説明

新規FabKおよびFabI/K阻害剤とその製造法

【課題】
臨床上重要な肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)はエノイル―ACPレダクターゼとしてFabKのみを有しており、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、腸球菌(Enterococcus fecalis)ではFabIとFabKの両方を有しているため、FabIだけでなくFabKを阻害する必要があり、本発明はFabKまたはFabI/K阻害剤を提供するものである。
【解決手段】
下記FabKもしくは、FabI/K阻害剤(I)を提供する。
【化1】



【化2】


(II)
(式中、Zは、−NH−CO−NY−CH−、上記式(II)、−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、−O−CO−CHO−N=C(B’)−、または、−NA’−CO−を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂肪酸シンターゼFabKまたはFabI/Kを阻害し、細菌感染治療に有用で医薬上有望な化合物とその製法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
細菌における脂肪酸の生合成はタイプIIの脂肪酸シンターゼ(FAS)系と呼ばれる一連の酵素群により行われている。一方、哺乳動物などの真核生物においてはタイプIのFAS系と呼ばれる、単一の多機能酵素により触媒されており、細菌の脂肪酸生合成系とは大きく異なるため、タイプIIのFAS系酵素を阻害する化合物は、選択的かつ新規な抗菌剤としての可能性が示唆される(非特許文献1参照)。
細菌の脂肪酸生合成系では4つの酵素反応が順次進行してサイクルを形成し、複数回のサイクルを経て、長鎖の飽和脂肪酸が生合成される。サイクルの第1工程はβ−ケトアシル−ACPシンターゼによる縮合反応で、はじめのサイクルではβ−ケトアシル−ACPシンターゼIII(FabH)がマロニル−ACPとアセチル−CoAを縮合する。2回目以降のサイクルではβ−ケトアシル−ACPシンターゼIまたはII(FabBまたはFabF)がマロニル−ACPとアシル−ACPを縮合する。第2工程ではNADPH−依存性β−ケトアシル−ACPレダクターゼ(FabG)による還元反応が起こる。第3工程でβ−ヒドロキシアシル−ACPデヒドラーゼ(FabAまたはFabZ)により脱水され、トランス−2−エノイル−ACPが得られる。第4工程において、エノイル−ACPレダクターゼ(FabIまたはFabKまたはFabL)により還元されて、アシル−ACPを生ずる。1サイクル当たり2個の炭素原子が付加され、最終的にパルミトイル−ACP(16C)が得られるが、このサイクルは主にパルミトイル−ACPによるエノイル―ACPレダクターゼのフィードバック阻害を介して停止する(非特許文献2、3参照)。
すなわち、エノイル―ACPレダクターゼが細菌の脂肪酸合成経路の律速酵素であり、細菌における脂肪酸生合成全体の重要な調整ポイントである。
また、大腸菌(Escherichia coli)や黄色ブドウ球菌(Staphyrococcus aureus)などに存在するエノイル―ACPレダクターゼであるFabIは生育に必須な酵素であることが大腸菌のFabI温度感受性変異株の解析から明らかにされた(非特許文献4)。したがって、エノイル−ACPレダクターゼを阻害することにより抗菌作用が発現されると考えられるため、抗菌剤の標的として重要な蛋白質であるといえる。
また、FabIが広域スペクトル抗生物質トリクロサンの標的であることも明らかにされている。NADおよびトリクロサンと大腸菌(Escherichia coli)由来FabIとの複合体結晶構造についても研究されており、その天然基質を模倣することで、トリクロサンが特異性の高いFabIの阻害剤として作用することが示されている。FabIとNADおよびトリクロサンの複合体に関する立体構造データは特異的な阻害剤設計において重要な情報を提供する。この情報に基づいて設計した阻害剤が、細菌感染症の治療に有用である可能性が見出されている(非特許文献5、6、7、8参照)。
ゲノム解析研究により、大腸菌や黄色ブドウ球菌などのほとんどの細菌はエノイル―ACPレダクターゼとしてFabIを有していることが知られているが、いくつかの菌種ではFabIのかわりにFabKが存在していることが明らかになっている。中でも臨床上重要な病原菌である肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)はエノイル―ACPレダクターゼとしてFabKのみを有しており、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、腸球菌(Enterococcus feacalis)ではFabIとFabKの両方を有していることが明らかになっている(非特許文献9参照)。そのため、より広範な抗菌活性を有する抗菌剤を創出するには、FabIだけでなくFabKを阻害する必要がある。
FabKは肺炎連鎖球菌において生育に必須であり、補酵素としてFMNを1:1のモル濃度比で有するフラビン蛋白質であることがわかっている(非特許文献10参照)。その他、FabKを弱いながらも阻害する化合物の報告はあるが、FabKを強く阻害する化合物の報告やFabKの立体構造に関する報告はない。(特許文献1、非特許文献8、11参照)
それゆえFabKさらにはFabI、FabK両酵素を阻害する薬剤は広範囲にわたり優れた抗菌スペクトラムを有する理想的な抗菌剤であり、期待されている。
【特許文献1】特表2003−511448号公報
【非特許文献1】Prog. Lipid Res.(2001)、40、467−497
【非特許文献2】Escherichia coli and Salmonella:Cellular and Molecular Biology(1996)、612−636、American Society for Microbiology、Washington D.C.
【非特許文献3】J.Biol.Chem.(1996)、271、1833−836
【非特許文献4】J.Biol.Chem.(1995)、270、26538−26542
【非特許文献5】Nature(1998)394、531−532
【非特許文献6】J.Biol.Chem.(1998)、273、30316−30320
【非特許文献7】Nature(1999)398、383−384
【非特許文献8】J.Med.Chem.(2003)、46、1627−1635
【非特許文献9】Nature (2000)、406、145−146
【非特許文献10】Biochem.J(2003)、370、1055−1062
【非特許文献11】Antimicrob. Agents. Chem., 46, 3118, (2002)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
臨床上重要な病原菌である肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)はエノイル―ACPレダクターゼとしてFabKのみを有しており、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、腸球菌(Enterococcus fecalis)ではFabIとFabKの両方を有しているため、FabIのみを標的とした従来の阻害剤ではより広範な抗菌活性剤には成り得ず、FabIだけでなくFabKを阻害する必要がある。しかし、FabKを阻害する化合物の報告はほとんどなく、従来のFabK阻害剤ではその阻害能が低く、脂質特異的とは必ずしも言えないなどの改良すべき点を含んでいた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、FabK、もしくは、FabIおよびFabK両酵素を阻害し、細菌感染の治療に有用である式(I)の化合物を含む。また、本発明は式(I)の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を含み、さらにFabKもしくはFabI、FabKを阻害することにより細菌感染を治療する方法を含む。特に、本発明の化合物は抗菌剤として有用である。
【0005】
本発明は、(1)下記式(I)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩、
【化1】

[式中、Zは、−NH−CO−NY−CH−、
【化2】

−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、−O−CO−CHO−N=C(B’)−、または、−NA’−CO−、を表し、Vは、CHまたは、窒素原子を表し、Wは、C=O、または、−CH−を表し、Yは、水素原子または、メチル基を表し、A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、A’’は、水素原子、または、ハロゲン原子を表し、B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
【化3】

Aは、水素原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、−(CH21−3−Ph基、
【化4】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化5】

を表し、Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Rは、水素原子、シアノ基、または、ニトロ基を表し、Bは、ナフチル基、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノメチル基、−CH2−S−R基、−CH2−O−R基、
【0006】
【化6】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、または、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、Rgaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化7】

を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、C1−6アルキル基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、トリフルオロメチル基を表し、R基とは、
【化8】

を表し、Rka基とは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ニトロ基、−SO3H基、または、C1−6アルキルオキシカルボニル基を表し、Rkb基とは、水素原子、または、アセチル基を表し、Rkc基とは、水素原子、または、ニトロ基を表し、R基とは、
【化9】

を表す。
(2)前記式(I)で表される化合物の式中、Zは、−NH−CO−NY−CH−、
−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、−NA’−CO−、を表し、
Aは、
【化10】

を表し、Bは、ナフチル基、−CH2−S−R基、
【化11】

を表す、(1)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、
(3)下記式(Ia)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩、
【化12】

[式中、Zaは、−NH−CO−NY−CH−、または、
【化13】

を表し、Vは、CHまたは、窒素原子を表し、Wは、C=O、または、−CH2−を表し、Yは、水素原子または、メチル基を表し、Aは、水素原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、−(CH21-3−Ph基、
【化14】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化15】

を表し、Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Rは、水素原子、シアノ基、または、ニトロ基を表し、Bは、
【化16】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、または、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、Rgaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化17】

を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、C1−6アルキル基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、トリフルオロメチル基を表す。
(4)前記式(Ia)で表される化合物の式中、Zは、−NH−CO−NY−CH−、を表し、Aは、
【化18】

を表し、Bは、
【化19】

を表す、(3)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、
(5)下記式(Ib)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩、
【化20】

[式中、A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、
【化21】

A’’は、水素原子またはハロゲン原子を表し、Abは、
【化22】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化23】

を表し、Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Bは、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノメチル基、−CH2−S−R基、−CH2−O−R基、
【化24】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、R基とは、
【化25】

を表し、Rka基とは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ニトロ基、−SO3H基、または、C1−6アルキルオキシカルボニル基を表し、Rkb基とは、水素原子、または、アセチル基を表し、Rkc基とは、水素原子、または、ニトロ基を表し、R基とは、
【化26】

を表す。
(6)前記式(Ib)で表される化合物の式中、A’は、水素原子を表し、Aは、
【化27】

を表し、Bは、−CH2−S−R基を表す、(5)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、
(7)下記式(Ic)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩、
【化28】


[式中、Zは、−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、−O−CO−CHO−N=C(B’)−、を表し、A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、A’’は、水素原子、または、ハロゲン原子を表し、B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
【化29】

は、水素原子、C1−6アルキル基、
【化30】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化31】

を表し、 Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CH32COOCH2CH3を表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Bは、ナフチル基、
【化32】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、C1−6アルキル基を表す、
(8)前記式(Ic)で表される化合物の式中、Zは、−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−を表し、A’は、水素原子を表し、B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、Aは、
【化33】

を表す、(7)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、
(9)前記式(I)において、Zは、−NH−CO−NY−CH−、を表し、
Bが、
【化34】

を表し、Rは、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、Rgaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【0007】
【化35】

を表す(1)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、
(10)前記式(I)において、Aが、
【0008】
【化36】

を表し、Zは、−NH−CO−NY−CH2−、を表し、Bが、
【化37】

を表し、Rは、フェニル基を表し、該フェニル基がRgaにて1個置換されており、Rgaは、
【化38】

を表す請求項1記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
(11)(1)〜(10)のいずれか一項記載の化合物、または、その医薬上許容される塩を有効成分とする医薬組成物。
(12)(1)〜(10)のいずれか一項記載の化合物、または、その医薬上許容される塩を有効成分とするFabK阻害剤。
(13)FabIおよびFabKを阻害することを特徴とする、(10)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、である。
【0009】
本明細書において以下のように用語を定義する。
「C1−6アルキル基」、または、「C1−6アルコキシ基」、「C1−6アルキルオキシカルボニル基」、「C1−6アルキルカルボニルオキシ基」「ヒドロキシC1−6アルキル基」など置換基中のアルキル基とは、炭素数1−6のアルキル基を表し、鎖状、分岐、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。好ましくは、炭素数1−4のアルキルであり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基などが挙げられ、さらに好ましくは炭素数1−3のアルキル基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基などである。
「ハロゲン原子」とは、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子などである。
本明細書中、PhとMeは、それぞれ、フェニル基とメチル基を表す。
本明細書中、ペプチドおよび化学分野にて共通して使用される略号および符号を利用している。一般に、アミノ酸の略号はEur. J. Biochem., 9, 158, (1984)に記載されるように、IUPAC−IUB Joint Commission on Biochemical Nomenclatureに従う。
【0010】
本発明の好ましい態様は、下記式(I)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩である。
【化39】

[式中、Zは、−NH−CO−NY−CH−、
【化40】

−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、−O−CO−CHO−N=C(B’)−、または、−NA’−CO−、を表し、Vは、CHまたは、窒素原子を表し、Wは、C=O、または、−CH−を表し、Yは、水素原子または、メチル基を表し、A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、A’’は、水素原子、または、ハロゲン原子を表し、B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
【化41】

Aは、水素原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、−(CH21−3−Ph基、
【化42】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化43】

を表し、Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Rは、水素原子、シアノ基、または、ニトロ基を表し、Bは、ナフチル基、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノメチル基、−CH2−S−R基、−CH2−O−R基、
【化44】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、または、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、Rgaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化45】

を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、C1−6アルキル基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、トリフルオロメチル基を表し、R基とは、
【化46】

を表し、Rka基とは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ニトロ基、−SO3H基、または、C1−6アルキルオキシカルボニル基を表し、Rkb基とは、水素原子、または、アセチル基を表し、Rkc基とは、水素原子、または、ニトロ基を表し、R基とは、
【化47】

を表す。
好ましくは、式(I)中、Zは、−NH−CO−NY−CH−、−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、−NA’−CO−、を表し、Aは、
【化48】

を表し、Bは、ナフチル基、−CH2−S−R基、
【化49】

を表す、(1)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩である。
【0011】
また別の態様によれば、1)下記式(Ia)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩、
【化50】

[式中、Zaは、−NH−CO−NY−CH−、または、
【化51】

を表し、Vは、CHまたは、窒素原子を表し、Wは、C=O、または、−CH2−を表し、Yは、水素原子または、メチル基を表し、Aは、水素原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、−(CH21-3−Ph基、
【化52】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化53】

を表し、 Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Rは、水素原子、シアノ基、または、ニトロ基を表し、Bは、
【化54】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、または、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、Rgaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化55】

を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、C1−6アルキル基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、トリフルオロメチル基を表す、
2)下記式(Ib)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩、
【化56】

[式中、A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、
【化57】

A’’は、水素原子またはハロゲン原子を表し、Abは、
【化58】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化59】

を表し、Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Bは、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノメチル基、−CH2−S−R基、−CH2−O−R基、
【化60】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、R基とは、
【化61】

を表し、Rka基とは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ニトロ基、−SO3H基、または、C1−6アルキルオキシカルボニル基を表し、Rkb基とは、水素原子、または、アセチル基を表し、Rkc基とは、水素原子、または、ニトロ基を表し、R基とは、
【化62】

を表す、および、3)下記式(Ic)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩である。
【化63】

[式中、Zは、−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、
−O−CO−CHO−N=C(B’)−、を表し、A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、A’’は、水素原子、または、ハロゲン原子を表し、B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
【化64】

は、水素原子、C1−6アルキル基、
【化65】

を表し、Rは、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化66】

を表し、Rcaは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CH32COOCH2CH3を表し、Rcbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、Rccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、Rは、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、Bは、ナフチル基、
【化67】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、アミノ基を表し、Rは、水素原子、または、C1−6アルキル基を表す。
【0012】
さらに好ましくは、前記式(I)において、Zは、−NH−CO−NY−CH−、
を表し、Bが、
【化68】

を表し、Rは、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、Rgaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化69】

を表す請求項1または前記(1)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩、および、前記式(I)において、Aが、
【化70】

を表し、Zは、−NH−CO−NY−CH2−、を表し、Bが、
【化71】

を表し、Rは、フェニル基を表し、該フェニル基がRgaにて1個置換されており、Rgaは、
【化72】

を表す請求項1記載または前記(1)記載の化合物、または、その医薬上許容される塩である。
【0013】
本発明の代表的な化合物は以下に示される。
1)1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
2)2−(4−(2−((3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸
3)1−((4−(4−((モルフォリノカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
4)1−((4−(4−((フェニルカルバモイル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
5)1−(5−(4−メトキシカルボニルフェニルチオ)チアゾール−2−イル)−3−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
6)1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
7)2−(4−(2−((3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸ナトリウム塩
8)1−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ベンジルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
9)1−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(フェネチルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
10)1−((4−(4−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブチルチアゾール−2−イル)ウレア
11)1−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−3−((4−(ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
12)2−(4−(2−((3−(5−(モルフォリノメチル)チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸ナトリウム塩
13)1−((4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
14)1−((4−(3−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
15)1−((4−(3−メトキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
16)2−(2−(2−((3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸ナトリウム塩
17)1−((4−(4−(2−(tert−ブトキシカルボニル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
18)1−((4−(3−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
19)1−((4−(4−((1E)−2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
20)1−((4−(4−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロピル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
21)1−((4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−メチルチオチアゾール−2−イル)ウレア
22)1−(5−メチルチオチアゾール−2−イル)−3−((4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
23)1−((4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
24)1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
25)1−((4−(4−ブロモフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
26)1−(5−(ピリジン−2−イル)チオ)チアゾール−2−イル)−3−((4−(3、4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
27)1−((4−(3、4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
28)1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)メチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
29)1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
30)1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−
2−イル)メチル)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)ウレア
31)1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
32)1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(メチルスルフォニル)チアゾール−2−イル)ウレア
33)1−(5−(アリルスルフォニル)チアゾール−2−イル)−3−((4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
34)1−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
35)1−(N−(6−メトキシカルボニル)ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
36)1−(N−(6−メトキシベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
37)1−(N−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル))−2−(4−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
38)1−(N−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
39)1−(N−(4−メトキシベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
40)1−(N−(6−ニトロベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
41)1−(N−(6−エトキシベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
42)1−(2−(1H−イミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
43)2−(4−エトキシカルボニル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)−N−(6−メトキシカルボニルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)アセトアミド
44)1−(2−(5−アミノ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
45)1−(2−(1H−イミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−n−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
46)1−(2−(6−アミノ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−メトキシカルボニルベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
【0014】
以下に、本発明化合物の一般的製造法について述べる。本発明化合物は例えば以下の反応式で示される方法、または、これに準じた方法などにより得られる。本発明化合物は下記製造法に限定されものではなく、また塩や試薬などは便宜上例示したものであって、それに限定されるものではない。
下記反応式中の各記号は前記と同義を示す。PGは、保護基を表し、製造工程中に保護基の脱着は必要に応じて行う。保護基としては、Protective groups in organic synthesis, 2nd ed., (John Wiley & Sons Inc., 1991)記載の保護基、および、記載の方法に準じて利用する。また必要に応じて側鎖、側鎖上の置換基を置換してもよく、その方法は公知の方法、実験化学講座(日本化学会編、丸善)などを適用できる。
【0015】
1)ウレア型誘導体合成(Z=−NH−CO−NY−CH−、または、
【化73】

を表す化合物群)
ウレア型誘導体の製造は、一般的にはScheme1または2、もしくはイソシアナート経由の方法に準じて製造することが出来る。
【化74】

市販品として入手可能、もしくは、以下に記載の方法:J. Med. Chem. (1999), 42, 2829、J. Med. Chem. (1999), 42, 2887、J. Med. Chem. (2001), 44, 749、Chem. Pharm. Bull. (1962), 10, 376、J. Org. Chem. (1984), 49, 569、J. Org. Chem. (2000), 65, 1102、J. Org. Chem. (2004), 69, 2381、Biorg. Med. Chem. Lett. (1998), 8, 3153、Biorg. Med. Chem. Lett. (1999), 9, 957、特表平10−504542号、特表2001−517667号、EP518,731、EP611,766)により合成した一般式(1)を、適当な溶媒下(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2、-ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドなどである。)、CDI(1,1’-カルボニルジイミダゾール)、と反応させ一般式(2)で示される活性化された化合物へと変換する。反応温度は−20〜100℃が好ましく、さらに好ましくは20〜50℃である。反応時間は0.5〜72時間が好ましい。さらに好ましくは0.5〜24時間である。
得られた一般式(2)は、そのまま、もしくは、精製した後、必要に応じて適当な塩基存在下(有機塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。)、適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが好ましい)反応させることにより一般式(4)を得ることができる。反応温度は0〜150℃が好ましく、さらに好ましくは20〜50℃であり、反応時間は0.5〜24時間が好ましく、さらに好ましくは0.5〜18時間である。
【0016】
Zが以下の化合物の場合には、上記Scheme2に準じて製造することが出来る。
【化75】

一般式(1)をホスゲンや、トリホスゲン(炭酸ビストリクロロメチル)などハロゲン化剤と反応させたのち、得られた一般式(5)と一般式(6)を反応させることにより一般式(7)の化合物を得ることが出来る。
一般式(1)から(5)への工程において、反応溶媒はハロゲン化剤に対して不活性なものであればよく、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、二硫化炭素、 N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、オクタン等を挙げられ、好ましくは、ジクロロメタンなどである。反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜30℃であり、反応時間は0.5〜24時間が好ましく、さらに好ましくは0.5〜13時間である。
一般式(5)と(6)とを反応させる工程は、適当な塩基存在下(有機塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。)、反応溶媒はハロゲン化剤に対して不活性なものであればよく、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、二硫化炭素、 N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、オクタン等を挙げられ、好ましくは、ジクロロメタンなどである。反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜30℃であり、反応時間は0.5〜24時間が好ましく、さらに好ましくは0.5〜6時間である。
【0017】
例えば、A=チアゾールタイプ B=イミダゾールタイプの一般式(4)の製造法の例を述べる。
【化76】

市販品として入手可能、もしくはJ. Macromol. Sci. Chem.., (1977), A11, (3), 507記載の方法により得ることができる一般式(8)で示されるアセトフェノン類を、適当なハロゲン化剤(例えば、J. Am. Chem. Soc., (1964), 29, 3459、J. Het. Chem., (1988), 25, 337、J. Am. Chem. Soc., (1980), 102, 2838、Biorg. Med. Chem. Lett., (1996), 6(3), 253、J. Med. Chem., (1988), 31(10), 1910、J. Am. Chem. Soc., (1999), 121, 24記、J. Macromol. Sci. Chem.., (1977), A11, (3), 507、Synthesis, (1985), 406)を用い、適当な溶媒下(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒、好ましくは酢酸エチル又はジクロロメタン中)反応させることにより、一般式(9)で示されるα−ハロゲン化ケトンに変換する。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜30℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜6時間である。
また、市販品として入手可能なアミノアセトニトリル(11)を、酸塩である場合には適当な塩基(有機塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等、好ましくは炭酸水素ナトリウムなど)を用いて中和した後、アミノ基に保護基を導入し(Protective groups in organic synthesis, 2nd ed., (John Wiley & Sons Inc., 1991)を参照)、一般式(12)で示される化合物に変換する。一般式(12)で示される化合物のニトリルを適当な塩基、(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等、好ましくはナトリウムメトキシドなど)を用いて加水分解し、アンモニウム塩(例えば、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウムなどが挙げられ、好ましくは塩化アンモニウム、臭化アンモニウムなどが挙げられる)と作用させ一般式(10)で示されるアミジン類に変換させる。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜30℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは0.5〜4時間である。
得られたアミジン(10)と、一般式(9)を適当な塩基(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくは炭酸カルシウムなどである。)存在下、反応させることで2−アミノメチルイミダゾール化合物を得ることができる。反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは20〜70℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜3時間である。この保護基を除去した後、必要に応じて酸塩(無機酸としては塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等、有機酸としては酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等)とし一般式(3-2)を得る。
市販品として入手可能もしくは以下に記載の方法:J. Med. Chem. (1999), 42, 2829、J. Med. Chem. (1999), 42, 2887、J. Med. Chem. (2001), 44, 749、Chem. Pharm. Bull. (1962), 10, 376、J. Org. Chem. (1984), 49, 569、J. Org. Chem. (2000), 65, 1102、J. Org. Chem. (2004), 69, 2381、Biorg. Med. Chem. Lett. (1998), 8, 3153、Biorg. Med. Chem. Lett. (1999), 9, 957、特表平10−504542号、特表2001−517667号、EP518,731、EP611,766)、により合成した一般式(13)で示される2−アミノチアゾール化合物を適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒、好ましくはテトラヒドロフランなどが挙げられる)、CDI(1,1’-カルボニルジイミダゾール)と反応させることにより一般式(2-2)で示される化合物へと変換した後、一般式(3-2)と反応させる。反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは10〜40℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜12時間である。
一般式(2-2)と(3-2)との反応は、適当な塩基存在下(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルエチルアミンなどである)、適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒、好ましくはテトラヒドロフランなどが挙げられる。)反応させることにより一般式(4-2)で示される化合物を得た。反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは10〜40℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜12時間である。
また上記Scheme以外にもトリホスゲンなど一般式(1)または(3)をイソシアネート化合物とし、一般式(1)のイソシアネート体の場合には一般式(3)を、一般式(3)のイソシアネート体の場合には一般式(1)を反応させると一般式(4)を得ることが出来る。
Scheme1で得られた一般式(4)、Scheme2で得られた一般式(7)、Scheme3で得られた一般式(4-2)で示される化合物は必要に応じて、側鎖の変換を行ってもよく、また反応の順番も必要に応じて前後することも本発明に包含する。
【0018】
2)オキシム型誘導体(Z=−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、
−O−CO−CHO−N=C(B’)−を表す化合物群)
【化77】

一般式(16)に相当する本発明の化合物の製造は、Eur. J. Med. Chem., (2003), 38, 1025、J. Med. Chem., (1999), 42, 3458、Chem. Pharm. Bull. (2001), 49記載の方法により製造することが出来る。
一般式(17)は、市販品として入手可能か、もしくはJ. Med. Chem. (1999), 42, 2829、J. Med. Chem. (1999), 42, 2887、J. Med. Chem. (2001), 44, 749、Chem. Pharm. Bull. (1962), 10, 376、J. Org. Chem. (1984), 49, 569、J. Org. Chem. (2000), 65, 1102、J. Org. Chem. (2004), 69, 2381、Biorg. Med. Chem. Lett. (1998), 8, 3153、Biorg. Med. Chem. Lett. (1999), 9, 957、特表平10−504542号、特表2001−517667号、EP518,731、EP611,766記載の方法により得る。
一般式(17)で示されるアミン類をScheme4に示すように、ハロゲン化アセチルハライド(例えばクロロアセチルクロリドなどが挙げられる)と適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒、好ましくはベンゼンなどが挙げられる)、反応させることにより一般式(14)で示されるα−ハロゲン化アセトアミドを得る。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは40〜80℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは0.5〜2時間である。
市販品として入手可能、もしくはSynthesis (1996), 8, 991、J. Org. Chem. (1980), 45, 3917、J. Med. Chem. (1990), 33, 313記載の方法により得た一般式(15)で示されるオキシム化合物を、一般式(14)と適当な塩基存在下(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくは炭酸カリウムなどである)、適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくはN、N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられる)、反応させることにより一般式(16)を得る。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜30℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは0.5〜3時間である。
また、一般式(15)で示されるオキシム化合物を、一般式(20)で示されるα−ハロゲノ酢酸エステルと適当な塩基存在下(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウムなどが挙げられる。)、適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒などが挙げられ、好ましくはN、N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる)、反応させ、必要に応じ脱エステル、または脱保護を行い、一般式(22)で示されるカルボン酸化合物へと変換する。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜30℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは0.5〜3時間である。また、一般式(22)は、Tetrahedron (2001), 57, 1551、Tetrahedron (1999), 55, 13159記載の方法により製造することが出来る。
得られた一般式(22)で示される化合物を適当なハロゲン化剤、例えば塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、塩化オギザリル、もしくは、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N-ヒドロキシフタルイミド、N-ヒドロキシスクシンイミド、もしくはHOBT(1-Hydroxybenzotriazole hydrate)、WSC(Water soluble carbodiimide hydrochloride, 1-Ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride) などのペプチド合成用縮合剤存在下、適当な溶媒(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒)、好ましくはジクロロメタン中、反応させることにより一般式(18)で示される化合物へと変換する。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは10〜50℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜6時間である。
得られた一般式(18)で示される化合物と、一般式(17)で示されるアミンと、適当な塩基存在下(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンなどである)を適当な溶媒下(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒などが挙げられ、好ましくはベンゼンなどがあげられる)、反応させることにより一般式(16)で示される化合物を得る。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは10〜50℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜6時間である。
また、一般式(22)化合物は前記ペプチド合成用縮合剤を用いて、一般式(17)と反応させることにより得られる一般式(16)からも得ることが出来る。
【0019】
3)アミド型誘導体(Z=−NA’−CO−を表す化合物群)
【化78】

一般式(24)、または(25)に相当する本発明の化合物の製造は、Eur. J. Med. Chem., (1981), 4, 383、Indian J. Pharm. Sci., (1980), 42, 133、Indian Journal of Heterocyclic Chemistry (2001), 10, 231、J. Indian Chem. Soc., (1981) LVIII, 687記載の方法により製造することが出来る。
一般的には、当業者において通常使用される前記ペプチド合成用縮合剤を用いて一般式(17)と一般式(23)とをペプチド結合させることにより、一般式(24)を得ている。
市販品として入手可能な一般式(23)を、適当な溶媒下(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2、-ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドなどである。)、前記ペプチド合成用縮合剤と反応させ一般式(17)で示される化合物と反応させることにより。一般式(24)を得る。反応温度は−10〜100℃が好ましく、さらに好ましくは10〜50℃である。反応時間は0.5〜24時間が好ましい。さらに好ましくは1〜6時間である。
また、前記一般式(14)で示される化合物を適当な塩基存在下(有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]ウンデセン、2,6−ルチジン等、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられ、好ましくはナトリウムメトキシドなどが挙げられる。)、市販品として入手可能、もしくはActa Chem. Scsand, 20, 57, (1966), Sandstrom記載の方法により得たR−SHまたはR−OHで示されるチオール類、またはアルコール類と、適当な溶媒中(アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ヘキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド等、またはこれらの混合溶媒などが挙げられ、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。)、反応させることにより一般式(25)で示される化合物を得ることができる。
【0020】
一般式(I)の塩とは、医薬的に許容される塩であって、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、有機塩基等が挙げられ、好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム、エタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン等が挙げられる。 また、酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩およびウンデカン酸塩等がある。
化合物(I)または、(II)〜(V)は、水和物または非水和物であってもよい。これらの化合物またはその塩は、分子内に不斉炭素、幾何異性を有することもある。それら各々、またはそれらの混合物のいずれも本発明に含まれる。
さらに、本発明には、上記化合物、およびそれらの塩の「水和物」および「溶媒和物」も含まれる。溶媒和物の溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム等が挙げられる。
【0021】
本発明により提供される医薬は、一般式(I)で表される化合物および生理学的に許容されるその塩、並びにそれらの水和物またはそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含有することを特徴としている。本発明の医薬は経口的または非経口的に投与することができる。非経口投与としては鼻腔内、点眼、点耳、経皮、気道内、直腸内、泌尿器内、皮下、筋肉内、および静脈内等の投与経路を挙げることができる。本発明の医薬としては、有効成分である上記の物質をそのまま投与してもよいが、一般的には、1または2以上の製剤用添加物(担体)を用いて医薬組成物を製造して投与することが望ましい。経口投与に適する製剤の例としては、例えば、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、溶液剤、カプセル剤、チュアブル剤、または懸濁剤等を挙げることができ、非経口投与に適する製剤の例としては、例えば、注射剤、点滴剤、吸入剤、噴霧剤、坐剤、膣座剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、または貼付剤等を挙げることができる。注射剤や点滴剤等の液体製剤を、例えば凍結乾燥形態の粉末状医薬組成物として提供し、用時に水または他の適当な媒体(例えば生理食塩水、ブドウ糖輸液、緩衝液等)に溶解または懸濁させて用いてもよい。
製剤用添加物は医薬組成物の形態に応じて適宜選択可能であり、その種類は特に限定されないが、例えば、安定化剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢剤、可溶化剤、緩衝剤、甘味剤、基剤、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁化剤、光沢化剤、コーティング剤、着香剤・香料、湿潤剤、湿潤調節剤、充填剤、消泡剤、咀嚼剤、清涼化剤、着色剤、糖衣剤、等張化剤、pH調節剤、軟化剤、乳化剤、粘着剤、粘着増強剤、粘稠剤、粘稠化剤、発泡剤、賦形剤、分散剤、噴射剤、崩壊剤、崩壊補助剤、芳香剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、無痛化剤、溶剤、溶解剤、溶解補助剤、流動化剤等を挙げることができ、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの製剤用添加物の具体例は、例えば、医薬品添加物事典(日本医薬品添加剤協会編集、薬事日報社発行)に説明されているので、当業者は医薬組成物の形態に応じて適宜の製剤用添加物を選択し、当業界で汎用の方法に従って所望の形態の医薬組成物を製造することができる。一般的には、上記の医薬組成物は有効成分である上記の物質を1.0〜1 00%(W/W)、好ましくは1.0〜60% (W/W)となるように調製することができる。
より具体的には、ゼラチン、乳糖、白糖、酸化チタン、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、トウモロコシデンプン、マイクロクリスタルワックス、白色ワセリン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリイソベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、植物油、ベンジルアルコール、アラビアゴム、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、シクロデキストリンまたはヒドロキシプロピルシクロデキストリン等の製剤用添加物を用いることができるが、これらに限定されることはない。
【0022】
本明細書記載の化合物はFabKまたはFabI/FabKの阻害剤であり、細菌性感染症の治療に有用である。例えば、これらの化合物は上気道感染症(例えば、中耳炎、細菌性気管炎、急性咽頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道感染症(例えば、蓄膿症、肺膿瘍)、心臓感染症(例えば、感染症心内膜炎)、胃腸感染症(例えば、分泌性下痢、脾臓膿瘍、腹膜後膿瘍)、CNS感染症(例えば、大脳膿瘍)、眼感染症(例えば、結膜炎、角膜炎、眼内炎、前中隔、眼瞼炎および眼窩蜂巣炎、涙嚢炎)、腎および尿管感染症(例えば、副睾丸炎、腎内および腎周囲膿瘍、トキシックショック症候群)、皮膚感染症(例えば、膿痂疹、毛嚢炎、皮膚膿瘍、蜂巣炎、創傷感染、細菌性筋炎)、ならびに骨および関節感染症(例えば、敗血症性関節炎、骨髄炎)などの細菌性感染症の治療に有効である。また本発明の化合物は抗真菌剤としても有用であり、該化合物は既知の抗生物質と組み合わせて用いることも出来る。
本発明の医薬の投与量および投与回数は特に限定されないが、治療または予防の目的、疾患の種類、患者の年齢、体重、症状等の種々の条件に応じて、適宜の投与量および投与回数を決定することができる。経口投与の場合には、成人1日あたり有効成分量として0.1〜1000 mg/kgとなるように、一日あたり一回または数回投与することができ、非経口投与の場合は、0.001〜500 mg/kgを一日あたり一回または数回に分けて投与するのが好ましい。
【0023】
以下に本発明の化合物に関する、FabKの精製、アッセイ、ならびに抗菌活性の測定方法ついて述べる。
<<肺炎連鎖球菌R6株由来のゲノムDNAの単離>>
肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)R6株(ATCC49619)を血液寒天基礎培地(ベクトン・ディッキンソン社製)で二酸化炭素5%、37℃の条件下で18時間培養し、低速遠心によって集菌した。得られた菌体からDNeasy Tissue Kit(QIAGEN社製)を用い、添付の説明書記載の方法に従って、ゲノムDNAを調製した。
【0024】
<<肺炎連鎖球菌R6株由来FabK発現ベクターの構築>>
FabKをコードするDNAを単離するため以下のプライマーを設計した。

FabK−F.P.:5’−GGAATTCCATATGAAAACGCGTATTACAGAA−3’
His−FabK−R.P.:5’−CCGCTCGAGGTCATTTCTTACAACTCCTGT−3’

単離したゲノムDNAを鋳型に、上記プライマーを用いて、Pyrobest DNAPolymerase(タカラバイオ社製)でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を添付の説明書に従い実施した。増幅したDNA断片はNdeIおよびXhoIで消化した。この断片を予めNdeIおよびXhoIで切断したベクターpET−21b(+)(Novagen社製)にDNA Ligation Kit ver.2(TAKARA社製)を添付の説明書の方法に従い用い、サブクローニングした。得られた組換えプラスミドを大腸菌COMPETENT high DH5α(TOYOBO社製)に添付の説明書の方法に従い導入し、形質転換体を得た。形質転換体を、50μg/mLのアンピシリンを含むLB agarプレート上にて、37℃で一晩培養し、アンピシリン耐性コロニーを取得した。取得したコロニーから組換えプラスミド(His−FabK/pET−21b(+))を調製しDNA配列を確認し、SWISSPROT Accession番号Q8DR17に登録されている肺炎連鎖球菌R6株由来FabKをコードすることを確認した。
【0025】
<<肺炎連鎖球菌R6株由来FabKの大腸菌発現系構築>>
得られたHis−FabK/pET−21b(+)の組み換えプラスミドを大腸菌BL21(DE3)(Novagen社製)に形質転換し、得られた形質転換体を100μg/mlのアンピシリンを含むSB培地(1.2%(w/v)Bacto Tryptone、2.4%(w/v)Yeast Extract、0.5%(v/v)グリセロール、0.072M リン酸水素二カリウム、0.028M リン酸二水素カリウム)5L中で600nmにおけるO.D.が0.6−1.0に達するまで増殖させた。終濃度1mMのイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)で3時間誘導後、遠心分離機によって集菌し、菌体をリン酸緩衝食塩水(PBS)200mLに懸濁した後、再度、遠心分離機によって集菌し、−20℃で凍結保存した。保存した菌体を菌体破砕バッファー(50mM リン酸ナトリウム緩衝液 pH 8.0、300mM 塩化ナトリウム、5mM イミダゾール、1mM フッ化フェニルメチルスルホニル、1mM ベンズアミジン、1mM β―メルカプトエタノール、0.1mg/mL リゾチーム)に懸濁し、氷上で30分インキュベートした。次に1分間の超音波処理を5−7回施し、細胞を破砕した。遠心分離(30分間、15000rpm)とそれに続く0.22μmのフィルターによって超音波処理の残渣を除去し、細胞抽出液を得た。
【0026】
<<His−tag付きFabK(His−FabK)の精製>>
以下の精製操作はすべて4℃で行った。His−FabK/pET−21b(+)の組み換え大腸菌から得られた細胞抽出液をアフィニティークロマトグラフィーで精製した。アフィニティークロマトグラフィーカラムは、Ni−NTA Agarose(QIAGEN社製)を担体として用い、マニュアル記載の方法でカラム容量30mlのカラムを作製した。平衡化バッファー(50mM リン酸ナトリウム緩衝液 pH 8.0、300mM 塩化ナトリウム、5mM イミダゾール、1mM フッ化フェニルメチルスルホニル、1mM ベンズアミジン、1mM β―メルカプトエタノール)で平衡化した後、細胞抽出液を流速1mL/minでアプライし、3カラム容量の洗浄バッファー(50mM リン酸ナトリウム緩衝液 pH 8.0、300mM 塩化ナトリウム、20mM イミダゾール、1mM フッ化フェニルメチルスルホニル、1mM ベンズアミジン、1mM β―メルカプトエタノール)で洗浄した後、溶出バッファー(50mM リン酸ナトリウム緩衝液 pH 8.0、300mM 塩化ナトリウム、200mM イミダゾール、1mM フッ化フェニルメチルスルホニル、1mM ベンズアミジン、1mM β―メルカプトエタノール)で溶出した。SDS−PAGEにより溶出画分を確認し、His−FabKの主要なフラクションをまとめて回収した。得られたHis−FabK溶液を透析バッファー(50mM トリス塩酸緩衝液 pH 7.5、50mM 塩化アンモニウム、1mM フッ化フェニルメチルスルホニル、1mM ベンズアミジン、1mM ジチオスレイトール)で2時間透析し、酵素アッセイに使用した。
【0027】
<FabK酵素アッセイ>
FabK酵素アッセイは96穴ハーフエリアプレートを用いて最終100 μLの容量で実施した。FabK酵素活性は反応溶液中のNADHの減少を指標とし、340nmの吸光度(OD340)を測定した。基質crotonoyl−CoA(最終0.05 mM)、補酵素NADH(最終0.1 mM)及び阻害物質を酵素反応液(最終100 mM 2−(N−morpholino)ethanesulfonic acid (pH 7.0)−100 mM NH4Cl−1 μg/mL FabK)に加え、室温で5−10分インキュベートし、反応前後のOD340値より差(△OD)を求めた。陽性コントロールと比べて△OD値が50%となる阻害物質の濃度をIC50値として表した。
【0028】
<FabI酵素アッセイ>
FabI酵素アッセイは96穴ハーフエリアプレートを用いて最終50μLの容量で実施した。FabI酵素活性は反応溶液中のNADHの減少を指標とし、340nmの吸光度(OD340)を測定した。基質crotonoyl−CoA(最終0.25mM)、補酵素NADH(最終0.4 mM)及び阻害物質を酵素反応液(最終100 mM リン酸ナトリウム(pH 7.4)−50 μg/mL FabI)に加え、室温で5−10分インキュベートし、反応前後のOD340値より差(△OD)を求めた。陽性コントロールと比べて△OD値が50%となる阻害物質の濃度をIC50値として表した。
【0029】
<抗菌活性測定>
最小発育阻止濃度(MIC)はNCCLS(National Committee for Clinical Laboratory Standards)の勧告に準じた微量液体希釈法により測定した。MIC測定には当研究所保存の以下の菌株を使用した:Streptococcus pnemoniae 197(S. pneumoniae IP692)。2%ウマ溶血液添加Cation−adjusted Mueller−Hinton培地に、試験菌株を約5×10CFU/mLとなるように接種し、35℃で20−24時間培養後、発育を抑制する最小薬剤濃度をMICと判定した。
【実施例】
【0030】
以下、本発明化合物を実施例により説明する。ただし、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
【表6】

【0037】
【表7】

【0038】
【表8】

【0039】
【表9】

【0040】
【表10】

【0041】
【表11】

【0042】
【表12】

【0043】
【表13】

【0044】
【表14】

【0045】
【表15】

【0046】
【表16】

【0047】
【表17】

【0048】
【表18】

【0049】
【表19】

【0050】
【表20】

【0051】
【表21】

【0052】
【表22】

【0053】
【表23】

【0054】
【表24】

【0055】
【表25】

【0056】
【表26】

【0057】
【表27】

【0058】
【表28】

【0059】
【表29】

【0060】
【表30】

【0061】
【表31】

【0062】
【表32】

【0063】
【表33】

【0064】
ウレア誘導体
[実施例24]1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
N−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド64mg(0.20mmol)をテトラヒドロフラン2mlに溶解し、(4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩77mg(0.22mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン75μl(0.44mmol)を加え、室温で終夜続いて40℃で3時間攪拌した。混合溶液をろ取し、標記化合物を得た(40mg、38%)。H−NMR(DMSO−d):δ8.54(1H,d,J=1.7Hz),7.88−7.80(2H,m),7.70−7.63(2H,br),7.45−7.33(2H,m),6.91(2H,d,J=7.8Hz),4.77(2H,s),4.45(2H,d,J=5.4Hz),4.16(2H,q,J=7.1Hz),3.22(3H,s),1.21(3H,t,J=7.1Hz)、MS(ESI):530(M+1)
【0065】
[実施例25]2−(4−(2−((3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸
1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア11mg(0.020mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド1mlに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液200μl(0.20mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合溶液を減圧濃縮後、塩酸/酢酸エチル、水で洗い、標記化合物を得た(6.7mg、67%)。H−NMR(DMSO−d):δ8.54(1H,s),7.89−7.79(2H,m),7.66−7.55(3H,m),7.34(1H,brs),6.88(2H,d,J=8.0Hz),4.59(2H,brs),4.44(2H,d,J=5.6Hz),3.23(3H,s)、MS(FAB):502(M+1)
【0066】
[実施例26]1−((4−(4−((モルフォリノカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
2−(4−(2−((3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸50mg(0.10mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド2mlに溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物23mg(0.15mmol)、1−エチルー3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩29mg(0.15mmol)、モルフォリン13μl(0.15mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。混合溶液に半飽和重曹水、酢酸エチルを加え、フェーズセパレーターにより有機層を分取した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=8/1)にて精製し、標記化合物を得た(23mg、39%)。H−NMR(CDOD):δ8.43(1H,d,J=1.7Hz),7.91(1H,dd,J=6.0Hz,1.7Hz),7.78(1H,d,J=6.0Hz),7.61(2H,d,J=8.8Hz),7.24(1H,s),6.97(2H,d,J=8.8Hz),4.57(2H,s),3.69−3.62(10H,m),3.15(3H,s)、MS(ESI):571(M+1)
【0067】
[実施例27]1−((4−(4−((フェニルカルバモイル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
2−(4−(2−((3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸50mg(0.10mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド2mlに溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物23mg(0.15mmol)、1−エチルー3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩29mg(0.15mmol)、アニリン14μl(0.15mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。混合溶液に半飽和重曹水、酢酸エチルを加え、フェーズセパレーターにより有機層を分取した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=8/1)にて精製し、標記化合物を得た(33mg、57%)。H−NMR(CDOD):δ8.43(1H,m),7.92(1H,dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz),7.79(1H,d,J=8.8Hz),7.65(2H,d,J=8.8Hz),7.60(2H,d,J=7.6Hz),7.33(2H,dd,J=7.6Hz,J=7.2Hz),7.26(1H,s),7.13(1H,t,J=7.2Hz),7.07(2H,d,J=8.8Hz),4.57(2H,s),4.69(2H,s),3.13(3H,s)、MS(ESI):577(M+1)
【0068】
[実施例28]1−(5−(4−メトキシカルボニルフェニルチオ)チアゾール−2−イル)−3−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
N−(5−(4−メトキシカルボニルフェニルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド300mg(0.83mmol)をテトラヒドロフラン9mlに溶解し、(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩210mg(0.86mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン311μl(1.8mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。混合溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮して得られる固体をクロロホルム/メタノール混合溶液で洗浄し、標記化合物を得た(281mg、73%)。H−NMR(DMSO−d):δ7.88(2H,d,J=8.4Hz),7.76(2H,d,J=8.0Hz),7.69(1H,s),7.55(1H,brs),7.35−7.31(2H,m),7.26(2H,d,J=8.4Hz),7.19−7.11(2H,m),4.40(2H,d,J=5.4Hz),3.82(3H,s)、MS(ESI):466(M+1)
【0069】
[実施例29]1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド200mg(0.66mmol)をテトラヒドロフラン6mlに溶解し、(4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩253mg(0.73mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン247μl(1.45mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、標記化合物を得た(124mg、37%)。H−NMR(DMSO−d):δ8.41−8.39(1H,m),7.72−7.63(4H,m),7.42(1H,brs),7.19−7.15(1H,m),7.11(1H,brs),7.03(1H,d,J=8.0Hz),6.90(2H,d,J=7.8Hz),4.77(2H,s),4.39(2H,d,J=5.4Hz),4.17(2H,q,J=7.1Hz),1.22(3H,t,J=7.1Hz)、MS(ESI):511(M+1)
【0070】
[実施例31]2−(4−(2−((3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸ナトリウム塩
1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア41mg(0.080mmol)をエタノール1mlに溶解し、5N水酸化ナトリウム水溶液80μl(0.40mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合溶液を減圧濃縮後、HP−20にて精製し、標記化合物を得た(35mg、86%)。H−NMR(CDOD):δ8.36−8.33(1H,m),7.67(1H,ddd,J=8.0Hz,J=7.8Hz,J=1.7Hz),7.57−7.54(3H,m),7.19−7.13(2H,m),7.07(1H,d,J=8.0Hz),6.94(2H,d,J=8.8Hz),4.52(2H,s),4.39(2H,s)、MS(ESI):483(M+1)
【0071】
以下、実施例24〜29、または実施例31と同様に製造した。
【0072】
[実施例42]1−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ベンジルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDCl):δ7.55(2H,brs),7.12−7.30(10H,complex),4.48(2H,brs),3.82(2H,s)、MS(ESI):422(M+1)
【0073】
[実施例43]1−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(フェネチルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDCl):δ7.58(2H,brs),7.10−7.32(10H,complex),4.53(2H,brs),2.86(4H,m)、MS(ESI):436(M+1)
【0074】
[実施例44]1−((4−(4−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブチルチアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDOD):δ7.67(2H,d,J=7.8Hz),7.35(2H,t,J=8.3Hz),7.33(1H,brs),7.22(1H,t,J=8.1Hz),4.53(2H,s),2.73(2H,t,J=7.6Hz),1.61(2H,m)1.39(2H,m),0.94(3H,m)、MS(ESI):355(M
【0075】
[実施例49]1−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−3−((4−(ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
N−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド30mg(0.10mmol)をテトラヒドロフラン1mlに溶解し、(4−(ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩34mg(0.12mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン61μl(0.36mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.1)にて精製し、標記化合物を得た(5.5mg、13%)。H−NMR(CDOD):δ8.91(1H,s),8.38−8.33(2H,m),8.15(1H,d,J=8.0Hz),7.67(1H,dd,J=7.6Hz,J=7.6Hz),7.56−7.54(2H,m),7.43(1H,dd,J=8.3Hz,J=5.0Hz),7.14(1H,dd,J=8.0Hz,J=7.6Hz),7.08(1H,d,J=8.3Hz),4.55(2H,s)、MS(ESI):410(M+1)
【0076】
[実施例54]2−(4−(2−((3−(5−(モルフォリノメチル)チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸ナトリウム塩
1−((4−(4−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(モルフォリノメチル)チアゾール−2−イル)ウレア21mg(0.042mmol)をエタノール1mlに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液210μl(0.21mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。混合溶液を減圧濃縮後、HP−20にて精製し、標記化合物を得た(12mg、59%)。H−NMR(DMSO−d):δ7.74(1H,br),7.54(2H,d,J=8.5Hz),7.18(1H,s),7.10(1H,s),6.79(2H,d,J=8.5Hz),4.36(2H,d,J=8.5Hz),4.32(2H,s),3.56(6H,br),2.35(4H,br)、MS(ESI):473(M+1)
【0077】
[実施例73]1−((4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド30mg(0.10mmol)をテトラヒドロフラン1mlに溶解し、(4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩36mg(0.11mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン37μl(0.22mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮して得られる固体をクロロホルム/メタノール混合溶液で洗浄し、標記化合物を得た(17mg、34%)。H−NMR(CDCl/CDOD):δ8.38−8.36(1H,m),7.58−7.49(6H,m),7.23(1H,s),7.09(1H,ddd,J=8.2Hz,J=7.6Hz,J=0.6Hz),7.01(1H,dd,J=8.2Hz,J=0.6Hz),4.47(2H,s)、MS(FAB):487(M+1)
【0078】
[実施例77]1−((4−(3−((エトキシカルボニル)メチルオキシ)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDOD):δ8.33(1H,m),7.64(1H,m),7.54(1H,s),7.34(1H,s),7.24−7.30(3H,complex),7.14(1H,m),7.06(1H,m),6.79(1H,m),4.71(2H,s),4.53(2H,s),4.24(2H,q,J=7.1Hz),1.27(3H,t,J=7.1Hz)、MS(FAB):511(M+1)
【0079】
[実施例78]1−((4−(3−メトキシフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDOD):δ8.34(1H,m),7.65(1H,m),7.54(1H,s),7.33(1H,s),7.23−7.27(3H,complex),7.14(1H,dd,J=7.6Hz,1.0Hz),7.07(1H,dt,J=7.1Hz,0.9Hz),6.79(1H,m),4.53(2H,s),3.82(3H,s)、MS(ESI):439(M+1)
【0080】
[実施例80]
2−(2−(2−((3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレイド)メチル)−1H−イミダゾール−4−イル)フェノキシ)酢酸ナトリウム塩
H−NMR(CDOD):δ8.25(1H,m),7.60(1H,m),7.45(1H,s),7.25(1H,s),7.09−7.19(4H,complex),6.98(1H,d,J=7.3Hz),6.72(1H,m)4.45(2H,s),4.32(2H,s)、MS(FAB):505(M+1)
【0081】
[実施例81]1−((4−(4−(2−(tert−ブトキシカルボニル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
1−((1−((2−トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−4−(4−(2−(tert−ブトキシカルボニル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア18mg(0.27mmol)をテトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン(1M溶液)0.53ml(0.53mmol)に溶解し、80℃にて5時間攪拌した。混合溶液に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、標記化合物を得た(13mg、90%)。H−NMR(CDCl/CDOD):δ8.39−8.37(1H,m),7.56−7.52(4H,m),7.22(2H,d,J=8.1Hz),7.08−7.06(1H,m),7.00(1H,d,J=8.2Hz),4.46(2H,s),2.91(2H,t,J=7.8Hz),2.56(2H,t,J=7.8Hz)、MS(ESI):537(M+1)
【0082】
[実施例82]1−((4−(3−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド15mg(0.050mmol)をテトラヒドロフラン1mlに溶解し、(4−(3−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩18mg(0.055mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン19μl(0.11mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。混合溶液に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=15/1)にて精製し、標記化合物を得た(11mg、45%)。H−NMR(CDCl/CDOD):δ8.39−8.37(1H,m),7.82(1H,brs),7.58−7.52(3H,m),7.39−7.37(1H,m),7.27−7.23(2H,m),7.08−7.06(1H,m),7.00(1H,d,J=8.3Hz),4.46(2H,s)、MS(FAB):487(M+1)
【0083】
[実施例84]1−((4−(4−((1E)−2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド14mg(0.050mmol)に(4−(4−((1E)−2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミンのN,N’−ジメチルホルムアミド溶液(0.5ml+0.5ml)を加え、室温で1時間攪拌した。混合溶液にヘキサン/酢酸エチルを加えろ取し、ヘキサン/酢酸エチルで洗浄し、標記化合物を得た(22mg、63%)。H−NMR(DMSO−d):δ7.90(1H,d,J=7.6Hz),7.76(2H,d,J=8.0Hz),7.64−7.52(4H,m),7.41−7.38(3H,m),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.10(1H,br),6.82(1H,d,J=13.6Hz),6.10(1H,d,J=7.6Hz),4.39(1H,d,J=4.8Hz),4.16(2H,s),2.23(3H,s)、MS(FAB):669(M+1)
【0084】
[実施例85]1−((4−(4−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロピル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド11.4mg(0.042mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド1mlに溶解し、(4−(4−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロピル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩27mg(0.046mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン29μl(0.168mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(20mg、71%)。H−NMR(CDOD):δ7.90(1H,s),7.69(1H,d,J=7.6Hz),7.59(2H,d,J=8.4Hz),7.33−7.29(3H,m),7.25(1H,s),7.19−7.15(3H,m),6.35(2H,d,J=7.6Hz),4.51(2H,s),4.32(2H,s),3.99(2H,t,J=7.2Hz),2.62(2H,t,J=7.2Hz),2.08(3H,s),2.05−1.97(2H,m)、MS(FAB):685(M+1)
【0085】
[実施例86]1−((4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−メチルチオチアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−メチルチオチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド10mg(0.042mmol)をテトラヒドロフラン、塩化メチレン、N,N’−ジメチルホルムアミドの混合溶液2mlに溶解し、(4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩27mg(0.046mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン43μl(0.25mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(10mg、37%)。H−NMR(CDOD):δ7.76(1H,d,J=7.4Hz),7.63(2H,d,J=8.4Hz),7.36−7.27(6H,m),7.14(1H,t,J=8.0Hz),6.41(1H,d,J=7.4Hz),6.33(1H,dt,J=16Hz,J=4.8Hz),6.18(1H,d,J=16Hz),4.80−4.78(2H,m),4.52(2H,s),4.37(2H,s),2.38(3H,s),2.20(3H,s)、MS(ESI):651(M+1)
【0086】
[実施例87]1−(5−メチルチオチアゾール−2−イル)−3−((4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
N−(5−メチルチオチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド12mg(0.050mmol)をテトラヒドロフラン1mlに溶解し、(4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩18mg(0.055mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン19μl(0.11mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、標記化合物を得た(21mg、99%)。H−NMR(DMSO−d):δ7.71(2H,d,J=8.0Hz),7.61(1H,brs),7.51(2H,d,J=8.0Hz),7.34(1H,s),7.12(1H,brs),4.39(2H,d,J=5.2Hz),2.37(3H,s)、MS(FAB):424(M+1)
【0087】
[実施例88]1−((4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド12mg(0.038mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド1mlに溶解し、(4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩25mg(0.042mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン26μl(0.15mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(21mg、76%)。H−NMR(CDOD):δ8.35−8.33(1H,m),7.77(1H,d,J=7.6Hz),7.68−7.63(3H,m),7.55(1H,s),7.37−7.32(5H,m),7.17−7.13(2H,m),7.08(1H,d,J=8.4Hz),6.42(1H,d,J=7.6Hz),6.34(1H,dt,J=16Hz,J=4.8Hz),6.18(1H,d,J=16Hz),4.80−4.78(2H,m),4.53(2H,s),4.37(2H,s),2.20(3H,s)、MS(FAB):714(M+1)
【0088】
[実施例89]1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド3.9mg(0.014mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.5mlに溶解し、(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩8.2mg(0.014mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン9.7μl(0.057mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(5.4mg、57%)。H−NMR(CDOD):δ7.56(2H,d,J=7.6Hz),7.51(2H,d,J=8.0Hz),7.30−7.21(4H,m),7.01(2H,d,J=8.2Hz),6.94(1H,t,J=8.2Hz),6.29(1H,d,J=7.6Hz),4.52(2H,s),4.27−4.22(4H,m),2.99(2H,t,J=6.2Hz),1.86(3H,s)、MS(FAB):671(M+1)
【0089】
[実施例91]1−((4−(4−ブロモフェニル)−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDCl/CDOD):δ8.38(1H,m),7.50(6H,m),7.10(1H,s),7.04(1H,dd,J=7.6Hz,J=4.9Hz),6.99(1H,d,J=8.1Hz),4.52(2H,s),3.78(3H,s)、MS(FAB):501(M+1)
【0090】
[実施例97]1−(5−(ピリジン−2−イル)チオ)チアゾール−2−イル)−3−((4−(3、4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
H−NMR(CDCl/CDOD):δ8.38(1H,m),7.76(1H,s),7.46−7.56(4H,complex),7.23(1H,s),7.06(1H,m),7.00(1H,d,J=8.1Hz),4.45(2H,s)、MS(FAB):477(M+1)
【0091】
[実施例99]1−((4−(3、4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
H−NMR(CDCl/CDOD):δ7.76(1H,m),7.49(1H,m),7.48(1H,brs),7.28(1H,s),7.22(1H,s),4.50(2H,s)、MS(FAB):446(M+1)
【0092】
[実施例100]1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)メチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−ブロモチアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド4.6mg(0.017mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.6mlに溶解し、(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)メチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩9.4mg(0.017mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン11μl(0.067mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(4.9mg、45%)。H−NMR(CDOD):δ7.85(1H,d,J=7.6Hz),7.67(2H,d,J=8.0Hz),7.37(1H,s),7.28(2H,d,J=7.8Hz),7.25(1H,s),7.12(1H,t,J=7.8Hz),7.03(2H,d,J=8.0Hz),6.43(2H,d,J=7.6Hz),5.26(2H,s),4.51(2H,s),4.33(2H,s),2.06(3H,s)、MS(FAB):657(M+1)
【0093】
[実施例104]1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−(ピリジン−2−イルチオ)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド4.2mg(0.014mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.5mlに溶解し、(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩8.1mg(0.014mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン9.5μl(0.056mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(4.2mg、43%)。H−NMR(CDOD):δ8.34−8.32(1H,m),7.64(1H,ddd,J=8.0Hz,J=8.0Hz,J=2.0Hz),7.58(1H,d,J=7.4Hz),7.55(1H,s),7.51(2H,d,J=8.0Hz),7.28(1H,s),7.21(2H,d,J=8.0Hz),7.05−6.99(3H,m),6.91(1H,t,J=8.0Hz),6.31(1H,d,J=7.4Hz),4.53(2H,s),4.26−4.22(4H,m),2.99(2H,d,J=6.4Hz),1.83(3H,s)、MS(FAB):702(M+1)
【0094】
[実施例105]1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)ウレア
N−(1H−イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド2.5mg(0.014mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.5mlに溶解し、(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩8.1mg(0.014mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン9.5μl(0.056mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(5.3mg、66%)。H−NMR(CDOD):δ7.56(1H,d,J=7.6Hz),7.52(2H,d,J=8.0Hz),7.28(1H,brs),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.01(2H,d,J=7.8Hz),6.94(1H,t,J=7.8Hz),6.72(2H,s),6.30(1H,d,J=7.6Hz),4.51(2H,s),4.27−4.23(4H,m),2.07(2H,t,J=5.2Hz),1.87(3H,s)、MS(FAB):576(M+1)
【0095】
[実施例106]1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
N−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド4.4mg(0.014mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.2mlに溶解し、(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩7.8mg(0.014mmol)及びN,N’−ジイソプロピルアミン9.2μl(0.054mmol)のN,N’−ジメチルホルムアミド溶液(0.3ml)を加え、室温で4時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(4.6mg、47%)。H−NMR(CDOD):δ8.43(1H,d,J=1.8Hz),7.92(1H,dd,J=8.6Hz,J=1.8Hz),7.80(1H,d,J=8.6Hz),7.57−7.51(3H,m),7.30(1H,s),7.22(2H,d,J=8.0Hz),7.01(2H,d,J=8.4Hz),6.94(1H,t,J=8.4Hz),6.29(1H,d,J=7.2Hz),4.58(2H,s),4.26−4.22(4H,m),3.14(3H,m),2.99(2H,t,J=6.4Hz)1.86(3H,s)、MS(FAB):721(M+1)
【0096】
[実施例107]1−((4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(5−(メチルスルフォニル)チアゾール−2−イル)ウレア
N−(5−(メチルスルフォニル)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド3.5mg(0.0128mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.2mlに溶解し、(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩7.8mg(0.0135mmol)及びN,N’−ジイソプロピルアミン9.2μl(0.054mmol)のN,N’−ジメチルホルムアミド溶液(0.3ml)を加え、室温で4時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、標記化合物を得た(4.3mg、50%)。H−NMR(CDOD):δ7.88(1H,s),7.56(1H,d,J=7.6Hz),7.52(1H,d,J=8.0Hz),7.29(1H,s),7.23(2H,d,J=8.0Hz),7.01(2H,d,J=8.2Hz),6.94(1H,t,J=8.2Hz),6.29(1H,d,J=7.6Hz),4.55(2H,s),4.26−4.22(4H,m),3.21(3H,s),2.99(2H,t,J=6.4Hz),1.86(3H,s)、MS(ESI):671(M+1)
【0097】
[実施例108]1−(5−(アリルスルフォニル)チアゾール−2−イル)−3−((4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)ウレア
N−(5−(アリルスルフォニル)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド83mg(0.28mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド3mlに溶解し、(4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩109mg(0.34mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン123μl(0.72mmol)を加え、室温で2.5時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、標記化合物を得た(60mg、39%)。H−NMR(DMSO−d):δ7.85(1H,s),7.71(2H,d,J=7.6Hz),7.61(1H,brs),7.52(2H,d,J=7.6Hz),7.25(1H,br),5.75(1H,ddt,J=17Hz,J=11Hz,J=7.1Hz),5.37(1H,d,J=11Hz),5.29(1H,d,J=17Hz),4.42(2H,d,J=4.9Hz),4.13(2H,d,J=7.1Hz)、MS(ESI):482(M+1)
【0098】
[実施例232]1−((4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル)−3−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)ウレア
N−(6−(メチルスルフォニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシアミド113mg(0.35mmol)をテトラヒドロフラン4mlに溶解し、(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩95mg(0.39mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン149μl(0.88mmol)を加え、室温で3日間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、標記化合物の粗精製品を得た。メタノールより再結晶を行い、標記化合物を得た(50mg、33%)。H−NMR(DMSO−d):δ8.52−8.51(1H,m),7.86(1H,dd,J=8.0Hz,J=1.6Hz),7.80−7.74(3H,m),7.55(1H,brs),7.44−7.32(3H,m),7.19−7.15(1H,m),4.46(2H,d,J=5.4Hz),3.22(3H,s),3.17(1H,d,J=5.4Hz)、MS(ESI):428(M+1)
【0099】
オキシム誘導体
[実施例399]1−(N−(6−メトキシカルボニル)ベンゾチアゾール−2−イル)−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
実施例401と同様に製造した。
H−NMR(DMSO−d):δ12.79(1H,s),8.66(1H,d,J=1.7Hz),8.62(1H,s),8.45(1H,m),8.27(1H,m),8.07(1H,d,J=7.8Hz),8.01(1H,dd,J=8.6Hz,J=1.7Hz),7.83(1H,d,J=8.6Hz),7.72(1H,t,J=8.0Hz),5.01(2H,s),3.86(3H,s)、MS(FAB):415(M+1)
【0100】
[実施例401]1−(N−(6−メトキシベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
室温下((((3−ニトロフェニル)メチレン)アミノ)オキシ)アセチルクロリド48.5mg(0.20mmol)をベンゼン2mlに溶解し、6−メトキシベンゾチアゾール−2−イルアミン32.4mg(0.18mmol)を加え撹拌した。反応溶液を5時間加熱還流した後、室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止した。酢酸エチルにて抽出後、抽出液を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を除去した後、抽出液を減圧濃縮し、得られた固体を酢酸エチル/メタノール混合溶液にて再結晶精製し、生じた結晶を桐山ロートにてろ取し、メタノール洗浄により標記化合物を得た(23.4mg、30%)。
H−NMR(DMSO−d):δ12.5(1H,brs),8.68(1H,s),8.53(1H,brs),8.34(1H,dt,J=8.3Hz,J=1.0Hz),8.14(1H,d,J=8.0),7.79(1H,t,J=8.3Hz),7.71(1H,d,J=8.7Hz),7.64(1H,d,J=2.5Hz),7.10(1H,dd,J=8.7Hz,J=2.7Hz),5.04(2H,s),3.87(3H,s)、MS(FAB):387(M+1)
【0101】
以下、実施例401と同様に製造した。
【0102】
[実施例406]1−(N−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル))−2−(4−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
H−NMR(CDCl):δ8.23(2H,m),7.98(1H,s),7.64(2H,m
),4.85(2H,s),2.74(2H,m),2.56(1H,m),2.42(1H,m),2.04(1H,m),1.50(1H,m),1.30(1H,m),0.93(9H,s)、MS(ESI):416(M+1)
【0103】
[実施例407]1−(N−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
H−NMR(CDCl):δ8.34(1H,t,J=2.0Hz),8.25(1H,m),7.97(1H,s),7.84(1H,m),7.58(1H,t,J=8.0Hz),4.82(2H,s),2.74(2H,m),2.56(1H,m),2.41(1H,m),2.03(1H,m),1.40(1H,m),1.30(1H,m),0.93(9H,s)、MS(ESI):416(M+1)
【0104】
[実施例669]1−(N−(4−メトキシベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
室温下((((3−ニトロフェニル)メチレン)アミノ)オキシ)酢酸22.4mg(0.10mmol)、2−アミノ−4−メトキシベンゾチアゾール19.8mg(0.11mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC−HCl)28.8mg(0.15mmol)、1−ヒドロキシ−1H−ベオゾトリアゾール(HOBt)20.3mg(0.15mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド1mlに加え撹拌した。終夜攪拌後、反応溶液に水を加え反応を停止し、塩化メチレンで抽出後、抽出液を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を除去した後、抽出液を減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサン/酢酸エチル(1/1)を用いてTLC精製し、標記化合物を得た(6.8mg、18%)。
H−NMR(DMSO−d):δ8.48(1H,s),8.03(1H,m),7.65(1H,t,J=8.1Hz),7.44(1H,d,J=8.0Hz),7.28(1H,t,J=8.0Hz),7.16(1H,m),7.03(1H,t,J=8.1Hz),7.00(1H,m),6.85(1H,d,J=8.3Hz),3.97(2H,s),3.91(3H,s)、MS(ESI):387(M+1)
【0105】
[実施例670]1−(N−(6−ニトロベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
H−NMR(DMSO−d):δ9.29(1H,d,J=2.7Hz),8.85(1H,s),8.68(1H,s),8.49(2H,m),8.29(1H,d,J=8.0Hz),8.13(1H,d,J=8.8Hz),7.94(1H,t,J=8.0Hz),5.26(2H,s)、MS(ESI):402(M+1)
【0106】
[実施例671]1−(N−(6−エトキシベンゾチアゾール−2−イル))−2−(3−ニトロベンジリデンアミノオキシ)アセトアミド
室温下((((3−ニトロフェニル)メチレン)アミノ)オキシ)酢酸22.4mg(0.10mmol)、2−アミノ−6−エトキシベンゾチアゾール22.0mg(0.11mmol)、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルフォリニウムクロリド(DMTMM)30.4mg(0.11mmol)をテトラヒドロフラン1mlに加え撹拌した。終夜攪拌後、反応溶液に水を加え反応を停止し、塩化メチレンで抽出後、抽出液を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥剤を除去した後、抽出液を減圧濃縮し、得られた残渣をヘキサン/酢酸エチル(1/1)中、TLCにて精製し、標記化合物を得た(2.3mg、34%)。
H−NMR(DMSO−d):δ8.70(1H,s),8.53(1H,d,J=8.1Hz),8.35(1H,d,J=8.1Hz),8.15(1H,d,J=8.1Hz),7.80(1H,t,J=8.1),7.70(1H,d,J=8.8Hz),7.63(1H,s),7.09(1H,d,J=8.0Hz),5.04(2H,s),4.13(2H,q,J=7.1Hz),1.40(3H,t,J=7.1Hz)、MS(ESI):401(M+1)
【0107】
アミド誘導体
[実施例695]1−(2−(1H−イミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
実施例703と同様に製造した。
H−NMR(CDCl):δ3.72(2H,s),2.64−2.73(2H,complex),2.49(1H,m),2.36(1H,m),1.95(1H,m),1.45(1H,m),1.33(1H,m),0.88(9H,s)、MS(FAB):351(M+1)
【0108】
[実施例703]2−(4−エトキシカルボニル−1H−イミダゾール−2−イルチオ)−N−(6−メトキシカルボニルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)アセトアミド
4−エトキシカルボニル−2−メルカプトイミダゾール27mg(0.16mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド0.3mlに溶解し、ナトリウムメトキサイド8.3mg(0.16mmol)、N−(6−メトキシカルボニルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−クロロアセトアミド40mg(0.14mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。混合溶液に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、クロロホルムで抽出後、飽和食塩水にて洗浄、有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後得られた固体をクロロホルム/メタノール混合溶媒にて洗浄し、標記化合物を得た(32mg、54%)。H−NMR(DMSO−d):δ8.65(1H,m),8.01(1H,dd,J=8.4Hz,J=2.0Hz),7.84−7.82(2H,m),4.23−4.16(4H,m),3.88(3H,s),1.23(3H,t,J=7.2Hz)、MS(FAB):421(M+1)
【0109】
以下、実施例703と同様に製造した。
[実施例705]1−(2−(5−アミノ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−tert−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
H−NMR(CDCl):δ7.10(1H,brs),6.38(2H,dd,J=8.5Hz,J=1.9Hz),3.90(2H,s),2.74(2H,m),2.53(1H,m),2.42(1H,m),2.00(1H,m),1.50(1H,m),1.37(1H,m),0.93(9H,s)、MS(FAB):416(M+1)
【0110】
[実施例722]1−(2−(1H−イミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−n−プロピル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
H−NMR(CDCl):δ7.01(2H,brs),3.79(2H,s),2.79(1H,dd,J=15.8Hz,J=4.6Hz),2.70(1H,m),2.60(1H,m),2.29(1H,m),1.94(1H,m),1.78(1H,brs),1.38(4H,m),0.93(3H,t,J=6.4Hz)、MS(ESI):336(M+1)
【0111】
[実施例728]1−(2−(6−アミノ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルチオ))−N−2−(6−メトキシカルボニルベンゾチアゾール−2−イル)アセトアミド
室温下、6−アミノ−1H−ベンゾイミダゾール−2−チオール49.6mg(0.30mmol)、ナトリウムメトキシド16.2mg(0.3mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド1mlに加え30分間撹拌した。上記溶液にメチル−2−(2−クロロアセトアミド)ベンゾチアゾール−6−カルボキシレートを加えた。終夜攪拌後、反応溶液に水、酢酸エチルを加え反応を停止し、フェーズセパレーター(Whatman(登録商標))を用いて有機層を分離し、減圧濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル、メタノールを加え、溶け残った固体を桐山ロートにてろ取し、さらにメタノールにて洗浄した。得られた固体を減圧下、50℃にて乾燥し、標記化合物を得た(18.4mg、27%)。
H−NMR(CDOD):δ8.54(1H,m),8.06(1H,dd,J=8.5Hz,J=1.7Hz),7.78(1H,d,J=8.5Hz),7.32(1H,d,J=8.9Hz),6.92(1H,d,J=1.9),6.76(1H,dd,J=8.5Hz,J=1.9Hz),4.20(1H,s),3.92(3H,s)、MS(ESI):414(M+1)
【0112】
中間体
下記表中、実施例番号未記載は公知化合物であるが、本発明に利用した化合物を列挙した。表35−36は一般式(3-2)の例、表37−38は一般式(13)、(17)の例、表39はR−SHの例である。
【0113】
【表34】

【0114】
【表35】

【0115】
【表36】

【0116】
【表37】

【0117】
【表38】

【0118】
【表39】

【0119】
[実施例751]ベンジル (4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル 2−アミノ−2−イミノエチルカーバメート臭化水素酸塩864mg(3.0mmol) をテトラヒドロフラン/水=10/1の混合溶液30mlに溶解し、炭酸カリウム415mg(3.0mmol)、2−ブロモ−1−(4−ブロモフェニル)エタノン584mg(2.1mmol)を加え、80℃にて30分間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮して得られる固体をクロロホルムで洗浄し、標記化合物を得た(232mg、20%)。H−NMR(CDCl):δ7.60(2H,d,J=8.5Hz),7.47(2H,d,J=8.5Hz),7.37−7.32(5H,m),7.22(1H,s),5.63(1H,br),5.15(2H,s),4.41(2H,d,J=6.1Hz)、MS(FAB):386(M+1)
【0120】
以下、実施例751と同様に製造した。
【0121】
[実施例752]ベンジル(4−(4−((エトキシカルボニル)メトキシ)フェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
H−NMR(CDCl):δ7.57(2H,d,J=8.8Hz),7.31−7.37(5H,m),7.12(1H,s),6.89(2H,d,J=8.8Hz),5.97(1H,br),5.13(2H,s),4.62(2H,s),4.39(2H,d,J=6.1Hz),4.27(2H,q,J=7.2Hz),1.30(3H,t,J=7.2Hz)、MS(FAB):310(M+1)
【0122】
[実施例753]ベンジル(4−(3−ブロモフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
H−NMR(CDCl):δ7.85(1H,brs),7.59−7.61(1H,m),7.20−7.38(8H,m),5.68(1H,br),5.15(2H,s),4.42(2H,d,J=6.4Hz)、MS(FAB):386(M+1)
【0123】
[実施例754]ベンジル(4−(3−((エトキシカルボニル)メトキシ)フェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
1−ブロモー2(3−((エトキシカルボニル)メトキシ)フェニル)プロパノン365mg(1.21mmol)、ベンジルアミドメチルカルバメート塩酸塩296mg(1.21mmol)と炭酸カリウム168mg(1.21mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド溶液(5ml)に加え、室温下、2時間攪拌した。反応懸濁液をセライトにてろ過し、ろ液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧濃縮して得られる固体をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール 10/1)にて標記化合物を117mg(24%)得た。
H−NMR(CDCl):δ7.20−7.34(9H,complex),7.14(1H,brs),6.75(1H,brs),6.54(1H,brs),5.05(2H,s),4.58(2H,s),4.36(2H,d,J=6.1Hz),4.23(2H,q,J=7.3Hz),1.26(3H,t,J=7.3Hz)、MS(EI):409(M
【0124】
[実施例755]ベンジル(4−(3、4−ジクロロフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
H−NMR(CDCl/CDOD):δ7.73(1H,d,J=2Hz),7.30−7.47(8H,complex),5.10(2H,s),4.33(2H,s)、MS(FAB):376(M+1)
【0125】
[実施例756]ベンジル(4−(3−メトキシフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
H−NMR(CDCl):δ7.19−7.30(10H,complex),6.77(1H,m),6.39(1H,m),5.09(2H,s),4.38(2H,d,J=6.1Hz),3.78(3H,s)、MS(FAB):338(M+1)
【0126】
[実施例757]ベンジル(4−(ピリジンー3−イル)−1H−イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
H−NMR(CDCl):δ8.94(1H,brs),8.47(1H,d,J=4.8Hz),7.99−8.01(1H,m),7.32−7.36(5H,m),7.28−7.31(3H,m),5.16(2H,brs),4.44(2H,d,J=6.0Hz)、MS(FAB):308(M
【0127】
[実施例758]ベンジル(4−フェニル―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート
H−NMR(CDCl):δ7.34−7.39(8H,m),7.22−7.24(3H,m)5.15(2H,s),4.43(2H,d,J=6.4z)
【0128】
[実施例759]4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
ベンジル (4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート39mg(0.10mmol)を4N−塩酸/ジオキサン/水の混合溶液5mlに溶解し100℃で1.5時間攪拌した。混合液をエーテルで洗浄後、水層を減圧濃縮し、標記化合物を得た(28mg、86%)。H−NMR(CDOD):δ8.04(1H,br),7.74−7.71(4H,m),4.57(2H,br)、MS(FAB):252(M+1)
【0129】
[実施例760](4−(4−エトキシカルボニルメトキシフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルアミン塩酸塩
実施例762と同様に製造した。
H−NMR(CDOD):δ7.63(2H,d,J=8.8Hz),7.35(1H,s),6.95(1H,d,J=8.8Hz),4.72.(2H,s),4.25(2H,q,J=7.3Hz),1.29(3H,t,J=7.3Hz)
【0130】
[実施例761](4−(3−ブロモフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルアミン塩酸塩
実施例759と同様に製造した。
H−NMR(CDOD):δ8.18(2H,m),7.77(1H,d,J=8.0Hz),7.62(1H,d,J=7.6Hz),7.44.(1H,dd,J=8.0Hz,7.6Hz),4.53(2H,s)、MS(FAB):252(M+1)
【0131】
[実施例762]4−(3−((エトキシカルボニル)メトキシ)フェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルアミン塩酸塩
ベンジル(5−(3−((エトキシカルボニル)メトキシ)フェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルカーバメート95mg(0.23mmol)をメタノール(5ml)、10%メタノール塩酸溶液(0.5ml)の混液に溶かし、10%パラジウム/炭素触媒28mgを加えた。室温、水素雰囲気下、1時間撹拌後アルゴンガス置換して反応を停止した。反応懸濁液をセライトにてろ過、メタノールで洗浄し、減圧濃縮にて標記化合物を72mg(90%)得た。
H−NMR(DMSO):δ8.69(2H,brs),7.84(1H,s),7.42(2H,m),7.34(1H,t,J=8.3Hz),6.86(1H,m),4.81(2H,s),4.26(2H,brs),4.17(2H,q,J=7.1Hz),1.21(3H,t,J=7.1Hz)、MS(EI):275(M
【0132】
[実施例763](4−(3、4−ジクロロフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルアミン塩酸塩
実施例759と同様に製造した。
H−NMR(DMSO):δ8.52(2H,brs),8.07(1H,m),7.91(1H,brs),7.78(1H,m),7.67(1H,d,J=8.5Hz),4.16(2H,s)、MS(EI):241(M
【0133】
[実施例764](4−(3−メトキシフェニル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルアミン塩酸塩
実施例762と同様に製造した。
H−NMR(DMSO):δ8.50(2H,brs),7.29−7.40(4H,complex),6.82(1H,m),4.14(2H,s),3.82(3H,s)、MS(FAB):204(M+1)
【0134】
[実施例765](4−(ピリジンー3−イル)―1H―イミダゾールー2−イル)メチルアミン塩酸塩
実施例762と同様に製造した。
H−NMR(CDOD):δ9.25(1H,s),9.00(1H,d,J=8.2Hz),8.70(1H,d,J=6.2Hz),8.10.(1H,dd,J=8.5Hz,6.2Hz),7.37(1H,br),4.32(2H,s)
【0135】
[実施例766−1]ベンジル (4−(4−(2−(tert−ブトキシカルボニル)エテニルブロモフェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−ブロモフェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート258mg(0.50mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド5mlに溶解し、アクリル酸tert−ブチル87μl(0.60mmol)、 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム92mg(0.10mmol)、トリ(tert−ブチル)フォスフィン50μl(0.20mmol)、ジシクロヘキシルメチルアミン212μl(1.0mmol)を加え、80℃にて1.5時間攪拌した。混合液に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、標記化合物を得た(242mg、86%)。H−NMR(CDCl):δ7.74(2H,d,J=8.3Hz),7.58(1H,d,J=16Hz),7.51(2H,d,J=8.3Hz),7.37−7.27(6H,m),6.36(1H,d,J=16Hz),5.34(2H,brs),5.14(2H,brs),4.54(2H,d,J=5.4Hz),3.54(2H,t,J=8.4Hz),1.54(9H,s),0.92(2H,t,J=8.4Hz),0.01(9H,m)
【0136】
[実施例766−2]ベンジル (4−(4−ホルミルフェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−(2−(tert−ブトキシカルボニル)エテニルブロモフェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート33mg(0.059mmol)をアセトン/水=3/1の混合溶液1.2mlに溶解し、四酸化オスミウム(4wt%水溶液)19μl(0.0030mmol)、過ヨウ素酸ナトリウム44mg(0.21mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。混合液をろ過し、ろ液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、標記化合物を得た(22mg、78%)。H−NMR(CDCl):δ10.0(1H,s),7.90−7.88(4H,m),7.40−7.30(6H,m),5.37(2H,s),4.56(2H,d,J=5.6Hz),3.56(2H,t,J=8.0Hz),0.93(2H,t,J=8.0Hz),0.01(9H,m)、MS(FAB):466(M+1)
【0137】
[実施例766−3]ベンジル (4−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−ホルミルフェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート12mg(0.026mmol)をエタノール0.5mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム1.0mg(0.026mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。混合液に酢酸を加え反応を停止させた。混合液に飽和重そう水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、標記化合物を得た(11mg、90%)。H−NMR(CDCl):δ7.72(2H,d,J=8.0Hz),7.39−7.26(8H,m),5.35(2H,s),5.15(2H,brs),4.70(2H,s),4.55(2H,d,J=5.4Hz),3.55(2H,t,J=8.0Hz),0.93(2H,t,J=8.0Hz),0.01(9H,m)、MS(EI):467(M
【0138】
[実施例766−4]ベンジル (4−(4−(クロロメチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート4.2mg(0.0090mmol)をテトラヒドロフラン0.3mlに溶解し、塩化チオニル2.0μlを加え、室温で1時間攪拌した。混合液を減圧濃縮し、飽和重そう水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮し、標記化合物を得た(3.6mg、82%)。H−NMR(CDCl):δ
7.74(2H,d,J=8.1Hz),7.41−7.33(8H,m),5.35(2H,s),5.13(2H,s),4.62(2H,s),4.56(2H,d,J=5.4Hz),3.55(2H,t,J=8.1Hz),0.93(2H,t,J=8.1Hz),0.01(9H,m)、MS(FAB):486(M+1)
【0139】
[実施例766−5]ベンジル (4−(4−(ヨードメチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−(クロロメチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート21mg(0.043mmol)をアセトン0.5mlに溶解し、ヨウ化ナトリウム13mg(0.086mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。混合液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮し、標記化合物を得た(21mg、85%)。H−NMR(CDCl):δ7.67(2H,d,J=8.1Hz),7.41−7.33(8H,m),5.34(2H,s),5.15(2H,s),4.55(2H,d,J=5.4Hz),4.51(2H,s),3.54(2H,t,J=8.0Hz),0.93(2H,t,J=8.0Hz),0.01(9H,m)、MS(FAB):578(M+1)
【0140】
[実施例766−6]ベンジル (4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)メチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチルピリジン−4(1H)−オン9.4mg(0.035mmol)をテトラヒドロフラン0.3mlに溶解し、水素化ナトリウム0.84mg(0.035mmol)を加えた。反応溶液に、ベンジル (4−(4−(ヨードメチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート20mg(0.035mmol)を加え、室温で3.5時間攪拌した。混合液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、標記化合物を得た(11mg、45%)。H−NMR(CDCl):δ7.72(2H,d,J=8.3Hz),7.54−7.25(9H,m),7.06−6.98(3H,m),6.41(1H,d,J=7.6Hz),5.35(2H,s),5.14(2H,s),5.02(2H,s),4.55(2H,d,J=5.6Hz),4.36(2H,s),3.55(2H,t,J=8.0Hz),2.01(3H,s),0.93(2H,t,J=8.0Hz),0.01(9H,m)
【0141】
[実施例766−7](4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)メチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
ベンジル (4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)メチル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート14mg(0.020mmol)を4N−塩酸/ジオキサン/水の混合溶液0.6mlに溶解し100℃で1.5時間攪拌した。混合液を減圧濃縮し、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.05)にて精製し、塩酸/酢酸エチルにて処理、減圧濃縮し、標記化合物を得た(9.4mg、84%)。H−NMR(CDOD):δ8.63(1H,d,J=6.8Hz),7.87(2H,m),7.36(2H,d,J=8.0Hz),7.29−7.19(5H,m),5.77(2H,s),4.54−4.50(4H,m),2.53(3H,m)、MS(FAB):453(M+1)
【0142】
[実施例767−1]ベンジル (4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−ブロモフェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート400mg(0.77mmol)、3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−1−ビニルピリジン−4(1H)−オン216mg(0.74mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム142mg(0.16mmol)、トリ(tert−ブチル)フォスフィン77μl(0.31mmol)、ジシクロヘキシルメチルアミン329μl(1.6mmol)を加え、80℃にて2時間攪拌した。混合液に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=20/1)にて粗精製、LH−20(塩化メチレン/メタノール=1/1)にて精製し、標記化合物をZ/E=約7/1の異性体混合物として得た(121mg、23%)。H−NMR(CDCl):δ7.74(2H,d,J=8.4Hz),7.55(1H,d,J=7.8Hz),7.36−7.27(10H,m),7.17(1H,d,J=14Hz),7.07(1H,t,J=7.6Hz),6.63(1H,d,J=14Hz),6.38(1H,d,J=7.8Hz),5.35(2H,s),5.13(2H,s),4.54(2H,d,J=5.6Hz),4.38(2H,s),3.54(2H,t,J=8.0Hz),2.16(3H,s),0.92(2H,t,J=8.0Hz),0.01(9H,m)、MS(FAB):729(M+1)
【0143】
[実施例767−2](4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
ベンジル (4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート21mg(0.029mmol)を4N−塩酸/ジオキサン/水の混合溶液0.9mlに溶解し100℃で1.5時間攪拌した。混合液をエーテルで洗浄後、水層を減圧濃縮した。残渣をクロロホルム/メタノールから結晶化を行い、標記化合物を得た(4.1mg、25%)。H−NMR(CDOD):δ8.63(1H,d,J=7.2Hz),8.01(1H,s),7.94−7.89(3H,m),7.80(2H,d,J=8.4Hz),7.41(2H,d,J=8.0Hz),7.29−7.19(3H,m),4.54(4H,m),2.68(3H,m)、MS(FAB):465(M+1)
【0144】
[実施例768](4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)エチル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
(4−(4−(2−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)ビニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩25mg(0.044mmol)を塩酸/メタノール混合溶液1.1mlに溶解し、含水パラジウム/カーボン2.5mgを加え、水素雰囲気下、室温にて4.5時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.1)にて精製し、塩酸/酢酸エチルにて処理、減圧濃縮し、標記化合物を得た(11mg、44%)。H−NMR(CDOD):δ8.21(2H,d,J=7.2Hz),7.65(2H,d,J=8.2Hz),7.59(1H,s),7.35(2H,d,J=8.2Hz),7.18−7.12(3H,m),6.97(2H,d,J=7.2Hz ),4.68(2H,t,J=6.8Hz),4.44(2H,s),4.32(2H,s),3.18(2H,t,J=6.8Hz),2.43(3H,s)
【0145】
[実施例769−1]ベンジル (4−(4−ブロモフェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−ブロモフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート386mg(1.0mmol)をテトラヒドロフラン8mlに溶解し、水素化ナトリウム24mg(1.0mmol)、(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン175μl(1.0mmol)を加え室温にて2時間、続いて40℃にて1時間攪拌した。混合液に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、標記化合物を得た(312mg、60%)。H−NMR(CDCl):δ7.62(2H,d,J=8.3Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz),7.38−7.33(5H,m),5.34(2H,brs),5.15(2H,brs),4.54(2H,d,J=5.6Hz),3.55(2H,t,J=8.2Hz),0.93(2H,t,J=8.2Hz)、MS(FAB):516(M+1)
【0146】
[実施例769−2](E)−ベンジル (4−(4−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート
ベンジル (4−(4−ブロモフェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート26mg(0.050mmol)、1−アリル−3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチルピリジン−4(1H)−オン15mg(0.050mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド1mlに溶解し、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム9.2mg(0.01mmol) 、トリ(tert−ブチル)フォスフィン5.0μl(0.020mmol)、ジシクロヘキシルメチルアミン21μl(0.10mmol)を加え、80℃にて2時間攪拌した。混合液に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製し、標記化合物を得た(31mg、84%)。H−NMR(CDCl):δ=7.70(2H,d,J=8.4Hz),7.37−7.23(10H,m),7.04(1H,t,J=8.0Hz),6.39(1H,d,J=7.2Hz),6.19(2H,m),5.34(2H,brs),5.13(2H,brs),4.56−4.53(4H,m),4.40(2H,s),3.54(2H,t,J=8.0Hz),2.12(3H,s),0.92(2H,t,J=8.0Hz)、MS(ESI):743(M+1)
【0147】
[実施例769−3](4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
(E)−ベンジル (5−(4−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルカーバメート10mg(0.013mmol)を4N−塩酸/ジオキサン/水の混合溶液5mlに溶解し100℃で1時間攪拌した。混合液をエーテルで洗浄後、水層を減圧濃縮し、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=10/1/0.1)にて精製し、塩酸/酢酸エチルにて処理、減圧濃縮し、標記化合物を得た(7.0mg、95%)。H−NMR(CDOD):δ=7.78(1H,d,J=7.4Hz),7.63(2H,d,J=8.3Hz),7.38−7.32(5H,m),7.15(1H,t,J=7.8Hz),6.43(1H,d,J=7.4Hz),6.36(1H,dt,J=16Hz,J=4.9Hz),6.19(1H,d,J=16Hz),4.81−4.79(2H,m),4.37(2H,s),3.92(2H,s),2.21(3H,s)、MS(ESI):479(M+1)
【0148】
[実施例770](4−(4−(3−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロピル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
(4−(4−((1E)−(3−(2,6−ジクロロベンジル)−2−メチル−4−オキソピリジン−1(4H)−イル)プロプ−1−エニル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩9.3mg(0.016mmol)をメタノール1mlに溶解し、含水パラジウム/カーボン1.9mg、ジフェニルスルフィド0.27μl(0.0016mmol)を加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮後、残渣をP−TLC(クロロホルム/メタノール/アンモニア水=5/1/0.1)にて精製し、塩酸/酢酸エチルにて処理、減圧濃縮し、標記化合物を得た(4.0mg、43%)。H−NMR(CDOD):δ=8.48(1H,d,J=7.2Hz),7.96(1H,s),7.76(2H,d,J=6.4Hz),7.44−7.37(4H,m),7.25(1H,t,J=7.6Hz),7.10(1H,d,J=7.2Hz),4.57(2H,s),4.47−4.44(4H,m),2.80(2H,t,J=7.6Hz),2.23−2.18(2H,m)、MS(FAB):481(M+1)
【0149】
[実施例771]2−アミノー5−(2,5―ジクロロフェノキシ)チアゾール
2,5−ジクロロフェノール0.94g(5.8mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド5mlに溶解し、0℃攪拌下、tert−ブトキシカリウム0.65g(5.8mmol)、N,N’−ジイソプロピルアミン0.66ml(3.9mmol)、2−アミノー5−ブロモチアゾール臭化水素酸塩1.0g(3.9mmol)を加え、室温、続いて50℃で終夜攪拌した。混合溶液を1N塩酸に溶解し、エーテルにて洗浄した。水層を飽和重そう水で中和、酢酸エチルにて抽出し、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮し、標記化合物を得た(0.90g、88%)。H−NMR(CDCl):δ7.33(1H,d,J=8.6Hz),7.08(1H,d,J=2.0Hz),7.03(1H,dd,J=8.6Hz,2.0Hz),6.81(1H,s),5.23.(2H,br)
【0150】
以下、実施例771と同様に製造した。
【0151】
[実施例772]2−アミノー5−((4−メトキシカルボニル)フェニル)チオチアゾール塩酸塩
H−NMR(CDOD):δ7.95(2H,d,J=6.4Hz),7.44(1H,s),7.34(2H,d,J=6.4Hz),3.88.(3H,s)、MS(FAB):267(M+1)
【0152】
[実施例773]2−アミノー5−フェネチルチオチアゾール塩酸塩
2−フェニルエタンチオール1.4g(10mmol)とtert−ブトキシカリウム1.1g(10mmol)をN,N’−ジメチルホルムアミド10mlに加え室温下、30分間撹拌した。N,N’−ジイソプロピルアミン1.1ml(6.7mmol)と2−アミノー5−ブロモチアゾール1.7g(6.7mmol)を加え、60℃の油浴にてで4時攪拌した。反応容器を室温に戻し、1N塩酸を加え反応を停止した。酢酸エチルにて2回抽出後、有機層を水、飽和食塩水洗浄し無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧濃縮後、標記化合物を得た(622mg、26%)。
H−NMR(CDCl):δ8.02(1H,brs),7.12−7.31(5H,m),5.30(2H,brs),3.30(2H,m),3.00(2H,m)、MS(ES):237(M+1)
【0153】
[実施例774−1]N−(5−(アリルチオ)チアゾール−2−イル)アセトアミド
N−(5−チオシアナートチアゾール−2−イル)アセトアミド111mg(0.56mmol)をメタノール8mlに溶解し、ジチオトレイトール171mg(1.11mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合溶液を減圧濃縮後、アルゴンにて置換し、N,N’−ジメチルホルムアミド8mlに再び溶解した。炭酸カリウム92mg(0.67mmol)、アリルブロマイド47μl(0.56mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。混合溶液に飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮後、残渣をP−TLC(ヘキサン/酢酸エチル=1/2)にて精製し、標記化合物を得た(104mg、87%)。H−NMR(CDCl):δ7.38(1H,s),5.83(1H,ddt,J=17Hz,J=10Hz,J=7.3Hz),5.06(1H,dd,J=10Hz,J=1.0Hz),4.94(1H,dd,J=17Hz,J=1.0Hz),3.33(2H,d,J=7.3Hz),2.31(3H,s)、MS(EI):214(M
【0154】
[実施例774−2]N−(5−(アリルスルフォニル)チアゾール−2−イル)アセトアミド
N−(5−(アリルチオ)チアゾール−2−イル)アセトアミド94mg(0.44mmol)をテトラヒドロフラン/水=1/1の混合溶液6mlに溶解し、氷冷下、オキソン593mg(0.97mmol)を加え、0℃〜室温で2時間攪拌した。混合溶液を濃縮後、飽和重そう水を加え、クロロホルムにて抽出、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮し、標記化合物を得た(100mg、93%)。H−NMR(DMSO−d):δ7.99(1H,s),5.77(1H,ddt,J=17Hz,J=10Hz,J=7.3Hz),5.36(1H,d,J=10Hz),5.28(1H,d,J=17Hz),4.19(2H,d,J=7.3Hz),2.20(3H,s)、MS(EI):246(M
【0155】
[実施例774−3]5−(アリルスルフォニル)チアゾール−2−アミン
N−(5−(アリルスルフォニル)チアゾール−2−イル)アセトアミド97mg(0.39mmol)を4N−塩酸/ジオキサン/水の混合溶液5mlに溶解し80℃で1.5時間攪拌した。混合液を濃縮後、飽和重そう水を加え、クロロホルムにて抽出、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧濃縮し、標記化合物を得た(75mg、93%)。H−NMR(CDCl):δ7.60(1H,s),5.86(1H,ddt,J=17.2Hz,10.4Hz,7.6Hz),5.49(2H,br), 5.44(1H,d,J=10.4Hz),5.30(1H,d,J=17.2Hz),3.87(2H,d,J=7.6Hz)、MS(EI):204(M
【0156】
以下の表は、本発明化合物のFabK阻害活性を示す。
【0157】
【表40】

以下の表は、本発明化合物のFabKおよびFabI阻害活性を示す。
【0158】
【表41】

以下の表は、本発明化合物のStreptococcus pneumoniae 197(S. pneumoniae IP692)に対する抗菌活性を示す。
【0159】
【表42】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩。
【化1】

[式中、Zは、
−NH−CO−NY−CH−、
【化2】

−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、
−O−CO−CHO−N=C(B’)−、または、
−NA’−CO−、
を表し、
Vは、CHまたは、窒素原子を表し、
Wは、C=O、または、−CH−を表し、
Yは、水素原子または、メチル基を表し、
A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、
A’’は、水素原子、または、ハロゲン原子を表し、
B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
【化3】

Aは、水素原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、−(CH21−3−Ph基、
【化4】

を表し、
は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化5】

を表し、
caは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、
cbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、
ccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、
は、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、
は、水素原子、シアノ基、または、ニトロ基を表し、
Bは、ナフチル基、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノメチル基、−CH2−S−R基、−CH2−O−R基、
【化6】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、または、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、
gaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化7】

を表し、
は、水素原子、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、または、C1−6アルキル基を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、トリフルオロメチル基を表し、
基とは、
【化8】

を表し、
ka基とは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ニトロ基、−SO3H基、または、C1−6アルキルオキシカルボニル基を表し、
kb基とは、水素原子、または、アセチル基を表し、
kc基とは、水素原子、または、ニトロ基を表し、
基とは、
【化9】

を表す。
【請求項2】
前記式(I)で表される化合物の式中、
Zは、
−NH−CO−NY−CH−、
−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、
−NA’−CO−、
を表し、
Aは、
【化10】

を表し、
Bは、ナフチル基、−CH2−S−R基、
【化11】

を表す、請求項1記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
【請求項3】
下記式(Ia)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩。
【化12】

[式中、Zaは、
−NH−CO−NY−CH−、または、
【化13】

を表し、
Vは、CHまたは、窒素原子を表し、
Wは、C=O、または、−CH2−を表し、
Yは、水素原子または、メチル基を表し、
は、水素原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基、
−(CH21-3−Ph基、
【化14】

を表し、
は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化15】

を表し、
caは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、
cbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、
ccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、
は、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、
は、水素原子、シアノ基、または、ニトロ基を表し、
は、
【化16】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、または、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、
gaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化17】

を表し、
は、水素原子、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、または、C1−6アルキル基を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、トリフルオロメチル基を表す。
【請求項4】
前記式(Ia)で表される化合物の式中、
は、
−NH−CO−NY−CH−、を表し、
は、
【化18】

を表し、
は、
【化19】

を表す、請求項3記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
【請求項5】
下記式(Ib)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩。
【化20】


[式中、
A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、
【化21】

A’’は、水素原子またはハロゲン原子を表し、
Abは、
【化22】

を表し、
は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化23】

を表し、
caは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CHCOOCHCHを表し、
cbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、
ccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、
は、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、
は、C1−6アルキルオキシカルボニルアミノメチル基、−CH2−S−R基、−CH2−O−R基、
【化24】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、または、アミノ基を表し、
基とは、
【化25】

を表し、
ka基とは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ニトロ基、−SO3H基、または、C1−6アルキルオキシカルボニル基を表し、
kb基とは、水素原子、または、アセチル基を表し、
kc基とは、水素原子、または、ニトロ基を表し、
基とは、
【化26】

を表す。
【請求項6】
前記式(Ib)で表される化合物の式中、
A’は、水素原子を表し、
は、
【化27】

を表し、
は、−CH2−S−R基を表す、請求項5記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
【請求項7】
下記式(Ic)で表される化合物、または、その医薬上許容される塩。
【化28】


[式中、Zは、
−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−、または、
−O−CO−CHO−N=C(B’)−、
を表し、
A’は、水素原子、C1−6アルキル基、または、隣接する窒素原子、Aと共に下記式(II)を表し、
A’’は、水素原子、または、ハロゲン原子を表し、
B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
【化29】

は、水素原子、C1−6アルキル基、
【化30】

を表し、
は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルオキシ基、カルボキシル基、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、メタンスルホニル基、スルファモイル基、−OCH2CH23、−OCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2OH、−COOCH2CH2NHCOCH3、−COOCH2CH2N(SO2CH32、−COOCH2CH2NH2、または、−OCH2CH23を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−COOCH2CH2N(SO2CH32、を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、ヒドロキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、ナフチル基、C1−6アルキルチオ基、メタンスルホニル基、ピリジルチオ基、モルフォリノメチル基、ピペリジノ基、
【化31】

を表し、
caは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、カルバモイル基、または、−OC(CH32COOCH2CH3を表し、
cbは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、または、−CONHCH2CH2OHを表し、
ccは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、または、ニトロ基を表し、
は、水素原子、または、フェニル基、−SO(0−2)フェニル基(フェニル基上に、1〜2個のR基を有していてもよい)を表し、
は、ナフチル基、
【化32】

は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、フェニル基、ニトロ基、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、または、アミノ基を表し、
は、水素原子、または、C1−6アルキル基を表す。
【請求項8】
前記式(Ic)で表される化合物の式中、
は、
−NA’−CO−CHO−N=C(B’)−
を表し、
A’は、水素原子を表し、
B’は、水素原子、2−ピリジル基、または、隣接する=C、およびBと共にシクロヘキシリデンを表し、
は、
【化33】

を表す、請求項7記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
【請求項9】
前記式(I)において、
Zは、−NH−CO−NY−CH−、
を表し、
Bが、
【化34】

を表し、
は、フェニル基を表し、該フェニル基は、Rgaにて1〜3個置換されていてもよく、
gaとは、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、ヒドロキシカルボニルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルメチルオキシ基、カルバモイルメチルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニルエチル基、−OCH2CONHCH2CH2OH、−OCH2CONHPh、−OCH2CONHCH2Ph、−OCH2CONHCH3
【化35】

を表す請求項1記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
【請求項10】
前記式(I)において、
Aが、
【化36】

を表し、
Zは、−NH−CO−NY−CH2−、を表し、
Bが、
【化37】

を表し、
は、フェニル基を表し、該フェニル基がRgaにて1個置換されており、
gaは、
【化38】

を表す請求項1記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物、または、その医薬上許容される塩を有効成分とする医薬組成物。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物、または、その医薬上許容される塩を有効成分とするFabK阻害剤。
【請求項13】
FabIおよびFabKを阻害することを特徴とする、請求項10記載の化合物、または、その医薬上許容される塩。



【公開番号】特開2009−91251(P2009−91251A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−21372(P2006−21372)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000006091)明治製菓株式会社 (180)
【Fターム(参考)】