新規の遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィン重合用触媒
【課題】オリゴマー量の少ないオレフィン重合体を製造するための触媒成分として用いることのできる新規架橋ビスインデニルメタロセンおよび該オレフィン重合用触媒成分と該オレフィン重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 一般式(I)で示される遷移金属錯体。
【解決手段】 一般式(I)で示される遷移金属錯体。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)で示される遷移金属錯体。
(式中、Mは元素の周期律表の3族、4族、5族、ランタニド族またはアクチニド族から選択される遷移金属原子を示し、
R1およびR2は、同一または相異なり、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
またはヘテロ環式化合物残基を示し、R1およびR2は、インデニル環と共に連結して3〜8員環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
R3およびR4は、同一または相異なり、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
またはヘテロ環式化合物残基を示し、R3およびR4は、インデニル環と共に連結して3〜8員環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
Aは、二つのインデニル環を結ぶ架橋基−[Z(R5)(R6)]n−を示す。
Zは、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子またはスズ原子を示し、Zが複数ある場合は、複数のZは同一でも異なっていてもよい。
R5およびR6は、同一または相異なり、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、または
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基を示す。
そしてnは、1、2、3または4を表す。
Xは、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいホスフィノ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいチオラート基、または
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいカルボキシラート基
を表し、
lは、1、2、3または4を表す。Xが複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよく、X同士は、連結して環を形成してもよい。
Yは、中性のルイス塩基を表し、mは、0、1、2、3または4を表す。Yが複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。
lとmとの総和は、2、3、または4である。
ただし、R1、R2、R3およびR4のインデニル環に直接結合した4つの原子が全て炭素原子またはケイ素原子である場合は、当該原子のうちの少なくとも1つが1級原子または2級原子である。
また、R1およびR2が水素原子であり、かつ、R3およびR4がインデニル環と共に連結して6員環を形成し、該インデニル環に直接結合した2つの原子が炭素原子である場合は、2つの炭素原子のうち、少なくとも一方は2級炭素原子である。
さらに、エチレンビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、およびエチレンビス(5,6−ジメトキシインデニル)ジルコニウムジクロリドを除く。)
【請求項2】
R1、R2、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項1に記載の遷移金属錯体。
【請求項3】
R1、R2、R3およびR4がハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキル基、またはハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシ基であることを特徴とする請求項1または2に記載の遷移金属錯体。
【請求項4】
R1およびR2が水素原子であり、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項1に記載の遷移金属錯体。
【請求項5】
Aが、−CH2CH2−基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項6】
Xが、ハロゲン原子、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、または炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項7】
Xが、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項8】
Mが4族遷移金属原子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項9】
Mがジルコニウム原子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項10】
一般式(II)で示される化合物。
(式中、R1、R2、R3、R4およびAは請求項1で記載の通りである。ただし、下記化合物は除く。)
【請求項11】
R1、R2、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
R1およびR2が水素原子であり、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
Aが、−CH2CH2−基であることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれかに記載の遷移金属錯体および活性化用助触媒成分を含むオレフィン重合用触媒。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれかに記載の遷移金属錯体および活性化用助触媒成分を含むエチレン−α−オレフィン共重合用触媒。
【請求項16】
請求項14に記載の重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
【請求項17】
請求項15に記載の重合用触媒を用いることを特徴とするエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法。
【請求項1】
一般式(I)で示される遷移金属錯体。
(式中、Mは元素の周期律表の3族、4族、5族、ランタニド族またはアクチニド族から選択される遷移金属原子を示し、
R1およびR2は、同一または相異なり、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
またはヘテロ環式化合物残基を示し、R1およびR2は、インデニル環と共に連結して3〜8員環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
R3およびR4は、同一または相異なり、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルケニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキニル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
またはヘテロ環式化合物残基を示し、R3およびR4は、インデニル環と共に連結して3〜8員環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
Aは、二つのインデニル環を結ぶ架橋基−[Z(R5)(R6)]n−を示す。
Zは、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子またはスズ原子を示し、Zが複数ある場合は、複数のZは同一でも異なっていてもよい。
R5およびR6は、同一または相異なり、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、または
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基を示す。
そしてnは、1、2、3または4を表す。
Xは、
水素原子、
ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいシリル基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいホスフィノ基、
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいチオラート基、または
炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいカルボキシラート基
を表し、
lは、1、2、3または4を表す。Xが複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよく、X同士は、連結して環を形成してもよい。
Yは、中性のルイス塩基を表し、mは、0、1、2、3または4を表す。Yが複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。
lとmとの総和は、2、3、または4である。
ただし、R1、R2、R3およびR4のインデニル環に直接結合した4つの原子が全て炭素原子またはケイ素原子である場合は、当該原子のうちの少なくとも1つが1級原子または2級原子である。
また、R1およびR2が水素原子であり、かつ、R3およびR4がインデニル環と共に連結して6員環を形成し、該インデニル環に直接結合した2つの原子が炭素原子である場合は、2つの炭素原子のうち、少なくとも一方は2級炭素原子である。
さらに、エチレンビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、およびエチレンビス(5,6−ジメトキシインデニル)ジルコニウムジクロリドを除く。)
【請求項2】
R1、R2、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項1に記載の遷移金属錯体。
【請求項3】
R1、R2、R3およびR4がハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルキル基、またはハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数2〜20のアルコキシ基であることを特徴とする請求項1または2に記載の遷移金属錯体。
【請求項4】
R1およびR2が水素原子であり、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項1に記載の遷移金属錯体。
【請求項5】
Aが、−CH2CH2−基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項6】
Xが、ハロゲン原子、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、または炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン化ハイドロカルビル基を置換基として有していてもよいアミノ基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項7】
Xが、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項8】
Mが4族遷移金属原子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項9】
Mがジルコニウム原子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遷移金属錯体。
【請求項10】
一般式(II)で示される化合物。
(式中、R1、R2、R3、R4およびAは請求項1で記載の通りである。ただし、下記化合物は除く。)
【請求項11】
R1、R2、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
R1およびR2が水素原子であり、R3およびR4が同一であることを特徴とする請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
Aが、−CH2CH2−基であることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれかに記載の遷移金属錯体および活性化用助触媒成分を含むオレフィン重合用触媒。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれかに記載の遷移金属錯体および活性化用助触媒成分を含むエチレン−α−オレフィン共重合用触媒。
【請求項16】
請求項14に記載の重合用触媒を用いることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
【請求項17】
請求項15に記載の重合用触媒を用いることを特徴とするエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法。
【公開番号】特開2012−12427(P2012−12427A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147337(P2010−147337)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】
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