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新規の医学的使用
説明

新規の医学的使用

本発明は、蕁麻疹の治療で使用するための、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸
【化1】


またはその薬学的に許容される塩に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩である化合物による、アレルギー性皮膚疾患、特に蕁麻疹、慢性蕁麻疹、および慢性特発性蕁麻疹の治療に関する。
【背景技術】
【0002】
蕁麻疹は、最も一般的なアレルギー性の皮膚病変の1つである。この疾患は、赤色、膨隆性の、痒い、限局性領域の真皮浮腫を特徴とする、血管反応として現れる。この疾患は、膨疹の持続性および自然に回復するかしないかに基づいて、急性または慢性に分類される。痒いというよりもむしろ痛い、皮膚のより深部の腫脹(血管性浮腫)が生じることもある。膨疹および血管性浮腫は、同時に存在し得るが、単独で生じ得る。慢性蕁麻疹は、患者の生活の質へ非常に重要な影響を及ぼす悲惨な状態である。蕁麻疹の病態生理学は、よく理解されていないが、この疾患の進行している多くの患者における重要な因子は、皮膚肥満細胞からのヒスタミンの放出である。
【0003】
ヒスタミンの生理学的作用は、古典的には、H、H、H、およびHと呼ばれる、4つの受容体サブタイプにより媒介される。蕁麻疹に関連する紅斑、膨疹形成、および掻痒感は、H受容体の活性化に起因する。H拮抗薬が、ヒスタミンの皮内注射の即時型血管反応を減弱させることが示されたので、ヒスタミンH受容体もまた、局在化ヒスタミンによりもたらされる膨疹反応において役割を果たすこともできる。一部の研究者はHおよびHの二重療法による慢性特発性蕁麻疹の改善を証明することができなかったので、蕁麻疹に関するHおよびHの併用療法の相乗効果には議論の余地があるままであるが(例えば、Commens C.A.&Greaves M.W.、Brit.J.Dermatol.、1978、99、675〜679;Cook L.J.&Shuster S.H.、Acta Dermato−Venereologica(Stockh)、63、265〜267参照)、H拮抗薬およびH拮抗薬を使用する併用療法は、H拮抗薬またはH拮抗薬のいずれか単独による治療よりも蕁麻疹、掻痒感、ならびに膨疹および発赤反応の減少により有効である。
【0004】
ヒスタミンH受容体は、血管を神経支配する交感神経を含む、節後交感神経ノルアドレナリン作動性神経にシナプス前性に位置する。H受容体の刺激は、ノルアドレナリン作動性神経終末からのノルアドレナリンの放出を減少させることにより血管拡張をもたらす。McLeod等(Life Sciences、2005、76、1784〜94)は、モルモットにおいて、内因性肥満細胞ヒスタミンの、皮膚中のH受容体への血管効果を研究した。この研究者等は、モルモットの実験的誘発蕁麻疹モデルにおいて、H拮抗薬およびH拮抗薬は、それらを一緒に与えると、H拮抗薬またはH拮抗薬のいずれか単独よりもかなりの程度、化合物48/80によりもたらされる皮膚反応を減弱させることを発見した。そのため、ヒスタミンH受容体およびH受容体の両者を同時に遮断することができる分子は、蕁麻疹の患者の皮膚病変形成を減少および予防するのに有用であると判明するはずであり、この疾患を治療するために一般的に使用される選択的H受容体拮抗薬よりも優れた効果を有すると判明するはずである。慢性特発性蕁麻疹を患う患者の皮膚中にH3受容体が存在するという証拠が存在することが以下に示されるが、免疫組織化学を使用した以前の前臨床試験(Lippert等、J.Invest.Dermatol.、2004、123、116〜123)は、H3受容体が健康なヒト皮膚中に存在しないことを示した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、蕁麻疹(例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹)の治療のための、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸
【化1】

【0006】
またはその薬学的に許容される塩である化合物の使用に関する。
【0007】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、以下の特性:
(i)約7を超えるpKiを有するH3受容体拮抗薬活性;
(ii)約7を超えるpKiを有するH1受容体拮抗薬活性;
(iii)より低いCNS浸透;
(iv)向上した生物学的利用能;ならびに
(v)血液中でのより低いクリアランスおよび/またはより長い半減期
の1または2以上を有し得るという点で、既知の二重H1/H3受容体拮抗薬作動薬よりも改善された特性を示すことができる。
【0008】
この特性は、経口的および/または局所的に有効である、および/または1日1回投与が可能であると予想され、および/またはさらに他の既存の療法と比較して、改善された副作用を有し得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、結晶形または非晶質形であってもよい。さらに、この化合物は、1または2以上の多形で存在することができる。したがって、本発明は、その範囲内に、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の全ての多形の使用を含む。一般に、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の最も熱力学的に安定な多形の使用が特に対象となる。
【0010】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の多形は、それだけに限定されないが、粉末X線回折(XRPD)パターン、赤外線(IR)スペクトル、ラマンスペクトル、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、および固体核磁気共鳴(NMR)を含む、いくつかの確立したの分析技術を使用して、特徴づけられ、識別され得る。
【0011】
多くの有機化合物が、それらが反応を起こす、またはそれらが沈殿するもしくは結晶化する溶媒と溶媒和化合物を形成することができることが理解される。例えば、水との溶媒和化合物は、「水和物」として知られている。溶媒和化合物を形成するために、水、キシレン、N−メチルピロリドン、およびメタノールなどの、高沸点を有する溶媒および/または水素結合を形成する傾向が強い溶媒を使用してよい。溶媒和化合物を識別する方法としては、それだけに限定されないが、NMRおよび微量分析が挙げられる。したがって、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の溶媒和化合物の使用は、本発明の範囲内である。
【0012】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸は、薬学的に許容される塩の形であってよく、薬学的に許容される塩として投与することができる。適当な塩の概説については、Berge等、J.Pharm.Sci.、1977、66、1〜19を参照されたい。適当な薬学的に許容される塩としては、酸付加塩および塩基付加塩が挙げられる。
【0013】
典型的には、薬学的に許容される塩は、適当な所望の酸または塩基を使用することにより容易に調製することができる。塩は、溶液から沈殿して、濾過により回収する、または溶媒の蒸発により回収することができる。
【0014】
薬学的に許容される酸付加塩は、任意で有機溶媒などの適当な溶媒中、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸を適当な無機または有機酸(臭化水素酸、塩酸、ギ酸、硫酸、硝酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、もしくはナフタレンスルホン酸など)と反応させることにより形成することができ、通常は、その塩を、例えば、結晶化および濾過により単離する。したがって、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸の薬学的に許容される酸付加塩は、例えば、臭化水素酸塩、塩酸塩、ギ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、またはナフタレンスルホン酸塩であってもよい。
【0015】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸の塩酸塩が特に対象となる。
【0016】
薬学的に許容される塩基付加塩は、任意で有機溶媒などの適当な溶媒中、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸を適当な無機塩基(例えば、アンモニア)または有機塩基(例えば、トリエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、コリン、アルギニン、リジン、もしくはヒスチジン)と反応させることにより形成することができ、通常は、その塩基付加塩を、例えば、結晶化および濾過により単離する。
【0017】
他の適当な薬学的に許容される塩としては、薬学的に許容される金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウムもしくはマグネシウム塩などの薬学的に許容されるアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩;特に3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸中に存在するカルボン酸部分の薬学的に許容される金属塩が挙げられる。
【0018】
本発明の範囲には、蕁麻疹(例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹)の治療において3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の全ての溶媒和化合物、例えば水和物、および多形の使用が含まれる。
【0019】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、一般的方法、および参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願公開第WO2007/071691号(米国特許出願第12/158185号)に与えられる実験部分(特に、実施例3参照)に従って調製することができる。
【0020】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、有益な抗炎症効果および/または抗アレルギー効果を有すると予想され、そのため、蕁麻疹(例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹)の治療に有用であり得る。
【0021】
治療または療法についての本明細書中の言及は、予防ならびに確定した状態の治療に拡張することができることが当業者に理解される。
【0022】
したがって、蕁麻疹(例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹)の治療における3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
【0023】
蕁麻疹(例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹)の治療用薬剤の製造のための3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の使用も提供される。
【0024】
本発明のさらなる態様では、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の有効量を投与するステップを含む、それを必要としている患者の蕁麻疹(例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹)を治療(または予防)する方法が提供される。
【0025】
投与の経路
療法で使用する場合、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、通常、適当な医薬組成物に製剤化される。このような医薬組成物は、標準的手順を使用して調製することができる。
【0026】
したがって、本発明は、さらに、蕁麻疹、例えば、慢性蕁麻疹または慢性特発性蕁麻疹の治療に使用するための、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩である化合物と、任意で1
もしくは2以上の薬学的に許容される担体および/または賦形剤を含む組成物を提供する。
【0027】
周囲温度および気圧で適当に混合することにより調製され得る3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩を含む組成物は、経口、非経口、直腸、または鼻腔内投与に適応し、それ自体として、錠剤、カプセル剤、液体製剤、例えば、経口液体製剤、粉末剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、再構成可能な粉末剤、注射可能なもしくは不融性の液剤または懸濁剤、あるいは坐剤の形で存在し得る。適当な組成物は、各々の特定の型の組成物について当該技術分野で周知の方法に従って調製することができる。
【0028】
経口投与に適した組成物が特に対象となる。対象となる別の組成物は、局所投与に適した組成物である。したがって、本発明の一態様では、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、経口投与または局所投与される。
【0029】
組成物は、投与の方法に応じて、約0.1重量%〜99重量%、例えば、約10重量%〜約60重量%の活性物質を含んでもよい。上記疾病の治療に使用する化合物の用量は、疾病の重症度、患者の体重、および他の同様の因子により通常通り変化する。しかしながら、目安として、適当な単位用量は、約0.05mg〜1000mg、より適当には約1.0mg〜200mg、例えば、20mg〜100mgであってよく、このような単位用量は、1日1回より多く、例えば、1日2回または3回投与してもよい。このような療法は、数週間または数か月に拡張できる。一実施形態では、本発明による化合物および医薬組成物は、経口投与に適している、および/または例えば、20mg〜200mgの範囲の用量で(例えば、約20mg〜100mg、例えば約10mg〜50mg)1日1回投与が可能である。
【0030】
経口投与組成物
経口投与に適応した医薬組成物は、カプセル剤または錠剤;粉末剤または顆粒剤;水性もしくは非水性液体中の液剤または懸濁剤;食用フォーム剤またはホイップ剤;あるいは水中油型液体エマルジョン剤または油中水型液体エマルジョン剤などの個別単位として提供してもよい。
【0031】
例えば、錠剤またはカプセル剤の形での経口投与のために、活性薬物成分を、エタノール、グリセロール、水などの経口の無毒性の薬学的に許容される不活性担体と組み合わせることができる。錠剤またはカプセル剤に組み込むために適した粉末剤は、化合物を適当な細繊度に減少させ(例えば、微粒子化により)、同様に調製した、例えば、デンプンまたはマンニトールのような食用炭水化物などの医薬担体と混合することにより調製することができる。
【0032】
カプセル剤は、上記のように粉末混合物を調製し、成型ゼラチンシースに詰めることにより製造することができる。充填工程の前に、コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体ポリエチレングリコールなどの滑剤および潤滑剤を粉末混合物に添加することができる。カプセルが摂取される場合、寒天、炭酸カルシウム、もしくは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を添加して薬剤の有効性を向上させることもできる。
【0033】
さらに、所望される場合または必要な場合には、適当な結合剤、滑剤、潤滑剤、甘味剤、香味剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に組み込むこともできる。適当な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、グルコースもしくはβ−ラクトースなどの天然糖、コーン甘味料、アカシア、トラガカント、もしくはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが挙げられる。これらの剤形に使用される潤滑剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、それだけに限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、顆粒化またはスラグ化し、潤滑剤および崩壊剤を添加し、錠剤に圧縮することにより製剤化される。粉末混合物は、適当に細かく砕かれた化合物と、上記の希釈剤または塩基、ならびに任意で、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級塩などの吸収促進剤、および/またはベントナイト、カオリン、もしくはリン酸二カルシウムなどの吸収剤とを混合することにより調製される。粉末混合物は、シロップ、デンプンのり、アカシア粘液、またはセルロース系もしくはポリマー系の溶液などの結合剤で湿らせ、ふるいに押し通すことにより顆粒化することができる。顆粒化の代替法として、粉末混合物を錠剤機に通して、不完全に成型されたスラグを得た後、顆粒に粉砕することができる。ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱物油の添加により、顆粒を潤滑にして、錠剤成型鋳型に固着するのを防ぐことができる。次いで、潤滑にした混合物を錠剤へと圧縮する。化合物または塩は、自由流動性不活性担体と合わせて、顆粒化工程またはスラグ化工程を経ずに直接錠剤へと圧縮することもできる。シェラックのシーラー、糖もしくはポリマー材のコーティング、およびワックスの艶出しコーティングからなる透明または不透明な保護コーティングを施すことができる。これらのコーティングに染料を添加して、異なる単位用量を区別することができる。
【0034】
液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤などの経口液剤は、単位用量が、所定量の化合物を含むように投与単位形態で調製することができる。シロップ剤は、化合物を適当に風味付けされた水溶液に溶解させることにより調製することができる一方で、エリキシル剤は、無毒性アルコール性ビヒクルを使用することにより調製される。懸濁剤は、化合物を無毒性ビヒクル中に分散させることにより製剤化することができる。エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミント油もしくは天然甘味剤またはサッカリンもしくは他の人工甘味剤などの香味用添加剤なども添加することができる。
【0035】
必要に応じて、経口投与のための投与単位組成物をマイクロカプセル化することができる。この組成物はまた、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状物質をコーティングするまたは埋め込むことにより、放出を遅延または持続するように調製することもできる。
【0036】
安定化のために、本発明の組成物は、保存剤を包含させることにより微生物汚染および生育から保護されることができる。薬学的に許容される抗微生物剤または保存剤の例としては、第四級アンモニウム化合物(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミド、および塩化セチルピリジニウム)、水銀剤(例えば、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、およびチメロサール)、アルコール剤(例えば、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール、およびベンジルアルコール)、抗菌エステル(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸のエステル)、エデト酸二ナトリウム(EDTA)などのキレート剤、ならびにクロルヘキシジン、クロロクレゾール、ソルビン酸およびその塩とポリミキシンなどの他の抗微生物剤が挙げられる。
【0037】
懸濁した薬剤を含む組成物は、薬剤の粒子を湿らせて、組成物の水相中へのその分散を促進するよう機能する、薬学的に許容される湿潤剤を含んでもよい。典型的には、使用される湿潤剤の量は、混合中に分散系の発泡を引き起こさない。湿潤剤の例としては、脂肪アルコール、エステル、およびモノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)などのエーテルが挙げられる。
【0038】
体液との等張性を達成して刺激性のレベルを減少させるために、等張化剤を含ませてもよい。等張化剤の例としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖、および塩化カルシウムが挙げられる。
【0039】
外部から投与される局所組成物
組成物は、例えば、外部局所投与(例えば、皮膚への局所投与)などの局所投与に適応させることができる。外部局所投与は、例えば、疾患もしくは状態、例えば、蕁麻疹に冒されたまたは感受性の皮膚の部分にすることができる。
【0040】
外部局所組成物、例えば、皮膚局所医薬組成物は、例えば、軟膏剤、クリーム剤(通常、エマルジョン剤である水中油型もしくは油中水型医薬組成物)、水性ゲル剤、またはマイクロエマルジョン剤であってもよい。あるいは、組成物は、DMSO/アセトン溶液またはDMSO/水溶液(DMSO=ジメチルスルホキシド)などのDMSO含有液剤であってもよい。DMSO含有液剤は、実験動物試験に使用することができるが、ヒトへの使用については通常望ましくない。
【0041】
外部局所医薬組成物、例えば、軟膏剤または水中油型もしくは油中水型組成物において、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、組成物の0.1重量%〜10重量%、例えば、0.2重量%〜10重量%、または0.2重量%〜5重量%、または0.5重量%〜5重量%、特に1重量%〜10重量%(例えば、約2重量%、約4重量%、もしくは約6重量%)、または1重量%〜5重量%(例えば、1.5重量%〜5重量%もしくは1.5重量%〜5重量%、例えば約2重量%〜約4重量%)、または0.5重量%〜3重量%(例えば、0.5重量%〜約2重量%)、または1重量%〜3重量%(例えば、約2重量%)で存在してもよい。
【0042】
本発明の外部局所医薬組成物において、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸は、特に、塩酸塩であってもよい。
【0043】
3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩は、任意で、例えば、微粒子化により得られるまたは得ることができる粒径が減少した形であってもよい。これは、例えば、外部局所(例えば、皮膚局所)投与などの局所投与に適応した医薬組成物における使用のためであってもよい。
【0044】
水溶解度:3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の水溶解度を概略で推定することを目的とすることができる予備的検査としては、(おおよその概要として)以下が挙げられる:(i)DMSO中の化合物の約10mM溶液を作成する、(ii)約19部容積のpH7.4リン酸緩衝生理食塩水(PBS)緩衝液と1部容積の約10mM DMSO溶液とを混合することにより、このDMSO溶液の一部を希釈する、(iii)遠心分離を用いて混合物を「濾過する」、および次いで(iv)「濾液」中の溶解した化合物の濃度を測定する。通常、いくらかのDMSO(約5容積%)がこの溶解度検査「濾液」中に存在するが、結果は、例えば、室温における水溶解度の非常に近似した評価となり得る。
【0045】
親油性:3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩のclogP(オクタノール/水 分配係数(P)の計算した対数)は、該化合物または塩の親油性を推定することができる。
【0046】
可溶化剤および/または皮膚浸透促進剤:外部局所医薬組成物、例えば、軟膏剤または水中油型もしくは油中水型クリーム剤は、例えば、3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の皮膚浸透促進剤および/または可溶化剤として働く剤を含むことができる。皮膚浸透促進剤および/または可溶化剤は、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(例えば、TRANSCUTOL(商標))、および/またはカプリロカプロイルマクロゴールグリセリド(例えば、LABRASOL(商標))、特にプロピレングリコールであってもよい。可溶化剤および/または皮膚浸透促進剤は、適当には、DMSOを含まない。可溶化剤および/または皮膚浸透促進剤は、特に、可溶化剤および皮膚浸透促進剤の両方であり、および/または組成物の0.5重量%〜50重量%、特に5重量%〜50重量%、例えば、7重量%〜30重量%、例えば、7重量%〜25重量%、例えば、約10重量%〜約20重量%(例えば、約10重量%もしくは約20重量%)で存在してもよい。
【0047】
皮膚浸透促進剤は、皮膚を通る3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の送達のためのものである。該化合物または塩の可溶化も助けられる。可溶化剤および/または皮膚浸透促進剤は、理想的には、(a)安全である、および/または許容できる、(b)有効な皮膚浸透促進剤であることと一致して、可能な限り皮膚刺激性の可能性が低い、ならびに(c)有効成分と適合性である。剤は、任意で、可溶化剤および皮膚浸透促進剤の両方として機能することに留意されたい。
【0048】
界面活性剤:外部局所医薬組成物、例えば、軟膏剤または水中油型もしくは油中水型クリーム剤は、例えば、2または3以上の相を有する組成物の乳化を達成するために、界面活性剤(例えば、乳化剤として)を含むことができる。界面活性剤の総含量は、例えば、組成物の0.3重量%〜20重量%、例えば、0.5重量%〜15重量%、または0.5重量%〜12重量%、または0.5重量%〜10重量%、または1重量%〜12重量%、または3重量%〜10重量%であってもよい。界面活性剤は、例えば、以下の1または2以上を含むことができる:ポリオキシルC12〜22アルキルエーテル(例えば、ポリオキシルセチルエーテルもしくはポリオキシルステアリルエーテルなどのポリオキシルC14〜20アルキルエーテル)(例えば、0.5%〜10%w/w、例えば2.5%〜10%w/w、例えば約5%〜約8%w/wで存在する)、モノステアリン酸グリセロール(例えば、Arlacel165(商標))(例えば、0.5%〜10%w/w、例えば、約2%w/wで存在する)、モノステアリン酸ソルビタン(例えば、Span60(商標))(例えば、0.05%〜10%w/w、例えば、約1%w/wで存在する)、セチルアルコールおよび/またはステアリルアルコール(例えば、ここでは、存在する任意のセチルアルコールおよび任意のステアリルアルコールの合計は、0.1%〜15%w/w、例えば、1%〜10%w/w、例えば約2%〜約5%w/wである)、ならびにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)(例えば、0.3%〜2%w/w、例えば約1%w/wで存在する)。ポリオキシルステアリルエーテル(ステアレス)は、例えば、ポリオキシル2ステアリルエーテル(ステアレス2)またはポリオキシル21ステアリルエーテル(ステアレス21)であってもよい。
【0049】
DMSO含有液剤:1つの可能な外部局所組成物は、DMSO/アセトンまたはDMSO/水などのDMSO含有液剤中約0.5%〜約2.5%w/wで存在する3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸またはその薬学的に許容される塩の液剤;例えば、DMSO/アセトン(1:1)中約0.5%〜約2.5%w/wで存在する該化合物または塩の液剤である。通常、高い皮膚浸透が可能なDMSO含有液剤は、動物、例えば、ブタへの使用のための優れた実験的臨床前製剤であるが、一般的に、恐らく皮膚刺激性を有するので、患者、例えば、アトピー性皮膚炎患者などのヒトへの使用にあまり適したものではない。
【0050】
軟膏剤(ならびに軟膏剤およびクリーム剤中の油相):
外部局所組成物は、例えば、軟膏剤または水中油型クリーム剤もしくは油中水型クリーム剤であってもよい。軟膏剤またはクリーム剤は、典型的には、油相(油性軟膏基剤)を含む。油相(油性軟膏基剤)は、典型的には、例えば、皮膚展延性に適した硬さである油および/または脂肪を含む。
【0051】
油相(油性軟膏基剤)は、例えば、油を含むまたはであってもよく、該油は、白色軟パラフィン(白色ワセリン)、および/またはシリコーンオイル、および/または鉱物油(流動パラフィンなど)を含むまたはである。鉱物油はまた、可溶化剤および/または皮膚軟化剤として使用することもできる。
【0052】
特に、油相(油性軟膏基剤)は、油を含む、または油であり、該油は白色軟パラフィン(白色ワセリン)および/またはシリコーンオイルを含む、または白色軟パラフィン(白色ワセリン)および/またはシリコーンオイルである。
【0053】
例えば、軟膏剤またはクリーム剤中の白色軟パラフィン(白色ワセリン)は、種々のグレード、例えば、(製造業者Penrecoについては)Penreco Regent White(商標)グレード、Penreco Snow White(商標)グレード、またはPenreco Ultima White(商標)グレードであってもよく;特に高融点白色ワセリン(高融点白色軟パラフィン)(例えば、Penreco Ultima White(商標)グレードの)であってもよい。白色ワセリンは、25%〜99.9%w/w、または45%〜99.5%w/w、または50%〜99.5%w/w、または45%〜99%w/w、または50%〜99%w/w、または45%〜85%w/w、または45%〜75%w/wで存在してもよい。
【0054】
例えば、軟膏剤またはクリーム剤中のシリコーンオイルは、例えば、5%〜60%w/w、例えば、5%〜50%w/w、特に10%〜50%w/w、例えば、15%〜40%w/w、適当には、20%〜35%w/w、例えば、約25%w/wで存在してもよい。
【0055】
シリコーンオイルは、固体であっても液体であってもよい。例えば、軟膏剤またはクリーム剤中のシリコーンオイルは、例えば、デカメチル−シクロペンタシロキサン(例えば、Dow Corningから入手可能なST−Cyclomethicone 5−NF(商標))、ステアロキシトリメチルシラン[Me(CH17O−SiMe]、ポリジメチルシロキサン(ジメチコン)、ヘキサメチルジシロキサン(例えば、25℃で粘度約0.65cSt)、オクタメチルトリシロキサン(例えば、25℃で粘度約1.0cSt)、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、もしくはヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン(例えば、ST−Dimethiconol 40(商標)、Dow Corning)、または上記の任意の混合物を含む、または上記の任意の混合物であってもよい。例えば、軟膏剤またはクリーム剤中のシリコーンオイルは、特に、デカメチル−シクロペンタシロキサン、ステアロキシトリメチルシラン[Me(CH17O−SiMe]、もしくはポリジメチルシロキサン(ジメチコン)、または上記の任意の混合物を含む、または上記の任意の混合物であってもよい。好ましくは、軟膏剤またはクリーム剤中のシリコーンオイルは、デカメチル−シクロペンタシロキサンを含む、またはデカメチル−シクロペンタシロキサンであってもよい。
【0056】
デカメチル−シクロペンタシロキサンは、Dow Corningから入手可能なST−Cyclomethicone 5−NF(商標)であってよく、それは、Dow Corningにより、デカメチル−シクロペンタシロキサン含量が95重量%を超え、オクタメチル−シクロテトラシロキサン含量が1.0重量%未満であるポリジメチル−シクロシロキサンであると記載されている。デカメチル−シクロペンタシロキサンは、例えば、5%〜60%w/w、例えば5%〜50%w/w、特に10%〜50%w/w、例えば15%〜40%w/w、適当には20%〜35%w/w、例えば約25%w/wで存在してもよい。
【0057】
ステアロキシトリメチルシラン[Me(CH17O−SiMe]は、例えば、ステアロキシトリメチルシランおよびステアリルアルコールの混合物、例えばDow Corningから入手可能なSilky Wax 10(商標)として存在してよい。例えば、軟膏剤またはクリーム剤中のステアロキシトリメチルシラン(および/またはステアロキシトリメチルシランとステアリルアルコールの混合物)は、例えば、1%〜30%w/w、または2%〜20%w/w、または5%〜20%w/w、例えば約10%w/wで存在してもよい。
【0058】
その構造が、MeSi−O−[Si(CH−O−]−SiMeとしてMerk Index 第12版 1996中に与えられている、ポリジメチルシロキサン(ジメチコン)は、例えば、25℃で約20cSt〜約12500cSt(センチストークス)の粘度、例えば25℃で約20cSt〜約350cStまたは約20cSt〜約100cStの粘度を有してよい。例えば、ポリジメチルシロキサン(ジメチコン)は、25℃で20cSt(±10%)(「ジメチコン20」)、100cSt(±5%)、350cSt(±5%)(「ジメチコン350」)、1000cSt(±5%)、または12500cSt(±5%)の粘度を有してよい;これら5つの異なる粘度を有するポリジメチルシロキサンのグレードは、Q7−9120(商標)Silicone FluidとしてDow Corningから入手可能である。例えば、軟膏剤中のポリジメチルシロキサン(ジメチコン)は、例えば、0.1%〜15%w/w、例えば0.5%〜10%w/w、例えば0.5%〜5%w/wで存在してもよい。
【0059】
微結晶ワックスまたは蜜蝋または蜜蝋代替物を、油相中の油/脂肪として代わりにまたは追加で使用することができる。
【0060】
その代わりにまたは追加的に、1つまたは2以上の脂肪、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸デシル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、またはセチルもしくはステアリルアルコールのブレンドと2−エチルヘキサン酸の混合エステル(例えば、Crodamol CAPとして知られている)などの、直鎖もしくは分枝鎖モノ−またはジ−アルキルエステルを、油相に使用してもよい(これらのいくつかは、可溶化剤および/または界面活性剤でもある)。これらは、必要とされる特性に応じて、単独でまたは組み合わせて使用してもよい。
【0061】
油相(油性軟膏基剤)は、例えば、軟膏剤中に25〜99.9%w/w、または25%〜99.5%w/w、または25%〜85%w/w(特に、45%〜99.5%w/w、または45%〜99%w/w、または50%〜99.5%w/w、または50%〜99%w/w、または50%〜80%w/w、または70%〜99.5%w/w、または80%〜99.5%w/w)で存在してもよい(例えば、エマルジョン剤として、または例えば、均質な単相として(少なくとも部分的に懸濁剤中にある化合物もしくは塩を排除しない))。
【0062】
油相(油性軟膏基剤)は、例えば、油中水型クリーム剤(例えば、エマルジョン剤)中に25%〜85%w/w(例えば、35%〜70%w/w)、または水中油型クリーム剤(例えば、エマルジョン剤)中に8%〜55%w/w(例えば、10%〜45%w/w)で存在してもよい。
【0063】
親水性相(例えば、プロピレングリコール含有相)および油相を最初に分離容器中で調製する乳化工程を使用して、2相を有する軟膏組成物を任意で調製することができる。親水性相は、任意でプロピレングリコールなどの浸透促進剤、および任意で式(I)によって表される化合物もしくはその塩のいくつかまたは全てを含むことができる。油相は、任意で界面活性剤を含むことができる。両相の温度は、高温で、例えば、約45℃〜90℃、または約45℃〜80℃、または約55℃〜90℃、または約55℃〜80℃(例えば、約60℃〜65℃)、または70℃より上〜90℃で維持され、油相温度は、油相を融解するのに十分高い(例えば、70℃より上〜90℃)。熱いうちに、例えば高せん断ミキサーを使用して、混合しながら、一方の相を別の相に添加して乳化をもたらし、任意で温度を70℃より上、例えば70℃より上〜90℃に保つ。得られた軟膏エマルジョン剤を、特に、攪拌が、例えば低速で続いている間に、例えば、約15℃〜35℃、例えば約17℃〜30℃まで冷却させる。次いで、軟膏エマルジョン剤を、任意で製造容器から分配し、一次包装、例えばチューブまたはサシェに詰めることができる。
【0064】
任意で、軟膏剤は、油性軟膏基剤の代わりにまたはこれと同様に、例えば25〜98%w/w、例えば50〜95%w/wで存在するポリエチレングリコール基剤を含むことができる。
【0065】
クリーム剤:外部局所組成物は、クリーム剤、例えば、油中水型クリーム剤または水中油型クリーム剤であってもよい。
【0066】
油中水型クリーム剤:これらは、通常、軟膏剤と比較して増加した水性内容物を有する。特に、油中水型クリーム剤は、油中水型クリームエマルジョン剤であってもよい。すなわち、特に、油中水型クリーム剤中で、油相および水相は、乳化されて油中水型クリームエマルジョン剤を形成することができる。
【0067】
水中油型クリーム剤:これらは、通常、軟膏剤および油中水型クリーム剤と比較して増加した水性内容物を有する。特に、水中油型クリーム剤は、水中油型クリームエマルジョン剤であってもよい。すなわち、特に、水中油型クリーム剤中で、油相および水相は、乳化されて水中油型クリームエマルジョン剤を形成することができる。
【0068】
水中油型クリーム剤は、例えば、皮膚への局所投与後に、皮膚および/またはクリーム剤からの水分損失が、十分高い皮膚の被覆および/または施用部位における十分なバリアの提供により、減少または制限される、高い閉塞クリーム剤であってもよい。
【0069】
水中油型クリーム剤は、特に、1または2以上の、シリコーン(例えば、ジメチコン、例えばジメチコン360もしくはジメチコン20)などの皮膚軟化剤(水和剤)、微結晶ワックスなどの高粘度ワックス、および/または鉱物油を含むことができる。
【0070】
水中油型クリーム剤中、適当には、十分に高い水分含量が存在し、例えば、水は15%〜60%w/w、20%〜50%w/w、または25%〜40%w/wで存在する。
【0071】
クリームエマルジョン剤、例えば油中水型または水中油型クリームエマルジョン剤は、一般的に、水相を調製する、例えば、乳化前に調製する工程により調製することができる。水相は、通常、水および可溶化剤および/またはプロピレングリコールなどの皮膚浸透促進剤を含み、任意で、3−(4−{4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸もしくはその薬学的に許容される塩のいくつかまたは全部を含み、および/または任意で界面活性剤を含む。例えば、白色ワセリンおよび/または鉱物油を含み、および/または任意で界面活性剤を含む油相は、分離した容器中で調製することができる。両相の温度は、適当に、高温で、例えば、約45℃〜90℃、または約45℃〜80℃、または45℃〜75℃、例えば約55℃〜90℃、または約55℃〜80℃、または約55℃〜75℃(特に約60℃〜65℃)、または例えば70℃より上〜90℃で維持され(または加熱され)、油相温度は、油相を融解するのに十分高い(例えば、約45℃〜90℃、または約55℃〜90℃、または70℃より上〜90℃)。熱いうちに、例えば高せん断ミキサーを使用して、混合しながら、一方の相を別の相に適当に添加して乳化をもたらし、例えば、温度を45℃以上、または55℃以上、例えば70℃より上、例えば70℃より上〜90℃に保つ。得られたエマルジョン剤を、例えば、攪拌が例えば低速で続いている間に、典型的には、例えば約15℃〜35℃まで、例えば約17℃〜30℃まで(例えば、約17℃〜22℃まで)、または約18℃〜30℃まで冷却させる。次いで、クリームエマルジョン剤を、任意で製造容器から分配し、一次包装、例えばチューブまたはサシェに詰めることができる。
【0072】
典型的には、外部局所投与に適した本発明の医薬組成物は、1日1回、1日2回、または1日2回より多く、外部の体の部分、例えば、疾患部位の皮膚、例えば、アトピー性皮膚炎を患っている皮膚などの皮膚に投与することができる。
【0073】
配合剤
本明細書の化合物および医薬組成物はまた、1または2以上の他の治療剤、例えば、ステロイド(経口および/または局所)、例えば副腎皮質ステロイドなどの抗炎症剤;非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)(例えば、ジクロフェナク、イブプロフェン、アスピリン);経口免疫抑制剤(例えば、メトトレキサート、シクロスポリン);抗IgE阻害剤(例えば、オマリズマブ);ロイコトリエン拮抗剤(例えば、モンテルカスト)およびロイコトリエン合成の阻害剤;肥満細胞活性化の阻害剤(例えば、ネドクロミルナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム);またはプロスタグランジン合成の阻害剤もしくはプロスタグランジン拮抗剤と組みわせて使用してもよいし、これらを含んでもよい。
【0074】
必要に応じて、他の治療剤を、治療剤の活性および/または安定性および/または物理的特性(例えば、溶解度)を最適化するために、塩(例えば、アルカリ金属もしくはアミン塩として、または酸付加塩として)またはプロドラッグの形で、あるいはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、あるいは溶媒和化合物(例えば、水和物)として使用してもよいことは、当業者に明らかである。必要に応じて、治療剤を光学的に純粋な形で使用してよいことも明らかである。
【0075】
蕁麻疹を患う患者の皮膚中のH3受容体の存在についての研究
背景および結果:
前臨床研究(McLeod他(Life Sciences、2005、76、1784〜94))は、H3受容体が、モルモット皮膚中で発現していることを示しているが、H3受容体が健康なまたは病気のヒト皮膚中で発現しているかどうかは明らかではなかった。この疑問に取り組んできた研究はほとんどなかった。健康なヒト皮膚で免疫組織化学を使用した1つの以前の研究(Lippert等、J.Invest.Dermatol.、2004、123、116〜123)は、H3受容体の存在についての証拠を発見できなかった。しかしながら、以前の公開された研究で、蕁麻疹患者からの皮膚試料中にH3受容体が存在するかどうかを評価したものはなかった。そのため、免疫組織化学を使用して、本発明者等は、H3受容体が、健康なヒト皮膚中、ならびに蕁麻疹患者からの病変および非病変皮膚試料中で発現しているかどうかを明らかにしようとした。本発明者等の新規発見は、Lippert等と対照的に、本発明者等が、ヒトの健康な腹部皮膚と蕁麻疹患者からの病変および非病変皮膚試料の両方におけるヒスタミンH3受容体の発現の明らかな証拠を発見していることを示している。ヒトの正常な腹部皮膚試料と同様に、蕁麻疹試料からのデータは、表皮(ケラチノサイト)中のH3受容体の存在を支持している。H3受容体発現は、血管(内皮性)、神経、および肥満細胞だと思われる炎症細胞と関連しているようにも見える。いくつかの弱い平滑筋染色も観察された。病変中でより大きい血管染色があるように見えるが、発現パターンは、病変および非病変皮膚の両方で類似に見える。蕁麻疹患者からの非病変および病変皮膚中のH3受容体の発現パターンは、H1受容体の発現パターンと類似であった。全体的には、これらのデータは、ヒスタミンの放出の後に起こる掻痒、発赤、炎症、および膨疹形成の媒介におけるH3受容体についての可能な役割と一致し、蕁麻疹などの治療が不十分な皮膚障害において、単一分子でのH1およびH3受容体の二重遮断が、選択的H1拮抗薬またはH3拮抗薬のいずれかを分離して与えるよりもより高い有効性をもたらすという仮説と一致する。
【0076】
方法論:
全ての皮膚試料は、十分な倫理的インフォームドコンセントを得て集めた。試料を、常用の組織学的処理を受けた緩衝ホルマリンに固定した。パラフィンワックス包埋試料を、スライドガラス上で4ミクロンの薄片にした。次いで、Bond Leica自動染色を使用して、標準的免疫組織化学検査(IHC)を実施した。ER1緩衝液を使用したエピトープ検索を使用し、引き続いて、市販のポリクローナルH3受容体またはH1受容体一次抗体のいずれかの中で切片をインキュベートした。同様の抗体価に希釈したウサギIgGアイソタイプ試薬を使用して、負の対照を隣接切片に実施した。カバーガラスで覆ったスライドを、Hamamatsu NanoZoomerを使用してスキャンし、調製した皮膚切片の各々においてH3受容体およびH1受容体陽性染色について各々のデジタル画像を調査した。切片の検査は、優れた形態を示し、各々の試料は、解釈を可能にするのに十分な面積の表皮および皮下組織を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蕁麻疹の治療で使用するための、化合物3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸
【化1】

またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
塩酸塩の形である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
慢性蕁麻疹の治療で使用するための、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
慢性特発性蕁麻疹の治療で使用するための、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
経口投与のために製剤化される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
局所投与のために製剤化される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
蕁麻疹の治療(または予防)用の薬剤の製造における、化合物3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸
【化2】

またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項8】
前記化合物が塩酸塩の形である、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
前記薬剤が慢性蕁麻疹の治療用である、請求項7または請求項8に記載の使用。
【請求項10】
前記薬剤が慢性特発性蕁麻疹の治療用である、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
前記薬剤が経口投与に適している、請求項7から10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
前記薬剤が局所投与に適している、請求項7から10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項13】
蕁麻疹の治療(または予防)の方法であって、有効量の化合物3−(4−{[4−(4−{[3−(3,3−ジメチル−1−ピペリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}−1−ナフタレニル)プロパン酸
【化3】

またはその薬学的に許容される塩を、その治療を必要とする患者に投与するステップを含む、方法。
【請求項14】
前記化合物が塩酸塩の形である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項13または請求項14に記載の慢性蕁麻疹の治療の方法。
【請求項16】
請求項15に記載の慢性特発性蕁麻疹の治療の方法。
【請求項17】
前記化合物が経口投与される、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物が局所投与される、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2012−531393(P2012−531393A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516736(P2012−516736)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際出願番号】PCT/EP2010/058979
【国際公開番号】WO2011/000765
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】