説明

新規組成物

本発明は、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシンもしくはその塩、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または共役リノール酸を含む組成物に関する。本組成物は酒さおよびその症状の治療または併用治療に特に有用である。さらに、本発明は、本発明の組成物を含む、安定なW/O型エマルションプレミックスに関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシンもしくはその塩、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または共役リノール酸を含む組成物に関する。本組成物は、酒さおよびその症状の治療または併用治療に特に有用である。さらに本発明は、本発明の組成物を含む、安定なW/O型エマルションプレミックスに関する。
【0002】
酒さは、顔面皮膚の頻繁な紅潮や頻繁な刺激から始まり、徐々に進行する。さらに進んだ酒さは、患者に、重症化が進む紅斑(皮膚の異常な赤さ)や末梢血管の拡張(毛細血管および小動脈の異常な拡張による目に見える赤い線)が現れる血管期を特徴とする。面皰様発疹(固形状のもの(丘疹または小結節と呼ばれている)もあれば、膿が詰まったもの(膿疱として知られている)もある)が生じることもある。こうした発疹はしばしば座瘡に似ているが、通常、白い先端または黒い先端(座瘡によく見られる症状)は存在しない。後期の酒さは、酒さ鼻(鼻の腫脹)を特徴とする。治療せずに放置すると、酒さは、回復不能の醜い外観を有するまでに進行するおそれがある。酒さの症状は、太陽光への露出、温度の変化もしくは極端な温度、風、およびある種の食べ物(スパイシーな食べ物、カフェイン、アルコールなど)の摂取によりしばしば悪化する。
【0003】
酒さを治癒する方法は知られていない。発赤、炎症および皮膚の発疹を抑えることに向けられている現行の治療法は、多くの患者でその有効性が限られており、一般に、ある限られた期間にのみ適用することができる。
【0004】
抗生物質は治療の伝統的な第一線である。テトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリンまたはクラリスロマイシンなどの経口抗生物質を用いる長期治療(5〜8週以上)は、皮膚の発疹を抑えることができる。これに代わる経口治療法としては、イソレチノインなどのビタミンAの投与や抗真菌薬の投与が挙げられる。残念ながら、そのような経口治療法はしばしば副作用をもたらしており、多くの人々が耐えられないでいる。抗生物質および抗真菌剤(メトロニダゾールなど)またはステロイドの局所塗布といった局所治療を行うことはできるが、これも有効性が限られ、深刻な副作用もあり、全ての症状を治療することはできない。
【0005】
このように、副作用が殆ど乃至は全く無い、酒さおよびその症状を治療するための局所組成物、特に日常的に使用することができる局所美容治療用の局所組成物に対するニーズが依然存在する。
【0006】
驚いたことに、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシンを含み、さらにオオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または共役リノール酸を含む組成物により、特にサブタイプI酒さ(紅斑毛細血管拡張性酒さ)などの酒さによる症状、もっとも具体的には、皮膚の発赤、紅潮および抹消血管の拡張を著しく改善できることがわかった。
さらに、オオムギ麦芽外殻ワックスとCLAを併用すると、VEGFの発現に対し相乗的に作用して、顔面の発赤および抹消血管の拡張を顕著に低減させることがわかった。
【0007】
したがって、第1の実施形態では、本発明は、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または共役リノール酸を含む組成物、すなわち、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび共役リノール酸から選択される少なくとも2種の化合物を含む組成物に関する。特に好ましくは、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび共役リノール酸を含む組成物である。
【0008】
特定の実施形態では、組成物は、0.0001〜1重量%、好ましくは0.01〜0.05重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または1〜30重量%、好ましくは15〜25重量%の共役リノール酸、並びに任意選択により1〜10重量%、好ましくは4〜7重量%の水および/または5〜35重量%、好ましくは10〜20重量%のグリセリンを含むプレミックスである。
【0009】
特に好ましい一実施形態では、組成物は
i)0.0001〜1重量%、好ましくは0.01〜0.05重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン
ii)20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または1〜30重量%、好ましくは15〜25重量%の共役リノール酸を含み;任意選択により
iii)1〜10重量%、好ましくは4〜7重量%の水および/または5〜35重量%、好ましくは10〜20重量%のグリセリンをさらに含むプレミックスである。
さらに化粧料として許容される成分、例えば酸化防止剤、保存料、安定剤なども、合計量で20重量%までプレミックス中に存在させてもよい(ここで、成分の合計量は100重量%である)。水およびグリセリンがプレミックス中に存在することが好ましい。
【0010】
したがって、さらに他の特定の実施形態では、本発明は、0.01〜0.05重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、30〜50重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスおよび15〜25重量%の共役リノール酸、1〜10重量%の水および5〜35重量%のグリセリンを含むプレミックスに関する。
【0011】
驚いたことに、ベヘン酸により上記プレミックスをW/Oエマルションの形態で安定化できることがわかった。したがって、ある特定の実施形態では、プレミックスは、商業的目的に適した安定な製品形態とするために、水およびグリセリンに加え、有効量のベヘン酸を含む。ベヘン酸は、プレミックスの全重量に対して、3〜7重量%、好ましくは5〜6重量%などのように3〜10重量%の量で含まれることが好ましい。
【0012】
したがって、さらに他の特定の実施形態では、プレミックスは、特に約0.01〜0.05重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、30〜50重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスおよび15〜25重量%の共役リノール酸、1〜10重量%の水、5〜35重量%のグリセリンおよび3〜7重量%のベヘン酸などのように、約0.01〜1重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、25〜50重量%のオオムギ麦芽外殻ワックス、10〜25重量%の共役リノール酸、1〜10重量%の水、5〜35重量%のグリセリンおよび3〜10重量%のベヘン酸を含む。
【0013】
ある特定の好ましい実施形態では、プレミックスは、約0.01〜0.03重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、38〜42重量%のオオムギ麦芽外殻ワックス、18〜22重量%の共役リノール酸、5.5〜6.5重量%の水、13〜15重量%のグリセリンおよび5〜6重量%のベヘン酸を含む。
【0014】
全ての実施形態において、N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシンまたはその塩は、DSM Nutritional Products Ltd.から、SYN(登録商標)−COLL(水性、保存料無添加、900〜1100ppmのパルミトイルトリペプチド−5のグリセリンベースの溶液)の商品名で商業的に入手可能な、N2−(1−オキソヘキサデシル)−L−リシル−L−バリル−L−リシンのビストリフルオロアセテート塩(CTFA Dictionaryに、パルミトイルトリペプチド−5、CAS−No 623172−56−5として掲載)であることが好ましい。
【0015】
共役リノール酸(以降、CLAともいう)は、(6、8)、(7、9)、(8、10)、(9、11)、(10、12)または(11、13)の位置で、シス型およびトランス型二重結合の各種の配置をとることができる、一群のリノール酸の位置および幾何異性体を含む。したがって、CLAには、24種の異性体が存在する。
【0016】
本発明は、また、それ故、共役リノール酸部分を含む遊離酸の誘導体を含む。好ましい誘導体としては、エステル(例えば、レチニルエステル、トリグリセリドエステル、モノグリセリドエステル、ジグリセリドエステル、ホスホエステル)、アミド(例えば、セラミド誘導体)、塩(例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩)などの、酸のカルボキシル基の置換により誘導されるもの;並びに/あるいは、アルファヒドロキシおよび/またはベータヒドロキシ誘導体などの、C18炭素鎖の置換により誘導されるものが挙げられる。
【0017】
トリグリセリドエステル誘導体の場合には、グリセロール骨格上のCLA置換基の全ての位置異性体が含まれる。トリグリセリドは少なくとも1つのCLA部分を含んでいなければならない。例えば、グリセロール骨格上でエステル化が可能な3つの位置の中で、1と2の位置がCLAにより、3の位置が別の脂質によりエステル化されていてもよく、あるいは、グリセロール骨格の1と3の位置がCLAにより、2の位置が別の脂質によりエステル化されていてもよい。
【0018】
本明細書で「共役リノール酸」または「CLA」という用語が使用されるときは、常に、CLA部分を含むその誘導体もまた含まれると理解されるべきである。
【0019】
2種以上のCLAの異性体を組み合わせて使用することもでき、そうした併用も本発明の範囲内である。CLAの位置および幾何異性体の全ての中で、特に好ましいのは、シス−9−トランス−11およびトランス−10−シス−12異性体である。もっとも好ましいのは、遊離酸の形態のシス−9−トランス−11およびトランス−10−シス−12異性体である。
【0020】
商業的には、CLAは、例えば、オランダ(Netherlands)のBioriginalからConjugated Linoleic Acidとして入手することができる。
【0021】
オオムギ麦芽外殻ワックス[CAS No.97660−18−9]は、ビール麦汁を製造する醸造プロセスで生ずる使用済みオオムギ穀粒から誘導される。ビール醸造用麦汁の製造では、オオムギの汚れを落とし、水分を含ませ、約1週間で発芽させる。発芽プロセスは、モルトキルン中でオオムギを加熱することによって停止させる。その後、麦芽を粉砕し新鮮な醸造用水を加えて加熱する。この混合物は酵素反応により分解してビール麦汁になる。所定の時点で分解プロセスを停止させ、オオムギ穀粒を取り出し、親油性成分抽出のために乾燥させる。オオムギ麦芽外殻ワックスを、摂氏60度の超臨界二酸化炭素抽出法により無酸素環境で抽出する。オオムギ麦芽外殻ワックスは、天然の脂肪酸、ビタミンおよび植物ステロールを含有する。オオムギ麦芽外殻ワックスに関する更なる情報は、Cosmetics & Toiletries(1990)、105(11)、59〜62にも記載されている。
商業的には、オオムギ麦芽外殻ワックスは、例えば、AromtechからTreberextraktとして入手可能である。
【0022】
他の実施形態では、本発明の組成物は、化粧料として容認されている担体をさらに含む局所用製剤である。そのような局所用製剤は、特にサブタイプIの酒さ(紅斑毛細血管拡張性酒さ)、具体的には、皮膚の発赤、紅潮および抹消血管の拡張などの酒さおよびその症状の治療または併用治療に、また、赤く炎症を起こした肌、敏感肌、乾燥肌、刺激性肌、炎症性肌、アトピー性皮膚の治療または併用治療に特に適している。
【0023】
局所用製剤は、化粧料として容認されている担体に、「有効量」の活性成分(そのままで)、または上で説明したプレミックスを加えることによって調製することが好ましい。
【0024】
用語「有効量」は、生理的効果を得るために必要な量をいい、当業者であれば容易に決定することができる。
【0025】
本発明の局所用製剤は、好ましくは、局所用製剤の全重量に対して、約0.00002〜0.002重量%のパルミトイルトリペプチド−5、0.04〜4重量%の共役リノール酸、および0.02〜2重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスを含む。
【0026】
プレミックスを使用する場合は、局所用製剤の全重量に対して少なくとも0.01%の量となるように加えることが好ましい。局所用製剤は、本発明のプレミックスを、局所用製剤の全重量に対して0.1〜10重量%の量で含有することがより好ましく、0.5〜5重量%の量で含有することがより好ましい。
【0027】
用語「局所用製剤」は、本明細書で使用される場合、特に、例えばヒトの皮膚もしくは髪(まつげ、眉を含む)、または爪などの哺乳類の角質組織、特にヒトの皮膚に、局所的に塗布することができる化粧料組成物をいう。
【0028】
用語「化粧料組成物」は、本願で使用される場合、Roempp Lexikon Chemie、第10版 1997、Geoprg Thieme Verlag Stuttgart、ニューヨーク(New York)中の表題「Kosmetika」に定義されている化粧料組成物、およびA.Domsch、「Cosmetic Compositions」、Verlag fuer chemische Industrie(H.Ziolkowsky編)、第4版、1992に開示されている化粧料組成物をいう。
【0029】
用語、化粧料として許容されている担体は、局所組成物または組成物に従来から使用されている全ての担体および/または賦形剤および/または希釈剤をいう。
【0030】
局所用製剤は、溶媒もしくは脂肪性物質中の懸濁体もしくは分散体の形態、あるいは、エマルションまたはマイクロエマルション(特に、O/W型もしくはW/O型)、PIT−エマルション、多重エマルション(例えば、O/W/O型もしくはW/O/W型)、ピッカリングエマルション、ハイドロジェル、アルコールジェル、リポジェル、単相もしくは多相溶液、または気泡分散体(vesicular dispersion)の形態、あるいは、他の通常の形態であることが好ましい。これらもまた、ペンにより、マスクとして、またはスプレーとして塗布することができる。局所組成物がエマルションであるか、またはエマルションを含む場合、1種以上のアニオン性、ノニオン性、カチオン性または両性の界面活性剤を含有することができる。
【0031】
好ましい局所用製剤は、スキンケア用組成物および機能性組成物である。スキンケア組成物の例としては、特に、ボディオイル、ボディローション、ボディジェル、トリートメントクリーム、皮膚保護用軟膏、シェービングフォームまたはジェルなどのシェービング組成物、ベビーパウダーなどの皮膚用パウダー、保湿ジェル、保湿スプレー、活性化ボディスプレー、セルライトジェル、フェイスおよび/またはボディ用保湿剤、フェイスおよび/またはボディ用洗浄剤、フェイスマスク、抗ニキビ用組成物、並びに/あるいはピーリング用組成物が挙げられる。
【0032】
機能性組成物の例としては、ホルモン組成物、ビタミン組成物、野菜抽出物組成物、アンチエージング組成物および/または抗微生物(抗細菌または抗真菌)組成物などの活性成分を含有する(但し、これらに限定されない)化粧料または医薬組成物が挙げられる。
【0033】
本発明の局所用製剤は、液体、ローション、増粘ローション、ジェル、クリーム、ミルク、軟膏、ペースト、パウダー、メイキャップまたは固形チューブスティックの形態とすることができ、任意選択により、エアロゾルとしてパッケージングすることができ、エアロゾルムースなどのムース、フォームまたはスプレーフォーム、スプレー、スティック、プラスター、洗浄剤、石鹸、ワイプもしくは凍結乾燥物(PentapharmのDual Vial systemなど)の形態で提供することができる。
【0034】
本発明の局所用製剤は、水中油型もしくは油中水型エマルション、シリコーン中水型もしくは水中シリコーン型エマルションとして、または水性セラムまたは水性ジェルとして処方することが好ましく、水中油型エマルション(O/Wエマルション)として処方することが特に好ましい。
【0035】
本発明の化粧製剤は、3〜10の範囲のpH、好ましくは4〜8の範囲のpH、もっとも好ましくは4〜6の範囲のpHを有する。
【0036】
本発明においては、局所用製剤は、任意選択により、美白用;日焼防止用;色素過剰治療用;ニキビ、加齢由来の皺、筋肉収縮由来の皺、萎縮および/または炎症の予防または低減用の成分、並びに、局所麻酔剤;抗微生物剤および/または抗真菌剤;キレート剤および/または金属イオン封鎖剤;抗セルライト剤およびスリミング剤(例えば、フィタン酸)、引き締め剤(firming)、保湿および賦活剤、セルフタンニング剤、鎮静剤(soothing)、さらに、弾力性および皮膚保護性向上のための薬剤および/またはUVフィルタ物質などの成分をさらに含んでもよい。局所化粧製剤は、また、通常の化粧用補助剤および添加剤、例えば、保存料/酸化防止剤、脂肪性物質/オイル、水、有機溶媒、シリコーン、増粘剤、柔軟剤、乳化剤、消泡剤、保湿剤、香料などの審美的成分、界面活性剤、フィラー、金属イオン封鎖剤、アニオン性、カチオン性、ノニオン性もしくは両性ポリマーまたはその混合物、高圧ガス、酸性化または塩基性化剤、染料、発色/着色剤、研磨剤、吸収剤、精油、スキンセンセート(skin sensate)、収斂剤、消泡剤、顔料またはナノ顔料、例えば、紫外線を物理的に遮断することにより光防御作用を付与するのに適したもの、あるいは、化粧料組成物に通常配合される他の任意の成分などを含有することができる。スキンケア産業で広く使用されているそうした化粧料成分は、本発明の局所用製剤での使用に適しており、例えば、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook、第2版(1992)に記載されているが、それらに限定されるものではない。
【0037】
例えば、乳化剤、増粘剤、界面活性成分および膜形成剤などの通常の化粧用補助剤および添加剤は、相乗効果を示し得るが、これは、この分野における専門家であれば、化粧料組成物の配合に関する通常の試験または通常の考察により決定することができる。
【0038】
所望の製品に対して必要な量は、当業者であれば容易に決定することができる。ここで有用な、化粧料として活性な成分は、ある場合には1つを超える便益を提供し、あるいは1つを超える作用機序で作用し得る。
【0039】
以下に記載する担体、賦形剤、添加剤、希釈剤、補助剤および添加剤などは、特に他に記載がなければ、本発明の局所用製剤に特に適したものである。
【0040】
本発明の局所用製剤は、化粧料として活性な成分をさらに含有することができる。化粧料活性成分の例としては、ペプチド(例えば、MatrixylTM[ペンタペプチド誘導体]、DSM Nutritional Products Ltd.のBranch PentapharmからのSYN(登録商標)−TACKSに含まれる一方または両方のペプチド)、オリゴペプチド、ワックスベースの合成ペプチドおよびパルミトイル−オリゴペプチド)、ヨードプロピルブチルカルバメート、グリセロール、尿素、グアニジン(例えば、アミノグアニジン);ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンA(例えば、レチニルパルミテートまたはレチニルプロピオネートなどのレチノイド誘導体)、ビタミンE(例えば、トコフェロールアセテート)、ビタミンB(例えば、ナイアシンアミド)およびビタミンB(例えば、パンテノール)、ビタミンBおよびビタミンB12、ビオチン、葉酸などのビタミンおよびその誘導体;抗ニキビ活性物質または薬剤(例えば、レゾルシノール、サリチル酸など);酸化防止剤(例えば、植物ステロール、リポ酸);フラボノイド(例えば、イソフラボン、植物エストロゲン);アロエベラ抽出物、アラントインなどの皮膚鎮静およびヒーリング剤;精油、香料、スキンセンセート(skin sensate)、乳白剤、芳香族化合物(例えば、丁子油、メントール、樟脳、ユーカリ油、オイゲノールおよびこれらの誘導体)などの美的目的に適した薬剤、落屑活性物質、AHA酸、BHA酸などのヒドロキシ酸、ポリ不飽和脂肪酸、ラジカルスカベンジャー、ファルネソール、抗真菌性活性物質、特にビサボロール、1,2−ペンタンジオール、ヘキサンジオールまたは1,2−オクタンジオールなどのアルキルジオール、フィトール、フィタントリオールなどのポリオール、セラミドおよび疑似セラミド、アミノ酸、タンパク質加水分解物、ポリ不飽和脂肪酸、キネチンなどの植物抽出物、DNAまたはRNAおよびそれらの断片化生成物、炭水化物、共役脂肪酸、カルニチン、カルノシン、ビオチノネン(biochinonen)、フィトフルエン、フィトエンおよびこれらに対応する誘導体、コエンザイムQ10/ユビキノン)、酸化防止剤[好ましくは(−)−エピガロカテキンガレート(EGCG)、ヒドロキシチロソールおよび/またはオリーブ抽出物、シアバター、藻類抽出物、ココアバター、アロエ抽出物、並びにエラスチンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
化粧料活性成分の好ましい例は、ビタミンC(アスコルビン酸)および/またはその誘導体(例えば、DSM Nutritional Products Ltd.のStay C(アスコルビルモノリン酸ナトリウム)などのアスコルビルリン酸塩)、ビタミンAおよび/またはその誘導体(例えば、レチニルパルミテートまたはレチニルプロピオネートなどのレチノイド誘導体)、ビタミンEおよび/またはその誘導体(例えば、トコフェロールアセテート)、ビタミンB、ビタミンB12、ビオチン、コエンザイムQ10、EGCG、ヒドロキシチロソールおよび/またはオリーブ抽出物、シアバター、藻類抽出物、ココアバター、アロエ抽出物、ホホバオイル、エキナセア(echinacea)抽出物、エラスチン、ビタミンEおよび/またはその誘導体、シアバター、藻類抽出物、ココアバター、アロエ抽出物、パンテノールおよびその誘導体、アルガンオイル、コラーゲン、サッカリドイソメレート(saccharide isomerate)、スーパーオキシドジスムターゼ、カレンジュラ(calendula)抽出物、エーデルワイス抽出物、グリシン大豆(大豆)タンパク、米タンパク加水分解物、オトギリソウ(hypericum)抽出物、アマ(linum)抽出物、ゼニアオイ(malva)抽出物、ニガハッカ(marrubium)抽出物、ニワトコ(sambuccus)抽出物、セリシン、セリシン加水分解物(Setakol)、ケファリン(Cephalipin)、トリチクム・ブルガレ(triticum vulgare)(コムギ)胚芽抽出物(Fitobroside)、ヒアルロン酸およびその塩、糖タンパク質、タイム抽出物、フジウツギ(buddleja)抽出物、インペラトリア(imperatoria)抽出物、オオバコ(plantago)抽出物、サッカロミセス・セレビシエ(saccharomyces cerevisiae)抽出物、ニワトコ(sambuccus)抽出物、イナゴマメ(ceratonia siliqua)ガム、セラミド、乳脂質、タツナミソウ(scutellaria)抽出物、ヒソップ(hyssopus)抽出物、ビサボロール、アズレンである。
【0042】
これらの追加の化粧料活性成分は、局所用製剤の全重量に対して、通常、少なくとも0.001重量%の量で含まれる。追加の化粧料活性薬剤は、一般に、約0.001重量%〜約30重量%、好ましくは約0.001重量%〜約10重量%で使用される。
【0043】
ビタミンC(アスコルビン酸)および/またはその誘導体、特にStay C(アスコルビルモノリン酸ナトリウム)などのアスコルビルリン酸塩は、本発明の局所用製剤に、0.1〜5重量%、特に0.1〜2重量%の量で使用することが好ましい。
【0044】
シアバターは、本発明の局所用製剤に、0.5〜10重量%、特に0.5〜5重量%の量で使用することが好ましい。
【0045】
藻類抽出物は、本発明の局所用製剤に、0.1〜10重量%、特に0.5〜1重量%の量で使用することが好ましい。
【0046】
アロエ抽出物は、本発明の局所用製剤に、0.1〜10重量%、特に0.5〜1重量%の量で使用することが好ましい。
【0047】
エラスチンは、本発明の局所用製剤に、0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%の量で使用することが好ましい。
【0048】
本発明の局所用製剤で使用するビタミンE誘導体は、トコフェリルアセテートである。トコフェリルアセテートは、本製剤の全重量に対して約0.05重量%〜約25重量%、特に0.05重量%〜5重量%の量、存在させることができる。他の興味深いビタミンE誘導体は、トコフェリルリノレートである。トコフェリルリノレートは、局所用製剤中に、約0.05重量%〜約25重量%、特に0.05重量%〜5重量%の量で存在させることができる。
【0049】
ビタミンAおよび/またはその誘導体、特にレチニルパルミテートまたはレチニルプロピオネートなどのレチノイド誘導体は、本発明の局所用製剤に、0.01〜5重量%、特に0.01〜0.3重量%の量で使用することが好ましい。
【0050】
ココアバターは、本発明の局所用製剤に、0.5〜5重量%の量で使用することが好ましい。
【0051】
当然ながら、当業者であれば、上記の任意選択の追加の1種または複数種の化合物および/またはそれらの量の選択について、本発明の組み合わせに本質的に付随している有利な特性が、予定している1種または複数種の添加物によって悪影響を受けないか、または実質的に受けないように注意を払うであろう。
【0052】
本発明の局所組成物に添加するさらなる好ましい成分は、メイキャップ剤に従来使用されている顔料および着色剤のような、発赤および斑点を軽減し、かつ覆うための顔料および着色剤である。
【0053】
本発明の顔料は、無機または有機のものとすることができる。本発明において好ましいものは、白色顔料(例えば、カオリン、二酸化チタンまたは酸化亜鉛)および無機の着色顔料(例えば、褐色の酸化鉄顔料、酸化クロム)の顔料混合物であり、これらの顔料はコーティングされていてもいなくてもよい。着色顔料として、酸化鉄が、特に好ましい。白色顔料は可視光領域での吸収を示さないことが好ましい。本発明においては、例えば、二酸化チタン(屈折率:アナターゼで2.55、ルチルで2.75)および酸化亜鉛(屈折率1.95〜2.1)などの白色顔料が好ましい。特に好ましいのは二酸化チタンである。
【0054】
さらなる顔料としては、例えば、MerckのTimiron、MerckのIriodin(装飾工芸用途の真珠および着色光沢顔料)、MerckのXirallic(強い色調の(colorintense)クリスタルエフェクト顔料)などのエフェクト顔料という最も重要なグループを代表する光沢顔料が挙げられる。
【0055】
本発明の局所用製剤は、また、例えばアゾ顔料および多環顔料などの、製剤に不溶な有機染料などの有機着色顔料を含有することができる。
【0056】
さらに、本発明においては、本発明の製剤が1種または数種の染料を含有することが好ましく、それらの染料は合成物および天然物の両者とすることができる。
【0057】
局所用製剤の塗布すべき量は、製品中の活性成分の濃度と、所望する化粧料の効果に依る。例えば、スキンケアエマルションのような一般的な「リーブオン」型組成物、または機能性組成物の場合、通常、皮膚1cm当たり約0.5〜約2mgの量を塗布する。塗布量は、通常、あまり重要ではなく、組成物をより多く使用すること、組成物を繰り返し塗布すること、および/または活性成分をより多く含有する組成物を塗布することにより、所望の効果を得ることができる。
【0058】
本明細書中で使用する場合、「リーブオン型組成物」は、皮膚に塗布した後に意図的に除去しない局所組成物を意味する。それは、少なくとも約15分間、皮膚に残すことが好ましい。少なくとも約30分間がより好ましく、少なくとも約1時間がより一層好ましく、少なくとも数時間、例えば約12時間までがもっとも好ましい。
【0059】
他の実施形態では、本発明は、また、酒さおよびその症状の治療または併用治療の方法であって、前記方法が、上述した全ての定義および好ましさを備えた本発明の局所用製剤を有効量、そのような治療を必要とする患者の皮膚へ塗布する工程を含む方法に関する。特に、本発明は、皮膚の発赤、紅潮、持続性の紅斑および末梢血管拡張、赤く小さい隆起物および面皰、並びに皮膚肥厚を治療または併用治療する方法であって、前記方法が、上述した全ての定義および好ましさを備えた局所用製剤を有効量、そのような治療を必要とする患者の皮膚へ塗布する工程を含む方法に関する。
【0060】
さらに、本発明は、また、赤く炎症を起こした皮膚、敏感肌、乾燥肌、刺激性肌、炎症性肌およびアトピー性皮膚の治療または併用治療の方法に関する。
【0061】
本発明で使用されるとき、治療または併用治療という用語には、酒さおよびその症状のあらゆる兆候を予防するための局所用製剤の予防的使用も含むものとする。
【0062】
これらの方法における局所用製剤の有効量とは、生理的効果を得るのに必要な量をいう。生理的効果は、1回の塗布、または繰り返し塗布により得ることができる。用量は、言うまでもなく、特定の組成物の生理特性およびその投与の形態と経路;レシピエントの年齢、健康状態および体重;症状の性質および程度;併用治療の種類;治療の頻度;並びに所望する効果などの既知の因子により変化し得るものであり、当業者であれば調節することができる。局所用製剤は、例えば朝に1回、夕方に1回というように、1日に少なくとも2回塗布することが好ましい。
【0063】
以下の実施例は、本発明の組成物および効果をより詳しく説明するために提供するものである。これらの実施例は単に説明するためのものであって、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0064】
[実施例1]
41.4重量%のオオムギ麦芽外殻ワックス、20重量%の共役リノール酸(CLA、オランダのBioriginalからConjugated Linoleic Acid(CLA)75%として商業的に入手可能)、5.64重量%のベヘン酸、20重量%のSyn−Coll(登録商標)(0.02%のパルミトイルトリペプチド‐5を含む)、6重量%のトリオレイン、3重量%のリノール酸、3重量%のコムギ胚芽油、0.75重量%のパルミチン酸、0.13重量%の酸化防止剤、および0.08重量%のベータ−シトステロールからなる混合物を調製した。これは貯蔵時にも安定なW/Oエマルションを形成した。
【0065】
[実施例2:酒さの症状に対するパルミトイル−トリペプチド5とCLA、およびパルミトイル−トリペプチド−5とオオムギ麦芽外殻ワックスのそれぞれの効果の評価および比較]
18歳以上の、顔にサブタイプ1または2の酒さが現れているがそれ以外は健康な白人3人(男女)に対し、表1に示す組成物により1日に2回の治療を施した。顔面皮膚の病症部位を洗浄した後、組成物(表1参照)からなる薄層(約1〜3mg/cm2)を病症部位に優しくなじませた。
ふたたび7日間および14日間の使用後の前に、目視評価および生物物理学的測定を収集した。末梢血管拡張および発赤に対する減退効果を、DP−100 Color Computer SystemをインターフェースとするMinolta CR−200 Chromameter(Minolta CR−200)を使用して評価した。
【0066】
【表1】



【0067】
【表2】



【0068】
[実施例3:実施例1の組成物を活性成分として含む組成物の局所塗布による末梢血管拡張の減退]
18歳以上の、顔にサブタイプ1または2の酒さが現れているがそれ以外は健康な白人40人(男女)に対し、表3に示す組成物により1日に2回の治療を施した。顔面皮膚の病症部位を洗浄した後、その組成物からなる薄層(約1〜3mg/cm2)を病症部位に優しくなじませた。
末梢血管拡張の表面を、初期、並びに、42日後および85日後にそれぞれ測定/評価した。末梢血管拡張に対する効果を、画像解析(NIKON 60mm Macro objectiveを装着したdigital photography NIKON 70S)により評価し、40人のボランティアの平均値を算出した。表4に示されるように、末梢血管拡張の顕著な減退が観察された。
【0069】
【表3】



【0070】
【表4】



【0071】
[実施例4:表皮性ヒト皮膚モデルによるIL−1アルファ刺激後のIL−8およびVEGFそれぞれの発現]
3D再構築表皮モデル(EST−1000)(Cellsystems GmbH、St.Katharinen、ドイツ(Germany))を使用して、表皮性ヒト皮膚モデルによるIL−1アルファ刺激後のIL−8の発現を評価した。製造元の取扱説明書に従って、EST−1000サンプルを5%CO雰囲気中、37℃で終夜、平衡化を行った。その後、10ng/mlのIL−1アルファ(Peprotech、UK)を培地に加えることにより、EST−1000サンプルを刺激した。その後、一方のサンプルを溶媒(すなわち、スクアラン、例えばFitoderm(登録商標)という商品名で商業的に入手可能)で処理し、他方のサンプルを、実施例1の混合物を2重量%含む溶媒からなる混合物を組織サンプルへ局所的に添加することにより処理した。明確に区別できる時刻に、200ulの培地サンプルを採取し、後の分析のために凍結させた。表に示す結果から読み取れるように、表皮性ヒト皮膚モデル(EST−1000)によるプロインフラマトリーサイトカインIL−8の発現は、実施例1の組成物の添加により、用量に依存して抑制される。IL−8の発現は、4時間のインキュベーション後は、明らかにIL−1アルファにより誘起されている。しかしながら、実質的にオオムギ麦芽外殻ワックス、CLAおよびN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン(パルミトイルトリペプチド−5)からなる実施例1の組成物の2%の添加により、培地中のIL−8の蓄積は、対照と比べて顕著に遅くなっており、これは、皮膚刺激および皮膚炎症に関して顕著に緩和することを示すものである。
【0072】
【表5】



【0073】
採取したサンプルを、また、EST−1000により、皮膚の発赤および末梢血管拡張(血管)の基準として使用されるVEGF(血管内皮細胞増殖因子、血管形成誘起物質)の発現について分析した。VEGFの発現は、実質的にオオムギ麦芽外殻ワックス、CLAおよびN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン(パルミトイルトリペプチド−5)からなる実施例1の組成物を2%添加したことにより、用量に依存する形で抑制されており、顔面の発赤および末梢血管拡張を顕著に減退させる(表6)。
【0074】
【表6】



【0075】
さらに、表皮性ヒト皮膚モデルによるIL−1アルファ刺激後のIL−8の発現を、CLA、Syn Coll(登録商標)、オオムギ麦芽外殻ワックスの単一の化合物と、これらの混合物を使用して、上記のように評価した。表7から読み取れるように、IL−8の蓄積は、CLAとSyn Coll(登録商標)の1:1混合物を2重量%含む培地では、単一化合物に比べて著しく遅く、したがって、皮膚刺激および皮膚炎症に関して相乗効果を示している。
【0076】
【表7】



【0077】
さらに、表皮性ヒト皮膚モデルによるIL−1アルファ刺激後のVEGFの発現を、オオムギ麦芽外殻ワックスおよびCLAの混合物、オオムギ麦芽外殻ワックスおよびSyn Coll(登録商標)の混合物、並びにオオムギ麦芽外殻ワックス、CLAおよびSyn Coll(登録商標)の混合物を使用して、上記のように評価した。表8から読み取れるように、VEGFの発現は、それぞれの組成物を2重量%添加したことにより抑制されており、顔面の発赤および末梢血管拡張を顕著に減退させる。
【0078】
【表8】



【0079】
[実施例5:N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび共役リノール酸を含むW/Oエマルションプレミックスの安定化]
【0080】
【表9】



【0081】
異なるW/O配合物を調製し、保管した。エマルションの安定性を、少なくとも3ヶ月間、4°、20°および40°で評価した。驚いたことに、パルミチン酸も乳化剤も使用せずに安定なエマルションが得られる一方、ベヘン酸の添加により安定なプレミックス組成物が得られた。
【0082】
[実施例6:酒さ用デイクリーム]
【0083】
【表10】



【0084】
[実施例7:ナイトクリーム]
【0085】
【表11】



【0086】
[実施例8:コンシーラー]
【0087】
【表12】



【0088】
[実施例9:インテンシブセラム]
【0089】
【表13】



【0090】
[実施例10:クリームジェル]
【0091】
【表14】



【0092】
[実施例11:無水オイルバス]
【0093】
【表15】



【0094】
[実施例12:ベビーウォッシュおよびメイキャップリムーバー]
【0095】
【表16】



【0096】
[実施例13:ベビークリーム]
【0097】
【表17】



【0098】
[実施例14:リキッドファウンデーション]
【0099】
【表18】



【0100】
[実施例15:アイジェル]
【0101】
【表19】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび/または共役リノール酸から選択される少なくとも2種の化合物を含む組成物。
【請求項2】
N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、オオムギ麦芽外殻ワックスおよび共役リノール酸を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記N2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシンは、N2−(1−オキソヘキサデシル)−L−リシル−L−バリル−L−リシンのビストリフルオロアセテート塩の形態である請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記共役リノール酸は、シス−9−トランス−11およびトランス−10−シス−12異性体の異性体混合物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物は、0.01〜0.05重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、30〜50重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスおよび15〜25重量%の共役リノール酸、1〜10重量%の水および5〜35重量%のグリセリンを含むプレミックスであることを特徴とする請求項1または4に記載の組成物。
【請求項6】
さらなる成分として、ベヘン酸が、3〜7重量%、好ましくは5〜6重量%の量で存在することを特徴とする請求項5に記載のプレミックス。
【請求項7】
前記組成物が、化粧料として容認されている担体をさらに含む局所用製剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記局所用製剤の全重量に対して、約0.00002〜0.002重量%のN2−(1−オキソヘキサデシル)−リシル−バリル−リシン、約0.04〜4重量%の共役リノール酸および約0.02〜2重量%のオオムギ麦芽外殻ワックスを含む請求項7に記載の局所用製剤。
【請求項9】
請求項5または6に記載のプレミックスを化粧料として容認されている担体に混合することにより得られる請求項8に記載の局所用製剤。
【請求項10】
O/Wエマルション、W/Oエマルション、ジェル、界面活性剤混合物、Si/Siエマルション、Si/Wエマルション、W/Siエマルションまたは溶液の形態である請求項7〜9のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項11】
パンテノール、ビサボロールおよび/またはアズレンから選択される鎮静(soothing)成分をさらに含む請求項7〜10のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項12】
顔料および/または着色剤をさらに含む請求項7〜11のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項13】
酒さおよびその症状の治療または併用治療のための請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
皮膚の発赤、紅潮および抹消血管拡張の治療または併用治療のための請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
赤く炎症を起こした肌、敏感肌、乾燥肌、刺激性肌、炎症性肌、アトピー性皮膚の治療または併用治療のための請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
酒さおよびその症状の治療または併用治療の方法であって、前記方法は、請求項6〜12のいずれか一項に記載の局所用製剤を有効量、そのような治療を必要とする患者の皮膚へ塗布する工程を含む方法。
【請求項17】
皮膚の発赤、紅潮、抹消血管拡張、赤く炎症を起こした皮膚、敏感肌、乾燥肌、刺激性肌、炎症性肌およびアトピー性皮膚の治療または併用治療のための請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2012−518606(P2012−518606A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550463(P2011−550463)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/000943
【国際公開番号】WO2010/094452
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】