説明

新規ヘテロ環化合物

例えば
式(1):


[式中、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基などを表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基などを表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基などを表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10などを表す。
(式中、R10は、水素原子、置換されてもよいアルキル基などを表す。)]
で表される化合物等を有効成分として含有する、不安及びうつ病の治療作用及び予防効果を示す、ベンゾジアゼピンω受容体に高い親和性を有する薬物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、ベンゾジアゼピンω受容体に選択的に作用する新規なヘテロ環化合物からなる医薬品に関する。
【背景技術】
従来の抗不安薬は、ベンゾジアゼピン系薬剤と、セロトニン5−HT1A受容体アゴニストや選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)に代表されるセロトニン系薬剤に大別される。ベンゾジアゼピン系薬剤は、即効性があり強い抗不安作用を有する反面、薬物依存形成、過度の鎮静および認知障害などの副作用を示す場合があることが問題となっている。また、不安障害は高い確率でうつ病を併発することが知られているが、ベンゾジアゼピン系薬剤は一般にはうつ病に対して治療効果を発揮しにくいため、そのような場合の治療効果には限界がある。一方、セロトニン系抗不安薬は、その薬効発現までの服薬期間が長いこと、SSRIにおける性機能障害等の特有の副作用、治療初期の不安増強および治療抵抗性等の問題が存在する。従って、副作用が少なく、かつうつ病にも薬効を有する新しい抗不安薬の創製が望まれている。
ベンゾジアゼピン受容体には、GABA受容体複合体上の中枢型ベンゾジアゼピン受容体2種(ベンゾジアゼピンωおよびベンゾジアゼピンω受容体)とミトコンドリア外膜上の末梢型ベンゾジアゼピン受容体(ベンゾジアゼピンω受容体)の3つのサブタイプが存在する。ベンゾジアゼピンω受容体アゴニストは脳内でのニューロステロイド産生を介して間接的にGABA受容体機能を調節することで抗不安作用を発現することが報告されている。さらにベンゾジアゼピンω受容体アゴニストは、ベンゾジアゼピン系薬剤の持つ副作用を示さないことが報告されており、抗うつ作用をも併せ持つことが知られている。したがって、ベンゾジアゼピンω受容体アゴニストは、副作用が少なく、かつ不安障害・うつ病をはじめとする精神疾患に対して幅広い作用スペクトルを持つ治療薬となりうることが期待される。
一方、上記の抗不安・抗うつ薬としての可能性に加え、ベンゾジアゼピンω受容体アゴニストが、睡眠障害、けいれん、てんかん、認知機能障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、統合失調症、ニューロパチー、多発性硬化症、脳梗塞、癌、または、高血圧、心筋梗塞などの循環器系疾患、さらには、リウマチ性関節炎などの免疫系疾患等に有用である可能性も指摘されている。
特許文献1および特許文献2には不安関連疾患、うつ病、てんかんなどの中枢性疾患の治療薬として、特許文献3には痴呆症治療薬として2−アリール−8−オキソジヒドロプリン誘導体が開示されている。特許文献4には不安関連疾患、免疫疾患の治療薬として2−フェニル−4−ピリミジニルアミノ部分または2−フェニル−4−ピリミジニルオキシ部分を有する酢酸アミド誘導体が開示されている。
また特許文献5では心臓血管疾患、アレルギーおよび感染症状の予防薬もしくは治療薬、または不安症状の治療薬として4−アミノ−3−カルボキシキノリン類およびナフチリジン類が開示されている。
さらに特許文献6ではニューロペプチドYレセプター拮抗剤としてベンゾチアゾリン誘導体が開示されている。
【特許文献1】国際公開第99/28320号パンフレット
【特許文献2】特開2001−48882号公報
【特許文献3】国際公開第02/10167号パンフレット
【特許文献4】国際公開第96/32383号パンフレット
【特許文献5】特開平2−32058号公報
【特許文献6】特開2001−139574号公報
【発明の開示】
本発明の課題は、従来のベンゾジアゼピン類では必ずしも満足できる治療効果が得られていない症状(強迫性障害、パニック障害)に対し有効で、かつベンゾジアゼピン類で認められる過度の鎮静あるいは精神依存性などの副作用を示さない不安及びその関連疾患、うつ病、認知機能障害、けいれんなどの中枢性疾患の治療作用及び予防効果を示す、ベンゾジアゼピンω受容体に高い親和性を有する薬物を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す化合物がベンゾジアゼピンω受容体に対して、選択的かつ高い結合親和性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1] 式(1):

[式中、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、もしくは置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すか、またはRおよびRは一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR1112を表す。
(式中、R10は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアルカノイル基、または置換されてもよいアルコキシカルボニル基を表す。
11およびR12は、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、または置換されてもよいカルバモイル基を表すか、またはR11とR12は、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)
また、(i)XがNR10のとき、RとR10が一緒になって、式(1)は式(2):

(式中、R、R、R、R、R、R、およびRは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
(ii)Rとkが一緒になって、式(1)は式(3):

(式中、R、R、R、R、R、R、およびXは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
ただし、
(1)Xが酸素原子または硫黄原子であり、次の(a)または(b)である時は、RおよびRは一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すことはない。
(a)R、R、RおよびRが全て水素原子である。
(b)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子であり、残りが水素原子である。
(2)XがCR1112であり、R11およびR12がそれぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基であり、次の(a)または(b)である時は、RおよびRは、水素原子もしくは置換されてもよいアルキル基、またはRおよびRは隣接する窒素原子と一緒になって置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すことはない。
(a)R、R、RおよびRが全て水素原子である。
(b)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基またはニトロであり、残りが水素原子である。]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を含有する、抗不安または抗うつ剤、
[2] 式(1’)

[式中、R1’およびR2’は、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、もしくは置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すか、またはR1’およびR2’は一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4):

(式中、nは0または1を表し、mは1、2または3を表す。Yは単結合、酸素原子または硫黄原子を表す。Qはメチレン、エチレンまたは置換されてもよいo−フェニレン基を表す。)を表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR1112を表す。
(式中、R10は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアルカノイル基、または置換されてもよいアルコキシカルボニル基を表す。
11およびR12は、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、または置換されてもよいカルバモイル基を表すか、またはR11とR12は、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)
また、(i)XがNR10のとき、RとR10が一緒になって、式(1’)は式(2’):

(式中、R1’、R2’、R、R、R、R、およびRは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
(ii)RとRが一緒になって、式(1’)は式(3’):

(式中、R1’、R2’、R、R、R、R、およびXは前記と同義でありZは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
ただし、前記(i)または(ii)ではない場合においては、
(1)R1’およびR2’は同時に水素原子を表すことはない。
(2)R1’またはR2’は飽和ヘテロ環基を表すことはない。
(3)R1’およびR2’が一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4)を表す時、Qは置換されてもよいo−フェニレン基を表す。
(4)R、R、RおよびRは、同時に水素原子を表すことはない。
(5)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、または置換されてもよいアルキル基であるとき、残りは水素原子ではない。
(6)Xが硫黄原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、ニトロ、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、または置換されてもよいアミノ基であるとき、残りは水素原子ではない。
(7)Xが酸素原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルコキシ基、または置換されてもよいアリールカルボニル基であり、残りが水素原子である時、R1’またはR2’は水素原子ではない。
(8)Xが酸素原子を表し、Rがニトロであり、R、RおよびRが水素原子である時、R1’およびR2’は同時にアルキル基を表すことはない。
(9)XがNR10を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子、またはシアノであるとき、残りは水素原子ではない。
(10)XがCR1112を表す時、R11およびR12は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表すか、またはR11とR12は、一緒になって、オキソまたは=NOHを表し、R1’またはR2’は水素原子ではない。]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[3] [2]における式(1’)が、式(2’)または式(3’)で表す化合物ではない場合において、さらに、
(11)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいピリミジルアミノ基または置換されてもよいチアゾリルであるとき、残りは水素原子ではない。
(12)Xが硫黄原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、ハロアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアミノ基であるとき、残りは水素原子ではない。
(13)Xが酸素原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリールカルボニル基であり、残りが水素原子である時、R1’またはR2’は水素原子ではない。
(14)XがNR10を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、置換されてもよいヘテロアリール基であり、残りが水素原子である時、R1’またはR2’は水素原子ではない。
[2]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[4] XがNR10であり、RとR10が一緒になって、式(2”)

[式中、R1’、R2’、R、R、R、RおよびRは、[2]における意義と同義である。Z1’は置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。]
で表される、[2]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[5] R、RおよびRのうち、少なくとも1つが−E−A(式中、EおよびAは、[2]における意義と同義である。)で表される基である、[4]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[6] Z1’が置換されてもよいトリメチレンまたはテトラメチレン(該トリメチレンおよびテトラメチレンの炭素原子のうち1つは酸素原子で置き換えることができる。)である、[4]または[5]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[7] RとRが一緒になって、式(3”)

[式中、R1’、R2’、R、R、R、RおよびXは、[2]における意義と同義である。Z2’は置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子に置き換えることができる。]
で表される、[2]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[8] R、RおよびRのうち、少なくとも1つが−E−A(式中、EおよびAは、[2]における意義と同義である。)で表される基である、[7]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[9] Z2’が置換されてもよいエチレンである、[7]または[8]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[10] R1’が、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表し、R2’が置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表すか、またはR1’およびR2’は一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4’):

(式中、nは0または1を表し、mは1、2または3を表す。Y’は単結合または酸素原子を表す。Q’は置換されてもよいo−フェニレン基を表す。)を表し;
およびRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、または置換されてもよいアルキル基を表し;
、R、RおよびRのうち少なくとも1つは、−E−Aで表される基(式中、EおよびAは、[2]における意義と同義である。)である、[2]または[3]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[11] Xが、酸素原子または硫黄原子である、[10]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[12] XがNR10であり、R10が水素原子または置換されてもよいアルキル基である、[10]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[13] XがCR1112であり、R11およびR12が、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基である、[10]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[14] R1’およびR2’が、水素原子、または置換されてもよいアルキル基を表し、R、R、RおよびRは、各々独立して、水酸基、ニトロ、シアノ、アルコキシ基、シクロアルキル基、置換されてもよいアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、または置換されてもよいヘテロアリール基で置換されたアルキル基;置換されてもよいシクロアルキル基;置換されてもよいアルケニル基;置換されてもよいアルキニル基;水酸基;置換アミノ基;置換アルコキシ基;置換されてもよいアルカノイル基;置換されてもよいアルコキシカルボニル基;置換されてもよいアリールオキシカルボニル基;置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基;カルボキシ基;置換されてもよいカルバモイル基;アリール基で置換されたスルファモイル基;置換されてもよいウレイド基;置換されてもよいアルキルチオ基;置換されてもよいアルキルスルフィニル基;置換されてもよいアルキルスルホニル基;または−E−A’で表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、A’は、水酸基またはアミノ基で置換されたアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アミノ基(該アミノ基は、1つまたは2つのアルキル基、アルカノイル基、またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。)、カルバモイル基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基で置換されたフェニル基;置換されてもよいナフチル基;または置換されてもよいヘテロアリール基を表す。Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)で表される、[2]または[3]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[15] R1’、R2’のうち、少なくともどちらか一方がアリール基(該アリール基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、またはアルカノイル基で置換されてもよい)であり、かつXが硫黄原子を表し、R、R、RおよびRは、各々独立して、置換アルキル基(置換基としては、水酸基、ニトロ、シアノ、アルコキシ基、シクロアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基から選ばれる);置換されてもよいシクロアルキル基;置換されてもよいアルケニル基;置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;水酸基;置換されてもよいアミノ基;置換アルコキシ基;置換されてもよいアルカノイル基;置換されてもよいアルコキシカルボニル基;置換されてもよいアリールオキシカルボニル基;置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基;カルボキシ基;置換されてもよいカルバモイル基;置換されてもよいスルファモイル基;置換されてもよいウレイド基;置換されてもよいアルキルチオ基;置換されてもよいアルキルスルフィニル基;置換されてもよいアルキルスルホニル基;または−E−Aで表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基を表す。Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)で表される、[2]または[3]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[16] R1’、R2’のうち、少なくともどちらか一方がアリール基(該アリール基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、またはアルカノイル基で置換されてもよい)であり、Xが酸素原子、NR10、またはCR1112である、[2]または[3]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[17] 式(5)

[式中、R1aは置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいシクロアルキル基を表し、R2aは置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表すか、またはR1aおよびR2aは一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4’’):

(式中、n、m、およびYは、[2]における意義と同義である。Q’は置換されてもよいo−フェニレン基を表す。)を表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基を表す。
(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)
ただし、R、R、RおよびRは、同時に水素原子を表すことはない。
X’は、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR11a12aを表す。
(式中、R10は、[2]における意義と同義である。
11aおよびR12aは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表すか、またはR11aとR12aは、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)
ただし、
(1)Xが硫黄原子またはNR10である時、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、トリハロメチル基、または置換されてもよいアルコキシ基であるとき、残りは水素原子ではない。
(2)Xが酸素原子である時、Rがハロゲン原子ではない。]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[18] R1aは置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいシクロアルキル基を表し、R2aは置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、R、R、RおよびRのうち、少なくとも1つが−E−A(式中、EおよびAは、[2]における意義と同義である。)で表される基である、[17]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[18−2] Rが−E−A(式中、EおよびAは、[2]における意義と同義である。)で表される基である、[17]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[19] Eが、単結合を表す、[18]および[18−2]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[20] R1aは置換されてもよいアルキル基を表し、R2aは置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rおよび/又はRが、ハロゲン原子である、[17]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[21] 式(6)

[式中、R1bおよびR2bは、各々独立して、置換アルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
およびRは、[2]における意義と同義である。
5b、R6b、R7bおよびR8bは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基(式中、Eは、[2]における意義と同義であり、Aは、置換フェニル基(置換基としては、ハロゲン原子、水酸基もしくは置換されてもよいアミノ基で置換されたアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アミノ基(該アミノ基は、例えば、1つまたは2つのアルキル基、アルカノイル基、またはアルコキシカルボニル基などで置換されていてもよい。)、カルバモイル基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基から選ばれる);置換されてもよいナフチル基;あるいは置換されてもよいヘテロアリール基を表す。)であり、R5b、R6b、R7bおよびR8bのうち、少なくとも1つが−E−Aで表される基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR11b12bを表す。
(式中、R10は、[2]における意義と同義である。
11bおよびR12bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表すか、またはR11bとR2bは、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[21−2] R6bが−E−A(式中、EおよびAは、[21]における意義と同義である。)で表される基である、[21]に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩、
[22] [2]〜[21−2]のいずれかに記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬、および
[23] [2]〜[21−2]のいずれかに記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有する、抗不安または抗うつ剤に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明における各々の基の説明は、特に指示した場合を除き、その基が他の基の一部分である場合にも該当する。
なお、本明細書における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1または複数である。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などが挙げられる。
およびRにおける好ましいハロゲン原子としては、例えばフッ素原子が挙げられる。
「アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルまたはデシルなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。
「アルケニル基」としては、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニルまたは1−メチル−1−ブテニルなどのような少なくとも1つの二重結合を有する炭素原子数2から6の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基が挙げられる。好ましいアルケニル基としては炭素原子数3から6の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基が挙げられる。
「アルキニル基」としては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニルまたは1−メチル−2−ブチニルなどのような少なくとも1つの三重結合を有する炭素原子数2から6の直鎖状または分枝鎖状アルキニル基が挙げられる。好ましいアルキニル基としては炭素原子数3から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、またはシクロオクテニルなどのような炭素原子数3から8の飽和または不飽和のシクロアルキル基が挙げられる。好ましいシクロアルキル基としては炭素原子数3から6の飽和または不飽和のシクロアルキル基が挙げられる。
「アルコキシ基」としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノニルオキシ、またはデシルオキシなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基が挙げられる。好ましいアルコキシ基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基が挙げられる。
「アルカノイル基」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、またはデカノイルなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルカノイル基が挙げられる。好ましいアルカノイル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルカノイル基が挙げられる。
「アルカノイルオキシ基」としては、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、バレリルオキシ、イソバレリルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ヘプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシ、またはデカノイルオキシなどの炭素原子数1から10の直鎖状または分枝鎖状のアルカノイルオキシ基が挙げられる。好ましいアルカノイルオキシ基としては、炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシ基が挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、ヘキソキシカルボニル、ヘプトキシカルボニル、オクトキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、またはデシルオキシカルボニルなどの炭素原子数2から11の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシカルボニル基が挙げられる。好ましいアルコキシカルボニル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基が挙げられる。
「アルキルチオ基」としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノニルチオ、またはデシルチオなどの炭素原子数1から10のアルキルチオ基が挙げられる。好ましいアルキルチオ基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を有するアルキルチオ基が挙げられる。
「アルキルスルフィニル基」としては、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、ヘプチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、ノニルスルフィニル、またはデシルスルフィニルなどの炭素原子数1から10のアルキルスルフィニル基が挙げられる。好ましいアルキルスルフィニル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を有するアルキルスルフィニル基が挙げられる。
「アルキルスルホニル基」としては、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オクチルスルホニル、ノニルスルホニル、またはデシルスルホニルなどの炭素原子数1から10のアルキルスルホニル基が挙げられる。好ましいアルキルスルホニル基としては炭素原子数1から6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を有するアルキルスルホニル基が挙げられる。
「トリハロメチル基」としては、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはトリブロモメチル基などが挙げられる。
「置換アルキル基」、「置換アルケニル基」、「置換アルキニル基」、「置換アルコキシ基」、「置換シクロアルキル基」、「置換アルカノイル基」、「置換アルコキシカルボニル基」、「置換アルキルチオ基」、「置換アルキルスルフィニル基」および「置換アルキルスルホニル基」における置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、ニトロ、シアノ、アルコキシ基、シクロアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基などが挙げられる。
置換アルキル基、置換アルコキシ基、および置換アルキニル基における置換基には、上記の他、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基も挙げられる。
置換シクロアルキル基における置換基には、上記の他、アルキル基も挙げられる。
「置換アルキル基」、「置換アルケニル基」、「置換アルキニル基」、「置換アルコキシ基」、「置換シクロアルキル基」、「置換アルカノイル基」、「置換アルコキシカルボニル基」、「置換アルキルチオ基」、「置換アルキルスルフィニル基」および「置換アルキルスルホニル基」における好ましい置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、またはジアルキルアミノ基等が挙げられる。
また、R、R10およびR13における「置換アルキル基」における好ましい置換基としては、例えばアリール基またはヘテロアリール基等が挙げられる。
「アリール基」としては、例えばフェニルまたはナフチルなどの炭素原子数10以下のアリール基が挙げられる。
「ヘテロアリール基」としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する、単環の5または6員の芳香族複素環基または二環の9から10員の芳香族複素環基が挙げられ、具体的には、ピリジル(窒素原子がオキシド化されていてもよい。)、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、キノリル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、インドリル、キナゾリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ナフチリジニルまたはイミダゾピリジニルなどが挙げられる。好ましいヘテロアリール基としては、窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含有する、単環の5または6員の芳香族複素環基が挙げられる。さらに好ましくはピリジルが挙げられる。
「アロイル基」としては、例えばベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなどの炭素原子数6〜10のアリール基を有するアリールカルボニル基が挙げられる。
「アリールオキシカルボニル基」、「アリールオキシ基」、「アリールチオ基」、「アリールスルフィニル基」、「アリールスルホニル基」、「ヘテロアリールカルボニル基」および「ヘテロアリールオキシカルボニル基」におけるアリール部分またはヘテロアリール部分は、前記と同義である。
「置換アリール基」および「置換ヘテロアリール基」における置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、ニトロ、シアノ、アルキル基(該アルキル基は、例えばハロゲン原子、水酸基、アルカノイルオキシ基、置換されていてもよいアミノ基、または水酸基で置換されてもよいアルキル基、アルカノイル基、ハロゲン原子、水酸基もしくはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい飽和ヘテロ環などで置換されていてもよい。)、アルコキシ基(該アルニキシ基は、例えばハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、シクロアルキル基、置換されていてもよいアミノ基、またはアルキル基、アルカノイル基、ハロゲン原子、水酸基もしくはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい飽和ヘテロ環などで置換されていてもよい。)、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アルカノイル基(該アルカノイル基は、例えば、ハロゲン原子などで置換されていてもよい。)、アミノ基(該アミノ基は、例えば、1つまたは2つの無置換のアルキル基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基または飽和ヘテロ環などで置換されていてもよい。)、カルバモイル基(該カルバモイル基は、例えば、無置換あるいはジアルキルアミノ基あるいは飽和ヘテロ環基で置換されたアルキル基を1つまたは2つ有してもよい)、スルファモイル基(該スルファモイル基は1つまたは2つのアルキル基などで置換されていてもよい。)、アリール基、飽和ヘテロ環基(該飽和ヘテロ環基は水酸基で置換されてもよいアルキル基などで置換されていてもよい。)、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基などが挙げられる。
また、置換アリール基における置換基には、メチレンジオキシまたはエチレンジオキシなどのアルキレンジオキシ基も挙げられる。
また、置換アリール基として、式(7):

(式中、nは0、1または2を表し、mは1、2、3または4を表し、nとmの和は、2、3、または4である。R20は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルカノイル基、または置換されてもよいアルコキシカルボニル基を表す。)で表される基を挙げることが出来る。
置換アルキル基および置換アルコキシ基における置換基としての置換アリール基および置換ヘテロアリール基における置換基、および「置換アリールオキシカルボニル基」、「置換アリールチオ基」、「置換アリールスルフィニル基」、「置換アリールスルホニル基」、「置換ヘテロアリールオキシカルボニル基」および「置換o−フェニレン基」における置換基としては、前記の「置換アリール基」および「置換ヘテロアリール基」における置換基と同じ基が挙げられる。
およびRにおける「置換アルキル基」および「置換アルコキシ基」における置換基としての置換アリール基および置換ヘテロアリール基における好ましい置換基、および、「置換アリール基」、「置換ヘテロアリール基」、「置換アリールオキシカルボニル基」、「置換アリールチオ基」、「置換アリールスルフィニル基」、「置換アリールスルホニル基」、「置換ヘテロアリールオキシカルボニル基」および「置換o−フェニレン基」における好ましい置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、ニトロ、シアノ、アルキル基(該アルキル基は、例えばハロゲン原子、水酸基またはアミノ基などで置換されていてもよい。)、アルコキシ基(該アルコキシ基は、例えばハロゲン原子などで置換されていてもよい。)、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルバモイル基またはアルキレンジオキシ基などが挙げられる。
「飽和ヘテロ環基」における飽和ヘテロ環としては、例えば窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する、単環の4〜8員環の飽和ヘテロ環が挙げられ、具体的にはピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、パーヒドロアゼピン、テトラヒドロフラン、またはテトラヒドロピランなどが挙げられる。
また、これら飽和ヘテロ環基はベンゼン環が縮環していてもよい。
飽和ヘテロ環基における結合位置は、炭素原子上または窒素原子上である。
好ましい飽和ヘテロ環基としては、窒素原子および酸素原子からなる群から選ばれる1〜2個のヘテロ原子を含有する、単環の5〜6員環の飽和ヘテロ環基または、例えば次式:

などで表される、飽和ヘテロ環基にベンゼン環が縮環したものが挙げられる。
置換飽和ヘテロ環基における置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、アルキル基(該アルキル基は、例えばハロゲン原子または水酸基などで置換されていてもよい。)、またはアルコキシ基(該アルコキシ基は、例えばハロゲン原子などで置換されていてもよい。)などが挙げられる。
「置換アミノ基」における置換基としては、例えばアルキル基、アリール基で置換されてもよいアルキル基、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基もしくはトリハロメチル基で置換されてもよいアリール基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基またはアロイル基などが挙げられる。
「置換カルバモイル基」、「置換スルファモイル基」および「ウレイド基」における置換基としては、例えばアルキル基、アルキル基やハロゲン原子で置換されてもよいアリール基で置換されてもよいアルキル基、またはアルキル基やハロゲン原子で置換されてもよいアリール基などが挙げられる。
「アルキレン基」としては、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレンまたはペンタメチレンなどの炭素数1から5のアルキレン基が挙げられ、炭素原子のうち一つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、例えば水素原子または置換されてもよいアルキル基などを表す。)で置き換えられてもよい。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。
およびZ1’における好ましいアルキレン基としては、炭素数3から4のアルキレン基、または炭素数2または3で1つの酸素原子が含まれるアルキレン基が挙げられる。
およびZ2’における好ましいアルキレン基としては炭素数2から3のアルキレン基が挙げられる。
「置換されてもよいアルキレン基」における置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、アルキル基(該アルキル基は、例えば水酸基またはハロゲン原子などで置換されていてもよい。)、アルコキシ基(該アルコキシ基は、例えばハロゲン原子などで置換されていてもよい。)、置換されていてもよいアミノ基などが挙げられる。
としては、−E−Aで表される基が好ましい。
(式中、EおよびAは、前記と同様である。)Aにおける置換アリール基として、例えば、式(7):

(式中、nは0、1または2を表し、mは1、2、3または4を表し、nとmの和は、2、3、または4である。R20は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルカノイル基、または置換されてもよいアルコキシカルボニル基を表す)を挙げることができる。また、Eとしては、単結合が好ましい。
なお、本発明化合物は、好ましくは2−〔6−[(ジメチルアミノ)スルフォニル]−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル〕−N−(1−フェニルエチル)アセトアミド並びに2−〔6−[(ジメチルアミノ)スルフォニル]−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル〕−N−メチル−N−フェニルアセトアミドを含まない。
本発明化合物(1)またはその薬学上許容される塩は、例えば以下の方法によって製造することができる。
製造法1


(式中、R、R、R、R、R、R、R、RおよびXは前記のとおりであり、LGは脱離基(例えば塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子、アセトキシなどのアシルオキシ基、またはトシルオキシまたはメシルオキシなどのスルホニルオキシ基など)を表し、R20はアルキル基(例えばメチル、エチルまたはt−ブチルなど)を表す。)
工程1(アルキル化)
化合物(101)またはその塩を化合物(102)またはその塩と反応させることにより、中間体(103)を製造することができる。反応は、必要により塩基の存在下、また、場合により相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
塩基としては、例えばトリエチルアミンまたはピリジン等の有機塩基、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムまたは水素化ナトリウム等の無機塩基、またはナトリウムメトキシドまたはカリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。
相間移動触媒としては、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどが挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばアセトニトリルや、クロロホルムもしくはジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒等が挙げられる。
工程2(加水分解)
中間体(103)を加水分解することで中間体(104)を製造できる。反応は、適当な溶媒中で酸性または塩基性条件下、約0℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノールのようなアルコール系溶媒、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、水、またはこれらの混合溶媒等が挙げられる。酸としては、例えば塩酸または硫酸等の鉱酸、またはギ酸、酢酸、プロピオン酸もしくはシュウ酸等の有機酸等が挙げられる。塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の水酸化アルカリ、または炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム等の炭酸アルカリ等が挙げられる。
工程3(縮合)
中間体(104)またはその塩を化合物(105)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより、化合物(1)を製造することができる。このアミド結合形成反応は、塩化チオニルまたはオキサリルクロライド等を用いる酸クロライド法、対応する酸無水物を用いる酸無水物法、クロロ炭酸エステル等を用いる混合酸無水物法、またはジシクロヘキシルカルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾール等の縮合剤を用いる方法などの通常の方法を用いて行うことができる。
本発明化合物(1)またはその薬学上許容される塩は、例えば以下の方法によっても製造することができる。
製造法2(アルキル化)

(式中、R、R、R、R、R、R、R、RおよびXは前記のとおりであり、LGは製造法1記載と同義である。)
化合物(101)またはその塩を化合物(106)またはその塩と反応させることにより、化合物(1)を製造することができる。反応は、必要により塩基の存在下、また、場合により相間移動触媒の存在下、適当な不活性溶媒中で約−20℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
塩基、相関移動触媒および不活性溶媒としては前述(製造例1−工程1)のものが挙げられる。
前掲の化合物(106)またはその塩は、例えば以下の方法によって製造することができる。
製造法3

(式中、R、R、RおよびRは前記のとおりであり、LGは製造法1記載と同義であり、LG’は脱離基(例えば塩素原子または臭素原子などのハロゲン原子など)を表す。ここで、LG’はLGと異なり、かつ、LGよりも反応性が高い脱離基であることが好ましい。)
化合物(107)またはその塩を化合物(108)またはその塩と反応させることにより、化合物(106)を製造することができる。反応は、必要により塩基の存在下適当な不活性溶媒中、約−20℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。
塩基および不活性溶媒としては前述(製造例1−工程1)のものが挙げられる。
本発明化合物(3)またはその薬学上許容される塩は、例えば以下の方法によって製造することができる。
製造法4

(式中、R、R、R、R、R、R、XおよびZは、前記のとおりであり、R21はアルキル基(例えばメチル、エチルまたはt−ブチルなど)を表す。)
工程1(加水分解)
化合物(301)を加水分解することで中間体(302)を製造できる。反応は、適当な溶媒中で酸性または塩基性条件下、約0℃〜用いた溶媒の沸点までの範囲の温度で、10分間〜48時間反応させることにより行うことができる。溶媒、酸および塩基としては、前述(製造例1−工程2)のものが挙げられる。
工程2(縮合)
中間体(302)またはその塩を化合物(105)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより、化合物(3)を製造することができる。このアミド結合形成反応としては製造例1−工程3で挙げたような通常の方法を用いて行うことができる。
製造法5

(式中、R、R、R、RおよびXは前記のとおりであり、R50、R60、R70、R80はR、R、R、Rと同義であり、LGおよびR20は製造法1記載と同義であり、LG”は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、またはトリフルオロメタンスルホニルオキシなどを表し、Mは、トリメチルスズ、トリエチルスズ、トリブチルスズ、カテコールボラン、B(OR22(式中、R22は、水素原子、メチル、エチルまたはイソプロピルを表す。)、または、下記式(116)

(式中、R23は、水素原子またはメチルを表し、nnは、0または1の整数を表す。)を表す。)
工程1(アルキル化)
化合物(110)またはその塩を化合物(102)またはその塩と反応させることにより、中間体(111)を製造することができる。このアルキル化反応は、製造例1−工程1と同様の方法で行うことができる。
工程2(カップリング反応)
中間体(111)を、適当な不活性溶媒中20℃〜150℃にて、好ましくは50℃〜120℃にて、パラジウム触媒および塩基の存在下、1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量の化合物(112)と反応させることにより、中間体(113)を得ることができる。
パラジウム触媒としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム、酢酸パラジウム(II)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどが用いられる。好適な触媒として、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)が挙げられる。
塩基としては、例えばトリエチルアミンまたはピリジン等の有機塩基、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムもしくは水素化ナトリウム等の無機塩基、またはナトリウムメトキシドもしくはカリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばアセトニトリルや、クロロホルムもしくはジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒等が挙げられる。好適な溶媒として、エーテル類が挙げられる。
工程3(加水分解)
中間体(113)を加水分解することで中間体(114)を製造できる。反応は、製造例1−工程2と同様の方法で行うことができる。
工程4(縮合)
中間体(114)またはその塩を化合物(105)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより、化合物(115)を製造することができる。このアミド結合形成反応は、製造例1−工程3と同様の方法で行うことができる。
製造法6


(式中、R、R、R、RおよびXは前記のとおりであり、R50、R60、R70、R80はR、R、R、Rと同義であり、LGならびにR20は製造法1記載と同義であり、LG”ならびにMは製造法5記載と同義である。)
工程1(アルキル化)
化合物(110)またはその塩を化合物(106)またはその塩と反応させることにより、化合物(117)を製造することができる。このアルキル化反応は、製造例1−工程1と同様の方法で行うことができる。
工程2(カップリング反応)
化合物(117)を、適当な不活性溶媒中20℃〜150℃にて、好ましくは50℃〜120℃にて、パラジウム触媒および塩基の存在下、1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量の化合物(112)と反応させることにより、化合物(115)を得ることができる。パラジウム触媒、塩基および不活性溶媒としては前述(製造例5−工程2)のものが挙げられる。
製造法7


(式中、R、R、R、RおよびXは前記のとおりであり、R50、R60、R70、R80はR、R、R、Rと同義であり、R20は製造法1記載と同義であり、LG”、R23ならびにnnは、製造法5記載と同義である。)
工程1(メタル化反応)
化合物(110)から前述(製造法5−工程1)の反応操作により合成できる化合物(111)を、適当な不活性溶媒中20℃〜150℃にて、好ましくは50℃〜120℃にて、パラジウム触媒、塩基、また場合によりホスフィンリガンドの存在下、1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量の化合物(118)または(119)と反応させることにより、中間体(120)を得ることができる。
パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドなどが用いられる。
塩基としては、例えばトリエチルアミンもしくはピリジン等の有機塩基、酢酸カリウム、、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムもしくは水素化ナトリウム等の無機塩基、またはナトリウムメトキシドもしくはカリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。
ホスフィンリガンドとしては、例えばトリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル等が挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばアセトニトリルや、クロロホルムまたはジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒もしくはこれらの混合溶媒等が挙げられる。好適な溶媒として、エーテル類が挙げられる。
工程2(カップリング反応)
中間体(120)を、適当な不活性溶媒中20℃〜150℃にて、好ましくは50℃〜120℃にて、パラジウム触媒および塩基の存在下、1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量の化合物(121)と反応させることにより、中間体(113)を得ることができる。パラジウム触媒、塩基および不活性溶媒としては前述(製造例5−工程2)のものが挙げられる。
工程3(加水分解)
中間体(113)を加水分解することで中間体(114)を製造できる。反応は、製造例1−工程2と同様の方法で行うことができる。
工程4(縮合)
中間体(114)またはその塩を化合物(105)またはその塩と反応させてアミド結合を形成させることにより、化合物(115)を製造することができる。このアミド結合形成反応は、製造例1−工程3と同様の方法で行うことができる。
製造法8

(式中、R、R、R、RおよびXは前記のとおりであり、R50、R60、R70、R80はR、R、R、Rと同義であり、LG”、R23ならびにnnは、製造法5記載と同義である。)
工程1(メタル化反応)
化合物(110)から前述(製造法6−工程1)の反応操作により合成できる化合物(117)を、適当な不活性溶媒中20℃〜150℃にて、好ましくは50℃〜120℃にて、パラジウム触媒、塩基、また場合によりホスフィンリガンドの存在下、1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量の化合物(118)または(119)と反応させることにより、中間体(122)を得ることができる。パラジウム触媒、塩基、ホスフィンリガンドおよび不活性溶媒としては前述(製造例7−工程1)のものが挙げられる。
工程2(カップリング反応)
中間体(122)を、適当な不活性溶媒中20℃〜150℃にて、好ましくは50℃〜120℃にて、パラジウム触媒および塩基の存在下、1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量の化合物(121)と反応させることにより、化合物(115)を得ることができる。パラジウム触媒、塩基および不活性溶媒としては前述(製造例5−工程2)のものが挙げられる。
中間体の製法
化合物(101)のうち、XがNR10を表し、RとR10が、一緒になって、式(201)

(式中、R、R、RおよびZは、前記のとおりである。)を表す化合物、ならびに化合物(301)は、文献(J.Org.Chem.,(1997),62,6582−6587およびJ.Med.Chem.,(1997),40,639−646)に記載の方法もしくはそれに準じた方法に従って合成することができる。さらに、化合物(101)のうちXが酸素原子を表す化合物については、文献(J.Heterocyclic Chem.,(1991),28,933−937)記載の方法もしくはそれに準じた方法、Xが硫黄原子を表す化合物については、文献(J.Heterocyclic Chem.,(1988),25,1183−1190)記載の方法もしくはそれに準じた方法、XがNR10を表す化合物については、文献(Synthesis,(2001),541−543)記載の方法もしくはそれに準じた方法、XがCR1112を表す化合物については、文献(Tetrahedron Lett.,(1979),20,2857−2860およびTetrahedron Lett.,(2002),43,193−195)記載の方法もしくはそれに準じた方法に従って合成することができる。
また、前記式(1)の化合物において、官能基を適宜変換することによって、式(1)の別の化合物としてもよい。官能基の変換は、通常行われる一般的方法(例えば、Comprehensive Organic Transformations、R.C.Larock、(1989)等を参照)によって行うことができる。
本明細書を通じて、保護基、縮合剤などは、この技術分野において慣用されているIUPAC−IUB(生化学命名委員会)による略号で表わすことがある。
出発化合物および目的化合物の好適な塩および医薬として許容しうる塩は、慣用の無毒性塩であり、それらとしては、有機酸塩(例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、蟻酸塩またはトルエンスルホン酸塩など)および無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、よう化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩または燐酸塩など)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸またはグルタミン酸など)との塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩またはカリウム塩など)およびアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩またはマグネシウム塩など)などの金属塩、アンモニウム塩、または有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩またはN,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など)などの他、当業者が適宜選択することができる。
上記において説明した製造法において、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件下で変化するかまたは説明した方法を実施するのに不適切な場合は、反応点以外を保護し、反応させた後、脱保護することにより目的化合物を得ることができる。保護基としては、文献(例えばProtective Groups in Organic Synthesis、T.W.Greene、John Wiley & Sons Inc.、(1981)等)に記載されているような通常の保護基を用いることができ、更に具体的には、アミンの保護基としてはエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アセチルまたはベンジル等を、また水酸基の保護基としてはトリアルキルシリル、アセチルまたはベンジル等をあげることができる。
保護基の導入および脱離は、有機合成化学で常用される方法(例えば、上記のProtective Groups in Organic Synthesis参照)またはそれらに準じた方法により行うことができる。
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
本発明化合物(1)の中には、互変異性体が存在し得るものがあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
本発明化合物(1)の薬学上許容される塩を取得したい時は、化合物(1)が薬学上許容される塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸または塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。また、化合物(1)およびその薬学上許容される塩は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明に包含される。本発明化合物(1)には、不斉炭素原子にもとづく1個以上の立体異性体が包含されうる場合があるが、かかる異性体およびそれらの混合物はすべてこの発明の範囲に包含される。
さらに本発明の範囲には本発明化合物(1)のプロドラッグも含まれる。本発明においてプロドラッグとは、生体内で酸加水分解により、あるいは酵素的に分解されて前記式(1)の化合物を与える誘導体をいう。例えば、前記式(1)の化合物が水酸基やアミノ基、またはカルボキシ基を有する場合は、これらの基を常法に従って修飾してプロドラッグを製造することができる。
例えばカルボキシル基を有する化合物であればそのカルボキシル基がアルコキシカルボニル基となった化合物、アルキルチオカルボニル基となった化合物、またはアルキルアミノカルボニル基となった化合物が挙げられる。
また、例えばアミノ基を有する化合物であれば、そのアミノ基がアルカノイル基で置換されアルカノイルアミノ基となった化合物、アルコキシカルボニル基により置換されアルコキシカルボニルアミノ基となった化合物、アシロキシメチルアミノ基となった化合物、またはヒドロキシルアミンとなった化合物が挙げられる。
また例えば水酸基を有する化合物であれば、その水酸基が前記アシル基により置換されてアシロキシ基となった化合物、リン酸エステルとなった化合物、またはアシロキシメチルオキシ基となった化合物が挙げられる。
これらのプロドラッグ化に用いる基のアルキル部分としては前記アルキル基が挙げられ、そのアルキル基は例えばアルコキシ基等により置換されていてもよい。好ましい例としては、次のものが挙げられる。
例えばカルボキシル基がアルコキシカルボニル基となった化合物についての例としては、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、またはメトキシメトキシカルボニル基、エトキシメトキシカルボニル基、2−メトキシエトキシカルボニル基、2−メトキシエトキシメトキシカルボニル基またはピバロイルオキシメトキシカルボニル基などのアルコキシ基により置換されたアルコキシカルボニル基が挙げられる。
本発明化合物は、ベンゾジアゼピンω受容体アゴニスト作用を有する。それゆえ、不安障害及びその関連疾患、うつ病、認知機能障害またはけいれんなどの中枢性疾患の治療または予防に有用である。
医療目的には、本発明の化合物は、局所、経腸、静脈内、筋肉内、吸入、点鼻、関節内、髄腔内、経気管または経眼投与を含めての経口、非経口投与、外用に適した固体状または液状の有機または無機賦形剤などの薬学上許容しうる担体との混合物として医薬製剤の形態で使用できる。該医薬製剤としては、カプセル剤、錠剤、ペレット剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤、坐剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、吸入剤、注射剤、パップ剤、ゲル剤、テープ剤、点眼剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤、懸濁剤、乳剤などの固体、半固体または液体が挙げられる。これらの製剤は通常の方法により製造することができる。所望により、これらの製剤に、助剤、安定剤、湿潤剤ないし乳化剤、緩衝剤、その他慣用の添加剤を加えることができる。
本発明化合物の用量は患者の年齢および状態に応じて増減するが、化合物(1)の平均一回量約0.1mg、1mg、10mg、50mg、100mg、250mg、500mgおよび1,000mgが、例えば不安障害及びその関連疾患、うつ病、認知機能障害、けいれんといった中枢性疾患に対して有効である。一般には、ヒトに投与する場合、1日当り0.1mg/個体ないし約1,000mg/個体、好ましくは1日当り1mg/個体ないし約100mg/個体の量を投与することができる。
以下に実施例および試験例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。なお、本明細書において記載の簡略化のために次の略語を使用することもある。
Me:メチル
Et:エチル
Pr:プロピル
i−Pr:イソプロピル
t−Bu:tert−ブチル
Ph:フェニル
Py:ピリジル
Bn:ベンジル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
参考例1
2−アミノ−4−ブロモフェノール
4−ブロモ−2−ニトロフェノール(25.0g,115mmol)のテトラヒドロフラン(250mL)溶液に5%ロジウム炭素(2.20g)を加え、20−25℃にて4.5時間水素雰囲気下攪拌した。反応後、ロジウム炭素を濾過し溶媒を減圧留去することにより2−アミノ−4−ブロモフェノール(21.6g,98%)を得た。
IR(cm−1):1200、1279、1437、1497、2791
参考例2
5−ブロモ−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン
2−アミノ−4−ブロモフェノール(3.50g,18.6mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に20−25℃で1,1’−カルボニルジイミダゾール(3.62g,22.3mmol)を加え1.5時間還流した。反応後、反応液を20−25℃まで冷却し2N塩酸水溶液を加え酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去することにより5−ブロモ−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン(3.89g,定量的)を得た。
IR(cm−1):960、1149、1474、1622、1751
参考例3
tert−ブチル (5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)アセテート
5−ブロモ−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン(47.8g,223mmol)のアセトン(400mL)/ジメチルホルムアミド(40mL)溶液に20−25℃で炭酸カリウム(3.28g,23.7mmol)、ブロモ酢酸tert−ブチル(36.3mL,246mmol)を加え、20−25℃にて3時間攪拌した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をヘキサンにて洗浄することでtert−ブチル (5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)アセテート(71.5g,98%)を得た。
IR(cm−1):1151、1242、1485、1736、1782
参考例4
(5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸
tert−ブチル (5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)アセテート(71.5g,218mmol)の1,4−ジオキサン(360mL)溶液に20−25℃で4N塩酸/1,4−ジオキサン溶液(340mL,1.36mmol)、酢酸(360mL)を加え50℃にて4.5時間攪拌した。反応後、水を加え酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をヘキサンにて洗浄することで(5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸(58.3g,98%)を得た。
IR(cm−1):1028、1227、1483、1736、2953
参考例5
(2−オキソ−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸
2−アミノ−4−フェニルフェノールを出発原料とし、参考例2〜4と同様の方法で(2−オキソ−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸を合成した。
IR(cm−1):1030、1241、1483、1728、1763
参考例6
(5−ニトロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸
2−アミノ−4−ニトロフェノールを出発原料とし、参考例2〜4と同様の方法で(5−ニトロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸を合成した。
IR(cm−1):1020、1252、1487、1728、1782
参考例7
[2−オキソ−5−(3−チエニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]酢酸
参考例3で合成した化合物(328mg,1mmol)の1,4−ジオキサン(7.5mL)溶液に、20−25℃で3−チオフェンボロン酸(154mg,1.20mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(35.0mg,30.0μmol)、炭酸カリウム(415mg,3.00mmol)水溶液(1.5mL)を加え、窒素置換したのち、120℃で3時間攪拌した。反応後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧留去し、tert−ブチル [2−オキソ−5−(3−チエニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]アセテートを粗生成物として得た。続いて参考例4と同様の操作を行い[2−オキソ−5−(3−チエニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]酢酸を合成した。
IR(cm−1):1030、1250、1491、1724、1782
参考例8
(5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズチアゾール−3(2H)−イル)酢酸
文献(国際公開第97/43282号パンフレット)に従い合成した。
IR(cm−1):1182、1342、1437、1635、1743
参考例9
(7−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズチアゾール−3(2H)−イル)酢酸
参考例8と同様、文献(国際公開第97/43282号パンフレット)に従い合成した。
IR(cm−1):1109、1234、1570、1684、1733
参考例10
(6−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)酢酸
文献(J.Org.Chem.,(1995),60,1565−1582)に記載の方法によって得られるエチル 6−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレート(2.85g,10.0mmol)、メタノール(962mg,30.0mmol)、トリフェニルホスフィン(3.93g,15.0mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液にジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液,6.53g,15.0mmol)を加え、20−25℃で7時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜2/1)で精製して、エチル 6−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレートとジエチルアゾジカルボキシレート由来不純物の混合物を得た。この混合物にトルエン(25mL)を加え、攪拌後、結晶をろ取し、エチル 6−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレートを粗精製物として得た。
続いてエチル 6−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレート(2.88g,9.63mmol)のメタノール(70mL)懸濁液に5N水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を加え20−25℃で30分撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水(50mL)を加え、4N塩酸水をpH1となるまで加えた。この懸濁液を30分撹拌した後、濾取し、濾上物を50℃で減圧乾燥した。この固体をトルエン(25mL)に懸濁し、110℃まで加熱後、20−25℃までゆっくり冷却した。不溶物を濾取し、減圧乾燥して5−ブロモ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オンを1.29g得た。
5−ブロモ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オンに参考例3、4と同様の操作を行い、(6−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)酢酸を合成した。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ3.32(s,3H),4.62(s,2H),7.13(d,1H,J=8.3Hz),7.24(dd,1H,J=8.3,1.8Hz),7.48(d,1H,J=1.8Hz),13.12(br,1H).
参考例11
(5−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)酢酸
文献(J.Org.Chem.,(1995),60,1565−1582)に記載の方法によってtert−ブチル 5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレートを合成し、さらに参考例10と同様の方法にてメチル化を行い、tert−ブチル 5−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレートを得た。
続いてtert−ブチル 5−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレート(1.65g,5.04mmol)の酢酸(5mL)溶液に4N塩酸/1,4−ジオキサン溶液(5mL,20.0mmol)を加え、20−25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンを加え再び減圧溜去して6−ブロモ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−2−オンを1.16g得た。
さらに参考例3、4と同様の操作を行い、(5−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)酢酸を合成した。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ3.33(s,3H),4.60(s,2H),7.13(d,1H,J=8.3Hz),7.21(dd,1H,J=8.3,1.9Hz),7.44(d,1H,J=1.8Hz),13.14(br,1H).
参考例12
メチル 3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート
テトラヒドキノリン(18.0mL,143mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に20−25℃で炭酸カリウム(79.3g,574mmol)を加えた後、0℃にてクロロギ酸メチル(33.2mL,430mmol)を滴下し50℃にて6時間攪拌した。反応後、20−25℃まで冷却し、水を加え酢酸エチル/トルエン(1/1)にて抽出した。この有機層を水、2N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去することによりメチル 3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート(27.2g,99%)を得た。
IR(cm−1):1036、1134、1327、1493、1701
参考例13
メチル 6−ブロモ−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート
メチル 3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート(4.50g,23.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に0℃にてN−ブロモスクシイミドを加え20−25℃で3時間攪拌した。反応後、水を加え酢酸エチルにて抽出した。この有機層を水、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去することによりメチル 6−ブロモ−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート(6.06g,95%)を得た。
IR(cm−1):1038、1130、1321、1441、1701
参考例14
メチル 6−ブロモ−8−ニトロ−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート
テトラフルオロほう酸ニトロニウム(4.06g,30.6mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、0℃にてメチル 6−ブロモ−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート(5.90g,21.8mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液を加え、10分間同温で攪拌した。反応後、0℃にて水を加え酢酸エチルで抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去することでメチル 6−ブロモ−8−ニトロ−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート(7.19g、定量的)を得た。
IR(cm−1):810、1174、1321、1439、1701
参考例15
8−ブロモ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
還元鉄(24.1g,431mmol)の酢酸(250mL)溶液を約70℃まで加熱した後、メチル 6−ブロモ−8−ニトロ−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−カルボキシレート(19.4g,61.6mmol)の酢酸(200mL)溶液を1時間かけて滴下し、約80℃にて2時間攪拌した。反応後、20−25℃に戻した後、セライト(10g)、酢酸エチル(200mL)を加え30分攪拌し、セライト濾過を行った。得られた濾液に1N塩酸水溶液(500mL)を加え、20−25℃で30分攪拌し、酢酸エチルで抽出した。この有機層を水(2回)、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去することで8−ブロモ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(14.6g,94%)を粗精製物として得た。
IR(cm−1):1144、1491、1657、1707、3143
参考例16
tert−ブチル (8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)アセテート
8−ブロモ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オンに対し、参考例3と同様の操作を行うことでtert−ブチル(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)アセテートを得た。
IR(cm−1):1153、1421、1498、1697、1741
参考例17
(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)酢酸
tert−ブチル (8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)アセテートに対し、参考例4と同様の操作を行うことで(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)酢酸を得た。
IR(cm−1):980、1217、1240、1624、1718
参考例18
(2−オキソ−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)酢酸
参考例16にて合成した化合物とフェニルほう酸を用いて参考例7と同様の反応を行い、tert−ブチル (2−オキソ−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)アセテートを得た。
続いて参考例4と同様の操作により(2−オキソ−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾキノリン−1(2H)−イル)酢酸を合成した。
IR(cm−1):1111、1223、1429、1643、1728
参考例19
エチル 2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)プロパノエート
参考例15で合成した化合物(1.00g,3.95mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10.0ml)溶液に炭酸カリウム(819mg,5.93mmol)、エチル 2−ブロモプロパノエート(616μL,4.74mmol)を順次加え50℃にて1.5時間攪拌した。反応後、反応液を20−25℃まで冷却し、0℃にて1N塩酸水溶液に注いだ。酢酸エチル/トルエン(1/1)にて抽出後、有機層を水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去し、エチル 2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)プロパノエート(1.64g,定量的)を得た。
IR(cm−1):1024、1406、1497、1693、1733
参考例20
2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)ブロピオン酸
エチル 2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)プロパノエート(1.35g,3.82mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に水酸化リチウム(275mg,11.5mmol)水溶液(10mL)を20−25℃にて加え同温で2.5時間攪拌した。反応後、反応液を氷冷下、1N塩酸水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶することで、2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)ブロピオン酸(815mg,66%)を得た。
IR(cm−1):1070、1201、1414、1635、1653
参考例21
8−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
文献(J.Med.Chem.,(1994),37,3956−3968)に記載の方法によって得られるメチル 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボキシレート塩酸塩を原料とし、参考例12〜15と同様の操作を行うことでメチル 8−ブロモ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシレートを得た。
メチル 8−ブロモ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシレート(50.0mg,161mmol)、水素化ほう素ナトリウム(60.8mg,1.61mmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)懸濁液を50℃に加熱後、メタノール/テトラヒドロフラン(0.40mL/0.5mL)溶液を10分かけて滴下し、同温にて1時間攪拌した。反応後、0℃にて飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下し酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去することで8−ブロモ−4−ヒドロキシメチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン(48.5mg,定量的)を得た。
IR(cm−1):1066、1196、1398、1487、1684
参考例22
メチル 8−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシレート
メチル 8−ブロモ−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシレート(100mg,321μmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液に20−25℃にて炭酸カリウム(66.6mg,482μmol)、よう化メチル(60.0μL,964μmol)を順次加え、1時間攪拌した。反応後、水を加え酢酸エチル/トルエン(1/1)にて抽出した。この有機層を水、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、メチル 8−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシレート(77.9mg,75%)を得た。
IR(cm−1):1007、1159、1400、1500、1701
参考例23
8−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボン酸
メチル 8−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシレート(62.2mg,191μmol)のテトラヒドロフラン(0.60mL)−メタノール(0.60mL)溶液に水酸化リチウム(13.7mg,574μmol)水溶液(0.20mL)を20−25℃にて加え1.5時間攪拌した。反応後、1N塩酸水を加え酢酸エチルで抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去することで8−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボン酸(55.7mg,94%)を得た。
IR(cm−1):1007、1041、1209、1498、1705
参考例24
メチル [5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]アセテート
文献(国際公開第90/15058号パンフレット)に記載の方法に従い合成したtert−ブチル (2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル)カルバメート(1.30g,4.49mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液にブロモ酢酸メチル(450μL,4.70mmol)、炭酸カリウム(871mg,6.30mmol)を加え、20−25℃で1時間攪拌した後、約50℃で4.5時間攪拌した。反応溶液を氷冷下、5%硫酸水素カリウム水溶液(40mL)に注ぎ、酢酸エチル/トルエン(1/1)で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をヘキサン、ジエチルエーテルで懸濁洗浄し、ろ取し、メチル [5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]アセテート(1.02g,63%)を得た。
IR(cm−1):1003、1246、1423、1684、1743
参考例25
[5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]酢酸
メチル [5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾキノリン−1(2H)−イル]アセテート(500mg,1.38mmol)のメタノール/テトラヒドロフラン(1/1,10mL)溶液を氷冷し、水酸化ナトリウム(166mg,4.15mmol)と水(2mL)を加え、40分間攪拌し,20−25℃にてさらに1時間攪拌した。反応溶液に1N塩酸水溶液(5mL)、水(5mL)を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、[5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]酢酸(533mg,定量的)を得た。
IR(cm−1):1157、1219、1491、1635、1684
参考例26
tert−ブチル (2−アミノ−3−ニトロフェノキシ)アセテート
2−アミノ−3−ニトロフェノール(2.51g,16.3mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)の混合物に20−25℃攪拌下、炭酸カリウム(3.15g,22.8mmol)とブロモ酢酸tert−ブチル(2.55mL,17.3mmol)を加え、20−25℃で2時間半攪拌した。反応液を水に注ぎ、トルエンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)で精製し、3.59g(82%)のtert−ブチル (2−アミノ−3−ニトロフェノキシ)アセテートを得た。
IR(cm−1):1151、1236、1433、1736、3350
参考例27
tert−ブチル (2−アミノ−5−ブロモ−3−ニトロフェノキシ)アセテート
tert−ブチル (2−アミノ−3−ニトロフェノキシ)アセテート(2.54g,9.47mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に氷冷攪拌下、N−ブロモスクシンイミド(1.77g,9.94mmol)を加えた。反応混合物を氷冷下1時間、20−25℃にて3時間攪拌した。反応液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルを加えて20−25℃で30分間攪拌後、有機層と水層を分液した。ジエチルエーテル層を水、飽和食塩水の順に洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧濃縮し、3.26g(99%)のtert−ブチル (2−アミノ−5−ブロモ−3−ニトロフェノキシ)アセテートを得た。
IR(cm−1):1151、1209、1514、1743、3369
参考例28
7−ブロモ−5−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン
tert−ブチル (2−アミノ−5−ブロモ−3−ニトロフェノキシ)アセテート(2.33g,6.71mmol)、p−トルエンスルホン酸1水和物(100mg,0.526mmol)およびトルエン(10mL)の混合物を80℃で2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧濃縮し、1.82g(99%)の7−ブロモ−5−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを得た。
IR(cm−1):1063、1284、1483、1525、1697
参考例29
5−ニトロ−7−フェニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン
7−ブロモ−5−ニトロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン(1.02g,3.74mmol)、フェニルほう酸(547mg,4.49mmol)、炭酸カリウム(1.55g,11.2mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(130mg,0.112mmol)、1,4−ジオキサン(10mL)および水(2mL)の混合物を2時間還流攪拌した。反応液を20−25℃まで冷却し、水、クロロホルムを加えて分液した。水層に5%硫酸水素カリウムを加えて酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧濃縮し、880.5mg(87%)の[(4−アミノ−5−ニトロビフェニル−3−イル)オキシ]酢酸を得た。
続いて、得られた生成物(869mg,3.01mmol)、p−トルエンスルホン酸1水和物(90.1mg,0.474mmol)およびトルエン(15mL)の混合物を1時間半還流攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧濃縮し、772mg(95%)の5−ニトロ−7−フェニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オンを得た。
IR(cm−1):1176、1270、1336、1541、1709
参考例30
(2−オキソ−8−フェニル−4,5−ジヒドロイミダゾ[1,5,4−de][1,4]ベンズオキサジン−1(2H)−イル)酢酸
水素化リチウムアルミニウム(96.8mg,2.55mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)懸濁液に還流攪拌下、5−ニトロ−7−フェニル−2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン(173mg,0.638mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を10分間かけて滴下し、さらに1時間還流した。反応液を氷冷し、水(0.1mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.1mL)、水(0.3mL)の順に滴下し、ジエチルエーテルと無水炭酸カリウムを加えて20−25℃で30分間攪拌した。ろ過後、減圧濃縮し、121mgの7−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンズオキサジン−5−アミンの粗生成物を得た。
この粗生成物に参考例4の合成の際と同様の操作を行い(2−オキソ−8−フェニル−4,5−ジヒドロイミダゾ[1,5,4−de][1,4]ベンズオキサジン−1(2H)−イル)酢酸を得た。
IR(cm−1):1036、1201、1336、1653、1724
参考例31
tert−ブチル (2−オキソ−9−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1]ベンズアゼピン−1(2H)−イル)アセテート
文献(Tetrahedron Lett.,(1983),24,4711−4712)
に記載の方法に従い得られる2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピンを用いて参考例16の化合物を合成した際と同様の方法によりtert−ブチル (9−ブロモ−2−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾベンズアゼピン−1(2H)−イル)アセテートを合成した。
tert−ブチル (9−ブロモ−2−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾベンズアゼピン−1(2H)−イル)アセテート(1.84g,4.83mmol)、フェニルほう酸(706mg,5.79mol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(168mg,145μmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に炭酸カリウム(2.00g,14.5mmol)の水溶液(4.0mL)を加え、窒素置換を行った後、5時間還流下攪拌した。反応液を20−25℃まで冷却し、5%炭酸カリウム水溶液、クロロホルムを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル/ヘキサンで懸濁させ結晶を濾取することでtert−ブチル (2−オキソ−9−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1]ベンズアゼピン−1(2H)−イル)アセテート(1.74g,95%)を得た。
IR(cm−1):1153、1234、1481、1701、1741
参考例32
(2−オキソ−9−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1]ベンズアゼピン−1(2H)−イル)酢酸
tert−ブチル (2−オキソ−9−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1]ベンズアゼピン−1(2H)−イル)アセテートに参考例4と同様の操作を行い(2−オキソ−9−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1]ベンズアゼピン−1(2H)−イル)酢酸を合成した。
IR(cm−1):1200、1433、1483、1660、1730
参考例33
2−ブロモ−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
N−メチルアニリン(1.90mL,17.5mmol)、トリエチルアミン(2.44mL,17.5mmol)の酢酸エチル(40mL)溶液に0℃にてブロモアセチルブロミド(1.52mL,17.5mmol)の酢酸エチル(40mL)溶液を加え、20−25℃にて30分攪拌した。反応後、ろ過し、溶媒を減圧留去することで2−ブロモ−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(4.60g,定量的)を得た。
IR(cm−1):1109、1375、1593、1624、1683
参考例34
2−ブロモ−2,2−ジフルオロ−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
N−メチルアニリン(560μL,5.17mmol)、トリエチルアミン(721μL,5.17mmol)の酢酸エチル(10mL)溶液に0℃にてブロモ(ジフルオロ)アセチルクロライド(1.00g,5.17mmol)の酢酸エチル(10mL)溶液を加え、20−25℃にて1.5時間攪拌した。反応後、ろ過し、溶媒を減圧留去することで2−ブロモ−2,2−ジフルオロ−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(1.41g,定量的)を得た。
IR(cm−1):933、1103、1144、1497、1684
参考例35
tert−ブチル [2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]アセテート
参考例3で合成した化合物(5.00g,15.2mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(4.26g,16.8mmol)、酢酸カリウム(2.25g,22.9mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(1.03g,3.67mmol)と1,4−ジオキサン(95mL)の混合物に20−25℃で攪拌下、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(699.5mg,0.764mmol)を加え、その後24時間加熱還流した。反応液を20−25℃まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1〜5/1)で精製し、tert−ブチル [2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]アセテート(4.46g,78%)を得た。
参考例36
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
実施例27で得た化合物を出発原料とし、参考例35と同様の方法によって合成した。
IR(cm−1):704、1140、1458、1666、1786
参考例37
(5−クロロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸
5−クロロ−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オンを出発原料とし、参考例3、参考例4と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):798、1240、1724、1774、3064
参考例38
(5−シアノ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)酢酸
4−ヒドロキシ−3−ニトロベンゾニロリルを出発原料とし、実施例28、参考例2〜4と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):673、1243、1490、1730、3084
【実施例】
実施例1
2−(2−オキソ−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N,N,−ジプロピルアセトアミド
参考例5で合成した化合物(269mg,1.00mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液に20−25℃で1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(230mg,1.20mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(135mg,1.00mmol)、ジプロピルアミン(137μL,1.00mmol)を順次加え20−25℃にて3時間攪拌した。反応後、反応液に水を加え酢酸エチル/トルエン(1/1)混合溶媒で抽出した。この有機層を水、5%硫酸水素ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することにより、2−(2−オキソ−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N,N,−ジプロピルアセトアミド(219mg,62%)を得た。
IR(cm−1):1147、1485、1647、1772、1790
実施例2
3−[2−(3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−イル)−2−オキソエチル]−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン
参考例5で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1022、1387、1487、1643、1784
実施例3
3−[2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−オキソエチル]−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン
参考例5で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1251、1448、1481、1649、1778
実施例4
メチル 3−{メチル[(5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)アセチル]アミノ}ベンゾエート
参考例5で合成した化合物(1.08mg,4.00mmol)のジクロロメタン(15mL)懸濁溶液に20−25℃でオキサリルクロライド(384μL,4.40mmol)を加えた後さらにN,N−ジメチルホルムアミドを1滴加え、1時間攪拌した。反応後、溶媒を減圧留去し、トルエンを加え再び減圧溜去した。さらに真空ポンプにて十分溶媒を取り除いた後、テトラヒドロフラン(10mL)を加え酸クロライド溶液を調製した。メチル 3−(メチルアミノ)ベンゾエート(793mg,4.80mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に調製した酸クロライド溶液を20−25℃で滴下し、30分攪拌した。反応後、水を加え酢酸エチルで抽出した。この有機層を1N塩酸水溶液、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜1/1)で精製することにより、メチル 3−{メチル[(5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)アセチル]アミノ}ベンゾエート(1.37g,82%)を得た。
IR(cm−1):1086、1242、1483、1672、1774
参考例5で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例5−25の化合物を得た。


実施例26
N−メチル−2−(5−ニトロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
参考例6で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1338、1485、1522、1664、1790
実施例27
2−(5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例4で合成した化合物(10.0g,36.8mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液に20−25℃でN−メチルアニリン(4.78mL,44.1mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(9.07g,47.3mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(4.97g,36.8mmol)を順次加え、16時間攪拌した。反応後、水を加え酢酸エチル/トルエン(1/1)混合溶媒で抽出した。この有機層を水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣を2−プロパノールを用いて再結晶することにより2−(5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(11.1g,84%)を得た。
IR(cm−1):1120、1377、1483、1666、1772
実施例28
N−メチル−2−(2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
窒素気流下10%パラジウム炭素(3.00mg)のメタノール(1.0ml)溶液中に実施例27で合成した化合物(36.6mg,0.101mmol)のメタノール(3.0ml)溶液を加え、水素雰囲気下にて20−25℃で2時間攪拌した。セライト濾過の後、減圧留去することでN−メチル−2−(2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド(30.7mg,100%)を得た。
IR(cm−1):1020、1240、1489、1670、1767
実施例29
N−メチル−2−(2−オキソ−5−ピリジン−3−イル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
実施例27で合成した化合物(1.08g,3.00mmol)、3−ピリジンほう酸(443mg,3.60mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(104mg,90.0μmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液に炭酸カリウム(1.24g,9.00mmol)の水溶液(6.0mL)を加え、2時間還流下攪拌した。反応後、0℃にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液/酢酸エチルの混合溶液に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣を2−プロパノールを用いて再結晶することによりN−メチル−2−(2−オキソ−5−ピリジン−3−イル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド(746mg,69%)を得た。
IR(cm−1):1022、1246、1483、1657、1780
実施例27で合成した化合物から、実施例29と同様の方法で、実施例30−37の化合物を得た。

実施例38
2−[5−(4−アミノフェニル)−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
実施例33で合成した化合物(40.0mg,85.0μmol)の1,4−ジオキサン(0.20mL)溶液に、4N塩酸/1,4−ジオキサン(0.15mL)を加え、50℃で2時間攪拌した。反応後、溶媒を減圧留去し、ジエチルエーテルで懸濁洗浄し、ろ取、乾燥し、2−[5−(4−アミノフェニル)−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド塩酸塩(33.0mg、96%)を得た。
IR(cm−1):1120、1243、1382、1483、1774
参考例3で合成した化合物から、参考例4、実施例1および実施例29と同様の方法で、実施例39−41の化合物を得た。

参考例3で合成した化合物から、参考例4、実施例1および実施例29と同様の方法で、実施例42−45の化合物を得た。

実施例46
2−[5−(4−アミノフェニル)−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−ベンジル−N−メチルアセトアミド塩酸塩
実施例42で合成した化合物から、実施例38と同様の方法で、2−[5−(4−アミノフェニル)−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−ベンジル−N−メチルアセトアミド塩酸塩を得た。
IR(cm−1):1024、1251、1484、1652、1770
実施例47
2−(5−アニリノ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(22.9mg,25.0μmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン(43.4mg,75.0μmol)のトルエン(4.0mL)溶液を窒素置換後、30℃にて30分攪拌した。反応溶液を20−25℃に戻した後、実施例27で合成した化合物(181mg,500μmol)、炭酸セシウム(228mg,700μmol)、アニリン(68.3μL,750μmol)を加え、窒素置換を行い5時間、還流下攪拌した。反応後、反応液を20−25℃まで冷却し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製することにより、2−(5−アニリノ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(88.0mg,47%)を得た。
IR(cm−1):1020、1387、1489、1595、1757
実施例27で合成した化合物から、実施例47と同様の方法で、実施例48および実施例49の化合物を得た。

実施例50
N−メチル−2−(2−オキソ−5−フェノキシ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
フェノール(188mg,2.00mmol)のピリジン(2.0mL)溶液に実施例27で合成した化合物(181mg,0.500mmol)、炭酸カリウム(415mg,3.00mmol)、酸化銅(II)(199mg,2.50mmol)を加え、窒素置換を行った後、11時間還流下攪拌した。反応後、反応液を20−25℃まで冷却し、クロロホルムで希釈した後、濾過した後、濾液に水を加え、クロロホルムにて抽出した。この有機層を2N塩酸水溶液で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製することにより、N−メチル−2−(2−オキソ−5−フェノキシ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド(100mg,53%)を得た。
IR(cm−1):1016、1387、1487、1664、1778
参考例8または参考例9で合成した化合物から、実施例1および実施例29と同様の方法で、実施例51−54の化合物を得た。

参考例8または参考例9で合成した化合物から、実施例1および実施例29と同様の方法で、実施例55−58の化合物を得た。

参考例10または参考例11で合成した化合物から、実施例1および実施例29と同様の反応を行い、実施例59および実施例60の化合物を得た。

参考例10または参考例11で合成した化合物から、実施例1および、実施例29または実施例47と同様の方法で、実施例61−66の化合物を得た。

参考例10または参考例11で合成した化合物から、実施例1または実施例4、および実施例29と同様の方法で、実施例67−69の化合物を得た。

実施例70
1−(2−オキソ−2−ピペリジン−1−イルエチル)−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
参考例18で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1011、1228、1498、1643、1697
実施例71
1−[2−(3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−イル)−2−オキソエチル]−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
参考例18で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1105、1230、1435、1641、1720
実施例72
1−[2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−オキソエチル]−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
参考例18で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1412、1464、1491、1654、1704
参考例73
1−[2−(2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンズオキサジン−4−イル)−2−オキソエチル]−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2(1H)−オン
参考例18で合成した化合物から実施例4と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1257、1394、1429、1490、1670
参考例18で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例74−109の化合物を得た。



実施例110
2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N,N−ジプロピルアセトアミド
参考例17で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):978、1232、1409、1641、1707
実施例111
2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例17で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):970、1103、1504、1662、1705
実施例112
N−ベンジル−2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N−メチルアセトアミド
参考例17で合成した化合物から実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1016、1232、1408、1655、1695
実施例113
N−メチル−2−(2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
実施例111で合成した化合物から実施例28と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):970、1099、1421、1660、1699
実施例111で合成した化合物から、実施例29と同様の方法で、実施例114−122の化合物を得た。

参考例16で合成した化合物から、参考例4、実施例1または実施例4、および実施例29と同様の方法で、実施例123−127の化合物を得た。

参考例16で合成した化合物から、参考例4、実施例1または実施例4、および実施例29と同様の方法で、実施例128−132の化合物を得た。

実施例111で合成した化合物から、実施例47と同様の方法で、実施例133−135の化合物を得た。

実施例136
N−メチル−2−(2−オキソ−8−フェノキシ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
実施例111で合成した化合物から実施例50と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):957、1124、1209、1423、1674
実施例137
2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルプロパンアミド
参考例20で合成した化合物から実施例4と同様の方法で合成した。
H−NMR(CDCl)δ1.52(d,3H,J=7.1Hz),2.02(quintet,2H,J=5.9Hz),2.78(t,2H,J=6.0Hz),3.25(s,3H),3.59−3.53(m,1H),3.70−3.64(m,1H),5.23(q,1H,J=7.1Hz),7.00−6.97(m,3H),7.24(d,1H,J=1.1Hz),7.37−7.33(m,3H),
実施例138
2−(8−ブロモ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−2,2−ジフルオロ−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例15および参考例34で合成した化合物から、参考例3と同様の方法で合成した。
H−NMR(CDCl)δ7.24(d,2H,J=7.7Hz),2.05(quintet,2H,J=5.8Hz),2.75(t,2H,J=6.0Hz),3.40(s,3H),3.77(t,2H,J=5.8Hz),7.00(s,2H),7.10(t,1H,J=7.2Hz),7.19(t,3H,J=7.4Hz),7.24(d,2H,J=7.7Hz).
実施例139
2−[8−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例21で合成した化合物(43.5mg,154μmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(0.50mL)溶液に、20−25℃にて炭酸カリウム(31.9mg,230μmol)、参考例33で合成した化合物(45.6mg,200μmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(0.50mL)溶液を加え、50℃にて1.5時間攪拌した。反応後、水を加え酢酸エチル/トルエン(1/1)にて抽出した。この有機層を水、飽和食塩水で洗浄してから無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=30/1)で精製することにより、2−[8−ブロモ−4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(22.7mg,34%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ1.93−1.85(m,1H),2.11−2.04(m,1H),2.87−2.79(m,2H),3.32(s,3H),3.95−8.79(m,2H),4.16−4.08(m,1H),4.34(s,2H),4.97(dd,1H,J=9.9Hz,3.6Hz),6.87(s,1H),7.02(d,1H,J1.4Hz),7.34(d,2H,J=7.2Hz),7.43(t,1H,J=7.4Hz),7.51(t,2H,J=7.8Hz).
実施例140
2−[4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−8−フェニル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例139で合成した化合物とから実施例29と同様の方法で合成した。
H−NMR(CDCl)1.97−1.89(m,1H),2.15−2.09(m,1H),2.97−2.92(m,2H),3.31(s,3H),3.99−3.84(m,2H),4.17−4.11(m,1H),4.43(s,2H),5.23(dd,1H,J=10.1Hz,3.4Hz),6.91(s,1H),7.09(d,1H,J=1.0Hz),7.35−7.30(m,3H),7.43(t,3H,J=4.1Hz),7.54−7.48(m,4H).
実施例141
8−ブロモ−N,1−ジメチル−2−オキソ−N−フェニル−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシアミド
参考例23で合成した化合物から実施例4と同様の方法により合成した。
H−NMR(CDCl)δ7.53−7.49(m,4H),1.90−1.81(m,1H),2.18−2.09(m,1H)、2.70(dt,1H,J=16.4Hz,4.2Hz),3.01−2.93(m,1H),4.87(dd,1H,J=5.4Hz,3.3Hz),6.95(s,1H),7.00(s,1H),7.43−7.39(m,1H),7.53−7.49(m,4H).
実施例142
N,1−ジメチル−2−オキソ−N−フェニル−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−4−カルボキシアミド
実施例141で合成した化合物から実施例28と同様の方法により得た。
IR(cm−1):1005、1119、1342、1659、1693
実施例143
tert−ブチル (1−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}2−オキソ−1,2,5,6−テトラヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−5−イル)カルバメート
参考例25で合成した化合物を原料とし実施例27と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):1166、1284、1425、1496、1689
実施例144
2−[5−(ジエチルアミノ)−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例143で合成した化合物(145mg,0.330mmol)の1,4−ジオキサン(0.50mL)溶液に、4N塩酸/1,4−ジオキサン(0.45mL)を加え、50℃で2.5時間攪拌した。反応後、溶媒を減圧留去し、ジエチルエーテルで懸濁洗浄し、ろ取、乾燥し、2−(5−アミノ−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド塩酸塩(91.0mg、73%)を得た。
続いて、得られた化合物(30.0mg,80.0μmol)のメタノール(0.30mL)溶液に、アセトアルデヒド(約50μL)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(10.0mg,160μmol)を加え、20−25℃で4時間攪拌した。10%炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧留去し、2−[5−(ジエチルアミノ)−2−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−1(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(28.0mg,9.1%)を得た。
IR(cm−1):1390、1425、1496、1654、1708
参考例30で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例145−147の化合物を得た。

参考例32で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例148−150の化合物を得た。

参考例5で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例151−158の化合物を得た。

参考例5で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例159−160の化合物を得た。

参考例5で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例161−168の化合物を得た。

実施例169
N−(ヒドロキシエチル)−2−(2−オキソ−5−フェニル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
参考例5で合成した化合物から、実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):696、1022、1387、1674、1780
実施例27で合成した化合物から、実施例29と同様の方法で、実施例170−175の化合物を得た。

実施例176
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(1,3−チアゾール−5−イル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
実施例27で合成した化合物(50.0mg,138μmol)、5−(トリブチルスタニル)−1,3−チアゾール(62.2mg,166μmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(8.00mg,6.92μmol)のトルエン(2.0mL)溶液を2時間還流下攪拌した。反応後、0℃にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液/酢酸エチルの混合溶液に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/11)で精製することにより、N−メチル−2−[2−オキソ−5−(1,3−チアゾール−5−イル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド(22.7mg,45%)を得た。
IR(cm−1):696、1240、1377、1660、1774
実施例177
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(フェニルスルホニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
実施例27で合成した化合物(361mg,1.00mmol)のジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液にベンゼンスルフィン酸・ナトリウム塩(263mg,1.00mmol)、よう化銅(286mg,1.50mmol)を室温にて加え、110〜120℃にて18時間攪拌した。反応後、反応液を室温まで冷却し、水中に注ぎ、酢酸エチル/トルエン(1/1)にて抽出した。この有機層を水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去し、粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製することによりN−メチル−2−[2−オキソ−5−(フェニルスルホニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド(13.0mg、3%)を得た。
IR(cm−1):621、727、1306、1680、1792
実施例178
2−[5−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−2−オキソ−1,3ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例36で合成した化合物(50.0mg,122μmol)、1−ブロモ−4−(ジフルオロメトキシ)ベンゼン(20.1μL,147μmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(7.08mg,6.12μmol)の1,4−ジオキサン(2.0mL)溶液に炭酸カリウム(50.8mg,367μmol)の水溶液(0.40mL)を加え、2時間還流下攪拌した。反応後、0℃にて水中に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去し、粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製することにより2−[5−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−2−オキソ−1,3ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(21.1mg、41%)を得た。
IR(cm−1):696、1111、1495、1674、1774
参考例36で合成した化合物から、実施例178と同様の方法で、実施例179−290の化合物を得た。











実施例291
N−メチル−2−[2−オキソ−5−[5−トリフルオロメチル]ピリジン−2−イル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
酢酸パラジウム(1.10mg,4.90μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2´−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル(3.86mg,9.80μmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を20−25℃にて10分撹拌後、参考例36で合成した化合物(100mg,245μmol)、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(53.4mg,294μmol)、フッ化セシウム(112mg,735μmol)を加え、10時間還流下攪拌した。反応後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルにて抽出後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去し、残渣にメタノールを加え、結晶を濾取しN−メチル−2−[2−オキソ−5−[5−トリフルオロメチル]ピリジン−2−イル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド(38.3mg、37%)を得た。
IR(cm−1):696、1122、1319、1672、1780
参考例36で合成した化合物から、実施例291と同様の方法で、実施例292−294の化合物を得た。

実施例295
[3−(3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンズオキサゾール−5−イル)フェノキシ]酢酸
参考例36で得られた化合物から実施例178と同様の方法で合成したtert−ブチル [3−(3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンズオキサゾール−5−イル)フェノキシ]アセテートに対し、参考例4と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):696、1022、1365、1660、1763
実施例296
[4−(3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンズオキサゾール−5−イル)フェノキシ]酢酸
参考例36で得られた化合物から実施例178と同様の方法で合成したtert−ブチル [4−(3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンズオキサゾール−5−イル)フェノキシ]アセテートに対し、参考例4と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):825、1086、1198、1489、1759
実施例297
2−[5−[3−(アミノエチル)フェニル]−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
参考例36で得た化合物から実施例178と同様の方法で合成したtert−ブチル [3−(3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエトキシ}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンズオキサゾール−5−イル)ベンジル]カーバメートに対し、実施例38と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):694、1387、1487、1643、1768
実施例298
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(3−ピペラジン−1−イルフェニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド二塩酸塩
参考例36で得た化合物から実施例178と同様の方法で合成したtert−ブチル 4−[3−(3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンズオキサゾール−5−イル)フェニル]ピペラジン−1−カルボキシレートに対し、実施例38と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):690、1242、1493、1641、1784
実施例299
N−メチル−2−[2−オキソ−5−[3−(2−ピペリジン−4−イルエトキシ)フェニル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
実施例228で得た化合物から、実施例38と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):694、1022、1379、1662、1778
実施例300
N−メチル−2−[2−オキソ−5−[6−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリジン−3−イル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
実施例262で得た化合物から、実施例38と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):694、1126、1248、1653、1776
実施例301
N−メチル−2−[2−オキソ−5−[6−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−3−イル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
実施例264で得た化合物から、実施例38と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):694、1244、1651、1763、3365
実施例302
N−メチル−2−[2−オキソ−5−[6−(ピペリジン−4−イルエトキシ)ピリジン−3−イル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
実施例265で得た化合物から、実施例38と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):617、1248、1645、1782、3358
実施例303
2−[5−(2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド塩酸塩
実施例287で得た化合物から、実施例38と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):818、1385、1489、1659、1782
実施例304
2−(5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N,N−ジイソプロピルアセトアミド
参考例4で得た化合物から、実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):798、1020、1489、1650、1782
参考例35で合成した化合物から、実施例178、参考例4および実施例1と同様の方法で、実施例305−308の化合物を得た。

参考例35で合成した化合物から、実施例178、参考例4および実施例1と同様の方法で、実施例309−312の化合物を得た。

参考例35で合成した化合物から、実施例178、参考例4および実施例1と同様の方法で、実施例313−315の化合物を得た。

実施例316
N−[2−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−N−メチル−2−[2−オキソ−5−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]アセトアミド
参考例3で得た化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):692、808、1491、1662、1774
実施例317
N−エチル−2−[2−オキソ−5−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−ピリジン−3−イルアセトアミド
参考例3で得た化合物から、参考例4、実施例1および実施例29と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):717、827、1068、1327、1670
参考例3で合成した化合物から、実施例29、参考例4および実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例318−328の化合物を得た。

参考例3で合成した化合物から、実施例29、参考例4および実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例329−330の化合物を得た。

参考例3で合成した化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で、実施例331−344の化合物を得た。


参考例3で合成した化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で、実施例345−346の化合物を得た。

実施例347
3−[2−(3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−イル)−2−オキソエチル]−5−ピリジン−3−イル−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン
参考例3で得た化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):611、712、1022、1639、1774
参考例3で合成した化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で、実施例348−356の化合物を得た。

実施例357
3−[2−(3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−イル)−2−オキソエチル]−5−ピリジン−4−イル−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン
参考例3で得た化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):688、754、1489、1637、1765
実施例358
3−[2−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2−オキソエチル]−5−ピリジン−4−イル−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン
参考例3で得た化合物から、実施例29、参考例4および実施例1と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):742、808、1595、1639、1780
実施例359
2−(5−アミノ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例26で得た化合物から、実施例28と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):629、1115、1483、1660、1763
実施例360
2−[5−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例359で合成した化合物(50.0mg,168μmol)、4−クロルフェニルほう酸(52.6mg,336μmol)、酢酸銅(II)(30.5mg,168μmol)の塩化メチレン(1.0mL)溶液にトリエチルアミン(46.8μL,336μmol)を加え、15時間20−25℃にて攪拌した。反応後、反応液を水中に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去し、2−[5−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(84.3mg,100%)を得た。
IR(cm−1):695、808、1489、1767、3388
実施例361
N−メチル−2−[2−オキソ−5−([(4−トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ}−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
実施例359で得た化合物から、実施例360と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):692、1151、1497、1662、1759
実施例362
2−(5−ヒドロキシ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
1,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−ニトロベンゼンを出発原料とし、実施例28、参考例2と同様の操作を行い、5−ヒドロキシ−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オンを合成した。
5−ヒドロキシ−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン(302mg,2.00mmol)のジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液に、tert−ブチルジメチルシリルクロライド(317mg,2.10mmol)、イミダゾール(163mg,2.40mmol)を加え、20−25℃にて3.5時間攪拌した。反応後、0℃にて水中に注ぎ、酢酸エチル/トルエン(1/1)にて抽出した。この有機層を水、飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去し、粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、5−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オン(386mg,73%)を得た。
5−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1,3−ベンズオキサゾール−2(3H)−オンに対し、実施例139と同様の操作を行い、2−[5−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミドを合成した。
2−[5−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(165mg,400μmol)のテトラヒドロヒラン(3.0mL)溶液に、20−25℃にて12N塩酸水溶液(1.0mL)を加え、1時間攪拌した。反応後、0℃にて水中に注ぎ、クロロホルムにて抽出した。この有機層を飽和食塩水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去し、2−(5−ヒドロキシ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(116mg,97%)を合成した。
IR(cm−1):698、835、1676、1743、3305
実施例362で合成した化合物から、実施例360と同様の方法で、実施例363−365の化合物を得た。

参考例37で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例366−369の化合物を得た。

参考例38で合成した化合物から、実施例1または実施例4と同様の方法で、実施例370−372の化合物を得た。

実施例373
2−(5−ベンゾイル−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
4−ヒドロキシベンゾフェノンを出発原料とし、参考例14、参考例15、参考例2および実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):688、1252、1495、1653、1788
実施例374
2−(7−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
2−ブロモ−6−ニトロフェノールを出発原料とし、参考例15、参考例2および実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):698、766、1016、1670、1782
参考例374で合成した化合物から、実施例29と同様の方法で、実施例375−378の化合物を得た。

実施例379
2−(5−ブロモ−7−フルオロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロフェノールを出発原料とし、参考例15、参考例2および実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):638、684、1497、1657、1784
参考例379で合成した化合物から、実施例29と同様の方法で、実施例380−383の化合物を得た。

実施例384
2−(7−フルオロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例379で得た化合物から、実施例28と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):696、1059、1483、1660、1788
実施例385
2−(5−ブロモ−7−クロロ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
4−ブロモ−2−クロロフェノールを出発原料とし、参考例14、参考例15、参考例2および実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):633、702、1477、1659、1794
参考例385で合成した化合物から、実施例29と同様の方法で、実施例386−388の化合物を得た。

実施例389
2−(7−アセチル−5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
1−(5−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)エタノンを出発原料とし、参考例15、参考例2および実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):698、1369、1464、1651、1790
実施例390
2−[7−アセチル−2−オキソ−5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例389で得た化合物から、実施例29と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):696、1201、1269、1666、1795
実施例391
2−(7−アセチル−2−オキソ−5−ピリジン−4−イル−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
参考例389で得た化合物から、実施例29と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):700、1387、1595、1662、1792
実施例392
2−(7−アセチル−5−ブロモ−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル)−N−メチル−N−ピリジン−3−イルアセトアミド
1−(5−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)エタノンを出発原料とし、参考例15、参考例2〜4および実施例1と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):629、839、1373、1682、1794
実施例393
2−[7−アセチル−2−オキソ−5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−ピリジン−3−イルアセトアミド
参考例392で得た化合物から、実施例29と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):629、1203、1385、1672、1797
実施例394
2−(2−オキソ−5−ピリジン−3−イル−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)−N,N−ジイソプロピルアセトアミド
参考例8で得た化合物から、実施例1および実施例29と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):717、802、1184、1639、1686
実施例395
N−メチル−2−(2−オキソ−5−ピリジン−4−イル−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
参考例8で得た化合物から、実施例1および実施例29と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):700、756、1493、1662、1695
実施例396
N−メチル−2−(2−オキソ−7−ピリジン−3−イル−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル)−N−フェニルアセトアミド
参考例9で得た化合物から、実施例1および実施例29と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):702、773、1322、1448、1664
実施例397
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルアミノ)−1,3−ベンゾチアゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
参考例8で得た化合物から、実施例1および実施例47と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):698、1120、1321、1483、1662
実施例398
tert−ブチル 5−ブロモ−3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレート
文献(J.Org.Chem.,(1995),60,1565−1582)に記載の方法に従い合成したtert−ブチル 5−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレートに対し、実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):698、810、1145、1682、1768
実施例399
tert−ブチル 3−{2−[メチル(フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}−2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−カルボキシレート
実施例398で得た化合物から、実施例29と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):698、760、1321、1672、1747
実施例400
N−メチル−2−(2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−フェニルアセトアミド
実施例399で合成した化合物(1.15g,2.52mmol)の酢酸(2.50mL)溶液に4N塩酸/1,4−ジオキサン溶液(2.50mL,10.0mmol)を加え、20−25℃で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンを加え再び減圧溜去してN−メチル−2−(2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−フェニルアセトアミド(943mg,100%)を得た。
IR(cm−1):696、762、1483、1670、1697
実施例401
2−(3−イソプロピル−2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例400で合成した化合物(143mg,0.400mmol)、2−プロパノール(72.0mg,1.20mmol)、トリフェニルホスフィン(157mg,0.600mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液にジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液,261mg,0.600mmol)を加え、20−25℃で7時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して2−(3−イソプロピル−2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(77.0mg,48%)を得た。
IR(cm−1):624、700、756、1660、1707
実施例402
2−(3−ブチル−2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例400で合成した化合物(143mg,0.400mmol)、ブタノール(89.0mg,1.20mmol)、トリフェニルホスフィン(157mg,0.600mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液にジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液,261mg,0.600mmol)を加え、20−25℃で7時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して2−(3−ブチル−2−オキソ−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−1−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド(104mg,63%)を得た。
IR(cm−1):696、760、1495、1659、1716
実施例403
2−(6−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
文献(Synthesis,(1993),51−53)に記載の方法に従い合成した6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オンに対し、実施例139と同様の操作を行い合成した。
IR(cm−1):698、899、1369、1662、1726
実施例404
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(フェニルエチニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
アルゴン雰囲気下、ジクロロビスアセトニトリルパラジウム(II)(1.00mg,3.00μmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2,4,6−トリイソプロピル−1,1−ビフェニル(3.90mg,8.30μmol)、炭酸セシウム(234mg,720μmol)のアセトニトリル溶液(1.0mL)を調製し、実施例27で合成した化合物(100mg,277μmol)を加えた。反応混合物を20−25℃にて30分間撹拌後、フェニルアセチレン(40.0μL,360μmol)を滴下し、90℃で2時間撹拌した。室温に冷却後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、N−メチル−2−[2−オキソ−5−(フェニルエチニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド(73.0mg,69%)を得た。
IR(cm−1):694、1016、1238、1670、1782
実施例405
N−メチル−2−[2−オキソ−5−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−フェニルアセトアミド
実施例27で得た化合物から、実施例404と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):690、746、1497、1670、1772
実施例406
2−[5−(3−ヒドロキシプロピ−1−イン−1−イル)−2−オキソ−1,3−ベンズオキサゾール−3(2H)−イル]−N−メチル−N−フェニルアセトアミド
実施例27で得た化合物から、実施例404と同様の方法で合成した。
IR(cm−1):700、1196、1495、1632、3196
試験例1:ベンゾジアゼピンω受容体およびベンゾジアゼピンω、ω受容体結合阻害実験
ベンゾジアゼピンω受容体結合実験は、文献(Mol.Phamacol.,34,800−805,1988)の方法に、ベンゾジアゼピンω、ω受容体結合実験は、文献(Neurophamacol.,34,1169−1175,1995)の方法に、それぞれ準拠して行った。
SD系雄性ラット(日本チャールス・リバー)を断頭した後、腎臓および大脳皮質を採取した。腎臓膜画分(ω)の調製は、組織湿重量の5倍量の氷冷50mM トリス−塩酸緩衝液(pH7.6)を添加しホモジナイズした。ホモジネートを20,000g、4℃にて10分間遠心した。得られた沈渣を再懸濁し、20,000g、4℃にて10分間遠心した。さらに同様の再懸濁・遠心操作をもう一度繰り返し、得られた沈渣を受容体結合実験の際に1アッセイあたりのタンパク質含有量が0.1mgとなるように50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.6)を用いて希釈した。大脳皮質膜画分の調製(ωおよびω)は、組織湿重量の15倍量の氷冷リン酸カリウム緩衝液(200mM KCl,20mM KOH,20mM KHPO,pH7.4)を添加しホモジナイズした。ホモジネートを32,500g,4℃にて15分間遠心した。得られた沈渣を再懸濁し、32,500g、4℃にて15分間遠心した。さらに同様の再懸濁・遠心操作をもう一度繰り返し、得られた沈渣を受容体結合実験の際に1アッセイあたりのタンパク質含有量が0.1mgとなるようにリン酸カリウム緩衝液を用いて希釈した。両膜標品は、−80℃にて凍結保存した。
H]標識リガンドとしては、[H]−PK−11195(ωの場合;パーキンエルマー社)または[H]−Ro−15−1788[flumazenil](ωおよびωの場合;パーキンエルマー社)を用いた。非標識リガンドとしては、PK−11195(ωの場合;シグマアルドリッチ社)またはフルマゼニル(flumazenil)(ωおよびωの場合;シグマアルドリッチ社)を用いた。結合阻害実験において、全結合量を求める場合には、0.5%DMSO、最終濃度1nMの[H]標識リガンドおよび膜画分を混和し(全量1mL)、4℃(ωの場合)または25℃(ωおよびωの場合)で1時間インキュベートした。非特異的結合量を求める場合には、0.5%DMSOの代わりに最終濃度10μMの非標識リガンドを加え、本発明化合物の結合親和性を検討する場合には、最終濃度100nM(ωの場合)、10μM(ωおよびωの場合)の本発明化合物DMSO溶液を加えた。1時間後に、受容体に結合した標識リガンドを、セルハーベスターを用いて0.3%ポリエチレンイミン処理GF/Bフィルター上に吸引濾過し、氷冷50mMトリス−塩酸緩衝液(ωの場合)または氷冷リン酸カリウム緩衝液(ωおよびωの場合)で1回洗浄した。GF/Bフィルター上の放射活性を液体シンチレーションカウンター(パッカード社製Tri Carb 2700TR)で測定した。試験結果は、標識リガンドに対する結合阻害率(%)で表記した。
実施例で得られた化合物について、試験例1に示す試験を行った。ベンゾジアゼピンω受容体結合阻害実験結果について表1に示す。なお、表1に示したすべての化合物について、10μMの実施例化合物DMSO溶液を用いた時、ベンゾジアゼピンωおよびω受容体結合阻害率は60%以下であった。
【表1】

試験例2:イソニアジド誘発けいれんに対する作用(抗けいれん作用)
本発明化合物のイソニアジド誘発けいれんに対する拮抗作用は、文献(J.Pharmacol.Exp.Ther.,26,649−656,1993)の方法に準拠して行った。
イソニアジドはGABA生合成酵素を阻害し、GABA神経終末におけるGABA枯渇に基づき全身性けいれんを誘発する。したがって、GABA受容体機能を直接的または間接的に亢進する薬物、例えばベンゾジアゼピン受容体作動薬、アロプレグナノロンなどのニューロステロイド、さらに、ニューロステロイド産生を促進するベンゾジアゼピンω受容体作動薬は、この全身性けいれんに対して拮抗作用を示すことが知られている。
試験には、5週齢のddY系雄性マウス(日本エスエルシー)を1群5匹で用いた。0.5%メチルセルロースに懸濁した本発明化合物30mg/kgを腹腔内投与した20分後に、イソニアジド(住友製薬)300mg/kgを皮下投与した。マウスをプラスチック製ケージに入れ、イソニアジド投与から全身性間代性けいれん・強直性けいれんが生じるまでの時間を記録した。各化合物投与群の平均けいれん発現時間を、溶媒投与群に対する百分率(%)として計算した。
実施例で得られた化合物について、試験例2に示す試験を行った。その結果を表2に示す。
【表2】

【産業上の利用可能性】
本発明化合物はベンゾジアゼピンω受容体に対して、選択的かつ高い結合親和性を有することが判明した。従って、本発明により新たなうつまたは不安の症状を含む中枢性疾患の治療または予防剤の提供が可能となった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):

[式中、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、もしくは置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すか、またはRおよびRは一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR1112を表す。
(式中、R10は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアルカノイル基、または置換されてもよいアルコキシカルボニル基を表す。
11およびR12は、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、または置換されてもよいカルバモイル基を表すか、またはR11とR12は、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)
また、(i)XがNR10とき、RとR10が一緒になって、式(1)は式(2):

(式中、R、R、R、R、R、R、およびRは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
(ii)RとRが一緒になって、式(1)は式(3):

(式中、R、R、R、R、R、R、およびXは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
ただし、
(1)Xが酸素原子または硫黄原子であり、次の(a)または(b)である時は、RおよびRは一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すことはない。
(a)R、R、RおよびRが全て水素原子である。
(b)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子であり、残りが水素原子である。
(2)XがCR1112であり、R11およびR12がそれぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基であり、次の(a)または(b)である時は、RおよびRは、水素原子もしくは置換されてもよいアルキル基、またはRおよびRは隣接する窒素原子と一緒になって置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すことはない。
(a)R、R、RおよびRが全て水素原子である。
(b)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基またはニトロであり、残りが水素原子である。]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を含有する、抗不安または抗うつ剤。
【請求項2】
式(1’)

[式中、R1’およびR2’は、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、もしくは置換されてもよい飽和ヘテロ環基を表すか、またはR1’およびR2’は一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4):

(式中、nは0または1を表し、mは1、2または3を表す。Yは単結合、酸素原子または硫黄原子を表す。Qはメチレン、エチレンまたは置換されてもよいo−フェニレン基を表す。)を表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基、または、置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR1112を表す。
(式中、R10は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアルカノイル基、または置換されてもよいアルコキシカルボニル基を表す。
11およびR12は、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、または置換されてもよいカルバモイル基を表すか、またはR11とR12は、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)
また、(i)XがNR10のとき、RとR10が一緒になって、式(1’)は式(2’):

(式中、R1’、R2’、R、R、R、R、およびRは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
(ii)RとRが一緒になって、式(1’)は式(3’):

(式中、R1’、R2’、R、R、R、R、およびXは前記と同義であり、Zは置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。また、該アルキレン基の隣り合った原子間で二重結合を形成してもよい。)を表してもよい。
ただし、前記(i)または(ii)ではない場合においては、
(1)R1’およびR2’は同時に水素原子を表すことはない。
(2)R1’またはR2’は飽和ヘテロ環基を表すことはない。
(3)R1’およびR2’が一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4)を表す時、Qは置換されてもよいo−フェニレン基を表す。
(4)R、R、RおよびRは、同時に水素原子を表すことはない。
(5)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、または置換されてもよいアルキル基であるとき、残りは水素原子ではない。
(6)Xが硫黄原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、ニトロ、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、または置換されてもよいアミノ基であるとき、残りは水素原子ではない。
(7)Xが酸素原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルコキシ基、または置換されてもよいアリールカルボニル基であり、残りが水素原子である時、R1’またはR2’は水素原子ではない。
(8)Xが酸素原子を表し、Rがニトロであり、R、RおよびRが水素原子である時、R1’およびR2’は同時にアルキル基を表すことはない。
(9)XがNR10を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子、またはシアノであるとき、残りは水素原子ではない。
(10)XがCR1112を表す時、R11およびR12は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表すか、またはR11とR12は、一緒になって、オキソまたは=NOHを表し、R1’またはR2’は水素原子ではない。]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項3】
請求項2における式(1’)が、式(2’)または式(3’)で表す化合物ではない場合において、さらに、
(11)R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいピリミジルアミノ基または置換されてもよいチアゾリルであるとき、残りは水素原子ではない。
(12)Xが硫黄原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、ハロアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアミノ基であるとき、残りは水素原子ではない。
(13)Xが酸素原子を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、置換されてもよいアルコキシ基、または置換されてもよいアリールカルボニル基であり、残りが水素原子である時、R1’またはR2’は水素原子ではない。
(14)XがNR10を表し、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、置換されてもよいヘテロアリール基であり、残りが水素原子である時、R1’またはR2’は水素原子ではない。
請求項2に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項4】
XがNR10であり、RとR10が一緒になって、式(2”)

[式中、R1’、R2’、R、R、R、RおよびRは、請求項2における意義と同義である。Z1’は置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子、硫黄原子または−NR13−(式中、R13は、水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)に置き換えることができる。]
で表される、請求項2記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項5】
、RおよびRのうち、少なくとも1つが−E−A(式中、EおよびAは、請求項2における意義と同義である。)で表される基である、請求項4記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項6】
1’が置換されてもよいトリメチレンまたはテトラメチレン(該トリメチレンおよびテトラメチレンの炭素原子のうち1つは酸素原子で置き換えることができる。)である、請求項4または5に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項7】
とRが一緒になって、式(3”)

[式中、R1’、R2’、R、R、R、RおよびXは、請求項2における意義と同義である。Z2’は置換されてもよいアルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素原子のうち1つは酸素原子に置き換えることができる。]
で表される、請求項2記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項8】
、RおよびRのうち、少なくとも1つが−E−A(式中、EおよびAは、請求項2における意義と同義である。)で表される基である、請求項7記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項9】
2’が置換されてもよいエチレンである、請求項7または8に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項10】
1’が、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表し、R2’が置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表すか、またはR1’およびR2’は一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4’):

(式中、nは0または1を表し、mは1、2または3を表す。Y’は単結合または酸素原子を表す。Q’は置換されてもよいo−フェニレン基を表す。)を表し;
およびRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、または置換されてもよいアルキル基を表し;
、R、RおよびRのうち少なくとも1つは、−E−Aで表される基(式中、EおよびAは、請求項2における意義と同義である。)である、請求項2または3記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項11】
Xが、酸素原子または硫黄原子である、請求項10記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項12】
XがNR10であり、R10が水素原子または置換されてもよいアルキル基である、請求項10記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項13】
XがCR1112であり、R11およびR12が、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基である、請求項10記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項14】
1’およびR2’が、水素原子、または置換されてもよいアルキル基を表し、R、R、RおよびRは、各々独立して、水酸基、ニトロ、シアノ、アルコキシ基、シクロアルキル基、置換されてもよいアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、または置換されてもよいヘテロアリール基で置換されたアルキル基;置換されてもよいシクロアルキル基;置換されてもよいアルケニル基;置換されてもよいアルキニル基;水酸基;置換アミノ基;置換アルコキシ基;置換されてもよいアルカノイル基;置換されてもよいアルコキシカルボニル基;置換されてもよいアリールオキシカルボニル基;置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基;カルボキシ基;置換されてもよいカルバモイル基;アリール基で置換されたスルファモイル基;置換されてもよいウレイド基;置換されてもよいアルキルチオ基;置換されてもよいアルキルスルフィニル基;置換されてもよいアルキルスルホニル基;または−E−A’で表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、A’は、水酸基またはアミノ基で置換されたアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アミノ基(該アミノ基は、1つまたは2つのアルキル基、アルカノイル基、またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。)、カルバモイル基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基で置換されたフェニル基;置換されてもよいナフチル基;または置換されてもよいヘテロアリール基を表す。Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)で表される、請求項2または3に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項15】
1’、R2’のうち、少なくともどちらか一方がアリール基(該アリール基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、またはアルカノイル基で置換されてもよい)であり、かつXが硫黄原子を表し、R、R、RおよびRは、各々独立して、置換アルキル基(置換基としては、水酸基、ニトロ、シアノ、アルコキシ基、シクロアルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基から選ばれる);置換されてもよいシクロアルキル基;置換されてもよいアルケニル基;置換されてもよいアルキニル基;ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;水酸基;置換されてもよいアミノ基;置換アルコキシ基;置換されてもよいアルカノイル基;置換されてもよいアルコキシカルボニル基;置換されてもよいアリールオキシカルボニル基;置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基;カルボキシ基;置換されてもよいカルバモイル基;置換されてもよいスルファモイル基;置換されてもよいウレイド基;置換されてもよいアルキルチオ基;置換されてもよいアルキルスルフィニル基;置換されてもよいアルキルスルホニル基;または−E−Aで表される基(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基を表す。Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)で表される、請求項2または3に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項16】
1’、R2’のうち、少なくともどちらか一方がアリール基(該アリール基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、またはアルカノイル基で置換されてもよい)であり、Xが酸素原子、NR10、またはCR1112である、請求項2または3に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項17】
式(5)

[式中、R1aは置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいシクロアルキル基を表し、R2aは置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表すか、またはR1aおよびR2aは一緒になって、それらが結合する窒素原子と共に、式(4’’):

(式中、n、m、およびYは、請求項2における意義と同義である。Q’は置換されてもよいo−フェニレン基を表す。)を表す。
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
、R、RおよびRは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基を表す。
(式中、Eは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−、−NR−または−CO−を表し、Aは、置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rは水素原子または置換されてもよいアルキル基を表す。)
ただし、R、R、RおよびRは、同時に水素原子を表すことはない。
X’は、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR11a12aを表す。
(式中、R10は、請求項2における意義と同義である。
11aおよびR12aは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表すか、またはR11aとR12aは、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)
ただし、
(1)Xが硫黄原子またはNR10である時、R、R、RおよびRのうち、1〜2個がそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、トリハロメチル基、または置換されてもよいアルコキシ基であるとき、残りは水素原子ではない。
(2)Xが酸素原子である時、Rがハロゲン原子ではない。]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項18】
1aは置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいシクロアルキル基を表し、R2aは置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、R、R、RおよびRのうち、少なくとも1つが−E−A(式中、EおよびAは、請求項2における意義と同義である。)で表される基である、請求項17に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項19】
Eが、単結合を表す、請求項18に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項20】
1aは置換されてもよいアルキル基を表し、R2aは置換されてもよいアリール基、または置換されてもよいヘテロアリール基を表し、Rおよび/又はRが、ハロゲン原子である、請求項17に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項21】
式(6)

[式中、R1bおよびR2bは、各々独立して、置換アルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表す。
およびRは、請求項2における意義と同義である。
5b、R6b、R7bおよびR8bは、各々独立して、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、水酸基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルカノイル基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、置換されてもよいカルバモイル基、置換されてもよいスルファモイル基、置換されてもよいウレイド基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、または−E−Aで表される基(式中、Eは、請求項2における意義と同義であり、Aは、置換フェニル基(置換基としては、ハロゲン原子、水酸基もしくは置換されてもよいアミノ基で置換されたアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、アミノ基(該アミノ基は、例えば、1つまたは2つのアルキル基、アルカノイル基、またはアルコキシカルボニル基などで置換されていてもよい。)、カルバモイル基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基から選ばれる);置換されてもよいナフチル基;あるいは置換されてもよいヘテロアリール基を表す。)であり、R5b、R6b、R7bおよびR8bのうち、少なくとも1つが−E−Aで表される基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、NR10、またはCR11b12bを表す。
(式中、R10は、請求項2における意義と同義である。
11bおよびR12bは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、または置換されてもよいアルキニル基を表すか、またはR11bとR12bは、一緒になって、オキソまたは=NOHを表す。)]
で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項22】
請求項2〜21のいずれか一項記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項23】
請求項2〜21のいずれか一項記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有する、抗不安または抗うつ剤。

【国際公開番号】WO2005/080334
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【発行日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−510319(P2006−510319)
【国際出願番号】PCT/JP2005/003095
【国際出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【Fターム(参考)】