施工状況記録システム
【課題】施工現場において撮像情報を利用した施工管理の容易化を図る。
【解決手段】本発明に係る施工状況記録システムは、予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、
合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、を備えることを特徴としている。
【解決手段】本発明に係る施工状況記録システムは、予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、
合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、を備えることを特徴としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークカメラなどの撮像手段を用いて、建設現場における施工状況を撮像し、施工における各種の進行状況を確認できる施工状況記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場においては、施工状況を把握するため、施工状況の区切り毎に、施工日時、施工場所、施工内容などを記載した黒板を施工状況と一緒に写真撮影して管理することが行われていた。このような施工管理では、実際の施工内容と施工管理との間にタイムラグが生じることとなり、リアルタイムに施工状況を確認、把握することは困難であった。また、人手による作業であるため記録することを忘れてしまうなど、人為的なミスが発生する場合もあり、正確な施工状況を把握することは困難であった。
【0003】
このような、施工管理上の問題点を解決するため、特許文献1には、建設現場に設置されたカメラと、施工現場における工程表を記憶するデータ記憶部、及び、カメラをリモートコントロールするとともに工程の実績を表示する制御部を備えたサーバを有し、通信回線を介してサーバに接続された端末に、カメラの映像と工程表を表示する現場管理システムが開示されている。さらに、この特許文献1では、端末にて表示されるカメラの映像を複数のコマ画像として表示することや、複数のカメラからの映像を端末の一画面に同時に表示することも可能としている。
【0004】
また、特許文献2には、撮影方向を遠隔操作可能とするネットワークカメラにて撮像された撮像画像と、計画情報に基づいて、任意の時点における工程の実施予定状況を任意の視点からみた想定画像とを表示する工程管理装置について開示されている。この工程管理装置では、実際の施工現場における撮像画像と、ネットワークカメラの視点での想定画像とを表示することで、実際の施工現場に赴くことなく、容易に、撮像画像と想定画像を比較し、施工状況を把握することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−175349号公報
【特許文献2】特開2010−55581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、大規模な建設現場では、施工現場は広大となり、1台のカメラで撮像することは困難である。特許文献1、特許文献2に開示される技術では、カメラを稼働制御することで、注目する箇所を撮影することもできるが、注目箇所以外の施工現場は撮影されないこととなってしまう。特に、過去の撮像情報を遡って見たい場合には、施工現場全体の観察を行うことは困難となる。
【0007】
広角レンズなどを用いて、1台のカメラで施工現場全体を撮像することも考えられるが、画素数が限られていることや、撮像箇所によって焦点位置が異なるなど、注目する箇所の詳細を観察することはできない。また、特許文献1、特許文献2にもみられるように、施工現場を複数台のカメラで撮像することも考えられるが、各カメラでは視点が異なったものとなるため、各カメラの撮像情報をつきあわせて施工状況を把握しなければならず、施工管理は煩雑な作業となってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、本発明に係る施工状況記録システムは、撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像するシステムにおいて、予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、を備えることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記表示出力処理は、前記指定手段の指定に基づいて合成撮像情報の表示範囲を変更することを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記表示出力処理は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する合成撮像情報を順次、表示出力させることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記表示出力処理は、合成撮像情報を順次表示出力させる際、指定手段からの指定に基づいて施工開始時刻、施工終了時刻を記録することを特徴とするものである。
【0012】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記検索手段は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する複数の合成撮像情報を同時に表示出力させることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明に係る施工状況記録プログラムは、撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像するプログラムにおいて、予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、をコンピューターに実行させることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る施工状況記録システムの構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係るネットワークカメラの撮像範囲を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係るネットワークカメラを示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る合成撮像情報形成の様子を示す図。
【図5】本発明の実施形態に係る撮像情報取得の様子を示すタイムチャート。
【図6】本発明の実施形態に係る時系列での合成撮像情報を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る合成撮像情報の連続表示を示すウィンドウ図。
【図8】本発明の実施形態に係る工程表示部を示す図。
【図9】本発明の実施形態に係る合成撮像情報の時刻別表示を示すウィンドウ図。
【図10】本発明の実施形態に係る合成撮像情報のカレンダー表示を示すウィンドウ図。
【図11】本発明の実施形態に係るネットワークカメラのズーム機能を示す図。
【図12】本発明の実施形態に係るズーム機能を利用した撮像情報を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る施工状況記録システムの構成を示す図である。本実施形態に係る施工状況記録システムは、サーバ装置2を主要構成として有するものであって、外部構成として、施工(建設)現場に設置されるネットワークカメラ1、ネットワークカメラ1を通信網としてのインターネットに接続するルータ13、インターネットに接続し、撮像情報を閲覧、そして、工程表などの施工状況を管理するためのパーソナルコンピュータ3を備えている。
【0016】
ネットワークカメラ1は、施工現場毎に配置されており、サーバ装置2からの遠隔制御にて施工現場を静止画にて撮像し、撮像した撮像情報をサーバ装置2に送信する。図に示されるようにサーバ装置2は、複数の施工現場を管理することも可能であって、施工現場毎に撮像情報、並びに、その工程表などの管理を行う。
【0017】
サーバ装置2は、制御手段21、通信手段22、記憶手段23等を備えて構成される情報処理装置であって、撮像制御処理、合成処理、日時タグ決定処理、閲覧処理などを実行可能としている。撮像制御処理は、ネットワークカメラ1の撮像位置、撮像タイミングなどをネットワークカメラの撮像位置、撮像タイミングなどを遠隔制御する処理であって、遠隔制御を行うことで撮像情報を取得する。撮像情報には、ネットワークカメラ1を示す識別情報、撮像年月日、撮像時刻を含む撮像日時、撮像位置(撮像方向)などの撮像関連情報が含まれている。取得した撮像情報は記憶手段23に記憶される。
【0018】
合成処理は、遠隔制御にて撮像位置を変えつつ取得した、複数の撮像情報を1つの画像(合成撮像情報)に合成する処理である。詳細については後述することとなるが、合成された合成撮像情報は、施工現場の広範囲にわたって見渡すことのできるパノラマ画像となる。
【0019】
閲覧処理は、ログインしたパーソナルコンピュータ3に対し、指定された撮像日時、撮像位置における施工現場の画像を提供する処理である。サーバ装置2にはJAVAスクリプトなどで記述された閲覧プログラムが用意されており、外部からアクセスしたパーソナルコンピュータ3は、インターネット閲覧ソフトにて施工現場の画像を閲覧することが可能となっている。
【0020】
図2は、本発明の実施形態に係るネットワークカメラの撮像範囲を示す図である。広範囲にわたる施工現場を一度に撮像するには、広角レンズを用いて撮像を行うことが考えられるが、広角レンズでは、撮像した画像の歪みが画像周辺部で大きく、また、解像度も限られたものとなる。工程の進行状況を確認するには、画像にて作業工程の詳細を観察する必要がある。さらに規模の大きい施工現場では複数の作業工程が同時期に実行されることが多く行われる。そのため、解像度、歪みの少ない画像で観察できることが好ましい。さらに、施工現場における1つの作業工程は、短くても数分程度であって、比較的長いスパンで行われる。
【0021】
本実施形態では、これら施工現場の作業の特徴に着目したものであって、ネットワークカメラ1の撮像範囲を可変制御するとともに、施工現場を複数の撮像範囲に分けて撮像し、撮像したものを合成することで施工現場全体を観察可能としている。ネットワークカメラ1が1つの撮像範囲を撮像してから次の撮像範囲を撮像するまでには、数秒の時間間隔が必要とされ、施工現場全体を撮像するには数十秒から数分必要となるが、その程度の時間であれば作業工程の観察においては誤差とみなすことが可能である。
【0022】
図3は、本発明の実施形態に係るネットワークカメラを示す図である。ネットワークカメラ1は、撮像するためのレンズ11を備えており、筐体内部にはCCDなどの撮像素子、画像処理部、通信制御部などを備えて構成されている。本実施形態では、LANケーブ
ル12を利用して外部サーバ装置2などと通信することが可能となっている。図示はしないが電源を供給する電源ケーブルも接続される。本実施形態のネットワークカメラ1は、図の破線矢印で示すようにレンズ11をAの方向(パン方向)、Bの方向(チルト方向)、Cの方向(ズーム)に稼働させ撮像範囲を可変させることが可能となっている。
【0023】
この撮像方向の制御は、LANケーブル12を介して入力される制御信号に基づいて実行される。また、レンズ11にて撮像している撮像情報はLANケーブル12側にリアルタイムで出力することも可能である。そのため、遠隔制御している側では撮像情報を確認しつつ、レンズ11の移動方向を制御することも可能である。さらに、レンズ11はズーム機構も備えるものであって、遠隔制御にて撮像範囲の拡大、縮小を行うことも可能となっている。本実施形態ではネットワークカメラ1の制御にLANケーブル12を使用する有線制御を利用するものであるが、無線LANを利用した無線制御としてもよい。しかしながら、施工現場でのネットワークカメラ1の制御、並びに、撮像情報の取得をより確実なものとするためには有線制御にて行うことが好ましい。
【0024】
図4は、本発明の実施形態に係る合成撮像情報形成の様子を示す図である。図2で説明したように、ネットワークカメラ1による1回の撮像では、施工現場全体を撮像することはできない。そのため、図3で説明したようにネットワークカメラ1をAの方向、Bの方向に稼働させて撮像範囲を可変し、施工現場全体を撮像することとしている。図に示すA1〜A12は、それぞれがネットワークカメラ1による1回の撮像情報であって、図に示すように複数の撮像情報を合成(接合)することで、施工現場全体を見渡すことのできる1つの合成撮像情報を形成することができる。合成背撮像情報の形成については、撮像の際、ネットワークカメラ1から取得したパン、チルト、ズームなどの撮像位置に関する情報を用いたり、隣接する撮像情報との相関をとり相関度合いの高い箇所で接合するなど、周知の複数撮像情報を用いたパノラマ化技術を利用して実行することが可能である。
【0025】
この図4に示される一連の撮像処理(1回の撮像ターン)を繰り返し行うことで、時間軸上において複数の合成撮像情報を取得することができる。なお、1回の撮像ターン内にて撮像される複数の撮像情報は、それぞれ所定の撮像位置にて撮像される。また、各撮像情報を撮像する順番は、必ずしも毎回、同じ順番で行う必要はない。例えば、図4では、まず、各撮像情報の添字番号順に撮像を実行し、次の撮像ターンでは、添字番号を遡るように撮像を実行することとしてもよい。この場合、撮像ターン間でのネットワークカメラ1の移動量を少なくし、撮像ターン間の所要時間を短くすることが可能となる。
【0026】
図5は、本発明の実施形態に係る撮像情報取得の様子を示すタイムチャートである。図4にて説明したように合成撮像情報を形成する複数の撮像情報は、1つの撮像ターン内にて順次撮像される。図に示すように撮像時刻t1〜t12にて順次、撮像情報A1〜A12の撮像が実行される。本実施形態で用いたネットワークカメラ1では、各撮像情報の撮像間隔tを4〜8秒程度必要としている。そのため、1つの撮像ターンにかかる所要時間は最短で48秒程度必要となる。1つの撮像ターンが終了すると、必要に応じて設定されている撮像ターン間の時間間隔Tを経過後、次の撮像ターン(撮像情報B1〜B12)が実行される。
【0027】
取得した撮像情報は、前述の合成処理で1つの合成撮像情報に変換されることとなるが、施工管理を行うため、各合成撮像情報がどの時点での施工状況であるのかを判断するため、時刻に関する指標が必要とされる。そのため、本実施形態では、各撮像ターンで形成される合成撮像情報に対し、取得時刻の指標となる時刻タグを決定することとしている。この時刻タグは、撮像情報が有する撮像時刻によって決定されるものであって、例えば、撮像ターンAに対する時刻タグTaは、各撮像情報A1〜A12の撮像時刻t1〜撮像時刻t12の期間内の何れかの時刻、もしくは、撮像時刻t1〜撮像時刻t12の期間内の
何れかの期間として決定される。時刻タグの決定方法については、各撮像ターン間で共通にしておくことが好ましい。後で説明する合成撮像情報の閲覧に際しては、決定された時刻タグに基づいて検索が実行されることとなる。
【0028】
図6には、本発明の実施形態に係る時系列での合成撮像情報を示す図が示されている。各撮像ターンにて形成される合成撮像情報は、決定された時刻タグTa〜Td…の順で時系列の情報とすることができる。閲覧処理では、合成撮像情報全体を閲覧させることも可能ではあるが、本実施形態では、この合成撮像情報中、指定された表示領域部分を閲覧させることとしている。図中、矩形形状で示される表示領域部分を指定することで、各合成撮像情報において、同じ表示領域、すなわち、施工現場での同じ撮像位置部分を時間軸上で観察することが可能となる。また、表示領域部分は、矢印で示すように全方向に移動させることが可能であって、施工現場で必要とされる部分に表示領域を移動させて観察することが可能である。
【0029】
では、図1で説明したパーソナルコンピュータ3に対して実行される閲覧処理について、図7〜図10を用いて説明する。パーソナルコンピュータ3では、インターネット閲覧ソフト(ブラウザ)を用い、施工状況の観察、管理が行われる。そのためサーバ装置2では、それに必要な閲覧プログラムが用意されている。図7〜図10は、何れもパーソナルコンピュータ3の表示部で表示されるインターネット閲覧ソフト上のウィンドウ画面であって、ユーザーは、この画面を見ながら合成撮像情報の閲覧、施工管理を行うことが可能となっている。図7は、合成撮像情報の連続表示を示すウィンドウ図、図8は、工程表示部の詳細を示す図、図9は、合成撮像情報の時刻別表示を示すウィンドウ図、図10は、合成撮像情報のカレンダー表示を示すウィンドウ図である。
【0030】
図7では、1つの表示窓44に、合成撮像情報の指定部分を時間的に連続して表示させることができる。ユーザーが、時間窓44の上部に示された時刻表示バー48をカーソル41にて操作することで、指定された時刻に対応する時刻タグを有する合成撮像情報が表示窓44に表示される。なお、図には示されていないが、年月日などの指定を行うことも可能である。
【0031】
表示させる時間間隔を表示間隔設定部42にて指定し、再生操作部43にて所望の再生動作(左から逆再生早送り、逆再生、停止、再生、再生早送り)を指定することで、再生動作に応じた合成撮像情報が表示窓44に順次、表示される。具体的には、指定時刻に対応する時刻タグを有する合成撮像情報を、表示間隔設定部42にて設定された時間間隔で順次読み出して表示窓44に表示する。本実施形態では、1分、2分、5分の何れかの撮像間隔で撮像された合成撮像情報を、1秒、0.1秒、0.05秒の時間間隔にて再生表示させることが可能となっている。例えば、5分間隔で撮像された合成撮像情報を1秒の時間間隔で表示させた場合には、1時間分の合成撮像情報を12秒、24時間(1日)分の合成撮像情報を288秒で再生表示させることが可能であって、作業の開始・終了を効率的に把握することが可能となる。
【0032】
また、表示窓44に表示される画像は、表示窓周囲に位置する4方向の移動スイッチにて移動させることが可能となっている。これは図6で説明したように、合成撮像情報中にて表示領域を移動可能とすることに相当している。ユーザーは移動スイッチをカーソル41で操作して、所望の施工位置を観察することが可能となっている。
【0033】
このような操作にてユーザーは、複数の合成撮像情報中、注目する施工箇所を詳細に観察することが可能となる。さらに本実施形態では、この画面に施工表50を同時に表示して施工管理を行うことも可能となっている。施工表50は、サーバ装置2の記憶手段23に記憶された施工データに基づいて示されるチャート図である。本実施形態では、予め建
築部材毎の施工開始時刻、施工終了時刻が予定として入力されている。ユーザーは表示窓44に施工状況を表示させて各施工状況を確認しつつ、実際の施工開始時間、施工終了時刻を入力する施工管理を行うことが可能となっている。
【0034】
その施工管理について、工程表50中、破線Aで囲んだ部分を参考として説明する。図8は、工程表示部の詳細を示す図であって、図8(A)は入力前の表示形態が、図8(B)は入力後の表示形態が示されている。両図において、部材名称51、予定/実績52、施工開始時刻53、施工終了時刻54、タイムチャート55、施工所用時間56が示されている。
【0035】
ユーザーは、施工状況を入力する部材名称をカーソル41にて指定操作(クリック)する。次に、時刻表示バーなどを利用して当該部材名称に対応する建築部材を表示窓44中に表示させる。次に再生操作部23にて順方向、逆方向に再生を行い、当該建築部材の施工状況を確認する。このとき、当該建築部材の施工開始が表示窓に表示されているときに、実績(R)側の施工開始時刻欄を指定操作する。この実績側の施工開始時刻欄には、そのときに表示されている合成撮像情報に対応する時刻タグに応じた時刻が入力される。時刻タグが1つの時刻を示したものである場合には、時刻タグをそのまま入力することとなるが、時刻タグが期間を示したものである場合には、期間中の所定時刻が入力される。
【0036】
終了時刻欄についても同様に、建築部材の施工終了時が表示窓44に表示されているときに、実績側の施工終了時刻欄を指定操作することで、表示されている合成撮像情報に対応する時刻タグに応じた時刻が入力されることとなる。実績側の入力に応じて、実績側のタイムチャート55、施工所要時間56が表示される。ユーザーはタイムチャート55にて視覚的に施工予定、施工実績を確認することができるとともに、施工所要時間56にて数値の上での施工予定、施工実績を確認することが可能となる。
【0037】
なお、本実施形態では、施工管理する建築部材を指定した上で、表示窓44上で当該建築部材を探すこととしているが、この処理を簡易化することも考えられる。例えば、図8(A)にて部材名称を指定した場合、その施工開始時刻の予定は既知のため、当該予定時刻に対応した合成撮像情報を表示させ、建築部材の探索を簡易化することが考えられる。ユーザーは、その前後での合成撮像情報を探索することで、該当する建築部材を容易に見つけることができる。
【0038】
また、建築物のCAD情報を使用して建築部材の位置を利用することも考えられる。3次元CADでは、建築物を構造上、あらゆる方向から観察することが可能である。ネットワークカメラ1と同じ視点位置からみた建築物をCAD情報で形成し、合成撮像情報と対応させることで、合成撮像情報中、注目する建築部材の配置位置を容易に見つけることが可能となる。施工管理において、部材名称51が指定操作されたときに、対応する建築部材の施工時間、施工位置を合成撮像情報中にて容易に見つけることが可能となる。建築部材の指定は、建築名称のみならず、予定(P)側の施工開始時刻欄、施工終了時刻欄、あるいは、タイムチャート55を指定操作することで行うこととしてもよい。
【0039】
さらに、入力した実績(R)側の施工開始時刻欄、施工終了時刻欄、あるいは、タイムチャート55を指定することで、入力時における表示窓44の表示状況を再現することとしてもよい。この場合、施工開始時刻、施工終了時刻に対応付けて、合成撮像情報中の表示領域が記録される。工程表50側から実際の施工状況を表示させ、施工状況を再度確認することが可能となる。
【0040】
以上、建築部材について施工管理を行う旨を説明したが、施工管理は建設部材のみに限らず、例えば、搬出入車のチェックや、コンクリートの打設作業など、施工現場における
あらゆる工程について行うことができる。また、施工現場における施工工程の実績を収集し、データベース化することで、以後に行われる施工予定をより正確なものとすることが可能となる。さらに、施工工程毎に映像でその状況を確認することができ工事計画データベースとして活用することができ、技術の伝承も容易に行うことが可能となる。そして、ネットワークカメラ1による無人作業であるため、人手を必要とせず、そして、人為的なミスも防ぐことができる。
【0041】
図9は、合成撮像情報の時刻別表示を示すウィンドウ図である。図7では1つの表示窓44中に合成画像情報をアニメーションのように時間的に変移させて表示させていたが、本実施形態の時刻別表示では、複数の表示窓中に異なる時刻の施工状況を表示させ、施工状況の推移を観察することが可能となっている。ユーザーは期間設定部45と、時間間隔設定部46をカーソル41で指定して、複数の表示窓に合成撮像情報を表示させることが可能である。各表示窓には、期間設定部45にて設定した設定期間、再生時間間隔設定部46にて設定した時間間隔に対応した時刻タグを有する合成撮像情報が表示される。
【0042】
この場合も、図6で説明した合成撮像情報中、表示領域部分が各表示窓に表示される。表示領域部分の移動は、図中右上に表示されたスイッチをカーソル41で指定操作することで実行される。なお、本実施形態では、表示領域部分を移動させた場合、全ての表示窓中に表示される表示領域部分に反映されることとなる。そのため、ユーザーは同一の施工部分を、複数の時刻にわたって観察することが可能となる。
【0043】
図10は、合成撮像情報のカレンダー表示を示すウィンドウ図である。本実施形態では、年月設定部47にて所望の施工年、施工月を指定入力することで、当該施工月を含む施工状況をカレンダー表示することが可能となっている。各表示窓に表示させる合成撮像情報の読み出しについては、図9の場合と同様であって、指定された施工月の各日に対応した時刻タグを有する合成撮像情報が読み出される。この実施形態においても、図中右上に表示されたスイッチを操作することで、所望の表示領域を選択することができる。表示領域に関する操作は、全ての表示窓に表示される合成撮像情報に反映されることとなる。
【0044】
図9、図10では、説明したように時刻別表示、カレンダー表示について説明したが、これら実施形態では、多様な間隔で同じ施工箇所、すなわち、合成撮像情報中における同じ表示領域を観察することが可能であって、施工の進捗状況を一目で確認することが可能となっている。
【0045】
本実施形態では、ネットワークカメラ1のパン機能、チルト機能を用いることで、施工現場における撮像位置を移動させることとしたが、ネットワークカメラ1にはズーム機能を備える機種もあり、このズーム機能を利用することでさらに詳細な施工状況を撮像することも可能となる。
【0046】
図11は、ネットワークカメラのズーム機能を示す図であって、図12は、ズーム機能を利用した各種撮像情報を示す図である。ズーム機能は、光学系を可変させることで撮像対象の拡大を図る機能であって、図11に示されるように撮像範囲を可変することが可能である。図では広角側にて撮像された撮像情報A1、ズーム機能を利用して撮像された撮像情報A1-a、さらにズームを行った場合の撮像情報A1ーbが示されている。
【0047】
図12(a)は、このように撮像された場合を示した図であって、広角側のA1からズーム側のA1−bが示されている。図中、各撮像情報の大きさは異なっているが、どの撮像情報も解像度は同じである。A1−b側ではより詳細な施工状況を観察することが可能となる。施工現場において、観察すべき場所が予め決まっている場合には、このように注目箇所を中心としてズーム機能を動作させ、より詳細な撮像情報を取得することとしても
よい。閲覧処理では、拡大、縮小スイッチの操作に応じて広範囲にわたる場合は、広角側で撮像した撮像情報を、拡大した場合にはズーム機能にて撮像された撮像情報を切り換えて表示させる。
【0048】
図12(b)は、広角側の撮像情報A1に対して、撮像情報を9つに分割した領域毎にズーム機能を動作させて撮像し、A1-a〜A1-iまでの詳細な撮像情報を取得した場合が示されている。このように、各領域について全てズーム機能を働かせて撮像することで、注目点のみならず施工現場を詳細に確認することが可能となる。
【0049】
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0050】
1…ネットワークカメラ、11…レンズ、12…LANケーブル、13…ルータ、2…サーバ装置、21…制御手段、22…通信手段、23…記憶手段、3a〜3b…パーソナルコンピュータ、41…カーソル、42…表示間隔設定部、43…再生操作部、44…表示窓、45…期間設定部、46…時間間隔設定部、47…年月設定部、48…時刻表示バー50…工程表示部、51…部材名称、52…予定/実績(P:予定、R:実績)、53…施工開始時刻、54…施工終了時刻、55…タイムチャート、56…施工所要時間
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークカメラなどの撮像手段を用いて、建設現場における施工状況を撮像し、施工における各種の進行状況を確認できる施工状況記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場においては、施工状況を把握するため、施工状況の区切り毎に、施工日時、施工場所、施工内容などを記載した黒板を施工状況と一緒に写真撮影して管理することが行われていた。このような施工管理では、実際の施工内容と施工管理との間にタイムラグが生じることとなり、リアルタイムに施工状況を確認、把握することは困難であった。また、人手による作業であるため記録することを忘れてしまうなど、人為的なミスが発生する場合もあり、正確な施工状況を把握することは困難であった。
【0003】
このような、施工管理上の問題点を解決するため、特許文献1には、建設現場に設置されたカメラと、施工現場における工程表を記憶するデータ記憶部、及び、カメラをリモートコントロールするとともに工程の実績を表示する制御部を備えたサーバを有し、通信回線を介してサーバに接続された端末に、カメラの映像と工程表を表示する現場管理システムが開示されている。さらに、この特許文献1では、端末にて表示されるカメラの映像を複数のコマ画像として表示することや、複数のカメラからの映像を端末の一画面に同時に表示することも可能としている。
【0004】
また、特許文献2には、撮影方向を遠隔操作可能とするネットワークカメラにて撮像された撮像画像と、計画情報に基づいて、任意の時点における工程の実施予定状況を任意の視点からみた想定画像とを表示する工程管理装置について開示されている。この工程管理装置では、実際の施工現場における撮像画像と、ネットワークカメラの視点での想定画像とを表示することで、実際の施工現場に赴くことなく、容易に、撮像画像と想定画像を比較し、施工状況を把握することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−175349号公報
【特許文献2】特開2010−55581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、大規模な建設現場では、施工現場は広大となり、1台のカメラで撮像することは困難である。特許文献1、特許文献2に開示される技術では、カメラを稼働制御することで、注目する箇所を撮影することもできるが、注目箇所以外の施工現場は撮影されないこととなってしまう。特に、過去の撮像情報を遡って見たい場合には、施工現場全体の観察を行うことは困難となる。
【0007】
広角レンズなどを用いて、1台のカメラで施工現場全体を撮像することも考えられるが、画素数が限られていることや、撮像箇所によって焦点位置が異なるなど、注目する箇所の詳細を観察することはできない。また、特許文献1、特許文献2にもみられるように、施工現場を複数台のカメラで撮像することも考えられるが、各カメラでは視点が異なったものとなるため、各カメラの撮像情報をつきあわせて施工状況を把握しなければならず、施工管理は煩雑な作業となってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、本発明に係る施工状況記録システムは、撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像するシステムにおいて、予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、を備えることを特徴とするものである。
【0009】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記表示出力処理は、前記指定手段の指定に基づいて合成撮像情報の表示範囲を変更することを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記表示出力処理は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する合成撮像情報を順次、表示出力させることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記表示出力処理は、合成撮像情報を順次表示出力させる際、指定手段からの指定に基づいて施工開始時刻、施工終了時刻を記録することを特徴とするものである。
【0012】
さらに、本発明に係る施工状況記録システムにおいて、前記検索手段は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する複数の合成撮像情報を同時に表示出力させることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明に係る施工状況記録プログラムは、撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像するプログラムにおいて、予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、をコンピューターに実行させることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る施工状況記録システムの構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係るネットワークカメラの撮像範囲を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係るネットワークカメラを示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る合成撮像情報形成の様子を示す図。
【図5】本発明の実施形態に係る撮像情報取得の様子を示すタイムチャート。
【図6】本発明の実施形態に係る時系列での合成撮像情報を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る合成撮像情報の連続表示を示すウィンドウ図。
【図8】本発明の実施形態に係る工程表示部を示す図。
【図9】本発明の実施形態に係る合成撮像情報の時刻別表示を示すウィンドウ図。
【図10】本発明の実施形態に係る合成撮像情報のカレンダー表示を示すウィンドウ図。
【図11】本発明の実施形態に係るネットワークカメラのズーム機能を示す図。
【図12】本発明の実施形態に係るズーム機能を利用した撮像情報を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る施工状況記録システムの構成を示す図である。本実施形態に係る施工状況記録システムは、サーバ装置2を主要構成として有するものであって、外部構成として、施工(建設)現場に設置されるネットワークカメラ1、ネットワークカメラ1を通信網としてのインターネットに接続するルータ13、インターネットに接続し、撮像情報を閲覧、そして、工程表などの施工状況を管理するためのパーソナルコンピュータ3を備えている。
【0016】
ネットワークカメラ1は、施工現場毎に配置されており、サーバ装置2からの遠隔制御にて施工現場を静止画にて撮像し、撮像した撮像情報をサーバ装置2に送信する。図に示されるようにサーバ装置2は、複数の施工現場を管理することも可能であって、施工現場毎に撮像情報、並びに、その工程表などの管理を行う。
【0017】
サーバ装置2は、制御手段21、通信手段22、記憶手段23等を備えて構成される情報処理装置であって、撮像制御処理、合成処理、日時タグ決定処理、閲覧処理などを実行可能としている。撮像制御処理は、ネットワークカメラ1の撮像位置、撮像タイミングなどをネットワークカメラの撮像位置、撮像タイミングなどを遠隔制御する処理であって、遠隔制御を行うことで撮像情報を取得する。撮像情報には、ネットワークカメラ1を示す識別情報、撮像年月日、撮像時刻を含む撮像日時、撮像位置(撮像方向)などの撮像関連情報が含まれている。取得した撮像情報は記憶手段23に記憶される。
【0018】
合成処理は、遠隔制御にて撮像位置を変えつつ取得した、複数の撮像情報を1つの画像(合成撮像情報)に合成する処理である。詳細については後述することとなるが、合成された合成撮像情報は、施工現場の広範囲にわたって見渡すことのできるパノラマ画像となる。
【0019】
閲覧処理は、ログインしたパーソナルコンピュータ3に対し、指定された撮像日時、撮像位置における施工現場の画像を提供する処理である。サーバ装置2にはJAVAスクリプトなどで記述された閲覧プログラムが用意されており、外部からアクセスしたパーソナルコンピュータ3は、インターネット閲覧ソフトにて施工現場の画像を閲覧することが可能となっている。
【0020】
図2は、本発明の実施形態に係るネットワークカメラの撮像範囲を示す図である。広範囲にわたる施工現場を一度に撮像するには、広角レンズを用いて撮像を行うことが考えられるが、広角レンズでは、撮像した画像の歪みが画像周辺部で大きく、また、解像度も限られたものとなる。工程の進行状況を確認するには、画像にて作業工程の詳細を観察する必要がある。さらに規模の大きい施工現場では複数の作業工程が同時期に実行されることが多く行われる。そのため、解像度、歪みの少ない画像で観察できることが好ましい。さらに、施工現場における1つの作業工程は、短くても数分程度であって、比較的長いスパンで行われる。
【0021】
本実施形態では、これら施工現場の作業の特徴に着目したものであって、ネットワークカメラ1の撮像範囲を可変制御するとともに、施工現場を複数の撮像範囲に分けて撮像し、撮像したものを合成することで施工現場全体を観察可能としている。ネットワークカメラ1が1つの撮像範囲を撮像してから次の撮像範囲を撮像するまでには、数秒の時間間隔が必要とされ、施工現場全体を撮像するには数十秒から数分必要となるが、その程度の時間であれば作業工程の観察においては誤差とみなすことが可能である。
【0022】
図3は、本発明の実施形態に係るネットワークカメラを示す図である。ネットワークカメラ1は、撮像するためのレンズ11を備えており、筐体内部にはCCDなどの撮像素子、画像処理部、通信制御部などを備えて構成されている。本実施形態では、LANケーブ
ル12を利用して外部サーバ装置2などと通信することが可能となっている。図示はしないが電源を供給する電源ケーブルも接続される。本実施形態のネットワークカメラ1は、図の破線矢印で示すようにレンズ11をAの方向(パン方向)、Bの方向(チルト方向)、Cの方向(ズーム)に稼働させ撮像範囲を可変させることが可能となっている。
【0023】
この撮像方向の制御は、LANケーブル12を介して入力される制御信号に基づいて実行される。また、レンズ11にて撮像している撮像情報はLANケーブル12側にリアルタイムで出力することも可能である。そのため、遠隔制御している側では撮像情報を確認しつつ、レンズ11の移動方向を制御することも可能である。さらに、レンズ11はズーム機構も備えるものであって、遠隔制御にて撮像範囲の拡大、縮小を行うことも可能となっている。本実施形態ではネットワークカメラ1の制御にLANケーブル12を使用する有線制御を利用するものであるが、無線LANを利用した無線制御としてもよい。しかしながら、施工現場でのネットワークカメラ1の制御、並びに、撮像情報の取得をより確実なものとするためには有線制御にて行うことが好ましい。
【0024】
図4は、本発明の実施形態に係る合成撮像情報形成の様子を示す図である。図2で説明したように、ネットワークカメラ1による1回の撮像では、施工現場全体を撮像することはできない。そのため、図3で説明したようにネットワークカメラ1をAの方向、Bの方向に稼働させて撮像範囲を可変し、施工現場全体を撮像することとしている。図に示すA1〜A12は、それぞれがネットワークカメラ1による1回の撮像情報であって、図に示すように複数の撮像情報を合成(接合)することで、施工現場全体を見渡すことのできる1つの合成撮像情報を形成することができる。合成背撮像情報の形成については、撮像の際、ネットワークカメラ1から取得したパン、チルト、ズームなどの撮像位置に関する情報を用いたり、隣接する撮像情報との相関をとり相関度合いの高い箇所で接合するなど、周知の複数撮像情報を用いたパノラマ化技術を利用して実行することが可能である。
【0025】
この図4に示される一連の撮像処理(1回の撮像ターン)を繰り返し行うことで、時間軸上において複数の合成撮像情報を取得することができる。なお、1回の撮像ターン内にて撮像される複数の撮像情報は、それぞれ所定の撮像位置にて撮像される。また、各撮像情報を撮像する順番は、必ずしも毎回、同じ順番で行う必要はない。例えば、図4では、まず、各撮像情報の添字番号順に撮像を実行し、次の撮像ターンでは、添字番号を遡るように撮像を実行することとしてもよい。この場合、撮像ターン間でのネットワークカメラ1の移動量を少なくし、撮像ターン間の所要時間を短くすることが可能となる。
【0026】
図5は、本発明の実施形態に係る撮像情報取得の様子を示すタイムチャートである。図4にて説明したように合成撮像情報を形成する複数の撮像情報は、1つの撮像ターン内にて順次撮像される。図に示すように撮像時刻t1〜t12にて順次、撮像情報A1〜A12の撮像が実行される。本実施形態で用いたネットワークカメラ1では、各撮像情報の撮像間隔tを4〜8秒程度必要としている。そのため、1つの撮像ターンにかかる所要時間は最短で48秒程度必要となる。1つの撮像ターンが終了すると、必要に応じて設定されている撮像ターン間の時間間隔Tを経過後、次の撮像ターン(撮像情報B1〜B12)が実行される。
【0027】
取得した撮像情報は、前述の合成処理で1つの合成撮像情報に変換されることとなるが、施工管理を行うため、各合成撮像情報がどの時点での施工状況であるのかを判断するため、時刻に関する指標が必要とされる。そのため、本実施形態では、各撮像ターンで形成される合成撮像情報に対し、取得時刻の指標となる時刻タグを決定することとしている。この時刻タグは、撮像情報が有する撮像時刻によって決定されるものであって、例えば、撮像ターンAに対する時刻タグTaは、各撮像情報A1〜A12の撮像時刻t1〜撮像時刻t12の期間内の何れかの時刻、もしくは、撮像時刻t1〜撮像時刻t12の期間内の
何れかの期間として決定される。時刻タグの決定方法については、各撮像ターン間で共通にしておくことが好ましい。後で説明する合成撮像情報の閲覧に際しては、決定された時刻タグに基づいて検索が実行されることとなる。
【0028】
図6には、本発明の実施形態に係る時系列での合成撮像情報を示す図が示されている。各撮像ターンにて形成される合成撮像情報は、決定された時刻タグTa〜Td…の順で時系列の情報とすることができる。閲覧処理では、合成撮像情報全体を閲覧させることも可能ではあるが、本実施形態では、この合成撮像情報中、指定された表示領域部分を閲覧させることとしている。図中、矩形形状で示される表示領域部分を指定することで、各合成撮像情報において、同じ表示領域、すなわち、施工現場での同じ撮像位置部分を時間軸上で観察することが可能となる。また、表示領域部分は、矢印で示すように全方向に移動させることが可能であって、施工現場で必要とされる部分に表示領域を移動させて観察することが可能である。
【0029】
では、図1で説明したパーソナルコンピュータ3に対して実行される閲覧処理について、図7〜図10を用いて説明する。パーソナルコンピュータ3では、インターネット閲覧ソフト(ブラウザ)を用い、施工状況の観察、管理が行われる。そのためサーバ装置2では、それに必要な閲覧プログラムが用意されている。図7〜図10は、何れもパーソナルコンピュータ3の表示部で表示されるインターネット閲覧ソフト上のウィンドウ画面であって、ユーザーは、この画面を見ながら合成撮像情報の閲覧、施工管理を行うことが可能となっている。図7は、合成撮像情報の連続表示を示すウィンドウ図、図8は、工程表示部の詳細を示す図、図9は、合成撮像情報の時刻別表示を示すウィンドウ図、図10は、合成撮像情報のカレンダー表示を示すウィンドウ図である。
【0030】
図7では、1つの表示窓44に、合成撮像情報の指定部分を時間的に連続して表示させることができる。ユーザーが、時間窓44の上部に示された時刻表示バー48をカーソル41にて操作することで、指定された時刻に対応する時刻タグを有する合成撮像情報が表示窓44に表示される。なお、図には示されていないが、年月日などの指定を行うことも可能である。
【0031】
表示させる時間間隔を表示間隔設定部42にて指定し、再生操作部43にて所望の再生動作(左から逆再生早送り、逆再生、停止、再生、再生早送り)を指定することで、再生動作に応じた合成撮像情報が表示窓44に順次、表示される。具体的には、指定時刻に対応する時刻タグを有する合成撮像情報を、表示間隔設定部42にて設定された時間間隔で順次読み出して表示窓44に表示する。本実施形態では、1分、2分、5分の何れかの撮像間隔で撮像された合成撮像情報を、1秒、0.1秒、0.05秒の時間間隔にて再生表示させることが可能となっている。例えば、5分間隔で撮像された合成撮像情報を1秒の時間間隔で表示させた場合には、1時間分の合成撮像情報を12秒、24時間(1日)分の合成撮像情報を288秒で再生表示させることが可能であって、作業の開始・終了を効率的に把握することが可能となる。
【0032】
また、表示窓44に表示される画像は、表示窓周囲に位置する4方向の移動スイッチにて移動させることが可能となっている。これは図6で説明したように、合成撮像情報中にて表示領域を移動可能とすることに相当している。ユーザーは移動スイッチをカーソル41で操作して、所望の施工位置を観察することが可能となっている。
【0033】
このような操作にてユーザーは、複数の合成撮像情報中、注目する施工箇所を詳細に観察することが可能となる。さらに本実施形態では、この画面に施工表50を同時に表示して施工管理を行うことも可能となっている。施工表50は、サーバ装置2の記憶手段23に記憶された施工データに基づいて示されるチャート図である。本実施形態では、予め建
築部材毎の施工開始時刻、施工終了時刻が予定として入力されている。ユーザーは表示窓44に施工状況を表示させて各施工状況を確認しつつ、実際の施工開始時間、施工終了時刻を入力する施工管理を行うことが可能となっている。
【0034】
その施工管理について、工程表50中、破線Aで囲んだ部分を参考として説明する。図8は、工程表示部の詳細を示す図であって、図8(A)は入力前の表示形態が、図8(B)は入力後の表示形態が示されている。両図において、部材名称51、予定/実績52、施工開始時刻53、施工終了時刻54、タイムチャート55、施工所用時間56が示されている。
【0035】
ユーザーは、施工状況を入力する部材名称をカーソル41にて指定操作(クリック)する。次に、時刻表示バーなどを利用して当該部材名称に対応する建築部材を表示窓44中に表示させる。次に再生操作部23にて順方向、逆方向に再生を行い、当該建築部材の施工状況を確認する。このとき、当該建築部材の施工開始が表示窓に表示されているときに、実績(R)側の施工開始時刻欄を指定操作する。この実績側の施工開始時刻欄には、そのときに表示されている合成撮像情報に対応する時刻タグに応じた時刻が入力される。時刻タグが1つの時刻を示したものである場合には、時刻タグをそのまま入力することとなるが、時刻タグが期間を示したものである場合には、期間中の所定時刻が入力される。
【0036】
終了時刻欄についても同様に、建築部材の施工終了時が表示窓44に表示されているときに、実績側の施工終了時刻欄を指定操作することで、表示されている合成撮像情報に対応する時刻タグに応じた時刻が入力されることとなる。実績側の入力に応じて、実績側のタイムチャート55、施工所要時間56が表示される。ユーザーはタイムチャート55にて視覚的に施工予定、施工実績を確認することができるとともに、施工所要時間56にて数値の上での施工予定、施工実績を確認することが可能となる。
【0037】
なお、本実施形態では、施工管理する建築部材を指定した上で、表示窓44上で当該建築部材を探すこととしているが、この処理を簡易化することも考えられる。例えば、図8(A)にて部材名称を指定した場合、その施工開始時刻の予定は既知のため、当該予定時刻に対応した合成撮像情報を表示させ、建築部材の探索を簡易化することが考えられる。ユーザーは、その前後での合成撮像情報を探索することで、該当する建築部材を容易に見つけることができる。
【0038】
また、建築物のCAD情報を使用して建築部材の位置を利用することも考えられる。3次元CADでは、建築物を構造上、あらゆる方向から観察することが可能である。ネットワークカメラ1と同じ視点位置からみた建築物をCAD情報で形成し、合成撮像情報と対応させることで、合成撮像情報中、注目する建築部材の配置位置を容易に見つけることが可能となる。施工管理において、部材名称51が指定操作されたときに、対応する建築部材の施工時間、施工位置を合成撮像情報中にて容易に見つけることが可能となる。建築部材の指定は、建築名称のみならず、予定(P)側の施工開始時刻欄、施工終了時刻欄、あるいは、タイムチャート55を指定操作することで行うこととしてもよい。
【0039】
さらに、入力した実績(R)側の施工開始時刻欄、施工終了時刻欄、あるいは、タイムチャート55を指定することで、入力時における表示窓44の表示状況を再現することとしてもよい。この場合、施工開始時刻、施工終了時刻に対応付けて、合成撮像情報中の表示領域が記録される。工程表50側から実際の施工状況を表示させ、施工状況を再度確認することが可能となる。
【0040】
以上、建築部材について施工管理を行う旨を説明したが、施工管理は建設部材のみに限らず、例えば、搬出入車のチェックや、コンクリートの打設作業など、施工現場における
あらゆる工程について行うことができる。また、施工現場における施工工程の実績を収集し、データベース化することで、以後に行われる施工予定をより正確なものとすることが可能となる。さらに、施工工程毎に映像でその状況を確認することができ工事計画データベースとして活用することができ、技術の伝承も容易に行うことが可能となる。そして、ネットワークカメラ1による無人作業であるため、人手を必要とせず、そして、人為的なミスも防ぐことができる。
【0041】
図9は、合成撮像情報の時刻別表示を示すウィンドウ図である。図7では1つの表示窓44中に合成画像情報をアニメーションのように時間的に変移させて表示させていたが、本実施形態の時刻別表示では、複数の表示窓中に異なる時刻の施工状況を表示させ、施工状況の推移を観察することが可能となっている。ユーザーは期間設定部45と、時間間隔設定部46をカーソル41で指定して、複数の表示窓に合成撮像情報を表示させることが可能である。各表示窓には、期間設定部45にて設定した設定期間、再生時間間隔設定部46にて設定した時間間隔に対応した時刻タグを有する合成撮像情報が表示される。
【0042】
この場合も、図6で説明した合成撮像情報中、表示領域部分が各表示窓に表示される。表示領域部分の移動は、図中右上に表示されたスイッチをカーソル41で指定操作することで実行される。なお、本実施形態では、表示領域部分を移動させた場合、全ての表示窓中に表示される表示領域部分に反映されることとなる。そのため、ユーザーは同一の施工部分を、複数の時刻にわたって観察することが可能となる。
【0043】
図10は、合成撮像情報のカレンダー表示を示すウィンドウ図である。本実施形態では、年月設定部47にて所望の施工年、施工月を指定入力することで、当該施工月を含む施工状況をカレンダー表示することが可能となっている。各表示窓に表示させる合成撮像情報の読み出しについては、図9の場合と同様であって、指定された施工月の各日に対応した時刻タグを有する合成撮像情報が読み出される。この実施形態においても、図中右上に表示されたスイッチを操作することで、所望の表示領域を選択することができる。表示領域に関する操作は、全ての表示窓に表示される合成撮像情報に反映されることとなる。
【0044】
図9、図10では、説明したように時刻別表示、カレンダー表示について説明したが、これら実施形態では、多様な間隔で同じ施工箇所、すなわち、合成撮像情報中における同じ表示領域を観察することが可能であって、施工の進捗状況を一目で確認することが可能となっている。
【0045】
本実施形態では、ネットワークカメラ1のパン機能、チルト機能を用いることで、施工現場における撮像位置を移動させることとしたが、ネットワークカメラ1にはズーム機能を備える機種もあり、このズーム機能を利用することでさらに詳細な施工状況を撮像することも可能となる。
【0046】
図11は、ネットワークカメラのズーム機能を示す図であって、図12は、ズーム機能を利用した各種撮像情報を示す図である。ズーム機能は、光学系を可変させることで撮像対象の拡大を図る機能であって、図11に示されるように撮像範囲を可変することが可能である。図では広角側にて撮像された撮像情報A1、ズーム機能を利用して撮像された撮像情報A1-a、さらにズームを行った場合の撮像情報A1ーbが示されている。
【0047】
図12(a)は、このように撮像された場合を示した図であって、広角側のA1からズーム側のA1−bが示されている。図中、各撮像情報の大きさは異なっているが、どの撮像情報も解像度は同じである。A1−b側ではより詳細な施工状況を観察することが可能となる。施工現場において、観察すべき場所が予め決まっている場合には、このように注目箇所を中心としてズーム機能を動作させ、より詳細な撮像情報を取得することとしても
よい。閲覧処理では、拡大、縮小スイッチの操作に応じて広範囲にわたる場合は、広角側で撮像した撮像情報を、拡大した場合にはズーム機能にて撮像された撮像情報を切り換えて表示させる。
【0048】
図12(b)は、広角側の撮像情報A1に対して、撮像情報を9つに分割した領域毎にズーム機能を動作させて撮像し、A1-a〜A1-iまでの詳細な撮像情報を取得した場合が示されている。このように、各領域について全てズーム機能を働かせて撮像することで、注目点のみならず施工現場を詳細に確認することが可能となる。
【0049】
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0050】
1…ネットワークカメラ、11…レンズ、12…LANケーブル、13…ルータ、2…サーバ装置、21…制御手段、22…通信手段、23…記憶手段、3a〜3b…パーソナルコンピュータ、41…カーソル、42…表示間隔設定部、43…再生操作部、44…表示窓、45…期間設定部、46…時間間隔設定部、47…年月設定部、48…時刻表示バー50…工程表示部、51…部材名称、52…予定/実績(P:予定、R:実績)、53…施工開始時刻、54…施工終了時刻、55…タイムチャート、56…施工所要時間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像する施工状況撮像システムにおいて、
予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、
各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、
合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、
指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、を備えることを特徴とする
施工状況記録システム。
【請求項2】
前記表示出力処理は、前記指定手段の指定に基づいて合成撮像情報の表示範囲を変更することを特徴とする
請求項1に記載の施工状況記録システム。
【請求項3】
前記表示出力処理は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する合成撮像情報を順次、表示出力させることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の施工状況記録システム。
【請求項4】
前記表示出力処理は、合成撮像情報を順次表示出力させる際、指定手段からの指定に基づいて施工開始時刻、施工終了時刻を記録することを特徴とする
請求項3に記載の施工状況記録システム。
【請求項5】
前記検索手段は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する複数の合成撮像情報を同時に表示出力させることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の施工状況記録システム。
【請求項6】
撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像する施工状況撮像プログラムにおいて、
予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、
各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、
合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、
指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、をコンピューターに実行させることを特徴とする
施工状況撮像プログラム。
【請求項1】
撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像する施工状況撮像システムにおいて、
予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、
各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、
合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、
指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、を備えることを特徴とする
施工状況記録システム。
【請求項2】
前記表示出力処理は、前記指定手段の指定に基づいて合成撮像情報の表示範囲を変更することを特徴とする
請求項1に記載の施工状況記録システム。
【請求項3】
前記表示出力処理は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する合成撮像情報を順次、表示出力させることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の施工状況記録システム。
【請求項4】
前記表示出力処理は、合成撮像情報を順次表示出力させる際、指定手段からの指定に基づいて施工開始時刻、施工終了時刻を記録することを特徴とする
請求項3に記載の施工状況記録システム。
【請求項5】
前記検索手段は、指定された時間間隔に対応する日時タグを有する複数の合成撮像情報を同時に表示出力させることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の施工状況記録システム。
【請求項6】
撮像位置を可変可能な撮像手段を制御して施工現場を撮像する施工状況撮像プログラムにおいて、
予め設定されている複数の撮像位置を前記撮像手段に順次撮像させる撮像ターンを、繰り返し実行する撮像制御処理と、
各撮像ターンで撮像された複数の撮像情報を合成して合成撮像情報を生成する合成処理と、
合成撮像情報に対し、合成の際、使用された少なくとも1つの撮像情報の撮像日時に基づいて、日時タグを決定する日時タグ決定処理と、
指定手段にて指定された指定日時に対応する日時タグを有する合成撮像情報を表示出力させる表示出力処理と、をコンピューターに実行させることを特徴とする
施工状況撮像プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−137943(P2012−137943A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289961(P2010−289961)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】
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