説明

新規2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ{1,2−a}ピリミジン−5−オン誘導体、これらの調製およびこれらの薬学的使用

本発明は、薬として使用される式(I)


の新規材料[式中、Rは、LがアルキルもしくはCOまたはL’−X(この場合、L’
はアルキルであり、XはOもしくはSである。)であるような、場合により置換されてい
るL−アリールまたは−L−ヘテロアリールであり;Rは、Hまたはアルキルであり;Rは、Halによって場合により置換されているアルキルであり;およびRは、Hou Halである。]に関し、該材料は、これらの任意の異性体形態および塩でのものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピリミジノンから誘導される新規化合物(2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ{1,2−a}ピリミジン−5−オン)に、これらの調製方法に、得られる新規中間体に、これらの薬物としての使用に、これらを含有する医薬組成物に、およびこのような誘導体の新規使用に関する。
【0002】
本発明は、人間を治療する際に使用するための薬物の調製のための前記誘導体の使用にも関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、新規ピリミジノン誘導体に、およびPI3K/AKT/mTOR経路の阻害により変調され得る状態の予防および治療のためのこれらの薬学的使用に関する。AKTは、このシグナリング経路の重要な関与因子である。高いAKTリン酸化レベルは、多くのヒト癌において見られる経路の活性化の証拠である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、本発明の生成物は、特に、AKTリン酸化(P−AKT)の阻害により変調され得る状態の予防または治療のために使用することができる。P−AKTの阻害は、とりわけ、PI3K/AKT/mTOR経路の阻害によって、および特に、この経路に属するキナーゼ、例えば、受容体チロシンキナーゼ、例えばEGFR、IGFR、ErbB2、3’−ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ−1(PDK1)、PI3Kホスホイノシチドキナーゼ、AKTセリン−トレオニンキナーゼまたはm−TORキナーゼの阻害によって、達成することができる。
【0005】
PI3K/AKT/mTOR経路の阻害および調節は、特に、固形および液体腫瘍をはじめとする多数の癌疾患の治療のための新しい強力な作用メカニズムの構成要素である。
【0006】
本出願の生成物によって治療することができる前述の状態は、ヒト固形または液体腫瘍である。
【0007】
本発明は、新規ピリミジノン誘導体にも、およびオートファジーの変調による影響を受ける状態の予防および治療におけるこれらの薬学的使用にも関する。オートファジーの阻害および調節は、固形および液体腫瘍をはじめとする多数の癌疾患を治療するための新しい作用メカニズムの構成要素である。
【0008】
本発明は、新規ピリミジノン誘導体にも、および寄生虫病、例えばマラリア、睡眠病、シャーガス病またはリーシュマニア症の治療におけるこれらの薬学的使用にも関する。
【0009】
PI3K/AKT/mTOR経路の役割
PI3K/AKT/mTORシグナリング経路は、腫瘍新生における重要な過程である多数の細胞機能、例えば成長、生存、増殖および細胞成長を調節する複雑なネットワークである。
【0010】
このシグナリング経路は、この経路のエフェクターの大部分がヒト腫瘍では改変されるので、癌の治療における重要な標的である。この経路の活性化に寄与する主なエフェクターは、i)突然変異、増幅または過発現によって活性化される癌遺伝子、例えばErbB1(EGFR)、ErbB2(HER2)、PIK3CAおよびAKT;ii)突然変異または欠失に従って不活性化される腫瘍サプレッサー遺伝子、例えばPTEN、TSC1/2、LKBおよびPMLの欠損である(Jiang L−ZおよびLiu L−Z、「Biochim Biophys Acta」、2008、1784:150;Vivanco IおよびSawyers CL、2002、「Nat Rev Cancer」、2:489;Cully Mら、「Nature Rev.Cancer」、2006、6:184)。
【0011】
このシグナリング経路の癌遺伝子の活性化が、多くのヒト癌疾患において見られる:
PIK3CA活性化突然変異は、結腸癌、乳癌、子宮内膜癌、肝癌、卵巣癌および前立腺癌の15から30%に存在する(TL YuanおよびLC Cantley、「Oncogene」、2008、27:5497;Y.Samuelsら、「Science」、2004、304:554;KE.Bachmanら、「Cancer Biol Ther」、2004、3:772;Da Levineら、「Clin Canc Res.」、2005、11:2875;C.Hartmannら、「Acta Neuropathol.」、2005,109:639);
脳癌、乳癌および肺癌(NSCLC)におけるRTK、例えばEGFRおよびHER2の増幅、活性化突然変異および過発現;
脳癌、肺癌(NSCLC)、乳癌、腎癌、卵巣癌および膵臓癌におけるAKTの増幅および活性化過発現(Testa JR.およびBellacosa A.、「Proct.Natl.Acad.Sci.USA」、2001、98:10983;Chengら、「Proct.Natl.Acad.Sci.USA」、1992、89:9267;Bellacosaら、「Int.J.Cancer」、1995、64:280;Chengら、「Proct.Natl.Acad.Sci.USA」、1996、93:3636;Yuanら、「Oncogene」、2000、19:2324)。
【0012】
このシグナリング経路の腫瘍サプレッサー遺伝子の欠損も多くのヒト癌疾患において見られる:
肺癌(NSCLC)、肝癌、腎癌、前立腺癌、乳癌、脳癌、膵臓癌、子宮内膜癌および結腸癌の50%におけるPTENの欠失(Maxwell GLら、Canc.Res.1998、58:2500;Zhou X―Pら、Amer.J.Pathol.」、2002、161:439;Endersby RおよびBaker SJ、「Oncogene」、2008、27:5416;Liら、Science」、1997、275:1943;Steack PAら、「Nat.Genet.」、1997、15:356);
結節性硬化症の50%超のTSC1/2の突然変異;
胃腸管癌のおよび膵臓癌の素因を作るならびに特に肺腺癌の10−38%において見られる、LKB1(またはSTK11)の突然変異または欠失(Shah U.ら、Cancer Res.)、2008,68:3562);
ヒト腫瘍における特に転座によるPMLの修飾(Gurrieri Cら、「J.NAtl Cancer Inst.」、2004,96:269)。
【0013】
加えて、このシグナリング経路は、例えば、化学療法に対する、放射線療法に対するおよび標的療法薬、例えばEGFRおよびHER2阻害剤に対する耐性の主要因子である(C.Sawyersら、Nat Rev)、2002)。
【0014】
AKTの役割
AKT(プロテインキナーゼB;PKB)は、主要細胞シグナリング経路の1つ、PI3K/AKT経路において中心的位置を占めるセリン−トレオニンキナーゼである。AKTは、特に、腫瘍細胞の成長、増殖および生存に関与する。AKT活性化は、(i)PDK1によるトレオニン308のリン酸化(P−T308)により、および(2)mTORC2(またはmTOR−リクター複合体)によるセリン473のリン酸化(P S473)により、二段階で起こって、完全に活性化する結果となる。また、AKTは、mTOR(哺乳動物のラパマイシン標的)、BAD、GSK3、p21、p27、FOXOまたはFKHRL1をはじめとする多数のタンパク質を調節する(Manning BDおよびCantley LC、「Cell」、2007、129:1261)。AKTの活性化は、栄養の内在化を促進し、この促進により、細胞成長および増殖を支援する同化代謝を誘発する。特に、AKTは、シグナリング経路の2つの必須標的、p70S6Kおよび4EBPを生じさせる結果となるようなTSC1/2(結節性硬化症複合体)、RhebおよびTORによって起こる段階的な相互作用によりタンパク質合成の開始を制御する。AKTは、アポトーシスの阻害および細胞周期の進行を生じさせる結果となるフォークヘッド転写因子のリン酸化およびGSK3βの不活性化の阻害も誘導する(Franke TF、「Oncogene」、2008、27:6473)。従って、AKTは、抗癌療法の標的であり、AKTのリン酸化の阻害によるAKTの阻害は、悪性細胞のアポトーシスを誘導することができ、および同様の理由で癌の治療をもたらすことができる。
【0015】
IGF1Rなどの受容体チロシンキナーゼ
異常に高いプロテインキナーゼ活性レベルは、異常細胞機能の結果として生ずる多くの疾患に関係づけられている。この異常に高い活性レベルは、例えば、この酵素の不適切な突然変異、過発現もしくは活性化に関連した、またはこのキナーゼの上流もしくは下流シグナルの伝達にも関与するサイトカインのもしくは成長因子の過発現もしくは生産不足に帰する、このキナーゼ活性の制御メカニズムの機能不全から直接または間接的に生じ得る。これらのすべての場合、このキナーゼの作用の選択的阻害は、有益な効果の希望をもたらす。
【0016】
インスリン様成長因子1型受容体(IGF−I−R)は、先ずIGFIに結合するがより弱い親和性でIGFIIにおよびインスリンにも結合する、膜貫通型受容体チロシンキナーゼである。IGF1の受容体へのIGF1の結合は、この受容体のオリゴマー化、チロシンキナーゼの活性化、中間分子の自己リン酸化および細胞基質のリン酸化(主基質:IRS1およびShc)をもたらす。この受容体のリガンドによるこの受容体の活性化は、正常細胞において有糸分裂誘起活性を誘導する。しかし、IGF−I−Rは、「異常」成長に重要な役割を果たす。
【0017】
幾つかの臨床報告は、ヒト癌の発現におけるIGF−I経路の重要な役割を強調している:
多くの腫瘍タイプ(乳房、結腸、肺、肉腫、前立腺、多発性骨髄腫)において過発現されてたIGF−IR−Rが見つかることが多く、およびこのIGF−I−Rの存在は、より攻撃性の高い表現型を随伴することが多い。
【0018】
高い循環IGF1濃度は、前立腺、肺および乳癌のリスクと強く相関している。
【0019】
さらに、IGF−I−Rがまさにインビボと同じようにインビトロで形質転換表現型の確立および維持に必要であることは広く実証されている[Baserga R、「Exp.Cell.Res.」、1999、253、1−6頁]。IGF−I−Rのキナーゼ活性は、幾つかの癌遺伝子:EGFR、PDGFR、SV40ウイルスブロードT抗原、活性化Ras、Rafおよびv−Srcの形質転換活性に必須である。正常線維芽細胞におけるIGF−I−Rの発現は、後にインビボでの腫瘍形成につながり得る、新生物性表現型を誘導する。IGF−I−R発現は、基質依存性成長に重要な役割を果たす。IGF−I−Rは、化学療法誘導および放射線誘導アポトーシスならびにサイトカイン誘導アポトーシスの保護因子であることも証明されている。さらに、ドミナントネガティブな、三重螺旋の形成またはアンチセンスの発現による、内因性IGF−I−Rの阻害は、インビトロで形質転換活性の抑制および動物モデルにおいて腫瘍成長の減少を生じさせた。
【0020】
PDK1
3’−ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ−1(PDK1)は、PI3K−AKTシグナリング経路の必須成分の1つである。PDK1は、セリン−トレオニン(Ser/Thr)キナーゼであり、PDK1の役割は、細胞成長、増殖および生存の制御にならびに代謝の調節に関与するAGCファミリーの他のSer/Thrキナーゼをリン酸化および活性化することである。これらのキナーゼとしては、プロテインキナーゼB(PKBまたはAKT)、SGK(または血清およびグルココルチコイド調節キナーゼ)、RSK(またはp90リボソームS6キナーゼ)、p70S6K(またはp70リボソームS6キナーゼ)、およびまたプロテインキナーゼC(PKC)の様々なアイソフォームが挙げられる(Vanhaesebroeck B.およびAlessi DR.、「Biochem J」、2000、346:561)。従って、PDK1の重要な役割の1つは、AKTの活性化である:PI3Kによって生成されるセカンドメッセンジャーであるPIP3の存在下、PDK−1は、このPH(プレクストリン(plekstrin)相同性)ドメインにより形質膜に動員され、活性化ロープ内に位置するトレオニン308上のAKTをリン酸化する(このリン酸化は、AKT活性化の必須修飾である。)。PDK1は、遍在的に発現され、構成活性キナーゼである。PDK1は、腫瘍発生における重要な過程、例えば細胞増殖および生存を調節するためのPI3K/AKTシグナリング経路の重要な要素である。この経路は、ヒト癌の50%超で活性化されるので、PDK1は、抗原療法の標的の代表である。PDK1の阻害は、結果として癌細胞の増殖および生存を有効に阻害し、このためヒト癌に治療的恩恵をもたらす(Bayascas JR、「Cell cycle」、2008、7:2978;Peifer C.およびAlessi DR、「ChemMedChem」、2008、3:1810)。
【0021】
ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)
PI3K脂質キナーゼは、腫瘍学のためのこのシグナリング経路における重要な標的である。クラスI PI3Kは、受容体チロシンキナーゼ(RTK)、Gタンパク質結合受容体(GPCR)、ファミリーRhoおよびp21−RasのGTPアーゼによって活性化されるクラスIa(PI3Kα、β、δ)と、GPCRおよびp21−Rasによって活性化されるクラスIb(PI3Kγ)とに分けられる。クラスIa PI3Kは、触媒性サブユニットp110α、βまたはδと調節性サブユニットp85またはp55とから成るヘテロ二量体である。クラスIb(p110γ)は、単量体性である。クラスI PI3Kは、膜動員後にRTK、GPCRまたはRasによって活性化される、脂質/プロテインキナーゼである。これらのクラスI PI3Kは、イノシトールの位置3のホスファチジルイノシトール4,5−二リン酸(PIP2)をリン酸化して、ホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸(PIP3)、このシグナリング経路の重要なセカンドメッセンジャーを生じさせる。また、PIP3は、AKTおよびPDK1を膜に動員し、そこでこれらはこれらのプレクストリン相同性ドメイン(PHドメイン)により結合して、トレオニン308に対するPDK1リン酸化によりAKTの活性化をもたらす。AKTは、多くに基質をリン酸化し、このようにして、細胞形質転換を生じさせる結果となる多くの過程、例えば細胞増殖、成長および生存においてならびに血管新生においても、重要な役割を果たす。
【0022】
クラスI PI3Kは、ヒト癌に関係づけられる:PI3KαをコードするPIK3CA遺伝子の体細胞突然変異は、特に2つの主発癌性突然変異、(キナーゼドメイン内の)H1047Rおよび(螺旋ドメイン内の)E545K/E542Kに関して、ヒト腫瘍の15−35%において見つけられる(Y.Samuelsら、「Sience」、2004、304:554;TL YuanおよびLC Cantley、「Oncogene」、2008、27:5497)。PI3K阻害剤は、PI3K/AKT/mTOR経路の活性化を生じさせる結果となる遺伝子改変を示す多くのヒト癌の治療において有効であると予想される(Vogt P.ら、「Virology」、2006、344:131;Zhao LおよびVogt PK、「Oncogene」、2008、27:5486)。
【0023】
mTOR
mTOR(哺乳動物のラパマイシン標的)は、PI3Kファミリーの脂質キナーゼに関連したセリン−トレオニンキナーゼである。mTORは、細胞成長、増殖、運動性および生存をはじめとする様々な生物学的過程に関係づけられている。mTORは、成長因子に由来するシグナルと栄養に由来するシグナルの両方を統合してタンパク質翻訳、栄養取り込み、オートファジーおよびミトコンドリア機能を調節する、多機能性キナーゼである。mTORは、mTORC1およびmTORC2と呼ばれる2つの異なる複合体の形態で存在する。mTORC1は、ラプターサブユニットを含有し、およびmTORC2は、リクターサブユニットを含有する。これら2つの複合体は、異なって調節される:mTORC1は、S6キナーゼ(S6K)および4EBP1キナーゼをリン酸化し、従って翻訳およびリボソーム生合成を刺激して、細胞成長および細胞周期進行を助長する。S6Kは、AKTの活性化を低減するためのフィードバック経路においても作用する。mTORC1は、ラパマイシンに対して感受性であり、これに対してmTORC2は、一般に対して非感受性である。mTORC2は、セリン残基473上のAKTをリン酸化することにより成長因子シグナリングを変調するようである。mTORは、特に癌、糖尿病、肥満、心血管疾患および神経障害をはじめとする、様々な病的状態に関係づけられている。mTORは、細胞内および細胞外シグナル、例えば成長因子、栄養、エネルギーレベルおよび細胞ストレスによって輸送されるシグナルを統合することにより翻訳、オートファジーおよびリボソーム生合成をはじめとする多くの生物学的過程を変調する(Guertin D.A.およびSabatini D.、「Cancer Cell」、2007、12:9;Menon S.およびManning B.D.、「Oncogene」、2009、27:S43)。
【0024】
オートファジーの役割
オートファジーは、リソソーム依存性細胞内分解メカニズム(オルガネラ、長寿タンパク質など)である。オートファジー過程は、オートファゴソームと呼ばれる特殊な小胞の形成を含む。クラスIII PI3K脂質キナーゼ(Vps34)は、オートファゴソームの形成に関与する。このクラスIII PI3Kは、イノシトールの位置3のホスファチジルイノシトール(PI)をリン酸化して、ホスファチジルイノシトール−3−三リン酸(PI3P)を生じさせる。PI3Pは、タンパク質、例えばWIPI、DFCP1およびAlfyの動員によるオートファゴソーム形成の重要なセカンドメッセンジャーである。オートファジーは、ストレス状況下の、例えば代謝ストレスに直面している、細胞の生存を可能にする細胞生存メカニズムである。癌の場合、オートファジーは、環境ストレス(例えば、低酸素状態、酸化ストレス、栄養不足)に直面しているが、治療ストレス(抗癌剤、イオン化放射線での治療)にも直面している腫瘍細胞の耐性に関係づけられる。
【0025】
抗マラリア化学療法における用途
マラリアは、世界の死亡率の主な感染原因の1つであり、毎年、1億から2億人を罹患させる。過去数年にわたって観察されたこの疾患の激しい急増は、以下のもの含む幾つかの要因に起因する:
従来の安価な殺虫剤に対して耐性になる媒介動物、即ちアノフェレス蚊、
リスクの高いエリア内の人口の増加、および、主として、
プラスモジウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)(致死型のこの疾患の原因となる寄生虫)の非常に多数の株の、従来から使用されている薬物、例えばクロロキンおよびメフロキンに対する耐性。
【0026】
抗マラリア薬の大部分に対する耐性の、プラスモジウム(Plasmodium)、特にP.ファルシパルム(P.falciparum)、株間での伝播は、新たな作用方式を有するおよび従って交差耐性のリスクの低下を可能にする、新たな化合物の開発が緊急に必要とされていることを明示している。ヒトキナーゼは、非常に多くの病的状態の治療において検証されている標的であり、P.ファルシパルム(P.falciparum)のカイノームは、マラリアの治療にはまだ活用されていない新たな薬物を開発するための新たな標的のレザバーとして提案されている。
【0027】
プラスモジウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)カイノームは、64のキナーゼから成り、これらのキナーゼの一部は、ヒトキナーゼのオルソログである。キナーゼシグナリング経路阻害剤は、インビトロおよびインビボでP.ファルシパルム(P.falciparum)のおよびマラリアの原因となる他の病原種の成長を阻害する能力について試験されている。
【0028】
本発明の分子は、表2に示すように、感染したヒト赤血球を使用するインビトロ試験において1μMおよび0.1μMでP.ファルシパルム(P.falciparum)(高クロロキン耐性株Fam29−カメルーン)の成長を阻害する。
【0029】
類似のカイノームがすべてのプラスモジウム(Plasmodiumu)種、例えば、P.ファルシパルム(P.falciparum)、P.ビバックス(P.vivax)、P.マラリア(P.malariae)、P.オバール(P.ovale)およびP.ノウレシ(P.knowlesi)に存在する。このため、本発明の化合物は、上記で述べたすべての寄生虫によって誘導されるマラリアの治療において使用することができる。加えて、キナーゼは、他の寄生虫、例えばトリパノソーマ(Trypanosoma)(例えば、T.ブルセイ(T.brucei)、T.クルゼイ(T.cruzei))およびリーシュマニア(Leishmania)(例えば、L.メジャー(L.major)、L.ドノバニ(L.donovani))において見つけられる。従って、本発明の化合物は、睡眠病、シャーガス病、様々な形のリーシュマニア症および他の寄生虫感染症の治療において使用することができる。
【0030】
キナーゼ阻害性モルホリノ−ピリミジノン誘導体は、当業者に公知である。
【0031】
出願WO2008/148074には、mTOR阻害活性を有する生成物が記載されている。これらの生成物は、これらの全体的な原子の性質およびこれらの置換のため本発明の生成物とは異なるピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンである。
【0032】
出願WO2008/064244には、癌の、および特に乳癌の、治療において有用であるPI3Kβ阻害生成物TGX−221およびTGX−155の用途が記載されている。これらの生成物は、出願WO2004/016607および国際公開第2001/053266に以前に記載されたピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンであり、これらの全体的な原子の性質およびこれらの置換のため本発明の生成物とは異なる。
【0033】
出願WO2006/109081、WO第2006/109084およびWO第2006/126010には、ATM欠損癌の治療において有用であるDNA−PK阻害生成物が記載されている。これらの生成物は、これらの全体的な原子の性質およびこれらの置換のため本発明の生成物とは異なるピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンである。
【0034】
出願WO2003/024949には、ATM欠損癌の治療において有用であるDNA−PK阻害生成物が記載されている。これらの生成物は、これらの全体的な原子の性質およびこれらの置換のため本発明の生成物とは異なるピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンである。
【0035】
本発明の主題は、すべての可能なラセミ、エナンチオマーおよびジアステレオマー異性体形態での式(I)の生成物:
【0036】
【化1】

(式中、
R1は、Lが、
1から6個の炭素原子を含有するおよびヒドロキシル基で場合により置換されている、線状もしくは分岐アルキル基、
またはCO基、
またはL’−X基(この場合、L’は、1から6個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表し、およびXは、酸素もしくは硫黄原子を表す。)
のいずれかを表すような、−L−アリールまたは−L−ヘテロアリール基を表し;
前記アリールおよびヘテロアリール基は、1つ以上の基で場合により置換されており、該1つ以上の基は、同一であることもありまたは異なることもあり、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、CN、ニトロ−、−COOH、−COOalk、−NRxRy、−CONRxRy、−NRxCORy、NRxCORz、−CORy、アルコキシ、フェノキシ、アルキルチオ、アルキル、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基から選択され;
後者のアルコキシ、フェノキシ、アルキルチオ、アルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、これら自体、1つ以上の基で場合により置換されており、該1つ以上の基は、同一であることもありまたは異なることもあり、ハロゲン原子およびNRvRwから選択され;
前記ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリール基は、オキソ基を追加で含有する可能性があり;
R2は、水素原子またはアルキル基を表し;
R3は、1個以上のハロゲン原子で場合により置換されているアルキル基を表し;
R4は、水素原子またはハロゲン原子を表し;
NRxRyは、Rxが水素原子またはアルキル基を表しならびにRyが水素原子またはシクロアルキル基またはアルキル基(この基は、ヒドロキシル、アルコキシ、NRvRwおよびヘテロシクロアルキル基から選択される、同一であることもありもしくは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されている。)を表すようなものであり;またはRxおよびRyが、これらが結合している窒素原子と一緒に、環状基を形成するようなものであり、該環状基は、3から10の環員を含有し、ならびにO、S、NHおよびN−アルキルから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、この環状基は、場合により置換されており;
NRvRwは、Rvが水素原子またはアルキル基を表しならびにRwが水素原子またはシクロアルキル基またはアルキル基(この基は、ヒドロキシル、アルコキシおよびヘテロシクロアルキル基から選択される、同一であることもあり、もしくは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されている。)を表すようなものであり;またはRvおよびRwが、これらが結合している窒素原子と一緒に、環状基を形成するようなものであり、該環状基は、3から10の環員を含有し、ならびにO、S、NHおよびN−アルキルから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、この環状基は、場合により置換されており;
RxおよびRyまたはRvおよびRwそれぞれが、これらが結合している窒素原子と共に形成することができる環状基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、NH2、NHalkおよびN(alk)2基から選択される、同一であることもありまたは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されており;
Rzは、水素以外のRyの値を表し;
−NRxCORy、−CORyおよびNRxCORz基中のRx、RyおよびRzは、Rx、RyおよびRzについて上記に示した意味から選択される。)
ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0037】
式(I)の生成物において、
−用語「アルキル(またはalk)基」は、線状の、および適切な場合には分岐した、基メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルならびにまたヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシル、ならびにまたこれらの線状のまたは分岐した位置異性体を示す:上のリストのうちの1から6個の炭素原子を含有するアルキル基およびさらに特に1から4個の炭素原子を含有するアルキル基が好ましい;
−用語「アルコキシ基」は、線状の、および適切な場合には分岐した、基メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、線状、第二級または第三級ブトキシ、ペントキシまたはヘキソキシ、およびまたこれらの線状のまたは分岐した位置異性体を示す:上のリストのうち1から4個の炭素原子を含有するアルコキシ基が好ましい;
−用語「アルキルチオ基」は、線状の、および適切な場合には分岐した、基メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、線状、第二級または第三級ブチルチオ、ペンチルチオまたはヘキシルチオ、およびまたこれらの線状のまたは分岐した位置異性体を示す:上のリストのうちの1から4個の炭素原子を含有するアルキルチオ基が好ましい;
−用語「ハロゲン原子」は、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素原子、および好ましくは塩素、臭素またはフッ素原子を示す;
−用語「シクロアルキル基」は、3から10個の炭素原子を含有する飽和炭素環式基を示し、従って、特に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基、および最も特にシクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基を示す;
−−O−シクロアルキル基において、シクロアルキルは、上記で定義したとおりである;
−従って、用語「ヘテロシクロアルキル基」は、酸素、窒素または硫黄原子から選択される、同一であることもあり異なることもある、1個以上のヘテロ原子が割り込んでいる、3から10の環員を含有する単環式または二環式の炭素環式基を示す:例えば、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、アジリジル、アゼチジル、ピペラジニル、ピペリジニル、ホモピペラジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラン、オキソジヒドロピリダジニルでなければオキセタニル基の名を挙げることができ;特に、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ホモピペラジニルでなければピロリジニル基の名を挙げることができる;
−用語「アリール」および「ヘテロアリール」は、−C(O)環員を場合により含有することがある、最大で12の環員を含有する単環式または二環式の、それぞれ、炭素環式および複素環式不飽和または部分不飽和基を示し、該複素環式基は、O、NまたはSから選択される、同一であることもありまたは異なることもある、1個以上のヘテロ原子を含有し、前記Nは、適切な場合には、場合により置換されている;
−従って、用語「アリール基」は、6から12の環員を含有する単環式または二環式基、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、インデニル、フルオレニルおよびアントラセニル基など、さらに特にフェニルおよびナフチル基、ならびにさらにいっそう特にフェニル基を示す。−C(O)環員を含有する炭素環式基が例えばテトラロン基であることを特筆することができる;
−従って、用語「ヘテロアリール基」は、5から12の環員を含有する単環式または二環式基:単環式ヘテロアリール基、例えば、基:チエニル、例えば2−チエニルおよび3−チエニル、フリル、例えば2−フリルまたは3−フリル、ピラニル、ピロリル、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、例えば2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ジアゾリル、チアジアゾリル、チアトリアゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、例えば3−または4−イソオキサゾリル、フラザニル、遊離または塩化テトラゾリルなど(これらの基のすべてが、場合により置換されており、これらの基の中で、特に、基:チエニル、例えば2−チエニルおよび3−チエニル、フリル、例えば2−フリル、ピロリル、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジルおよびピリダジニル(これらの基は、場合により置換されている。)である。);二環式ヘテロアリール基、例えば、基:ベンゾチエニル、例えば3−ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、ジヒドロキノリル、キノロン、テトラロン、アダマンチル(adamentyl)、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ジヒドロベンゾフラン、エチレンジオキシフェニル、チアントレニル、ベンゾピロリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、チオナフチル、インドリル、アザインドリル、インダゾリル、プリニル、チエノピラゾリル、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒドロシクロペンタピラゾリル、ジヒドロフロピラゾリル、テトラヒドロピロロピラゾリル、オキソテトラヒドロピロロピラゾリル、テトラヒドロピラノピラゾリル、テトラヒドロピリジノピラゾリルまたはオキソジヒドロピリジノピラゾリルなど(これらの基のすべてが、場合により置換されている。)を示す。
【0038】
ヘテロアリールまたは二環式基の例として、上記に示したように同一であることもあり異なることもある1つ以上の置換基で場合により置換されている、ピリミジニル、ピリジル、ピロリル、アザインドリル、インダゾリルまたはピラゾリル、ベンゾチアゾリルまたはベンゾイミダゾリル基の名をさらに特に挙げることができる。
【0039】
式(I)の生成物のカルボキシル基は、当業者に公知の様々な基で塩化またはエステル化されていることがあり、これらの中では、例えば、以下のものの名を挙げることができる:
−塩化化合物の中では、無機塩基、例えば、当量のナトリウム、当量のカリウム、当量のリチウム、当量のカルシウム、当量のマグネシウムもしくは当量のアンモニウムなど、または有機塩基、例えば、メチルアミン、プロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、エタノールアミン、ピリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、モルホリン、ベンジルアミン、プロカイン、リシン、アルギニン、ヒスチジンおよびN−メチルグルカミンなど;
−エステル化化合物の中では、アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルなどを形成するためのアルキル基。これらのアルキル基は、例えばハロゲン原子ならびにヒドロキシル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルキルチオ、アミノまたはアリール基から選択される基で置換されている可能性がある(例えば、クロロメチル、ヒドロキシプロピル、メトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、メチルチオメチル、ジメチルアミノエチル、ベンジルまたはフェネチル基の場合のものなど)。
【0040】
式(I)の生成物の無機または有機酸との付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、グリオキシル酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、アルコキシモノスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸またはプロパンスルホン酸など、アルコイルジスルホン酸、例えばメタンジスルホン酸またはアルファ,ベータ−エタンジスルホン酸など、アリールモノスルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、およびアリールジスルホン酸とで形成される塩であり得る。
【0041】
立体異性を、この語の広い意味で、同じ構造式を有するが、様々な基が空間内で異なって配置されている化合物の異性、例えば、特に、置換基がアキシアル位にあることもありまたはエクトリアル位にあることもある一置換シクロヘキサンおよび様々な可能な回転配座のエタン誘導体におけるもの、と定義できることを想起することができる。しかし、二重結合上のまたは環上の固定置換基の異なる空間配置に起因する別のタイプ立体異性が存在し、このタイプの立体異性は、多くの場合、幾何異性またはシス−トランス異性と呼ばれる。用語「立体異性体」は、この用語の最も広い意味で本出願では用いており、従って、上記に示した化合物すべてに関する。
【0042】
本発明の主題は、すべての可能なラセミ、エナンチオマーおよびジアステレオマー形態での、上記で定義したとおりの式(I)の生成物(式中、
R1は、Lが
1から6個の炭素原子を含有するおよびヒドロキシル基で場合により置換されている、線状もしくは分岐アルキル基、
またはCO基、
またはL’−X基(この場合、L’は、1から6個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表し、およびXは、酸素もしくは硫黄原子を表す。)
のいずれかを表すような、−L−フェニルまたは−L−ヘテロアリール基を表し;
該フェニルおよびヘテロアリール基は、1つ以上の基で場合により置換されており、該1つ以上の基は、同一であることもありまたは異なることもあり、ハロゲン原子ならびに−NRxRy、アルコキシおよびアルキル基から選択され;
後者のアルコキシおよびアルキル基は、これら自体、ハロゲン原子から選択される1つ以上の基で場合により置換されており;
R2は、アルキル基を表し;
R3は、1個以上のハロゲン原子で場合により置換されているアルキル基を表し;
R4は、水素原子またはフッ素原子を表し;
NRxRyは、Rxが水素原子もしくはアルキル基基を表し、およびRyが水素原子もしくはアルキル基を表すようなものであり;またはRxおよびRyが、これらが結合している窒素原子と一緒に、モルホリノ基を形成するようなものであり;
すべての上記アルキル(alk)またはアルコキシ基は、線状でありまたは分岐しており、および1から6個の炭素原子を含有する。)、
ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0043】
特に、NRxRyまたはNRvRwが、上記で定義したように環を形成するとき、このようなアミン環は、特に、ピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、アゼピニル、モルホリニル、ホモモルホリニル、ピペラジニルまたはホモピペラジニル基から選択することができ、これらの基は、上記で示したまたは下記に示すように、これら自体、場合により置換されている。
【0044】
さらに特に、NRxRyまたはNRvRw環は、基:ピロリジニル、1つもしくは2つのアルキル基で場合により置換されているモルホリニル、または第二の窒素原子がアルキル、フェニルまたはおよびCH2−フェニル基(これらの基自体が、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシルおよびアルコキシ基から選択される、同一であることもありまたは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されている。)で場合により置換されているピペラジニルから選択することができる。
【0045】
本発明の主題は、最も特に、以下の式に対応する、上記で定義したとおりの式(I)の生成物:
−(2S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(2−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(3−フェニルプロピル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(2−フェノキシエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[2−(フェニルスルファニル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2R)−2−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2S)−2−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2S)−1−フェニルプロパン−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1S)−1−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1R)−1−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−{2−[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,2−ジメチル−7−(モルホリン−4−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0046】
本発明の主題は、特に、以下の式に対応する、上記で定義したとおりの式(I)の生成物:
−(2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(5−クロロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)メチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(フェニルカルボニル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−{[4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)キノリン(quinolein)−6−イル]メチル}−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン・トリフルオロ酢酸塩
−(2S)−1−(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(2,3−ジフルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(2−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(1H−インドール−3−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2−クロロフェニル)カルボニル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−1−[(2−メチルフェニル)カルボニル]−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(S)−1−[2−(2−フルオロ−4,5−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−ヒドロキシ−2−(2−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩である。
【0047】
本発明の主題は、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の任意の調製方法でもある。
【0048】
本発明の生成物は、従来の有機化学法を用いて調製することができる。
【0049】
式(I)の化合物の調製
下の一般スキーム1は、式(I)の生成物を調製するために用いる方法を図解するものである。この態様において、これらのスキームは、請求項記載の化合物を調製する方法に関しての本発明の範囲の制限となることはあり得ない。
【0050】
例えば、本発明による上記で定義したとおりの式(I)の生成物は、特に、スキーム1に記載する方法に従って調製することができる。
【0051】
例えば、本発明の主題は、下記で定義するとおりの一般スキーム1に従って式(I)の生成物を調製するための方法でもある。
【0052】
一般スキーム1:
【0053】
【化2】

一般スキーム1において:
ジアミンAは、市販されているか、R2=CFおよびR3=MeのときにはT.Brigaudらにより「J.Org.Chem.」2006、71(18)、7075−7078に記載された方法に従ってキラルまたはラセミバージョンで、または他の場合にはこの同じ参考文献の類推により調製される。
【0054】
グアニジンBは、例えば、T.Galletら(EP1340761 2003)によって記載された条件に従って、水またはアセトニトリルなどの溶媒中、0℃と溶媒の沸点の間の温度で、ジアミンAとシアノゲンブロミドを反応させることによって得ることができる。
【0055】
化合物Dは、例えば、Badawey E.−S.A.M.ら(「Eur J Med Chem」、1998、33(5)、349―361)によって記載されたように、ナトリウムメトキシドなどの塩基の存在下、60℃と100℃の間の温度でのグアニジンBとマロン酸ジアルキル(好ましくは、ジエチル)Cとの縮合によって得ることができる。
【0056】
化合物Eは、化合物Dから、溶媒不在下、20℃と120℃の間の温度で、またはジクロロメタンなどの溶媒の存在下、20℃と溶媒の沸点の間の温度で、例えばYamashita,Aら(「Syn.Commun.」(2004),34(5),795−803))によって記載された条件下記で、オキシ塩化リンなどの塩素化剤での処理によって得ることができる。
【0057】
化合物Fは、化合物Dから、例えば、Aliabiev S.B.(「Lett.Org.Chem.」(2007),4(4),273−280)によって記載されたように、溶媒の不在下、20℃と120℃の間の温度での、またはアセトニトリルなどの溶媒の存在下、20℃と溶媒の還流温度の間の温度でのモルホリンとの反応によって得ることができる。
【0058】
化合物(I)は、0℃と80℃の間の温度で、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶媒中の化合物Fと過剰な塩基、例えば水素化ナトリウムまたは炭酸セシウムの混合物への化合物G(R1−X、式中、R1=上記で定義したとおりのL−アリールまたはヘテロアリール、ならびにアルキル化の場合にはX=Cl、Br、IまたはOTfおよびアシル化の場合にはX=Cl)の添加により、アルキル化またはアシル化反応によって、アルキル化反応の場合には例えばTing P.C.ら(「J.Med.Chem.」(1990)、33(10)、2697−2706)によって記載されたように、得ることができる。
【0059】
E.P.Seestらによって「Tet.Assymetry」、17(2006)2154−2182に記載された手順に従って、キラル1−アリール−2−クロロエタノールまたは1 ヘテロアリール−2−クロロエタノールに対応する化合物Gを、対応するクロロケトン誘導体から合成した(誘導体自体は、市販のアセチル誘導体の、標準条件下記での、塩素化から誘導される。)。
【0060】
または、化合物(I)は、化合物Jから、例えばAliabiev S.B.(「Lett.Org.Chem.」(2007),4(4),273−280)によって記載されたように、溶媒の不在下、20℃と120℃の間の温度での、またはアセトニトリルなどの溶媒の存在下、20℃と溶媒の還流温度の間の温度でのモルホリンとの反応によって得ることができる。
【0061】
化合物Jは、0℃と80℃の間の温度で、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶媒中の化合物Fと過剰な塩基、例えば水素化ナトリウムまたは炭酸セシウムの混合物への化合物G(R1−X、式中、R1=上記で定義したとおりのL−アリールまたはヘテロアリール、ならびにアルキル化の場合にはX=Cl、Br、IまたはOTfおよびアシル化の場合にはX=Cl)の添加により、アルキル化またはアシル化反応によって、アルキル化反応の場合には例えばTing P.C.ら(「J.Med.Chem.」(1990)、33(10)、2697−2706)によって記載されたように、得ることができる。
【0062】
または、化合物Jは、例えば、Mitsunobu O.ら、(「Synthesis」、(1981)、1−28)によって記載されたように、アゾジカルボン酸ジエチルのおよび(場合により樹脂に固定されている。)トリフェニルホスフィンの存在下、テトラヒドロフランなどの溶媒中、0℃と65℃の間の温度での化合物EとアルコールHとの光延(Mitsunobu)反応によって得ることができる。
【0063】
R2がR3と異なるとき、および合成が立体選択的でない場合、合成中間体のまたは化合物(I)のエナンチオマーまたは可能なジアステレオ異性体をキラル支持体でのクロマトグラフィーによって分離することができる。
【0064】
式(I)の下記の例は、本発明の例証となるが、本発明を限定しない。
【0065】
式A、BまたはCの出発化合物の中で、一部は公知であり、商業的に得ることができ、または市販製品から当業者に公知の常法に従って得ることができる。
【0066】
上記で説明した本発明による方法を実行するために、アミノ、カルボキシルおよびアルコール官能基のための保護基を導入して副反応を防止する必要がある場合があることは、当量者には理解される。
【0067】
反応性官能基の保護についての例の以下の非包括的リストに記述することができる:
−ヒドロキシル基は、例えば、アルキル基、例えばtert−ブチル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、ベンジルまたはアセチル、で保護することができる、
−アミノ基は、例えば、アセチル、トリチル、ベンジル、tert−ブトキシカルボニル、BOC、ベンジルオキシカルボニルもしくはフタルイミド基またはペプチド化学において公知の他の基で保護することができる。
【0068】
酸官能基は、例えば、容易に切断可能なエステル、例えばベンジルまたはtert−ブチルエステル、またはペプチド化学において公知のエステルを用いて形成されたエステルの形態で、保護することができる。
【0069】
使用することができる様々な保護基のリストは、当業者に公知のマニュアルにおいて、および例えば、BF2,499,995において見つけられるだろう。
【0070】
所望される場合にはおよび必要な場合には、上記に示した方法によりこのようにして得た中間生成物または式(I)の生成物を、単中間体または式(I)の他の生成物を得るために、当業者に公知の1つ以上の転化反応、例えば、
a)酸官能基のエステル化のための反応、
b)酸官能基を得るための、エステル官能基の鹸化のための反応、
c)アルコール官能基を得るための、遊離またはエステル化カルボキシル官能基の還元のための反応、
d)ヒドロキシル官能基を得るためのアルコキシ官能基の、でなければアルコキシ官能基を得るためのヒドロキシル官能基の、転化のための反応、
e)保護された反応性基を有し得る保護基の除去のための反応、
f)対応する塩を得るための、無機もしくは有機酸でのまたは塩基での塩化のための反応、
g)分割された生成物を得るための、ラセミ形を分割するための反応、
に付すことが可能であること、このようにして式(I)の生成物をすべての可能なラセミ、エナンチオマーおよびジアステレオマー異性体形態で得られることを特筆することができる。
【0071】
反応a)からg)は、例えば下記に示すものなどの、当業者に公知の通常の条件下記で行うことができる。
【0072】
a)上記で説明した生成物は、所望される場合には、可能なカルボキシル官能基がエステル化反応の対象になり得、該反応は、当業者に公知の常法に従って行うことができる。
【0073】
b)上記で説明した生成物の酸官能基を得るためのエステル官能基の可能な転化は、当業者に公知の通常の条件下記で、特に、メタノールなどのアルコール媒体中−での例えば水酸化ナトリウムまたは水酸カリウムでの、でなければ塩酸または硫酸での、酸またはアルカリ加水分解により行うことができる。
【0074】
鹸化反応は、例えば、メタノールまたはエタノール、ジオキサンまたはジメトキシエタンなどの溶媒中、水酸化ナトリウムのまたは水酸化カリウムの存在下などの、当業者に公知の常法に従って行うことができる。
【0075】
c)所望される場合には、上記で説明した生成物の可能な遊離またはエステル化カルボキシル官能基を、当業者に公知の方法によって還元してアルコール官能基を得ることができる:所望される場合には、可能なエステル化カルボキシル官能基を、当業者に公知の方法により、および特に、例えばテトラヒドロフランでなければジオキサンもしくはエチルエーテルなどの溶媒中、水素化アルミニウムリチウムで、還元してアルコール官能基を得ることができる。
【0076】
所望される場合には、上記で説明した生成物の可能なカルボキシル官能基を、特に水素化ホウ素で、還元してアルコール官能基を得ることができる。
【0077】
d)必要な場合には、上記で説明した生成物の可能なアルコキシ官能基、例えば、特にメトキシ官能基を、当業者に公知の通常の条件下記で、例えば、溶媒(例えば塩化メチレンなど)中の三臭化ホウ素で、ピリジン臭化水素酸塩または塩酸塩で、でなければ還流させながら水またはトリフルオロ酢酸中の臭化水素酸または塩酸で、ヒドロキシル官能基に転化させることができる。
【0078】
e)例えば上記に示したものなどの保護基の除去は、当業者に公知の通常の条件下記で、特に、酸、例えば塩酸、ベンゼンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、ギ酸またはトリフルオロ酢酸を用いて行う酸加水分解により、でなければ接触水素化により、行うことができる。
【0079】
フタルイミド基は、ヒドラジンで除去することができる。
【0080】
f)上記で説明した生成物は、所望される場合には、当業者に公知の常法による、例えば無機もしくは有機酸でのまたは無機もしくは有機塩基での塩化反応の対象に成り得:このような塩化反応は、例えば、塩酸の存在下記でなければ酒石酸、クエン酸またはメタンスルホン酸の存在下、エタノールまたはメタノールなどのアルコール中で行うことができる。
【0081】
g)上記で説明した生成物の可能な光学活性形は、当業者に公知の常法に従ってラセミ混合物を分割することにより調製することができる。
【0082】
上記で定義したとおりの式(I)の生成物、およびまたこれらの生成物の酸との付加塩は、上記で示したように、特にこれらのキナーゼ阻害特性のため、有利な薬理特性を有する。
【0083】
本発明の生成物は、特に、腫瘍療法において使用することができる。
【0084】
従って、本発明の生成物は、一般に用いられる抗腫瘍剤の治療効果を増加させることもできる。
【0085】
これらの特性が療法におけるこれらの使用を正当化する。本発明の主題は、特に、薬物としての、すべての可能なラセミ、エナンチオマーおよびジアステレオマー異性体形態での、上記で定義したとおりの式(I)の生成物、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との医薬的に許容される付加塩である。
【0086】
本発明の主題は、最も特に、薬物としての、以下の式に対応する生成物:
−(2S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(2−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(3−フェニルプロピル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(2−フェノキシエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[2−(フェニルスルファニル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2R)−2−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2S)−2−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2S)−1−フェニルプロパン−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1S)−1−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1R)−1−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−{2−[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,2−ジメチル−7−(モルホリン−4−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(5−クロロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)メチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(フェニルカルボニル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−{[4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)キノリン(quinolein)−6−イル]メチル}−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン・トリフルオロ酢酸塩
−(2S)−1−(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(2,3−ジフルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(2−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(1H−インドール−3−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2−クロロフェニル)カルボニル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−1−[(2−メチルフェニル)カルボニル]−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(S)−1−[2−(2−フルオロ−4,5−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−ヒドロキシ−2−(2−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との医薬的に許容される付加塩である。
【0087】
本発明は、上記で定義したとおりの式(I)の生成物またはこの生成物の医薬的に許容される塩またはこの生成物のプロドラッグのうちの少なくとも1つを活性成分として含有すると共に適切な場合には医薬的に許容される担体を含有する、医薬組成物にも関する。
【0088】
従って、本発明は、上記で定義したとおりの少なくとも1つの薬物を活性成分として含有する医薬組成物にわたる。
【0089】
本発明のこのような医薬組成物は、適切な場合には、他の細胞分裂抑制薬の活性成分、例えば、特に、タキソール、シス−プラチン、DNA介在物質これらに類するものに基づくものも含有することがある。
【0090】
これらの医薬組成物を経口的に、非経口的に、または皮膚もしくは粘膜への局所適用により局部的に、または静脈内もしくは筋肉内注射により投与することができる。
【0091】
これらの組成物は、固体であることもありまたは液体であることもあり、および人間用薬物に一般に使用されるすべての製剤形態、例えば、単純もしくは糖衣錠剤、ピル、ロゼンジ、ゲルカプセル、滴剤、顆粒、注射用製剤、軟膏、クリームまたはゲルであり得;これらは、常法に従って調製される。これらの医薬組成物に通常使用される賦形剤、例えば、タルク、アラビアゴム、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、カカオ脂、水性もしくは非水性担体、動物もしくは植物由来の脂肪物質、パラフィン誘導体、グリコール、様々な湿潤剤、分散剤もしくは乳化剤、または保存薬中の前記活性成分を、これらの医薬組成物に組み込むことができる。
【0092】
通常の投薬量は、使用される生成物、治療を受ける個体および問題の状態に依存して可変的であり、例えば、成体では1日あたり0.05から5g、または好ましくは1日あたり0.1から2gであり得る。
【0093】
本発明の主題は、プロテインキナーゼまたは脂質キナーゼの活性の調節不全を特徴とする疾患の治療または予防において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用でもある。
【0094】
本発明の主題は、特に、様々な疾患、例えば心血管疾患(特に、血栓症を含む。)、予防または治療において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0095】
前述の薬物は、特に、哺乳動物における疾患の治療または予防における使用を意図したものであり得る。
【0096】
本発明の主題は、特に、無制御増殖に関連した疾患の予防または治療において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0097】
従って、最も特に、本発明の主題は、腫瘍学に関する疾患の治療および予防において使用するための、および特に癌の治療において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0098】
これらの癌の中で、固形または液体腫瘍の治療に、および細胞傷害剤に対して耐性の癌の治療に焦点を置く。
【0099】
本発明の特記する化合物は、特に、胃、肝(hepaptic)、腎、卵巣、結腸、前立腺、子宮内膜および肺(NSCLCおよびSCLC)癌、膠芽腫、甲状腺、膀胱および乳癌における、黒色腫における、リンパ性または骨髄性造血器腫瘍における、肉腫における、脳、咽頭およびリンパ系癌、骨および膵癌における、ならびに過誤腫における、原発性腫瘍および/または転移の治療にとりわけ使用することができる。特に、PI3K/AKT/mTOR経路の活性化および/またはMAPキナーゼ経路の活性化を生じさせる結果となる遺伝子異常を示す疾患も含まれる。
【0100】
本発明の主題は、癌化学療法において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用でもある。
【0101】
従って、本発明の主題は、癌の治療において使用するための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0102】
本発明の主題は、固形または液体腫瘍の治療において使用するための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0103】
従って、本発明の主題は、細胞傷害剤に対して耐性の癌の治療において使用するための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0104】
従って、本発明の主題は、特に、胃、肝、腎、卵巣、結腸、前立腺、子宮内膜および肺(NSCLCおよびSCLC)癌、膠芽腫、甲状腺、膀胱および乳癌における、黒色腫における、リンパ性または骨髄性造血器腫瘍における、肉腫における、脳、咽頭およびリンパ系癌、骨および膵癌における、ならびに過誤腫における、原発性腫瘍のおよび/または転移の治療において使用するための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0105】
従って、本発明の主題は、癌化学療法において使用するための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0106】
従って、本発明の主題は、癌化学療法において単独使用または併用するための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0107】
癌化学療法において使用するための上記の薬物は、単独使用することができ、または併用することができる。
【0108】
詳細には、本発明の生成物は、単独で、または化学療法もしくは放射線療法と併用で、でなければ例えば他の治療薬と併用で投与することができる・
前述の治療薬は、一般に使用されている抗腫瘍薬である場合がある。
【0109】
特に、本発明の生成物を様々な標的療法と併用で投与することにより治療的恩恵を期待することができる。これらの標的療法は、特に、次のものである:i)MAPキナーゼシグナリング経路を阻害する療法、例えば、RAS、RAF、MEKまたはERKを阻害する療法;ii)PI3K/AKT/mTOR経路のキナーゼまたは偽キナーゼ、例えばEGFR、HER2、HER3、ALK、MET、PI3K、PDK1、AKT、mTORおよびS6Kを阻害する標的療法。
【0110】
本発明の主題は、特に、リソソーム病、例えば糖原病II型またはポンぺ病の予防または治療において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。リソソーム病の治療において使用するための前述の薬物は、単独で使用することができ、または例えば他の治療薬と、併用することができる。
【0111】
従って、本発明の主題は、リソソーム病、例えば糖原病II型またはポンぺ病の予防または治療のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0112】
従って、本発明の主題は、リソソーム病、例えば糖原病II型またはポンぺ病の予防または治療において使用するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0113】
従って、本発明の主題は、前記式(I)の生成物が単独または併用でのものである、上記で定義したとおり使用である。
【0114】
本発明の主題は、寄生虫病、例えばマラリア、睡眠病、シャーガス病またはリーシュマニア症の治療のために使用する薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用でもある。寄生虫感染症の治療において使用するための前述の薬物は、単独で使用することができ、または例えば他の治療薬と、併用することができる。
【0115】
従って、本発明の主題は、寄生虫病、例えばマラリア、睡眠病、シャーガス病またはリーシュマニア症の治療のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物である。
【0116】
従って、本発明の主題は、寄生虫病、例えばマラリア、睡眠病、シャーガス病またはリーシュマニア症を治療するための薬物の調製のための、上記で定義したとおりの式(I)の生成物の使用である。
【0117】
本発明の主題は、新規工業製品としての、上記で定義したおよび下記に再記するとおりの式C、D、FおよびJの合成中間体でもある:
【0118】
【化3】

(式中、R1、R2、R3およびR4は、請求項1および2のいずれか一項に示す定義を有する。)。
【発明を実施するための形態】
【0119】
式(I)の生成物である下記の実施例は、本発明を例証するものであるが、本発明を限定しない。
【0120】
実験セクション
本発明の化合物の命名は、ACDLABSソフトウェア、バージョン10.0で行った。
【0121】
使用したマイクロ波オーブンは、Biotage、Initiator(商標)2.0、400W max、2450MHz、装置である。
【0122】
400MHzでのH NMRスペクトルおよび500MHzでのHスペクトルは、303Kの温度での2.5ppmを基準とする溶媒ジメチルスルホキシド−d(DMSO−d)中でのケミカルシフト(δ in ppm)で、Bruker Avance DRX−400またはBruker Avance DPX−500分光計を用いて行った。
【0123】
質量スペクトル(MS)は、方法Aまたは方法Bまたは方法Eのいずれかによって得た:
方法A:
Waters UPLC−SQD計器;イオン化:ポジティブおよび/またはネガティブ・モード・エレクトロスプレー(ES+/−);クロマトグラフ条件:カラム:Acquity BEH C18 1.7μm−2.1×50mm;溶媒:A:HO(0.1%ギ酸)B:CHCN(0.1%ギ酸);カラム温度:50℃;流量:1mL/分;勾配(2分):0.8分間で5%から50%のB;1.2分:100%のB;1.85分:100%のB;1.95:5%のB;保持時間=Tr(分)。
【0124】
方法B:
Waters ZQ計器;イオン化:ポジティブおよび/またはネガティブ・モード・エレクトロスプレー(ES+/−);クロマトグラフ条件:カラム:XBridge C18 2.5μm−3×50mm;溶媒:A:HO(0.1%ギ酸)B:CHCN(0.1%ギ酸);カラム温度:70℃;流量:0.9mL/分;勾配(7分):5.3分間で5%から100%のB;5.5分:100%のB;6.3分:5%のB;保持時間=Tr(分)。
【0125】
方法E:
Waters UPLC−SQD計器;イオン化:ポジティブおよび/またはネガティブ・モード・エレクトロスプレー(ES+/−);クロマトグラフ条件:カラム:Ancentis express C18 2.7μm−2.1×50mm;溶媒:A:HO(0.02%トリフルオロ酢酸)B:CHCN(0.014%トリフルオロ酢酸);カラム温度:55℃;流量:1mL/分;勾配:T0分 2%B、T1分 98%B、T1.3分 98%B、T1.33分 2%B、T1.5分 他の注入;保持時間=Tr(分)。
【0126】
旋光度(OR)は、Perkin Elmerからの旋光計モデル341で測定した。波長:ナトリウムのα線(589ナノメートル)。
【0127】
分取HPLC/MSによる精製:
方法C
SunFire C18逆相カラム(Waters)30×100、5μ。
【0128】
水(+0.07% TFA)中のアセトニトリル(+0.07% TFA)の勾配
T0:20%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T1:20%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T11.5:95%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T15:95%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T15.5:20%アセトニトリル(+0.07% TFA)
流量:30mL/分
質量:130_800 AMU=;ESP+ESP
【0129】
方法D
SunFire C18逆相カラム(Waters)30×100、5μ。
【0130】
水(+0.07% TFA)中のアセトニトリル(+0.07% TFA)の勾配
T0:15%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T1:15%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T11:90%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T11.5:95%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T14:95%アセトニトリル(+0.07% TFA)
T15:10%アセトニトリル(+0.07% TFA)
流量:30mL/分
質量:130_800 AMU=;ESP+ESP
【実施例1】
【0131】
(S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0132】
【化4】

工程k:(S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
20mgの水素化ナトリウムを、3mLの無水N,N−ジメチルホルムアミド中の60mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの溶液に、周囲温度、アルゴン下記で添加する。その後、得られた反応混合物を60℃に加熱する。その後、0.04mLの4−メトキシフェネチルブロミドを添加する。1時間の加熱後、およびTLC(CHCl/MeOH:95/05)による検証後、反応は不完全である。その後、10mgの水素化ナトリウムおよび0.04mLの4−メトキシフェネチルブロミドを添加し、60℃で加熱を維持する。さらに2時間の加熱後、およびTLC(CHCl/MeOH:95/05)による検証後、反応は完了する。
【0133】
冷却後、得られた混合物に10mLの冷水および20mLの酢酸エチルを添加する。その後、有機層を分離し、その後、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮する。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:98/02)によって精製して、54mgの(S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンをオフホワイトのフォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル
1.52(s,3H);2.79(m,1H);2.95(m,1H);3.30−3.60(m,6H);3.65(t,J=4.9Hz,4H);3.72(s,3H);3.84(d,J=12.6Hz,1H);4.11(d,J=12.6Hz,1H);4.88(s,1H);6.87(d,J=8.6Hz,2H);7.14(d,J=8.6Hz,2H)。
【0134】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.07
[M+H]+:m/z 439
旋光度:OR=+8.9;C=0.710mg/0.5mL DMSO。
【0135】
工程j:(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0136】
【化5】

60mLのモルホリン中の2.2gの(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの混合物を120℃に加熱する。1時間の加熱後、およびLC/MSによる検証の後、反応は完了する。
【0137】
冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮する。得られた残留物に30mLの冷水および150mLの酢酸エチルを添加する。その後、有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮して、2.6gの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=2.53
[M+H]+:m/z 305;[M−H]−:m/z 303
旋光度:OR=−9.0+/−0.6;C=1.996710mg/0.5mL DMSO。
【0138】
工程i:(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0139】
【化6】

7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(9.22g)の2つのエナンチオマーをキラルクロマトグラフィーによって分離した。
【0140】
固定相:Chiralpak AD;移動相:EtOH(05%)/MeOH(05%)/ヘプタン(90%)。
【0141】
右旋性エナンチオマーを濃縮して、4.56gの(R)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−4−オンを得る。
【0142】
左旋性エナンチオマーを濃縮して、4.47gの(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを白色粉末の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
旋光度:OR=−70.9+/−1.1;C=2.623mg/0.5mL DMSO。
【0143】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.51
[M+H]+:m/z 254;[M−H]−:m/z 252。
【0144】
工程h:(R,S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0145】
【化7】

20mLのオキシ塩化リンを、周囲温度およびアルゴン下記で、400mLの1,2−ジクロロエタン中の20gの(R,S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの懸濁液に添加する。その後、反応混合物を65℃に加熱する。2時間の攪拌後、およびLC/MSの検証後、反応は完了する。
【0146】
冷却後、形成した淡黄色固体を濾過して、4.05gの塩素化生成物の第一のバッチS1を得る。得られた濾液を減圧下記で蒸発乾固させ、得られた残留物を20mLの冷水および200mLの酢酸エチルに溶かす。得られた混合物に、pH=5−6になるまで、32%水酸化ナトリウムを添加する。その後、有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮して、黄色フォームを得る。後者(黄色フォーム)をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:98/02)によって精製して、12.24gの固体S2を得る。
【0147】
TLCにより同一である2つのバッチ、S1およびS2を併せて、16.29gの(R,S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.51
[M+H]+:m/z 254;[M−H]−:m/z 252。
【0148】
工程g:(R,S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0149】
【化8】

31.6gの4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩および13.7gのナトリウムメトキシドを、320mLのメタノール中の20.4gのマロン酸ジエチルの混合物に添加する。得られた混合物を18時間、還流させる。
【0150】
冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮乾固させる。得られた残留物に100mLの冷水を添加する。得られた濃稠懸濁液に、pH=5になるまで、25%塩酸を添加する。得られた懸濁液を2時間、氷浴内で攪拌し、その後、焼結ガラスによって濾過する。不溶物質を水(2回、15mL)ですすぎ、その後、乾燥させて、30gの(R,S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを白色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=1.29
[M+H]+:m/z 236;[M−H]−:m/z 234。
【0151】
工程f:(R,S)−4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩
【0152】
【化9】

3.72gシアノゲンブロミドを、30mLの水中の5gの(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミンの5℃に冷却した溶液に、5℃と10℃の間の温度を維持しながら添加する。添加が完了したら、反応混合物を5℃で30分間放置する。その後、氷浴を取り外し、反応混合物を周囲温度で3時間攪拌する。
【0153】
その後、反応混合物を減圧下記で濃縮する。得られた残留物を2回、200mLのEtOHに溶かし、その後2回、200mLのトルエンに溶かす(各回、蒸発乾固させる。)。得られた固体をエチルエーテルで研和し、その後、濾過して、7gの(R,S)−4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩を白色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
[M+H]+:m/z=168。
【0154】
工程e:(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン
【0155】
【化10】

27gの(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン・塩酸塩、15mLの水および400mLのエチルエーテルを丸底フラスコに導入する。得られた混合物に、磁気攪拌しながら、pH=12になるまで、25mLの32%水酸化ナトリウムを一滴ずつ添加する。その後、水性相を沈降により分離し、その後、4回、200mLのエチルエーテルで抽出する。
【0156】
有機相を併せ、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧(300mbar/浴温=25℃)下記で濃縮して、21.9gの(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミンを薄黄色の油の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
[M+H]+:m/z=143。
【0157】
工程d:(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン・二塩酸塩、2HCl
【0158】
【化11】

8gの20%水酸化パラジウムと、200mLのメタノール中の58gの(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミンと、183mLの3N塩酸をオートクレーブに導入する。得られた混合物を5barの水素圧で、22℃で、48時間、水素化する。
【0159】
その後、得られた混合物を濾過し、その後、濾液を減圧下記で濃縮する。得られた残留物を2回、300mLのEtOHに溶かし、その後2回、300mLのトルエンに溶かす(各回、蒸発乾固させる。)。このようにして50gの(R,S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン・二塩酸塩をオフホワイトのフォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
[M+H]+:m/z=143。
【0160】
工程c:(R,S)−N−ベンジル−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン
【0161】
【化12】

アルゴン下、三つ口フラスコの中で、15.5gの水素化アルミニウムリチウムを、4℃に冷却した1000mLの無水エチルエーテル中の23gの(R,S)−N−ベンジルアミノ−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロピオニトリルの溶液に、少しずつ添加する。8℃に温度が上昇するとガスの実質的な放出が観察される。
【0162】
添加が完了したら、温度を周囲温度に上昇させ、この混合物を攪拌しながら周囲温度で18時間放置する。得られた反応混合物を4℃に冷却した後、20mLの水を一滴ずつ非常にゆっくりと添加する。12℃まで温度が上昇するとガスの実質的な放出が観察される。
【0163】
さらに、4℃で、20mLの15%水酸化カリウムを得られた混合物に一滴ずつ非常にゆっくりと添加し、その後、さらに、40mLの水を一滴ずつ非常にゆっくりと添加する。
【0164】
得られた白色沈殿を濾過し、濾液を硫酸マグネシウムで脱水させ、その後、減圧下記で濃縮して、22.5gの(R,S)−N−ベンジル−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミンを無色油の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
[M+H]+:m/z=233。
【0165】
工程b:2−ベンジルアミノ−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロピオニトリル
【0166】
【化13】

三つ口フラスコ中およびアルゴン雰囲気下記で、59.17gのトリメチルシリルシアニドを、−70℃に冷却した800mLのジクロロメタン中の80gの(R,S)−N−ベンジル−[2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエト−(E)−イリデン]アミンの溶液に、一滴ずつ添加し、その後、84.65gの三フッ化ホウ素エーテラートを一滴ずつ添加する。温度が−63℃に上昇し、溶液がオレンジ色に変わる。添加後、この反応混合物を−63℃で30分間攪拌する。
【0167】
その後、ドライアイス浴を取り外して、温度を再び周囲温度に上昇させる。その後、この反応混合物を放置して周囲温度で一晩攪拌する。
【0168】
その後、得られた混合物に、pH=8になるまで、重炭酸ナトリウムの飽和溶液を添加する。その後、有機層を分離し、その後、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮する。得られた残留物を、シリカによる濾過(溶離剤:ジクロロメタン/シクロヘキサン:25/75)によって精製して、48gの(R,S)−2−ベンジルアミノ−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロピオニトリルを無色油の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:
スペクトルは、Waters GCTOF計器(LCなしでの直接導入)での電子衝撃によって行った。
EI:[M]+.:m/z 228;m/z 91(ベースピーク)
【0169】
工程a:ベンジル−[2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエト−(E)−イリデン]アミン
【0170】
【化14】

三つ口フラスコの中で、100gのベンジルアミンを、5℃に冷却した600mLのトルエン中の157gのトリフルオロアセトンの溶液に、一滴ずつ添加する。温度が25℃に上昇する。
【0171】
その後、9.4gのピリジニウムパラ−トルエンスルホナートを1回の操作で添加する。得られた反応混合物を30分間、周囲温度で攪拌する。その後、ディーン・スターク装置を上記に配置した冷却器を取り付け、反応混合物を4時間還流させ、この時間の間に25mLの水を回収する。
【0172】
冷却後、固体形態のものを濾過し、減圧下記で濃縮して、150gの[2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエト−(E)−イリデン]アミンを無色の液体の形態得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:
スペクトルは、Waters GCTOF計器(LCなしでの直接導入)での電子衝撃によって行った。
【0173】
EI:[M]+.:m/z 201;m/z 91(ベースピーク)
または、(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを次の方法で調製することができる:
工程h’:(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0174】
【化15】

11mLのオキシ塩化リンを、100mLの1,2−ジクロロエタン中の5.6gの(S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの懸濁液に、周囲温度およびアルゴン下記で添加する。その後、得られた混合物を70℃に加熱する。2時間の攪拌後、およびLC/MSの検証後、反応は完了する。
【0175】
冷却後、反応混合物を減圧下記で蒸発乾固させる。得られた残留物を5mLの冷水および200mLの酢酸エチルに溶かす。得られた混合物に、pH=6になるまで、32%水酸化ナトリウムを添加する。その後、有機相を分離し、その後、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮して、6gの(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:
方法A
保持時間Tr(分)=0.51
[M+H]+:m/z 254;[M−H]−:m/z 252
旋光度:OR=−64.8+/−1.1;C=2.2mg/0.5mL DMSO。
【0176】
工程g’:(S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0177】
【化16】

8.4gの(S)−4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩および2.16gのナトリウムメトキシドを、50mLのメタノール中の5.4gのマロン酸ジエチルの混合物に添加する。
【0178】
得られた混合物を18時間、還流させる。冷却後、得られた混合物を減圧下記で濃縮乾固させる。20mLの冷水を得られた残留物に添加して濃稠懸濁液を得、この懸濁液に、pH=5になるまで、25%塩酸を添加する。
【0179】
得られた懸濁液を氷浴内で2時間攪拌し、その後、焼結ガラスによって濾過する。得られた不溶物質を水(2回、4mL)ですすぎ、その後、乾燥させて、5.6gの(S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを白色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.32
[M+H]+:m/z 236;[M−H]−:m/z 234
旋光度:OR=−5.6+/−0.6;C=1.789mg/0.5mL MeOH。
【0180】
工程f’:(S)−4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩
【0181】
【化17】

1.7gシアノゲンブロミドを、10mLの水中の2.3gの(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミンの5℃に冷却した溶液に、5℃と10℃の間の温度を維持しながら少しずつ添加する。添加が完了したら、反応混合物を5℃で30分間放置する。その後、氷浴を取り外し、得られた混合物を周囲温度で3時間攪拌する。
【0182】
その後、攪拌混合物を減圧下記で濃縮する。得られた残留物を2回、100mLのエタノールに溶かし、その後2回、100mLのトルエンに溶かす(各回、蒸発乾固させる。)。得られた固体をエチルエーテルで研和し、その後、濾過して、4.5gの(S)−4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩を白色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.14
[M+H]+:m/z 168
旋光度:OR=−5.2+/−0.3;C=4.909mg/0.5mL DMSO。
【0183】
工程e’:(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン
【0184】
【化18】

4.8gの(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン・塩酸塩、2.5mLの水および100mLのエチルエーテルを丸底フラスコに導入する。得られた混合物に、pH=12になるまで、4.5mLの32%水酸化ナトリウムを一滴ずつ添加する。その後、水性相を沈降により分離し、その後、4回、200mLのエチルエーテルで抽出する。
【0185】
有機相を併せ、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧(300mbar/浴温=25℃)下記で濃縮して、2.3gの3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミンを薄黄色の油の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=0.34
[M+H]+:m/z 143;ベースピーク:m/z 126
旋光度:OR=−4.3+/−0.6;C=1.778mg/0.5mL DMSO。
【0186】
工程d’:(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン・二塩酸塩
【0187】
【化19】

オートクレーブの中で、40.5mLのメタノール中の7gの(R)−2−((S)−1−アミノメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルアミノ)−2−フェニルエタノールと、23.5mLの3N塩酸と、0.94gのPd(OH)/C(20% w/w)との混合物を22℃、5barの水素圧下記で18時間、水素化する。その後、得られた混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固させる。得られた油を塩酸の3N溶液(50mL)に溶かす。得られた混合物をジエチルエーテル(3×50mL)で抽出する。その後、水性相を蒸発乾固させ、メタノールに溶かし、その後、再び蒸発乾固させる。得られた帯黄色固体を真空下で乾燥させて、5.54g(79%)の(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロパン−1,2−ジアミン・二塩酸塩をオフホワイトの固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz,D2O):1.55(s,3H)、3.40(d,J=14.6Hz,1H)、3.51(d,J=14.6Hz,1H)。
【0188】
19F NMR(400MHz,D2O):−81.08(C6F6で基準測定していない。)
[□]D:+4.65(C 2.2、CHOH)。
【0189】
工程c’:(R)−2−((S)−1−アミノメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルアミノ)−2−フェニルエタノール
【0190】
【化20】

アルゴン下、三つ口フラスコの中で、1.6gの水素化アルミニウムリチウムを、250mLの無水エチルエーテル中の2.5gの(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−2−メチルプロピオニトリルの、4℃に冷却した溶液に、少しずつ添加する。8℃に温度が上昇するとガスの実質的な放出が観察される。
【0191】
添加が完了したら、温度を上昇させて周囲温度に戻し、その後、この反応混合物を攪拌しながら18時間放置する。得られた混合物を4℃に冷却した後、2mLの水を1滴ずつ非常にゆっくりと添加する。12℃に温度が上昇するとガスの実質的な放出が観察される。
【0192】
4℃で維持された得られた混合物に2mLの15%水酸化ナトリウムを1滴ずつ非常にゆっくりと添加し、その後さらに、4mLの水を1滴ずつ非常にゆっくりと添加する。
【0193】
形成した白色沈殿を濾過し、得られた濾液を硫酸マグネシウムで脱水させ、その後、減圧下記で濃縮して、2.2gの(R)−2−((S)−1−アミノメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルアミノ)−2−フェニルエタノールを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.43
[M+H]+:m/z 263
旋光度:OR=−51.2+/−1.3;C=1.576mg/0.5mL DMSO。
【0194】
工程b’:(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−2−メチルプロピオニトリル
【0195】
【化21】

アルゴン下、三つ口フラスコの中で、3.4gのトリメチルシリルシアニドを、100mLのジクロロメタン中の5.3gの(R)−2−メチル−4−フェニル−2−トリフルオロメチルオキサゾリジンの0℃に冷却した溶液に1滴ずつ添加し、その後、4.9gの三フッ化ホウ素エーテラートを1滴ずつ添加する。その後、冷却浴を取り外して温度を上昇させて周囲温度に戻す。得られた混合物を周囲温度で18時間、攪拌しながら放置した後、pH=8になるまで重炭酸ナトリウムの飽和溶液を添加する。有機相を分離し、その後、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮する。
【0196】
得られた残留物を、シリカクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/AcOEt:80/20)によって精製して、無色油の形態で3gの(R)−3,3,3−トリフルオロ−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−2−メチルプロピオニトリルおよび白色固体の形態で2.5gの(S)−3,3,3−トリフルオロ−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−フェニルエチルアミノ)−2−メチルプロピオニトリルを得る。これらの生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.86
[M+H]+:m/z 259;[M−H+HCO2H]−:m/z 303
旋光度:OR=−89.0+/−1.4;C=2.440mg/0.5mL CHCl、およびOR=−77.6+/−1.4;C=1.818mg/0.5mg DMSO。
【0197】
工程a’:(R,S)−2−メチル−4−(R)−フェニル−2−トリフルオロメチルオキサゾリジン
【0198】
【化22】

ディーン・スターク装置を上記に配置した三つ口フラスコの中で、180mLのトルエン中の5gのトリフルオロアセトンの溶液に4.8gの(R)−フェニルグリシノールを添加し、次に1回の操作で0.8gのピリジニウムパラ−トルエンスルホナートを添加する。その後、得られた混合物を18時間還流させ、この時間の間に0.3mLの水を回収する。
【0199】
冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮する。得られた残留物をシリカによる濾過(溶離剤:ジクロロメタン)によって精製して、5.3gの(R,S)−2−メチル−4−(R)−フェニル−2−トリフルオロメチルオキサゾリジンを無色の液体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.96
[M+H]+:m/z 232
旋光度:OR=−23.4+/−0.8;C=1.794mg/0.5mL CHOH。
【実施例2】
【0200】
(R,S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0201】
【化23】

この生成物は、120mgの(R,S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1jのプロトコルに従って、しかし実施例1hにおいて説明した(R,S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを使用して、調製したもの)および420mgの4−メトキシフェネチルブロミドを使用して、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン中の0%から20%の溶離剤CHCl/MeOH/NHOH 28% 38/17/2の勾配)による精製後、80mgの(R,S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,6−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.52(broad s,3H);2.73−2.84(m,1H);2.90−3.01(m,1H);3.36−3.59(m,6H);3.61−3.68(m,4H);3.72(s,3H);3.84(broad d,J=12.5Hz,1H);4.11(d,J=12.5Hz,1H);4.88(s,1H);6.87(d,J=8.6Hz,2H);7.14(d,J=8.6Hz,2H).
【0202】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.96
[M+H]+:m/z 439
【実施例3】
【0203】
(S)−1−ベンジル−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0204】
【化24】

この生成物は、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および281mgの臭化ベンジルを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いること、および10mgのベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(BTEAC)を添加することにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 98/02)による精製後、70mgの(S)−1−ベンジル−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.60(s,3H);3.34(m partially masked,4H);3.54(m,4H);3.97(d,J=12.5Hz,1H);4.16(d,J=12.5Hz,1H);4.57(d,J=16.4Hz,1H);4.77(d,J=16.4Hz,1H);4.89(s,1H);7.20−7.45(m,5H)。
【0205】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=3.89
[M+H]+:m/z 395
旋光度:OR=−20.9+/−0.8;C=1.829mg/0.5mL DMSO。
【実施例4】
【0206】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−フェネチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0207】
【化25】

この生成物は、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および304mgの(2−ブロモエチル)ベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いること、および10mgのベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(BTEAC)を添加することにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 98/02)による精製後、120mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−フェネチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz,δ in ppm,DMSO−d6):1.52(s,3H);2.79−2.91(m,1H);2.97−3.08(m,1H);3.40−3.51(m,5H);3.54−3.68(m,1H);3.64(t,J=4.8Hz,4H);3.84(d,J=12.5Hz,1H);4.11(d,J=12.5Hz,1H);4.88(s,1H);7.20−7.26(m,3H);7.27−7.37(m,2H)。
【0208】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.14
[M+H]+:m/z 409
旋光度:OR=−34.8+/−0.8;C=2.558mg/0.5mL DMSO。
【実施例5】
【0209】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(3−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0210】
【化26】

この生成物は、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および131mgの1−ブロモ−3−フェニルプロパンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いることにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)による精製後、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(3−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.61(s,3H);1.83−2.02(m,2H);2.62(t,J=7.3Hz,2H);3.26−3.42(m partially masked,6H);3.56−3.62(m,4H);3.86(d,J=12.5Hz,1H);4.08(d,J=12.5Hz,1H);4.82(s,1H);7.14−7.23(m,3H);7.24−7.33(m,2H)。
【0211】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.27
[M+H]+:m/z 423
旋光度:OR=−1.5+/−0.4;C=2.576mg/0.5mL DMSO。
【実施例6】
【0212】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(2−フェノキシエチル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0213】
【化27】

この生成物は、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および143mgの(2−ブロモエチル)フェニルエーテルを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いることにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)による精製後、124mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(2−フェノキシエチル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.69(s,3H);3.35−3.44(m,4H);3.59(t,J=4.7Hz,4H);3.63−3.73(m,1H);3.74−3.86(m,1H);3.92(d,J=12.5Hz,1H);4.10−4.30(m,3H);4.88(s,1H);6.83−7.00(m,3H);7.24−7.32(m,2H)。
【0214】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.95
[M+H]+:m/z 425。
【実施例7】
【0215】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(2−フェニルスルファニルエチル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0216】
【化28】

この生成物は、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および143mgの2−ブロモエチルフェニルスルフィドを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いることにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)による精製後、96mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(2−フェニルスルファニルエチル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.62(s,3H);3.05−3.17(m,1H);3.20−3.34(m,5H);3.40−3.51(m,1H);3.55−3.64(s,5H);3.83(d,J=12.5Hz,1H);4.10(d,J=12.5Hz,1H);4.86(s,1H);7.26(t,J=7.5Hz,1H);7.34(t,J=7.5Hz,2H);7.44(d,J=7.5Hz,2H)。
【0217】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.01
[M+H]+:m/z 441
【実施例8】
【0218】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((R)−2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0219】
【化29】

この生成物は、100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および143mgの1−ブロモ−2−フェニルプロパンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いることにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)による精製後、100mgの(2S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((RおよびS)−2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。
【0220】
(2S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの2つのジアステレオ異性体をキラルクロマトグラフィーによって分離する:
固定相:Chiralpak AD;移動相:EtOH(04%)/MeOH(01%)/ヘプタン(95%)。
【0221】
第一のジアステレオ異性体を濃縮して、17mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((R)−2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.25(d,J=6.4Hz,3H);1.68(s,3H);3.32−3.51(m,7H);3.60−3.67(m,4H);3.91(d,J=12.4Hz,1H);4.12(d,J=12.4Hz,1H);4.87(s,1H);7.20−7.24(m,1H);7.25−7.36(m,4H)。
【0222】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.01
[M+H]+:m/z 423。
【実施例9】
【0223】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((S)−2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0224】
【化30】

実施例8において得た第二のジアステレオ異性体を濃縮して、19mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((S)−2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.08(s,3H);1.26(d,J=6.8Hz,3H);3.35−3.70(m,12H);4.05(d,J=12.7Hz,1H);4.88(s,1H);7.18−7.25(m,3H);7.27−7.34(m,2H)。
【0225】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.01
[M+H]+:m/z 423。
【実施例10】
【0226】
(S)−1−((S)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0227】
【化31】

この生成物は、200mgの(R,S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1jにおけるプロトコルに従って、しかし実施例1hにおいて説明した(R,S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを使用して、調製したもの)および0.4mLの(S)−2−クロロ−1−フェニルエタノールを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを添加すること、および10mgのベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(BTEAC)を添加することにより、実施例1において説目した手順に従って調製する。分取LC/MSにより精製し、シリカカラム(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン 98/02/0.5)に通すことにより塩基に戻した後、100mgの(S)−1−((S)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.71(s,3H);3.17(dd,J=9.7 and 14.4Hz,1H);3.40−3.52(m,4H);3.56(dd,J=2.9 and 14.4Hz,1H);3.65(t,J=4.9Hz,4H);3.85(d,J=12.5Hz,1H);4.18(d,J=12.5Hz,1H);4.90(s,1H);5.06−5.15(m,1H);5.60(d,J=4.4Hz,1H);7.23−7.43(m,5H)。
【0228】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.85
[M+H]+:m/z 425;[MHCOH−H]−:m/z 469
旋光度:OR=−45.1+/−1.0;C=2.151mg/0.5mL DMSO。
【0229】
上記精製は、36mgの第二のジアステレオ異性体、(R)−1−((S)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンも生じさせる。
【実施例11】
【0230】
(S)−1−((R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0231】
【化32】

この生成物は、275mgの(R,S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1jのプロトコルに従って、しかし実施例1hにおいて説明した(R,S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを使用して、調製したもの)および0.155mLの(R)−2−クロロ−1−フェニルエタノールを使用して、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)によって精製し、次に分取LC/MSによって精製し、シリカカラム(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン 98/02/0.5)に通すことにより塩基に戻した後、40mgの(S)−1−((R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.10(s,3H);3.25(dd,J=6.8 and 13.5Hz,1H);3.38−3.49(m,4H);3.64(m,6H);4.07(d,J=12.5Hz,1H);4.88(s,1H);5.05−5.13(m,1H);5.55(d,=4.2Hz,1H);7.20−7.45(m,5H)。
【0232】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=3.48
[M+H]+:m/z 425;[M+HCOH−H]−:m/z 469
旋光度:OR=+75.0+/−1.4;C=1.794mg/0.5mL DMSO。
【0233】
上記精製は、第二のジアステレオ異性体、(R)−1−((R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンも生じさせる。
【実施例12】
【0234】
(2S)−2−メチル−1−((R)または(S)−1−メチル−2−フェニルエチル)−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0235】
【化33】

5mLの水中の800mgの水酸化ナトリウムの溶液、および次に5mLのテトラヒドロフラン中の90mgの硫酸水素テトラブチルアンモニウムおよび524mgの(R,S)−2−ブロモ−1−フェニルプロパンを、周囲温度およびアルゴン雰囲気下記で、5mLのトルエン中の400mgの(S)−2メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)の溶液に添加する。その後、得られた混合物を60℃で18時間加熱する。冷却後、得られた混合物に50mLの酢酸エチルおよび塩化ナトリウム飽和水溶液を添加する。有機相を分離し、その後、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮する。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:97/03)によって精製して、110gの残留物を得、この残留物をキラルカラムで精製する:
条件:固定相:Chiralpak IA;移動相:EtOH(05%)/ヘプタン(95%)、その後、第二の固定相:Hypersil C18 Elite、移動相:ACN(40%)/HO(60%)。
【0236】
このようにして8.2gの(S)−2−メチル−1−(1−メチル−2−フェニルエチル)−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを、フェネチル鎖に関して立体配置未決定の単一ジアステレオ異性体の形態で得る。このジアステレオ異性体の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.31(d,J=6.8Hz,3H);1.66(s,3H);3.01−3.13(m,1H);3.35−3.43(m,1H);3.45−3.49(m,4H);3.65−3.71(m,4H);3.74(s,1H);3.87(d,J=12.2Hz,1H);4.06(d,J=12.2Hz,1H);4.86−4.92(m,1H);7.15−7.25(m,3H);7.28−7.35(m,2H)。
【0237】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.30
[M+H]+:m/z 423。
【実施例13】
【0238】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((R)または(S)−1−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0239】
【化34】

上の実施例12において説明したクロマトグラフ分離により、ベンジル鎖に関する立体配置未決定の、(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(1−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの第一のジアステレオ異性体 11.2mgも得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
0.90(t,J=7.5Hz,3H);1.57(s,3H);2.34−2.47(m,2H);3.39(m,4H);3.62(m,4H);3.86(d,J=12.7Hz,1H);4.13(d,J=12.7Hz,1H);4.48(t,J=7.5Hz,1H);4.88(s,1H);7.25(t,J=7.5Hz,1H);7.30−7.36(t,J=7.5Hz,2H);7.55(d,J=7.5Hz,2H)。
【0240】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.25
[M+H]+:m/z 423。
【実施例14】
【0241】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−((S)または(R)−1−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0242】
【化35】

上の実施例12において説明したキラル分離により、ベンジル鎖に関する立体配置未決定の、(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−(2−フェニルプロピル)−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの第二のジアステレオ異性体 40.5mgも得る。このジアステレオ異性体の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
0.89(t,J=7.5Hz,3H);1.71(s,3H);1.94−2.08(m,1H);2.52−2.59(m,1H);3.38(m,4H);3.61(m,4H);3.98(d,J=12.7Hz,1H);4.12(d,J=12.7Hz,1H);4.50(dd,J=7.1 and 8.6Hz,1H);4.92(s,1H);7.21(t,J=7.5Hz,1H);7.29(t,J=7.5Hz,2H);7.55(d,J=7.5Hz,2H)。
【0243】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.14
[M+H]+:m/z 423。
【実施例15】
【0244】
(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)エチル]−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0245】
【化36】

135mgの2−(4−モルホリノフェニル)エタノールおよび223mgのポリマーに担持されたトリフェニルホスフィン(3mmol/g)を、5mLのテトラヒドロフラン中の100mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)の溶液に添加する。5分間、周囲温度で攪拌した後、0.12mLのアゾジカルボン酸ジエチルを添加する。その後、得られた反応混合物を一晩、周囲温度で攪拌する。濾過後、濾液を減圧下記で蒸発させる。得られた残留物を、シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)によって精製して、40mgの(S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−1−[2−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)エチル]−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.53(s,3H);2.70−2.81(m,1H);2.86−2.98(m,1H);3.02−3.08(m,4H);3.35−3.58(m,6H);3.62−3.67(m,4H);3.70−3.75(m,4H);3.84(d,J=12.5Hz,1H);4.11(d,J=12.5Hz,1H);4.88(s,1H);6.88(d,J=8.6Hz,2H);7,08(d,J=8.6Hz,2H)。
【0246】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.87
[M+H]+:m/z 494;[M+2H]2+:m/z 247.5(ベースピーク)
【実施例16】
【0247】
(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−((R)および(S)−1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0248】
【化37】

工程b:
190mgの(S)−7−クロロ−2−メチル−1−(1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンおよび3mLのモルホリンを丸底フラスコに導入する。得られた混合物を80℃で30分間加熱する。冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮する。残留物をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH 97.5/2.5)によって精製して、(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−((1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのジアステレオ異性体の1/2混合物 28mgを得る。この混合物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.74−1.79(m,5H);1.82(d,J=7.0Hz,1H);3.16−3.26(m,4H);3.41−3.56(m,4H);3.91−4.02(m,1H);4.13(d,J=12.5Hz,0.65H);4.17(d,J=12.5Hz,0.35H);4.79(s,0.65H);4.85(s,0.35H);4.86−4.94(m,1H);7.16−7.26(m,1H);7.27−7.35(m,2H);7.42(d,J=7.8Hz,1.3H);7.46(d,J=7.8Hz,0.7H)を有するジアステレオ異性体の2/3−1/3混合物。
【0249】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=ジアステレオ異性体の2/3−1/3混合物で0.93および0.94
[M+H]+:m/z 409
【0250】
工程a:
5mLのテトラヒドロフラン中の調製した200mgの(S)−7−クロロ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1i)と192mgの(R,S)−フェニルエタノールと537mgのポリマーに担持されたトリフェニルホスフィン(3mmol/g)とを丸底フラスコに導入する。5分間、周囲温度で攪拌した後、275mgの(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボン酸ジエチル(DIAD)を添加する。その後、この反応混合物を4時間、周囲温度で攪拌した後、濾過する。その後、濾液を減圧下記で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/AcOEt:96/04)によって精製して、(S)−7−クロロ−2−メチル−1−(1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのジアステレオ異性体の90/10混合物 200mgを得る。この混合物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.56および4.47(ジアステレオ異性体の90%−10%混合物)。
[M+H]+:m/z 358。
【実施例17】
【0251】
1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,2−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0252】
【化38】

工程e:1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,2−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
この生成物は、100mgの2,2−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンおよび0.94mLの4−メトキシフェネチルブロミドを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いることにより、実施例1において説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:98/02)による精製後、39mgの1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,2−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.21(s,6H);2.83(t,J=7.7Hz,2H);3.32−3.38(m,2H);3.40−3.45(m,4H);3.59(s,2H);3.61−3.65(m,4H);3.72(s,3H);4.78(s,1H);6.86(d,J=8.6Hz,2H);7.14(d,J=8.6Hz,2H)。
【0253】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.84
[M+H]+:m/z 385。
【0254】
工程d:2,2−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0255】
【化39】

1gの7−クロロ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンと10mLのモルホリンの混合物を120℃で1時間加熱する。冷却後、この反応混合物を減圧下記で濃縮する。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:97/03)によって精製して、650mgの2,2−ジメチル−7−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
[M+H]+:m/z 251。
【0256】
工程c:7−クロロ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0257】
【化40】

4.5gの7−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンおよび35mLのオキシ塩化リンを丸底フラスコに導入する。その後、得られた混合物を120℃で3時間加熱する。冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮乾固させる。得られた残留物に氷を添加し、その後、約5−6のpHが得られるまで濃水酸化ナトリウムを添加する。形成した固体を濾過して、1gの7−クロロ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを褐色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
[M+H]+:m/z 200;[M−H]−:m/z 198。
【0258】
工程b:7−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
【0259】
【化41】

この方法は、5gの4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩、4mLのマロン酸ジエチルおよび2.8gのナトリウムメトキシドを使用して、実施例1の工程gにおいて説明した手順に従って行う。このようにして4.5gの7−ヒドロキシ−2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンを白色固体の形態で得る。
【0260】
工程a:4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩
【0261】
【化42】

この方法は、21gの1,2−ジアミノ−2−メチルプロパンおよび25.3gのシアノゲンブロミドを使用して、実施例1の工程fにおいて説明した手順に従って行う。このようにして46gの4,4−ジメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミン・臭化水素酸塩を白色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
[M+H]+:m/z 114。
【実施例18】
【0262】
(2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
工程e:
【0263】
【化43】

(2R,2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのエナンチオマーを、130mgのラセミ混合物を使用してキラルクロマトグラフィーにより分離した:
固定相:Chiralcel OJ 20μ、;移動相:EtOH(100%)。
【0264】
このようにして62mgの(2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(500MHz):
1.55(s,3H);2.79(m,1H);2.93(m,1H);3.41(m,1H);3.52(m,1H);3.59(m,4H),3.69(m,4H);3.74(s,3H);3.94(d,J=12.3Hz,1H);4.17(d,J=12.3Hz,1H);6.89(d,J=8.2Hz,2H);7.15(d,J=8.2Hz,2H)
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.01
[M+H]+:m/z 457。
【0265】
工程d:(2R,2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0266】
【化44】

243mgの炭酸セシウムおよび120mgの4−メトキシフェネチルブロミドを、5mLのアセトニトリル中の120mgの(2R,2S)−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの溶液に添加する。その後、この反応混合物を60℃で7時間加熱する。冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮する。5mLの冷水および20mLの酢酸エチルを得られた残留物に添加する。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧下記で濃縮する。得られた残留物を、シリカクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:97.5/2.5)によって精製して、130mgの(2R,2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.27
[M+H]+:m/z 457。
【0267】
工程c:(2R,2S)−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0268】
【化45】

3mLのモルホリン中の220mgの(2R,2S)−7−クロロ−6−フルオロ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの混合物を60℃で3時間加熱する。冷却後、反応混合物を減圧下記で濃縮する。5mLの冷水および20mLの酢酸エチルを得られた残留物に添加する。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧下記で濃縮して、220mgの(2R,2S)−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.55
[M+H]+:m/z 323;[M−H]−:m/z 321。
【0269】
工程b:(2R,2S)−7−クロロ−6−フルオロ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0270】
【化46】

この生成物は、(2R,2S)−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オンの代わりに430mgの(2R,2S)−6−フルオロ−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン(下の工程(a)で単離されるもの)を、および0.800mLのオキシ塩化リンを使用して、実施例1の工程hにおいて説明した手順に従って調製する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 97/03)による精製後、220mgの(2R,2S)−7−クロロ−6−フルオロ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=2.92
[M+H]+:m/z 272;[M−H]−:m/z 270。
【0271】
工程a:(2R,2S)−6−フルオロ−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0272】
【化47】

この生成物は、1gの4−メチル−4−トリフルオロメチルイミダゾリジン−2−イリデンアミンと、マロン酸ジエチルの代わりに605mgのフルオロプロパン二酸ジメチルと、440mgのナトリウムメトキシドとを使用して、実施例1の工程gにおいて説明した手順に従って調製する。このようにして(2R,2S)−6−フルオロ−7−ヒドロキシ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの50%を含有する490mgの混合物を得、該生成物をこのまま次の工程で使用する。
【実施例19】
【0273】
(2S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
工程b:
【0274】
【化48】

(R,S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのエナンチオマーを、75mgのラセミ混合物を使用してキラルクロマトグラフィーによって分離した:
固定相:Whelk 01 RR
移動相:80%ヘプタン 20%EtOH。
【0275】
このようにして35mgの(2S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.63(s,3H);3.45(m,4H);3.53(m,4H);4.06(d,J=12.2Hz,1H);4.21(d,J=12.2Hz,1H);4.55(d,J=16.5Hz,1H);4.61(d,J=16.5Hz,1H);7.22−7.28(m,1H);7.29−7.38(m,4H)。
【0276】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.95
[M+H]+:m/z 413。
【0277】
工程a:(R,S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0278】
【化49】

121mgの炭酸セシウムおよび0.074mLの臭化ベンジルを、5mLのアセトニトリル中の100mgの(R,S)−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例18cのプロトコルに従って調製したもの)の溶液に添加する。その後、この反応混合物を周囲温度で1時間攪拌する。得られた反応混合物を減圧下記で濃縮する。5mLの冷水および20mLの酢酸エチルを得られた残留物に添加する。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧下記で濃縮する。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:97.5/2.5)によって精製して、75mgの(R,S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.10
[M+H]+:m/z 413。
【実施例20】
【0279】
(2S)−1−[(5−クロロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)メチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0280】
【化50】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)および103mgの3−(ブロモメチル)−5−クロロ−1−ベンゾチオフェンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、49mgの(2S)−1−[(5−クロロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)メチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを褐色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.65(s,3H);3.31−3.36(m,4H);3.53(m,4H);3.98(d,J=12.5Hz,1H);4.17(d,J=12.5Hz,1H);4.82(d,J=16.5Hz,1H);4.90−4.98(m,2H);7.41(dd,J=2.0 and 8.6Hz,1H);7.79(s,1H);8.03(d,J=8.6Hz,1H);8.16(d,J=2.0Hz,1H)
【0281】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.06
[M+H]+:m/z 485。
【実施例21】
【0282】
(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(フェニルカルボニル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0283】
【化51】

14.2mgの水素化ナトリウムを、3mLのテトラヒドロフラン中の150mgの(2S)−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン(実施例1j)の溶液に添加する。25分間、約20℃の温度で攪拌した後、0.092mLの塩化ベンゾイルを添加する。反応媒体を1時間、周囲温度で攪拌した後、1.5mLの重炭酸ナトリウム飽和溶液および酢酸エチルを添加する。有機相を逐次的に分離し、塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧下記で濃縮する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール 98/02)による精製後、49mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(フェニルカルボニル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを褐色固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.96(s,3H);2.72−2.92(m,4H);3.24−3.36(m partially masked,4H);4.12(d,J=12.5Hz,1H);4.34(d,J=12.5Hz,1H);5.01(s,1H);7.45(t,J=7.6Hz,2H);7.53(t,J=7.6Hz,1H);7.63(d,J=7.6Hz,2H)
【0284】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=3.76
[M+H]+:m/z 409。
【実施例22】
【0285】
(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0286】
【化52】

工程b:
(2S)−1−[1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのジアステレオ異性体を、該2つのジアステレオ異性体の65/35混合物 66mgを使用してキラルクロマトグラフィーによって分離した:
固定相:Chiralcel AD 20μm 8×35cm;
移動相:85%ヘプタン 15%EtOH。
【0287】
このようにして21mgの(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(500MHz):
1.76(s,3H);1.80(d,J=6.8Hz,3H);3.16−3.28(m,4H);3.41−3.55(m,4H);4.03(d,J=12.7Hz,1H);4.17(d,J=12.7Hz,1H);4.82(s,1H);4.90(q,J=6.8Hz,1H);7.07(dt,J=2.0 and 8.3Hz,1H);7.27−7.40(m,3H)
【0288】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.07
[M+H]+:m/z 427
【0289】
工程a:(2S)−1−[(1Rおよび1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
この生成物は、実施例18の工程dにおいて説明した手順に従って調製することができるが、13mLのアセトニトリル中の300mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オン、643mgの炭酸セシウムおよび234mgの1−(1−クロロエチル)−3−フルオロベンゼンを使用する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:97/03)による精製後、(2S)−1−[(1Rおよび1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの65/35混合物 66mgを淡黄色粘着性残留物の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.59および0.67;ジアステレオ異性体の混合物
[M+H]+:m/z 427;[H−H]−:m/z 425。
【実施例23】
【0290】
(2S)−1−{[4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)キノリン−6−イル]メチル}−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン・トリフルオロ酢酸塩
【0291】
【化53】

この生成物は、95mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および101mgの6−(ブロモメチル)−4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)キノリンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに203mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、トリフルオロ酢酸塩の形態の40mgの(2S)−1−{[4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)キノリン−6−イル]メチル}−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンをベージュ色の粉末の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.74(s,3H);3.26−3.31(m,4H);3.45−3.50(m,4H);4.03(d,J=12.7Hz,1H);4.21(d,J=12.7Hz,1H);4.90(s,1H);4.93(s,2H);8.03(dd,J=2.0 and 8.8Hz,1H);8.25(d,J=8.8Hz,1H);8.28(s,1H);8.36(d,J=2.0Hz,1H)
【0292】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.08
[M+H]+:m/z 548。
【実施例24】
【0293】
(2S)−1−(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0294】
【化54】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および106mgの2−ブロモ−4−(ブロモメチル)−1−フルオロベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに214mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、50mgの(2S)−1−(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オンをオフホワイトの半固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.66(s,3H);3.29−3.41(m,4H);3.49−3.60(m,4H);3.98(d,J=12.7Hz,1H);4.16(d,J=12.7Hz,1H);4.60(s,2H);4.89(s,1H);7.33(t,J=8.8Hz,1H);7.38−7.46(m,1H);7.76(dd,J=2.0 and 6.8Hz,1H)
【0295】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.00
[M+H]+:m/z 491。
【実施例25】
【0296】
(2S)−1−(2,3−ジフルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0297】
【化55】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および82mgの1−(ブロモメチル)−2,3−ジフルオロベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに214mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、90mgの(2S)−1−(2,3−ジフルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを白色半固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.67(s,3H);3.26−3.35(m,4H);3.49−3.58(m,4H);3.99(d,J=12.7Hz,1H);4.18(d,J=12.7Hz,1H);4.69(s,2H);4.89(s,1H);7.18(m,1H);7.25(m,1H);7.34(m,1H)
【0298】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.94
[M+H]+:m/z 431。
【実施例26】
【0299】
(2S)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0300】
【化56】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および85mgの1−(2−ブロモエチル)−3−メトキシベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに214mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、65mgの(2S)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オンを油の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.55(s,3H);2.82(m,1H);2.98(m,1H);3.39−3.52(m,5H);3.54−3.67(m,5H);3.73(s,3H);3.84(d,J=12.7Hz,1H);4.12(d,J=12.7Hz,1H);4.88(s,1H);6.79(m,3H);7.22(m,1H)
【0301】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.96
[M+H]+:m/z 439。
【実施例27】
【0302】
(2S)−1−[2−(2−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0303】
【化57】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および87mgの1−(2−ブロモエチル)−2−クロロベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに214mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、40mgの(2S)−1−[2−(2−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オンをオフホワイトの固体の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.56(s,3H);3.02(m,1H);3.16(m,1H);3.31−3.53(m partially masked,5H);3.57−3.67(m,5H);3.86(d,J=12.5Hz,1H);4.12(d,J=12.5Hz,1H);4.87(s,1H);7.24−7.36(m,3H);7.41−7.47(m,1H)
【0304】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.04
[M+H]+:m/z 443。
【実施例28】
【0305】
(2S)−1−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0306】
【化58】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および87mgの1−(2−ブロモエチル)−4−クロロベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに214mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、65mgの(2S)−1−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを白色粉末の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.53(s,3H);2.81−2.91(m,1H);2.95−3.06(m,1H);3.32−3.51(m partially masked,5H);3.55−3.67(m,5H);3.85(d,J=12.5Hz,1H);4.11(d,J=12.5Hz,1H);4.87(s,1H);7.26(d,J=8.3Hz,2H);7.36(d,J=8.3Hz,2H)
【0307】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.05
[M+H]+:m/z 443。
【実施例29】
【0308】
(2S)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0309】
【化59】

この生成物は、100mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン(実施例1j)および87mgの1−(2−ブロモメチル)−3−クロロベンゼンを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに214mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。分取HPLC/MS(方法C)による精製後、38mgの(2S)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オンを油の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル:
1.56(s,3H);2.83−2.93(m,1H);2.96−3.05(m,1H);3.31−3.55(m partially masked,5H);3.58−3.68(m,5H);3.85(d,J=12.5Hz,1H);4.12(d,J=12.5Hz,1H);4.88(s,1H);7.19(broad d,J=7.5Hz,1H);7.26−7.39(m,3H)
【0310】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=1.04
[M+H]+:m/z 443。
【実施例30】
【0311】
(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0312】
【化60】

工程b:
2mLのモルホリン中の210mgの(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−7−クロロ−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンをマイクロ波オーブンの中に置く。18分間、85℃の温度でのマイクロ波照射の後、反応混合物を酢酸エチルで希釈する。得られた混合物を水で洗浄し、次に塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、減圧下記で濃縮乾固させる。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:MeOHの0から50%の勾配)による精製後、112mgの(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを黄色フォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.76(s,3H);3.17−3.24(m,4H);3.32−3.41(m,4H);4.02(d,J=12.5Hz,1H);4.24(d,J=12.5Hz,1H);4.85(s,1H);4.95(s,2H);7.32−7.42(m,2H);7.66−7.75(m,2H)
【0313】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.81
[M+H]+:m/z 436;[M−H]−:m/z 434。
【0314】
【化61】

工程a:(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
この生成物は、160mgの(2S)−7−クロロ−7−メチル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5−オン(実施例1、工程h’)および106mgの2−(クロロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾールを使用すること、水素化ナトリウムの代わりに360mgの炭酸セシウムを用いることにより、実施例1の工程kにおいて説明した手順に従って調製する。15時間、20℃の領域温度で反応させ、実施例1kにおいて説明したとおり処理した後、211mgの(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを褐色フォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
質量分析:方法A
[M+H]+:m/z 385。
保持時間Tr(分)=1.30分
【実施例31】
【0315】
(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0316】
【化62】

工程b:
(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rおよび1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのジアステレオ異性体を、該2つのジアステレオ異性体の65/35混合物 60mgを使用してキラルクロマトグラフィーによって分離した。
【0317】
固定相:Chiralcel AD 20μm 8×35cm
移動相:ヘプタン(90%)EtOH(5% MeOH(5%)。
【0318】
このようにして16.4mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.76(s,3H);1.82(d,J=6.8Hz,3H);3.12−3.25(m,4H);3.37−3.55(m,4H);3.99(d,J=12.5Hz,1H);4.17(d,J=12.5Hz,1H);4.79(s,1H);4.87(q,J=6.8Hz,1H);7.17−7.27(t,J=7.5Hz,1H);7.32(t,J=7.5Hz,2H);7.46(d,J=7.5Hz,2H)
【0319】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.04
[M+H]+:m/z 409
旋光度:OR=+16.6+/−0.7;C=2.08mg/0.5 mL DMSO。
【0320】
工程a:(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−((1RおよびS)−1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
この生成物は、実施例18の工程dにおいて説明したように調製することができるが、25mLのアセトニトリル中の500mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−5(1H)−オン、1gの炭酸セシウムおよび346mgの(1−クロロエチル)ベンゼンを使用する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH 97/03)による精製後、(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−((1RおよびS)−1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを2つのジアステレオ異性体の65/35混合物 60mgをオレンジ色の粉末の形態で得る。この混合物の特性は、下記である:
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.00および4.04;異性体の2/3−1/3混合物
[M+H]+:m/z 409。
【実施例32】
【0321】
(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0322】
【化63】

上記で実施例31の工程bにおいて説明したキラル分離により、27.9mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rおよび1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンも得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.76(d,J=7.0Hz,3H);1.77(s,3H);3.17−3.25(m,4H);3.49(m,4H);3.96(d,J=12.7Hz,1H);4.13(d,J=12.7Hz,1H);4.85(s,1H);4.90(q,J=7.0Hz,1H);7.20(t,J=7.6Hz,1H);7.30(t,J=7.6Hz,2H);7.42(t,J=7.6Hz,2H)
【0323】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=4.00
[M+H]+:m/z 409
旋光度:OR=−95.7+/−1.6;C=951mg/0.5 mL DMSO。
【実施例33】
【0324】
(2S)−1−(1H−インドール−3−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
工程c:
【0325】
【化64】

1mLのトリフルオロ酢酸を、3mLの塩化メチレン中の200mgの3−{[(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−5−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2 a]ピリミジン−1(5H)−イル]メチル}−1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イルの溶液に添加する。20℃の領域温度での一晩の期間の後、反応混合物を減圧下記で濃縮乾固させる。分取LC MS(方法D)による精製後、アセトニトリルを濃縮し、その後、水性相を酢酸エチルで抽出する。有機相を重炭酸ナトリウム飽和水溶液で、2回水で、および1回塩化ナトリウム飽和水溶液で順次洗浄する。得られた有機相を無水硫酸マグネシウムで脱水させ、濾過し、その後、減圧下記で濃縮乾固させる。残留物を水に溶かし、その後、凍結乾燥させる。このようにして75mgの(2S)−1−(1H−インドール−3−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンをピンク色がかった色の凍結乾燥物の形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
1.54(s,3H);3.41−3.48(m,4H);3.57−3.64(m,4H);3.87(d,J=12.5Hz,1H);4.11(d,J=12.5Hz,1H);4.65(d,J=16.1Hz,1H);4.90(s,1H);4.96(d,J=16.1Hz,1H);6.97(dt,J=1.0 and 8.1Hz,1H);7.08(dt,J=1.0 and 8.1Hz,1H);7.32−7.39(m,2H);7.65(broad d,J=8.1Hz,1H);10.97(broad s,1H)
【0326】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.91
[M+H]+:m/z 434;
工程b:3−{[(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−5−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−1(5H)−イル]メチル}−1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イル
【0327】
【化65】

この生成物は、実施例30の工程bにおいて説明した手順に従って調製するが、5mLのモルホリン中の371mgの3−{[7−クロロ−(2S)−2−メチル−5−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−1(5H)−イル]メチル]1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イルを使用する。20分間、90℃でマイクロ波照射し、反応混合物をシリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:100/0から90/10の勾配)によって精製した後、200mgの3−{[(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−5−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−1(5H)−イル]メチル}−1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イルを得、該生成物をこのまま次の工程で使用する。
【0328】
工程a:3−{[7−クロロ−(2S)−2−メチル−5−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−1(5H)−イル]メチル}−1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イル
【0329】
【化66】

この生成物は、実施例30の工程aにおいて説明したように調製することができるが、204mgの7−クロロ−(2S)−2−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−1(5H)−オン、250mgの3−(ブロモメチル)−1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イルおよび525mgの炭酸セシウムを使用し、アセトニトリルの代わりにジメチルホルムアミドを使用する。4日間、20℃の領域温度で攪拌した後、3−{[7−クロロ−(2S)−2−メチル−5−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−1(5H)−イル]メチル}−1H−インドール−1−カルボン酸2−メチルプロパン−2−イルを含有する370mgの混合物を得、該生成物を次の工程でこのまま使用する。
【実施例34】
【0330】
(2S)−1−[(2−クロロフェニル)カルボニル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの合成
【0331】
【化67】

この生成物は、実施例21において説明したように調製することができるが、4mLのテトラヒドロフラン中の200mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン、31mgの水素化ナトリウム(油中60%のもの)および115mgの塩化2−クロロベンゾイルを使用する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:100/0から97/03の勾配)による精製後、74mgの(2S)−1−[(2−クロロフェニル)カルボニル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを象牙色のフォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
2.03(s,3H);2.70−2.93(m,4H);3.33−3.41(m,4H);4.07(broad m,1H);4.35(d,J=12.7Hz,1H);5.04(s,1H);7.40−7.58(m,4H)
【0332】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.89
[M+H]+:m/z 443。
【実施例35】
【0333】
(2S)−2−メチル−1−[(2−メチルフェニル)カルボニル]−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0334】
【化68】

この生成物は、実施例21において説明したように調製することができるが、4mLのテトラヒドロフラン中の200mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン、31mgの水素化ナトリウム(油中60%のもの)および101mgの塩化2−メチルベンゾイルを使用する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH:100/0から97/03の勾配)による精製後、44mgの(2S)−2−メチル−1−[(2−メチルフェニル)カルボニル]−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを象牙色のフォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(400MHz):
2.03(s,3H);2.24(s,3H);2.70−2.90(m,4H);3.23−3.41(m partially masked,4H);4.04(d,J=12.5Hz,1H);4.32(d,J=12.5Hz,1H);5.00(s,1H);7.16−7.42(m,4H)
【0335】
質量分析:方法B
保持時間Tr(分)=3.92
[M+H]+:m/z 423。
【実施例36】
【0336】
(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
工程b:
【0337】
【化69】

(2S)−1−[(1Rおよび1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの2つのジアステレオ異性体を、該2つのジアステレオ異性体の89mgの混合物を使用して、キラルクロマトグラフィーによって分離した。
【0338】
固定相:Chiralcel AD 20μm 8×35cm
移動相:ヘプタン(85%)EtOH(15%)。
【0339】
このようにして51.2mgの(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンを白色フォームの形態で得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(500MHz):
1.73(s,3H);1.81(d,J=7.1Hz,3H);3.33−3.37(m,4H);3.58(t,J=4.9Hz,4H);3.96(d,J=12.7Hz,1H);4.13(d,J=12.7Hz,1H);4.95(s,1H);5.03(q,J=7.1Hz,1H);7.11−7.19(m,2H);7.23−7.34(m,1H);7.67−7.76(m,1H)
【0340】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.96
[M+H]+:m/z 427。
【0341】
工程a:(2S)−1−[(1Rおよび1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0342】
【化70】

この生成物は、実施例18の工程dにおいて説明したように調製することができるが、13mLのアセトニトリル中の300mgの(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン、643mgの炭酸セシウムおよび234mgの1−(1−クロロエチル)−2−フルオロベンゼンを使用する。シリカカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:97/03)による精製後、(2S)−1−[(1Rおよび1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの1つのジアステレオ異性体の36/65混合物 89mgを黄色がかった白色の粉末の形態で得る。この混合物の特性は、下記である:
【0343】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.98および0.96;2つのジアステレオ異性体の35/65の混合物
[M+H]+:m/z 427。
【実施例37】
【0344】
(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オン
【0345】
【化71】

上記で実施例36の工程bにおいて説明したキラル分離により、(2S)−1−[(1Rおよび1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)−オンの第二のジアステレオ異性体 26.8mgも得る。この生成物の特性は、下記である:
H NMRスペクトル(500MHz):
1.64(s,3H);1.84(d,J=7.0Hz,3H);3.25−3.38(m partially masked,4H);3.50−3.63(m,4H);3.91(d,J=12.7Hz,1H);4.16(d,J=12.7Hz,1H);4.86(s,1H);5.06(q,J=7.0Hz,1H);7.14−7.22(m,2H);7.30−7.38(m,1H);7.71(m,1H)
【0346】
質量分析:方法A
保持時間Tr(分)=0.98
[M+H]+:m/z 427。
【実施例38】
【0347】
医薬組成物
以下の処方に対応する錠剤を調製した:
実施例1の生成物 0.2g
最終重量を有する錠剤のための賦形剤(賦形剤の詳細:ラクトース、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム) 1g
実施例1を医薬製剤の例として使うが、所望される場合には、本発明の式(I)の他の生成物、特に、本出願における実施例に与える、実施例2から37および39から43の中のものを用いて、この調製を行うことが可能である。
【0348】
下の表の生成物は、上記で定義したとおりの式(I)の生成物であり、本発明の実施例39から43を構成する。実施例39から43のこれらの生成物を上記で実験セクションに示したように調製する。これらの生成物は、この表に示した薬理学的結果を特徴とする。
【0349】
【表1】

【0350】
薬理学セクション:
実験プロトコル
インビトロ実験手順
下記で説明する技術を用いるウエスタンブロッティングにより、または同じく下記で説明するMeso Scale DiscoveryからのMSDマルチスポットバイオマーカー検出技術により、AKTリン酸化に対する分子の阻害活性を測定する。1セットの分子に関して、両方の技術が矛盾のない結果を与えることを立証した。
【0351】
ウエスタンブロッティングによって測定するPC3ヒト前立腺癌腫細胞におけるpAKT発現の研究(試験A):
この試験は、セリン473上記でのリン酸化したAKTタンパク質の発現の測定に基づく。AKTのリン酸化(pAKT)を、pAKT S473を特異的に認識する抗体を使用して、PC3ヒト前立腺癌腫系(ATCC CRL−1435)においてウエスタンブロッティングにより測定する。
【0352】
第1日に、PC3細胞を、10%のウシ胎仔血清(SVF Gibco、#10500 056)と1%グルタミン(L−Glu Gibco #25030−024)とを含有する1800μLのDMEM培地(DMEM Gibco #11960−044)中、0.8×10細胞/ウエルの濃度で6ウエルプレート(TPP、#92006)に接種し、37℃、5%COで一晩インキュベートする。
【0353】
第2日に、試験生成物の存在または不在下、1から2時間、37℃で、5%COの存在下記で細胞をインキュベートする。10倍濃縮保存溶液から、ジメチルスルホキシド(DMSO Sigma #D2650)で希釈した分子を添加する(DMSOの最終百分率は0.1%である。)。これら分子を、10μM以下の単一濃度または1nM未満から10μMにわたり得る範囲の漸増濃度のいずれかで試験する。
【0354】
このインキュベーションの後、細胞は、タンパク質の製剤のために溶解される。培養基を排液し、細胞を1mLのPBS(DPBS Gibco、#14190−094)ですすぎ、200μLの完全HNTG緩衝液中でこすり落とすことによって回収し、96ウエルプレート(Greiner #651201)に移し、1時間、氷上記で溶解する。HNTG緩衝液は、10mLの緩衝液につき1個のMini Protease Inhibitor Cocktail tablet(Roche 1836153)および1個のPhosphatase Inhibitor Cocktail tablet(Roche104906837001)を即時添加した、次の混合物:50mM hepes、150mM NaCl、1%トリトン、10%グリセロールから成る。
【0355】
溶解産物を10分間、6000rpmで遠心分離する。155μLの上清を回収する。150μLを、4倍希釈した4× NuPAGE LDS Sample Buffer(InVitrogen ref NP0007)および10倍希釈した10× NuPAGE Sample Reducing Agent(InVitrogen ref NP0009)の存在下記で5分間、95℃で、変性のためにインキュベートする。その後、これらのサンプルを−20℃で凍結させる。5μLを、MicroBCA Protein Assay Kit(Pierce #23235)の技術報告に従ってmicroBCA技術によりアッセイする。
【0356】
タンパク質分離のために、20μgのタンパク質をNU−PAGE 4−12% Bis Tris Gel、12ウエル(InVitrogen ref NP0322BOX)上記に負荷し、20倍希釈した20X NU−PAGE MOPS SDS Running Buffer(InVitrogen ref NP0001)中、150ボルトで1時間30分、泳動を行う。
【0357】
その後、数秒前後、エタノール(Ethanol Fischer Scientific #E/0600DF/15)中で透過性化したInvitrolon PVDF膜(Invtrogen #LC2007)上記にゲルを転写する。
【0358】
転写は、20倍希釈した20× NUPAGE Transfer Buffer(InVitrogen ref NP0006)の存在下、30ボルトで一晩または60ボルトで3時間、Bioradタンク内で行う。
【0359】
次に、一晩の転写後に6時間、でなければ3時間の転写後に1時間、TBS(10倍希釈した、10× Tris Buffered Saline、Sigma #T5912)、0.1%Tween 20(Sigma #P5927)および3%BSA(Bovin Serum Albumin Fraction V、Sigma #A4503)から成る飽和溶液中で膜を飽和させる。
【0360】
一次抗体を、PBSと、0.1%Tween 20と、3%BSAとから成る飽和溶液で、抗ホスホAKT−Ser473抗体(193H2、ウサギモノクローナル、Cell Signaling Technology Abcamからのcat#4058)については1/1000倍に希釈する。
【0361】
TBSと0.1%Tween 20とから成る洗浄溶液中での5分間の2回のすすぎを行った後、二次抗体のハイブリダイゼーションを行う。
【0362】
二次抗体を、飽和溶液でウサギ抗マウスIgG HRP抗体(W402 Promega)については1/10000倍におよびヤギ抗ウサギIgG HRP抗体(W401 Promega)については1/10000倍に希釈し、その後、周囲温度で1時間、振盪する。
【0363】
洗浄溶液中で30分間の2回のすすぎを行い、その後、HO中で5分間のすすぎを行って、残存するTwenn 20を除去する。
【0364】
Western Lightning Chemiluminescence Reagent Plus(Western Lightning Chemiluminescence Reagent Plus Perkin Elmer #NEL104)の技術報告に従って等容積で顕示溶液(revealing solution)を調製する。
【0365】
膜を1分間、顕示溶液中に置き、排液し、2枚の透明プレート間に挿入し、その後、発光の読取およびシグナルの定量のために測定装置内に置く。発光は、FujiFilmデバイス(Ray Test)で読み取る。
【0366】
このFUJIデバイスは、選択した各バンドについて得られる総発光シグナル(AU)を測定する。その後、各バンドについての特異的シグナル(AU−BG)を得るために、選択バンドのサイズ(Area)に比例するバックグラウンドノイズ(BG)(該バックグランドノイズは、特異的バックグラウンドノイズから算出される。)を減算する。生成物の不在下および0.1%DMSOの存在下記で得られるバンドを、100%シグナルであると見なす。このソフトウェアは、選択された各バンドについて得られる特異的活性%(Ratio)をこの100%シグナルの関数として算出する。式(100%−Ratio)に従って各濃度について阻害百分率を算出する。
【0367】
2回の独立した実験により、1つの濃度でのみ試験した生成物についての所与の濃度で得られる阻害百物率の平均を算出することが可能になる。
【0368】
適切な場合には、生成物の活性は、近似的にIC50に置き換えられる。このIC50は、試験した様々な濃度の用量−応答曲線から得られ、および50%の特異的阻害をもたらす用量(絶対IC50)に相当する。2回の独立した実験により、IC50値の平均を算出することが可能になる。
【0369】
Meso Scale DiscoveryからのMSDマルチスポットバイオマーカー検出技術によって測定するPC3ヒト前立腺癌腫細胞におけるpAKT発現の研究(試験B):
この試験は、Meso Scale DiscoveryからのMSDマルチスポットバイオマーカー検出キット:ホスホ−Akt(Ser473)全細胞溶解産物キット(#K151CAD)またはホスホ−Akt (Ser473)/Total Akt全細胞溶解産物キット(#K151OOD)を用いるサンドイッチイムノアッセイに基づく技術により、PC3ヒト前立腺癌腫系においてセリン473上記でのリン酸化されたAKTタンパク質(P−AKT−S473)の発現を測定することに基づく。P−AKT−S473(Kit #K151CAD)に特異的な一次抗体でMSDキットの96ウエルプレートの各ウエル内の電極を被覆する:各ウエルへのタンパク質溶解産物の添加後、電気化学発光化合物で標識した二次検出抗体を添加することによりシグナルを可視化する。下記の手順は、このキットに関して記載されたものである。
【0370】
第1日に、PC3細胞を、10%のウシ胎仔血清(FCS Gibco、#10500 056)と1%グルタミン(L−Glu Gibco #25030−024)とを含有する200μLのDMEM培地(DMEM Gibco #11960−044)中、35000細胞/ウエルの濃度で96ウエルプレート(TPP、#92096)に接種し、37℃、5%COで一晩インキュベートする。
【0371】
第2日に、試験生成物の存在または不在下、1から2時間、37℃で、5%のCOの存在下記で細胞をインキュベートする。20倍濃縮保存溶液から、ジメチルスルホキシド(DMSO Sigma #D2650)で希釈した分子を添加する(DMSOの最終百分率は0.1%である。)。これら分子を、10μM以下の単一濃度または1nM未満から10μMにわたり得る範囲の漸増濃度のいずれかで試験する。
【0372】
このインキュベーションの後、細胞は、タンパク質の製剤のために溶解される。このために、培養基を排液した後、プロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤を含有するMSDキットの50μLの完全Tris Lysis Bufferをウエルに添加し、攪拌しながら1時間、4℃で細胞を溶解する。この段階で、溶解産物が入っているプレートを−20℃または−80℃で保管してもよい。
【0373】
MSDキットの96ウエルプレートのウエルを1時間、周囲温度で、MSDキットのブロッキング溶液で飽和させる。MSDキットの150μLのTris Wash Bufferで4回の洗浄を行う。前に調製した溶解産物をMSDキットの96ウエル・マルチスポット・プレートに移し、攪拌しながら1時間、周囲温度でインキュベートする。MSDキットの150μLのTris Wash Bufferで4回の洗浄を行う。25μLのMSDスルホタグ検出抗体溶液をウエルに添加し、攪拌しながら1時間、周囲温度でインキュベートする。MSDキットの150μLのTris Wash Bufferで4回の洗浄を行う。MSDキットの150μLのRead Bufferをウエルに添加し、直ちにMeso Scale DiscoveryからのS12400計器でプレートを読み取る。
【0374】
この計器は、各ウエルのシグナルを測定する。細胞なしで溶解緩衝液が入っているウエルは、すべての測定値から減算されることとなるバックグラウンドノイズ(min)の決定に役立つ。生成物不在および0.1%DMSO存在下記で細胞が入っているウエルを100%シグナル(max)であるとみなす。次の式に従って、試験生成物の各濃度についての阻害百分率を算出する:(1−((試験−min)/(max−min)))×100。
【0375】
生成物の活性は、IC50に置き換えられる。このIC50は、試験した様々な濃度の用量−応答曲線から得られ、および50%の特異的阻害をもたらす用量(絶対IC50)に相当する。2回の独立した実験により、IC50値の平均を算出することが可能になる。
【0376】
オートファジーに対する分子の阻害活性を、細胞質からオートファゴソームへのLC3タンパク質の転座により測定する。このために、キメラタンパク質GFP−LC3をコードするベクターでHela細胞をトランスフェクトした。GFP−LC3タンパク質を安定的に発現するHelaクローンを選択した。LC3タンパク質の転座は、iCyte自動画像解析サイトメーター(Compucyte)を使用して、代謝ストレス後にLC3顆粒形成を示す細胞の数を測定することにより判定する。
【0377】
画像解析サイトメーターによって測定する、Hela細胞におけるLC3タンパク質の転座の研究(試験C):
第1日に、Hela GFP−LC3細胞を、ポリ−D−リシンを被覆した96ウエルプレート(Greiner、#655946)に、10%のウシ胎仔血清(FCS Gibco、#10500−056)と1%グルタミン(L−Glu Gibco #25030−024)とを含有する200μLのDMEM培地(DMEM Gibco #11960−044)中、15000細胞/ウエルの濃度で接種し、37℃、5%COで一晩インキュベートする。
【0378】
第2日に、細胞をEBSS(Sigma #E3024)で2回洗浄する。その後、細胞をEBSS、10μMのヒドロキシクロロキンおよび試験生成物中で2時間、37℃で、5%COの存在下記でインキュベートする。分子をジメチルスルホキシド(DMSO Sigma #D2650)で希釈する。最終DMSO百分率は、0.1%である。10nMから1μMにわたり得る範囲の漸増濃度で分子を試験する。
【0379】
このインキュベーションの後、細胞を4%パラホルムアルデヒド(Sigma #HT501128 4L)で10分間、固定する。その後、細胞をPBSで2回洗浄し、その後、核を2μg/mLのHoechst 33342(Invitrogen #H3570)で染色する。その後、96ウエルプレートをiCyte画像解析サイトメーター(Compucyte)で読み取る。この解析装置は、LC3顆粒形成を示す細胞の数を定量する。細胞は、少なくとも4のLC3顆粒形成を示したとき、ポジティブとみなされる。4より多くの顆粒形成を示す細胞の、細胞の総数に対する、百分率を算出する。
【0380】
生成物の活性は、IC50に置き換えられる。このIC50は、試験した様々な濃度の用量−応答曲線から得られ、および50%の特異的阻害をもたらす用量(絶対IC50)に相当する。2回の独立した実験により、IC50値の平均を算出することが可能になる。
【0381】
実験セクションにおける実施例としての生成物について得た結果を下の薬理学的結果の表に示した:
【0382】
【表2】

【0383】
抗マラリア活性試験
抗マラリア活性試験は、Desjadinsの放射能微量定量法(radioactive micromethod)(R.E.Desjardins、C.J.Canfield、J.D.Haynes、J.D.Chulay、「Antimicrob.Agents Chemother.」、1979、16、710−718)に従って行う。これらのアッセイは、96ウエル・マイクロプレート(Test Plates Ref.92696、Techno Plastic Products Ag、Zollstrasse 155、CH−8219 Trasadingen)で行う。P.ファルシパルム(P.falciparum)株を、5%のヒト血清を補足したRPMI 1640の溶液中で、2%のヘマトクリットおよび1.5%の血中寄生虫濃度で培養する。各アッセイについて、寄生虫を選択した濃度の薬物と共に、加湿雰囲気下、5%COで48時間、37℃でインキュベートする。アルテミシニン、アルテスナートおよびまたクロロキンジホスファートをレファレンス分子として使用する。薬物の第一希釈物を、ジメチルスルホキシド中1mg/mLで調製する。逐次的娘溶液希釈範囲もジメチルスルホキシドで調製する。その後、5%のヒト血清を補足したRPMI 1640で各娘希釈物を1/50倍に希釈する。すべての希釈物を37℃で行う。その後、これらの希釈物をマイクロプレートにおいて培養中の寄生虫に添加する。薬物の添加後、5%のヒト血清と1%のジメチルスルホキシドとを含有するRPMI 1640中で寄生虫を培養する。(薬物への暴露開始の24時間後に添加する。)トリチウム化ヒポキサンチンの組み込みにより、薬物不在下記での組み込みと比較して、寄生虫成長を測定する。
【0384】
生成物の活性は、感染したヒト赤血球を使用するインビトロ試験における1μMおよび0.1μMでのP.ファルシパルム(P.falciparum)(高クロロキン耐性株Fcm29−カメルーン)の成長の阻害%に置き換えられる。
【0385】
実験セクションにおける実施例としての生成物について得た結果を下の薬理学的結果の表2に与える:
【0386】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
すべての可能なラセミ、エナンチオマーおよびジアステレオマー異性体形態での式(I)の生成物:
【化1】

(式中、
R1は、Lが、
1から6個の炭素原子を含有するおよびヒドロキシル基で場合により置換されている、線状もしくは分岐アルキル基、
またはCO基、
またはL’−X基(この場合、L’は、1から6個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表し、およびXは、酸素もしくは硫黄原子を表す。)のいずれかを表すような、−L−アリールまたは−L−ヘテロアリール基を表し;
前記アリールおよびヘテロアリール基は、1つ以上の基で場合により置換されており、該1つ以上の基は、同一であることもありまたは異なることもあり、ハロゲン原子ならびにヒドロキシル、CN、ニトロ−、−COOH、−COOalk、−NRxRy、−CONRxRy、−NRxCORy、NRxCORz、−CORy、アルコキシ、フェノキシ、アルキルチオ、アルキル、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基から選択され;
後者のアルコキシ、フェノキシ、アルキルチオ、アルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、これら自体、1つ以上の基で場合により置換されており、該1つ以上の基は、同一であることもありまたは異なることもあり、ハロゲン原子およびNRvRwから選択され;
前記ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリール基は、オキソ基を追加で含有する可能性があり;
R2は、水素原子またはアルキル基を表し;
R3は、1個以上のハロゲン原子で場合により置換されているアルキル基を表し;
R4は、水素原子またはハロゲン原子を表し;
NRxRyは、Rxが水素原子またはアルキル基を表しならびにRyが水素原子またはシクロアルキル基またはアルキル基(この基は、ヒドロキシル、アルコキシ、NRvRwおよびヘテロシクロアルキル基から選択される、同一であることもありもしくは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されている。)を表すようなものであり;またはRxおよびRyが、これらが結合している窒素原子と一緒に、環状基を形成するようなものであり、該環状基は、3から10の環員を含有し、ならびにO、S、NHおよびN−アルキルから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、この環状基は、場合により置換されており;
NRvRwは、Rvが水素原子またはアルキル基を表しならびにRwが水素原子またはシクロアルキル基またはアルキル基(この基は、ヒドロキシル、アルコキシおよびヘテロシクロアルキル基から選択される、同一であることもあり、もしくは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されている。)を表すようなものであり;またはRvおよびRwが、これらが結合している窒素原子と一緒に、環状基を形成するようなものであり、該環状基は、3から10の環員を含有し、ならびにO、S、NHおよびN−アルキルから選択される1個以上の他のヘテロ原子を場合により含有し、この環状基は、場合により置換されており;
RxおよびRyまたはRvおよびRwそれぞれが、これらが結合している窒素原子と共に形成することができる前記環状基は、ハロゲン原子ならびにアルキル、ヒドロキシル、オキソ、アルコキシ、NH2、NHalkおよびN(alk)2基から選択される、同一であることもありまたは異なることもある、1つ以上の基で場合により置換されており;
Rzは、水素以外のRyの値を表し;
−NRxCORy、−CORyおよびNRxCO基中のRx、RyおよびRzは、Rx、RyおよびRzについて上記に示した意味から選択され;
すべての上記アルキル(alk)、アルコキシおよびアルキルチオ基は、線状でありまたは分岐しており、および1から6個の炭素原子を含有する。)
ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項2】
R1が、Lが
1から6個の炭素原子を含有するおよびヒドロキシル基で場合により置換されている、線状もしくは分岐アルキル基、
またはCO基、
またはL’−X基(この場合、L’は、1から6個の炭素原子を含有する線状もしくは分岐アルキル基を表し、およびXは、酸素もしくは硫黄原子を表す。)のいずれかを表すような、−L−フェニルまたは−L−ヘテロアリール基を表し;
前記フェニルおよびヘテロアリール基が、1つ以上の基で場合により置換されており、該1つ以上の基が、同一であることもありまたは異なることもあり、ハロゲン原子ならびに−NRxRy、アルコキシおよびアルキル基から選択され;
後者のアルコキシおよびアルキル基が、これら自体、ハロゲン原子から選択される1つ以上の基で場合により置換されており;
R2が、アルキル基を表し;
R3が、1個以上のハロゲン原子で場合により置換されているアルキル基を表し;
R4が、水素原子またはフッ素原子を表し;
NRxRyが、Rxが水素原子もしくはアルキル基基を表し、およびRyが水素原子もしくはアルキル基を表すようなものであり;またはRxおよびRyが、これらが結合している窒素原子と一緒に、モルホリノ基を形成するようなものであり;
すべての上記アルキル(alk)またはアルコキシ基が、線状でありまたは分岐しており、および1から6個の炭素原子を含有する、
全ての可能なラセミ体、エナンチオマーおよびジアステレオマー異性体形態での、請求項1に記載の式(I)の生成物、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項3】
以下の式に対応する、請求項1および2のいずれか一項に記載の式(I)の生成物:
−(2S)−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(2−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(3−フェニルプロピル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(2−フェノキシエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[2−(フェニルスルファニル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2R)−2−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2S)−2−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(2S)−1−フェニルプロパン−2−イル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1S)−1−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1R)−1−フェニルプロピル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−{2−[4−(モルホリン−4−イル)フェニル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(1−フェニルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2,2−ジメチル−7−(モルホリン−4−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−6−フルオロ−1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−ベンジル−6−フルオロ−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(5−クロロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)メチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−(フェニルカルボニル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(3−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−{[4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)キノリン−6−イル]メチル}−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン・トリフルオロ酢酸塩
−(2S)−1−(3−ブロモ−4−フルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(2,3−ジフルオロベンジル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(3−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(2−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−1−[(1Rまたは1S)−1−フェニルエチル]−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−(1H−インドール−3−イルメチル)−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(2−クロロフェニル)カルボニル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−2−メチル−1−[(2−メチルフェニル)カルボニル]−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(2S)−1−[(1Rまたは1S)−1−(2−フルオロフェニル)エチル]−2−メチル−7−(モルホリン−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5(1H)オン
−(S)−1−[2−(2−フルオロ−4,5−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−ヒドロキシ−2−(2−メトキシフェニル)エチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン
−(S)−1−[(S)−2−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−2−メチル−7−モルホリン−4−イル−2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリミジン−5−オン;
ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との付加塩。
【請求項4】
下記に定義するとおりのスキーム1による、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の調製方法:
スキーム1:
【化2】

(このスキームにおいて、置換基R1、R2、R3およびR4は、請求項1および2のいずれか一項に示した意味を有し、およびこの場合のRは、アルキルを表し、ならびにXは、塩素、臭素もしくはヨウ素原子またはスルホニルオキシ基、例えばトリフルオロメチルスルホニルオキシを表す。)。
【請求項5】
薬物としての、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との医薬的に許容される付加塩。
【請求項6】
薬物としての、請求項3に記載の式(I)の生成物、ならびにまた該式(I)の生成物の、無機および有機酸とのまたは無機および有機塩基との医薬的に許容される付加塩。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物のうちの少なくとも1つ、またはこの生成物の医薬的に許容される塩またはこの生成物のプロドラッグ、と医薬的に許容される担体とを含有する医薬組成物。
【請求項8】
癌の治療において使用するための薬物の調製のための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項9】
固形または液体腫瘍の治療のための、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
細胞傷害剤に対して耐性の癌の治療のための、請求項8および9に記載の使用。
【請求項11】
特に、胃、肝(hepaptic)、腎、卵巣、結腸、前立腺、子宮内膜および肺(NSCLCおよびSCLC)癌、膠芽腫、甲状腺、膀胱および乳癌における、黒色腫における、リンパ性または骨髄性造血器腫瘍における、肉腫における、脳、咽頭およびリンパ系癌、骨および膵癌における、ならびに過誤腫における、原発性腫瘍のおよび/または転移の治療のための、請求項8から10の一項以上記に記載の使用。
【請求項12】
癌化学療法において使用するための薬物の調製のための、請求項1から3に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項13】
癌化学療法において単独でまたは併用で使用するための薬物の調製のための、請求項1から3に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項14】
AKT(PKB)リン酸化の阻害剤としての、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項15】
新規工業製品としての、上の請求項4に記載のならびに下記に再記する式、D、E、FおよびJの合成中間体:
【化3】

(式中、R1、R2、R3およびR4は、請求項1および2のいずれか一項に示した定義を有する。)。
【請求項16】
癌の治療において使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項17】
固形または液体腫瘍の治療において使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項18】
細胞傷害剤に耐性の癌の治療において使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項19】
特に、胃、肝、腎、卵巣、結腸、前立腺、子宮内膜および肺(NSCLCおよびSCLC)癌、膠芽腫、甲状腺、膀胱および乳癌における、黒色腫における、リンパ性または骨髄性造血器腫瘍における、肉腫における、脳、咽頭およびリンパ系癌、骨および膵癌における、ならびに過誤腫における、原発性腫瘍のおよび/または転移の治療において使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項20】
癌化学療法において使用するための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項21】
癌化学療法において単独使用または併用するための、請求項1から3に記載の式(I)の生成物。
【請求項22】
リソソーム病、例えば糖原病II型またはポンぺ病の予防または治療のための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項23】
リソソーム病、例えば糖原病II型またはポンぺ病の予防または治療において使用するための薬物の調製のための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の使用。
【請求項24】
前記式(I)の生成物が単独または併用でのものである、請求項22または23に記載の使用。
【請求項25】
寄生虫病、例えばマラリア、睡眠病、シャーガス病またはリーシュマニア症の治療のための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物。
【請求項26】
寄生虫病、例えばマラリア、睡眠病、シャーガス病またはリーシュマニア症の治療のための薬物の調製のための、請求項1から3のいずれか一項に記載の式(I)の生成物の使用。

【公表番号】特表2012−531462(P2012−531462A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518118(P2012−518118)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際出願番号】PCT/FR2010/051373
【国際公開番号】WO2011/001112
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】