施設予約装置、プログラム及び方法
【課題】施設予約の成立確率が高い施設予約装置を提供する。
【解決手段】定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理記憶部と、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部と、を有する施設予約装置。
【解決手段】定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理記憶部と、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部と、を有する施設予約装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は施設予約装置、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業、大学、官公庁等、複数の利用者が会議室や設備を頻繁に利用する職場の多くは、施設予約管理システムなどをもって施設利用の運用を図っている。しかし、時期によっては施設の利用が集中するため、施設予約管理システムだけでは調整仕切れない場合が生じる。例えば、来客などで会議室を必要としているにも関わらず、会議室のすべてが予約済みである場合などは、先約者に交渉して調整する。調整は電話、電子メール、等、施設管理システム以外の手段を必要とするため、大人数の組織や多くの施設を抱える企業では、調整に多くの工数がかかっていた。また、予約者が、譲渡可能な先約者を見逃してしまうこともしばしばあった。
【0003】
特許文献1は、予約情報を照会の上、指定された会議室に空きがあるか否かを確認し、空きがある場合、指定された会議室の予約を行う、ことを開示している。
【0004】
特許文献2は、ユーザ端末のリクエストに応じて宿泊予約の予約登録処理を行い、宿泊施設データベースに登録された空室状況を示す情報である空室情報等を更新することを開示している。
【0005】
特許文献3は、予約管理部が、予約申込または予約変更申込を処理する機能を備えており、Web公開部が第1会議室、第2会議室またはプロジェクタの予約状況に基づいてWebページを生成、更新することを開示している。
【0006】
特許文献4は、予約された会議室に先約がある場合に、その代替会議室を提示する会議室予約システムを開示している。代替会議室は、この先約の指定日時に空いていて、この先約の会議参加人数以上の収容人員を有する会議室から、選択される。この会議室予約システムは、代替会議室の有無を確認し、このような代替会議室がある場合には、先約の会議関係者に対して、指定されている会議室を、この代替会議室に変更するよう、要請する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−032100
【特許文献2】特開2008−026987
【特許文献3】特開2008−152540
【特許文献4】特開平11−353390
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1、特許文献2、特許文献3のシステムは、たとえ代替会議室があっても、先約者に変更を要請することを行わない。したがって、これらのシステムでは、先約があった場合、予約者は、日程変更、先約者への変更要請等に工数を割かなくてはならない。
【0009】
特許文献4のシステムは、先約があった場合、代替会議室への変更を先約者に要請するので、予約者の工数は軽減する。しかし、特許文献4のシステムは、利用者が希望する収容人員を有する施設のみに対して、代替会議室を検索するという方法である。そのため、特許文献4のシステムは、一件の先約代替で予約が成立しない場合、他の先約施設の代替会議室利用の可能性を検討することをしない。従って、利用者が調整できる予約の範囲は限定されており、予約の成立確率は低かった。本発明の目的は、上記課題を解決して、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の施設予約装置は、定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理記憶部と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、
前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部と、
を含む。
【0011】
本発明の施設予約プログラムは、定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶する記憶処理と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索処理と、をコンピュータに実行させる。
【0012】
本発明の施設予約方法は、定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶し、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態を表す構成例を示す図である。
【図2】図2は本発明の第1の実施形態の譲渡候補者が変更可能な代替施設が予約可能な場合のフローチャートを示す図である。
【図3】図3は第1の実施形態の予約条件と、予約状況の例を示す図である。
【図4】図4は1つの会議室に対して複数の予約者が存在する場合の、予約条件と予約状況の例を示す図である。
【図5】図5は図4の例において、利用者が施設間移動なしの予約条件を提示している例を示す図である。
【図6】図6は本発明の第2の実施形態の譲渡候補者が変更可能な代替施設が予約可能でない場合のフローチャートを示す図である。
【図7】図7は第2の実施形態の予約条件と、予約状況の例を示す図である。
【図8】図8は第3の実施形態の予約条件と、予約状況の例を示す図である。
【図9】図9は第3の実施形態の代替パターン検索表示装置の画面表示を示す図である。
【図10】図10は施設DBの格納状況の一例を示す図である。
【図11】図11は予約DBの格納状況の一例を示す図である。
【図12】図12は代替希望DBの格納状況の一例を示す図である。
【図13】図13は、利用者Xの予約が成立した後の約情報DBの格納状況の一例を示す図である。
【図14】図14は本発明の第4の実施形態を表す構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、図1、図2を参照して詳細に説明される。第1の実施形態の施設予約装置200は図1に示すように大きく分けて2つの情報記憶DB(データベース)を備えている。一つは収容人数や設置設備などの施設情報を記憶する施設DB201と、予約された使用日時や予約者名、端末アドレスを含む予約者の連絡先、を含む予約情報を記憶する予約DB202とを併せ持つ管理DB209である。他の一つは、施設利用者が代替施設を検索し調整を可能とするための、代替希望DB203、である。施設DBは施設記憶部、予約DBは予約記憶部、管理DBは管理記憶部とも呼ばれる。また代替希望DBは代替希望記憶部とも呼ばれる。なお、施設DB201、予約DB202のどちらかに記憶処理を行なうこと、もしくは、どちらかを検索することを、単に管理DB209に記憶処理を行う、もしくは管理DB209を検索する、と表現することがある。
【0016】
また、施設予約装置200は空室検索部204、予約登録部205、代替検索部206、先約者調整部207、変更登録部208を有している。
【0017】
空室検索部204は、利用者端末から入力された、希望する施設の定員、使用する日時、施設間の移動の可否の情報を含む予約条件と合致するすべての施設を、施設DB201、及び予約DB202から検索する。なお、施設間の移動の可否の情報は、特に指定されない場合、必要に応じて施設間を移動する予約の形態となる。
【0018】
図10は施設DB201の内部の一例である。施設DB201は施設名と、この施設名の施設が収容可能な人員である定員を含む仕様を記憶している。
【0019】
図11は予約DB202の内部の一例である。予約DB202は、予約対象の施設名、予約者名、予約人員(使用人数とも呼ぶ)、使用を予定している日付である予約日、使用を予定している時間帯である予約時間、予約者連絡先(この場合は電子メールアドレス)、予約を登録した予約登録日、予約成立の有無を記録している。予約が成立している予約者(予約成立 有)は、譲渡候補者の対象である。予約が成立していない予約者(予約成立 無)は、予約の可否が定まっていない予約者であり、以降、利用者と呼ぶ。空室検索部204は、検索の結果を予約登録部205もしくは代替検索部206に通知する。なお、ここでは、施設予約装置200を使って施設予約を行う利用者の使用する端末を使用者端末と呼ぶ。なお、予約日と予約時間の情報を合わせて予約された日時と呼ぶこともある。また、予約者連絡先としては、電子メールアドレス以外の端末アドレスが記録されることもある。
【0020】
予約登録部205は利用者端末から入力された予約条件と、利用者の連絡先を含む利用者情報を予約DB202に記憶する。
【0021】
代替検索部206は、予約条件に合致する施設がすべて予約済みの場合に、施設予約の譲渡を交渉する対象となる先約者(譲渡候補者)とこの譲渡候補者が予約している施設に替わって予約する代替施設を検索する。この検索は、定員をキーとして施設DB201に対してなされる。検索の結果、使用人数の予約条件を満たす施設及びこの施設を予約している譲渡候補者が抽出される。また、代替検索部206は、抽出された施設名をキーとして予約DB202を検索し、予約条件の使用時間に、この抽出された施設が予約済みか否かを判断する。なお、ここで譲渡候補者は、予約している出席者数(使用人数とも呼ぶ)を上回る定員の、施設が存在する先約者であり、現在予約している施設以外に使用可能な施設のない先約者は譲渡候補者とはしない。
【0022】
代替検索部206は、検索の結果得た、各譲渡候補者に代替施設の利用に対する適性に応じて候補者番号を付与し、代替希望DB203に、検索された譲渡候補者と候補者番号と代替施設とを格納する。
【0023】
図12は代替希望DB203の内部の一例である。代替希望DB203は、利用者毎に、候補者番号に関連付けて、譲渡候補者名、譲渡候補者がその時点で予約している施設名(施設の名称とも呼ぶ)、代替施設名(代替施設の名称とも呼ぶ)と、を記憶している。
【0024】
なお、代替検索部206は、予約条件に完全に合致する施設だけではなく、一部のみに合致する施設をも合わせて検索することができる。
【0025】
調整部207は代替検索部206により起動される。調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した候補者番号の順に、譲渡候補者名の情報を取得する。調整部207は、譲渡候補者名をキーとして、予約DB202を検索し、譲渡候補者のメールアドレスを得、このメールアドレス宛に予約施設の変更依頼のメールを自動送信する。譲渡候補者が使う譲渡候補者端末は、その依頼に対する可否の回答を調整部207に通知する。調整部207はこの可否の回答を変更登録部208と代替パターン検索表示部206とに送信する。
【0026】
変更登録部208は調整部207から、予約の変更了解の通知を受けた場合に、予約DB202の譲渡候補者の予約施設を代替施設に変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約の登録と、を行う。変更登録部208は、譲渡候補者が予約変更に了解しない場合は、予約DB202の変更は行わない。また、後述するように複数の譲渡候補者の了解が必要な場合は、変更登録部208は、すべての譲渡候補者が予約変更に了解した場合のみ、予約DB202の予約者情報を書き換える。
【0027】
この施設予約装置200は、利用者端末、譲渡候補者端末とコンピュータネットワークで接続されている。コンピュータネットワークは、インターネット/イントラネットなどであり、その構成は特に限定されない。なお、変更依頼の通知を送信し、変更了解、または変更拒否の回答を受信することを、以降、変更交渉とも呼ぶ。
【0028】
図2は処理の流れを示すフローチャートである。利用者は利用者端末を介して予約条件、利用者情報を施設予約装置200の予約登録部205に入力する(S302)。予約登録部205は入力された予約情報、利用者情報を予約DB202に記憶し、空室検索部204に空室検索を指示する。予約DB202には施設名以外の情報が格納される。「予約成立の有無」としては「無」が格納される。空室検索部204は定員をキーとして施設DB201を検索し、予約条件に合致する施設を抽出する。次に、空室検索部204は施設名をキーとして、予約DB202を検索し、予約の有無を判断する。予約条件に合致する空室がある場合(S303 YES)、予約を登録し(S304)終了する(S305)。
【0029】
空室がない場合(S303 NO)、空室検索部204は代替検索部206に譲渡候補者と、この譲渡候補者が代替として使い得る代替施設を検索させる。代替検索部206は、譲渡候補者の予約する定員をキーとして施設DB201を検索し、条件を満たす施設名称を抽出する。次に代替検索部206はこの施設名称をキーとして予約DB202を検索して、譲渡候補者のための代替施設とを検索し、抽出された代替施設の予約の有無を判断する。使用可能な代替施設が存在する譲渡候補者が存在する場合は(S306 YES)、各譲渡候補者に代替適性に応じた候補者番号を付与する(S307)。譲渡候補者に使用可能な代替施設が存在しない場合は(S306 NO)、第2の実施形態で後述するように、譲渡候補者に対する譲渡候補者(下位の譲渡候補者)について、代替施設を検索する。
【0030】
代替検索部206は、譲渡候補者毎に代替にふさわしいか否かを計算する。代替検索部206は、もっとも代替にふさわしい譲渡候補者から順に候補者番号K(K=1〜M)を付与し、代替希望DB203に、検索された譲渡候補者を候補者番号と代替施設とに関連付けて格納する。Mは譲渡候補者の数に相当する。なお、ここでは、代替にふさわしい度合いを代替適性度と呼ぶ。調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した候補者番号の順に、譲渡候補者名を取得する。つづいて調整部207は、この譲渡候補者名をキーとして予約DB202を検索して、この譲渡候補者の連絡先を得、譲渡候補者端末に変更了解の有無を問う通知を送信する(S308)。譲渡候補者が了解した場合(S308 YES)は、変更登録部208が、譲渡候補者の予約施設の代替施設への変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約と、を予約DB202に登録し(S311)、終了する(S311)。
【0031】
譲渡候補者が了解しない場合で(S308 NO)、候補者番号が対象となっている譲渡候補者の数Mに到達していない場合(S309 NO)、調整部207は次のように処理を行なう。調整部207は現在の候補者番号に1を加えた候補者番号の譲渡候補者に(S310)、変更了解の有無を問う通知を送信し(S308)、同様の処理を繰り返す。
【0032】
譲渡候補者が了解しない場合で(S308 NO)、候補者番号Kが対象となっている先約者の数Mに到達している場合(S309 YES)は、調整部207が利用者端末に予約変更が不可であることを通知し(S312)、終了する(S314)。
【0033】
図3は代替施設の検索パターンの一例を示す。利用者Xの希望する条件は10人で時刻9:00から時刻12:00までの間、会議室を使うこと、である。この例では、施設は会議室となる。すなわち、予約条件「施設:定員10名以上、使用時間:時刻9:00〜時刻12:00」が予約登録部205に入力される(S302)。予約登録部205は、予約DB202にこの予約条件を登録する。予約DB202には予約が成立していない施設名以外の情報が格納される。「予約成立の有無」としては「無」が格納される。A〜Cの各会議室は10人用であり、Aは譲渡候補者aにより5人で、Bは譲渡候補者bにより3人で、Cは譲渡候補者cにより6人で、それぞれ予約されている。Dは6人用であり、予約はされていない。利用者Xの希望を満たす部屋はどれも予約済みであるから、空室はない(S303 NO)。ここで、代替適性を決めるポリシーを、「代替施設の定員と使用人数の差が大きい予約を行っている譲渡候補者ほど代替適性が高い」とし、代替施設の定員を予約人数で割ったものを、代替適正度とする。この代替適性度は、余裕適正度と呼ばれる。この場合、Dの会議室に変更する余裕適性度は、aが1.2、bが2、cが1であり、Dを使用する上ではbがもっとも代替適性が高いということになる。この代替適正度に基づき、b、a、cは、この順に候補者番号1、2、3を付与される。調整部207はb、a、cの順に変更了解の有無を問う通知を送信する(S308)。b、a、cのいずれかが変更に了解した場合、利用者の予約は登録され(S311)、変更を承諾したb、a、cのいずれかの譲渡候補者の予約変更が登録される(S313)。図13は、一例として、利用者Xがbとの変更交渉で、Bを予約する結果となった場合の予約DB202の内容を示す。利用者Xの施設名がBとなり、bの予約がDに変更となっている予約状況が、太字部分から、図11と比較して読み取られる。いずれの了解もとれなかった場合は、利用者Xに予約変更不可が通知され(S312)、利用者の予約は登録されずに終了する(S314)。
【0034】
この例は、予約条件の日時に、一つの会議室が一人の予約者により予約されている場合であるが、図4のように一つの会議室を複数の予約者が異なる時間帯に予約している場合には、代替検索部206は、時間帯毎に、候補者番号を決める。時刻9:00から時刻10:00までは譲渡候補者ハ、イ、ホの順に、変更了解の有無が問われる。時刻10:00から時刻12:00までは、譲渡候補者ロ、ヘ、ニの順に、変更了解の有無が問われる。この場合、特に予約条件に指定されていない場合、利用者は決定結果によっては、時刻9:00から時刻10:00と時刻10:00から時刻12:00までとで、会議室間を移動することが必要となる。
【0035】
図5は予約条件として、施設間の移動を不可と指定した場合である。このように1つの会議室を複数の予約者が異なる時間帯に予約している場合で、利用者が一つの会議室を継続して使用することを求める場合には、次のポリシーにしたがって、候補者順位を決める。そのポリシーは「先約者の少ない会議室を予約している予約者ほど代替適正が高い」というものである。この場合、同じ会議室を予約している予約者の人数の逆数が、代替適正度である。この代替適正度は予約者数適正度と称される。
【0036】
すなわち、会議室Aの予約者であるイ、ロ、ハ、ニの予約者数適正度は0.25、会議室Bの予約者であるホ、ヘの予約者数適性度は0.5、会議室Cの予約者であるト、チ、リの予約者数適正度は0.2となる。したがって、譲渡候補者を(ホ、ヘ)、(イ、ロ、ハ、ニ)、(ト、チ、リ)のグループの順に変更了解の有無が問われる。グループの全員が予約変更に同意した場合に、予約変更が成立する。
【0037】
なお、会議室を予約している人数が同じである場合、各予約者の余裕適正度の平均値を元に譲渡候補者のグループを決めることができる。
【0038】
余裕適性度の平均は、単純に予約適性度の総和を予約者数で規格化してもよいし、使用時間で重み付けしてもよい。
【0039】
図3〜5の例ではいずれも、検索結果のうち、利用者の提示した予約条件について、譲渡候補者の検索を行っているが、利用者が直接は提示していない予約条件についても、譲渡候補者の検索を行う設定にしてもよい。
【0040】
施設予約装置200は、記録媒体に記憶されたプログラムに基づいてフローチャートに示した予約管理を実行するコンピュータ装置によって実現される構成としてもよい。
【0041】
施設DB201と予約DB202は、一つの記憶媒体にまとめてもよく、予約DB202が施設に関する情報を合わせて記憶していてもよい。また、施設DB201が予約を合わせて記憶してもよい。
【0042】
本実施形態では、施設DB201が、格納している仕様の情報のうち、定員の情報だけを使っているが、定員の情報以外に、施設の位置、所有している設備に関する情報を格納してもよい。このような場合、利用者は予約条件として、位置や、設備を指定することも可能である。施設の定員、位置、設備は、総称して施設の仕様と呼ばれることもある。
【0043】
本実施形態では、調整部207と変更登録部208を、代替検索部206とは別に設定しているが、代替検索部206が、調整部207と変更登録部208の機能を兼ね備えていてもよい。
【0044】
本実施形態によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【0045】
その理由は、代替検索部が、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、代替施設を検索し、譲渡候補者の端末に、この代替施設に譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信するからである。
【0046】
また、その理由は、代替検索部が、譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に代替適性度を計算し、この譲渡候補者に、代替適性度の順に上記の通知を送信するからである。
【0047】
また、その理由は、代替検索部が、代替適性度は、代替施設の定員とこの譲渡候補者により予約されている使用人数との比が大きいほど高く計算しているからである。
【0048】
また、その理由は、代替検索部が、代替適性度は、前記代替施設を予約する譲渡候補者の総数が多いほど低く計算されるからである。
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、利用者に対して一人以上の譲渡候補者に代替施設が存在した場合(S306 YES)についての実施形態である。これに対して、第2の実施形態は、いずれの譲渡候補者にも変更し得る代替施設が存在しない場合(S306 NO)の実施形態である。
【0049】
図6は第2の実施形態の処理を示す。ここで、譲渡候補者は全部でM人おり、候補者番号J(Jは1以上でM以下の自然数)を割り振られているものとする。また、ここでは簡単のため、M人全員が予約変更に同意しているものとする。予約変更に同意しない譲渡候補者がいる場合は、同意する譲渡候補者に対して、S400以降の処理が進められる。空室検索部204は、代替検索部206に、譲渡候補者番号の順に、この譲渡候補者に対して代替施設を提供可能な先約者である第2位譲渡候補者が検索させる(S400)。ここで、第2位譲渡候補者に対する代替施設は第2代替施設と呼ばれる。また、検索された第2位譲渡候補者の総数はNである。
【0050】
第2位譲渡候補者に対して第2代替施設が存在する場合(S401 YES)、代替検索部206は、第1の実施形態と同様に、第2位譲渡候補者毎に第2代替施設を利用するのに当たっての代替適性度を計算する。代替検索部206は、この計算の結果を基に、もっとも代替適正度の高い第2位譲渡候補者から順に第2候補者番号L(L=1〜N)を付す(S402)。代替検索部206は、代替希望DB203に、検索された第2位譲渡候補者を第2候補者番号と第2代替施設とに関連付けて格納する。
【0051】
調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した第2位候補者番号Lの順に、第2位譲渡候補者に変更了解の有無を問う通知を送信する(S403)。
【0052】
第2位譲渡候補者が了解した場合(S403 YES)は、変更登録部208が
譲渡候補者の予約施設の代替施設への変更と、第2位譲渡候補者の予約施設の第2代替施設への変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約と、を予約DB202に登録し(S404)、終了する(S405)。
【0053】
第2譲渡候補者が了解しない場合(S403 NO)で、第2候補者番号Lが第2位譲渡候補者の総数Nに到達し(S406 YES)、候補者番号Jが譲渡候補者数Mに至っている場合(S408 YES)は、調整部207は、次の処理を行う。調整部207は、利用者に予約変更不可を通知し(S410)、終了する(S411)。
【0054】
第2譲渡候補者が了解しない場合(S403 NO)で、第2候補者番号Lが第2位譲渡候補者の総数Nに到達し(S406 YES)、候補者番号Jが譲渡候補者数Mに至っていない場合(S408 NO)は、候補者番号J+1について(S409)、S400以降の処理が繰り返される。
【0055】
どの第2位譲渡候補者にも第2代替施設がない場合(S401 NO)で、譲渡候補者番号Jが譲渡候補者数Mに達していない場合は(S408 NO)、譲渡候補者番号J+1について(S409)、S400以降の処理が、繰り返される。
【0056】
どの第2位譲渡候補者にも第2代替施設がない場合(S401 NO)で、譲渡候補者番号Jが譲渡候補者数Mに達している場合は(S408 YES)、調整部207が利用者に予約変更不可を通知し(S410)、終了する(S411)。
【0057】
図7は第2の実施形態の一例である。利用者の希望する条件は10人で時刻9:00から時刻12:00までの間、一つの会議室を継続して使うこと、である。会議室Eの定員は10人、Fの定員は8人、Hの定員は3人である。Eは時刻9:00から時刻12:00まで8人での使用をαにより予約されている。Fは、時刻9:00から時刻12:00まで3人での使用を、βにより予約されている。会議室Hは3人用であり、誰からも予約はされていない。利用者の要求を満たす、予約可能な会議室はない。
【0058】
譲渡候補者となるのは、定員10人のEを8人で予約しているαである。αが代替施設として使用可能な会議室は、Fであるが、βにより予約済みであるので、譲渡候補者αにとっての代替施設はない(図3 S306 NO)。
【0059】
この時点で調整部207は譲渡候補者αに変更了解の有無を問う通知を送信する。譲渡候補者αの利用者端末から変更了解の通知を受信した場合、空室検索部204は代替検索部206に、譲渡候補者αにとっての代替施設を提供する第2位譲渡候補者を検索させ、βを抽出する(S401)。
【0060】
第2位譲渡候補者βが変更に了解しない場合(S400 NO)、利用者に予約不成立が通知される。(複数の譲渡候補者がいる場合は、S400以下の処理を繰り返し、すべての譲渡候補者が変更に了解しなかった場合に、利用者に、予約不成立を通知する。)
代替検索部206は、検索の結果、第2位譲渡候補者βにとっての代替施設として会議室Hを得る(S402)。この例の場合、第2位譲渡候補者はβ一人なので、代替検索部206は、第2譲渡候補者βに候補者番号1を割り振る(S403)。
【0061】
調整部207が、βに変更了解の有無を問う通知を送信し、βがこれに了解する通知を返信した場合(S405 YES)、利用者の予約は登録される。すなわち、利用者は会議室Eを10人で時刻9:00から時刻12:00まで使用可能となる。また、譲渡候補者αは、会議室Fを8人で時刻10:30から時刻12:00まで使用するよう、その予約が登録される。また、第2位譲渡候補者βは会議室Hを3人で時刻10:30から時刻12:00まで使用するよう、その予約が登録される(S406)。
【0062】
βが予約変更に不同意の通知を返信した場合、候補者番号は候補者数に等しく(S408 YES)、第2位譲渡候補者は他に存在しないため、調整部207は利用者に予約不成立を通知する。
【0063】
なお、第2位譲渡候補者に変更可能な施設が存在しない場合には、上記の処理を同様に行うことにより、第3位以上の譲渡候補者に変更の問い合わせを行うことができる。
【0064】
本実施形態によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【0065】
その理由は、代替検索部が、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、代替施設を検索し、譲渡候補者の端末に、この代替施設に譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信するからである。
【0066】
また、その理由は、代替検索部が、譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に代替適性度を計算し、この譲渡候補者に、代替適性度の順に上記の通知を送信するからである。
(第3の実施形態)
第1の実施形態、第2の実施形態では、一定のポリシーの元に、代替検索部206が、譲渡候補者番号、第2位譲渡候補者番号を定め、この番号の順に予約変更の問い合わせを、自動的に行なっている。第3の実施形態は、代替検索部206が候補者番号の順に、代替希望DB203の内容を利用者端末の画面に表示し、利用者がその中から、希望する譲渡候補者と代替施設の組み合わせを選択するという実施形態である。代替希望DB203を画面に表示させること、利用者端末を介して代替検索部206が、候補者番号ではなく、利用者が指定した候補者順位で、譲渡候補者に問い合わせを行うこと、以外の処理は第1の実施形態は第2の実施形態と変わらない。図8は第3の実施形態を表す一例である。利用者が、利用者端末を介して設定した条件は、一つの会議室の、時刻9:00から時刻12:00までの、10人での予約であり、予約変更の交渉は2回以内まで、である。
【0067】
会議室Iの定員は20人、会議室B、Cの定員は10人、会議室Dの定員は6人、会議室Hの定員は3人である。
【0068】
会議室Iは、甲が11人で時刻9:00から時刻12:00まで予約している。
【0069】
会議室Bは、時刻9:00から時刻10:30までは空いており、乙が8人で10:30から時刻12:00まで予約している。
【0070】
会議室Cは、丙が8人で時刻9:00から時刻10:30まで、丁が3人で時刻10:30から時刻12:00まで予約している。
【0071】
会議室Dは、戊が3人で時刻9:00から時刻10:30まで、己が5人で時刻10:30から時刻12:00まで予約している。
【0072】
会議室Hは、時刻9:00から時刻12:00まで予約されていない。
【0073】
図9(a)は、利用者が予約する会議室と、譲渡候補者と代替施設の組み合わせを表示する、代替検索部206の画面の一例である。ここで、会議室Iの予約は、利用人数により、他の会議室への代替は不可能であるため、甲は譲渡候補者からははずれる。譲渡候補者となるのは、乙、丙、丁、戊、己である。この実施形態では、譲渡候補者の数が少ない順に、譲渡候補者と代替施設の組み合わせが、代替検索部206に表示される。このような表示が選ばれる理由は、利用者が、調整にかかる工数が少ない組み合わせを選びやすくするためである。
【0074】
利用者が会議室Cを予約する場合、丙の8人での予約は、会議室Bへの代替が可能である。丁の3人での予約は会議室Hへの代替が可能となる。したがって、丙がCからBへ、丁がCからHへ予約を変更することにより、利用者の会議室Cの予約は可能となる(パターン1)。
【0075】
利用者が会議室Bを予約する場合、乙の8人での予約は、会議室Cへの変更が検討され得る。Cのこの時間帯は丁により3人で予約されているが、丁は会議室Hへの代替が可能となる。したがって、乙がBからCへ、丁がCからHへ予約を変更することにより、利用者の会議室Bの予約は可能となる(パターン2)。
【0076】
利用者はパターン1、パターン2、について、代替適正の順位を定め、定めた順位を代替検索部206に通知する。代替検索部206は、この順位にしたがって、実施形態1、2と同様に譲渡候補者に了解を問い合わせ、了解が成立した場合は、変更登録部208が利用者の予約と譲渡候補者の予約変更とを登録する。
【0077】
なお、上記の実施形態では、代替検索部206は、利用者の希望に合致する、パターンのみを表示させた。これに対して、代替検索部206は、利用者の希望と直接合致していない、変更交渉が3回以上となるパターン3、会議室の移動が生じるパターン4、も合わせて表示させることもできる(図9(b))。
【0078】
図9(b)の画面表示は、利用者が予約条件に優先順位をつけ、定員と使用時間とを必須と設定した場合の画面表示である。この場合、「予約変更の交渉は2回以内」という条件を満たさないパターンについても検索結果が表示される。利用者は、図9(b)のように希望していなかったパターンをも参照することによって、選択肢を増やすことができるので、より高い確率で予約を成立させることができる。
【0079】
本実施形態によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【0080】
その理由は、代替検索部が、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、代替施設を検索し、譲渡候補者の端末に、この代替施設に譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信するからである。
【0081】
また、その理由は、代替検索部が、前記希望施設の名称を前記利用者端末に通知し、利用者端末から指定された順に、譲渡候補者に上記の通知を送信するからである。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態は、図14を参照して説明される。本発明の第4の実施形態は、
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時、前記施設の使用を行う人数(使用人数)、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理DB201と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理DB201を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部206と、を有する施設予約装置200である。
【0082】
この実施形態による効果は、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることである。
【符号の説明】
【0083】
200 施設予約装置
201 施設DB
202 予約DB
203 代替希望DB
204 空室検索部
205 予約登録部
206 代替検索部
207 調整部
208 変更登録部
209 管理DB
【技術分野】
【0001】
本発明は施設予約装置、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業、大学、官公庁等、複数の利用者が会議室や設備を頻繁に利用する職場の多くは、施設予約管理システムなどをもって施設利用の運用を図っている。しかし、時期によっては施設の利用が集中するため、施設予約管理システムだけでは調整仕切れない場合が生じる。例えば、来客などで会議室を必要としているにも関わらず、会議室のすべてが予約済みである場合などは、先約者に交渉して調整する。調整は電話、電子メール、等、施設管理システム以外の手段を必要とするため、大人数の組織や多くの施設を抱える企業では、調整に多くの工数がかかっていた。また、予約者が、譲渡可能な先約者を見逃してしまうこともしばしばあった。
【0003】
特許文献1は、予約情報を照会の上、指定された会議室に空きがあるか否かを確認し、空きがある場合、指定された会議室の予約を行う、ことを開示している。
【0004】
特許文献2は、ユーザ端末のリクエストに応じて宿泊予約の予約登録処理を行い、宿泊施設データベースに登録された空室状況を示す情報である空室情報等を更新することを開示している。
【0005】
特許文献3は、予約管理部が、予約申込または予約変更申込を処理する機能を備えており、Web公開部が第1会議室、第2会議室またはプロジェクタの予約状況に基づいてWebページを生成、更新することを開示している。
【0006】
特許文献4は、予約された会議室に先約がある場合に、その代替会議室を提示する会議室予約システムを開示している。代替会議室は、この先約の指定日時に空いていて、この先約の会議参加人数以上の収容人員を有する会議室から、選択される。この会議室予約システムは、代替会議室の有無を確認し、このような代替会議室がある場合には、先約の会議関係者に対して、指定されている会議室を、この代替会議室に変更するよう、要請する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−032100
【特許文献2】特開2008−026987
【特許文献3】特開2008−152540
【特許文献4】特開平11−353390
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1、特許文献2、特許文献3のシステムは、たとえ代替会議室があっても、先約者に変更を要請することを行わない。したがって、これらのシステムでは、先約があった場合、予約者は、日程変更、先約者への変更要請等に工数を割かなくてはならない。
【0009】
特許文献4のシステムは、先約があった場合、代替会議室への変更を先約者に要請するので、予約者の工数は軽減する。しかし、特許文献4のシステムは、利用者が希望する収容人員を有する施設のみに対して、代替会議室を検索するという方法である。そのため、特許文献4のシステムは、一件の先約代替で予約が成立しない場合、他の先約施設の代替会議室利用の可能性を検討することをしない。従って、利用者が調整できる予約の範囲は限定されており、予約の成立確率は低かった。本発明の目的は、上記課題を解決して、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の施設予約装置は、定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理記憶部と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、
前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部と、
を含む。
【0011】
本発明の施設予約プログラムは、定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶する記憶処理と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索処理と、をコンピュータに実行させる。
【0012】
本発明の施設予約方法は、定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶し、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態を表す構成例を示す図である。
【図2】図2は本発明の第1の実施形態の譲渡候補者が変更可能な代替施設が予約可能な場合のフローチャートを示す図である。
【図3】図3は第1の実施形態の予約条件と、予約状況の例を示す図である。
【図4】図4は1つの会議室に対して複数の予約者が存在する場合の、予約条件と予約状況の例を示す図である。
【図5】図5は図4の例において、利用者が施設間移動なしの予約条件を提示している例を示す図である。
【図6】図6は本発明の第2の実施形態の譲渡候補者が変更可能な代替施設が予約可能でない場合のフローチャートを示す図である。
【図7】図7は第2の実施形態の予約条件と、予約状況の例を示す図である。
【図8】図8は第3の実施形態の予約条件と、予約状況の例を示す図である。
【図9】図9は第3の実施形態の代替パターン検索表示装置の画面表示を示す図である。
【図10】図10は施設DBの格納状況の一例を示す図である。
【図11】図11は予約DBの格納状況の一例を示す図である。
【図12】図12は代替希望DBの格納状況の一例を示す図である。
【図13】図13は、利用者Xの予約が成立した後の約情報DBの格納状況の一例を示す図である。
【図14】図14は本発明の第4の実施形態を表す構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、図1、図2を参照して詳細に説明される。第1の実施形態の施設予約装置200は図1に示すように大きく分けて2つの情報記憶DB(データベース)を備えている。一つは収容人数や設置設備などの施設情報を記憶する施設DB201と、予約された使用日時や予約者名、端末アドレスを含む予約者の連絡先、を含む予約情報を記憶する予約DB202とを併せ持つ管理DB209である。他の一つは、施設利用者が代替施設を検索し調整を可能とするための、代替希望DB203、である。施設DBは施設記憶部、予約DBは予約記憶部、管理DBは管理記憶部とも呼ばれる。また代替希望DBは代替希望記憶部とも呼ばれる。なお、施設DB201、予約DB202のどちらかに記憶処理を行なうこと、もしくは、どちらかを検索することを、単に管理DB209に記憶処理を行う、もしくは管理DB209を検索する、と表現することがある。
【0016】
また、施設予約装置200は空室検索部204、予約登録部205、代替検索部206、先約者調整部207、変更登録部208を有している。
【0017】
空室検索部204は、利用者端末から入力された、希望する施設の定員、使用する日時、施設間の移動の可否の情報を含む予約条件と合致するすべての施設を、施設DB201、及び予約DB202から検索する。なお、施設間の移動の可否の情報は、特に指定されない場合、必要に応じて施設間を移動する予約の形態となる。
【0018】
図10は施設DB201の内部の一例である。施設DB201は施設名と、この施設名の施設が収容可能な人員である定員を含む仕様を記憶している。
【0019】
図11は予約DB202の内部の一例である。予約DB202は、予約対象の施設名、予約者名、予約人員(使用人数とも呼ぶ)、使用を予定している日付である予約日、使用を予定している時間帯である予約時間、予約者連絡先(この場合は電子メールアドレス)、予約を登録した予約登録日、予約成立の有無を記録している。予約が成立している予約者(予約成立 有)は、譲渡候補者の対象である。予約が成立していない予約者(予約成立 無)は、予約の可否が定まっていない予約者であり、以降、利用者と呼ぶ。空室検索部204は、検索の結果を予約登録部205もしくは代替検索部206に通知する。なお、ここでは、施設予約装置200を使って施設予約を行う利用者の使用する端末を使用者端末と呼ぶ。なお、予約日と予約時間の情報を合わせて予約された日時と呼ぶこともある。また、予約者連絡先としては、電子メールアドレス以外の端末アドレスが記録されることもある。
【0020】
予約登録部205は利用者端末から入力された予約条件と、利用者の連絡先を含む利用者情報を予約DB202に記憶する。
【0021】
代替検索部206は、予約条件に合致する施設がすべて予約済みの場合に、施設予約の譲渡を交渉する対象となる先約者(譲渡候補者)とこの譲渡候補者が予約している施設に替わって予約する代替施設を検索する。この検索は、定員をキーとして施設DB201に対してなされる。検索の結果、使用人数の予約条件を満たす施設及びこの施設を予約している譲渡候補者が抽出される。また、代替検索部206は、抽出された施設名をキーとして予約DB202を検索し、予約条件の使用時間に、この抽出された施設が予約済みか否かを判断する。なお、ここで譲渡候補者は、予約している出席者数(使用人数とも呼ぶ)を上回る定員の、施設が存在する先約者であり、現在予約している施設以外に使用可能な施設のない先約者は譲渡候補者とはしない。
【0022】
代替検索部206は、検索の結果得た、各譲渡候補者に代替施設の利用に対する適性に応じて候補者番号を付与し、代替希望DB203に、検索された譲渡候補者と候補者番号と代替施設とを格納する。
【0023】
図12は代替希望DB203の内部の一例である。代替希望DB203は、利用者毎に、候補者番号に関連付けて、譲渡候補者名、譲渡候補者がその時点で予約している施設名(施設の名称とも呼ぶ)、代替施設名(代替施設の名称とも呼ぶ)と、を記憶している。
【0024】
なお、代替検索部206は、予約条件に完全に合致する施設だけではなく、一部のみに合致する施設をも合わせて検索することができる。
【0025】
調整部207は代替検索部206により起動される。調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した候補者番号の順に、譲渡候補者名の情報を取得する。調整部207は、譲渡候補者名をキーとして、予約DB202を検索し、譲渡候補者のメールアドレスを得、このメールアドレス宛に予約施設の変更依頼のメールを自動送信する。譲渡候補者が使う譲渡候補者端末は、その依頼に対する可否の回答を調整部207に通知する。調整部207はこの可否の回答を変更登録部208と代替パターン検索表示部206とに送信する。
【0026】
変更登録部208は調整部207から、予約の変更了解の通知を受けた場合に、予約DB202の譲渡候補者の予約施設を代替施設に変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約の登録と、を行う。変更登録部208は、譲渡候補者が予約変更に了解しない場合は、予約DB202の変更は行わない。また、後述するように複数の譲渡候補者の了解が必要な場合は、変更登録部208は、すべての譲渡候補者が予約変更に了解した場合のみ、予約DB202の予約者情報を書き換える。
【0027】
この施設予約装置200は、利用者端末、譲渡候補者端末とコンピュータネットワークで接続されている。コンピュータネットワークは、インターネット/イントラネットなどであり、その構成は特に限定されない。なお、変更依頼の通知を送信し、変更了解、または変更拒否の回答を受信することを、以降、変更交渉とも呼ぶ。
【0028】
図2は処理の流れを示すフローチャートである。利用者は利用者端末を介して予約条件、利用者情報を施設予約装置200の予約登録部205に入力する(S302)。予約登録部205は入力された予約情報、利用者情報を予約DB202に記憶し、空室検索部204に空室検索を指示する。予約DB202には施設名以外の情報が格納される。「予約成立の有無」としては「無」が格納される。空室検索部204は定員をキーとして施設DB201を検索し、予約条件に合致する施設を抽出する。次に、空室検索部204は施設名をキーとして、予約DB202を検索し、予約の有無を判断する。予約条件に合致する空室がある場合(S303 YES)、予約を登録し(S304)終了する(S305)。
【0029】
空室がない場合(S303 NO)、空室検索部204は代替検索部206に譲渡候補者と、この譲渡候補者が代替として使い得る代替施設を検索させる。代替検索部206は、譲渡候補者の予約する定員をキーとして施設DB201を検索し、条件を満たす施設名称を抽出する。次に代替検索部206はこの施設名称をキーとして予約DB202を検索して、譲渡候補者のための代替施設とを検索し、抽出された代替施設の予約の有無を判断する。使用可能な代替施設が存在する譲渡候補者が存在する場合は(S306 YES)、各譲渡候補者に代替適性に応じた候補者番号を付与する(S307)。譲渡候補者に使用可能な代替施設が存在しない場合は(S306 NO)、第2の実施形態で後述するように、譲渡候補者に対する譲渡候補者(下位の譲渡候補者)について、代替施設を検索する。
【0030】
代替検索部206は、譲渡候補者毎に代替にふさわしいか否かを計算する。代替検索部206は、もっとも代替にふさわしい譲渡候補者から順に候補者番号K(K=1〜M)を付与し、代替希望DB203に、検索された譲渡候補者を候補者番号と代替施設とに関連付けて格納する。Mは譲渡候補者の数に相当する。なお、ここでは、代替にふさわしい度合いを代替適性度と呼ぶ。調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した候補者番号の順に、譲渡候補者名を取得する。つづいて調整部207は、この譲渡候補者名をキーとして予約DB202を検索して、この譲渡候補者の連絡先を得、譲渡候補者端末に変更了解の有無を問う通知を送信する(S308)。譲渡候補者が了解した場合(S308 YES)は、変更登録部208が、譲渡候補者の予約施設の代替施設への変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約と、を予約DB202に登録し(S311)、終了する(S311)。
【0031】
譲渡候補者が了解しない場合で(S308 NO)、候補者番号が対象となっている譲渡候補者の数Mに到達していない場合(S309 NO)、調整部207は次のように処理を行なう。調整部207は現在の候補者番号に1を加えた候補者番号の譲渡候補者に(S310)、変更了解の有無を問う通知を送信し(S308)、同様の処理を繰り返す。
【0032】
譲渡候補者が了解しない場合で(S308 NO)、候補者番号Kが対象となっている先約者の数Mに到達している場合(S309 YES)は、調整部207が利用者端末に予約変更が不可であることを通知し(S312)、終了する(S314)。
【0033】
図3は代替施設の検索パターンの一例を示す。利用者Xの希望する条件は10人で時刻9:00から時刻12:00までの間、会議室を使うこと、である。この例では、施設は会議室となる。すなわち、予約条件「施設:定員10名以上、使用時間:時刻9:00〜時刻12:00」が予約登録部205に入力される(S302)。予約登録部205は、予約DB202にこの予約条件を登録する。予約DB202には予約が成立していない施設名以外の情報が格納される。「予約成立の有無」としては「無」が格納される。A〜Cの各会議室は10人用であり、Aは譲渡候補者aにより5人で、Bは譲渡候補者bにより3人で、Cは譲渡候補者cにより6人で、それぞれ予約されている。Dは6人用であり、予約はされていない。利用者Xの希望を満たす部屋はどれも予約済みであるから、空室はない(S303 NO)。ここで、代替適性を決めるポリシーを、「代替施設の定員と使用人数の差が大きい予約を行っている譲渡候補者ほど代替適性が高い」とし、代替施設の定員を予約人数で割ったものを、代替適正度とする。この代替適性度は、余裕適正度と呼ばれる。この場合、Dの会議室に変更する余裕適性度は、aが1.2、bが2、cが1であり、Dを使用する上ではbがもっとも代替適性が高いということになる。この代替適正度に基づき、b、a、cは、この順に候補者番号1、2、3を付与される。調整部207はb、a、cの順に変更了解の有無を問う通知を送信する(S308)。b、a、cのいずれかが変更に了解した場合、利用者の予約は登録され(S311)、変更を承諾したb、a、cのいずれかの譲渡候補者の予約変更が登録される(S313)。図13は、一例として、利用者Xがbとの変更交渉で、Bを予約する結果となった場合の予約DB202の内容を示す。利用者Xの施設名がBとなり、bの予約がDに変更となっている予約状況が、太字部分から、図11と比較して読み取られる。いずれの了解もとれなかった場合は、利用者Xに予約変更不可が通知され(S312)、利用者の予約は登録されずに終了する(S314)。
【0034】
この例は、予約条件の日時に、一つの会議室が一人の予約者により予約されている場合であるが、図4のように一つの会議室を複数の予約者が異なる時間帯に予約している場合には、代替検索部206は、時間帯毎に、候補者番号を決める。時刻9:00から時刻10:00までは譲渡候補者ハ、イ、ホの順に、変更了解の有無が問われる。時刻10:00から時刻12:00までは、譲渡候補者ロ、ヘ、ニの順に、変更了解の有無が問われる。この場合、特に予約条件に指定されていない場合、利用者は決定結果によっては、時刻9:00から時刻10:00と時刻10:00から時刻12:00までとで、会議室間を移動することが必要となる。
【0035】
図5は予約条件として、施設間の移動を不可と指定した場合である。このように1つの会議室を複数の予約者が異なる時間帯に予約している場合で、利用者が一つの会議室を継続して使用することを求める場合には、次のポリシーにしたがって、候補者順位を決める。そのポリシーは「先約者の少ない会議室を予約している予約者ほど代替適正が高い」というものである。この場合、同じ会議室を予約している予約者の人数の逆数が、代替適正度である。この代替適正度は予約者数適正度と称される。
【0036】
すなわち、会議室Aの予約者であるイ、ロ、ハ、ニの予約者数適正度は0.25、会議室Bの予約者であるホ、ヘの予約者数適性度は0.5、会議室Cの予約者であるト、チ、リの予約者数適正度は0.2となる。したがって、譲渡候補者を(ホ、ヘ)、(イ、ロ、ハ、ニ)、(ト、チ、リ)のグループの順に変更了解の有無が問われる。グループの全員が予約変更に同意した場合に、予約変更が成立する。
【0037】
なお、会議室を予約している人数が同じである場合、各予約者の余裕適正度の平均値を元に譲渡候補者のグループを決めることができる。
【0038】
余裕適性度の平均は、単純に予約適性度の総和を予約者数で規格化してもよいし、使用時間で重み付けしてもよい。
【0039】
図3〜5の例ではいずれも、検索結果のうち、利用者の提示した予約条件について、譲渡候補者の検索を行っているが、利用者が直接は提示していない予約条件についても、譲渡候補者の検索を行う設定にしてもよい。
【0040】
施設予約装置200は、記録媒体に記憶されたプログラムに基づいてフローチャートに示した予約管理を実行するコンピュータ装置によって実現される構成としてもよい。
【0041】
施設DB201と予約DB202は、一つの記憶媒体にまとめてもよく、予約DB202が施設に関する情報を合わせて記憶していてもよい。また、施設DB201が予約を合わせて記憶してもよい。
【0042】
本実施形態では、施設DB201が、格納している仕様の情報のうち、定員の情報だけを使っているが、定員の情報以外に、施設の位置、所有している設備に関する情報を格納してもよい。このような場合、利用者は予約条件として、位置や、設備を指定することも可能である。施設の定員、位置、設備は、総称して施設の仕様と呼ばれることもある。
【0043】
本実施形態では、調整部207と変更登録部208を、代替検索部206とは別に設定しているが、代替検索部206が、調整部207と変更登録部208の機能を兼ね備えていてもよい。
【0044】
本実施形態によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【0045】
その理由は、代替検索部が、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、代替施設を検索し、譲渡候補者の端末に、この代替施設に譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信するからである。
【0046】
また、その理由は、代替検索部が、譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に代替適性度を計算し、この譲渡候補者に、代替適性度の順に上記の通知を送信するからである。
【0047】
また、その理由は、代替検索部が、代替適性度は、代替施設の定員とこの譲渡候補者により予約されている使用人数との比が大きいほど高く計算しているからである。
【0048】
また、その理由は、代替検索部が、代替適性度は、前記代替施設を予約する譲渡候補者の総数が多いほど低く計算されるからである。
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、利用者に対して一人以上の譲渡候補者に代替施設が存在した場合(S306 YES)についての実施形態である。これに対して、第2の実施形態は、いずれの譲渡候補者にも変更し得る代替施設が存在しない場合(S306 NO)の実施形態である。
【0049】
図6は第2の実施形態の処理を示す。ここで、譲渡候補者は全部でM人おり、候補者番号J(Jは1以上でM以下の自然数)を割り振られているものとする。また、ここでは簡単のため、M人全員が予約変更に同意しているものとする。予約変更に同意しない譲渡候補者がいる場合は、同意する譲渡候補者に対して、S400以降の処理が進められる。空室検索部204は、代替検索部206に、譲渡候補者番号の順に、この譲渡候補者に対して代替施設を提供可能な先約者である第2位譲渡候補者が検索させる(S400)。ここで、第2位譲渡候補者に対する代替施設は第2代替施設と呼ばれる。また、検索された第2位譲渡候補者の総数はNである。
【0050】
第2位譲渡候補者に対して第2代替施設が存在する場合(S401 YES)、代替検索部206は、第1の実施形態と同様に、第2位譲渡候補者毎に第2代替施設を利用するのに当たっての代替適性度を計算する。代替検索部206は、この計算の結果を基に、もっとも代替適正度の高い第2位譲渡候補者から順に第2候補者番号L(L=1〜N)を付す(S402)。代替検索部206は、代替希望DB203に、検索された第2位譲渡候補者を第2候補者番号と第2代替施設とに関連付けて格納する。
【0051】
調整部207は、代替希望DB203から、代替検索部206が付した第2位候補者番号Lの順に、第2位譲渡候補者に変更了解の有無を問う通知を送信する(S403)。
【0052】
第2位譲渡候補者が了解した場合(S403 YES)は、変更登録部208が
譲渡候補者の予約施設の代替施設への変更と、第2位譲渡候補者の予約施設の第2代替施設への変更と、利用者の、譲渡候補者の予約していた施設への予約と、を予約DB202に登録し(S404)、終了する(S405)。
【0053】
第2譲渡候補者が了解しない場合(S403 NO)で、第2候補者番号Lが第2位譲渡候補者の総数Nに到達し(S406 YES)、候補者番号Jが譲渡候補者数Mに至っている場合(S408 YES)は、調整部207は、次の処理を行う。調整部207は、利用者に予約変更不可を通知し(S410)、終了する(S411)。
【0054】
第2譲渡候補者が了解しない場合(S403 NO)で、第2候補者番号Lが第2位譲渡候補者の総数Nに到達し(S406 YES)、候補者番号Jが譲渡候補者数Mに至っていない場合(S408 NO)は、候補者番号J+1について(S409)、S400以降の処理が繰り返される。
【0055】
どの第2位譲渡候補者にも第2代替施設がない場合(S401 NO)で、譲渡候補者番号Jが譲渡候補者数Mに達していない場合は(S408 NO)、譲渡候補者番号J+1について(S409)、S400以降の処理が、繰り返される。
【0056】
どの第2位譲渡候補者にも第2代替施設がない場合(S401 NO)で、譲渡候補者番号Jが譲渡候補者数Mに達している場合は(S408 YES)、調整部207が利用者に予約変更不可を通知し(S410)、終了する(S411)。
【0057】
図7は第2の実施形態の一例である。利用者の希望する条件は10人で時刻9:00から時刻12:00までの間、一つの会議室を継続して使うこと、である。会議室Eの定員は10人、Fの定員は8人、Hの定員は3人である。Eは時刻9:00から時刻12:00まで8人での使用をαにより予約されている。Fは、時刻9:00から時刻12:00まで3人での使用を、βにより予約されている。会議室Hは3人用であり、誰からも予約はされていない。利用者の要求を満たす、予約可能な会議室はない。
【0058】
譲渡候補者となるのは、定員10人のEを8人で予約しているαである。αが代替施設として使用可能な会議室は、Fであるが、βにより予約済みであるので、譲渡候補者αにとっての代替施設はない(図3 S306 NO)。
【0059】
この時点で調整部207は譲渡候補者αに変更了解の有無を問う通知を送信する。譲渡候補者αの利用者端末から変更了解の通知を受信した場合、空室検索部204は代替検索部206に、譲渡候補者αにとっての代替施設を提供する第2位譲渡候補者を検索させ、βを抽出する(S401)。
【0060】
第2位譲渡候補者βが変更に了解しない場合(S400 NO)、利用者に予約不成立が通知される。(複数の譲渡候補者がいる場合は、S400以下の処理を繰り返し、すべての譲渡候補者が変更に了解しなかった場合に、利用者に、予約不成立を通知する。)
代替検索部206は、検索の結果、第2位譲渡候補者βにとっての代替施設として会議室Hを得る(S402)。この例の場合、第2位譲渡候補者はβ一人なので、代替検索部206は、第2譲渡候補者βに候補者番号1を割り振る(S403)。
【0061】
調整部207が、βに変更了解の有無を問う通知を送信し、βがこれに了解する通知を返信した場合(S405 YES)、利用者の予約は登録される。すなわち、利用者は会議室Eを10人で時刻9:00から時刻12:00まで使用可能となる。また、譲渡候補者αは、会議室Fを8人で時刻10:30から時刻12:00まで使用するよう、その予約が登録される。また、第2位譲渡候補者βは会議室Hを3人で時刻10:30から時刻12:00まで使用するよう、その予約が登録される(S406)。
【0062】
βが予約変更に不同意の通知を返信した場合、候補者番号は候補者数に等しく(S408 YES)、第2位譲渡候補者は他に存在しないため、調整部207は利用者に予約不成立を通知する。
【0063】
なお、第2位譲渡候補者に変更可能な施設が存在しない場合には、上記の処理を同様に行うことにより、第3位以上の譲渡候補者に変更の問い合わせを行うことができる。
【0064】
本実施形態によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【0065】
その理由は、代替検索部が、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、代替施設を検索し、譲渡候補者の端末に、この代替施設に譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信するからである。
【0066】
また、その理由は、代替検索部が、譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に代替適性度を計算し、この譲渡候補者に、代替適性度の順に上記の通知を送信するからである。
(第3の実施形態)
第1の実施形態、第2の実施形態では、一定のポリシーの元に、代替検索部206が、譲渡候補者番号、第2位譲渡候補者番号を定め、この番号の順に予約変更の問い合わせを、自動的に行なっている。第3の実施形態は、代替検索部206が候補者番号の順に、代替希望DB203の内容を利用者端末の画面に表示し、利用者がその中から、希望する譲渡候補者と代替施設の組み合わせを選択するという実施形態である。代替希望DB203を画面に表示させること、利用者端末を介して代替検索部206が、候補者番号ではなく、利用者が指定した候補者順位で、譲渡候補者に問い合わせを行うこと、以外の処理は第1の実施形態は第2の実施形態と変わらない。図8は第3の実施形態を表す一例である。利用者が、利用者端末を介して設定した条件は、一つの会議室の、時刻9:00から時刻12:00までの、10人での予約であり、予約変更の交渉は2回以内まで、である。
【0067】
会議室Iの定員は20人、会議室B、Cの定員は10人、会議室Dの定員は6人、会議室Hの定員は3人である。
【0068】
会議室Iは、甲が11人で時刻9:00から時刻12:00まで予約している。
【0069】
会議室Bは、時刻9:00から時刻10:30までは空いており、乙が8人で10:30から時刻12:00まで予約している。
【0070】
会議室Cは、丙が8人で時刻9:00から時刻10:30まで、丁が3人で時刻10:30から時刻12:00まで予約している。
【0071】
会議室Dは、戊が3人で時刻9:00から時刻10:30まで、己が5人で時刻10:30から時刻12:00まで予約している。
【0072】
会議室Hは、時刻9:00から時刻12:00まで予約されていない。
【0073】
図9(a)は、利用者が予約する会議室と、譲渡候補者と代替施設の組み合わせを表示する、代替検索部206の画面の一例である。ここで、会議室Iの予約は、利用人数により、他の会議室への代替は不可能であるため、甲は譲渡候補者からははずれる。譲渡候補者となるのは、乙、丙、丁、戊、己である。この実施形態では、譲渡候補者の数が少ない順に、譲渡候補者と代替施設の組み合わせが、代替検索部206に表示される。このような表示が選ばれる理由は、利用者が、調整にかかる工数が少ない組み合わせを選びやすくするためである。
【0074】
利用者が会議室Cを予約する場合、丙の8人での予約は、会議室Bへの代替が可能である。丁の3人での予約は会議室Hへの代替が可能となる。したがって、丙がCからBへ、丁がCからHへ予約を変更することにより、利用者の会議室Cの予約は可能となる(パターン1)。
【0075】
利用者が会議室Bを予約する場合、乙の8人での予約は、会議室Cへの変更が検討され得る。Cのこの時間帯は丁により3人で予約されているが、丁は会議室Hへの代替が可能となる。したがって、乙がBからCへ、丁がCからHへ予約を変更することにより、利用者の会議室Bの予約は可能となる(パターン2)。
【0076】
利用者はパターン1、パターン2、について、代替適正の順位を定め、定めた順位を代替検索部206に通知する。代替検索部206は、この順位にしたがって、実施形態1、2と同様に譲渡候補者に了解を問い合わせ、了解が成立した場合は、変更登録部208が利用者の予約と譲渡候補者の予約変更とを登録する。
【0077】
なお、上記の実施形態では、代替検索部206は、利用者の希望に合致する、パターンのみを表示させた。これに対して、代替検索部206は、利用者の希望と直接合致していない、変更交渉が3回以上となるパターン3、会議室の移動が生じるパターン4、も合わせて表示させることもできる(図9(b))。
【0078】
図9(b)の画面表示は、利用者が予約条件に優先順位をつけ、定員と使用時間とを必須と設定した場合の画面表示である。この場合、「予約変更の交渉は2回以内」という条件を満たさないパターンについても検索結果が表示される。利用者は、図9(b)のように希望していなかったパターンをも参照することによって、選択肢を増やすことができるので、より高い確率で予約を成立させることができる。
【0079】
本実施形態によれば、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることができる。
【0080】
その理由は、代替検索部が、利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、代替施設を検索し、譲渡候補者の端末に、この代替施設に譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信するからである。
【0081】
また、その理由は、代替検索部が、前記希望施設の名称を前記利用者端末に通知し、利用者端末から指定された順に、譲渡候補者に上記の通知を送信するからである。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態は、図14を参照して説明される。本発明の第4の実施形態は、
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時、前記施設の使用を行う人数(使用人数)、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理DB201と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理DB201を検索し、前記希望する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部206と、を有する施設予約装置200である。
【0082】
この実施形態による効果は、施設予約の成立確率が高い施設予約装置を得ることである。
【符号の説明】
【0083】
200 施設予約装置
201 施設DB
202 予約DB
203 代替希望DB
204 空室検索部
205 予約登録部
206 代替検索部
207 調整部
208 変更登録部
209 管理DB
【特許請求の範囲】
【請求項1】
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理記憶部と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部と、を有する施設予約装置。
【請求項2】
前記代替検索部は、前記譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に、代替施設を使用する適性である代替適性度を計算し、前記譲渡候補者に、前記代替適性度が高い順に前記通知を送信する請求項1の施設予約装置。
【請求項3】
前記代替適性度は、前記代替施設の定員に対する、前記譲渡候補者により予約されている使用人数の割合が小さいほど高く計算される請求項2の施設予約装置。
【請求項4】
前記代替適性度は、前記代替施設を予約する譲渡候補者の総数が多いほど低く計算される請求項2の施設予約装置。
【請求項5】
前記代替検索部は、前記希望施設の名称を前記利用者端末に通知し、前記利用者端末から指定された順に、前記譲渡候補者に前記通知を送信する請求項1の施設予約装置。
【請求項6】
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶する記憶処理と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索処理と、をコンピュータに実行させる施設予約プログラム。
【請求項7】
前記譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に、代替施設を使用する適性である代替適性度を計算し、前記譲渡候補者に、前記代替適性度が高い順に前記通知を送信する前記代替検索処理を前記コンピュータに実行させる請求項6の施設予約プログラム。
【請求項8】
前記代替施設の定員に対する、前記譲渡候補者により予約されている使用人数の割合が小さいほど前記代替適性度を高く計算する代替検索処理を、前記コンピュータに実行させる請求項7の施設予約プログラム。
【請求項9】
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶し、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する施設予約方法。
【請求項10】
前前記譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に、代替施設を使用する適性である代替適性度を計算し、前記譲渡候補者に、前記代替適性度が高い順に記通知を送信する請求項9の施設予約方法。
【請求項1】
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて記憶する管理記憶部と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索部と、を有する施設予約装置。
【請求項2】
前記代替検索部は、前記譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に、代替施設を使用する適性である代替適性度を計算し、前記譲渡候補者に、前記代替適性度が高い順に前記通知を送信する請求項1の施設予約装置。
【請求項3】
前記代替適性度は、前記代替施設の定員に対する、前記譲渡候補者により予約されている使用人数の割合が小さいほど高く計算される請求項2の施設予約装置。
【請求項4】
前記代替適性度は、前記代替施設を予約する譲渡候補者の総数が多いほど低く計算される請求項2の施設予約装置。
【請求項5】
前記代替検索部は、前記希望施設の名称を前記利用者端末に通知し、前記利用者端末から指定された順に、前記譲渡候補者に前記通知を送信する請求項1の施設予約装置。
【請求項6】
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶する記憶処理と、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する代替検索処理と、をコンピュータに実行させる施設予約プログラム。
【請求項7】
前記譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に、代替施設を使用する適性である代替適性度を計算し、前記譲渡候補者に、前記代替適性度が高い順に前記通知を送信する前記代替検索処理を前記コンピュータに実行させる請求項6の施設予約プログラム。
【請求項8】
前記代替施設の定員に対する、前記譲渡候補者により予約されている使用人数の割合が小さいほど前記代替適性度を高く計算する代替検索処理を、前記コンピュータに実行させる請求項7の施設予約プログラム。
【請求項9】
定員を含む施設の仕様と、この施設の使用が予約されている日時と、前記施設の使用を行う人数(使用人数)と、前記予約を行った予約者の名前と端末アドレスとを、前記施設の名称に関連付けて管理記憶部に記憶し、
利用者端末から送信された利用者が希望する施設の仕様、使用を希望する日時、希望する使用人数に基づいて、前記管理記憶部を検索し、前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時に予約されている前記利用者が希望する仕様を満たす施設(希望施設)の名称が抽出された場合、前記予約されている日時に予約されていない、前記予約されている使用人数を超える定員を有する仕様の代替施設を検索し、前記希望施設を前記希望する日時と少なくとも一部重複する日時を予約している予約者(譲渡候補者)の端末に、前記代替施設に前記譲渡候補者の予約する施設を変更することを要請する通知を送信する施設予約方法。
【請求項10】
前前記譲渡候補者の数または前記予約されている使用人数を元に、代替施設を使用する適性である代替適性度を計算し、前記譲渡候補者に、前記代替適性度が高い順に記通知を送信する請求項9の施設予約方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−133435(P2012−133435A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282725(P2010−282725)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
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