説明

新規ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物およびその相乗的組成物

本発明は、ボスウェリア種のゴム樹脂から得られるセスキテルペン、ジテルペン、トリテルペンおよび他の植物化学物質の新規植物化学組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を提供する。本発明はさらに、BLPREを、生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤またはそれらの混合物から選択される1以上の成分と組み合わせて含む組成物も提供する。さらに、本発明はまた、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)およびボスウェリア種またはクルクマ種由来の抽出物、フラクション、植物化学物質もしくはそれらの塩またはそれらの混合物から選択されるがこれらに限定されない、少なくとも1つの成分を含む相乗的組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボスウェリア種のゴム樹脂から得られるセスキテルペン、ジテルペン、トリテルペン、および他の植物化学物質の新規植物化学組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を提供する。
【0002】
本発明はさらに、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)、ならびに生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分を含む組成物も提供する。
【0003】
さらに、本発明は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)ならびにボスウェリア種もしくはクルクマ種由来の抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分を含む相乗的組成物も提供する。
【背景技術】
【0004】
疾患または障害にインビトロで有効である薬剤、薬草成分および生物活性分子が数多くある。しかし、それらのうちのいくつかは、インビボ(温血動物)で有効でないかまたは生物学的に利用可能ではない。したがって、相乗作用によりそのような薬剤または薬草成分のインビボ活性を増大させるのに役立つ安全かつ有効な化合物または組成物を調査し、同定し、発明することが重要である。この過程で、本発明者らは、植物、動物および微生物起源の多くの抽出物、フラクション、植物化学物質および化合物を、個別におよび組み合わせてスクリーニングした。
【0005】
ボスウェリアのゴム樹脂は、古代から非常に広く使われてきた。例えば、ボスウェリアセラータ(Boswellia serrata)(カンラン科)植物のゴム樹脂は、インド医学体系におけるアーユルベーダ医療の施術者によって、関節リウマチおよび痛風の治療のために長年用いられてきた。ゴム樹脂の種々の抽出物は、実験動物において強力な抗炎症および抗動脈硬化活性を示す[Cuaz−Perolin et al.,Arterioscler Thromb Vasc Biol Feb 2008]。ボスウェリアの抽出物は、強力な抗関節炎剤であることが見いだされた[Kimmatkar et al;Phytomedicine.2003,10(1):3−7]。ボスウェリアゴム樹脂およびその抽出物はさらに、インビボ抗炎症効果を確かめるヒト臨床試験において著しい治療的改善も示した。[E Ernest,BMJ 2008;337:a2813]。
【0006】
ボスウェリアゴム樹脂およびその抽出物の抗炎症作用の起源は、ボスウェリアセラータのゴム樹脂から単離された、ボスウェリン酸と呼ばれるトリテルペン酸の群にある。ボスウェリン酸は、5−リポキシゲナーゼ(5−LOX)を阻害することにより抗炎症作用を発揮する。5−LOXは、アラキドン酸からのロイコトリエンの生合成のための鍵酵素である。ロイコトリエンは、種々の炎症性疾患の開始および伝播に関与すると考えられている。それらの5−リポキシゲナーゼ阻害に加えて、ボスウェリン酸は、異なる炎症誘発性経路の酵素であるヒト白血球エラスターゼ(HLE)を阻害する[Safayahi,H.,et.al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1997:281;p460−463]。3−O−アセチル−11−ケト−□−ボスウェリン酸(AKBA)は、その同種の中でも生物学的に最も活性であり、5−LOXの阻害についてIC50は1.5μΜである[Sailer,E.R.,et.al.,British J.Pharmacol.,1996:117;p615−618]。
【0007】
米国特許第5629351号明細書は、ボスウェリン酸の混合物を含む新規フラクションに関し、このフラクションは、抗炎症および抗潰瘍誘発活性を示す。抗炎症、抗関節炎および抗潰瘍誘発活性を示す新規ボスウェリン酸化合物も開示されている。ボスウェリン酸フラクションおよび個々のボスウェリン酸をそれから単離するためのプロセスも開示されている。
【0008】
米国特許出願公開第20080275117A1号明細書は、ボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂の超臨界クロマトグラフィー抽出により得られる異なるフラクションを組み合わせることによって得られるボスウェリン酸を含む組成物を記載する。
【0009】
米国特許出願公開第20060280811A1号明細書は、関節リウマチおよび、さらに一般的には、関節炎状態の治療のための、特に、サリゲニン、ボスウェリン酸、プロシアニジン、N−アセチ−グルコサミンおよびグルコロン酸(glucoronic acid)またはグルコロノラクトンのいずれかを含む鎮痛/抗炎症剤、免疫調節剤および軟骨再建剤の組み合わせを含む処方に関する。ここでは、純粋なボスウェリン酸またはその半合成誘導体または20%のボスウェリン酸濃縮ボスウェリアセラータ抽出物を処方において用いる。
【0010】
ドイツ連邦共和国特許第DE−A10041217号から優先権を主張するPCT国際公開第02/15916号パンフレットは、ジヒドロボスウェリア酸、それらの生理学的に許容される塩およびボスウェリア由来の水素化抽出物を開示する。前記公報は、望ましくない身体および精神的状態、特に、身体疾患、心身疾患および精神疾患、例えば、増大したロイコトリエン形成、白血球エラスターゼまたはプラスミン活性により引き起こされる炎症性プロセスの予防的および/または治療的処置のためのこれらの化合物の使用を示唆する。
【0011】
しかし、本発明者らの知識の及ぶ限りでは、温血動物における障害または疾患の予防、制御および治療のための新規植物化学組成物およびその組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)に関する先行技術はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第5629351号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第20080275117A1号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第20060280811A1号明細書
【特許文献4】PCT国際公開第02/15916号パンフレット
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Cuaz−Perolin et al.,Arterioscler Thromb Vasc Biol Feb 2008
【非特許文献2】Kimmatkar et al;Phytomedicine.2003,10(1):3−7
【非特許文献3】E Ernest,BMJ 2008;337:a2813
【非特許文献4】Safayahi,H.,et.al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,1997:281;p460−463
【非特許文献5】Sailer,E.R.,et.al.,British J.Pharmacol.,1996:117;p615−618
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0015】
重要な態様において、本発明は、ボスウェリア種のゴム樹脂から得られるセスキテルペン、ジテルペン、トリテルペンおよび他の植物化学物質の新規植物化学組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を提供する。
【0016】
本発明の別の態様は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を、生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分と組み合わせて含む組成物を提供することである。
【0017】
本発明の別の主な態様は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を、ボスウェリア種由来の抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分と組み合わせて含む相乗的組成物を提供することである。
【0018】
本発明の別の態様は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)ならびにクルクマ種由来の抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分を含む相乗的組成物を提供することである。
【0019】
本発明の別の態様は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)と、生物活性成分、機能性成分またはそれらの混合物から選択されるがこれらに限定されない、少なくとも1つの成分との相乗的組成物を提供することである。
【0020】
本発明の別の態様は、新規植物化学組成物およびその組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を、それを必要とする温血動物において使用するために提供することである。
【0021】
本発明の別の態様は、代謝障害、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、過剰体重、炎症、喘息、アルツハイマー病、認知障害、神経障害、軟骨退化、老化、皮膚障害、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、コレステロール障害、過度の緊張、高血圧、免疫障害、ガン、冠動脈性心疾患、感染症、骨粗鬆症、骨関節炎、関節リウマチ、関節痛、関節不快感およびそれらに関連するいくつかの他の状態を包含するがこれらに限定されない、温血動物における1以上の障害または疾患の予防、制御および治療のための新規植物化学組成物単独およびその組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)の著名な化合物を表す構造式1〜9を示す。
【図2】ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)の植物化学的プロフィールを表すHPLCクロマトグラムを示す。
【図3】ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)、ボスウェリアカルテリイ(Boswellia carterii)低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)、85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物[BSE85%]、85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物[BCE85%]、65%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物[BSE65%]、組成物3A、組成物4、組成物18および組成物7Aの5−リポキシゲナーゼ阻害活性の比較を示す。バーは、10μg/mLの濃度のBsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、組成物3A、組成物4、組成物18および組成物7Aにより示される5−リポキシゲナーゼ酵素の阻害率(%)を表す。
【図4】フロインド完全アジュバントで誘発されたスプラグ・ドーリー・ラットにおける足浮腫容積の、ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物[BsLPRE、200mg/kg体重(BW)]、ボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE、200mg/kgBW)、85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%、200mg/kgBW)、85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%、200mg/kgBW)、65%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE65%、200mg/kgBW)、20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ(Curcuma longa)抽出物(CLE20%、200mg/kgBW)、95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%、200mg/kgBW)、20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ(Curcuma aromatica)抽出物(CAE20%、200mg/kgBW)、95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%、200mg/kgBW)、組成物3A(200mg/kgBW)、組成物4(200mg/kgBW)、組成物18(200mg/kgBW)、組成物7A(200mg/kgBW)、組成物42(200mg/kgBW)、組成物26(200mg/kgBW)、組成物51(200mg/kgBW)、組成物35(200mg/kgBW)およびプレドニゾロン(10mg/kgBW)による阻害率(%)の棒グラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
説明で使用する略語および単語:
1.BLPRE(ボスウェリア種から得られるボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物)
2.BsLPRE(ボスウェリアセラータから得られるボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物)
3.BcLPRE(ボスウェリアカルテリイから得られるボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物)
4.BSE85%(85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物)
5.BCE85%(85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物)
6.BSE65%(65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物)
7.BCE65%(65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物)
8.CLE20%(20%クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物)
9.CLE95%(95%クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物)
10.CAE20%(20%クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物)
11.CAE95%(95%クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物)
12.本出願で用いられる「ゴム」または「ゴム樹脂」または「樹脂」という単語は、交換可能に用いられることが意図され、これらはすべて、ボスウェリア植物種の滲出液を指す。
13.「組成物」という単語は、本出願で用いられる場合はいつでも、独立型成分としての新規ボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)、またはBLPREを、一般的組成物または相乗的組成物のいずれかを調製するための生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤などの1以上の成分と組み合わせて含む混合物のいずれかを指す。
14.「ボスウェリア低極性樹脂抽出物」または「低極性樹脂抽出物」は、本出願中で用いられる場合はいつでも、記載されるプロセスのいずれかによってボスウェリア種のいずれかから得られる低極性ゴム樹脂抽出物を指す。
15.「ボスウェリア油」または「油状残渣」または「ボスウェリア油フラクション」は、本出願で用いられる場合はいつでも、記載されるプロセスのいずれかによりボスウェリア種のいずれかのゴム樹脂から得られる全油フラクション/抽出物(精油、揮発性油およびボスウェリア低極性樹脂抽出物を含む)を指す。
16.「揮発性油」または「揮発性フラクション」は、本出願で用いられる場合はいつでも、任意のボスウェリアゴム樹脂またはボスウェリア油の蒸気蒸留または真空蒸留により得られる揮発性油を指す。
17.「植物化学物質」は、本出願で用いられる場合はいつでも、植物から単離される純粋もしくは半純粋化合物を指す。
18.「生物活性成分」は、本出願で用いられる場合はいつでも、任意の薬剤的または食事療法的に許容される成分;植物/動物/微生物から誘導される化合物、抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物を指す。
19.「機能性成分」は、本出願で用いられる場合はいつでも、植物/動物/微生物から誘導される、薬草抽出物、栄養補助食品、抗酸化剤、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸、精油、魚油、酵素、グルコサミン、コンドロイチンおよびプロバイオティクスまたはそれらの混合物を指す。
20.「賦形剤」または「希釈剤」または「担体」または「添加剤」は、本出願で用いられる場合はいつでも、水、食塩水、水性グルコース溶液、アルコール(例えば、エタノール)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、種々の動植物油、白色軟質パラフィン、パラフィン、ワックス、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、黄色デキストリン、白色デキストリン、エアロゾル、微結晶セルロース、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ソルビトール、ステビオシド、コーンシロップ、ラクトース、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−アルファ−トコフェロール、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アカシア、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB群、ニコチンアミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸、カルシウム塩、顔料、フレーバーおよび防腐剤を包含するがこれらに限定されない、1以上の薬剤的または食事療法的に許容される活性または不活性な成分を指す。
【0024】
ボスウェリアセラータおよびボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物:
ボスウェリアセラータ/ボスウェリアカルテリイ/ボスウェリアパピリフェラ(Boswellia papyrifera)または任意のボスウェリア種から得られるゴム樹脂は、精油、揮発性油、ボスウェリン酸、低極性化合物、糖およびポリサッカライドフラクションを含む複雑な混合物である。国際市場で広く入手可能なボスウェリアセラータ/ボスウェリアカルテリイ/ボスウェリアパピリフェラ抽出物は、滴定分析法により65%または85%の全ボスウェリン酸を含有するように規格化されたゴム樹脂から分離される酸性フラクションである。ボスウェリアセラータ/ボスウェリアカルテリイ/ボスウェリアパピリフェラから誘導される通常のボスウェリア抽出物(85%全ボスウェリン酸)の商業的プロセスを実施する際、ボスウェリン酸を含むトリテルペン酸を主に含有する酸性フラクションをゴム樹脂成分の残りから分離する。全ボスウェリン酸の濃縮プロセス中に、糖および他のポリマー材料が水性相中に分離される。残りの水非混和性低極性化合物はボスウェリア油フラクション/抽出物として分離される。これらの低極性化合物は、ボスウェリン酸について規格化された市販のボスウェリア抽出物および3−O−アセチル−11−ケト−□−ボスウェリン酸(AKBA)を選択的に多く含むボスウェリア抽出物のどちらにおいても、存在しないかまたは非常に低濃度で存在するかのいずれかである。
【0025】
前記ボスウェリア油フラクション/抽出物は、ボスウェリアゴム樹脂中の重要な構成成分である。しかし、商業的有用性はごく限られ、ほとんどは廃棄物として廃棄される。このフラクション/抽出物の潜在的利用は長年の懸案であった。本発明者らは、ボスウェリア油フラクション/抽出物から揮発性化合物を除去した後に得られるフラクションであるボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)が、いくつかの有益な生物学的性質を有することを全く思いがけなく見出した。加えて、BLPREは、他の生物活性成分と組み合わせられた場合に、意外にも相乗的活性を示した。
【0026】
本発明者らの以前のインド共和国特許出願第2229/CHE/2008号(2008年9月15日出願)およびPCT出願PCT/IN第2009/000505号(2009年9月14日出願)において、本発明者らは、ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物およびAKBA濃縮フラクションを含む相乗的組成物を開示し、BLPRE組成物およびその同定法も開示する。
【0027】
ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)を得るための代表的手順は:
a)ボスウェリアセラータのゴム樹脂を入手し、
b)水非混和性有機溶媒で抽出し、不溶性ゴム材料をろ過により分離し、そして廃棄し、
c)有機溶媒抽出物を希水性アルカリ溶液で繰り返し洗浄して、酸性化合物を除去し、
d)有機層を水および塩水で連続して洗浄し、
e)有機層を真空下、60〜70℃で蒸発させて、油状残渣を得、
f)揮発性成分を次いで前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、本明細書では以下、ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)と称する粘性油を得る
ことを含む。
【0028】
別法として、BsLPREはまた:
a)ボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂のアルコールまたはヒドロアルコール抽出物を調製し、
b)アルコール抽出物を水性アルカリ溶液と水非混和性有機溶媒との間で分配し、
c)有機溶媒層を分離し、続いて有機層を真空下、60〜70℃で蒸発させて、油状残渣を得、
d)揮発性成分を次いで前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、本明細書中で以下、ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)と称する粘性油を得る
ことを含むプロセスにより調製することもできる。
【0029】
ボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)を得るための代表的な手順は:
a)ボスウェリアカルテリイのゴム樹脂を入手し、
b)ゴム樹脂を水非混和性有機溶媒で抽出し、不溶性ゴム材料をろ過により分離し、そして廃棄し、
c)有機溶媒抽出物を繰り返し希水性アルカリ溶液で洗浄して、酸性化合物を除去し、
d)有機層を連続して水および塩水で洗浄し、
e)有機層を真空下、60〜70℃で蒸発させて、油状残渣を得、
f)揮発性成分を次いで前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、本明細書中で以下、ボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)と称する粘性油を得る
ことを含む。
【0030】
別法として、BcLPREはさらに:
a)ボスウェリア・カルテリイ・ゴム樹脂のアルコールまたはヒドロアルコール抽出物を調製し、
b)アルコール抽出物を水性アルカリ溶液と水非混和性有機溶媒との間で分配し、
c)有機溶媒層を分離し、続いて有機層を真空下、60〜70℃で蒸発させて、油状残渣を得、
d)揮発性成分を次いで前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、本明細書中で以下、ボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)と称する粘性油状物を得る
ことを含むプロセスにより調製することもできる。
【0031】
ボスウェリア低極性ゴム抽出物(BLPRE)をボスウェリアセラータ、ボスウェリアカルテリイから得るための代表的なプロセスが上述されている。しかし、類似したプロセスを、低極性ゴム樹脂抽出物を産生するためにボスウェリア種から得られるゴム樹脂のいずれかに適用することができる。
【0032】
BsLPREの化学組成を理解するために、本発明者らは、反復カラムクロマトグラフィーおよび高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いてBsLPREの広範な分離を実施し、いくつかのジテルペノイドおよびトリテルペノイド化合物を単離した。化合物の構造は、H NMR、13C NMR、DEPT、HSQCおよびHMBC、質量スペクトルデータを用いて厳密に特性化した。そのようにして得られ、同定された化合物は、図Iに示すような、ギオール(1)、ネフテノール(2)、セラトール(serratol)(3)、ジテルペンX(4)、ルペオール(5)、オレアン−12−エン−3β−オール(6)、オレアン−12−エン−3α−オール(7)、ラノスタ−8,24−ジエン−3α−オール(8)およびウルス−12−エン−3α−オール(9)である。フラクション、ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)を次いで1〜9から選択される3以上の植物化学マーカー化合物について規格化した。得られた典型的な結果を表1にまとめ、BsLPREのプロフィールを表す典型的なクロマトグラムを図IIに示す。しかし、本発明者らは、BsLPREのこの組成物または任意の他の種から得られる任意の他のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物組成物(BLPRE)が、使用したボスウェリア種、植物の年齢、ゴム樹脂の収穫時期、地理的な位置および採用した製造プロセスなどのいくつかの因子に基づいて変化し得ることも見出した。
【0033】
前述の結果は、BsLPREが、セスキテルペノイド、ジテルペノイドおよびトリテルペノイド並びに他の植物化学物質の特有の組み合わせを含む新規組成物であることを明らかにする。ジテルペンX(4)と仮に同定された化合物ならびに化合物ギオール(1)、ネフテノール(2)およびラノスタ−8,24−ジエン−3α−オール(8)がボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂の代謝物であることは知られていない。これらの結果は、BsLPREが新規組成物であることを示唆する。驚くべきことに、BsLPREはさらに、強力な生物学的性質も示した。BsLPREは、5−リポキシゲナーゼ酵素を強力に阻害した(表2)。これは、10μgmL濃度で5−リポキシゲナーゼの15.13%阻害を示した。
【0034】
ボスウェリアカルテリイ、ボスウェリアパピリフェラなどの種々のボスウェリア種から得られる低極性ゴム樹脂抽出物の組成物の同定については、処理中である。これらならびに他のボスウェリア種の低極性ゴム樹脂抽出物は、ボスウェリアセラータと多少の類似性を有する組成物を含むと考えられる。しかし、ボスウェリアカルテリイの低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)は、以下のインビトロおよびインビボでの研究でまとめるように、BsLPREにより示されるものと非常に類似した生物学的活性および相乗効果を示した。実験的研究を実施例で検討する。
【0035】
ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を含む相乗的組成物:
本発明者らは、ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)、ボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)、ボスウェリア酸について規格化されたボスウェリア抽出物、例えば85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)、65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE65%)、85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)などの広範囲のボスウェリア抽出物、およびいくつかの他の薬草抽出物に関して、細胞ベースおよび酵素ベースのインビトロ研究を実施した。個々の抽出物およびこれらの抽出物の異なる組み合わせを、それらが5−リポキシゲナーゼ酵素(5−LOX)を阻害する有効性について試験した。
【0036】
非常に驚くべきことに、BsLPREまたはBcLPREのいずれかを、以下の規格化抽出物、例えばBSE85%、BCE85%、およびBSE65%のいずれか1つとある比で組み合わせて含む組成物は、5−リポキシゲナーゼ酵素の相乗的阻害を示すことが判明した。
【0037】
組成物3A(85%1:2の比のBsLPREおよびBSE)は、10μg/mLで27.12%阻害を示したのに対して、BsLPREおよびBSE85%は同じ濃度でそれぞれ15.13%および21.04%阻害を示した。
【0038】
組成物3A(1:2の比のBsLPREおよびBSE85%)、組成物4(1:2の比のBcLPREおよびBCE85%)、組成物18(1:2の比のBcLPREおよびBSE85%)、組成物7A(1:2の比のBsLPREおよびBSE65%)により示される5−リポキシゲナーゼ阻害の比較を、個々の成分/抽出物により示されるものとあわせて図IIIに示す。
【0039】
組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7Aによりインビトロで示される相乗効果をいくつかの他の組成物とともに次いで、スプラグ・ドーリー・ラットのフロインド完全アジュバントで誘発された関節炎モデルにおけるインビボ研究で試験した。組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42(1:2の比のBsLPREおよびCLE20%)、組成物26(1:2の比のBsLPREおよびCLE95%)、組成物51(1:2の比のBcLPREおよびCAE20%)ならびに組成物35(1:2の比のBcLPREおよびCAE95%)の抗炎症有効性を、スプラグ・ドーリー・ラットのフロインド完全アジュバントで誘発された関節炎モデルにおけるインビボ研究で評価し、それらの有効性を個々の成分/抽出物、例えばBsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、CLE20%、CLE95%、CAE20%およびCAE95%により示される有効性と比較した。いずれかの性のラットをランダムに選択し、1群あたり6匹の動物を含む19の群に分け、治療群に毎日200mg/kg体重(BW)の、BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、CLE20%、CLE95%、CAE20%、CAE95%、組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51および組成物35のうちの1つを14日間補充した。正の対照群に、プレドニゾロンを10mg/kg体重で毎日補充した。14日目に、フロインド完全アジュバント(FCA)を各動物の左後足の足底下領域に皮下注射した。実験を28日目に終了した。血液試料を各動物から一定間隔をおいて採取し、足容積をプレチスモグラフィー装置により、FCA注射当日およびFCA接種の13日後に測定した。足浮腫の容積の差は炎症性反応と考えられる。BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、CLE20%、CLE95%、CAE20%、CAE95%、組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51、組成物35およびプレドニゾロンのインビボ抗炎症反応は、CMC補充対照と比較した場合の足浮腫の阻害率(%)を計算することにより推定した。
【0040】
200mg/g体重のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)および200mg/kg体重の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)を補充された治療群は、それぞれ足浮腫の23%および30%減少を示した。しかし、組成物3A(1:2比のBsLPREおよびBSE85%)を同じ服用レベルで補充された治療群は、より良好な減少を示し、足浮腫容積で42%の減少を達成した。プレドニゾロンを補充された正の対照群は、10mg/kgの服用レベルで46%阻害を示した。同様に、他の本発明の組成物である組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51および組成物35も、図IVおよび表3にまとめるように相乗効果を示し、観察されたインビトロ結果を裏付けた。
【0041】
したがって、前記データは、BsLPREまたはBcLPREのいずれかを、ボスウェリア種の規格化抽出物、例えば、BSE85%、BCE85%およびBSE65%またはクルクマ種の規格化抽出物、例えば、CLE20%、CLE95%、CAE20%およびCAE95%と1:2の比で組み合わせて含む組成物は、同じ服用レベルで個々の成分により示される有効性と比較して、抗炎症剤としてより強力であることを示し、これらの抽出物間の予想外の相乗的関連性を明らかにする。
【0042】
揮発性化合物を除去した後に得られるボスウェリアセラータおよびボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(それぞれBsLPREおよびBcLPRE)を使用して、本発明を実証した。しかし、ボスウェリア種のいずれかから得られるボスウェリア油フラクションまたはボスウェリア種のいずれかから得られる揮発性フラクションまたはボスウェリア油もしくはそれらの混合物から揮発性物質を部分的に除去した後に得られるフラクションも、本発明の組成物および相乗的組成物を作製するために、そして温血動物において意図される治療/健康効果を得るために、使用することができる。
【0043】
本発明を実証するために用いられるボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物は、ボスウェリアセラータおよびボスウェリアカルテリイから得られ、BsLPREおよびBcLPREという名称は、それぞれ、それらについて適宜選択されてきた。しかし、本発明者らは、類似した化学的および生物学的性質を有する低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)はまた、他のボスウェリア種から、実施例−1および実施例−2で示すのと類似したプロセスを用いて誘導することができることを見出した。
【0044】
85%ボスウェリン酸に規格化した市販のボスウェリアセラータ抽出物およびボスウェリアカルテリイ抽出物を、組成物を作製するために使用して、本発明を実証した。しかし、任意のボスウェリア抽出物もしくはフラクションまたは少なくとも1以上のボスウェリン酸またはそれらの塩に規格化したボスウェリア抽出物;50〜100%全ボスウェリン酸(滴定分析法による)に規格化された抽出物/フラクションまたは30%〜100%全ボスウェリン酸(HPLC分析法による)に規格化された抽出物/フラクションまたは0.1〜99%の範囲の3−O−アセチル−11−ケト−β−ボスウェリン酸(AKBA)濃度を有する抽出物/フラクションを使用して、本発明で記載される組成物を作製することもできる。
【0045】
ボスウェリアセラータまたはボスウェリアカルテリイから産生されるBLPREは、多くのボスウェリアまたはクルクマ抽出物と組み合わせられる場合に、相乗活性を示した。しかし、他のボスウェリア種から産生されるBLPREはさらに、相乗的組成物の調製に有用であり得ると考えることができる。
【0046】
本発明の異なる実施形態を以下で概説する:
重要な態様において、本発明は、ボスウェリアゴム樹脂から得られるセスキテルペン、ジテルペン、トリテルペン、および他の植物化学物質の新規植物化学組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を提供する。
【0047】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を提供し、このゴム樹脂は、ボスウェリアセラータ、ボスウェリアカルテリイおよびボスウェリアパピリフェラまたはそれらの混合物を包含するがこれらに限定されない、ボスウェリア種のいずれかから入手/由来し得る。
【0048】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物を提供し、前記抽出物は、ギオール(1)、ネフテノール(2)、セラトール(3)、ジテルペンX(4)、ルペオール(5)、オレアン−12−エン−3β−オール(6)、オレアン−12−エン−3α−オール(7)、ラノスタ−8,24−ジエン−3α−オール(8)およびウルス−12−エン−3α−オール(9)から選択されるがこれらに限定されない、植物化学マーカー化合物を含む。
【0049】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)を製造するためのプロセスであって、以下のステップ:
a)ボスウェリア種のゴム樹脂を水非混和性有機溶媒で抽出し、抽出物を慎重にろ過して、不溶性樹脂材料を除去するステップ、
b)有機溶媒抽出物を水性水酸化カリウムなどの水性アルカリ溶液で繰り返し洗浄するステップ、
c)アルカリ洗浄後に得られた有機層を、水および塩水で洗浄するステップ、
d)有機層を真空下および高温で蒸発させて、油状残渣(ボスウェリア油)を得るステップ
e)揮発性化合物を前記油状残渣から高真空および高温下で蒸発させて、ボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)を得るステップ
を含むプロセスを提供する。
【0050】
抽出に用いられる水非混和性有機溶媒は、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、n−ブタノール、メチルイソブチルケトン(MIBK)またはそれらの好適な組み合わせを含むがこれらに限定されない群から選択することができる。
【0051】
有機溶媒抽出物を洗浄するために用いられるアルカリ溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムまたはそれらの混合物を包含するがこれらに限定されない、I族またはII族金属水酸化物から選択することができる。
【0052】
別の態様において、BLPREを産生するための別のプロセスは:
a)ボスウェリアゴム樹脂のアルコールまたはヒドロアルコール抽出物を調製し、
b)アルコール抽出物を水性アルカリ溶液と水非混和性有機溶媒との間で分配し、
c)有機溶媒層を分離し、続いて溶媒を蒸発させて、油状残渣(ボスウェリア油)を得、
d)揮発性化合物を前記油状残渣から、高温および高真空下で除去して、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を得ることを含む。
【0053】
別の態様において、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を産生するためのさらに別のプロセスは、
a)ボスウェリア種のゴム樹脂をアルコールまたはヒドロアルコールで抽出し、
b)有機溶媒を、最適レベルの合計固形分になるまで蒸発させ、次いで
c)pHをアルカリ側、好ましくはpH9〜12に調節し、
d)溶液を有機溶媒で繰り返し抽出し、
e)有機溶媒を真空下および高温で蒸発させて、油状残渣(ボスウェリア油)を得、
f)揮発性物質を前記油状残渣から高真空および高温下で蒸発させて、BLPREを得ることを含む。
【0054】
抽出に用いられるアルコールは、メタノール、エタノールおよびプロパノールまたはそれらの好適な組み合わせを含むがこれらに限定されない群から選択することができる。
【0055】
主な態様において、本発明は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)および、ボスウェリア種から誘導される抽出物またはフラクションもしくは植物化学物質またはそれらの塩あるいはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0056】
別の主な態様において、本発明は、BLPREおよび、クルクマ種から誘導される抽出物もしくはフラクションまたは植物化学物質あるいはそれらの塩またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0057】
別の態様において、本発明は、酸性および揮発性化合物を選択的に除去した後に得られる、低極性であるボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物を提供する。
【0058】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア種のいずれかから得られるボスウェリア油フラクションまたはボスウェリア種のいずれかから得られる揮発性フラクションまたはボスウェリア油から揮発性物質を部分的に除去した後に得られるフラクションから選択される1以上の成分を、本出願で記載されている組成物を調製するためのBLPREの代わりに使用することを提供する。
【0059】
別の態様において、本発明は、BLPREを用いて組成物を調製するための、好ましくはボスウェリアセラータまたはボスウェリアカルテリイまたはボスウェリアパピリフェラから得られるボスウェリア抽出物もしくはフラクションもしくは純粋な植物化学化学物質またはそれらの塩あるいはそれらの混合物を提供する。
【0060】
別の態様において、本発明は、BLPREと、ボスウェリア抽出物、フラクションおよび50〜100%(滴定分析法による)または30〜100%(HPLC分析法による)の範囲で全ボスウェリン酸を多く含む抽出物/フラクションから選択される1以上とを含む相乗的組成物を提供する。
【0061】
別の態様において、本発明は、BLPREならびに、ボスウェリン酸を個別にまたはα−ボスウェリン酸、β−ボスウェリン酸、3−O−アセチル−α−ボスウェリン酸、3−O−アセチル−β−ボスウェリン酸、3−O−アセチル−11−ケト−α−ボスウェリン酸、11−ケト−β−ボスウェリン酸および3−O−アセチル−11−ケト−β−ボスウェリン酸ならびにそれらの塩から選択される組み合わせのいずれかで含む、抽出物、フラクションおよび植物化学物質から選択される1以上の成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0062】
別の態様において、本発明は、BLPREおよび、ボスウェリン酸を単独または0.1〜20%の範囲のα−ボスウェリン酸、0.1〜50%の範囲のβ−ボスウェリン酸、0.1〜20%の範囲の3−O−アセチル−α−ボスウェリン酸、0.1〜99%の範囲の3−O−アセチル−β−ボスウェリン酸、0.1〜20%の範囲の3−O−アセチル−11−ケト−α−ボスウェリン酸、0.1〜99%の範囲の11−ケト−β−ボスウェリン酸および0.1〜99%の範囲の3−O−アセチル−11−ケト−β−ボスウェリン酸ならびにそれらの塩から選択される組み合わせのいずれかを含む、抽出物、フラクションならびに植物化学物質から選択される1以上の成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0063】
別の態様において、本発明は、BLPREならびに、クルクマ種から誘導される抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩から選択される1以上を含む組成物を提供する。
【0064】
別の態様において、本発明は、BLPREおよび、クルクマ種から誘導される抽出物、フラクション、植物化学物質、およびそれらの塩、クルクミノイドについて濃縮/規格化された抽出物/フラクションから選択される少なくとも1以上の成分を個別にまたは20〜99%(HPLC分析法による)の範囲の組み合わせで含む組成物を提供する。
【0065】
別の態様において、本発明は、自然に、または合成もしくは半合成により得られる、BLPREおよび、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、モノデメチルクルクミン、ビスデメチルクルクミン、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミン、ar−ターメロンおよびそれらの塩から選択される1以上のクルクマ由来成分を含む組成物を提供する。
【0066】
別の態様において、本発明は、相乗的組成物を製造するためのプロセスであって:
(a)ボスウェリアセラータまたはボスウェリアカルテリイまたはボスウェリアパピリフェラのゴム樹脂を水非混和性有機溶媒で抽出し
(b)前記抽出物を慎重にろ過して、不溶性樹脂材料を除去し、
(c)有機溶媒抽出物を水性水酸化カリウムなどの水性アルカリ溶液で繰り返し洗浄し、
(d)前記アルカリで洗浄した有機溶媒抽出物を水および塩水で連続して洗浄し、
(e)有機層を真空および高温下で蒸発させて、油状残渣を得、
(f)揮発性化合物を前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、ボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)を得、
(g)抽出物またはフラクションまたは純粋な化合物、1以上のボスウェリン酸を選択的に多く含む抽出物/フラクションまたはそれらの混合物から選択されるボスウェリア由来成分を別に得、
(h)前記BLPREおよび少なくとも1つのボスウェリア由来成分を所望の比で組み合わせて、相乗的組成物を得、
(i)場合によって、前記組成物と、1以上の生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤とを混合する
ステップを含むプロセスを提供する。
【0067】
別の態様において、本発明は、相乗的組成物を製造するためのプロセスであって:
(a)ボスウェリアセラータまたはボスウェリアカルテリイまたはボスウェリアパピリフェラのゴム樹脂を水非混和性有機溶媒で抽出し、
(b)前記抽出物を慎重にろ過して、不溶性樹脂材料を除去し、
(c)有機溶媒抽出物を水性水酸化カリウムなどの水性アルカリ溶液で繰り返し洗浄し、
(d)前記アルカリで洗浄した有機溶媒抽出物を水および塩水で連続して洗浄し、
(e)有機層を真空および高温下で蒸発させて、油状残渣を得、
(f)揮発性化合物を前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、ボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)を得、
(g)別に、抽出物またはフラクション、1以上のクルクミノイド、純粋なクルクミノイド化合物またはそれらの混合物を多く含む抽出物/フラクションから選択されるクルクマ由来成分を得、
(h)前記BLPREおよび少なくとも1つのクルクマ由来成分を所望の比で組み合わせて、相乗的組成物を得、
(i)場合によって、前記組成物と1以上の生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤とを混合する
ステップを含むプロセスを提供する。
【0068】
別の態様において、本発明は、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)および好ましくは95重量%〜5重量%の、抽出物、フラクション、1以上のボスウェリン酸、純粋なボスウェリン酸、植物化学物質ならびにそれらの塩またはそれらの混合物について規格化された抽出物およびフラクションから選択される少なくとも1つのボスウェリア由来成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0069】
別の態様において、本発明は、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)およびさらに好ましくは80重量%〜20重量%の、抽出物、フラクション、1以上のボスウェリン酸、純粋なボスウェリン酸、植物化学物質ならびにそれらの塩または混合物について規格化された抽出物およびフラクションから選択される少なくとも1つのボスウェリア由来成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0070】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)、ボスウェリア油、ボスウェリン酸、抽出物、フラクション、ボスウェリア種から誘導される1以上のボスウェリン酸、植物化学物質およびそれらの塩を多く含む抽出物およびフラクションを提供する。ここで、ボスウェリア種は、ボスウェリアセラータ、ボスウェリアカルテリイ、ボスウェリアパピリフェラ、ボスウェリアサクラ(Boswellia sacra)、ボスウェリアアメーロ(Boswellia ameero)、ボスウェリアブラタ(Boswelllia bullata)、ボスウェリアダルジーリイ(Boswellia dalzielii)、ボスウェリアジオスコリデス(Boswellia dioscorides)、ボスウェリアエロンガータ(Boswellia elongata)、ボスウェリアフレレアーナ(Boswellia frereana)、ボスウェリアナナ(Boswellia nana)、ボスウェリアネグレクタ(Boswellia neglecta)、ボスウェリアオガデンシス(Boswellia ogadensis)、ボスウェリアピロッタエ(Boswellia pirottae)、ボスウェリアポポビアーナ(Boswellia popoviana)、ボスウェリアリバエ(Boswellia rivae)およびボスウェリアソコトラーナ(Boswellia socotrana)を包含するがこれらに限定されない。
【0071】
本発明の別の態様において、BsLPREまたはBLPREの組成は、使用するボスウェリア種、植物の年齢、ゴム樹脂の収穫時期、地理的な位置および採用する製造プロセスなどのいくつかの因子に基づいて変わる。
【0072】
別の態様において、本発明は、好ましくは5重量%〜95重量%のボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)および好ましくは95重量%〜5重量%の、抽出物、フラクション、1以上のクルクミノイド、純粋なクルクミノイド、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物について規格化された抽出物/フラクションから選択される少なくとも1つのクルクマ由来成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0073】
別の態様において、本発明は、さらに好ましくは20重量%〜80重量%のBLPREおよびさらに好ましくは80重量%〜20重量%の、抽出物、フラクション、1以上のクルクミノイド、純粋なクルクミノイド、植物化学物質ならびにそれらの塩またはそれらの混合物について規格化された抽出物およびフラクションから選択される少なくとも1つのクルクマ由来成分を含む相乗的組成物を提供する。
【0074】
別の態様において、本発明は、クルクマ種由来の抽出物、フラクション、クルクミノイド、クルクミノイド、植物化学物質およびそれらの塩を選択的に多く含む抽出物/フラクションを提供する。ここで、クルクマ種は、クルクマロンガ、クルクマアロマティカ、クルクマゼドアリア(Curcuma zedoaria)、クルクマドメスティカ(Curcuma domestica)、クルクマエルジノーサ(Curcuma aeruginosa)、クルクマアルビコマ(Curcuma albicoma)、クルクマアルビフローラ(Curcuma albiflora)、クルクマアリスマティフォリア(Curcuma alismatifolia)、クルクマアングスティフォリア(Curcuma angustifolia)、クルクマエラータ(Curcuma elata)、クルクマフェルギネア(Curcuma ferruginea)、クルクマフラビフローラ(Curcuma flaviflora)、クルクマユンナネンシス(Curcuma yunnanensis)、およびクルクマゼドアロイデス(Curcuma zedoaroides)を包含するがこれらに限定されない。
【0075】
別の主な態様において、本発明は、ボスウェリア低極性樹脂抽出物(BLPRE)ならびに生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤から選択される1以上の成分を含む組成物を提供する。
【0076】
別の態様において、組成物を調製するために用いられる生物活性成分は、植物、動物もしくは微生物由来の薬剤的または食事療法的に許容される活性成分、抗炎症剤、抗肥満剤、抗糖尿病剤、抗関節炎剤、抗喘息剤、抗がん剤、化合物、抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物を包含するがこれらに限定されない。
【0077】
別の態様において、組成物を調製するために用いられる機能性成分は、薬草成分、栄養補助食品、抗酸化剤、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸、精油、魚油、酵素、グルコサミン、コンドロイチンおよびプロバイオティクスを包含するがこれらに限定されない。
【0078】
別の態様において、組成物を調製するために用いられる薬草成分は、アシュワガンダ(Withania somnifera)、ガルシニアマンゴスターナ(Garcinia mangostana)、ガルシニアカンボジア(Garcinia cambogia)、コショウ(Piper nigrum)、キンマ(Piper betle)、ヒハツ(Piper longum)、バコパモンニエラ(Bacopa monniera)、センテラアジアチカ(Centella asiatica)、アモルフォファルスカンパニュラツス(Amorphophallus campanulatus)、アモルフォファルスコンニャク(Amorphophallus konjac)、アムラ(Emblica officinalis)、カチャオ(Holoptelea integrifolia)、カミメボウキ(Ocimum tenuiflorum)、バンレイシ(Annona squamosa)およびスフェランツスインディクス(Sphaeranthus indicus)から選択されるがこれらに限定されない、植物由来の抽出物/フラクション/植物化学物質を包含する。
【0079】
別の態様において、本発明は、温血動物において1以上の疾患または障害を予防、制御または治療するための組成物を提供する。
【0080】
本発明の別の実施形態において、賦形剤/希釈剤/添加剤/甘味料/香味料/湿潤剤/吸収剤/溶解遅延剤は、蒸留水、食塩水、水性グルコース溶液、アルコール(例えば、エタノール)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、種々の動植物油、白色軟質パラフィン、パラフィン、ワックス、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、サッカリン、黄色デキストリン、白色デキストリン、エアロゾル、微結晶セルロース、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ソルビトール、ステビオシド、コーンシロップ、ラクトース、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−アルファ−トコフェロール、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アカシア、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB群、ニコチンアミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸、カルシウム塩、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、カオリン、ベントナイト粘土顔料、ペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジフレーバー、バニラフレーバーおよび防腐剤単独またはそれらの好適な組み合わせを包含するがこれらに限定されない。
【0081】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物の粉末形態または非修飾形態の、輸液、注射液、錠剤、カプセル、クリーム、ゲル、顆粒、沈殿物、抽出物、液体、シロップ、ショット、滲出液、軟膏、浣腸、薬用パック、局所パッチ、制御放出錠剤、制御放出カプセルまたは栄養補助食品から選択されるがこれらに限定されない、好適な投与形態での投与を提供する。
【0082】
別の態様において、本発明は、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物の好適な形態(経口剤、例えば、錠剤、カプセル、軟カプセル剤、硬カプセル剤、ピル、顆粒、粉末、エマルジョン、懸濁液、シロップおよびペレット;非経口剤として、例えば、注射液、滴剤および坐剤;経皮剤として、例えばパッチ、局所クリームおよびゲルならびに食品成分または飲料、を包含するがこれらに限定されない)の処方を提供する。
【0083】
別の態様において、本発明は、それを必要とする温血動物における障害または疾患の予防、制御および治療のための組成物の使用を提供する。
【0084】
別の態様において、本発明は、それを必要とする温血動物において、炎症、代謝障害、炎症性障害、喘息、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、骨関節炎、関節リウマチ、アレルギー性鼻炎、皮膚炎、乾癬、■胞性線維症、炎症性腸疾患、多発性硬化症、糖尿病、記憶喪失、神経障害、軟骨退化、老化、皮膚障害、コレステロールレベル(LDL、VLDLおよびHDL)における不調、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、過度の緊張、高血圧、免疫障害、冠動脈性心疾患、血管炎、潰瘍性大腸炎、消化管アレルギー、腎炎、結膜炎、慢性閉塞性肺疾患、職業性喘息、湿疹、気管支炎、花粉症、蕁麻疹、成人呼吸窮迫症候群、アレルギー性疾患ならびに喘鳴のような状態については、呼吸困難、乾性咳嗽、胸部絞扼感、頸筋の緊張、頻脈、胸痛、感染症、骨粗鬆症、関節痛、関節不快感、認知障害およびそれに関連する他の状態から選択されるがこれらに限定されない、疾患または障害の予防、制御および治療のために治療有効量のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物を使用する方法を提供する。
【0085】
別の態様において、それを必要とする温血動物において、喘息、職業性喘息、湿疹、気管支炎、花粉症、蕁麻疹、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、骨関節炎、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ様関節炎、骨粗鬆症、冠動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、多発性硬化症、血管炎、腎炎、ブドウ膜炎、糸球体腎炎、全身性紅斑性狼瘡、血管形成術後の再狭窄、潰瘍性大腸炎、結膜炎、皮膚炎、乾癬、■胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、IBS(炎症性腸症候群)、IBD(炎症性腸疾患)、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、アレルギー性鼻炎、消化管アレルギー、アレルギー性疾患および喘鳴のような状態については、呼吸困難、乾性咳嗽、胸部絞扼感、頸筋の緊張、頻脈、関節痛、および遅延型過敏症を包含するがこれらに限定されない、炎症に関連するかまたは炎症を伴う疾患状態の予防、制御および治療のための治療有効量のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物の投与。
【0086】
別の態様において、本発明は、それを必要とする温血動物において、5−リポキシゲナーゼ(5−LOX)、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、マクロファージ/脂肪細胞脂肪酸結合タンパク質(aP2)、IFN−γ、IL−4、ICAM、VCAM、MMP、TNFα、NFκBおよびIL−1βを包含するがこれらに限定されない、1以上の生物学的マーカーを、組成物によって改善のためのボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物を提供する。
【0087】
別の態様において、本発明は、それを必要とする温血動物において組成物によって、5−リポキシゲナーゼ(5−LOX)、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、マクロファージ/脂肪細胞脂肪酸結合タンパク質(aP2)、IFN−γ、IL−4、ICAM、VCAM、MMP、TNFα、NFκBおよびIL−1βを包含するがこれらに限定されない、1以上の生物学的マーカーを改善するための、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物の使用法を提供する。
【実施例】
【0088】
実施例1
ボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)の調製:
ボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂(100g)を600mLのメチルイソブチルケトン(MIBK)溶媒中に分散させ、室温で60分間撹拌した。不溶性ゴム材料をろ過により分離した。MIBK溶液を2%のKOH溶液(3×200mL)で繰り返し抽出して、酸性化合物を除去した。MIBK層を次いで水(400mL)および塩水(200mL)で連続して洗浄した。MIBK層を真空下、60〜70℃で蒸発させ、揮発性成分を次いで油状残渣から高真空下、75〜85℃で除去して、BsLPREを粘性油状物(12g)として得た。
【0089】
別法として、ボスウェリアセラータから集めたゴム樹脂(250g)を、メタノールで抽出し(300mL×3)、合したメタノール抽出物を濃縮した。残留物(50g)を酢酸エチル(400mL)中に溶解させ、1NのKOHで3回抽出した(3×100mL)。有機層を水(2×200mL)および塩水(200mL)で洗浄し、蒸発させて、油状残渣(ボスウェリア油)を得た。揮発性化合物を油から高真空下、75〜85℃で蒸発させて、22gのBsLPREを得た。
【0090】
BsLPREを通常のシリカゲル上、ヘキサンから開始して、ヘキサン/酢酸エチル混合物から酢酸エチルへと極性が増大する溶媒を用いて、カラムクロマトグラフィーにかけた。TLCに基づいて同じフラクションを合し、合したフラクションを個々に、シリカゲル上、混合物ヘキサン/酢酸エチルまたはヘキサン/アセトンの混合物を溶離液として用いて、反復カラムにかけて、純粋な化合物を得た。純粋でないフラクションの一部をさらに、逆相C18シリカカラムを用いた分取HPLCにかけて、純粋な化合物を得た。個々の化合物の構造は、H NMR、13C NMR、DEPT、HSQCおよびHMBCおよび質量スペクトルデータを分析し、次いでデータを既知化合物のデータと比較することにより立証した。顕著な化合物のうちの9つは、図Iで示すような、ギオール(1)、ネフテノール(2)、セラトール(3)、ジテルペンX(4)、ルペオール(5)、オレアン−12−エン−3β−オール(6)、オレアン−12−エン−3α−オール(7)、ラノスタ−8,24−ジエン−3α−オール(8)およびウルス−12−エン−3α−オール(9)と同定される。純粋な化合物を次いで利用して、HPLC法を用いてボスウェリアセラータ低極性抽出物(BLPRE)を規格化した。分析的HPLC法に基づいて評価したBLPREの新規組成物を、保持時間(R)とともに表1にまとめる。BLPREのHPLCクロマトグラムを図IIに示す。
【0091】
グアイオール(1):
H NMR (CDCl,400MHz):δ2.57−2.53(1Η,m)、2.46−2.39(1H,m)、2.33−2.30(1H,m)、2.28−2.22(1H,m)、2.09−1.89(2H,m)、1.84−1.75(2H,m)、1.67−1.52(2H,m)、1.48−1.28(3H,m)、1.18(6H,s)、1.03(3H,d,J=7.2Hz)、0.99(3H,d,J=6.8Hz);13C NMR(CDCl,100MHz):δ140.98、140.02、73.80、49.84、45.10、35.27、33.83、33.32、31.28、29.20、27.35、27.11、26.27、19.61、19.26。
【0092】
ネフテノール(2):
H NMR(CDCl,400MHz):δ5.12(1H,t,J=7.0Hz)、5.00(1H,t,J=6.4Hz)、4.94(1H,t,J=6.4Hz)、2.20(2H,m)、2.14(2H,m)、2.12(1H,m)、2.07(2H,m)、2.03(2H,m)、2.00(2H,m)、1.90(1H,dd,J=14.0,7.0Hz)、1.65(1H,m)、1.57(6H,s)、1.56(3H,s)、1.34(1H,m)、1.28(lH,m)、1.20(6H,s);13C NMR(CDCl,100MHz):δ134.09、133.39、133.08、125.98、125.80、125.02、73.94、48.59、39.42、38.88、37.81、31.93、29.69、28.54、28.34、27.70、27.57、27.35、24.73、24.07、15.61、15.58、15.33。Mass 290 C2034
【0093】
ジテルペンX(4)
H NMR(CDCl),400MHz:δ6.17(1H,dd,J=10.8、15.2Hz)、5.78(lH,d,J=7.2Hz)、5.28(1H,d,J=15.2Hz)、4.87(lH,m)、4.41(lH,d,J=11.2Hz)、2.44(1H,m)、2.26(1H,dt,J=3.2,11.6Hz)、2.11(1H,m)、2.20(2H,m)、1.75(3H,s)、1.75(6H,s)、1.72(lH,d)1.66(3H,s)、1.60(2H,m)、1.49(3H,d,J=0.8Hz)、1.34(1H,m)、1.19(3H,s)、0.94(1H,m);13C NMR(CDCl)、100MHz:δ12.05、16.55、18.22、20.80、25.84、26.00、26.45、28.77、29.66、30.58、37.08、41.15、121.48、125.08、125.12、129.10、132.05、140.50、141.89。
【0094】
ラノスタ−8,24−ジエン−3α−オール(8):
H NMR(CDCl,400MHz):δ5.10(1H,t,J=6.8Hz)、3.43(1H,t,J=2.4Hz)、2.12−1.85(8H,m)、1.71(2H,m)、1.65(3H,s)、1.59(3H,s)、1.65−1.29(10H,m)、1.26(3H,s)、1.213−1.16(1H,m)、0.97(3H,s)、0.96(3H,s)、0.92(3H,d,J=6.4Hz)、0.87(6H,s)、0.77(3H,s);13C NMR(CDCl,100MHz):δ134.44、133.42、130.87、125.35、76.02、50.24、50.09、44.92、44.20、37.73、37.27、36.48、36.36、30.92、29.88、29.72、28.09、27.31、25.94、25.70、25.01、24.43、22.30、21.46、20.00、18.90、18.75、17.63、15.60。
【0095】
【表1】

【0096】
実施例2
ボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)の調製:
ボスウェリア・カルテリイ・ゴム樹脂(100g)を600mLのメチルイソブチルケトン(MIBK)溶媒中に分散させ、室温で60分間撹拌した。不溶性ゴム材料をろ過により分離した。MIBK溶液を繰り返し2%のKOH溶液(3×200mL)で抽出して、酸性化合物を除去した。MIBK層を次いで水(400mL)および塩水(200mL)で連続して洗浄した。MIBK層を減圧下、60〜70℃で蒸発させ、揮発性成分を次いで油状残渣から高真空下、75〜85℃で除去して、BcLPREを粘性油状物(9.5g)として得た。
【0097】
別法として、ボスウェリアカルテリイから集めたゴム樹脂(250g)を、メタノール(300mL×3)で抽出し、合したメタノール抽出物を濃縮した。残留物(50g)を酢酸エチル(400mL)中に溶解させ、1NのKOHで3回抽出した(3×100mL)。有機層を水(2×200mL)および塩水(200mL)で洗浄し、蒸発させて、油状残渣を得た。揮発性化合物を油から高真空下、75〜85℃で蒸発させて、17.75gのBcLPREを得た。
【0098】
実施例3
50〜100%全ボスウェリン酸(滴定法による)または30〜100%全ボスウェリン酸(HPLC分析法による)に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物:
85%または65%全ボスウェリン酸(滴定分析法による)に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物は、市販されている。別法として、公知手順を用いてこれらの抽出物を調製することができる。例えば、水非混和性有機溶媒を用いてボスウェリアセラータのゴム樹脂を抽出し、次いで水性アルカリ溶液を用いて有機溶媒抽出物から酸性化合物を相分離により選択的に抽出することによる。最後に、アルカリ溶液を酸性化して、ボスウェリン酸を沈殿させ、続いて結果として得られる固体をろ過し、真空乾燥して、85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)を得る。50〜100%(滴定分析法による)または30〜100%(HPLC分析法による)全ボスウェリン酸の範囲の選択された濃度に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物は、ボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂もしくはボスウェリアセラータ抽出物の精製によるかまたはさらに純度の材料の希釈により得ることができる。
【0099】
実施例4
50〜100%全ボスウェリン酸(滴定法)に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物:85%または65%全ボスウェリン酸(滴定分析法による)に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物を、実施例3でボスウェリアセラータに関して記載した手順を用いて調製することができる。例えば、水非混和性溶媒を用いてボスウェリアカルテリイのゴム樹脂を抽出し、次いで酸性化合物を有機溶媒抽出物から、水性アルカリ溶液を用いて相分離により選択的に抽出することによる。最後に、アルカリ溶液を酸性化して、ボスウェリン酸を沈殿させ、続いて固体をろ過し、真空乾燥して、85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)を得る。50〜100%(滴定分析法による)または30〜100%(HPLC分析法による)の範囲の全ボスウェリン酸の選択濃度に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物は、ボスウェリア・カルテリイ・ゴム樹脂もしくはボスウェリアカルテリイ抽出物の精製によるか、またはより高純度な材料の希釈により、得ることができる。
【0100】
実施例5
組成物1の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(1g)を混合することにより、組成物1を調製した。
【0101】
実施例6
組成物2の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(1g)を混合することにより、組成物2を調製した。
【0102】
実施例7
組成物3Aの調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(2g)を混合することにより、組成物3Aを調製した。
【0103】
組成物3Bの調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(2g)を混合することにより、組成物3Bを調製した。
【0104】
実施例8
組成物4の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(2g)を混合することにより、組成物4を調製した。
【0105】
実施例9
組成物5の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)および1部の85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(1g)を混合することにより、組成物5を調製した。
【0106】
実施例10
組成物6の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)および1部の85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(1g)を混合することにより、組成物6を調製した。
【0107】
実施例11
組成物7Aの調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE65%)(2g)を混合することにより、組成物7Aを調製した。
【0108】
組成物7Bの調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE65%)(2g)を混合することにより、組成物7Bを調製した。
【0109】
実施例12
組成物8の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE65%)(2g)を混合することにより、組成物8を調製した。
【0110】
実施例13
組成物9の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE65%)(1g)を混合することにより、組成物9を調製した。
【0111】
実施例14
組成物10の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の65%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE65%)(1g)を混合することにより、組成物10を調製した。
【0112】
実施例15
組成物11:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)、2部の85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物11を調製した。
【0113】
実施例16
組成物12:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)、2部の85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物12を調製した。
【0114】
実施例17
組成物13:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)、2部の、95%の3−O−アセチル−11−ケト−β−ボスウェリン酸(4g)で濃縮されたボスウェリアセラータ抽出物を混合することにより、組成物13を調製した。
【0115】
実施例18
組成物14:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)、2部の95%の3−O−アセチル−11−ケト−β−ボスウェリン酸で濃縮されたボスウェリアカルテリイ抽出物(4g)を混合することにより、組成物14を調製した。
【0116】
実施例19
組成物15:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)、2部の40%の3−O−アセチル−β−ボスウェリン酸で濃縮されたボスウェリアセラータ抽出物(4g)を混合することにより、組成物15を調製した。
【0117】
実施例20
組成物16:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)、2部の40%の3−O−アセチル−β−ボスウェリン酸で濃縮されたボスウェリアカルテリイ抽出物(4g)を混合することにより、組成物16を調製した。
【0118】
実施例21
組成物17の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(1g)を混合することにより、組成物17を調製した。
【0119】
実施例22
組成物18の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(2g)を混合することにより、組成物18を調製した。
【0120】
実施例23
組成物19の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)、2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物19を調製した。
【0121】
実施例24
組成物20の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)および1部の85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)(1g)を混合することにより、組成物20を調製した。
【0122】
実施例25
組成物21の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(1g)を混合することにより、組成物21を調製した。
【0123】
実施例26
組成物22Aの調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(2g)を混合することにより、組成物22Aを調製した。
【0124】
組成物22Bの調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)および1部の85%ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(1g)を混合することにより、組成物22Bを調製した。
【0125】
実施例27
組成物23の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)、2部の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアカルテリイ抽出物(BCE85%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物23を調製した。
【0126】
実施例28
クルクマロンガ抽出物20〜99%クルクミノイド(CLE20〜99%)またはクルクマアロマティカ抽出物20〜99%クルクミノイド(CAE20〜99%)の調製:
95%クルクミノイドに規格化されたクルクマ抽出物は、クルクマ種から得られる濃縮生成物であり、クルクミン、デメトキシクルクミンおよびビスデメトキシクルクミンを含む。これらおよび低アッセイクルクマ抽出物は、市販の抽出物から得ることができるか、または以下の手順の1以上を用いて製造することができる。クルクマロンガ地下茎をメタノールで抽出し、続いて溶媒を蒸発させ、残留物をヘキサンで洗浄して、20〜25%の全クルクミノイド(HPLCによる)を得る。n−ブタノール/ヘキサン混合物中でこの20〜25%全クルクミノイド生成物を沈殿させて残留物を得、これを真空乾燥して、90〜95%全クルクミノイド(HPLCによる)を得る。場合によって、クルクマロンガ地下茎をアセトンまたは酢酸エチルで抽出し、続いて溶媒を蒸発させて、50〜60%全クルクミノイドを含むクルクマロンガ抽出物を得る。別法として、低純度の抽出物を精製して、沈殿、洗浄、クロマトグラフィー技術、樹脂精製またはその組み合わせを用いて、必要とされる濃度の全クルクミノイドにすることができる。類似のプロセスまたは技術も、クルクマアロマティカ、クルクマゼドアリア(Curcuma zedoaria)およびクルクマアマダ(Curcuma amada)を包含するがこれらに限定されない、他のクルクマ種に適用して、必要とされる濃度の全クルクミノイドを得ることができる。
【0127】
実施例29
組成物24の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(1g)を混合することにより、組成物24を調製した。
【0128】
実施例30
組成物25の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(1g)を混合することにより、組成物25を調製した。
【0129】
実施例31
組成物26の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の95%全クルクミノイド(CLE95%)(2g)に規格化されたクルクマロンガ抽出物を混合することにより、組成物26を調製した。
【0130】
実施例32
組成物27の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(2g)を混合することにより、組成物27を調製した。
【0131】
実施例33
組成物28の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)、2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物28を調製した。
【0132】
実施例34
組成物29の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)、2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物29を調製した。
【0133】
実施例35
組成物30の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(1g)を混合することにより、組成物30を調製した。
【0134】
実施例36
組成物31の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE95%)(1g)を混合することにより、組成物31を調製した。
【0135】
実施例37
組成物32の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(1g)を混合することにより、組成物32を調製した。
【0136】
実施例38
組成物33の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(1g)を混合することにより、組成物33を調製した。
【0137】
実施例39
組成物34の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(2g)を混合することにより、組成物34を調製した。
【0138】
実施例40
組成物35の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(2g)を混合することにより、組成物35を調製した。
【0139】
実施例41
組成物36の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)、2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物36を調製した。
【0140】
実施例42
組成物37の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)、2部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物37を調製した。
【0141】
実施例43
組成物38の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(1g)を混合することにより、組成物38を調製した。
【0142】
実施例44
組成物39の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)および1部の95%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE95%)(1g)を混合することにより、組成物39を調製した。
【0143】
実施例45
組成物40の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(1g)を混合することにより、組成物40を調製した。
【0144】
実施例46
組成物41の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(1g)を混合することにより、組成物41を調製した。
【0145】
実施例47
組成物42の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(2g)を混合することにより、組成物42を調製した。
【0146】
実施例48
組成物43の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(2g)を混合することにより、組成物43を調製した。
【0147】
実施例49
組成物44の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g);2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物44を調製した。
【0148】
実施例50
組成物45の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)、2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物45を調製した。
【0149】
実施例51
組成物46の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(1g)を混合することにより、組成物46を調製した。
【0150】
実施例52
組成物47の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマロンガ抽出物(CLE20%)(1g)を混合することにより、組成物47を調製した。
【0151】
実施例53
組成物48の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(1g)を混合することにより、組成物48を調製した。
【0152】
実施例54
組成物49の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(1g)を混合することにより、組成物49を調製した。
【0153】
実施例55
組成物50の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(2g)を混合することにより、組成物50を調製した。
【0154】
実施例56
組成物51の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)および2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(2g)を混合することにより、組成物51を調製した。
【0155】
実施例57
組成物52の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)、2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物52を調製した。
【0156】
実施例58
組成物53の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(1g)、2部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(2g)および1部の白色デキストリン(1g)を混合することにより、組成物53を調製した。
【0157】
実施例59
組成物54の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(2g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(1g)を混合することにより、組成物54を調製した。
【0158】
実施例60
組成物55の調製:単位用量の以下の成分;2部のボスウェリアカルテリイ低極性ゴム樹脂抽出物(BcLPRE)(2g)および1部の20%全クルクミノイドに規格化されたクルクマアロマティカ抽出物(CAE20%)(1g)を混合することにより、組成物55を調製した。
【0159】
実施例61
組成物56の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部のアシュワガンダのメタノール抽出物(2g)を混合することにより、組成物56を調製した。
【0160】
実施例62
組成物57の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部のガルシニアマンゴスターナのメタノール抽出物(2g)を混合することにより、組成物57を調製した。
【0161】
実施例63
組成物58の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部のバンレイシのエタノール抽出物(2g)を混合することにより、組成物58を調製した。
【0162】
実施例64
組成物59の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部のスフェランツスインディクスの酢酸エチル抽出物(2g)を混合することにより、組成物59調製した。
【0163】
実施例65
組成物60の調製:単位用量の以下の成分;1部のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)(1g)および2部のバコパモンニエラの90%メタノール/水抽出物(2g)を混合することにより、組成物60を調製した。
【0164】
実施例66
BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、組成物3A、組成物4、組成物18および組成物7Aの5−リポキシゲナーゼ阻害活性の評価:
5−リポキシゲナーゼ酵素阻害活性は、Reddannaら(Methods of Enzymology,Vol 187,268−277,1990)により改変された、Scheweら(Adv Enzymol,Vol 58,191−272,1986)の方法を用いて測定した。アッセイ混合物は、50mMのリン酸塩緩衝液(pH6.3)中、80μΜのリノール酸および十分な量のジャガイモ5−リポキシゲナーゼを含んでいた。酵素緩衝液ミックスをリノール酸に添加することにより反応を開始し、酵素活性を234nmでの吸光度の増加としてモニターした。反応を120秒間モニターし、試験物質であるBsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、組成物3A、組成物4、組成物18および組成物7Aの阻害可能性を、種々の濃度の試験物質をリノール酸添加の2分前にインキュベートすることにより測定した。すべてのアッセイは3回実施した。阻害率(%)は、試験物質について得られた曲線の勾配を対照の勾配と比較することにより計算した。BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、組成物3A、組成物4、組成物18および組成物7Aの阻害率(%)を表2にまとめ、図IIIに示す。
【0165】
【表2】

【0166】
実施例67
ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPREおよびBcLPRE)、いくつかのボスウェリア抽出物、クルクマ抽出物およびそれらの組成物のインビボ抗炎症活性:
BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、CLE20%、CLE95%、CAE20%、CAE95%、組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51および組成物35の抗炎症有効性を、スプラグ・ドーリー・ラットのフロインド完全アジュバントで誘発された関節炎モデルにおけるインビボ研究で評価した。プレドニゾロンを正の対照として使用した。いずれかの性のラットをランダムに選択し、1群あたり6匹の動物を含む19群に分けた。治療群ラットに、200mg/kg体重の、BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、CLE20%、CLE95%、CAE20%、CAE95%、組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51および組成物35のうちの1つを14日間毎日補充した。正の対照群に、プレドニゾロンを10mg/kg体重で毎日補充した。すべてのサプリメントは、投与のために10mLの1%CMC中で希釈した。対照群の動物に同じ体積の1%CMCを投与した。第14日に、フロインド完全アジュバント(FCA)を各動物の左後足の足底下領域に皮下注射した。実験を第28日に中止した。血液試料を各動物から一定間隔をおいて集め、足容積をプレチスモグラフィー装置により、FCA注射当日およびFCA接種の13日後に測定した。足浮腫の容積の差を炎症性反応と見なす。BsLPRE、BcLPRE、BSE85%、BCE85%、BSE65%、CLE20%、CLE95%、CAE20%、CAE95%、組成物3A、組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51、組成物35およびプレドニゾロンのインビボ抗炎症反応は、CMC補充対照と比較した場合の足浮腫の阻害パーセンテージを計算することにより推定した。
【0167】
200mg/kg体重のボスウェリアセラータ低極性ゴム樹脂抽出物(BsLPRE)および200mg/kg体重の85%全ボスウェリン酸に規格化されたボスウェリアセラータ抽出物(BSE85%)を補充した治療群は、それぞれ足浮腫が23%および30%減少した。しかし、組成物3Aを同じ服用レベルで補充した治療群は、さらに良好な減少を示し、足浮腫容積の42%減少を達成した。プレドニゾロンを補充した正の対照群は、10mg/kgの服用レベルで46%阻害を示した。同様に、本発明の他の組成物である組成物4、組成物18、組成物7A、組成物42、組成物26、組成物51および組成物35も、図IVおよび表3にまとめるような相乗効果を示し、観察されたインビトロ結果が裏付けられる。
【0168】
【表3】

【0169】
幅広い本発明の概念から逸脱することなく、前述の実施形態に変更を加えることができることは当業者には理解されるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態または実施例に限定されず、本発明の実施形態および範囲内の変形例を包含することを意図することが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボスウェリア種のゴム樹脂由来のセスキテルペン、ジテルペン、トリテルペン、および他の植物化学物質の新規植物化学組成物を含むボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)。
【請求項2】
BLPREを得るために用いられるボスウェリア種が、ボスウェリアセラータ(Boswellia serrata)、ボスウェリアカルテリイ(Boswellia carterii)およびボスウェリアパピリフェラ(Boswellia papyrifera)を含む1以上の植物から選択される、請求項1に記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)。
【請求項3】
請求項1に記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)を調製するためのプロセスであって:
a)ボスウェリアセラータ、ボスウェリアカルテリイおよびボスウェリアパピリフェラから選択される1以上の植物のゴム樹脂を入手し、
b)前記ゴム樹脂を水非混和性有機溶媒で抽出し、
c)前記抽出物を慎重にろ過して、不溶性樹脂材料を除去し、
d)前記有機溶媒抽出物を水性アルカリ溶液で繰り返し洗浄し、続いて、
e)有機層を水および塩水で洗浄し、
f)前記有機層を真空および高温下で蒸発させて、油状残渣を得、
g)揮発性化合物を前記油状残渣から高真空および高温下で除去して、BLPREを得る
ことを含む、プロセス。
【請求項4】
ボスウェリア・セラータ・ゴム樹脂由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物であって、ギオール(1)、ネフテノール(2)、セラトール(3)、ジテルペンX(4)、ルペオール(5)、オレアン−12−エン−3β−オール(6)、オレアン−12−エン−3α−オール(7)、ラノスタ−8,24−ジエン−3α−オール(8)およびウルス−12−エン−3α−オール(9)から選択される少なくとも3つの化合物の存在により特定することができる、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物。
【請求項5】
前記水非混和性有機溶媒が、1,2−ジクロロエタン、ヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、n−ブタノールおよびメチルイソブチルケトン(MIBK)を含む1以上の溶媒から選択される、請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記アルカリ溶液が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムを含む1以上のI族/II族金属水酸化物から誘導される、請求項3に記載のプロセス。
【請求項7】
別のプロセスが:
a)ゴム樹脂をアルコールまたはヒドロアルコールで抽出し、
b)最適の全固形分になるまで有機溶媒を蒸発させ、
c)pHをアルカリ側、好ましくは9〜12のpHに調節し、
d)溶液を前記有機溶媒で繰り返し抽出し、
e)前記有機溶媒を真空下、高温で蒸発させて、油状残渣を得、
f)揮発性化合物を前記油状残渣から高真空および高温下で蒸発させて、BLPREを得る
ことを含む、請求項3に記載のプロセス。
【請求項8】
前記アルコールが、メタノール、エタノールおよびプロパノールまたはそれらの好適な組み合わせを含む群から選択される、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
請求項1および4に記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)であって、前記BLPREが、酸性および揮発性化合物を選択的に除去した後に得られる、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物。
【請求項10】
ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)ならびに生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤から選択される1以上の成分を含む相乗的組成物。
【請求項11】
組成物が、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物ならびに、ボスウェリア種由来の、抽出物、フラクション、1以上のボスウェリン酸について規格化された抽出物およびフラクション、ボスウェリン酸、植物化学物質およびそれらの塩から選択される1以上の成分を含む、請求項10に記載の相乗的組成物。
【請求項12】
組成物が、ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物ならびに、クルクマ種由来の、抽出物、フラクション、1以上のクルクミノイドについて規格化された抽出物およびフラクション、クルクミノイド、植物化学物質およびそれらの塩、から選択される1以上の成分を含む、請求項10に記載の相乗的組成物。
【請求項13】
滴定またはHPLC分析法によると、好ましくは30〜100%の範囲で全ボスウェリン酸を含む、請求項11に記載のボスウェリア由来成分。
【請求項14】
滴定またはHPLC分析法によると、好ましくは50〜95%の範囲で全ボスウェリン酸を含む、請求項11に記載のボスウェリア由来成分。
【請求項15】
α−ボスウェリン酸、β−ボスウェリン酸、3−O−アセチル−α−ボスウェリン酸、3−O−アセチル−β−ボスウェリン酸、3−O−アセチル−11−ケト−α−ボスウェリン酸、11−ケト−β−ボスウェリン酸および3−O−アセチル−11−ケト−β−ボスウェリン酸から選択される1以上のボスウェリン酸を含む、請求項11に記載のボスウェリア由来成分。
【請求項16】
HPLC分析法によると、20〜99%の範囲でクルクミノイドを含む、請求項12に記載のクルクマ由来成分。
【請求項17】
クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、モノデメチルクルクミン、ビスデメチルクルクミン、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、テトラヒドロビスデメトキシクルクミンおよびar−ターメロンから選択される1以上の成分を含む、請求項12に記載のクルクマ由来成分。
【請求項18】
(a)請求項3または請求項7に記載のプロセスを用いてボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物を得、
(b)抽出物、フラクション、滴定またはHPLC分析法によると30〜100%の範囲で1以上のボスウェリン酸を選択的に多く含む抽出物/フラクション、植物化学物質およびそれらの塩から選択される1以上のボスウェリア由来成分を別に得、
(c)前記ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および前記ボスウェリア由来成分を所望の比で組み合わせて、相乗的組成物を得、
(d)場合によって、前記相乗的組成物と、生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤から選択される1以上の成分とを組み合わせる
ことを含む、請求項11に記載の相乗的組成物を作製するためのプロセス。
【請求項19】
ボスウェリアセラータ、ボスウェリアカルテリイおよびボスウェリアパピリフェラを含む群から選択される1以上の種由来である、前記請求項のいずれかに記載のボスウェリア由来成分。
【請求項20】
請求項12に記載の相乗的組成物を作製するためのプロセスであって:
(a)請求項3または請求項7に記載のプロセスを用いてボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物を得、
(b)抽出物、フラクション、1以上のクルクミノイドを多く含む抽出物/フラクションおよび純粋なクルクミノイド化合物から選択される1以上のクルクマ由来成分を別に得、
(c)前記ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物と前記クルクマ由来成分とを所望の比で組み合わせて、相乗的組成物を得、
(d)場合によって、前記相乗的組成物と、生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤から選択される1以上の成分とを組み合わせる
ことを含む、プロセス。
【請求項21】
クルクマロンガおよびクルクマアロマティカを含む群から選択される1以上の種由来である、請求項12、16、17および20に記載のクルクマ由来成分。
【請求項22】
好ましくは5重量%〜95重量%のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のボスウェリア由来成分を含む、請求項11に記載の相乗的組成物。
【請求項23】
組成物が、好ましくは5重量%〜95重量%のボスウェリアセラータ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のボスウェリアセラータ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項24】
組成物が、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリアカルテリイ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のボスウェリアカルテリイ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項25】
組成物が、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリアセラータ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のボスウェリアカルテリイ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項26】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアセラータ由来ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のボスウェリアセラータ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項27】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアカルテリイ由来ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のボスウェリアカルテリイ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項28】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアセラータ由来ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のボスウェリアカルテリイ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項29】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアカルテリイ由来ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のボスウェリアセラータ由来成分を含む、請求項22に記載の相乗的組成物。
【請求項30】
組成物が、95重量%〜5重量%のボスウェリア由来ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および5重量%〜95重量%のクルクマ由来成分を含む、請求項12に記載の相乗的組成物。
【請求項31】
組成物が、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリアセラータ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のクルクマロンガ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項32】
組成物が、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリアセラータ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のクルクマアロマティカ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項33】
組成物が、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリアカルテリイ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のクルクマロンガ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項34】
組成物が、組成物が、好ましくは、5重量%〜95重量%のボスウェリアカルテリイ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および95重量%〜5重量%のクルクマアロマティカ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項35】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアセラータ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のクルクマロンガ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項36】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアセラータ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のクルクマアロマティカ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項37】
組成物が、組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアカルテリイ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のクルクマロンガ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項38】
組成物が、さらに好ましくは、20重量%〜80重量%のボスウェリアカルテリイ由来のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物および80重量%〜20重量%のクルクマアロマティカ由来成分を含む、請求項30に記載の相乗的組成物。
【請求項39】
ボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)ならびに生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤および添加剤から選択される1以上の成分を含む、組成物。
【請求項40】
場合によって、生物活性成分、機能性成分、賦形剤、希釈剤、担体および添加剤またはそれらの混合物から選択される1以上の成分を含む、請求項11および12に記載の相乗的組成物。
【請求項41】
1以上の薬剤的または食事療法的に許容される成分;植物/動物/微生物由来の化合物、抽出物、フラクション、植物化学物質およびそれらの塩またはそれらの混合物を含む、請求項10、39および40に記載の生物活性成分。
【請求項42】
1以上の薬草成分、抗酸化剤、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸、精油、魚油、酵素およびプロバイオティクスを含む、請求項10、39および40に記載の機能性成分。
【請求項43】
蒸留水、食塩水、水性グルコース溶液、アルコール(例えば、エタノール)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、種々の動植物油、白色軟質パラフィン、パラフィン、ワックス、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、黄色デキストリン、白色デキストリン、エアロゾル、微結晶セルロース、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ソルビトール、ステビオシド、コーンシロップ、ラクトース、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−アルファ−トコフェロール、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アカシア、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB群、ニコチンアミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸、カルシウム塩、顔料、フレーバーおよび防腐剤の1以上を包含するがこれらに限定されない、請求項10、39および40に記載の賦形剤/希釈剤/添加剤/担体。
【請求項44】
温血動物における請求項1および4に記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)の使用法。
【請求項45】
温血動物における請求項10、11および12に記載の相乗的組成物の使用法。
【請求項46】
温血動物における請求項39および40に記載の組成物の使用法。
【請求項47】
前記組成物を、経口、経皮、静脈内、皮下、腹腔内直腸または筋肉内経路の形態で投与する、請求項44、45および46に記載の使用法。
【請求項48】
前記組成物を、輸液、注射液、錠剤、カプセル、クリーム、ゲル、顆粒、軟膏、浣腸、薬用パック、局所パッチ、制御放出錠剤、制御放出カプセルまたは栄養補助食品の形態で投与する、請求項44、45および46に記載の使用法。
【請求項49】
前記組成物が、錠剤、カプセル、軟カプセル剤、硬カプセル剤、ピル、顆粒、粉末、エマルジョン、懸濁液、シロップおよびペレットなどの経口剤;ならびに注射液、滴剤および坐剤などの非経口剤;ならびにパッチ、局所クリーム、およびゲルなどの経皮剤ならびに食品成分または飲料として処方される、請求項44、45および46に記載の使用法。
【請求項50】
粉末、カプセル、錠剤、顆粒、沈殿物、抽出物、乾燥抽出物、液体、シロップ、ショットおよび滲出液を含む形態のいずれかで投与される1日投与量での微粉砕形態または非修飾形態における、請求項42、44、45および46に記載の組成物の使用法。
【請求項51】
さらに、ボスウェリアアメーロ(Boswellia ameero)、ボスウェリアブラタ(Boswellia bullata)、ボスウェリアダルジーリイ(Boswellia dalzielii)、ボスウェリアジオスコリデス(Boswellia dioscorides)、ボスウェリアエロンガータ(Boswellia elongata)、ボスウェリアフレレアーナ(Boswellia frereana)、ボスウェリアナナ(Boswellia nana)、ボスウェリアネグレクタ(Boswellia neglecta)、ボスウェリアオガデンシス(Boswellia ogadensis)、ボスウェリアピロッタエ(Boswellia pirottae)、ボスウェリアポポビアーナ(Boswellia popoviana)、ボスウェリアリバエ(Boswellia rivae)、ボスウェリアサクラ(Boswellia sacra)およびボスウェリアソコトラーナ(Boswellia socotrana)から選択することができる、請求項1、2、3および11に記載のボスウェリア種。
【請求項52】
さらに、クルクマドメスティカ(Curcuma domestica)、クルクマエルジノーサ(Curcuma aeruginosa)、クルクマアルビコマ(Curcuma albicoma)、クルクマアルビフローラ(Curcuma albiflora)、クルクマアリスマティフォリア(Curcuma alismatifolia)、クルクマアングスティフォリア(Curcuma angustifolia)、クルクマエラータ(Curcuma elata)、クルクマフェルギネア(Curcuma ferruginea)、クルクマフラビフローラ(Curcuma flaviflora)、クルクマユンナネンシス(Curcuma yunnanensis)およびクルクマゼドアリア(Curcuma zedoaria)から選択することができる、請求項21に記載のクルクマ種。
【請求項53】
それを必要とする温血動物における疾患または障害の予防、制御および治療のための前記請求項のいずれかに記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物。
【請求項54】
前記疾患/障害が、代謝障害、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム、過剰体重、炎症、神経障害、軟骨退化、老化、皮膚障害、高トリグリセリド血症、高脂血症、高コレステロール血症、過度の緊張、免疫障害、ガン、冠動脈性心疾患、感染症、骨粗鬆症、骨関節炎、関節痛、関節不快感、アルツハイマー病、記憶喪失、認知障害およびそれに関連するいくつかの他の状態を包含するがこれらに限定されない、それを必要とする温血動物に投与することを含む、請求項53に記載の使用法。
【請求項55】
炎症に関連する状態が、喘息、職業性喘息、湿疹、気管支炎、花粉症、蕁麻疹、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、骨関節炎、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ様関節炎、骨粗鬆症、冠動脈性心疾患、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、多発性硬化症、血管炎、腎炎、ブドウ膜炎、糸球体腎炎、全身性紅斑性狼瘡、血管形成術後の再狭窄、潰瘍性大腸炎、結膜炎、皮膚炎、乾癬、嚢胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、IBS(炎症性腸症候群)、IBD(炎症性腸疾患)、慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、アレルギー性鼻炎、消化管アレルギー、アレルギー性疾患ならびに喘鳴のような状態については、呼吸困難、乾性咳嗽、胸部絞扼感、頸筋の緊張、頻脈および遅延型過敏症を包含するがこれらに限定されない、それを必要とする温血動物に対して治療有効量の組成物を投与することを含む、請求項54に記載の使用法。
【請求項56】
それを必要とする温血動物において、前記請求項のいずれかに記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物により、1以上の生物学的マーカーを改善することによる治療法であって、前記マーカーが、5−リポキシゲナーゼ(5−LOX)、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、マクロファージ/脂肪細胞脂肪酸結合タンパク質(aP2)、IFN−γ、IL−4、ICAM、VCAM、MMP、TNFα、NFκBおよびIL−1βを包含するがこれらに限定されない、治療法。
【請求項57】
前記請求項のいずれかに記載のボスウェリア低極性ゴム樹脂抽出物(BLPRE)単独またはその組成物を、それを必要とする温血動物において、5−リポキシゲナーゼ(5−LOX)、5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)、マクロファージ/脂肪細胞脂肪酸結合タンパク質(aP2)、IFN−γ、IL−4、ICAM、VCAM、MMP、TNFα、NFκBおよびIL−1βを包含するがこれらに限定されない、1以上の生物学的マーカーの改善のために使用する方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−519664(P2013−519664A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552521(P2012−552521)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【国際出願番号】PCT/IN2010/000233
【国際公開番号】WO2011/099029
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(510067980)
【Fターム(参考)】