説明

新規栄養補助食品組成物及びその使用

【課題】抗炎症効果を示す、食物若しくは飲料、又は、食物用若しくは飲料用のサプリメント、又は、医薬組成物の提供。
【解決手段】活性成分として、レスベラトロール又はその誘導体、代謝産物若しくは類似体を含み、さらに、EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、多価不飽和脂肪酸、γ−リノレン酸及びビタミンKから選択される少なくとも1種の付加的な成分を含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性成分として、レスベラトロール又はその誘導体、代謝産物若しくは類似体を含有し、さらに、EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、多価不飽和脂肪酸、γ−リノレン酸及びビタミンKから選択される少なくとも1種の付加的な成分を含有する新規栄養補助食品組成物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0002】
本明細書で使用される場合、用語「栄養補助食品(nutraceutical)」は、栄養学及び製薬の両方の適用分野で有用であることを意味している。従って、新規な栄養補助食品組成物は、食物や飲料に対するサプリメントとしての用途を見いだすことができ、また、経腸的又は非経口的に用いるための医薬製剤としての用途を見いだすことができる。そのような医薬製剤は、カプセル剤若しくは錠剤などの固体製剤又は溶液剤若しくは懸濁液剤などの液体製剤であり得る。上記から明らかなように、用語「栄養補助食品組成物」には、先に具体的に挙げた活性成分を含有する食物及び飲料も包含される。
【0003】
用語「レスベラトロール又はその誘導体、代謝産物若しくは類似体」は、本明細書で使用される場合、一般式:
【0004】
【化1】



【0005】
[式中、Aはトランス又はシスであり得る炭素−炭素二重結合を表し、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ基又はエーテル化若しくはエステル化されたヒドロキシ基を意味する]
に含まれる化合物を包含する。記号Aで表される上記炭素−炭素二重結合はトランス又はシスであり得るが、当然のことながら、上記式Iには、シス/トランス混合物も包含される。しかしながら、Aがトランス炭素−炭素結合である式Iの化合物が好ましい。
【0006】
エーテル化又はエステル化されたヒドロキシ基は、1〜26個の炭素原子を有する不飽和若しくは飽和の直鎖若しくは分枝鎖のアルキル基から誘導し得るか、又は、1〜26個の炭素原子を有する不飽和若しくは飽和の直鎖若しくは分枝鎖の脂肪族カルボン酸若しくはアラリファティック(aliphatic)カルボン酸若しくは芳香族カルボン酸から誘導し得る。エーテル化されたヒドロキシ基は、さらに、グリコシド基であり得る。エステル化されたヒドロキシ基は、さらに、グルクロニド基又は硫酸基であり得る。式Iで表される化合物の例は、レスベラトロール(R1、R3及びR5=水素、R2、R4及びR6=ヒドロキシ);ピセアタンノール(R3及びR5=水素、R1、R2、R4及びR6=ヒドロキシ)、及び、ラポンチゲニン(rhapontigenin)(R5=水素、R1、R3、R4及びR6=ヒドロキシ、R2=メトキシ)。本発明の目的にとって最も重要なのは、(トランス)−レスベラトロールである。
【0007】
用語「EGCG」は、本明細書で使用される場合、(−)−没食子酸エピガロカテキン及び/又はその1種以上の誘導体(エステル化形態、グリコシド、スルフェート)を包含する。
【0008】
用語「多価不飽和脂肪酸」は、本明細書で使用される場合(本明細書においては、PUFAとも称される)、エステル化された形態(例えば、トリグリセリド又はエチルエステルとして)にある多価不飽和脂肪酸、又は、遊離形態にある多価不飽和脂肪酸を意味し、特に、ω−3−多価不飽和脂肪酸、例えば、エイコサペンタエン酸(5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、EPA)及びドコサヘキサエン酸(4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸、DHA)、ω−6−多価不飽和脂肪酸、例えば、γ−リノレン酸(6,9,12−オクタデカトリエン酸、GLA)などを意味する。
【0009】
用語「ビタミンK」は、本明細書で使用される場合、フィロキノン(ビタミンK1)、並びに、ビタミンKと類似した生理学的特性を有するナフトキノール及びナフトキノン、特に、ビタミンK及びビタミンKを包含する。
【0010】
用語「ビタミンE」は、本明細書で使用される場合、6−クロマノールをベースとする化合物の群であって、ラセミビタミンE(D,L−α−トコフェロール)又は天然ビタミンEを包含し、さらに、生物学的なビタミンE活性を有するその誘導体、例えば、別のトコフェロール類若しくはトコトリエノール類又はカルボン酸エステル類、例えば、ビタミンE酢酸、ビタミンEプロピオン酸、ビタミンE酪酸若しくはビタミンEコハク酸などを包含する。
【0011】
用語「ゲニステイン」は、本明細書で使用される場合、アグリコン(4’,5,7−トリヒドロキシイソフラボン)及びその誘導体、例えば、ゲニステイングリコシド類、ゲニステイン硫酸、ゲニステイングルクロニド類などを包含する。
【0012】
本発明組成物の活性成分は、異なった作用機序を有している。従って、本発明組成物の活性成分は、上記で具体的に挙げた疾患(特に、炎症性疾患)の治療又は予防において、相乗効果を示す。
【0013】
炎症性疾患は、世界中における最も重要な健康問題の一つである。炎症は、一般に、異物又は有害な刺激による宿主の侵襲に対する体組織の局所的な防御応答である。炎症の原因は、感染性因子、例えば、細菌、ウイルス及び寄生虫;物理的因子、例えば、熱傷又は放射線;化学物質、例えば、毒素、薬物又は工業的因子;並びに、免疫反応、例えば、アレルギー及び自己免疫反応などである。
【0014】
炎症性疾患の治療には、主要な2種類の薬物であるコルチコステロイド及び非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が使用される。NSAID及びコルチコステロイドにより、本質的に、症状が軽減される。長期使用による重篤な副作用についての懸念が高まることに起因して、コルチコステロイドの使用は少なくなってきた。NSAIDは、主に痛み及び炎症(特に、関節炎)の治療に関して最も広く使用されている薬物の1つである。しかしながら、そのような薬物の連用も、同様に、それらの重い副作用、例えば、重篤な消化管の合併症、腎臓毒性又は喘息性反応などにより制限される。従って、副作用が弱いか又は副作用が全くない新規抗炎症薬が必要とされている。炎症性疾患(特に、リウマチ障害)の重要性を考慮して、非急性リウマチ症状の治療に適した抗炎症性の植物性化学物質が求められている。炎症性疾患を有する患者は、穏やかな抗炎症作用を有し且つ重篤な副作用を伴わずに、疾患の予防に使用することが可能であり、また、補助的治療として使用することが可能な、「天然」と認められる治療に対して特別の関心を持っている。
【0015】
炎症は、患部の痛み、赤み、腫れ、熱、及び最終的な機能の喪失を特徴とする。これらの症状は、免疫系の細胞間で起こる一連の複雑な相互作用の結果である。そのような細胞の応答の結果として、炎症メディエーターの3種類の主要なファミリーの相互作用のネットワークが生じる:タンパク質(例えば、サイトカイン類、酵素(例えば、プロテアーゼ、ペルオキシダーゼ)、主要塩基性タンパク質(MPC)、接着分子(ICAM、VCAM)、脂質メディエーター(例えば、エイコサノイド類、プロスタグランジン類、ロイコトリエン類、血小板活性化因子(PAF))、活性酸素種(例えば、ヒドロペルオキシド類、スーパーオキシドアニオンO、一酸化窒素(NO)。しかしながら、これらの炎症メディエーターの多くは、正常な細胞活性のレギュレーターでもある。従って、炎症反応が欠失していると免疫不全患者となり(即ち、感染)、炎症が過剰な場合は、上記メディエーターの内の幾つかが過剰生産されることが部分的に介在する炎症性疾患になる。用いられる治療は、過剰な炎症反応と不充分な炎症反応の間の釣り合いを維持することが必要である。
【0016】
レスベラトロールと、EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、ω−3−PUFA(例えば、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸)、ルリジサオイル(γ−リノレン酸)又はビタミンKなどの、穏やかな抗炎症活性を示し且つ異なった作用機序を有する天然産物の組合せは、上記のような釣り合いを維持する上で極めて有効である。
【0017】
炎症メディエーターの過剰な生合成に起因する急性炎症及び慢性炎症は、関節炎(例えば、変形性関節症、慢性関節リューマチ)、喘息、炎症性腸疾患、皮膚の炎症性疾患(例えば、乾癬、アトピー性皮膚炎)及び炎症性の要素を伴う別の慢性疾患、例えば、アテローム性動脈硬化症、心疾患、糖尿病、代謝症候群X、癌、アルツハイマー病及びその前段階(例えば、軽度認識障害)などの多くの疾患に関与している。
【0018】
慢性関節リューマチは、関節部の慢性炎症性疾患である。それは、滑膜の炎症と、好中球、マクロファージ及びリンパ球による関節部の浸潤を特徴とする。疾患が進行するにつれて、炎症は関節軟骨と軟骨組織の下にある骨の損傷を伴う滑膜の増殖へと至り、続いて、関節が変形し、機能を喪失する。喘息及び慢性関節リューマチは、分子レベルでは、サイトカイン、ケモカイン、キニン類とそれらの受容体、接着分子及び炎症性酵素(例えば、誘導性一酸化窒素合成酵素(iNOS)及び誘導性シクロオキシゲナーゼ(COX−2))の慢性的に不平衡な発現を特徴とする。さらにまた、プロ炎症性サイトカインは、変形性関節症の発症において極めて重要な役割を果たしている。乾癬は、最も一般的な皮膚の問題の1つであり、ヒト人口の1〜3%が罹患している。炎症性腸疾患は、潰瘍性大腸炎及びクローン病などの疾患を記述するのに使用される一般用語である。
【0019】
アテローム性動脈硬化症は、現在では、単純に血管内の脂質沈着のプロセスであるというよりは、むしろ、血管壁の炎症性疾患であると見なされている。アテローム性動脈硬化症は、血管の損傷と、それに続く炎症に起因して起こる。アテローム斑には、活性化されたマクロファージ、T−リンパ球及びマスト細胞が存在している。単球及びリンパ球が活性化されることによりエイコサノイド及びサイトカインが放出されるが、これらは、内皮の損傷に関与しており、また、アテローム斑の形成及び最終的な破裂にも関与している。最後に、冠動脈疾患のリスクが高いグループでは、C反応性タンパク質(CRP)、フィブリノゲン及びインターロイキンなどの循環性炎症マーカーが増大している。幾つかの臨床的試験により、CRP濃度の上昇が冠動脈イベント及び血管イベントのリスクの上昇と相関関係にあることが示されている。従って、炎症は、アテローム形成の開始と進行において重要な役割を果たしていると思われる。さらに、2型糖尿病及び肥満は、冠動脈疾患及びアテローム性動脈硬化症の発症についての危険因子である。これらの状態は、インスリン抵抗性、酸化的ストレス及び炎症と関連している。
【0020】
動物モデル及びヒトにおける多くの研究により、炎症、インスリン不感受性及び脂質代謝障害が関連していることが示されている。2型糖尿病及び肥満では、血漿インターロイキン−6(IL−6)、腫瘍壊死因子α(TNP−α)及びCRPなどの炎症メディエーターが上昇する。脂肪組織は、肥満における炎症を促進し得るTNF−α及びIL−6などのサイトカインを合成することができる。従って、抗炎症薬は、アテローム性動脈硬化症の予防及び治療のみではなく糖尿病及び肥満の予防及び治療においても役割を果たし得る。
【0021】
疫学的な研究により、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)を服用しているヒトでは、NSAIDを服用していないヒトに比較して、結腸直腸癌、胃癌、食道癌及び乳癌のリスクが有意に低減していることが示された。動物モデルでは、NSAIDにより、腫瘍の発生が有意に低減した。ヒトの乳癌、結腸癌、肺癌及び膵臓癌ではプロスタグランジン類のレベルが上昇することが分かっている。さらに、さまざまな腫瘍において、COX−2も過剰に発現している。従って、COXの阻害薬は、癌の予防及び治療において使用できる可能性がある。
【0022】
炎症イベントは、さらにまた、アルツハイマー病の病態生理学にも関連している。アルツハイマー病を患っている患者の脳では炎症が起こっているという証拠がある。それは、サイトカインと活性化されたミクログリア細胞のレベルが上昇していることを特徴とする。疫学的な研究は、NSAIDを服用している患者では、NSAIDを服用していない患者に比較して、アルツハイマー病を発症するリスクが低いことを示唆している。NSAIDによる保護効果は、シクロオキシゲナーゼが神経変性のプロセスに関与している可能性があることを示唆している。従って、炎症メディエーターの過剰産生を抑制することにより、アルツハイマー病を予防し得るか、又は、その進行を遅くすることができる。
【0023】
従って、炎症は、古典的な炎症性疾患(例えば、関節炎、喘息、腸疾患)に関与しているのみではなく、多くの慢性疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症、心疾患、糖尿病、代謝症候群X、癌、アルツハイマー病)にも関連している。
【0024】
活性成分の組合せ、即ち、レスベラトロール又はその誘導体と、EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、ω−3−PUFA(エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸)、ルリジサオイル(γ−リノレン酸)及びビタミンKから選択される少なくとも1種の付加的な成分の組合せを含有する組成物は、炎症性の要素を伴っている疾患を治療又は予防するのに特に有用である。さらに、本発明の栄養補助食品組成物にマルチビタミン及びミネラルサプリメントを加えて、一部の食品で欠けている充分な量の必須栄養素を摂取することができる。マルチビタミン及びミネラルサプリメントは、疾患の予防及びライフスタイルのパターンに起因する栄養欠乏及び栄養欠損に対する保護にも有用であり得る。
【0025】
本発明の栄養補助食品組成物は、レスベラトロールを、約0.5mg/日〜約2000mg/日、好ましくは、約5mg/日〜約500mg/日の投与量をヒト成人(体重約70kg)に投与するのに充分な量で含有している。従って、該栄養補助食品組成物が食物又は飲料である場合、それに含まれるレスベラトロールの量は、適切には、1回摂取当たり約0.2mg〜約500mgの範囲である。該栄養補助食品組成物が医薬製剤である場合、そのような製剤は、固体投与単位当たり、例えば、カプセル剤若しくは錠剤1つ当たり、約0.5mg〜約500mgを含有し得るか、又は、液体製剤の1日用量当たり、約0.5mg〜約2000mgを含有し得る。
【0026】
EGCGは、好ましくは、ヒト成人(体重約70kg)による1日の消費量が10mg/日〜2000mg/日の範囲となるような濃度で使用する。食物又は飲料は、1回摂取当たり約2mg〜約500mgのEGCGを含有しているのが適切である。該栄養補助食品組成物が医薬製剤である場合、そのような製剤は、EGCGを、投与単位当たり、例えば、カプセル剤若しくは錠剤1つ当たり、約5mg〜約500mgの量で含有し得るか、又は、液体製剤の1日用量当たり、約10mg〜約2000mgの量で含有し得る。
【0027】
PUFAは、好ましくは、ヒト成人(体重約70kg)による1日の消費量が10mg/日〜4000mg/日の範囲となるような濃度で使用する。食物又は飲料は、1回摂取当たり約5mg〜約1000mgのPUFAを含有しているのが適切である。該栄養補助食品組成物が医薬製剤である場合、そのような製剤は、PUFAを、投与単位当たり、例えば、カプセル剤若しくは錠剤1つ当たり、約10mg〜約1000mgの量で含有し得るか、又は、液体製剤の1日用量当たり、約10mg〜約4000mgの量で含有し得る。
【0028】
ゲニステインは、好ましくは、ヒト成人(体重約70kg)による1日の消費量が0.5mg/日〜2000mg/日の範囲となるような濃度で使用する。は、1回摂取当たり約0.2mg〜約500mgのゲニステインを含有しているのが適切である。該栄養補助食品組成物が医薬製剤である場合、そのような製剤は、ゲニステインを、投与単位当たり、例えば、カプセル剤若しくは錠剤1つ当たり、約0.5mg〜約500mgの量で含有し得るか、又は、液体製剤の1日用量当たり、約0.5mg〜約2000mgの量で含有し得る。
【0029】
ビタミンE又はその誘導体は、好ましくは、ヒト成人(体重約70kg)による1日の消費量が5mg/日〜2000mg/日の範囲となるような濃度で使用する。食物又は飲料は、1回摂取当たり約2mg〜約500mgのビタミンEを含有しているのが適切である。該栄養補助食品組成物が医薬製剤である場合、そのような製剤は、ビタミンEを、投与単位当たり、例えば、カプセル剤若しくは錠剤1つ当たり、約5mg〜約1000mgの量で含有し得るか、又は、液体製剤の1日用量当たり、約5mg〜約2000mgの量で含有し得る。
【0030】
ビタミンKは、好ましくは、ヒト成人(体重約70kg)による1日の消費量が10μg/日〜50mg/日の範囲となるような濃度で使用する。食物又は飲料は、1回摂取当たり約2μg〜約20mgのビタミンKを含有しているのが適切である。該栄養補助食品組成物が医薬製剤である場合、そのような製剤は、ビタミンKを、投与単位当たり、例えば、カプセル剤若しくは錠剤1つ当たり、約10μg〜約25mgの量で含有し得るか、又は、液体製剤の1日用量当たり、約10μg〜約50mgの量で含有し得る。
【0031】
用語「1回摂取(serving)」は、本明細書で使用される場合、通常、ヒト成人により食事と一緒に1度に摂取される食物又は飲料の量を意味し、例えば、約100g〜約500gの範囲であり得る。
【0032】
本発明の一態様において、該組成物は、栄養サプリメントとして、例えば、正常な代謝機能を維持するのに必須ではあるが体内では合成されないビタミン及びミネラルを含有するマルチビタミン調製物に対する添加物として、特に、炎症性疾患の治療及び予防に使用し得る。
【0033】
本発明の別の態様では、該組成物は、固体又は液体の製剤であり得る医薬組成物、好ましくは、経腸投与用の医薬組成物であり得る。固体ガレヌス製剤の例は、錠剤、カプセル剤(例えば、ハードシェルゼラチンカプセル剤又はソフトシェルソフトゼラチンカプセル剤)、丸薬、サシェ剤(sachet)、散剤及び顆粒剤などであり、これらは、該活性成分を慣習的なガレヌス担体と一緒に含有する。任意の慣習的な担体物質を使用することができる。該担体物質は、経口投与に適した有機又は無機の不活性担体物質であり得る。適する担体としては、水、ゼラチン、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク及び植物油などを挙げることができる。さらに、矯味矯臭剤、保存剤、安定剤、乳化剤及び緩衝剤などの添加剤も、製薬の許容されている慣習に従って添加することができる。個々の活性成分は、適切には、単一の組成物に含ませて投与するが、それらは、個々の投与単位に含ませて投与してもよい。
【0034】
本発明の組成物中の活性成分の特定の組合せとしては、以下のものなどがある。
レスベラトロール、及び、EGCG;
レスベラトロール、及び、ビタミンE;
レスベラトロール、及び、PUFA(EPA;DHA;GLA);
レスベラトロール、及び、ビタミンE、EGCG;
レスベラトロール、及び、ビタミンK、EGCG;
レスベラトロール、及び、ビタミンE、PUFA(EPA;DHA;GLA);
レスベラトロール、及び、EGCG、ビタミンE、PUFA(EPA;DHA;GLA);
レスベラトロール、及び、ビタミンE、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン;
レスベラトロール、及び、EGCG、ビタミンE、ゲニステイン、PUFA(EPA;DHA;GLA)。
【0035】
最も好ましいのは、レスベラトロールとEGCGとPUFA(EPA;DHA;GLA)の組合せにビタミンEを加えたもの又は加えないもの;及び、レスベラトロールとEGCGとビタミンEとゲニステインとPUFA(EPA;DHA;GLA)の組合せである。
【0036】
化合物又は化合物の組合せの抗炎症特性を確認するために、インビトロで、適切な細胞又は細胞系(即ち、全血、マクロファージ、白血球)を、該化合物の存在下に炎症性刺激で活性化する。これにより、プロスタグランジン(即ち、シクロオキシゲナーゼの産物)及び一酸化窒素(誘導性一酸化窒素合成酵素により合成されたもの)が分泌される。化合物の有する抗炎症効果により、2種類の代謝産物のレベルが低下する。同様に、炎症経路の遺伝子の発現について、定量的PCR又はミクロアレイ分析によりモニタリングする。それらの発現レベルは、抗炎症性化合物により低減される。化合物の相加効果及び/又は相乗効果は、いずれも、特定の炎症パラメーターのレベルにより、及び、さらに一般的には、細胞の炎症性反応に関連する遺伝子発現プロフィールにおける特定の炎症パラメーターのレベルにより確認する。
【0037】
レスベラトロールとEGCG又はEPAを用いた併用療法の抗炎症効果は、一酸化窒素及び/又はPGEの合成の阻害を測定することにより、刺激を受けたマクロファージで立証することができる。
【0038】
インビトロで「炎症応答」を惹起するために、マイクロタイタープレート又は12ウェルプレートにマウスマクロファージRAW264.7を播種し、階級化された量の被験物質の存在下又は非存在下において、リポ多糖(LPS)で刺激した。ビヒクル(即ち、DMSO)の濃度は一定に保った。適切な期間(4〜24時間)が経過した後、培養の上清を採取した。培養培地中に分泌された一酸化窒素(NO)から生成された亜硝酸塩及びプロスタグランジンE(PGE)を、それぞれ、ELISA及びGriess反応により定量した。被験物質の所与の濃度におけるPGE又はNO産生の阻害(%)を計算した(LPSで刺激された細胞による最大産生量との比較)。
【0039】
結果は、下記表1及び表2に示してある。
【0040】
【表1】



【0041】
【表2】



【0042】
レスベラトロールとEGCGを用いた組合せ治療は、マクロファージにおけるNOとPGEの産生に対して相乗効果を示した(表1)。レスベラトロールとエイコサペンタエン酸(EPA)の組合せは、刺激を受けたマクロファージによるNOの産生に対して相乗効果を示した(表2)。表1及び表2のデータは、レスベラトロールとEGCGの組合せ、及び、レスベラトロールとEPAの組合せが、炎症応答の弱化に対して相乗効果を有することを示している。
【0043】
以下の実施例により、本発明についてさらに説明する。
【実施例】
【0044】
A.医薬組成物は、以下に挙げてある成分を用いて、慣習的な製剤方法により調製することができる。
【0045】
実施例1
ソフトゼラチンカプセル
以下に挙げてある成分を用いて、慣習的な方法によりソフトゼラチンカプセルを調製した。
活性成分:レスベラトロール 10mg、EPA 200mg、ビタミンE 50mg;
他の成分:グリセロール、水、ゼラチン、植物油
【0046】
実施例2
ハードゼラチンカプセル
以下に挙げてある成分を用いて、慣習的な方法によりハードゼラチンカプセルを調製した。
活性成分:レスベラトロール 10mg、EGCG 100mg、ゲニステイン、5mg、ビタミンE 50mg、ビタミンK 1mg;
他の成分:
増量剤:ラクトース又はセルロース又はセルロース誘導体 充分量
滑沢剤:必要な場合には、ステアリン酸マグネシウム(0.5%)
【0047】
実施例3
錠剤
以下に挙げてある成分を用いて、慣習的な方法により錠剤を調製した。
活性成分:レスベラトロール 5mg、EGCG 50mg、ビタミンE 20mg
他の成分:微晶質セルロース、二酸化ケイ素(SiO)、ステアリン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム
【0048】
B.食品は、以下に挙げてある成分を用いて、慣習的な方法により調製することができる。
【0049】
実施例4
30%のジュースを含んでいるソフトドリンク
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜200mg/1回摂取分
EGCG:2〜200mg/1回摂取分
PUFA (EPA;DHA;GLA):5〜500mg/1回摂取分
ゲニステイン:0.2〜50mg/1回摂取分
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取分
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取分
標準的1回摂取量:240mL
【0050】
I.以下の成分からソフトドリンク混合物を調製した
【0051】
1.1 ジュース濃縮物及び水溶性フレーバー [g]
オレンジ濃縮物
60.3°Brix, 5.15%酸性度 657.99
レモン濃縮物
43.5°Brix, 32.7%酸性度 95.96
オレンジフレーバー(水溶性) 13.43
アプリコットフレーバー(水溶性) 6.71
水 26.46
1.2 着色剤
β−カロテン 10%CWS 0.89
水 67.65
1.3 酸及び酸化防止剤
アスコルビン酸 4.11
無水クエン酸 0.69
水 43.18
1.4 安定剤
ペクチン 0.20
安息香酸ナトリウム 2.74
水 65.60
1.5 油溶性フレーバー
オレンジフレーバー(油溶性) 0.34
オレンジ蒸留油 0.34
1.6 活性成分
上記濃縮物に含ませた活性成分(これは、上記活性成分を意味する:レスベラトロール並びにEGCG、PUFA (EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKの内の1種以上)
【0052】
フルーツジュース濃縮物と水溶性フレーバーを空気が入らないように混合した。着色剤を脱イオン水に溶解させた。アスコルビン酸及びクエン酸を水に溶解させた。安息香酸ナトリウムを水に溶解させた。撹拌下にペクチンを加え、沸騰させながら溶解させた。得られた溶液を冷却した。オレンジオイルと油溶性フレーバーを予め混合しておいた。1.6で挙げた上記活性成分を乾式混合し、次いで、好ましくはフルーツジュース濃縮混合物中で撹拌した(1:1)。
【0053】
上記ソフトドリンク混合物を調製するために、全ての構成要素3.1.1〜3.1.6を一緒に混合した後、Turraxを用いて均質化し、次いで、高圧ホモジナイザー(p=200バール、p=50バール)を用いて均質化した。
【0054】
II.以下の成分から瓶入りシロップを調製した
[g]
ソフトドリンク混合物 74.50
水 50.00
糖シロップ 60°Brix 150.00
【0055】
瓶入りシロップの成分を一緒に混合した。該瓶入りシロップを水で希釈して、そのまま飲める1Lの飲料とした。
【0056】
変形態様
安息香酸ナトリウムを用いる変わりに、上記飲料を低温殺菌してもよい。該飲料は、炭素処理することもできる。
【0057】
実施例5
5セリアルブレッド
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜100mg/1回摂取分
EGCG:2〜100mg/1回摂取分
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜200mg/1回摂取分
ゲニステイン:0.2〜20mg/1回摂取分
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取分
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取分
標準的1回摂取量:50g
【0058】
[%]
5セリアル粉 56.8
水 39.8
酵母 2.3
塩 1.1
【0059】
酵母を水の一部に溶解させた。すべての成分を一緒に混合してドウを形成させた。混練時間の最後に塩を添加した。発酵させた後、ドウを再加工し、分割してから、ローフを形成させた。ベーキングの前に、ローフの表面を水を用いてブラッシングし、小麦粉をまぶした。
【0060】
パラメーター:
【0061】
混練:
螺旋状混練システム 4分間 第1ギア
5分間 第2ギア
ドウプルーフィング 60分間
ドウ温度 22℃〜24℃
プルーフィング時間 30分間
【0062】
ベーキング:
オーブン オランダ型オーブン
ベーキング温度: 250/220℃
ベーキング時間 50〜60分
【0063】
実施例6
クッキータイプMilano
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜100mg/1回摂取分
EGCG:2〜100mg/1回摂取分
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜200mg/1回摂取分
ゲニステイン:0.2〜20mg/1回摂取分
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取分
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取分
標準的1回摂取量:30g
【0064】
[g]
小麦粉、タイプ550 56.8
砂糖 20.5
脂肪/バター 20.5
全卵(液体) 18.0
レモンフレーバー 充分量
ベーキング剤 充分量
【0065】
混合しながらすべての成分を徐々に加え、スイート・ショート・ペストリーを形成させた。
【0066】
その後、ペストリーを低温(4℃)に少なくとも2時間維持した後、そのペストリーを焼く5mmの厚さに平に伸ばした。小片を切り取り、表面を卵黄を用いてブラッシングした後、ベーキングした。
【0067】
ベーキング:
オーブン ファンオーブン
ベーキング温度: 180℃
ベーキング時間 15分
【0068】
実施例7
トースト
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜100mg/1回摂取量
EGCG:2〜100mg/1回摂取量
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜200mg/1回摂取量
ゲニステイン:0.2〜20mg/1回摂取量
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取量
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取量
標準的1回摂取量:100g
【0069】
[%]
小麦粉、タイプ550 55.4
水 33.2
酵母 2.8
塩 1.1
脂肪/バター 5.5
麦芽 0.6
乳化ベーキング剤 1.4
【0070】
酵母を水の一部に溶解させた。すべての成分を一緒に混合してドウを形成させた。混練時間の最後に塩を添加した。その後、ドウを再加工し、分割し、発酵用のベーキングティン内に置いた。ベーキングした後、ローフを直接型から外した。
【0071】
パラメーター:
【0072】
混練:
螺旋状混練システム 5〜6分間 第1ギア
3〜4分間 第2ギア
ドウプルーフィング 無
ドウ温度 22℃〜24℃
プルーフィング時間 40分間
【0073】
ベーキング:
オーブン オランダ型オーブン
ベーキング温度: 220℃
ベーキング時間 35〜40分
【0074】
実施例8
セット型ヨーグルト
3.5%脂肪
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜100mg/1回摂取量
EGCG:2〜100mg/1回摂取量
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜200mg/1回摂取量
ゲニステイン:0.2〜20mg/1回摂取量
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取量
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取量
標準的1回摂取量:225g
【0075】
[%]
フルファットミルク(3.8%脂肪) 90.5
脱脂粉乳 2.0
砂糖 5.0
培養 2.5
【0076】
上記ミルクを35℃に加熱した後、粉乳、安定剤、砂糖及び活性成分を添加した。この混合物を65℃に加熱してすべての成分を溶解させた。次いで、この混合物を高圧ホモジナイザー(p=150バール、p=50バール)で65℃で均質化した。得られた乳濁液を、次いで、80℃で20分間低温殺菌した。45℃に冷却した後、天然ヨーグルト/培養を添加し、混合した。次いで、この混合物をカップの中に充填し、45℃でpHが4.3になるまで3〜4時間発酵させた後、4℃で保存した。
【0077】
実施例9
撹拌型ヨーグルト
3.5%脂肪
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜100mg/1回摂取量
EGCG:2〜100mg/1回摂取量
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜200mg/1回摂取量
ゲニステイン:0.2〜20mg/1回摂取量
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取量
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取量
標準的1回摂取量:225g
【0078】
[%]
フルファットミルク(3.8%脂肪) 90.2
脱脂粉乳 2.0
安定剤 0.3
砂糖 5.0
培養 2.5
【0079】
上記ミルクを35℃に加熱した後、粉乳、安定剤、砂糖及び活性成分を添加した。この混合物を65℃に加熱してすべての成分を溶解させた後、高圧ホモジナイザー(p=150バール、p=50バール)で65℃で均質化した。得られた乳濁液を、次いで、80℃で20分間低温殺菌した。45℃に冷却した後、天然ヨーグルト/培養を添加し、混合した後、45℃でpHが4.3になるまで3〜4時間発酵させた。冷却し、激しく撹拌した後、ヨーグルトをカップの中に充填し、4℃で保存した。
【0080】
実施例10
アイスクリーム
8%脂肪
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜100mg/1回摂取量
EGCG:2〜100mg/1回摂取量
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜200mg/1回摂取量
ゲニステイン:0.2〜20mg/1回摂取量
ビタミンE:5〜100mg/1回摂取量
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取量
標準的1回摂取量:85g
【0081】
[g]
ミルク(3.7%脂肪) 600.00
クリーム(35%脂肪) 166.00
脱脂粉乳 49.10
砂糖 109.00
グルコースシロップ 80% 70.00
アイスクリーム安定剤 5.00
フレーバー 充分量
着色剤 充分量
【0082】
上記ミルク及びクリームに、砂糖、脱脂粉乳及び安定剤を添加し、混合し、45℃に加熱した。次いで、原液としての着色剤及びグルコースシロップ並びに活性成分を添加した。得られた混合物を昇温させ、低温殺菌した(20分間、80℃)。次いで、均質化ステップを行った。その後、その混合物を連続的に撹拌しながら冷却し、5℃でフレーバーを添加した。その混合物を5℃で4時間以上熟成させた後、アイスクリーム製造機に通した(オーバーラン 約100%)。得られたアイスクリームをカップに充填し、−20℃〜−30℃で保存した。
【0083】
実施例11
ワインガム
活性成分:レスベラトロール、並びに、EGCG、PUFA(EPA;DHA;GLA)、ゲニステイン、ビタミンE及びビタミンKから選択される1種以上の付加的な成分を該食品に組み入れた。
レスベラトロール:0.2〜50mg/1回摂取量
EGCG:2〜50mg/1回摂取量
PUFA(EPA;DHA;GLA):5〜100mg/1回摂取量
ゲニステイン:0.2〜10mg/1回摂取量
ビタミンE:5〜10mg/1回摂取量
ビタミンK:0.01〜5mg/1回摂取量
標準的1回摂取量:30g
【0084】
[g]
ゼラチン 200 Bloom 80.0
水(I) 125.0
糖結晶 290.0
水(II) 120.0
グルコースシロップ DE 38 390.0
クエン酸 10.0
フレーバー 2.0
着色剤 充分量
生成物 約1000.0
【0085】
ゼラチンを水(I)に分散させ、撹拌し、水蒸気浴で加熱するか又はマイクロ波を用いることにより溶解させた。砂糖を水(II)と混合し、透明な溶液が得られるまで沸騰させた。熱源から取り外す。溶解した砂糖溶液が未だ熱いうちにグルコースと混合した。上記ゼラチン溶液を徐々に加えた。表面の泡が消失し、60℃〜65℃に達するまで静置した。撹拌しながら、フレーバー、クエン酸及び着色剤溶液並びに活性成分を添加した。澱粉製のトレーにプリントされた流し型内に堆積させ、室温で48時間以上静置した。澱粉粉を除去し、油又はワックスでつやを出した。室温で乾燥させ、気密性のポーチに詰めた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分として、レスベラトロール又はその誘導体、代謝産物若しくは類似体を含み、さらに、EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、多価不飽和脂肪酸、γ−リノレン酸及びビタミンKから選択される少なくとも1種の付加的な成分を含む組成物。
【請求項2】
レスベラトロール、EGCG及び多価不飽和脂肪酸が存在している、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ビタミンEが存在している、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
ゲニステインが存在している、請求項2又は3に記載の組成物。
【請求項5】
レスベラトロールが約0.5mg〜約2000mgの1日投与量を投与するのに充分な量で存在している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
EGCGが約10mg〜約2000mgの1日投与量をヒト成人に投与するのに充分な量で存在している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
多価不飽和脂肪酸が約10mg〜約4000mgの1日投与量をヒト成人に投与するのに充分な量で存在している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
ゲニステインが約0.5mg〜約2000mgの1日投与量をヒト成人に投与するのに充分な量で存在している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
ビタミンKが約0.01mg〜約50mgの1日投与量をヒト成人に投与するのに充分な量で存在している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
投与単位形態にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記投与形態が固体投与単位形態である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記投与単位形態が約0.5mg〜約500mgのレスベラトロールを含んでいる、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記投与単位形態が約5mg〜約500mgのEGCGを含んでいる、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記投与単位形態が約5mg〜約1000mgのビタミンEを含んでいる、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記投与単位形態が約10mg〜約1000mgの多価不飽和脂肪酸を含んでいる、請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
前記投与単位形態が約0.5mg〜約500mgのゲニステインを含んでいる、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
前記投与単位形態が約0.01mg〜約25mgのビタミンKを含んでいる、請求項11に記載の組成物。
【請求項18】
食物若しくは飲料であるか又は食物用若しくは飲料用のサプリメント組成物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
レスベラトロールが1回摂取量当たり約0.2mg〜約500mgの量で存在している、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
EGCGが1回摂取量当たり約2mg〜約500mgの量で存在している、請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
多価不飽和脂肪酸が1回摂取量当たり約5mg〜約1000mgの量で存在している、請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
ゲニステインが1回摂取量当たり約0.2mg〜約500mgの量で存在している、請求項18に記載の組成物。
【請求項23】
ビタミンEが1回摂取量当たり約2mg〜約500mgの量で存在している、請求項18に記載の組成物。
【請求項24】
ビタミンKが1回摂取量当たり約0.002mg〜約20mgの量で存在している、請求項18に記載の組成物。
【請求項25】
EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、多価不飽和脂肪酸、γ−リノレン酸及びビタミンKから選択される少なくとも1種の付加的な成分と組み合わせた、レスベラトロール又はその誘導体、代謝産物若しくは類似体の、栄養補助食品組成物の調製における使用。
【請求項26】
レスベラトロール、EGCG及び多価不飽和脂肪酸の組合せ;又は、レスベラトロール、EGCG、多価不飽和脂肪酸及びビタミンEの組合せ;又は、レスベラトロール、EGCG、多価不飽和脂肪酸、ビタミンE及びゲニステインの組合せの、請求項25に記載の使用において、該レスベラトロールは投与される対象の体重1kg当たり0.3mg〜約30mgの1日投与量を提供するのに充分な量で使用され;該EGCGは投与される対象の体重1kg当たり0.3mg〜約30mgの1日投与量を提供するのに充分な量で使用され;該多価不飽和脂肪酸は投与される対象の体重1kg当たり1.0mg〜約50mgの1日投与量を提供するのに充分な量で使用され;該ゲニステインは投与される対象の体重1kg当たり1.0mg〜約100mgの1日投与量を提供するのに充分な量で使用され;該ビタミンKは投与される対象の体重1kg当たり0.15μg〜約7mgの1日投与量を提供するのに充分な量で使用され;及び、該ビタミンEは投与される対象の体重1kg当たり1.0mg〜約100mgの1日投与量を提供するのに充分な量で使用される、前記使用。
【請求項27】
前記栄養補助食品組成物が、食物若しくは飲料であるか、又は、食物用若しくは飲料用のサプリメント組成物である、請求項25に記載の使用。
【請求項28】
前記栄養補助食品組成物が、炎症性疾患の治療又は予防を意図している、請求項25に記載の使用。
【請求項29】
前記栄養補助食品組成物が医薬組成物である、請求項28に記載の使用。
【請求項30】
炎症性疾患を治療又は予防する方法であって、そのような処置が必要な対象に対して、EGCG、ゲニステイン、ビタミンE、多価不飽和脂肪酸、γ−リノレン酸及びビタミンKから選択される少なくとも1種の付加的な成分と組み合わせて、レスベラトロール又はその誘導体、代謝産物若しくは類似体を投与することを含む、前記方法。

【公開番号】特開2011−184450(P2011−184450A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103768(P2011−103768)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【分割の表示】特願2006−529868(P2006−529868)の分割
【原出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】