新規単環ピリミジン誘導体

【課題】自己免疫が関与する疾患、免疫不全症または神経変性疾患の予防薬および/または治療薬の提供。
【解決手段】式(I)の化合物またはその塩。[式中、A1は、式(A)または(B)を表し、A1が式(A)のとき、A2は式(B)等、


Xは、−X1−等を表し、X1は、C1-8アルキレン等、Yは、水素原子、C1-10アルキル等、Wは、−W1−等、W1は、C1-8アルキレン等、Z1およびZ2は、水素原子、C1-10アルキル等、Z3およびZ4は、水素原子、C1-10アルキル等、R1、R2、R3およびR4は、水素原子、C1-10アルキル等を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬として有用な単環ピリミジン誘導体に関する。より詳しくは、トール様受容体(TLR)を介したシグナル伝達に関連する疾患の予防および/または治療に有効なピリミジン誘導体に関する。具体的には、自己免疫が関与する疾患(セプシス、炎症、アレルギー、喘息、移植片拒絶、移植片対宿主病、感染症、癌)、免疫不全症または神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソン病など)の予防薬および/または治療薬としてのピリミジン誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
生体内における免疫系の刺激は、宿主に対して保護的な生理学的結果またはそれと相反する有害な生理学的結果をもたらす。近年、これら自然免疫(先天免疫)機構への関心が増大している。特に、最近発見されたTLRは、自然免疫に関係し、病原微生物を認識する受容体であることが報告されている。TLRは、高度に保存されたパターン認識受容体であり、注目を集めている。現在までにヒトのTLRは10種類が同定され、TLR1〜TLR10と命名されている。それぞれのTLRは病原微生物の細胞壁成分やDNAに代表される特有の分子構造(パソジェン・アソシエーテッド・モレキュラー・パターン、PAMPs)を識別して宿主の免疫反応を誘起し、生体防御を担っている(Nature Reviews Immunology, 2001, 1, 135-145)。例えば、TLR2は、微生物細胞壁の構成成分であるペプチドグリカン、酵母のザイモザンなどのシグナルを伝達し、TLR4は、グラム陰性菌細胞壁の構成成分であるリポ多糖(LPS)のシグナルを宿主細胞外から細胞内へと伝達している(Nature Immunology, 2001, 2, 675-680)。また、宿主細胞内のエンドソームに発現しているTLR9は、病原微生物のDNAやCpG DNAを認識することが報告されており、特に注目される(Nature, 2000, 408, 740-745 または Proceedings of the National Academy of Sciences, 2001, 98, 9237-9242)。従って、このTLRを介した自然免疫の制御に有用な薬剤および/または組成物は、以下に示す自己免疫が関与する疾患(セプシス、炎症、アレルギー、喘息、移植片拒絶、移植片対宿主病、感染症、癌)、免疫不全症または神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソン病など)に対する予防薬および/または治療薬と成り得る。
【0003】
「自己免疫疾患」は、自己の組織を構成する成分に反応する抗体あるいはリンパ球が体内で持続的に産生されることによって組織障害に至る疾患であり、下記に掲げる(1)臓器特異的自己免疫疾患と(2)臓器非特異的自己免疫疾患(全身性自己免疫疾患)の2つに大別される。
(1) 臓器特異的自己免疫疾患:橋本病、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、Good-pasture症候群、急性進行性糸球体腎炎、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、インスリン抵抗性糖尿病、若年性糖尿病、I型糖尿病、アジソン病、萎縮性胃炎、男性不妊症、早発性更年期、水晶体原性ぶどう膜炎、多発性硬化症、潰瘍性大腸炎、原発性胆汁性肝硬変、慢性活動性肝炎、自己免疫性血液性疾患(例えば、自己免疫性溶血性貧血、突発性血小板減少症等)、発作性血色素尿症、原発性胆汁性肝硬変、ギラン・バレー症候群、バセドウ病、突発性血小板減少性紫斑病、間質性肺腺維症および慢性円板状エリテマトーデス。
(2)臓器非特異的自己免疫疾患(全身性自己免疫疾患):関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性皮膚硬化症、結節性多発動脈炎、アレルギー性肉芽種性血管炎、強皮症および混合結合組織病。
【0004】
一方、セプシスは、感染症を伴う全身性炎症反応症候群(Systemic Inflammatory Response Syndrome, SIRS)と定義されている(Chest, 1992, 101, 1644-1655)。その発症原因は、病原微生物とその毒素によって誘導された炎症性メディエーターの過剰産生であり、その炎症性メディエーターが、セプティックショック、それに伴う臓器不全の発症、さらには抗炎症性メディエーターの誘導にも関与すると考えられてきた。
【0005】
近年、このような背景の基、一酸化窒素(NO)やサイトカインなどの炎症性メディエーターを抑制する薬剤が開発され、その有効性が動物レベルで示され、重症セプシス患者を対象に炎症性メディエーターを標的とした薬物療法の臨床試験が実施された。しかし、現在までに十分な治療効果は得られておらず、複雑なネットワークを形成する炎症性メディエーターの一部を抑制するだけでは高い効果が期待できないことが示唆される(British Medical Bulletin, 1999, 55, 212-225)。このような結果から、近年は、免疫反応により発現される炎症性メディエーターと抗炎症性メディエーターとの不均衡が、セプシスの重症化、セプティックショック、それに伴う臓器不全の発症、2次感染によるセプシスの再発またはセプシスの予後不良に深く関与すると考えられるようになった。従って、自然免疫を司るTLRからの免疫反応の制御が、上記セプシス関連疾患の根本的な予防および/または治療となることが期待できる。特に、TLR9に対する阻害剤は、病原微生物から惹起される免疫反応に対して選択的な制御が期待できる。また、TLR9阻害剤は、単独、TLR2阻害剤と併用、TLR4阻害剤との併用またはTLR2阻害剤およびTLR4との併用でのさらなる効果も期待でき、新しいセプシス治療として根本治療が期待できる。既存の抗菌剤、血液凝固剤等の既存のセプシス治療法との組み合わせによる併用療法により、セプシス関連疾患に対するさらなる効果も期待できる。
【0006】
本発明は、TLRを介する自然免疫を制御し、自己免疫が関与する疾患(セプシス、炎症、アレルギー、喘息、移植片拒絶、移植片対宿主病、感染症、癌)、免疫不全症または神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソン病など)に対する予防薬および/または治療薬として有用なピリミジン誘導体に関する。
【0007】
抗マラリア薬として開発されたクロロキン(a)は、種々の自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリトマトーデスなど)の治療にも使用されており、抗炎症薬としても有用である。最近、その自己免疫疾患に対するクロロキンおよびその類縁体であるキナクリン(b)の作用機構が、TLR9拮抗作用によるものであることが報告されている(European Journal of Immunology, 2004, 34, 2541-2550)。
【0008】
【化1】

【0009】
また、TLR7、TLR8およびTLR9拮抗作用を有する化合物として、以下の代表化合物(c)も開示されているが、本願発明の化合物とは構造が異なる(特許文献1)。
【0010】
【化2】

【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第2008/030455
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、自己免疫疾患の予防および/または治療、具体的には自己免疫が関与する疾患(炎症、アレルギー、喘息、移植片拒絶、移植片対宿主病、感染症、癌)、免疫不全症または神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソン病など)の予防薬および/または治療薬を提供することである。また、選択的にTLRを阻害するようなTLR阻害剤を見出すことで、セプシス、特に重症セプシスの予防および/または治療にも有効な医薬品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、下記式(I)で表される新規化合物が、強いTLR阻害作用を示し、重症セプシスの予防および/または治療に有用な医薬となり得ることを見出し、本発明を完成させた。本発明によれば、下記式(I)で表されるピリミジン誘導体(以下、「本発明の化合物」と称することもある。)が提供される。即ち、本発明は以下の通りである。
【0014】
[項1]下記式(1):
【0015】
【化3】

[式中、A1は、下記式(A)または(B)を表し、
【0016】
【化4】

【0017】
1が式(A)のとき、A2は式 (B)を表し、
1が式(B)のとき、A2は式(A)を表し、
Xは、−X1−、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−、−X1−CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−を表し、
1は、置換されていてもよいC1-8アルキレンを表し、ここにおいて、Xが−X1−のとき、X1は無置換のC2-3アルキレンまたは置換されていてもよいC4-8アルキレンであり、Xが−X1−NR5CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−のとき、X1は置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
2は、置換されていてもよいC1-8アルキレンを表し、ここにおいて、Xが、−X1−CONR5−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−のとき、X2は置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
Yは、水素原子、置換されていてもよいC1-10アルキルまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルキルを表し、
Wは、−W1−、−NR7−W1−、−NR7CO−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−を表し、
1は、置換されていてもよいC1-8アルキレンを表し、ここにおいて、Wが−NR7−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−のときW1は置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
1およびZ2は、それぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよいC1-10アルキル;置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;置換されていてもよいアリール;シアノ;置換されていてもよいC1-5アルコキシカルボニル;置換されていてもよいヘテロアリール;ハロゲン;置換されていてもよいC1-5アルコキシ;または−NR89を表し、
3およびZ4は、それぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;または置換されていてもよいC1-5アルコキシを表すか、Z3およびZ4が一緒になって置換されていてもよい5〜8員の飽和または不飽和の複素環または飽和または不飽和の炭素環を形成していてもよく、
1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-10アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキルまたは置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環を表し、
5、R6、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素原子または置換されていてもよいC1-10アルキルを表し、
1−R2、X1−Y、R1−R5、R5−X2、R1−X1、R1−X2、R3−R4、R3−R7、R3−W1またはR7−W1の各組は、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよく(形成される含窒素飽和複素環の数は、式(A)および式(B)において、それぞれ独立して0〜2個である)、ここにおいて、Xが−X1−であり、R1−X1の組のそれぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、X1は置換されていてもよいC4-8アルキレン、または、X1がn−プロピレン(但し、環を形成する位置は1位または3位の炭素原子である)である]
で表される化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0018】
[項2]置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシおよび置換されていてもよいアルコキシカルボニルのそれぞれの基のアルキル部分が、
(1)ハロゲン原子、
(2)水酸基、
(3)シアノ、
(4)カルボキシル、
(5)置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、
(6)置換されていてもよいアリール、
(7)置換されていてもよいヘテロアリール、
(8)C1-5アルコキシ、
(9)置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ、
(10)C1-5アルコキシカルボニル、
(11)−NR1011
(12)−CONR1011
(13)置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環、および
(14)置換されていてもよいC1-5アルキルカルボニル
からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
置換されていてもよいアルキレンが、前記(1)〜(14)、および
(15)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル
からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよく
(ここにおいて、前記(6)および(7)に示す基は、
(a)水酸基、
(b)ハロゲン、
(c)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル、
(d)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ、
(e)シアノ、
(f)カルボキシル、
(g)−NR1011
(h)−CONR1011
(i)C1-5アルコキシカルボニル、および
(j)C1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基を意味し、
(5)、(9)、(13)および(14)に示す基は、前記
(a)水酸基、
(b)ハロゲン、
(c)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル、
(d)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ、
(h)−CONR1011
(i)C1-5アルコキシカルボニル、および
(j)C1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基を意味する);
置換されていてもよいシクロアルキル(飽和の炭素環)および置換されていてもよい飽和複素環が、前記(a)、(b)、(c)、(d)、(h)、(i)および(j)からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基であり;
置換されていてもよいアリール(不飽和の炭素環)および置換されていてもよいヘテロアリール(不飽和の複素環)が、それぞれの基のアリール部分が、前記(a)〜(j) からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基であり;
10およびR11が、それぞれ独立して、水素原子または1〜5個のフッ素原子で置換されていてもよいC1-10アルキルであるか、あるいは、R10とR11は一緒になって4〜10員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい、
項1に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0019】
[項3]A1が式(A)のとき、A2は式 (B)であり、
1が式(B)のとき、A2は式(A)であり、
Xが、−X1−、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−、−X1−CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−であり、
1が、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-8アルキレンであり、ここにおいて、Xが−X1−のとき、X1は無置換のC2-3アルキレンまたは水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC4-8アルキレンであり、Xが−X1−NR5CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−のとき、X1は水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
2が、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
Yが、水素原子;水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;または水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキルであり、
Wが、−W1−、−NR7−W1−、−NR7CO−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−であり、
1が、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-8アルキレンであり、ここにおいて、Wが−NR7−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−のときW1は水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
1およびZ2が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ(該基は、C1-5アルコキシおよびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)および4〜10員の含窒素飽和複素環からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基、フッ素原子およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;シアノ;1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC1-5アルコキシカルボニル;ハロゲンおよびC1-10アルキル(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいヘテロアリール;ハロゲンおよびC1-10アルキル(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいアリール;ハロゲン;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ;または−NR89であり、
3およびZ4が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-5アルコキシであり、
1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ、C1-5アルキルカルボニルおよびカルバモイルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;または水酸基、フッ素原子、C1-10アルキル、C1-5アルコキシカルボニルおよびC1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環であり、
5、R6、R7、R8およびR9が、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素、水酸基およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであり、
1−R2、X1−Y、R1−R5、R5−X2、R1−X1、R1−X2、R3−R4、R3−R7、R3−W1またはR7−W1の各組は、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよく(形成される含窒素飽和複素環の数は、式(A)および式(B)において、それぞれ独立して0〜2個である)、ここにおいて、Xが−X1−であり、R1−X1の組のそれぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、X1は水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC4-8アルキレン、または、X1はn−プロピレン(但し、環を形成する位置は1位または3位の炭素原子である)である、
項1または2に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0020】
[項4]A1が式(A)であり、A2が式 (B)である、
項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0021】
[項5]Z1およびZ2が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ(該基は、C1-5アルコキシおよびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)および4〜10員の含窒素飽和複素環からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基、フッ素原子およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキルである、
項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0022】
[項6]R1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-3アルコキシ、C1-5アルキルカルボニルおよびカルバモイルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;または水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環であり、
1−R2またはR3−R4の各組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜7員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0023】
[項7]式(B)が、下記式
【0024】
【化5】

【0025】
で表される基である項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0026】
[項8]Yが、水素原子;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであり、X1−Yが、それぞれの基の炭素原子が結合して窒素原子をちょうど1個含む置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0027】
[項9]Wが、−W1−、−NR7−W1−または−O−W1−であり、R3−R7、R3−W1またはR7−W1のいずれか1組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0028】
[項10]Xが、−X1−、、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−または−X1−O−X2−であり、X1−Y、R1−X1、R1−X2、R1−R5またはR5−X2のいずれか1組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
項1〜9のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0029】
[項11]X1が、C1-4アルキレンであり、X2が、C2-4アルキレンである、
項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0030】
[項12]Z3およびZ4が、それぞれ独立して、水素原子;フッ素で置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;またはフッ素で置換されていてもよいC1-5アルコキシである、
項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0031】
[項13]R1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子;または水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであり、
1−R2またはR3−R4の各組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0032】
[項14]Wが、−W1−、−NR7−W1−または−O−W1−であり、R3−R4、R3−R7、R3−W1またはR7−W1のいずれか1組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成する、
項1〜13のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0033】
[項15]Yが、水素原子;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであるか、X1−Yが、それぞれの基の炭素原子が結合して、窒素原子をちょうど1個含む置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成する、
項1〜14のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0034】
[項16]R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9が、それぞれ独立して、水素原子またはC1-10アルキルである、
項1〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0035】
[項17]Z1およびZ2が、それぞれ独立して、水素原子;C1-10アルキル;またはC3-8シクロアルキルである、
項1〜16のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0036】
[項18]Z3およびZ4が、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、
項1〜17のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【0037】
[項19]項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
【0038】
[項20]項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩を有効成分とするトール様受容体が関連する疾患の治療剤および/または予防剤。
【0039】
[項21]項1〜18のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩を有効成分とするトール様受容体7および/または9が関連する疾患の治療剤および/または予防剤。
【0040】
[項22]トール様受容体が関連する疾患がセプシス、自己免疫疾患または神経変性疾患である項20に記載の治療剤および/または予防剤。
【0041】
[項23] トール様受容体7および/または9が関連する疾患がセプシス、自己免疫疾患または神経変性疾患である項21に記載の治療剤および/または予防剤。
【発明の効果】
【0042】
本発明化合物は、自己免疫疾患の予防および/または治療、具体的には自己免疫が関与する疾患(炎症、アレルギー、喘息、移植片拒絶、移植片対宿主病、感染症、癌)、免疫不全症または神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソン病など)の予防薬および/または治療薬として有用である。また、選択的にTLRを阻害するようなTLR阻害剤を見出すことで、セプシス、特に重症セプシスの予防および/または治療にも有効な医薬品としても有用である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
以下の記載において、式(I)で表される化合物を化合物(I)という。他の式番号の化合物についても同様である。
【0044】
本発明の化合物は、水和物及び/又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物及び/又は溶媒和物もまた本発明の化合物に包含される。
【0045】
また、式(I)の化合物は、1個又は場合により2個以上の不斉炭素原子を有する場合があり、また幾何異性や軸性キラリティを生じることがあるので、数種の立体異性体として存在することがある。本発明においては、これらの立体異性体、それらの混合物及びラセミ体は本発明の式(I)で表される化合物に包含される。
【0046】
なお、本明細書において、「置換」された基における置換基の数は、特に記載した場合を除き、置換可能であれば特に制限はなく、1または2以上である。本明細書内の記載において、特段の記載のない基は無置換の基を意味する。また、特に記載した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分または置換基である場合にも該当する。
【0047】
(i)「アルキル」とは、直鎖状または分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味し、例えば、「C1-3アルキル」または「C1-10アルキル」とは炭素原子数が1〜3または1〜10のアルキルをそれぞれ意味する。具体例的には、「C1-3アルキル」の場合には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等が、「C1-10アルキル」の場合には、前記に加えて、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。中でも好ましくは、「C1-3アルキル」が挙げられる。
(ii)「シクロアルキル」とは、環状の飽和炭化水素基を意味し、例えば、「C3-8シクロアルキル」とは3〜8員の環状の飽和炭化水素基を意味する。具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。好ましくは、5〜7員のシクロアルキル基が挙げられる。
【0048】
(iii)「アリール」または「5〜8員の飽和または不飽和の炭素環が連結するベンゼン環」としては、6〜12員の単環性、2環性のアリール基が挙げられる。具体的には、フェニル、ナフチル、インデニル等が挙げられる。好ましくは、炭素数6の単環性または8〜10員の二環性のアリール基が挙げられ、例えば、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
(iv)「ヘテロアリール」または「5〜8員の飽和または不飽和の複素環が連結するベンゼン環」としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群から選ばれる1から4個の原子を含む、5〜7員環の単環性芳香族複素環、9〜11員の2環性芳香族複素環または12〜15員の3環性芳香族複素環が挙げられる。具体的には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、2−オキソベンゾオキサゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、プリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチルリジニル、キノキサリニル、ピロリニル、キナゾリニル、シンノリニル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チエニル、フリル等が挙げられる。好ましくは、5員もしくは6員の単環性芳香族複素環または9員もしくは10員の2環性芳香族複素環が挙げられ、具体的には、ピリジル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、インドリル、イソインドリル、キノリルまたはイソキノリルが挙げられる。
【0049】
(v)「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の各原子を意味する。好ましくは、フッ素、塩素または臭素の各原子が挙げられる。
(vi)「アルコキシ」とは、直鎖状または分枝鎖状の飽和炭化水素基が酸素原子を介して結合している基を意味し、例えば、「C1-3アルコキシ」または「C1-5アルコキシ」とは炭素原子が1〜3または1〜5のアルコキシを意味する。具体的には、「C1-3アルコキシ」の場合には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ等が挙げられ、「C1-5アルコキシ」の場合には、前記に加えてブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、tert-ペントキシ等が挙げられる。中でも好ましくは、「C1-3アルコキシ」が挙げられる。
【0050】
(vii)「4〜10員の飽和複素環」とは、炭素原子以外に1〜3個のヘテロ原子を含む4〜10個の原子で構成される飽和環を意味する。具体例としては、アゼチジニル、ピロリジル、ピペリジル、モルホリニル、ホモピペリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、オキソテトラヒドロチオピラニル、ジオキソテトラヒドロチオピラニル等が挙げられる。好ましくは、4〜7員の飽和複素環であり、具体的には、アゼチジニル、ピロリジル、ピペリジル、モルホリニル、ホモピペリジル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルが挙げられる。「4〜10員の含窒素飽和複素環」とは、炭素原子以外に1〜2個の窒素原子を含む4〜10個の原子で構成される飽和環(ここにおいて、該飽和環は更に1個の炭素原子が酸素原子または硫黄原子で置換されていてもよい)を意味する。好ましくは、4〜7員の含窒素飽和複素環である。
(viii)「アルキレン」とは、特に他の定義がない限り、直鎖の炭化水素鎖を意味し、該基は一部のメチレンがシクロアルキレンに置換されていてもよい。例えば、「C2-4アルキレン」、「C2-8アルキレン」または「C1-8アルキレン」とは、炭素原子数が2〜4、2〜8または1〜8の直鎖の炭化水素鎖を意味する。具体例的には、「C2-4アルキレン」の場合には、エチレン、プロピレン、ブチレン、シクロブチレン等が挙げられ、「C2-8アルキレン」の場合には、前記に加えて、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられ、「C1-8アルキレン」の場合には、前記に加えて、メチレン、オクタメチレン等が挙げられる。中でも好ましくは、「C2-4アルキレン」が挙げられる。また、上記アルキレンがアルキルを置換するとき、同一の炭素原子に結合する同一または異なる2つのアルキルは環を構築してもよい。
(iv)「C1-5アルキルカルボニル」の具体例としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル等が挙げられる。好ましくは、「C1-3アルキルカルボニル」が挙げられ、さらに好ましくは、メチルカルボニルが挙げられる。
【0051】
「置換されていてもよいアルキル」、「置換されていてもよいアルコキシ」および「置換されていてもよいアルコキシカルボニル」のそれぞれの基のアルキル部分の置換基としては、
(1)ハロゲン原子、
(2)水酸基、
(3)シアノ、
(4)カルボキシル、
(5)置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、
(6)置換されていてもよいアリール、
(7)置換されていてもよいヘテロアリール、
(8)C1-5アルコキシ、
(9)置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ、
(10)C1-5アルコキシカルボニル、
(11)−NR1011
(12)−CONR1011
(13)置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環、および
(14)置換されていてもよいC1-5アルキルカルボニル
が挙げられ(R10およびR11は、前記と同義である)、
置換されていてもよいアルキレンの置換基としては、前記(1)〜(14)、および
(15)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル
が挙げられる
(ここにおいて、前記(6)および(7)に示す基は、
(a)水酸基、
(b)ハロゲン、
(c)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル、
(d)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ、
(e)シアノ、
(f)カルボキシル、
(g)−NR1011
(h)−CONR1011
(i)C1-5アルコキシカルボニル、および
(j)C1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基を意味し、
(5)、(9)、(13)および(14) に示す基は、前記
(a)水酸基、
(b)ハロゲン、
(c)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル、
(d)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ、
(h)−CONR1011
(i)C1-5アルコキシカルボニル、および
(j)C1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基を意味する)。中でも好ましくは、(1)、(2)、(8)、(11)、(12)または(13)の置換基であり、より好ましくは、フッ素原子、(2)または無置換の(8)が挙げられる。
【0052】
置換されていてもよいシクロアルキル(飽和の炭素環)および置換されていてもよい飽和複素環の置換基としては、前記(a)、(b)、(c)、(d)、(h)、(i)および(j)が挙げられる。中でも好ましくは、(a)、(b)、(c)または(h)の置換基であり、より好ましくは、(a)、フッ素原子または(c)が挙げられる。
【0053】
置換されていてもよいアリール(不飽和の炭素環)および置換されていてもよいヘテロアリール(不飽和の複素環)の置換基としては、前記(a)〜(j)が挙げられる。中でも好ましくは、(a)、(b)、(c)または(h)の置換基であり、より好ましくは、(a)、フッ素原子または(c)が挙げられる。
【0054】
化合物(I)の薬理学的に許容される塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩等の酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等の金属塩、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等のアンモニウム塩、モルホリン付加塩、ピペリジン付加塩等の有機アミン付加塩、またはグリシン付加塩、フェニルアラニン付加塩、リジン付加塩、アスパラギン酸付加塩、グルタミン酸付加塩等のアミノ酸付加塩等が挙げられる。
【0055】
式(I)で表される本発明の化合物の中でも、A1、A2、X、X1、X2、Y、W、W1、Z1〜Z4、およびR1〜R9の各々の基で、好ましい基は以下のとおりであるが、本発明は下記に挙げる化合物に限定されるものではない。また、各々の基で挙げる好ましい置換基は、各々の基単独の好ましい基であり、他の基と環を形成するときの好ましい環は、後述のとおりである。
【0056】
1が式(A)であり、A2が式 (B)である式(I)の化合物が好ましい。
Xとしては、−X1−、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−または−X1−O−X2−が好ましく、より好ましくは、−X1−または−X1−O−X2−である。
1としては、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-8アルキレンが好ましく、より好ましくは、C1-4アルキレンである。
2としては、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンが好ましく、より好ましくは、C2-6アルキレンであり、さらに好ましくはC2-4アルキレンである。
【0057】
Yとしては、水素原子;水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;または水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキルが好ましく、より好ましくは、水素原子;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであり、さらに好ましくは、水素原子またはC1-4アルキルである。
【0058】
Wとしては、−W1−、−NR7−W1−または−O−W1−が好ましく、より好ましくは、−NR7−W1−または−O−W1−であり、さらに好ましくは−NR7−W1−である。
1として、好ましくは水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-8アルキレンが挙げられ、より好ましくは、C2-4アルキレンが挙げられる。
【0059】
1およびZ2として好ましくは、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ(該基は、C1-5アルコキシおよびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)および4〜10員の含窒素飽和複素環からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基、フッ素原子およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;シアノ;1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC1-5アルコキシカルボニル;ハロゲンおよびC1-10アルキル(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいヘテロアリール;ハロゲンおよびC1-10アルキル(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいアリール;ハロゲン;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ;または−NR89が挙げられる。より好ましくは、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ(該基は、C1-5アルコキシおよびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)および4〜10員の含窒素飽和複素環からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基、フッ素原子およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキルであり、さらに好ましくは、水素原子;C1-10アルキル;4〜6員の含窒素飽和複素環で置換されていてもよいC1-5アルキルまたはC3-8シクロアルキルである。
【0060】
3およびZ4として好ましくは、水素原子;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-5アルコキシが挙げられ、より好ましくは、水素原子;フッ素で置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;またはフッ素で置換されていてもよいC1-5アルコキシであり、さらに好ましくは、水素原子、ハロゲンまたはC1-5アルコキシが挙げられる。
【0061】
1、R2、R3およびR4として好ましくは、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシおよびカルバモイルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;または水酸基、フッ素原子、C1-10アルキル、C1-5アルコキシカルボニルおよびC1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環が挙げられる。より好ましくは、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-3アルコキシおよびカルバモイルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;または水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環が挙げられる。さらに好ましくは、水素原子;または水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルが挙げられる。最も好ましくは、水素原子またはC1-10アルキルである。
【0062】
5、R6、R7、R8およびR9として好ましくは、水素原子またはフッ素、水酸基、C1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルが挙げられ、より好ましくは、水素原子またはC1-10アルキルが挙げられ、さらに好ましくは、C1-4アルキルが挙げられる。
10およびR11として好ましくは、水素原子;1〜5個のフッ素原子で置換されていてもよいC1-10アルキル;または、R10とR11が一緒になって形成する4〜10員の含窒素飽和複素環が挙げられ、より好ましくは、水素原子またはC1-10アルキルが挙げられ、さらに好ましくは、C1-4アルキルが挙げられる。
【0063】
1−R2、X1−Y、R1−R5、R5−X2、R1−X1、R1−X2、R3−R4、R3−R7、R3−W1またはR7−W1の各組は、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい。「それぞれの基の炭素原子が結合して環を形成する」とは、下記に示すようにそれぞれの炭素原子に結合しているそれぞれ1個の水素原子が除かれてそれぞれの炭素原子が結合し、環を形成することを意味する。以下、具体的な環を挙げるが、これら例示の環に限定されない。なお、形成される含窒素飽和複素環の数は、式(A)および式(B)において、それぞれ独立して0〜2個である。
【0064】
【化6】

【0065】
1−R2またはR3−R4の各組が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0066】
【化7】

【0067】
より好ましくは、r1−a、r1−b、r1−c、r1−dおよびr1−fが挙げられ、さらに好ましくは、r1−b、r1−c、r1−dおよびr1−fが挙げられる。
【0068】
1−Yが、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0069】
【化8】

【0070】
より好ましくは、y−a、y−c、y−d、y−e、y−f、y−g、y−h、y−i、およびy−jが挙げられ、さらに好ましくは、y−a、y−c、y−e、y−fおよびy−hが挙げられる。
【0071】
1−R5が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0072】
【化9】

【0073】
より好ましくは、r5−a、r5−b、r5−c、r5−d、およびr5−eが挙げられ、さらに好ましくは、r5−a、r5−b、およびr5−eが挙げられる。
【0074】
5−X2が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0075】
【化10】

【0076】
より好ましくは、x2−a、x2−b、x2−c、x2−d、x2−e、x2−f、x2−g、およびx2−jが挙げられ、さらに好ましくは、x2−a、x2−c、x2−d、x2−e、x2−f、およびx2−jが挙げられる。
【0077】
1−X1、R1−X2の各組が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。ここにおいて、Xが−X1−であり、R1−X1の組のそれぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、X1は置換されていてもよいC4-8アルキレン、または、X1はn−プロピレン(但し、環を形成する位置は1位または3位の炭素原子である)である。。
【0078】
【化11】

【0079】
より好ましくは、x1−a、x1−b、x1−c、x1−d、x1−e、x1−f、x1−gおよびx1−kが挙げられ、さらに好ましくは、x1−b、x1−c、x1−eおよびx1−gが挙げられる。
【0080】
3−R7が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0081】
【化12】

【0082】
より好ましくは、r3−a、r3−b、r3−c、r3−d、r3−e、およびr3−gが挙げられ、さらに好ましくは、r3−a、r3−b、r3−c、およびr3−gが挙げられる。
【0083】
3−W1が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0084】
【化13】

【0085】
より好ましくは、w1−a、w1−c、w1−d、w1−e、w1−f、w1−g、w1−h、w1−i、w1−j、w1−kおよびw1−pが挙げられ、さらに好ましくは、w1−a、w1−c、w1−e、w1−f、w1−hおよびw1−jが挙げられる。
【0086】
7−W1が、それぞれの基の炭素原子が結合して置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、その好ましい例としては下記の構造が挙げられる。
【0087】
【化14】

【0088】
より好ましくは、r7−a、r7−c、r7−d、r7−e、r7−g、r7−h、r7−i、r7−j、r7−k、r7−l、r7−m、r7−o、r7−pおよびr7−wが挙げられ、さらに好ましくは、r7−a、r7−c、r7−e、r7−g、r7−h、r7−j、r7−lおよびr7−oが挙げられる。
【0089】
3およびZ4が、一緒になって置換されていてもよい5〜8員の飽和または不飽和の複素環または飽和または不飽和の炭素環を形成するとき、Z3およびZ4が結合するベンゼン環と共に表される下記の基が好ましい例である。
【0090】
【化15】

【0091】
[式中、R'は項2の(c)、(i)、(j)または水素原子であり、oは1〜4の整数、pは0〜5の整数、qは0〜5の整数であり、pとqの整数の和は2〜5である。]
【0092】
より好ましくは、z3−a、z3−b、z3−c、z3−d、z3−e、z3−f、z3−g、z3−i、z3−j、z3−m、z3−n、z3−o、z3−p、z3−q、およびz3−sが挙げられ、さらに好ましくは、z3−a、z3−b、z3−c、z3−g、z3−i、z3−m、およびz3−nが挙げられる。
【0093】
なお、本明細書において記載の簡略化のために、次に挙げる略号を用いることもある。o−:ortho−、p−:para−、t−:tert−、s−:sec−、THF:テトラヒドロフラン、DME:エチレングリコールジメチルエーテル、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、DMA:ジメチルアセトアミド、NMP:N−メチルピロリジノン、DCE:1,2−ジクロロエタン、DMSO:ジメチルスルホキシド、CDCl3:重クロロホルム、DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド、OMs:メタンスルホニルオキシ、OTs:トルエンスルホニルオキシ、OTf:トリフルオロメタンスルホニルオキシ、s:singlet, d:dublet, t:triplet, q:quartet, m:multiplet,Boc:t−ブトキシカルボニル、DPPF:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、DPPE:1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、DPPP:1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、DPPB:1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、BINAP(登録商標):2,2‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、DPE−Phos(登録商標):ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル、XANT−Phos(登録商標):9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンチン、S−Phos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’、6’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル(登録商標)、X−Phos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’、4’、6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(登録商標)、HATU:O-(7−アザベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩。
【0094】
本発明の化合物(I)の製造法について以下に述べる。化合物(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)および(Ii)は、化合物(I)に含まれる化合物である。化合物(I)は、下記の製造法1〜11で示される方法またはそれに準じた方法により得られる。反応式中の化合物は塩を形成している場合も含み、該塩としては、例えば化合物(I)の塩と同様のものが挙げられる。
【0095】
製造法1:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式 (B)である化合物(Ia)、およびA1が式(B)であり、A2が式(A)である化合物(Ib)は、以下に示す製造法によって得ることができる。
【0096】
【化16】

【0097】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は、前記と同義である。Raは置換されていてもよいアルキル基であり、Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキル基であり、Halaは、塩素原子または臭素原子である。)
【0098】
〔工程1〕
化合物(II)を、溶媒中2〜10当量、好ましくは3〜5当量の塩基の存在下、1〜20当量、好ましくは2〜10当量の尿素と反応させることにより、化合物(III)を得ることができる。化合物(II)は、市販品としてまたは公知の方法 [例えば、Journal of American Chemical Society, 316 (1920), Journal of American Chemical Society, 580 (1942), Journal of American Chemical Society, 831 (1952)] もしくはそれに準じた方法によって合成される。
【0099】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF 、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF、DMA、NMP、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもメタノールまたはエタノールが好ましい。
塩基としては、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t-ブトキシド等の各種アルカリまたはアルカリ土類金属アルコキシド等を用いることができ、中でもナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシドが好ましい。
反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは50〜100℃で、通常1〜60時間行われる。
【0100】
〔工程2〕
工程1で得られる化合物(III)を、溶媒中または無溶媒で過剰量、好ましくは3〜10当量のハロゲン化剤と反応させることにより、化合物(IV)を得ることができる。
【0101】
ハロゲン化剤としては、例えばオキシ塩化リン、五塩化リン、オキシ臭化リン等が用いられる。本反応で用いられる溶媒としては、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばDCE、THF、1,4−ジオキサン、DME、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等を単独でまたはそれらを混合して用いることができる。
反応は0℃ から溶媒またはハロゲン化剤の沸点の間の温度、好ましくは50〜140℃で、通常1〜24時間行われる。
【0102】
〔工程3〕
工程2で得られる化合物(IV)を、溶媒中で1〜5当量、好ましくは1.5〜2当量の塩基の存在下、1〜5当量、好ましくは1.2〜3当量の化合物(V)と反応させることにより、化合物(VI−a)および/または(VI−b)を得ることができる。
【0103】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF、DMA 、NMP、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でも1,4−ジオキサン、NMPまたは2-プロパノールが好ましい。
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、中でも炭酸カリウム、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは50〜180℃ で、通常0.5〜24時間行われる。
【0104】
〔工程4〕
工程3で得られる化合物(VI−a)または化合物(VI−b)を、溶媒中で1〜10当量、好ましくは2〜4当量の塩基、および0.01〜1当量、好ましくは0.05〜0.2当量のパラジウム触媒、必要に応じて0.01〜1当量、好ましくは0.05〜0.2当量のホスフィン配位子の存在下、1〜5当量、好ましくは1.1〜2当量の化合物(VII)と反応させることにより、化合物(Ia)または化合物(Ib)を得ることができる。
【0105】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF、水等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもDMFと水、DMEと水または1,4−ジオキサンと水の混合溶媒が好ましい。
パラジウム触媒としては、例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(t−ブチルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の0価触媒、またはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム・ジクロリド、酢酸パラジウム、ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)パラジウム・ジクロリド等の2価触媒を用いることができ、中でもテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムまたは酢酸パラジウムが好ましい。
ホスフィン配位子としては、例えばo−トリトリルホスフィン、S−PhosまたはX−Phos等の単座配位型の配位子、DPPF、DPPE、DPPP、DPPB、BINAP、XANT−PhosまたはDPE−Phos等の二座配位型の配位子を用いることができ、中でもS−PhosまたはX−Phosが好ましい。
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウムまたはリン酸カリウム等の塩基性塩類が挙げられるが、中でも炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはリン酸カリウムが好ましい。反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは50〜180℃ の加熱下もしくはマイクロ波照射下で、通常0.5〜24時間で行われる。
【0106】
製造法2:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式 (B)であり、Wが−NR7−W1−である化合物(Ic)は、化合物(VI−a)より、以下に示す製造法によって得ることができる。
【0107】
【化17】

【0108】
(式中、R1、R2、R3、R4、R7、W1、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は、前記と同義であり、Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキル基であり、HalaおよびHalbは、それぞれ独立して塩素原子または臭素原子である。)
【0109】
〔工程5〕
工程3で得られる化合物(VI−a)と化合物(VIII)とを用いて工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(IX)を得ることができる。
【0110】
〔工程6〕
工程5で得られる化合物(IX)を、溶媒中1〜10当量、好ましくは3〜5当量の塩基、および0.01〜1当量、好ましくは0.05〜0.2当量のホスフィン配位子、および0.01〜1当量、好ましくは0.05〜0.2当量のパラジウム触媒の存在下、1〜5当量、好ましくは1〜2当量の化合物(X)と反応させることにより、化合物(Ic)を得ることができる。
【0111】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもトルエンまたは1,4−ジオキサンが好ましい。
ホスフィン配位子としては、例えばトリフェニルホスフィン、o−トリトリルホスフィン、トリフラニルホスフィン、トリ t−ブチルホスフィン等の単座配位型ホスフィン、またはBINAP、2,2‘−ビス(ジトリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、DPE−Phos、XANT−Phos等の2座配位型ホスフィンを用いることができ、中でもBINAPが好ましい。
パラジウム触媒としては、例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(t−ブチルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の0価触媒、またはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム・ジクロリド、酢酸パラジウム、ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)パラジウム・ジクロリド等の2価触媒を用いることができ、中でもトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムまたは酢酸パラジウムが好ましい。
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t-ブトキシド等の各種アルカリまたはアルカリ土類金属アルコキシド等を用いることができ、中でも炭酸セシウムまたはナトリウム t-ブトキシドが好ましい。反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは50〜180℃ の間の温度で加熱下もしくはマイクロ波照射下で、通常0.5〜24時間で行われる。なお、同様の製造法によりA1が式(B)であり、A2が式(A)である化合物も工程3で得られる化合物(VI−b)より得ることができる。
【0112】
製造法3:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式(B)であり、Wが−O−W1−である化合物(Id)は、化合物(VI−a)より、以下に示す製造法によって得ることができる。
【0113】
【化18】

【0114】
(式中、R1、R2、R3、R4、W1、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は、前記と同義である。Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキル基であり、Halaは、塩素原子または臭素原子である。)
【0115】
〔工程7〕
工程3で得られる化合物(VI−a)と化合物(XI)とを用いて工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(XII)を得ることができる。
【0116】
〔工程8〕
工程7で得られる化合物(XII)を、溶媒中、1〜10当量、好ましくは1〜3当量のホスフィン、および1〜10当量、好ましくは1〜3当量のアゾ化合物または角田試薬存在下、1〜5当量、好ましくは1〜3当量の対応するアルコール誘導体と反応させることにより、化合物(Id)を得ることができる。または、工程7で得られる化合物(XII)を、溶媒中、1〜10当量、好ましくは1〜3当量の塩基の存在下または非存在下、1〜5当量、好ましくは1〜3当量の対応するアルキルハロゲン誘導体等と反応させることによっても化合物(Id)を得ることができる。
【0117】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ジクロロメタン、DCE、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF、DMA 、NMP、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもTHF、ジクロロメタン、トルエン、DMFが好ましい。
使用するホスフィンとしては、例えばトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられるが、中でもトリフェニルホスフィンが好ましい。
アゾ化合物としては、ジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、ジシクロヘキシルアゾジカルボキシレート、ジベンジルアゾジカルボキシレート等が上げられるが、中でもジエチルアゾジカルボキシレートまたはジイソプロピルアゾジカルボキシレートが好ましい。
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、中でも炭酸カリウム、炭酸セシウム、ピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンまたはが水素化ナトリウムが好ましい。反応は0℃から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは室温〜100℃ で、通常0.5〜24時間行われる。なお、同様の製造法によりA1が式(B)であり、A2が式(A)である化合物も工程3で得られる化合物(VI−b)より得ることができる。
【0118】
製造法4:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式 (B)である化合物(Ia)は、以下に示す製造法によっても得ることもできる。
【0119】
【化19】

【0120】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は、前記と同義である。Raは、置換されていてもよいアルキル基であり、Halaは、塩素原子または臭素原子である。)
【0121】
〔工程9〕
1〜10当量、好ましくは1〜3当量の化合物 (XIII) と、化合物(II)とを、溶媒中2〜10当量、好ましくは2〜4当量の塩基の存在下反応させることにより、化合物(XIV)を得ることができる。化合物 (XIII)は、市販品としてまたは公知の方法 [例えば、Chemical and Pharmaceutical Bulletin, 55, 372-375 (2007) ] もしくはそれに準じた方法によって合成される
【0122】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF 、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF 、DMA 、NMP、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもメタノールまたはエタノールが好ましい。
塩基としては、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t-ブトキシド等の各種アルカリまたはアルカリ土類金属アルコキシド等を用いることができ、中でもナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシドが好ましい。反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは50〜100℃ で、通常1〜60時間行われる。
【0123】
〔工程10〕
工程9で得られる化合物(XIV)を工程2と同様の方法で反応させることにより、化合物(XV)を得ることができる。
【0124】
〔工程11〕
工程10で得られる化合物(XV)と化合物(V)とを用いて工程3と同様の方法で反応させることにより、化合物(Ia)を得ることができる。
【0125】
製造法5:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式 (B)であり、Wが−NR7−W1−である化合物(Ic)は、例えば化合物(II)より、以下に示す製造法によっても得ることができる。
【0126】
【化20】

【0127】
(式中、R1、R2、R3、R4、R7、W1、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は、前記と同義であり、HalaおよびHalbは、それぞれ独立して塩素原子または臭素原子であり、Raは、置換されていてもよいアルキル基である。)
【0128】
〔工程12〕
化合物(XVI)と化合物(II)とを用いて工程9と同様の方法で反応させることにより、化合物(XVII)を得ることができる。なお、化合物 (XVI)は、市販品としてまたは公知の方法 [例えば、Chemical and Pharmaceutical Bulletin, 55, 372-375 (2007) ] もしくはそれに準じた方法によって合成される
【0129】
〔工程13〕
工程12で得られる化合物(XVII)を工程2と同様の方法で反応させることにより、化合物(XVIII)を得ることができる。
【0130】
〔工程14〕
工程13で得られる化合物(XVIII)と化合物(V)とを用いて工程3と同様の方法で反応させることにより、化合物(XIX)を得ることができる。
【0131】
〔工程15〕
工程14で得られる化合物(XIX)と化合物(X)とを用いて工程6と同様の方法で反応させることにより、化合物(Ic)を得ることができる。
【0132】
製造法6:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式 (B)であり、Xが−X1−である化合物(Ie)は、例えば化合物(IV)より、以下に示す製造法によっても得ることができる。
【0133】
【化21】

【0134】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は、前記と同義であり、Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキル基であり、Rcは、置換されていてもよいアルキル基であり、Rdは、水素原子またはX1に置換可能な置換基と同義であり、X1’は、置換されていてもよいC1-7アルキレンであり、Halaは、塩素原子または臭素原子である。)
【0135】
〔工程16〕
工程2で得られる化合物(IV)と化合物(XX)とを工程3と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXI)を得ることができる。
【0136】
〔工程17〕
工程16で得られる化合物(XXI)を、溶媒中で0.1〜5当量、好ましくは0.1〜1当量の酸と反応させることにより、化合物(XXII)を得ることができる。
【0137】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノンまたは水等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもアセトンと水の混合溶媒が好ましい。
酸としては、例えばp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機スルホン酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機カルボン酸類、塩酸、硫酸等の鉱酸類、スカンジウムトリフルオロメタンスルホネート、インジウムトリフルオロメタンスルホネート等のルイス酸類が上げられるが、中でもp−トルエンスルホン酸が好ましい。反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは室温〜80℃ で、通常0.5〜24時間行われる。
【0138】
〔工程18〕
工程17で得られる化合物(XXII)を、溶媒中で1〜10当量、好ましくは2〜3当量の酸の存在下、1〜10当量、好ましくは2〜4当量の水素化ホウ素化合物、および1〜10当量、好ましくは1.1〜2当量の化合物(XXIII)と反応させることにより、化合物(XXIV)を得ることができる。
【0139】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2 -ジクロロエタン、メタノール、エタノール、n -プロパノール、2-プロパノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でも1,2 -ジクロロエタンまたはメタノールが好ましい。
酸としては、例えばギ酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸類、塩酸等の鉱酸類を用いることができ、中でも酢酸が好ましい。
水素化ホウ素化合物としては、例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等を用いることができ、中でもシアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。
反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは室温〜40℃ で、通常0.5〜24時間行われる。
【0140】
〔工程19〕
工程18得られる化合物(XXIV)と化合物(VII)とを工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(Ie)を得ることができる。
【0141】
製造法7:
化合物(I)のうち、A1が式(A)であり、A2が式 (B)であり、Wがメチレンまたはメチンである化合物(If)は、例えば化合物(VI−a)より、以下に示す製造法により得ることができる。
【0142】
【化22】

【0143】
(式中、R1、R2、R3、R4、X、Y、Z1、Z2、Z3およびZ4は前記と同義である。Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキル基であり、Reは、水素原子またはC1-3アルキルであり、Halaは、塩素原子または臭素原子を表す。)
【0144】
〔工程20〕
製造法1で得られる化合物(VI−a)と化合物(XXV)とを工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXVI)を得ることができる。
【0145】
〔工程21〕
工程20で得られる化合物(XXVI)と化合物(X)とを工程18と同様の方法で反応させることにより、化合物(If)を得ることができる。なお、同様の製造法によりA1が式(B)であり、A2が式(A)である化合物も工程3で得られる化合物(VI−b)より得ることができる。
【0146】
製造法8:
化合物(I)のうち、R4が水素原子である化合物(Ig)、または化合物(Ia)は、化合物(VI−a)より、以下に示す製造法により得ることができる。
【0147】
【化23】

【0148】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、Y、Z1〜Z3およびZ4は前記と同義である。Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキルであり、Proは、例えば文献(Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Edition (John Wiley & Sons, Inc.))に示されている一般的なアミンの保護基であり、Halaは、塩素原子または臭素原子である。)
【0149】
〔工程22〕
製造法1で得られる化合物(VI−a)と化合物(XXVII)とを工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXVIII)を得ることができる。
【0150】
〔工程23〕
工程22で得られる化合物(XXVIII)の保護基を脱保護することで化合物(Ig)を得ることができる。例えば、保護基がBoc基である時、溶媒中で過剰量、好ましくは5〜10当量の酸と反応させることにより、化合物(Ig)を得ることができる。
【0151】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、DCE、メタノール、エタノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でも1,4−ジオキサン、ジクロロメタンまたはメタノールが好ましい。
酸としては、例えばギ酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸類、塩酸等の鉱酸類を用いることができ、中でも塩酸またはトリフルオロ酢酸が好ましい。反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは室温〜40℃ で、通常0.5〜24時間行われる。
【0152】
〔工程24〕
工程23で得られる化合物(Ig)と対応するアルデヒドまたはケトン誘導体とを工程18と同様の方法で反応させることにより、化合物(Ia)を得ることができる。なお、同様の製造法によりA1が式(B)であり、A2が式(A)である化合物も工程3で得られる化合物(VI−b)より得ることができる。
【0153】
製造法9:
化合物(I)のうち、Z1がVで置換されたC1-5アルキルである化合物(Ih)および(Ii)は、化合物(XXIX)より、以下に示す製造法により得ることができる。
【0154】
【化24】

【0155】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、YおよびZ2〜Z4は前記と同義である。Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキルであり、HalaおよびHalcは、それぞれ独立して塩素原子または臭素原子であり、Vは置換されていてもよいC1-5アルコキシ基、−NR910、4〜10員の含窒素飽和複素環等である。)
【0156】
〔工程25〕
例えばWO2005110416に準じた方法で得られる化合物(XXIX)と化合物(V)とを工程3と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXX)を得ることができる。
【0157】
〔工程26〕
工程25で得られる化合物(XXX)を、溶媒中で必要に応じて1〜10当量、好ましくは2〜5当量の塩基の存在下、1〜20当量、好ましくは3〜10当量の化合物(XXXI)と反応させることにより、化合物(XXXII)を得ることができる。
【0158】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF、DMA 、NMP、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもTHF、1,4−ジオキサンまたはDMFが好ましい。
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、中でも炭酸カリウム、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
反応は0℃から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは20〜80℃ で、通常0.5〜24時間行われる。
【0159】
〔工程27〕
工程26で得られる化合物(XXXII)と化合物(VII)とを工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(Ih)を得ることができる。
【0160】
製造法10:
化合物(I)のうち、化合物(Ia)は、化合物(XXXIII)より、以下に示す製造法により得ることもできる。
【0161】
【化25】

【0162】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、Y、Z1〜Z4は前記と同義である。Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキルであり、Halaは、塩素原子または臭素原子であり、Haldは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)
【0163】
〔工程28〕
市販品または例えば、 Angewandte Chemie Iternational Edition, 45, 7262-7265 (2006)に記載の方法に準じて合成した化合物(XXXIII)と化合物(V)とを工程3と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXXIV)を得ることができる。
【0164】
〔工程29〕
工程28で得られる化合物(XXXIV)と化合物(VII)とを工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXXV)を得ることができる。
【0165】
〔工程30〕
工程29で得られる化合物(XXXV)を、溶媒中で0.01〜1当量、好ましくは0.05〜0.2当量のパラジウム触媒の存在下、1〜5当量、好ましくは1.1〜2当量の化合物(XXXVI)または化合物(XXXVII)と反応させることにより、化合物(Ia)を得ることができる。
【0166】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン、DMF等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でもTHFが好ましい。
パラジウム触媒としては、例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(t−ブチルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の0価触媒、またはビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム・ジクロリド、酢酸パラジウム、ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)パラジウム・ジクロリド等の2価触媒を用いることができ、中でもテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムまたはビス(t−ブチルホスフィン)パラジウムが好ましい。反応は室温から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは20〜100℃ の加熱下もしくはマイクロ波照射下で、通常0.5〜24時間で行われる。
【0167】
製造法11:
化合物(I)のうち、化合物(Ia)は、化合物(XXXVIII)より、以下に示す製造法により得ることもできる。
【0168】
【化26】

【0169】
(式中、R1、R2、R3、R4、W、X、Y、Z1〜Z4は前記と同義である。Rbは、水素原子または置換されていてもよいアルキルであり、Halaは、塩素原子または臭素原子であり、Haldは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Haleは、臭素原子またはヨウ素原子である。)
【0170】
〔工程31〕
市販品または例えば、 Organic and Biomolecular Chemistry, 1, 3353-3361 (2003)に記載の方法に準じて合成した化合物(XXXVIII)と化合物(V)とを工程3と同様の方法で反応させることにより、化合物(XXXIX)を得ることができる。
【0171】
〔工程32〕
工程31で得られる化合物(XXXIX)を、溶媒中で1〜5当量、好ましくは1.2〜3当量のハロゲン化剤と反応させることにより、化合物(XXXX)を得ることができる。
【0172】
本反応で用いられる溶媒は、反応に不活性なものであればいずれでもよく、特に限定されないが、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、ベンゼン、トルエン、キシレン酢酸、トリフルオロ酢酸等を単独でまたはそれらを混合して用いることができ、中でも酢酸が好ましい。
ハロゲン化剤としては、例えばN-ブロモスクシンイミド、N-ヨードスクシンイミド、N-ヨードフタルイミド等のハロゲン化イミド類、臭素またはヨウ素が挙げられるが、中でもN-ヨードスクシンイミドが好ましい。
反応は0℃から用いる溶媒の沸点の間の温度、好ましくは0〜60℃ で、通常0.5〜24時間行われる。
【0173】
〔工程33〕
工程32で得られる化合物(XXXX)と化合物(XXXXI)または化合物(XXXXII)とを工程30と同様の方法で反応させることにより、化合物(VI−a)を得ることができる。
【0174】
〔工程34〕
工程33で得られる化合物(VI−a)と化合物(VII)とを工程4と同様の方法で反応させることにより、化合物(Ia)を得ることができる。
【0175】
上記の製造法を適宜組み合わせて実施することにより、所望の位置に所望の官能基を有する本発明の化合物を得ることができる。上記製造法における中間体および生成物の単離、精製は、通常の有機合成で用いられる方法、例えばろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、結晶化、各種クロマトグラフィー等を適宜組み合わせて行うことができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することもできる。
上記の製造法における原料化合物または中間体は、反応条件等により、例えば塩酸塩等の塩の形態で存在し得るものもあるが、そのまま、または遊離の形で使用することができる。原料化合物または中間体が塩の形態で得られ、原料化合物または中間体を遊離の形で使用または取得したい場合には、これらを適当な溶媒に溶解または懸濁し、例えば炭酸水素ナトリウム水溶液等の塩基等で中和することにより遊離の形へ変換できる。
【0176】
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の中には、ケトエノール体のような互変異性体、位置異性体、幾何異性体または光学異性体のような異性体が存在し得るものもあるが、これらを含め可能な全ての異性体および該異性体のいかなる比率における混合物も本発明に包含される。
また、光学異性体は前記製造法の適切な工程で、光学活性カラムを用いた方法、分別結晶化法などの公知の分離工程を実施することで分離することができる。また、出発原料として光学活性体を使用することもできる。
【0177】
化合物(I)の塩を取得したい場合は、化合物(I)の塩が得られる場合はそのまま精製すればよく、また化合物(I)が遊離の形で得られる場合は化合物(I)を適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸または塩基を加えて塩を形成させればよい。また、化合物(I)またはその製薬学的に許容される塩は、水または各種溶媒との溶媒和物の形で存在することもあるが、それら溶媒和物も本発明に包含される。
【0178】
本発明に関わる医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種またはそれ以上の担体と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。使用される製剤用担体としては、例えばラクトース、マンニトール、グルコース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、グリセリン酸エステル、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノール等が挙げられる。また、本発明に係わる医薬製剤は、その他の各種の賦形剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤、等張化剤、乳化剤等を含有していてもよい。
【0179】
投与経路としては、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口、または、静脈内、塗布、吸入および点眼等の非経口を挙げることができるが、好ましくは静脈内投与であり、特に点滴静注で投与するのが好ましい。投与形態としては、例えば錠剤、注射剤等を挙げる事ができるが、好ましくは注射剤である。これらの医薬組成物の投与量や投与回数は、投与形態、患者の疾患やその症状、患者の年齢や体重等によって異なり、一概に規定することができないが、通常は成人に対し1日あたり有効成分の量として約0.0001〜約2000mgの範囲、好ましくは約0.001〜約1000mgの範囲、さらに好ましくは約0.1〜約500mgの範囲、特に好ましくは約1〜約300mgの範囲を1日1回または数回に分けて投与することができる。
【実施例】
【0180】
以下、本発明を実施例および参考例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されることはない。
【0181】
下記、実施例中の各化合物の物理化学データは、以下の機器によって測定した。
1HNMR:JEOL JNM−LA300
また、各化合物の精製は山善株式会社のハイフラッシュカラム(シリカゲルカラムまたはアミノシリカゲルカラム)を用いて行った。
【0182】
(参考例1)
2-クロロ-5,6-ジメチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0183】
【化27】

【0184】
(a) 2,4-ジクロロ-5,6-ジメチルピリミジン
5,6-ジメチルウラシル (2.0 g, 14.3 mmol) に、オキシ塩化リン (13 ml) を加え、加熱還流した。2.5時間後、減圧留去し得られた残渣に氷を加え、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。これを酢酸エチルで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物1Aを得た (1.97g、収率78%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 2.52 (3H, s), 2.32 (3H, s).
【0185】
(b) 2-クロロ-5,6-ジメチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物1A (1.65 g, 9.32 mmol) の2-プロパノール(40ml) 溶液に、N-(3-アミノプロピル)モルホリン (2.69 g, 18.6 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (4.07 ml, 23.3 mmol) を加え、90℃にて攪拌した。3時間後、反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物1Bを得た (2.0 g、収率75%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.68 (1H, brs), 3.68-3.76 (4H, m), 3.49-3.58 (2H, m), 2.45-2.55 (6H, m), 2.30 (3H, s), 1.98 (3H, s), 1.73-1.82 (2H, m).
【0186】
参考例2−13
対応する原料化合物を用い、参考例1に記載の方法と同様に反応・処理して表1に示す化合物を得た。
【0187】
【表1】

【0188】
【表2】

【0189】
(参考例14)
1-(3-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)プロピル)ピペリジン-4-オール
【0190】
【化28】

【0191】
(a) 3-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)プロパン-1-オール
参考例1で得た化合物1A (200 mg, 1.13 mmol) の1,4-ジオキサン(5.5 ml) 溶液に、3-アミノプロパノール (0.12 ml, 1.58 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.32 ml, 1.81 mmol) を加え、70℃にて攪拌した。5.5時間後、反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物2Aを得た (135 mg、収率55%)。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 5.55 (1H, brs), 3.55-3.73 (5H, m), 2.29 (3H, s), 1.93 (3H, s), 1.71-1.81 (2H, m).
【0192】
(b) 3-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)プロパナール
上記で得られた化合物2A (243 mg 1.13 mmol)のジメチルスルホキシド溶液 (5.5 ml) に、三酸化硫黄-ピリジン錯体 (896 mg, 5.63 mmol)、トリエチルアミン (1.11 ml, 7.91 ml)を加え、室温で終夜撹拌した。酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:メタノール) で精製することにより化合物2Bを得た (211 mg、収率88%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 9.79 (1H, s), 5.32 (1H, brs), 3.75 (2H, q, J = 5.9 Hz), 2.81 (2H, t, J = 5.9 Hz), 2.27 (3H, s), 1.89 (3H, s).
【0193】
(c) 1-(3-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)プロピル)ピペリジン-4-オール
上記で得られた化合物2B (49 mg, 0.23 mmol)のテトラヒドロフラン(3 ml) 溶液に、4-ヒドロキシピペリジン (47 mg, 0.46 mmol)、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム (97 mg, 0.46 mmol)を加え、室温にて攪拌した。終夜反応後、クロロホルム−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:メタノール) で精製することにより表題化合物2Cを得た (43 mg、収率63%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.97 (1H, m), 3.72-3.76 (2H, m), 3.50-3.55 (1H, m), 2.83 (2H, m), 2.49-2.52 (2H, m), 2.30 (3H, s), 2.14 (2H, m), 1.97 (3H, s), 1.88-1.94 (2H, m), 1.73-1.80 (2H, m), 1.52-1.64 (2H, m).
【0194】
参考例15−17
対応する原料化合物を用い、参考例14に記載の方法と同様に反応・処理して表2に示す化合物を得た。
【0195】
【表3】

【0196】
(参考例18)
2-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)-N-(3-モルホリノプロピル)アセトアミド
【0197】
【化29】

【0198】
(a) t-ブチル 2-(3-モルホリノプロピルアミノ)-2-オキソエチルカルバメート
N-Boc グリシン (1.29 g, 7.34 mmol)のDMF (15 ml) 溶液に、HATU (3.07g, 8.07 mmol)、N-(3-アミノプロピル)モルホリン (1.06 g, 7.34 mmol) を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了を確認後、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去し、化合物3Aを得た(2.11 g、収率95%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 3.69-3.77 (4H, m), 3.32-3.38 (2H, m), 2.77-2.80 (2H, m), 2.47-2.49 (4H, m), 1.67-1.71 (2H, m), 1.43 (9H, s).
【0199】
(b) 2-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)-N-(3-モルホリノプロピル)アセトアミド
上記で得た化合物3A (603 mg, 2.00 mmol) のメタノール (5 ml) 溶液に、2mol/l塩酸/エタノール (6.0 mL, 12.0 mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応溶液を水酸化ナトリウム水で中和し、クロロホルムで分液抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去し、化合物3Bを粗精製物として得た。得られた化合物3Bのイソプロパノール (5 ml) 溶液に、参考例1で得た化合物1A (177 mg, 1.0 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン (0.52 mL, 3.0 mmol)を加え、90℃にて攪拌した。8時間後、反応溶液を室温へ冷却し、クロロホルム-飽和炭酸水素ナトリウム水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル) で精製することにより化合物3Cを得た(152 mg、収率44%)。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 7.19 (1H, m), 5.74 (1H, m), 4.00-4.05 (2H, m), 3.62-3.72 (4H, m), 3.32-3.41 (2H, m), 2.33-2.45 (9H, m), 2.01 (3H, s), 1.62-1.73 (2H, m).
【0200】
(参考例19)
t-ブチル 3-(5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-4-イルアミノ)プロピルカルバメート
【0201】
【化30】

【0202】
(a) t-ブチル 3-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ) プロピルカルバメート
参考例1で得た化合物1A (210 mg, 1.19 mmol) の1,4-ジオキサン(5.9 ml) 溶液に、t-ブチル 3-アミノプロピルカルバメート (0.289 mg, 1.66 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.33 ml, 1.90 mmol) を加え、70℃にて攪拌した。5時間後、反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物4Aを得た (220 mg、収率59%)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3,δ ppm): 5.86 (1H, brs), 4.93 (1H, brs), 3.52 (2H, q, J = 6.1 Hz), 3.12-3.22 (2H, m), 2.30 (3H, s), 1.98 (3H, s), 1.61-1.71 (2H, m), 1.42 (9H, s).
【0203】
(b) t-ブチル 3-(5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-4-イルアミノ)プロピルカルバメート
上記で得た化合物4A (80.0mg, 0.254 mmol) の 1,4-ジオキサン (1 ml)と水 (0.3 ml) 溶液に、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルボロン酸 ピナコールエステル (100 mg, 0.33 mmol)、炭酸ナトリウム (81.0 mg, 0.762 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (14.7mg、0.013 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下120℃にて攪拌した。1.5時間後、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル:クロロホルム) で精製することにより表題化合物4Bを得た (116 mg、収率85%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.25 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.93 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.13 (1H, brs), 4.86 (1H, brs), 3.63-3.72 (2H, m), 3.15-3.29 (6H, m), 2.53-2.59 (4H, m), 2.40 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.02 (3H, s), 1.72-1.81 (2H, m), 1.41 (9H, s)
【0204】
(参考例20)
4-(4-(3-(ジメチルアミノ)プロピルアミノ)-5,6-ジメチルピリミジン-2-イル)ベンズアルデヒド
【0205】
【化31】

【0206】
参考例3で得た化合物5A (295 mg, 1.22 mmol) の ジオキサン (6 ml) 溶液に、4-ホルミルフェニルボロン酸 (219 mg, 1.46 mmol)、3mol/l-炭酸ナトリウム水溶液 (1.2 ml, 3.6 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (70.5 mg、0.061mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下120℃にて攪拌した。1.5時間後、酢酸エチル−塩酸水で分液抽出し、水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH=10とした。これを酢酸エチルで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去し表題化合物5Bを得た (211 mg、収率55%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 10.04 (1H, s), 8.54 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.91 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.92 (1H, brs), 3.65-3.72 (2H, m), 2.47-2.52 (2H, m), 2.43 (3H, s)、2.28 (6H, s), 1.99 (3H, s), 1.78-1.86 (2H, m).
【0207】
参考例21−23
対応する原料化合物を用い、参考例20に記載の方法と同様に反応・処理して表3に示す化合物を得た。
【0208】
【表4】

【0209】
(参考例24)
4-(4,5-ジメチル -6-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピルアミノ)ピリミジン-2-イル)-2-メトキシベンズアルデヒド
【0210】
【化32】

【0211】
(a) 2-メトキシ -4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアルデヒド
4-ブロモ-2-メトキシ-ベンズアルデヒド (480 mg, 2.23 mmol) の1,4-ジオキサン(10 ml) 溶液に、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体 (91.1 mg, 0.112 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン (849 mg, 3.35 mmol)、 酢酸カリウム (657 mg, 6.69 mmol)を加え、80℃にて攪拌した。1.5時間後、反応溶液をろ過した後、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物を得た (543 mg、収率93%)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3,δ ppm): 10.48 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.43 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.38 (1H, s), 3.95 (3H, s), 1.34 (12H, s).
【0212】
(b) 4-(4,5-ジメチル-6-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピルアミノ)ピリミジン-2-イル)-2-メトキシベンズアルデヒド
上記で得た化合物6Aを用い、参考例20と同様の方法にて合成することにより表題化合物6Bを得た。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 10.46 (1H, s), 8.01-8.04 (2H, m), 7.83 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.03 (1H, m), 4.01 (3H, s), 3.61-3.72 (2H, m), 2.69-2.73 (2H, m), 2.59-2.61 (4H, m), 2.41 (3H, s), 1.98 (3H, s), 1.80-1.91 (6H, m).
【0213】
(参考例25)
N-(2-(t-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0214】
【化33】

【0215】
(a) N-(2-(t-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-3-モルホリノプロパン-1-アミン
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)アセトアルデヒド (1.78 g, 10.2 mmol)のメタノール (35 ml) 溶液に、N-(3-アミノプロピル)モルホリン (1.47 g, 10.2 mmol) を加え、室温で1時間攪拌した。氷浴下、水素化ホウ素ナトリウム (392 mg, 10.4 mmol) を加え攪拌した。2.5時間後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム−飽和炭酸水素ナトリウム水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去し、化合物7Aを得た(2.98 g、収率97%) 。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3,δ ppm): 3.66-3.71 (6H, m), 2.60-2.71 (4H, m), 2.33-2.45 (6H, m), 1.58-1.73 (3H, m), 0.87 (9H, s), 0.03 (6H, s).
【0216】
(b) N-(2-(t-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル-2-クロロ-5,6-ジメチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
参考例1(b)と同様の方法にて、上記で得られた化合物7Aと化合物1Aより合成することにより化合物7Bを得た。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 3.74 (2H, t, J = 6.0 Hz), 3.66-3.69 (4H, m), 3.44-3.53 (4H, m), 2.38 (4H, m), 2.35 (3H, s), 2.29 (2H, t, J = 7.1 Hz), 2.12 (3H, s), 1.73-1.78 (2H, m), 0.84 (9H, s), 0.01 (6H, s).
【0217】
(c) N-(2-(t-ブチルジメチルシリルオキシ)エチル)-5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物7B (65 mg, 0.15 mmol) の ジオキサン (2 ml) 溶液に、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルボロン酸 ピナコールエステル (54 mg, 0.18 mmol)、3mol/l-炭酸ナトリウム水溶液 (0.15 ml, 0.45 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (17 mg、0.015 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下120℃にて攪拌した。1.5時間後、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物7Cを得た (41 mg、収率47%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.26 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J = 9.0 Hz), 3.79 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.66-3.69 (4H, m), 3.45-3.55 (4H, m), 3.28-3.32 (4H, m), 2.57-2.60 (4H, m), 2.44 (3H, s), 2.30-2.36 (9H, m), 2.16 (3H, s), 1.81-1.85 (2H, m), 0.86 (9H, s), 0.00 (6H, s).
【0218】
(参考例26)
2-クロロ-5-エチル-6-メチル-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
【0219】
【化34】

【0220】
(a) 2-クロロ-N-(3,3-ジエトキシプロピル)-6-メチルピリミジン-4-アミン
2,4-ジクロロ-6-メチル-ピリミジン (6.50 g, 39.9 mmol) の2-プロパノール (120 ml) 溶液に、3,3-ジエトキシプロパン-1-アミン (9.68 ml, 59.8 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (10.4 ml, 59.8 mmol) を加え、70℃にて攪拌した。4時間後、反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物8Aを得た (7.01 g、収率56%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.02 (1H, s), 5.57-5.64 (1H, m), 4.58 (1H, t, J = 5.1 Hz), 3.61-3.72 (2H, m), 3.32-3.55 (4H, m), 2.29 (3H, s), 1.86-1.93 (2H, m), 1.21 (6H, t, J = 7.2 Hz).
【0221】
(b) 2-クロロ-N-(3,3-ジエトキシプロピル)-5-ヨード-6-メチルピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物8A (3.48 g, 12.7 mmol) の酢酸 (25 ml) 溶液に、N-ヨードスクシンイミド (3.43 g, 15.3 mmol) を加え、室温にて攪拌した。4時間後、反応溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和して、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物8Bを得た (3.96 g、収率78%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.39-6.46 (1H, m), 4.62 (1H, t, J = 4.8 Hz), 3.65-3.76 (2H, m), 3.48-3.61 (4H, m), 2.52 (3H, s), 1.90-1.97 (2H, m), 1.24 (6H, t, J = 7.2 Hz).
【0222】
(c) 3-(2-クロロ-5-ヨード-6-メチルピリミジン-4-イルアミノ)プロパナール
上記で得られた化合物8B (3.52 g, 8.81 mmol) のアセトン-水 (15-5 ml) 溶液に、トシル酸一水和物 (334 g, 1.76 mmol) を加え、室温にて終夜攪拌した。反応溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和して、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物8Cを得た (2.05 g、収率71%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 9.84 (1H, s), 6.04-6.12 (1H, m), 3.74-3.84 (2H, m), 2.82-2.88 (2H, m), 2.52 (3H, s).
【0223】
(d) 2-クロロ-5-ヨード-6-メチル-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物8C (1.11 g, 3.41 mmol) のメタノール (10 ml) 溶液に、ピロリジン (0.57 ml, 6.82 mmol)、 シアノ水素化ホウ素ナトリウム (321 mg, 5.12 mmol)、 酢酸 (0.32 ml)を加え、室温にて攪拌した。6時間後、反応溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和して、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより化合物8Dを得た (701 mg、収率54%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 7.89-7.95 (1H, m), 3.51-3.58 (2H, m), 2.62-2.68 (2H, m), 2.52-2.60 (4H, m), 2.51 (3H, s), 1.72-1.90 (6H, m).
【0224】
(e) 2-クロロ-5-エチル-6-メチル-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物8D (145 mg, 0.38 mmol) のテトラヒドロフラン (2 ml) 溶液に、1mol/l-ジエチル亜鉛 ヘキサン溶液 (0.95 ml, 0.95 mmol)、 ビス(トリ-t-ブチルホスフィン)パラジウム (19.5 mg, 0.76 mmol) を加え、室温にて攪拌した。20分後、反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより表題化合物8Eを得た (65.7 mg、収率61%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 7.78-7.88 (1H, m), 3.48-3.56 (2H, m), 2.65-2.71 (2H, m), 2.49-2.60 (4H, m), 2.33 (2H, q, J = 7.5 Hz), 2.28 (3H, s), 1.72-1.85 (6H, m), 1.05 (3H, t, J = 7.5 Hz).
【0225】
(参考例27)
2-クロロ-5-プロピル-6-メチル-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
【0226】
【化35】

【0227】
参考例26と同様の方法にて、化合物8Dより合成することにより表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 7.43-7.48 (1H, m), 3.49-3.56 (2H, m), 2.63-2.69 (2H, m), 2.49-2.60 (4H, m), 2.31 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.29 (3H, s), 1.72-1.85 (6H, m), 1.42-1.56 (2H, m), 0.92 (3H, t, J = 7.2 Hz).
【0228】
(参考例28)
2-クロロ-5,6-ジメチル-N-(2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)エチル)ピリミジン-4-アミン
【0229】
【化36】

【0230】
(a) 2-(2-(2-クロロ-5,6-ジメチルピリミジン-4-イルアミノ)エトキシ)エタノール
参考例1(a)で得た化合物1A (0.42 g, 2.37 mmol) の2-プロパノール(10 ml) 溶液に、2-(2-アミノエトキシ)エタノール (0.48 ml, 4.74 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.83 ml, 4.74 mmol) を加えた。9時間加熱還流した後、反応溶液を減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:メタノール) で精製することにより化合物9Aを得た (0.51 g、収率88%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 5.16-5.21 (1H, m), 3.66-3.79 (6H, m), 3.57-3.62 (2H, m), 2.33 (3H, s), 1.97 (3H, s).
【0231】
(b) 2-クロロ-N-(2-(2-クロロエトキシ)エチル)-5,6-ジメチルピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物9A (354 mg, 1.44 mmol) のクロロホルム (10 ml) 溶液に、塩化チオニル (0.53 ml, 7.20 mmol) を加え40℃にて攪拌した。6時間後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。これを酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物9Bを得た (323 mg、収率85%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 5.49-5.53 (1H, m), 3.58-3.80 (8H, m), 2.41 (3H, s), 2.00 (3H, s).
【0232】
(c) 2-クロロ-5,6-ジメチル-N-(2-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)エチル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物9B (320 mg, 1.21 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (6 ml) 溶液に、炭酸カリウム (837 mg, 6.06 mmol)、ピロリジン (1.01 ml, 12.1 mmol) を加え80℃にて攪拌した。2時間後、水を加え、反応を停止した。これを酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物9Cを得た (181 mg、収率50%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 5.37-5.41 (1H, m), 3.55-3.70 (6H, m), 2.65 (2H, t, J = 5.7 Hz), 2.47-2.56 (4H, m), 2.31 (3H, s), 1.94 (3H, s), 1.71-1.80 (4H, m).
【0233】
(参考例29)
2-クロロ-5-(メトキシメチル)-6-メチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0234】
【化37】

【0235】
例えば、WO2005110416に記載の方法に準じて合成した化合物10A (555 mg, 2.62 mmol) のテトラヒドロフラン (5 ml) 溶液に、N-(3-アミノプロピル)モルホリン (378 mg, 2.62 mmol)、炭酸カリウム (543 mg, 3.93 mmol) を加えた。室温にて終夜攪拌した後、反応溶液を酢酸エチル−飽和塩化アンモニウム水溶液で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた粗精製物にメタノール (5 ml) を加え、2時間撹拌した後、溶媒を留去した。残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物10Bを得た (31 mg、収率4%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.50 (1H, brs), 4.42 (2H, s), 3.67-3.77 (4H, m), 3.47-3.57 (2H, m), 3.28 (3H, s), 2.37-2.49 (6H, m), 2.34 (3H, s), 1.70-1.83 (2H, m).
【0236】
(参考例30)
4-クロロ-5-(メトキシメチル)-6-メチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-2-アミン
【0237】
【化38】

参考例29と同様の方法にて合成することにより表題化合物を得た(168 mg、収率20%)。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 5.81 (1H, m), 4.43 (2H, s), 3.69-3.72 (4H, m), 3.45 (2H, q, J = 6.6 Hz), 3.34 (3H, s), 2.39-2.44 (9H, m), 1.68-1.77 (2H, m).
【0238】
(参考例31)
2,6-ジクロロ-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0239】
【化39】

【0240】
2,4,6-トリクロロピリミジン (3.50 g, 19.1 mmol) の2-プロパノール(76ml) 溶液を-78℃に冷却し、N-(3-アミノプロピル)モルホリン (2.75 g, 19.1 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (3.70 g, 28.6 mmol) を加えた。室温に昇温後、終夜撹拌した。反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物を得た (1.99 g、収率36%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.66 (1H, s), 6.12-6.35 (1H, m), 3.70-3.79 (4H, m), 3.22-3.60 (2H, m), 2.40-2.57 (6H, m), 1.70-1.81 (2H, m).
【0241】
(参考例32)
2,6-ジクロロ-5-シクロペンチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0242】
【化40】

【0243】
(a) 5-シクロペンチルピリミジン-2,4,6-トリオール
シクロペンチルマロン酸ジエチルエステル (19.6 g, 85.9 mmol) のエタノール (85 ml) 溶液に、1mol/l ナトリウムメトキシド メタノール溶液 (85.9 ml, 85.9 mmol)、尿素 (5.16 g, 85.9 mmol) を加え、加熱還流した。9時間後、析出した固体を濾取してメタノールで洗浄した。固体を水に溶解させ、塩酸水を加え、pH=1とした。室温で静置して析出した結晶を濾取することにより、化合物11Aを得た (7.19 g、収率42%) 。
1H-NMR (CD3OD, δ ppm): 2.37-2.49 (1H, m), 1.48-1.80 (8H, m).
【0244】
(b) 2,6-ジクロロ-5-シクロペンチル-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物11A (3.0 g, 15.3 mmol) にオキシ塩化リン (20 ml)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (5.34 ml, 30.6 mmol) を加え、加熱還流した。2時間後、減圧留去し得られた残渣に氷を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。これをクロロホルムで分液抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物11Bを得た (411 mg、収率12%) 。得られた化合物11B (400 mg, 1.59 mmol) の2-プロパノール(6.3 ml) 溶液を0℃に冷却し、N-(3-アミノプロピル)モルホリン (0.46 ml, 3.18 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.56 ml, 3.18 mmol) を加えた。5.5時間撹拌した後、反応溶液を酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物11Cを得た (161 mg、収率28%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.31-6.39 (1H, m), 3.67-3.75 (4H, m), 3.50-3.58 (2H, m), 3.24-3.37 (1H, m), 2.40-2.53 (6H, m), 1.65-1.93 (10H, m).
【0245】
(参考例33)
2-クロロ-5-((2-エトキシエトキシ)メチル)-6-メチル-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
【0246】
【化41】

【0247】
(a) (2,4-ジクロロ-6-メチルピリミジン-5-イル)メチルアセテート
例えば、WO2005110416に記載の方法に準じて合成した化合物10A (1.01 g, 4.78 mmol) のアセトン (24 ml) 溶液に、ヨウ化ナトリウム (0.86 g, 5.74 mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去し、化合物12Aを粗精製物として得た。得られた化合物12Aのアセトン (24 ml) 溶液に、酢酸銀 (957 mg, 5.74 mmol)を加えた。室温で終夜撹拌した後、セライトろ過し、ろ液を酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物12Bを得た (1.05 g、収率93%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 5.21 (2H, s), 2.61 (3H, s), 2.07 (3H, s).
【0248】
(b) (2-クロロ-4-(3,3-ジエトキシプロピルアミノ)-6-メチルピリミジン-5-イル)メチルアセテート
上記で得られた化合物12B (1.05 g, 4.47 mmol) のイソプロパノール (22 ml) 溶液に、3,3-ジエトキシプロパン-1-アミン (1.45 ml, 8.94 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン (1.56 ml, 8.94 mmol) を加え、90℃にて撹拌した。4時間後、酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物12Cを得た (914 mg、収率59%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.40 (1H, m), 4.99 (2H, s), 4.60 (1H, t, J = 5.1 Hz), 3.62-3.72 (2H, m), 3.46-3.59 (4H, m), 2.41 (3H, s), 2.06 (3H, s), 1.91 (2H, q, J = 5.7 Hz), 1.20 (6H, t, J = 6.9 Hz).
【0249】
(c) (2-クロロ-4-(3,3-ジエトキシプロピルアミノ)-6-メチルピリミジン-5-イル)メタノール
上記で得られた化合物12C (883 mg, 2.55 mmol)のメタノール (13 ml) 溶液に、炭酸カリウム (706 mg, 5.11 mmol)を加えた。室温で1.5時間撹拌した後、酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物12Dを得た (585 mg、収率75%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.54 (1H, m), 4.58-4.62 (3H, m), 3.45-3.72 (6H, m), 2.32 (3H, s), 1.89-1.95 (2H, m), 1.21 (6H, t, J = 6.9 Hz).
【0250】
(d) 2-クロロ-N-(3,3-ジエトキシプロピル)-5-((2-エトキシエトキシ)メチル)-6-メチルピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物12D (106 mg, 0.349 mmol)のDMF (4 ml) 溶液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム (55% 含有, 20.9 mg, 0.523 mmol)を加えた。0.5時間撹拌した後、ブロモエチルエチルエーテル (119 ul, 1.05 mmol)を加え、3時間撹拌した。酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物12Eを得た (86.9 mg、収率66%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.49 (1H, m), 4.57 (1H, t, J = 5.4 Hz), 4.51 (2H, s), 3.61-3.69 (2H, m), 3.44-3.56 (10H, m), 2.33 (3H, s), 1.91 (2H, q, J = 6.9 Hz), 1.17-1.23 (9H, m).
【0251】
(e) 3-(2-クロロ-5-((2-エトキシエトキシ)メチル)-6-メチルピリミジン-4-イルアミノ)プロパナール
上記で得られた化合物12E (82 mg, 0.218 mmol)のアセトン・水(1:1)(2 ml) 溶液に、p-トルエンスルホン酸・1水和物 (8.3 mg, 0.044 mmol)を加え、終夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物12Fを得た (45.8 mg、収率70%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 9.80 (1H, s), 6.65 (1H, m), 4.50 (2H, s), 3.75 (2H, q, J = 6.0 Hz), 3.51-3.60 (6H, m), 2.78-2.83 (2H, m), 2.32 (3H, s), 1.21 (3H, t, J = 6.9 Hz).
【0252】
(f) 2-クロロ-5-((2-エトキシエトキシ)メチル)-6-メチル-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物12F (45.0 mg, 0.149 mmol)のメタノール (2 ml) 溶液に、ピロリジン (62.3 ul, 0.746 mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(18.7 mg, 0.298 mmol)、酢酸(34 ul, 0.745 mmol)を加え、8時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物12Gを得た (41.2 mg、収率77%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.89 (1H, m), 4.49 (2H, s), 3.47-3.55 (8H, m), 2.50-3.55 (6H, m), 2.33 (3H, s), 1.77-1.81 (6H, m), 1.20 (3H, t, J = 7.2 Hz).
【0253】
(参考例34)
N-(3,3-ジエトキシプロピル)-6-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-4-アミン
【0254】
【化42】

【0255】
(a) 2-クロロ-5-(クロロメチル)-N-(3,3-ジエトキシプロピル)-6-メチルピリミジン-4-アミン
例えば、WO2005110416に記載の方法に準じて合成した化合物10A (322 mg, 1.52 mmol) のテトラヒドロフラン (8 ml) 溶液を0℃に冷却し、3,3-ジエトキシプロパン-1-アミン (0.49 ml, 3.04 mmol)、炭酸カリウム (630 mg, 4.56 mmol) を加えた。3時間撹拌した後、酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物13Aを得た (141 mg、収率29%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 6.08-6.16 (1H, m), 4.64 (1H, t, J = 5.1 Hz), 4.43 (2H, s), 3.48-3.78 (6H, m), 2.40 (3H, s), 1.89-2.00 (2H, m), 1.24 (6H, t, J = 6.9 Hz).
【0256】
(b) 2-クロロ-N-(3,3-ジエトキシプロピル)-6-メチル-5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物13A (128 mg, 0.397 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (2 ml) 溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.35 ml, 1.99 mmol)、ピロリジン (0.33 ml, 3.97 mmol) を加えた。2時間、50℃にて撹拌した後、酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより化合物13Bを得た (121 mg、収率85%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.10-8.19 (1H, m), 4.55 (1H, t, J = 5.7 Hz), 3.59-3.73 (2H, m), 3.43-3.56 (6H, m), 2.39-2.50 (4H, m), 2.30 (3H, s), 1.83-1.92 (2H, m), 1.73-1.80 (4H, m), 1.20 (6H, t, J = 7.2 Hz).
【0257】
(c) N-(3,3-ジエトキシプロピル)-6-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-4-アミン
上記で得られた化合物13B (114.2 mg, 0.320 mmol) の1,4-ジオキサン (1.2 ml) 溶液に、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルボロン酸 ピナコールエステル (116.0 mg, 0.384 mmol)、3mol/l−炭酸ナトリウム水溶液 (0.32 ml, 0.96 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (37.0 mg、0.032 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下150℃にて攪拌した。1時間後、酢酸エチル−塩酸水で分液抽出し、水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH=10とした。これを酢酸エチルで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン) で精製することにより表題化合物13Cを得た (163 mg、収率100%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.28 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.57-7.64 (1H, m), 6.92 (2H, d, J = 9.0 Hz), 4.60 (1H, t, J = 5.7 Hz), 3.44-3.72 (8H, m), 3.23-3.30 (4H, m), 2.53-2.59 (4H, m), 2.43-2.49 (4H, m), 2.40 (3H, s), 2.33 (3H, s), 1.89-2.00 (2H, m), 1.71-1.78 (4H, m), 1.21 (6H, t, J = 7.2 Hz).
【0258】
(実施例1)
5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)ピリミジン-4-アミン
【0259】
【化43】

【0260】
参考例2で得た化合物 (77.5 mg, 0.288 mmol) の 1,4-ジオキサン (2.0 ml) 溶液に、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルボロン酸 ピナコールエステル (104.6 mg, 0.346 mmol)、3mol/l炭酸ナトリウム水溶液 (0.29 ml, 0.87 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (49.9 mg、0.432 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下120℃にて攪拌した。2時間後、酢酸エチル−塩酸水で分液抽出し、水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH=10とした。これをクロロホルムで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:クロロホルム) で精製することにより表題化合物を得た (78 mg、収率66%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.27 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.57-6.65 (1H, m), 3.64-3.73 (2H, m), 3.23-3.30 (4H, m), 2.64-2.72 (2H, m), 2.51-2.62 (8H, m), 2.38 (3H, s), 2.33 (3H, s), 1.96 (3H, s), 1.75-1.89 (6H, m).
【0261】
実施例2−28
対応する原料化合物を用いて実施例1と同様に反応・処理し、表4に示す化合物を得た。
【0262】
【表5】

【0263】
【表6】

【0264】
【表7】

【0265】
【表8】

【0266】
【表9】

【0267】
【表10】

【0268】
(実施例29)
N1-(5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-4-イル)プロパン-1,3-ジアミン 二塩酸塩
【0269】
【化44】

【0270】
参考例19で得た化合物4B (33.0 mg, 0.0726 mmol) のメタノール (2 ml)溶液に2mol/l−塩酸メタノール溶液 (0.22 ml, 0.44 mmol)を加え、60℃で5時間攪拌した。析出した固体を濾取し、エーテルで洗浄し表題化合物を得た (31 mg、収率81%)。
1H-NMR (DMSO-d6,δ ppm): 13.32 (1H, brs), 11.08 (1H, brs), 8.72 (1H, brs), 8.24 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.17 (2H, d, J = 8.7 Hz), 4.08-4.12 (2H, m), 3.66-3.68 (2H, m), 3.48-3.52 (2H, m), 3.23-3.34 (5H, m), 3.10-3.13 (2H, m), 2.81-2.84 (5H, m), 2.51 (3H, s), 1.93-1.97 (2H, m).
【0271】
(実施例30)
N1-(5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-4-イル)-N3-メチルプロパン-1,3-ジアミン
【0272】
【化45】

【0273】
参考例19で得た化合物4B (31 mg, 0.068 mmol) のテトラヒドロフラン (1 ml)溶液に水素化アルミニウムリチウム (13 mg, 0.34 mmol)を加え、4時間加熱還流を行った。室温に冷却後、水 (0.3 ml)、5mol/l−水酸化ナトリウム水溶液 (0.3 ml)、水 (0.9 ml)を加え、反応溶液を濾過した後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:メタノール) で精製することにより表題化合物を得た (12 mg、収率48%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.25 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.92 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.79-5.88 (1H, m), 3.63-3.73 (2H, m), 3.23-3.31 (4H, m), 2.69-2.76 (2H, m), 2.52-2.60 (4H, m), 2.39 (3H, s), 2.38 (3H, s), 2.33 (3H, s), 1.97 (3H, s), 1.77-1.86 (2H, m).
【0274】
(実施例31)
N1-(5,6-ジメチル-2-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)ピリミジン-4-イル)-N3,N3-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン
【0275】
【化46】

【0276】
参考例20で得た化合物5B (37 mg, 0.120 mmol)のテトラヒドロフラン(1 ml)溶液に、1-メチルピペラジン (39 ul, 0.352 mmol)、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム (38 mg, 0.18 mmol)を加え、室温にて攪拌した。終夜反応後、酢酸エチル−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:クロロホルム) で精製することにより表題化合物を得た (14.5 mg、収率30%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.28 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.60-6.64 (1H, m), 3.64-3.71 (2H, m), 3.52 (2H, s), 2.37-2.55 (13H, m), 2.28 (6H, s), 2.26 (3H, s), 1.97 (3H, s), 1.77-1.86 (2H, m).
【0277】
実施例32−41
対応する原料化合物を用いて実施例31と同様に反応・処理し、表5に示す化合物を得た。
【0278】
【表11】

【0279】
【表12】

【0280】
(実施例42)
2-((5,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-4-イル)(3-モルホリノプロピル)アミノ)エタノール
【0281】
【化47】

【0282】
参考例25で得た化合物7C (40 mg, 0.069 mmol) のメタノール (1 ml)溶液に2mol/l−塩酸メタノール溶液 (0.40 ml, 0.80 mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。クロロホルム−水酸化ナトリウム水溶液で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:クロロホルム) で精製することにより表題化合物を得た (22.1 mg、収率68%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.22 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J = 9.0 Hz), 3.89-3.92 (2H, m), 3.70-3.73 (4H, m), 3.55 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.42-3.45 (2H, m), 3.26-3.30 (4H, m), 2.54-2.58 (4H, m), 2.44 (3H, s), 2.39 (6H, m), 2.33 (3H, s), 2.17 (3H, s), 1.79-1.86 (2H, m).
【0283】
(実施例43)
6-クロロ-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0284】
【化48】

【0285】
参考例31で得た化合物 (521 mg, 1.79 mmol) の 1,4-ジオキサン (5.0 ml) 溶液に、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルボロン酸 ピナコールエステル (541 mg, 1.79 mmol)、3mol/l-炭酸ナトリウム水溶液 (1.8 ml, 5.4 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (207 mg、0.018 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下120℃にて攪拌した。2時間後、クロロホルム−塩酸水で分液抽出し、水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH=10とした。これをクロロホルムで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:クロロホルム) で精製することにより表題化合物を得た (231 mg、収率30%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.23 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8.7 Hz ), 6.30 (1H, brs), 6.13 (1H, s), 3.71-3.78 (4H, m), 3.36-3.56 (2H, m), 3,26-3.35 (4H, m), 2.52-2.58 (4H, m), 2.42-2.52 (6H, m), 2.33 (3H, s), 1.73-1.83 (2H, m).
【0286】
(実施例44)
6-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0287】
【化49】

【0288】
実施例43で得た化合物 (30 mg, 0.070 mmol) のテトラヒドロフラン (1 ml) 溶液に、ビス(トリ t-ブチルホスフィン)パラジウム (7.1 mg, 0.014 mmol)、1mol/l-ジメチル亜鉛 テトラヒドロフラン溶液 (0.42 ml, 0.42 mmol)を加え、室温にて攪拌した。8時間後、クロロホルム−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:メタノール) で精製することにより表題化合物を得た (9.2 mg、収率32%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.25 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.93 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.00 (1H, s), 5.79 (1H, m), 3.70-3.80 (4H, m), 3.41-3.53 (2H, m), 3.27-3.35 (4H, m), 2.56-2.64 (4H, m), 2.43-2.53 (6H, m), 2.37 (3H, s), 2.36 (3H, s), 1.76-1.86 (2H, m).
【0289】
(実施例45)
6-シアノ-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0290】
【化50】

【0291】
実施例43で得た化合物 (35.0 mg, 0.081 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 ml)溶液に、シアン化亜鉛 (28.6 mg, 0.244 mmol)、ビス(トリ t-ブチルホスフィン)パラジウム (4.2 mg、0.0081 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下150℃にて攪拌した。2時間後、クロロホルム−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;酢酸エチル:クロロホルム) で精製することにより表題化合物を得た (4.1 mg、収率12%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.25 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.82 (1H, m), 6.43 (1H, s), 3.57-3.81 (6H, m), 3.31-3.39 (4H, m), 2.46-2.65 (10H, m), 2.38 (3H, s), 1.77-1.87 (2H, m).
【0292】
(実施例46)
6-ジメチルアミノ-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0293】
【化51】

【0294】
実施例43で得た化合物 (25.0 mg, 0.058 mmol) の N,N-ジメチルホルムアミド (1 ml)溶液に、9.5mol/l-ジメチルアミン水溶液 (0.061 ml, 0.58 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.052 ml, 0.29 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下140℃にて攪拌した。1.5時間後、酢酸エチル−塩酸水で分液抽出し、水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH=10とした。これをクロロホルムで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去し表題化合物を得た (5.8 mg、収率23%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.26 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.23 (1H, m), 6.92 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.19 (1H, s), 3.70-3.76 (4H, m), 3.23-3.37 (6H, m), 3.15 (6H, s), 2.53-2.59 (4H, m), 2.41-2.50 (6H, m), 2.33 (3H, s), 1.75-1.85 (2H, m).
【0295】
(実施例47)
6-エトキシ-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0296】
【化52】

【0297】
実施例43で得た化合物 (20 mg, 0.046 mmol) のエタノール (1 ml) 溶液に、20%ナトリウムエトキシド エタノール溶液 (0.10 ml) を加え、加熱還流した。14時間後、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物を得た (14.5 mg、収率72%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.25 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.92 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.65-5.67 (1H, m), 5.48 (1H, s), 4.42 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.71-3.77 (4H, m), 3.26-3.40 (6H, m), 2.54-2.61 (4H, m), 2.41-2.50 (6H, m), 2.35 (3H, s), 1.73-1.83 (2H, m), 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz).
【0298】
(実施例48)
6-クロロ-5-シクロペンチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0299】
【化53】

【0300】
参考例32で得られた化合物11Cを用いて、実施例43と同様の方法にて合成し、表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.23 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.90 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.52-5.58 (1H, m), 3.63-3.75 (6H, m), 3.40-3.53 (1H, m), 3.24-3.34 (4H, m), 2.53-2.59 (4H, m), 2.42-2.50 (6H, m), 2.33 (3H, s), 1.67-1.95 (10H, m).
【0301】
実施例49−50
実施例48で得た化合物を用いて実施例44と同様に反応・処理し、表6に示す化合物を得た。
【0302】
【表13】

【0303】
(実施例51)
6-エトキシ-5-シクロペンチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)ピリミジン-4-アミン
【0304】
【化54】

【0305】
実施例48で得た化合物を用いて実施例47と同様に反応・処理し、表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.26 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.92 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.66-5.70 (1H, m), 4.46 (2H, q, J = 6.9 Hz), 3.70-3.77 (4H, m), 3.61-3.68 (2H, m), 3.25-3.31 (4H, m), 2.92-3.03 (1H, m), 2.55-2.62 (4H, m), 2.44-2.53 (6H, m), 2.35 (3H, s), 1.73-1.94 (10H, m) 1.36 (3H, t, J = 6.9 Hz).
【0306】
(実施例52)
6-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-モルホリノプロピル)-5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-4-アミン
【0307】
【化55】

【0308】
参考例34で得られた化合物13C (161 mg, 0.32 mmol) のテトラヒドロフラン (3 ml) 溶液に5mol/l−塩酸水溶液 (0.25 ml, 1.25 mmol) を加え、室温で3時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、酢酸エチルで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた粗生成物のメタノール (1 ml) 溶液に、モルホリン (0.062 ml, 0.71 mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム (26.8 mg, 0.42 mmol)、酢酸 (0.043 ml) を加えた。4時間室温にて撹拌した後、酢酸エチル-水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製することにより表題化合物を得た (8.3 mg、収率11%) 。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.27 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.61-7.67 (1H, m), 6.93 (2H, d, J = 9.0 Hz), 3.69-3.73 (4H, m), 3.55-3.63 (4H, m), 3.25-3.31 (4H, m), 2.54-2.60 (4H, m), 2.40-2.50 (10H, m), 2.40 (3H, s), 2.34 (3H, s), 1.73-1.87 (6H, m).
【0309】
(実施例53)
6-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-N-(3-(ピロリジン-1-イル)プロピル)-5-(ピロリジン-1-イルメチル)ピリミジン-4-アミン
【0310】
【化56】

【0311】
実施例52と同様の方法にて、導入するアミンとしてピロリジンを用いることにより表題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.28 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.62-7.68 (1H, m), 6.93 (2H, d, J = 9.0 Hz), 3.56-3.63 (4H, m), 3.37-3.46 (2H, m), 3.25-3.30 (4H, m), 2.45-2.59 (12H, m), 2.40 (3H, s), 2.34 (3H, s), 1.73-1.98 (10H, m).
【0312】
(実施例54)
5,6-ジメチル-N-(3-モルホリンプロピル)-2-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-4-アミン
【0313】
【化57】

【0314】
参考例1で得た化合物1B (115 mg, 0.40 mmol) の 1,4-ジオキサン (4 ml)溶液に、4-(4-Boc-ピペラジン-1-イル)フェニルボロン酸 ピナコールエステル (220 mg, 0.57 mmol)、3mol/l−炭酸ナトリウム水溶液 (0.40, 1.2 mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (46 mg、0.040 mmol) を加え、マイクロウエーブ照射下120℃にて攪拌した。1.5時間後、酢酸エチル−水で分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル) で精製した。得られた化合物をメタノール (1 ml) に溶かし、2mol/l-塩酸メタノール (2.5 ml)を加えた。終夜、室温で攪拌後、クロロホルム−塩酸水で分液抽出し、水層を水酸化ナトリウム水溶液でpH=10とした。これをクロロホルムで分液抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧留去した。得られた残査をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出溶媒;クロロホルム:メタノール) で精製することにより表題化合物を得た (90 mg、収率60%)。
1H-NMR (CDCl3,δ ppm): 8.27 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.92 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.85-5.89 (1H, m), 3.64-3.82 (6H, m), 3.17-3.25 (4H, m), 2.99-3.08 (4H, m), 2.45-2.58 (6H, m), 2.40 (3H, s), 2.03 (3H, s), 1.79-1.89 (2H, m).
【0315】
次に、代表的な本発明の化合物の薬理作用について試験例により具体的に説明する。
試験例1:ヒトTLR9 レポータージーン試験
HEK293細胞安定ヒトTLR9発現株(ヒトTLR9-293細胞)を起眠し、細胞の状態が安定するまで継代を繰り返した。細胞の培養は、CO2インキュベーター内(37℃、5% CO2)に放置した。細胞の回収はトリプシン-EDTAを用いて細胞を剥離し、遠心後の細胞ペレットを増殖培地に懸濁した。3×105 cells/mLに調製したヒトTLR9-293細胞を6穴コラーゲンプレートに播種し、一晩培養した。NF-κB-ルシフェラーゼ遺伝子を細胞に導入し、一晩培養した。NF-κB-ルシフェラーゼ遺伝子導入細胞を6.25×105 cells/mLに調製し、96穴ブラックプレートに80 μL/wellで播種した(5×104 cells/well)。被験物質(最終濃度:1, 3, 10, 30, 100, 300, 1000 nM)及び、CpG2006(最終濃度150 nM)を各々10 μLずつ添加後、6時間培養した。Bright-Glo調製液を100 μL/well添加し、遮光下で1分間放置した。ルミノメーターを用いて発光を測定し、各被験物質の50%阻害率(IC50値)を算出し、表7に示した。
【0316】
【表14】

【0317】
表7に示すように、本発明の化合物はNF-kB阻害試験において強い阻害作用を示した。実施例1、2、3、9、12、13、15、17、20、21、23、30、52、53および54の化合物は、特に強い阻害作用を示した。
【0318】
試験例2:マウス脾臓細胞を用いたCpG誘発IL-6産生阻害試験
マウス脾臓細胞を以下の通り調製した。C57BL/6マウス(♀)から摘出した脾臓を外科用はさみで分割し、スライドガラスのすり部分ですりつぶした。遠心後、ACKを用いて溶血処理を行った。培地を加えてACKの反応を止め、遠心を行った。細胞を1×107 cells/mLに調製し、96穴プレートに100 μL/wellで播種した(1×106 cells/well)。被験物質(最終濃度:1, 3, 10, 30, 100, 300, 1000 nM)及びCpG1826(最終濃度100 nM)を各々50 μLずつ添加し、CO2インキュベーター(37℃、5% CO2)内で24時間培養した。ELISA kitを用いて培養上清中のIL-6産生量を測定し、各被験物質の50%阻害率(IC50値)を算出し、表8に示した。
【0319】
【表15】

【0320】
表8に示すように、本発明の化合物はIL-6産生阻害試験において強い阻害作用を示した。また、表7に示したNF-kB阻害試験で高い活性値を示した化合物も上記実施例3、12および17と同様に強いIL-6産生阻害作用を示した。
【産業上の利用可能性】
【0321】
以上で説明したように、式(I)で表される誘導体、またはその製薬学上許容される塩は、自己免疫疾患の予防および/または治療、具体的には自己免疫疾が関与する患(炎症、アレルギー、喘息、移植片拒絶、移植片対宿主病、感染症、癌)、免疫不全症または神経変性疾患(アルツハイマー、パーキンソン病など)の予防薬および/または治療薬として利用しうる。また、選択的にTLRを阻害するようなTLR阻害剤を見出すことで、セプシス、特に重症セプシスの予防および/または治療にも有効な医薬品として利用しうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):

[式中、A1は、下記式(A)または(B)を表し、

1が式(A)のとき、A2は式 (B)を表し、
1が式(B)のとき、A2は式(A)を表し、
Xは、−X1−、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−、−X1−CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−を表し、
1は、置換されていてもよいC1-8アルキレンを表し、ここにおいて、Xが−X1−のとき、X1は無置換のC2-3アルキレンまたは置換されていてもよいC4-8アルキレンであり、Xが−X1−NR5CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−のとき、X1は置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
2は、置換されていてもよいC1-8アルキレンを表し、ここにおいて、Xが、−X1−CONR5−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−のとき、X2は置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
Yは、水素原子、置換されていてもよいC1-10アルキルまたは置換されていてもよいC3-8シクロアルキルを表し、
Wは、−W1−、−NR7−W1−、−NR7CO−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−を表し、
1は、置換されていてもよいC1-8アルキレンを表し、ここにおいて、Wが−NR7−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−のときW1は置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
1およびZ2は、それぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよいC1-10アルキル;置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;置換されていてもよいアリール;シアノ;置換されていてもよいC1-5アルコキシカルボニル;置換されていてもよいヘテロアリール;ハロゲン;置換されていてもよいC1-5アルコキシ;または−NR89を表し、
3およびZ4は、それぞれ独立して、水素原子;置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;または置換されていてもよいC1-5アルコキシを表すか、Z3およびZ4が一緒になって置換されていてもよい5〜8員の飽和または不飽和の複素環または飽和または不飽和の炭素環を形成していてもよく、
1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-10アルキル、置換されていてもよいC3-8シクロアルキルまたは置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環を表し、
5、R6、R7、R8およびR9は、それぞれ独立して、水素原子または置換されていてもよいC1-10アルキルを表し、
1−R2、X1−Y、R1−R5、R5−X2、R1−X1、R1−X2、R3−R4、R3−R7、R3−W1またはR7−W1の各組は、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよく(形成される含窒素飽和複素環の数は、式(A)および式(B)において、それぞれ独立して0〜2個である)、ここにおいて、Xが−X1−であり、R1−X1の組のそれぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、X1は置換されていてもよいC4-8アルキレン、または、X1がn−プロピレン(但し、環を形成する位置は1位または3位の炭素原子である)である]
で表される化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項2】
置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシおよび置換されていてもよいアルコキシカルボニルのそれぞれの基のアルキル部分が、
(1)ハロゲン原子、
(2)水酸基、
(3)シアノ、
(4)カルボキシル、
(5)置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、
(6)置換されていてもよいアリール、
(7)置換されていてもよいヘテロアリール、
(8)C1-5アルコキシ、
(9)置換されていてもよいC3-8シクロアルコキシ、
(10)C1-5アルコキシカルボニル、
(11)−NR1011
(12)−CONR1011
(13)置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環、および
(14)置換されていてもよいC1-5アルキルカルボニル
からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
置換されていてもよいアルキレンが、前記(1)〜(14)、および
(15)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル
からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよく
(ここにおいて、前記(6)および(7)に示す基は、
(a)水酸基、
(b)ハロゲン、
(c)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル、
(d)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ、
(e)シアノ、
(f)カルボキシル、
(g)−NR1011
(h)−CONR1011
(i)C1-5アルコキシカルボニル、および
(j)C1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基を意味し、
(5)、(9)、(13)および(14)に示す基は、前記
(a)水酸基、
(b)ハロゲン、
(c)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-10アルキル、
(d)1〜5個のフッ素原子または水酸基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ、
(h)−CONR1011
(i)C1-5アルコキシカルボニル、および
(j)C1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基を意味する);
置換されていてもよいシクロアルキル(飽和の炭素環)および置換されていてもよい飽和複素環が、前記(a)、(b)、(c)、(d)、(h)、(i)および(j)からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基であり;
置換されていてもよいアリール(不飽和の炭素環)および置換されていてもよいヘテロアリール(不飽和の複素環)が、それぞれの基のアリール部分が、前記(a)〜(j) からなる群から選択される同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい基であり;
10およびR11が、それぞれ独立して、水素原子または1〜5個のフッ素原子で置換されていてもよいC1-10アルキルであるか、あるいは、R10とR11は一緒になって4〜10員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい、
請求項1に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項3】
1が式(A)のとき、A2は式 (B)であり、
1が式(B)のとき、A2は式(A)であり、
Xが、−X1−、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−、−X1−CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−であり、
1が、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-8アルキレンであり、ここにおいて、Xが−X1−のとき、X1は無置換のC2-3アルキレンまたは水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC4-8アルキレンであり、Xが−X1−NR5CO−X2−、−X1−NR6CONR5−X2−、−X1−NR5−X2−または−X1−O−X2−のとき、X1は水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
2が、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
Yが、水素原子;水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;または水酸基、フッ素原子およびC1-3アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキルであり、
Wが、−W1−、−NR7−W1−、−NR7CO−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−であり、
1が、水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-8アルキレンであり、ここにおいて、Wが−NR7−W1−、−CONR7−W1−または−O−W1−のときW1は水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC2-8アルキレンであり、
1およびZ2が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ(該基は、C1-5アルコキシおよびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)および4〜10員の含窒素飽和複素環からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基、フッ素原子およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;シアノ;1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよいC1-5アルコキシカルボニル;ハロゲンおよびC1-10アルキル(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいヘテロアリール;ハロゲンおよびC1-10アルキル(該基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい)からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいアリール;ハロゲン;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-5アルコキシ;または−NR89であり、
3およびZ4が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-5アルコキシであり、
1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ、C1-5アルキルカルボニルおよびカルバモイルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;または水酸基、フッ素原子、C1-10アルキル、C1-5アルコキシカルボニルおよびC1-5アルキルカルボニルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環であり、
5、R6、R7、R8およびR9が、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素、水酸基およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであり、
1−R2、X1−Y、R1−R5、R5−X2、R1−X1、R1−X2、R3−R4、R3−R7、R3−W1またはR7−W1の各組は、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよく(形成される含窒素飽和複素環の数は、式(A)および式(B)において、それぞれ独立して0〜2個である)、ここにおいて、Xが−X1−であり、R1−X1の組のそれぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環を形成するとき、X1は水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC4-8アルキレン、または、X1はn−プロピレン(但し、環を形成する位置は1位または3位の炭素原子である)である、
請求項1または2に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項4】
1が式(A)であり、A2が式 (B)である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項5】
1およびZ2が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-5アルコキシ(該基は、C1-5アルコキシおよびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)および4〜10員の含窒素飽和複素環からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基、フッ素原子およびC1-5アルコキシからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキルである、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項6】
1、R2、R3およびR4が、それぞれ独立して、水素原子;水酸基、フッ素原子、C1-3アルコキシ、C1-5アルキルカルボニルおよびカルバモイルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキル;水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル;または水酸基、フッ素原子およびC1-10アルキルからなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環であり、
1−R2またはR3−R4の各組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜7員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項7】
式(B)が、下記式


で表される基である請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項8】
Yが、水素原子;または水酸基およびフッ素原子からなる群から選択される同一または異なる1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1-10アルキルであり、X1−Yが、それぞれの基の炭素原子が結合して窒素原子をちょうど1個含む置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項9】
Wが、−W1−、−NR7−W1−または−O−W1−であり、R3−R7、R3−W1またはR7−W1のいずれか1組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項10】
Xが、−X1−、、−X1−NR5CO−X2−、−X1−CONR5−X2−または−X1−O−X2−であり、X1−Y、R1−X1、R1−X2、R1−R5またはR5−X2のいずれか1組が、それぞれの基の炭素原子が結合して、置換されていてもよい4〜10員の含窒素飽和複素環(該環の置換基は、環を構成する各基における置換されていてもよい置換基と同じである)を形成していてもよい、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項11】
1が、C1-4アルキレンであり、X2が、C2-4アルキレンである、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項12】
3およびZ4が、それぞれ独立して、水素原子;フッ素で置換されていてもよいC1-10アルキル;ハロゲン;またはフッ素で置換されていてもよいC1-5アルコキシである、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬学的に許容される塩を有効成分とするトール様受容体が関連する疾患の治療剤および/または予防剤。
【請求項15】
トール様受容体が関連する疾患がセプシス、自己免疫疾患または神経変性疾患である請求項14に記載の治療剤および/または予防剤。

【公開番号】特開2013−107824(P2013−107824A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61210(P2010−61210)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【Fターム(参考)】