説明

新規方法

本発明は骨疾患を予防および/または治療する方法であって、式(I):


[式中、Rは水素などである;Rは任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキルなどである;Rは水素、任意に置換基を有するヒドロキシなどである;Rは水素または低級アルキルである;また、XはCHまたはNである]
で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩などのTGF−ベータ活性増強剤をヒトまたは動物に投与することを特徴とする方法に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は形質転換増殖因子ベータ(TGF−ベータ)活性の増強剤を用いる骨疾患の予防および/または治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
TGF−ベータ1、2および3をそのサブタイプとして含むTGF−ベータ・ファミリーは、多くの構造的に関連するペプチドからなり、広範囲の重要な細胞増殖および分化イベント、例えば、初期外胚葉パターン形成および形態形成、生殖器および骨/軟骨形成、創傷治癒および免疫抑制などを制御する。TGF−ベータは、造骨細胞による骨基質沈着と破骨細胞によるその再吸収の間の微妙なバランスを調節することにより、骨密度を制御することに役割を果たしているとされる。骨のミネラル密度制御におけるTGF−ベータの役割についての証拠は、数多くの観察から得られる;例えば、TGF−ベータなどの増殖因子は造骨細胞の増殖または分化を促進し(Clin Orthop. 30, 263, (1991))、またTGF−ベータ1の注射はラットにおいて破骨細胞の再吸収を低下させる(J. Bone Miner Res 971, 10, (1995))。骨または血小板からのTGF−ベータは、インビトロで骨細胞複製を刺激する(Endocrinology 2306, 119, (1986))。TGF−ベータはインビボで骨膜網状骨形成を刺激する(Endocrinology 2991, 124, (1989))。TGF−ベータ1ノックアウトマウスでは、骨の形成速度は変化する(Bone 87, 23, (1998))。骨粗しょう症の老齢マウスにTGF−ベータを投与すると、骨密度の欠乏が修正され(J. Cellular Biochemistry 379, 73, (1999))、またTGF−ベータ・ファミリーがマウスの骨折治癒期間の28日間にわたり発現される(J. Bone Miner Res 513, 17, (2002))。
【0003】
WO98/53821はTGF−ベータ1のレベルを上昇させることにより、骨疾患、例えば、骨粗しょう症および骨折の治療に有用な1,2,3,6−テトラヒドロピリジン誘導体を開示する。JP06−239815はTGF−ベータ産生プロモーターとして、骨粗しょう症の治療に有用な2−アミノエトキシベンゼン誘導体を開示する。WO03/000257はオキサゾールまたはチアゾール化合物を開示するが、これらはTGF−ベータ・スーパーファミリー産生/分泌プロモーターであり、自律神経障害、膀胱機能障害、聴覚障害および骨疾患の予防薬または治療薬として有用である。
【0004】
他方、ある種のインドール化合物が、例えば、WO92/00070、WO92/13856、WO94/24127、WO99/17773、WO99/55694、WO99/58525、WO00/75130、WO00/78716、EP0200322、EP708102、EP714894およびEP722942にて既知である。しかし、これらのインドール化合物が骨疾患の予防および/または治療に有用であることは知られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は骨疾患を予防および/または治療する方法であって、インドール化合物またはその医薬的に許容し得る塩など、TGF−ベータ活性の増強剤をヒトまたは動物に投与することを特徴とする方法に関する。
【0007】
従って、本発明の目的は、骨疾患を予防および/または治療する方法であって、下記に示すインドール化合物またはその医薬的に許容し得る塩などのTGF−ベータ活性増強剤をヒトまたは動物に投与する方法を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、骨疾患の治療および/または予防用医薬の製造のために、TGF−ベータ活性増強剤の使用を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、TGF−ベータ活性増強剤を含有してなる骨疾患予防および/または治療する薬剤を提供することにある。
【0008】
本発明のなおさらなる目的は、骨疾患を予防および/または治療するために、TGF−ベータ活性増強剤として有用な新規インドール化合物またはその医薬的に許容し得る塩を提供することにある。
本発明のなおさらなる目的は、当該新規インドール化合物またはその医薬的に許容し得る塩を有効成分として含有する新規医薬組成物を提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は骨疾患を予防および/または治療する方法であって、式(I):
【0010】
【化1】

【0011】
[ここで、式中、
は水素、アシル、低級アルキル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは式:−A−Bで示される基である(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);
は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル、アシル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキルである;
は水素、任意に置換基を有するヒドロキシ、任意に置換基を有するアミノまたはシアノである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示されるインドール化合物またはその医薬的に許容し得る塩などのTGF−ベータ活性増強剤をヒトまたは動物に投与することを特徴とする方法を対象とする。
【0012】
本発明に使用される化合物(I)の好適な態様は、以下のとおりである:
が、(1)水素;(2)アシル;(3)低級アルキル;(4)低級アルコキシが任意に置換するアル(低級)アルキル;または(5)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);であり;
【0013】
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)アシル;(5)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアル(低級)アルキル;または(6)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するヘテロ環状(低級)アルキルであり;
【0014】
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)それぞれに、ハロゲン、アシル、アリール、低級アルキル、およびハロ(低級)アルキルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアロイルオキシまたはアル(低級)アルコキシ;(4)低級アルコキシ;(5)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(6)低級アルキルまたはアシルが任意に置換するアミノ;または(7)シアノ;であり;
が水素または低級アルキルであり;
XがCHまたはNである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【0015】
本発明に使用される化合物(I)の他の好適な態様は、以下のとおりである:
が、(1)水素;(2)低級アルカノイル;(3)低級アルコキシカルボニル;(4)アミノ(低級)アルカノイル;(5)低級アルコキシカルボニルアミノ(低級)アルカノイル;(6)低級アルキルスルホニル;(7)低級アルキル;(8)低級アルコキシが任意に置換するフェニル(低級)アルキル;(9)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
【0016】
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル、ナフチル(低級)アルキルまたはアントリル(低級)アルキル;(8)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するキノリル(低級)アルキルまたはオキサジアゾリル(低級)アルキル;であり;
【0017】
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)それぞれに、ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシまたはナフチル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素または低級アルキルであり;
XがCHまたはNである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【0018】
本発明に使用される化合物(I)の他の好適な態様は、以下のとおりである:
が水素または低級アルコキシカルボニルであり;
が、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
【0019】
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【0020】
本発明に使用される化合物(I)の他の好適な態様は、以下のとおりである:
が式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
【0021】
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル;であり;
【0022】
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【0023】
本明細書の上記および以下の記載ならびに請求項において、本発明の範囲に包含すべき様々な定義についての適切な事例および実例を以下に詳細に説明する。
用語「アル(低級)アルキル」、「アリールオキシ」などにおける適切な「アリール」およびアリール部分は、フェニル、ナフチル、アントリルなどであり、その内、好ましいのはフェニルである。
適切な「アロイルオキシ」はベンゾイルオキシまたはナフトイルオキシなどである。
【0024】
用語「ヘテロ環状(低級)アルキル」などにおける適切な「ヘテロ環状基」およびヘテロ環状部分は、少なくとも1個の窒素原子を含む飽和または不飽和の単環式または多環式へテロ環状基である。また、窒素を含む特に好ましいヘテロ環状環は、1乃至4個の窒素原子を含む不飽和の3員乃至8員のヘテロ単環基、例えば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルとそのN−オキシド、ピリミジニル、ピラジニル、ジヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリダジニル、トリアゾリル(例:1H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(例:1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)、ジヒドロトリアジニル(例:4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジニル、2,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジニルなど)など;1乃至4個の窒素原子を含む飽和の3員乃至8員のヘテロ単環基、例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アザシクロヘプチル、アザシクロオクチル、ペルヒドロアゼピニルなど;1乃至4個の窒素原子を含む不飽和縮合へテロ環状基、例えば、インドリル、2,3−ジヒドロインドリル、イソインドリル、インドリニル、インダゾリル、イソインドリニル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリジル、テトラゾロピリダジニル(例:テトラゾロ[1,5−b]ピリダジニルなど)、ジヒドロトリアゾロピリダジニルなど;1乃至2個の酸素原子と1乃至3個の窒素原子を含む不飽和の3員乃至8員のへテロ単環状基、例えば、オキサゾリル、イソキサゾリル、ジヒドロイソキサゾリル、オキサジアゾリル(例:1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)など;1乃至2個の酸素原子と1乃至3個の窒素原子を含む飽和の3員乃至8員のへテロ単環状基、例えば、モルホリノなど;1乃至2個の酸素原子と1乃至3個の窒素原子を含む不飽和の縮合へテロ環状基、例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリルなど;1乃至2個のイオウ原子を含む不飽和の3員乃至8員のヘテロ単環基、例えば、チエニル、チエピニルなど;1乃至2個のイオウ原子と1乃至3個の窒素原子を含む不飽和の3員乃至8員のへテロ単環状基、例えば、チアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリニル、チアジアゾリル(例:1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル)など;1乃至2個のイオウ原子と1乃至3個の窒素原子を含む飽和の3員乃至8員のへテロ単環状基、例えば、チアゾリジニルなど;1乃至2個のイオウ原子と1乃至3個の窒素原子を含む不飽和の縮合へテロ単環状基、例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなどである。
【0025】
適切な「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を含み得る。
用語「低級」とは、特に断りのない限り、1乃至6個の炭素原子を意味するものとする。
この側面において、種々の定義における低級アルケニル部分の「低級」という用語は、2乃至6個の炭素原子を意味するものとする。
さらに、種々の定義におけるシクロ(低級)アルキル部分およびシクロ(低級)アルコキシ部分の「低級」という用語は、3乃至6個の炭素原子を意味するものとする。
【0026】
用語「低級アルキルチオ」、「アル(低級)アルキル」などの用語における適切な「低級アルキル」および低級アルキル部分は、1乃至6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のもの、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、ヘキシルなどであり、好ましくは、1乃至4個の炭素原子を有するものである。
【0027】
適切な「ハロ(低級)アルキル」は、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1,2−ジクロロエチルなどを含み得る。
「シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル」などの用語における適切な「シクロ(低級)アルキル」およびシクロ(低級)アルキル部分は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロブチル、シクロヘキシルなどを含み得る。
「アル(低級)アルケニル」などの用語における適切な「低級アルケニル」および低級アルケニル部分は、2乃至6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のもの、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルなどを含み得る。
【0028】
「アル(低級)アルコキシ」などの用語における適切な「低級アルコキシ」および低級アルコキシ部分は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどを含み得る。
適切な「低級アルキレンジオキシ」は、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシなどを含み得る。
【0029】
適切な「アルキレン」は1乃至10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のもの、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレンなどであり、その内の好ましいものは、6乃至10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のもの、例えば、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、およびデカメチレンである。
【0030】
「アシルアミノ」などの用語における適切な「アシル」およびアシル部分は、脂肪族アシル基、および芳香族またはヘテロ環状環を含むアシル基を含み得る。
また、当該アシルの適切な例は、低級アルカノイル(例:ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、オキサリル、スクシニル、ピバロイルなど);アミノ(低級)アルカノイル、低級アルキルオキシカルボニルアミノ(低級)アルカノイル、低級アルケノイル(例:プロペノイル、2−メチルプロペノイルまたはブテノイルなど);低級アルコキシカルボニル(例:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、t−ペンチルオキシカルボニルまたはヘキシルオキシカルボニルなど、好ましくはt−ブトキシカルボニル);アロイル(例:ベンゾイル、ナフトイル、フタロイルなど);ヘテロ環状カルボニル(例:ピリジルカルボニル、モルホリノカルボニルなど);シクロ(低級)アルカンカルボニル(シクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロへキサンカルボニルなど)、カルボキシ、低級アルキルもしくはアリールが置換し得るカルバモイル(例:N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイルなど)、低級アルキルスルホニル(例:メタンスルホニルなど)、アリールスルホニル(例:フェニルスルホニルなど)などである。
【0031】
適切な「アミノ保護基」は、低級アルカノイル(例:ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、ヘキサノイルなど)、モノ−(またはジ−またはトリ−)ハロ(低級)アルカノイル基(例:クロロアセチル、ブロモアセチル、ジクロロアセチル、トリフルオロアセチルなど)、低級アルコキシカルボニル基(例:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなど)、カルバモイル基、アロイル基(例:ベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなど)、アル(低級)アルカノイル基(例:フェニルアセチル、フェニルプロピオニルまど)、アリールオキシカルボニル基(例:フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなど)、アリールオキシ(低級)アルカノイル基(例:フェノキシアセチル、フェノキシプロピオニルなど)、アリールグリオキシルオイル基(例:フェニルグリオキシルオイル、ナフチルグリオキシルオイルなど)および適切な置換基を有し得るアル(低級)アルコキシカルボニル基(例:ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニルなど)またはアル(低級)アルキル基、例えば、モノ−(またはジ−またはトリ−)フェニル(低級)アルキル(例:ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、トリチルなど)などのアシルを含み得る。
【0032】
「任意に置換基を有するアル(低級)アルキル」「任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキル」などの用語における適切な「置換基」は、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アリール、ハロ(低級)アルキル、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、アル(低級)アルコキシなどであり得る。
【0033】
「任意に置換基を有するヒドロキシ」という用語の適切な「置換基」は、アロイルオキシ、アル(低級)アルコキシ、低級アルコキシ、シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシなどであり得る。
「任意に置換基を有するアミノ」という用語の適切な「置換基」は、低級アルキル、アシルなどであり得る。
適切な「脱離基」は上記例示のハロゲン、アシルオキシ(例:アセチルオキシ、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ)などであり得る。
【0034】
「形質転換増殖因子ベータ(TGF−ベータ)活性の増強剤」は、TGF−ベータとの組み合わせにおいてTGF−ベータの活性を増強する物質と定義する。ヒトまたは動物において単独で投与した増強剤が内在性TGF−ベータ活性を増強することも包含する。
【0035】
化合物の適切な塩は医薬的に許容し得る常套の非毒性塩であり、金属塩、例えば、アルカリ金属塩(例:ナトリウム塩、カリウム塩など)、アンモニウム塩、有機塩基塩(例:トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩など)、有機酸塩(例:酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ギ酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩など)、無機酸塩(例:塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩など)またはアミノ酸(例:アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩などである。
【0036】
式(I)で示される化合物は、不斉炭素原子および二重結合による1種以上の立体異性体および幾何異性体を包含する可能性もあり、かかる異性体およびその混合物もすべて本発明の範囲内に含まれる。
式(I)で示される化合物はまた互変異性体の形状でも存在し得る;本発明はその混合物および分離した個々の互変異性体の双方を包含する。
【0037】
式(I)で示される化合物およびその塩は、溶媒和物の形状でも存在し得るが、これも本発明の範囲内に含まれる。溶媒和物は、好ましくは水和物およびエタノール付加物を含む。
また、本発明の範囲内に包含されるものは、生物学的研究に適する式(I)で示される化合物の放射標識誘導体、および式(I)で示される化合物のすべての結晶形状である。
【0038】
本発明によると、化合物(I)またはその医薬的に許容し得る塩は、例えば、以下の方法により製造することができる。
[方法1]
【0039】
【化2】

【0040】
(式中、R2aは低級アルキル、シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキルである;Qは脱離基である;またR、R、RおよびXはそれぞれ上記定義のとおりである)
【0041】
化合物(Ib)またはその塩は、化合物(Ia)またはその塩と、化合物(II)またはその塩とを反応させることにより製造し得る。
化合物(II)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じでよい。
反応は有機塩基または無機塩基の存在下に実施し得る。
適切な有機塩基はトリ(低級)アルキルアミン(例:トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン)、アルキルリチウム(例:メチルリチウムまたはブチルリチウム)、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシリルアジド、ピリジン、N−(低級)アルキルモルホリン(例:N−メチルモルホリン)などである。
【0042】
適切な無機塩基はアルカリ金属(例:ナトリウムまたはカリウム)、水酸化アルカリ金属(例:水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸水素塩(例:炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム)、アルカリ金属炭酸塩(例:炭酸ナトリウム)、アルカリ金属水素化物(例:水素化ナトリウムまたは水素化カリウム)などである。
【0043】
反応は、通常、常套の溶媒、例えば、水、アセトン、アルコール(例:メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなど)、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、または反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはその混合物中で実施する。
反応温度は絶対的なものではなく、通常、冷却下または加温下に反応を実施し得る。
[方法2]
【0044】
【化3】

【0045】
(式中、R1aはアミノ保護基である;またR、R、RおよびXはそれぞれ上記定義のとおりである)
化合物(Id)またはその塩は、化合物(Ic)またはその塩を脱保護反応に付すことにより製造し得る。
脱保護反応はアミノ保護基を除去するための常套法、例えば、加水分解または還元により実施し得る。
反応は、好ましくは、塩基または酸(ルイス酸を含む)の存在下に実施する加水分解により実施する。
【0046】
好適な塩基は無機および有機の塩基、例えば、アルカリ金属(例:ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(例:マグネシウム、カルシウムなど)、当該金属の水酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、アルカリ金属アルコキシド(例:ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなど)、トリ(低級)アルキルアミン(例:トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、ピリジンなどである。
好適な酸は有機酸(例:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)および無機酸(例:塩酸、臭化水素酸、硫酸など)である。
【0047】
この加水分解反応は、一般に、水、アルコール(例:メタノール、エタノールなど)、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸エチルなど、かかる溶媒類の混合物、または反応を阻害しない適切な他の溶媒など、一般的な溶媒中で実施する。上記の塩基または酸が液体である場合、該塩基または酸は同様に溶媒として使用し得る。
反応温度に特別の制限はないが、反応は一般に冷却下、室温、または高温度で実施する。
【0048】
脱保護反応に適用し得る還元方法は、触媒(接触)還元である。
接触還元に使用し得る好適な触媒は、制限されるものではないが、白金触媒(例:酸化白金など)、パラジウム触媒(例:酸化パラジウム、パラジウム−炭素など)などの一般的触媒である。
還元反応は、一般に、水、アルコール(例:メタノール、エタノール、プロパノールなど)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなど、その混合物または反応に悪影響を及ぼさないすべての他の有機溶媒などの溶媒中で実施する。
反応温度は絶対的なものではなく、通常、冷却下乃至加熱下に、1乃至5気圧の加圧下で反応を実施し得る。
[方法3]
【0049】
【化4】

【0050】
[式中、R1bは低級アルキル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは式:−A−Bで示される基である(ここで、AおよびBはそれぞれ上記定義のとおりである);またR、R、R、XおよびQはそれぞれ上記定義のとおりである)
【0051】
化合物(Ie)またはその塩は、化合物(Id)またはその塩と、化合物(III)またはその塩とを反応させることにより製造し得る。
化合物(III)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じでよい。
反応は方法1と実質的に同様の方法で実施可能であり、従って、この反応の反応様式および反応条件は、方法1にて説明したと同様である。
【0052】
本発明のもう一つの側面では、骨疾患を治療および/または予防するための医薬の製造における化合物(I)またはその医薬的に許容し得る塩などのTGF−ベータ活性増強剤の使用を目的とする。
本発明の他の側面では、化合物(I)またはその医薬的に許容し得る塩などのTGF−ベータ活性増強剤を含有してなる骨疾患を処置および/または予防するための薬剤を目的とする。
本発明の一態様では、式(If):
【0053】
【化5】

【0054】
[ここで、式中、
1cは水素またはアシルである;
2bは任意に置換基を有するアル(低級)アルキルである;
3aは水素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、アミノまたはアシルアミノである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される新規化合物またはその医薬的に許容し得る塩を目的とする。
【0055】
化合物(If)の好適な態様は以下のとおりである:
1cが水素または低級アルコキシカルボニルであり;
2bが、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
3aが、(1)水素、(2)ヒドロキシ、(3)低級アルコキシ、(4)ベンゾイルが任意に置換するアミノ、または(5)シアノであり;
が水素であり;また
XがCHである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【0056】
化合物(If)のより好適な態様は以下のとおりである:
1cが水素または低級アルコキシカルボニルであり;
2bが、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホニル、ハロゲン、低級アルコキシカルボニル、ニトロ、ハロ(低級)アルキル、および低級アルキレンジオキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
3aが水素またはシアノであり;
が水素であり;また
XがCHである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
本発明の他の態様では、式(Ig):
【0057】
【化6】

【0058】
[ここで、式中、
1dは式:−A−Bで示される基である(ここで、Aは6乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);
2cは水素または任意に置換基を有するアル(低級)アルキルである;
3bは水素、ヒドロキシまたは低級アルコキシである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される新規化合物またはその医薬的に許容し得る塩を目的とする。
【0059】
化合物(Ig)の好適な態様は以下のとおりである:
1dが式:−A−Bで示される基であり(ここで、Aは7乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1個または2個の置換基が任意に置換するアミノである);
2cが、(1)水素、(2)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;

3bが(1)水素、(2)ヒドロキシ、または(3)低級アルコキシであり;
が水素であり;また
XがCHである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【0060】
化合物(Ig)のより好適な態様は以下のとおりである:
1dが式:−A−Bで示される基であり(ここで、Aは7乃至10個の炭素原子を有する直鎖のアルキレンであり、Bは低級アルカノイルアミノまたは低級アルコキシカルボニルアミノである);
2cが水素であり;
3bが水素、ヒドロキシまたは低級アルコキシであり;
が水素であり;また
XがCHである
化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
化合物(If)および(Ig)またはその塩は、例えば、以下の方法により製造し得る。
[方法4]
【0061】
【化7】

【0062】
(式中、R1c、R2b、R3a、R、XおよびQはそれぞれ上記定義のとおりである)
化合物(If)またはその塩は、化合物(Ih)またはその塩と、化合物(IV)またはその塩とを反応させることにより製造し得る。
化合物(IV)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じでよい。
反応は方法1と実質的に同様の方法で実施可能であり、従って、この反応の反応様式および反応条件は、方法1にて説明したと同様である。
[方法5]
【0063】
【化8】

【0064】
(式中、R1a、R2b、R3a、RおよびXはそれぞれ上記定義のとおりである)
化合物(Ij)またはその塩は、化合物(Ii)またはその塩を脱保護反応に付すことにより製造し得る。
反応は方法2と実質的に同様の方法で実施可能であり、従って、この反応の反応様式および反応条件は、方法2にて説明したと同様である。
[方法6]
【0065】
【化9】

【0066】
(式中、R1d、R2c、R3b、R、XおよびQはそれぞれ上記定義のとおりである)
化合物(Ig)またはその塩は、化合物(Ik)またはその塩と、化合物(V)またはその塩とを反応させることにより製造し得る。
化合物(V)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じでよい。
反応は方法1と実質的に同様の方法で実施可能であり、従って、この反応の反応様式および反応条件は、方法1にて説明したと同様である。
【0067】
化合物(I)および(Ia)乃至(Ik)およびその出発化合物は、下記実施例の方法またはその類似法または常套の方法によっても製造し得る。
上記の方法により得られる化合物は、微粉末化、再結晶、クロマトグラフィー、再沈殿などの常套的方法により単離・精製し得る。
留意すべきことは、式(Ia)乃至(Ik)の化合物が、式(I)で示される化合物の範囲内に包含されることであり、従って、化合物(I)に関しての本明細書のこれまでの、また以下の記載、および請求項、説明、好ましい実施例の記載は、化合物(Ia)乃至(Ik)に適用し得る。
【0068】
式(I)で示されるインドール化合物またはその塩は、TGF−ベータ活性の増強性を有し、従って、TGF−ベータが介在する疾患、取分けヒトまたは動物における骨疾患の予防および/または治療に有用である。
【0069】
従って、化合物(I)またはその塩は、骨疾患、例えば、低骨質量、骨粗しょう症、骨折、再骨折、骨欠如、骨軟化症、骨におけるベーチェット病、骨切断、軟骨欠如、パジェット病、硬直脊髄炎、慢性関節リウマチ、軟骨が関与する慢性関節リウマチ、骨関節症(例:膝骨関節症)、軟骨が関与する骨関節症(例:軟骨が関与する膝骨関節症)、歯周炎と関連する骨喪失、人口器官内部伸張、歯槽骨または下顎骨喪失、小児特発性骨喪失および二次骨粗しょう症(グルココルチコイド誘発骨粗しょう症、甲状腺機能亢進症骨粗しょう症、固定化誘発骨粗しょう症、ヘパリン誘発骨粗しょう症または免疫抑制誘発骨粗しょう症)などの予防および/または治療に有用である。
【0070】
さらに、化合物(I)またはその塩は、TGF−ベータレベルの上昇により処置し得るその他の疾患、例えば、白内障および緑内障などの眼の疾患、癌およびその転移、HIVおよびHTLV1と2(ヒト免疫不全ウイルスおよびヒトT−細胞リンパ球ウイルス)およびその結果としての例えば、ATL(成人T−細胞白血病)、白血病、脊髄症と関節症、エイズ(AIDS)、免疫不全、自己免疫疾患、例えば、多発性硬化症、シェーングレン症候群、クローン病、および免疫関連糸球体腎炎、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病およびパーキンソン病、細胞老化、組織変性現象、炎症、例えば、急性または慢性関節リウマチおよび喘息、細胞増殖、移植片拒絶反応、糖尿病、例えば、I型糖尿病またはII型糖尿病、高脂血症、高インスリン血症、高血圧、骨髄異型性症候群、例えば、異型性貧血、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)、前立腺肥大症、アテローム動脈硬化症、肝臓疾患、例えば、肝炎(例:C、A、B、F)および肝臓癌、敗血症ショック、悪疫質、腎臓疾患、例えば、糸球体腎炎、虚血性病態、例えば、心筋梗塞、心筋虚血、口峡炎および心不全または慢性膵臓炎などに有用であり得る。
【0071】
さらに、期待されることは、化合物(I)またはその塩が患者において内在性TGF−ベータを増強し得るので、他のTGF−ベータ受容体アゴニストよりも副作用が低いということである。
化合物(I)の用途を示すために、その代表的な化合物の薬理学データを以下に示す。
【0072】
マウス頭蓋冠器官培養によるアッセイ
試験方法
頭蓋冠骨形成アッセイは本質的にボーンワルドら(Bonewald et al., Endocrinology 139:3178, 1998)の記載に従って実施した。5日令のICRマウスの頭蓋冠を切り出し、矢状縫合に沿って半分に切断した。頭蓋冠の半分それぞれをステンレス鋼グリッド上、12穴組織培養皿に容れた。各ウエルは0.1%ウシ血清アルブミンを補ったBGJ培地(シグマ)を容れ、これに試験化合物をTGF−ベータ1と組合わせて加えた。培地は24時間と96時間目に取り替えた。頭蓋冠は湿潤気流(5%CO)中、37℃に1週間維持した。頭蓋冠は次いでホルマリン中で一夜固定し、EDTAで脱灰し、次いでパラフィンワックス中に埋め込んだ。頭蓋冠切片をヘマトキシリンとエオシンで染色した。組織形態学的分析はイメージプロプラス(商標;メディア・サイバネティクス)により実施した。新しい骨面積の合計を定量した。増加率を以下により計算した:
【0073】
Ats − Ac
増加率(%)=――――――― × 100
Atg − Ac
頭蓋冠面積は組織形態学的分析により計算する。
Ats:試験化合物とTGFベータ1添加の場合の面積のスコア
Atg:TGFベータ1添加の場合の面積のスコア
Ac :添加しない場合の面積スコア(対照)
試験結果:
【0074】
【表1】

【0075】
本発明の医薬組成物は医薬製剤の形状、例えば、固体、半固体または液体形状(例:錠剤、ペレット、トローチ、カプセル、坐剤、クリーム、軟膏、エアロゾル、粉末剤、溶液、エマルジョン、懸濁液、骨折部位に置くスポンジ担体など)で使用でき、この製剤が化合物(I)またはその医薬的に許容し得る塩を有効成分として含有し、直腸、肺(鼻腔または口腔吸入)、鼻腔、眼内、外用(局所)、経口または非経口(皮下、静脈内および筋肉内などの)投与または吸入に適当である。
【0076】
本発明の医薬組成物は種々の有機または無機担体材料を含み得る;それらは製剤目的に常套的に使用されるもので、例えば、賦形剤(例:スクロース、デンプン、マンニット、ソルビット、ラクトース、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例:セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、スクロース、デンプンなど)、崩壊剤(例:デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩、ヒドロキシプロピルデンプン、ナトリウムグリコール−デンプン、重炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウムなど)、滑沢剤(例:ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、芳香剤(例:クエン酸、メントール、グリシン、オレンジ粉末など)、保存剤(例:安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベンなど)、安定剤(例:クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸など)、懸濁剤(例:メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウムなど)、分散剤、水性希釈剤(例:水)、基剤ワックス(例:カカオバター、ポリエチレングリコール、白色ワセリンなど)、溶解剤(例:安息香酸ナトリウム、ヨウ化カリウムなど)、界面活性剤(例:ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン水素化ひまし油など)などである。
【0077】
有効な成分は通常、0.001μg/適用部位乃至20μg/適用部位または0.0001mg/kg乃至10mg/kgの単位用量で、1日1乃至4回または1週間に1乃至4回投与し得る。
しかし、上記の投与量は、年齢、体重、患者の症状、または投与方法によって増減し得る。
有効成分の注射はCTスキャンまたはX線モニター手段により調節し得る。
さらに、化合物(I)またはその塩は、ヒトまたは動物に、TGF−ベータと同時に、別々に、または連続的に投与または適用することもできる。
【実施例】
【0078】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するためにのみ提示する。
実施例にて使用する略号および頭字語、およびその正式名称を以下に記載する。
【0079】
【表2】

【0080】
(実施例1)
DMF(500ml)、3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール(50g)およびトリエチルアミン(45.5ml)を組合わせた。二炭酸ジ−t−ブチル(di-tert-butyl dicarbonate)(71g)および塩化メチレン(70ml)からなる溶液をこの反応混合物に氷浴中で滴下した。その後、反応混合物を2.5h攪拌した。混合物を氷水(1500ml)中に注ぎ、その混合物を1h攪拌した。この混合物に塩化ナトリウムを加え、混合物を30分間攪拌した。結晶性沈殿を濾取し、水およびIPEとヘキサン(1:1)の溶液で洗った。残渣を減圧下に乾燥し、4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(74.32g)を得た。
4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(74.32g)
mp:159−160℃
【0081】
(実施例2)
4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(1.07g)をDMF(10ml)に溶かした。この混合物に水素化ナトリウム(60%、160mg)を0℃で加えた。混合物を室温で30分間攪拌した。混合物を氷浴で冷却し、臭化4−メチルスルホニルベンジル(887mg)とDMF(5ml)との溶液をこの混合物に加えた。反応混合物を室温で1h攪拌し、次いで氷水に注ぎ込んだ。混合物をAcOEtで抽出し、有機層を水と飽和食塩水で洗い、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(AcOEt/ヘキサン=1/10乃至1/3溶出)で精製し、4−[1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(711mg)を得た。
Mass:m/z 469(M+H)
【0082】
(実施例3)
実施例2と同様の方法で以下の化合物を得た。
【0083】
【表3】

【0084】
【表4】

【0085】
【表5】

【0086】
(実施例4)
4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(17.5g)、ベンゼン(290ml)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム塩(2.0g)および50%水酸化ナトリウム水溶液を混合した。この混合物に、塩化メタンスルホニル(6.8ml)のベンゼン(100ml)との溶液を室温で加えた。反応混合物を1.5h攪拌した後、塩化メタンスルホニル(1.3ml)を混合物に加えた。さらに、半時間後に、塩化メタンスルホニル(1.0ml)を加えた。30分後、50%水酸化ナトリウム水溶液を混合物に加え、その混合物を2h攪拌した。混合物を濾過し、濾液を水洗した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣を濾取し、IPEで洗浄して、4−[1−(メチルスルホニル)−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(15.2g)を得た。
mp:136−137℃
【0087】
(実施例5)
4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(1.00g)、塩化4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(989μl)、トリエチルアミン(928μl)、4−ジメチルアミノピリジン(41mg)および塩化メチレン(20ml)を混合した。混合物を3日間還流した。反応混合物を氷浴で冷却し、この混合物にN,N’−ジエチル−1,3−プロパンジアミン(525μl)を加えた。混合物を20分間攪拌し、この混合物に塩化メチレンを加えた。混合物を水、1N−塩酸、水、および食塩水で洗い、次いで硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(トルエン/AcOEt=1/0乃至5/1溶出)により精製し、4−[1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(1.41g)を得た。
Mass:m/z 373(M−Boc+H)
【0088】
(実施例6−1)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1−(4−ニトロベンジル)インドリン(1.61g)を47%臭化水素酸(45ml)に加え、混合物を100℃で24h加熱した。混合物を減圧下に蒸発させ、残渣に水を加えた。この混合物を15%水酸化ナトリウム水溶液で塩基性とし、塩化メチレンで抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣を塩化メチレン(30ml)に溶かした。この混合物にトリエチルアミン(1.34ml)と二炭酸ジ−tert−ブチル(1.61g)を加え、混合物を2h攪拌した。塩化メチレンを混合物に加え、その混合物を水、1N−塩酸、水、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、および食塩水で順に洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=6/1乃至4/1溶出)で精製し、4−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−インドリン−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(1.41g)を得た。
Mass:m/z 338(M−Boc+H)
【0089】
(実施例6−2)
4−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−インドリン−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(1.41g)、酸化マンガン(IV)(1.04g)およびニトロベンゼン(20ml)を混合し、100℃で5分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=4/1乃至2/1溶出)により精製し、4−[1−(4−ニトロベンジル)−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(0.77g)を得た。
Mass:m/z 336(M−Boc+H)
【0090】
(実施例7)
4−[1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1H−インドール−3−イル]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル(686mg)をAcOEt(10ml)に溶かした。この溶液に、4N−塩化水素/AcOEt(4ml)を加えた。混合物を1h攪拌した。沈殿を濾取し、AcOEtとエーテルで洗い、1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール塩酸塩(525mg)を得た。
Mass:m/z 369(M−HCl+H)
【0091】
(実施例8)
実施例7と同様の方法で以下の化合物を得た。
【0092】
【表6】

【0093】
【表7】

【0094】
【表8】

【0095】
【表9】

【0096】
(実施例9)
実施例7と同様の方法に従い、出発原料化合物より以下の化合物を得た;原料化合物は、それぞれ、実施例2と同様の方法に従い、即ち4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチルと対応するハロゲン化アル(低級)アルキル化合物または対応するハロゲン化ヘテロアリールアルキル化合物とを反応させることにより得られた。
【0097】
【表10】

【0098】
【表11】

【0099】
【表12】

【0100】
【表13】

【0101】
【表14】

【0102】
【表15】

【0103】
【表16】

【0104】
【表17】

【0105】
【表18】

【0106】
【表19】

【0107】
【表20】

【0108】
【表21】

【0109】
【表22】

【0110】
【表23】

【0111】
【表24】

【0112】
(実施例10)
4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチルとハロゲン化フェニルスルホニルとを反応により、実施例4と同様の方法に従い得られる4−{1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−3−イル}−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチルを用いて、実施例7と同様の方法により、1−(フェニルスルホニル)−3−(4−ピペリジニル)−1−インドール塩酸塩を得た。
Mass;m/z 341(M−HCl+H)
【0113】
(実施例11)
4−[[3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1H−インドール−1−イル]メチル]アニリン(170mg)、EtOH(5ml)、および1N水酸化ナトリウム水(5ml)を混合し、混合物を2.5h還流した。混合物を冷却し、その混合物に水を加えた。この混合物を塩化メチレンとメタノール(20:1)の混合物で抽出し、有機層を食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣をEtOHで溶解し、4N塩化水素/ジオキサン(0.5ml)溶液をこれに加えた。混合物を減圧下に蒸発させ、残渣をEtOHとIPEの混合物で結晶化した。結晶を濾取し、EtOHとIPEで洗浄し、4−[[3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール−1−イル]メチル]アニリン・二塩酸塩(141mg)を得た。
Mass:m/z 306 (M−2HCl+H)
【0114】
(実施例12−1)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1H−インドール(48.2g)をAcOH(1000ml)に加え、その混合物を15−20℃で攪拌した。水素化シアノホウ素ナトリウム(105g)を1.5hで混合物に加えた。次いで、混合物を4h攪拌した。この混合物に水(500ml)を加え、その混合物を減圧下に蒸発させた。2N水酸化ナトリウム水溶液(1500ml)を残渣に加え、その混合物をAcOEtで抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50/1溶出)により精製し、3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1H−インドリン(41.1g)を得た。
【0115】
(実施例12−2)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1H−インドリン(2.51g)、臭化4−ニトロベンジル(2.22g)、炭酸カリウム(1.42g)、およびDMF(25ml)を混合し、その混合物を22h攪拌した。反応混合物に水を加え、トルエンで抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=1/1乃至1/9溶出)により精製し、3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1−(4−ニトロベンジル)インドリン(2.43g)を得た。
Mass:m/z 380 (M+H)
【0116】
(実施例12−3)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1−(4−ニトロベンジル)インドリン(1.24g)、酸化マンガン(IV)(1.66g)およびニトロベンゼン(12.4ml)を混合し、混合物を150℃で1.5h加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=100/1乃至15/1溶出)により精製し、3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1−(4−ニトロベンジル)−1H−インドール(1.10g)を得た。
Mass:m/z 378 (M+H)
【0117】
(実施例13)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1−(4−ニトロベンジル)−1H−インドール(0.35g)、ギ酸アンモニウム(0.3g)、エタノール(7ml)、水(0.7ml)および10%パラジウム/炭素(70mg)を水素気流下(1気圧)に混合した。反応混合物を50℃で3.5h攪拌し、次いで濾過した。濾液を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=50/1乃至25/1溶出)により精製し、4−[[3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−1H−インドール−1−イル]メチル]アニリン(0.25g)を得た。
Mass:m/z 348 (M+H)
【0118】
(実施例14)
3−(4−ピペリジニル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール塩酸塩(0.40g)、臭化3−フタルイミドプロピル(0.27g)、炭酸水素ナトリウム(0.18g)およびDMF(10ml)を混合し、その混合物を70℃で8h加熱した。冷却後、反応混合物を水(50ml)に加え、混合物を塩化メチレンで抽出した。有機層を水と食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=50/1乃至10/1溶出)により精製し、3−[1−(3−フタルイミドプロピル)−4−ピペリジニル]−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール(0.414g)を得た。
Mass:m/z 546 (M+H)
【0119】
(実施例15)
実施例14と同様の方法に従い、3−[1−(6−フタルイミドヘキシル)−4−ピペリジニル]−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 588 (M+H)
【0120】
(実施例16)
3−[1−(3−フタルイミドプロピル)−4−ピペリジニル]−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール(200mg)、ヒドラジン一水和物(90μl)およびTHF(5ml)を混合し、8h還流した。冷却後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に蒸発させた。残渣(0.17g)を塩化メチレン(5ml)に溶かし、この混合物にトリエチルアミン(51μl)と二炭酸ジ−tert−ブチル(80mg)を順に加え、混合物を4h攪拌した。混合物を減圧下に蒸発させ、残渣にAcOEtを加えた。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液、水および食塩水で順次洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=50/1乃至25/2溶出)により精製し、3−[1−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピル)−4−ピペリジニル]−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール(116mg)を得た。
Mass:m/z 516 (M+H)
【0121】
(実施例17)
実施例16と同様の方法に従い、3−[1−(6−tert−ブトキシカルボニルアミノヘキシル)−4−ピペリジニル]−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 558 (M+H)
【0122】
(実施例18−1)
7−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ヘプタン酸(25g)とTHF(1500ml)との溶液を窒素気流下に0℃に冷却した。ボラン−ジメチルスルフィド複合体(29ml)をこの溶液に加えた。この混合物を0℃で2h攪拌した。1N水酸化ナトリウム水溶液(326ml)を5乃至10℃で1h以上かけて混合物に加えた。この混合物を室温で1h攪拌した。次いで、THFを減圧下に除去した。残りの水溶液をEt2Oで抽出した。併合した有機層を食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させ、粗製の無色油(24.1g)を得た。この粗製油を窒素気流下にTHF(500ml)に溶かした。この溶液に、トリフェニルホスフィン(34.7g)および四臭化炭素(43.9g)を室温で加え、混合物を室温で13h攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(AcOEt/ヘキサン=1/10乃至1/4溶出)により精製し、(7−ブロモヘプチル)カルバミン酸tert−ブチル(22.6g)を得た。
mp.48乃至49℃
【0123】
(実施例18−2)
実施例14と同様の方法に従い、(7−ブロモヘプチル)カルバミン酸tert−ブチルおよび3−(4−ピペリジニル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール塩酸塩を用い、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 572 (M+H)
【0124】
(実施例19)
実施例7と同様の方法に従い、以下の化合物を得た。
【0125】
【表25】

【0126】
(実施例20)
3−(4−ピペリジニル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール塩酸塩(300mg)、ヨードメタン(5.2μl)、炭酸水素ナトリウム(134mg)およびDMF(6ml)を混合し、その混合物を24h攪拌した。混合物に水を加え、混合物を塩化メチレンで抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=50/1乃至10/1溶出)により精製した。所望のフラクションを減圧下に蒸発させ、残渣をAcOEtに溶解した。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液、水および食塩水で順次洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をEtOHに溶かした。この溶液に4N塩化水素/ジオキサン(0.2ml)溶液を加え、その溶液を減圧下に蒸発させて、3−(1−メチル−4−ピペリジニル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1H−インドール塩酸塩(72mg)を得た。
Mass:m/z 373 (M−HCl+H)
【0127】
(実施例21)
実施例20と同様の方法に従い、以下の化合物を得た。
【0128】
【表26】

【0129】
(実施例22)
実施例2と同様の方法に従い、ヨードメタンと4−(1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチルとを反応させることにより、4−(1−メチル−1H−インドール−3−イル)−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチルを得た。
Mass:m/z 215 (M−Boc+H)
【0130】
(実施例23)
実施例7と同様の方法に従い、1−メチル−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール塩酸塩を得た。
Mass:m/z 215 (M−HCl+H)
【0131】
(実施例24)
1−メチル−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール塩酸塩(502mg)、7−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]ヘプタン酸(491mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(270mg)および塩化メチレン(20ml)を混合させた。この混合物に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(365μl)を加え、この混合物を6h攪拌した。塩化メチレンを混合物に加え、混合物を水、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、1N塩酸、水および食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させて、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプタノイル)−4−ピペリジニル]−1−メチル−1H−インドール(0.84g)を得た。
Mass:m/z 442 (M+H)
【0132】
(実施例25)
実施例7と同様の方法に従い、3−[1−(7−アミノヘプタノイル)−4−ピペリジニル]−1−メチル−1H−インドール塩酸塩を得た。
Mass:m/z 342 (M−HCl+H)
【0133】
(実施例26)
3−[1−(7−アミノヘプタノイル)−4−ピペリジニル]−1−メチル−1H−インドール塩酸塩(0.70g)を重炭酸ナトリウム希釈水溶液に溶解し、その溶液を塩化メチレンとメタノール(10:1)の混合物で抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、トルエンと共沸蒸留した。水素化アルミニウムリチウム(0.14g)およびTHF(14ml)を窒素気流下に混合した。この混合物に上記残渣のTHF(5ml)溶液を加え、反応混合物を1.5h攪拌した。水(0.14ml)、15%水酸化ナトリウム溶液(0.14ml)および水(0.42ml)を順次混合物に加え、その混合物を濾過した。濾液を減圧下に蒸発させ、残渣をAcOEtに溶かした。この溶液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をTHF(20ml)に溶かした。この溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.40g)を加え、混合物を14h攪拌した。混合物を塩化メチレンで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水および食塩水で順次洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=50/1乃至4/1溶出)により精製し、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)]−4−ピペリジニル−1−メチル−1H−インドール(0.39g)を得た。
Mass:m/z 428 (M+H)
【0134】
(実施例27)
実施例7と同様の方法に従い、3−[1−(7−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−1−メチル−1H−インドール・二塩酸塩を得た。
Mass:m/z 328 (M−2HCl+H)
【0135】
(実施例28)
実施例14と同様の方法に従い、以下の化合物を得た。
【0136】
【表27】

【0137】
(実施例29)
3−[1−(3−フタルイミドプロピル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール(5.86g)、ヒドラジン一水和物(1.97g)およびEtOH(147ml)を混合し、1h還流した。冷却後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に蒸発させた。残渣に5%水酸化ナトリウム溶液(280ml)を加え、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、3−[1−(3−アミノプロピル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール(1.58g)を得た。
【0138】
(実施例30)
実施例29と同様の方法に従い、3−[1−(4−アミノブチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 272 (M+H)
【0139】
(実施例31)
実施例24と同様の方法に従い、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプタノイル)−4−ピペリジニル]−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 428 (M+H)
【0140】
(実施例32)
実施例7と同様の方法に従い、3−[1−(7−アミノヘプタノイル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール塩酸塩を得た。
Mass:m/z 328 (M−HCl+H)
【0141】
(実施例33)
3−[1−(7−アミノヘプタノイル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール塩酸塩(1.9g)を炭酸水素ナトリウム希釈水溶液に溶解し、その溶液を塩化メチレンとメタノール(10:1)の混合物で抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させ、トルエンと共沸蒸留した。水素化アルミニウムリチウム(0.16g)およびTHF(20ml)を窒素気流下に混合した。この混合物に上記残渣のTHF(20ml)溶液を加え、反応混合物を1h攪拌した。水(0.16ml)、15%水酸化ナトリウム溶液(0.16ml)および水(0.48ml)を順次混合物に加え、その混合物を濾過した。濾液をTHFで洗い、減圧下に蒸発させた。残渣をAcOEtに溶かし、この溶液を食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させて、3−[1−(7−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール(0.82g)を得た。
【0142】
(実施例34)
実施例1と同様の方法に従い、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 414 (M+H)
【0143】
(実施例35)
実施例16と同様の方法に従い、以下の化合物を得た。
【0144】
【表28】

【0145】
(実施例36)
実施例29と同様の方法に従って得た3−[1−(5−アミノペンチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドールをEtOHと4N塩化水素/AcOEt溶液の混合物に溶解した。この混合物を減圧下に蒸発させ、3−[1−(5−アミノペンチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール・二塩酸塩を得た。
【0146】
(実施例37)
実施例7と同様の方法に従って、以下の化合物を得た。
【0147】
【表29】

【0148】
(実施例38−1)
ジオキサン(25ml)と塩化アセチル(1.60ml)を窒素気流下に混合した。この混合物にピリジン(3.62ml)を20乃至25℃で加え、次いで混合物を20乃至25℃で10分間攪拌した。5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(5.0g)とジオキサン(10ml)との溶液をこれに加え、反応混合物を35乃至45℃で30分間加熱した。水(150ml)を混合物に加え、この混合物を塩化メチレン(150ml)で抽出した。併合した有機層を1N塩酸、水および食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/ヘキサン=50/1乃至塩化メチレン/メタノール10/1溶出)により精製し、3−(1−アセチル−1,4−ジヒドロ−4−ピリジル)−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(2.86g)を得た。
Mass:m/z 345 (M+H)
【0149】
(実施例38−2)
3−(1−アセチル−1,4−ジヒドロ−4−ピリジル)−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(1.40g)、エタノール(70ml)、および酸化白金(IV)(0.14g)を水素気流下(1気圧)で混合した。反応混合物を45乃至50℃で4.5時間加熱した。反応混合物に塩化メチレンを加えた。併合した混合物を濾過し、減圧下に蒸発させた。残渣をエタノールから結晶化し、結晶を濾取してエタノールで洗い、3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(1.13g)を得た。
Mass:m/z 349 (M+H)
【0150】
(実施例38−3)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(1.12g)、1N水酸化ナトリウム水溶液(16ml)およびエタノール(16ml)を混合し、この混合物を22時間還流した。エタノールと水を反応混合物に加えた。併合した混合物を濾過し、減圧下に蒸発させた。残渣を濾取し、エタノールで洗って5−(ベンジルオキシ)−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール(0.98g)を得た。
Mass:m/z 307 (M+H)
【0151】
(実施例38−4)
5−(ベンジルオキシ)−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール(153mg)、ギ酸アンモニウム(79mg)、エタノール(3ml)、水(0.3ml)および10%パラジウム/炭素(50%湿潤、60mg)を水素気流下(1気圧)に混合した。反応混合物を1.5時間還流し、次いで濾過した。濾液を減圧下に蒸発させた。残渣をエタノールから結晶化し、結晶を濾取してエタノールで洗い、5−ヒドロキシ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール(60mg)を得た。
Mass:m/z 217 (M+H)
【0152】
(実施例39)
3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール(0.34g)は、実施例38−4と同様の方法に従い、出発化合物として3−(1−アセチル−1,4−ジヒドロ−4−ピリジル)−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドールを用いて得た。
Mass:m/z 259 (M+H)
【0153】
(実施例40−1)
5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(25g)、4,4−ピペリジンジオール塩酸塩(25.8g)、水酸化カリウム(18.8g)およびメタノール(250ml)を窒素気流下に混合した。反応混合物を19h還流し、室温に冷却した。この混合物にクロロホルムと水を加え、沈殿を濾取し、5−(ベンジルオキシ)−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1H−インドール(25.0g)を得た。
Mass:m/z 305 (M+H)
【0154】
(実施例40−2)
5−(ベンジルオキシ)−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1H−インドール(22g)、(7−ブロモヘプチル)カルバミン酸tert−ブチル(21.3g)、ヨウ化ナトリウム(10.8g)、EtN(20.1ml)およびDMF(220ml)を窒素気流下を混合した。混合物を60℃で20h攪拌した。室温に冷却した後、混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。併合した有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下に蒸発させた。残渣をNH−シリカゲル・カラムクロマトグラフィー(AcOEt/ヘキサン=2/1乃至AcOEt溶出)により精製し、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル]−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(36.4g)を褐色油として得た。
Mass:m/z 518 (M+H)
【0155】
(実施例40−3)
3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル]−5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(35.5g)、ギ酸アンモニウム(13g)、10%パラジウム/炭素(7.13g)、水(70ml)およびDMF(220ml)を窒素気流下に混合した。この反応混合物を2h還流した。冷却後、混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をNH−シリカゲル・カラムクロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム=1:20溶出)により精製した。生成物を含むフラクションを減圧下に濃縮した。残渣をエタノールと水から再結晶し、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール(13.4g)を白色固体として得た。
Mass:m/z 430 (M+H)
【0156】
(実施例41)
3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール(24mg)をメタノール(0.5ml)に溶かした。この溶液に2Mトリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン(0.1ml)溶液を氷浴冷却下に加えた。これにジイソプロピルエチルアミン(0.05ml)を加えた。この混合物を室温で3h攪拌し、次いで酢酸(0.1ml)を混合物に加えた。この溶液を減圧下に蒸発させた。残渣を酢酸エチル(5ml)に溶かし、その溶液を水と食塩水で洗った。溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣をNH−シリカゲル・クロマトグラフィー(メタノール/クロロホルム:5/95溶出)により精製し、3−[1−(7−tert−ブトキシカルボニルアミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−メトキシ−1H−インドール(19mg)を無色油として得た。
Mass:m/z 444 (M+H)
【0157】
(実施例42−1)
5−(ベンジルオキシ)−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1H−インドール(6g)、臭化7−フタルイミドヘプチル(6.39g)、トリエチルアミン(5.49g)およびヨウ化ナトリウム(2.95g)をDMF(60ml)中に混合し、これを室温で12h攪拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液を減圧下に濃縮し、5−(ベンジルオキシ)−3−[1−(7−フタルイミドヘプチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル]−1H−インドール(10g)を黄色油として得た。
Mass:m/z 548 (M+H)
【0158】
(実施例42−2)
5−(ベンジルオキシ)−3−[1−(7−フタルイミドヘプチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル]−1H−インドール(10g)とギ酸アンモニウム(8.64g)の混合物をEtOH(100ml)と水(10ml)の混合物に溶かした。この混合物に10%パラジウム/炭素(100mg)を加えた。混合物を60℃で12h攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液をEtOHとクロロホルムの混合物で洗った。濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲル・カラムクロマトグラフィー(MeOH/クロロホルム=1/10乃至1/1溶出)により精製し、5−ヒドロキシ−3−[1−(7−フタルイミドヘプチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール(4g)をピンク粉末として得た。
Mass:m/z 460 (M+H)
【0159】
(実施例42−3)
5−ヒドロキシ−3−[1−(7−フタルイミドヘプチル)−4−ピペリジニル]−1H−インドール(4g)とヒドラジン水和物のEtOH(40ml)中の混合物を4h還流した。混合物を濾過し、濾液を減圧下に蒸発させ、3−[1−(7−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール(2.5g)を得た。
【0160】
(実施例42−4)
3−[1−(7−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール(2.5g)とEtOHとの溶液に、4N塩化水素/酢酸エチル溶液(1.89ml)を0℃で加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、次いで、混合物を減圧下に濃縮した。残渣をエーテルで洗い、減圧下に45℃で9h乾燥し、3−[1−(7−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール二塩酸塩(1.7g)を黄色粉末として得た。
Mass:m/z 330 (M−2HCl+H)
【0161】
(実施例43)
3−[1−(7−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール二塩酸塩(30mg)をピリジン(1ml)とN,N−ジメチルアセトアミド(0.5ml)の混合物に溶かした。無水酢酸(0.07ml)をこれに加えた。混合物を3h攪拌し、次いでこれにAcOEtを加えた。混合物を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した。この混合物を減圧下に蒸発させた。残渣をNH−シリカゲル・クロマトグラフィー(クロロホルム乃至クロロホルム/メタノール=98/2溶出)により精製し、3−[1−(アセチル−アミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドール(7mg)を白色粉末として得た。
Mass:m/z 372 (M+H)
【0162】
(実施例44)
実施例43と同様の方法に従って、3−[1−(7−ベンゾイルアミノヘプチル)−4−ピペリジニル]−5−ヒドロキシ−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 434 (M+H)
【0163】
(実施例45−1)
6−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(4.80g)、4,4−ピペリジンジオール塩酸塩(6.60g)、水酸化カリウム(4.26g)およびMeOH(50ml)を混合し、この混合物を2日間還流した。混合物を冷却した後、混合物に水(250ml)を加え、その混合物を2h攪拌した。混合物中の固体を濾取し、水で洗って、6−(ベンジルオキシ)−3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1H−インドール(6.80g)を得た。
Mass:m/z 305 (M+H)
【0164】
(実施例45−2)
実施例1と同様の方法に従って、6−(ベンジルオキシ)−3−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 405 (M+H)
【0165】
(実施例45−3)
実施例2と同様の方法に従って、6−(ベンジルオキシ)−3−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1−(4−tert−ブチル−ベンジル)−1H−インドールを得た。
Mass:m/z 551 (M+H)
【0166】
(実施例45−4)
6−(ベンジルオキシ)−3−(1−tert−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(0.80g)、10%パラジウム/炭素(0.16g)、EtOH(16ml)、およびTHF(16ml)を混合し、この混合物を水素気流下に2h攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=6/1乃至4/1溶出)により精製し、6−ヒドロキシ−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(0.26g)および6−ベンジルオキシ−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(0.27g)を得た。
【0167】
6−ヒドロキシ−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール:
Mass:m/z 463 (M+H)
6−ベンジルオキシ−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール:
Mass:m/z 553 (M+H)
【0168】
(実施例46)
実施例45と同様の方法に従って、以下の化合物を得た。
【0169】
【表30】

【0170】
【表31】

【0171】
(実施例47)
6−アミノ−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(500mg)を塩化メチレン(5ml)に溶かした。この溶液に、Et3N(166μl)および塩化ベンジル(138μl)を加え、その混合物を10分間攪拌した。反応混合物に、塩化メチレンを加え、混合物を水と食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=200/1乃至50/1溶出)により精製し、6−(N−ベンゾイルアミノ)−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(610mg)を得た。
Mass:m/z 466 (M−Boc+H)
【0172】
(実施例48)
6−(N−ベンゾイルアミノ)−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペラジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(300mg)をDMF(3ml)に溶かし、この溶液に水素化ナトリウム(60%42mg)を加えた。混合物を10分間攪拌した後、これにヨードメタン(165μl)を加え、次いで混合物を30分間攪拌した。この混合物にトルエンを加え、混合物を水および食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール=200/1乃至50/1溶出)により精製し、6−(N−ベンゾイル−N−メチルアミノ)−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(300mg)を得た。
Mass:m/z 580 (M+H)
【0173】
(実施例49)
実施例45および7と同様の方法に従って、以下の化合物を得た。
【0174】
【表32】

【0175】
【表33】

【0176】
(実施例50)
6−ヒドロキシ−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(46mg)、水素化ナトリウム(60%、8mg)およびDMF(0.5ml)を混合し、10分間攪拌した。その混合物に臭化4−(tert−ブチル)ベンジル(55μl)を加え、混合物を1.5h攪拌した。トルエンと水をそこに加えた。有機層から分離した水層をトルエンで抽出した。有機層を併合し、食塩水で洗浄した。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣をシリカゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt=9/1乃至6/1溶出)により精製し、6−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール(59mg)を得た。6−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)−3−[(1−tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジニル]−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドールと塩化メチレン(0.6ml)との溶液に、4N塩化水素/AcOEt(0.6ml)を加え、混合物を1.5h攪拌した。混合物を減圧下に蒸発させ、残渣を濾取し、6−(4−tert−ブチルベンジルオキシ)−3−(4−ピペリジニル)−1−(4−tert−ブチルベンジル)−1H−インドール塩酸塩(48mg)を得た。
Mass:m/z 509 (M−HCl+H)
【0177】
(実施例51)
実施例50と同様の方法に従って、以下の化合物を得た。
【0178】
【表34】

【0179】
【表35】

【0180】
【表36】

【0181】
【表37】

【0182】
実施例7と同様の方法に従って、以下の化合物を得た。
【0183】
【表38】

【0184】
(実施例52)
1−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−6−シアノ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール塩酸塩(60mg)をクロロホルムに懸濁し、混合物を
飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗った。有機層を減圧下に蒸発させ、残渣を塩化メチレン(1ml)とメタノール(2ml)との混合溶液に溶解した。この溶液に、37%ホルムアルデヒド溶液(53.1mg)、水素化シアノホウ素ナトリウム(24.7mg)および酢酸(5滴)を加え、反応混合物を2h攪拌した。混合物をクロロホルムで希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に蒸発させた。残渣を調製用TLC(シリカゲル、クロロホルム/メタノール/濃アンモニア溶液=10/1/0.1)で精製して、1−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−6−シアノ−3−(1−メチル−4−ピペリジニル)−1H−インドール(42.4mg)を得た。
Mass:m/z 395 (M+H)
【0185】
(実施例53)
1−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−6−シアノ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール塩酸塩(50mg)、トリエチルアミン(48.6mg)、無水酢酸(24.5mg)および乾燥塩化メチレン(1ml)を混合し、4h攪拌した。混合物に水を加え、有機層を分離した。有機層を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を減圧下に蒸発させて、3−(1−アセチル−4−ピペリジニル)−6−シアノ−1−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−1H−インドール(46.0mg)を得た。
Mass:m/z 422 (M+H)
【0186】
(実施例54)
1−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−6−シアノ−3−(4−ピペリジニル)−1H−インドール塩酸塩(50mg)を窒素気流下に乾燥塩化メチレン(1ml)と混合した。この混合物に、乾燥トリエチルアミン(48.6mg)および塩化メタンスルホニル(20.6mg)を加え、その混合物を15h攪拌した。混合物に水およびクロロホルムを加え、有機層を分離した。有機層を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、および食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下に蒸発させた。残渣をIPEで結晶化し、結晶を濾取し、6−シアノ−3−(1−メチルスルホニル−4−ピペリジニル)−1−(3−クロロ−4−メトキシベンジル)−1H−インドール(50.5mg)を得た。
1H-NMR (溶媒 : DMSO-d6)(δ)
8.17 (1H, s), 7.78 (1H, d, J=8Hz), 7.71 (1H, s), 7.44 (1H, d, J=2Hz), 7.34 (1H, d, J=8Hz), 7.25 (1H, dd, J=2Hz, 8Hz), 7.09 (1H, d, J=8Hz), 5.36 (2H, s), 3.80 (3H, s),3.73-3.84 (2H, m), 3.50-3.60 (1H, m), 2.84-3.05 (5H, m), 2.00-2.13 (2H, m), 1.62-1.78 (2H, m)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨疾患を予防および/または治療する方法であって、式(I):
【化1】

[ここで、式中、
は水素、アシル、低級アルキル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは式:−A−Bで示される基である(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);
は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル、アシル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキルである;
は水素、任意に置換基を有するヒドロキシ、任意に置換基を有するアミノまたはシアノである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩をヒトまたは動物に投与することを特徴とする方法
【請求項2】
が、(1)水素;(2)アシル;(3)低級アルキル;(4)低級アルコキシが任意に置換するアル(低級)アルキル;または(5)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)アシル;(5)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアル(低級)アルキル;または(6)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するヘテロ環状(低級)アルキルであり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)それぞれに、ハロゲン、アシル、アリール、低級アルキル、およびハロ(低級)アルキルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアロイルオキシまたはアル(低級)アルコキシ;(4)低級アルコキシ;(5)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(6)低級アルキルまたはアシルが任意に置換するアミノ;または(7)シアノ;である
請求項1記載の方法。
【請求項3】
が、(1)水素;(2)低級アルカノイル;(3)低級アルコキシカルボニル;(4)アミノ(低級)アルカノイル;(5)低級アルコキシカルボニルアミノ(低級)アルカノイル;(6)低級アルキルスルホニル;(7)低級アルキル;(8)低級アルコキシが任意に置換するフェニル(低級)アルキル;(9)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル、ナフチル(低級)アルキルまたはアントリル(低級)アルキル;(8)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するキノリル(低級)アルキルまたはオキサジアゾリル(低級)アルキル;であり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)それぞれに、ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシまたはナフチル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;である;
請求項2記載の方法。
【請求項4】
が水素または低級アルコキシカルボニルであり;
が、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである;
請求項3記載の方法。
【請求項5】
が式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル;であり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである;
請求項3記載の方法。
【請求項6】
該骨疾患が、低骨質量、骨粗しょう症、骨折、再骨折、骨欠如、骨軟化症、骨におけるベーチェット病、骨切断、軟骨欠如、パジェット病、硬直脊髄炎、慢性関節リウマチ、軟骨が関与する慢性関節リウマチ、骨関節症、膝骨関節症、軟骨が関与する骨関節症、軟骨が関与する膝骨関節症、歯周炎と関連する骨喪失、人口器官内部伸張、歯槽骨または下顎骨喪失、小児特発性骨喪失および二次骨粗しょう症からなる群より選択されるものである請求項1記載の方法。
【請求項7】
骨疾患を治療および/または予防するための医薬の製造における式(I):
【化2】

[ここで、式中、
は水素、アシル、低級アルキル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは式:−A−Bで示される基である(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);
は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル、アシル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキルである;
は水素、任意に置換基を有するヒドロキシ、任意に置換基を有するアミノまたはシアノである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩の使用。
【請求項8】
が、(1)水素;(2)アシル;(3)低級アルキル;(4)低級アルコキシが任意に置換するアル(低級)アルキル;または(5)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)アシル;(5)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアル(低級)アルキル;または(6)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するヘテロ環状(低級)アルキルであり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)それぞれに、ハロゲン、アシル、アリール、低級アルキル、およびハロ(低級)アルキルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアロイルオキシまたはアル(低級)アルコキシ;(4)低級アルコキシ;(5)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(6)低級アルキルまたはアシルが任意に置換するアミノ;または(7)シアノ;である
請求項7記載の使用。
【請求項9】
が、(1)水素;(2)低級アルカノイル;(3)低級アルコキシカルボニル;(4)アミノ(低級)アルカノイル;(5)低級アルコキシカルボニルアミノ(低級)アルカノイル;(6)低級アルキルスルホニル;(7)低級アルキル;(8)低級アルコキシが任意に置換するフェニル(低級)アルキル;(9)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル、ナフチル(低級)アルキルまたはアントリル(低級)アルキル;(8)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するキノリル(低級)アルキルまたはオキサジアゾリル(低級)アルキル;であり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)それぞれに、ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシまたはナフチル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;である;
請求項8記載の使用。
【請求項10】
が水素または低級アルコキシカルボニルであり;
が、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;
XがCHである;
請求項9記載の使用。
【請求項11】
が式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル;であり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである;
請求項9記載の使用。
【請求項12】
該骨疾患が、低骨質量、骨粗しょう症、骨折、再骨折、骨欠如、骨軟化症、骨におけるベーチェット病、骨切断、軟骨欠如、パジェット病、硬直脊髄炎、慢性関節リウマチ、軟骨が関与する慢性関節リウマチ、骨関節症、膝骨関節症、軟骨が関与する骨関節症、軟骨が関与する膝骨関節症、歯周炎と関連する骨喪失、人口器官内部伸張、歯槽骨または下顎骨喪失、小児特発性骨喪失および二次骨粗しょう症からなる群より選択されるものである請求項7記載の使用。
【請求項13】
骨疾患を治療および/または予防するための薬剤であって、式(I):
【化3】

[ここで、式中、
は水素、アシル、低級アルキル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは式:−A−Bで示される基である(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);
は水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル、アシル、任意に置換基を有するアル(低級)アルキルまたは任意に置換基を有するヘテロ環状(低級)アルキルである;
は水素、任意に置換基を有するヒドロキシ、任意に置換基を有するアミノまたはシアノである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩を含有してなる薬剤。
【請求項14】
が、(1)水素;(2)アシル;(3)低級アルキル;(4)低級アルコキシが任意に置換するアル(低級)アルキル;または(5)式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)アシル;(5)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アル(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアル(低級)アルキル;または(6)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するアリール、アシル、アル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、アリールオキシ、アリール(低級)アルケニル、およびアル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するヘテロ環状(低級)アルキルであり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)それぞれに、ハロゲン、アシル、アリール、低級アルキル、およびハロ(低級)アルキルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するアロイルオキシまたはアル(低級)アルコキシ;(4)低級アルコキシ;(5)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(6)低級アルキルまたはアシルが任意に置換するアミノ;または(7)シアノ;である
請求項13記載の薬剤。
【請求項15】
が、(1)水素;(2)低級アルカノイル;(3)低級アルコキシカルボニル;(4)アミノ(低級)アルカノイル;(5)低級アルコキシカルボニルアミノ(低級)アルカノイル;(6)低級アルキルスルホニル;(7)低級アルキル;(8)低級アルコキシが任意に置換するフェニル(低級)アルキル;(9)式:−A−Bで示される基(ただし、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル、ナフチル(低級)アルキルまたはアントリル(低級)アルキル;(8)それぞれに、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルもしくはハロ(低級)アルキルが任意に置換するフェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するキノリル(低級)アルキルまたはオキサジアゾリル(低級)アルキル;であり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)それぞれに、ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシまたはナフチル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;である;
請求項14記載の薬剤。
【請求項16】
が水素または低級アルコキシカルボニルであり;
が、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである;
請求項15記載の薬剤。
【請求項17】
が式:−A−Bで示される基(ここで、Aは1乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1または2個の置換基が任意に置換するアミノである);であり;
が、(1)水素;(2)低級アルキル;(3)シクロ(低級)アルキル(低級)アルキル;(4)低級アルキルまたはハロ(低級)アルキルが任意に置換するベンゾイル;(5)低級アルキルスルホニル;(6)フェニルスルホニル;(7)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキル;であり;
が、(1)水素;(2)ヒドロキシ;(3)ベンゾイルオキシ;(4)ハロゲン、フェニル、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、および低級アルコキシカルボニルからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルコキシ;(5)低級アルコキシ;(6)シクロ(低級)アルキル(低級)アルコキシ;(7)低級アルキルもしくはベンゾイルが任意に置換するアミノ;または(8)シアノ;であり;
が水素であり;また
XがCHである;
請求項15記載の薬剤。
【請求項18】
該骨疾患が、低骨質量、骨粗しょう症、骨折、再骨折、骨欠如、骨軟化症、骨におけるベーチェット病、骨切断、軟骨欠如、パジェット病、硬直脊髄炎、慢性関節リウマチ、軟骨が関与する慢性関節リウマチ、骨関節症、膝骨関節症、軟骨が関与する骨関節症、軟骨が関与する膝骨関節症、歯周炎と関連する骨喪失、人口器官内部伸張、歯槽骨または下顎骨喪失、小児特発性骨喪失および二次骨粗しょう症からなる群より選択されるものである請求項13記載の薬剤。
【請求項19】
式(If):
【化4】

[ここで、式中、
1cは水素またはアシルである;
2bは任意に置換基を有するアル(低級)アルキルである;
3aは水素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、シアノ、アミノまたはアシルアミノである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【請求項20】
1cが水素または低級アルコキシカルボニルであり;
2bが、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
3aが、(1)水素、(2)ヒドロキシ、(3)低級アルコキシ、(4)ベンゾイルが任意に置換するアミノ、または(5)シアノであり;
が水素であり;また
XがCHである
請求項19記載の化合物。
【請求項21】
2bが、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホニル、ハロゲン、低級アルコキシカルボニル、ニトロ、ハロ(低級)アルキル、および低級アルキレンジオキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
3aが水素またはシアノである
請求項20記載の化合物。
【請求項22】
医薬的に許容し得る実質的に非毒性の担体または賦形剤と共に、有効成分として請求項19記載の化合物を含有してなる医薬組成物。
【請求項23】
医薬として使用する請求項19記載の化合物。
【請求項24】
請求項19記載の化合物をヒトまたは動物に投与することを特徴とする骨疾患の予防および/または治療方法。
【請求項25】
骨疾患を治療および/または予防するための医薬製造における請求項19記載の化合物の使用。
【請求項26】
式(Ig):
【化5】


[ここで、式中、
1dは式:−A−Bで示される基である(ここで、Aは6乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bはアシルまたは低級アルキルが任意に置換するアミノである);
2cは水素または任意に置換基を有するアル(低級)アルキルである;
3bは水素、ヒドロキシまたは低級アルコキシである;
は水素または低級アルキルである;また
XはCHまたはNである]
で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
【請求項27】
1dが式:−A−Bで示される基であり(ここで、Aは7乃至10個の炭素原子を有するアルキレンであり、Bは、低級アルキル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ベンゾイル、およびフタロイルからなる群より選択される1個または2個の置換基が任意に置換するアミノである);
2cが、(1)水素、(2)低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フェニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルスルホニル、カルボキシ、N−フェニルカルバモイル、N−フェニル−N−(低級)アルキルカルバモイル、フェニル(低級)アルキル、低級アルキレンジオキシ、フェノキシ、フェニル(低級)アルケニル、およびフェニル(低級)アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基が任意に置換するフェニル(低級)アルキルであり;
が水素であり;また
XがCHである
請求項26記載の化合物。
【請求項28】
1dが式:−A−Bで示される基であり(ここで、Aは7乃至10個の炭素原子を有する直鎖のアルキレンであり、Bは低級アルカノイルアミノまたは低級アルコキシカルボニルアミノであり;
2cが水素である
請求項27記載の化合物。
【請求項29】
医薬的に許容し得る実質的に非毒性の担体または賦形剤と共に、有効成分として請求項26記載の化合物を含有してなる医薬組成物。
【請求項30】
医薬として使用する請求項26記載の化合物。
【請求項31】
請求項26記載の化合物をヒトまたは動物に投与することを特徴とする骨疾患の予防および/または治療方法。
【請求項32】
骨疾患を治療および/または予防するための医薬製造における請求項26記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2007−513864(P2007−513864A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520454(P2006−520454)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【国際出願番号】PCT/JP2004/018523
【国際公開番号】WO2005/056012
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】