなどにより、BAlq誘導体をホストとして用いた高性能のOLEDが公知されている。
【0006】



【0007】
しかし、従来の材料は、発光特性の側面では有利な面があるが、ガラス転移温度が低く、熱的安定性が非常に悪いため、真空下で高温蒸着工程を経る過程で、物質が変化するという欠点を有している。OLEDにおいて、電力効率=(π/電圧)×電流効率であるため、電力効率は電圧に反比例するが、OLEDの消費電力が低減するためには、電力効率が高くなければならない。実際、燐光発光材料を使用したOLEDは、蛍光発光材料を使用したOLEDより非常に高い電流効率(cd/A)を示すが、燐光発光材料のホストとしてBAlqやCBPなどの従来の材料を使用する場合、蛍光材料を使用したOLEDより駆動電圧が高いため、電力効率(lm/w)面で有利な効果が得られなかった。
【0008】
また、OLED素子での寿命の側面でも満足な水準ではなかったため、より安定で、より優れた性能を有するホスト材料の開発が求められている。
【0009】
従来のこのような種類の錯体は、既に青色などの発光材料として1990年代中頃から多くの研究が行われてきた。しかし、これらの材料は、単に発光材料として適用されただけで、ホスト材料として適用される例は殆ど知られていなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上述の問題点を解決することであり、従来の有機物ホスト材料に比べ、非常に優れた発光特性及び物理的特性を有する新規なリガンド金属錯体を骨格とする電界発光化合物を提供することであり、また本発明の他の目的は、製造された電界発光化合物をホスト材料として含む電界発光素子を提供することである。また、本発明のさらに他の目的は、前記電界発光化合物を含む有機太陽電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、下記化学式1で表される電界発光化合物及びこれをホスト材料として含む電界発光素子に関する。
【0012】
[化学式1]

【0013】
(式中、
Mは、2価または3価金属であり、
nは、Mのカチオン価であり、
乃至Rは、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、シアノ、(C3−C60)シクロアルキル、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C7−C60)ビシクロアルキル、アダマンチル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C6−C60)アリール、(C1−C60)アルコキシ、(C1−C60)アルキルチオ、(C6−C60)アリールオキシ、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む(C3−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、ジ(C6−C60)アリールボラニル、ジ(C1−C60)アルキルボラニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
前記R乃至Rのアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、アダマンチル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシ、アルキルチオ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールチオ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルアミノ、アリールアミノ、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、ジアリールボラニルまたはジアルキルボラニルは、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、シアノ、(C3−C60)シクロアルキル、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C7−C60)ビシクロアルキル、アダマンチル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C6−C60)アリール、(C1−C60)アルコキシ、(C1−C60)アルキルチオ、(C6−C60)アリールオキシ、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む(C3−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよく、
但し、R乃至Rが全て水素である場合は除く。)
【0014】
本発明に記載の「アルキル」、「アルコキシ」及びその他の「アルキル」部分を含む置換基は、直鎖または分岐鎖の形態を全て含む。
【0015】
本発明に記載の「アリール」は、一つの水素除去により芳香族炭化水素から誘導された有機ラジカルであって、各環に、好ましくは4〜7個、より好ましくは5〜6個の環原子を含む単一または縮合環系を含む。具体的な例として、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、インダニル(indenyl)、フルオレニル、フェナントリル、トリフェニレニル、ピレニル、ペリレニル、クリセニル、ナフタセニル、フルオランテニルなどを含むが、これに限定されない。前記ナフチルは1−ナフチル及び2−ナフチルを含み、アントリルは1−アントリル、2−アントリル及び9−アントリルを含み、フルオレニルは1−フルオレニル、2−フルオレニル、3−フルオレニル、4−フルオレニル及び9−フルオレニルを全て含む。
【0016】
本発明に記載の「ヘテロアリール」は、芳香族環の骨格原子としてN、O、S及びSiから選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含み、その他の芳香族環の骨格原子が炭素であるアリールグループを意味するもので、5員乃至6員単環ヘテロアリール、及び一つ以上のベンゼン環と縮合された多環式ヘテロアリールであり、部分的に飽和されてもよい。前記ヘテロアリール基は、環内のヘテロ原子が酸化されるか4級化されて、例えば、N−オキシドまたは第4級塩を形成する2価アリールグループを含む。具体的な例として、フリル、チオペニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどの単環ヘテロアリール、ベンゾフラニル、ベンゾチオペニル、イソベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェナントリジニル、ベンゾジオキソリルなどの多環式ヘテロアリール及びこれらの対応するN−オキシド(例えば、ピリジルN−オキシド、キノリルN−オキシド)、これらの第4級塩などを含むが、これに限定されない。
【0017】
また、本発明に記載の「(C1−C60)アルキル」部分が含まれている置換基は、1〜60個の炭素数を有してもよく、1〜20個の炭素数を有してもよく、1〜10個の炭素数を有してもよい。「(C6−C60)アリール」部分が含まれている置換基は、6〜60個の炭素数を有してもよく、6〜20個の炭素数を有してもよく、6〜12個の炭素数を有してもよい。「(C3−C60)ヘテロアリール」部分が含まれている置換基は、3〜60個の炭素数を有してもよく、4〜20個の炭素数を有してもよく、4〜12個の炭素数を有してもよい。「(C3−C60)シクロアルキル」部分が含まれている置換基は、3〜60個の炭素数を有してもよく、3〜20個の炭素数を有してもよく、3〜7個の炭素数を有してもよい。「(C2−C60)アルケニルまたはアルキニル」部分が含まれている置換基は、2〜60個の炭素数を有してもよく、2〜20個の炭素数を有してもよく、2〜10個の炭素数を有してもよい。
【0018】
前記R乃至Rは、互いに独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロブチル、塩素、フルオロ、シアノ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、カルバゾリル、フェナントリジニル、キノリル、イソキノリル、アダマンチル、エテニル、メチルエテニル、フェニルエテニル、エチニル、メチルエチニル、フェニルエチニル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、9,9−ジメチルフルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ、メチルチオ、フェニルオキシ、フェニルチオ、メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジフェニルアミノ、トリメチルシリル、トリフェニルシリル、t−ブチルジメチルシリル、ジフェニルボラニル、ジメチルボラニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
前記R乃至Rのピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、カルバゾリル、フェナントリジニル、キノリル、イソキノリル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、フルオレニル、ジフェニルボラニルまたはジメチルボラニルは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロブチル、塩素、フルオロ、シアノ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、カルバゾリル、フェナントリジニル、キノリル、イソキノリル、アダマンチル、エテニル、メチルエテニル、フェニルエテニル、エチニル、メチルエチニル、フェニルエチニル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、9,9−ジメチルフルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ、メチルチオ、フェニルオキシ、フェニルチオ、メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジフェニルアミノ、トリメチルシリル、トリフェニルシリル、t−ブチルジメチルシリル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよい。
【0019】
前記化学式1において、Mは、Be、Zn、Mg、Ca、Cu及びNiからなる群から選ばれる2価金属であるか、Al、In、Co、Ga及びBからなる群から選ばれる3価金属である。
【0020】
本発明による前記化学式1の電界発光化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、下記化合物が本発明を限定するものではない。
【0021】




























































【0022】
また、本発明は、有機太陽電池を提供して、本発明による有機太陽電池は、前記化学式1の電界発光化合物を一つ以上含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、電界発光素子を提供して、本発明による電界発光素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に介在される1層以上の有機物層と、からなる電界発光素子において、前記有機物層は、前記化学式1の電界発光化合物を一つ以上含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明による電界発光素子は、前記有機物層が発光層を含み、前記発光層は、前記化学式1の一つ以上の電界発光化合物を発光ホストとして、一つ以上の発光ドーパントを含むことを特徴とし、本発明の電界発光素子に適用される発光ドーパントは、特に制限されないが、下記化学式2の化合物で例示できる。
【0025】
[化学式2]
101102103
【0026】
式中、Mは、7族、8族、9族、10族、11族、13族、14族、15族及び16族の金属からなる群から選ばれ、リガンドL101、L102及びL103は、互いに独立して、下記構造から選ばれる。
【0027】











【0028】
(R11乃至R13は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、
14乃至R29は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C2−C30)アルケニル、(C6−C60)アリール、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、SF、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、シアノまたはハロゲンであり、前記R14乃至R29のアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリールは、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンから選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよく、
30乃至R33は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキルまたは(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールであり、
34及びR35は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであるか、R34とR35は、縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成し、前記R34及びR35のアルキル、アリールまたは縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結されて形成された脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、トリ(C1−C30)アルキルシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル及び(C6−C60)アリールから選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよく、
36は、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む(C5−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであり、
37乃至R39は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、前記R36乃至R39のアルキル及びアリールは、ハロゲンまたは(C1−C60)アルキルにさらに置換されてもよく、
40及びR41は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、(C6−C20)アリール、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリル、トリ(C6−C20)アリールシリル、(C1−C20)アルコキシ、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C6−C20)アリールカルボニル、ジ(C1−C20)アルキルアミノまたはジ(C6−C20)アリールアミノであるか、R40とR41は、縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成し、
前記R40及びR41のアルキル、アリールまたは縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結されて形成された脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリル、トリ(C6−C20)アリールシリル、(C1−C20)アルコキシ、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C6−C20)アリールカルボニル、ジ(C1−C20)アルキルアミノ、ジ(C6−C20)アリールアミノ、フェニル、ナフチル、アントリル、フルオレニル、及びスピロビフルオレニルから選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよく、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリル、トリ(C6−C20)アリールシリル、(C1−C20)アルコキシ、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C6−C20)アリールカルボニル、ジ(C1−C20)アルキルアミノ、ジ(C6−C20)アリールアミノ、フェニル、ナフチル、アントリル、フルオレニル、及びスピロビフルオレニルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によって置換されたフェニルまたはフルオレニルにさらに置換されてもよく、
42乃至R49は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、(C1−C20)アルコキシ、(C3−C12)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、(C6−C20)アリール、(C4−C20)ヘテロアリール、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリルまたはトリ(C6−C20)アリールシリルであり、
Qは、



または

であり、R51乃至R62は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、(C6−C60)アリール、シアノ、(C5−C60)シクロアルキルであるか、R51乃至R62は、互いに隣接した置換基とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)スピロ環または(C5−C9)縮合環を形成してもよく、R17またはR18とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)縮合環を形成してもよい。)
【0029】
前記Mは、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au及びAgから選ばれ、前記化学式2の化合物は、具体的に下記構造の化合物で例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0030】


























































【0031】
本発明の電界発光素子において、化学式1の電界発光化合物を含み、同時にアリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選ばれた一つ以上の化合物を含むことができ、アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物の例として、下記の化学式3の化合物があるが、これに限定されるものではない。
【0032】
[化学式3]

【0033】
(前記化学式3中、
Ar及びArは、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールアミノ、(C1−C60)アルキルアミノ、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキルまたは(C3−C60)シクロアルキルであり、Ar及びArは、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成し、
aが1である場合、Arは、(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリールまたは下記構造の置換基であり、


aが2である場合、Arは、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレンまたは下記構造の置換基であり、


Ar及びArは、互いに独立して、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
51、R52及びR53は、互いに独立して、水素、ハロゲン、重水素、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであり、
bは1〜の整数であり、cは0または1の整数であって、
前記Ar及びArのアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル、または前記Arのアリール、ヘテロアリール、アリーレンまたはヘテロアリーレン、または前記Ar及びArのアリーレン及びヘテロアリーレン、またはR51乃至R53のアルキルまたはアリールは、重水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C1−C60)アルキルオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルキルチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよい。)
【0034】
前記アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、下記化合物に限定されるものではない。
【0035】







【0036】
また、本発明の電界発光素子において、有機物層に、前記化学式1の電界発光化合物の他に、1族、2族、第4周期、第5周期遷移金属、ランタン系列金属及びd−遷移元素の有機金属からなる群から選ばれる一つ以上の金属をさらに含むこともでき、前記有機物層は、発光層及び電荷生成層を含むことができる。
【0037】
本発明の化学式1の電界発光化合物を含む電界発光素子をサブピクセルとして、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au及びAgからなる群から選ばれる一つ以上の金属化合物を含むサブピクセル一つ以上を同時に並列にパターニングした独立発光方式のピクセル構造を有した電界発光素子を具現することもできる。
【0038】
また、前記有機物層に、前記電界発光化合物の他に、緑色または青色発光をする有機化合物または有機金属化合物から選ばれる一つ以上を同時に含んで白色発光素子を形成することができ、緑色または青色発光をする有機化合物または有機金属化合物は、下記化学式4乃至化学式8で例示できるが、これに限定されるものではない。
【0039】
[化学式4]

【0040】
[化学式5]

【0041】
(前記化学式5中、
Ar11及びAr12は、互いに独立して、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールアミノ、(C1−C60)アルキルアミノ、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキルまたは(C3−C60)シクロアルキルであり、Ar11及びAr12は、縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成し、
dが1である場合、Ar13は、(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリールまたは下記構造から選ばれる置換基であり、


dが2である場合、Ar13は、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレンまたは下記構造から選ばれる置換基であり、


Ar14及びAr15は、互いに独立して、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
61、R62及びR63は、互いに独立して、水素、重水素、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであり、
eは1〜4の整数であり、fは0または1の整数であって、
前記Ar11及びAr12のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、アルキルアミノ、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル、または前記Ar13のアリール、ヘテロアリール、アリーレンまたはヘテロアリーレン、または前記Ar14及びAr15のアリーレン及びヘテロアリーレン、またはR61乃至R63のアルキルまたはアリールは、重水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールオキシ、(C1−C60)アルキルオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルキルチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよい。)
【0042】
[化学式6]


(前記化学式6中、
71乃至R74は、互いに独立して、水素、重水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキルオキシ、(C1−C60)アルキルチオ、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであるか、R71乃至R74は、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成してもよく、
前記R71乃至R74のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールシリル、アルキルシリル、アルキルアミノ、アリールアミノ及び隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結されて形成された脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環は、重水素、ハロゲン、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C3−C60)シクロアルキル、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリル、トリ(C6−C60)アリールシリル、アダマンチル、(C7−C60)ビシクロアルキル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、シアノ、(C1−C60)アルキルアミノ、(C6−C60)アリールアミノ、(C6−C60)アル(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキルオキシ、(C1−C60)アルキルチオ、(C6−C60)アリールオキシ、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルから選ばれた一つ以上がさらに置換されてもよい。)
【0043】
[化学式7]
(Ar21−L11−(Ar22
【0044】
[化学式8]
(Ar23−L12−(Ar24
【0045】
(前記化学式7及び化学式8中、
11は、(C6−C60)アリーレンまたは(C4−C60)ヘテロアリーレンであり、
12は、アントラセニレンであり、
Ar21乃至Ar24は、互いに独立して、水素、重水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキルまたは(C6−C60)アリールから選ばれ、前記Ar21乃至Ar24のシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選ばれた一つ以上が置換または非置換の(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリール、重水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよく、
g、h、i及びjは、互いに独立して、 0〜4の整数である。)
【0046】
前記化学式7及び化学式8の化合物は、化学式9乃至化学式11で表されるアントラセン誘導体またはベンズ[a]アントラセン誘導体で例示できる。
【0047】
[化学式9]

【0048】
[化学式10]

【0049】
[化学式11]

【0050】
(前記化学式9乃至化学式11中、
81及びR82は、互いに独立して、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキルまたは(C3−C60)シクロアルキルであり、前記R81及びR82のアリールまたはヘテロアリールは、重水素、(C1−C60)アルキル、ハロ(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリール、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよく、
83乃至R86は、互いに独立して、水素、重水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、ハロゲン、(C4−C60)ヘテロアリール、(C5−C60)シクロアルキルまたは(C6−C60)アリールであり、前記R83乃至R86のヘテロアリール、シクロアルキルまたはアリールは、重水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C60)アルキルシリル、ジ(C1−C60)アルキル(C6−C60)アリールシリルまたはトリ(C6−C60)アリールシリルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよく、
及びGは、互いに独立して、化学結合であるか、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンから選ばれた一つ以上が置換または非置換の(C6−C60)アリーレンであり、
Ar31及びAr32は、(C4−C60)ヘテロアリールまたは下記構造から選ばれるアリールであり、


前記Ar31及びAr32のアリールまたはヘテロアリールは、重水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリールまたは(C4−C60)ヘテロアリールから選ばれる一つ以上の置換基によって置換されてもよく、
21は、(C6−C60)アリーレン、(C4−C60)ヘテロアリーレンまたは下記構造の化合物であり、


前記L21のアリーレンまたはヘテロアリーレンは、重水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンから選ばれた一つ以上が置換されてもよく、
91、R92、R93及びR94は、互いに独立して、水素、重水素、(C1−C60)アルキルまたは(C6−C60)アリールであるか、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成してもよく、
101、R102、R103及びR104は、互いに独立して、水素、重水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルコキシ、(C6−C60)アリール、(C4−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであるか、隣接した置換基と縮合環を含むか含まない(C3−C60)アルキレンまたは(C3−C60)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成してもよい。)
【0051】
前記緑色または青色発光をする有機化合物または有機金属化合物は、より具体的に下記の化合物で例示できるが、下記化合物に限定されるものではない。
【0052】


































































































































































【0053】
本発明の有機電子素子において、一対の電極の少なくとも一方の内側表面に、カルコゲナイド(chalcogenide)層、ハロゲン化金属層、及び金属酸化物層から選ばれる一層(以下、これらを「表面層」という)以上を配置することが好ましい。具体的には、発光媒体層側の陽極表面にケイ素及びアルミニウムの金属のカルコゲナイド(酸化物を含む)層を、また発光媒体層側の陰極表面にハロゲン化金属層または金属酸化物層を配置することが好ましい。これにより、駆動の安定化が得られる。
【0054】
前記カルコゲナイドとしては、例えば、SiO(1≦X≦2)、AlO(1≦X≦1.5)、SiON、SiAlONなどが好ましく挙げられ、ハロゲン化金属としては、例えば、LiF、MgF、CaF、フッ化希土類金属などが好ましく挙げられ、金属酸化物としては、例えば、CsO、LiO、MgO、SrO、BaO、CaOなどが好ましく挙げられる。
【0055】
また、本発明の電気電子素子において、このように製造された一対の電極の少なくとも一方の表面に、電子伝達化合物と還元性ドーパントの混合領域、または正孔伝達化合物と酸化性ドーパントの混合領域を配置することも好ましい。このような方式により、電子伝達化合物が陰イオンに還元されるため、混合領域から発光媒体に電子を注入及び伝達しやすくなる。また、正孔伝達化合物は、酸化されて陽イオンになるため、混合領域から発光媒体に正孔を注入及び伝達しやすくなる。好ましい酸化性ドーパントとしては、各種ルイス酸及びアクセプター(acceptor)化合物が挙げられる。好ましい還元性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、希土類金属及びこれらの混合物が挙げられる。
【発明の効果】
【0056】
本発明による電界発光化合物は、OLED素子における電界発光材料のホスト材料として用いられ、従来のホスト材料に比べ、赤色の発光効率がよく、材料の寿命特性に優れており、素子の駆動寿命が非常に良好なOLEDを製造することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】OLED素子の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下、本発明を製造例及び実施例に基づき、本発明による新規な電界発光化合物、その製造方法及び素子の発光特性を例示するが、下記の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるものではない。
【0059】
[製造例1]化合物191の製造

【0060】
化合物Bの製造
化合物A(10g、51.2ミリモル)の入っている5Lの丸底フラスコに、クロロホルム(1L)と酢酸(205mL)を入れた。メタノール(1L)にヨウ素(11.7g、46.1ミリモル)を溶かした後、化合物Aの混合物に徐々に加え、70℃で6時間攪拌した。その後、この反応混合物を室温に冷やした後、中和させた。水とチオ硫酸ナトリウム(Sodium thiosulfate)で洗浄し、メチレンクロライドで抽出した。シリカカラムによって精製した後、乾燥して化合物B(9.7g、59%)を得た。
【0061】
化合物Cの製造
化合物B(9.2g、28.7ミリモル)の入っている500mLのフラスコに、化合物C(4.2g、34.4ミリモル)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(994mg、0.86ミリモル)を入れ、アルゴンガスを満たす。これに、トルエン(100mL)とエタノール(50mL)、2M炭酸カリウム(50mL)を入れ、2時間還流した。室温に冷やした後、水で洗浄し、エチルアセテートで抽出した。シリカカラムによって精製した後、乾燥して化合物D(2.7g、35%)を得た。
【0062】
化合物191の製造
化合物D(2.7g、9.95ミリモル)の入っている500mLのフラスコに、水酸化ナトリウム(398mg、9.95ミリモル)とメタノール(180mL)を入れて攪拌した。これに、硫酸ベリリウム四水和物(Beryllium sulfate Tetrahydrate)(980mg、5.53ミリモル)を入れ、12時間攪拌した。固体を濾過して水とエタノールで洗浄し、乾燥して化合物191(2.7g、99%)を得た。
【0063】
[製造例2]化合物191の製造

【0064】
化合物Fの製造
500mLのフラスコに、ニッケル(1.84g、2.8ミリモル)を加え、アルゴンガスを満たした後、エーテル(50mL)を加えた。その後、化合物E(14.1mL、42.15ミリモル)を加え、室温で30分間攪拌した。これに、化合物B(5.0g、14.0ミリモル)をエーテルに溶かして加え、48時間還流攪拌した。これを室温に冷やし、飽和されたアンモニウムクロライドに注いだ後、水で洗浄した。エチルアセテートで抽出し、シリカカラムによって精製した後、乾燥して化合物F(2.0g、69%)を得た。
【0065】
化合物24の製造
化合物F(2.0g、9.6ミリモル)の入っている500mLのフラスコに、水酸化ナトリウム(384mg、9.6ミリモル)とメタノール(180mL)を入れて攪拌した。これに、酢酸亜鉛(1.2g、5.33ミリモル)を入れ、12時間攪拌した。固体を濾過して水とエタノールで洗浄し、乾燥して化合物24(2.0g、86%)を得た。
【0066】
前記製造例1及び2の方法を利用して、電界発光化合物1乃至化合物356を製造し、製造された化合物のH NMR及びMS/FABを下記表1に示した。
【0067】
【表1】







【0068】
[実施例1−9]本発明による電界発光化合物を利用したOLED素子の製造
本発明の電界発光化合物をホスト材料として用いて、OLED素子を製造した。OLED素子の断面図は図1の通りである。
【0069】
まず、OLED用ガラス1から得られた透明電極ITO薄膜2(15Ω/□、三星−コーニング社製造)を、トリクロロエチレン、アセトン、エタノール、蒸留水を順に使用して超音波洗浄を行った後、イソプロパノールに入れて保管した後用いた。
【0070】
次に、真空蒸着装備の基板フォルダにITO基板を設けて、真空蒸着装備内のセルに4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4',4”−tris(N,N−(2−naphthyl)−phenylamino)triphenylamine;2−TNATA)を入れて、チャンバー内の真空度が10−6torrに至るまで排気した後、セルに電流を印加して2−TNATAを蒸発させて、ITO基板上に厚さ60nmの正孔注入層3を蒸着した。
【0071】

【0072】
次に、真空蒸着装備内の他のセルに、N,N’−ビス(α−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(N,N'−bis(α−naphthyl)−N、N'−diphenyl−4、4'−diamine;NPB)を入れて、セルに電流を印加してNPBを蒸発させて、正孔注入層上に厚さ20nmの正孔伝達層4を蒸着した。
【0073】

【0074】
真空蒸着装備内の一方のセルに、ホスト材料として10−6torr下で真空昇華精製された本発明による化合物(例:化合物1)を入れ、また他のセルには、発光ドーパント(例:化合物(piq)Ir(acac))を夫々入れた後、二つの物質を異なる速度で蒸発させて、4〜10mol%でドーピングすることにより、前記正孔伝達層上に厚さ30nmの発光層5を蒸着した。
【0075】


化合物1


【0076】
次に、電子伝達層6としてトリス(8−ヒドロキシルキノリン)−アルミニウム(III)(tris(8−hydroxyquinoline)−aluminum(III);Alq)を20nmの厚さに蒸着した。次に、電子注入層7としてリチウムキノレート(lithium quinolate;Liq)を1〜2nmの厚さに蒸着した後、別の真空蒸着装備を利用して、Al陰極8を150nmの厚さに蒸着してOLEDを製造した。
【0077】

【0078】
材料毎に、各化合物は10−6torr下で真空昇華精製して、OLED発光材料として用いた。
【0079】
[比較例1]従来の発光材料を利用したOLED素子の製造
真空蒸着装備内の他のセルに、発光ホスト材料として本発明による電界発光化合物の代りに、ビス(2−メチル−8−キノリナト)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(III)(Bis(2−methyl−8−quinolinato)(p−phenylphenolato)aluminum(III);BAlq)を入れたことの他には、実施例1と同様にOLED素子を製造した。
【0080】

【0081】
[試験例1]製造されたOLED素子の特性確認
本発明による電界発光化合物を含む実施例1〜9のOLED素子と比較例1で製造された従来の発光化合物とを夫々含むOLED素子の駆動電圧及び電力効率を、1,000cd/mで測定し、下記表2に示した。
【0082】
下記の表2に示すように、本発明で開発した電界発光化合物の発光特性が従来の材料に比べ、性能側面で優れた特性を示すことを確認することができる。
【0083】
【表2】

【0084】
前記表2に示すように、本発明で開発した錯体の発光特性が従来の材料に比べ、優れた特性を示すことを確認することができる。従来の材料である比較例1の素子より優れた電流特性を有し、2V以上低い駆動電圧を示した。また、優れた発光特性により、比較例1の素子より2.6倍以上の格段に高い電力効率特性を示した。特に、実施例3の場合、比較例1の素子より3.1V低い電圧で駆動され、実施例8の素子の場合、4.5Vの駆動電圧及び1,000cd/mで6.3lm/Wの電力効率を示した。
【0085】
従って、本発明による電界発光化合物をホスト材料として用いた素子は、発光特性に優れており、また、駆動電圧を降下することにより、1.9〜3.9lm/Wの電力効率の上昇を誘導し、消費電力を改善させることができる。
【符号の説明】
【0086】
1 ガラス
2 透明電極
3 正孔注入層
4 正孔伝達層
5 発光層
6 電子伝達層
7 電子注入層
8 Al陰極


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される電界発光化合物。
[化学式1]


(式中、
Mは、2価または3価金属であり、
nは、Mのカチオン価であり、
乃至Rは、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、シアノ、(C3−C60)シクロアルキル、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C7−C60)ビシクロアルキル、アダマンチル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C6−C60)アリール、(C1−C60)アルコキシ、(C1−C60)アルキルチオ、(C6−C60)アリールオキシ、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む(C3−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、ジ(C6−C60)アリールボラニル、ジ(C1−C60)アルキルボラニル、カルボキシル、ニトロまたはヒドロキシルであり、
前記R乃至Rのアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、アダマンチル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシ、アルキルチオ、アリールオキシ、ヘテロアリール、アリールチオ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルアミノ、アリールアミノ、トリアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、トリアリールシリル、ジアリールボラニルまたはジアルキルボラニルは、(C1−C60)アルキル、ハロゲン、シアノ、(C3−C60)シクロアルキル、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む5員乃至6員のヘテロシクロアルキル、(C7−C60)ビシクロアルキル、アダマンチル、(C2−C60)アルケニル、(C2−C60)アルキニル、(C6−C60)アリール、(C1−C60)アルコキシ、(C1−C60)アルキルチオ、(C6−C60)アリールオキシ、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む(C3−C60)ヘテロアリール、(C6−C60)アリールチオ、(C1−C60)アルコキシカルボニル、(C1−C60)アルキルカルボニル、(C6−C60)アリールカルボニル、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、カルボキシル、ニトロ及びヒドロキシルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によってさらに置換されてもよく、
但し、R乃至Rが全て水素である場合は除く。)
【請求項2】
Mは、Be、Zn、Mg、Ca、Cu及びNiからなる群から選ばれる2価金属であることを特徴とする請求項1に記載の電界発光化合物。
【請求項3】
Mは、Al、In、Co、Ga及びBからなる群から選ばれる3価金属であることを特徴とする請求項1に記載の電界発光化合物。
【請求項4】
請求項1乃至3から選ばれる何れか一項に記載の電界発光化合物を含むことを特徴とする電界発光素子。
【請求項5】
電界発光素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に介在される1層以上の有機物層と、からなり、前記有機物層は、一つ以上の電界発光化合物と、下記化学式2で表される一つ以上のドーパントと、を含むことを特徴とする請求項4に記載の電界発光素子。
[化学式2]
101102103
式中、Mは、7族、8族、9族、10族、11族、13族、14族、15族及び16族の金属からなる群から選ばれ、リガンドL101、L102及びL103は、互いに独立して、下記構造から選ばれる。












(R11乃至R13は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、
14乃至R29は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、(C3−C60)シクロアルキル、(C2−C30)アルケニル、(C6−C60)アリール、モノまたはジ(C1−C30)アルキルアミノ、モノまたはジ(C6−C30)アリールアミノ、SF、トリ(C1−C30)アルキルシリル、ジ(C1−C30)アルキル(C6−C30)アリールシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル、シアノまたはハロゲンであり、前記R14乃至R29のアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリールは、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンから選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよく、
30乃至R33は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキルまたは(C1−C60)アルキル置換または非置換の(C6−C60)アリールであり、
34及びR35は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであるか、R34とR35は、縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成し、前記R34及びR35のアルキル、アリールまたは縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結されて形成された脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、トリ(C1−C30)アルキルシリル、トリ(C6−C30)アリールシリル及び(C6−C60)アリールから選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよく、
36は、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリール、N、O及びSから選ばれた一又は二つ以上のヘテロ原子を含む(C5−C60)ヘテロアリールまたはハロゲンであり、
37乃至R39は、互いに独立して、水素、(C1−C60)アルキル、(C6−C60)アリールまたはハロゲンであり、前記R36乃至R39のアルキル及びアリールは、ハロゲンまたは(C1−C60)アルキルにさらに置換されてもよく、
40及びR41は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、(C6−C20)アリール、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリル、トリ(C6−C20)アリールシリル、(C1−C20)アルコキシ、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C6−C20)アリールカルボニル、ジ(C1−C20)アルキルアミノまたはジ(C6−C20)アリールアミノであるか、R40とR41は、縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結され、脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環を形成し、
前記R40及びR41のアルキル、アリールまたは縮合環を含むか含まない(C3−C12)アルキレンまたは(C3−C12)アルケニレンにより連結されて形成された脂環族環及び単環若しくは多環の芳香族環は、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリル、トリ(C6−C20)アリールシリル、(C1−C20)アルコキシ、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C6−C20)アリールカルボニル、ジ(C1−C20)アルキルアミノ、ジ(C6−C20)アリールアミノ、フェニル、ナフチル、アントリル、フルオレニル、及びスピロビフルオレニルから選ばれる一つ以上の置換基にさらに置換されてもよく、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、ハロゲン、シアノ、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリル、トリ(C6−C20)アリールシリル、(C1−C20)アルコキシ、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C6−C20)アリールカルボニル、ジ(C1−C20)アルキルアミノ、ジ(C6−C20)アリールアミノ、フェニル、ナフチル、アントリル、フルオレニル、及びスピロビフルオレニルからなる群から選ばれる一つ以上の置換基によって置換されたフェニルまたはフルオレニルにさらに置換されてもよく、
42乃至R49は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C20)アルキル、(C1−C20)アルコキシ、(C3−C12)シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、(C6−C20)アリール、(C4−C20)ヘテロアリール、トリ(C1−C20)アルキルシリル、ジ(C1−C20)アルキル(C6−C20)アリールシリルまたはトリ(C6−C20)アリールシリルであり、
Qは、



または

であり、R51乃至R62は、互いに独立して、水素、ハロゲン置換または非置換の(C1−C60)アルキル、(C1−C30)アルコキシ、ハロゲン、(C6−C60)アリール、シアノ、(C5−C60)シクロアルキルであるか、R51乃至R62は、互いに隣接した置換基とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)スピロ環または(C5−C9)縮合環を形成してもよく、R17またはR18とアルキレンまたはアルケニレンにより連結され、(C5−C7)縮合環を形成してもよい。)
【請求項6】
有機物層に、アリールアミン系化合物またはスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選ばれた一つ以上の化合物を含むことを特徴とする請求項5に記載の電界発光素子。
【請求項7】
有機物層に、1族、2族、第4周期、第5周期遷移金属、ランタン系列金属及びd−遷移元素の有機金属からなる群から選ばれる一つ以上の金属をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の電界発光素子。
【請求項8】
有機物層は、発光層及び電荷生成層を含むことを特徴とする請求項5に記載の電界発光素子。
【請求項9】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の電界発光化合物を含む白色発光素子。
【請求項10】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の電界発光化合物を含む有機太陽電池。


【図1】
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【公表番号】特表2012−508732(P2012−508732A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536250(P2011−536250)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【国際出願番号】PCT/KR2009/006693
【国際公開番号】WO2010/056066
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(508223435)グレイセル・ディスプレイ・インコーポレーテッド (53)
【Fターム(参考)】