説明

新規な2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物の製造方法

【課題】 2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物の新規な製造方法の提供
【解決手段】
式(1)
【化1】



(式中、RはC〜Cアルキル基、フェニル基、ベンジル基およびナフチル基を表し、Rは水素原子およびRを表し、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、C〜Cアルキル基を表し、但し、R、R、RおよびRのうち少なくともひとつはC〜Cアルキル基を表す。)で表されるO−(1−(2−ヒドロキシエチル))オキシイミン化合物を原料として用いることを特徴とする式(2)で表される2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物の製造方法

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農医薬品製造中間体として有用な2−ヒドロキシエトキシアミン化合物の製造方法に関わる。
【背景技術】
【0002】
2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物の製造方法としては、N−ヒドロキシフタルイミドにアルキルハライドやオキシラン化合物を反応させた後、加水分解する方法が一般的に知られている。例えば、トリエチルアミン存在下でN−ヒドロキシフタルイミドとプロピレンオキサイドを反応させて2−(2−ヒドロキシブトキシ)イソインドリン−1,3−ジオンを合成し、さらにヒドラジンを反応させることによりO−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンを製造する方法が知られている(非特許文献1)。しかしこの方法では、副生成物として生成したフタル酸ヒドラジド化合物をろ別する必要があり、特に工業的な製造においては設備費の負担が増大する。更には廃棄処理費用も増大する上、環境への負荷も懸念される。
【0003】
また、本発明の主題のひとつである2−ヒドロキシエチルオキシイミン化合物の加水分解による方法としては、例えば、O−(2−ヒドロキシエチル)アセトキシムをアセチル基で保護し、塩酸で加水分解してアミンを合成した後に脱保護してO−(1−(2−ヒドロキシエチル))オキシアミンを製造する方法が知られている(非特許文献2)。しかしヒドロキシ基の状態で加水分解し、目的物を得た例の具体的な記載はない。
【非特許文献1】ファルマツィ(Pharmazie),1970年、第25巻,第7号,400ページ
【非特許文献2】ジャーナル・オブ・モレキュラー・キャタリシス B:エンザイマティック,2001年、第11巻、255ページ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
農医薬品製造中間体として有用な2−ヒドロキシエトキシアミン化合物の新規な製造方法を見出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らはこのような状況に鑑み、鋭意検討した結果、2−ヒドロキシエトキシ化合物を製造する方法を見出し、本発明に至った。
【0006】
すなわち本発明は、
〔1〕 式(1)
【0007】
【化1】

【0008】
(式中、RはC〜Cアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはナフチル基を表し、Rは水素原子、C〜Cアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはナフチル基を表し、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはC〜Cアルキル基を表し、但し、R、R、RおよびRのうち少なくともひとつはC〜Cアルキル基を表す。)で表される2−ヒドロキシエチルオキシイミン化合物を原料として用いることを特徴とする式(2)
【0009】
【化2】

【0010】
(式中、R、R、RおよびRは前記と同様の意味を表す。)で表される2−ヒドロキシエトキシアミン化合物の製造方法
〔2〕
、R、Rが水素原子であり、Rがメチル基である〔1〕記載の製造方法
〔3〕
1がフェニル基またはメチル基でありR2がメチル基またはエチル基である〔1〕または〔2〕記載の製造方法。
に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の製造方法によれば、目的物を得るために、フタルイミドを用いた方法では必須であった濾過操作を省くことができる。また、抽出操作により、目的物は水層に、副生するケトン化合物は有機層に分配されるため、当該ケトン化合物を回収し、出発原料の製造に再利用することもできる。従って、農医薬品製造中間体として重要な2−ヒドロキシエトキシアミン化合物を安価に、効率的に製造することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明における、化合物中の置換基R、R、R、R、R、Rの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔置換基Rの具体例〕
メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソブチル、ターシャリーブチル、フェニル、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチル
〔置換基Rの具体例〕
水素原子、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソブチル、ターシャリーブチル、フェニル、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチル
〔置換基R、R、RおよびRの具体例〕
水素原子、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピル
好ましいRとしては、例えばフェニル基およびメチル基が挙げられ、好ましいRとしては、例えばメチル基およびエチル基が挙げられる。
【0013】
本発明に係わる化合物、例えば本発明製法の中間体や目的物には光学異性体が存在する場合もあり、その光学異性体はすべて本発明に含まれる。
【0014】
式(1)で表される2−ヒドロキシエチルオキシイミン化合物から、式(2)で表される2−ヒドロキシエトキシアミン化合物を製造する方法は、反応式1によって示される。
【0015】
〔反応式1〕


【0016】
本反応において使用する試剤及び反応条件を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0017】
本反応において、水は(1)に対して通常1倍モルないし溶媒量使用される。本反応は水以外の溶媒が無くても反応が進行するが、必要に応じて溶媒を使用できる。
【0018】
該溶媒としては反応に不活性なものであれば特に制限は無いが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼンおよびトルエン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンおよびクロロベンゼン等のハロゲン系炭化水素類、メチルアルコール、エチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジグライム、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドン等のアミド類、N,N’−ジメチルイミダゾリノン等のウレア類、並びにこれらの混合溶媒があげられる。中でも、例えば安価なメタノールや工業的に利用可能なトルエン等が好ましい。
【0019】
本反応で使用する塩基としては例えば、ピリジン、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、ジ(イソプロピル)エチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基類、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムおよび水酸化テトラブチルアンモニウム等の水酸化四級アンモニウム塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、および炭酸水素ナトリウム等の無機塩基類があげられる。塩基は(1)に対して通常0.05ないし10倍モル、好ましくは0.05ないし2倍モル使用される。
【0020】
本反応で使用する酸としては、塩酸、硫酸およびリン酸等の無機酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸等の有機酸類、三弗化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化スズ、二塩化マグネシウム、三塩化鉄および四塩化チタン等の金属塩化物類、トリイソプロポキシアルミニウム、ジエトキシマグネシウムおよびテトライソプロポキシチタン等の金属アルコキシド類、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)スズ、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)銅およびトリス(トリフルオロメタンスルホニル)スカンジウム等の金属トリフレート類が挙げられる。酸は(1)に対して通常0ないし10倍モル、好ましくは0ないし2倍モル使用される。
【0021】
反応温度は通常−90ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
【0022】
反応時間は通常0.05ないし100時間、好ましくは0.5ないし10時間である。
【0023】
式(1)で表される2−ヒドロキシエチルオキシイミン化合物には幾何異性体が存在する場合があるが、どちらの異性体も同様の反応性を示し、式(2)で表される2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物を製造することが出来る。
【0024】
本反応においては副生成物として式(3)で表されるケトンまたはアルデヒド化合物が得られる。目的物であるアミン化合物(2)とケトン化合物(3)は、通常、水と有機溶媒による分液操作によって分離でき、目的物(2)は水層へ、ケトン化合物(3)は有機層に分配される。これにより、フタルイミドを用いての製造時には必須であったろ過操作を省くことが出来る。更に、分離したケトン化合物(3)の溶液を通常の方法でヒドロキシアミンと反応させ、更にオキシラン化合物等と反応させることにより、製造中間体である2−ヒドロキシエチルオキシイミン化合物(1)を簡便に製造することで、試剤を有効に使うことが出来る。この際、全て液体の状態での作業となるために、ろ過作業に比べて作業効率の向上も期待できる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に述べるが、本発明はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その1
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトキシム 0.69g(5.3mmol)を濃塩酸4.4g(42.2mmol)に溶解した。この溶液をディーンシュタルク管を接続した反応器中で50℃に加熱し、70mmHgで1時間、50mmHgで1時間、26mmHgで1時間反応させ、さらに80℃、46mmHgで1時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率67.8%で生成していたことを確認した。
〔実施例2〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その2
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))ブタノンオキシム 1g(6.9mmol)を濃塩酸5.75g(55.2mmol)に溶解した。この溶液をディーンシュタルク管を接続した反応器中で80℃、70mmHgで6時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量的に生成していたことを確認した。
〔実施例3〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その3
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))ブタノンオキシム 1g(6.9mmol)を水5gに溶解し、メタンスルホン酸2.65g(27.5mmol)を加えた。この溶液をディーンシュタルク管を接続した反応器中で35〜40℃、30mmHgで3時間反応させた。反応中、留去されて減った分の水は随時補給した。反応液を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率87.2%で生成していたことを確認した。
〔実施例4〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その4
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシム 1g(5.2mmol)をトルエン3gに溶解し、濃塩酸2.7g(26mmol)を加えた後に50℃で8時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、水層をガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率65.6%で生成していたことを確認した。
〔実施例5〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その5
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))ベンゾフェノンオキシム 1.03g(5.7mmol)をトルエン3gに溶解し、濃塩酸4.9g(46.9mmol)を加えた後に30℃で8時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、トルエン層を分液し、さらに水層をトルエン3gで洗浄した。水層をガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率43.7%で生成していたことを確認した。
〔実施例6〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その6
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシム 1g(5.2mmol)をトルエン3gに溶解し、濃塩酸3.2g(30.7mmol)を加えた後に30℃で2時間攪拌した。トルエン層を分液し、水層にトルエン3gと濃塩酸1g(9.6mmol)を加えて更に30℃で2時間攪拌した。トルエン層を分液し、水層をガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率88.5%で生成していたことを確認した。
〔実施例7〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その7
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシム 1g(5.2mmol)をトルエン3gに溶解し、濃塩酸4.3g(41.2mmol)を加えた後に30℃で2時間攪拌した。トルエン層を分液し、水層にトルエン3gを加えた後、30%水酸化ナトリウム水溶液2.8g(20.8mmol)を加えて更に30℃で1時間攪拌した。トルエン層を分液し、水層をガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率81.1%で生成していたことを確認した。
〔実施例8〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その8
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシム 5g(25.9mmol)をトルエン15gに溶解した溶液を、30℃に加温した濃塩酸21.6g(207mmol)に2時間かけて滴下した。反応液を更に30℃で1時間攪拌した後、トルエン層を分液し、水層にトルエン3gを加えた後、トルエン層を分液した。水層をトルエン15gで洗浄した後、ガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、表題の化合物が定量収率78.3%で生成していたことを確認した。
〔実施例9〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))オキシアミンの製造 その9
O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシム 107.7g(0.557mol)をトルエン323.2gに溶解し、これに濃塩酸232.4g(2.23mol)を加えた。この溶液を30℃で2時間攪拌し、トルエン層を分液した。水層にトルエン323.2gを加え、30℃で1時間攪拌した後、トルエン層を分液した。水層にトルエン323.2gを加えた後、30%水酸化ナトリウム水溶液208g(1.56mol)を加えて30℃で1時間攪拌した。析出した固体をろ過し、得られたろ液を分液して、表題化合物の水溶液を得た。ガスクロマトグラフィー[分析条件、カラム:ヴァリアン社製CP−VOLAMINE 0.32mmID×60m×0.25μm、昇温:100℃(1分)−(10℃/分)−240℃(10分)]で分析したところ、得られた水溶液中に表題の化合物が定量収率79.8%で生成していたことを確認した。
〔参考例1〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシムの製造 その1
メタノール2gにアセトフェノンオキシム2.05g(15.17mmol)を溶解し、さらに炭酸カリウム2.09g(15.12mmol)およびプロピレンオキサイド(30.13mmol)を加えた。この溶液を10℃で30時間攪拌し、さらに室温で1晩攪拌した。反応液にトルエン20gおよび水10gを加えて分液し、さらに水層をトルエン20gで抽出した。トルエン層を水5gで洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、収率80.2%(定量純度82.8%)で表題化合物を得た。
〔参考例2〕 O−(1−(2−ヒドロキシプロピル))アセトフェノンオキシムの製造 その2
水素化ナトリウム(純度55%)2.62g(0.06mol)を測り取り、これをジメチルスルホキシド40.6gに懸濁した。この懸濁液にアセトフェノンオキシム81.1g(0.6mol)をジメチルスルホキシド162.2gに溶解した溶液を室温下、30分かけて滴下した。室温で更に1時間攪拌した後、40℃に加温し、プロピレンオキシド34.85g(0.6mol)を1時間かけて滴下した。反応液を40℃で6時間攪拌した後、室温まで冷却し、さらに室温で15時間攪拌した。反応液に10%水酸化ナトリウム水溶液240gを添加し、40℃で2時間攪拌し、室温まで冷却後、水層を分液した。水層をトルエン405.5gで抽出し、トルエン層を合わせて水202.8gで2回洗浄した。このトルエン層を2%水酸化ナトリウム水溶液120gで洗浄後、さらに水202.8gで2回洗浄した。このトルエン溶液を高速液体クロマトグラフィー[分析条件、カラム:Inertsil ODS−SP 4.6mm×150mm、溶離液:アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液=35/65、流速:0.75mL/min、カラム温度:40℃]で分析したところ、表題の化合物を107.7g(定量収率92.9%)得た事を確認した。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は農医薬品製造中間体として有用な2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物を製造する方法として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)
【化1】


(式中、RはC〜Cアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはナフチル基を表し、Rは水素原子、C〜Cアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはナフチル基を表し、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはC〜Cアルキル基を表し、但し、R、R、RおよびRのうち少なくともひとつはC〜Cアルキル基を表す。)で表される2−ヒドロキシエチルオキシイミン化合物を原料として用いることを特徴とする式(2)
【化2】


(式中、R、R、RおよびRは前記と同様の意味を表す。)で表される2−ヒドロキシエチルオキシアミン化合物の製造方法。
【請求項2】
、R、Rが水素原子であり、Rがメチル基である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
1がフェニル基でありR2がメチル基であるか、R1がメチル基でありR2がエチル基である請求項1または2記載の製造方法。