説明

新規な2−オキソ複素環化合物およびそれを含有する薬剤組成物の使用

【課題】本発明は、抗癌活性を有する2−オキソ複素環化合物の新規な使用、及び化合物、それを含む薬剤組成物を調製するプロセスを提供する。
【解決手段】本発明は、肺癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭や首の癌、皮膚もしくは再発眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌もしくは肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、婦人科腫瘍、ホジキン病、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、柔らかい組織の肉質鞭、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性もしくは急性の白血病、子供の充実性腫瘍、リンパ球リンパ腫、膀胱癌、腎臓又は尿管の癌、及び中枢神経系癌腫からなる癌を治療し防止するための薬剤組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗癌活性を有する新規な2−オキソ複素環化合物およびそれを含有する薬剤組成物の使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
癌は、異常で制御できない細胞増殖に起因する腫瘍と呼ばれる細胞集合が形成され隣接組織に広がり、重症では新生組織形成と呼ばれる他の組織に転移されることで特徴ずけられる。世界で年20百万以上の人々が癌に侵され、それらの内年6百万人の人がこの病気で死んだ。癌の起源は、内的要素、例えば、遺伝因子、免疫因子など、及び外的要素、例えば、種々の化学物質、放射線、ヴィルスなどに分類される。腫瘍遺伝子と腫瘍抑圧遺伝子との間のバランスが上記の要素により崩れたときに癌は生じうる。
ヒストンはDNA核に結合する核タンパク質であり、ヒストンの可逆的アセチル化反応がポジティブに荷電したリシン尾のε−アミノ基で可逆的に生じる。反応はクロマチンの高度組織の形成に関係するので、細胞周期の調節と非ヒストンタンパク質を伴った遺伝子発現に関係していると記録されている。
【0003】
アセチル化状態のバランスは二つの酵素複合体、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)及びヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の調節で持続され、アセチル化レベルの変化は遺伝子発現の変化に本質的であると記載されている。それゆえに、ヒストンのアセチル化状態は構造、例えば、(1)短鎖脂肪酸構造を持つブチレート(Newmarkら,Cancer Lett,78巻,1-5頁,1994年)、(2)トリコスタティンA、スベロイルアニリド ヒドロキサム酸(SAHA)及びヒドロキサム酸構造を持つオキサムフラティン(Tsujiら,J.Antibiot. (Tokyo) 29巻,1-6頁, 1976年; Richonら, Proc.Natl.Acad.Sci, USA, 95巻, 3003-3007頁, 1998年; Kimら, Oncogene 18巻, 2461-2470頁, 1999年)、(3)2−アミノ−8−オキソ−9,10−エポキシ−デカノイル(AOE)を含有する環状テトラペプチド構造;トラポキシンA (Kijimaら, J.Biol.Chem. 268巻, 22429-22453頁, 1993年)、(4)AOEを含有する環状テトラペプチド構造;FR901228及びアピシジン(Nakajimaら, Exp.Cell Res..241巻. l26-33頁, 1998年; Darkin-Rattrayら, Proc.Natl.Acad.Sci. USA, 93, 13143-13147頁, 1996年)、(5)ベンズアミド構造;MS-27-275 (Saitoら, Proc.Natl.Acad.Sci. USA, 96巻. 4592-4597頁, 1999年)に従って、HDAC活性を抑制する化合物により制御されうる。
【0004】
これらの化合物はHDAC酵素を抑制し、ヒストンタンパク質の過アセチル化を誘発し、要素を抑制し、癌細胞の死に繋がる癌細胞の増殖を抑制する腫瘍のような特定のタンパク質類の高発現の原因となる。したがって、HDACを選択的に抑制する化合物は、癌細胞を抑制し細胞死を誘発する有望な候補の薬物に開発されうる。
【0005】
しかしながら、開示はここでは参考として挙げられている上記のどの文献においてもHDAC活性の強い抑制効果と抗癌活性を示す新規なオキソピペリジン化合物について記載も開示もされていなかった。
【発明の開示】
【0006】
HDAC活性の強い抑制効果と抗癌活性を示す新規なオキソピペリジン骨格を持つ新規な化合物を調査するために、本発明の発明者らはHDAC酵素への抑制効果に関する生体外実験を激しく実行した。調査の結果、本発明者らは本発明の新規な化合物はHDAC酵素を抑制することを確認することにより最後には本発明を完成した。そしてそれは抗癌剤として有用でありうる。
本発明はまた、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための新規な2−オキソ複素環化合物および薬理学的に許容し得るその塩の使用を提供する。
本発明は、新規な2−オキソ複素環化合物および薬理学的に許容し得るその塩を活性成分としてなる、癌を治療または防止するのに有効な量を含有する薬剤組成物を提供する。
【0007】
かくして、本発明は、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための、次の一般式(I)で示される新規な化合物、およびその薬理学的に許容し得る塩、もしくはその異性体の使用を提供する。

式中、Xはヒドロキシル基,−NHOH,−NHOCHPh,

または

であり、
Aは水素,A1基または

であり、
A1はC1〜C5の炭素原子を有する低級アルキル,低級アルケニル,低級アルキニル,低級アリル基であり,複素環基若しくは芳香族アリール基であり、好ましくはチオペニル基,ナフチル基,ピロリル基,フリル基およびビフェニル基から選ばれる基であり、
式中、Yは低級アルキル基,低級アルコキシ基,ニトロ,ハロゲン,アミン,アセタミド,カルボナミドまたはスルフォナミド基であり、
Mは低級アルキル基,またはR´で置換されたフェニル基であり、そのR´は水素,低級アルキルまたは低級アルコキシ基であり、mおよびrはA2残基においてそれぞれ独立に1〜5の整数である。
pは0,1または2の整数であり;
nは1〜5の整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【0008】
好ましい実施態様において、本発明はまた、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための、次の一般式(II)で示される新規な化合物、およびその薬理学的に許容し得る塩、もしくはその異性体の使用を提供する。

式中、Xはヒドロキシル基,−NHOH,−NHOCHPh,

または

であり、
Yは低級アルキル基,低級アルコキシ基,ニトロ,ハロゲン,アミン,アセタミド,カルボナミドまたはスルフォナミド基であり;
Mは低級アルキル基,またはR´で置換されたフェニル基であり、そのR´は水素,低級アルキルまたは低級アルコキシ基であり;
mおよびrはそれぞれ独立に1〜5の整数であり;
nは1〜5の整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【0009】
一般式(II)の好ましい化合物は次のものからなる群から選ばれる1つである:
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニルプロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニルブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(4-ブロモ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
3-[1-(4-クロロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
3-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオン酸、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル)-プロピオン酸、
N-{4-[3-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル-メチル]-フェニル}-ベンズアミド
N-ヒドロキシ-3-{2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
2-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[(2-オキソ-1(4-フェニル-ブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド、
2-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
2-(1-ベンジル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピロリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-アセタミド、
3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
3-{1-[2-(2-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-p-トリル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-o-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-m-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-イソプロピル-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
3-{1-[3-(4-ブロモ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[3-(4-クロロ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(2-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(3-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド。
【0010】
好ましい実施態様において、本発明はまた、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための、次の一般式(III)で示される新規な化合物、およびその薬理学的に許容し得る塩、もしくはその異性体の使用を提供する。

式中、Xはヒドロキシル基,−NHOH,−NHOCHPh,

または

であり、
RはC1〜C5の炭素原子を有する低級アルキル,低級アルケニル,低級アルキニル,低級アリル基であり,複素環基若しくは芳香族アリール基であり、好ましくはチオペニル基,ナフチル基,ピロリル基,フリル基およびビフェニル基から選ばれる基であり、
nは1〜5の整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【0011】
一般式(III)の好ましい化合物は次のものからなる群から選ばれる1つである:
N-ヒドロキシ-3-(1−ナフタレン-2-イルメチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド、
3-(1-アリル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-1-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(3-ビフェニル-4-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-ナフタレン-2-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド。
【0012】
好ましい実施態様において、本発明はまた、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための、次の一般式(IV)で示される新規な化合物、およびその薬理学的に許容し得る塩、もしくはその異性体の使用を提供する。

式中、Xはヒドロキシル基,−NHOH,−NHOCHPh,

または

であり、
Yは低級アルキル基,低級アルコキシ基,ニトロ,ハロゲン,アミン,アセタミド,カルボナミドまたはスルフォナミド基であり;
Mは低級アルキル基,またはR´で置換されたフェニル基であり、そのR´は水素,低級アルキルまたは低級アルコキシ基であり;
mおよびrはそれぞれ独立に1〜5の整数であり;
nは1〜5の整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【0013】
一般式(IV)の好ましい化合物は次のものからなる群から選ばれる1つである:
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル}-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
3-(1-べンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-[2-オキソ-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸、
3-(2-オキソ-1−フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ピリジン-2-イル-プロピオナミド、
N-(2-アミノ-フェニル)-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ベンジルオキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-4-[5-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2-ピリジン-1-イル-メチル]-フェニル-ベンズアミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ジメチルスルフォニルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸、
3-[1-(4-ベンゾイルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸、
3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-プロピオナミド、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ヒドロキシ-アセタミド、
2-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(4-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酢酸、
(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸、
(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸、
[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酢酸、
[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酢酸、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-酢酸、
[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-ピぺリジン-3-イル]-酢酸、
4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-ブチラミド、
4-(1-フェネチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-ブチラミド、
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチラミド、
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチラミド。
【0014】
好ましい実施態様において、本発明はまた、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための、次の一般式(V)で示される新規な化合物、およびその薬理学的に許容し得る塩、もしくはその異性体の使用を提供する。

式中、Xはヒドロキシル基,−NHOH,−NHOCHPh,

または

であり、
RはC1〜C5の炭素原子を有する低級アルキル,低級アルケニル,低級アルキニル,低級アリル基であり、複素環基若しくは芳香族アリール基、好ましくはチオペニル基,ナフチル基,ピロリル基,フリル基およびビフェニル基から選ばれる基であり、
nは1〜5の整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【0015】
一般式(V)の好ましい化合物は次のものからなる群から選ばれる1つである:
3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
N-ベンジルオキシ-3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
3-(1-アリル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(ナフタレン-2-イル-メチル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド。
【0016】
好ましい実施態様において、本発明はまた、癌を治療または防止する薬剤組成物の製造のための、次の一般式(VI)で示される新規な化合物、およびその薬理学的に許容し得る塩、もしくはその異性体及びそれらの使用を提供する。

式中、Xはヒドロキシル基,−NHOH,−NHOCHPh,

または

であり、
Rは低級アルキル,低級アルケニル,低級アルキニル,C1〜C5の炭素原子を有する低級アリル,複素環基または芳香族アリール基、好ましくはチオペニル基,ナフチル基,ピロリル基,フリル基およびビフェニル基から選ばれる基であり、
nは1〜5の整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【0017】
一般式(VI)の好ましい化合物は次のものからなる群から選ばれる1つである:
N-3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H−アゼピン-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-エチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-(3-フェニル-ブチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド。
【0018】
本発明のもう1つの目的は、一般式(I)〜(VI)で示される化合物またはその薬学的に請求項12記載の一般式(VI)の化合物塩の有効量を、活性成分として、薬学的に許容し得る担体または希釈剤と共に癌を治療または防止するのに有効な量において、含有する薬剤組成物を提供することである。
【0019】
一般式(I)〜(VI)で示される本発明の化合物は、当該技術においてよく知られた従来の方法によって、それらの薬理学的に許容し得る塩および溶媒和物に変換され得る。塩としては、その薬理学的に許容し得る酸によって形成された酸付加塩が有用であり、従来の方法によって調製し得る。例えば、該化合物を酸の溶液の過剰量に溶解した後、該塩を水混和性有機溶媒たとえばメタノール、エタノール、アセトンまたはアセトニトリルで沈殿してその酸付加塩を調製し、更に水またはアルコール類たとえばグリコール・モノメチルエーテルで希釈された酸と化合物との当量混合物は加熱され次いで蒸発乾燥され又は減圧下で濾過されて乾燥された形のその塩を得ることができる。
【0020】
上記の方法の遊離の酸としては、有機酸または無機酸が使用され得る。例えば、有機酸、例えばメタンスルフォン酸、p-トルエンスルフォン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタール酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カルボニル酸、バニリン酸、ヨウ化水素酸など、及び無機酸、例えば塩酸、燐酸、硫酸、硝酸、酒石酸などが、ここで使用され得る。
【0021】
更に、本発明の化合物の薬理学的に許容し得る塩の形は、塩基を用いて製造され得る。そのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩は従来の方法により、例えば該化合物をアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の溶液の過剰量に溶解した後、不溶性塩を濾過し、残留する濾液を蒸発乾燥させてその金属塩を得ることにより、調製され得る。本発明の金属塩としては、ナトリウム、カリウムまたはカルシウム塩が薬理学的に適しており、相当する銀塩はアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を適当な銀塩たとえば硝酸銀と反応させることにより調製され得る。
【0022】
一般式(I)〜(VI)で示される化合物の薬理学的に許容し得る塩には、全ての酸性もしくは塩基性の塩が含まれ、それは本明細書中で特に指示しないならば複数の化合物であってもよい。例えば、本発明の化合物の薬理学的に許容し得る塩には、水酸基の塩、たとえばそのナトリウム、カルシウムおよびカリウム塩;アミノ基の塩、たとえば臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、燐酸塩、燐酸水素塩、ジヒドロ燐酸塩、酢酸塩、琥珀酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシレート)、p-トルエンスルホン酸塩(トシレート)などが含まれ、それらは当該技術でよく知られている従来の方法によって製造され得る。
【0023】
一般式(I)〜(VI)で示される化合物は非対称中心を有しているので、光学的に異なったジアステレオマーの形で存在してもよく、従って、本発明の化合物はすべて光学活性異性体、RもしくはS立体異性体およびそれらの混合物、からなる。本発明はまた、本分野でよく知られたジアステレオマーの製法もしくは単離方法と同様に、ラセミ混合物、一つ以上の光学活性異性体もしくはその混合物のすべての使用からなる。
【0024】
一般式(I)〜(VI)の本発明の化合物は、次の以下の反応スキームで説明される方法によって化学的に製造され得るが、それらは単に模範例であり決して本発明を限定しない。該反応スキームは本発明の代表的化合物を調製するステップを示し、他の化合物もまた、当業者に予想される、出発物質および試薬を適宜変更して次のステップによって製造され得る。
【0025】
一般的合成手順
スキーム1

上記スキーム1に表されるように、該スキームは4ステップからなるヒドロキサム酸化合物(e)を調製する方法を説明する;
第1ステップにおいて、化合物(a)は、有機溶媒中でフニッヒ(Hunig)塩基の存在下に1−ブロモ−3−ブテンと反応されて化合物(b)を合成する。このステップにおいて、アセトニトリル、ジクロルメタン等のような有機溶媒が好ましく、ジエチルイソプロピルアミンがフニッヒ塩基として化合物(a)に対して2〜3当量の量で使用され得る。該反応は0℃〜室温(RT)の温度で行われるのが好ましい。
第2ステップにおいて、ステップ1で得られた化合物(b)は、有機溶媒下に1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカーボジイミド(EDC)の存在下にモノ酸と反応される。このステップにおいて、ジクロルメタン、THF等のような有機溶媒が好ましく、化合物(b)に対して1〜1.2当量の量のモノ酸たとえば2−メチレンペンタンジオン酸−5−メチルエステルが好ましい。該反応は0℃〜RTの温度で行われるのが好ましい。
第3ステップにおいて、ステップ2で得られた化合物(c)は、有機溶媒下にグラブス(I)触媒たとえばルテニウム触媒の存在下に化合物(d)に変換される。このステップにおいて、0℃〜RTの温度で該触媒を化合物(c)に対して0.02〜0.1当量の量用いるのが好ましい。
第4ステップにおいて、ステップ3で得られた化合物(d)はアミン塩と反応されて、一般式IにおいてXがNHOHである場合のヒドロキサム酸化合物(e)を合成する。このステップにおいて、0℃〜RTの温度で化合物(d)に対して2〜3当量の量のカリウムヒドロキサミド(KONH)を用いるのが好ましい。
【0026】
スキーム2

上記スキーム2に表されるように、エステル化合物(d)は、THFのような有機溶媒下に水酸化金属塩と反応されて、カルボン酸(f)を合成する。この反応において、0℃〜RTの温度で化合物(d)に対して2〜3当量の量のLiOHを用いるのが好ましい。
【0027】
スキーム3

上記スキーム3に表されるように、スキーム2で得られたカルボン酸化合物(f)は、有機溶媒下に1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカーボジイミド(EDC)の存在下に、ベンジルオキシアミン(BnONH),ピリジルアミンもしくはジアミノベンゼンと反応されて、Xがベンジルオキシアミン(BnONH),ピリジルアミンもしくはジアミノベンゼン基であるアミド化合物を合成する。この反応において、0℃〜RTの温度でベンジルオキシアミン(BnONH),ピリジルアミンもしくはジアミノベンゼンを化合物(f)に対して1〜1.5当量の量用いるのが好ましい。
【0028】
スキーム4

上記スキーム4に示されるように、エステル化合物(d)から、次の手順で、ヒドロキサミド化合物(j)およびカルボン酸化合物(k)が調製される;
第1ステップにおいて、スキーム2から得られた化合物(d)は、有機溶媒下で亜鉛粉と反応されて化合物(h)を合成する。このステップにおいて、該亜鉛を化合物(h)に対して2〜5当量の量用いるのが好ましい。
第2ステップにおいて、ステップ1で得られた化合物(h)は、(AcO)O,PhCOCl,MsClもしくはTsClと反応されて、化合物(i)を合成する。このステップにおいて、(AcO)O,PhCOCl,MsClもしくはTsClを化合物(h)に対して1〜3当量の量用いるのが好ましい。
第3ステップにおいて、ステップ2で得られた化合物(i)は、メタノールのような有機溶媒下にアミン塩と反応されて、化合物(j)、すなわちXがNHOHである一般式I化合物を合成する〔この場合、アミン塩は好ましくは化合物(i)に対して2〜3当量の量用いられる〕か、或いはTHFのような有機溶媒下に水酸化金属塩たとえばLiOHと反応されて、化合物(k)、すなわちXがOHである一般式I化合物を合成する〔この場合、金属塩は好ましくは化合物(i)に対して2〜3当量の量用いられる〕。
【0029】
スキーム5

上記スキーム5に示されるように、1,2,5,6−ジヒドロピリジン化合物(d)は、アルコール溶媒下に、化合物(d)の0.1〜0.2当量の量のパラジウム−カーボン(Pd/C)と反応させてピペリジン化合物(l)に還元され、更にピペリジン化合物(l)はMeOH中でKONHと反応されて、化合物(m)を合成する。この反応において、0℃〜RTの温度でアミン塩を化合物(m)に対して1〜1.5当量の量用いるのが好ましい。
【0030】
スキーム6

上記スキーム6に示されるように、ベンジル化合物(d)は、化合物(d)の1〜1.5当量の量の存在下におけるトリフルオロ酢酸(TFA)と反応されて化合物(l)を調製する。化合物(l)は更にTHF溶媒中でヘキサメチルジシリラジドナトリウム(NaHMDS)と反応され、次いでR−X(R:アリル,メチル等;X:ハロゲン原子)と反応されて、化合物(m)を製造する。この反応において、NaHMDSを化合物(l)に対して1〜1.5当量の量用いるのが好ましい。
【0031】
スキーム7

上記スキーム7に示されるように、出発物質としての化合物(b)が、次の手順で調製される;
第1ステップにおいて、従来から市場もしくは化学会社で入手され得る化合物(z)は、ジクロルメタンのような有機溶媒下にウィッティッヒ試薬と反応されて、化合物(aa)を合成する。このステップにおいて、60〜70℃の温度で、該ウィッティッヒ試薬を化合物(z)に対して1.5〜2当量の量用いるのが好ましい。
第2ステップにおいて、ステップ1で得られた化合物(aa)は、エチルアルコール溶媒下にH雰囲気下で化合物(aa)の0.1〜0.2当量の量のPd/Cと反応されて、化合物(ab)を合成する。
第3ステップにおいて、ステップ2で得られた化合物(ab)は、0℃でTHFのような有機溶媒下にリチウムハイドライド(LAH)と反応されて、化合物(ac)を製造する。
第4ステップにおいて、化合物(ac)は、次いでエチルアルコール溶媒下に化合物(aa)の0.1〜0.2当量の量のジイソプロピルエチルアミンもしくは4−(ジメチルアミノ)ピリジンの存在下にp−トルエンスルフォニルクロリドと反応されて、化合物(ad)を合成する。
第5ステップにおいて、アセトニトリルに溶解された化合物(ad)に、アリルアミンおよびフニッヒ塩基の両者が加えられ、80℃で時間混合撹拌されて、化合物(b)の1つである、化合物(ae)を合成する。
【0032】
本発明はまた、活性成分として一般式(I)〜(VI)で示される化合物または薬理学的に許容し得るその塩の有効量を、薬理学的に許容し得る担体と共に、処理して癌を阻止するに有効な量を含有する薬剤組成物を提供する。
【0033】
本発明に係る一般式(I)〜(VI)の化合物は、薬理学的に許容し得る、担体、補助剤もしくは希釈剤を含有する薬剤組成物を提供し得る。例えば、本発明の化合物は、注射薬を製造するのに普通に用いられている、油、プロピレングリコールまたは他の溶媒に溶解され得る。担体の好適な例には、生理食塩水、ポリエチレングリコール、エタノール,植物油、ミリスチン酸イソプロピル等が含まれるが、それらに限定されるものではない。局所性投与のためには、本発明の化合物は軟膏およびクリームの形で処方され得る。
【0034】
本発明の化合物からなる薬剤組成物は、たとえば肺癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭や首の癌、皮膚もしくは再発眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌もしくは肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、婦人科腫瘍(例えば、子宮肉質鞭、卵管の癌腫、子宮粘膜の癌腫、頸癌、膣の癌腫もしくは外陰部の癌腫)、ホジキン病、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌(例えば、甲状腺、副甲状腺もしくは副腎の癌)、柔らかい組織の肉質鞭、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性もしくは急性の白血病、子供の充実性腫瘍、リンパ球リンパ腫、膀胱癌、腎臓又は尿管の癌(例えば、腎細胞癌腫、腎盂癌腫)、または中枢神経系癌腫(例えば、原発性中枢神経系リンパ腫、脊髄の軸腫瘍、脳幹グリオーマもしくは下垂体腺腫)などの癌を治療または阻止する。
【0035】
本発明の化合物は有力な抗癌活性を有し、本発明の薬剤組成物は従って癌を治療または防止するのに用いられ得る。
【0036】
本発明はまた、癌を防止または治療する方法を提供する。該方法は、そのような防止または治療において、一般式(I)〜(VI)の化合物群から選択される化合物または薬理学的に許容し得るその塩を、抗癌剤として、該塩またはその薬理学的に許容し得るハイドレートの治療的に有効な量を投与することからなる。
【0037】
以下において、次の製剤化方法および賦形剤は単に例示であって本発明を何ら限定するものではない。
【0038】
薬剤調剤形態において本発明の化合物は、それらの薬理学的に許容し得る塩の形で用いられてもよく、また単独で又は適当な組合せで、並びに他の薬理学的に活性な化合物と組合せて用いられてもよい・
【0039】
本発明の化合物は、それらを、水性溶媒、たとえば生理食塩水,5%デキストロース、又は非水性溶媒、たとえば植物油,合成脂肪族酸グリセリド,高級脂肪族酸のエステルもしくはプロピレングリコール、中に溶解,懸濁もしくは乳化することによって、注射用の調合物に製剤化され得る。製剤には、従来の添加剤、たとえば可溶化剤、等張剤、懸濁剤,乳化剤、安定化剤および保存剤、が含有されていてもよい。
【0040】
本発明の化合物の望ましい投与量は、投与の対象、重症度、製剤形態、投与経路および期間の条件および重要度によって変り、当業者によって選択され得る。しかし、望ましい効果を得るためには、一般に、本発明の化合物を、重量/日で、0.0001〜100mg/kg、好ましくは0.001〜100mg/kgの量で投与することが推奨される。投与は、日当り、単回投与されても、数回に分割投与されてもよい。組成物に関して、該化合物は、組成物の全重量に基づいても、0.0001〜10重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、存在すべきである。
【0041】
本発明の薬剤組成物は、種々の投与経路で、対象動物、たとえば哺乳類(ラット、マウス、家畜またはヒト)に投与され得る。投与のあらゆる態様が考慮され、例えば、投与は、経口で、経直腸的に、又は静脈,筋肉,皮下,くも膜下,硬膜外もしくは脳室内注射によって行われ得る。
【0042】
本発明は、次の実施例によって、より具体的に説明される。しかし、本発明は、どんなにしても、これらの実施例に限定されるものではないことが、理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明の精神および範囲を逸脱することなく、本発明の組成物、使用および調製において種々の修正および変形がなされ得ることは、当業者に明らかであろう。
【0044】
本発明は、次の実施例によって、より具体的に説明される。しかし、本発明は、どんなにしても、これらの実施例に限定されるものではないことが、理解されるべきである。
【0045】
実施例
次の参考例、実施例および実験例は、本発明を、その範囲を限定することなく、例証しようとするものである。
【実施例1】
【0046】
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(1e)の調製

【0047】
ステップ1:アリル-(2,4-ジメトキシベンジル)アミン(1b)の調製
メチレンクロライド中に溶解された2,4−ジメトキシベンジルアミンの500mg(3.33ミリモル)を含有する反応溶液に臭化アリルの0.32ml(3.66ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミンの0.7ml(3.99ミリモル)が撹拌下に加えられ、その溶液は室温で放置された。その反応混合物が10%NaOH溶液で中和された後、その混合物はクロロホルムで抽出され、飽和NaCl溶液で洗浄され、MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、アリル-(2,4-ジメトキシベンジル)アミン(1b)の276mgを得た(収率:40%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.12(d,J=8.1Hz,1H),6.44-6.39(m,2H),5.99-5.86(m,1H),5.21-5.09(m,2H),3.79(d,J=6.0Hz,6H),3.74(s,2H),3.23(d,J=6.0Hz,2H)
【0048】
ステップ2:4-[アリル-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-カルバモイル]-ペント-4-エン酸メチルエステル(1c)の調製
ステップ1で調製された化合物(1b)を溶解している反応溶液の0.5Mに、2−メチレン-ペンタンジオン酸5−メチルエステルの253mg(1.6ミリモル)、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカーボジイミドの331mg(1.73ミリモル)および4−(ジメチルアミノ)ピリジンの48mg(0.39ミリモル)が加えられ、その混合物は室温で10時間撹拌された。得られた混合物が5%HCl溶液(10ml)で洗浄された後、その混合物は酢酸エチルで抽出され、飽和NaClで洗浄された。次いで、その抽出物は、飽和NaHCO溶液の10mlおよびNaCl溶液で洗浄されて、有機層と水層とに分離された。その有機層は無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてEtOHとヘキサン(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、4-[アリル-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-カルバモイル]-ペント-4-エン酸メチルエステル(1c)の324mgを得た(収率:70%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.14(s,1H),6.44(d,2H),5.72(s,1H),5.12(s,4H),4.56-4.81(m,2H),3.91-3.83(m,2H),3.78(d,J=5.3Hz,6H),3.65(d,J=1.4Hz,3H),2.63(t,J=5.7Hz,2H),2.54(t,J=5.4Hz,2H)
【0049】
ステップ3:3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(1d)の調製
CHClの93ml中に溶解されているルテニウムの74mg(0.09ミリモル)を含有する触媒溶液に、上記ステップ2で調製された化合物(1c)の324mg(0.933ミリモル)が加えられた。次いで、その混合物は室温で24時間撹拌され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてEtOHとヘキサン(1:1)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(1d)の268mgを得た(収率:90%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.11(d,J=9.0Hz,1H),6.61(br t,1H),6.43(s,1H),6.40(d,J=2.7Hz,1H),4.56(s,2H),3.78(d,J=5.4Hz,9H),3.65(s,2H),2.61(s,4H)
【0050】
ステップ4:3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(1e)の調製
上記ステップ3で調製された化合物(d)の100mgがメタノール溶液(0.313ミリモル)中に溶解され、次いでNHOK(0.27ml、0.47ミリモル)を含有する1.7Mメタノール性懸濁液がこれに0℃で加えられ、得られた混合物は室温で10時間撹拌された。得られた混合物が酢酸の0.02mlで中和され、メタノール/クロロホルム溶液で希釈され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(1e)の50mgを得た(収率:50%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.04(d,J=8.1Hz,1H),6.83(s,1H),6.53-6.44(m,2H),4.54(s,2H),3.81(t,J=2.0Hz,6H),2.56(t,J=7.2Hz,2H),2.34(t,J=7.4Hz,2H),1.9(s,3H)
【実施例2】
【0051】
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシプロピオナミド(2e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシプロピオナミド(2e)が調製された(表1a参照)。
【実施例3】
【0052】
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド(3e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド(3e)が調製された(表1a参照)。
【実施例4】
【0053】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(4e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(4e)が調製された(表1a参照)。
【実施例5】
【0054】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニルブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(5e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニルブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(5e)が調製された(表1a参照)。
【実施例6】
【0055】
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(6e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(6e)が調製された(表1a参照)。
【実施例7】
【0056】
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(7e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(7e)が調製された(表1a参照)。
【実施例8】
【0057】
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(8e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(8e)が調製された(表1a参照)。
【実施例9】
【0058】
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(9e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(9e)が調製された(表1b参照)。
【実施例10】
【0059】
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(10e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(10e)が調製された(表1b参照)。
【実施例11】
【0060】
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(11e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル]-プロピオナミド(11e)が調製された(表1b参照)。
【実施例12】
【0061】
3-[1-(4-ブロモ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(12e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、3-[1-(4-ブロモ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(12e)が調製された(表1b参照)。
【実施例13】
【0062】
3-[1-(4-クロロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(13e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、3-[1-(4-クロロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(13e)が調製された(表1b参照)。
【実施例14】
【0063】
3-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(14e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、3-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(14e)が調製された(表1b参照)。
【実施例15】
【0064】
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(15e)の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(15e)が調製された(表1b参照)。
(表1a)

(表1b)

【実施例16】
【0065】
3-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオン酸の調製

3-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステルの55mg(0.17ミリモル)を含有するTHF溶液の0.86mlに、0℃でLiOH・HO溶液の10.8mg(0.25ミリモル)が滴下された。その反応混合物は0℃で2時間撹拌され、pHが1になるまで5%HClが加えられた。次いで、その混合物は酢酸エチルの10mlで3度抽出され、その有機層が飽和NaCl溶液で洗浄され、無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオン酸(16f)の41mgを得た(収率:80%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.11(d,J=9.0Hz,1H),6.65(br t,1H),6.41(ab,J=6.5Hz,2H),4.57(s,2H),3.81-3.76(m,8H),2.63(s,4H)
【実施例17】
【0066】
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸(17f)の調製
上記実施例16に記述したと同様の手順で、3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸(17f)が調製された(表2参照)。
(表2)

【実施例18】
【0067】
N-{4-[3-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル-メチル]-フェニル}-ベンズアミド(18j)の調製
【0068】
ステップ1:3-[1-(4-アミノ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(h)の調製
3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステルの90mg(0.3ミリモル)が室温でメタノール溶液中に溶解された。次いで、Znの290mg(4.44ミリモル)および酢酸の0.02ml(0.3ミリモル)がこれに加えられ、その混合物は室温で48時間撹拌された。得られた化合物は、溶離剤として酢酸を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-[1-(4-アミノ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(h)の20mgを得た(収率:25%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.01(d,J=8.4Hz,2H),6.62(d,J=1.8Hz,2H),6.60(br t,1H),4.48(s,2H),3.68(d,J=1.2Hz,3H),3.65(s,4H),2.66-2.58(m,4H)
【0069】
ステップ2:3-[1-(4-ベンゾイルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(i)の調製
上記ステップ1で調製された3-[1-(4-アミノ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(h)の10mgが室温で塩化メチレン溶液(0.04ミリモル)中に溶解された。次いで、塩化ベンジルの8.5μl(0.07ミリモル)およびジイソプロピルアミンの19.1μl(0.11ミリモル)がこれに加えられ、その混合物は0℃で2時間撹拌された。反応はメタノールでクエンチされ、その混合物は酢酸エチルの10mlで3度抽出された。その有機層は飽和NaCl溶液で洗浄され、無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤として酢酸エチルとヘキサン(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-[1-(4-べンゾイルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(i)の12mgを得た(収率:87%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.88-7.83(m,3H),7.62-7.47(m,6H),6.68(br t,1H),4.62(s,2H),3.75(d,2H),3.68(s,3H),2.67-2.64(m,4H)
【0070】
ステップ3:N-{4-[3-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル-メチル]-フェニル}-ベンズアミド(j)の調製
ステップ2で調製された化合物(i)の7mgがメタノール溶液(0.02ミリモル)中に溶解され、次いでNHOK(0.4ml、0.68ミリモル)を含有する1.7Mメタノール性懸濁液がこれに0℃で加えられ、得られた混合物は室温で8時間撹拌された。得られた混合物は酢酸の0.01mlで中和され、10%メタノール/クロロホルム溶液で希釈され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3N-{4-[3-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル-メチル]-フェニル}-ベンズアミド(j)の3.2mgを得た(収率:46%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.86(d,J=6.6Hz,2H),7.62(d,J=8.7Hz,2H),7.53-7.39(m,4H),7.17(d,J=8.4Hz,2H),6.77(br t,1H),4.57(s,2H),3.77(s,2H),2.58(t,J=7.3Hz,2H),2.31(t,J=7.2Hz,2H)
【実施例19】
【0071】
N-ヒドロキシ-3-{2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(19j)の調製
上記実施例18に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(19j)が調製された(表3参照)。
(表3)

【実施例20】
【0072】
2-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド(20q)の調製
【0073】
ステップ1:3-(アリル-ベンジル-カルバモイル)-ブト-3-エン酸メチルエステル(o)の調製
塩化メチレン溶液(0.5M)に溶解されたアリルベンジルアミンの300mg(2.04ミリモル)を含有する反応溶液に、2−メチレンコハク酸4−メチルエステルの587mg(4.07ミリモル)、1-[3-(ジメチルアミノ)-プロピル-3-エチルカーボジイミドの781mg(4.07ミリモル)、および4−(ジメチルアミノ)ピリジンの75mg(0.61ミリモル)が室温で10時間撹拌しながら加えられた。得られる混合物が5%HCl溶液(10ml)で洗浄された後、その混合物は酢酸エチルで希釈され、飽和NaHCO溶液と飽和NaCl溶液との溶液混合物の10mlで洗浄されて、有機層と水層とに分離された。その有機層は無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。生成物は、溶離剤としてEtOAcとヘキサン(1:1)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-(アリル-ベンジル-カルバモイル)-ブト-3-エン酸メチルエステル(o)の272mgを得た(収率:49%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.30-7.22(m,5H),5.84-5.71(m,1H),5.37-5.15(m,4H),4.75-4.65(m,2H),4.02(s,2H),3.63(s,3H),3.48(s,2H)
【0074】
ステップ2:(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-酢酸メチルエステル(p)の調製
CHCl中に溶解されたルテニウムなどのグラブス(I)触媒の36mgを含有する触媒溶液に、Ar雰囲気下で、上記ステップ1で調製された3-(アリル-ベンジル-カルバモイル)-ブト-3-エン酸メチルエステル(o)の234mg(0.1ミリモル)が加えられた。次いで、その混合物は室温で24時間撹拌され、濾過され、真空で濃縮された。生成物は、溶離剤としてEtOAcとヘキサン(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-酢酸メチルエステル(p)の180mgを得た(収率:85%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.33-7.18(m,5H),6.94(t,J=1.5Hz,1H),4.61(s,2H),3.79(d,J=0.7Hz,2H),3.70(s,3H),3.37(d,J=1.5Hz,2H)
【0075】
ステップ3:2-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド(q)の調製
上記ステップ2で調製された(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-酢酸メチルエステル(p)の24mgがメタノール溶液(0.1ミリモル)中に溶解され、次いでNHOK(0.4ml、0.68ミリモル)を含有する1.7Mメタノール性懸濁液がこれに0℃で加えられ、得られた混合物は室温で4時間撹拌された。得られた混合物は酢酸の0.02mlで中和され、10%メタノール/クロロホルム溶液で希釈され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、2-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド(q)の12mgを得た(収率:48%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.35-7.21(m,5H),7.05(br t,1H),4.63(s,2H),3.90(s,2H),3.30(t,J=1.5Hz,1H),3.13(s,2H)
【実施例21】
【0076】
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド(21q)の調製
上記実施例20に記述したと同様の手順で、2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド(21q)が調製された(表4参照)。
【実施例22】
【0077】
N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド(22q)の調製
上記実施例20に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド(22q)が調製された(表4参照)。
【実施例23】
【0078】
N-ヒドロキシ-2-[(2-オキソ-1(4-フェニル-ブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド(23q)の調製
上記実施例20に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-2-[(2-オキソ-1(4-フェニル-ブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド(23q)が調製された(表4参照)。
【実施例24】
【0079】
2-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド(24q)の調製
上記実施例20に記述したと同様の手順で、2-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド(24q)が調製された(表4参照)。
(表4)

【実施例25】
【0080】
2-(1-ベンジル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド(25s)の調製

【0081】
ステップ1:(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-酢酸メチルエステル(25r)の調製
1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-酢酸メチルエステルの30mgがメタノール溶液(0.12ミリモル)中に窒素気流下溶解された。次いでPd−Cの2.6mg(0.02ミリモル)がこれに加えられ、室温で1〜2時間水素バルーン下に水素化された。その反応混合物が濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてEtOAcとヘキサン(1:1)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-酢酸メチルエステル(25r)を得た(収率:95%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.34-7.19(m,5H),4.44(ab,J=19.8Hz,7.4Hz,2H),3.67(s,3H),3.21-3.16(m,2H),2.96(m,2H),2.43(dd,J=8.7Hz,7.9Hz,1H),2.34-2.23(m,1H),1.76-1.65(m,1H)
【0082】
ステップ2:2-(1-ベンジル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド(25s)の調製
上記ステップ1で調製された(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-酢酸メチルエステル(25r)の12mgがメタノール溶液(0.04ミリモル)中に溶解され、次いでNHOK(0.07ml、0.12ミリモル)を含有する1.7Mメタノール性懸濁液がこれに0℃で加えられ、得られた混合物は室温で4時間撹拌された。得られた混合物は酢酸の0.02mlで中和され、10%メタノール/クロロホルム溶液で希釈され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、2-(1-ベンジル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド(25s)の1.6mgを得た(収率:8%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.34-7.19(m,5H),4.46(d,J=8.1Hz,2H),3.35-3.20(m,2H),3.01-2.71(m,2H),2.66-2.44(m,2H),2.35-2.22(m,2H),1.81-1.58(m,2H)
【実施例26】
【0083】
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピロリジン-3-イル]-N-ヒドキシ-アセタミド(26s)の調製
上記実施例25に記述したと同様の手順で、2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピロリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド(26s)が調製された(表5参照)。
【実施例27】
【0084】
N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-アセタミド(2s)の調製
上記実施例25に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-アセタミド(27s)が調製された(表5参照)。
(表5)

【実施例28】
【0085】
3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(28y)の調製

【0086】
ステップ1:トルエン−4−スルホン酸-2-(2-フルオロ-フェニル)-エチルエステル(u)の調製
塩化メチレン溶液に溶解された2-(2-フルオロ-フェニル)-エタノールの500mg(3.57ミリモル)を含有する反応溶液(3.57ミリモル)に、塩化p−トルエンスルホニルの1.02g(5.35mM)、ジイソプロピルエチルアミンの1.24ml(7.13ミリモル)および4−(ジメチルアミノ)ピリジンの86mg(0.71ミリモル)が、Ar雰囲気下で0℃で6時間撹拌しながら加えられ、次いでその反応混合物は室温で12時間撹拌された。得られた混合物は塩化アンモニウムで中和され、酢酸エチルで抽出され、飽和NaCl溶液で洗浄されて、有機層と水層とに分離された。その有機層は無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:7)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、トルエン−4−スルホン酸-2-(2-フルオロ-フェニル)-エチルエステル(u)の740mgを得た(収率:70%)。
【0087】
ステップ2:アリル-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-アミン(v)の調製
アセトニトリル中に溶解された、上記ステップ1で調製されたトルエン−4−スルホン酸-2-(2-フルオロ-フェニル)-エチルエステル(u)の350mgを含有する反応溶液(1.2ミリモル)に、アリルアミンの0.89ml(11.9ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミンの0.31ml(1.78mM)が80℃で6時間撹拌しながら加えられた。その反応混合物が10%NaOH溶液で中和された後、その混合物はクロロホルムで抽出され、飽和NaCl溶液で洗浄され、MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、アリル-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-アミン(v)の141mgを得た(収率:66%)。
【0088】
ステップ3:4-{アリル-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-カルバモイル}-ペント-4-エン酸メチルエステル(w)の調製
上記ステップ2で調製されたアリル-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-アミン(v)の100mgを塩化メチレン中に溶解している反応溶液(0.56ミリモル)に、2−メチレン-ペンタン-ジオン酸-5−メチルエステルの106mg(0.67ミリモル)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカーボジイミドの139mg(0.73ミリモル)および4−(ジメチルアミノ)ピリジンの20mg(0.17ミリモル)が加えられ、その混合物は室温で10時間撹拌された。得られた混合物が5%HCl溶液(10ml)で洗浄された後、その混合物は酢酸エチルで抽出され、飽和NaClで洗浄された。次いで、その抽出物は、飽和NaHCO溶液の10mlおよびNaCl溶液で洗浄されて、有機層と水層とに分離された。その有機層は無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてEtOHとヘキサン(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、4-{アリル-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-カルバモイル}-ペント-4-エン酸メチルエステル(w)の128mgを得た(収率:72%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.19-7.09(m,1H),7.04-6.94(m,3H),5.84-5.57(m,1H),5.13(t,J=10.7Hz,4H),5.06-4.94(m,2H),3.79(s,2H),3.62(s,4H),3.53(d,J=5.4Hz,3H),2.89(d,J=6.0Hz,3H)
【0089】
ステップ4:3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオン酸メチルエステル(x)の調製
CHClの3.13ml中に溶解されたルテニウム触媒の27mg(0.03ミリモル)を含有する触媒溶液に、Ar雰囲気下で、上記ステップ3で調製された4-{アリル-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-カルバモイル}-ペント-4-エン酸メチルエステル(w)の100mg(0.31ミリモル)が加えられた。次いで、その混合物は室温で24時間撹拌され、濾過され、真空で濃縮された。生成物は、溶離剤としてEtOAcとヘキサン(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル}-プロピオン酸メチルエステル(x)の69mgを得た(収率:75%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.16-7.12(m,2H),7.03-6.93(m,2H),6.59(br t,1H),3.67-3.65(m,4H),3.62(s,3H),2.89(t,J=7.3Hz,2H),2.56(s,4H)
【0090】
ステップ5:3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(28y)の調製
上記ステップ4で調製された3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオン酸メチルエステル(x)の38mgがメタノール溶液(0.13ミリモル)中に溶解され、次いでNHOK(0.38ml、0.65ミリモル)を含有する1.7Mメタノール性懸濁液がこれに0℃で加えられ、得られた混合物は室温で8時間撹拌された。得られた混合物は酢酸の0.02mlで中和され、10%メタノール/クロロホルム溶液で希釈され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(28y)の25mgを得た(収率:65%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.19-7.08(m,2H),7.02-6.92(m,2H),6.69(br t,1H),3.69(s,2H),3.63(t,J=7.0Hz,2H),2.87(t,J=7.0Hz,2H),2.51(t,J=7.0Hz,2H),2.25(t,J=7.3Hz,2H)
【実施例29】
【0091】
3-{1-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(29y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、3-{1-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(29y)が調製された(表6参照)。
【実施例30】
【0092】
3-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(30y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、3-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(30y)が調製された(表6参照)。
【実施例31】
【0093】
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(31y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(31y)が調製された(表6参照)。
【実施例32】
【0094】
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(32y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(32y)が調製された(表6参照)。
【実施例33】
【0095】
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(33y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(33y)が調製された(表6参照)。
【実施例34】
【0096】
3-{1-[2-(2-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(34y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、3-{1-[2-(2-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(34y)が調製された(表6参照)。
【実施例35】
【0097】
3-{1-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(35y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、3-{1-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(35y)が調製された(表6参照)。
【実施例36】
【0098】
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(36y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(36y)が調製された(表6参照)。
【実施例37】
【0099】
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(37y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(37y)が調製された(表6参照)。
【実施例38】
【0100】
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(38y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(38y)が調製された(表6参照)。
【実施例39】
【0101】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-p-トリル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(39y)の調製
上記実施例28に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-p-トリル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(39y)が調製された(表6参照)。
(表6)



【実施例40】
【0102】
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]−2−オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(40ah)の調製
【0103】
ステップ1:3-p-トリル-アクリル酸メチルエステル(40aa)の調製
p-トルアルデヒドの1gおよびトリフェニルホスファニリデン酢酸メチルエステルの4.16g(12.45ミリモル)が塩化メチレンに溶解され、その反応溶液は90℃で一夜撹拌された。得られた混合物が減圧下で濃縮され、EtOAcとヘキサン(1:7)の混合溶媒が1時間撹拌しながらこれに加えられた、次いで、フィルター上で白色固体が除去され、その残留物が濾過され、真空で濃縮されて、3-p-トリル-アクリル酸メチルエステル(40aa)の1.39gを得た(収率:95%)。
【0104】
ステップ2:3-p-トリル-プロピオン酸メチルエステル(40ab)の調製
上記ステップ1で調製された3-p-トリル-アクリル酸メチルエステル(40aa)の1.39gが窒素雰囲気下でメタノール溶液(7.9ミリモル)中に溶解された。次いでPd−Cがこれに加えられ、室温で1〜2時間水素バルーン下に水素化された。その反応混合物が濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてEtOAcとヘキサン(1:10)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-p-トリル-プロピオン酸メチルエステル(40ab)の1.24gを得た(収率:95%)。
【0105】
ステップ3:3-p-トリル-プロパン-1-オール(40ac)の調製
上記ステップ2で調製された3-p-トリル-プロピオン酸メチルエステル(40ab)の1.24gがアルゴン雰囲気下でテトラヒドロフランの100mlに溶解された。次いで、これにリチウムアルミニウムハイドライドの27mlが0℃で2時間撹拌しながら加えられた。その反応混合物に蒸留水の3ml、NaOH(1N)の3mlおよび蒸留水の9mlが順次加えられた後、その混合物は30分間撹拌され、グラスフィルター中のセライトを用いて濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-p-トリル-プロパン-1-オール(40ac)の971mgを得た(収率:93%)。
【0106】
ステップ4:トルエン-4-スルホン酸-3-p-トリル-プロピルエステル(40ad)の調製
塩化メチレン中に溶解された上記ステップ3で調製された3-p-トリル-プロパン-1-オール(40ac)の971mgを含有する反応溶液(6.46ミリモル)に、塩化トシルの2.46g(13ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミンの3.4ml(19.4ミリモル)および4−(ジメチルアミノ)ピリジンの158mg(1.29ミリモル)が、Ar雰囲気下で0℃で6時間撹拌しながら加えられ、次いでその反応混合物は室温で12時間撹拌された。その反応混合物が塩化アンモニウムで中和された後、その混合物は酢酸エチルで抽出され、飽和NaCl溶液で洗浄され、MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:7)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、トルエン-4-スルホン酸-3-p-トリル-プロピルエステル(40ad)の1.3gを得た(収率:70%)。
【0107】
ステップ5:アリル-(3-p-トリル-プロピル)-アミン(40ae)の調製
アセトニトリル中に溶解された上記ステップ4で調製されたアリル-(3-p-トリル-プロピル)-アミン(40ae)の1.3gを含有する反応溶液(4.27ミリモル)に、アリルアミンの1.6ml(21.4ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミンの0.97ml(5.5mM)が100℃で6時間撹拌しながら加えられた。その反応混合物が10%NaOH溶液で中和された後、その混合物はクロロホルムで抽出され、飽和NaCl溶液で洗浄され、MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、アリル-(3-p-トリル-プロピル)-アミン(40ae)の687mgを得た(収率:85%)。
【0108】
ステップ6:4-[アリル-(3-p-トリル-プロピル)-カルバモイル]-ペント-4-エン酸メチルエステル(40af)の調製
塩化メチレン溶液の0.5M中に上記ステップ5で調製されたアリル-(3-p-トリル-プロピル)-アミン(40ae)687mgを溶解している反応溶液(3.62ミリモル)に、2−メチレン-ペンタンジオン酸−5−メチルエステルの683mg(4.3ミリモル)、1-[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカーボジイミドの902mg(4.7ミリモル)および4−(ジメチルアミノ)ピリジンの133mg(1.09ミリモル)がAr雰囲気下で加えられ、その混合物は室温で10時間撹拌された。得られた混合物が5%HCl溶液(10ml)で洗浄された後、その混合物は酢酸エチルで抽出され、飽和NaClで洗浄された。次いで、その抽出物は、飽和NaHCO溶液の10mlおよびNaCl溶液で洗浄されて、有機層と水層とに分離された。その有機層は無水MgSO上で乾燥され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてEtOAcとヘキサン(1:2)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、4-[アリル-(3-p-トリル-プロピル)-カルバモイル]-ペント-4-エン酸メチルエステル(40af)の797mgを得た(収率:73%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.05(s,4H),5.70(s,1H),5.16-5.07(m,4H),3.94(s,2H),3.64(t,J=3.3Hz,3H),3.36(s,2H),2.67-2.15(m,6H),2.28(s,3H),1.83(t,J=7.7Hz,2H)
【0109】
ステップ7:3-[2-オキソ-1-(3-p-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(40ag)の調製
CHClの200ml中に溶解されているルテニウム触媒の180mg(0.1ミリモル)を含有する触媒溶液に、上記ステップ6で調製された4-[アリル-(3-p-トリル-プロピル)-カルバモイル]-ペント-4-エン酸メチルエステル(40af)の797mg(2.6ミリモル)がAr雰囲気下で加えられた。次いで、その混合物は室温で24時間撹拌され、濾過され、真空で濃縮された。その生成物は、溶離剤としてEtOHとヘキサン(1:1)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、3-[2-オキソ-1-(3-p-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(40ag)の391mgを得た(収率:50%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ6.96(s,4H),6.56(s,1H),3.67(s,2H),3.55(s,3H),3.37(t,J=7.2Hz,2H),2.48(t,J=8.2Hz,6H),2.19(s,3H),1.76(t,J=7.6Hz,2H)
【0110】
ステップ8:N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-p-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(40ah)の調製
上記ステップ7で調製された3-[2-オキソ-1-(3-p-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(40ag)の100mgがメタノール溶液(0.33ミリモル)中に溶解され、次いでNHOK(0.82ml、5.0ミリモル)を含有する1.7Mメタノール性懸濁液がこれに0℃で加えられ、得られた混合物は室温で8時間撹拌された。得られた混合物が酢酸の0.02mlで中和され、10%メタノール/クロロホルム溶液で希釈され、濾過され、真空で濃縮された。得られた化合物は、溶離剤としてメタノールとクロロホルム(1:9)の混合溶媒を用いるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製されて、N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-p-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(40ah)の50mgを得た(収率:50%)。
H-NMR(300MHz,CDCl)δ7.21(s,4H),6.95(s,1H),3.96(s,2H),3.60(s,2H),2.72(s,5H),2.45(s,3H),1.99(s,2H)
【実施例41】
【0111】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-o-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(41ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-o-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(41ah)が調製された(表7参照)。
【実施例42】
【0112】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-m-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(42ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-m-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(42ah)が調製された(表7参照)。
【実施例43】
【0113】
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-イソプロピル-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(43ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-イソプロピル-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(43ah)が調製された(表7参照)。
【実施例44】
【0114】
3-{1-[3-(4-ブロモ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(44ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、3-{1-[3-(4-ブロモ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(44ah)が調製された(表7参照)。
【実施例45】
【0115】
3-{1-[3-(4-クロロ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(45ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、3-{1-[3-(4-クロロ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(45ah)が調製された(表7参照)。
【実施例46】
【0116】
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(46ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(46ah)が調製された(表7参照)。
【実施例47】
【0117】
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(2-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(47ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(2-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(47ah)が調製された(表7参照)。
【実施例48】
【0118】
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(3-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(48ah)の調製
上記実施例40に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(3-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド(48ah)が調製された(表7参照)。
(表7)

【実施例49】
【0119】
N-ヒドロキシ-3-(1-ナフタレン-2-イルメチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド(1e') の調製
上記実施例1に記述したと同様の手順で、N-ヒドロキシ-3-(1-ナフタレン-2-イルメチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド(1e')が調製された(表8参照)。
(表8)

【実施例50】
【0120】
N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド(2h') の調製

【0121】
ステップ1.3-(2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(2f)の調製
トリエチルシラン(0.63 mmol)0.1mlを、0℃で0.7mlのトリフルオロ酢酸溶液に溶解された3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(0.63 mmol)200gを含む反応溶液に加える。反応後混合物は1時間加熱し、溶媒を取り除くためろ過して、真空中で濃縮した。次に、得られた混合物は、クロロフォルム溶液の20mlに溶かし、有機層と水層に分離した。有機層は、飽和NaHCO3溶液5mlと飽和NaCl溶液の5mlで洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcとヘキサン(19:1)の溶媒混合物を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、3-(2-オキソ-2,5-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(2f)の50mgを得た(収率:47%)。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ6.76(br t,1H),3.89(d,J=1.3 Hz,2H),3.63 (t,J=1.9 Hz,3H), 2.58(s,4H)
【0122】
ステップ2.3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(2g)の調製
0.33mlのNaHMDS溶液(THF中1.0モル、0.33ミリモル)を、ステップ1で調製された3-(2-オキソ-2,5-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(2f) 50mg(0.295ミリモル)を含む0.6mlのTHF溶液に−79℃で滴下して加え、30分攪拌した。それに0.3mlの硫酸ジメチル(0.359mmol)を加えた後、0℃で4時間攪拌した。得られた混合物は次に、2mlの飽和NH4Cl溶液に溶かし、7ml酢酸エチルで抽出し、有機層と水層に分離した。有機層は、2mlの飽和NaHCO3溶液と2mlの飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcを溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、18mgの3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(2g)を得た(収率:33%)。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ6.65(br t,1H),3.81(s,1H), 3.64(s,3H), 3.01(s, 3H), 2.60(t,4H).
【0123】
ステップ3. N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド(2h)の調整
前記ステップ2で調製された3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(2g)18mgをメタノール溶液(0.1ミリモル)に溶かし、次に、0℃でそれにNH2OK(0.09ml, 0.15ミリモル)を含む1.7モルのメタノール性縣濁液を加える。得られた混合物は室温で1時間攪拌した。得られた混合物は0.03mlの酢酸で中和し、10%のメタノール/クロロホルム溶液で希釈し、ろ過し、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcとメタノール(5:2)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、11mgのN-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオンアミド(2h)を得た(収率:59%)。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ6.76(br t,1H),3.84(s,2H), 3.00(s,3H), 2.59(t,J=7.2 Hz,2H),2.42(t,J=7.2 Hz,2H)
【実施例51】
【0124】
3-(1-アリル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(3h') の調製
3-(1-アリル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオンアミド(3h')は、上記実施例50に記載したものと同様の操作によって調製した(表9参照)。
(表9)

【実施例52】
【0125】
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-1-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(4n') の調製
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-1-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(4n')は、上記実施例28に記載したものと同様の操作によって調製した(表10参照)。
【実施例53】
【0126】
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオンアミド(5n') の調製
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオンアミド(5n')は、前記実施例28に記したものと同様の操作によって調製した(表10参照)。
【実施例54】
【0127】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(6n') の調製
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(6n')は、上記実施例28に記したものと同様の操作によって調製した(表10参照)。
(表10)

【実施例55】
【0128】
3-[1-(3-ビフェニル-4-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5−ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(7w') の調製
3-[1-(3-ビフェニル-4-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5−ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(7w') は、上記実施例40に記載したものと同様の操作によって調製した(表11参照)。
【実施例56】
【0129】
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-ナフタレン-2-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド(8w') の調製
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-ナフタレン-2-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオンアミド(8w')は、上記実施例40に記載したものと同様の操作によって調製した(表11参照)。
(表11)

【実施例57】
【0130】
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド(e1) の調製
【0131】
ステップ1.ブト−3−エニル-(2,4-ジメトキシベンジル)アミン(b)の調製
0.5mlの1-ブロモ-3-ブテン(4.926ミリモル)と0.94mlのジイソプロピルエチルアミン(5.396ミリモル)を、0.74mlの2,4−ジメトキシベンジルアミン(a)(4.926ミリモル)を塩化メチレンに溶かした反応溶液に攪拌しながら加える。混合物は、室温で終夜攪拌した。反応混合物は、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcを溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、436mgの純粋な標記の化合物(b)を得た(収率:40 %)。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ7.10(d,J=8.1 Hz, 1H),6.41(m,2H),5.75(m,1H), 5.01(m,2H), 3.78(s,3H), 3.77(s, 3H), 3.70(s,2H),2.63(t,J=7.5 Hz,2H),2.24(m,2H).
【0132】
ステップ2.4−[ブト-3−エニル-(2,4-ジメトキシベンジル)-カルバモイル]-ペント-4-エノイック酸メチルエステル(c)の調製
714mgの2-メチレン‐ペンタン ジオネート-5-メチルエステル(4.519 ミリモル)と953mgのEDC(4.971ミリモル)と110mgのDMAP(0.9ミリモル)を、前記ステップ1で調製した化合物(b)を塩化メチレンに溶解した0.5モルの反応溶液に加える。得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、5%のHCl溶液(10 ml)と10 mlの飽和NaHCO3溶液で洗浄し、有機層と水層に分離した。有機層は無水MgSO4で乾燥し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcとヘキサン(1:2)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、1.39gの4−[ブト-3−エニル-(2,4-ジメトキシベンジル)-カルバモイル]-ペント-4-エノイック酸メチルエステル(c)を得た(収率:40%)。
【0133】
ステップ3.3−[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラハイドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(d)の調製
上記ステップ2で調製された化合物(c)130mg(0.360 ミリモル)を、20mgのルテニウム(0.024 ミリモル)をCHCl2に溶解した触媒溶液に加えた。次に混合物は、室温で24時間攪拌し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロホルム(1:10)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、108gの表記の化合物(d)を得た(収率:90%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.17 (d,J=8.9 Hz, 1H),6.41(m,2H),6.26(t,J=4.3 Hz,1H),4.53
(s,2H), 3.77(s,3H),3.76(s,3H),3.62(s,3H),3.28(t, J=7.1 Hz,2H), 2.61-2.47(m,4H), 2.22(m,2H).
13C-NMR(75 MHz, CDCl3)δ173.6, 164.8, 160.2, 158.5, 134.2, 133.9, 130.4, 118.0, 104.1, 98.3, 55.2, 51.3, 45.0, 44.3, 33.3, 26.6, 23.9
【0134】
ステップ4.3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル]-N-ヒドロプロピオナミド(e1) の調製
上記ステップ3で調製された化合物(d)46mgを、メタノール溶液に溶かし(0.138ミリモル)、次に0℃で、それにNH2OK(0.122 ml、0.207 ミリモル)を含む1.7Mメタノールけん濁液を加え、そのけん濁液を室温で3時間攪拌した。得られた混合物は、0.02 mlの酢酸で中和し、10mlの酢酸エチル溶液で希釈し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロホルム(1:10)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、32mgの表記化合物(d)を得た(収率:73%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.122 (d,J=9.0 Hz, 1H),6.415-6.331 (m,3H), 4.505(s,2H), 3.750(s,3H),3.744(s,3H),3.271(t,J=6.9Hz,2H),2.552(m,2H),2.381(m,2H),2.220(m,2H).
13C-NMR(75 MHz, CDCl3)δ170.1,165.4,160.2, 158.5,135.8,133.5,130.4,117.5,104.2, 98.3,55.3,44.9,44.6,32.8,27.1,23.8
【実施例58】
【0135】
N-ヒドロキシ-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(e2) の調製
N-ヒドロキシ-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル)-プロピオン酸(e2) は、上記実施例57に記載したものと同様の操作によって調製した(表12参照)。
【実施例59】
【0136】
N-ヒドロキシ-3-[1-(4−ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(e3) の調製
N-ヒドロキシ-3-[1-(4−ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル)-プロピオナミド(e3)は、上記実施例57に記載したものと同様の操作によって調製した(表12参照)。
【実施例60】
【0137】
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロオキシプロピオナミド(e4) の調製
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシプロピオナミド(e4)は、上記実施例57に記載したものと同様の操作によって調製した(表12参照)。
【実施例61】
【0138】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド(e5) の調製
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド(e5)は、上記実施例57に記載したものと同様の操作によって調製した(表12参照)。
【実施例62】
【0139】
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェニルエチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド(e6) の調製
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェニルエチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド(e6)は、上記実施例57に記載したものと同様の操作によって調製した(表12参照)。
(表12)

【実施例63】
【0140】
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f1) の調整

【0141】
11mgのLiOH・H2O溶液(0.262ミリモル)を、0℃で、3−[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(d)(0.174ミリモル)58mg を含む0.75mlのTHF溶液へ滴下して加えた。反応混合物は0℃で2時間そして室温で1時間攪拌した後、5%のHClを加えてpH2にした。次に混合物は10mlの酢酸エチルで3度抽出し、有機層は飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロホルム(1:10)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、44 mgの表記化合物(f1)を得た(収率:80%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.16 (d,J=8.9 Hz, 1H), 6.42 (m,2H), 6.29(t, J=4.3 Hz,1H),4.54(s,2H),3.76(s,3H), 3.76(s,3H),3.29(t,J=7.2 Hz, 2H), 2.56(m,4H), 2.22(m,2H).
13C-NMR(75 MHz, CDCl3)δ177.7, 165.1, 160.1, 158.5, 134.6, 133.9, 130.5, 117.7, 104.1, 98.3, 55.2, 44.9, 44.5, 33.5, 26.3, 23.8
【実施例64】
【0142】
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(f2) の調製
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(f2)は、上記実施例63に記載したものと同様の操作によって調製した(表13参照)。
【実施例65】
【0143】
3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f3) の調製
3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f3) は、上記実施例63に記載したものと同様の操作によって調製した(表13参照)。
【実施例66】
【0144】
3-[2-オキソ-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f4) の調整
3-[2-オキソ-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f4) は、上記実施例63に記載したものと同様の操作によって調製した(表13参照)。
【実施例67】
【0145】
3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f5) の調整
3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(f5) は、上記実施例63に記載したものと同様の操作によって調製した(表13参照)。
【実施例68】
【0146】
3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(f6) の調整
3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(f6) は、上記実施例63に記載したものと同様の操作によって調製した(表13参照)。
(表13)

【実施例69】
【0147】
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ピリジン-2-イル-プロピオナミド(g1) の調整

ピリジルアミンを、30mgの3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)プロピオン酸(0.12ミリモル)をEDCに溶かした有機溶媒に加えた。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:20)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、16 mgの表記化合物(g1)を得た(収率:39%)。
【実施例70】
【0148】
N-(2-アミノ-フェニル)-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(g2) の調製

【0149】
40mgの1,2-フェニレンジアミン(0.37 ミリモル)と77mgのEDC(0.4ミリモル)と1mgのDMAP(3モル%)を、前記実施例8で調製した3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)プロピオン酸を1mlの塩化メチレンに溶解した反応溶液へアルゴン雰囲気条件下で加えた。混合物を室温で13時間攪拌した後、得られた混合物は酢酸エチルで希釈し、10%NaOH溶液(10ml)で洗浄した。次に、クロロフォルム50mlで抽出し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:20)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、96mgのN-(2-アミノ-フェニル)-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナアミド(g2)を得た(収率:91%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ8.29(s,1H), 7.29-7.19(m,5H), 7.13(d, 1H, J=7.8 Hz), 6.99-6.94 (m,1H), 6.68(t, 2H, J=7.9 Hz), 6.37(t,1H, J=8.4 Hz), 4.57 (t,2H, J=7.4 Hz), 3.88(s,2H), 3.29-3.21 (m,2H), 2.68(t,2H, J=6.5Hz), 2.59(t,2H,6.5 Hz), 2.26-2.217 (m,2H).
【実施例71】
【0150】
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(g3) の調製
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナアミド(g3) は、上記実施例69と70に記載したものと同様の操作によって調製した(表14参照)。
【実施例72】
【0151】
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(g4) の調製
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(g4) は、上記実施例69と70に記載したものと同様の操作によって調製した(表14参照)。
(表14)

【実施例73】
【0152】
N-ベンジルオキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(g5) の調製

【0153】
ベンジルオキシアミンを、前記実施例12で調製された3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸30mg(0.15ミリモル)をEDC中に溶かした有機溶媒に加えた。得られた化合物は、酢酸エチル/クロロホルム(1:1)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、41mgの表記化合物 (g5)を得た(収率:75%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.41-7.15(m,1H), 6.34(br t, 1H), 4.88(s, 2H), 3.58(t, J=7.4 Hz, 2H), 3.16(t, J=7.2 Hz, 2H), 2.82(t, J=7.2 Hz, 2H), 2.53 (t, J=6.8 Hz, 2H), 2.26 (br s, 1H), 2.19(dd, J=11.4, 7.1 Hz, 2H).
【実施例74】
【0154】
3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(j1) の調製
【0155】
ステップ1. 3-[1-(4-アミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(h)の調製
前記実施例1のステップ3で調製した3−[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(d)50mg(0.16ミリモル)を、室温で、メタノールへ溶解した。次に、それにZn 154mg(2.36ミリモル)と酢酸0.01ml(0.16ミリモル)を加えた。混合物は80℃で20時間攪拌した。得られた化合物は、酢酸エチルとヘキサンの(1:1)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、43mgの3-[1-(4-アミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(h)を得た(収率:92%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ8.22(d, 1H, J=8.4 Hz), 8.11(d, 1H, J=8.4 Hz), 7.37(t, 2H, J=8.3 Hz), 6.33(t, 1H, J=4.3 Hz), 4.66(d, 2H, J=7.5 Hz), 3.63(s, 3H), 3.29(t, 2H, J=6.6 Hz), 2.63(t, 2H, J=6.9 Hz), 2.54(,2H, J=6.6 Hz), 2.28(t, 2H, J=4.2 Hz)
【0156】
ステップ2. 3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(i)の調製
前記ステップ1によって調整された3-[1-(4-アミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(h)17.5 mgを塩化メチレン溶液に溶かした(0.06ミリモル)。そして次に,6μmolの(AcO)2O (0.07ミリモル)と0.01 mol のトリエチルアミン(0.08ミリモル)と1.0 mgのDMAP(0.008ミリモル)をそれに加え,混合物を0℃で3時間撹拌した。反応は,メタノールを加えることによって停止され,混合物は10mlの酢酸エチルで3度抽出した。有機層は,飽和NaCl溶液で洗浄し,無水MgSO4で乾燥し,ろ過をして,真空中で濃縮した。得られた化合物は,酢酸エチルを溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し,46 mgの3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(i)を得た(収率:44%)。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ8.34(s,1H), 7.40(d,2H,J=8.4 Hz), 7.10(d,2H,J=8.4 Hz),6.29(t,1H,J=4.2 Hz), 4.50(s,2H), 3.61(s,3H),3.22(t,2H,J=7.1 Hz),2.59(t,2H,J=7.1 Hz),2.51(d,2H,J=6.6 Hz), 2.22(dd,2H,J=6.9 Hz), 2.09(s,3H)
【0157】
ステップ3. 3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-プロピオナミド(j1)の調製

【0158】
前記ステップ2によって調製された3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(i)をメタノールのような有機溶媒に溶かし,アミン塩と反応させ,3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ハイドロオキシ-プロピオンアミド(j1)を得た。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ7.50(d,J=8.0 Hz,2H),7.23(d,J=8.0 Hz,2H),6.44(br t, 1H),4.57(s,2H),3.33(t,J=6.5 Hz,6H),2.57(br t,2H),2.30-2.26(m,4H),2.10(s, 2H)
【実施例75】
【0159】
N-4-[5-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2-ピリジン-1-イル-メチル]-フェニル-ベンズアミド(j2) の調製
N-4-[5-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2-ピリジン-1-イル-メチル]-フェニル-ベンズアミド(j2) は、上記実施例74に記載したものと同様の操作によって調製した(表15参照)。
【実施例76】
【0160】
N-2-ヒドロキシ-3-[1-(4-ジメチルスルフォニルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]プロピオナミド(j3)の調製
N-2-ヒドロオキシ-3-[1-(4-ジメチルスルフォニルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]プロピオナミド(j3) は,上記実施例74に記載したものと同様の操作によって調製した(表15参照)。
【実施例77】
【0161】
N-2-ヒドロキシ-3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオンアミド(j4)の調製
N-2-ヒドロキシ-3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド(j4) は,上記実施例74に記載したものと同様の操作によって調製した(表15参照)
(表15)

【実施例78】
【0162】
3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(k)の調製

【0163】
前記実施例18のステップ2によって調製された3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(i)をテトラヒドロフランのような有機溶媒に溶かし,LiOHと反応させ,3-[1-(4-アセチルアミノ-バンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(k)を得た。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ7.50(d,J=8.0 Hz,2H),7.23(d,J=8.6 Hz,2H),6.45(t,J=4.5 Hz, 1H),4.58(s,2H),3.32(t,J=7.5 Hz,3H),2.57( t,J=7.5 Hz,2H),2.46(t,J=7.5 Hz, 2H)
【実施例79】
【0164】
3-[1-(4-ベンゾイルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(k2)の調製
3-[1-(4-ベンゾイルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(k2) は,上記実施例788に記載したものと同様の操作によって調製した(表16参照)。
【実施例80】
【0165】
3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(k3)の調製
3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(k3) は,上記実施例78に記したものと同様の操作によって調整した(表16参照)。
(表16)

【実施例81】
【0166】
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-プロピオナミド(m) の調整
【0167】
ステップ1. [1-(2-4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-酢酸メチルエステル(l)の調製
3-[1-(2-4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピペリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステルを窒素雰囲気でアルコール溶媒中に溶かした。次に、それにPd-Cを加え、混合物は室温で1から2時間水素バルーンで水素化された。反応混合物は、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAc/ヘキサンの(1:1)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、[1-(2-4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-酢酸メチルエステル(l)を得た(収率:74%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.13(d,1H, J=8.4 Hz),6.42(d, 2H,J=7.2 Hz), 4.51(ab, 2H, J=32.9,7.4Hz),3.76(s,6H),3.66(s,3H),3.24-3.18(m,2H),2.93-2.72(m, 2H), 2.56-2.43(m, 1H),1.98-1.55(m,4H)
【0168】
ステップ2.N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-プロピオナミド(m) の調製

前記ステップ1によって調製された[1-(2-4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-酢酸メチルエステル(l)は、アミン塩と反応させてN-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-プロピオナミド(m)を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.267.17(m5H),3.61-3.44(m 2H), 3.08-2.83(m 4H), 2.56-2.16(m 4H)
【実施例82】
【0169】
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p1) の調製
ステップ1.3-(ベンジル-3-ブテニル-カルバモイル)-ブト-3-エノン酸メチルエステル(n)の調製
2-メチレン−ペンタン ジオキサン-5-メチルエステルとEDCとDMAPを、前記実施例1のステップ1によって調製されたブト-3−エニル-(2,4-ジメトキシベンジル)アミン(b)を塩化メチレンに溶かした反応溶液に加えた。混合物を室温で5時間攪拌すると3-(ベンジル-ブト-3-エニル-カルバモイル)-ブト-3-エノン酸メチルエステル(n)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.30-7.19(m,5H), 5.69(br t,1H),5.23(s,2H),5.00(t,2H, J=12.6 Hz),4.74(s,2H),3.61(s,3H),3.42(s,4H),2.30(q,2H,J=7.2 Hz)
【0170】
ステップ2. [1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)酢酸メチルエステル(o)の調製
前記ステップ1で調製された3-(ベンジル-ブト-3-エニル-カルバモイル)-ブト-3-エノン酸メチルエステル(n)を、ルテニウムのようなグラッブ触媒をCH2Cl2のような有機溶媒に溶解した触媒溶液に加えて、[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)酢酸メチルエステル(o)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.17(d,1H,J=6.2 Hz),6.42-6.36(m,3H), 4.54(s,2H),3.76(d, 6H,J=3.0 Hz),3.66(s,3H),3.35(t,2H,J=6.9 Hz),3.28 (s,2H),2.29 (ab,2H,J=11.3,3.4 Hz)
【0171】
ステップ3. 2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p1) の調製

【0172】
前記ステップ2によって調製された[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)酢酸メチルエステル(o)をアルコール溶媒に溶解し、アミン塩と反応させて、2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p1)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.14(d,J=8.7Hz,1H),6.54(br t,1H) 6.44(d,J=6.0Hz,2H), 4.55(s,2H),3.78(s,6H),3.41-3.32(m,2H),3.20(s,2H),2.0(d,J=4.5Hz,2H)
【実施例83】
【0173】
2-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p2) の調製
2-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p2) は、上記実施例82に記載したものと同様の操作によって調製した(表17参照)。
【実施例84】
【0174】
N-ヒドロキシ-2-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p3) の調製
N-ヒドロキシ-2-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p3) は、上記実施例82に記載したものと同様の操作によって調製した(表17参照)。
【実施例85】
【0175】
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロオキシ-アセトアミド(p4) の調製
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p4) は、上記実施例82に記載したものと同様の操作によって調製した(表17参照)。
【実施例86】
【0176】
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p5) の調製
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(p5) は、上記実施例82に記載したものと同様の操作によって調製した(表17参照)。
(表17)

【実施例87】
【0177】
[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(q1) の調製

【0178】
TFAに溶解された前記実施例26のステップ2によって調製された[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)酢酸メチルエステル(o)を、LiOHと反応させて[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(q1)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.18(d, J=8.7Hz, 1H), 6.54(t, J=4.3 Hz, 1H) 6.45(d, J=6.6 Hz, 2H), 4.60(s, 2H), 3.79(s, 6H), 3.39(t, J=7.3 Hz, 2H), 3.34(s, 2H), 2.32(ab, J=11.7 Hz, 3.6 Hz, 2H)
【実施例88】
【0179】
(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q2) の調製
(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q2) は、上記実施例87に記載したものと同様の操作によって調製した(表18参照)。
【実施例89】
【0180】
(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q3) の調製
(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q3) は、上記実施例87に記載したものと同様の操作によって調製した(表18参照)。
【実施例90】
【0181】
[2-オキソ-1-(3-フェネチル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q4) の調製
[2-オキソ-1-(3-フェネチル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q4) は、上記実施例87に記載したものと同様の操作によって調製した(表18参照)。
【実施例91】
【0182】
[2-オキソ-1-(3-フェネチル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q5) の調製
[2-オキソ-1-(3-フェネチル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸(q5) は、上記実施例87に記載したものと同様の操作によって調製した(表18参照)。
(表18)

【実施例92】
【0183】
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s1) の調製
【0184】
ステップ1.[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-酢酸メチルエステル(r)の調製
26mgの[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)酢酸メチルエステル(o)(0.08ミリモル)をAr雰囲気でメタノールに溶解した。そこへ1.7mgの10%Pd-Cを加え、混合物は水素バルーンで水素化した。反応混合物は、室温で5時間攪拌し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、25mgの[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-酢酸メチルエステル(r)を得た(収率:99%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.13(d,J=8.4Hz,2H), 6.41(dd,J=8.4 Hz,2H),6.41(s,1H), 4.51(dd,J=32.7Hz,14.9Hz,2H),3.76(s,6H),3.66(s,3H),3.22(dd,J=7.5,4.6Hz,2H),2.90(dd,J=15.9, 5.1Hz,1H),2.76(m,1H),2.52(dd,J=16.2,7.5 Hz,2H),1.98-1.55(m,4H).
【0185】
ステップ2.[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s1)の調製

ステップ1によって調製された[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-酢酸メチルエステル(r)をアミン塩と反応させて、[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s1)を得た。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.15(d,J=9.0Hz,1H),6.46(t,J=4.65Hz, 2H), 4.56(q,J=7.2,23.7Hz,2H),3.79(s,6H),3.31-3.19(m,2H),2.86-2.69(m,2H),2.41(d,J=14.1Hz,1H),1.89-1.79(m,2H).
【実施例93】
【0186】
(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s2) の調製
(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s2) は、上記実施例92に記載したものと同様の操作によって調製した(表19参照)。
【実施例94】
【0187】
[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-ピペリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s3) の調製
[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-ピペリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセトアミド(s3) は、上記実施例92に記載したものと同様の操作によって調製した(表19参照)。
(表19)

【実施例95】
【0188】
4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-ブチルアミド(v1) の調製
【0189】
ステップ1. 5-[(4-メトキシ-ベンジル)-3-ブテニル-カルバモイル]-5-ヘキセノイン酸メチルエステル(t)の調製
2-メチレン‐ペンタン ジオネート-5-メチルエステル、EDCとDMAPを、前記実施例1のステップ1によって調製されたブト-3−エニル-(2,4-ジメトキシベンジル)アミン(b)を塩化メチレンに溶解した反応溶液に加えられた。混合物は、室温で5時間攪拌され、5-[(4-メトキシ-ベンジル)-ブト-3-エニル-カルバモイル]-5-ヘキセノイン酸メチルエステル(t)を得た。
【0190】
ステップ2. 4-[1−(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酪酸メチルエステル(u)の調製
上記ステップ1によって調製された5-[(4-メトキシ-ベンジル)-ブト-3-エニル-カルバモイル]-5-ヘキセノイン酸メチルエステル(t)を、ルテニウムのようなグラッブ触媒(I)をCH2Cl2のような有機溶媒に溶解した触媒溶液に加えて、4-[1−(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酪酸メチルエステル(u)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.19(d,J=8.4Hz,2H),6.83(d,J=8.4 Hz,2H), 6.25(t,J=4.2 Hz,1H),4.54(s,2H), 3.77(s,3H),3.65(s,3H),3.25(t,J=6.9 Hz,2H),2.33(t,J=7.3 Hz,4H), 2.24(q,J=4.5Hz,2H),1.80(t,J=7.2Hz,2H),1.56(s,2H)
【0191】
ステップ3. 4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロ-ブチルアミド(v1)の調製

ステップ2によって調製された4-[1−(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酪酸メチルエステル(u)をアルコール溶媒に溶解し、アミン塩と反応させて、4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロ-ブチルアミド(v1)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.19-7.15(m,2H),6.83(d,J=7.8Hz,2H), 6.28(br t,1H), 4.53(s,2H),3.76(s,3H),3.25(dt,JA=7.5Hz,JB=1.8Hz,2H),2.38-2.23(m, 6H),1.85-1.76(m, 2H).
【実施例96】
【0192】
4-(1-フェネチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-ブチルアミド(v2) の調整
4-(1-フェネチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-ブチルアミド(v2) は、上記実施例95に記載したものと同様の操作によって調製した(表20参照)。
【実施例97】
【0193】
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチルアミド(v3) の調整
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチルアミド(v3) は、上記実施例95に記載したものと同様の操作によって調製した(表20参照)。
【実施例98】
【0194】
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチルアミド(v4) の調整
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチルアミド(v4) は、上記実施例95に記載したものと同様の操作によって調製した(表20参照)。
(表20)

【実施例99】
【0195】
3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(g) の調製

50mgの3-[1-(2、4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸(0.157ミリモル)を1mlのトリフロロ酢酸溶液に溶解した。次に、トリエチルシラン(0.465ミリモル)がそれに加えられ、混合物が80℃で20分間加熱された。真空中で溶媒が除去され、その残渣がメタノールと酢酸エチルの混合溶液で再結晶され、3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)]-プロピオン酸(g)13mgを得られた(収率:50%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.51(m,1H),3.31(m,2H),2.50(m,4H),2.32(m,2H)
13C-NMR(75MHz, CD3OD),δ176.7,168.6,138.4,134.5,4.03,34.1,27.1,25.0
【実施例100】
【0196】
N-ベンジルオキシ-3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(h) の調製

29mgの3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸(g)を0.5mlのDMFに溶かした(0.171ミリモル)。それに30mgのBnONH2・HCl(0.188ミリモル)と0.033mlのジイソプロピルメチルアミン(0.189ミリモル)と43mgのEDC(0.224 ミリモル)と5mgのDMAP(0.041ミリモル)をそれに加えて、混合物を室温で終夜攪拌した。混合物は、7mlの酢酸エチルで希釈し、5%のHCl(1ml)と飽和NaHCO3溶液(1ml)で洗浄した。有機層を無水MgSO4で乾燥し、ろ過をして、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:20)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、126mgの表記化合物(h)を得た(収率:55%)。
1H-NMR(300 MHz,CDCl3)δ9.28(s, br,1H),7.35(m,5H),6.45(s,br,1H),5.70(s,br,1H), 4.87(s,2H),3.47(s,br,2H),2.53(m,2H),2.27(m,4H).
13C-NMR(75 MHz, CDCL3)δ170.1, 166.9, 137.8, 135.6, 133.0, 129.1, 128.5, 78.0, 39.7, 32.8, 26.9, 24.1
【実施例101】
【0197】
3-(1-アリル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオアミド(j1)の調製
ステップ1. 3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(f) の調整
310mgの3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステル(d)(0.93 ミリモル)を3mlのトリフルオロ酢酸溶液に溶解させた。次に、それに0.222mlのトリエチルシラン(1.395ミリモル)を加えて、混合物を80℃で20分加熱した。溶媒は真空で取り除き、残渣は20mlのクロロフォルムで希釈した。有機層は、5mlの飽和NaHCO3溶液と5mlの飽和NaCl溶液で洗浄した。次に、有機層は無水MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAc溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、126mgの表記化合物(f)を得た(収率:55%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.64(s, br, 1H), 6.35(t, J=3.0 Hz, 1H), 3.59(s, 3H), 3.31(m, 2H),2.48(m,4H),2.26(m,2H)
13C-NMR(75 MHz, CDCL3)δ173.4,166.8,136.1,133.5,51.4,39.5,33.1,26.0,24.0
【0198】
ステップ2. 3-(1-アリル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(i1)の調製
ステップ1によって調製した3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル40mg(0.218ミリモル)を含む0.5mlのTHF溶液に、0.220mlのNaHMDS溶液(THF中1.0モル、0.22ミリモル)を−79℃で滴下して加え、−79℃で30分攪拌した。反応混合物に0.028mlの臭化アリル(0.327ミリモル)を加えた後、0℃で3時間攪拌した。反応混合物は2mlの飽和NH4Clで停止し、次に有機層は7mlの酢酸エチルで抽出された。一緒にされた有機層は、2mlの飽和NH4Cl溶液と2mlの飽和NaCl溶液で洗浄された。次に、有機層は無水MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAc/ヘキサン(1:2)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、36mgの表記化合物(i1)を得た(収率:74%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.28(m, 1H), 5.74(m, 1H), 5.14(m, 2H), 3.99(d, J=5.7 Hz 2H), 3.61(s, 3H), 3.27(t, J=6.9 Hz, 2H), 2.51(m, 4H), 2.27(m, 2H)
13C-NMR(75 MHz, CDCl3)δ173.6, 164.6, 134.3, 134.1, 133.3, 117.1, 51.4, 49.0, 44.6, 33.3, 26.6, 23.8
【0199】
ステップ3. 3-(1-アリル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラハイドロ-ピリジン-3-イル)-N-ハイドロオキシ-プロピオアミド(j1)の調製

前記ステップ2から得られた3-(1-アリル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(i1)24mgをメタノール溶液に溶解した(0.11 ミリモル)。次にそれに0℃で1.7モルのNH2OK懸濁液0.122ml(0.207ミリモル)を加えて、室温で3時間攪拌した。生じた混合物は0.02mlの酢酸で中和し、10mlの酢酸エチル溶液で希釈し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:10)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、11mgの表記化合物(j1)を得た(収量:48%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.39(br t, 1H), 5.78-5.67(m, 1H), 5.17(d, J=5.4 Hz 1H), 5.12(s, 1H), 3.98(d, J=5.4 Hz, 2H), 3.30(t, J=7.0 Hz, 2H), 2.54-2.28(m, 6H)
【実施例102】
【0200】
N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(j2)の調製
【0201】
ステップ1. 3-(1-メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(i2) の調製
0.22mlの1.0モルNaHMDSのTHF溶液(0.22ミリモル)を、実施例3のステップ1で調製された3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステ(f)(0.44ミリモル)を80mg含むTHF溶液0.5mlに、−79℃で滴下して加え、それから30分攪拌した。反応混合物に0.48mlの臭化メチル(0.48ミリモル)を加えて、溶液を0℃で3時間攪拌した。反応混合物を2mlの飽和NH4Cl溶液で停止し、次に有機層は7mlの酢酸エチルで抽出された。一緒にされた有機層は、2mlの飽和NH4Cl溶液、そして続いて2mlの飽和NaCl溶液で洗浄された。それから有機層は無水MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcを溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、62mgの表記化合物(i2)を得た(収率:72%)。
【0202】
ステップ2. N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド(j2)の調製

前記ステップ1で調製された3-(1-メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル50mgをメタノール溶液(0.25ミリモル)に溶解し、それから0℃で、1.7モルのNH2OKメタノール懸濁液0.122ml(0.207ミリモル)を加えて、生じた混合物を室温で3時間攪拌した。生じた混合物は0.02mlの酢酸で中和し、10mlの酢酸エチルで希釈し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:20)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、19mgの表記化合物(j2)を得た(収率:35%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.15(t, J=4.3 Hz, 1H), 3.41(t, J=7.2 Hz, 2H), 2.97(s, 3H), 2.51(t, J=7.5 Hz, 2H), 2.35(m, 2H), 2.22(t, J=7.5 Hz, 2H)
【実施例103】
【0203】
N-ヒドロキシ-3-(1-ナフタレン-2-イル-メチル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミドの調製
70mgの3-[1-(ナフチル-2-イル)メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステルをメタノール溶液に溶解した(0.22ミリモル)。そしてそれから、それに0℃で、1.7モルのNH2OKメタノール懸濁液0.64ml(1.08ミリモル)を加えて、得られた混合物を室温で5時間攪拌した。生じた混合物は0.02mlの酢酸で中和し、真空中で濃縮した。得られた固体は、10%メタノール/クロロフォルム混合溶媒でろ過し、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:9)の混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、61mgの表記化合物(j2)を得た(収率:95%)(表21参照)。
【実施例104】
【0204】
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミドの調製
60mgの3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル)-エチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸メチルエステルをメタノールに溶解し、0.20ミリモル溶液とし、そしてそれから、それに0℃で、1.7モルのNH2OKメタノール懸濁液0.6ml(1.02ミリモル)を加えて、得られた混合物を室温で5時間攪拌した。生じた混合物は0.02mlの酢酸で中和し、真空中で濃縮した。得られた固体は、10%メタノール/クロロフォルム混合溶媒でろ過し、真空中で濃縮した。得られた化合物は、メタノール/クロロフォルム(1:9)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、44mgの表記化合物を得た(収率:73%)(表21参照)。
(表21)

【実施例105】
【0205】
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル)-ヒドロキシ-プロピオナミド(e1)の調製
【0206】
ステップ1. ベンジル-ペント-4-エニル-アミン(b) の調製
0.397mlの5−ブロモ-1-ペンテン(3.35ミリモル)と0.67mlのジイソプロピルエチルアミン(3.96ミリモル)をアセトニトリルに溶解された0.74mlのベンジルアミン(a)(4.93ミリモル)を含む反応溶液に攪拌しながら加えられ、混合物が室温で終夜攪拌された。反応混合物は、飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた化合物は、EtOAcを溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、236mgの表記化合物(b)を得た(収率:44%)。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.35-7.24(m,5H),5.92-5.78(m,1H),5.09-4.98 (m,2H), 3.80(s,2H), 2.67(t,J=7.5Hz,),2.14(q,J=7.5Hz,2H),1.69-1.59(m,2H),1.41(br,1H)
【0207】
ステップ2. 4-(ベンジル-ペント-4-エニル-カルバモイル)-ペント-4−エノン酸メチルエステル(c)の調製
320gの2-メチレン−ペンタン ジオネート-5-メチルエステル(2.02ミリモル)、340mgのEDC(2.02ミリモル)と50mgのDMAP(0.405ミリモル)が、上記のステップ1で調製された化合物(b)を塩化メチレンに溶解した0.5モルの反応溶液に加えられ、混合物が5時間室温で攪拌された。生じた混合物は酢酸エチルで希釈され、5%HCl溶液(10ml)と10mlの飽和NaHCO3溶液で洗浄され、有機層と水層に分離された。、有機層は無水MgSO4で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。生じた物は、EtOAc/ヘキサン(1:2)を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、150mgの4-[ブト-3-エニル-(2.4−ジメトキシベンジル)-カルバモイル)]-ペント-4−エノン酸メチルエステル(c)を得た(収率:35%)。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.31-7.14(m,5H),5.81-5.64(m,1H),5.12(s,1H),5.04-4.97 (m,3H),3.65(s,2H),3.56-3.46(m,3H),3.42-3.36(m,1H),3.33-3.31(m,1H),2.85(d,J=3Hz,2H),2.65-2.45(m,4H),2.07-2.01(m,2H),1.69-1.59(m,2H)
【0208】
ステップ3.3−(1−ベンジル-2-オキソ-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル)-プロピオン酸メチルエステル(d)
前記ステップ2で調製された150mgの化合物(c)(0.476ミリモル)が、CH2Cl2に溶解された40mgのルテニウム(0.047ミリモル)を含む触媒溶液に加えられた。それから室温で24時間攪拌し、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた物は、メタノール/クロロフォルム(1:10)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、108mgの表記化合物(d)を得た(収率:79%)。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.28-7.26(m.5H),5.99-5.94(m,1H),4.63(s,2H),3.60(s,2H), 3.21(t,J=6Hz,2H),2.65(t,J=7.2Hz,2H),2.48(t,J=6.9Hz,2H),2.08-2.01(m,2H),1.67-1.57(m,2H)
【0209】
ステップ4. 3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル)-ヒドロキシ-プロピオナミド(e1)
前記ステップ3で調製された108mgの化合物(d)(0.376ミリモル)がメタノール溶液に溶解され、それからそれにNH2OK(1.315ml,2.63ミリモル)を含む1.7モルのメタノール性懸濁溶液が0℃で加えられ、生じた混合物が室温で3時間攪拌された。生じた混合物が0.02mlの酢酸で中和され、10mlの酢酸エチル溶液で希釈され、ろ過して、真空中で濃縮した。得られた物は、メタノール/クロロフォルム(1:10)混合溶媒を溶離剤としたシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、46mgの表記化合物(e1)を得た(収率:43%)。
1H-NMR(300MHz,CDCl3)δ7.28-7.24(m.5H),6.20-6.02(m,2H),4.65(s,2H), 3.26 (d,J=3Hz,2H), 2.66-2.52(m,4H),2.08-2.05(m,2H),1.65-1.64(m,2H)
【実施例106】
【0210】
N−ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3−フェニル-エチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド(2e)
N−ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3−フェニル-エチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド(2e)は、上記実施例105に記載したものと同様の操作によって調製した(表22参照)。
【実施例107】
【0211】
N−ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3−フェニル-プロピル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド(3e)
N−ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3−フェニル-プロピル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド(3e)は、上記実施例105に記載したものと同様の操作によって調製した(表22参照)。
【実施例108】
【0212】
N−ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3−フェニル-ブチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド(4e)
N−ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3−フェニル-ブチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド(4e)は、上記実施例105に記載したものと同様の操作によって調製した(表22参照)。
(表22)



【0213】
実験的実施例1.HDACに対する本発明の化合物の効果
前記の実施例1〜108から調製された化合物のヒストンデアセチラーゼ(HDAC)に対する抑制効果を試験するために、HDAC蛍光活性アッセイ/薬剤発見キットがHDAC源としてヒーラ(HeLa)細胞の核抽出物と共に使用された。HDACのための基質として蛍光発生ヒストンデアセチラーゼ リシル基質が使用され、そして試験は、HDAC活性によるアセチル基の除去が基質に360nmから460nmの範囲の発光波長を生じさせるという事実に基づいている。
0.01から10マイクロモルの種々の濃度の本発明の化合物が25℃で20分間HDA
C酵素と反応され、それに同容量の展開剤(developer)が加えられた。蛍光測定器を用いて350nmから460nmの波長で蛍光信号が検知された。IC50値は蛍光を最大から半分に減らすのに必要なサンプルの濃度として定義され、その結果が表23に示された。
表23に示される様に、本発明の化合物はHDAC控訴の活性に対して強い抑制効果を
示した。
【0214】
実験的実施例2.癌細胞増殖に対する本発明の化合物の効果
PC−3細胞(ATCC,US)、人間の前立腺癌細胞株が10%ウシ胎仔血清が補充されたRMPI1640中で培養された。
5%FBS(ウシ胎仔血清)が補充されたRMPI1640中で培養された適切な濃度(5×104細胞/ml)の細胞を96個のウェルのプレートに種付けし、5%CO2条件で37℃で培養した。培養の後の日、PC−3細胞が50μl/ウェルの50%トリクロロ酢酸を添加することによりタイムゼロ(T0)プレートに固定され、細胞を固定することにより細胞濃度がゼロ点にセットされた。試験サンプルで処理された細胞において、細胞を固定するために48時間後50μl/ウェルで50%TCAがそれぞれのウェルに加えられた。添加試験化合物の最終濃度はそれぞれ0.01,0.03,0.1,0.3,1μg/mlであった。それから、それぞれの固定されたプレートが洗われ、乾燥され、染色するために0.1%酢酸に溶解されたスルフォローダミンB(SRB)試薬を含む0.4%反応溶液が100μl/ウェルでそれに加えられた。30分後、細胞は0.1%酢酸で洗われ、室温で乾燥され、染色する試薬を溶解するために10ミリモルのTRIS塩基(pH10.5)がそれに加えられた。最後に、540nmにおける吸光度が測定され、その値がコントロール基のそれと比較した百分率に変換された。IC50(μg/ml)、癌細胞の50%増殖を抑制するのに必要な基の濃度がデータ(AA:IC50's<1,A: IC50's<5,B: IC50's<10及びC:IC50's>10)から計算された。また、癌細胞の抑制効果が実施例の強さに従ったさまざまな記号、例えば、ポジティブのコントロール基として用いられたアドリアマイシン(adriamycin)のそれよりもAA:ほぼ同等(1〜2倍)、A:わずかに弱い(3〜5倍)、B:弱い(5〜10倍)、C:非常に弱い(10倍以上)として表現された。その結果は表23に示された。
【0215】
結果は表23に示す様に、本発明の化合物がHDACを直接に抑制し、癌細胞増殖、特に、PC-3癌細胞の活性に対して強い抑制効果を示すことが確認された。
(表23)



【0216】
実験的実施例3. 毒性テスト
【0217】
方法
ICRマウス(平均体重25±5g)とスプラーグ・ドーレイ ネズミ(235±10g、Jung-Ang Lab Animal Inc.)に対し急性毒性テストが、実施例80の化合物をつかって行われた。10匹のマウスあるいは10匹のネズミが含まれる4つのグループに、テスト試料をそれぞれ4mg/kg、40 mg/kg、400 mg/kgおよび4,000 mg/kgまたは溶媒(0.2ml)を経口投与し、2週間観測した。
【0218】
結果
どのグループあるいはいずれの性別においても、死亡率や臨床的症候や体重や全般的な所見に対して、処置に関連した効果は存在しなかった。これらの結果は、本発明において提供された調合剤が強力で安全であることを示した。
これから先において、形成方法と賦形剤の種類を記述する。しかし本発明はこれらに限定されるものではない。代表的な調製例は下に記す通りてある。
【0219】
粉末の調製
実施例80の化合物 50mg
ラクトース 100mg
タルク 10mg
粉末の調製は、上記化合物を混合し、シールしたパッケージにつめることによって実施された。
【0220】
タブレットの調製
実施例80の化合物 50mg
コーンスターチ 100mg
ラクトース 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
タブレットの調製は、上記化合物を混合し、タブレットにすることによって実施された。
【0221】
カプセルの調製
実施例80の化合物 50mg
コーンスターチ 100mg
ラクトース 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
カプセルの調製は、上記化合物を混合し、通常のゼラチン調製法によってゼラチンカプセルにつめることによって実施された。
【0222】
注射液の調製
実施例80の化合物 50mg
注射用蒸留水 適量
PHコントローラー 適量
注射液の調製は、活性成分を溶解し、PHを約7.5にコントロールし、次に総ての成分を2mlのアンプルに満たし、通常の注射液調製法で殺菌することによって提供された。
【0223】
液の調製
実施例80の化合物 0.1〜80g
砂糖 5〜10g
クエン酸 0.05〜0.3%
カラメル 0.005〜0.02%
ビタミンC 0.1〜1%
蒸留水 79〜94%
COガス 0.5〜0.82%
液の調製は、活性成分を溶解し、総ての成分を満たし、通常の液の調製法で殺菌することによって提供された。
【0224】
このように、発明を説明したが、そのものは多くの点で変化させられる可能性があることは明らかである。そのような変形は、本発明の精神と範囲からはずれるものとは見なされない。当業者にとって明らかな、そのような修正は、以下に述べる請求の範囲内に含まれることを意図している。
【産業上の利用可能性】
【0225】
本発明において記述したように、本発明の2−オキソ環化合物は、強力な抗癌作用を有し、それ故に、それは例えば、肺癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭や首の癌、皮膚もしくは再発眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌もしくは肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、婦人科腫瘍、ホジキン病、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、柔らかい組織の肉質鞭、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性もしくは急性の白血病、子供の充実性腫瘍、リンパ球リンパ腫、膀胱癌、腎臓又は尿管の癌、または中枢神経系癌腫などの癌を治療または防止する治療法として使用されうる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌を治療し防止する薬剤組成物の調製のための、次の一般式(I)で示される化合物及び薬理学的に許容できるその塩もしくはその異性体の使用。

ここで、Xは水酸基、−NHOH、−NHOCHPh、

もしくは

であり、Aは水素、A1グループまたは

であり、
A1は、C1からC5の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アリル基、好ましくは、チオフェニル基、ナフチル基、ピロリル基、フリル基、ビフェニル基から選ばれた複素環基又は芳香族アリール基;ここで、置換基A2中のYは、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ、ハロゲン、アミン、アセトアミド、カーボンアミド若しくはスルフォンアミド基;Mは、R’で置換された低級アルキル基又はフェニル基で、R’が水素若しくは低級アルキル若しくは低級アルコキシ基;mとrはそれぞれ独立に1から5までの整数であり;
pは0、1、または2の整数であり;
nは1から5までの整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【請求項2】
癌を治療し防止する薬剤組成物の調製のための、次の一般式(II)で示される化合物及び薬理学的に許容できるその塩若しくはその異性体の使用。

ここで、Xは水酸基、−NHOH、−NHOCHPh、

もしくは

であり、
Yは、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ、ハロゲン、アミン、アセトアミド、カーボンアミド又はスルフォンアミド基であり;
Mは、R’で置換された低級アルキル基又はフェニル基で、R’が水素又は低級アルキル又は低級アルコキシ基であり;
mとrはそれぞれ独立に1から5までの整数であり;
nは1から5までの整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【請求項3】
前記化合物が以下のグループから選ばれる一つである請求項2記載の使用。
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メチル-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- プロピオナミド、
3-[1-(4-ブロモ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- N-ヒドロキシ-プロピオナアミド、
3-[1-(4-クロロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]- N-ヒドロキシ-プロピオナアミド、
3-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシプロピオン酸、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル)-プロピオン酸、
N-{4-[3-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-ピロール-1-イル-メチル]-フェニル}-ベンズアミド
N-ヒドロキシ-3-{2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
2-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[(2-オキソ-1(4-フェニル-ブチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-アセタミド、
2-[1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
2-(1-ベンジル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピロリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-(2-オキソ-1-フェネチル-ピロリジン-3-イル)-アセタミド、
3-{1-[2-(2-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[2-(3-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロル-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-ニトロ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
3-{1-[2-(2-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-p-トリル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-o-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-m-トリル-プロピル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-イソプロピル-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
3-{1-[3-(4-ブロモ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
3-{1-[3-(4-クロロ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(2-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-{1-[3-(3-メトキシ-フェニル)-プロピル]-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}-プロピオナミド。
【請求項4】
癌を治療し防止する薬剤組成物の調製のための、次の一般式(III)で示される化合物及び薬理学的に許容できるその塩若しくはその異性体の使用。

ここで、Xは水酸基、−NHOH、−NHOCHPh、

もしくは

であり、
Rは、C1からC5の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アリル基であり、複素環基若しくは芳香族アリール基であり;
nは1から5までの整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【請求項5】
前記Rがチオフェニル基、ナフチル基、ピロリル基、フリル基、及びビフェニル基から選ばれる基である請求項4記載の使用。
【請求項6】
前記化合物が、以下のグループから選ばれる1つである請求項5記載の使用。
N-ヒドロキシ-3-(1−ナフタレン-2-イルメチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-プロピオナミド、
3-(1-アリル-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-1-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(3-ビフェニル-4-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(3-ナフタレン-2-イル-プロピル)-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]-プロピオナミド。
【請求項7】
癌を治療し防止する薬剤組成物の調製のための、次の一般式(IV)で示される化合物及び薬理学的に許容できるその塩若しくはその異性体の使用。

ここで、Xは水酸基、−NHOH、−NHOCHPh、

もしくは

であり、
Yは、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ、ハロゲン、アミン、アセトアミド、カーボンアミド又はスルフォンアミド基であり;
Mは、R’で置換された低級アルキル基又はフェニル基であり、R’が水素又は低級アルキル又は低級アルコキシ基であり;
mとrはそれぞれ独立に1から5までの整数であり;
nは1から5までの整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【請求項8】
前記化合物が、以下のグループから選ばれる一つである請求項7記載の使用。
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル}-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
3-(1-べンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシプロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
3-[1-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-[2-オキソ-1-(4-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-[2-オキソ-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸、
3-(2-オキソ-1−フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ピリジン-2-イル-プロピオナミド、
N-(2-アミノ-フェニル)-3-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-(2-アミノ-フェニル)-3-[1-(2-メチル-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ベンジルオキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-4-[5-(2-ヒドロキシカルバモイル-エチル)-6-オキソ-3,6-ジヒドロ-2-ピリジン-1-イル-メチル]-フェニル-ベンズアミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(4-ジメチルスルフォニルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
3-[1-(4-アセチルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸、
3-[1-(4-ベンゾイルアミノ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオン酸、
3-2-オキソ-1-[4-(トルエン-4-スルフォニルアミノ)-ベンジル]-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
N-ヒドロキシ-3-(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-プロピオナミド、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ヒドロキシ-アセタミド、
2-(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[1-(4-ニトロ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
N-ヒドロキシ-2-[2-オキソ-1-(4-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酢酸、
(1-ベンジル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸、
(2-オキソ-1-フェネチル-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-酢酸、
[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酢酸、
[2-オキソ-1-(4-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-酢酸、
2-[1-(2,4-ジメトキシ-ベンジル)-2-オキソ-ピペリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-アセタミド、
(2-オキソ-1-フェネチル-ピペリジン-3-イル)-酢酸、
[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-ピぺリジン-3-イル]-酢酸、
4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-N-ヒドロキシ-ブチラミド、
4-(1-フェネチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-ブチラミド、
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチラミド、
N-ヒドロキシ-4-[2-オキソ-1-(3-フェニル-ブチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-ブチラミド。
【請求項9】
癌を治療し防止する薬剤組成物の調製のための、次の一般式(V)で示される化合物及び薬理学的に許容できるその塩若しくはその異性体の使用。

ここで、Xは水酸基、−NHOH、−NHOCHPh、

もしくは

であり、
Rは、C1からC5の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アリル基であり、複素環基又は芳香族アリール基であり;
nは1から5までの整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【請求項10】
前記化合物が、以下のグループから選ばれる一つである請求項9記載の使用。
3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオン酸、
N-ベンジルオキシ-3-(2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
3-(1-アリル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-(1-メチル-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル)-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[1-(ナフタレン-2-イル-メチル)-2-オキソ-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(2-チオフェン-2-イル-エチル)-1,2,5,6-テトラヒドロ-ピリジン-3-イル]-プロピオナミド。
【請求項11】
次の一般式(VI)で示される新規な化合物、薬理学的に許容できるその塩若しくはその異性体。

ここで、Xは水酸基、−NHOH、−NHOCHPh、

もしくは

であり、
Rは独立して、水素原子であり、ハロゲン原子若しくは低級アルキル基で置換されていてもよいフェニル基で置換されたC1からC4の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アリル基であり;
nは1から5までの整数であり;
破線

は単結合または二重結合を意味する。
【請求項12】
前記化合物が、以下のグループから選ばれる一つである請求項11記載の化合物。
N-3-(1-ベンジル-2-オキソ-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H−アゼピン-3-イル)-N-ヒドロキシ-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-エチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-1-(3-フェニル-プロピル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド、
N-ヒドロキシ-3-[2-オキソ-(3-フェニル-ブチル)-2,5,6,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-3-イル]-プロピオナミド。
【請求項13】
薬理学的に許容しうる担体又は希釈剤と共に、癌を治療又は防止するのに有効な量の活性成分としての請求項12記載の一般式(VI)の化合物又は薬理学的に許容できるその塩の使用。
【請求項14】
前記癌が肺癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭や首の癌、皮膚もしくは再発眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌もしくは肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、婦人科腫瘍、ホジキン病、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、柔らかい組織の肉質鞭、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性もしくは急性の白血病、子供の充実性腫瘍、リンパ球リンパ腫、膀胱癌、腎臓又は尿管の癌、及び中枢神経系癌腫からなる、請求項1乃至11及び13のいずれか一つに記載の使用。











【公表番号】特表2007−521311(P2007−521311A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520124(P2006−520124)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001764
【国際公開番号】WO2005/004861
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(505012690)コリア リサーチ インスティテュート オブ バイオサイエンス アンド バイオテクノロジー (7)
【出願人】(506012567)ダエ,ウーン ファーマセウティカル カンパニー,リミティッド (1)
【Fターム(参考)】