新規のsiRNAおよびその使用方法

【課題】特定のヒト遺伝子の発現を阻害する化合物、及び化合物と医薬的に許容される担体とを含有する、医薬組成物を提供する。
【解決手段】TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RTN4R、ANXA2、RHOA、およびDUOX1から成る群から選択されるアポトーシス促進遺伝子の阻害剤。該阻害剤は、siRNA、shRNA、アプタマー、アンチセンス分子、miRNA、リボザイム、および抗体から成る群から選択されるが、siRNA.が好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2006年10月25日出願の米国暫定特許出願第60/854,503号、2007年5月15日出願の米国暫定特許出願第60/930,493号の利益を主張し、それらの両方は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願を通じて、様々な特許および刊行物が引用される。これらの文献の開示は、その全体において、本発明に関連する技術水準をより完全に説明するために、参照により本願に組み込まれる。
【0003】
本発明は、アポトーシス促進遺伝子を含む、特定の遺伝子を阻害するための、化合物、それを含有する医薬組成物、およびその使用方法に関する。
【0004】
したがって、本化合物および組成物は、遺伝子発現が有害事象を有する疾病もしくは状態、および/またはそのような疾病もしくは状態に関連する症状に罹患する対象の治療に有用である。特定の実施形態において、本発明は、音響外傷および老人性難聴を含む聴力損失、急性腎不全(ARF)、緑内障、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)および他の急性肺および呼吸器損傷、肺移植、肺、肝臓、心臓、膵臓、および腎臓移植を含む、臓器移植後の虚血再灌流(I/R)障害、腎臓および神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、加齢性黄斑変性症(AMD)、ドライアイ症候群、口腔粘膜炎、ならびに慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療における、siRNAオリゴヌクレオチド、それを含有する組成物、およびその使用方法を提供する。
【背景技術】
【0005】
siRNAおよびRNA干渉
RNA干渉(RNAi)は、二重鎖(ds)RNA依存性の遺伝子特異的転写後サイレンシングが関与する現象である。本現象について研究し、哺乳動物細胞を実験的に操作する最初の試みは、長いdsRNA分子に応答して活性化された活性非特異的抗ウイルス防衛機構によって失敗した(Gil et al.,Apoptosis,2000.5:107−114)。その後、21ヌクレオチドRNAの合成2本鎖が、一般の抗ウイルス防衛機構を刺激せずに、哺乳動物細胞において遺伝子特定のRNAiを仲介し得ることが発見された(Elbashir et al.Nature 2001,411:494−498およびCaplen et al.PNAS 2001,98:9742−9747)。結果として、短い2本鎖RNAである低分子干渉RNA(siRNA)は、遺伝子発現を阻害し、遺伝子機能を理解するために広く使用されている。
【0006】
RNA干渉(RNAi)は、低分子干渉RNA(siRNA)(Fire et al,Nature 1998,391:806)、またはミクロRNA(miRNA)(Ambros V.Nature 2004,431:350−355、およびBartel DP.Cell.2004 116(2):281−97)によって仲介される。対応するプロセスは一般に、植物で観察される場合、特異的転写後遺伝子サイレンシングと呼ばれ、菌類で観察される場合、クエリングと呼ばれる。
【0007】
siRNAは、内因性または外因性遺伝子/mRNAの発現を下方制御またはサイレンスする(すなわち、完全または部分的に阻害する)2本鎖RNAである。RNA干渉は、特定のdsRNA種が、特異的なタンパク質複合体に入る能力に基づき、その後、相補的細胞RNAに対する標的とされ、特異的に分解する。したがって、RNA干渉応答は、siRNAを含むエンドヌクレアーゼ複合体を特徴とし、一般に、RNA誘発性サイレンシング複合体(RISC)と呼ばれ、siRNA2本鎖のアンチセンス鎖に相補的な配列を有する1本鎖RNAの開裂を仲介する。標的RNAの開裂は、siRNA2本鎖のアンチセンス鎖に相補的な領域の中央で生じ得る(Elbashir,et al.,Genes Dev.,2001,15:188)。より詳細には、より長いdsRNAは、III型RNA分解酵素によって、短い(17〜29bp)dsRNAフラグメント(短い阻害RNAまたは「siRNA」とも呼ばれる)に消化される(DICER,DROSHA等(Bernstein et al.,Nature,2001,409:363−6およびLee et al.,Nature,2003,425:415−9を参照)。RISCタンパク質複合体は、これらのフラグメントおよび相補mRNAを認識する。全体のプロセスは、最終的に、標的mRNAのエンドヌクレアーゼ開裂を生じる(McManus and Sharp,Nature Rev Genet,2002,3:737−47、Paddison and Hannon,Curr Opin Mol Ther.2003,5(3):217−24)。(これらの用語および提案される機構に関する追加情報については、例えば、Bernstein,et al.,RNA.2001,7(11):1509−21、Nishikura,Cell.2001,107(4):415−8およびPCT広報第WO 01/36646号を参照)。
【0008】
研究によって、siRNAが哺乳動物およびヒトの両方において、体内において有効であり得ることが明らかになった。具体的に、Bitkoらは、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ヌクレオカプシドN遺伝子を対象とする特定のsiRNAが、経鼻的に投与される場合、マウスの治療に有効であることを示した(Bitko et al.,Nat.Med.2005,11(1):50−55)。siRNAの治療用途に関する概説については、Barik(Mol.Med 2005,83:764−773)およびChakraborty(Current Drug Targets 2007 8(3):469−82)を参照。さらに、VEGFR1受容体を標的とする短いsiRNAを用いて、加齢関連の黄斑変性(AMD)を治療する臨床研究が、ヒト患者において行われた。研究では、硝子体内(眼球内)注射によって投与されたそのようなsiRNAは、試験した14人の患者において有効かつ安全であることが分かった(Kaiser,Am J Ophthalmol.2006 142(4):660−8)。
【0009】
アポトーシス促進遺伝子
アポトーシス促進遺伝子は、概して、アポトーシス細胞死において役割を果たす遺伝子として定義される。本発明において有用なアポトーシス促進遺伝子の限定されないリストは、以下のとおりである。腫瘍タンパク質p53結合タンパク質2(TP53BP2)、ロイシンリッチリピートおよび死ドメイン含有(LRDD)、シトクロムb−245,αポリペプチド(CYBA、p22phox)、活性化転写因子3(ATF3)、カスパーゼ2、アポトーシス関連システインペプチド(CASP2)、NADPHオキシダーゼ3(NOX3)、harakiri,BCL2相互作用タンパク質(HRK、BID3)、補体成分1,qサブコンポーネント結合タンパク質(C1QBP)、BCL2/アデノウイルスE1B 19kDa相互作用タンパク質3(BNIP3)、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ8(MAPK8、JNK1)、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ14(MAPK14、p38)、ras関連C3ボツリヌス毒性基質1(rhoファミリー、小GTP結合タンパク質RAC1)、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK3B)、プリン受容体P2X、イオンチャネル内蔵型受容体、7(P2RX7)、一過性受容体電位カチオンチャネル、サブファミリーM、メンバー2(TRPM2)、ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼ(PARG)、CD38分子(CD38)、STEAPファミリーメンバー4(STEAP4)、骨形成タンパク質2(BMP2)、ギャップ結合タンパク質、α1,43kDa(コネキシン43,GJA1)、TYROタンパク質チロシンキナーゼ結合タンパク質(TYROBP)、結合組織成長因子(CTGF)、分泌性リンタンパク質1(オステオポンチン、SPP1)、網状4受容体(RTN4R)、アネキシンA2(ANXA2)、ras相同遺伝子ファミリー、メンバーA(RHOA)、および2つのオキシダーゼ1(DUOX1)。
【0010】
聴覚損失:
[化学的に誘発された耳毒性]
聴覚細胞およびらせん神経節ニューロンに対する様々な治療薬の耳毒性の影響は、それらの治療有用性を限定する要因である場合が多い。一般に使用される耳毒性薬物は、広く用いられる化学療法薬シスプラチンおよびその類似体、アミノグリコシド抗生物質、例えば、ゲンタマイシン、キニーネおよびその類似体、サリチル酸およびその類似体、およびループ利尿薬を含む。
【0011】
例えば、ゲンタマイシン、ストレプトマイシン、カナマイシン、トブラマイシン等の抗菌性アミノグリコシドは、治療薬としてのそれらの価値を下げる、深刻な毒性副作用、特に耳毒性および腎臓毒性を有することが知られる(Goodman and Gilman′s The Pharmacological Basis of Therapeutics,6th ed.,A.Goodman Gilman et al.,eds;Macmillan Publishing Co.,Inc.,1980.NY,pp.1169−71を参照)。したがって、耳毒性は、抗生物質投与の認識された用量制限副作用である。研究では、1日当たり1グラムを1週間以上投与された患者の4%から15%が、測定可能な聴覚損失を発症し、それは、徐々に悪化して、治療を継続すると、永久的な難聴に至る可能性があることを示した。
【0012】
聴器毒性は、睾丸、卵巣、膀胱、および頭頸部の癌を含む種々のヒト癌への有効性が証明されている、シスプラチン、プラチナ調整複合体に対する深刻な用量制限副作用でもある。シスプラチン(Platinol(登録商標))は、聴覚系および前庭器官を損傷させる。アスピリン等のサリチル酸は、それらの抗炎症、鎮痛、抗発熱、および抗血栓効果のために、最も一般に使用される薬物である。残念ながら、それらも聴器毒性副作用を有し、耳鳴り(「耳の中での共鳴」)および一時的な聴覚損失を含む。さらに、薬物を高用量で長期間使用すると、聴覚障害が永続的かつ不可逆的になり得る。
【0013】
理論に束縛されるわけではないが、シスプラチン薬および他の耳毒性の可能性のある薬物は、内耳組織、特に内耳有毛細胞におけるアポトーシスを介して、耳毒性の影響を誘発すると考えられる(Zhang et al.,Neuroscience 2003,120(1):191−205、Wang et al.,J.Neuroscience,2003,23(24):8596−8607)。哺乳動物において、聴覚有毛細胞は、胚発生中にのみ産生され、出生後生活中に損失しても再生しない。したがって、有毛細胞の損失は、深刻な不可逆的難聴をもたらす。残念ながら、現在、蝸牛を治療し、この状態を反転させるための有効な治療法はない。したがって、聴覚有毛細胞の細胞死を阻止するための有効な治療法は、優れた治療価値となり得る。本発明の出願人に譲渡された米国特許出願第11/655,610号は、対象において聴覚障害を治療するための方法に関し、有効量のp53ポリヌクレオチド阻害剤、および任意でアポトーシス促進遺伝子の阻害剤を含む組成物を対象に投与するステップを含む。
【0014】
[老年性難聴]
別の種類の聴覚損失は老年性難聴であり、大部分の個人において、加齢に伴って徐々に生じる聴覚損失である。65歳から75歳の成人の約30%から35%、および75歳以上の人々の40%から50%は、聴覚損失を経験する。したがって、内耳組織、特に内耳有毛細胞が関与する内耳障害および聴覚障害の発生および/または重篤性を防止、低減、または治療する手段が必要とされる。
【0015】
[音響外傷]
音響外傷は、大きな騒音に対する長時間の曝露によってもたらされる聴覚損失の一種である。理論に束縛されるわけではないが、大きな騒音に対する曝露によって、蝸牛上の有毛細胞の感度が低下する。より重度の曝露を伴うと、損傷は、隣接する支持細胞の損失からコルチ器の完全な崩壊へと進行し得る。感覚細胞の死は、進行性のウォラー変性および主要な聴覚神経線維の損失をもたらし得る。
【0016】
特に興味深いのは、シスプラチンおよびその類似体、アミノグリコシド抗体、サリチル酸およびその類似体、またはループ利尿薬を含む治療薬の副作用として生じるそれらの有害状態である。したがって、より高い用量、ひいてはより有効な用量を可能にする一方で、これらの薬物によって引き起こされる耳毒性の影響を阻止または低減する治療方法が必要とされる。したがって、特に耳毒素誘発性、特に内耳有毛細胞が関与する内耳組織の損傷、損失、または変性に関連する聴覚障害を予防または治療するための安全、有効かつ長期的な手段を提供する組成物および方法が必要とされる。哺乳動物において、聴覚有毛細胞は、胚発生中にのみ産生され、出生後生活中に損失しても再生しないため、有毛細胞の損失は、深刻な不可逆的難聴をもたらす。残念なことに、現在、蝸牛を治療し、この状態を反転させるための有効な治療法はない。したがって、聴覚有毛細胞の細胞死を阻止するための有効な治療法は、優れた治療価値となり得る。
【0017】
[急性腎不全]
急性腎不全(ARF)は、数日以内に生じる腎機能の急速な悪化によって特徴付けられる臨床的な症候群である。ARFの主たる特徴は、糸球体ろ過量(GFR)の急激な減少であり、窒素性廃棄物(尿素、クレアチニン)の保持をもたらす。世界的に、重症のARFは、毎年100万人当たり約170〜200人で生じる。今日、確立したARFに対する特異的治療法はない。動物モデルにおける血清クレアチニンレベルの低下、組織学的損傷の減少および腎機能の急速な回復によって現わされる、毒性および虚血性の試験的ARFを緩和するためのいくつかの薬物が発見されている。これらの薬物には、抗酸化剤、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、血管刺激物質、成長因子、抗炎症剤等が含まれる。しかしながら、これらの薬物を治験で試験した場合、利益が示されず、ARFを治療するためのそれらに使用は承認されなかった。
【0018】
入院したARF患者の大部分において、ARFは、急性腎尿細管壊死(ATN)によって引き起こされ、ATNは、虚血性および/または腎毒性損傷からもたらされる。腎血流量の低下は、血液量減少性、心臓発生、および敗血性ショックによって、血管収縮薬の投与または腎血管損傷によって引き起こされる。腎毒素には、造影剤およびアミノグリコシド等の外因性毒素、ならびにミオグロビン等の内因性毒素が含まれる。最近の研究では、腎臓組織におけるアポトーシスは、大部分のヒト症例のARFにおいて顕著であることが提案される。アポトーシス細胞死の主たる部位は、末梢腎単位である。虚血性障害の初期位相中、アクチン細胞骨格の統合性の損失によって上皮が平坦化し、刷子縁の損失、巣状細胞接触の損失、およびそれに続いて、下層基体からの細胞の遊離を伴う。アポトーシス管状細胞死は、壊死細胞死よりも機能変化の前兆でありうることが示唆されている(Komarov et al.Science.1999,285(5434):1733−7)、Supavekin et al.Kidney Int.2003,63(5):1714−24)。最後に、現在、急性腎不全の予防および/または治療のための十分な治療モードはなく、この目的のために、新規の化合物を開発する明確な必要性がある。
【0019】
腎移植
[遅延移植機能]
遅延移植機能(DGF)は、腎移植において、手術直後の期間の最も一般的な合併症であり、不良な移植転帰をもたらす(Moreso et al.1999.Nephrol.Dial.Transplant.14(4):930−35)。DGFの発生および定義は、移植センター間で異なるが、結果は以下のとおり不変である:長期の入院、追加の侵襲的手技、および患者と医療システムにかかる追加費用。
【0020】
[急性移植拒絶反応]
移植拒絶反応は、移植破壊の開始によって、3つのサブセットに分類されている。超急性拒絶とは、通常、最初の48時間以内に起こる極めて早期の移植破壊に適用される用語である。急性拒絶は、移植後数日から数ヶ月、または数年を経て開始し、体液および/または細胞機構が関与する。慢性拒絶は、慢性の同種反応性免疫応答に関する。
【0021】
[緑内障]
緑内障は、世界中で失明の主な原因の1つである。全世界で約6,680万人に影響する。少なくとも12,000人のアメリカ人が、毎年この疾患によって失明している(Kahn and Milton,Am J Epidemiol.1980,111(6):769−76)。緑内障は、主に高い眼圧(IOP)による、視神経頭部の軸索の変性によって特徴付けられる。原発開放隅角緑内障(POAG)として知られる緑内障の最も一般的な形態の1つは、小柱網(商標)における房水の流出抵抗が高まることによって生じ、IOPの上昇をもたらし、最終的に視神経を損傷する。Mucke(IDrugs 2007,10(1):37−41)は、眼性疾患、例えば、加齢関連黄斑変性(AMD)および緑内障を治療するための種々の標的に対するsiRNAを含む、現在の治療薬を再検討している。
【0022】
[急性呼吸窮迫症候群]
呼吸窮迫症候群(RDS)または成人呼吸窮迫症候群(幼児呼吸窮迫症候群(IRDS)と対照的に)とも呼ばれる急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、種々の形態の肺への損傷に対する深刻な反応である。これは、浸透圧の高い肺水腫をもたらす、最も重要な疾病である。
【0023】
ARDSは、多様な直接的および間接的損傷によって引き起こされる重症肺疾患である。炎症、低酸素血症を引き起こし、頻繁に多臓器不全をもたらす炎症仲介物質の全身性放出を伴う、ガス交換障害に至る肺実質の炎症によって特徴付けられる。この状態は、命にかかわり、死を招く場合も多く、通常は機械的人口換気および集中治療室に入る必要がある。重症度の低い形態は、急性肺損傷(ALI)と呼ばれる。
【0024】
急性肺移植拒絶反応
急性同種移植拒絶反応は、免疫抑制薬の進化にもかかわらず、依然として肺移植における重大な問題である。拒絶反応、および最終的には早期罹患および死亡が、虚血虚血再灌流(I/R)障害および低酸素損傷に起因し得る。
【0025】
脊髄損傷
脊髄損傷または脊髄症は脊髄の障害であり、感覚および/または可動性の損失をもたらす。2つの最も一般的な種類の脊髄損傷は、外傷および疾患による。外傷性損傷は、自動車事故、落下、砲撃、ダイビング事故等による場合が多い。脊髄に影響し得る疾患には、ポリオ、二分脊椎、腫瘍、およびフリードライヒ失調症が含まれる。
【0026】
臓器移植後の虚血再灌流損傷
虚血再灌流損傷(IRI)は、臓器同種移植の被提供者の主な死亡原因の1つである。重大なIRIは、死亡した提供者からのすべての臓器移植において、また生きた提供者からの一部の臓器移植において生じる。急性拒絶反応の増大および長期の同種移植機能不全に寄与する。末期段階肺疾患の多数の患者にとって唯一の根治治療である肺移植は、個体同種移植の被提供者すべてにおいて、乏しい生存率を有する。
【0027】
褥瘡
床擦れ(bedsoresまたはpressure ulcers)として知られる場合が多い褥瘡は、損傷した皮膚および組織の領域である。軽減されない圧力がかかると、組織虚血が進行し、間質組織内に代謝廃棄物が蓄積して、酸素欠乏症および細胞死をもたらし得る。この圧力に誘発された虚血は、過剰な組織低酸素にもつながり、細菌の増殖および組織の破壊をさらに進行させる。
【0028】
加齢関連黄斑変性
アメリカにおける65歳以上の個人において、最善矯正視力の低下の最も一般的な原因は、加齢関連黄斑変性(AMD)として知られる網膜疾患である。AMDに罹患した眼の領域は、網膜の中心にある小領域であり、主に光受容細胞で構成される黄斑である。AMDが進行するにつれて、疾患は、はっきりした中心視野の損失によって特徴付けられる。いわゆる「乾性」AMDは、AMD患者の約85%から90%を占め、細胞の全体萎縮による眼色素分布の変化、光受容体の損失、および網膜機能の消失を伴う。「湿性」AMDは、異常な脈絡膜血管の増殖を伴い、網膜下空間に血栓または傷痕をもたらす。したがって、「湿性」AMDは、神経網膜下に異常な脈絡膜血管新生ネットワーク(脈絡膜新血管形成,CNV)が形成されるため生じる。新しく形成された血管は、過度に漏れやすい。これにより、網膜下液および血液が蓄積し、視力の損失に至る。最終的に、脈絡膜および網膜を含む大きい円盤上の傷痕が形成されるにつれて、関係領域における機能的網膜が完全に損失する。乾性AMDの患者は低下した視力を維持し得るが、湿性AMDは、失明をもたらす場合が多い。(Hamdi&Kenney,Frontiers in Bioscience,e305−314,May 2003)。
【0029】
糖尿病性網膜症
糖尿病性網膜症(DR)は、過度の毛細血管浸透性、血管閉鎖、および新しい血管の増殖を呈する網膜血管障害として認識される。DRは、2つの段階、すなわち非増殖的および増殖的段階で生じる。非増殖段階において、疾患は、網膜毛細血管周皮細胞の損失、基底膜の肥厚化、および微細動脈瘤、点状出血、硬性白斑点の進行によって特徴付けられる。増殖段階において、疾患は、広範な新血管形成、硝子体への血管侵入、その後のけん引性網膜剥離による出血および線維症(重度の視覚障害に至る)によって特徴付けられる。本発明の出願人に対する米国特許第6,740,738号および関連特許ならびに出願は、網膜症に関与するRTP801遺伝子およびタンパク質の阻害を対象とする。
【0030】
口腔粘膜炎
口内炎とも呼ばれる口腔粘膜炎は、化学療法および放射線治療レジメンの一般的かつ消耗性の副作用であり、口および咽頭の紅斑および有痛性の潰瘍性病巣として現れる。重度の口腔粘膜炎を持つ対象の場合、食べる、飲む、飲み込む、および話す等の日常活動が困難または不可能になり得る。緩和療法には、鎮痛剤および局所洗浄を含む。
【0031】
ドライアイ症候群
ドライアイ症候群は、通常、眼を潤滑化する涙液膜の産生の減少に起因する一般的な問題である。ドライアイ患者の大部分は、不快感を経験し、失明は経験しないが、重症例では、角膜が損傷または感染し得る。湿潤点眼剤(人口涙液)を治療に使用してもよいが、より重症例には潤滑軟膏が役立ち得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
【特許文献1】WO 01/36646号
【特許文献2】米国特許出願第11/655,610号
【特許文献3】米国特許第6,740,738号
【非特許文献】
【0033】
【非特許文献1】Gil et al.,Apoptosis,2000.5:107−114
【非特許文献2】Elbashir et al.Nature 2001,411:494−498
【非特許文献3】Caplen et al.PNAS 2001,98:9742−9747
【非特許文献4】Fire et al,Nature 1998,391:806
【非特許文献5】Ambros V.Nature 2004,431:350−355
【非特許文献6】Bartel DP.Cell.2004 116(2):281−97
【非特許文献7】Elbashir,et al.,Genes Dev.,2001,15:188
【非特許文献8】Bernstein et al.,Nature,2001,409:363−6
【非特許文献9】Lee et al.,Nature,2003,425:415−9
【非特許文献10】McManus and Sharp,Nature Rev Genet,2002,3:737−47
【非特許文献11】Paddison and Hannon,Curr Opin Mol Ther.2003,5(3):217−24
【非特許文献12】Bernstein,et al.,RNA.2001,7(11):1509−21
【非特許文献13】Nishikura,Cell.2001,107(4):415−8
【非特許文献14】Bitko et al.,Nat.Med.2005,11(1):50−55
【非特許文献15】Barik(Mol.Med 2005,83:764−773)
【非特許文献16】Chakraborty(Current Drug Targets 2007 8(3):469−82)
【非特許文献17】Kaiser,Am J Ophthalmol.2006 142(4):660−8
【非特許文献18】Goodman and Gilman′s The Pharmacological Basis of Therapeutics,6th ed.,A.Goodman Gilman et al.,eds;Macmillan Publishing Co.,Inc.,1980.NY,pp.1169−71
【非特許文献19】Zhang et al.,Neuroscience 2003,120(1):191−205
【非特許文献20】Wang et al.,J.Neuroscience,2003,23(24):8596−8607
【非特許文献21】Komarov et al.Science.1999,285(5434):1733−7
【非特許文献22】Supavekin et al.Kidney Int.2003,63(5):1714−24
【非特許文献23】Moreso et al.1999.Nephrol.Dial.Transplant.14(4):930−35
【非特許文献24】Kahn and Milton,Am J Epidemiol.1980,111(6):769−76
【非特許文献25】Mucke(IDrugs 2007,10(1):37−41)
【非特許文献26】Hamdi&Kenney,Frontiers in Bioscience,e305−314,May 2003
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
上述の疾患および疾病を治療するためのより有効な治療法は、優れた治療価値となり得る。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明は、TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RTN4R、ANXA2、RHOA、およびDUOX1から成る群から選択されるアポトーシス促進遺伝子の阻害剤を提供する(遺伝子の詳細については以下表Aを参照)。様々な実施形態において、阻害剤は、siRNA、shRNA、アプタマー、アンチセンス分子、miRNA、リボザイム、および抗体から成る群から選択される。ここでの好ましい実施形態において、阻害剤は、siRNA.である。
【0036】
したがって、一態様において、本発明は、TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RHOA、およびDUOX1から成る群から選択されるアポトーシス促進遺伝子の発現を阻害する、新規の2本鎖オリゴリボヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、遺伝子は、TP53BP2、CASP2、NOX3、RAC1、RHOA、またはDUOX1のうちの1つである。他の実施形態において、遺伝子は、LRDD、CYBA、HRK、BNIP3、CD38、BMP2、またはSPP1のうちの1つである。本発明は、1つ以上のそのようなオリゴリボヌクレオチド、または該オリゴリボヌクレオチドを発現することができるベクターを含有する、医薬組成物もまた提供する。本発明は、さらに、それを必要とする対象における、様々な疾病または状態の発生または重篤性の治療または阻止方法であって、該疾病もしくは状態および/またはそれらに関連する症状は、聴力損失、急性腎不全(ARF)、緑内障、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)および他の急性肺および呼吸器損傷、移植、肺、肝臓、心臓、膵臓、および腎臓移植を含む、臓器移植後の虚血再灌流障害、腎臓および神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、加齢性黄斑変性症(AMD)、ドライアイ症候群、口腔粘膜炎、ならびに慢性閉塞性肺疾患(COPD)から成る群から選択される、方法に関する。そのような方法は、そのような治療を必要とする哺乳動物に、少なくとも1つのそのような遺伝子の発現または活性を阻害または低減する、予防上または治療上有効な量の、1つ以上のそのような化合物を投与するステップを伴う。
【0037】
一態様において、本発明は、構造
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´)y 5´ (センス鎖)
を有する化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、ヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、それぞれの連続したNまたはN´が、共有結合により次のNまたはN´に接合される、オリゴヌクレオチドであり、
xおよびyのそれぞれは、18から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する鎖の3´末端に共有結合的に付着した、1〜5つの連続したヌクレオチドであり、
(N´)yの配列は、その配列が、配列番号1〜48のうちのいずれか1つに記載される、mRNA内に存在する、化合物を提供する。1つの実施形態において(N´)yの配列は、その配列が、配列番号1〜41、または配列番号46〜48のうちの1つに記載される、mRNA内に存在する。ここで好ましい遺伝子は、TP53BP2(配列番号1〜2)、LRDD(配列番号3〜5)、CYBA(配列番号6)、CASP2(配列番号10〜11)、NOX3(配列番号12)、HRK(配列番号13)、BNIP3(配列番号15)、RAC1(配列番号24〜26)、CD38(配列番号32)、BMP2(配列番号34)、SPP1(配列番号39〜41)、RHOA(配列番号46)、およびDUOX1(配列番号47〜48)から成る群から選択される、哺乳類遺伝子である。配列番号は、列挙した遺伝子のmRNA配列を表す。
【0038】
いくつかの実施形態において、それぞれの連続したNまたはN´を接合する共有結合は、ホスホジエステル結合である。様々な実施形態において全ての共有結合は、ホスホジエステル結合である。
【0039】
様々な実施形態において、本化合物は、x=yであり、xおよびyのそれぞれは、19、20、21、22または23である、リボヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、x=y=23である。他の実施形態において、x=y=19である。
【0040】
いくつかの実施形態において、本化合物は、平滑末端化され、例えば、ZおよびZ´の両方は不在である。代替の実施形態において、本化合物は、ZまたはZ´のうちの少なくとも1つは存在する、少なくとも1つの3´オーバーハングを含む。ZおよびZ´は、1つ以上の共有結合的に連結された修飾または非修飾ヌクレオチド、例えば逆位dTもしくはdA、dT、LNA、鏡映ヌクレオチド等を独立して含み得る。いくつかの実施形態において、ZおよびZ´のそれぞれは、dTおよびdTdTから独立して選択される。
【0041】
いくつかの実施形態において、NまたはN´は、1つ以上のリボヌクレオチドの糖残基において修飾を含む。他の実施形態において、本化合物は、糖残基において修飾される少なくとも1つのリボヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本化合物は、糖残基の2´位において修飾を含む。いくつかの実施形態において、2´位における修飾は、アミノ、フルオロ、アルコキ、またはアルキル部分の存在を含む。特定の実施形態において、2´修飾は、メトキシ部分を含む。ここで好ましい一つの修飾は、糖残基の2´メトキシである(2´−O−メチル、2´−O−Me、2´−O−CH3)。
【0042】
いくつかの実施形態において、本化合物は、アンチセンス鎖およびセンス鎖のうちの1つまたは両方において、修飾交互リボヌクレオチドを含む。特定の実施形態において、本化合物は、アンチセンス鎖およびセンス鎖において、修飾交互リボヌクレオチドを含む。他の実施形態において、本化合物は、アンチセンス鎖のみにおいて、修飾交互リボヌクレオチドを含む。特定の実施形態において、アンチセンス鎖の中間リボヌクレオチド、例えば19mer鎖では10位、または23mer鎖では12位のリボヌクレオチドは、修飾されない。
【0043】
さらなる実施形態において、本化合物は、交互位置において修飾リボヌクレオチドを含み、そこでは(N)xの5´および3´末端におけるそれぞれのNは、それらの糖残基において修飾され、(N´)yの5´および3´末端におけるそれぞれのN´は、それらの糖残基において修飾されない。いくつかの実施形態において、(N)xまたは(N´)yのいずれも、3´および5´末端においてリン酸化されない。他の実施形態において、(N)xおよび(N´)yのいずれかまたは両方は、3´末端においてリン酸化される。
【0044】
様々な実施形態において、本化合物は、表B1〜B76(配列番号277から50970および50993〜68654)に示すアンチセンス配列を含む。他の実施形態において、本発明は、表B1〜B76(配列番号277から50970および50993〜68654)に示すアンチセンス配列を含む、哺乳類発現ベクターを提供する。特定の実施形態において、NおよびN´は、表C1、C2、またはC3(配列番号97〜276および配列番号50971〜50992)のうちのいずれか1つに記載されるオリゴマーから選択される。
【0045】
特定の実施形態において、本発明は、構造
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´)y 5´ (センス鎖)
を有する化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、リボヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、それぞれの連続したNまたはN´が、共有結合により次のNまたはN´に接合される、オリゴマーであり、
xおよびyのそれぞれは、19から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する鎖の3´末端に共有結合的に付着した、1〜5つの連続したヌクレオチドであり、
(N´)yの配列が、その配列が、配列番号46、配列番号1〜41、または配列番号47〜48のうちの1つに記載される、mRNA内に存在する、化合物を提供する。
【0046】
特定の実施形態において、本発明は、構造
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´)y 5´ (センス鎖)
を有する化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、リボヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、それぞれの連続したNまたはN´が、共有結合により次のNまたはN´に接合される、オリゴマーであり、
xおよびyのそれぞれは、19から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する鎖の3´末端に共有結合的に付着した、1〜5つの連続したヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yの配列は、配列番号277から50970および50993〜68654のうちのいずれか1つに記載される、化合物を提供する。
【0047】
特定の好ましい実施形態において、(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、配列番号97〜276(表C1、C2)および配列番号50971〜50992(表C3)のうちのいずれか1つに記載される。
【0048】
特定の実施形態において、本発明は、構造
5´ (N)x 3´ アンチセンス鎖
3´ (N´)y 5´ センス鎖
を有する化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、ヌクレオチドであり、
x=y=19であり、(N)xおよび(N´)yの配列は、完全に相補的であり、
(N)xおよび(N´)yにおける交互リボヌクレオチドは、修飾されて、リボヌクレオチドの糖残基において2´−O−メチル修飾をもたらし、
(N)xの5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、修飾され、
(N)yの5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、修飾されず、
(N)xおよび(N´)yは、3´および5´末端においてリン酸化されるか、またはリン酸化されず、
NおよびN´のそれぞれは、表B1〜B25またはB76(配列番号277から15114および配列番号68647〜68654)に記載されるオリゴマーの群から選択される、化合物を提供する。特定の実施形態において、NおよびN´は、表C1およびC3(配列番号97〜266(表C1)および配列番号50971〜50992(表C3)のうちのいずれか1つに記載されるオリゴマーから選択される。
【0049】
特定の実施形態において、本発明は、構造
5´ (N)x 3´ アンチセンス鎖
3´ (N´)y 5´ センス鎖
を有する化合物であって、式中、x=y=23であり、(N)xおよび(N´)yの配列は、完全に相補的であり、
(N)xおよび(N´)yにおける交互リボヌクレオチドは、修飾されて、リボヌクレオチドの糖残基において2´−O−メチル修飾をもたらし、
(N)xの5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、修飾され、
(N)yの5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、修飾されず、
(N)xおよび(N´)yは、3´および5´末端においてリン酸化されるか、またはリン酸化されず、
NおよびN´のそれぞれは、表B51〜B75(配列番号30939から68646)に記載されるオリゴマーの群から選択される、化合物を提供する。特定の実施形態において、NおよびN´は、表C2(配列番号267〜276)に記載されるオリゴマーから選択される。
【0050】
第2の態様において、本発明は、遺伝子が、TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RTN4R、ANXA2 RHOA、およびDUOX1から成る群から選択されるヒト遺伝子の発現を阻害するのに有効な量の、本発明の1つ以上の化合物と、医薬的に許容される担体とを含有する、医薬組成物を提供する。
【0051】
別の態様において、本発明は、TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RTN4R、ANXA2、
RHOA、およびDUOX1から選択される遺伝子の発現に関連する、疾病もしくは疾患、または該疾病もしくは疾患に関連する症状の治療を必要とする対象の治療のための方法であって、それらのアポトーシス促進遺伝子のうちの少なくとも1つの発現を低減または阻害する量のsiRNAを、対象に投与するステップを含む、方法に関する。
【0052】
より具体的には、本発明は、急性腎不全(ARF)、聴力損失、緑内障、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)および他の急性肺および呼吸器損傷、肺、腎臓、骨髄、心臓、膵臓、角膜、または肝臓移植を含む臓器移植における損傷(例えば虚血再灌流障害)、腎臓毒性、脊髄損傷、褥瘡、ドライアイ症候群、口腔粘膜炎、ならびに慢性閉塞性肺疾患(COPD)に罹患する対象の治療に有用である方法および組成物を提供する。
【0053】
本発明の方法は、TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RTN4R、ANXA2、RHOA、およびDUOX1から成る群から選択される遺伝子の発現を低減、阻害、または下方制御する1つ以上の阻害化合物、特に治療上有効な用量のsiRNAを対象に投与し、それにより患者を治療するステップを含む。
【0054】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、ドライアイ症候群、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される疾病または状態の治療方法であって、該疾病または状態の治療に有効な量の、そのmRNA配列が配列番号1〜41または46〜48のうちのいずれか1つに記載される遺伝子の発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0055】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における、急性腎不全の治療方法であって、急性腎不全の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、またはRAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0056】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における脊髄損傷の治療方法であって、脊髄損傷の治療に有効な量の、RHOA(そのmRNA配列が配列番号46に記載される)、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、またはBMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0057】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における聴力損失の治療方法であって、聴力損失の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号l〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、NOX3(そのmRNA配列が配列番号12に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、またはBMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0058】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における、慢性閉塞性肺疾患、急性呼吸窮迫症候群、および急性肺損傷から選択される疾病または状態の治療方法であって、該疾病または状態の治療に有効な量の、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、BMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)、SPP1(そのmRNA配列が配列番号39〜41に記載される)、またはDUOX(そのmRNA配列が配列番号47〜48に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0059】
一実施形態において、本発明は、臓器移植被提供者または臓器移植提供者である対象の治療方法であって、移植の拒絶反応の阻止に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、GSK3B(そのmRNA配列が配列番号27に記載される)、P2RX7(そのmRNA配列が配列番号28に記載される)、TRPM2(そのmRNA配列が配列番号30に記載される)、またはPARG(そのmRNA配列が配列番号31に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0060】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における緑内障の治療方法であって、緑内障の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号l〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、SPP1(そのmRNA配列が配列番号39〜41に記載される)、またはRHOA(そのmRNA配列が配列番号46に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0061】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における口腔粘膜炎の治療方法であって、口腔粘膜炎の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、またはATF3(そのmRNA配列が配列番号7〜9に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0062】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における変形性関節症の治療方法であって、変形性関節症の治療に有効な量の、SPPl(そのmRNA配列が配列番号39〜41に記載される)の発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0063】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象におけるドライアイ症候群の治療方法であって、当該症候群の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が、配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号 10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号 15に記載される)、またはRAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0064】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における褥瘡の治療方法であって、褥瘡の治療に有効な量の、CIQBP(そのmRNA配列が配列番号14に記載される)、RAC1(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、GSK3B(そのmRNA配列が配列番号27に記載される)、P2RX7(そのmRNA配列が配列番号28に記載される)、TRPM2(そのmRNA配列が配列番号30に記載される)、PARG(そのmRNA配列が配列番号31に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、STEAP4(そのmRNA配列が配列番号33に記載される)、BMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)、GJA1(そのmRNA配列が配列番号35に記載される)、またはTYROBP(そのmRNA配列が配列番号36〜37に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0065】
siRNA化合物の調製に有用な19mer、21mer、および23merのセンスおよび対応するアンチセンス配列のリストは、配列番号277から50970および50993〜68654に記載され、表B、表B1〜B76において配列対として示される。
【0066】
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象における、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される疾病または状態の治療方法であって、該疾病または状態の治療に有効な量の、その配列が配列番号90〜93のうちのいずれか1つに記載されるポリペプチドを阻害する抗体を、対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0067】
一実施形態において、本発明は、その配列が配列番号90〜93のうちのいずれか1つに記載されるポリペプチドを阻害するのに有効な量の、該ポリペプチドを阻害する抗体と、医薬的に許容される担体とを含有する、医薬組成物を提供する。
【0068】
一実施形態において、本発明は、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される、疾病または状態に罹患する対象を治療するための組成物の調製のための、治療上有効な用量のオリゴヌクレオチドの使用であって、該オリゴヌクレオチドは、そのmRNA配列が配列番号1〜41または46〜48のうちのいずれか1つに記載される遺伝子の発現を阻害する、使用に関する。
【0069】
一実施形態において、本発明は、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される、疾病または状態に罹患する対象を治療するための組成物の調製のための、治療上有効な用量の抗体の使用であって、該抗体は、その配列が配列番号90〜93のうちのいずれか1つに記載されるポリペプチドを阻害する、使用に関する。
【0070】
[特定実施態様1]
ある特定の実施態様において、本発明は、
構造
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´)y 5´ (センス鎖)
を有する化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、リボヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、それぞれの連続したNまたはN´が、共有結合により次のNまたはN´に接合される、オリゴマーであり、
xおよびyのそれぞれは、19から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する前記鎖の3´末端に共有結合的に付着した、1〜5つの連続したヌクレオチドであり、
(N´)yの配列は、その配列が、配列番号46、配列番号1〜41、または配列番号47〜48のうちの1つに記載される、mRNA内に存在する、化合物である。
【0071】
[特定実施態様2]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それぞれの連続したNまたはN´を接合する前記共有結合は、ホスホジエステル結合である、特定実施態様1に記載の化合物である。
【0072】
[特定実施態様3]
ある特定の実施態様において、本発明は、
x=yである、特定実施態様1から2のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0073】
[特定実施態様4]
ある特定の実施態様において、本発明は、
xおよびyのそれぞれは、19、21、または23である、特定実施態様1から3のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0074】
[特定実施態様5]
ある特定の実施態様において、本発明は、
ZおよびZ´が不在である、特定実施態様1から4のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0075】
[特定実施態様6]
ある特定の実施態様において、本発明は、
ZまたはZ´のうちの1つが存在する、特定実施態様1から4のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0076】
[特定実施態様7]
ある特定の実施態様において、本発明は、
NまたはN´のそれぞれは、その糖残基において修飾されない、特定実施態様1から6のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0077】
[特定実施態様8]
ある特定の実施態様において、本発明は、
少なくとも1つのNまたはN´は、その糖残基において修飾を含む、特定実施態様1から6のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0078】
[特定実施態様9]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記修飾は、2´位において修飾を含む、特定実施態様8に記載の化合物である。
【0079】
[特定実施態様10]
ある特定の実施態様において、本発明は、
2´位における前記修飾は、アミノ基、フルオロ基、アルコキシ基、またはアルキル基の存在を含む、特定実施態様9に記載の化合物である。
【0080】
[特定実施態様11]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記修飾は、アルコキシ基の存在を含む、特定実施態様8から10のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0081】
[特定実施態様12]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記アルコキシ基は、メトキシ(2´−O−メチル)基である、特定実施態様11に記載の化合物である。
【0082】
[特定実施態様13]
ある特定の実施態様において、本発明は、
(N)xにおける交互リボヌクレオチドは、修飾され、(N´)yにおける交互リボヌクレオチドは、修飾される、特定実施態様1から6および8から12のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0083】
[特定実施態様14]
ある特定の実施態様において、本発明は、
(N)xの5´および3´末端におけるそれぞれのNは、それらの糖残基において修飾され、(N´)yの5´および3´末端におけるそれぞれのN´は、それらの糖残基において修飾されない、特定実施態様13に記載の化合物である。
【0084】
[特定実施態様15]
ある特定の実施態様において、本発明は、
(N)xおよび(N´)yの両方は、それらの3´および5´末端の両方においてリン酸化されないか、又は、(N)xおよび(N´)yの両方は、3´末端においてリン酸化される、特定実施態様13から14のうちのいずれかに記載の化合物である。
【0085】
[特定実施態様16]
ある特定の実施態様において、本発明は、
特定実施態様1に記載の化合物を発現することができる、ベクターである。
【0086】
[特定実施態様17]
ある特定の実施態様において、本発明は、
特定実施態様1から15のうちのいずれかに記載の化合物、または前記遺伝子の阻害に有効な量のそのような化合物を発現することができるベクターと、医薬的に許容される担体とを含有する、医薬組成物である。
【0087】
[特定実施態様18]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される疾病または状態の治療方法であって、前記疾病または状態の治療に有効な量の、そのmRNA配列が、配列番号1〜41または46〜48のうちのいずれか1つに記載される、遺伝子の発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0088】
[特定実施態様19]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記オリゴヌクレオチドは、siRNAである、特定実施態様18に記載の方法である。
【0089】
[特定実施態様20]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記siRNAは、その配列が、配列番号97〜68654のうちのいずれか1つに記載される、オリゴマーを含む、特定実施態様19に記載の方法である。
【0090】
[特定実施態様21]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記siRNAは、その配列が、配列番号97〜276(表C1、C2)、および配列番号50971〜50992(表C3)のうちのいずれか1つに記載される、オリゴマーを含む、特定実施態様19に記載の方法である。
【0091】
[特定実施態様22]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における急性腎不全の治療方法であって、前記急性腎不全の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、またはRACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0092】
[特定実施態様23]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記オリゴヌクレオチドは、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、またはRACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害する、特定実施態様22に記載の方法である。
【0093】
[特定実施態様24]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における脊髄損傷の治療方法であって、前記脊髄損傷の治療に有効な量の、RHOA(そのmRNA配列が配列番号46に記載される)、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、またはBMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0094】
[特定実施態様25]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記オリゴヌクレオチドは、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、またはRHOA(そのmRNA配列が配列番号46に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害する、特定実施態様24に記載の方法である。
【0095】
[特定実施態様26]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における聴力損失の治療方法であって、前記聴力損失の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、NOX3(そのmRNA配列が配列番号12に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、またはBMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0096】
[特定実施態様27]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記オリゴヌクレオチドは、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号l〜2に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、NOX3(そのmRNA配列が配列番号12に記載される)、またはRACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害する、特定実施態様26に記載の方法である。
【0097】
[特定実施態様28]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記聴力損失は、化学療法薬の投与の結果である、特定実施態様26から27のうちのいずれかに記載の方法である。
【0098】
[特定実施態様29]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記化学療法薬は、シスプラチン、シスプラチン類似体、アミノグリコシド系抗生物質、キニーネ、キニーネ類似体、サリチル酸塩、サリチル酸塩類似体、またはループ利尿薬である、特定実施態様28に記載の方法である。
【0099】
[特定実施態様30]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記聴力損失は、老人性難聴である、特定実施態様26から29のうちのいずれかに記載の方法である。
【0100】
[特定実施態様31]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記聴力損失は、音響外傷の結果である、特定実施態様26から29のうちのいずれかに記載の方法である。
【0101】
[特定実施態様32]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における、慢性閉塞性肺疾患、急性呼吸窮迫症候群、および急性肺損傷から選択される疾病または状態の治療方法であって、前記疾病または状態の治療に有効な量の、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、BMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)、SPPl(そのmRNA配列が配列番号39〜41に記載される)、またはDUOX(そのmRNA配列が配列番号47〜48に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0102】
[特定実施態様33]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記急性肺損傷は、虚血再灌流障害である、特定実施態様32に記載の方法である。
【0103】
[特定実施態様34]
ある特定の実施態様において、本発明は、
臓器移植被提供者または臓器移植提供者である対象の治療方法であって、前記移植の拒絶反応の阻止に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、GSK3B(そのmRNA配列が配列番号27に記載される)、P2RX7(そのmRNA配列が配列番号28に記載される)、TRPM2(そのmRNA配列が配列番号30に記載される)、またはPARG(そのmRNA配列が配列番号31に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0104】
[特定実施態様35]
ある特定の実施態様において、本発明は、
前記臓器は、腎臓または肺である、特定実施態様34に記載の方法である。
【0105】
[特定実施態様36]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における緑内障の治療方法であって、緑内障の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、RACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、SPPl(そのmRNA配列が配列番号39〜41に記載される)、またはRHOA(そのmRNA配列が配列番号46に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0106】
[特定実施態様37]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における口腔粘膜炎の治療方法であって、口腔粘膜炎の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)またはATF3(そのmRNA配列が配列番号7〜9に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0107】
[特定実施態様38]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における変形性関節症の治療方法であって、変形性関節症の治療に有効な量の、SPPl(そのmRNA配列が配列番号39〜41に記載される)の発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0108】
[特定実施態様39]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象におけるドライアイ症候群の治療方法であって、前記症候群の治療に有効な量の、TP53BP(そのmRNA配列が配列番号1〜2に記載される)、LRDD(そのmRNA配列が配列番号3〜5に記載される)、CYBA(そのmRNA配列が配列番号6に記載される)、CASP2(そのmRNA配列が配列番号10〜11に記載される)、BNIP3(そのmRNA配列が配列番号15に記載される)、またはRACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0109】
[特定実施態様40]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における褥瘡の治療方法であって、前記褥瘡の治療に有効な量の、CIQBP(そのmRNA配列が配列番号14に記載される)、RACl(そのmRNA配列が配列番号24〜26に記載される)、GSK3B(そのmRNA配列が配列番号27に記載される)、P2RX7(そのmRNA配列が配列番号28に記載される)、TRPM2(そのmRNA配列が配列番号30に記載される)、PARG(そのmRNA配列が配列番号31に記載される)、CD38(そのmRNA配列が配列番号32に記載される)、STEAP4(そのmRNA配列が配列番号33に記載される)、BMP2(そのmRNA配列が配列番号34に記載される)、GJAl(そのmRNA配列が配列番号35に記載される)、またはTYROBP(そのmRNA配列が配列番号36〜37に記載される)のうちのいずれか1つの発現を阻害するオリゴヌクレオチドを、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0110】
[特定実施態様41]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される疾病または状態の治療方法であって、前記疾病または状態の治療に有効な量の、その配列が、配列番号90〜93のうちのいずれか1つに記載される、ポリペプチドを阻害する抗体を、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0111】
[特定実施態様42]
ある特定の実施態様において、本発明は、
その配列が配列番号90〜93のうちのいずれか1つに記載されるポリペプチドを阻害するのに有効な量の、前記ポリペプチドを阻害する抗体と、医薬的に許容される担体とを含有する、医薬組成物である。
【0112】
[特定実施態様43]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における脊髄損傷の治療方法であって、前記脊髄損傷の治療に有効な量の、特定実施態様42に記載の医薬組成物を、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0113】
[特定実施態様44]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における、急性腎不全、聴力損失、および慢性閉塞性肺疾患から選択される疾病または状態の治療方法であって、前記疾病または状態の治療に有効な量の、特定実施態様42に記載の医薬組成物を、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0114】
[特定実施態様45]
ある特定の実施態様において、本発明は、
聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される疾病または状態に罹患する対象を治療するための組成物の調製のための、治療上有効な用量のオリゴヌクレオチドの使用であって、前記オリゴヌクレオチドは、そのmRNA配列が配列番号1〜41または46〜48のうちのいずれか1つに記載される遺伝子の発現を阻害する、方法である。
【0115】
[特定実施態様46]
ある特定の実施態様において、本発明は、
聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される、疾病または状態に罹患する対象を治療するための組成物の調製のための、治療上有効な用量の抗体の使用であって、前記抗体は、その配列が配列番号90〜93のうちのいずれか1つに記載されるポリペプチドを阻害する、使用である。
【0116】
[特定実施態様47]
ある特定の実施態様において、本発明は、
構造
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´)y 5´ (センス鎖)
を有する化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、リボヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、それぞれの連続したNまたはN´が、共有結合により次のNまたはN´に接合される、オリゴマーであり、
xおよびyのそれぞれは、19から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する前記鎖の3´末端に共有結合的に付着した、1〜5つの連続したヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yの配列は、配列番号97から68654のうちのいずれか1つに記載される、化合物である。
【0117】
[特定実施態様48]
ある特定の実施態様において、本発明は、
(N)xおよび(N´)yの前記配列は、配列番号97〜276(表C1、C2)および配列番号50971〜50992(表C3)のうちのいずれか1つに記載される、特定実施態様47に記載の化合物である。
【0118】
[特定実施態様49]
ある特定の実施態様において、本発明は、
それを必要とする対象における、聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、ドライアイ症候群、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される疾病または状態の治療方法であって、前記疾病または状態の治療に有効な量の、特定実施態様47から48のうちのいずれかに記載の化合物を、前記対象に投与するステップを含む、方法である。
【0119】
[特定実施態様50]
ある特定の実施態様において、本発明は、
聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、ドライアイ症候群、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)から選択される、疾病または状態に罹患する対象を治療するための組成物の調製のための、治療上有効な用量の、特定実施態様47から48のうちのいずれかに記載の化合物の使用である。
【発明を実施するための形態】
【0120】
本発明は、概して、アポトーシス促進遺伝子を含む種々の遺伝子の発現を下方制御する化合物に関し、特に新規の低分子干渉RNA(siRNA)、および種々の疾患および病状の治療におけるこれらの新規siRNAの使用に関する。治療される特定の疾患および状態は、聴力損失、急性腎不全(ARF)、緑内障、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、および他の急性肺および呼吸器損傷、肺移植に続く虚血再灌流障害、肺、肝臓、心臓、骨髄、膵臓、角膜および腎臓移植を含む臓器移植、脊髄損傷、褥瘡、加齢関連黄斑変性(AMD)、ドライアイ症候群、口腔粘膜炎、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。他の兆候は、化学的に誘発された腎臓毒性および化学的に誘発された神経毒性、例えば、シスプラチンおよびシスプラチン様化合物によって、アミノグリコシドによって、ループ利尿薬によって、およびヒドロキノンおよびそれらの類似体によって誘発される毒性を含む。
【0121】
本発明で使用される好ましいsiRNAのリストは、表Bにおいて、配列番号277から50970および50993から68654で提供される。各遺伝子について、19mer、21mer、および23mer配列の個別のリストがあり、独占的なアルゴリズムにおけるそれらのスコアに基づいて、ヒト遺伝子発現を標的とするための最善な配列として優先順位が付けられる。21または23mersiRNA配列もまた、本明細書で開示される19mer配列の5′および/または3′拡張によって生成され得る。そのような拡張は、好ましくは、対応するmRNA配列に相補的である。特定の23merオリゴマーは、優先の順序が対応する19merの順序である本方法によって考案された。
【0122】
本発明のアポトーシス促進遺伝子を阻害する方法、分子、および組成物を、本明細書において十分に考察するが、該分子および/または組成物のうちのいずれも、該状態のうちのいずれかに罹患する対象の治療において、有益に用いられ得る。
【0123】
本発明の態様または実施形態が、Markush群または代替の他の群に関して説明される場合、当業者は、本発明が、それにより群の任意の個別構成員または構成員の下位群に関しても説明されることを認識するであろう。
【0124】
アポトーシス促進遺伝子
「アポトーシス促進遺伝子」は、概して、アポトーシス細胞死において積極的な役割を果たす遺伝子として定義される。本出願の目的で、好ましいアポトーシス促進遺伝子、およびこれらのアポトーシス促進遺伝子のsiRNAまたは他の阻害剤の好ましい使用を、以下の表Aに列挙する。本発明の化合物は、列挙した兆候の治療に有用であるが、特定の化合物は、別の組織よりも特定の組織においてより有効であり得る。それらの好ましい兆候を、以下の表Aに列挙する。
【表A−1】

【表A−2】

【表A−3】

【0125】
表Aは、本発明の化合物によって標的される遺伝子のmRNAのポリヌクレオチド配列番号を含む(配列番号1〜48として記載される)。対応するポリペプチドは、配列番号49〜96に記載される。上で表Aに列挙した遺伝子は、以下のとおり詳細に説明される。
【0126】
(1)腫瘍タンパク質p53結合タンパク質、2(TP53BP2):
遺伝子別名:BBP、53BP2、ASPP2、p53BP2、PPP1R13A、AI746547、X98550
この遺伝子は、p53相互作用タンパク質のASPP(p53のアポトーシス刺激タンパク質)ファミリーのメンバーをコードする。対応するタンパク質は、4つのアンキリンリピートおよびタンパク質−タンパク質相互作用に関与するSH3ドメインを含む。当該遺伝子は、シトプラズムの核周囲領域に局在し、p53ファミリーのメンバーを含む、他の規制分子との相互作用を通じてアポトーシスおよび細胞成長を規制する。異なるアイソフォームをコードする複数の転写変異体が、この遺伝子に対して発見された。ヒトTP53BP2 mRNA転写変異体1および2のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号1および2であり、対応するポリペプチド配列は、それぞれ配列番号49〜50に記載される。
【0127】
(2)ロイシンの豊富なリピートおよび死ドメイン含有(LRDD)
遺伝子別名:PIDD、MGC16925、DKFZp434D229、1200011D09Rik、AU042446
この遺伝子によってコードされるタンパク質は、ロイシンの豊富なリピートおよび死ドメインを含有する。本タンパク質は、Fas(TNFRSF6)関連死ドメイン(FADD)およびMAPキナーゼ活性化死ドメイン含有タンパク質(MADD)等の他の死ドメインタンパク質と相互作用し、したがって、細胞死関連のシグナル伝達プロセスにおいて、アダプタータンパク質として機能し得ることが示されている。本遺伝子のマウス対照の発現は、腫瘍抑制因子p53によって陽性に規制され、DNAの損傷に応答して細胞アポトーシスを誘発することが分かり、本遺伝子のp53依存性アポトーシスのエフェクターとしての役割を示唆する。異なるアイソフォームをコードする3つの代替スプライス転写変異体が報告されている。ヒトLRDD転写変異体2、1および3のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号3〜5に記載され、対応するポリペプチド配列は、それぞれ配列番号51〜53に記載される。
【0128】
国際特許広報第WO 01/18037号は、LRDDポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列を開示する。国際特許広報WO 03/087368号は、遺伝子を抑制するための組成物および方法を教示する。
【0129】
(3)シトクロムb−245、αポリペプチド(CYBA)
遺伝子別名:シトクロムb軽鎖、シトクロムb(558)αサブユニット、シトクロムb、αポリペプチド、フラボシトクロムb−558αポリペプチド、p22−phox
シトクロムbは、軽鎖(α)および重鎖(β)から成る。本遺伝子は、食細胞の殺菌オキシダーゼ系の主成分として提案されている軽鎖αサブユニットをコードする。本遺伝子における突然変異は、常染色体劣性の慢性肉芽腫症(CGD)に関連し、活性化食細胞が、これらの細胞の殺菌活性に重要な過酸化物の生成に失敗することに特徴付けられる。ヒトCYBA mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号6として記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号54に記載される。
【0130】
国際特許広報WO 2005/103297は、p22phox活性の調節を教示する。
【0131】
(4)活性化転写調節因子3(ATF3)
遺伝子別名:ATF3δZip2、ATF3δZip2c、ATF3δZip3、LRG−21、LRF−1
ATF3は、転写調節因子の哺乳動物活性化転写調節因子/cAMP反応要素結合(CREB)タンパク質ファミリーのメンバーである。2つの異なるアイソフォームをコードする複数の転写変異体が、この遺伝子に対して発見されている。より長いアイソフォームは、ATF結合要素を持つプロモーターからの転写を活性化するのではなく、抑制する。より短いアイソフォーム(δZip2)は、ロイシンジッパータンパク質二量化モチーフを欠失し、DNAに結合せず、推定上、抑制共同因子をプロモーターから離すことによって、転写を刺激する。ATF3遺伝子の代替スプライシングが、標的遺伝子の規制において、生理学的に重要である可能性がある。ヒトATF3転写変異体3、1、および2のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号7〜9に記載され、対応するポリペプチド配列は、それぞれ配列番号55〜57に記載される。
【0132】
米国特許広報第2003/0125277号は、ATF3に対するアンチセンスを教示する。国際特許広報第WO 2005/103297号は、ニューロン疾患を治療する方法に関する。
【0133】
(5)カスパーゼ2、アポトーシス関連システインペプチダーゼ(神経前駆体細胞発現、発達上下方制御された)2(CASP2)
遺伝子別名:CASP−2、ICH−IL、ICH−1L/1S、ICH1、NEDD2、ICH−1プロテアーゼ、NEDD2アポトーシス調節遺伝子、カスパーゼ2、アポトーシス関連システインプロテアーゼ
本遺伝子は、システインアスパラギン酸プロテアーゼ(カスパーゼ)ファミリーのメンバーであるタンパク質をコードする。カスパーゼの連続活性化は、細胞アポトーシスの実行段階において中心的役割を果たす。カスパーゼは、不活性プロ酵素として存在し、保存されているアスパラギン残基において、タンパク質分解処理を受け、二量化して活性酵素を形成する大小2つのサブユニットを産生する。本タンパク質のタンパク質分解的開裂は、様々なアポトーシス刺激によって誘発される。本遺伝子の代替スプライシングは、異なるアイソフォームをコードする複数の転写変異体をもたらす。ヒトCASP2転写変異体1および3のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号10〜11に記載され、対応するポリペプチド配列は、それぞれ配列番号58〜59に記載される。
【0134】
米国特許第6,083,735号は、Casp2の代替スプライシング産生物に関する。米国特許番号5,929,042および7,223,856は、神経変性疾患の治療のための特異的Casp2アンチセンス化合物を開示する。国際特許広報第WO 02/024720号は、Casp2アンチセンスを教示する。国際特許広報第WO 02/034201号は、糖尿病性網膜症を治療する方法を開示し、第WO 03/05821号は、アポトーシス関連遺伝子の抑制に関し、第WO 2004/009797号は、Casp2アンチセンスを教示し、第WO 2004/103389号は、細胞死を阻止するための方法に関する。
【0135】
(6)NAPHオキシダーゼ3(NOX3)
遺伝子別名:GP91−3、MGC124289、het、nmf250、NADPHオキシダーゼ触媒サブユニット様3、NADPHオキシダーゼ1、頭位傾斜
NOX3等のNADPHオキシダーゼは、多数の細胞種において見出されるプラズマ細胞膜関連酵素である。それらは、NADPHを電子提供者として使用し、酸素の1電子還元によって過酸化物の産生を触媒する。ヒトNOX3 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号12に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号60に記載される。
【0136】
国際特許広報第WO 2005/119251号は、聴覚損失を治療する方法に関する。
【0137】
(7)Harakiri、BCL2相互作用タンパク質(BH3度メインのみを含有する)(HRK)
遺伝子別名:DP5、Bid3、BCL2相互作用タンパク質、アポトーシスHrkの活性剤、BH3相互作用(BCL2ファミリーとの)ドメイン、アポトーシス作用薬
アポトーシスの活性剤として、Hrkは、死抑制タンパク質Bcl−2およびBcl−X(L)との相互作用を通じてアポトーシスを制御する。HRKタンパク質は、BIKのBCL2相同ドメイン3(BH3)モチーフに類似する8アミノ酸領域を除いて、他のBCL2ファミリーメンバーに対する有意な相同性を欠失する。HRKは、BH3ドメインを介してBCL2およびBCLXLと相互作用するが、死促進BCL2関連タンパク質BAX、BAK、またはBCLXSとは相互作用しない。HRKは、BCL2およびBCLXLに関して以前に報告されたものに類似するパターンで、細胞内顆粒の膜に局在する。ヒトHRK mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号13に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号61に記載される。
【0138】
(8)補体成分1、q下位成分結合タンパク質(C1QBP)
遺伝子別名:GClQBP、HABP1、SF2p32、gClQ−R、gClqR、p32、RP23−83113.1、AA407365、AA986492、D11Wsul82e、MGC91723、CIq球形ドメイン結合タンパク質、ヒアルロナン結合タンパク質1、スプライシング因子SF2関連タンパク質
ヒト補体下位成分Clqは、ClrおよびClsと関連し、血清補体系の第1成分を産出する。本遺伝子によってコードされるタンパク質は、Clq分子の球状頭部に結合し、Cl活性化を阻害することが知られる。本タンパク質は、プレmRNAスプライシング因子SF2のp32サブユニット、ならびにヒアルロン酸結合タンパク質としても同定されている。ヒトClQBP mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号14に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号62に記載される。
【0139】
(9)BCL2/アデノウイルスE1B 19kDa相互作用タンパク質3(BNIP3)
遺伝子別名:NIP3、MGC93043、BCL2/アデノウイルスE1B 19kD相互作用タンパク質3、ミトコンドリア産生物のBCL2/アデノウイルスE1B 19kDa相互作用タンパク質3核遺伝子
本遺伝子は、BCL2/アデノウイルスE1B 19kd相互作用タンパク質(BNIP)ファミリーのメンバーである。本遺伝子は、ウイルスに誘発された細胞死の保護に関与するE1B 19kDaタンパク質、ならびにこれもアポトーシスプロテクターであるBCL2のE1B 19kDa様配列と相互作用する。本遺伝子は、アポトーシス促進機能に関連づけられているBH3ドメインおよび膜貫通型ドメインを含有する。本遺伝子によってコードされる二量体ミトコンドリアタンパク質は、BCL2の存在下であっても、アポトーシスを誘発することが知られる。ヒトBNIP3 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号15に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号63に記載される。
【0140】
米国特許第5,858,678号は、BNIP3ポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列に関する。国際特許広報第WO 2004/009780号は、虚血に誘発される細胞損傷を阻止する方法を開示する。
【0141】
(10)マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ8(MAPK8)
遺伝子別名:JNK、JNK1、PRKM8、SAPK1、JNK1A2、JNK21B1/2、JNK1αタンパク質キナーゼ、JNK1βタンパク質キナーゼ、c−Jun N−終端キナーゼ1、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ8転写変異体2、タンパク質キナーゼJNK1、ストレス活性化タンパク質キナーゼJNK1
本遺伝子によってコードされるタンパク質は、MAPキナーゼファミリーのメンバーである。MAPキナーゼは、複数の生化学的シグナルに関する積分点として作用し、増殖、分化、転写制御および発達等の多種多様な細胞過程に関与する。本キナーゼは、様々な細胞死激によって活性化し、特定の転写因子を標的とし、したがって細胞刺激に応答する即時の早期遺伝子発現を仲介する。腫瘍壊死因子α(TNF−α)による本キナーゼの活性化は、TNF−αに誘発されたアポトーシスに必要であることが明らかにされている。本キナーゼは、シトクロムcに仲介された細胞死経路に関連すると考えられる、紫外線放射に誘発されるアポトーシスにも関与する。本遺伝子のマウスにおける相当する遺伝子に関する研究は、T細胞増殖、アポトーシス、および分化におけるその役割を示唆した。異なるアイソフォームをコードする4つの代替スプライス転写変異体が報告されている。MAPK転写変異体2、1、3、および4のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号16〜19に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号64〜67に記載される。
【0142】
国際特許広報第WO 99/09214号および米国特許第5,877,309号は、JNKファミリーメンバーに対するアンチセンスを開示する。
【0143】
(11)マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ14(MAPK14)
遺伝子別名:CSBP1、CSBP2、CSPB1、EXIP、Mxi2、PRKM14、PRKM15、RK、SAPK2A、p38、p38ALPHA、MGC102436、p38MAPK、CSBP、Exip、Hog、MGC105413、p38Hog、Csaids結合タンパク質、MAPキナーゼMxi2、MAX−相互作用タンパク質2、サイトカイン抑制抗炎症薬タンパク質、p38MAPキナーゼ、p38マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ、p38α Exip、ストレス活性化タンパク質キナーゼ2A、tRNAシンテターゼ共同因子p38
本遺伝子によってコードされるタンパク質は、MAPキナーゼファミリーのメンバーであり、複数の生化学的シグナルに関する積分点として作用し、増殖、分化、転写制御および発達等の多種多様な細胞過程に関与する。本キナーゼは、種々の環境ストレスおよび炎症性サイトカインによって活性化する。活性化は、MAPキナーゼキナーゼ(MKK)によるそのリン酸化、またはMAP3K7IPl/TABlタンパク質とのその相互作用によって誘発されるその自己リン酸化を必要とする。本キナーゼの基質には、転写制御因子ATF2、MEF2C、およびMAX、細胞サイクル制御因子CDC25B、および腫瘍抑制因子p53が含まれ、ストレス関連の転写および細胞サイクル制御、ならびに遺伝毒性ストレス反応におけるその役割を示唆する。異なるアイソフォームをコードする本遺伝子の4つの代替スプライス転写変異体が報告されている。ヒトMAPKl4転写変異体2、4、1、および3のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号20〜23に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号68〜71に記載される。
【0144】
国際特許広報第WO 2000/59919号および第WO 2005/016947号、および米国特許第6,140,124号および第6,448,079号は、p38のアンチセンス阻害を教示する。
【0145】
(12)Ras関連C3ボツリヌス菌毒素基質1(rhoファミリー,小GTP結合タンパク質Rac1;RAC1)
遺伝子別名:MGC111543、MIG5、TC−25、p21−Racl、移動誘発遺伝子5、移動誘発タンパク質5、ras関連C3ボツリヌス毒素基質1、rhoファミリー、小GTP結合タンパク質Racl、ras関連C3ボツリヌス毒素基質1(rhoファミリー小GTP結合タンパク質Rac1)
本遺伝子によってコードされるタンパク質は、GTPアーゼであり、小GTP結合タンパク質のRASスーパーファミリーに属する。本スーパーファミリーのメンバーは、多様な数々の細胞事象を制御し、それには、細胞成長の制御、細胞骨格再編成、およびタンパク質キナーゼの活性化が含まれる。本遺伝子のいくつかの代替スプライス転写変異体が記載されているが、これらの変異体の一部の全体的な性質は判明されていない。ヒトRACl転写変異体1c、1b、および1のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号24〜26に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号72〜74に記載される。
【0146】
米国特許第6,180,597号は、内皮細胞の一酸化窒素シンターゼレベルを増加させるrho GTPアーゼ阻害因子に関する。国際特許広報第WO 01/15739号は、Rhoファミリーメンバーのアンチセンス調節を教示する。国際特許広報第WO 2004/042052号は、TNF−α分泌を抑制する方法を教示する。
【0147】
(13)グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK3B)
遺伝子別名:7330414F15Rik、843043lH08Rik、C86142、GSK−3、GSK−3β、GSK3
グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)は、リン酸化および不活性化グリコーゲンシンターゼとして最初に同定された、ピロリン対象のセリントレオニンキナーゼである。2つのアイソフォーム、α(GSK3A;MIM60674)およびβは、高度のアミノ酸相同を示す(Stambolic and Woodgett,Biochem J.1994 303(Pt 3):701−4)。GSK3Bは、エネルギー代謝、ニューロン細胞発達、および身体パターン形成に関与する(Plyte et al.,Biochim Biophys Acta.1992.1114(2−3):147−62)。ヒトGSK3B mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号27に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号75に記載される。
【0148】
米国特許第6,323,029号は、GSK3Bのアンチセンス阻害に関する。
【0149】
(14)プリン受容体P2X、リガンド開口型イオンチャネル,7(P2RX7)
遺伝子別名:MGC20089、P2X7,AI467586、ATP受容体、P2Xプリノセプター7、P2X7受容体、P2Z受容体、プリン受容体P2X7
本遺伝子の産生物は、ATPのプリノセプターのファミリーに属する。本受容体は、リガンド開口型イオンチャネルとして機能し、大分子に浸透可能な膜孔の形成を介して、マクロファージのATP依存性溶解に関与する。細胞質におけるATPによる本核内受容体の活性化は、細胞活性が遺伝子発現における変化に連結することができる機構であり得る。異なるアイソフォームをコードする複数の代替スプライス変異体が同定されているが、一部はナンセンス変位依存分解機構(NMD)の基準に適合する。ヒトP2RX7 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号28に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号76に記載される。
【0150】
(15)一過性受容器電位カチオンチャネル、サブファミリーM、メンバー2(TRPM2)
遺伝子別名:EREG1、KNP3、LTRPC2、MGC133383、NUDT9H、NUDT9L1、TRPC7、9830168Kl6Rik、C79133、Trp7、Trrp7、エストロゲン応答要素関連遺伝子1、長い一過性受容器電位チャネル2、一過性受容器電位チャネル7、一過性受容器電位カチオンチャネル、サブファミリーM、メンバー2(Trpm2)、一過性受容器電位チャネル7、一過性受容体タンパク質7
本遺伝子によってコードされたタンパク質は、自由な細胞内ADPリボースによって制御される、カルシウム浸透可能なカチオンチャネルである。コードされたタンパク質は、酸化ストレスによって活性化され、細胞死への感受性を授与する。ヒトTRPM2のポリヌクレオチド配列は、配列番号29に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号77に記載される(異なるアイソフォームをコードする2つの転写変異体SおよびLが、この遺伝子に関して発見された。S変異体は、配列エラーを含有するためNCBIによって除去され、存在しなかった)。
【0151】
(16)ポリ(ADPリボース)グリコヒドロラーゼ(PARG)
遺伝子別名:PARG99、ポリ(ADPリボース)グリコヒドロラーゼ
ポリ(ADPリボース)グリコヒドロラーゼ(PARG)は、染色体タンパク質の可逆電子対共有修飾因子であるポリ(ADPリボース)の異化に関与する主要酵素である。本タンパク質は、多数の組織において見出され、より小さい活性産生物を生成するタンパク質分解を受け得る。ヒトPARG mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号31に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号79に記載される。
【0152】
(17)CD38分子(CD38)
遺伝子別名:TlO、Cd38−rsl、ADP−リボシルシクラーゼ/環状ADPリボースヒドロラーゼ、CD38抗原、CD38抗原(p45)、環状ADPリボースヒドロラーゼ
CD38は、細胞および組織、特に白血球において広く発現した新規の多機能外酵素である。CD38は、細胞接着、シグナル形質導入、およびカルシウムシグナリングにおいても機能する。ヒトCD38 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号32に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号80に記載される。
【0153】
(18)STEAPファミリーメンバー4(STEAP4)
遺伝子別名:DKFZp666D049、FLJ23153、STAMP2、TIARP、TNFAIP9、1110021O17Rik、AI481214、dudulin4、6膜貫通型前立腺タンパク質2、腫瘍壊死因子、α誘発性タンパク質9、腫瘍壊死−α誘発性脂肪関連タンパク質、m TNFa誘発性脂肪関連タンパク質、腫瘍壊死因子,α誘発性タンパク質9
脂肪組織においてTNF−αおよびIL−6に誘発される膜タンパク質。IL−6およびTNF−αの両方は、脊髄損傷モデルにおいて制御されないことが示されており(Ahn,et al.,BBRC 2006 348(2):560−70)、アポトーシス事象を促進すると考えられる。ヒトSTEAP4 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号33に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号81に記載される。
【0154】
(19)骨モルフォゲンタンパク質2(BMP2)
遺伝子別名:BMP2A、AI467020、BC069214CR618407、M22489
本遺伝子によってコードされるタンパク質は、変換成長因子β(TGFB)スーパーファミリーに属する。コードされたタンパク質は、ジスルフィド結合したホモ二量体として作用し、骨および軟骨形成を誘発する。ヒトBMP2 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号34に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号82に記載される。
【0155】
本出願の出願人に共同譲渡された国際特許広報第WO 2005/041857号は、虚血および神経系疾患の治療のためのBMP阻害に関する。
【0156】
(20)ギャップ結合タンパク質、α1、43kDa(コネキシン43,GJA1)
遺伝子別名:CX43、DFNB38、GJAL、ODD、ODDD、ODOD、SDTY3、MGC93610、AU042049、AW546267、Cnx43、Cx43alphal、Gja−1、Npm1、ギャップ結合タンパク質、α様、眼歯指形成異常(多合指症III型)、ギャップ結合タンパク質、α1 43kD、ギャップ結合タンパク質、α1、43kD、α1コネキシン
ギャップ結合タンパク質,α1は、タンパク質のコネキシン遺伝子ファミリーのメンバーであり、心臓におけるギャップ結合の成分であり、心臓の同期収縮および肺発生において重要な役割を有すると考えられる。コネキシン43は、心筋細胞−細胞結合を制御するいくつかのタンパク質キナーゼによって標的とされる。関連イントロンを含まないコネキシン43偽遺伝子、GJA1Pは、染色体5にマップされている。ヒトGJA1 mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号35に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号83に記載される。米国特許第7,098,190号は、特に、外傷および脊髄損傷を治療するためのアンチセンス化合物を教示する。
【0157】
(21)TYROタンパク質チロシンキナーゼ結合タンパク質(TYROBP)
遺伝子別名:DAP12、KARAP、PLOSL、Ly83、DNAX活性化タンパク質12、キラー活性化受容体関連タンパク質
本遺伝子は、その細胞質ドメインにおいて、免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAM)を含有する、膜貫通型シグナリングポリペプチドをコードする。本タンパク質は、膜糖タンパク質のキラー細胞阻害受容体(KIR)ファミリーに関連し、活性化シグナル形質導入要素として作用し得る。本タンパク質は、ゼータ鎖(TCR)関連タンパク質キナーゼ70kDa(ZAP−70)および膵臓チロシンキナーゼ(SYK)を結合し、シグナル形質導入、骨モデリング、脳髄鞘形成、および炎症において役割を果たしている可能性がある。遺伝子内の突然変異は、Nasu−Hakola症とも呼ばれる、硬化白質脳症(PLOSL)を伴う脂肪膜性多発嚢胞性骨異形成症に関連づけられている。その推定上の受容体、骨髄性細胞2上で発現したトリガ受容体(TREM2)もPLOSLを引き起こす。異なるアイソフォームをコードする2つの代替転写変異体が、この遺伝子に関して同定されている。他の代替スプライス変異体が記載されているが、それらの全体性質は判明されていない。ヒトTYROBP転写変異体1および2のポリヌクレオチド配列は、それぞれ配列番号36〜37に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号84〜85に記載される。
【0158】
(22)結合組織成長因子(CTGF)
遺伝子別名:CCN2、HCS24、IGFBP8、MGC102839、NOV2、CTGRP、Fisp12、Hcs24、fisp−12、肥大性軟骨細胞特異的タンパク質24、インシュリン様成長因子結合タンパク質8、FISP−12タンパク質、線維芽細胞誘発可能な分泌タンパク質、線維芽細胞誘発可能な分泌タンパク質、肥大性軟骨細胞特異的遺伝子産生物24
血管内皮細胞によって分泌される腫瘍結合組織ミト誘引物質であり、軟骨細胞の増殖および分化を促進する。ヒトCTGF mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号38に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号86に記載される。
【0159】
(23)分泌リンタンパク質1(SPP1)
遺伝子別名:AA960535、AI790405、Ap1−1、BNSP、BSPI、Bsp、ETA−1、Eta、OP、Opn、Opnl、Ric、Spp−1、ミノポンチン、OSP、44kDa骨リンタンパク質、44kDa骨リンタンパク質、骨シアロタンパク質I、オステオポンチン、早期Tリンパ球活性化1
SSP1は、インターフェロンγおよびインターロイキン12の産生の強化、およびインターロイキン10の産生の低減に関与するサイトカインとして作用し、I型免疫に至る経路に不可欠な分泌タンパク質である。ヒトSPP1転写変異体1、2、および3のポリヌクレオチド配列は、配列番号39〜41に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号87〜89に記載される。
【0160】
米国特許第6,458,590号および米国特許広報第2004/0142865号ならびに第2006/0252684号は、オステオポンチンの阻害に関する。
【0161】
(24)レチキュロン4受容体(RTN4R)
遺伝子別名:NGR、NOGOR、NgR1、ノゴ66受容体、UNQ330/PRO526、ノゴ受容体、レチキュロン4受容体前駆体
本遺伝子は、レチキュロン4、乏突起膠細胞ミエリン糖タンパク質およびミエリン関連糖タンパク質の受容体をコードする。本受容体は、軸索成長阻害を仲介し、成人の中枢神経系において軸索の再生および可塑性の制御において役割を果たしている可能性がある。ヒトRTN4R mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号42に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号90に記載される。
【0162】
(25)アネキシンA2(ANXA2)
遺伝子別名:ANX2、ANX2L4、CAL1H、LIP2、LPC2、LPC2D、P36、PAP−IV、アネキシンII、カルパクチンI重鎖ポリペプチド、クロモビンジン8、リポコルチンII、胎盤抗凝結剤タンパク質IV
本遺伝子は、アネキシンファミリーのメンバーをコードする。本カルシウム依存性リン脂質結合タンパク質ファミリーのメンバーは、細胞成長の制御およびシグナル形質導入経路において役割を果たす。本タンパク質は、自己分泌因子として機能し、破骨細胞形成および骨吸収を高める。本遺伝子は、3つの偽遺伝子を有し、それぞれ染色体4、9、および10上に位置する。異なるアイソフォームをコードする複数の代替スプライス転写変異体が、この遺伝子に関して発見されている。ヒトANXA2転写変異体1、3、および2のポリヌクレオチド配列は、配列番号43〜45に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号91〜93に記載される。
【0163】
(26)rasホモログ遺伝子ファミリー、メンバーA(RHOA)
遺伝子別名:ARH12、ARHA、RHO12、RHOH12、アプリシアras関連ホモログ12、腫瘍遺伝子RHO H12、小GTP結合タンパク質RhoA
RHOAは、小GTPアーゼタンパク質であり、ストレス線維の形成において、アクチン細胞骨格を制御することが知られる。これは、エフェクタータンパク質:Rhoキナーゼ(ROCK)に作用し、軸索再生を阻害する。Rho−A拮抗薬C3トランスフェラーゼを使用した体外研究は、ミエリン基質上の軸索成長を強化するが、体内研究では有効でなかった。ヒトRHOA mRNAのポリヌクレオチド配列は、配列番号46に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号94に記載される。
【0164】
(27)2本鎖オキシダーゼ1(DUOX1)
遺伝子別名:LNOX1、MGC138840、MGC138841、NOXEF1、THOX1、NADPH甲状腺オキシダーゼ1、フラボタンパク質NADPHオキシダーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ
本遺伝子によってコードされるタンパク質は、糖タンパク質およびNADPHオキシダーゼファミリーのメンバーである。甲状腺ホルモンの合成は、甲状腺卵胞細胞の頂端膜に位置するタンパク質複合体によって触媒される。本複合体は、ヨウ化物トランスポーターである、甲状腺ペルオキシダーゼ、およびコードされた本タンパク質およびDUOX2を含む過酸化物生成系を含有する。本タンパク質は、ペルオキシダーゼ相同ドメインおよびgp91phoxドメインの両方を有する。同一タンパク質をコードする2つの代替スプライス転写変異体が、この遺伝子に関して記載されている。ヒトDUOX1転写変異体1および2のポリヌクレオチド配列は、配列番号47〜48に記載され、対応するポリペプチド配列は、配列番号95〜96に記載される。
【0165】
「アポトーシス促進ポリペプチド」は、上で列挙した遺伝子のうちのいずれかによってコードされるポリペプチドを意味し、スプライス変異体、アイソフォーム、オーソログ、またはパラログ等を含む。
【0166】
「阻害因子」は、遺伝子の発現またはそのような遺伝子の産生物の活性を、望ましい生物学的または生理学的硬化を得るために十分な程度まで阻害できる化合物である。本明細書で使用される「阻害因子」という用語は、1つ以上のオリゴヌクレオチド阻害因子を意味し、siRNA、shRNA、アプタマー、アンチセンス分子、miRNAおよびリボザイム、ならびに抗体を含む。本阻害因子は、完全または部分的阻害をもたらし得る。
【0167】
本明細書で使用される「阻害する」という用語は、遺伝子の発現またはそのような遺伝子の産生物の活性を、望ましい生物学的または生理学的硬化を得るために十分な程度まで低減することを意味する。阻害は、完全または部分的であり得る。
【0168】
本明細書で使用される「ポリヌクレオチド」および「核酸」という用語は、同義的に使用され得、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)を含むヌクレオチド配列を意味する。本用語は、同等物として、ヌクレオチド類似体から形成されたRNAまたはDNAのいずれかの類似体を含むことも理解されるべきである。本出願全体を通じて、mRNA配列は、対応する遺伝子を表すものとして記載される。
【0169】
「オリゴヌクレオチド」は、約2から約50ヌクレオチドのデオキシリボヌクレオチドおよび/またはリボヌクレオチドを含む化合物を参照する。各DNAまたはRNAヌクレオチドは、独立して天然または合成、および/または修飾または未修飾であり得る。修飾は、オリゴヌクレオチドにおける糖部分、塩基部分、および/またはヌクレオチド間の結合への変更を含む。
【0170】
本発明は、体内における標的アポトーシス促進遺伝子の発現を阻害するための方法および組成物を提供する。一般に、本方法は、アポトーシス促進遺伝子から転写されたmRNAを標的とするオリゴリボヌクレオチド、特に低分子干渉RNA(すなわち、siRNA)または細胞内でsiRNAを産生できる核酸物質の、RNA干渉機構によって標的遺伝子を下方制御するために十分な量を投与するステップを含む。特に、対象の方法を使用して、疾患の治療のためのアポトーシス促進遺伝子の発現を阻害することができる。
【0171】
本発明に従って、様々な病気を治療するために、アポトーシス促進遺伝子のsiRNA分子または阻害因子を薬物として使用する。
【0172】
siRNAオリゴリボヌクレオチド
表B(B1−B76)は、対応するsiRNA化合物の調製に有用なセンスオリゴマーおよび対応するアンチセンスオリゴマーの核酸配列を含む。表C1、C2、およびC3は、対応するsiRNA化合物の調製に有用なセンスオリゴマーおよび対応するアンチセンスオリゴマーの特定の現在好ましい核酸を含む。
【0173】
周知の遺伝子に対応するsiRNAの選択および合成は、広く報告されている。例えば、Ui−Tei et al.,J Biomed Biotechnol.2006;65052;Chalk et al.,BBRC.2004,319(1):264−74;Sioud and Leirdal,Met.MoI Biol.;2004,252:457−69;Levenkova et al.,Bioinform.2004,20(3):430−2;Ui−Tei et al.,NAR 2004,32(3):936−48を参照。例えば、修飾されたsiRNAの使用および産生については、Braasch et al.,Biochem.,2003,42(26):7967−75、Chiu et al.,RNA,2003,9(9):1034−48、国際特許広報第WO 2004/015107号(atugen)、第WO 02/44321(Tuschl et al)、および米国特許第5,898,031号および第6,107,094号を参照。
【0174】
いくつかのグループは、細胞内でsiRNAを生成できるDNAベースのベクターの開発について説明している。本方法は、概して、効率的に処理され、細胞内でsiRNAを形成する短いヘアピンRNAの転写を伴う(Paddison et al.PNAS USA 2002,99:1443−1448、Paddison et al.Genes & Dev 2002,16:948−958;Sui et al.PNAS USA 2002,8:5515−5520、およびBrummelkamp et al.Science 2002,296:550−553)。これらの報告は、多数の内因的および外因的に発現した遺伝子を特異的に標的とすることができるsiRNAを生成する方法について説明する。
【0175】
本発明は、本発明に従うアポトーシス促進遺伝子の発現を下方制御する、2本鎖オリゴリボヌクレオチド(例えば、siRNA)を提供する。本発明の一つのsiRNAは、2本鎖オリゴリボヌクレオチドであり、そこで、センス鎖はアポトーシス促進遺伝子のmRNA配列から生じ、アンチセンス鎖はセンス鎖に相補的である。一般に、標的mRNA配列からのある程度の逸脱は、siRNA活性を低下させることなく許容される(例えば、Czauderna et al.,2003,NAR 31(11),2705−2716を参照)。本発明の一つのsiRNAは、mRNAを破壊、または破壊せずに、転写後レベルでの遺伝子発現を阻害する。理論に束縛されるわけではないが、siRNAは、特定の開裂および変性のためのmRNAを標的とし、および/または標的とされたメッセージからの翻訳を阻害し得る。
【0176】
本明細書で使用される、「リボヌクレオチド」という用語は、天然および合成、非修飾および修飾リボヌクレオチドを包含する。修飾は、オリゴヌクレオチドにおける糖部分、塩基部分、および/またはリボヌクレオチド間の連鎖への変更を含む。
【0177】
いくつかの実施形態において、本発明に従うオリゴリボヌクレオチドは、修飾siRNAを含む。様々な実施形態において、siRNAは、第1鎖および第2鎖を含むRNA2本鎖を含み、それにより、第1鎖は、標的核酸の約18から約40の連続したヌクレオチドに対して少なくとも部分的に相補的なリボヌクレオチド配列を含み、第2鎖は、第1鎖に対して少なくとも部分的に相補的なリボヌクレオチド配列を含み、該第1鎖および/または該第2鎖は、糖部分の2´位置に修飾を有する、複数の修飾リボヌクレオチドの群を含み、それにより、各鎖内で、修飾リボヌクレオチドの各群は、側面リボヌクレオチドの群によって、1つまたは両方の側面に位置し、それにより、側面リボヌクレオチドの群を形成する各リボヌクレオチドは、修飾リボヌクレオチドの群の修飾とは異なる修飾を有する、非修飾リボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドから選択される。
【0178】
一実施形態において、修飾リボヌクレオチドの群および/または側面リボヌクレオチドの群は、1から12の整数から成る群から選択される数のリボヌクレオチドを含む。したがって、本群は、1ヌクレオチド、2ヌクレオチド、3ヌクレオチド、4ヌクレオチド、5ヌクレオチド、6ヌクレオチド、7ヌクレオチド、8ヌクレオチド、9ヌクレオチド、10ヌクレオチド、11ヌクレオチド、または12ヌクレオチドを含む。
【0179】
修飾ヌクレオチドおよび側面ヌクレオチドの群は、鎖のうちの少なくとも1つ上で、パターンで組織化され得る。いくつかの実施形態において、第1および第2鎖は、修飾ヌクレオチドパターンを含む。別の実施形態において、1つの鎖のみが、修飾ヌクレオチドパターンを含む。様々な実施形態において、該第1鎖の修飾ヌクレオチドパターンは、第2鎖の修飾ヌクレオチドパターンに対して同一である。
【0180】
他の実施形態において、該第1鎖の修飾ヌクレオチドパターンは、第2鎖の修飾ヌクレオチドパターンに対して1つ以上のヌクレオチドだけずれている。
【0181】
いくつかの好ましい実施形態において、アンチセンス鎖における中間リボヌクレオチドは、非修飾ヌクレオチドである。例えば、19オリゴマーアンチセンス鎖において、リボヌクレオチド番号10は修飾されず、21オリゴマーアンチセンス鎖において、リボヌクレオチド番号11は修飾されず、23オリゴマーアンチセンス鎖において、リボヌクレオチド番号12は修飾されない。siRNAの修飾または修飾パターンは、もしあれば、これを可能にするように計画されなければならない。
【0182】
糖残基の2´部分上の修飾には、例えば、特に欧州特許第EP0586520B1号または第EP0618925B1号に記載されるように、アミノ、フルオロ、アルコキシ(例えばメトキシ)、アルキル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、CN、CF、イミダゾール、カルボキシレート、チオエート、C1からC10低アルキル、置換低アルキル、アルカリルまたはアラルキル、OCF3、OCN、O−、S−、またはN−アルキル、O−、S−、またはN−アルケニル、SOCH3、SO2CH3、ONO2、NO2、N3、ヘテロジクロアルキル、ヘテロジクロアルカリル、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノまたは置換シリルが含まれる。
【0183】
いくつかの実施形態において、siRNAは、一端または両端が平滑末端である。より具体的には、siRNAは、第1鎖の5´末端および第2鎖の3´末端によって定義される末端、または第1鎖の3´末端および第2鎖の5´末端によって定義される末端上で平滑末端となり得る。他の実施形態において、2つの鎖のうちの少なくとも1つは、5´末端において少なくとも1つのヌクレオチドのオーバーハングを有し得る。鎖のうちの少なくとも1つは、任意で3´末端において少なくとも1つのヌクレオチドのオーバーハングを有し得る。オーバーハングは、約1から約5の連続したヌクレオチドから成り得る。オーバーハングのヌクレオチドは、修飾または非修飾リボヌクレオチド、あるいはデオキシリボヌクレオチドであり得る。
【0184】
RNA2本鎖の長さは、約18から約40リボヌクレオチド、好ましくは、19、21、または23リボヌクレオチドである。さらに、各鎖の長さは、独立して、約15から約40塩基、好ましくは、18から23塩基、より好ましくは19、21、または23リボヌクレオチドから成る群から選択された長さを有し得る。
【0185】
さらに、該第1鎖と標的核酸との間の相補は完璧であり得る。いくつかの実施形態において、鎖は本質的に相補であり、すなわち、該第1鎖と標的核酸との間に1つ、2つ、または最大3つの不一致を有する。本質的に相補とは、別の配列に対して、約84%より高い相補性を意味する。例えば、19塩基対から成る2本鎖領域において、1つの不一致は94.7%の相補性をもたらし、2つの不一致は約89.5%の相補性をもたらし、3つの不一致は約84.2%の相補性をもたらし、2本鎖領域に本質的な相補性を与える。したがって、本質的に同一とは、別の配列に対して約84%より高い同一性を意味する。
【0186】
特定の実施形態において、第1鎖および第2鎖はそれぞれ、少なくとも1つの修飾リボヌクレオチドの群および少なくとも1つの側面リボヌクレオチドの群を含み、それにより、修飾リボヌクレオチドの各群は、少なくとも1つのリボヌクレオチドを含み、かつそれにより、側面リボヌクレオチドの各群は、少なくとも1つのリボヌクレオチドを含み、そこでは、第1鎖の修飾リボヌクレオチドの各群は、第2鎖上の側面リボヌクレオチドと整列し、また、5´最終端リボヌクレオチドは、修飾リボヌクレオチドの群から選択され、第2鎖の3´最終端リボヌクレオチドは、側面リボヌクレオチドの群から選択される。いくつかの実施形態において、修飾リボヌクレオチドの各群は、単一のリボヌクレオチドから成り、側面リボヌクレオチドの各群は、単一のヌクレオチドから成る。
【0187】
さらに他の実施形態において、第1鎖上に側面リボヌクレオチドの群を形成するリボヌクレオチドは、修飾リボヌクレオチドの群を形成するリボヌクレオチドに対して、3´方向に配列される非修飾リボヌクレオチドであり、第2鎖上に修飾リボヌクレオチドの群を形成するリボヌクレオチドは、側面リボヌクレオチドの群を形成するリボヌクレオチドに対して、5´方向に配列される修飾リボヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、siRNAの第1鎖は、5から約20、8から12、好ましくは9から12の修飾リボヌクレオチドの群を含み、第2鎖は、7から11、好ましくは8から11の修飾リボヌクレオチドの群を含む。
【0188】
第1鎖および第2鎖は、特にポリエチレングリコール等の非核酸ポリマーから成り得るループ構造によって連結される。代替として、ループ構造は、修飾および非修飾リボヌクレオチド、ならびに修飾および非修飾デオキシリボヌクレオチドから成り得る。
【0189】
さらに、siRNAの第1鎖の5´末端が、第2鎖の3´末端に連結され得るか、または第1鎖の3´末端が、第2鎖の5´末端に連結され、該連結は、核酸リンカーまたは非核酸リンカーを介する。特定の実施形態において、核酸リンカーは、約2から100核酸、好ましくは、約2から約30核酸の間の長さを有する。
【0190】
様々な実施形態において、本発明は、以下の構造を有する化合物を提供する。
【0191】
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´) y 5´ (センス鎖)
NおよびN´はそれぞれ、その糖残基において修飾され得るか、または修飾されないリボヌクレオチドであり、(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、オリゴマーであって、それぞれ連続するNまたはN´は、共有結合によって次のNまたはN´に結合され、
xおよびyのそれぞれは、18から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する鎖の3´末端において共有結合される1から5の連続するヌクレオチドであり、
(N´)yの配列は、配列番号1から48のうちの1つに記載されるmRNAにおける、約18から約40の連続するリボヌクレオチドに対して略同一性を有するセンス配列を含む。好ましい実施形態において、センス配列は、表B(B1−B76;配列番号277から50970および50993〜68654)または表C1、C2、およびC3(配列番号97〜276および50971〜50992)のうちのいずれか1つに示す配列から選択される。
【0192】
いくつかの実施形態において、本化合物はリン酸ジエステル結合を含む。
【0193】
様々な実施形態において、本化合物はリボヌクレオチドを含み、xはyに等しく、xは18、19、20、21、22、および23から成る群から選択される整数である。特定の実施形態において、x=y=19またはx=y=23である。
【0194】
いくつかの実施形態において、本化合物は平滑末端であり、例えば、ZおよびZ´の両方は不在である。代替の実施形態において、本化合物は、少なくとも1つの3´オーバーハングを含み、ZまたはZ´のうちの少なくとも1つが存在する。ZおよびZ´は、独立して、以下に記載されるような1つ以上の共有結合された修飾または非修飾ヌクレオチド、例えば、dTまたはdA、LNA(ロックド核酸)、鏡映ヌクレオチド等のを含む。いくつかの実施形態において、ZおよびZ´のそれぞれは、dTおよびdTdTから独立して選択される。
【0195】
いくつかの実施形態において、本化合物は、それらの糖残基において修飾されない1つ以上のリボヌクレオチドを含む。他の実施形態において、本化合物は、糖残基において修飾される少なくとも1つのリボヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本化合物は、糖残基の2´位置に修飾を含む。糖残基の2´位置における修飾は、アミノ、フルオロ、アルコキシ、およびアルキル部分を含む。特定の好ましい実施形態において、アルコキシ修飾は、糖残基の2´位置におけるメトキシ部分である(2´−O−メチル、2´−O−Me、2´−O−CH3)。
【0196】
いくつかの実施形態において、本化合物は、アンチセンス鎖およびセンス鎖の1つまたは両方において、修飾された交互リボヌクレオチドを含む。特定の実施形態において、本化合物は、アンチセンス鎖およびセンス鎖において、修飾された交互リボヌクレオチドを含む。いくつかの好ましい実施形態において、アンチセンス鎖の中間リボヌクレオチド、例えば、19mer鎖における10位置のリボヌクレオチドは修飾されない。
【0197】
様々な実施形態において、本化合物は、表B(配列番号277から50970および50993〜68654)に示すアンチセンス配列を含む。他の実施形態において、本発明は、表B(配列番号277から50970および50993〜68654)に示すアンチセンス配列を含む哺乳動物発現ベクターを提供する。特定の現在好ましい化合物が、表C1、C2、およびC3に列挙され、それらの配列は、配列番号97〜276および配列番号50971〜50992に記載される。
【0198】
特定の実施形態において、本発明は、以下の構造を有する化合物を提供する。
【0199】
5´ (N)x 3´ アンチセンス鎖
3´ (N´)y 5´ センス鎖
xおよびyはそれぞれ19であり、(N)xおよび(N´)yは完全に相補的であり、
(N)xおよび(N´)yにおける代替リボヌクレオチドは、修飾されて、リボヌクレオチドの糖残基において2´−O−メチル修飾をもたらし、
(N)xの5´および3´末端における各Nは修飾され、
(N´)yの5´および3´末端における各N´は修飾されず、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、表Bに記載されるオリゴマーの群(B1−B25およびB76;配列番号277〜15114および68647〜68654)から選択される。
【0200】
特定の現在好ましい化合物が表C1およびC3に列挙され、それらの配列は、配列番号97〜266および配列番号50971〜50992に記載される。
【0201】
(N)xおよび(N´)yは、3´および5´末端においてリン酸化され得るか、またはリン酸化されない。
【0202】
本発明の特定の実施形態において、交互リボヌクレオチドは、化合物のアンチセンス鎖およびセンス鎖の両方において、糖残基の2´位置で修飾される。特に、典型的なsiRNAは、2´−O−メチル(Me)群が、アンチセンス鎖の第1、第3、第5、第7、第9、第11、第13、第15、第17、および第19ヌクレオチド上に存在するように修飾され、それによって、まさに同一の修飾、すなわち、2´−O−Me群は、センス鎖(N´)yの第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14、第16、および第18ヌクレオチドにおいて存在する。さらに、これら特定のsiRNA化合物も平滑末端であることに留意されたい。
【0203】
特定の実施形態において、本発明は、以下の構造を有する化合物を提供する。
【0204】
5´ (N)x 3´ アンチセンス鎖
3´ (N´)y 5´ センス鎖
xおよびyはそれぞれ23であり、(N)xおよび(N´)yは完全に相補的であり、
(N)xおよび(N´)yにおける代替リボヌクレオチドは、修飾されて、リボヌクレオチドの糖残基において2´−O−メチル修飾をもたらし、
(N)xの5´および3´末端における各Nは修飾され、
(N´)yの5´および3´末端における各N´は修飾されず、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、表Bに記載されるオリゴマーの群(B51−B75;配列番号30939〜68646)から選択される。
【0205】
(N)xおよび(N´)yは、3´および5´末端においてリン酸化され得るか、またはリン酸化されない。本発明の特定の実施形態において、代替リボヌクレオチドは、化合物のアンチセンス鎖およびセンス鎖の両方において修飾される。特に、典型的なsiRNAは、2´−O−メチル(2´−OMe)群が、アンチセンス鎖(N)xの第1、第3、第5、第7、第9、第11、第13、第15、第17、第19、第21、および第23ヌクレオチド上に存在するように修飾され、それによって、まさに同一の修飾、すなわち、2´−OMe群は、センス鎖(N´)yの第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14、第16、第18、第20、および第22ヌクレオチドにおいて存在する。さらに、これら特定のsiRNA化合物も平滑末端であることに留意されたい。
【0206】
化合物のアンチセンス鎖およびセンス鎖の1つまたは両方において修飾された代替リボヌクレオチドを有する、本発明の化合物の特定の実施形態において、19merおよび23merの場合、アンチセンス鎖の5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、それらの糖残基において修飾され、センス鎖の5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、それらの糖残基において修飾されない。21merの場合、センス鎖の5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、それらの糖残基において修飾され、アンチセンス鎖の5´および3´末端におけるリボヌクレオチドは、それらの糖残基において修飾されない。上述のように、アンチセンス鎖の中間ヌクレオチドは、修飾されないことが好ましい。
【0207】
さらに、本発明は、表Bに記載される核酸配列(B1−B76;配列番号277〜50970および50993〜68654)を含むsiRNAを提供し、1つの鎖または両方の鎖におけるヌクレオチドの1つ、2つ、または3つが置換されることにより、少なくとも1つの塩基対の不一致を提供する。各鎖における置換ヌクレオチドは、好ましくは、1つの鎖または両方の鎖の終端領域内にある。
【0208】
ここで好ましい実施形態において、siRNAのリボ核酸配列は、表C1、C2、およびC3の配列番号97〜276および配列番号50971〜50992である。特定のここで好ましい実施形態において、siRNAのリボ核酸配列は、表C1で示されるとおり、配列番号99〜100、配列番号133〜134、配列番号137〜138、配列番号211〜212、配列番号213〜214で記載される。
【0209】
本発明の好ましい一実施形態に従って、siRNAのアンチセンス鎖およびセンス鎖は、3´末端においてのみでリン酸化され、5´末端ではリン酸化されない。本発明の別の好ましい実施形態に従って、アンチセンス鎖およびセンス鎖はリン酸化されない。本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、センス鎖における5´最終端リボヌクレオチドを修飾し、体内における5´リン酸化反応のいかなる可能性をもなくす。
【0210】
本発明は、さらに、前述のオリゴリボヌクレオチドのいずれかを、その後、適切な修飾が行われ得る非修飾形態で細胞中に発現できるベクターを提供する。好ましい実施形態において、細胞は哺乳動物細胞、好ましくはヒト細胞である。
【0211】
医薬組成物
本発明の化合物を、原化学物質として投与することが可能であり得るが、それらを医薬組成物の形態にすることが好ましい。したがって、本発明は、本発明の1つ以上の化合物、および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。本組成物は、2つ以上の異なるsiRNAの混合物を含み得る。一実施形態において、本組成物は、RhoAに対するsiRNAおよび本発明の1つ以上のアポトーシス促進遺伝子に対するsiRNAの混合物を含み得る。より特定の実施形態において、本組成物は、RhoAに対するsiRNAおよびCasp2に対するsiRNAの混合物を含み得る。理論に束縛されるわけではないが、RhoAは、活性化すると神経突起伸長を阻害する小GTPアーゼである。その阻害は、脊髄損傷に関連し、本兆候の場合、本発明の抗アポトーシスsiRNAと組み合わせることができる。後者は再生を保護し、RhoAに対するsiRNAは促進するため、複合効果または、さらに相乗効果も生じる。
【0212】
本発明は、本発明のアポトーシス促進遺伝子の阻害に有効な量の本発明の1つ以上の化合物に共役または非共役結合した本発明の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物、および医薬的に許容される担体をさらに提供する。本化合物は、内因性細胞複合体によって細胞内で処理され、本発明の1つ以上のオリゴリボヌクレオチドを産生し得る。
【0213】
本発明は、本発明のヒトアポトーシス促進アポトーシス細胞における発現の阻害に有効な量の、医薬的に許容される担体、および1つ以上の本発明の化合物を含む医薬組成物をさらに提供し、本化合物は、(N)xの配列に略相補である配列を含む。
【0214】
略相補とは、別の配列に対して約84%より高い相補性を意味する。例えば、19塩基対から成る2本鎖領域において、1つの不一致は、94.7%の相補性をもたらし、2つの不一致は、約89.5%の相補性をもたらし、3つの不一致は、約84.2%の相補性をもたらし、2本鎖領域に略相補性を与える。したがって、略同一とは、別の配列に対して約84%より高い同一性を意味する。
【0215】
したがって、本発明は、本発明のアポトーシス促進遺伝子のmRNA転写を1つ以上の本発明の化合物と接触させることを含む対照と比較した場合に、本発明のアポトーシス促進遺伝子の発現を、少なくとも20%、好ましくは30%、より好ましくは40%、または50%まで阻害する方法を提供する。
【0216】
一実施形態において、オリゴリボヌクレオチドは、本発明の1つ以上のアポトーシス促進遺伝子を阻害し、それにより、阻害は、遺伝子機能の阻害、ポリペプチドの阻害、およびmRNA発現の阻害を含む群から選択される。
【0217】
一実施形態において、本化合物は、アポトーシス促進ポリペプチドを阻害し、それにより、阻害は、機能の阻害(特に天然の遺伝子/ポリペプチドの相互作用因子を用いて、周知の酵素アッセイまたは結合アッセイによって試験され得る)、タンパク質の阻害(特にウェスタンブロット法、ELISAまたは免疫沈澱によって試験され得る)、およびmRNA発現の阻害(特にノーザンブロット法、定量RT−PCR、原位置ハイブリダイゼーションまたはマイクロアレイハイブリダイゼーションによって試験され得る)を含む群から選択される。
【0218】
さらなる実施形態において、本発明は、高レベルの本発明のアポトーシス促進遺伝子を伴う疾患に罹患する対象を治療する方法を提供し、本方法は、治療上有効な用量の、本発明の化合物を対象に投与するステップを含み、それにより対象を治療することを含む。
【0219】
より具体的には、本発明は、1つの鎖が、表Bにも示される配列番号277〜50970および50993〜68654および50993〜6654のいずれか1つに記載される5´から3´の配列を有する連続ヌクレオチドを含む、オリゴリボヌクレオチド、または各終端領域における最大2つのリボヌクレオチドが改変される、そのホモログを提供する。
【0220】
さらに、本発明に従うさらなる核酸は、表B(配列番号277〜50970および50993〜68654)におけるポリヌクレオチドのいずれか1つの少なくとも14の隣接するヌクレオチド、およびより好ましくは、上述のように第1鎖および第2鎖から成る2本鎖構造の任意の末端において、14の隣接するヌクレオチド塩基対を含む。
【0221】
本発明に従う核酸、特に本発明に従いそのような核酸を形成する個別の鎖の可能な長さを考慮すると、本発明のアポトーシス促進遺伝子のコーディング配列に対して、各側面へのいくつかのシフトが可能であり、それにより、そのようなシフトは、両方向に最大1、2、3、4、5、および6であってよく、またそれにより、そのように、生成された2本鎖核酸分子も本発明の範囲内であることが、当業者に理解されるだろう。
【0222】
送達
本発明のsiRNA分子は、担体または希釈剤を用いて調整された裸の分子を直接適用することによって、標的組織に送達され得る。
【0223】
「裸のsiRNA」という用語は、細胞への進入を支援、促進、または容易化するように作用する、ウイルス配列、ウイルス分子、リポソーム製剤、リポフェクチンまたは沈殿剤等を含む、いかなる送達媒体をも含まないsiRNA分子を意味する。例えば、PBS中のsiRNAは、「裸のsiRNA」である。
【0224】
しかしながら、いくつかの実施形態において、本発明のsiRNA分子は、リポソーム製剤およびリポフェクチン製剤等において送達され、当業者によく知られた方法によって調製することができる。そのような方法は、例えば、米国特許第5,593,972号、第5,589,466号、および第5,580,859号に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0225】
特に哺乳動物細胞へのsiRNAの強化および改善された送達を目的とする送達系が開発されている(例えば、Shen et al.,FEBS Let.2003,539:111−114;Xia et al.,Nat.Biotech.2002,20:1006−1010;Reich et al.,Mol.Vision 2003,9:210−216;Sorensen et al.,J.MoI.Biol.2003.327:761−766;Lewis et al.,Nat.Gen.2002,32:107−108およびSimeoni et al.,NAR 2003,31,11:2717−2724を参照)。siRNAは、最近、霊長類において、遺伝子発現の阻害に成功裏に使用されている(例えば、Tolentino et al.,Retina 24(4):660を参照)。
【0226】
医薬的に許容される担体、溶媒、希釈剤、賦形剤、アジュバント、および媒体、ならびに埋め込み担体は、概して、不活性の非毒性固体または液体充填剤、希釈剤、または本発明の活性成分と反応しないカプセル化物質を意味し、それらはリポソームおよびミクロスフィアを含む。本発明に有用な送達系の例は、米国特許第5,225,182号、第5,169,383号、第5,167,616号、第4,959,217号、第4,925,678号、第4,487,603号、第4,486,194号、第4,447,233号、第4,447,224号、第4,439,196号、および第4,475,196号を含む。多数の他のそのような埋め込み、送達系、およびモジュールは、当業者によく知られている。本発明の特定の一実施形態において、局所および経皮製剤が選択され得る。本発明のsiRNAまたは医薬組成物は、個別対象の病状、治療される疾患、投与の部位および方法、投与スケジュール、患者の年齢、性別、体重および医療実践者に知られる他の要素を考慮し、良好な医療行為に従って投与および投薬される。
【0227】
本明細書の目的において、「治療上有効な用量」は、したがって、当技術分野で知られるそのような考慮事項によって決定される。用量は、これらに限定されないが、生存率の改善またはより早急な回復、または症状の改善あるいは消滅、および当業者によって適切な測定値として選択される他の指標を含む、改善を得るために有効でなければならない。
【0228】
一般に、ヒトに対する化合物の活性用量は、1週間から4週間以上の期間に、1日あたり1回または1日当たり2回あるいは3回以上の投与レジメンにおいて、1日に体重1kg当たり1ngから約20〜100mg、好ましくは、1日に体重1kg当たり約0.01mgから約2〜10mgの範囲内である。本発明の化合物は、従来の投与経路のいずれよっても投与することができる。本化合物は、その化合物または医薬的に許容される塩として投与することができ、単独で、または医薬的に許容される担体、溶媒、希釈剤、賦形剤、アジュバント、および媒体と組み合わされた活性成分として投与することができることに留意されたい。本化合物は、経口、皮下、または非経口投与することができ、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、および鼻腔内投与、ならびに髄腔内および注入手技を含む。化合物の埋め込みも有用である。液体形状は、注射用に調製することができ、注射という用語は、皮下、経皮、静脈内、筋肉内、髄腔内、および他の経口投与経路を含む。液体組成物は、有機共同溶媒を含む、またはそれを含まない水溶液、水性または油性懸濁液、食用油を用いた乳液、ならびに同様の薬理学的担体を含む。特定の実施形態において、本投与は、静脈内投与を含む。別の実施形態において、本投与は、局所または局部投与を含む。さらに、特定の実施形態において、本発明の新規治療に使用するための組成物は、例えば、鼻腔内投与のためのエアロゾルとして形成され得る。特定の実施形態において、経口組成物(例えば、錠剤、懸濁液、溶液)は、例えば、口腔粘膜炎の治療のためのうがい薬に適切な経口組成物等の、口腔への局部送達に有効であり得る。
【0229】
治療方法
別の態様において、本発明は、表Aのアポトーシス促進遺伝子の異常発現に関連する疾病または疾患の治療を必要とする対象の治療のための方法であって、これらの遺伝子の発現を低減または阻害する量の阻害剤を、対象に投与するステップを含む、方法に関する。
【0230】
好ましい実施形態において、治療される対象は、温血動物および、特にヒトを含む哺乳動物である。
【0231】
本発明の方法は、表Aのアポトーシス促進遺伝子の発現を下方制御する1つ以上の阻害化合物、および特に治療上有効な用量のsiRNAを対象に投与し、それにより対象を治療するステップを含む。
【0232】
様々な実施形態において、阻害剤は、siRNA、shRNA、アプタマー、アンチセンス分子、miRNA、リボザイム、および抗体から成る群から選択される。ここでの好ましい実施形態において、阻害剤は、siRNAである。
【0233】
「治療」という用語は、医薬的治療および予防もしくは阻止措置の両方を指し、その目的は、上記に列挙したようなアポトーシス促進関連疾患を阻止または減速(緩和)することである。治療を必要とするものには、該疾病または状態をすでに経験しているもの、該疾病または状態になりやすいもの、該疾病または状態が阻止されるべきものを含む。本発明の化合物は、該疾病もしくは状態またはそれらに関連する症状の発症前、その間、またはその後に投与され得る。治療が阻止目的である場合には、本発明は、該疾病または疾患の発症を遅延させる、またはそれらの進行を回避する方法に関する。
【0234】
本発明は、アポトーシス促進遺伝子の発現の阻害が有益である、以下の疾病または状態の治療における、本発明のアポトーシス促進遺伝子の発現を下方制御する化合物の使用に関し、特に新規の低分子干渉RNA(siRNA)に関する:聴力損失、急性腎不全(ARF)、緑内障、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)および他の急性肺および呼吸器損傷、肺移植後の虚血再灌流障害、肺、肝臓、心臓、骨髄、膵臓、角膜、および腎臓移植を含む、臓器移植、脊髄損傷、褥瘡、加齢性黄斑変性症(AMD)、ドライアイ症候群、口腔粘膜炎、ならびに慢性閉塞性肺疾患(COPD)。他の兆候には、化学的に誘発された腎臓毒性および化学的に誘発された神経毒性、例えば、シスプラチンおよびシスプラチン様化合物により、アミノグリコシドにより、ループ利尿薬により、ならびにヒドロキノンおよびそれらの類似体により誘発される毒性を含む。
【0235】
本発明のアポトーシス促進遺伝子を阻害する方法、分子、および組成物を、本明細書において十分に考察するが、該分子および/または組成物のうちのいずれも、該状態のうちのいずれかに罹患する対象の治療において、有益に用いられ得る。選択されたアポトーシス促進遺伝子を対象とするsiRNAの調製に有用な好ましいオリゴマー配列は、表Bに列挙した、配列番号277〜50970および50993〜68654に記載されている。
【0236】
本発明の方法は、治療上有効な量の、アポトーシス促進遺伝子の発現を下方制御する1つ以上の化合物、特に本発明の新規のsiRNA、本明細書に説明するアポトーシス促進遺伝子の小分子阻害剤、またはアポトーシス促進タンパク質に対する抗体を投与するステップを含む。
【0237】
いくつかの好ましい実施形態において、本発明の方法は、聴力損失の様々な状態に適用される。理論に束縛されるわけではないが、聴力損失は、アポトーシス性の内耳有毛細胞障害または損失のためであり得、該障害または損失は、感染、機械的損傷、大きな音、老化(老年性難聴)、または化学的に誘発された聴器毒性により引き起こされる。耳毒素(Ototoxin)には、抗腫瘍薬、サリチル酸塩、キニーネ、およびアミノグリコシド系抗生物質を含む治療薬物、食べ物または医薬品における汚染要因物、ならびに環境または産業性汚染物質を含む。典型的には、治療は、特に治療薬物の投与から生じた、またはその投与から生じることが予期される聴器毒性を、阻止または低減するために実行される。好ましくは、治療上有効な組成物は、耳毒性の影響を阻止または低減するために、曝露直後に与えられる。より好ましくは、治療は、耳毒性調合薬または耳毒素への曝露の前、またはそれと同時のうちのいずれかの本組成物の投与により、予防的に提供される。
【0238】
本発明の文脈において、「耳毒素」は、その化学作用を通じて、聴覚に関連する神経系の音受容体成分の活性を損傷、悪化、または阻害し、ひいては、聴覚(および/またはバランス)を害する物質を意味する。本発明の文脈において、耳毒性は、内耳有毛細胞に対する悪影響を含む。聴覚障害を引き起こす耳毒性薬剤は、それに限定されないが、抗がん剤、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、シスプラチンおよびシスプラチン様化合物、タクソールおよびタクソール様化合物、例えば、ジデオキシイノシン、アルコール、金属、職業または環境曝露に関与する工業毒、食品または薬の汚染物質、およびビタミンまたは治療薬の過剰摂取、例えば、ペニシリンまたはクロラムフェニコール等の抗生物質、およびビタミンA、D、またはB6の大量投与、サリチル酸、キニーネ、ループ利尿薬、およびホスホジエステラーゼ5型(PDE5)阻害剤、例えば、クエン酸シルデナフィル(Viagra(登録商標))を含む。
【0239】
「耳毒性薬剤への曝露」は、耳毒性薬剤が利用可能になる、または哺乳動物と接触することを意味する。耳毒性薬剤への曝露は、直接投与によって、例えば、食品、医薬、または化学療法薬等の治療薬の消化または投与によって、偶発的な汚染によって、または空気あるいは水性曝露等の環境曝露によって生じ得る。
【0240】
聴覚障害は、内耳有毛細胞を含む終末器官損傷、例えば、音響外傷、ウイルス性咽頭内内耳炎、メニエール病に起因し得る。聴覚障害は、聴覚刺激の不在下での音認識である耳鳴りを含み、断続的または連続的であって、感覚神経の損失と診断され得る。聴覚損失は、耳帯状疱疹、急性から中耳炎から生じる化膿性迷路炎、化膿性髄膜炎、慢性中耳炎、ウイルス起源の急性難聴、例えば、流行性耳下腺炎、はしか、インフルエンザ、水疱瘡、単核症、およびアデノウイルスを含むウイルスによって引き起こされたウイルス性リンパ内内耳炎における細菌またはウイルス感染に起因し得る。聴覚損失は、風疹、出生時の酸素欠乏症、出産中の外傷による内耳への出血、母親に投与された耳毒性薬物、胎児赤芽球症、およびワーデンバーグ症候群およびハーラー症候群を含む遺伝性疾患によって引き起こされるように、先天性であり得る。
【0241】
聴覚損失は、騒音誘発、概して、内耳を損傷する85デシベル(db)以上の騒音に起因し得る。本発明の特定の態様において、聴覚損失は、内耳の聴覚部分、特に内耳有毛細胞に影響する耳毒性薬物によって引き起こされる。参照により本明細書に組み込まれるのは、The Merck Manual of Diagnosis and Therapy,14th Edition(1982),Merck Sharp & Dome Research Laboratories,NJの196、197、198および199章、および207および210章を含む最新の第16版の対応するチ章)であり、聴覚障害およびバランス障害に関する記述および診断に関する。
【0242】
本発明の目的は、哺乳動物を治療する方法および組成物を提供すること、聴覚障害、疾患、または不均衡、好ましくは耳毒素に誘発された聴覚状態を、そのような治療を必要とする哺乳動物に本発明の組成物を投与することによって、予防、軽減、または治療することである。本発明の一実施形態は、聴覚疾患または障害を治療するための方法であって、治療上有効量の耳毒性医薬の投与によって中毒性難聴が生じる。局所的耳毒性薬物は、化学療法薬、例えば、抗がん剤および抗生物質である。他の可能な候補は、ループ利尿薬、キニーネまたはキニーネ様化合物、およびサリチル酸またはサリチル酸様化合物を含む。
【0243】
本発明の方法および組成物は、耳毒性化号物が抗生物質、好ましくはアミノグリコシド抗生物質である場合、特に有効である。耳毒性アミノグリコシド抗生物質は、それに限定されないが、ネオマイシン、パロモマイシン、リボスタマイシン、リビドマイシン、カナマイシン、アミカシン、トブラマイシン、ビオマイシン、ゲンタマイシン、シソマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、ジベカシン、フォルティマイシン、およびジヒドロストレプトマイシン、またはそれらの組み合わせを含む。特定の抗生物質は、ネオマイシンB、カナマイシンA、カナマイシンB、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシンC1a、およびゲンタマイシンC2を含む。
【0244】
本発明の方法および組成物は、耳毒性化合物が、ビンクリスチン、ビンブラスチン、シスプラチンおよびシスプラチン様化合物、タクソールおよびタクソール様化合物等の抗がん剤である場合にも有効である。
【0245】
本発明の方法および組成物は、聴覚外傷または機械的外傷、好ましくは、内耳有毛細胞損失に至る聴覚または機械的外傷の治療にも有効である。本発明において治療される聴覚外傷は、極めて大きな音に対する単一曝露、または85デシベルを超える大きな音に毎日長期間曝露されることによって引き起こされ得る。本発明において治療される機械的内耳外傷は、例えば、内耳への電子装置の挿入操作に続く内耳外傷である。本発明の組成物は、操作に関連する内耳有毛細胞への損傷を阻止または最小化する。
【0246】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、耳毒素と共同投与される。例えば、アミノグリコシド抗生物質を投与することによって、哺乳動物の感染を治療するための改善された方法が提供され、本改善には、アポトーシス促進遺伝子の発現を下方制御する1つ以上の化合物(特に、新規のsiRNA)の治療上有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与し、抗生物質に関連する耳毒素誘発性聴覚障害を低減または阻止することを含む。アポトーシス促進遺伝子の発現を下方制御する化合物、特に新規のsiRNAは、好ましくは内耳内で局部的に投与される。
【0247】
さらに別の実施形態において、化学療法化合物を投与することによって、哺乳動物における癌を治療するための改善された方法が提供され、本改善には、本発明の組成物の治療上有効量を、そのような治療を必要とする対象に投与し、化学療法薬に関連する耳毒素誘発性聴覚障害を低減または阻止することを含む。耳毒素誘発性聴覚障害を低減または阻止する化合物、例えば、特に新規のsiRNAは、好ましくは内耳内で局部的に投与される。
【0248】
別の実施形態において、本治療方法は、化学療法薬の投与に起因する聴覚損失の治療に適用され、その耳毒性副作用を治療する。本発明の方法に影響され得る耳毒性化学療法薬は、それに限定されないが、シスプラチンまたはシスプラチン様化合物、タクソールまたはタクソール様化合物、および耳毒素誘発性聴覚障害を引き起こすと考えられる他の化学療法薬、例えば、ビンクリスチン、血液系悪性腫瘍および肉腫の治療に使用される抗がん剤を含む抗がん剤を含む。シスプラチン様化合物は、特にカルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、テトラプラチン、オキサリプラチン、アロプラチン、およびトランスプラチンを含む。
【0249】
別の実施形態において、本発明の方法は、典型的にマラリアの治療に使用されるキニーネおよびその合成置換物の投与に起因する聴覚障害に適用され、その耳毒性副作用を治療する。
【0250】
別の実施形態において、本発明の方法は、利尿剤の投与に起因する聴覚障害に適用され、その耳毒性副作用を治療する。利尿薬、特に「ループ」利尿薬、すなわち、ヘンレループにおいて主に作用する利尿薬は、候補耳毒素である。本発明の方法に限定されない例示的実施例は、フロセミド、エタクリル酸、および水銀剤を含む。利尿薬は、典型的に水腫の阻止または除去に使用される。利尿薬は、非水腫状態、例えば、高血圧、高カルシウム血、特発性高カルシウム尿、および腎性尿崩症にも使用される。
【0251】
別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、急性腎不全、特に、手術後の患者における虚血に起因する急性腎不全、およびシスプラチン投与等の化学療法に起因する急性腎不全、またはセプシス関連急性腎不全の治療に使用される。本発明の化合物は、好ましくは、心臓または血管の大手術を受ける高リスクの患者における急性腎不全を阻止するために使用される。急性腎不全を発症するリスクの高い患者は、様々な採点法、例えば、クリーブランドクリニックアルゴリズム、または米国アカデミックホスピタルによって開発されたもの(QMMI)、および復員軍人援護局によって開発されたもの(CICSS)を使用して特定することができる。本発明の化合物は、好ましくは、腎移植患者において、虚血性急性腎不全を阻止するため、または化学療法を受けている患者において、毒性急性腎不全を阻止するために使用される。
【0252】
別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、緑内障を治療するために使用される。緑内障の主なタイプは、原発開放隅角緑内障(POAG)、閉鎖隅角緑内障、正常眼圧緑内障および小児緑内障である。これらは、眼内圧力(IOP)、言い換えれば眼内での圧力の増大によって明らかになる。眼神経損傷が正常IOPにもかかわらず生じた場合、これは正常眼圧緑内障と呼ばれる。二次緑内障は、別の疾患が高い眼圧を引き起こすか、または起因し、眼神経損傷および視覚損失をもたらす任意の症例を意味する。
【0253】
別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、利尿剤、β遮断薬、血管拡張薬、ACE阻害剤、シクロスポリン、アミノグリコシド抗生物質(例えば、ゲンタマイシン)、アンフォテリシンB、シスプラチン、放射線造影剤、免疫グロブリン、マンニトール、NSAID(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ジクロフェナク)、シクロホスファミド、メトトレキサート、アシクロビル、ポリエチレングリコール、β−ラクタム抗生物質、バンコマイシン、リファンピシン、スルホンアミド、シプロフロキサチン、ラニチジン、シメチジン、フロセミド、チアジド、フェニトイン、ペニシラミン、リチウム塩、フルオリド、デメクロサイクリン、ホスカルネット、アリストロキン酸等の腎毒素によって引き起こされる損傷を治療または阻止するために使用される。
【0254】
別の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、脊椎損傷によって引き起こされる損傷、特に自動車事故、落下、スポーツ負傷、工業事故、銃創によって引き起こされた脊椎外傷、脊椎軟化(例えば、関節リウマチまたは骨粗鬆症)によって引き起こされた脊椎外傷、または通常の加齢過程により脊髄を保護する脊柱管が狭くなった場合(脊椎の狭窄)、脊椎が引張される、横に押される、または圧縮された場合に生じる直接損傷、出血、液体貯留、および脊椎内または脊椎外(但し、脊柱管内)の膨張に続く脊椎損傷を治療または阻止するために使用される。本発明の化合物は、ポリオまたは二分脊椎等の疾患による脊髄損傷によって引き起こされた損傷を治療または阻止するためにも使用される。
【0255】
他の実施形態において、本発明の化合物および方法は、急性肺損傷、特に虚血/再潅流障害または酸化ストレスに起因する状態の発生または重篤性を治療または阻止するために有用である。例えば、コロナウイルス感染または内毒素による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、肺移植に関連した虚血再潅流障害および他の急性肺損傷。
【0256】
他の実施形態において、本発明の化合物および方法は、肺、肝臓、心臓、骨、膵臓、腸、皮膚、血管、心臓弁、骨および腎臓移植を含む臓器移植に続く損傷を治療または阻止するための有用である。
【0257】
「臓器移植」という用語は、特に、肺、腎臓、心臓、皮膚、静脈、骨、軟骨、肝臓移植を含む、以下の臓器の任意の1つ以上の移植を包含することを意味する。異種移植は、特定の状況において熟考されるが、通常は同種移植が好まれる。自家移植は、骨髄、皮膚、骨、軟骨および血管移植に関して考慮され得る。
【0258】
本発明のsiRNA化合物は、特に、潅流障害の緩和、治療、または阻止することを含む、臓器移植の副作用を経験する対象の治療に有用である。
【0259】
臓器移植の場合、提供者または被提供者のいずれか、または両方は、本発明の化合物または組成物で治療され得る。したがって、本発明は、臓器提供者または臓器被提供者を治療する方法に関し、臓器提供者または臓器被提供者に、治療上有効量の本発明に従う化合物を投与するステップを含む。
【0260】
本発明は、臓器を保存するための方法にさらに関連し、臓器を有効量の本発明の化合物と接触させるステップを含む。手術中の臓器損傷(特に、再灌流障害)を低減または阻止するための方法も提供され、および/または対象から臓器を除去した後に臓器保存液に臓器を入れるステップを含み、本液は、本発明に従う化合物を含む。
【0261】
他の実施形態において、本発明の化合物および方法は、患者における他の疾患および状態の発生または重症度を治療または阻止するために有用である。これらの疾患および状態は、発作および発作様状態(例えば、脳、腎、心不全)、ニューロン細胞死、再灌流問題を伴う、または伴わない脳損傷、慢性変性疾患、例えば、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、脊髄延髄萎縮、プリオン病、および外傷性脳損傷(TBI)に起因するアポトーシスを含む神経変性疾患を含む。
【0262】
本発明の化合物および方法は、神経防護作用を提供すること、または脳保護作用を提供すること、あるいは自己免疫疾患および移植拒絶反応に関連する細胞毒性T細胞およびナチュラルキラー細胞仲介アポトーシスを阻止および/または治療すること、心不全、心筋症、心臓のウイルス感染または細菌感染、心筋虚血、心筋梗塞、心筋虚血、冠動脈バイパス移植を含む心臓細胞の細胞死を阻止すること、例えば、化学療法またはHIV治療の結果として起こるミトコンドリア薬物毒性の阻止および/または治療すること、ウイルス感染または細菌感染中の細胞死を阻止すること、または炎症あるいは炎症性疾患、炎症性腸疾患、敗血および敗血ショックを阻止および/または治療すること、または卵胞から卵細胞段階、卵細胞から成熟卵段階および精子の細胞死を阻止する(例えば、卵巣組織の凍結および移植、人口受精の方法)、または、化学療法後の哺乳動物、特にヒト哺乳動物における受精率を保存すること、または黄斑変性を阻止および/または治療すること、あるいは急性肝炎、慢性活性肝炎、B型肝炎、およびC型肝炎を阻止および/または治療すること、または脱毛(例えば、男性型はげ頭症による脱毛、または放射線、化学療法または感情的ストレスによる脱毛)を阻止すること、または高レベルの放射線、熱、化学物質、太陽への曝露による皮膚損傷、または熱傷および自己免疫疾患による皮膚損傷)を治療または緩和すること、または骨髄異形成症候群(MDS)における骨髄の細胞死を阻止すること、膵炎を治療すること、関節リウマチ、乾癬、糸球体腎炎、アテローム性動脈硬化、および植片対宿主病(GVHD)を治療すること、または網膜周皮細胞アポトーシス、虚血、糖尿病性網膜症に起因する網膜損傷を治療すること、アポトーシス細胞死の増加に関連する任意の疾患状態を治療することを対象とする。
【0263】
本方法は、治療上有効な用量の、本発明の少なくとも1つの遺伝子を阻害する1つ以上の阻害因子(例えば、siRNA)を含む組成物を対象に投与し、それによって対象を治療するステップを含む。好ましい一実施形態において、2つのアポトーシス促進遺伝子を対象とするsiRNA化合物が組み合わされ、相乗治療効果を得るようにする。特異的な一実施例において、RhoA(そのmRNA配列は配列番号46として記載される)を対象とするsiRNA化合物は、表Aの任意の他のアポトーシス促進遺伝子を対象とするsiRNA化合物、好ましくは、Casp2(そのmRNA配列が配列番号10〜11として記載される)を対象とするsiRNA化合物と組み合わされる。
【0264】
本発明はまた、
本発明の1つ以上の2本鎖化合物を提供するステップと、
化合物を医薬的に許容される担体と混合するステップと、を含む、医薬組成物を調製するプロセスを提供する。
【0265】
本発明はまた、本発明の1つ以上の化合物を医薬的に許容される担体と混合するステップを含む、医薬組成物を調製するプロセスを提供する。
【0266】
好ましい実施形態において、医薬組成物の調製に使用される本化合物は、医薬的に有効な用量の担体と混合される。特定の実施形態において、本発明の本化合物は、ステロイドまたは脂質、あるいは別の適切な分子、例えば、コレステロールに共役される。
【0267】
修飾
ヌクレオチドの修飾または類似体を、ヌクレオチドの治療特性を向上させるために、導入することができる。特性の向上には、ヌクレアーゼ耐性の向上および/または細胞膜に浸透する能力の向上を含む。
【0268】
したがって、本発明は、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの機能に実質的に影響を及ぼさない、本発明のオリゴヌクレオチドの全ての類似体、またはそれらへの修飾もまた含む。好ましい実施形態において、そのような修飾は、ヌクレオチドの塩基部分、ヌクレオチドの糖部分、および/またはヌクレオチドのリン酸塩部分に関連する。
【0269】
一実施形態において、本修飾は、リン酸塩部分の修飾であり、それにより修飾されたリン酸塩部分は、ホスホチオエートを含む群から選択される。
【0270】
本発明の化合物は、リボ核(またはデオキシリボ核)オリゴヌクレオチドの合成のための、当技術分野において周知である、任意の方法により合成することができる。そのような合成は、とりわけ、Beaucage and Iyer,Tetrahedron 1992;48:2223−2311、Beaucage and Iyer,Tetrahedron 1993;49:6123−6194、およびCaruthers,et.al.,Methods Enzymol.1987;154:287−313で説明され、チオエートの合成は、とりわけ、Eckstein,Annu.Rev.Biochem.1985;54:367−402で説明され、RNA分子の合成は、Sproat,in Humana Press 2005 edited by Herdewijn P.;Kap.2:17−31で説明され、それぞれの下流プロセスは、とりわけ、Pingoud et.al.,in IRL Press 1989 edited by Oliver R.W.A.;Kap.7:183−208に説明されている。
【0271】
例えばUsman et al.,1987,J.Am.Chem.Soc,109,7845;Scaringe et al.,1990,NAR.,18,5433;Wincott et al.,1995,NAR.23,2677−2684;およびWincott et al.,1997,Methods Mol.Bio.,74,59で説明される手順のような、他の合成手順が当技術分野において既知であり、これらの手順は、5´末端のジメトキシトリチル、および3´末末端のホスホルアミダイト等の、一般的な核酸保護基または連結基を利用し得る。修飾された(例えば2´−O−メチル化)ヌクレオチドおよび非修飾ヌクレオチドが、所望に応じて組み込まれる。
【0272】
本発明のオリゴヌクレオチドは、独立して合成し、例えば、ライゲーションにより(Moore et al.,1992,Science 256,9923;Draper et al.,国際特許広報第WO 93/23569号;Shabarova et al.,1991,NAR 19,4247;Bellon et al.,1997,Nucleosides & Nucleotides,16,951;Bellon et al.,1997,Bioconjugate Chem.8,204)、または合成および/もしくは脱保護後のハイブリダイゼーションにより、合成後に共に接合することができる。
【0273】
市販の機械(とりわけ、Applied Biosystemsから入手可能)を使用して、本明細書に開示される配列に従い、該オリゴヌクレオチドを調製できることに留意されたい。化学的に合成されたフラグメントの重複対は、当技術分野において周知の方法を使用して、結紮することができる(例えば米国特許第6,121,426号を参照)。該鎖は、独立して合成され、その後管内で、互いにアニールされる。その後、2本鎖siRNAを、HPLCにより、(例えばそれらのうちの1つの余剰のために)アニールされなかった1本鎖オリゴヌクレオチドから分離する。本発明のsiRNAまたはsiRNAフラグメントに関して、2つ以上のそのような配列を、本発明で使用するために、合成し、合わせて連結することができる。
【0274】
本発明の化合物は、例えば米国特許広報第US 2004/0019001号(McSwiggen)で説明されるような、タンデム合成法を介して合成することもでき、ここでは、両方のsiRNA鎖が、開裂可能なリンカーにより分離される、単一の隣接するオリゴヌクレオチドフラグメントもしくは鎖として合成され、それは、その後開裂して、siRNA2本鎖をハイブリッド形成し、その精製を可能にする、独立したsiRNAフラグメントまたは鎖を提供する。リンカーは、ポリヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーであり得る。
【0275】
本発明は、本明細書で言及した疾病または状態のうちのいずれかの治療のための、2つ以上のsiRNA分子を含有する医薬組成物をさらに提供し、該2つの分子は、同等の、またはそれ以外の有益な活性を生成する量で、医薬組成物中に物理的に混合されてもよく、または2〜100、好ましくは、2〜50もしくは2〜30ヌクレオチドの範囲の長さの核酸リンカーにより、共有もしくは非共有結合、あるいは共に接合され得る。一実施形態において、siRNA分子は、本明細書に記載される2本鎖核酸構造を含み、2つのsiRNA配列は、表Bに記載の核酸から選択される。
【0276】
したがって、siRNA分子は、リンカーにより共有もしくは非共有結合、あるいは接合され、タンデムsiRNA化合物を形成することができる。2つのsiRNA配列を含むそのようなタンデムsiRNA化合物は、典型的には38〜150ヌクレオチド長、より好ましくは38もしくは40〜60ヌクレオチド長であり、2つを超えるsiRNA配列がタンデム分子に含まれる場合は、それに応じてさらに長くなる。2つ以上のshRNAをコードするタンデム分子のような、内部細胞過程、例えば長鎖dsRNAにより産生されたsiRNAをコードする、2つ以上のより長い配列を含む、より長いタンデム化合物もまた想定される。そのようなタンデム分子もまた、本発明の一部とみなされる。本発明の2つ以上のsiRNA配列を含むタンデム化合物が、想定される。特定の実施形態において、タンデムは、本発明の1つ以上の他のsiRNAに共有結合的に連結されるRhoA siRNAを含む。より特定の実施形態において、タンデム化合物は、RhoAに対するsiRNAを含む配列と、Casp2に対するsiRNAを含む配列とを含み得る。理論に束縛されるわけではないが、RhoAは、活性化されると神経突起伸長を阻害し、その阻害が脊髄損傷に関連する、低分子量GTPアーゼである。したがって、本適応症に対するタンデム化合物は、本発明の抗アポトーシスsiRNAに対するRhoA siRNA配列および1つ以上のsiRNA配列を含み得る。後者は再生を保護し、RhoAに対するsiRNAは、それを促進するため、複合またはさらに相乗効果が生み出される。
【0277】
本発明のアポトーシス促進遺伝子を標的とするsiRNA分子は、医薬組成物における主要な活性成分であってもよく、または2つ以上のsiRNA(あるいは2つ以上のsiRNAをコードする分子の混合物または1つ以上のタンデム分子である場合は、2つ以上のsiRNAをコードする、または内因的に産生する分子)を含有する医薬組成物の1つの活性成分であってもよく、該医薬組成物は、さらに、1つ以上のさらなる遺伝子を標的とする、1つ以上のさらなるsiRNA分子から構成される。該さらなる遺伝子の同時阻害は、本明細書に開示される疾病の治療にさらなるまたは相乗効果をもたらす可能性が高い。
【0278】
さらに、本明細書に開示されるアポトーシス促進siRNA、またはそのようなsiRNAを含むまたはコードする任意の核酸分子を、標的細胞上に発現した細胞表面内在可能分子に対する(アプタマー分子を含む)抗体に、(共有結合的にまたは非共有結合的に)連結または結合し、本明細書に開示される疾病の治療のためのターゲティング強化を達成することができる。例えば抗Fas抗体(好ましくは、中和抗体)は、任意のアポトーシス促進siRNAと、(共有結合的にまたは非共有結合的に)組み合わせることができる。別の実施例において、リガンド/抗体様に作用し得るアプタマーを、任意のアポトーシス促進siRNAと、(共有結合的にまたは非共有結合的に)組み合わせることができる。
【0279】
本発明の化合物は、直接、またはウイルスもしくは非ウイルスベクターと共にのいずれかで送達することができる。直接送達される場合、配列には、該してヌクレアーゼ耐性が与えられる。代替として、該配列は、該配列が、本明細書で以下に考察するように細胞中で発現されるように、発現カセットまたは構築体に組み込むことができる。概して、該構築体は、該配列が標的細胞中で発現するのを可能にする、適切な制御配列またはプロモーターを含有する。本発明の化合物の送達に任意で使用されるベクターは市販されており、当業者に既知の方法により、本発明の化合物の送達のために修飾され得る。
【0280】
ステム領域が本発明のオリゴヌクレオチドの配列を含む、1つ以上のステムループ構造を含む長鎖オリゴヌクレオチド(典型的には25〜500ヌクレオチド長)が、担体、好ましくは、医薬的に許容される担体において送達され得、内因性細胞複合体(例えば上述のDROSHAおよびDICER)により、細胞内で処理され、本発明のオリゴヌクレオチドである1つ以上の2本鎖オリゴヌクレオチド(siRNA)を産生し得ることもまた想定される。このオリゴヌクレオチドは、タンデムshRNA構築体と称することができる。本長鎖オリゴヌクレオチドは、それぞれのステム領域が、本発明のアポトーシス促進遺伝子のセンスおよび対応するアンチセンスsiRNA配列を含む、1つ以上のステムループ構造を含む1本鎖オリゴヌクレオチドであることが想定される。特に、本オリゴヌクレオチドは、表Bに示し、配列番号277〜50970および50993〜68654に記載するセンスおよびアンチセンスsiRNA配列を含むことが想定される。
【0281】
ヌクレオチド/オリゴヌクレオチドの全ての類似体およびそれらへの修飾が、本発明に用いられ得るが、但し、該類似体または修飾は、ヌクレオチド/オリゴヌクレオチドの機能に実質的に影響を及ぼさないことを条件とする。ヌクレオチドは、天然に存在するまたは合成の修飾塩基から選択され得る。天然に存在する塩基には、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルを含む。ヌクレオチドの修飾塩基には、イノシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、6−メチル、2−プロピルおよび他のアルキルアデニン、5−ハロウラシル、5−ハロシトシン、6−アザシトシンおよび6−アザチミン、擬ウラシル、4−チオウラシル、8−ハロアデニン、8−アミノアデニン、8−チオールアデニン、8−チオールアルキルアデニン、8−ヒドロキシルアデニンおよび他の8−置換アデニン、8−ハログアニン、8−アミノグアニン、8−チオールグアニン、8−チオールアルキルグアニン、8−ヒドロキシルグアニンおよび他の置換グアニン、他のアザおよびデアザアデニン、他のアザおよびデアザグアニン、5−トリフルオロメチルウラシル、ならびに5−トリフルオロシトシンを含む。いくつかの実施形態において、オリゴマー中の1つ以上のヌクレオチドが、イノシンと置換される。
【0282】
さらに、ポリヌクレオチドの類似体は、1つ以上のヌクレオチドの構造が、根本的に変えられ、治療用または実験用試薬により適した、ポリヌクレオチドの類似体を調製することができる。ヌクレオチド類似体の一例は、DNA(またはRNA)内のデオキシリボース(またはリボース)リン酸塩骨格が、ペプチド内に見られるものと類似のポリアミド骨格と置き換えられる、ペプチド核酸(PNA)である。PNA類似体は、酵素分解に対する耐性があり、体内および体外において、長期の安定性を有することが示されている。オリゴヌクレオチドに行うことができる他の修飾には、ポリマー骨格、環状骨格、非環状骨格、チオリン酸塩−D−リボース骨格、トリエステル骨格、チオエート骨格、2´−5´架橋骨格、人工核酸、モルホリノ核酸、ロックド核酸(LNA)、グリコール核酸(GNA)、トレオース核酸(TNA)、アラビノシド、および鏡映ヌクレオシド(例えばβ−D−デオキシヌクレオシドの代わりにβ−L−デオキシヌクレオシド)を含む。LNAヌクレオチドを含むsiRNA化合物の実施例は、Elmenら(NAR 2005,33(l):439−447)に開示されている。
【0283】
本発明の化合物は、例えば逆位チミジンまたは逆位アデニンのような、1つ以上の逆位ヌクレオチドを使用して合成することができる(例えばTakei,et al.,2002,JBC 277(26):23800−06を参照)。
【0284】
「鏡映」ヌクレオチドは、天然に存在するまたは一般的に用いられるヌクレオチドと反対のキラリティーを有するヌクレオチド、つまり天然に存在するもの(D−ヌクレオチド)の鏡像(L−ヌクレオチド)である。ヌクレオチドは、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドであり得、少なくとも1つの糖、塩基、および/または骨格修飾をさらに含み得る。米国特許第6,602,858号は、少なくとも1つのL−ヌクレオチド置換を含む、核酸触媒を開示している。
【0285】
本発明の阻害剤は、siRNA分子であることが好ましいが、アポトーシス促進遺伝子を阻害し、本明細書で説明した疾病および状態を治療するために、本発明の方法で使用されることが企図される他の阻害剤は、とりわけ、1本鎖抗体、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アンチセンスDNAまたはRNA分子、リボザイム、タンパク質、ペプチド模倣薬およびドミナントネガティブ型を含むポリペプチドおよびペプチド、ならびに上記すべてを発現する発現ベクターを含む、抗体、好ましくは、中和抗体またはそれらのフラグメントである。さらなる阻害剤は、概して、2000ダルトン未満、より好ましくは、1000ダルトン未満、さらにより好ましくは、500ダルトン未満の分子量を有する、小化学分子であり得る。これらの阻害剤は、以下の作用を有し得る。小分子は、発現および/または活性に影響を及ぼし得る、抗体は、活性に影響を及ぼし得る、全ての種類のアンチセンスは、アポトーシス促進遺伝子発現に影響を及ぼし得る、ドミナントネガティブポリペプチドおよびペプチド模倣薬は、活性に影響を及ぼし得る、発現ベクターは、とりわけ、アンチセンス、またはドミナントネガティブポリペプチド、または抗体の送達に使用され得る。
【0286】
抗体
「抗体」という用語は、とりわけ、IgG、IgM、IgD、IgA、およびIgE抗 体を指す。その定義には、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を含む。本用語は、完全な抗体、または抗原結合ドメイン、例えばFc部分が除かれた抗体、1本鎖抗体、ミニ抗体、本質的に変形物のみから成るフラグメント、抗体の抗原結合ドメイン等を含む、抗体のフラグメントを指す。「抗体」という用語は、cDNAの予防接種により得られたポリヌクレオチド配列に対する抗体もまた指す場合がある。本用語は、それらの抗原または受容体と選択的に結合する能力を保持し、とりわけ、以下のように例示される、抗体フラグメントもまた包含する。
【0287】
(1)Fab、酵素パパインによる完全な抗体の消化により産生され、軽鎖および重鎖の一部分をもたらし得る、抗体分子の1価の抗原結合フラグメントを含む、フラグメント。
【0288】
(2)(Fab´)2、その後の還元なしに、酵素ペプシンで完全な抗体を処理することにより得ることができる、抗体のフラグメント。F(ab´2)は、2つのジスルフィド結合により共に維持される2つのFabフラグメントの2量体である。
【0289】
(3)Fv、2つの鎖として発現される、軽鎖の可変領域および重鎖の可変領域を含む、遺伝子組換えフラグメントとして定義される。
【0290】
(4)1本鎖抗体(SCA)、遺伝的に融合された1本鎖分子として、好適なポリペプチドリンカーにより連結される、軽鎖の可変領域および重鎖の可変領域を含む、遺伝子組換え分子として定義される。
【0291】
所望の疾病の治療のために、特異的抗体を使用して、好ましく阻害される本発明の遺伝子は、レチキュロン4受容体(RTN4R)およびアネキシンA2(ANXA2)である。
【0292】
アンチセンス分子
「アンチセンス」(AS)または「アンチセンスフラグメント」という用語は、阻害的なアンチセンス活性を有する、ポリヌクレオチドフラグメント(デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチドのいずれか、またはその両方の混合物を含む)を意味し、該活性は、対応する遺伝子の内因性ゲノムコピーの発現の減少をもたらす。ASポリヌクレオチドは、ASの遺伝子へのハイブリダイゼーションを可能にするための、標的遺伝子の配列内に存在する配列に対して十分な長さおよび相同性の配列を有する、連続したヌクレオチドを含む、ポリヌクレオチドである。多くの総説が、アンチセンス(AS)技術の主要な態様およびその非常に大きな治療可能性を対象としている(Aboul−Fadl,Curr Med Chem.2005.12(19):2193−214、Crooke,Curr Mol Med.2004.4(5):465−87;Crooke,Annu Rev Med.2004;55:61−95、Vacek et al.,Cell Mol Life Sci.2003.60(5):825−33;Cho−Chung,Arch Pharm Res.2003.26(3):183−91。本技術の化学的(Crooke,1995;Uhlmann et al,1990)、細胞的(Wagner,1994.Nature.24;372(6504):333−5)、および治療的(Hanania,et al,1995;Scanlon,et al,1995;Gewirtz,1993)態様に関する、多くの論説が存在する。特異的遺伝子の発現におけるアンチセンス介入は、合成ASオリゴヌクレオチド配列の使用により達成され得る(例えばZhang et al.,Curr Cancer Drug Targets.2005 5(1):43−9を参照)。
【0293】
ASオリゴヌクレオチド配列は、DNAの短配列、典型的には、15〜30merであり得るが、関心の標的mRNAを補完し、RNA:AS2本鎖を形成するように考案された、7merほどの小ささでもよい(Wagner et al,1996 Nat Biotechnol.14(7):840−4)。該2本鎖形成により、関連するmRNAのプロセシング、スプライシング、輸送、または翻訳を阻止することが可能である。さらに、特定のASヌクレオチド配列は、それらの標的mRNAとハイブリッド形成されると、細胞のRNアーゼH活性を引き出すことが可能であり、mRNA分解をもたらす(Calabretta et al,1996 Semin Oncol.23(1):78−87)。その場合、RNアーゼHは、2本鎖のRNA成分を開裂し、標的RNAのさらなる分子とさらにハイブリッド形成するように、ASを遊離できる可能性がある。さらなる作用モードは、転写的に不活性であり得る三重らせん体を形成する、ASのゲノムDNAとの相互作用によって生じる。
【0294】
アンチセンスオリゴヌクレオチドに対する配列標的セグメントは、配列が、それらの相補的鋳型を用いたオリゴヌクレオチドの2本鎖形成に重要な、好適なエネルギー関連の特徴を呈し、自己2量体化または自己相補性の低い可能性を示す(Anazodo et al.,1996 BBRC.229(1):305−9)ように、選択される。例えばコンピュータプログラムOLIGO(Primer Analysis Software、3.4版)を使用して、アンチセンス配列の融解温度、自由エネルギー性質を決定し、自己2量体形成および自己相補性の可能性を推定することができる。該プログラムにより、これらの2つのパラメータ(自己2量体形成および自己相補性の可能性)の定性的推定の決定が可能になり、「可能性なし」、または「いくらかの可能性」、または「本質的に完全な可能性」の目安を提供する。このプログラムを使用して、概して、これらのパラメータにおける可能性なしの推定値を有する標的セグメントが、選択される。しかし、カテゴリーの1つでは、「いくらかの可能性」を有するセグメントを使用することができる。パラメータの均衡が、当技術分野において既知であるように、選択において使用される。さらに、オリゴヌクレオチドは、また、類似体置換が実質的に機能に影響を及ぼさないように、必要に応じて選択される。
【0295】
ホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドは、動物において効果的であり、十分な薬力学的半減期を呈し(Agarwal et al.,1996)、ヌクレアーゼ耐性のある濃度において、通常顕著な毒性は示さない。細胞発達に関連する、アンチセンス誘発の機能喪失表現型が、インテグリンを含む様々な異なる遺伝子(Galileo et al.,Neuron.1992 9(6):1117−31.)、およびN−mycタンパク質(Rosolen et al.,1990 Prog Clin Biol Res.366:29−36)に関して示された。分裂促進性および血管新生性質を有する、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)のアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害は、飽和可能かつ特異的様式で、グリオーマ細胞の成長の80%を抑制した(Morrison,JBC 1991 266(2):728−34)。疎水性であるため、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リン脂質膜と相互に良好に作用する(Akhter et al.,NAR..1991,19:5551−5559)。細胞原形質膜との相互作用の後、それらは、特異受容体に関与することが予測される飽和機構で(Yakubov et al.,PNAS,1989 86(17):6454−58)、生細胞中に能動的に(または受動的に)輸送される(Loke et al.,PNAS 1989,86(10):3474−8)。
【0296】
リボザイム
「リボザイム」は、RNA触媒能を持つRNA分子であり(総説については、Cech Biochem Soc Trans.2002 Nov;30(Pt 6):1162−6を参照)、標的RNAの特異的部位を開裂する。本発明に従い、mRNAを開裂するリボザイムを、阻害剤として利用することができる。アンチセンス療法が、化学量論的考慮により制限される場合、これが必要であり得る(Sarver et al.,1990,Gene Regulation and Aids,pp.305−325)。その場合、骨髄疾患に関連する遺伝子を標的とするリボザイムを使用することができる。リボザイムにより開裂されるRNA分子数は、量論的化学(Stoichiochemistry)により予測される数より大きい(Hampel and Tritz,Biochem.1989,28(12):4929−33;Uhlenbeck,Nature.1987 328(6131):596−600)。
【0297】
リボザイムは、RNAのリン酸ジエステル結合開裂を触媒する。もともとタバコ輪斑ウイルスサテライトRNA(sTRSV)のマイナス鎖に由来する、グループIイントロン、RNアーゼP、デルタ肝炎ウイルスリボザイム、ハンマーヘッド型リボザイム、およびヘアピン型リボザイムを含む、いくつかのリボザイム構造ファミリーが同定されている(Sullivan,1994;米国特許第5,225,347号)。後の2つのファミリーは、リボザイムが、ローリングサークル複製中に作られたオリゴマーから単量体を分離すると考えられている、ウイロイドおよびウイルソイドに由来する(Symons,1989 and 1992)。ハンマーヘッド型およびヘアピン型リボザイムモチーフが、遺伝子療法のためのmRNAのトランス開裂に、最も一般的に適合される(Sullivan,1994)。概して、リボザイムは、約30〜100ヌクレオチド長を有する。リボザイムの送達は、ASフラグメントおよび/またはsiRNA分子のものと同様である。
【0298】
アポトーシス促進遺伝子に対する不活性化化合物のスクリーニング:
本発明の化合物および組成物のいくつかを、アポトーシス促進遺伝子の活性を調節する化合物、特に本発明の、アポトーシス促進遺伝子のレベルの上昇に付随して起こる疾患を調節する化合物を、同定および単離するためのスクリーニングアッセイに使用することができる。スクリーニングされる化合物は、とりわけ、小化学分子およびアンチセンスオリゴヌクレオチド等の物質を含む。
【0299】
例えば、さらなる化合物が、アポトーシス促進遺伝子の阻害に対して本発明のオリゴヌクレオチドと競合する、あるいはさらなる化合物が該阻害を救う場合、アポトーシス促進遺伝子への本発明の化合物の阻害活性、または本発明の化合物のアポトーシス促進遺伝子への結合を使用して、さらなる化合物のアポトーシス促進ポリペプチドとの相互作用を判定することができる。阻害または活性は、とりわけ、放射もしくは蛍光競合アッセイにおいて、アポトーシス促進ポリペプチドの活性の産物に対して、または結合化合物のアポトーシス促進ポリペプチドからの変位に対する検定等の、様々な手段により試験することができる。
【0300】
本発明は、実施例を参照して以下に詳細に例証するが、それらに限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0301】
本明細書におけるいかなる文献の引用も、そのような文献が該当する先行技術であること、あるいは本願のいかなる請求項の特許性に対しても不可欠であるとみなされることへの承認であるとは意図していない。いずれの文献の内容または日付に関するいかなる言及も、出願時に出願人に入手可能な情報に基づいており、そのような言及の正確性に関する承認とはならない。
【実施例】
【0302】
分子生物学における一般法
当技術分野において既知であり、具体的に説明されていない、標準的な分子生物学技術は、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York(1989)、およびAusubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley and Sons,Baltimore,Maryland(1989)、およびPerbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley & Sons,New York(1988)、およびWatson et al.,Recombinant DNA,Scientific American Books,New York and in Birren et al(eds)Genome Analysis:A Laboratory Manual Series,VoIs.1−4 Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York(1998)において見られるように、ならびに米国特許第4,666,828号、同第4,683,202号、同第4,801,531号、同第5,192,659号、および同第5,272,057号に記載される方法論に、概して従ったが、それらは参照により本明細書に組み込まれる。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、概して、PCR Protocols:A Guide To Methods And Applications,Academic Press,San Diego,CA(1990)の通り行われた。フローサイトメトリーと組み合わせた原位置(細胞内)PCRが、特異的DNAおよびmRNA配列を含有する細胞の検出に使用され得る(Testoni et al.,1996,Blood 87:3822.)。RT−PCRを実行する方法もまた、当技術分野において周知である。
【0303】
実施例1:アポトーシス促進遺伝子に対するsiRNA化合物の体外試験
1. 概要
6ウェルプレートに、ウェル当たり約1.5〜2×105試験細胞(ヒト遺伝子を標的とするsiRNAに対するHeLa細胞または293T細胞、およびラット/マウス遺伝子を標的とするsiRNAに対するNRK52細胞またはNMUMG細胞)を播種した(70〜80%集密)。
【0304】
24時間後、細胞は、500pM、5nM、20nM、または40nMの最終濃度で、Lipofectamine(登録商標)2000試薬(Invitrogene)を使用して、siRNAオリゴマーと共に形質移入された。細胞を、72時間、37℃のCO2インキュベーターで培養した。
【0305】
形質移入細胞に対する陽性対照として、PTEN−Cy3標識siRNAオリゴを使用した。siRNA活性に対する陰性対象として、GFP siRNAオリゴを使用した。
【0306】
形質移入の約72時間後、細胞を採取し、細胞からRNAを抽出した。蛍光顕微鏡法により、形質移入効率を試験した。
【0307】
実施例1で説明する体外実験で使用されたsiRNAは、本化合物のアンチセンスおよびセンス鎖の両方において修飾される交互リボヌクレオチドを有する、19merまたは23merであった。19merについては、修飾は、2´−O−メチル(Me)基が、アンチセンス鎖の1、3、5、7、9、11、13、15、17、および19番目のヌクレオチドに存在し、それにより、全く同一の修飾、つまり2´−O−Me基が、センス鎖の2、4、6、8、10、12、14、16、および18番目のヌクレオチドに存在するようにした。これらの特定のsiRNA化合物は、やはり平滑末端化され、終端においてリン酸化されなかったが、比較実験は、3´−末端においてリン酸化されたsiRNAが類似の活性を有することを示した。
【0308】
結果:
特異的siRNAを使用した遺伝子発現の阻害の百分率は、内在性遺伝子を発現する細胞における標的遺伝子のqPCR分析を使用して測定された。以下の表C1、C2、およびC3のデータは、特異的siRNA分子での治療後の、細胞中の標的遺伝子の残存発現の百分率を示す(表C1およびC3:19merのsiRNA化合物、表C2:23merのsiRNA化合物)。概して、体外試験用に選択された特異的配列を有するsiRNAは、ヒトおよびラット/ラビット遺伝子の両方に対して特異的であった。特異的遺伝子の発現の低減の類似結果が、他のsiRNAでも得られ、その配列を、表Bに列挙する。
【表C1−1】

【表C1−2】

【表C1−3】

【表C1−4】

【表C1−5】

【表C1−6】

【表C1−7】

【表C1−8】

【表C2】

【0309】
表C3:19merのsiRNA分子を使用した細胞における、標的ヒト遺伝子の発現のノックダウンの百分率。
【表C3】

【0310】
実施例2:急性腎不全(ARF)のモデルシステム
ARFは、数日間のうちに起こる、腎機能の急激な悪化を特徴とした、臨床的症候群である。理論に束縛されるわけではないが、急性腎臓損傷は、大きな心臓手術等の大手術を受ける患者における腎虚血再灌流障害等の、腎虚血再灌流障害の結果であり得る。ARFの主な特徴は、窒素性廃棄物(尿素、クレアチニン)の滞留を招く、糸球体濾過率(GFR)の突然の低下である。最近の研究は、腎組織におけるアポトーシスが、ARFのほとんどのヒトの症例において顕著であることを支持している。アポトーシス細胞死の腫瘍な部位は、末端のネフロンである。虚血障害の初期段階では、アクチン細胞骨格の完全性の消失が、刷子縁の消失、細胞の接触点の消失、そしてその後の細胞の基礎を成す基層からの離脱を伴う、上皮の扁平化の消失に至る。
【0311】
活性siRNA化合物の試験は、虚血再灌流誘発性のARFのための動物モデルを使用して実行された。
【0312】
[特異的Rac1、TP53BP2、およびCasp2 siRNA化合物を使用した、虚血再灌流障害誘発性ARFに対する保護]
45分間、両側の腎臓動脈をクランプし、その後クランプを解除して24時間再灌流させ、ラットに虚血再灌流障害を誘発した。クランプの30分前およびその4時間後、個々の実験動物の頸静脈に、12mg/kgの用量の以下のsiRNA化合物を注入した。ARFの進行は、手術前(ベースライン)および24時間後、血清クレアチニン値の測定により、監視した。
【0313】
Racl_2:
センス配列:GAGUCCUGCAUCAUUUGAA、配列番号213、
アンチセンス配列:UUCAAAUGAUGCAGGACUC、配列番号214
TP53BP2_2:
センス配列:CACCCAGAGAACAUUUAUU、配列番号99、
アンチセンス配列:AAUAAAUGUUCUCUGGGUG、配列番号100
Casp2_4:
センス配列:GCCAGAAUGUGGAACUCCU、配列番号139、
アンチセンス配列:AGGAGUUCCACAUUCUGGC、配列番号140。
【0314】
実験の最後に、ラットを、留置大腿ラインを介して、温かいPBS、その後4%のパラホルムアルデヒドで灌流させた。左腎は、外科的に除去し、その後の組織学的分析のために、4%のパラホルムアルデヒド中に保存した。急性腎不全は、血清クレアチニン値のベースラインからの急激な上昇として、しばしば定義される。1dL当たり少なくとも0.5mg、または1L当たり44.2μmolの血清クレアチニンの上昇が、急性腎不全の兆候であるとみなされる。血清クレアチニンは、手術前ゼロ時およびARF手術の24時間後に測定した。以下の表D1〜D3は、ラットのARFモデルで得られた結果を示す。結果から明らかなように、RAC1、TP53BP2、およびCasp2 siRNA化合物は、実験的ラットモデルにおける、虚血再灌流誘発性ARF後に、クレアチニン値を減少させた。
【0315】
表D1:Racl_2 siRNA(配列番号213〜214)を用いた治療
値は、虚血再灌流誘発性ARFの前(ベースライン)およびその24時間後のプラセボ群(PBS)、虚血障害の30分前のRAC1_2 siRNA治療ラット(−30´)、および虚血障害の4時間後のRAC1_2 siRNA治療ラット(+4h)におけるクレアチニン値[mg/dL]を表す。
【表D1】

【0316】
表D2:TP53BP2_2 siRNA(配列番号99〜100)を用いた治療。値は、虚血再灌流誘発性ARFの24時間後のプラセボ群(PBS)、虚血障害の4時間後の非関連GFP siRNA治療ラット(GFP siRNA(+4h)、虚血障害の30分前のTP53BP2_2 siRNA治療ラット(TP53BP2_2 siRNA(−30´)、および虚血障害の4時間後のTP53BP2_2 siRNA治療ラット(TP53BP2_2 siRNA(+4h)における、クレアチニン値を表す。
【表D2】

【0317】
表D3:Casp2_4 siRNA(配列番号139〜140)を用いた治療。値は、虚血再灌流誘発性ARFの前(ベースライン)およびその24時間後のプラセボ群(PBS)、虚血障害の30分前のCasp2_4 siRNA治療ラット(−30´)、および虚血障害の4時間後のCasp2_4 siRNA治療ラット(+4h)における、クレアチニン値を表す。
【表D3】

【0318】
表Bからの他のsiRNA化合物、特に特定の遺伝子、TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、およびSPP1lを対象としたsiRNAの投与後、類似した結果が得られる。
【0319】
実施例3:褥瘡または床ずれのモデルシステム
糖尿病性潰瘍を含む褥瘡または床ずれは、(通常ベッドまたは車椅子からの)持続的な圧力が、身体の脆弱部、特に臀部、腰、および踵の皮膚の循環を遮る場合に起こる、損傷した皮膚および組織の部位である。適切な血流の欠如が、影響を受けた組織の虚血性壊死および潰瘍形成を導く。褥瘡は、感覚の低下または無感覚を伴う患者、または衰弱した、やつれた、麻痺した、または長く寝たきりの患者において、最もしばしば生じる。仙骨、坐骨、大転子、外踝、および踵上の組織が特に罹患しやすいが、患者の状況により、他の部位も関与し得る。
【0320】
褥瘡、床ずれ、および類似の外傷を治療するための、本発明の活性阻害剤(siRNA化合物等)の試験を、Reidら(J Surgical Research.116:172−180, 2004)で説明されるマウスモデルで実行する。
【0321】
本発明のsiRNA化合物を試験するために、さらなるラビットモデル(Mustoeら(JCI, 1991. 87(2):694−703;Ahn and Mustoe, Ann Pl Surg, 1991. 24(l):17−23で説明)を使用する。これらのsiRNA化合物が褥瘡および床ずれを治療および阻止することを示す動物モデルにおいて、表BによるsiRNA、具体的には遺伝子CIQBP、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、またはTYROBPを試験する。
【0322】
EXAMPLE 4:慢性閉塞性肺疾患(COPD)のモデルシステム
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、主に、終末細気管支の遠位の末梢の気腔の永久的な破壊である、気腫を特徴とする。気腫は、細気管支および胞状構造中のマクロファージおよび好中球等の、炎症細胞の蓄積もまた特徴とする。気腫および慢性気管支炎は、COPDの一部として、または独立して発生し得る。
【0323】
COPD/気腫/慢性気管支炎を治療するための、本発明の活性阻害剤(siRNA化合物等)の試験を、以下のように開示するもの等の、動物モデルで実行する:
Starcher and Williams, 1989. Lab. Animals, 23:234−240;Peng, et al., 2004.;Am J Respir Crit Care Med, 169:1245−1251;Jeyaseelan et al., 2004. Infect. Immunol, 72:7247−56。さらなるモデルが、本願の譲受人に譲渡されたPCT特許広報第WO 2006/023544号で説明されており、ここで、参照により、本願に組み込まれる。
【0324】
表BによるsiRNA、および特に遺伝子CIQBP、BNIP3、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、およびDUOX1に対するsiRNAを、これらの動物モデルで試験し、これらのsiRNA化合物が、気腫、慢性気管支炎、およびCOPDを治療および/または阻止し得ることが示される。
【0325】
実施例5:脊髄損傷のモデルシステム
脊髄損傷、または脊髄症は、感覚および/または機動力の消失をもたらす、脊髄の障害である。2つの一般的な種類の脊髄損傷は、外傷および疾病に起因する。外傷性損傷は、とりわけ、自動車事故、転倒、銃撃、ダイビング中の事故に起因する場合があり、脊髄に影響を及ぼし得る疾病には、ポリオ、脊椎披裂、腫瘍、およびフリードライヒ失調症が含まれる。
【0326】
[損傷脊髄への注入後の、siRNA分子のニューロンへの取り込み]:
異なる種類の細胞中の、(損傷脊髄への注入により送達された)Cy3標識siRNAの取り込みを、18匹のラットにおける脊髄挫傷後、無傷のラット(9匹)と共に検査した。矢状の凍結切片を産生し、ニューロン、星状膠細胞、乏突起膠細胞、および/またはマクロファージ/小膠細胞への取り込みが生じたかどうかを判定するために、4つの異なる群の抗体を使用して、免疫染色を実行した。ニューロンのマーカーは、NeuNまたはGAP43、星状膠細胞および潜在的な神経幹細胞のマーカーは、GFAP、ネスチン、またはビメンチン、乏突起膠細胞のマーカーは、NG2またはAPC、マクロファージ/小膠細胞のマーカーは、EdlまたはIba−1であった(Hasegawa et al., 2005. Exp Neurol 193 394−410)。
【0327】
6匹のラットに、異なる2つの用量のCy3標識siRNA(1μg/μl、10μg/μl)を注入し、致死まで1および3日間放置した。組織学的分析は、多くの長い糸状特性が、標識化siRNA、ならびに他のプロセスおよび細胞体を吸収したことを示唆する。MAP2への抗体での免疫染色により、運動ニューロンを含むニューロンの樹状突起および細胞体へのラベルの取り込みが同定された。星状細胞またはマクロファージに特異的な他の抗体での染色により、ニューロンと比較して、Cy3標識siRNAの低い取り込みが判明した。これらの結果は、損傷脊髄へ注入されたsiRNA分子が、運動ニューロンを含むニューロンの細胞体および樹状突起に達することを示唆する。
【0328】
[特異的RhoA siRNA化合物を使用した、脊髄損傷に対する保護:
脊髄損傷動物モデル]:
6匹の雌のスプラーグドーリー生体ラットに、40mg/kgのペントバルビタールで麻酔し、胸髄T9−10を、椎弓切除により、露出した。MASCIS(多施設動物脊髄損傷研究;Multicenter Animal Spinal Cord Injury Study)衝突体を使用して、12.5mmの高さから、露出した脊髄上に10グラムの棒を落下させて、打撲損傷を生じさせた(Basso et al., Journal of Neurotrauma Vol 12 (1), p 1−21 1995 およびBasso et al., Journal of Neurotrauma Vol 13 (7), p 343−59 1996に説明)。損傷前、1/μg/μlの濃度で、RhoA_4 siRNA(センス配列:GCCACUUAAUGUAUGUUAC、配列番号235、アンチセンス配列:GUAACAUACAUUAAGUGGC、配列番号236)の3点注入を、損傷中心点、中心点の2mm頭側および尾側に実行した(総用量30/μg)。対照として、さらに5匹のラットにGFP siRNAを注入した。各注入は、Tl0の脊柱(約1mmの深さ)に、10分間かけてゆっくりと行った。注入後、筋肉および皮膚は、別々に閉じた。術後7日間、セファゾリン(25mg/kg)を投与した。脊髄挫傷後の回復の行動評価を、Bassoらにより説明される開放地歩行運動試験を使用して実行した(BBB歩行運動評価尺度)。
【0329】
以下の表D4は、ラットにおける脊髄損上後の開放地歩行運動試験で得られた結果を論証する。以下の表D4で要約されるように、RhoA siRNA化合物は、RhoA siRNA治療ラットにおいて、損傷後6週間まで有意に高いBBB歩行運動得点から明らかなように、実験ラットモデルにおける脊髄損傷を保護する。
【0330】
表D4:RhoA_4 siRNA(配列番号235〜236)を用いた治療。値は、プラセボ群(GFP siRNA)およびRhoA_4 siRNA治療群における、脊髄損傷後の平均BBB歩行運動得点を表す。
【表D4】

【0331】
表BによるsiRNA化合物、および特に遺伝子LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、およびRHOAを対象とするsiRNAを、本動物モデルにおいて試験し、これらのsiRNA化合物が、脊髄損傷後の機能回復を促進し、それにより脊髄損傷の治療に使用され得ることを示す。
【0332】
実施例6:緑内障のモデルシステム
緑内障を治療または阻止するための、本発明の活性阻害剤(siRNA等)の試験を、例えばPease et al., J. Glaucoma, 2006, 15(6):512−9 ((Manometric calibration and comparison of TonoLab and TonoPen tonometers in rats with experimental Glaucoma and in normal mice実験のための緑内障を有するラット、および正常なマウスにおける、ナノメータ検定、およびTonoLabとTonoPenの比較))により説明されるような、動物モデルにおいて行う。
【0333】
特に遺伝子TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、HRK、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、およびRHOAに対する、表BによるsiRNAを、動物モデルにおいて試験し、これらのsiRNA化合物が緑内障を治療および/または阻止することを示す。
【0334】
実施例7:ラットにおける肺移植後の虚血再灌流障害のモデルシステム
肺移植後の虚血再灌流障害または低酸素障害を治療または阻止するための、本発明の活性阻害剤(siRNA等)の試験を、例えばMizobuchi et al.,(2004. J. Heart Lung Transplant, 23:889−93);Huang, et al., (1995. J. Heart Lung Transplant. . 14:S49)、Matsumura, et al., (1995. Transplantation 59:1509−1517);Wilkes, et al., (1999. Transplantation 67:890−896)、Naka, et al., (1996. Circulation Research,79:773− 783)で説明される、1つ以上の実験動物モデルにおいて行う。
【0335】
表Bによる、特にTP53BP2、LRDD、CYBA、CASP2、BNIP3、RAC1、およびDUOX1に対するsiRNAを、動物モデルで試験し、これらのsiRNA化合物が、肺移植後の虚血再灌流障害を治療および/または阻止し、したがって移植手術と併用され得ることを示す。
【0336】
実施例8:急性呼吸窮迫症候群のモデルシステム
急性呼吸窮迫症候群を治療するための本発明の活性阻害剤(siRNA等)の試験を、Chenら(J Biomed Sci.2003;10(6 Pt l):588−92)により説明されるような動物モデルにおいて行う。特に遺伝子CYBA、HRK、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、SPP1、およびDUOX1に対する表BによるsiRNA化合物を、本動物モデルにおいて試験し、これらのsiRNAが急性呼吸窮迫症候群を治療および/または阻止し、したがってこの状態の治療に使用され得ることを示す。
【0337】
実施例9:聴力損失状態のモデルシステム
(i)耳の正円窓への局所適用後の、蝸牛内のCy3−PTEN siRNAの分配:
1μg/100 μlのCy3−PTEN siRNA(合計0.3〜0.4μg)PBSの溶液を、チンチラの正円窓に塗布した。治療蝸牛内のCy3−標識細胞を、チンチラの殺処理後、siRNAの正円窓への塗布の24〜48時間後に分析した。蝸牛内の標識化のパターンは、24時間および48時間後で同様であり、蝸牛の基底回転、蝸牛の中回転、および蝸牛の頂回転での標識化を含む。鼓室階へのCy3−PTEN siRNAの塗布により、主に蝸牛の基底回転および蝸牛の中回転における標識化が明らかになった。Cy3シグナルは、Cy3−PTEN siRNAの塗布後15日間まで持続した。これらの結果は、正円窓内へのsiRNA分子の局所塗布が、siRNA分子の蝸牛の基底回転、中回転、および頂回転への有意な浸透に至ったことを初めて示唆した。本発明のsiRNA化合物を本動物モデルにおいて試験し、これらのsiRNA化合物の、蝸牛の基底回転、中回転、および頂回転への有意な浸透があり、これらの化合物が聴力損失の治療に使用され得ることを示す。
【0338】
(ii)カルボプラチン誘発性またはシスプラチン誘発性の、蝸牛の有毛細胞死のチンチラモデル。各動物の左耳に、生理食塩水中で特異的siRNAを直接投与することにより、チンチラを前治療する。プラセボとして、各動物の右耳に生理食塩水を与える。本発明の特異的siRNA化合物の投与から2日後、該動物を、カルボプラチン(75mg/kg腹腔内)またはシスプラチン(30分を超える13mg/kgの腹腔内注入)で処置する。チンチラの殺処理後(カルボプラチン治療の2週間後)、左耳(siRNA治療)および右耳(生理食塩水治療)の、内有毛細胞(IHC)および外有毛細胞(OHC)の死細胞の割合を計算する。内有毛細胞(IHC)および外有毛細胞(OHC)の死細胞の割合は、右耳(生理食塩水治療)よりも、左耳(siRNA治療)の方が低いことが計算される。
【0339】
(iii)音響誘発性の蝸牛の有毛細胞死のチンチラモデル:
音響外傷モデルにおける特異的siRNAの活性を、チンチラにおいて研究する。該動物を、2.5時間105dBで、4kHzを中心とした騒音のオクターブ帯域に曝露する。騒音に曝露させたチンチラの左耳を、約10μLの生理食塩水中の30μgのsiRNAで前処置し(音響外傷の48時間前)、右耳は、媒体(生理食塩水)で前処置する。複合活動電位(CAP)は、蝸牛から伝達される神経活動を測定するための、便利かつ信頼性のある電気生理学的方法である。クリック音またはトーンバースト等の音刺激が突然作動するときに生成される局所電位を検出するために、電極を蝸牛の基底付近に設置して、CAPを記録する。音響外傷の2.5週間後、それぞれの耳の機能状態を評価する。具体的に、siRNA治療耳の閾値が、非治療(生理食塩水)耳よりも低い(良い)かどうかを決定するために、正円窓から記録された複合活動電位の平均閾値を、音響外傷の2.5週間後に測定する。さらに、内および外有毛細胞消失量を、siRNA治療および対照耳において測定する。
【0340】
表Bによる、特に遺伝子TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、およびCTGFに対するsiRNA分子を、本動物モデルにおいて試験し、siRNA治療耳の閾値が、非治療(生理食塩水)耳よりも低い(良い)ことを示す。さらに、内および外有毛細胞消失量は、対照耳よりもsiRNA治療耳においての方が低い。
【0341】
実施例10.変形性関節症(OA)の動物モデル
コラーゲン誘発関節炎(CIA):マウスにおけるCIAは、Trenthamら(1977. J. Exp. Med. 146:857−868)に説明されている。アジュバント誘発関節炎(AA):AAは、Kongら(1999. Nature, 402:304−308)に説明されている。半月版切除術モデルは、Hanら(1999. Nagoya J Med Sci 62(3−4):115−26)に説明されている。
【0342】
軟骨細胞増殖、最終分化、および関節炎の進行等のOAに関連する異なるパラメータに関する、SSP1に対するsiRNA等の、異なるsiRNA阻害剤の効果を、当技術分野において既知の体外モデルに加えて、上記モデルのうちの1つ以上を使用して評価する。表Bによる、特にSSP1に対するsiRNA化合物をこれらの動物モデルにおいて試験し、これらのsiRNAがOAを治療および/または阻止し、したがってこの状態の治療に使用され得ることを示す。
【0343】
本明細書で説明した体内実験において使用されたsiRNAは、全て、本化合物のアンチセンスおよびセンス鎖の両方において修飾された交互リボヌクレオチドを有する、19merであった。修飾は、2´−O−メチル(Me)基が、アンチセンス鎖の1、3、5、7、9、11、13、15、17、および19番目のヌクレオチドに存在し、それにより、全く同一の修飾、つまり2´−O−Me基が、センス鎖の2、4、6、8、10、12、14、16、および18番目のヌクレオチドに存在するようにした。これらの特定のsiRNA化合物は、やはり平滑末端化され、終端においてリン酸化されなかったが、比較実験は、3´−末端においてリン酸化されたsiRNAが類似の活性を有することを示した。
【0344】
実施例11.アポトーシス促進遺伝子に対する活性siRNA化合物のための配列の生成および該siRNAの産生
アポトーシス促進遺伝子の独自のアルゴリズムおよび既知の配列を使用して、可能性のある多くのsiRNAの配列を生成した。当該アルゴリズムに加えて、23merのオリゴマー配列のいくつかは、19merの配列の5´および/または3´の延長により生成した。本方法を使用して生成した配列は、対応するmRNA配列と完全に相補的である。
【0345】
表B(配列番号277〜50970および50993〜68654)は、以下のアポトーシス促進遺伝子に対するsiRNAを提供する:TP53BP2、LRDD、CYBA、ATF3、CASP2、NOX3、HRK、CIQBP、BNIP3、MAPK8、MAPK14、RAC1、GSK3B、P2RX7、TRPM2、PARG、CD38、STEAP4、BMP2、CX43、TYROBP、CTGF、SPP1、RHOA、およびDUOX1。それぞれの遺伝子に関して、19mer、21mer、および23merのsiRNA配列の独立したリストがあり、ヒト遺伝子の発現を標的にする最良の配列として、独自のアルゴリズムにおけるそれらの得点に基づき、優先順位が付けられる。
【0346】
本明細書の表Bにおいて、以下の略語を使用する:「other specまたはSp.」は、異種間同定を指し、chn:チンチラ、chp:チンパンジー、chk:ニワトリ、gp:モルモット、mnk:サル、ms:マウス、rt:ラット、sp:ヒツジ、rb:ラビット、ORF:読み取り枠。19mer、21mer、および23merは、19、21、および23のリボ核酸の長さのオリゴマーを指す。
【表B−B1−1】

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【表B−B75−49】

【表B−B76】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造
5´ (N)x−Z 3´ (アンチセンス鎖)
3´ Z´−(N´)y 5´ (センス鎖)
を有する2本鎖siRNA化合物であって、式中、NおよびN´のそれぞれは、その糖残基において修飾され得る、または未修飾であり得る、リボヌクレオチドであり、
(N)xおよび(N´)yのそれぞれは、それぞれの連続したNまたはN´が、共有結合により次のNまたはN´に接合される、オリゴマーであり、
xおよびyのそれぞれは、19から40の間の整数であり、
ZおよびZ´のそれぞれは、存在し得る、または不在であり得るが、存在する場合は、それが存在する前記鎖の3´末端に共有結合的に付着した、1〜5つの連続したヌクレオチドであり、かつ(N)xの配列は、
5´ AGGAGUUCCACAUUCUGGC 3´ (アンチセンス鎖) (配列番号140)
を含み、(N´)yの配列は、
5´ GCCAGAAUGUGGAACUCCU 3´ (センス鎖) (配列番号139)
を含む、化合物。
【請求項2】
それぞれの連続したNまたはN´を接合する前記共有結合は、ホスホジエステル結合である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
x=y=19である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
少なくとも1つのリボヌクレオチドは、その糖残基において修飾を含む、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記修飾は、2´位において修飾を含み、前記修飾は、アミノ基、フルオロ基、アルコキシ基、またはアルキル基からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
前記修飾は、メトキシ(2´−O−メチル)基であるアルコキシ基の存在を含む、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
前記アンチセンス鎖および/または前記センス鎖における交互リボヌクレオチドは、それらの糖残基において修飾される、請求項4に記載の化合物。
【請求項8】
前記アンチセンス鎖の5´および3´末端におけるそれぞれのリボヌクレオチドは、その糖残基において修飾され、前記センス鎖の5´および3´末端におけるそれぞれのリボヌクレオチドは、その糖残基において修飾されない、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
前記アンチセンス鎖および前記センス鎖の両方は、それらの3´および5´末端においてリン酸化されないか、又は、前記アンチセンス鎖および前記センス鎖の両方は、それらの3´末端においてリン酸化される、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
x=y=19であり、2´−O−メチル基が前記アンチセンス鎖の第1、第3、第5、第7、第9、第11、第13、第15、第17、および第19のリボヌクレオチド上に存在し、かつ、2´−O−メチル基が前記センス鎖の第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14、第16、および第18のリボヌクレオチド上に存在する、請求項6に記載の化合物。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物と、医薬的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項12】
聴力損失、急性腎不全、緑内障、急性呼吸窮迫症候群、急性肺損傷、臓器移植拒絶反応、虚血再灌流障害、腎臓毒性、神経毒性、脊髄損傷、褥瘡、変形性関節症、ドライアイおよび慢性閉塞性肺疾患(COPD)からなる群から選択される、疾病または状態の治療用医薬の調製のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物の使用。

【公開番号】特開2013−102767(P2013−102767A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−258320(P2012−258320)
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2009−534052(P2009−534052)の分割
【原出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(502337583)クアーク・ファーマスーティカルス、インコーポレイテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】Quark Pharmaceuticals,Inc.
【Fターム(参考)】