説明

新規油脂分解菌、油脂分解菌製剤および油脂含有廃水の処理方法

【課題】酸性条件下で生育可能であると共に油脂の分解が可能な油脂分解菌およびこれを含む油脂分解処理剤を提供する。
【解決手段】バークホルデリア(Burkholderia)属に属し、pH5〜6の油脂含有培地および/または油脂含有排水中で生育でき、該油脂を分解できることを特徴とする新規な油脂分解菌、該油脂分解菌の1または複数を含むことを特徴とする油脂分解菌製剤、およびそれらを用いて、pH5〜6の酸性条件にある油脂含有廃水を処理し、その油脂含有量を低減することを特徴とする油脂含有排水の処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂を効率よく分解する新規な油脂分解菌およびそれを含む油脂分解菌製剤、ならびにそれらを用いた油脂含有排水の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
外食産業の発達により飲食店が急増したが、厨房からの廃水に含まれる油脂が大量に下水に流入すると、固化して配管の閉塞を引き起こす。そこで、レストランやホテル、食堂、給食センターなどの全ての業務用厨房から排出される汚水を公共の下水に直接排水することは禁止されており、廃水中の油脂を堰き止めるグリーストラップ(阻集器)で浄化してから排出することが法律で義務づけられている(水質汚濁防止法および下水道法第12条)。同様に食肉加工場でもグリーストラップの設置が義務づけられているが、近年の冷凍食品の需要増に伴って油脂の排出量も増加傾向にある。
【0003】
飲食店や食肉加工工場等のグリーストラップに蓄積した油脂は、その機能を著しく低下させるだけでなく、悪臭や、害虫の発生など食品を扱う事業所にとっては深刻な問題を発生させる。また、過剰蓄積により下水に流出した油脂は配管の閉塞のみならず、流れ着いた先において腐敗や水質汚濁を引き起こしており、環境問題の観点からも問題となっている。
【0004】
そこで、グリーストラップに蓄積された油脂を分解および/または除去するための種々の処理方法が提案されてきた。例えば、特許文献1には、グリーストラップ内に溜まった汚水中の油分を除去することができる油分乳化剤と、消臭剤と、バクテリア等および酵素とを混合したことを特徴とするグリーストラップ内消臭洗浄剤が開示されている。
【0005】
また、種々の微生物の働きにより油脂の分解を図る技術が知られている。例えば、特許文献2には、ロドトルラ・パシフィカ(Rhodotrula pacifica)等を含み、グリーストラップ内の温度変化にも対応可能な混合微生物が開示されている。また、特許文献3および特許文献4には、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)菌を油脂分解菌として使用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−29792号公報
【特許文献2】特開2008−142042号公報
【特許文献3】特開2004−242553号公報
【特許文献4】特開2002−125659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来技術には、それぞれ、下記のような未解決の課題がある。
例えば、特許文献1記載のグリーストラップ内消臭洗浄剤中の油分乳化剤による油脂の可溶化は一時的なものであるため、やはり、油脂が下水道管内で凝集および固化し、配管の閉塞を引き起こすおそれがある。
【0008】
環境や人に悪影響を与えずに油脂を確実に分解するためには、微生物による方法が最も効果的であるが、従来技術において使用されている微生物は、特許文献2〜4記載のものを含め、使用環境下での油脂の分解能力が十分でない上に、現場の環境に適応することができずに増殖まで至らない場合が多い。一般的に、グリーストラップ内の廃水のpHは酸性側に傾きがちであるため、酸性条件下で生育が可能であり、かつ高い油脂分解能を有する微生物が求められる。
【0009】
しかしながら、特許文献2記載の菌については、pHが6の環境下では、pH8の環境下と比べると処理能力が半分以上低下することが記載されている。特許文献3記載の菌については、リパーゼ活性が高い旨記載されているが、pHに関する記載はされていないため、廃水中の油脂に対する十分な分解作用が得られるか不明である。特許文献4記載の菌については、その油脂分解能はpHが5〜6の環境ではpH8の場合の半分程度であることが開示されており、いずれも十分なものではない。
【0010】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、酸性条件下で生育可能であると共に油脂の分解能が新規な高い油脂分解菌およびそれを含む油脂分解菌製剤、ならびにそれらを用いた油脂含有排水の処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的に沿う本発明の第1の態様は、下記の(1)〜(5)記載の油脂分解菌を提供することにより上記課題を解決するものである。
(1)バークホルデリア(Burkholderia)属に属し、pH5〜6の油脂含有培地および/または油脂含有排水中で生育でき、該油脂を分解できる油脂分解菌。
(2)唯一炭素源として油脂を含む酸性の最少培地で培養可能である上記(1)記載の油脂分解菌。
(3)さらにタンパク質分解能を有する(1)および(2)のいずれか1項記載の油脂分解菌。
(4)バークホルデリア・エスピー(Burkholderia sp.) AcL3−1(受託番号FERM P−21952)である上記(1)から(3)のいずれか1項記載の油脂分解菌。
(5)バークホルデリア・エスピー(Burkholderia sp.) AcL13−2(受託番号FERM P−21953)である上記(1)から(3)のいずれか1項記載の油脂分解菌。
【0012】
なお、本明細書において、「Aおよび/またはB」という表現は、「AおよびBのいずれか一方または双方」を意味する。すなわち、「Aおよび/またはB」には、「Aのみ」、「Bのみ」、「AおよびBの双方」が含まれる。
【0013】
本発明の第2の態様は、
(6)上記(1)から(5)のいずれか1項記載の1または複数の油脂分解菌を含む油脂分解菌製剤を提供することにより上記課題を解決するものである。
【0014】
本発明の第3の態様は、下記の(7)〜(9)記載の油脂含有排水の処理方法を提供することにより、上記課題を解決するものである。
(7)上記(6)記載の油脂分解菌製剤を用いて、pH5〜6の酸性条件にある油脂含有廃水を処理し、該廃水の油脂含有量を低減する油脂含有排水の処理方法。
(8)前記油脂含有廃水の油脂含有量を、処理前の50%未満に低減する上記(7)記載の油脂含有廃水の処理方法。
(9)前記油脂含有廃水がタンパク質をも含有しており、前記油脂分解菌製剤で処理することにより、油脂含有量と共にタンパク質含有量をも低減する上記(7)または(8)記載の油脂含有廃水の処理方法。
【0015】
本発明は、一つの形態として、バークホルデリア(Burkholderia)属に属し、酸性条件の油脂含有培地中でも生育でき、該油脂の分解能が高いことを特徴とする油脂分解菌を提供する。さらに本発明は、上記バークホルデリア(Burkholderia)属に属する油脂分解菌として、その他の有機物であるタンパク質も分解できる菌株を提供する。
【0016】
また、本発明は、別の形態として、上記油脂分解菌および/または油脂分解菌混合物を用いて廃棄物や廃水中の油脂を分解する油脂分解菌製剤およびそれらの製剤を用いた油脂含有廃水の処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の油脂分解菌は、pH5の酸性条件下でも生育し油脂を分解できるため、グリーストラップに貯留された酸性の廃水中でも油脂を分解することができる。また、本発明の油脂分解菌は、バクテリアであるため、リパーゼを産生することから油脂分解用の微生物製剤にも用いられることが多いカンディダ類と比較して大量培養が比較的容易であると共に、現場での取扱いも比較的容易である。このように、本発明によると、効率的な工業生産が可能で、実際のグリーストラップの使用条件下で生育でき、かつ高い油脂分解能を有する新規油脂分解菌およびこれを含む油脂分解処理剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の第1の実施の形態に係る新規な油脂分解菌は、バークホルデリア(Burkholderia)属に属し、pH5〜6の油脂含有培地中でも生育でき、該培地中の油脂を分解できる。
【0019】
実際のグリーストラップの使用条件下で生育でき、かつ高い油脂分解能を有する油脂分解菌を探索するにあたり、油脂を含むグリーストラップ廃水を複数箇所調査したところ、その大部分において、油脂含有排水がpH5〜6という酸性であることがわかった。したがって、グリーストラップに捕集された油脂を高効率で分解する油脂分解菌は、pH5の条件下でも生育可能で、かつそのような条件下においても高い油脂分解能を有するという条件を満たしている必要がある。
【0020】
油脂分解菌の探索は、例えば次のようにして行われる。まず、グリーストラップ廃水や各地の土壌等を採取し、油脂を含む最少培地に適量添加し培養する。この時、培地のpHは5に調整する。最少培地中で油脂を炭素源として利用できる微生物がサンプル中に存在する場合は、菌体の増殖により、培養液が白濁する。白濁したサンプルについて植え継ぎを繰り返し、集積培養を行った後、培養液を油脂含有寒天培地上に塗布し、油脂分解菌を選抜する。その後、選抜した候補菌を栄養培地上で単離する。
【0021】
上記方法によって単離される油脂分解菌の分類、同定は、任意の公知の方法を用いて行うことができる。分類、同定方法の具体例としては、電子顕微鏡による微細形態の観察、DNA−DNAハイブリダイゼ−ションによるDNA類似度の判定等が挙げられるが、リボソームRNAの部分塩基配列から分類、同定を行う方法が好ましく用いられる。リボソームRNAの部分塩基配列の決定には、PCR法等の任意の公知の方法を用いることができる。PCR法を用いる場合、リボソームRNAとしては、23S
rRNA、18S rRNA、5.8S rRNA等を適宜選択して用いることができるが、18S rRNAが好ましく用いられる。プライマーとしては任意のものを適宜選択して用いることができる。また、部分塩基配列の相同性の決定には、BLAST等の任意の公知のソフトウェアを用いることができる。
【0022】
このようにして、酸性条件下で油脂を効率よく分解する数株の油脂分解菌を取得した。これらの菌株の同定のために、16S
rRNAの部分塩基配列を決定した結果、いずれも、バークホルデリア(Burkholderia)属に属する新規微生物であることが判明した。また、特に油脂分解能の高い菌株として、バークホルデリア・エスピー(Burkholderia
sp.)AcL3−1、およびバークホルデリア・エスピー(Burkholderia
sp.)AcL13−2の2菌株が単離された。これらは、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに、バークホルデリア・エスピー(Burkholderia
sp.)AcL3−1(受託番号FERM P−21952)、バークホルデリア・エスピー(Burkholderia
sp.)AcL13−2(受託番号FERMP−21953)として寄託されている。
【0023】
本発明の油脂分解菌を用いた油脂処理剤は、例えば、液体栄養培地に油脂分解菌を適量添加し、25〜30℃で、1日間好気条件下で培養することで作製することができる。
また、本発明にかかる油脂分解菌は、油脂のほか、タンパク質も分解することが可能である。タンパク質は悪臭の原因になることから、廃棄物や廃水中の油脂と併せてタンパク質も分解することで消臭剤としての効果も見込める。
【0024】
なお、pH5未満の酸性条件下では、油脂分解菌の生育が停止するが、油脂分解菌が産生するリパーゼがこのような条件下でも活性を維持している場合には、油脂の分解活性が維持される場合がある。
【0025】
本発明の第2の実施の形態に係る油脂分解菌製剤は、本発明の第1の実施の形態に係る1または複数の油脂分解菌を含んでいる。製剤は、グリーストラップおよびそれに類似する浄化槽等に使用される微生物製剤と同様の任意の形態を取ることができる。油脂分解を促進させるために、油脂分解菌製剤に、油脂の表面積を広げるための界面活性剤やリパーゼ活性を促進させるミネラル等を添加することも可能である。
【0026】
本発明の第3の実施の形態に係る油脂含有排水の浄化方法は、上記のようにして製造される本発明の第2の実施の形態に係る油脂分解菌製剤(以下、「製剤」と略称する場合がある。)を用いてpH5〜6の油脂含有排水を処理し、含まれる油脂を分解処理する工程を有している。処理に際しては、グリーストラップ中に滞留している油脂含有排水に製剤を投入すればよく、増殖した油脂分解菌により固体状、あるいは液滴状の形態で浮遊している油脂が分解される。
【0027】
油脂含有量の低減量としては、理想的には完全に油脂を分解除去できることであるが、油脂含有量を処理前の50%未満、好ましくは40%未満、更に好ましくは30%未満に低減することが好ましい。また、油脂分解菌がタンパク質分解能を併せ持ち、油脂含有排水中のタンパク質の含有量をも合わせて低減できることが好ましい。
【0028】
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
【実施例1】
【0029】
油脂を分解する微生物のスクリーニング:
まず、各地の土壌やグリーストラップ廃水をサンプリングし、各々下記に示す培地に添加し培養した。培養したサンプルのうち、油脂を含む最少培地で白濁したものについて、培養液を5回植え継いで集積培養を行った。油脂分解菌が集積された培養液を油脂と指示薬を含有する寒天培地に塗布しコロニーを形成させ、コロニー周辺の変色の大きさを指標に油脂分解の高い菌を選択した。さらに、このコロニーを栄養寒天培地上で単離した。上記のような方法で効率よく油脂を分解するバクテリア2株(Burkholderia
sp. AcL3−1、Burkholderia sp. AcL13−2)を取得した。
(培地組成)
酵母エキス 1g
硫酸アンモニウム 5g
硫酸マグネシウム 1g
オリーブオイル 10g
蒸留水 1L
pH
5.0 (塩酸酸性)
【0030】
以下にこの微生物の菌学的諸性質を以下に示す。
【0031】
【表1】

【実施例2】
【0032】
同定(16S rDNAの塩基配列解析):
候補株2株について、その16S
rDNAの部分塩基配列解析を行うことにより同定を行った。まず、候補株をそれぞれ栄養寒天培地に塗布し、28℃で1日間培養した。生育したコロニーを微量採取して蒸留水に懸濁したものをPCR法により16S rDNAの5’末端の塩基配列約500bp領域を増幅した。PCR産物は、アガロースゲル(0.7%)電気泳動で分離し、Wizard SV gel and PCR clean up system (promega製)を用いて添付のプロトコールに従って精製した。また、シークエンス反応はBig Dye
cycle sequencing kit ver. 1.1(ABI)を添付のプロトコールに従って使用した。さらに、反応産物を回収し、DNAシークエンサーで配列を解析した。その塩基配列についてFASTAサーチを行ったところ、両候補株(AcL3−1、AcL13−2)とも、バークホルデリア(Burkholderia)属に属することが分かった。
【実施例3】
【0033】
油脂分解試験:
前培養として、オリーブオイル1%を含む最少液体培地に候補株と他社製品をそれぞれ適量添加し、24時間振とう培養した。下記の培地組成に前培養液を1%添加し、24時間振とう培養した。その後、残存油脂の指標としてn−ヘキサン抽出物含有量を測定した。
(培地組成)
ポリペプトン 5g
酵母エキス 5g
塩化ナトリウム 0.5g
オリーブオイル 10g
蒸留水 1L
pH
5.0 (塩酸酸性)
【0034】
以下に油脂分解試験の結果を示す。油脂分解試験における油脂量の測定は、ヘキサンを展開溶媒としたTLC(薄層クロマトグラフィー)を用いて行い、対照実験のn−ヘキサン抽出物含有量を100%として油脂分解量を算出した。結果は下記の表2に示すとおりであった。
【0035】
【表2】

【0036】
油脂分解試験の結果、他社製品が0〜16%の分解率であったのに対して、候補株は85%以上の高い分解率を示した。
【実施例4】
【0037】
リパーゼ活性測定:
油脂分解試験と同様の培養方法で培養液を準備し、遠心分離(10,000g、5分)によって培養上清を得た。リパーゼキットS(DSファーマバイオメディカル社製)を添付のプロトコールに従って使用した。
【0038】
その結果、AcL3−1株のリパーゼ活性は、960IU/L、AcL13−2のリパーゼ活性は、1266IU/Lであった。
【実施例5】
【0039】
タンパク質の資化実験:
バークホルデリア・エスピーAcL3−1株およびAcL13−2株を下記に示す寒天培地で培養し、コロニー周辺にできたクリアゾーンをスキムミルク(タンパク質)分解の指標として観察した。
(培地組成)
ポリペプトン 0.25g
酵母エキス 0.25g
硫酸鉄・七水和物 10g
リン酸水素二ナトリウム 0.01g
寒天 15g
スキムミルク 15g
蒸留水 1L
※スキムミルクは別途オートクレーブにて滅菌(120℃、20分間)後、混合した。
【0040】
バークホルデリア・エスピーAcL3−1株およびAcL13−2株ともコロニー周辺にクリアゾーンを形成し、タンパク質分解能を有することが認められた。
【産業上の利用可能性】
【0041】
油脂を大量に含む有機性廃棄物および廃水は、遊離脂肪酸によって酸性に傾きがちであるが、本発明に係るバークホルデリア・エスピーAcL3−1株およびAcL13−2株は、酸性条件下でも増殖することができ、かつ高い油脂分解能を示す。また更に、これらの油脂分解菌は、タンパク質も分解可能なことから、これら油脂やタンパク質が原因で発生する悪臭の低減としても利用可能である。
【受託番号】
【0042】
FERM P−21952
FERM P−21953

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バークホルデリア(Burkholderia)属に属し、pH5〜6の油脂含有培地および/または油脂含有排水中で生育でき、該油脂を分解できることを特徴とする油脂分解菌。
【請求項2】
唯一炭素源として油脂を含む酸性の最少培地で培養可能であることを特徴とする請求項1記載の油脂分解菌。
【請求項3】
さらにタンパク質分解能を有することを特徴とする請求項1および2のいずれか1項記載の油脂分解菌。
【請求項4】
バークホルデリア・エスピー(Burkholderia sp.) AcL3−1(受託番号FERM P−21952)であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の油脂分解菌。
【請求項5】
バークホルデリア・エスピー(Burkholderia sp.) AcL13−2(受託番号FERM P−21953)であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の油脂分解菌。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項記載の1または複数の油脂分解菌を含むことを特徴とする油脂分解菌製剤。
【請求項7】
請求項6記載の油脂分解菌製剤を用いて、pH5〜6の酸性条件にある油脂含有廃水を処理し、該廃水の油脂含有量を低減することを特徴とする油脂含有排水の処理方法。
【請求項8】
前記油脂含有廃水の油脂含有量を、処理前の50%未満に低減することを特徴とする請求項7記載の油脂含有廃水の処理方法。
【請求項9】
前記油脂含有廃水がタンパク質をも含有しており、前記油脂分解菌製剤で処理することにより、油脂含有量と共にタンパク質含有量をも低減することを特徴とする請求項7または8記載の油脂含有廃水の処理方法。

【公開番号】特開2012−75396(P2012−75396A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224441(P2010−224441)
【出願日】平成22年10月3日(2010.10.3)
【出願人】(505122575)有限会社S.Gラボラトリー (3)
【出願人】(591065549)福岡県 (121)
【Fターム(参考)】